JP2010201961A - 車両用電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両における特定の機能に依存することなく省電力設計を行うことができる技術を提供
【解決手段】電子制御装置1は、車両に搭載されており、電子制御装置1のCPU2は、メインコア10、第1コア群11、第2コア群12、および第3コア群13とから構成される。メインコア10は、車両の電源状態(オフ状態、アクセサリ状態、イグニッション状態)と、コア群11〜13全体のCPU負荷率の少なくとも一方に基づいて、コア群11〜13毎に、コア群11〜13の動作を停止または休止させる。例えば、電源状態がアクセサリ状態のときには、コア群11を停止させ、電源状態がオフ状態のときには、コア群12を停止させる。または、CPU負荷率が例えば40%以下のときには、コア群11を停止させ、CPU負荷率が例えば20%以下のときには、コア群12を停止させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載されて複数のCPUコアを有する電子制御装置に関する。
従来、複数のCPUコアを有する車両用電子制御装置において、この車両用電子制御装置が搭載された車両の運転状態に基づいて、この車両における特定の機能が起動するか停止するかを判定し、特定の機能が起動または停止すると判定した場合にはそれぞれ、その機能に対応する処理が割り当てられたCPUコアを起動または停止させるものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2007−125950号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、CPUコアの起動および停止が、車両における特定の機能の起動および停止に依存しているため、省電力設計を行う際に他システムへの応用が利かないという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、車両における特定の機能に依存することなく省電力設計を行うことができる技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の車両用電子制御装置では、コア停止手段が、車両の電源状態、および複数のCPUコアのCPU処理負荷の少なくとも一方に基づいて、1つ以上のCPUコアで構成されるコア群毎に、コア群の動作を停止または休止させる。
なお、車両は、エンジンが停止し且つアクセサリ電源がオフであるオフ状態と、エンジンが停止し且つアクセサリ電源がオンであるアクセサリ状態と、エンジンが起動しているイグニッション状態の3つの電源状態を有している。そして、オフ状態、アクセサリ状態、イグニッション状態の順に、車両用電子制御装置の処理負荷が大きくなるため、車両の電源状態を、コア群の動作を停止または休止させるための条件とすることができる。さらに、車両の電源状態は、車両の状態を表す共通のパラメータである。
さらに、車両用電子制御装置が備えている複数のCPUコアのCPU処理負荷が大きくなるほど、車両用電子制御装置の処理負荷が大きくなるため、CPU処理負荷を、コア群の動作を停止または休止させるための条件とすることができる。さらに、車両用電子制御装置にはCPUが搭載されているため、CPU処理負荷は、車両の状態を表す共通のパラメータである。
したがって、請求項1に記載の車両用電子制御装置によれば、車両の電源状態、および複数のCPUコアのCPU処理負荷の少なくとも一方に基づいて、コア群の動作を停止または休止させることにより、車両用電子制御装置の消費電力を低減することができるとともに、車両における特定の機能に依存することなく、車両用電子制御装置の省電力設計を行うことを可能にする。
また請求項1に記載の車両用電子制御装置において、請求項2に記載のように、車両の電源状態のみに基づいてコア群の動作を停止または休止させることを第1停止方式とし、複数のCPUコアのCPU処理負荷のみに基づいてコア群の動作を停止または休止させることを第2停止方式とし、車両の電源状態および複数のCPUコアのCPU処理負荷の両方に基づいてコア群の動作を停止または休止させることを第3停止方式として、第1方式設定手段が、外部操作に基づいて、コア停止手段を、第1停止方式、第2停止方式、および第3停止方式の何れかで動作させるようにしてもよい。
このように構成された車両用電子制御装置によれば、電源状態のみを判断材料とした省電力設計、CPU処理負荷のみを判断材料とした省電力設計、電源状態とCPU処理負荷の両方のみを判断材料とした省電力設計の何れかを容易に選択することができる。
また請求項1または請求項2に記載の車両用電子制御装置において、請求項3に記載のように、コア停止手段は、コア群の全てを制御するメインコアと、コア群とに搭載されており、メインコアに搭載されているコア停止手段を用いてコア群の動作を停止または休止させることを第4停止方式とし、コア群内に搭載されているコア停止手段を用いてコア群の動作を停止または休止させることを第5停止方式として、第2方式設定手段が、外部操作に基づいて、コア停止手段を、第4停止方式および第5停止方式の何れかで動作させるようにしてもよい。
このように構成された車両用電子制御装置によれば、メインコアによりコア群の動作を停止または休止させる省電力設計、およびコア群自身がその動作を停止または休止させる省電力設計の何れかを容易に選択することができる。
また請求項1に記載の車両用電子制御装置において、請求項4に記載のように、コア停止手段がコア群の動作を停止させることを第6停止方式とし、コア停止手段がコア群の動作を休止させることを第7停止方式として、第3方式設定手段が、外部操作に基づいて、コア群ごとに、コア停止手段を、第6停止方式および第7停止方式の何れかで動作させるようにしてもよい。
このように構成された車両用電子制御装置によれば、コア群毎に、停止または休止を容易に選択することができる。また、短時間での復帰を要求される処理を行うコア群については休止を選択し、短時間での復帰を要求されない処理を行うコア群については停止を選択するという省電力設計を行うことができる。
第1,2,3,5実施形態の電子制御装置1の構成を示すブロック図である。 第1,2実施形態の停止・休止設定処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の停止・休止処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の起動処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の停止・休止処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の起動処理を示すフローチャートである。 CPU負荷率の算出方法を説明する図である。 第3実施形態の停止設定処理を示すフローチャートである。 第3実施形態の停止処理を示すフローチャートである。 電源状態判定停止処理を示すフローチャートである。 負荷率判定停止処理を示すフローチャートである。 電源状態・負荷率判定停止処理を示すフローチャートである。 第3実施形態の起動処理を示すフローチャートである。 電源状態判定起動処理を示すフローチャートである。 負荷率判定起動処理を示すフローチャートである。 電源状態・負荷率判定起動処理を示すフローチャートである。 第4実施形態の電子制御装置1の構成を示すブロック図である。 第4実施形態の第1コア群休止処理を示すフローチャートである。 第4実施形態の第2コア群休止処理を示すフローチャートである。 第5実施形態の制御方式設定処理を示すフローチャートである。 第5実施形態のメインコア休止処理を示すフローチャートである。 第5実施形態のサブ第1コア群休止処理を示すフローチャートである。 第5実施形態のサブ第2コア群休止処理を示すフローチャートである。 第5実施形態のメインコア起動処理を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
以下に本発明の第1実施形態を図面とともに説明する。
図1は、本実施形態の電子制御装置1の構成を示すブロック図である。
電子制御装置1は、車両に搭載されており、図1に示すように、CPU2、ペリフェラル3、メモリ4、通信モジュール5、および電源IC6とから構成される。
CPU2は、メインコア10、第1コア群11、第2コア群12、および第3コア群13とから構成され、所定の処理プログラムに基づいて処理を実行する。そしてメインコア10は、第1コア群11、第2コア群12、および第3コア群13に、制御内容を指示するコア指示情報を送信するとともに、第1コア群11、第2コア群12、および第3コア群13は、各種コア指示情報に基づいた処理を実行する。
さらに第1コア群11は、CPUコア21〜23で構成されている。そして、CPUコア21とCPUコア22との間、およびCPUコア22とCPUコア23との間はデータ通信可能に接続されている。また第2コア群12はCPUコア24〜25で構成されている。そして、CPUコア24とCPUコア25との間はデータ通信可能に接続されている。また第3コア群13はCPUコア26で構成される。
またペリフェラル3は、車両の各種状態を検出する各種センサSNとインターフェースIF1を介して接続され、各種センサSNの検出信号をCPU2へ出力する。さらにペリフェラル3は、利用者からの各種指示を入力するための操作スイッチ群7とインターフェースIF2を介して接続され、操作スイッチ群7の操作情報をCPU2へ出力する。
またメモリ4は、種々の処理プログラムが格納されたROMと種々のデータを格納するRAMとから構成されている。CPU2は、このROMに格納された処理プログラムと、このRAMに格納されたデータを用いて処理を実行する。
また通信モジュール5は、車両内の各種装置との間でデータ通信可能に接続するための通信バスBSとインターフェースIF3を介して接続されている。そして通信モジュール5は、通信バスBSから入力したデータをCPU2へ出力するとともに、CPU2から入力したデータを通信バスBSへ出力する処理を行う。
また電源IC6は、バッテリBTとインターフェースIF4を介して接続されており、バッテリBTから電源電圧を入力して、電子制御装置1の各構成要素に電源電圧を供給する。さらに電源IC6は、IGキーシリンダに挿入されたIGキーの位置(OFF(オフ)位置、ACC(アクセサリ)位置、IG(イグニッション)位置に応じて、その位置を示す信号(以下、キーポジション信号)を出力するキーポジションスイッチKSとインターフェースIF5を介して接続されている。そして電源IC6は、入力したキーポジション信号に基づいて車両の電源状態を判断し、車両の電源状態を示す電源状態情報と、キーポジション信号をCPU2へ出力する。
なお電源状態は、エンジンが停止し且つアクセサリ電源がオフであるオフ状態と、エンジンが停止し且つアクセサリ電源がオンであるアクセサリ状態と、エンジンが起動しているイグニッション状態の3つの状態間で遷移する。
このように構成された電子制御装置1において、メインコア10は、コア群の停止または休止を設定する停止・休止設定処理と、コア群を停止または休止させる停止・休止処理と、コア群を起動させる起動処理とをそれぞれ独立に実行する。
まず、電子制御装置1のメインコア10が実行する停止・休止設定処理の手順を、図2を用いて説明する。図2は停止・休止設定処理を示すフローチャートである。この停止・休止設定処理は、メインコア10が起動している間に繰り返し実行される処理である。
この停止・休止設定処理が実行されると、メインコア10は、まずS10にて、コア群11〜13の停止または休止を指定する停止・休止設定情報が操作スイッチ群7から入力したか否かを判断する。ここで、停止・休止設定情報が入力していない場合には(S10:NO)、停止・休止設定処理を一旦終了する。
一方、停止・休止設定情報が入力した場合には(S10:YES)、S20にて、停止・休止設定情報に基づいて、コア群11,12の停止または休止を設定し、停止・休止設定処理を一旦終了する。詳細には、停止・休止設定情報がコア群11を停止させることを示す場合には、コア群11を停止状態にする設定を行う。なお、メインコア10が起動した直後の初期状態では、コア群11,12を停止状態にするように設定されている。また停止・休止設定情報がコア群11を休止させることを示す場合には、コア群11を休止状態にする設定を行う。同様に、停止・休止設定情報がコア群12を停止または休止させることを示す場合にはそれぞれ、コア群12を停止状態または休止状態にする設定を行う。
なお、停止状態と休止状態は共に、コア群の動作を一時的に停止させた状態であるが、停止状態は、休止状態よりも、起動開始から復帰完了までに要する時間が長い。
次に、電子制御装置1のメインコア10が実行する停止・休止処理の手順を、図3を用いて説明する。図3は停止・休止処理を示すフローチャートである。この停止・休止処理は、メインコア10が起動している間に繰り返し実行される処理である。
この停止・休止処理が実行されると、メインコア10は、まずS110にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態である場合には(S110:YES)、停止・休止処理を一旦終了する。一方、イグニッション状態でない場合には(S110:NO)、S120にて、停止・休止設定処理での設定に基づいて、第1コア群11を停止状態または休止状態にする。すなわち、第1コア群11を停止状態にする設定がS20で行われていた場合には、第1コア群11を停止状態にすることを指示するコア指示情報を第1コア群11に出力し、第1コア群11を休止状態にする設定がS20で行われていた場合には、第1コア群11を休止状態にすることを指示するコア指示情報を第1コア群11に出力する。これにより、第1コア群11はコア指示情報に基づいて停止状態または休止状態になる。
そしてS120の処理が終了すると、S130にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がアクセサリ状態であるか否かを判断する。ここで、アクセサリ状態である場合には(S130:YES)、停止・休止処理を一旦終了する。一方、アクセサリ状態でない場合には(S130:NO)、車両の電源状態がオフ状態であると判断し、S140にて、停止・休止設定処理での設定に基づいて、第2コア群12を停止状態または休止状態にする。すなわち、第2コア群12を停止状態にする設定がS20で行われていた場合には、第2コア群12を停止状態にすることを指示するコア指示情報を第2コア群12に出力し、第2コア群12を休止状態にする設定がS20で行われていた場合には、第2コア群12を休止状態にすることを指示するコア指示情報を第2コア群12に出力する。これにより、第2コア群12はコア指示情報に基づいて停止状態または休止状態になる。そしてS140の処理が終了すると、停止・休止処理を一旦終了する。
次に、電子制御装置1のメインコア10が実行する起動処理の手順を、図4を用いて説明する。図4は起動処理を示すフローチャートである。この起動処理は、メインコア10が起動している間に繰り返し実行される処理である。
この起動処理が実行されると、メインコア10は、まずS210にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がアクセサリ状態であるか否かを判断する。ここで、アクセサリ状態でない場合には(S210:NO)、S230に移行する。一方、アクセサリ状態である場合には(S210:YES)、S220にて、第2コア群12を起動状態にすることを指示するコア指示情報を第2コア群12に出力し、S230に移行する。これにより、第2コア群12が起動状態になる。
そしてS230に移行すると、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態でない場合には(S230:NO)、起動処理を一旦終了する。一方、イグニッション状態である場合には(S230:YES)、S240にて、第1コア群11を起動状態にすることを指示するコア指示情報を第1コア群11に出力する。これにより、第1コア群11が起動状態になる。そしてS240の処理が終了すると、起動処理を一旦終了する。
このように構成された電子制御装置1では、車両の電源状態に基づいて、コア群11〜13毎に、コア群11〜13の動作を停止または休止させる(S110〜S140)。
なお、車両は、上記のオフ状態、アクセサリ状態、およびイグニッション状態の3つの電源状態を有している。そして、オフ状態、アクセサリ状態、イグニッション状態の順に、電子制御装置1の処理負荷が大きくなるため、車両の電源状態を、コア群11〜13の動作を停止または休止させるための条件とすることができる。さらに、車両の電源状態は、車両の状態を表す共通のパラメータである。
したがって、電子制御装置1によれば、車両の電源状態に基づいて、コア群11〜13の動作を停止または休止させることにより、電子制御装置1の消費電力を低減することができるとともに、車両における特定の機能に依存することなく、電子制御装置1の省電力設計を行うことを可能にする。
また、操作スイッチ群7の操作に基づいて、コア群11〜13毎に、停止または休止させる(S10,S20,S120,S140)。したがって、コア群11〜13毎に、停止または休止を容易に選択することができる。また、短時間での復帰を要求される処理を行うコア群については休止を選択し、短時間での復帰を要求されない処理を行うコア群については停止を選択するという省電力設計を行うことができる。
以上説明した実施形態において、S110〜S140の処理は本発明におけるコア停止手段、S10,S20,S120,S140の処理は本発明における第3方式設定手段である。
(第2実施形態)
以下に本発明の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
第2実施形態の電子制御装置1は、停止・休止処理と起動処理が変更された点以外は第1実施形態と同じである。
まず、第2実施形態の停止・休止処理の手順を、図5を用いて説明する。図5は第2実施形態の停止・休止処理を示すフローチャートである。
この停止・休止処理が実行されると、メインコア10は、まずS310にて、コア群11〜13全体のCPU負荷率を算出する。ここで、CPUコア21〜26それぞれのCPU負荷率は、図7に示すように、単位時間当たりのタスク起床時間を測定することにより算出される。なお、図7に示す状態のCPU負荷率は50%である。そして、各CPUコア21〜26のCPU負荷率の平均値を、コア群11〜13全体のCPU負荷率とする。
その後S320にて、S310で算出されたCPU負荷率が、予め設定された第1コア群停止判定値(本実施形態では40%)以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第1コア群停止判定値より大きい場合には(S320:NO)、停止・休止処理を一旦終了する。一方、CPU負荷率が第1コア群停止判定値以下である場合には(S320:YES)、S330にて、S120と同様にして、停止・休止設定処理での設定に基づいて、第1コア群11を停止状態または休止状態にする。
そしてS330の処理が終了すると、S340にて、S310で算出されたCPU負荷率が、第1コア群停止判定値より小さくなるように設定された第2コア群停止判定値(本実施形態では20%)以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第2コア群停止判定値より大きい場合には(S340:NO)、停止・休止処理を一旦終了する。一方、CPU負荷率が第2コア群停止判定値以下である場合には(S340:YES)、S350にて、S140と同様にして、停止・休止設定処理での設定に基づいて、第2コア群12を停止状態または休止状態にする。そしてS350の処理が終了すると、停止・休止処理を一旦終了する。
次に、第2実施形態の起動処理の手順を、図6を用いて説明する。図6は第2実施形態の起動処理を示すフローチャートである。
この起動処理が実行されると、メインコア10は、まずS410にて、S310と同様にして、コア群11〜13全体のCPU負荷率を算出する。その後S420にて、S410で算出されたCPU負荷率が第2コア群停止判定値(本実施形態では20%)以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第2コア群停止判定値以下である場合には(S420:YES)、起動処理を一旦終了する。一方、CPU負荷率が第2コア群停止判定値より大きい場合には(S420:NO)、S430にて、S220と同様にして、第2コア群12を起動状態にする。
そしてS440にて、S410で算出されたCPU負荷率が第1コア群停止判定値(本実施形態では40%)以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第1コア群停止判定値以下である場合には(S440:YES)、起動処理を一旦終了する。一方、CPU負荷率が第1コア群停止判定値より大きい場合には(S440:NO)、S450にて、S240と同様にして、第1コア群11を起動状態にする。そしてS450の処理が終了すると、起動処理を一旦終了する。
このように構成された電子制御装置1では、コア群11〜13全体のCPU負荷率に基づいて、コア群11〜13毎に、コア群11〜13の動作を停止または休止させる(S320〜S350)。
なお、電子制御装置1が備えている複数のCPUコア21〜26のCPU負荷率が大きくなるほど、電子制御装置1の処理負荷が大きくなるため、CPU負荷率を、コア群11〜13の動作を停止または休止させるための条件とすることができる。さらに、車両に搭載される電子制御装置にはCPUが搭載されているため、CPU負荷率は、車両の状態を表す共通のパラメータである。
したがって、電子制御装置1によれば、CPU負荷率に基づいて、コア群11〜13の動作を停止または休止させることにより、電子制御装置1の消費電力を低減することができるとともに、車両における特定の機能に依存することなく、電子制御装置1の省電力設計を行うことを可能にする。
以上説明した実施形態において、S320〜S350の処理は本発明におけるコア停止手段、CPU負荷率は本発明におけるCPU処理負荷である。
(第3実施形態)
以下に本発明の第3実施形態を説明する。なお、第3実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
第3実施形態の電子制御装置1は、停止・休止設定処理の代わりに停止設定処理を実行する点、停止・休止処理の代わりに停止処理を実行する点、および起動処理が変更された点以外は第1実施形態と同じである。
まず、第3実施形態の停止設定処理の手順を、図8を用いて説明する。図8は第3実施形態の停止設定処理を示すフローチャートである。
この停止設定処理が実行されると、メインコア10は、まずS510にて、停止の判定方法を指定する判定方法設定情報が操作スイッチ群7から入力したか否かを判断する。なお判定方法設定情報は、車両の電源状態に基づいて判定する電源状態判定方法、コア群のCPU負荷率に基づいて判定する負荷率判定方法、および車両の電源状態とコア群のCPU負荷率と基づいて判定する電源状態・負荷率判定方法の何れかを一つを指定するものである。
ここで、判定方法設定情報が入力していない場合には(S510:NO)、停止設定処理を一旦終了する。一方、判定方法設定情報が入力した場合には(S510:YES)、S520にて、判定方法設定情報に基づいて、停止の判定方法を設定し、停止設定処理を一旦終了する。詳細には、判定方法設定情報が電源状態判定方法、負荷率判定方法、および電源状態・負荷率判定方法を指定している場合にはそれぞれ、電源状態判定方法、負荷率判定方法、および電源状態・負荷率判定方法でコア群の停止を判定するように設定する。
次に、第3実施形態の停止処理の手順を、図9を用いて説明する。図9は第3実施形態の停止処理を示すフローチャートである。
この停止処理が実行されると、メインコア10は、まずS610にて、S520で電源状態判定方法に設定されたか否かを判断する。ここで、電源状態判定方法に設定された場合には(S610:YES)、S620にて、電源状態判定方法を用いてコア群を停止させる電源状態判定停止処理を実行し、停止処理を一旦終了する。一方、電源状態判定方法に設定されていない場合には(S610:NO)、S630に移行する。
そしてS630に移行すると、S520で負荷率判定方法に設定されたか否かを判断する。ここで、負荷率判定方法に設定された場合には(S630:YES)、S640にて、負荷率判定方法を用いてコア群を停止させる負荷率判定停止処理を実行し、停止処理を一旦終了する。一方、負荷率判定方法に設定されていない場合には(S630:NO)、電源状態・負荷率判定方法に設定されたと判断し、S650に移行する。
そしてS650に移行すると、電源状態・負荷率判定方法を用いてコア群を停止させる電源状態・負荷率判定停止処理を実行し、停止処理を一旦終了する。
ここで、S620で実行される電源状態判定停止処理の手順を、図10を用いて説明する。図10は電源状態判定停止処理を示すフローチャートである。
この電源状態判定停止処理が実行されると、メインコア10は、まずS710にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態である場合には(S710:YES)、電源状態判定停止処理を一旦終了する。一方、イグニッション状態でない場合には(S710:NO)、S720にて、第1コア群11を停止状態にする。
そしてS720の処理が終了すると、S730にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がアクセサリ状態であるか否かを判断する。ここで、アクセサリ状態である場合には(S730:YES)、電源状態判定停止処理を一旦終了する。一方、アクセサリ状態でない場合には(S730:NO)、車両の電源状態がオフ状態であると判断し、S740にて、第2コア群12を停止状態にする。そしてS740の処理が終了すると、電源状態判定停止処理を一旦終了する。
次に、S640で実行される負荷率判定停止処理の手順を、図11を用いて説明する。図11は負荷率判定停止処理を示すフローチャートである。
この負荷率判定停止処理が実行されると、メインコア10は、まずS810にて、コア群11〜13全体のCPU負荷率を算出する。その後S820にて、S810で算出されたCPU負荷率が第1コア群停止判定値(本実施形態では40%)以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第1コア群停止判定値より大きい場合には(S820:NO)、負荷率判定停止処理を一旦終了する。一方、CPU負荷率が第1コア群停止判定値以下である場合には(S820:YES)、S830にて、第1コア群11を停止状態にする。
そしてS830の処理が終了すると、S840にて、S810で算出されたCPU負荷率が第2コア群停止判定値(本実施形態では20%)以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第2コア群停止判定値より大きい場合には(S840:NO)、負荷率判定停止処理を一旦終了する。一方、CPU負荷率が第2コア群停止判定値以下である場合には(S840:YES)、S850にて、第2コア群12を停止状態にする。そしてS850の処理が終了すると、負荷率判定停止処理を一旦終了する。
次に、S650で実行される電源状態・負荷率判定停止処理の手順を、図12を用いて説明する。図12は電源状態・負荷率判定停止処理を示すフローチャートである。
この電源状態・負荷率判定停止処理が実行されると、メインコア10は、まずS910にて、コア群11〜13全体のCPU負荷率を算出する。その後S920にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態である場合には(S920:YES)、電源状態・負荷率判定停止処理を一旦終了する。一方、イグニッション状態でない場合には(S920:NO)、S930にて、S910で算出されたCPU負荷率が第1コア群停止判定値以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第1コア群停止判定値より大きい場合には(S930:NO)、電源状態・負荷率判定停止処理を一旦終了する。一方、CPU負荷率が第1コア群停止判定値以下である場合には(S930:YES)、S940にて、第1コア群11を停止状態にする。
そしてS940の処理が終了すると、S950にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がアクセサリ状態であるか否かを判断する。ここで、アクセサリ状態である場合には(S950:YES)、電源状態・負荷率判定停止処理を一旦終了する。一方、アクセサリ状態でない場合には(S950:NO)、S960にて、S910で算出されたCPU負荷率が第2コア群停止判定値以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第2コア群停止判定値より大きい場合には(S960:NO)、電源状態・負荷率判定停止処理を一旦終了する。一方、CPU負荷率が第2コア群停止判定値以下である場合には(S960:YES)、S970にて、第2コア群12を停止状態にする。そしてS970の処理が終了すると、電源状態・負荷率判定停止処理を一旦終了する。
また、第3実施形態の起動処理の手順を、図13を用いて説明する。図13は第3実施形態の起動処理を示すフローチャートである。
この起動処理が実行されると、メインコア10は、まずS1010にて、S520で電源状態判定方法に設定されたか否かを判断する。ここで、電源状態判定方法に設定された場合には(S1010:YES)、S1020にて、電源状態判定方法を用いてコア群を停止させる電源状態判定起動処理を実行し、起動処理を一旦終了する。一方、電源状態判定方法に設定されていない場合には(S1010:NO)、S1030に移行する。
そしてS1030に移行すると、S520で負荷率判定方法に設定されたか否かを判断する。ここで、負荷率判定方法に設定された場合には(S1030:YES)、S1040にて、負荷率判定方法を用いてコア群を停止させる負荷率判定起動処理を実行し、起動処理を一旦終了する。一方、負荷率判定方法に設定されていない場合には(S1030:NO)、電源状態・負荷率判定方法に設定されたと判断し、S1050に移行する。
そしてS1050に移行すると、電源状態・負荷率判定方法を用いてコア群を停止させる電源状態・負荷率判定起動処理を実行し、起動処理を一旦終了する。
ここで、S1020で実行される電源状態判定起動処理の手順を、図14を用いて説明する。図14は電源状態判定起動処理を示すフローチャートである。
この電源状態判定起動処理が実行されると、メインコア10は、まずS1110にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がアクセサリ状態であるか否かを判断する。ここで、アクセサリ状態でない場合には(S1110:NO)、S1130に移行する。一方、アクセサリ状態である場合には(S1110:YES)、S1120にて、第2コア群12を起動状態にして、S1130に移行する。
そしてS1130に移行すると、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態でない場合には(S1130:NO)、電源状態判定起動処理を一旦終了する。一方、イグニッション状態である場合には(S1130:YES)、S1140にて、第1コア群11を起動状態にする。そしてS1140の処理が終了すると、電源状態判定起動処理を一旦終了する。
次に、S1040で実行される負荷率判定起動処理の手順を、図15を用いて説明する。図15は負荷率判定起動処理を示すフローチャートである。
この負荷率判定起動処理が実行されると、メインコア10は、まずS1210にて、コア群11〜13全体のCPU負荷率を算出する。その後S1220にて、S1210で算出されたCPU負荷率が第2コア群停止判定値以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第2コア群停止判定値以下である場合には(S1220:YES)、負荷率判定起動処理を一旦終了する。一方、CPU負荷率が第2コア群停止判定値より大きい場合には(S1220:NO)、S1230にて、第2コア群12を起動状態にする。
そしてS1240にて、S1210で算出されたCPU負荷率が第1コア群停止判定値以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第1コア群停止判定値以下である場合には(S1240:YES)、負荷率判定起動処理を一旦終了する。一方、CPU負荷率が第1コア群停止判定値より大きい場合には(S1240:NO)、S1250にて、第1コア群11を起動状態にする。そしてS1250の処理が終了すると、負荷率判定起動処理を一旦終了する。
次に、S1050で実行される電源状態・負荷率判定起動処理の手順を、図16を用いて説明する。図16は電源状態・負荷率判定起動処理を示すフローチャートである。
この電源状態・負荷率判定起動処理が実行されると、メインコア10は、まずS1310にて、コア群11〜13全体のCPU負荷率を算出する。その後S1320にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態である場合には(S1320:YES)、S1340に移行する。一方、イグニッション状態でない場合には(S1320:NO)、S1330にて、S1310で算出されたCPU負荷率が第1コア群停止判定値以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第1コア群停止判定値より大きい場合には(S1330:NO)、S1340に移行する。
そしてS1340に移行すると、第1コア群11および第2コア群12を起動状態にする。そしてS1340の処理が終了すると、電源状態・負荷率判定起動処理を一旦終了する。
またS1330で、CPU負荷率が第1コア群停止判定値以下である場合には(S1330:YES)、S1350にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がアクセサリ状態であるか否かを判断する。ここで、アクセサリ状態である場合には(S1350:YES)、S1370に移行する。一方、アクセサリ状態でない場合には(S1350:NO)、S1360にて、S1310で算出されたCPU負荷率が第2コア群停止判定値以下であるか否かを判断する。ここで、CPU負荷率が第2コア群停止判定値より大きい場合には(S1360:NO)、S1370に移行する。
そしてS1370に移行すると、第2コア群12を起動状態にする。そしてS1370の処理が終了すると、電源状態・負荷率判定起動処理を一旦終了する。
またS1360で、CPU負荷率が第2コア群停止判定値以下である場合には(S1360:YES)、電源状態・負荷率判定起動処理を一旦終了する。
このように構成された電子制御装置1では、操作スイッチ群7の操作に基づいて、車両の電源状態のみに基づいてコア群の動作を停止させる方式、CPU負荷率のみに基づいてコア群の動作を停止させる方式、および車両の電源状態とCPU負荷率の両方に基づいてコア群の動作を停止させる方式の何れかを選択して、コア群11〜13の動作を停止させる(S510,S520,S610〜S650)。
したがって、電源状態のみを判断材料とした省電力設計、CPU負荷率のみを判断材料とした省電力設計、電源状態とCPU負荷率の両方を判断材料とした省電力設計の何れかを容易に選択することができる。
以上説明した実施形態において、S620,S640,S650の処理は本発明におけるコア停止手段、S510,S520,S610,S630の処理は本発明における第1方式設定手段である。
(第4実施形態)
以下に本発明の第4実施形態を説明する。なお、第4実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
第4実施形態の電子制御装置1は、電子制御装置1の構成が変更された点と、停止・休止設定処理と停止・休止処理と起動処理が省略された点と、第1コア群11を休止させる第1コア群休止処理が追加された点と、第2コア群12を休止させる第2コア群休止処理が追加された点以外は第1実施形態と同じである。
図17は、第4実施形態の電子制御装置1の構成を示すブロック図である。
第4実施形態の電子制御装置1は、メインコア10が省略されて、電源IC6が電源状態情報とキーポジション信号をCPUコア21とCPUコア24とCPUコア26へ出力する点が第1実施形態と相違する。
次に、第4実施形態の第1コア群休止処理の手順を、図18を用いて説明する。図18は第4実施形態の第1コア群休止処理を示すフローチャートである。
第1コア群休止処理は、CPUコア21〜23がそれぞれ独立に実行する処理である。そして第1コア群休止処理は、CPUコア21〜23が起動している間に繰り返し実行される処理である。
この第1コア群休止処理が実行されると、CPUコア21〜23は、まずS1410にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態である場合には(S1410:YES)、第1コア群休止処理を一旦終了する。一方、イグニッション状態でない場合には(S1410:NO)、S1420にて、自身のCPUコアを休止状態にして、第1コア群休止処理を一旦終了する。
なおCPUコア21〜23は、休止状態であるときにCPUコア21〜23に、キーポジションがIG位置であることを示すキーポジション信号を入力すると、自動的に起動するように構成されている。
次に、第4実施形態の第2コア群休止処理の手順を、図19を用いて説明する。図19は第4実施形態の第2コア群休止処理を示すフローチャートである。
第2コア群休止処理は、CPUコア24〜25がそれぞれ独立に実行する処理である。そして第2コア群休止処理は、CPUコア24〜25が起動している間に繰り返し実行される処理である。
この第1コア群休止処理が実行されると、CPUコア21〜23は、まずS1510にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態である場合には(S1510:YES)、第2コア群休止処理を一旦終了する。一方、イグニッション状態でない場合には(S1510:NO)、S1520にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がアクセサリ状態であるか否かを判断する。ここで、アクセサリ状態である場合には(S1520:YES)、第2コア群休止処理を一旦終了する。一方、アクセサリ状態でない場合には(S1520:NO)、車両の電源状態がオフ状態であると判断し、S1530にて、自身のCPUコアを休止状態にして、第2コア群休止処理を一旦終了する。
なおCPUコア24〜25は、休止状態であるときにCPUコア24〜25に、キーポジションがACC位置であることを示すキーポジション信号を入力すると、自動的に起動するように構成されている。
このように構成された電子制御装置1では、車両の電源状態に基づいて、コア群11〜13毎に、コア群11〜13の動作を休止させる(S1410,S1420,S1510〜S1530)。そして、車両の電源状態は、車両の状態を表す共通のパラメータである。したがって、電子制御装置1によれば、車両の電源状態に基づいて、コア群11〜13の動作を休止させることにより、電子制御装置1の消費電力を低減することができるとともに、車両における特定の機能に依存することなく、電子制御装置1の省電力設計を行うことを可能にする。
以上説明した実施形態において、S1410,S1420,S1510〜S1530の処理は本発明におけるコア停止手段である。
(第5実施形態)
以下に本発明の第5実施形態を説明する。なお、第5実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
第5実施形態の電子制御装置1は、停止・休止設定処理と停止・休止処理と起動処理が省略された点と、制御方式設定処理とメインコア休止処理とサブ第1コア群休止処理とサブ第2コア群休止処理とメインコア起動処理が追加された点以外は第1実施形態と同じである。
制御方式設定処理は、メインコア10による休止制御およびCPUコア21〜25による休止制御の何れかに設定する処理である。メインコア休止処理は、メインコア10によりコア群を休止させる処理である。サブ第1コア群休止処理は、CPUコア21〜23により第1コア群11を休止させる処理である。サブ第2コア群休止処理は、CPUコア24〜25により第2コア群12を休止させる処理である。メインコア起動処理は、メインコア10によりコア群を起動させる処理である。
まず、第5実施形態の制御方式設定処理の手順を、図20を用いて説明する。図20は第5実施形態の制御方式設定処理を示すフローチャートである。この停止・休止設定処理は、メインコア10が起動している間に繰り返し実行される処理である。
この制御方式設定処理が実行されると、メインコア10は、まずS1610にて、制御方式を指定する制御方式設定情報が操作スイッチ群7から入力したか否かを判断する。なお制御方式設定情報は、メインコア10によりコア群を休止させるメインコア制御方式、およびCPUコア21〜25によりコア群を休止させるサブコア制御方式の何れかを指定するものである。
ここで、制御方式設定情報が入力していない場合には(S1610:NO)、制御方式設定処理を一旦終了する。一方、制御方式設定情報が入力した場合には(S1610:YES)、S1620にて、制御方式設定情報に基づいて、制御方式を設定し、制御方式設定処理を一旦終了する。詳細には、制御方式設定情報がメインコア制御方式およびサブコア制御方式を指定している場合にはそれぞれ、制御方式をメインコア制御方式およびサブコア制御方式に設定する。
次に、第5実施形態のメインコア休止処理の手順を、図21を用いて説明する。図21は第5実施形態のメインコア休止処理を示すフローチャートである。このメインコア休止処理は、メインコア10が起動している間に繰り返し実行される処理である。
このメインコア休止処理が実行されると、メインコア10は、まずS1710にて、S1620でメインコア制御方式に設定されたか否かを判断する。ここで、メインコア制御方式に設定されていない場合には(S1710:NO)、メインコア休止処理を一旦終了する。一方、メインコア制御方式に設定されている場合には(S1710:YES)、S1720にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態である場合には(S1720:YES)、メインコア休止処理を一旦終了する。一方、イグニッション状態でない場合には(S1720:NO)、S1730にて、第1コア群11を休止状態にする。
そしてS1730の処理が終了すると、S1740にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がアクセサリ状態であるか否かを判断する。ここで、アクセサリ状態である場合には(S1740:YES)、メインコア休止処理を一旦終了する。一方、アクセサリ状態でない場合には(S1740:NO)、車両の電源状態がオフ状態であると判断し、S1750にて、第2コア群12を休止状態にする。そしてS1750の処理が終了すると、メインコア休止処理を一旦終了する。
次に、第5実施形態のサブ第1コア群休止処理の手順を、図22を用いて説明する。図22は第5実施形態のサブ第1コア群休止処理を示すフローチャートである。このサブ第1コア群休止処理は、CPUコア21〜23が起動している間に繰り返し実行される処理である。
このサブ第1コア群休止処理が実行されると、CPUコア21〜23は、まずS1810にて、S1620でサブコア制御方式に設定されたか否かを判断する。ここで、サブコア制御方式に設定されていない場合には(S1810:NO)、サブ第1コア群休止処理を一旦終了する。一方、サブコア制御方式に設定されている場合には(S1810:YES)、S1820にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態である場合には(S1820:YES)、サブ第1コア群休止処理を一旦終了する。一方、イグニッション状態でない場合には(S1820:NO)、S1830にて、自身のCPUコアを休止状態にして、サブ第1コア群休止処理を一旦終了する。
なおCPUコア21〜23は、休止状態であるときにCPUコア21〜23に、キーポジションがIG位置であることを示すキーポジション信号を入力すると、自動的に起動するように構成されている。
次に、第5実施形態のサブ第2コア群休止処理の手順を、図23を用いて説明する。図23は第5実施形態のサブ第2コア群休止処理を示すフローチャートである。このサブ第2コア群休止処理は、CPUコア24〜25が起動している間に繰り返し実行される処理である。
このサブ第2コア群休止処理が実行されると、CPUコア24〜25は、まずS1910にて、S1620でサブコア制御方式に設定されたか否かを判断する。ここで、サブコア制御方式に設定されていない場合には(S1910:NO)、サブ第2コア群休止処理を一旦終了する。一方、サブコア制御方式に設定されている場合には(S1910:YES)、S1920にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態である場合には(S1920:YES)、サブ第2コア群休止処理を一旦終了する。一方、イグニッション状態でない場合には(S1920:NO)、S1930にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がアクセサリ状態であるか否かを判断する。ここで、アクセサリ状態である場合には(S1930:YES)、サブ第2コア群休止処理を一旦終了する。一方、アクセサリ状態でない場合には(S1930:NO)、車両の電源状態がオフ状態であると判断し、S1940にて、自身のCPUコアを休止状態にして、サブ第2コア群休止処理を一旦終了する。
なおCPUコア24〜25は、休止状態であるときにCPUコア24〜25に、キーポジションがACC位置であることを示すキーポジション信号を入力すると、自動的に起動するように構成されている。
次に、第5実施形態のメインコア起動処理の手順を、図24を用いて説明する。図24は第5実施形態のメインコア起動処理を示すフローチャートである。このメインコア起動処理は、メインコア10が起動している間に繰り返し実行される処理である。
このメインコア起動処理が実行されると、メインコア10は、まずS2010にて、S1620でメインコア制御方式に設定されたか否かを判断する。ここで、メインコア制御方式に設定されていない場合には(S2010:NO)、メインコア起動処理を一旦終了する。一方、メインコア制御方式に設定されている場合には(S2010:YES)、S2020にて、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がアクセサリ状態であるか否かを判断する。ここで、アクセサリ状態でない場合には(S2020:NO)、S2040に移行する。一方、アクセサリ状態である場合には(S2020:YES)、S2030にて、第2コア群12を起動状態にして、S2040に移行する。
そしてS2040に移行すると、電源状態情報に基づいて、車両の電源状態がイグニッション状態であるか否かを判断する。ここで、イグニッション状態でない場合には(S2040:NO)、メインコア起動処理を一旦終了する。一方、イグニッション状態である場合には(S2040:YES)、S2050にて、第1コア群11を起動状態にする。そしてS2050の処理が終了すると、メインコア起動処理を一旦終了する。
このように構成された電子制御装置1では、操作スイッチ群7の操作に基づいて、メインコア10がコア群の動作を休止させる方式、コア群自身がその動作を休止させる方式の何れかを選択して、コア群11〜13の動作を休止させる(S1610,S1620,S1710〜S1750,S1810〜S1830,S1910〜S1940)。したがって、メインコア10によりコア群11〜13の動作を休止させる省電力設計、およびコア群11〜13自身がその動作を休止させる省電力設計の何れかを容易に選択することができる。
以上説明した実施形態において、1720〜S1750,S1820〜S1830,S1920〜S1940の処理は本発明におけるコア停止手段、S1610,S1620,1710,S1810,S1910の処理は本発明における第2方式設定手段である。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
1…電子制御装置、2…CPU、3…ペリフェラル、4…メモリ、5…通信モジュール、6…電源IC、7…操作スイッチ群、10…メインコア、11…第1コア群、12…第2コア群、13…第3コア群、21〜26…CPUコア

Claims (4)

  1. 車両に搭載されて、複数のCPUコアを有する電子制御装置であって、
    前記車両の電源状態、および前記複数のCPUコアのCPU処理負荷の少なくとも一方に基づいて、1つ以上の前記CPUコアで構成されるコア群毎に、前記コア群の動作を停止または休止させるコア停止手段を備える
    ことを特徴とする車両用電子制御装置。
  2. 前記車両の電源状態のみに基づいて前記コア群の動作を停止または休止させることを第1停止方式とし、
    前記複数のCPUコアのCPU処理負荷のみに基づいて前記コア群の動作を停止または休止させることを第2停止方式とし、
    前記車両の電源状態および前記複数のCPUコアのCPU処理負荷の両方に基づいて前記コア群の動作を停止または休止させることを第3停止方式として、
    外部操作に基づいて、前記コア停止手段を、前記第1停止方式、前記第2停止方式、および前記第3停止方式の何れかで動作させる第1方式設定手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用電子制御装置。
  3. 前記コア停止手段は、前記コア群の全てを制御するメインコアと、前記コア群とに搭載されており、
    前記メインコアに搭載されている前記コア停止手段を用いて前記コア群の動作を停止または休止させることを第4停止方式とし、
    前記コア群内に搭載されている前記コア停止手段を用いて前記コア群の動作を停止または休止させることを第5停止方式として、
    外部操作に基づいて、前記コア停止手段を、前記第4停止方式および前記第5停止方式の何れかで動作させる第2方式設定手段を備える
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用電子制御装置。
  4. 前記コア停止手段が前記コア群の動作を停止させることを第6停止方式とし、
    前記コア停止手段が前記コア群の動作を休止させることを第7停止方式として、
    外部操作に基づいて、前記コア群ごとに、前記コア停止手段を、前記第6停止方式および前記第7停止方式の何れかで動作させる第3方式設定手段を備える
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の車両用電子制御装置。
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