JP2010203410A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】低噴射量領域における燃料噴射制御性の向上が可能な燃料噴射弁を提供。
【解決手段】ハウジングのうちのノズルボデー55と弁部材31の両者は、制御圧力室としての収容室202と燃料供給室101との間に、両者が互いに摺動する摺動部を有し、摺動部により収容室202と燃料供給室101とを分離するようにする燃料噴射弁において、摺動部のうちの、ノズルボデー55側の第1摺動部は、弁部材31に相対的に摺動する筒状部材58と、筒状部材58の外周側に設けられ、内部の圧力を筒状部材58に付与する燃料溜め室59と、を備え、燃料溜め室59と燃料供給室101は連通している。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料噴射弁に関する。
従来、噴孔を開閉する弁要素を制御するアクチュエータとして、駆動力の大きなピエゾアクチュエータなどのアクチュエータを利用した燃料噴射弁が提案されている(特許文献1参照)。この種の燃料噴射弁では、アクチュエータによりピストンを変位させることによって制御圧力室の圧力を変化させて弁要素を駆動する。
このような燃料噴射弁の一種として特許文献1に開示の装置では、ピストンの進退により制御圧力室内で増減する燃料圧を開弁方向に受ける弁部材を、上記弁要素として設けるようにしている。
この技術では、少なくとも弁部材を軸方向に移動可能に支持するハウジングが設けられており、ハウジングは、弁部材の軸方向の両端側に、それぞれ、制御圧力室、噴孔に燃料を供給する燃料供給室を形成している。そして、弁部材及びハウジングは、制御圧力室と燃料供給室とを分離するように、摺動部が設けられている。
この摺動部では、制御圧力室と燃料供給室との分離性、言い換えると燃料シール性確保のため、摺動部におけるハウジングを、強度確保に十分な肉厚としている。
特開2006−214317
近年、エンジンの燃焼改善のため、エンジンの燃焼の1サイクルで、燃料噴射を複数段に分割する分割噴射を行なう噴射技術が望まれている。そのため、燃料噴射弁には、微小噴射量を精度よく噴射する燃料噴射制御性が必要となる。
しかしながら、特許文献1による従来技術では、制御圧力室と燃料供給室との燃料シール性確保のため、強度確保に十分な肉厚を有する摺動部が設けられているものの、制御圧力室内で増減する燃料圧を弁部材の駆動力としているため、弁部材の駆動開始時に、燃料供給室での圧力脈動の発生が避けられない。
この圧力脈動が過度に発生すると、微小噴射量など低噴射量領域における燃料噴射制御性の低下を招く懸念がある。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、低噴射量領域における燃料噴射制御性の向上が可能な燃料噴射弁を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を備える。
即ち、請求項1乃至8に記載の発明では、噴孔を開閉する弁部材と、軸方向に伸縮するアクチュエータと、アクチュエータの伸縮に応じて軸方向に進退するピストンと、噴孔が形成されていると共に、弁部材及びピストンを収容するハウジングであって、弁部材の一端部側に、噴孔に燃料を供給する燃料供給室を形成し、弁部材の他端部側に、進退するピストンにより内部の圧力が増減する制御圧力室を形成するハウジングと、を備え、ハウジングと弁部材の両者は、制御圧力室と燃料供給室との間に、両者が互いに摺動する摺動部を有し、摺動部により制御圧力室と燃料供給室とを分離するようにする燃料噴射弁において、
摺動部のうちの、ハウジング側の第1摺動部は、摺動部のうちの、弁部材側の第2摺動部に沿って弁部材に相対的に摺動する筒状部材と、筒状部材の外周側に設けられ、内部の圧力を筒状部材に付与する燃料溜め室と、を備え、燃料溜め室と燃料供給室は連通していることを特徴とする。
かかる発明では、噴孔が形成され、弁部材及びピストンを収容するハウジングは、弁部材の一端部側に、噴孔に燃料を供給する燃料供給室を形成し、弁部材の他端部側に、進退するピストンにより内部の圧力が増減する制御圧力室を形成している。そして、ハウジングと弁部材の両者は、制御圧力室と燃料供給室とを分離するように、制御圧力室と燃料供給室との間に両者が互いに摺動する摺動部が設けられることになる。
請求項1に記載の発明によると、このような摺動部のうち、ハウジング側の第1摺動部は、弁部材の第2摺動部に相対的に摺動する筒状部材を備えているので、筒状部材が弁部材に摺動することで制御圧力室と燃料供給室の分離性、即ち燃料シール性確保が可能となる。
さらに、上記第1摺動部は、筒状部材の外周側に、燃料供給室に連通し、内部の燃料圧力が筒状部材に付与される燃料溜め室を備えているので、制御圧力室と燃料供給室との燃料シール性確保、即ち強度確保のために筒状部材の肉厚を厚くする必要がなくなる。
そのような筒状部材は薄肉化されるので、ハウジングの体格を大きくすることなく、ハウジング内の、筒状部材の外周側に、燃料溜め室の容積を確保することが可能となる。
しかも、噴孔に連通する燃料供給室は上記燃料溜め室に連通しているため、燃料供給室の容積が増加することになるので、弁部材駆動開始時における燃料供給室の圧力脈動を早期に低減することができる。したがって、弁部材駆動開始時の圧力脈動を抑制することができるので、低噴射量領域における燃料噴射制御性の低下を招くことはなく、低燃料噴射制御性の向上が可能となる。
請求項2に記載の発明では、ハウジングは、燃料溜め室と制御圧力室とを形成する内壁を有し、第1摺動部は内壁に固定されていることを特徴とする。
これによると、第1摺動部は、燃料溜め室の内周側にある筒状部材が内壁に固定されることになるので、筒状部材は、制御圧力室内で増減する燃料圧力で駆動される弁部材に対し確実に相対摺動することができる。
請求項3に記載の発明では、第1摺動部は、筒状部材の外側に延びるフランジ部であって、燃料溜め室と制御圧力室とを隔離するフランジ部を有していることを特徴とする。
これによると、筒状部材に対し、これより外側に延びるフランジ部に対応する空間部が、燃料溜り室とされることになるので、フランジ部の延在長に応じて燃料溜り室の容積拡大が図れる。
請求項4に記載の発明では、フランジ部はハウジングに圧入されていることを特徴とする。
かかる発明では、第1摺動部は、燃料溜め室の内周側にある筒状部材のうちのフランジ部が内壁に固定されることになる。筒状部材がフランジ部を介して内壁に一体に設けられている場合には、燃料溜り室が袋穴部といった複雑な空間になるおそれがある。燃料溜り室が例えば袋穴部となる場合には、燃料溜り室を電解加工や放電加工などの特殊な除去加工により形成する必要があるため、製造コストの上昇を招く懸念がある。
これに対し請求項4に記載の発明によれば、フランジ部、即ちフランジ部を有する筒状部材が、ハウジングとは別部材で形成され、圧入により筒状部材とハウジングが一体化されることになるので、燃料溜り室の形成に関し、上記特殊な除去加工を用いる必要がないため、製造コストの上昇を抑制することができる。
請求項5に記載の発明では、ハウジングは、弁部材が着座及び離座するシート部を備え、シート部と筒状部材とは、弁部材に対し同軸に形成されていることを特徴とする。
かかる発明では、筒状部材とハウジングは直接または間接的に固定されることになるので、筒状部材により摺動可能に支持される弁部材は、軸ずれなく、シート部に着座及び離座する必要がある。
これに対し請求項5に記載の発明によれば、シート部と筒状部材とは、弁部材に対し同軸に形成されているので、弁部材は、筒状部材により摺動自在に支持されると共に、軸ずれなく、シート部に確実に着座及び離座することができる。
請求項6に記載の発明では、制御圧力室は、進退するピストンにより圧力が変化することにより、燃料供給室内の燃料圧力より増圧されることを特徴とする。
かかる発明では、制御圧力室内で増減する燃料圧は、燃料供給室内の燃料圧力より増圧されることになるので、弁部材駆動開始時に、燃料供給室の圧力脈動が発生し易い。しかし、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明による燃料噴射弁では、燃料供給室は、燃料溜め室に連通することにより容積が増大されているので、弁部材駆動開始時の圧力脈動を効果的に抑制することができるのである。
請求項7に記載の発明では、弁部材は、制御圧力室の圧力を開弁方向に受ける第1軸部と、第1軸部より小径に設けられ、第2摺動部が形成されている第2軸部と、第1軸部及び第2軸部の内部に設けられ、燃料供給室に供給する燃料の供給通路と、を有し、
ハウジングは、第1軸部を摺動可能に支持する支持部を有しており、支持部は、供給通路と制御圧力室を分離するように設けられていることを特徴とする。
これによると、噴孔に燃料を供給する燃料供給室及び供給通路は、燃料溜め室に配置されることはないので、燃料溜め室を筒状部材の周方向にわたって全周に配置することが可能となる。それ故に、燃料溜め室の容積拡大が容易になし得るので、燃料供給室の容積増大による弁部材駆動開始時の圧力脈動防止が可能である。
請求項8に記載の発明では、支持部は、ハウジングの内部に遊嵌されていることを特徴とする。
これによると、支持部がハウジングの内部に遊嵌されているので、弁部材を摺動可能に支持する支持部及び筒状部材の両者は、ハウジングの内部に遊嵌される支持部材によって軸ずれが許容される。これにより、支持部及び筒状部材は、その加工精度を高めることなく、形成し得るので、製造コストの上昇を抑制することができる。
本発明の実施形態による燃料噴射弁を示す断面図である。 図1の燃料噴射弁の特徴部分を示す模式図であって、図2(a)は特徴部分を示す断面図、図2(b)は特徴部分に係わる摺動部に作用する圧力状態を説明する説明図である。 図1の燃料噴射弁の作動を説明するタイムチャートである。 比較例の燃料噴射弁を説明する模式図であって、図4(a)は比較例の燃料噴射弁を示す断面図、図4(b)は図4(a)中の摺動部に作用する圧力状態を説明する説明図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符合を付すことにより、重複する説明を省略する。
図1および図2は、本発明の実施形態による燃料噴射弁を示している。また、図1における燃料噴射弁1は噴孔57を閉弁した状態を示しており、図2(a)における燃料噴射弁1は、弁部材駆動開始時、即ち噴孔57を開弁開始時を示している。燃料噴射弁1は、図示しない内燃機関の各気筒に直接燃料を供給可能に取付けられている。
燃料噴射弁1は、アクチュエータ2と、ピストン37及び弁部材31を含む弁要素3とを備えている。アクチュエータ2および弁要素3は、棒状のハウジング5内に軸方向に並んで収容されている。
ハウジング5は、アクチュエータ2および弁要素3の一部を収容するホルダボデー51、および弁要素3の一部を収容するノズルボデー55から構成されている。ホルダボデー51及びノズルボデー55は、内部にアクチュエータ2および弁要素3を収容し、これらの構成要素51、55がリテーニグナット61などの締結手段により締付固定されている。
ホルダボデー51は、内部に空洞を有する筒状に形成されている。ホルダボデー51の上端部52(ノズルボデー55とは反対側の端部)では、アクチュエータ2の上端部を支持している。アクチュエータ2の下端部には、弁要素3が配置されている。下端部は開口しており、ノズルボデー55が接続されている。ホルダボデー51の側壁部53には、ホルダボデー51内部に燃料を供給する吸入口54が形成されている。
ノズルボデー55は、内部に空洞を有する筒状に形成されており、下端部56(ホルダボデー51とは反対側)は塞がっている。ノズルボデー55の空洞は、ホルダボデー51の空洞と繋がっている。下端部56には、ノズルボデー55の内部とノズルボデー55の外部とを連通する噴孔57が形成されている。噴孔57は、図1に示すような一つ設けるものに限らず、複数設けるものであってもよい。
ホルダボデー51の内部に流入した燃料は、アクチュエータ室103及び背圧室102等を経由してノズルボデー55の内部に流入し、噴孔57を介して噴射される。噴孔57は、弁要素3により開閉が制御される。
アクチュエータ2は、ピエゾスタック21、固定部材23、変位取出部24、弾性部材25、およびケーシング26等から構成されている。ピエゾスタック21は、複数の板状のピエゾ素子22を板厚方向に積み重ねて形成されるものであり、筒状に形成されているケーシング26内に収容される。ピエゾスタック21は、図1に示すように燃料噴射弁1の外部より電圧が印加されると、印加された電圧の大きさに応じてピエゾ素子22の板厚方向に伸長し、電圧の印加が解除されるとピエゾ素子22は収縮し、電圧が印加される前の状態にまで戻る。
固定部材23は、ケーシング26の一方の端部に固定されている。固定部材23は、ピエゾスタック21の弁要素3とは反対側の一方の端部を支持する。
変位取出部24は、ケーシング26の内周側に軸方向に摺動可能に支持されている。変位取出部24は、ピエゾスタック21の他方の端部に支持されている。変位取出部24の弁要素3側の端部は、ケーシング26の端部よりも下方に突き出ている。変位取出部24の下端部は、弁要素3の一部である液圧発生部36に常に当接している。
弾性部材25は、環状を呈するダイヤフラムまたはベローズで構成されており、変位取出部24が軸方向に往復移動しても、ケーシング26の内部にケーシング26の外部に満たされている燃料が侵入することを抑制する。
アクチュエータ2のピエゾスタック21に所定の電圧が印加されると、印加された電圧の大きさに応じてピエゾスタック21が所定の長さ伸長する。ピエゾスタック21の上方は、固定部材23にて移動が規制されているため、ピエゾスタック21が伸長すると、ピエゾスタック21の変位取出部24が当接されている他方の端部が下方に伸長量に応じた分だけ移動する。それに伴い、ピエゾスタック21の伸長量に応じた分だけ、変位取出部24も下方に移動する。
その後、電圧の印加を解除するとピエゾスタック21は収縮し、電圧が印加される前の状態まで戻る。それに伴い、変位取出部24も元の位置に移動する。
アクチュエータ2の下方に配置されている弁要素3は、弁部材31、およびピストン37を含む液圧発生部36などから構成されている。
弁部材31は、先端32がノズルボデー55の下端部56の内壁のシート部55aに離座及び着座することにより、噴孔57からの燃料の噴射、及び非噴射を制御する。弁部材31は、ほぼ筒状に形成されている。弁部材31は、先端32に向かうほど外径が小さくなる第1軸部31a、第2軸部31b、第3軸部31cで構成されており、第1軸部31aの下端側、第2軸部31bの下端側に、段差部33、34が二箇所形成されている。
上記弁部材31は、段差部33と段差部34との間の側壁、即ち第2軸部31bが、ノズルボデー55の内壁に軸方向に摺動可能に支持されている。なお、この弁部材31とノズルボデー55とが摺動する摺動部の構造については後述する。
弁部材31の内部には、上端部から下側の段差部34付近にかけて軸方向に延びる「供給通路」としての燃料供給通路35が形成されている。具体的には、燃料供給通路35は、上端部と段差部34とが連通し、かつ段差部34の側壁に開口している。
ノズルボデー55は、弁部材31の第1軸部31aとの間に、段差部33を取り囲むような「制御圧力室」としての収容室202を形成している。収容室202には、「支持部」としての内装シリンダ47、スプリング48が収容されている。内装シリンダ47は、第1軸部31aの側壁を軸方向に摺動可能に支持する。内装シリンダ47の上端部は、後述するシリンダ39の下端部の外壁に当接する。スプリング48は、収容室58の底部と内装シリンダ47の下端部との間に配置され、常に内装シリンダ47を上方に付勢する。
内装シリンダ47がシリンダ39の下端部の外壁に当接すると、燃料供給通路35に連通する背圧室102と収容室58とが区画される。

燃料供給通路35の上側、即ちアクチュエータ室103及び背圧室102から流入した燃料は、燃料供給通路35を通って、燃料供給室101に排出される。弁部材31にて噴孔57が閉弁されている状態では、燃料供給室101に流入した燃料は、そこに留まる。弁部材31にて噴孔57が開弁されると、燃料供給室101内の燃料が噴孔57を介して外部に噴射される。燃料供給通路35の上側には、弁部材31を閉弁方向に付勢するスプリング49が背圧室102内に収容されている。
燃料供給通路35には、ホルダボデー51に流入した燃料が流入する。収容室202には、後述する液圧発生部36にて発生した液圧が流入する。そして、段差部33には、液圧発生部36にて発生した液圧が作用する。
液圧発生部36は、弁部材31とアクチュエータ2との間に配置され、弁部材31の駆動開始時に、変位取出部24の変位量を油圧力に変換することで、弁部材31を駆動する駆動力を発生する液圧機構である。液圧発生部36は、ピストン37、シリンダ39、およびスリットスプリング44などから構成されている。
ピストン37は、柱状に形成され、上端部の外壁が変位取出部24に当接して配置される。ピストン37の下端部側は、底部41を有する筒状に形成されているシリンダ39に軸方向に摺動可能に収容されている。シリンダ39は、ピストン37の下端部、つまり頂部との間に液圧室201を形成する。シリンダ39は、ノズルボデー55の上端部に支持され、ホルダボデー51に収容されている。
液圧室201には常に燃料が充填されており、ピストン37が下方に移動することにより、液圧室201の容積が小さくなるため、ピストン37の下方移動は、液圧室201の圧力を高めるように作用する。ピストン37の上方移動は、液圧室201内の圧力を低くするように作用する。液圧室201には、ピストン37が上方に移動する際の液圧室201と液圧発生部36の周囲との間に発生する液圧差により、ピストン37とシリンダ39との摺動隙間などを介して燃料が充填される。
シリンダ39の下端部には、液圧室201と収容室202とを連通する第一連通路42と、弁部材31の燃料供給通路35に連絡する背圧室102とアクチュエータ室103とを連通する第二連通路43とが形成されている。なお、図1では、第一連通路42と第二連通路43とが接続されているように見えるが、第一連通路42と第二連通路43は接続されることはない。
シリンダ39の周囲には、スリットスプリング44が配置されている。スリットスプリング44は、公知の構成で、例えば筒状の部材に周方向に延びるスリットを複数形成することによりバネ特性を発揮する。スリットスプリング44の上端部は、ピストン37に支持され、下端部はシリンダ39に支持される。スリットスプリング44は、燃料噴射弁1に収容された状態で、シリンダ39とピストン37とを常に引き離す方向に付勢している。スリットスプリング44は、ピストン37および変位取出部24を介してピエゾスタック21に予備荷重を付与している。予備荷重は、ピエゾスタック21が伸長する際の妨げとならない程度に設定されている。
ピストン37が下方に移動を開始すると、液圧室201内の燃料の圧力が上昇する。その圧力は、第一連通路42を通って収容室202に伝えられ、弁部材31の上側の段差部33に作用する。言い換えると、ピストン37の下方移動が開始されると、液圧室201及び収容室202内で上昇する燃料の圧力が弁部材31の段差部33に作用するので、弁部材31に開弁方向の液圧力が作用する。
次に、弁部材31の開閉動作の仕組みについて説明する。
弁部材31の開閉動作は、吸入口54から燃料噴射弁1内に供給される燃料の圧力、液圧発生部36の液圧室201にて発生した燃料の圧力を受けることにより発生する力や、スプリング49の付勢力の釣り合いによって決定される。
弁部材31には、段差部33、34および先端32に燃料の圧力が作用することによって上方に向かう力(以下、「上方の力」という)が発生する。上方の力は、各燃料の圧力が作用する段差部33、34および先端32の受圧面積、並びに各燃料の圧力に関し、収容室202内の燃料の圧力、および燃料供給室101内の燃料の圧力によって定まる。
そして、弁部材31には、燃料供給通路35、即ち背圧室102内の燃料の圧力が作用すること、およびスプリング49の付勢力によって下方に向かう力(以下、「下方の力」という)が発生する。下方の力は、背圧室102内の燃料の圧力が作用する弁部材31の受圧面積、通路35内の燃料の圧力、およびスプリング49の付勢力によって定まる。
上方の力が下方の力よりも勝ったとき、弁部材31は開弁方向に移動を開始し、下方の力が上方の力よりも勝ったとき、弁部材31は閉弁方向に移動を開始する。
ここで、弁部材31が開弁方向に移動を開始すると、弁部材31の先端32がノズルボデー55のシート部55aから離座するので、先端32に上方の力が作用する。一方、ピストン37の頂部と弁部材31の段差部33との間は、液圧室201及び収容室202内の燃料で接続されており、ピストン37と弁部材3とが液圧的に連結しているので、収容室202内の燃料圧力と背圧室102内の燃料圧力の差圧が縮小する方向に弁部材31が移動する。
言い換えると、弁部材31の開弁開始前は、液圧室201及び収容室202の燃料圧力が、燃料供給室101の燃料圧力よりも一時的に高くなるものの、弁部材31の開弁開始後は、燃料供給室101の燃料圧力との差圧が縮小する方向に減圧されるのである。
詳しくは、弁部材31の開弁動作において、開弁開始前では、燃料供給室101及び背圧室102内の燃料の圧力は、吸入口54から流入する燃料の圧力とほぼ同じであり、外部から吸入口54に供給される燃料の圧力に対応の、ほぼ一定の値を示すことになる。液圧室201及び収容室202の燃料の圧力は、アクチュエータ2で作動される液圧発生部36により意図的に上昇させられ、この上昇により生じる上記差圧分で、先端32への「上方の力」不足分を補う必要があるのである。
なお、弁部材31の閉弁動作において、先端32への「上方の力」不足分が発生することはないので、閉弁開始前での必要な差圧は、開弁開始前の差圧に比べて十分小さいものでよい。即ち、弁部材31の閉弁動作には、液圧室201及び収容室202の燃料の圧力の僅かな減圧が生じ、上方の力が下方の力よりも勝ると、弁部材31は閉弁方向に移動する。
次に、本実施形態の特徴部分について、図2に基づいて説明する。図2(a)は特徴部分を示す断面図を示しており、図2(b)は特徴部分に係わる摺動部に作用する圧力状態を示すものである。
上記弁部材31及びノズルボデー55の摺動部の構造を、以下のようにしている。
即ち、図2に示すように、上記摺動部の構造は、ノズルボデー55側の摺動部である筒状部材58と、弁部材31側の摺動部である第2軸部31bとから構成されている。
筒状部材58は、ノズルボデー55の内壁に固定されており、弁部材31の第2軸部31bの外周に沿って相対的に摺動可能に、第2軸部31bを支持している。
筒状部材58の内周と第2軸部31bとの摺動隙間により、収容室202と燃料供給室101の間が液圧的に燃料シールされている。摺動隙間は、収容室202内の燃料の圧力の変動が、燃料供給室101内の燃料圧力の一定圧力の維持に妨げとならない程度に設定されている。
筒状部材58は、筒状部本体58aと、この筒状部本体58aの径方向外側に延びるフランジ部58bを備えている。フランジ部58bは円板状に形成され、ノズルボデー55の内壁の段差部55bに架橋している。詳しくは、フランジ部58bの外周部がノズルボデー55の内壁に圧入されると共に、その外周部が、内壁の段差部55bで移動が規制されるように、段差部55bに係止されている。
筒状部本体58aの外周側には、燃料貯留が可能な燃料溜め室59が設けられている。燃料溜め室59は、筒状部本体58a及びフランジ部58bの外周と、段差部55b側のノズルボデー55の内壁の内周とで形成されている。
これにより、燃料溜め室59は、燃料溜め室59内の燃料の圧力を筒状部材58の外周に付与することができる。
燃料溜め室59は、例えば袋穴部状に形成され、燃料溜め室59の下部側が燃料供給室101に連通している。これにより、燃料供給室101の容積は、燃料溜め室59の容積量分増やせるのである。
ここで、弁部材31は、第2軸部31b、先端32が、それぞれ、筒状部本体58aの内周、先端32の着座時のシート部55aに支持されている。筒状部本体58a及びシート部55aは、弁部材31に対して同軸に設けられるように形成されている。これにより、弁部材31は、筒状部材58により摺動自在に支持されると共に、軸ずれなく、シート部55aに確実に着座及び離座することができる。
例えばその製造方法の一例としては、筒状部材58をノズルボデー55の内壁に圧入する。圧入により筒状部材58とノズルボデー55とが一体的に固定される。その後、筒状部本体58aの内周及び下端部56側のシート部55aの表面を同軸加工する。
次に、上記特徴部分が奏する作用効果について、図2〜図4に基づいて説明する。図3は、燃料噴射弁1の動作を説明するためのタイムチャートである。図中の実線で示す特性は、本実施形態の発明に係わる低噴射量領域での燃料噴射の一例を示し、二点鎖線で示す特性は、低噴射量領域以外の噴射領域、例えば高噴射量領域での燃料噴射の一例を示している。また、図中の破線で示す特性は、比較例の燃料噴射弁(図4参照)での動作を示すものである。図4は、比較例の構造(図4(a)参照)及び摺動部に作用する圧力状態(図4(b)参照)を示すものである。
図3(a)は、図示しない制御装置からアクチュエータ2に送信される駆動信号(パルス)の状態を示している。図中、ONの状態のときに、アクチュエータ2に所定の電圧が印加され、OFFの状態のときに、アクチュエータ2への所定の電圧の印加が終了する。図3(b)は、ピストン37の変位を示している。図中、ゼロの状態は、ピストン37が上方に位置している状態を示している。図3(c)は、液圧室201及び「制御圧力室」としての収容室202内の燃料の圧力の状態を示している。図3(d)は、燃料供給室101の燃料の圧力の状態を示している。図3(e)は、弁部材31のリフト量を示しており、図中、リフトがゼロの状態は、閉弁状態にあることを示している。図3(f)は、噴孔57から噴射される燃料の噴射率を示している。
時刻t1、つまり駆動信号がOFFからONに切替わるまでは、ピストン37の位置は、上方にある(図3(b)参照)。このため、液圧室201及び収容室202の燃料の圧力は、燃料供給室101及び背圧室102の燃料の圧力とほぼ同じ圧力P1となっている(図3(c)参照)。この状態では、弁部材31に発生する上方の力は、下方の力よりも低いため、弁部材31の先端32は、ノズルボデー55のシート部55aに着座した状態を維持し、噴孔57から燃料は噴射されない。
時刻t1となり駆動信号がONとなると、ピストン37は、変位取出部24によって下方に移動させられる。そして、ピストン37が下方に押されるとともに、液圧室201及び収容室202の燃料の圧力が上昇し始める。
液圧室201及び収容室202の燃料の圧力がある程度上昇し、時刻t2となると、高まった圧力P2が上側の段差部33に作用するため、弁部材31に発生する上方の力が下方の力よりも勝る。これにより、弁部材31が開弁方向にリフトし始める。弁部材31が開弁方向にリフトすると、燃料供給室101内の燃料が噴孔57より噴射される(図3(f)参照)。
時刻t2から時刻t3までは、ピストン37と弁部材31とが液圧的に連結しているため、弁部材31がリフト開始すると、液圧室201及び収容室202の燃料圧力と燃料供給室101及び背圧室102の燃料圧力との差圧が縮小方向に作用するため、液圧室201及び収容室202の圧力が低下する。
時刻t3となり駆動信号がONからOFFに切替わると、ピストン37はスリットスプリング44によって上方移動させられるので、液圧室201内の燃料の圧力が一時的に減圧される。時刻t3から時刻t4までは、ピストン37の上方移動に従い、液圧室201及び収容室202の圧力が燃料供給室101及び背圧室102の燃料の圧力よりも低くなる。この時点では、弁部材31のリフトは開弁状態を維持している。
液圧室201及び収容室202の燃料の圧力がある程度低下し、時刻t4となると、低められた圧力P3が上側の段差部33に作用するため、弁部材31に発生する下方の力が上方の力よりも勝る。これにより、弁部材31が閉弁方向に移動し始める。その後、弁部材31の先端32がノズルボデー55のシート部55aに着座し、噴孔57からの燃料噴射が停止する(図3(f)参照)。
そのような燃料噴射弁1の動作をする本実施形態では、弁部材31の駆動開始時、即ち弁部材31の開弁開始時に発生する燃料供給室101の圧力脈動を早期に低減することが可能となるのである。
まず、図4に示す比較例の燃料噴射弁から説明する。比較例の燃料噴射弁について説明する際、本実施形態の燃料噴射弁と共通した部材については、本実施形態の燃料噴射弁と同じ部材名および番号を使用して説明する。図4(a)に示すように、比較例の燃料噴射弁は、ノズルボデー55側の摺動部の内壁には、燃料溜め室59がないため、その内壁の肉厚は、強度十分な肉厚が確保されている。
即ち、図4(b)に示すように、ノズルボデー55側の内壁には、第2軸部31bとの摺動隙間に存在する燃料により、燃料の液圧による内圧力が加わる。収容室202側の内壁の端部側は収容室202内の燃料の圧力P2が加わり、燃料供給室101側の内壁の端部側は燃料供給室101の燃料の圧力P1が加わる。そして、内壁の内側に向かって収容室202内の燃料の圧力P2と燃料供給室101の燃料の圧力P1の差が縮小した圧力が形成され、当該圧力が内圧力として内壁に作用する。このような比較例の燃料噴射弁では、ノズルボデー55側の摺動部の内壁を、燃料シール性確保、摺動隙間の安定維持のため、強度十分な肉厚とする必要があるのである。
一方、本実施形態の燃料噴射弁1では、筒状部本体58aの内周に上記内圧力が加わるものの、筒状部本体58aの外周にも、燃料溜め室59の燃料の圧力、即ち燃料供給室101の燃料の圧力P1が作用する。これにより、摺動隙間の安定維持するためには、筒状部本体58aの肉厚は、上記内圧力から圧力P1を減じた圧力に対して強度確保する肉厚に設定すればよい。言い換えると、本実施形態では、筒状部本体58aの外周に燃料溜め室59の燃料の圧力を付与するので、筒状部本体58aの肉厚が薄肉化することができる。これにより、燃料噴射弁1の体格を大きくすることなく、ノズルボデー55の内壁内に、燃料溜め室59の容積を確保することができる。
さらに、本実施形態では、燃料溜め室59が常に燃料供給室101に連通する構成としているため、燃料供給室101の容積量が増大するので、弁部材31の開弁開始時に、燃料供給室101の圧力脈動を早期に低減することができる(図3(d)参照)。
その結果、弁部材31の開弁開始時における燃料供給室101の油撃による圧力脈動が早期低減できるので、図3(f)に示すように燃料噴射率が安定し得、ひいては低噴射量領域での燃料噴射制御性の向上が図れる。
即ち、本実施形態では、駆動信号のON期間の時間と燃料噴射量の関係が、低噴射量領域でも線形性となる燃料噴射制御性確保がなし得るのである。
以上説明した本実施形態では、筒状部本体58a及びフランジ部58bを有する筒状部材58は、フランジ部58bでノズルボデー55の内壁に固定されているので、収容室202と、燃料溜り室59及び燃料供給室101とを区画することができる。
しかも、フランジ部58bは筒状部本体58aより径方向外側に延びる構成としているので、フランジ部58bの延在長に応じて燃料溜り室59の容積量を確保し得るのである。これにより、燃料溜り室59の容積拡大が容易となる。
ここで、例えば筒状部材58がフランジ部58bを介して内壁に一体に設けられている場合には、燃料溜り室59が袋穴部といった複雑な空間になるおそれがある。このような場合には、燃料溜り室59を電解加工や放電加工などの特殊な除去加工により形成する必要があるため、製造コストの上昇を招く懸念がある。
これに対し本実施形態では、筒状部材58が、ノズルボデー55とは別部材で形成され、圧入により筒状部材58とノズルボデー55が一体化されることになるので、燃料溜り室59の形成に関し、上記特殊な除去加工を用いる必要がないため、製造コストの上昇を抑制することができる。
また、本実施形態では、弁部材31の第2軸部31b、及び先端32が、筒状部本体58aの内周、先端32の着座時のシート部55aに対して同軸に形成されている。これにより、弁部材31は、筒状部材58により摺動自在に支持されると共に、軸ずれなく、シート部55aに確実に着座及び離座することができる。
また、本実施形態では、液圧室201及び収容室202は、進退する出力取出部24、言い換えるとピストン37により圧力が変化することにより、燃料供給室101及び背圧室102内の燃料圧力より増圧される構成としている。このような構成では、弁部材31を駆動する駆動力が大きくなり易いため、弁部材31の開弁開始時に、燃料供給室101の圧力脈動が発生し易い。しかし、上記特徴部分を有する燃料噴射弁1では、燃料供給室101は、燃料溜め室59に連通することにより容積増大がなし得るので、弁部材31の開弁開始時の圧力脈動を効果的に抑制することができるのである。
また、本実施形態では、弁部材31の上部側の背圧室102と下部側の燃料供給室101を、弁部材31の内部に形成した燃料供給通路35で連通している。これによると、燃料供給室101及び燃料供給通路35は、燃料溜め室59に配置されることはないので、燃料溜め室59を筒状部材58の周方向にわたって全周に配置することが可能となる。それ故に、燃料溜め室59の容積拡大が容易になし得るので、燃料供給室101の容積増大による弁部材31の開弁開始時の圧力脈動防止が可能である。
また、以上説明した本実施形態では、弁部材31の第1軸部31aに相対的に摺動する内装シリンダ47は、ノズルボデー55の内部に遊嵌される構成としている。
これによると、弁部材31を摺動可能に支持する内装シリンダ47及び筒状部材58の両者は、ノズルボデー55の内部に遊嵌される支持部材によって軸ずれが許容される。これにより、内装シリンダ47及び筒状部材58は、その加工精度を高めることなく、形成し得るので、製造コストの上昇を抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明はそれらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
(1)以上説明した本実施形態では、液圧室201及び収容室202は、進退するピストン37により圧力が変化することにより、燃料供給室101内の燃料圧力より増圧される構成とした。これに限らず、液圧室及び収容室が、燃料供給室内の燃料圧力より減圧される構成とすることで、燃料を噴射する燃料噴射弁であってもよい。
(2)以上説明した本実施形態では、筒状部材58がノズルボデー55とは別部材で形成され、圧入により筒状部材58とノズルボデー55が一体化される構成とした。これに限らず、筒状部材58とノズルボデー55とを一体に形成するものであってもよい。
1 燃料噴射弁
2 アクチュエータ
3 弁要素
5 ハウジング
21 ピエゾスタック
22 ピエゾ素子
23 固定部材
24 変位取出部
26 ケーシング
31 弁部材(弁要素)
33 段差部
34 段差部
35 燃料供給通路(供給通路)
36 液圧発生部(弁要素)
37 ピストン
39 シリンダ
44 スリットスプリング
47 内装シリンダ(支持部)
48 スプリング
49 スプリング
51 ホルダボデー(ハウジング)
55 ノズルボデー(ハウジング)
55a シート部
55b 段差部
57 噴孔
58 筒状部材
58a 筒状部本体
58b フランジ部
59 燃料溜め室
101 燃料供給室
102 背圧室
103 アクチュエータ室
201 液圧室
202 収容室(制御圧力室)

Claims (8)

  1. 噴孔を開閉する弁部材と、
    軸方向に伸縮するアクチュエータと、
    前記アクチュエータの伸縮に応じて軸方向に進退するピストンと、
    前記噴孔が形成されていると共に、前記弁部材及び前記ピストンを収容するハウジングであって、前記弁部材の一端部側に、前記噴孔に燃料を供給する燃料供給室を形成し、前記弁部材の他端部側に、進退する前記ピストンにより内部の圧力が増減する制御圧力室を形成するハウジングと、を備え、
    前記ハウジングと前記弁部材の両者は、前記制御圧力室と前記燃料供給室との間に、前記両者が互いに摺動する摺動部を有し、前記摺動部により前記制御圧力室と前記燃料供給室とを分離するようにする燃料噴射弁において、
    前記摺動部のうちの、前記ハウジング側の第1摺動部は、
    前記摺動部のうちの、前記弁部材側の第2摺動部に沿って前記弁部材に相対的に摺動する筒状部材と、
    前記筒状部材の外周側に設けられ、内部の圧力を前記筒状部材に付与する燃料溜め室と、を備え、
    前記燃料溜め室と前記燃料供給室は連通していることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記ハウジングは、前記燃料溜め室と前記制御圧力室とを形成する内壁を有し、
    前記第1摺動部は前記内壁に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記第1摺動部は、前記筒状部材の外側に延びるフランジ部であって、前記燃料溜め室と前記制御圧力室とを隔離するフランジ部を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記フランジ部は前記ハウジングに圧入されていることを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記ハウジングは、前記弁部材が着座及び離座するシート部を備え、
    前記シート部と前記筒状部材とは、前記弁部材に対し同軸に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記制御圧力室は、進退する前記ピストンにより圧力が変化し、前記燃料供給室内の燃料圧力より増圧されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  7. 前記弁部材は、
    前記制御圧力室の圧力を開弁方向に受ける第1軸部と、前記第1軸部より小径に設けられ、前記第2摺動部が形成されている第2軸部と、
    前記第1軸部及び前記第2軸部の内部に設けられ、前記燃料供給室に供給する燃料の供給通路と、を有し、
    前記ハウジングは、
    前記第1軸部を摺動可能に支持する支持部を有しており、
    前記支持部は、前記供給通路と前記制御圧力室を分離するように設けられていることを特徴とする請求項6に記載の燃料噴射弁。
  8. 前記支持部は、前記ハウジングの内部に遊嵌されていることを特徴とする請求項7に記載の燃料噴射弁。
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