JP2010203142A - アスベスト除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】断面矩形の縦孔の内壁面に付着したアスベストを除去するための、作業員に危険を強いることがなく、また、作業効率の高い技術を提供する。
【解決手段】アスベスト除去装置は、縦孔内にウインチにより吊下げて用いられる。アスベスト除去装置は、フレームに支持された底板20の上に、噴射機構50を載置させている。噴射機構50は、回転自在の無端ベルト52に取付けられた噴射装置53を備えている。噴射装置50は縦孔の外部から供給された高圧の水を、無端ベルト52の回転による往復移動を行ないながら、縦孔の内壁面に向かって噴射する。
【選択図】図5

Description

本発明は、アスベストを除去するために用いられるアスベスト除去装置に関し、特には、断面矩形の縦孔の内壁面に付着したアスベストを除去する(アスベストに対し硬化などの必要な処理を行なう場合も含む。)のに適したアスベスト除去装置に関する。
建築物の多くにはアスベストが使用されている。規制が現在ほど厳しくなかった時代に建築された建築物ほどその傾向は強い。
例えば、エレベータの昇降路(シャフト)の内壁面には、主に防音目的でアスベストが吹付けられている。また、煙突の内側にも主に耐熱目的でアスベストが吹付けられている。
現在の法律は、建築物を作る際のアスベストの使用に制限を設けるのみならず、アスベストを使用している建築物の解体の際には、アスベストの飛散を防ぎつつそれを行なうことを建築業者等に義務付けている。また、綿状のアスベストなどそのままでは飛散するおそれがあるアスベストについては、それを除去するか又は飛散を防ぐために硬化させるなどの適切な処理が必要となる場合が多い。
建築物の解体などにともなうアスベストの除去、或いはアスベストを硬化させるなどの適切な処理を行なうため、様々な技術が提案されている。しかしながら、上述したエレベータの昇降路、或いは煙突などの縦孔の内壁面に付着したアスベストを除去するための確立した技術は存在しない。
例えば、エレベータの昇降路の内壁面のアスベストを除去する場合に用いられている技術は以下のようなものである。この技術は、エレベータの昇降路内に、例えばウインチを用いて作業員を搭載のゴンドラを吊下げ、手にした高圧の水を噴射する水噴射装置を用いて作業員が内壁面に水を噴射し、それによりアスベストを除去する。この作業をゴンドラを上下に移動させながらエレベータの昇降路の長さ方向のすべての部分で行なうことにより、縦孔内のアスベストが除去される。
しかしながら、このような作業は、いかに防護服を着ているといってもアスベストが充満する空間に作業員を滞在させることになるから好ましくなく、また、ゴンドラに乗った作業員の転落を防ぐことを作業員の作業性を損なわずに高いレベルで確保することが難しいといった不具合がある。
また、エレベータの昇降路の内壁面のアスベストを除去するにあたり、昇降路に面したエレベータホールに連なる扉を開放し、エレベータホールから扉を介して昇降路内に挿入した板により足場を作り、その足場に載った作業員にアスベストの除去の作業を行なわせるという技術も実用されている。しかし、これもまた作業員の健康面を配慮した場合には好ましい技術とはいえない。また、この技術は、1つの扉から差込んだ板によって作られた1つの足場に乗った作業者がアスベストを除去できる範囲が限られているので、作業効率という面で難がある。扉から差込んだ板の上に上方向に伸びる足場を更に組み、その上で作業者が作業を行なうことも行なわれてはいるものの、エレベータホールから昇降路内に差込んだ板の上に置くことができる物の重量には制限があるから、足場の上に更に足場を組んだとしても作業効率の向上に限界がある。
上述のような事情は、アスベストを硬化させるなどの処理を行なう場合でも同様である。アスベストを硬化させる場合には、水の代わりにアスベストを硬化させるための適当な硬化剤(時間の経過により硬化する液状体、例えば接着剤の様なもの。)をエレベータの昇降路等の内壁面に噴射することになるが、上述したような不具合が存在することには大きな違いはない。
より一般化するのであれば、上述のような事情は、断面矩形の煙突の内部などの断面矩形の縦孔の中で、アスベストを除去する場合、或いはアスベストを硬化させるなどの処理を行なう場合にも共通である。
本発明は、断面矩形の縦孔の内壁面に付着したアスベストを除去する場合、或いはアスベストを硬化させるなどの処理を行なう場合に、作業員に危険を強いることがなく、また、作業効率を高くすることができるようにするための技術を提供することをその課題とする。
本願発明者は、かかる課題を解決するための発明として、以下のアスベスト除去装置を提案する。
本願発明者が提案するのは、断面矩形の縦孔の内壁面に付着したアスベストを除去するのに用いられるアスベスト除去装置である(なお、本発明のアスベスト除去装置は、その名称にかかわらず、後述するように、アスベストの除去ではなく、アスベストの硬化等の処理に用いる場合がある。)。
そして、このアスベスト除去装置は、前記縦孔の中を水平な状態で縦方向に移動することのできる形状とされた、前記縦孔の断面形状と略相似する矩形の底板と、前記底板の上に載置されるとともに、そのそれぞれが前記底板のうちの一辺に沿う方向で往復移動できるようにされた、前記縦孔の内壁面に対して液体を噴射することのできる4つの液体噴射装置と、を備えており、前記縦孔の上方から吊られた状態で上下方向に移動させられながら前記液体噴射装置により行われる液体の噴射により前記縦孔の内壁面に付着した前記アスベストを除去するか、又は硬化させられるようにされている。
このアスベスト除去装置は、基本的に、無人で用いられるものである。したがって、作業者の健康を損ねる、或いは作業者に転落等の危険を与える可能性がない。また、このアスベスト除去装置は、上述の足場を作ることを要する技術と異なり、縦孔の長さ方向に亘って連続的にアスベストの除去又は硬化等の処理(以下、これらをまとめて「アスベストの除去等」と称する場合がある。)を行なうことができるから、アスベストの除去等についての作業の効率性が高い。
アスベスト除去装置の縦孔内での吊下げは、例えば汎用のウインチを用いて行なうことができる。アスベスト除去装置の上下方向の移動は、連続的なものであってもよく、バッチ的なものであってもよい。アスベスト除去装置の上下方向の移動は、一方向であっても良いし、往復であっても良い。なお、本願のアスベスト除去装置は『前記縦孔の上方から吊られた状態で上下方向に移動させられながら前記液体噴射装置により行われる液体の噴射により前記縦孔の内壁面に付着した前記アスベストを除去するか、又は硬化させられる』ものとなっているが、『上下方向に移動させながら』という文言は、液体の噴射がアスベスト除去装置の上下方向の移動と同時に行なわれる場合のみならず、液体の噴射とアスベスト除去装置の上下方向の移動とを交互に行う場合をも含む。
液体噴射装置は、上述したように4つであり、そのそれぞれが底板のうちの一辺に沿う方向で往復移動できるようにされている。液体噴射装置はそれぞれが対向している縦孔の内壁面に対して、液体を噴射できるようになっている。そのような構成であれば液体噴射装置はどのような構成を採用していても構わない。
液体噴射装置は、前記液体としての水を、前記アスベストを除去できる程度の高圧で前記縦孔の前記内壁面に噴射するようにされていてもよい。或いは、液体噴射装置は、前記液体としての硬化剤を前記内壁面に噴射するようにされており、硬化した前記硬化剤により前記アスベストを硬化させるようにされていてもよい。いずれの場合でも液体噴射装置が噴射する液体は、例えば周知のタンク等の適当な容器に入れた状態で底板に載置されていても構わないが、アスベスト除去装置の軽量化を図るのであれば、例えば縦孔の外部等に配された容器内に充填するべきであろう。後者の場合、液体噴射装置は適当なホースによって容器に接続され、そのホースを介して容器から液体噴射装置に液体が供給されることになる。特に、液体噴射装置が水を噴射する場合には、必要な液体の量が多くなる可能性が高いので、容器は底板の上に載置すべきではない。また、液体としての水を、前記アスベストを除去できる程度の高圧で前記縦孔の前記内壁面に噴射するには、水に高圧をかける仕組が必要となるが、そのような仕組は液体噴射装置に設けられていても、容器或いは容器と液体噴射装置の間の適当な部分に設けられていてもよい。例えば、高圧の水を提供する装置を車載した車両が公知であるが、そのような車両を用いれば高圧の水を液体噴射装置に供給することに困難はない。
4つの液体噴射装置は、そのうちの複数が同時に液体の噴射を行なうようになっていてもよく、時間的に重複することなく1つずつ液体の噴射を行なうようになっていてもよい。
また、前記液体噴射装置は、往復移動を行う場合の両端の位置において外側方向に前記液体を噴射することにより、当該液体噴射装置が対面している前記縦孔の内壁面の横幅すべてに前記液体を噴射できるようにされていてもよい。なお、この場合の「外側方向」とは、各液体噴射装置が行なう往復移動の両端で、その移動方向を延長した方向を意味する。液体噴射装置が往復移動を行う距離は、理想的な場合であっても、液体噴射装置が、液体噴射装置がその辺に沿って移動することになる底板の当該辺の長さよりも短くなる。しかも、底板のその辺の長さはその辺が臨む縦孔の内壁面の幅よりも確実に短いから、液体噴射装置が、それが近接する辺に垂直にしか液体を噴射できない場合には、液体噴射装置がある程度の角度(立体角)で広がりを持って液体を噴射するようになっていたとしても、縦孔の内壁面のうちのその液体噴射装置によって液体を噴射される面の幅方向の両端部に、液体が十分には噴射されない範囲が残る可能性がある。このようなことが起こると、アスベストの除去等が不十分にしか行なわれないかもしれない。往復移動を行う場合の両端の位置において外側方向に前記液体を噴射すれば、各液体噴射装置によって液体を噴射される縦孔の内壁面の幅方向の両端部にまで液体を噴射できるようになるため、アスベストの除去等を縦孔の内壁面の全体に対して残らず行なえるようになる。
アスベスト除去装置は、前記縦孔の内壁面のうち、前記液体噴射装置が噴射した液体が当る部分の少なくとも一部を撮像して動画についての動画データを生成する撮像装置と、撮像を行うことにより前記撮像装置が生成した前記動画データを前記撮像装置から受取り、前記撮像装置が撮像した動画を略実時間で表示する、前記縦孔外に配置されるディスプレイ装置と、を備えていてもよい。
このようなアスベスト除去装置であれば、アスベストの除去等を行えているか否かの判断を、縦孔の外にいる作業者がディスプレイ装置に表示された動画により、実時間で正確に行なえるようになる。具体的には作業者は、ディスプレイ装置に表示された動画を見て、例えば、アスベストの除去等の作業を終えて良いか否かという判断、或いは、アスベスト除去装置をその場に止まらせて更に液体噴射装置による液体の噴射を続けるべきかそれともアスベスト除去装置を上下方向に移動させて良いかという判断を行うことができる。
撮像装置、ディスプレイ装置はともに1つあれば良いが、前記撮像装置は4つであり、且つ、それら4つの前記撮像装置は、4つの前記液体噴射装置のそれぞれに対応させられているようになっていてもよい。この場合、撮像装置は、縦孔の内壁面のうち、その撮像装置が対応付けられた液体噴射装置が液体を噴射する面を撮像する。そうすることにより、作業者は、同時に見るか否かはともかく、縦孔の4つの面のすべてを見ることができるようになる。なお、この場合のディスプレイは、1つでも良く、各撮像装置にそれぞれを対応させられた4つとされていてもよい。
本願のアスベスト除去装置は、前記縦孔の内壁面の4つの面のそれぞれに当接することにより、上下動を行なう場合における前記底板の前記内壁面に対する相対的な位置を安定させる少なくとも4つの回転自在とされたホイールを備えていてもよい。このようなホイールを持つアスベスト除去装置であれば、ウインチ等によって行われるその上下動を安定したものにすることができる。
ホイールは、縦孔の内壁面の4つの面のそれぞれに当接するものが少なくとも1つずつあればよいが、1つの面に当接するホイールはこの限りではなく、2つ以上とすることができる。
本願のアスベスト除去装置は、前記底板の縁に沿う底板フレームを備えていてもよい。
この場合、前記底板フレームは、前記底板の4隅の部分に対応する平面視略L字形状の底板フレーム隅部材と、前記底板の4片にそれぞれ沿うものであり、その両端を前記底板フレーム隅部材の先端とそれぞれ接続される棒状の底板フレーム棒部材とを備えているものとすることができる。
その場合の前記底板フレームは、前記底板フレーム棒部材を適宜の長さの物に交換することで、その形状を所望の矩形形状とすることができるようにされているとともに、前記底板を前記底板フレームの形状に合わせたものに交換することにより、前記底板の形状を前記縦孔の断面形状に対応させられるようになっているものとすることができる。
底板フレームを設けることで、アスベスト除去装置の底板の強度を稼ぎ易くなる。また、底板フレーム棒部材を交換可能とすることで、縦孔の断面形状に対応して変更せざるを得ない底板の変更に伴う底板フレームの形状の変更を、棒部材の交換によって実現できるようになる。なお、この場合においても、底板フレーム棒部材の変更があっても底板フレーム隅部材は共用可能であるため、このアスベスト除去装置はコスト的に有利である。
上述の如き底板フレームを有するアスベスト除去装置は、以下のようなものとすることができる。
底板フレームを有するアスベスト除去装置は、前記底板と同じ形状であり、前記底板の上方に、平面視した場合に前記底板と完全に重なるようにして配される天板と、前記天板の縁に沿う天板フレームと、を備えていてもよい。
この場合、前記天板フレームは、前記天板の4隅の部分に対応する平面視略L字形状とされるとともに、前記底板フレーム隅部材と上下方向に伸びる棒状の柱部材で接続された天板フレーム隅部材と、前記天板の4片にそれぞれ沿うものであり、その両端を前記天板フレーム隅部材の先端とそれぞれ接続される棒状の天板フレーム棒部材とを備えているものとすることができる。
この場合の前記天板フレームは、前記天板フレーム棒部材を適宜の長さの物に交換することで、その形状を前記底板フレームの形状に合わせることができるようにされているとともに、前記天板を前記天板フレームの形状に合わせたものに交換することにより、前記天板の形状を前記底板の形状に対応させられるようになっているものとすることができる。
底板のみならず、天板も有するアスベスト除去装置は、その強度が高いものとなる。しかも、天板の縁に沿う天板フレームが存在すれば尚更である。
天板は、底板と同形状となるが、底板は上述したように縦孔の断面形状の如何によりその形状を変える必要があるため、底板の形状に合わせてその形状を変える必要がある。天板の形状の変更が生じると、天板フレームの形状も変更する必要が生じるが、天板フレームの形状は、底板フレームの形状の変更と同様の手法により行なわれる。天板フレームは、天板フレーム隅部材と、天板フレーム棒部材を備えており、天板フレーム棒部材を交換することにより天板フレームの形状が変更される。なお、天板フレーム隅部材を、その下方に位置する底板フレーム隅部材と柱部材で接続しておくことにより、天板を変更した場合であっても天板フレーム隅部材を、底板を変更した場合の底板フレーム隅部材と同様に使い回せるようになるだけでなく、天板フレーム隅部材をその真下に来る底板フレーム隅部材の真上に自動的に位置決めさせられるようになるので便利である。
天板を備えるアスベスト除去装置の前記天板は、その上に作業者が乗ることのできる程度の強度とすることができる。アスベストの除去等を行なう前後に、縦孔の内部の確認を作業者が行なう場合がある。アスベスト除去装置の天板に作業員が乗れる程度の強度を与えておけば、アスベスト除去装置をそのような確認作業を行うためにも用いることができるため、好ましい。なお、確認作業は、アスベスト除去等を行っている最中とは異なり、飛散しているアスベストにより作業員が健康を害する可能性は極めて小さい。作業員が天板に乗る場合、作業員の安全性に配慮するのであれば、前記天板の周囲には柵を設けるのが好ましい。
上述した撮像装置、及びホイールは、底板、天板、底板フレーム、天板フレームのどこに設けられていても構わない。
撮像装置は、撮像のための視野確保を重視するのであれば、天板フレームに設けるのが良いと考えられる。
本発明の一実施形態によるアスベスト除去装置が備えるフレームの構成を示す斜視図。 図1に示したフレームの細部を示す斜視図。 図1に示したフレームに取付けられるホイールの構成を示す平面図。 図1に示したフレームに底板と天板を取付けた状態を示す図。 図4に示した底板に載置される制御装置と噴射機構の構成を示す平面図。 図5に示した制御装置の内部構成を示す図。 図5に示した噴射機構の構成を示す正面図。 図5に示した噴射機構の動作を示す平面図。 本発明のアスベスト除去装置の使用方法を示す斜視図。
以下、本発明の好ましい一実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施形態によるアスベスト除去装置は、図1に示したフレーム1に種々の装置を取付けてなる。
フレーム1は、この実施形態では、直方体形状とされている。
フレーム1は、この実施形態では、その殆どの部分が角パイプにより構成されている。フレーム1はこの実施形態では、これには限られないが金属製であり、より詳細には鉄製である。
フレーム1は、縦に伸びる4本の柱部111をそれぞれが含む隅部材11を4つ備えている。4つの隅部材11はともに、その下端に底板フレーム隅部112を、その上端に天板フレーム隅部113を備えている。
底板フレーム隅部112は、柱部111の下端にその基端を接続された、互いに直行し、且つともに水平方向に伸びる角パイプにより構成されている。天板フレーム隅部113は、柱部111の上端にその基端を接続された、互いに直行し、且つともに水平方向に伸びる角パイプにより構成されている。底板フレーム隅部112を作る2つの角パイプの伸びる方向と、天板フレーム隅部113を作る2つの角パイプの伸びる方向は、柱部111を基準とした場合に同じ方向となるようになっている。この実施形態では、天板フレーム隅部113を作る角パイプは、平面視した場合に、底板フレーム隅部112を作る角パイプと完全に重なり合うようになっている。なお、必ずしもこの限りではないが、この実施形態では、底板フレーム隅部112を作る2つの角パイプと、天板フレーム隅部113を作る2つの角パイプはすべて、同じ長さとなっている。
底板フレーム隅部112は、図2に示したようにその先端に四角い穴112Aが開いている。底板フレーム隅部112の角パイプを構成する縦方向の板の先端付近には、孔112Bが穿設されている。この孔112Bは、その内周面にネジ切りがなされている。
底板フレーム隅部112は、底板フレーム棒部材12にて接続される。底板フレーム棒部材12は、その両端部を除いて角パイプにより構成されており、その両端に、角パイプよりも細い、断面矩形のホゾ部12Aが設けられている。ホゾ部12Aは、その断面形状が、底板フレーム隅部112を構成する角パイプ先端の穴112Aの断面形状と略同じにされており、穴112Aの中にその先端から挿入できるようになっている。この実施形態では、ホゾ部12Aを穴112Aに挿入した状態で、底板フレーム隅部112を構成する角パイプに設けられた上述の孔112Bにネジを螺合させ、ネジの先端を穴112Aに挿入されたホゾ部12Aに強く押接させることにより、底板フレーム隅部112と底板フレーム棒部材12とが互いに固定されるようになっている。
フレーム1には、4つの底板フレーム棒部材12が含まれており、それら底板フレーム棒部材12の両端を底板フレーム隅部112と接続する。向かい合う位置にある底板フレーム棒部材12の長さは等しくされている。したがって、4つの底板フレーム棒部材12の両端を図1に示したようにして底板フレーム隅部112に固定することにより、底板フレーム隅部112と、底板フレーム棒部材12は、フレーム1の下端を一周する矩形形状を形作ることになる。これが、本発明における底板フレームに相当する。
天板フレーム隅部113は、それが柱部111の上端にあるということを除き、底板フレーム隅部112とその構成を同じくする。図示を省略するが、天板フレーム隅部113は、それを構成する2つの角パイプの先端に断面矩形の穴を備えており、また、角パイプを構成する縦方向の板の先端付近に、その内周にネジ切りがされた孔を備えている。
天板フレーム隅部113は、底板フレーム隅部112が底板フレーム棒部材12にて接続されたのと同様に、4本の天板フレーム棒部材13にて接続される。天板フレーム棒部材13は、その真下にある底板フレーム棒部材12と同様に構成されている。ただし、4つの天板フレーム棒部材13はともに、ビデオカメラ13Aとライト13Bを備えている。ビデオカメラ13Aと、ライト13Bは、図1では簡単のため、天板フレーム棒部材13に組込まれたように図示されているが、必ずしもこの限りではなく、適当な金具などを用いて、天板フレーム棒部材13の外側にネジなどにより固定することができる。ライト13Bは、ビデオカメラ13Aが撮像するために必要な照明光を供給するものである。ビデオカメラ13Aは、撮像を行い動画のデータである動画データを生成する。ビデオカメラ13Aが生成した動画データは、有線又は無線で接続された、後述するディスプレイ装置に送信されるようになっている。
フレーム1には、4つの天板フレーム棒部材13で、図1に示したような状態で4つの天板フレーム隅部113を固定すると、天板フレーム隅部113と、天板フレーム棒部材13は、フレーム1の上端を一周する矩形形状を形作ることになる。これが、本発明における天板フレームに相当する。
向かい合うもの同士の長さが同じである限り、各底板フレーム棒部材12は適当な長さのものに交換可能である。また、その真下に位置することとなる底板フレーム棒部材12と同じ長さである限り、各天板フレーム棒部材13は適当な長さのものに交換可能である。
各底板フレーム棒部材12と、各天板フレーム棒部材13を適当な長さのものに交換することにより、隅部材11を交換することなく、フレーム1を所望の直方体形状に変更することができる(ただし、柱部111の長さにより固定される高さは変更されない。)。かかるフレーム1の形状の変更は、後述するように、アスベスト除去装置がその中で用いられることとなる縦孔の断面形状を考慮して行なわれる。
なお、底板フレーム隅部112を作る2つの角パイプには、図3に示したようなホイール112Cが設けられていてもよく、図1では記載を省略しているが、この実施形態の底板フレーム隅部112には、ホイール112Cが設けられている。ホイール112Cは、円板形状をしており、底板フレーム隅部112の外側に位置する縦方向に配された板の外側に、当該板に垂直になるようにしつつ縦向きに設けられた平行な2枚の支持板112Dを貫通する軸112Eにその中心を回転自在に軸支されている。ホイール112Cは、後述するように、アスベスト除去装置が使用されている状態で、アスベスト除去装置が入れられた縦孔の壁にその外側の部分(それが取付けられた支持板112Dの基端が固定された底部フレーム隅部112の外側に位置する板から遠い部分)が当接する。支持板112Dの長さとホイール112Cの直径は、それを可能とするように設計されている。
なお、ホイール112Cは、底部フレーム隅部112に設ける必要は必ずしもなく、隅部材11のどこか、例えば、柱部材111に(支持板112Dを介して)設けることも可能である。
アスベスト除去装置が備える上述のフレーム1には、図4に示したような底板20と、天板30が取付けられている。
底板20、天板30は、これには限られないが、この実施形態ではともに木製の板である。
底板20は、矩形形状をしている。底板20は、底板フレーム隅部112と、底板フレーム棒部材12が作る矩形形状(底板フレーム)と略同じ形状をしており、それらにその縁を支持される。底板20の中央には、必ずしもこの限りではないがこの実施形態では円形とされた貫通孔21が設けられている。この貫通孔21は、後述するホースを貫通させるためのものであり、ホースを貫通させるに十分な大きさとされている。なお、底板フレームに支持される際に底板20の外縁が隅部材11の柱部111と干渉しないようにするため、底板20の4つ角は切り欠れている。底板フレームを組上げてからでは底板20を底板フレームの上に載置できない場合には、底板20は底板フレーム又は天板フレームを組上げる前に、図4に示した位置に位置させておけばよい。底板20は、底板フレームに支持されているだけでも構わないが、この実施形態では底板フレームに対して、図示せぬ金具などを用いて固定されている。
天板30は、矩形形状をしている。天板30は、天板フレーム隅部113と、天板フレーム棒部材13が作る矩形形状(天板フレーム)と略同じ形状をしており、それらにその縁を支持される。天板30は、天板フレームに対して、図示せぬ金具などを用いて固定されている。
天板30には、その上に作業員が乗ることができる程度の強度が与えられている。天板30の上には、その上に作業員が乗った場合に作業員の安全を確保するための柵31が設けられている。天板30の上には、ペグ32が打ち込まれている。このペグ32は、後述するように縦孔の中に入れられたアスベスト除去装置を吊るケーブルの先端を固定するためのものである。ケーブルとの固定をなすことができる限り、ペグ32はどのようなものであってもよい。
図4に示したアスベスト除去装置の底板20の上には、図5の平面図に示したような配置で、制御装置40と、噴射機構50が設けられている。
制御装置40は、後述するような方法で噴射機構50を制御するものである。制御装置40は、また、どの噴射機構50を駆動させるかという制御をも行なう。制御装置40と噴射機構50は、図5に示したように、柔軟性を有する接続ホース41で接続されており、図5では図示を省略されたケーブル(図6参照)で接続されている。
噴射機構50は、この実施形態では水を噴射する。
制御装置40の内部構成を、図6に示す。
制御装置40は、制御部42及び切替え部43を備えている。
切替え部43は、縦孔の外部にある後述の高圧水流発生器と、柔軟性を有する供給ホース60を介して接続されている。供給ホース60は、底板20の貫通孔21を通過して、切替え部43に接続されている。切替え部43は、また、各噴射機構50とその先端が接続された4本の接続ホース41の基端と接続されている。切替え部43は、図示せぬ弁を内蔵しており、供給ホース60を介して高圧水流発生器から供給された水を、いずれかの接続ホース41に供給するか、或いはいずれの接続ホース41にも供給しないかという切替えを行なう。
切替え部43が行なうかかる切替えを、制御部42が制御する。制御部42は、CPU、ROM、RAM等を含む汎用のコンピュータにより構成されている。
切替え部43が行なう上述の切替えを実現するため、制御部42は、切替え部43とケーブルで接続されている。制御部42は、また、縦孔の外部にある後述する外部コンピュータと入力ケーブル42Bを介して接続されており、入力ケーブル42Bを介して入力された信号に基づいて、切替え部43の動作を制御する。制御部42は、また、入力ケーブル42Bを介して入力される信号に基づいて、4つの噴射機構50のうちのどの噴射機構50を駆動させるかということについての制御を行う。制御部42は、その先端を各噴射機構50に含まれている後述する振動センサに接続されているセンサケーブル42Aの基端と接続されている。制御部42は、4本のセンサケーブル42Aのうち駆動している噴射機構50に含まれている振動センサと接続されているものから受取った信号に基づいて、噴射機構50の制御を行なう。それが可能となるように、制御部42は、各噴射機構50に含まれている後述する駆動回転体と図示を省略のケーブルにより接続されている。
噴射機構50は、図5の平面図、図7の正面図(噴射機構50を、外側から見た状態)に示されたように構成されている。
噴射機構50は、円筒形とされた一対の駆動回転体51、駆動回転体51に掛け回された無端ベルト52、駆動回転体51の下側に位置する無端ベルト52の下面に吊下げられた噴射装置53、及び棒状の振動センサ54とを備えて構成されている。
駆動回転体51は、その基端を底板20に固定された支持体51Aの先端に、軸51Bによって軸支されており、回転自在とされている。駆動回転体51は回転を行うための図示せぬ駆動手段を有している。駆動回転体51は制御部42から送られた信号により駆動の状態を制御され、いずれかの方向に回転するか、或いは回転を行なわない。
無端ベルト52は、例えばゴム、或いは金属製のキャタピラ又はチェーンによって構成することができる。この実施形態の無端ベルト52は、金属製の幅の狭いキャタピラにより構成されている。無端ベルト52は、駆動回転体51の回転に伴って回転する。駆動回転体51と無端ベルト52は、無端ベルト52が駆動回転体51に対して滑らずに回転できるようにされている。
噴射装置53は、この実施形態では高圧の水である液体を噴射する装置であり、この実施形態では、より詳細にはノズルである。噴射装置53は、接続ホース41と接続されており、接続ホース41を介して送られて来た高圧の水をその先端の孔から噴射する。噴射装置53は、無端ベルト52の回転に伴い左右方向に移動するようになっており、左右方向に移動しながら高圧の水を噴射する。
噴射装置53は、高圧の水を所定の角度(立体角)をもって噴射するようにされている。噴射装置53は、また、無端ベルト52に対して水平平面内で回転できるようにされている。噴射装置53の回転は、例えば、無端ベルト52に設けられた垂直方向に伸びる軸に対して噴射装置53を回転自在に軸支することで実現できる。噴射装置53が高圧の水を噴射する場合における上述の立体角と、噴射装置53の回転を許される角度は、高圧の水を後述する縦孔の内壁面の全体にふき掛けられるような範囲で適当に選択される。この実施形態における上述の立体角は、これには限られないが20°程度であり、この実施形態における噴射装置53の回転を許された角度は、これには限られないが、噴射装置53の長さ方向が無端ベルト52の長さ方向と直交する角度を中心として左右に30°程度である。
振動センサ54は、噴射装置53と接触した場合にそれにより生じる振動を検出するものであり、無端ベルト52の両端部分近辺に、無端ベルト52の回転により噴射装置53が移動してきた場合に噴射装置53の後端付近と接触するような位置に設けられている。
振動センサ54は、振動を検出した場合にそれを、センサケーブル42Aを介して制御部42に伝えるように構成されている。
振動センサ54は、また、噴射装置53に対するストッパとしても機能するようになっている。
振動センサ54のストッパとしての機能と制御部42の協働によって達成される噴射装置53の動き方について、図8の模式図により説明する。
噴射装置53は、駆動回転体51を制御し、任意の方向に回転させる。それにより無端ベルト52が回転し、無端ベルト52に取付けられた噴射装置53がある方向(図8(ア)では左方向)に移動する。
やがて噴射装置53は、その先にある振動センサ54に当接する(図8(イ))。すると、振動センサ54は、それにより生じた振動を検出し、振動を検出したことを示す信号をセンサケーブル42Aを介して制御部42に送る。
この信号を受取っても、制御部42は、駆動回転体51の回転方向を暫く元のままに維持する。すると、その後端を振動センサ54に当接した状態の噴射装置53は、その後端を振動センサ54に押されて回転し外側を向く(図8(ウ))。
振動を検出したことを示す信号を振動センサ54から受取ってから噴射装置53が回転するのに必要な時間が経過し、更に暫くの時間が経過すると、制御部42は、駆動回転体51にケーブルを通じて信号を送る。その信号を受取った駆動回転体51は、逆回転し、それに伴い噴射装置53は逆向きに移動を開始する(図8(エ))。反対側の振動センサ54に当接するまで、噴射装置53は無端ベルト52に対する角度をそのまま保つ。
以上のような処理を繰り返すことにより、噴射装置53は、2つの駆動回転体51の間を往復することになる。
なお、制御部42が、駆動回転体を逆回転51させるまでに、振動を検出したことを示す信号を振動センサ54から受取ってから噴射装置53が回転するのに必要な時間が経過し、更に暫くの時間が経過するまで待つようにするのは、噴射装置53が外側を向いた直後に噴射装置53が反対側に動き出すと、噴射する高圧の水を外側方向(無端ベルト52の延長方向)に十分に噴射させるだけの時間を稼げないからである。
以上で説明したアスベスト除去装置の用い方を説明する。
アスベスト除去装置Xは、図9に示したように縦孔200内で用いられる。縦孔200は、断面矩形であり、いずれも矩形である4つの面からなるその内壁面には、例えばその全面にアスベストが付着している。縦孔200は、断面矩形でその内壁面にアスベストが付着していればその詳細を問わず例えば煙突の内部でも構わないが、この実施形態ではエレベータシャフトである。
アスベスト除去装置Xは、縦孔200の上部の開口から、この実施形態ではウインチに連なるケーブル90に吊下げられる。ケーブル90はその先端が4本に分岐されており、分岐された先端を、アスベスト除去装置Xの天板30に取付けられた上述のペグ32に固定されている。
この状態で、制御装置40内の制御部42は、外部コンピュータ80と入力ケーブル42Bを介して接続されている。また、制御装置40内の切替え部43は、高圧水流発生器70と供給ホース60により接続されている。入力ケーブル42Bと供給ホース60はともに、エレベータシャフトが端から有する扉210から縦孔200内を通してアスベスト除去装置Xに接続される。高圧水流発生器70は、この実施形態では車載式とされている。高圧水流発生器70は、供給ホース60を介して高圧の水を切替え部43に送る。
なお、外部コンピュータ80はディスプレイ装置81を備えている。外部コンピュータ80は、アスベスト除去装置Xが備える上述のビデオカメラ13Aと接続されており、ビデオカメラ13Aから送られた画像データに基づく動画像をディスプレイ装置81に表示させられるようになっている。ディスプレイ装置81は、4つのビデオカメラ13Aが撮像した動画像のすべてを同時に表示するようになっていてもよいし、4つのビデオカメラ13Aのいずれかが撮像した動画像を選択的に表示するようになっていてもよい。
この実施形態では、アスベスト除去装置Xの高さ位置を一旦固定した状態で、所定の高さ範囲のアスベストの除去を行なう。
具体的には、作業者は、外部コンピュータ80を操作して、4つの噴射機構50のいずれかを駆動させるための信号を、入力ケーブル42Bを介して制御部42に送る。
制御部42は、この信号を受取ると、切替え部43に信号を送るとともに、駆動回転体51に、駆動回転体51をいずれかの方向に回転させるための信号を送る。制御部42からの信号を受取った切替え部43は、制御部42が外部コンピュータ80から受取った信号で指示された噴射機構50に接続された接続ホース41に水を送る。また、制御部42からの信号を受取った駆動回転体51は、制御部42に支持された方向で回転する。すると、図8を用いて行なった上述の説明のように、噴射装置53は往復移動を行いながら高圧の水を噴射する。高圧の水は、縦孔200の内壁面のうち、それを噴射した噴射装置53が対面する面の幅方向のすべての部分に噴射される。
縦孔200の内壁面を構成する4つの面のうちの1つの面について以上の処理が終わったら、作業者は、次に駆動させる噴射機構50を指定する処理を外部コンピュータ80で行なう。
このような処理を繰返し、4つの噴射機構50のすべてに高圧の水の噴射を行なわせる。ディスプレイ装置81は、ビデオカメラ13Aがライト13Bの照明光を用いて撮像した、縦孔200の内壁面のうちそのビデオカメラ13Aの真下に位置する噴射機構50により水を噴射される範囲を含む動画像を表示する。作業者は、どの段階で次の噴射機構50に高圧の水の噴射を行なわせれば良いかを、ディスプレイ装置81に表示された動画像を確認することにより判断できる。
4つの噴射機構50により十分にアスベストが除去されたことが確認できたら、作業者は外部コンピュータ80を操作し、制御部42に、いずれの接続ホース41にも水を供給しないという処理を切替え部43に行わせるための信号を送る。
以上により、縦孔200の内壁面のうち、ある高さ範囲のアスベストの除去が終了する。
作業者はウインチを作動させ、アスベスト除去装置Xを上下いずれかの方向に幾らか移動させ、停止させる。ホイール112Cが縦孔200の内壁面に当接しているから、アスベスト除去装置Xは停止しているときのみならず、移動しているときも安定している。一度あたりのアスベスト除去装置Xの高さ方向での移動距離は、噴射機構50が噴射した水が縦孔200の内壁面に当る高さ範囲よりも幾らか小さくした方がよい。
以上の処理を、縦孔200の内壁面のすべての高さ範囲において繰り返すことにより、縦孔200の内壁面のアスベストはすべて除去される。
なお、以上のアスベスト除去作業の前又は後に必要があるのであれば、作業者がアスベスト除去装置Xの天板30の上に乗って縦孔200の内部を点検等することが可能である。このときも、アスベスト除去装置Xはケーブル90によって吊下げられウインチにより上下されることになるが、入力ケーブル42B及び供給ホース60はアスベスト除去装置Xに接続するを要さない。
なお、以上の説明は、アスベスト除去装置Xで縦孔200内のアスベストを除去する場合についてのものであった。これに代えて、アスベスト除去装置Xを用いて縦孔200の内壁面に付着したアスベストを硬化させることも可能である。
この場合、噴射機構50は、高圧の水の代わりに、それを噴きかけられたアスベストを硬化させる硬化剤を噴射することになる。硬化剤は、空気に触れると硬化する液状体(ディスパージョン、緩いゲル等であってもよい。)の中から適当なものを選択することができる。例えば、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、市販の接着剤等をこれに用いることができる。硬化剤を縦孔200の内壁面の全面に噴射することで、縦孔200内のアスベストのその後の飛散を防止できるようになる。
この場合のアスベスト除去装置Xの用い方は、高圧の水を用いる場合と同様である。ただし、硬化剤は高圧とする必要がないので、高圧水流発生器70の如く硬化剤に高圧をかけるための仕組みは必要ない。高圧水流発生器70に相当する機器をなくし、アスベスト除去装置Xの例えば底板20上に、硬化剤を充填のタンクと、このタンクから切替え部43に硬化剤を送るポンプを取付けてもよい。
以上説明したアスベスト除去装置では、フレーム1を主に角柱を用いて構成した。しかしながら、フレーム1は、断面L字型のいわゆるアングルを主に用いて構成することができる。例えば、隅部材、底板フレーム棒部材、天板フレーム棒部材はすべて、角パイプで構成されていた部分をアングルに置き換えることができる。各アングル同士の固定は、ネジ、ボルト及びナットの組合わせ等、周知技術を用いて適当に行なえばよい。
1 フレーム
11 隅部材
12 底板フレーム棒部材
13 天板フレーム棒部材
13A ビデオカメラ
13B ライト
20 底板
30 天板
31 柵
40 制御装置
41 接続ホース
42 制御部
43 切替え部
50 噴射機構
51 駆動回転体
53 噴射装置
54 振動センサ
60 供給ホース
70 高圧水流発生器
80 外部コンピュータ
81 ディスプレイ装置
112 底板フレーム隅部
112C ホイール
113 天板フレーム隅部

Claims (10)

  1. 断面矩形の縦孔の内壁面に付着したアスベストを除去するのに用いられるアスベスト除去装置であって、
    前記縦孔の中を水平な状態で縦方向に移動することのできる形状とされた、前記縦孔の断面形状と略相似する矩形の底板と、
    前記底板の上に載置されるとともに、そのそれぞれが前記底板のうちの一辺に沿う方向で往復移動できるようにされた、前記縦孔の内壁面に対して液体を噴射することのできる4つの液体噴射装置と、
    を備えており、
    前記縦孔の上方から吊られた状態で上下方向に移動させられながら前記液体噴射装置により行われる液体の噴射により前記縦孔の内壁面に付着した前記アスベストを除去するか、又は硬化させられるようにされた、
    アスベスト除去装置。
  2. 前記液体噴射装置は、前記液体としての水を、前記アスベストを除去できる程度の高圧で前記縦孔の前記内壁面に噴射するようにされている、
    請求項1記載のアスベスト除去装置。
  3. 前記液体噴射装置は、前記液体としての硬化剤を前記内壁面に噴射するようにされており、硬化した前記硬化剤により前記アスベストを硬化させる、
    請求項1記載のアスベスト除去装置。
  4. 前記縦孔の内壁面のうち、前記液体噴射装置が噴射した液体が当る部分の少なくとも一部を撮像して動画についての動画データを生成する撮像装置と、
    撮像を行うことにより前記撮像装置が生成した前記動画データを前記撮像装置から受取り、前記撮像装置が撮像した動画を略実時間で表示する、前記縦孔外に配置されるディスプレイ装置と、
    を備えている、請求項1記載のアスベスト除去装置。
  5. 前記撮像装置は4つであり、
    且つ、それら4つの前記撮像装置及は、4つの前記液体噴射装置のそれぞれに対応させられている、
    請求項4記載のアスベスト除去装置。
  6. 前記底板の縁に沿う底板フレームを備えており、
    且つ前記底板フレームは、前記底板の4隅の部分に対応する平面視略L字形状の底板フレーム隅部材と、前記底板の4片にそれぞれ沿うものであり、その両端を前記底板フレーム隅部材の先端とそれぞれ接続される棒状の底板フレーム棒部材とを備えており、
    前記底板フレームは、前記底板フレーム棒部材を適宜の長さの物に交換することで、その形状を所望の矩形形状とすることができるようにされているとともに、前記底板を前記底板フレームの形状に合わせたものに交換することにより、前記底板の形状を前記縦孔の断面形状に対応させられるようになっている、
    請求項1記載のアスベスト除去装置。
  7. 前記底板と同じ形状であり、前記底板の上方に、平面視した場合に前記底板と完全に重なるようにして配される天板と、前記天板の縁に沿う天板フレームと、を備えており、
    且つ前記天板フレームは、前記天板の4隅の部分に対応する平面視略L字形状とされるとともに、前記底板フレーム隅部材と上下方向に伸びる棒状の柱部材で接続された天板フレーム隅部材と、前記天板の4片にそれぞれ沿うものであり、その両端を前記天板フレーム隅部材の先端とそれぞれ接続される棒状の天板フレーム棒部材とを備えており、
    前記天板フレームは、前記天板フレーム棒部材を適宜の長さの物に交換することで、その形状を前記底板フレームの形状に合わせることができるようにされているとともに、前記天板を前記天板フレームの形状に合わせたものに交換することにより、前記天板の形状を前記底板の形状に対応させられるようになっている、
    請求項6記載のアスベスト除去装置。
  8. 前記天板は、その上に作業者が乗ることのできる程度の強度とされており、且つ前記天板の周囲には柵が設けられている、
    請求項7記載のアスベスト除去装置。
  9. 前記縦孔の内壁面の4つの面のそれぞれに当接することにより、上下動を行なう場合における前記底板の前記内壁面に対する相対的な位置を安定させる少なくとも4つの回転自在とされたホイールを備えている、
    請求項1記載のアスベスト除去装置。
  10. 前記液体噴射装置は、往復移動を行う場合の両端の位置において外側方向に前記液体を噴射することにより、当該液体噴射装置が対面している前記縦孔の内壁面の横幅すべてに前記液体を噴射できるようにされている、
    請求項1記載のアスベスト除去装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013139703A (ja) * 2012-01-06 2013-07-18 Shimizu Corp アスベスト封じ込め作業用ロボットシステム
JP2018053592A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 清水建設株式会社 飛散防止剤散布装置

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