以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。以下に説明する実施形態においては、本発明を静止画像及び動画像の撮影が可能なデジタルカメラである撮像装置に適用した例を説明する。
(デジタルカメラの構成について)
図1は、本実施形態に係るデジタルカメラ100の外観図である。図1において、28は表示部であり、画像や各種情報を表示する。72は電源スイッチであり、電源オン、電源オフを切り替える。61はシャッターボタンである。60はモード切替スイッチであり、デジタルカメラ100における各種モードを切り替える。より具体的には、静止画記録モード、動画記録モード、再生モード等のモードの切り替えが可能である。
111は接続ケーブルであり、デジタルカメラ100と外部機器を接続する。112はコネクタであり、接続ケーブル111とデジタルカメラ100とを接続する。
70は操作部であり、ユーザからの各種操作を受け付ける。操作部70は、図示の各種ボタンや、表示部28の画面上に設けられたタッチパネル等の操作部材を有する。操作部70の各種ボタンとは、具体的に例示すると、消去ボタン、メニューボタン、SETボタン、十字に配置された4方向ボタン(上ボタン、下ボタン、右ボタン、左ボタン)、ホイール73等である。
200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。201は記録媒体スロットであり、記録媒体200を格納する。記録媒体スロット201に格納された記録媒体200はデジタルカメラ100との通信が可能となる。202は記録媒体スロット201の蓋である。
図2は、本実施形態に係るデジタルカメラ100のハードウェア構成例を示すブロック図である。なお、図1に示した構成要素には同一の符号を付す。図2において、103は撮影レンズ、101は絞り機能を備えるシャッター、22は光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像部である。23はA/D変換器であり、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する場合や、音声制御部11から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する場合に用いられる。102はバリアであり、撮影レンズ103を含む撮像部を覆うことにより、撮影レンズ103、シャッター101、撮像部22を含む撮像系の汚れや破損を防止する。
12はタイミング発生部であり、撮像部22、音声制御部11、A/D変換器23、D/A変換器13にクロック信号や制御信号を供給する。タイミング発生部12は、メモリ制御部15及びシステム制御部50により制御される。24は画像処理部であり、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部24は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行う。
15はメモリ制御部、32はメモリであり、A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは、直接メモリ制御部15を介して、メモリ32に書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28に表示するための画像データを格納する。なお、メモリ32は、マイク10において録音された音声データ、静止画像、動画像及び画像ファイルを構成する場合のファイルヘッダを格納するのにも用いられる。従って、メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像及び音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。
16は圧縮/伸張部であり、適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮、伸張する。圧縮/伸張部16は、シャッター101をトリガにしてメモリ32に格納された撮影画像を読み込んで圧縮処理を行い、処理を終えたデータをメモリ32に書き込む。また、記録媒体200の記録部19等からメモリ32に読み込まれた圧縮画像に対して伸張処理を行い、処理を終えたデータをメモリ32に書き込む。圧縮/伸張部16によりメモリ32に書き込まれた画像データは、システム制御部50のファイル部においてファイル化され、インターフェース18を介して記録媒体200に記録される。
13はD/A変換器であり、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。表示部28は、LCD等の表示器上に、A/D変換器23からのアナログ信号に応じた表示を行う。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器13を介して表示部28により表示される。
10はマイク、11は音声制御部、39はスピーカである。マイク10から出力された音声信号は、アンプ等で構成される音声制御部11を介してA/D変換器23に供給され、A/D変換器23においてデジタル信号に変換された後、メモリ制御部15によってメモリ32に格納される。一方、記録媒体200に記録されている音声データは、メモリ32に読み込まれた後、D/A変換器13によりアナログ信号に変換される。音声制御部11は、このアナログ信号によりスピーカ39を駆動し、音声出力する。
56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
50はシステム制御部であり、デジタルカメラ100全体を制御する。システム制御部50は、上述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する各処理を実現する。また、メモリ32やメモリ制御部15、D/A変換器13を介して表示部28の表示制御も行う。52はシステムメモリであり、RAMが用いられる。システムメモリ52には、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等を展開する。
モード切替スイッチ60、第1シャッタースイッチ62、第2シャッタースイッチ64、操作部70は、システム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作手段である。電源スイッチ72は、電源オン、電源オフを切り替える。
モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画記録モード、動画記録モード、再生モード等のいずれかに切り替えることができる。
第1シャッタースイッチ62は、シャッターボタン61の操作途中(半押し)でONとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。システム制御部50は、第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作を開始する。第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了(全押し)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから記録媒体200に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
操作部70の各操作部材は、表示部28に表示される種々の機能アイコンを選択操作すること等により、場面毎に適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン等がある。例えばメニューボタンが押されると、各種設定が可能なメニュー画面が表示部28に表示される。利用者は、表示部28に表示されたメニュー画面と、4方向ボタンやSETボタンを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
80は電源制御部であり、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。
30は電源部であり、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプタ等からなる。33及び34はコネクタであり、電源部30と電源制御部80とを接続する。
40はRTC(Real Time Clock)であり、日付及び時刻を計時する。RTC40は、電源制御部80とは別に内部に電源部を保持しており、電源部30が落ちた状態であっても、計時状態を続ける。システム制御部50は起動時にRTC40より取得した日時を用いてシステムタイマを設定し、タイマ制御を実行する。
18はメモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。35は該記録媒体200とインターフェース18との接続のためのコネクタである。96は記録媒体着脱検知部であり、コネクタ35に記録媒体200が装着されているか否かを検知する。
記録媒体200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部19、デジタルカメラ100とのインターフェース37、及び、記録媒体200とデジタルカメラ100とを接続するためのコネクタ36を備える。
110は通信部であり、RS232CやUSB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、LAN、無線通信、等の各種通信処理を行う。通信部110は、コネクタ(無線通信の場合はアンテナ)112を介してデジタルカメラ100と接続された他の機器と通信する。
(全体フロー)
図3は、本実施形態に係るデジタルカメラ100の全体的な動作を説明するフローチャートである。電源スイッチ72が操作され電源がオンに切り替わると、ステップS101において、システム制御部50はフラグや制御変数等を初期化する。続いて、ステップS102において、システム制御部50は記録媒体200に記録されているファイルに関する管理処理を開始する。
次に、ステップS103、S105、S107において、システム制御部50はモード切替スイッチ60の設定位置を判定する。モード切替スイッチ60が静止画記録モードに設定されている場合、処理はステップS103からステップS104に進み、静止画記録モード処理を実行する。モード切替スイッチ60が動画記録モードに設定されている場合、処理はステップS103、S105を経てステップS106に進み、動画記録モード処理を実行する。モード切替スイッチ60が再生モードに設定されている場合、処理はステップS103、S105、S107を経てステップS108に進み、再生モード処理を実行する。この再生モード処理の詳細は図5を用いて後述する。モード切替スイッチ60がその他のモードに設定されている場合、処理はステップS109に進み、システム制御部50は選択されたモードに応じた処理を実行する。その他のモードとしては例えば記録媒体200に格納されたファイルの送信を行う送信モード処理、外部機器からファイルを受信して記録媒体200に格納する受信モード処理が含まれる。
ステップS104、S106、S108、S109のうちのモード切替スイッチ60によって設定されたモードに対応した処理を実行した後、処理はステップS110に進む。ステップS110において、システム制御部50は電源スイッチ72の設定位置を判定する。電源スイッチ72が電源オンに設定されている場合、処理はステップS103に戻る。一方、電源スイッチ72が電源オフに設定されている場合、処理はステップS110からステップS111に進み、システム制御部50は終了処理を行う。終了処理としては、表示部28の表示を終了状態に変更し、レンズバリア102を閉じて撮像部を保護し、フラグや制御変数等を含むパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録し、電源供給が不要な部分への電源を遮断する。ステップS111の終了処理が完了すると、本処理を終了し、電源をオフ状態に移行する。
(ファイル構造)
図4は、本実施形態に係るデジタルカメラ100の記録媒体200に記録される静止画像ファイルのデータの構造例を示す図である。画像ファイル401は、先頭に画像ファイルの開始を示すマーカ(SOI)402を有し、その後にヘッダ部に相当するアプリケーションマーカ(APP1)403を有する。
アプリケーションマーカ(APP1)403内には、
・サイズ(APP1 Length)404
・アプリケーションマーカの識別コード(APP1 Identifier Code)405
・画像データの作成日時(Date Time)406
・画像データが生成された日時(Date Time Original)407
・画像データの分類情報418
・顔情報419
・その他の撮影情報409
・サムネイル画像(Thumbnail Data)410
といった画像の属性情報が含まれる。
ここで、分類情報418とは、画像の属性情報として画像に付加(付与)されている情報であり、画像を一括して選択するのに適した情報である。分類情報418としては、「人物」、「風景」、「イベント」といった撮影の際のパラメータ等を基にして単数或いは複数、自動的に付加される情報がある。また、ユーザによって手動で付加される「カテゴリ1」、「カテゴリ2」、「カテゴリ3」等の分類情報や、外部機器に画像データを転送する際に転送先でメール送信等の特別な処理を促すための「作業用」等の分類情報もある。分類情報418は、例えば撮影時にカメラによって自動的に付加されるか、再生時にユーザ操作等により付加されるものとする。
また、顔情報419は、カメラ内での顔検出処理により生成された情報であり、検出された顔の位置座標、サイズ(幅、高さ)、検出個数、信頼性係数等を、検出された個数分有する。
画像ファイル401に記録される画像データは、量子化テーブル(DQT)412、ハフマンテーブル(DHT)413、フレーム開始マーカ(SOF)414、スキャン開始マーカ(SOS)415及び圧縮データ416から構成される。そして、画像ファイルデータの最後を示すマーカ(EOI)417で終端される。
(再生入力待ち)
図5は、再生モード処理(図3のステップS108)における入力待ち状態の処理を説明するフローチャートである。図3のステップS108で再生モード処理に移行すると、まず以下の事前処理を行う。システム制御部50はファイル解析処理を行い、読み込んだ最新画像データにおける画像の属性情報(図4を参照)を取得する。続いて、読み込んだ最新画像データを属性情報等と共に表示する。
また、システム制御部50は、記録媒体200に記録されている画像の総画像枚数計算処理を開始する。この処理はバックグランドで稼動し、その完了を待たずに次の処理に進むことができる。
また、システム制御部50は検索管理処理を行い、検索リストの作成を開始する。検索リストとは、画像データに付加された属性情報を予め取得し管理するリストである。予め検索リストを作っておくことで、属性情報毎の再生や消去といった処理を迅速に行うことが可能となる。検索リスト作成処理も総画像枚数計算処理と同様にバックグランドで実行されるので、その完了を待たずに次の処理を実行させることができる。
以上の事前処理を終えると、図5に示す再生入力待ち処理を開始する。ステップS201において、システム制御部50はユーザによる操作入力があるかどうかをチェックする。ここでいう操作入力とは、ユーザによるボタン、電池蓋に対する操作や、電源の低下等を知らせるイベント等が含まれる。何も入力がなければ入力があるまで待つ。何らかの操作入力があった場合、処理はステップS202に進む。
ステップS202において、システム制御部50は、当該操作入力が操作部70に含まれる画像送りボタンの入力かどうかを判定する。操作入力が画像送りボタンであった場合、処理はステップS203に進み、システム制御部50は次の表示画像を読み込む。画像送りのボタンは送り方向に応じた一対のボタンで構成されており、操作されたボタンに対応する送り方向に応じて次の表示画像が読み込まれ、画像が順次表示されることになる。次に、ステップS204において、システム制御部50は、ステップS203で読み込んだ画像データに対してファイル解析処理を行う。そして、ステップS205において、システム制御部50は、ステップS203で読み込んだ画像データの表示を行う。このとき、ステップS204でのファイル解析処理の結果を用いて、属性情報を表示する。また、ステップS204でのファイル解析結果に応じて、ファイルの一部が壊れている等不正なデータと判定されたならば、その旨のエラー表示も行う。表示が完了すると、ステップS201の入力待ち状態に戻る。
ステップS202で画像送りボタンの入力ではないと判定された場合、ステップS206において、システム制御部50は、当該操作入力が終了ボタンの入力かどうかを判定する。操作入力が終了ボタンであった場合、処理はステップS207に進み、システム制御部50は再生モード移行開始時からバックグランドで並行処理されている検索管理処理を終了する。ここでは、検索リストが作成途中ならばその作成処理を中断し、既に作成が完了していれば何も行わない。次に、ステップS208において、システム制御部50は、同じく再生モード移行時からバックグランドで並行処理されている総画像枚数計算処理を終了する。この処理もステップS207の処理同様、総画像枚数計算がまだ途中ならばその計算処理を中断し、既に計算が完了していれば何も行わない。そして、再生モード処理を終了し、図3のステップS110に進む。
ステップS206で終了ボタンの入力ではないと判定された場合、ステップS209において、システム制御部50は、再生モード移行時の事前処理で開始した総画像枚数計算処理が完了しているかどうかをチェックする。そして、まだ完了していない場合はステップS201の操作入力待ち状態に戻る。このとき、まだ完了していない旨を伝えるメッセージやアイコン表示を行うことも考えられる。以上の処理により、画像送りボタンによる画像送り操作と終了ボタンによる終了操作は総画像枚数計算処理の完了を待たずに実行されるが、他の操作入力は総画像枚数計算処理が完了するまでは無視されることになる。
ステップS209で総画像枚数計算処理が終了していると判定された場合、ステップS210において、システム制御部50は、操作部70の操作により分類情報設定メニューが選択されたかどうかを判定する。分類情報設定メニューが選択された場合、処理はステップS211に進み、システム制御部50は分類情報設定モードの処理を実行する。この分類情報設定モードでは、図4で説明した画像ファイルの分類情報418を編集して、ユーザ任意の分類情報を画像に付加することができる。
ステップS210で分類情報設定メニューの選択ではないと判定された場合、ステップS212において、システム制御部50は、当該操作入力が操作部70に含まれる消去ボタンの入力かどうかを判定する。操作入力が消去ボタンであった場合、処理はステップS213に進む。ステップS213において、システム制御部50は、現在表示部28に表示されている画像データの消去を実行する。画像データの消去が完了すると、ステップS214において消去後の総枚数をチェックする。総枚数が0になった場合、処理はステップS215に進み、画像なし時入力待ち状態となる。画像なし時入力待ち状態では、システム制御部50は、画像データがないことをユーザに通知するべく「画像がありません」というメッセージ表示を表示部28において行う。一方、消去後に画像データが残っている場合、処理はステップS216に進み、システム制御部50は、次の画像データを表示するべく、次の表示対象の画像データを読み込む。ここで表示対象となる画像データは、消去された画像データのファイル番号の次のファイル番号の画像データとする。なお、最新の画像データが消去された場合は、消去された画像データのファイル番号よりも1つ前のファイル番号の画像データを表示対象とする。次に、ステップS217において、システム制御部50は、ステップS216で表示対象として読み込んだ画像データに対してファイル解析処理を行い、属性情報を得る。そして、ステップS218において、システム制御部50は、ステップS216で読み込んだ画像データを表示部28に表示する。このとき、ステップS217で取得した属性情報も表示する。また、ステップS217のファイル解析結果に応じて、ファイルの一部が壊れている等不正なデータであると判定されたならば、その旨のエラー表示も行う。表示が完了すると、ステップS201の操作入力待ち状態に戻る。
ステップS212で消去ボタンの入力ではないと判定された場合、ステップS219において、システム制御部50は、再生モード移行時に開始された検索管理処理が完了しているかどうかをチェックする。そして、まだ完了していない場合はステップS201の操作入力待ち状態に戻る。このとき、上述した総画像枚数計算が完了していないときと同様に、まだ検索リスト作成処理が完了していない旨を伝えるメッセージやアイコン表示を行うようにしてもよい。以上の処理により、上述した処理以外の操作入力は検索管理処理が完了するまでは無視されることになる。ここで、上述した処理とは、画像送り操作(S202〜S205)、終了操作(S206〜S208)、分類情報設定モードの実行(S210、S211)及び画像消去操作(S212〜S218)である。
ステップS219で検索リスト作成が完了していると判定された場合、ステップS220において、システム制御部50は、当該操作入力がジャンプ指示の入力かどうかを判定する。操作入力がジャンプ指示であった場合、ステップS221のジャンプモードに遷移する。ジャンプモードとは、目的の画像にすばやくアクセスするためのジャンプ再生を行うことのできるモードである。ジャンプ再生とは、特定の属性情報を指定し、その属性情報の単位毎に表示すべき画像データを順次切り替える再生方法である。すなわち、特定の属性情報が付加されている画像ファイルにジャンプする処理である。ジャンプの単位となる属性情報(以下、ジャンプキーという)の具体例としては、撮影日、分類情報、フォルダ、動画等がある。例えば、撮影日をジャンプキーとした場合のジャンプ再生(以下、日付ジャンプという)では、撮影日を基準として、例えば2006年1月1日、2006年1月2日、…、といった日付単位のグループに画像データが分類される。そして、ユーザ操作による画像送りが行われるたびに各グループを代表する画像データが1枚ずつ表示される。つまり、画像送りの操作により、各撮影日の代表画像データにジャンプすることになる。なお、ジャンプキーは属性情報に基づくものでなくともよく、例えば「10枚単位で表示」、「100枚単位で表示」といった、静止画像の枚数単位や、動画像単位でも指定可能である。
ステップS220でジャンプボタンの入力ではないと判定された場合、ステップS222において、システム制御部50は、当該操作入力が選択操作の入力かどうかを判定する。操作入力が選択操作であった場合、ステップS223の選択操作処理に遷移する。この選択操作処理の詳細は図6を用いて後述する。
ステップS222で選択操作ボタンの入力ではないと判定された場合、ステップS224において、上記以外の操作入力に応じた処理を行う。例えば画像の編集処理、マルチ再生への切り替え、拡大/縮小表示、メニューボタンによるメニュー表示等である。なお、マルチ再生とは、画像データの縮小画像を表示部28の一画面に複数枚並べて表示する再生モードである。
(選択操作処理)
図6は、図5のステップS223の選択操作処理を説明するフローチャートである。本処理は、ユーザにより選択操作処理に遷移する操作が行われることでスタートする。
ステップS301において、システム制御部50は、処理選択用の画面を表示する。この処理選択用の画面は、図8(A)に示すようなメニュー画面であり、ユーザは画像ファイルに対して施す処理をGUIを通じて選択し、指定することが可能である。選択可能な処理としては、例えばスライドショー801、消去803、プロテクト(保護)属性変更804、印刷805、転送806等がある。この処理が本発明でいう処理指定手段による処理例である。
ステップS302〜S306において、システム制御部50は、スライドショー、消去、プロテクト属性変更、印刷、転送のいずれが選択されたかを判定する。そして、ステップS307〜S311において、システム制御部50は、選択された処理に応じて、それぞれ対応する処理モード(スライドショー、消去、プロテクト属性変更、印刷、転送)を設定し、システムメモリ52に記憶する。なお、いずれの処理も選択されずに選択操作を終了する要求があったならば、ステップS312より本処理を終了する。また、いずれの処理も選択されず、処理選択終了の要求も無いならば、処理はステップS301に戻る。
以上のようにして処理モードが選択されたならば、処理はステップS313に進む。ステップS313において、システム制御部50は、表示部28に選択種別(選択方法)を選択するための選択画面を表示する。この選択画面は、図8(B)に示すようなメニュー画面であり、ユーザは処理を行う対象(画像)の選択種別をGUIを通じて選択し、指定することが可能である。図8(B)は、図8(A)の処理選択画面において消去803が選択された場合の選択画面の例である。処理を行う対象の選択種別には、例えば以下のようなものがある。
・全画像ファイルから対象を1つ或いは複数選択するファイル選択821
・日付別にまとめて選択する日付選択822
・分類情報別にまとめて選択する分類情報選択823
・フォルダ別にまとめて選択するフォルダ選択824
・全ての画像ファイルを選択する全選択825
この処理が本発明でいう選択種別指定手段による処理例である。
ステップS314〜S318において、システム制御部50は、ファイル選択、日付選択、分類情報選択、フォルダ選択、全選択のいずれが選択されたかを判定する。そして、ファイル選択、日付選択、フォルダ選択、全選択のいずれかが選択された場合、ステップS320、S321、S323、S324において、システム制御部50は選択された選択種別に応じて、それぞれ対応する選択種別(ファイル選択、日付選択、フォルダ選択、全選択)を設定し、システムメモリ52に記憶する。そして、ステップS325において、選択処理を実行する。この選択処理の詳細は図7を用いて後述する。
分類情報選択が選択された場合は、ステップS322において、システム制御部50は選択処理(分類選択処理と称する)を実行する。この場合の分類選択処理は、ステップS325の選択処理と異なる処理内容となる。この分類選択処理の詳細は図9を用いて後述する。なお、いずれの選択種別も選択されずに選択種別の選択終了の要求があったならば、ステップS319より本処理を終了する。また、いずれの選択種別も選択されず、選択種別の選択終了の要求も無いならば、処理はステップS313に戻る。
ステップS322、S325の選択処理の後、ステップS326において、指定された処理が実行される。処理の実行が終了したならば、本処理を終了する。本処理を終了すると、図5の入力待ち状態(ステップS201)に戻る。
(選択処理)
図7は、図6のステップS325の選択処理、すなわち選択種別としてファイル選択、日付選択、フォルダ選択、全選択のいずれかが選択された場合の選択処理を説明するフローチャートである。選択処理が開始されると、ステップS401〜S404において、システム制御部50は、システムメモリ52に記憶された処理モードを判定する。システムメモリ52には、ステップS307〜S311のいずれかにより処理モードが記憶されている。
ステップS405〜409においては、ステップS401〜S404による判定の結果に応じて、設定されている処理モードに対応した選択表示画面の表示を行う。すなわち、ステップS405ではスライドショー選択表示、ステップS406では消去選択表示、ステップS407ではプロテクト選択表示、ステップS408では印刷選択表示、ステップS409では転送選択表示を行う。なお、本例では、処理モードとしてスライドショー、消去、プロテクト属性変更、印刷、転送のいずれかが選択される。従って、ステップS401〜S404のいずれにおいてもNOと判定された場合は、処理モードとして「転送」が設定されているものとし、ステップS409において転送選択表示が行われる。図8(C)は、図8(B)の選択画面において日付選択822が選択された場合の選択表示画面の例を示す図である。
続いて、ステップS410において画像送りの操作の有無を判定し、画像送りの操作ありと判定されたならば、ステップS411において画像送りを実行する。画像送りにおいて、システム制御部50は、カーソル847のあたっている画像ファイル群(グループ)841〜843の画像データ表示部844において、当該画像ファイル群内での画像送りを行う。
また、ステップS412において画像ファイル群の切り替え操作の有無を判定し、切り替え操作ありと判定されたならば、ステップS413において処理対象の画像ファイル群を切り替える。この処理により、処理対象の画像ファイル群が切り替わり、カーソル847が移動する。上記画像送り操作は、処理対象となっている画像ファイル群について行われる。例えば画像ファイル群841にカーソル847があたっている状態で画像送り操作が行われると、画像ファイル群841内で画像送りが行われ、画像ファイル群841の画像データ表示部844に表示される画像が切り替わることになる。本実施形態では、例えば左右ボタンにより画像送り操作を行い、上下ボタンにより画像ファイル群の切り替えを行うものとする。
ステップS414で画像ファイル群の選択操作があったならば、ステップS415において、選択操作された画像ファイル群を、選択中の処理モードにおける対象画像ファイルとして追加選択する。一方、画像ファイル群の選択解除操作があったならば、処理はステップS416からステップS417に進む。ステップS417において、システム制御部50は、選択解除操作された画像ファイル群を、選択中の処理モードにおける対象画像ファイルから選択解除する。選択完了の指示があったならば、ステップS418から本処理を終了する。一方、選択終了の指示が無いならば、ステップS401に戻り、上記処理を繰り返す。このようにして、各処理モードについて複数の画像ファイル群を選択することができる。
図8(C)についてより詳細に説明すると、841、842、843はそれぞれ2001年1月22日の画像ファイル群、2005年3月20日の画像ファイル群、2004年7月10日の画像ファイル群を表すGUI表示である。各画像ファイル群841〜853には、その日付内に含まれる処理対象として有効な画像ファイルの数が表示される。847は選択中の画像ファイル群を示すカーソルである。846はカーソル847と共に移動する選択指示GUIである。操作部70によりGUIを通じてユーザは日付単位でまとめて複数の画像ファイルを選択することが可能である。844は画像データ群毎の画像データを表示する画像データ表示部である。カーソル847のあたっている画像ファイル群内の画像データ表示部844では、操作部70の入力により画像送りが可能となっている(ステップS410、S411)。
本実施形態では、操作部70の上下ボタンによりカーソル847を上下に移動させる(ステップS412、S413)。そして、カーソル847のあたっている画像ファイル群については、左右ボタンによって画像データ表示部844において当該画像ファイル群内の画像送りができる(ステップS410、S411)。これにより、ユーザは画像ファイル群の内容を選択表示画面上で容易に確認しながら処理対象とする画像ファイル群を選ぶことができる。なお、この画像送りで表示される画像ファイルについては図14を用いて後述する。
ユーザは選択されていない画像ファイル群にカーソル847があたっている状態でSETボタンを押すことにより、処理対象とする画像ファイル群を選択することができる(ステップS414、S415)。また、既に処理対象として選択されている画像ファイル群にカーソル847をあててSETボタンを押すと、選択状態が解除される(ステップS416、S417)。選択された画像ファイル群には選択されたことを示すチェックマーク845が表示される。画像ファイル群は複数選択することができ、選択された画像ファイル群は、続くステップS326においてまとめて処理される。他の選択種別(分類情報選択、フォルダ選択等)の場合も同様の選択表示画面(画像ファイル群を選択するGUI)となる。
図14に、処理別の選択表示画面毎の処理対象として有効な画像ファイルの例を示す。処理対象として有効な画像ファイルは、上記画像送り操作(ステップS410、S411)において画像送り対象となる画像ファイルでもある。また、処理対象として有効な画像ファイルの数は、この図14に従って処理対象として選択される画像ファイルの数である。
例えば消去処理ではプロテクト属性の画像ファイルは消去処理対象としないため、表示される数に当該画像ファイル群内のプロテクト属性のある画像ファイルの数は含まれない。すなわち、プロテクト属性のない画像ファイルの数のみが表示される。図8(C)のような選択表示画面における選択候補の画像ファイル群について、処理対象として有効な画像ファイルの数を表示することで、ユーザに処理対象の数を把握させて的確な選択をさせることができる。もちろんこのとき、画像ファイル群に含まれるが処理対象として有効でない画像ファイルの数や、画像ファイル群に含まれる画像ファイルの総数を表示してもよい。また、処理対象として有効でない画像ファイルが画像ファイル群に含まれることをユーザに通知する表示等を行ってもよい。これにより、ユーザはより的確な確認をしてから画像ファイル群を選択することができる。
また、画像データ表示部844における、画像ファイル群内の画像送りでは、処理対象として有効なもののみが表示される。図14によれば、スライドショー、プロテクトでは対象を全画像ファイルとしているため、画像データ表示部844での画像送りは、当該画像ファイル群の全ての画像ファイルが対象となり、選択不可の制限も無い。
一方、消去処理はプロテクト属性の画像ファイルは消去対象としないため、画像送り対象はプロテクト属性の無い画像ファイルのみとなる。カーソル847のあたっている画像ファイル群が全てプロテクト属性の画像ファイルであるような場合は、消去処理の実行対象が存在しない。このため、当該画像ファイル群を選択できないことをユーザに通知する。これは、例えば選択指示GUI846を非アクティブにすることにより表現可能である。
また、印刷処理においては印刷対象を静止画のみとした場合、画像送り対象は静止画像ファイルのみである。カーソル847のあたっている画像ファイル群が全て静止画以外の場合、例えば動画、音声である場合は、印刷の実行対象が存在しないため、上記のように当該画像ファイル群の選択の不可をユーザに通知する。
また、転送処理においては転送対象を未送信画像ファイルのみとしたため画像送り対象は未送信画像ファイルのみである。カーソル847のあたっている画像ファイル群が全て送信済み画像ファイルである場合は、転送の実行対象が存在しないため、上記のように画像ファイル群の選択の不可をユーザに通知する。
なお、コンテンツが1つも存在しない場合は、いずれの処理モードにおいても実行対象が存在しないので、当該画像ファイル群の選択指示GUIを非アクティブにする。
以上のように、処理を選択して処理モードを設定した後に処理対象を選択することで、予め設定された処理内容に応じて処理対象として有効な画像ファイル数の表示、画像ファイル群の選択可否判定及び画像送り対象の決定を行う。これにより、処理対象の無い画像ファイル群を選択させたり、処理対象でない画像ファイルの画像データを表示したりすることがなく、ユーザに的確な処理対象の選択を行わせることができる。
(分類選択処理)
図9は、図6のステップS322の選択処理、すなわち選択種別として分類情報選択が選択された場合の選択処理を説明するフローチャートである。選択処理が開始されると、ステップS501において、選択種別として分類情報選択を設定し、システムメモリ52に記憶する。
続いて、ステップS502において、分類データベース作成処理を行う。図10に、分類データベース作成処理を説明するフローチャートを示す。まず、分類データベースがあるかどうかを判定する(ステップS601)。分類データベースがある場合は処理を終了し、ない場合は人物分類について全画像終了したかどうかを判定する(ステップS602)。
人物分類が含まれる場合には(ステップS603)、人物分類が含まれるリスト(HsumList)と、人物分類のみが含まれるリスト(HonlyList)に登録する(ステップS604)。同時に、その他の分類が付加されている場合には(ステップS605)、人物分類のみが含まれるリスト(HonlyList)から該当画像を抹消する(ステップS606)。
同様に、風景分類(ステップS607〜S611)、イベント分類(ステップS612〜S616)、カテゴリ1分類(ステップS617〜S621)、カテゴリ2分類(ステップS622〜S626)、カテゴリ3分類(ステップS627〜S631)についてもリストを作成する。
分類データベースの例を図15に示す。図中の各リストは以下の画像を特定する情報を記憶している。
HsumList:人物の分類情報を持つ画像
HonlyList:人物の分類情報のみを持つ画像
SsumList:風景の分類情報を持つ画像
SonlyList:風景の分類情報のみを持つ画像
EsumList:イベントの分類情報を持つ画像
EonlyList:イベントの分類情報のみを持つ画像
C1(2、3)sumList:カテゴリ1(2、3)の分類情報を持つ画像
C1(2、3)onlyList:カテゴリ1(2、3)の分類情報のみを持つ画像
図15では全て画像ファイルについて記載しているが、対象ファイルが画像に限られるものではない。また、図10のフローチャートで全ファイルを調査してリストに登録する際に、リストの末尾に登録しているが、先頭に登録してもよい。
なお、この分類データベースの作成は図9のステップS502のタイミングで生成するものでなくてもよく、上述した検索リスト作成と同様に、再生モード以降時の事前処理としてユーザの操作がない時にバックグラウンドで行っておいても良い。
図9に説明を戻し、ステップS502で分類データベース作成処理を終了すると、処理はステップS503以降の処理に進む。ステップS503〜S506において、システム制御部50は、システムメモリ52に記憶された処理モードを判定する。システムメモリ52には、ステップS307〜S311のいずれかにより処理モードが記憶されている。
ステップS507〜S511においては、ステップS503〜S506による判定の結果に応じて、一の分類情報以外の分類情報を併せ持つ画像に対する処理を決定する。具体的には、「各処理モードごとの選択表示画面における画像送り対象とするか否か」や、「分類選択処理で分類情報ごとの画像群選択の後の、図6のステップS326の処理実行時に設定された処理モードの処理対象とするか否か、また、処理モードの処理の対象としない場合にその他の処理を施すか否か」を決定する。その他の処理としては、指定された分類情報のみを画像から消去する処理等がある。このステップS507〜S511で決定される、一の分類情報以外の分類情報を持つ画像に対する各処理モードごとの具体的な処理については後述する。
続いて、ステップS512〜S516において、設定されている処理モードに対応した選択表示画面の表示を行う。すなわち、ステップS512ではスライドショー選択表示、ステップS513では消去選択表示、ステップS514ではプロテクト選択表示、ステップS515では印刷選択表示、ステップS516では転送選択表示を行う。なお、本例では、処理モードとしてスライドショー、消去、プロテクト属性変更、印刷、転送のいずれかが選択される。従って、ステップS503〜S506のいずれにおいてもNOと判定された場合は、処理モードとして「転送」が設定されているものとし、ステップS516で転送選択表示が行われる。なお、選択表示画面については後述する。
その後のステップS517〜S525については、上述した図7のステップS410〜S418と同様であり、ここではその説明を省略する。ステップS525で選択完了の指示があったならば、ステップS526において、処理対象を確定する。この処理対象は、ステップS507〜S511で決定された、一の分類情報以外の分類情報を併せ持つ画像に対する処理に基づいて確定される。処理対象が確定すると本処理を終了する。
ステップS507〜S511で決定される、一の分類情報以外の分類情報を併せ持つ画像に対する各処理モードごとの具体的な処理について説明する。本実施形態では、スライドショー、プロテクト属性変更及び転送の場合、一の分類情報以外の分類情報を併せ持つ画像も処理対象とする。一方、消去及び印刷では、一の分類情報以外の分類情報を併せ持つ画像は処理対象としない(処理対象外とする)。
スライドショーの場合、例えば旅行先の写真を鑑賞するときに、イベントの分類情報を指定して絞りこんでスライドショーする際に、イベントの分類情報を持つ画像が全て再生される。つまり、風景や人物等、イベント以外の分類情報を併せ持つ画像でも、イベントの分類情報を持っていればスライドショーとして再生したい際に有効である。また、プロテクト属性変更の場合には、指定された分類情報以外の分類情報を併せ持つ画像も対象とすることにより、例えば人物が写っている画像(人物の分類情報を持つ画像)全てにプロテクトを掛けて消去できなくするときに有効である。転送の場合も同様である。
一方、消去の場合は、一の分類情報以外の分類情報を併せ持つ画像は処理対象外とする。指定された分類情報以外の分類情報については消去の指示は明示的にされておらず、必ずしもユーザが消去を意図した画像とは限らない。また、消去の場合、スライドショーや転送と異なり、一度間違えて消去してしまうと取り返しがつかない。そのため、一の分類情報以外の分類情報を併せ持つ画像は処理対象外とし、画像が不意に消去されてしまうことを防ぐ。印刷の場合も同様であり、ユーザが意図したとは限らない画像を不意に印刷して印刷用紙を無駄にしてしまう可能性を軽減する。
ステップS512〜516における選択表示画面について説明する。図11(A)には、事前に設定された処理モードがスライドショーで、選択種別として分類情報選択が選択された場合の例を示す。すなわち、図11(A)は、図8(A)の処理選択画面においてスライドショー801が選択され、図8(B)の選択画面において分類情報選択823が選択された場合の選択表示画面の例を示す図である。
先に作成した分類データベースに基づいて、人物、風景、イベント、カテゴリ1、カテゴリ2、カテゴリ3の分類情報を持つ画像群が分類情報毎に表示される。複数の分類情報を持つ画像は、以下に示す画像ファイル群の表示に跨って表示される。つまり、例えば図16に示すような状態のときに、人物分類とイベント分類の双方を持つ画像は、人物分類が含まれる画像ファイル群と、イベント分類が含まれる画像ファイル群の両方に反映されて表示される。今回の分類データベースを例にすると、人物の分類情報が付加されている画像数が4、風景の分類が付加されている画像数が2、イベントの分類が付加されている画像数が3と表示される。事前に設定された処理モードがプロテクト属性変更、転送においても同様の画像がそれぞれの画像ファイル群に含まれることとなる。
図11(A)に示すように、人物分類が含まれる画像ファイル群1101、風景分類が含まれる画像ファイル群1102、イベント分類が含まれる画像ファイル群1103が表示されている。GUI上では、カテゴリ1分類が含まれる画像ファイル群、カテゴリ2分類が含まれる画像ファイル群及びカテゴリ3分類が含まれる画像ファイル群も存在し、ユーザの操作で画面をスクロールして選択させることができる。それぞれの画像ファイル群の表示では、日付選択時と同様に、代表画像と分類名と含まれる画像数が表示される。
スライドショー、プロテクト属性変更及び転送と同様の対象に処理を行う処理モードとしては、他に、例えば白黒変換、セピア変換、色味協調等の撮影画像の色変換を行う「レタッチ」処理や、再生画像の表示の「回転」等がある。
一方、図11(B)には、事前に設定された処理モードが消去で、選択種別として分類情報選択が選択された場合の例を示す。すなわち、図11(B)は、図8(A)の処理選択画面において消去803が選択され、図8(B)の選択画面において分類情報選択823が選択された場合の選択表示画面の例を示す図である。
この場合には、該当する分類情報のみを持つ画像ファイル群が選択可能になる。今回の分類データベースを例にすると、人物の分類情報のみを持つ画像数は2、風景の分類情報のみを持つ画像数は2、イベントの分類情報のみを持つ画像数は1であり、その画像が表示されることになる。この数字が図11(A)と異なるのは、それぞれの分類情報以外の分類情報を併せ持つ画像に対する処理がスライドショーの場合と異なるためである。この数字の差分が、それぞれの分類情報以外の分類情報を併せ持つ画像の数である。事前に設定された処理モードが印刷の場合も同様である。
消去の場合をさらに具体的に説明すると、図11(B)の画面に遷移した後、消去する分類情報を人物として選択(人物分類が含まれる画像ファイル群1101を選択)すると、図11(C)に示すようにその代表画像上にチェックマーク1104が付けられる。分類情報を指定して、選択画面から抜けると、図11(D)の確認画面に遷移する。図11(D)の確認画面で左右ボタンで「OK」を選択して、実行ボタンを押下すると、消去が実行される。なお、図11(D)の確認画面に、画像や画像枚数と共に選択された画像のトータルサイズ(容量)を表示してもよい。これにより、消去後に得られるメディアサイズが分かるので、ユーザが消去するときの判断材料の一つとして有効である。
また、指定された分類情報について処理を行う場合に、該当する分類情報のみを持つ画像を処理するか、それ以外の分類情報を併せ持つ画像を処理するかをGUI上でユーザに示して、更なる選択決定を行わせるようにしてもよい。
例えば、図11(C)の画面で分類情報を選択し、選択画面から抜けたときに、図12の画面に遷移し、上下ボタンで指定した分類情報のみを持つ画像か、指定した分類情報を持つ全ての画像かを選択し、消去をユーザに選択させる。このときにも、それぞれの消去によって得られる画像のトータルサイズを表示してもよい。また、トータルサイズだけでなくそれぞれの選択肢で消去される画像の枚数を表示してもよい。これにより、ユーザは指定した分類情報のみを持つ画像と、指定した分類情報を持つ全ての画像との枚数を認識でき、また、差分により、指定した分類情報を持つが他の分類情報を併せ持つ画像の枚数を認識できる。従って、ユーザの望む画像群を確実に処理でき、意図しない画像に処理を施してしまう可能性を低減できる。
上記実施形態では、事前に設定された処理モードが消去の場合には一の分類情報のみを持つ画像が選択されるようにしたが、それに限らず、以下の各形態のように選択される画像群を決めても良い。
第一の消去形態では、先に説明したように、指定された分類情報のみを持つ画像の消去を行う。例えば、カテゴリ1について消去を行った場合、画像ファイル群選択表示の時点で該当するカテゴリ1が含まれる画像のみが選択可能になっているので、消去処理実行後にはカテゴリ1の分類情報のみを持つ画像が消去され、例えばカテゴリ1の分類情報とともに人物の分類情報を持つ画像は消去されない。
例えば、人物画像を特に重要視して、ピントが甘かったり、ブレが大きかったりしても人物画像は消去したくないとする。その場合、画像再生でユーザがピントの確認を行い、ピントの甘い画像、ブレの大きな画像等に失敗候補としてカテゴリ1の分類情報を手動で付加する。その上でカテゴリ1の画像に対して消去を行えば、人物以外の失敗候補をまとめて消去することが可能であり、人物画像を残すことができる。その後、人物分類を指定して印刷を行えば、失敗候補であるカテゴリ1の分類情報を持つ画像は印刷されないため、ピントのあった人物画像のみ印刷することができる(図17を参照)。
第二の消去形態では、指定された分類情報のみを持つ画像の消去を行うと共に、指定された分類情報以外の分類情報を併せ持つ画像から、指定された分類情報を消去する。この例では、第一の消去形態の実施に引き続いて、カテゴリ1情報が付加され、その他の人物情報が付加された画像からカテゴリ1情報を消去する。画像が消去されず、情報のみが消去されるので、カテゴリ1情報の関連を自動的に切ることができる。例えば、画像再生でピントの確認を行い、ピントの甘い画像、ブレの大きな画像等、失敗候補としてカテゴリ1を手動で設定し、消去を行う際に人物が写っている画像は残したいとき等に有効である。これにより、例えばカテゴリ1を消去したはずなのにまだカテゴリ1が付加されている画像が残っているというような、ユーザから見て混乱しかねない状況を招くことを防ぐことができる。
なお、この場合、指定された分類情報以外の分類を併せ持つ画像から、指定された分類情報を消去するか否かをユーザに問い合わせてもよい。最初にカテゴリ1のみが付加された画像のみを消去した後、カテゴリ1以外の分類情報が付加された画像について、カテゴリ1情報を消去するか、画像自体を消去するかをGUI上に示し、ユーザに選択させる。例えば、消去を行った後、図11(D)の画面でOKを選択して消去を確定してから、若しくは、図12の画面で指定された分類情報のみを持つ画像を消去してから、図13の画面に遷移し、残された画像、枚数、容量等を表示し、これらの画像から指定された分類情報(ここではカテゴリ1)を外す選択をユーザに示す。画像はピントの甘い画像にカテゴリ1を付加したと仮定すると、その画像群内に含まれる人物画像は消去せず、その後の分類処理において、ピントが甘い分類の利用価値があるか否かをユーザが判断し、分類を使用しないのであれば、その時点で分類消去するときに有効である(図18を参照)。
第三の消去形態では、指定された分類情報を持つ全ての画像の消去を行う。上記例では、人物が写った画像でも失敗候補は全て消去するときに有効である。この場合には、画像群選択表示の段階で、スライドショーらのときと同様にして、少なくとも該当する分類が含まれる画像が処理対象となる(図19を参照)。
なお、上述した実施の形態の処理は、各機能を具現化したソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或いは装置に提供してもよい。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによって、前述した実施形態の機能を実現することができる。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク等を用いることができる。或いは、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることもできる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した各実施の形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した各実施例の機能が実現される場合も含まれている。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれてもよい。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含むものである。