JP2010203267A - 脱硝装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 脱硝装置において、還元剤供給量の過剰を防ぎ、出口NOx値を低く保つ制御を行う。
【解決手段】排ガス流路2内に還元剤を噴霧する脱硝装置であって、還元剤供給量を制御する脱硝制御装置7、還元剤噴霧ノズル3より下流の排ガス通路2内に、NOx値計測装置6を持った脱硝装置において、前記脱硝制御装置7には、還元剤の基本供給量を算出する基本供給量算出式と、基本供給量に対する補正値Kを算出する補正値算出式を入力しておき、基本供給量算出式にて算出した基本供給量に、補正値算出式で算出した補正値Kを加味した還元剤量を排ガス通路内へ噴霧するように制御する脱硝装置であって、出口NOx値Gsが基準値Glを下回ってい場合は補正値Kの値を増加、出口NOx値Gsが基準値Glを上回っている場合は補正値Kの値を減少することとし、出口NOx値Gsは出口NOx値の短期移動平均値、基準値Glは出口NOx値の長期移動平均値とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンなどの燃焼装置から排出される燃焼排ガスに尿素水などの還元剤を供給し、燃焼排ガス中に含まれているNOxを分解する脱硝装置に関するものである。
コージェネ用エンジンなどの燃焼装置で燃焼を行った際に発生する燃焼排ガスには、NOxが含まれている。NOxは光化学スモッグや酸性雨の原因となるものであり、都市部では条例等によって規制が行われている所もある。そのため、NOxを無害なNなどに分解することが必要であり、尿素水やアンモニア水などの還元剤を供給する還元剤供給装置と還元反応を促進する脱硝触媒からなる脱硝装置を設置することが広く行われている。この脱硝装置は、燃焼排ガス中に還元剤を噴霧しておき、脱硝触媒においてNOxをアンモニアと反応させることで、NOxを無害なNとH0に分解するものである。
還元剤供給量の基本的な調節は、排ガス量(エンジン負荷率)に基づいて行う。エンジンの出力が大きくなれば燃焼排ガスの発生量が増加し、燃焼排ガス中に含まれているNOx量も増加するため、還元剤供給量はエンジン負荷率の変動に対して比例的に変更する。また、エンジンが一定の燃焼を継続している場合であっても、気温や湿度が変動することによって、エンジンから排出される燃焼排ガス中のNOx値が上下する。そのため、エンジンの出力値に対する比例制御のみで還元剤供給を制御していたのでは、還元剤供給量に過不足が生じる。そこで、燃焼排ガス中のNOx値を検出しておき、NOx値に基づいて還元剤供給量を制御するということが考えられた。
脱硝触媒はNOxの分解を促進するものであるが、すべてのアンモニア成分が反応するわけではなく、反応できなかったアンモニアが脱硝触媒からリークすることがある。刺激臭のあるアンモニアが大気中へ排出されることを防止するため、脱硝触媒の下流側に酸化触媒を設置しておき、リークアンモニアを酸化させることで、アンモニアの大気中への排出を防止することも行われている。アンモニアの酸化とは、アンモニアからNOxを発生させることであり、還元剤の供給量が多くなるほどアンモニアのリーク量が多くなり、酸化によって発生するNOx量が多くなる。そのため、酸化触媒を設けている脱硝装置では、還元剤供給量が少ない場合だけでなく、還元剤供給量が多すぎても脱硝装置から排出されるNOx量が多くなる。
出口NOx値に基づいて還元剤供給量を調節する場合、出口NOx値が少なくなるように還元剤供給量を調節しなければならないが、酸化触媒を設けた場合には、還元剤供給量は多すぎても少なすぎても出口NOx値が上昇する。還元剤供給量が不足していることによって出口NOx値が高い場合には、還元剤供給量を増加すれば出口NOx値を低下させることができるが、還元剤供給量が過剰であるために出口NOx値が高い場合には、還元剤供給量を増加すると出口NOx値はさらに上昇することになる。そのため、現在の出口NOx値を低下させるためには、還元剤供給量を増加させるべきであるのか、減少させるべきであるのかが分からないと、還元剤供給量の制御を行うことができない。
特開2002−273176号公報に記載の発明には、還元剤供給量増加時にNOx値が増加した場合には還元剤供給量を減少に反転、還元剤供給量減少時にNOx値が増加した場合には還元剤供給量を増加に反転する制御が記載されている。しかし、脱硝装置では還元剤供給量を変更しても、その結果として出口NOx値が変化するまでには一定の時間が必要であるため、還元剤供給量の変更方向を反転してもしばらくは出口NOx値の増加傾向が続く。そのため、還元剤供給量増加時にNOx値の増加を検出し、還元剤供給量を減少に反転したとしても、次の瞬間からは還元剤供給量減少時に出口NOx値が上昇しているということになる。そしてこの状態で還元剤供給量増減の判定を行うと、再び還元剤供給量を増加すべきと誤った判定を行うことになる。このような不都合を避けるためには、還元剤供給量増減の判定間隔を広く開ける必要がある。しかし判定間隔を広げると、制御が遅れることになるため、出口NOx値を最小値に集束させることができず、ハンチングが発生することになる。
特開2002−273176号公報
本発明が解決しようとする課題は、燃焼排ガス中に還元剤を噴射してNOxを除去している脱硝装置において、還元剤供給量の過剰を防ぎ、出口NOx値を低く保つ制御を行うことのできる脱硝装置を提供することにある。
NOxを含んだ燃焼排ガスを流す排ガス流路、排ガス流路内に還元剤を噴霧する還元剤噴霧ノズル、還元剤噴霧ノズルへ還元剤を供給する還元剤供給ユニット、還元剤供給ユニットでの還元剤供給量を制御する脱硝制御装置、還元剤噴霧ノズルより下流の排ガス通路内には、上流側から順に排ガス中に噴霧した還元剤を反応させることでNOxの分解を行う脱硝触媒、脱硝触媒からのリークアンモニアを酸化する酸化触媒、脱硝装置の出口NOx値を計測するNOx値計測装置をそれぞれ持った脱硝装置において、前記脱硝制御装置には、エンジンなど燃焼排ガスを発生する装置における出力値から還元剤の基本供給量を算出する基本供給量算出式と、基本供給量に対する補正値Kを算出する補正値算出式を入力しておき、基本供給量算出式にて算出した基本供給量に、補正値算出式で算出した補正値Kを加味した還元剤量を排ガス通路内へ噴霧するように制御する脱硝装置であって、出口NOx値Gsが基準値Glを下回っている場合は補正値Kの値を増加、出口NOx値Gsが基準値Glを上回っている場合は補正値Kの値を減少することとし、出口NOx値Gsと基準値Glはそれぞれ直前の所定期間における出口NOx値の移動平均値であり、出口NOx値Gsは比較的短期間における出口NOx値の移動平均値、基準値Glは出口NOx値Gsよりも長期間における出口NOx値の移動平均値としていることを特徴とする。
本発明を実施することで、還元剤供給量が多すぎても少なすぎても出口NOx値が増加するという場合において、還元剤供給量が多すぎる場合には還元剤供給量を減少する制御が行われ、還元剤供給量が少なすぎる場合には還元剤供給量を増加する制御が行われるため、出口NOx値を低く保つことができる。
本発明を第一の実施例における脱硝装置の概要図 本発明を第二の実施例における脱硝装置の概要図 本発明の実施例におけるフローチャート 尿素水供給量と出口NOx値の関係を示したグラフ 本発明の実施例における尿素水供給量と出口NOx値の変化を示したグラフ
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明の第一の実施例における脱硝装置の概要図、図2は本発明の第二の実施例における脱硝装置の概要図、図3は実施例における尿素水噴霧量算出プログラムのフローチャート、図4は脱硝装置出口にて検出されるNOx値と尿素水供給量の関係を示した説明図、図5は本発明の実施例における尿素水供給量と出口NOx値の変化を示したグラフである。
図1ではエンジン1で発生する燃焼排ガスに還元剤を供給することでNOxを除去するようにしており、エンジン1に接続した排ガス通路2に脱硝装置本体部を設けている。NOxを還元する還元剤としてはアンモニアよりも尿素の方が取扱いが容易であるため、実施例では尿素水を使用するものとする。排ガス通路2の途中には燃焼排ガス流の上流側に還元剤噴霧ノズル3を設置し、その下流側に脱硝触媒5と酸化触媒8を順に設置している。還元剤噴霧ノズル3は、先端を排ガス通路2内に設置し、他端側は尿素水ポンプや尿素水タンクなどからなる還元剤供給ユニット4と接続しており、還元剤供給ユニット4から供給する尿素水を排ガス通路2内へ噴霧するようにしている。還元剤供給ユニットの尿素水ポンプにはパルス式の定量ポンプを使用し、1分間当たりのパルス数を変更することで尿素水供給量を調節することができるようにしている。
排ガス通路2の酸化触媒8より下流側には、燃焼排ガス中のNOx値を計測するNOx値計測装置6を設けておき、NOx値計測装置6によって脱硝装置の出口側におけるNOx値(出口NOx値)を計測するようにしておく。還元剤供給ユニット4から供給する尿素水供給量を決定するために脱硝制御装置7を設けておき、脱硝制御装置7はエンジン1及びNOx値計測装置6とも接続し、エンジン負荷率などの情報(エンジン出力値)と出口NOx値の情報から尿素水供給量を決定するようにしておく。脱硝制御装置7には、エンジン出力値から定める基本となる尿素水の供給量(基本供給量)を決定する基本供給量算出式と、NOx値計測装置6にて計測した出口NOx値に基づいて先に算出した基本供給量からの増減を行う補正値Kを算出する補正値算出式を設定しておく。
エンジンの負荷率と燃焼排ガス排出量はほぼ比例の関係があり、燃焼排ガス中のNOx値が一定の場合には燃焼排ガス量とNOx量も比例の関係が成立する。また、NOx量と尿素水必要量もほぼ比例の関係があることより、エンジン負荷率が増加すれば尿素水必要量も比例的に増加することになる。そのため、大気排出される排ガス中のNOx値を所定の値に保つためには、エンジン出力値を検出しておき、エンジン出力値の増減に応じてNOxを分解する尿素水供給量を増減するようにすればよい。しかし、エンジン出力値が同じであっても、季節の変化による気温や湿度の変動などによって燃焼排ガス中のNOx値は変動する。基本供給量算出式による尿素供給量制御は、NOx値が一定であって燃焼排ガス量のみが変化する場合には有効であるが、NOx値が変動した場合には尿素水供給量を適正に制御することができない。そのため、エンジン出力値に基づく基本供給量のみの尿素水供給では、供給量に過不足が発生するということになる。尿素水供給量が不足した場合には、排ガス中に含まれていたNOxのうち、反応できずにそのまま排出されるNOx量が多くなり、尿素水供給量が過剰となった場合には、余ったアンモニア成分が酸化触媒8で分解されることによって発生するNOx量が多くなる。尿素水供給量は多すぎても少なすぎても、大気中へ排出されるNOx量が多くなるため、尿素水供給量が適正となるように制御する必要がある。
尿素水供給量と出口NOx値の関係を図で表したのが図4である。図4の出口NOx値は、脱硝触媒下流のNOx値と、リークアンモニアが酸化触媒8で酸化することによって発生したNOx量の合計となる。脱硝触媒下流のNOx値は、尿素水供給量を増加するほど低下していくが、尿素水供給量を増加するとリークアンモニアの酸化によるNOx値が増加していく。そのため、出口NOx値は極小点までは尿素水供給量を増加するほど低下していくが、極小点を越えると尿素水供給量を増加するほど出口NOx値は増加していく。そこで、NOx値計測装置6にて計測した出口NOx値に基づいて尿素水供給量を増減する補正を行う。補正は、エンジン出力値に基づく基本供給量に対し、一定の速度で尿素水供給量を増加又は減少していくものとする。脱硝制御装置7では、NOx値計測装置6で計測した出口NOx値の変化を検出しておき、出口NOx値が小さくなるように尿素水供給量を増加又は減少していく。尿素水供給量は、基本供給量+補正値Kとしとおき、尿素水供給量を増加する場合は補正値K=前回補正値K1+加減値aとし、尿素水供給量を減少する場合は補正値K=前回補正値K1−加減値aとする。つまり、尿素水供給量=基本供給量+前回補正値K1+aの加算式と、尿素水供給量=基本供給量+前回補正値K1−aの減算式を設定しておき、尿素水供給量を1秒ごとに算出して尿素水供給量を変更するようにしておく。
尿素水供給量を増加していくのか減少していくのかの判定は、加算式によって補正値Kの値を増加している時に出口NOx値Gsが基準値Glを上回ると、減算式による補正値Kの算出に切り替えることで変更方向を減少に反転し、減算式によって補正値Kの値を減少している時に出口NOx値Gsが基準値Glを下回ると、加算式による補正値Kの算出に切り替えることで変更方向を増加に反転する。ここで基準値Glの値は、出口NOx値の移動平均値を使用し、出口NOx値に応じて変化していくようにすると、出口NOx値Gsとの差が小さくなり、より精度を高めることができるため、基準値Glは出口NOx値の移動平均値を使用する。また出口NOx値Gsの値も直接の値を使用した場合には、ノイズ的な異常値を出口NOx値Gsとする場合があるため、出口NOx値Gsも移動平均値を使用する方がよい。基準値Glは比較的長期間(例えば3分間)における出口NOx値の移動平均値、出口NOx値Gsは比較的短期間(例えば30秒間)における出口NOx値の移動平均値とする。
図3のフローチャートに基づいて、尿素水供給量の算出プログラムを説明する。制御開始時には処理(2)で補正値の値を0(初期値)としておき、処理(3)で尿素水供給量を決定する。尿素水供給量は、エンジン出力値に基づく基本供給量に補正値Kを加えたものとする。補正値K=0であった場合の尿素水供給量は、基本供給量のみとなる。次のステップである判断(4)では、脱硝装置による脱硝運転の時間によって分岐し、脱硝運転時間が15分より短い場合は端子(1)へ戻ることで、補正値Kの算出は行わないようにしており、15分が経過するまでの尿素水供給量は基本供給量のみとなる。開始からの経過時間が15分に達すると、補正を開始するのであるが、開始からの経過時間が15分30秒に達していない場合、つまり開始からの経過時間が15分〜15分30秒の間は判断(5)から、処理(6)へ移行し、補正値Kの値に定数bを入力することとする。これは、尿素水供給量を増加させることで出口NOx値を変化させ、この変化が上昇であるのか、下降であるのかを見ることで、次に増加させるべきか、減少させるべきかの判断材料とするためである。
稼働開始からの経過時間が15分30秒を越えていた場合は処理(7)に移行し、処理(7)からあとのステップによって補正値Kの算出を行う。まず処理(7)では、出口NOx値Gsから基準値Glを減算することで、NOx値の偏差を算出する。次の判断(8)にてNOx偏差が0より小さい、つまり出口NOx値Gsの方が基準値Glよりも小さい場合には処理(9)へ、そうではない場合つまり出口NOx値Gsの方が基準値Glよりも大きい場合には処理(10)へ分岐する。処理(9)では、補正値Kをそれまでの補正値K1から加減値aを加算した値に変更し、処理(10)では、補正値Kをそれまでの補正値K1から加減値aを減算した値に変更する。補正値Kを変更後は端子(1)へ戻り、処理(3)にて尿素水供給量を定める。補正値Kが0以外の値であった場合、尿素水供給量はエンジン出力値に基づく基本供給量に補正値Kを加算した値となる。補正値Kが正の値であった場合は、基本供給量に補正値Kの分大きくした値となり、補正値Kが負の値であった場合は、基本供給量に補正値Kの分小さくした値となる。
なお、脱硝運転を開始してから15分が経過するまでは補正値Kの算出を行わないのは、出口NOx値が大きく変動することを防止するためである。脱硝装置の運転開始直後の場合、その時にNOx値計測装置6で検出している排ガスは脱硝作用が得られていない排ガスであるため、NOx値は目標値よりも大幅に高い値となる。この時点で出口NOx値による尿素水供給量の補正を開始しても、尿素水供給量と出口NOx値の関係はかけ離れたものであるため、正常な制御を行うことができない。そのため、一定時間(15分間)が経過するまでの間は、出口NOx値に基づく尿素水供給量変更を行わずに一定の値を維持するようにしている。
図5は本発明の実施例におけるNOx値の変動状況と尿素水供給量の変化を模式的に記したグラフである。実線で示している出口NOx値Gsは短期間の移動平均値、破線で示している基準値Glは長期間の移動平均値である。尿素水を噴霧しても脱硝効果が現れるまでには時間差があることより、脱硝運転を開始した直後の場合は、尿素水供給量に対して出口NOx値は高くなり、その後脱硝の効果が現れるにつれて出口NOx値は低下している。出口NOx値Gsと基準値Glはどちらも出口NOx値の移動平均値であるが、出口NOx値Gsは基準値Glに比べて短期間の平均値であるため、NOx値が低下している過程では出口NOx値Gsの方がより低い値となる。
時刻Aから補正値Kによる尿素水供給量の補正を開始している。時刻Aの時点では、出口NOx値Gsが基準値Glよりも低い状態にあるため、補正値Kの値は増加する。補正値Kはaずつ加算しており、時刻Aから時刻Bにかけて尿素水供給量は増加している。尿素水供給量を増加することによって、出口NOx値Gsと基準値Glは減少しているが、出口NOx値Gsの方が現在の出口NOx値に近い値となるため、出口NOx値Gsの方が速く低下している。しかし、尿素水供給量が過剰になると、今度は逆に出口NOx値は上昇する。これは図4の出口NOx値極小点を通り過ぎ、尿素水供給量を増加すると出口NOx値が増加する領域に入ったということである。短期間の移動平均値である出口NOx値Gsが上昇に転じたことにより、長期間の移動平均値である基準値Glを上回ることになり、時刻Bにて両者は交差している。出口NOx値Gsの方が基準値Glよりも大きくなると、補正値Kはaずつ減算していくことになり、尿素水供給量は減少していく。尿素水供給量が過剰であることによって出口NOx値が上昇していた場合、尿素水供給量を減少させると出口NOx値は極小値へ向けて減少していく。尿素水供給量の減少は出口NOx値Gsが基準値Glより小さくなる時刻Cまで継続し、出口NOx値Gsと基準値Glが交差している時刻Cで再び反転させる。その後も、出口NOx値Gsが基準値Glより大きくなる(時刻D)と尿素水供給量の減少を開始し、出口NOx値Gsが基準値Glより小さくなる(時刻E)と尿素水供給量の増加を開始するというように、出口NOx値に基づいて尿素水供給量の変更方向を決定する。このように尿素水供給量を増減していると、出口NOx値は極小値付近に維持することができ、排出されるNOx量を少なくすることができる。
図2は第二の実施例における脱硝装置の概要図である。図2は酸化触媒8を設けていない点と、NOx値計測装置はNOxセンサ6Sとしている点で図1と異なっている。酸化触媒8を設けていない場合、尿素水供給量が多すぎることでアンモニアリークが発生したとしても、酸化触媒8によってアンモニアがNOxに変化することはない。しかし、NOx値計測装置としてNOxセンサを用いた場合、NOxセンサのPt属系電極はアンモニアを酸化させる作用があり、排ガスにアンモニアが含まれているとNOxセンサ部分でNOを発生するため、アンモニアの濃度が高いほどNOx値は高く計測される。そのため、NOxセンサでNOx値を計測している脱硝装置では、酸化触媒8を設けていなくても還元剤供給量が過剰な場合は、還元剤供給量が多くなるほど計測されるNOx量が多くなる。
この場合にも、尿素水供給量が多すぎると計測されるNOx量が多くなるため、尿素水供給量は、基本供給量+補正値Kとしとおき、補正値Kを増加又は減少することで出口NOx値を低くする。尿素水供給量を増加する場合は補正値K=前回補正値K1+加減値aとし、尿素水供給量を減少する場合は補正値K=前回補正値K1−加減値aとする。つまり、尿素水供給量=基本供給量+前回補正値K1+aの加算式と、尿素水供給量=基本供給量+前回補正値K1−aの減算式を設定しておき、尿素水供給量を1秒ごとに算出して尿素水供給量を変更するようにしておく。
尿素水供給量を増加するか減少するかの判定は、出口NOx値Gsが基準値Glを上回ると、減算式による補正値Kの算出に切り替えることで変更方向を減少に反転し、出口NOx値Gsが基準値Glを下回ると、加算式による補正値Kの算出に切り替えることで変更方向を増加に反転する。この場合、出口NOx値を低減する方法は第一の実施例と同じになっているため、プログラムや試験結果の説明は省略する。
1 エンジン
2 排ガス通路
3 還元剤噴霧ノズル
4 還元剤供給ユニット
5 脱硝触媒
6 NOx値計測装置
6S NOxセンサ
7 脱硝制御装置
8 酸化触媒

Claims (1)

  1. NOxを含んだ燃焼排ガスを流す排ガス流路、排ガス流路内に還元剤を噴霧する還元剤噴霧ノズル、還元剤噴霧ノズルへ還元剤を供給する還元剤供給ユニット、還元剤供給ユニットでの還元剤供給量を制御する脱硝制御装置、還元剤噴霧ノズルより下流の排ガス通路内には、排ガス中に噴霧した還元剤を反応させることでNOxの分解を行う脱硝触媒と、脱硝装置の出口NOx値を計測するNOx値計測装置をそれぞれ持った脱硝装置において、前記脱硝制御装置には、エンジンなど燃焼排ガスを発生する装置における出力値から還元剤の基本供給量を算出する基本供給量算出式と、基本供給量に対する補正値Kを算出する補正値算出式を入力しておき、基本供給量算出式にて算出した基本供給量に、補正値算出式で算出した補正値Kを加味した還元剤量を排ガス通路内へ噴霧するように制御する脱硝装置であって、出口NOx値Gsが基準値Glを下回っている場合は補正値Kの値を増加、出口NOx値Gsが基準値Glを上回っている場合は補正値Kの値を減少することとし、出口NOx値Gsと基準値Glはそれぞれ直前の所定期間における出口NOx値の移動平均値であり、出口NOx値Gsは比較的短期間における出口NOx値の移動平均値、基準値Glは出口NOx値Gsよりも長期間における出口NOx値の移動平均値としていることを特徴とする脱硝装置。
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