JP2010203365A - インペラ及びインペラの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造時間を短縮しつつ、高い性能を維持することが可能なインペラ及びインペラの製造方法を提供する。
【解決手段】回転により流体を流すインペラ1の製造方法であって、回転の周方向に並べて配置される複数の羽根部材31と、前記羽根部材31の前記回転の軸方向の一方側と他方側にそれぞれ配置される第1のカバー部材10及び第2のカバー部材20のうち少なくともいずれかが、部分的に接合された状態において、前記第1及び第2のカバー部材10,20の少なくともいずれかと前記羽根部材31との対向部40に、接合用の充填材52を供給して前記対向部40を連続的に接合する。
【選択図】図2
【解決手段】回転により流体を流すインペラ1の製造方法であって、回転の周方向に並べて配置される複数の羽根部材31と、前記羽根部材31の前記回転の軸方向の一方側と他方側にそれぞれ配置される第1のカバー部材10及び第2のカバー部材20のうち少なくともいずれかが、部分的に接合された状態において、前記第1及び第2のカバー部材10,20の少なくともいずれかと前記羽根部材31との対向部40に、接合用の充填材52を供給して前記対向部40を連続的に接合する。
【選択図】図2
Description
本発明は、インペラ及びインペラの製造方法に関するものであり、特に製造時間を短縮するものに関する。
例えば給水ポンプに用いられるインペラとして、複数枚の羽根部材を周方向に配置してなる羽根部を一対のカバー部材で被覆し、これらの羽根部材及び一対のカバー部材を一体に構成したものが知られている。このようなインペラの製造方法として、鈑金した板を溶接して製造する方法や、樹脂性のインペラを複数部材に分けて形成した後に溶着によって一体に接合する方法が知られている。
それぞれ別体として形成された羽根部材及び一対のカバー部材を接合して構成する製造方法では、羽根部材とカバー部材との対向部全面を溶接することにより一体化する方法がある(例えば特許文献1参照)。また、製造時間を短縮するために、羽根部材とカバー部材との対向部のうち複数の要所のみを溶接、プレス、またははめ込みにより接合して一体化する方法も提供されている(例えば特許文献2、及び特許文献3参照)。
しかしながら、上記技術には次のような問題がある。すなわち、対向部全面を溶接する製造方法では、溶接に長時間を要するという問題がある。一方、対向部の要所のみを接合する製造方法では、接合部分が不連続となり羽根部材とカバー部材との間に隙間が発生するため、水の漏れが生じインペラの性能を損なうという問題がある。
そこで、本発明は、製造時間を短縮しつつ、高い性能を維持することが可能なインペラ及びインペラの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るインペラの製造方法は、回転により流体を流すインペラの製造方法であって、前記回転の周方向に並べて配置される複数の羽根部材と、前記羽根部材の前記回転の軸方向の一方側と他方側にそれぞれ配置される第1のカバー部材及び第2のカバー部材のうち少なくともいずれかが、部分的に接合された状態において、前記第1及び第2のカバー部材の少なくともいずれかと前記羽根部材との対向部に、接合用の充填材を供給して前記対向部を連続的に接合することを特徴とする。
本発明の他の一態様に係るインペラの製造方法は、前記複数の羽根部材と、前記第1のカバー部材及び第2のカバー部とが部分的に接合され前記第1及び第2のカバー部材の間に前記複数の羽根部材が配されて組み立てられた状態において、前記対向部における内側または外側の一方の端部に接合材を供給する工程と、前記接合流体を供給した後に前記組立インペラを回転させて前記接合材を他方の端部へ向かう方向に延ばす工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の他の一態様に係るインペラは、回転により流体を流すインペラであって、前記回転の周方向に並ぶ複数枚の羽根部材を備えた羽根部と、前記羽根部の回転軸方向における一方側と他方側にそれぞれ配置される第1及び第2のカバー部と、を備え、前記第1及び第2の前記カバー部と前記羽根部との間の対向部は、部分的に接合された部分接合部と、接合用の充填材により本接合された本接合部とを有することを特徴とする。
本発明にかかるインペラ及びインペラの製造方法によれば、製造時間を短縮しつつ、高い性能を維持することが可能となる。
以下、本発明の第1実施形態にかかるインペラ1及びインペラ1の製造方法について、図1乃至図4を参照して説明する。なお、各図において適宜構成を拡大、縮小、省略して示している。各図中の矢印X,Y,Zはそれぞれ直交する3方向を示している。
図1はインペラ1の第2のカバー部材20の一部を切欠して示す平面図であり、図2はインペラ1の断面を示す説明図である。
インペラ1は、一対のカバー部材としての第1のカバー部材10及び第2のカバー部材20と、これら一対のカバー部材10,20の間に配置される複数枚の羽根部材31からなる羽根部30と、を備えて構成されている。
各羽根部材31とカバー部材10,20との対向部40は接合されている。カバー部材10,20で挟まれた空間は、複数の羽根部材31によって複数に仕切られ、中心部分から外周側に向かう通路Dが形成される。インペラ1が回転C1を中心として回転することにより、流体が通路Dを通って外周に向かって流れる。
図2において羽根部30の下方に設けられる第1のカバー部材10は、中央に開口11aを有する円環形の平板状に形成されている。第1のカバー部材10は、例えばステンレス等の鋼板をプレス成形して形成されている。第1のカバー部材10の上側の面10aは平面状に構成されている。第1のカバー部材10の中央には水中ポンプの軸50が挿通される挿通口11が形成されている。挿通口11の内側に開口11aが形成され、挿通口11の周囲は下面が下方に突出して厚みが増加した突出部12を形成している。
図2において羽根部30の上方に設けられる第2のカバー部材20は、中央に開口21aを形成して上下方向(図中Z方向)に延びる円管状の吸水口21と、吸水口21の下端に連続する円環板状部22とを連続して一体に備えて構成されている。第2のカバー部材20は、例えば鋼板をプレス成形して形成されている。吸水口21の下端部分と円環板状部22との間は湾曲部を介して滑らかに連続している。第2のカバー部材20の下側の面20aは、外側に行くにつれて下方に位置するよう傾斜した曲面を形成している。
図1に示すように、羽根部30は、複数枚の羽根部材31から形成されている。ここでは一例として6枚の羽根部材31を備えている。各羽根部材31は、例えばステンレス等の鋼板をプレス成形して形成され、同一の周方向に湾曲しながら径方向内側から外側に向かって延びる所定の湾曲形状を成している。複数の羽根部材31は、Z方向に伸びる回転軸C1の周りにおいて、周方向に沿って等間隔に並列されている。
図2に示すように、湾曲した板状に構成された各羽根部材31の幅(Z方向)寸法w1は、回転軸C1側(内側)の端部31dにおいて最も大きく構成されており、外側にいくにつれて減少している。図1に示すように、各羽根部材31の厚さ寸法t1は内側の端部31dから外側の端部31cまで一様の寸法に設定されている。
羽根部材31の下側の面31aは、第1のカバー部材10の上側の面10aに沿って形成されている。ここでは、第1のカバー部材10の上側の面10aが平面状であるため、羽根部材31の下側の面31aも平面状となっている。
羽根部材31の上側の面31bは、外側に行くにつれて下方に位置する傾斜した曲面を形成しており、第2のカバー部材20の下側の面20aに沿う形状となっている。
複数の羽根部材31で構成される羽根部30において、等間隔で周方向に並ぶ複数の羽根部材31同士は、組立後の本接合の際に、内側あるいは外側から接合用の流体である液状の充填材52を供給できるような間隔及び巻角となるように寸法設定されている。
すなわち、一対のカバー部材10,20の間に羽根部材31が配置されて組立てられた状態において、内側の開口21aまたは開口11aから、あるいは外周側から、通路Dを通して治具51を挿入することにより充填材52を供給可能になっている。
例えば図1に示すように、ある羽根部材31の径方向外側の端部31cと、隣接する羽根部材31の径方向内側の端部31dと、を結ぶ線分AAが、いずれの羽根部材31とも接触しないように寸法設定されている。
このような寸法設定により、羽根部30とカバー部材10,20とが部分接合部41において接合されて組立てられた状態で、インペラ1の内側の開口11a、21aから、または外周側から、対向部40の全長にわたって充填材52を供給可能である。したがって、容易に本接合を行うことが可能である。
第2のカバー部材20の下面20aにおいて羽根部材31の上側の面31bに対向する部分と、羽根部材31の上側の面31bとが接合されるとともに、第1のカバー部材10の上側の面10aにおいて羽根部材31の下側の面31aに対向する部分と、羽根部材31の下側の面31aとが接合されている。
これらの羽根部材31と第1及び第2のカバー部材20との対向部40のうち、所定の数箇所はスポット溶接により部分的に接触して接合された部分接合部41を構成している。さらに対向部40に形成される隙間40aが接合用の充填材52の供給により連続的に接合されて本接合部42を構成する。すなわち、対向部40は、部分接合部41と本接合部42とを有し、2段階の接合工程により接合されている。
充填材52は、例えば水道法による水質基準や食品衛生法などに合格した材料からなる接合用の流体であり、この充填材52が隙間40aに充填されることにより対向部40が連続的に本接合される。
以上のように構成されたインペラ1は、例えば電動機部とポンプ部とを備える水中ポンプ装置のロータ部に設けられる。このとき、図2に仮想線で示すように、第2のカバー部材20の吸水口21の内側の開口21aと第1のカバー部材10の軸挿通口11の内側の開口11aとを通って、上下方向に延びる軸50が挿通される。軸50が挿通された状態において、インペラ1の吸水口21における軸50の周りの円環状の空間から、複数に分割されて隣接する羽根部材31同士の間を通って連続する通路Dが形成される。
ロータ部の回転に伴ってインペラ1が回転されると、ポンプのハウジング内に吸入された流体が吸水口21から吸入される。そして、流体は、回転するインペラ1の遠心力によって通路Dを通ってインペラの外側に流れ、ポンプのハウジングの吐出口から吐出される。
以下、本実施形態にかかるインペラ1の製造方法を図3及び図4を参照して説明する。図3は、インペラ1の組立前の分解状態の断面を示す説明図である。
図3に示す分解状態から、第1のカバー部材10と羽根部材31の下面とが対向する対向部40のうち、複数箇所の部分接合部41を例えばスポット溶接により溶接する。このとき、例えば細長形状の羽根部材31の長さ方向中央部と両端近傍の3箇所をそれぞれ部分接合する。同様に、第2のカバー部材20と羽根部材31の上側の面とが対向する対向部40も同部分接合する。以上により、一対のカバー部材10,20の間に複数の羽根部材31が配置されて組み立てられた状態となる。
さらに、インペラ1の内側の開口21a,11aから、あるいは外周側から、対向部40の全面に連続するように充填材52を塗布することにより、本接合を行う。
本接合工程では、例えば図4に示すように、隣り合う羽根部材31同士の間に形成される通路Dに外周側から治具51を挿入することにより、対向部40に充填材52を塗布する。このとき、複数の羽根部材31が重ならないように寸法設定されているため、容易に本接合を行うことが可能となる。
なお、図4においては、羽根部材31の上側の第2カバー部材20との対向部40を示すが下側の第1カバー部材10との対向部40も同様である。
本実施形態にかかるインペラ1及びインペラ1の製造方法は以下に掲げる効果を奏する。すなわち、部分的に接合された対向部40に形成された隙間40aに充填材52を供給することにより連続的に接合することが出来るため、製造時間の短縮が図れる。
また、接合部分を連続させて隙間40aを塞ぐことができるため水の漏れを確実に防止することができる。このため、対向部40の要所のみを接合する場合と比べて、高い性能を確保できる。全ての隙間40aを塞ぐとポンプ効率にして2%程度向上させることが可能である。さらに、充填材52として水道法による水質基準や食品衛生法などに合格した材料からなる接合用の流体を用いたため、水質の安全を確保することが出来る。
さらに、羽根部材31の配置及び巻き角等の形状を設定したことにより、組立後のインペラ1の羽根部材31に充填材52を供給可能に構成することができる。このため、単純な構成で本接合の作業を容易化できる。すなわち、羽根部材31の湾曲がきつく内側まで羽根部材が入り込んだ形状では、外側から羽根部材31の内側端部に治具51を到達させることができないので、充填材52を全面に供給することが難しいが、本実施形態では湾曲を緩く設定して羽根部材同士の重なりを抑えたことにより羽根部材31の全長に充填材52を塗布することが可能となる。上記実施形態においては一例として、ある羽根部材31の径方向外側の端部31cと、隣接する羽根部材31の径方向内側の端部31dと、を結ぶ線分AAが、羽根部材31と接触しないようにしたことにより、内周側の開口または外周側から羽根部材31の全域に簡単に到達することが出来る。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態に係るインペラ2及びインペラ2の製造方法について、図5乃至図8を参照して説明する。なお、複数の羽根部材31の形状と本接合の工程以外は上記第1実施形態に係るインペラ1及びインペラ1の製造方法と同様であるため、共通する説明を省略する。
以下、本発明の第2の実施形態に係るインペラ2及びインペラ2の製造方法について、図5乃至図8を参照して説明する。なお、複数の羽根部材31の形状と本接合の工程以外は上記第1実施形態に係るインペラ1及びインペラ1の製造方法と同様であるため、共通する説明を省略する。
図5及び図6に示すインペラ2は、上記第1実施形態のインペラ1と同様に、一対のカバー部材としての第1のカバー部材10及び第2のカバー部材20と、これら一対のカバー部材10,20の間に配置される複数枚(例えば6枚)の羽根部材61からなる羽根部60と、を備えて構成されている。
図6に示すように、羽根部60は、複数枚の羽根部材61から形成されている。ここでは一例として6枚の羽根部材61を備えている。各羽根部材61は、例えばステンレス等の鋼板をプレス成形して形成され、同一の周方向に湾曲しながら径方向内側から外側に向かって延びる所定の湾曲形状を成している。複数の羽根部材61は、Z方向に伸びる回転軸C1の周りにおいて、周方向に沿って等間隔に並列されている。
図5に示すように、湾曲した板状に構成された各羽根部材61の幅(Z方向)寸法w2は、回転軸C1側(内側)の端部61dにおいて最も大きく構成されており、外側にいくにつれて減少している。図6に示すように、各羽根部材61の厚さ寸法t2は内側の端部61dから外側の端部61cまで一様の寸法に設定されている。
羽根部材61の下側の面61aは、第1のカバー部材10の上側の面10aに沿って形成されている。ここでは、第1のカバー部材10の上側の面10aが平面状であるため、羽根部材61の下側の面61aも平面状となっている。
また、羽根部材61の上側の面61bは、外側に行くにつれて下方に位置する傾斜した曲面を形成しており、第2のカバー部材20の下側の面20aに沿う形状となっている。
羽根部材61は、第1実施形態における羽根部材31よりも羽根部材61の長さが長く、かつ、回転軸C1に近い位置まで入り込んでいる。この実施形態の寸法設定では、ある羽根部材61の径方向外側の端部と、隣接する羽根部材61の径方向内側の端部とを結ぶ線分BBが、羽根部材61と交差するように設定されている。
第2のカバー部材20の下面において羽根部材61の上側の面に対向する部分と、羽根部材61の上側の面とが接合されている。第1のカバー部材10の上側の面において羽根部材61の下側の面に対向する部分と、羽根部材61の下側の面とが接合されている。
これらの羽根部材61と第1及び第2のカバー部材20との対向部40のうち、所定の数箇所はスポット溶接により部分的に接合された部分接合部41を構成している。さらに対向部40に形成される隙間が充填材52の供給により連続的に接合されて本接合部42を構成する。すなわち、対向部40は、部分接合部41と本接合部42とを有し、2段階の接合工程により接合されている。
以下、本実施形態にかかるインペラ2の製造方法を図7及び図8を参照して説明する。
まず、第1実施形態と同様に、第1及び第2のカバー部材10,20と複数の羽根部材61とが分解された状態から、第1のカバー部材10と羽根部材61の下面とが対向する対向部40のうち、複数箇所の部分接合部41を例えばスポット溶接により溶接する。
まず、第1実施形態と同様に、第1及び第2のカバー部材10,20と複数の羽根部材61とが分解された状態から、第1のカバー部材10と羽根部材61の下面とが対向する対向部40のうち、複数箇所の部分接合部41を例えばスポット溶接により溶接する。
このとき、例えば細長形状の羽根部材61の長さ方向中央部と両端近傍の3箇所をそれぞれ部分接合する。第2のカバー部材20と羽根部材61の上側の面とが対向する対向部40も同様に部分接合する。以上により、一対のカバー部材10,20の間に複数の羽根部材61が配置されて組み立てられた状態となる。
ついで、本接合工程において、組み立てられた状態で内側の開口11aまたは開口21aから、対向部40の内側の端部に、接合用の充填材52として粘性の低い液体を供給する。
ついで、組み立てられた状態のインペラ2を例えば回転軸C1を中心に回転させる。この回転により、図7及び図8に示すように、内側のみに供給された充填材52が、自重により、羽根部材61の対向部40の形状に沿って、外周側に広がる。
すなわち、充填材の端部52aの位置が、対向部40の隙間40aを伝って徐々に外側へ移動する。以上により、対向部40の全面に充填材52が供給され、本接合が完了する。なお、図7においては、羽根部材61の上側の第2カバー部材20との対向部40を示すが下側の第1カバー部材10との対向部40も同様である。
本実施形態に係るインペラ2及びインペラ2の製造方法においても上記第1実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、部分的に接合されて組み立てられた状態で充填材52を供給して本接合することにより、製造時間を短縮することができるとともにインペラの高い性能を維持することが可能となる。
また、本実施形態においては、一端側に粘性の低い流体で構成された充填材52を供給してからインペラを回転させることにより、対向部40の湾曲形状に沿って充填材52を隙間全体に行き渡らせることができるため、容易に本接合することができる。したがって、羽根部材61の形状を回転軸C1付近まで入り込んだ形状とすることができ、複数の羽根部材61の内側が近接するように巻き込まれた形状に設定してインペラの効率を向上することが出来る。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、羽根部材の数や形状は上記に限られるものではなく、適宜変更可能である。また、部分的に接合する箇所や箇所数についても適宜変更可能である。
例えば上記第2実施形態の本接合工程において、内側にのみ充填材52を供給してから回転させて外側に充填材52を行き渡らせることとしたが、図9及び図10に示すように、充填材52を外側の端部61cのみに供給してから回転させることにより、内側に向かって行き渡らせることとしてもよい。すなわち、充填材の端部52aの位置が、対向部40の隙間40aを伝って徐々に内側へ移動するように、インペラ2を回転軸C1を中心に回転させる。
また、上記実施形態においては部分接合部41をスポット溶接により接合する場合について説明したが、これに限らず、図11、12に示すインペラ3のように、凹凸の嵌め合いによる接合としてもよい。例えば、対向部40におけるカバー部材10,20に凹部40bを形成し、羽根部材61にこれに係合する凸部40cを形成することにより、これらの凹部40bと凸部40cとを互いに嵌合させて部分接合部41を構成する。なお、凹部40bと凸部40cの配置をこれと逆に設定してもよい。なお、図11では第2実施形態の羽根部材61に適用する場合を示しているが、同様の特徴を第1実施形態に適用することも可能である。
また、上記実施形態においてはインペラ1,2,3を構成する部材がステンレス鋼からプレス成形される場合について例示したが、これに限られるものではなく、樹脂材など他の材料で構成されている場合にも本発明を適用可能である。
さらに、上記実施形態に例示された各構成要素を削除してもよく、各構成要素の形状、構造、材質等を変更できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。
D…通路、C1…回転軸、A…線分、B…線分、1、2、3…インペラ、
10…第1のカバー部材、11a…開口、20…第2のカバー部材、21…吸水口、
21a…開口、30、60…羽根部、31、61…羽根部材、40…対向部、
40a…隙間、40b…凹部、40c…凸部、41…部分接合部、42…本接合部、
50…軸、51…治具、52…充填材。
10…第1のカバー部材、11a…開口、20…第2のカバー部材、21…吸水口、
21a…開口、30、60…羽根部、31、61…羽根部材、40…対向部、
40a…隙間、40b…凹部、40c…凸部、41…部分接合部、42…本接合部、
50…軸、51…治具、52…充填材。
Claims (7)
- 回転により流体を流すインペラの製造方法であって、
前記回転の周方向に並べて配置される複数の羽根部材と、前記羽根部材の前記回転の軸方向の一方側と他方側にそれぞれ配置される第1のカバー部材及び第2のカバー部材のうち少なくともいずれかが、部分的に接触した状態において、前記第1及び第2のカバー部材の少なくともいずれかと前記羽根部材との対向部に、接合用の充填材を供給して前記対向部を連続的に接合することを特徴とするインペラの製造方法。 - 前記部分的な接合は、溶接による接合、プレス接合、またははめ込み接合の何れかであることを特徴とする請求項1記載のインペラの製造方法。
- 複数の前記羽根部材の形状及び配置は、ある羽根部材の外側の端部と隣接する羽根部材の内側の端部とを結ぶ仮想線分が、複数の前記羽根部材のいずれにも接触しないように設定されたことを特徴とする請求項1記載のインペラの製造方法。
- 前記第1及び第2のカバー部材の間に前記複数の羽根部材が配されて組み立てられた状態において、前記対向部の全長に前記接合材が供給されることを特徴とする請求項3記載のインペラの製造方法。
- 前記第1及び第2のカバー部材の少なくとも一方は、円板状を成すとともに前記回転軸部分に開口を有し、
前記複数の羽根部材と、前記第1のカバー部材及び第2のカバー部とが部分的に接合され前記第1及び第2のカバー部材の間に前記複数の羽根部材が配されて組み立てられた状態において、前記開口から、前記対向部に前記接合用の充填材が供給されることを特徴とする請求項1記載のインペラの製造方法。 - 前記複数の羽根部材と、前記第1のカバー部材及び第2のカバー部とが部分的に接合され前記第1及び第2のカバー部材の間に前記複数の羽根部材が配されて組み立てられた状態において、前記対向部における内側または外側の一方の端部に接合材を供給する工程と、前記接合流体を供給した後に前記組立インペラを回転させて前記接合材を他方の端部へ向かう方向に延ばす工程と、を備えたことを特徴とする請求項1記載のインペラの製造方法。
- 回転により流体を流すインペラであって、
前記回転の周方向に並ぶ複数枚の羽根部材を備えた羽根部と、
前記羽根部の回転軸方向における一方側と他方側にそれぞれ配置される第1及び第2のカバー部と、
を備え、
前記第1及び第2の前記カバー部と前記羽根部との間の対向部は、部分的に接合された部分接合部と、接合用の充填材により本接合された本接合部とを有することを特徴とするインペラ。
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