JP2010202376A - シート後処理装置 - Google Patents

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Yasunori Ueno
康則 上野
Toshinori Muraoka
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Abstract

【課題】部品点数の削減や省スペース化を図ることができるシート後処理装置を提供する。
【解決手段】用紙に画像形成する画像形成装置(1)とともに用いられるシート後処理装置(2)であって、画像形成後の用紙束(P1)を綴じ処理するステイプル装置(4)を有した第1の処理ユニット(3)と、第1の処理ユニットの下方に設けられており、第1の処理ユニットとは異なる処理をする第2の処理ユニット(44,45)と、ステイプル装置は、用紙幅方向に延びる軸線を中心に、回転可能に支持され、用紙束(P2)を第1の処理ユニットを経由して第2の処理ユニットに搬送する際に、ステイプル装置を回転させて各ユニットを連結する用紙搬送路から退避させる退避手段(15)を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成された用紙を綴じ処理(ステイプル処理)するシート後処理装置に関するものである。
この種のシート後処理装置では、複写機やプリンタ等の画像形成装置が画像形成した用紙に対してステイプル処理や孔明け処理(パンチ処理)等の所定の後処理を自動的に行うことができる。
詳しくは、前者のステイプル処理には、用紙束の先端の隅部分や当該先端の中央部分を針で綴じる端綴じや、中折りする用紙束の中央部分を針で綴じる中綴じがある。
また、これら端綴じや中綴じは、それぞれ専用のステイプル装置(ステイプラ)によって行われるが、これら端綴じ用のステイプラや中綴じ用のステイプラを1つの処理ユニットに備えた構造や、別個の処理ユニットにそれぞれ備えた構造も知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2003−165666号公報 特開2004−269219号公報
ところで、上述した端綴じ用のステイプラを第1の処理ユニットに、中綴じ用のステイプラを第2の処理ユニットにそれぞれ備えた構造において、この第2の処理ユニットが第1の処理ユニットの下方に設けられるものがある。
この場合には、第1の処理ユニットで端綴じされた用紙束は当該ユニットから上方に向けて排出される一方、第2の処理ユニットで中綴じされる用紙束は、第1の処理ユニットを経由してから第2の処理ユニットに搬送される。
すなわち、当該第2の処理ユニットで中綴じされる用紙束の搬送予定軌跡は、第1の処理ユニットと第2の処理ユニットとを結んだ搬送路上に設定されることになるが、当該搬送路の途中には端綴じ用のステイプラが設けられているため、このままでは第2の処理ユニットで中綴じされる用紙束が端綴じ用のステイプラに衝突し、第2の処理ユニットに搬送できなくなるとの問題がある。
ここで、この端綴じ用のステイプラを第2の処理ユニットで中綴じされる用紙束の幅方向外側位置まで退避させる、或いは第2の処理ユニットで中綴じされる用紙束については別個の搬送路や分岐部を別途設けることも考えられるが、シート後処理装置の部品点数が増えるし、大型にもなるとの新たな問題が生ずる。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、部品点数の削減や省スペース化を図ることができるシート後処理装置を提供することである。
上記目的を達成するための第1の発明は、用紙に画像形成する画像形成装置とともに用いられるシート後処理装置であって、画像形成後の用紙束を綴じ処理するステイプル装置を有した第1の処理ユニットと、第1の処理ユニットの下方に設けられており、第1の処理ユニットとは異なる処理をする第2の処理ユニットと、ステイプル装置は、用紙幅方向に延びる軸線を中心に、回転可能に支持され、用紙束を第1の処理ユニットを経由して第2の処理ユニットに搬送する際に、ステイプル装置を回転させて各ユニットを連結する用紙搬送路から退避させる退避手段を備える。
第1の発明によれば、シート後処理装置では、用紙束の処理が第1の処理ユニット及び第2の処理ユニットの2箇所で行われる。詳しくは、前者の第1の処理ユニットは、画像形成後の用紙束を綴じ処理するステイプル装置を有しており、後者の第2の処理ユニットは、この第1の処理ユニットで綴じ処理しない用紙束を例えば綴じ処理や中折り処理する。そして、第2の処理ユニットは、第1の処理ユニットの下方に設けられ、第2の処理ユニットで処理される用紙束は第1の処理ユニットを経由して第2の処理ユニットに搬送されている。
ここで、本発明では退避手段が備えられており、この退避手段は、ステイプル装置を、第2の処理ユニットで処理される用紙束の側面で見た当該用紙束の搬送予定軌跡から退避させている。具体的には、ステイプル装置は、用紙幅方向に延びる軸線を中心に、回転可能に支持されており、退避手段は、用紙束を第1の処理ユニットを経由して第2の処理ユニットに搬送する際に、ステイプル装置を回転させて各ユニットを連結する用紙搬送路から退避させる。
よって、第2の処理ユニットで処理される用紙束が第1の処理ユニットを経由して第2の処理ユニットに搬送される場合にも、ステイプル装置が搬送の邪魔にならない。この結果、この用紙束を第2の処理ユニットに搬送するために、当該用紙束に関する別個の搬送路や分岐部を新たに設けることが不要になり、シート後処理装置の部品点数の削減に寄与するし、また、このシート後処理装置の幅も抑えられるため、省スペース化を達成できる。
しかも、この退避手段は、ステイプル装置を回転させて用紙搬送路から退避させることから、例えば上記第2の処理ユニットで処理される用紙束の側面で見た搬送方向に対して略直交する方向に退避させる場合に比してその退避に要するスペースが少なくて済む。
第2の発明は、第1の発明の構成において、ステイプル装置は、用紙束を収納する収納部及び針を用紙束に打ち込む針打ち部を有しており、退避手段は、ステイプル装置を回転させて、収納部及び針打ち部を用紙搬送路から退避させることを特徴とする。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、ステイプル装置の収納部及び針打ち部を搬送予定軌跡から退避させるので、第2の処理ユニットで処理される用紙束は第2の処理ユニットに向けてより確実に搬送される。
第3の発明は、第2の発明の構成において、ステイプル装置は、その回転によって作動姿勢と退避姿勢に変位可能であり、退避姿勢において、連結する連結搬送路に対峙し、用紙の搬送をガイドする搬送ガイド面を有していることを特徴とする。
第3の発明によれば、第2の発明の作用に加えてさらに、ステイプル装置が回転すると、収納部や針打ち部を有した面とは異なる面が連結する用紙搬送路に対峙することになるものの、この面は第2の処理ユニットで処理される用紙束の搬送路として機能するため、この点も第2の処理ユニットへの確実な搬送に寄与する。
第4の発明は、第2や第3の発明の構成において、第1の処理ユニットは、用紙束の一端縁を整合する基準フェンスを有し、退避手段は、基準フェンスを回転させて用紙搬送路から退避させることを特徴とする。
第4の発明によれば、第2や第3の発明の作用に加えてさらに、退避手段は、ステイプル装置の他、基準フェンスも第2の処理ユニットで処理される用紙束の用紙搬送路から退避させており、この基準フェンスも搬送の邪魔にならない。
第5の発明は、第1から第4の発明の構成において、第1の処理ユニット又は第2の処理ユニットによる処理手段のうち少なくとも第2の処理ユニットを選択する制御手段をさらに備え、この制御手段は、第2の処理ユニットによる処理が選択され、且つ、ステイプル装置が用紙搬送路に干渉する旨を判定した場合には、退避手段に信号を出力することを特徴とする。
第5の発明によれば、第1から第4の発明の作用に加えてさらに、上述したステイプル装置の退避は制御手段に制御され、ステイプル装置が用紙搬送路に干渉する旨を判定した場合に退避手段に信号を出力しているので、ステイプル装置を第2の処理ユニットで処理される用紙束の搬送予定軌跡からより一層確実に退避できるし、この退避が不必要に行われず、用紙束は搬送途中で滞留せず、所望の次工程へ速やかに搬送される。
本発明によれば、退避手段が第2の処理ユニットで処理される用紙束の用紙搬送路上にステイプル装置を残させないため、この用紙束を第2の処理ユニットに搬送しつつ、部品点数の削減や省スペース化を図るシート後処理装置を提供することができる。
本実施例のシート後処理装置の概略構成図である。 図1の内部トレイ部を同図の右方からみた図である。 図1の第1の処理ユニットを同図の右方からみた図である。 図3のIV−IV線から見た端綴じステイプラの説明図である。 図4のステイプラによる端綴じ処理の説明図である。 図4のステイプラによる退避動作の説明図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例のフィニッシャ(シート後処理装置)2を正面から見た概略構成図であり、このフィニッシャ2は画像形成装置1に隣接して設置されている。この画像形成装置1には、複写機やファクシミリ、さらにはネットワークプリンタやネットワークスキャナとしての機能を備えた多機能周辺機器(MFP)が用いられる。
この画像形成装置1で画像形成された用紙は同図の左方に向けて排出され、フィニッシャ2の内部に取り込まれている。
本実施例のフィニッシャ2は画像形成装置1から排出された用紙に対し、パンチング処理やステイプル処理、中折り処理等の後処理を自動的に行う機能を有している。
詳しくは、フィニッシャ2は縦長の箱状をなす筐体20を有している。同図で見て筐体20の右側面の上部には用紙搬入部22が形成されており、画像形成装置1から排出された用紙が導入される。また、この筐体20の内部には、各種の搬送ローラ対やガイド(図示しない)等によって用紙搬送路が形成され、同図の矢印で示されるように、用紙搬入部22に達した用紙は、同図の左斜め上方又は左横方向のいずれかに分岐して搬送される。
この筐体20の上面にはサブトレイ右排出部24が設けられており、用紙搬入部22から左斜め上方に向けて搬送された用紙は当該右排出部24に排出される。
筐体20の内部にはパンチング部26が設けられ、用紙搬入部22から左横方向に向けて搬送された用紙はパンチング部26を通過する。このパンチング部26が動作した場合には、用紙の例えば端位置にファイリング用の穿孔を形成する。
用紙の搬送方向で見てパンチング部26の下流側には分岐部34が設けられている。この分岐部34に達した用紙は、同図の上方向或いは下方向のいずれかに搬送される。
筐体20の左側面には多段のジョブトレイ28が設置され、このジョブトレイ28の基端部分は、上方に向けて延びた支柱30に支持されている。また、トレイ28の下側にはサブトレイ左排出部32が設けられており、分岐部34から上方向に搬送された用紙は、ジョブトレイ28又はサブトレイ左排出部32のいずれかに振り分けて排出される。
分岐部34の下方には内部トレイ部36が設置されている。この内部トレイ部36は、分岐部34の下側にて右斜め下方に向けて延びており、用紙を束にして積載することができる。そして、分岐部34から下方向に搬送された用紙は、上部搬入経路R1と下部搬入経路R2との2系統の搬入経路に振り分けられる。
具体的には、上部搬入経路R1は、分岐部34からトレイ部36の傾斜面に沿ってその下端に送り込む経路であり、長手サイズの大きな用紙に適用される。
これに対し、下部搬入経路R2は、トレイ部36の傾斜面に対して距離を保って進ませた後、トレイ部36の傾斜面の下端に送り込む経路であり、主として小サイズの用紙に適用される。
より詳しくは、図2に示されるように、本実施例の内部トレイ部36は、上部搬入経路R1や下部搬入経路R2の両側にて対をなす側板50,50を備えている。これら側板50は、図1で見て右斜め下方に向けてそれぞれ延びており、筐体20の正面側と背面側とを結ぶ方向(フィニッシャ2の前後方向)において所定の間隔で配置される。
また、これら側板50は、例えば3本の連結部材52,54,56を介して互いに連結されている。これら側板50及び連結部材52,54,56は内部トレイ部36のフレームをなし、連結部材52,54,56はいずれもフィニッシャ2の前後方向、つまり、用紙の搬送方向に対して略直交した用紙の幅方向に向けて延びており、この用紙の搬送方向に沿って所定の間隔で配置される。
一方、側板50の内側には、同じく対をなす上カーソル部材58や下カーソル部材60が配置されている。
これら上下のカーソル部材58,60は、側板50に沿って延びており、搬送された用紙の両側縁部分を、その幅サイズに応じてガイド可能に構成されている。詳しくは、各カーソル部材58,60にはスライド機構61,62がそれぞれ設けられ、スライド機構61は、用紙の幅方向の中心位置を保持しつつ、カーソル部材58を互いに近づけたり、若しくは遠ざけたりする方向にスライド可能であり、スライド機構62も同様にカーソル部材60をスライドさせることができ、いずれも用紙の幅サイズにあわせて各カーソル部材58,60を位置決めする。
各カーソル部材58,60の間には、2本のガイド板63,64が設置されている。これらガイド板63,64は各カーソル部材58,60とともに用紙の印刷面に対峙する案内面を有しており、内部トレイ部36に搬送された用紙はガイド板63,64上に積載される。
これらガイド板63,64の間には無端状ベルト66が配置され、当該ベルト66は、側板50に沿って延び、その上端は昇降機構42の上部に、その下端は端綴じユニット(第1の処理ユニット)3の近傍に達している(図1)。
ベルト66の外周面には束上げ部材68が取り付けられている。この束上げ部材68は、内部トレイ部36に搬送された用紙の先端を受け止める鍵形状の断面を有しており、ベルト66の走行に伴ってガイド板63,64の間を図1で見て斜め上下方向に移動する。
また、側板50の間には4組の搬送ローラ70が設けられ、各ローラ70は用紙を挟んで対をなして配置されており、各ローラ70の一方がローラ軸74に支持されている。当該ローラ軸74は図示しない駆動機構に接続され、用紙の搬送時に回転する。
さらに、ローラ70の近傍には用紙案内部76が設置されている。この用紙案内部76は、用紙押さえ部材78、駆動機構82、及び従動リンク機構84から構成され、用紙押さえ部材78は、片面印刷の場合には印刷面の裏面に対峙する案内面を有している。駆動機構82はステッピングモータ80を有し、これらモータ80及び従動リンク機構84により、用紙押さえ部材78を動作させる。
そして、上記ローラ70の上方に配置された図1の用紙押さえ部材79や、上述の用紙押さえ部材78は、搬入経路R2による小サイズの用紙を内部トレイ部36に受け入れ可能な姿勢(図1)と、搬入経路R1による長手サイズの用紙をトレイ部36に受け入れる姿勢とに切り替えられる。
仮に、小サイズの用紙をトレイ部36に受け入れる場合には、搬入経路R2からの用紙は、その先端が束上げ部材68に支持されて集められる。その後、用紙の後端が用紙押さえ部材78に叩かれるため、整然と重なり合った用紙束になる。これに対し、仮に、長手サイズをトレイ部36に受け入れる場合には、搬入経路R1からの用紙は、その先端が束上げ部材68に集められた後、用紙の後端が用紙押さえ部材79に叩かれるため、この場合にも整然と重なり合った用紙束になる。
本実施例の端綴じユニット3はトレイ部36の直ぐ下方に設けられている。
このユニット3は端綴じステイプラ(ステイプル装置)4を有し、当該トレイ部36でスタック処理され、束上げ部材68から受け渡された用紙先端の例えば隅部分や中央部分を針で綴じ止めることができる。当該ユニット3でステイプル処理された用紙束は、内部トレイ部36の作動によって左斜め上方へ搬送され、メイントレイ排出部40に排出される。このメイントレイ排出部40の基端部分は昇降機構42に支持されており、昇降機構42は、当該トレイ排出部40を筐体20の左側面に沿って昇降可能に構成されている。
ところで、端綴じユニット3の下方には中綴じユニット(第2の処理ユニット)44が設けられている。
この中綴じユニット44は、図示しない中綴じステイプラを有しており、内部トレイ部36でスタック処理され、束上げ部材68から受け渡された用紙束のうち、端綴じステイプラ4で端綴じされなかった用紙束は、筐体20の下側にて図1の左方向に向けて進んで中綴じユニット44に達し、その用紙束の中央部分、詳しくは、筐体20の下側に配置された中折りユニット(第2の処理ユニット)45で折り畳まれる中央部分を針で綴じ止めることができる。
なお、この中折りユニット45は、用紙の中央部分を境にして折り畳むことができ、中折り処理された用紙は、さらに左斜め下方へ搬送され、中折りトレイ46に排出される。
このように、端綴じユニット3或いは中綴じユニット44のいずれかでステイプル処理される用紙束や、中折りユニット45の中折り処理される用紙は内部トレイ36を必ず経由しているが、このままでは、端綴じステイプラ4が中綴じユニット44で綴じられる用紙束や、中折りユニット45の中折り処理される用紙と干渉し得ることになる。
そこで、本実施例では、端綴じステイプラ4が干渉し得る用紙の搬送予定軌跡から退避可能に構成されている。
具体的には、端綴じユニット3は、図3に示される如く、側板72,72の間に配置されており、この側板72は上述の側板50,50の間隔と略同等に配置され、図1で見て右斜め下方に向けてそれぞれ延びている。
本実施例の端綴じステイプラ4は、この図3の他、図4に示されるように、箱状の本体5を備え、束上げ部材68に対峙する前面6には用紙束を収納する凹状の収納部7や、針の端部分を曲げる針曲げ部8が形成されている。
また、この前面6は用紙束の搬送方向に沿って上面9及び底面12に連なり、この上面9にはばね11の付勢力に抗して針曲げ部8に向けて移動し、針を用紙束に打ち込む針打ち部10や、この針を収納するカートリッジ13が設けられている。
本体5の内部には図示しないモータの他、ギアやカムも配置されており、中継回路基板を介して電力がモータに供給されると、ギアやカムが駆動して針打ち部10が針曲げ部8に向けて動作する。
一方、上述した底面12は回転退避部(退避手段)15に支持されている。
具体的には、図3に示されるように、本実施例の回転退避部15は、フィニッシャ2の前後方向(用紙束の幅方向)に沿って延びた支持台16を備えている。この支持台16は、底面12を図3で見て時計或いは反時計回り可能に支持しており、端綴じステイプラ4は図示しないモータの駆動によって当該方向に回動することもできる。
また、この支持台16にはスタックストッパ(基準フェンス)14が固定されている。このストッパ14は、端綴じステイプラ4の近傍に並設され、このステイプラ4で端綴じされる用紙束の先端を整合している。
支持台16の両側には用紙束の搬送方向に沿って延びる側壁17,17が設置されており、各側壁17には回転軸18が取り付けられている。
この回転軸18はフィニッシャ2の前後方向に沿って延び、軸受19を介して側板72に回転自在に支持されている。そして、この回転軸18はモータ85の駆動によって回転することができ、回転軸18が回転すると、端綴じステイプラ4やスタックストッパ14も図4で見て時計或いは反時計回りに回転する。
モータ85の駆動はコントローラ(制御手段)90で制御される(図3)。具体的には、端綴じモード、中綴じモード或いは中折りモードのいずれかの指示が入力されると、コントローラ90は用紙のサイズに応じて搬入経路R1,R2を選択する。
コントローラ90はステイプル制御部92を有しており、このステイプル制御部92は、端綴じユニット3、中綴じユニット44或いは中折りユニット45のいずれかを選択し、端綴じユニット3を選択した場合にはモータ85に駆動信号を出力せず、中綴じユニット44や中折りユニット45を選択した場合にのみ、モータ85に駆動信号を出力する。
より詳しくは、仮に、端綴じモードが選択されていた場合には、ステイプル制御部92は回転軸18を回転させないため、端綴じステイプラ4は、正規の位置(作動姿勢)に保持される。
これにより、各カーソル部材58,60が用紙束をフィニッシャ2の前後方向に向けて移動させ、スタックストッパ14は束上げ部材68から受け渡された用紙束の先端を整合し、その先端は、図5に示される如く、収納部7に収納される。続いて、針打ち部10が当該用紙束P1の端部分に針を打ち込み、針曲げ部8がこの針の端部分を曲げる。その後、当該用紙束P1は内部トレイ36によって上方に向けて搬送され、メイントレイ排出部40に排出される。
これに対し、仮に、中綴じモードや中折りモードが選択されていた場合には、ステイプル制御部92は、上記図5の状態のままでは、端綴じステイプラ4が用紙束や用紙の搬送予定軌跡に干渉する旨を判定するので、回転退避部15に信号を出力する。
これにより、端綴じステイプラ4やスタックストッパ14は回転して退避姿勢をとり、当該搬送予定軌跡である用紙搬送路から退避する。
より具体的には、端綴じステイプラ4(スタックストッパ14も同様)は、図6の如く、用紙束P2の側面で見た搬送予定軌跡上に存在することになるが、回転軸18が図6で見て時計回りに回転すると、収納部7や針打ち部10も同じく時計回りに回転する。よって、端綴じステイプラ4、特に、収納部7や針打ち部10は、この用紙搬送路上残らない位置に予め退避可能になり、用紙束P2は、端綴じステイプラ4に干渉することなく、中綴じユニット44や中折りユニット45に到達可能になる。
ここで、この回転軸18が例えば180°回転すると、底面12が用紙束P2の搬送予定軌跡に対峙する。
そこで、当該底面12を、例えば、フラットな面に形成する、若しくは仮にビスが立設していた場合には、リブを設けたガイド面に形成することにより、用紙束P2の搬送路として機能することができる。
以上のように、本実施例によれば、フィニッシャ2では、用紙束の綴じ処理が端綴じユニット3及び中綴じユニット44の2箇所で行われ、用紙束の中折り処理が中折りユニット45で行われる。詳しくは、前者の端綴じユニット3は、スタック処理が施された用紙束P1の端部分を綴じ処理する端綴じステイプラ4を有しており、後者の中綴じユニット44は、この端綴じユニット3で綴じ処理しない用紙束P2の中央部分を綴じ処理する。また、中折りユニット45は、当該中央部分を中折り処理する。そして、中綴じユニット44や中折りユニット45は、端綴じユニット3の下方に設けられており、例えば用紙束P2は端綴じユニット3を経由して中綴じユニット44に搬送されている。
ここで、本実施例では回転退避部15が備えられており、この回転退避部15は、端綴じステイプラ4を、用紙束P2の側面、換言すれば、図1のようにフィニッシャ2の正面で見た当該用紙束P2の搬送予定軌跡から予め退避させている。具体的には、端綴じステイプラ4は、用紙幅方向に延びる軸線を中心に、回転可能に支持されており、回転退避部15は、用紙束P2を端綴じユニット3を経由して中綴じユニット44や中折りユニット45に搬送する際に、端綴じステイプラ4を回転させて用紙搬送路から退避させる。
よって、用紙束P2が端綴じユニット3を経由して中綴じユニット44や中折りユニット45に搬送される場合にも、端綴じステイプラ4が搬送の邪魔にならない。
この結果、この用紙束P2を中綴じユニット44や中折りユニット45に搬送するために、当該用紙束P2に関する別個の搬送路や分岐部を新たに設けることが不要になり、フィニッシャ2の部品点数の削減に寄与するし、また、端綴じステイプラ4を図1で見たフィニッシャ2の前後方向に退避させた場合に比して、このフィニッシャ2の幅も抑えられるため、省スペース化を達成できる。
また、図6に示されるように、回転退避部15は、端綴じステイプラ4を回転させて用紙搬送路から退避させることから、例えばフィニッシャ2の正面から見た搬送予定軌跡に対して略直交する方向に退避させる場合に比してその退避に要するスペースが少なくて済む。
しかも、ステイプラ4の収納部7及び針打ち部10を搬送予定軌跡から退避させるので、用紙束P2は中綴じユニット44や中折りユニット45に向けてより確実に搬送される。
さらに、ステイプラ4が回転すると、収納部7や針打ち部10を有した面とは異なる面(例えば底面12)が用紙搬送路に対峙することになるが、この底面12は、例えば、フラットな面に形成する、或いは、リブを立設したガイド面に形成することにより、用紙束P2の搬送路として機能するため、当該用紙束P2が退避後の窪みに引っ掛からず、この点も中綴じユニット44や中折りユニット45への確実な搬送に寄与する。
さらにまた、回転退避部15は、ステイプラ4の他、スタックストッパ14も用紙束P2の用紙搬送路から退避させており、このスタックストッパ14も搬送の邪魔にならない。
また、上述したステイプラ4の退避はステイプル制御部92に制御され、ステイプラ4が用紙搬送路に干渉する旨を判定した場合に回転退避部15に信号を出力しているので、ステイプラ4を用紙束P2の搬送予定軌跡からより一層確実に退避できるし、この退避が不必要に行われず、用紙束P1,P2は搬送途中で滞留することなく、所望の次工程へ速やかに搬送される。
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば上記実施例の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
また、上記実施例では、綴じ位置に応じてユニット3,44を使い分けているが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、本発明の第1,2の処理ユニットは、例えば、用紙束の枚数に応じて使い分けられていても良く、この場合にも上記と同様に、部品点数の削減や省スペース化を図ることができるとの効果を奏する。
1 画像形成装置
2 フィニッシャ(シート後処理装置)
3 端綴じユニット(第1の処理ユニット)
4 端綴じステイプラ(ステイプル装置)
7 収納部
10 針打ち部
12 底面
14 スタックストッパ(基準フェンス)
15 回転退避部(退避手段)
44 中綴じユニット(第2の処理ユニット)
45 中折りユニット(第2の処理ユニット)
90 コントローラ(制御手段)

Claims (5)

  1. 用紙に画像形成する画像形成装置とともに用いられるシート後処理装置であって、
    画像形成後の用紙束を綴じ処理するステイプル装置を有した第1の処理ユニットと、
    該第1の処理ユニットの下方に設けられており、該第1の処理ユニットとは異なる処理をする第2の処理ユニットと、
    前記ステイプル装置は、用紙幅方向に延びる軸線を中心に、回転可能に支持され、
    用紙束を前記第1の処理ユニットを経由して前記第2の処理ユニットに搬送する際に、前記ステイプル装置を回転させて前記各ユニットを連結する用紙搬送路から退避させる退避手段を備えることを特徴とするシート後処理装置。
  2. 請求項1に記載のシート後処理装置であって、
    前記ステイプル装置は、前記用紙束を収納する収納部及び針を前記用紙束に打ち込む針打ち部を有しており、
    前記退避手段は、前記ステイプル装置を回転させて、前記収納部及び前記針打ち部を前記用紙搬送路から退避させることを特徴とするシート後処理装置。
  3. 請求項2に記載のシート後処理装置であって、
    前記ステイプル装置は、その回転によって作動姿勢と退避姿勢に変位可能であり、前記退避姿勢において、前記連結する連結搬送路に対峙し、用紙の搬送をガイドする搬送ガイド面を有していることを特徴とするシート後処理装置。
  4. 請求項2又は3に記載のシート後処理装置であって、
    前記第1の処理ユニットは、前記用紙束の一端縁を整合する基準フェンスを有し、
    前記退避手段は、該基準フェンスを回転させて前記用紙搬送路から退避させることを特徴とするシート後処理装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のシート後処理装置であって、
    前記第1の処理ユニット又は前記第2の処理ユニットによる処理手段のうち少なくとも前記第2の処理ユニットを選択する制御手段をさらに備え、
    該制御手段は、前記第2の処理ユニットによる処理が選択され、且つ、前記ステイプル装置が前記用紙搬送路に干渉する旨を判定した場合には、前記退避手段に信号を出力することを特徴とするシート後処理装置。
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