JP2010206970A - カセットコイル製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絶縁性を確保するためのインシュレータ11と、インシュレータ11に被覆導線12を巻回してカセットコイル10を形成する、カセットコイル製造方法において、インシュレータ11に被覆導線12を低圧クランプ手段となる押圧部21で保持し、被覆導線12を整列させる成形棒25により、被覆導線12を押圧して成形し、被覆導線12を高圧クランプ手段となる押圧部21で保持し、被覆導線12をインシュレータ11に巻回することで、カセットコイル10を形成する。
【選択図】図4
Description
コイルの形成及び、コイルから引き出されるリード線の固定方法などをより単純化し、歩留まりを向上させることが可能となれば、ステータの製作にかかるコストの低減が可能となる。
ステータコアに導線を巻回する際に、ステータコアをパレットに設置しクランプで固定する。そして、クランプカッターでリード線の端部を保持し、プッシャで固定部を開かせた状態で、押し込み具を用いてリード線を固定部に押し込む。プッシャを解放すると固定部によりリード線が固定される。
このようにして、巻き初め及び巻き終わりのリード線の端部を、パレットの所定の固定部にそれぞれ固定して保持させ、自動化の生産性を向上させることができる。
ステータのリード線をリード挟持部から固定鉄心の外周側で引き回されて直接端子に接続され、センサリードは基板からリード挟持部へ固定鉄心の外周側で引き回される。
リード線をリード挟持手段で固定することで、接続端子部分の取り回しを向上させることで、接続性を向上させることができる。
モータのステータにコイルを組み付けるにあたり、組み付けの効率化を図る為にカセットコイルが用いられるケースがあるが、被覆導線を巻回するにあたってステータコアに直接巻回するのではないため、インシュレータに固定した後に巻回する手法が採られる。
このようにカセットコイルを形成してステータコアに挿入する手法を用いた方が、集中巻を行う場合には生産効率を向上できるメリットが得られる。
このような問題は、特許文献1及び特許文献2等に開示されておらず、これらの従来技術では解決できないと考えられる。
(1)絶縁性を確保するためのインシュレータと、前記インシュレータに被覆導線を巻回してカセットコイルを形成する、カセットコイル製造方法において、
前記インシュレータに前記被覆導線を低圧クランプ手段で保持し、前記被覆導線を整列させる成形手段により、前記被覆導線を押圧して成形し、前記被覆導線を高圧クランプ手段で保持し、前記被覆導線を前記インシュレータに巻回することで、前記カセットコイルを形成すること特徴とする。
前記被覆導線が複数本同時に前記低圧クランプ手段で保持され、前記成形手段によって、前記被覆導線が整列され、前記インシュレータに、前記被覆導線が複数本同時に巻回されることを特徴とする。
前記低圧クランプ手段と前記高圧クランプ手段とが、1の導線クランプ機構によって実現され、前記導線クランプ機構の加圧力を変化させることで、前記被覆導線へのクランプ力を変化することを特徴とする。
上記(1)に記載される発明は、絶縁性を確保するためのインシュレータと、インシュレータに被覆導線を巻回してカセットコイルを形成する、カセットコイル製造方法において、インシュレータに被覆導線を低圧クランプ手段で保持し、被覆導線を整列させる成形手段により、被覆導線を押圧して成形し、被覆導線を高圧クランプ手段で保持し、被覆導線をインシュレータに巻回することで、カセットコイルを形成するものである。
この被覆導線端部はカセットコイルの巻き初めと巻き終わりから引き出されて、ステータで電気的に接続される。しかし、モータの出力向上を図る為に占積率を高める必要がある為、被覆導線は所定のテンションがかけられた状態でインシュレータに巻回される。
被覆導線を複数本用いて平行に回路を形成することで、被覆導線の断面積を増やして、被覆導線の1本あたりに発生する発熱量を低下させることが可能となる。また、単純に被覆導線の断面積を増やす訳ではないので、被覆導線の曲げ部分の曲げ半径を大きくしたり、渦電流発生の問題を生じたりしないと言うメリットもある。
被覆導線端部の巻回は複雑な機構となる上、車載用のモータに用いるカセットコイルは十分大きくない為、作業スペースを確保することは難しい。したがって1の導線クランプ機構によって、低圧クランプ手段と高圧クランプ手段を実現することで、省スペース化を図ることができる。
図1に、カセットコイルの斜視図を示す。
カセットコイル10はインシュレータ11と被覆導線12とからなる。
被覆導線12はカセットコイル10に2本ペアにして巻回される、絶縁被覆が施された導体線であり、銅やアルミニウムなどの導電性の良い金属に、エナメル等の被覆を行い、絶縁性を確保したものである。
なお、カセットコイル10に巻回された状態の被覆導線12には、便宜的に第1被覆導線12Aと第2被覆導線12Bと名前を付ける。また、被覆導線12の巻き初めは第1端部12aとし、巻き終わりは第2端部12bとする。
なお、インシュレータ11のフランジ部分11aには、第1端部12a及び第2端部12bを外側に突出する為の切り欠きが設けられている。
コイル巻回機100は、ノズルユニット110と巻軸120よりなる。ノズルユニット110からは2本の被覆導線12が供給される。巻軸120は保持したインシュレータ11を回転させる機能を備える。
図3に、巻軸の側面図を示す。図2の矢視A−Aにあたる。
また、図4に、巻軸の拡大側面図を示す。図3のI部を拡大したものである。
回転軸121にはインシュレータ11を取り付ける為の軸が備えられ、インシュレータ11を取り付けた状態で、支持軸122に備える支持部品31をガイド30と共に近づけることで、巻軸120の回転時の芯ブレを抑えることが可能となる。
クランプ機構20には被覆導線12を直接押圧する押圧部21と、リンク22が備えられており、リブ23をシリンダで移動させることで、押圧部21を移動させ、第1端部12a及び第2端部12bを加圧することが可能である。
図5に、インシュレータ付近の上面視図を示す。
図6に、クランプ前の被覆導線端部の拡大図を示す。図7に、低圧クランプ時の拡大図を示す。図8に、クランプ後成形時の拡大図を示す。図9に、高圧クランプ時の拡大図を示す。
第1端部12a及び第2端部12bは回転軸121に備えられる被覆導線端部保持部24上に配置される。この際に、第1端部12a及び第2端部12bはノズルユニット110側に保持されるのみで固定されていない為、インシュレータ11に対しても、第1端部12aに対して第2端部12bも揃っていない。
この状態で、第1端部12a及び第2端部12bを図7に示すように押圧部21でクランプする。この際には押圧部21で第1端部12a及び第2端部12bの被覆導線端部保持部24からの浮き上がりを防止できる程度の低圧でクランプし、第1端部12a及び第2端部12bのガイド機能を果たせば良い。
そして、第1端部12a及び第2端部12bがフランジ部分11aに沿うように整列された後、押圧部21は高圧クランプされ、被覆導線12はインシュレータ11に巻回される。この際に巻軸120は回転し、ノズルユニット110から供給される被覆導線12を巻き取っていく状態となる。このため、被覆導線12にかけられるテンションで被覆導線12が押圧部21から抜けてしまわない程度の圧力を押圧部21にかける必要がある。
このようにしてインシュレータ11に被覆導線12を巻回することでカセットコイル10を形成する。
まず、被覆導線12の被覆の損傷を防ぐことが可能となる点が効果として挙げられる。
本実施形態に示す、絶縁性を確保するためのインシュレータ11と、インシュレータ11に被覆導線12を巻回してカセットコイル10を形成する、カセットコイル製造方法において、インシュレータ11に2本以上の被覆導線12を低圧クランプ手段となる押圧部21で保持し、被覆導線12を整列させる成形棒25により、被覆導線12を押圧して成形し、被覆導線12を高圧クランプ手段となる押圧部21で保持し、被覆導線12をインシュレータ11に複数本同時に巻回することで、カセットコイル10を形成するものである。
このため、押圧部21で被覆導線12の第1端部12a及び第2端部12bを低圧クランプし、成形棒25を用いて第1端部12a及び第2端部12bを整列することで、被覆導線12のクロスを防ぐことができる。すなわち、押圧部21は第1端部12a及び第2端部12bに対して、ガイドの機能を果たすことになる。
被覆導線12はインシュレータ11の角部に形成された溝に沿って整列されることで、巻き乱れを防止しているが、巻き初めに第1端部12a及び第2端部12bがインシュレータ11のフランジ部分11a側に整列する必要がある。
この結果、被覆導線12の絶縁被覆を損傷する虞を低減することが可能となる。
被覆導線12をインシュレータ11に巻回する巻軸120は、インシュレータ11を取り付けて回転する関係上、複雑な機構を仕込むことが難しい。
このため、図4に示すように押圧部21が接続されるリンク22及びリブ23は巻軸120の回転軸内部に仕込まれるシリンダによって、第1端部12a及び第2端部12bの低圧クランプと高圧クランプが可能な構成となっている。
なお、押圧部21はエアではなく電動のシリンダであったり、他の流体を用いたシリンダであったりしても良い。押圧部21を被覆導線端部保持部24に対して加圧し、第1端部12a及び第2端部12bを保持可能であれば、どのような駆動機構を採用しても良い。
例えば、図面で示したコイル巻回機100の構成は、設計変更の範囲で適宜変更可能であるし、インシュレータ11及び被覆導線12等の材質も例示したが、これに限定されるものではない。
11 インシュレータ
11a フランジ部分
12 被覆導線
12A 第1被覆導線
12B 第2被覆導線
12a 第1端部
12b 第2端部
20 クランプ機構
21 押圧部
22 リンク
23 リブ
24 被覆導線端部保持部
25 成形棒
30 ガイド
31 支持部品
100 コイル巻回機
110 ノズルユニット
120 巻軸
121 回転軸
122 支持軸
123 モータ
Claims (3)
- 絶縁性を確保するためのインシュレータと、前記インシュレータに被覆導線を巻回してカセットコイルを形成する、カセットコイル製造方法において、
前記インシュレータに前記被覆導線を低圧クランプ手段で保持し、
前記被覆導線を整列させる成形手段により、前記被覆導線を押圧して成形し、
前記被覆導線を高圧クランプ手段で保持し、
前記被覆導線を前記インシュレータに巻回することで、
前記カセットコイルを形成すること特徴とするカセットコイル製造方法。 - 請求項1に記載のカセットコイル製造方法において、
前記被覆導線が複数本同時に前記低圧クランプ手段で保持され、
前記成形手段によって、前記被覆導線が整列され、
前記インシュレータに、前記被覆導線が複数本同時に巻回されることを特徴とするカセットコイル製造方法。 - 請求項1又は請求項2に記載のカセットコイル製造方法において、
前記低圧クランプ手段と前記高圧クランプ手段とが、1の導線クランプ機構によって実現され、
前記導線クランプ機構の加圧力を変化させることで、前記被覆導線へのクランプ力を変化することを特徴とするカセットコイル製造方法。
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- 2009-03-04 JP JP2009050546A patent/JP5233752B2/ja active Active
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