JP2010201559A - 機上測定システム - Google Patents

機上測定システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010201559A
JP2010201559A JP2009049699A JP2009049699A JP2010201559A JP 2010201559 A JP2010201559 A JP 2010201559A JP 2009049699 A JP2009049699 A JP 2009049699A JP 2009049699 A JP2009049699 A JP 2009049699A JP 2010201559 A JP2010201559 A JP 2010201559A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
measurement
workpiece
machine tool
shape
machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009049699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5324260B2 (ja
Inventor
Manabu Yamazaki
学 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2009049699A priority Critical patent/JP5324260B2/ja
Publication of JP2010201559A publication Critical patent/JP2010201559A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5324260B2 publication Critical patent/JP5324260B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】測定結果の測定精度の高い、ワークの3次元曲面形状を自動測定できる機上測定システムを提供する。
【解決手段】機上測定システム100は、3次元的にXYZ各軸方向に移動自在な主軸51を備えた工作機械50と、測定対象であるワークWの近傍に設置され、それ自体では動力を持たない複数の関節部16a、16b、16cと複数のアーム部15a、15b、15cを有するとともに、その先端部18に非接触式、または接触式の形状測定子9を設けられた多関節型アーム式測定器10と、主軸51に取り付けられ、形状測定子9がワークWに臨むように先端部18を主軸51に取り付ける結合部20と、結合部20の形状が反映させ、測定しようとするワークWの所望の箇所に形状測定子9を動かすように工作機械50を移動させる測定経路プログラムを具備した制御部を含み、ワークWを精度よく自動測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、機上測定方法に係り、特に、金型等のワークに加工を施す工作機械上で、加工が施されたワークの3次元曲面形状を自動測定する機上測定システムに関する。
従来より、工作機械により加工された金型等のワークの曲面形状精度、寸法は、ノギス、マイクロメータ等の測定工具により測定され、加工精度の検査が行われていた。また変位検出形測定ヘッドを備えた3次元測定器に加工したワークを載せ替えて加工精度の検査が行われていた。この測定システムは人手を要したり、ワークの段取り替えをするため長時間を要し、かつ測定作業者の技能に左右され測定精度も不十分であった。
それゆえ近年、工作機械の主軸に測定ヘッドを装着し加工後のワークの形状精度や寸法を測定する測定システムが採用されるようになっている。具体的には、NC工作機械の主軸に測定ヘッドを装着してワークの形状精度や寸法を測定するNC工作機械を用いた機上測定システムにおいて、X、Y、Z軸方向の変位量を検出可能な変位検出形測定ヘッドを用いて、その変位検出形測定ヘッドから出力される変位量と、工作機械から出力される位置データとに基づいてワークの形状精度や寸法を演算することによりワークの3次元曲面形状を自動測定する機上測定システムが提案されている。(特許文献1)。
特開平7−204990号公報
しかしながら、このような機上測定システムでは、工作機械から出力される位置データは、工作機械を制御するNC(数値制御)制御装置の「指令座標値(x、y、z)」を通して測定数値を読み取るため、ワークの3次元形状に関する測定結果は、結局工作機械の位置制御精度に依存し、測定精度が十分でないという問題がある。
本発明は、以上のような問題点を解決し、測定結果の測定精度の高い、ワークの3次元曲面形状を自動測定できる機上測定システムを提供することを目的とする。
(1) 工作機械上で、測定対象となるワークを自動測定する機上測定システムであって、工作機械は、3次元的にXYZ各軸方向に移動自在な主軸を備え、ワークの近傍に設置され、それ自体では動力を持たない複数の関節部と複数のアーム部を有するとともに、その先端部に非接触式、または接触式の形状測定子を設けられた多関節型アーム式測定器と、主軸に取り付けられ、形状測定子がワークに臨むように先端部を主軸に取り付ける結合部と、結合部の形状が反映させ、測定しようとするワークの所望の箇所に形状測定子を動かすように工作機械を移動させる測定経路プログラムを具備した制御部と、を備えた機上測定システム。
(1)の構成によれば、工作機械、その先端部に非接触式、または接触式の形状測定子を設けられた多関節型アーム式測定器、及び形状測定子を主軸に取り付ける結合部から機上測定システムが構成でき、結合部の形状を反映させた測定経路プログラムにより工作機械を移動させ、測定しようとするワークの所望の箇所に形状測定子を動かしその箇所の3次元形状を測定できる。従って、自動計測が可能であるとともに、形状測定子の位置の計測は多関節型アーム式測定器で行っているため測定精度を高くすることができる。
(2) 多関節型アーム式測定器の設置位置は、予め、測定経路プログラムを用いて選定され、制御部の有する仮想空間上で確認できる、(1)に記載の機上測定システム。
(2)の構成によれば、工作機械を移動させる測定経路プログラムを用いて選定した望ましい多関節型アーム式測定器の設置位置を制御部の有する仮想空間上で確認できるため、多関節型アーム式測定器の設置精度を高めることができる。
(3) 工作機械の主軸の近傍に設けられたレーザーポインタを更に備え、前記レーザーポインタは多関節型アーム式測定器の設置位置を指示する、(1)又は(2)に記載の機上測定システム。
(3)の構成によれば、レーザーポインタが多関節型アーム式測定器の設置位置を指示するので、多関節型アーム式測定器の設置精度を更に高めることができる
本発明によれば、測定結果の測定精度の高い、ワークの3次元曲面形状を自動測定できる機上測定システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る機上測定システムの概略図である。 本機上測定システムの結合部に関する第1の変形例の概略図である。 本機上測定システムの結合部に関する第2の変形例の概略図である。 測定経路プログラムの作成要領フローチャートである。 制御部メモリ内に定義する仮想空間の模式図である。 本発明の実施形態に係る機上測定システムの動作フローチャートである。 仮想空間内に展開した測定経路プログラムの模式図である。 測定経路プログラム作成のためのテンプレートの模式図である。 多関節型アーム式測定器の設置位置選定フローチャートである。
以下、図1乃至図9に基づき、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る機上測定システム100の概略図を示す。機上測定システム100は、NC工作機械50、多関節型アーム式測定器10、及び両者を結合する結合部20から構成される。工作機械50を設けた工作設備(図示しない)の床面5には治具WBを用いて固定され、NC工作機械50によって加工された測定対象となるワークWが位置している。ワークWの近傍の床面5に、多関節型アーム式測定器10が配置されている。
まず、NC工作機械50について説明する。NC工作機械50は、公知のNC工作機械でよく、外部から入力信号によってXYZ各方向に3次元移動可能である。NC工作機械50の主軸51は、計測を行うとき、後述する結合部20によって多関節型アーム式測定器10の先端部18に接続され、先端部18を3次元移動可能に構成されている。このNC工作機械50は、機上測定システム100の補助機構の役割を持っている。また、補助機構としてのNC工作機械50のXYZ各方向のストロークは、後述する多関節型アーム式測定器10の測定可能距離を越えないようになっている。
NC工作機械50とワークWとの位置関係は、ワークの基準面、基準点WO等を用いてワークWに加工を施す前に調整されているため、既に関連付けられている。なお、NC工作機械50のXYZ各方向の原点は、ワークWの基準点WOであることが好ましい。
機上測定システム100の近傍で、特に測定に支障の無い場所には、図示しない配線又は無線で接続された制御部101が設けてあり、各構成機器の駆動制御や状態監視、データ管理を行う。
多関節型アーム式測定器10は、測定器本体12上に複数の関節部とアーム部と先端部と先端部に設けられた形状測定子からなる。具体的には、測定器本体12上に設けた無限回転する測定器ひねり可動部17aに取り付けられた関節部16aにアーム部15aの一端部が取り付けられている。さらに、アーム部15aの他端部に取り付けられている無限回転する測定器ひねり可動部17bに、関節部16bを介してアーム部15bの一端部が取り付けられている。アーム部15bの他端部には、無限回転する測定器ひねり可動部17cが取り付けられ、測定器ひねり可動部17cには関節部16cが取り付けられ、関節部16cには測定器手先部15cの一端部が取り付けられている。測定器手先部15cの他端部には先端部18が無限回転可能に設けてあり、この先端部18には、接触式、または非接触式の形状測定子9が取り付けてある。
以上は、自由度7のタイプの多関節型アーム式測定器の構成であるが、例えば先端部18が測定器手先部15cと一体になった自由度6のタイプのものであってもよい。
多関節型アーム式測定器10は、その内部に上下方向の位置を検出する検出手段、及び昇降機能を備えた昇降台11によって床面5に配置され、その設置高さを微調整可能となっている。
ここで、測定器本体12と測定器ひねり可動部17aの回転軸をCL1、関節部16aの回転軸をCL2、アーム部15aと測定器ひねり可動部17bの回転軸をCL3、関節部16bの回転軸をCL4、アーム部15bと測定器ひねり可動部17cの回転軸をCL5、関節部16cの回転軸をCL6、測定器手先部15cと先端部18の回転軸をCL7とすると、CL1とCL2、CL2とCL3,CL3とCL4、CL4とCL5、CL5とCL6、CL6とCL7は、それぞれ直交する、または直交する直線から平行移動した位置になるように構成されている。
多関節型アーム式測定器10は、接触式、または非接触式の形状測定子9によって指示した非測定物であるワーク加工面WSの部位の位置情報を、各測定器関節部16a、16b、16c、測定器ひねり可動部17a、17b、17c、先端部18の7箇所設けてある各々のエンコーダ等の角度検出機構(図示しない)によって検出した各角度情報、及び昇降台11の高さ(多関節型アーム式測定器10の底面の床面5からの距離)から、特定可能である。具体的には、多関節型アーム式測定器10の各関節の極座標とアームの向きとで各アーム・ベクトルを算出し、各アーム・ベクトルを足し合わせることで形状測定子9の正確な座標位置を算出できる。各角度検出機構の検出値は、例えば測定器本体12内部のデータ出力機構(図示しない)を介して制御部101へデータ出力可能となっている。
結合部20は、以下の構成となっている。NC工作機械50の主軸51には、実質的にハーフパイプ形状のホルダ60が主軸51に対して回転可能に取り付けられている。NC工作機械50と多関節型アーム式測定器10を結合するとき、ホルダ60の内部に多関節型アーム式測定器10の先端部18が収納され、先端部18は、先端部18に取り付けられている形状測定子9がワークWの測定対象曲面WSに臨むように、ホルダ60に設けられたストッパ61によってホルダ60に脱着可能に固定される。なお、形状測定子9は、主軸51の中心軸上であって、主軸51の基準位置から下に向かって距離Z1の位置になるように構成されている。距離Z1は適宜選択可能である。
形状測定子9は、上述の通りNC工作機械50の主軸51に既知の位置関係で結合されているため、NC工作機械50を入力信号によって移動させることにより、所望のXYZ各方向に3次元移動可能である。この構成によって、機上測定システム100は、ワークWの測定対象曲面WSの測定したい所望の箇所に応じた、後述する測定経路プログラムPを用いてNC工作機械50を移動させることによって形状測定子9を移動させ、形状測定子9によって指示したワークWの測定対象曲面WSの部位の位置情報を、多関節型アーム式測定器10を通じて取得する。従って、被測定物であるワーク加工面WSを、あたかもペイントブラシの如く走査させることにより、大規模な座標点群を取得する。
以上、結合部20について説明したが、NC工作機械50と多関節型アーム式測定器10とを結合する結合部はこれに限定されるものでなく、様々な変形例が可能である。
図2は、第1の変形例に係る結合部21の構成を示す。第1の変形例は、結合部20のホルダ60及びストッパ61とは異なるスペーサ70を有している。スペーサ70は、剛性体であって、主軸取り付け部71、測定器取り付け部73、及びそれらを連結するスペーサアーム部72から構成されている。主軸取り付け部71は、実質的に円柱状内面を有する孔75を備え、孔75を主軸51に嵌めると共に主軸取り付け部71に設けられたクランプ(図示しない)を締めることによって主軸51に固定されている。測定器取り付け部73は、実質的に円柱状内面を有する孔76を備えている。NC工作機械50と多関節型アーム式測定器10を結合するとき、孔76に先端部18が収納され、先端部18は、先端部18に取り付けられている形状測定子9がワークWの測定対象曲面WSに臨むように、測定器取り付け部73に設けられたクランプ(図示しない)によってホルダ60に脱着可能に固定される。スペーサアーム部72はその途中にスライダ74を有し、主軸取り付け部71と測定器取り付け部73との間の距離を調整し、固定できる。
スペーサ70は、主軸51への取り付け位置、角度、及び主軸取り付け部71と測定器取り付け部73との間の距離を調整することにより、形状測定子9の位置を主軸基準位置からXYZ各方向に例えば、X2、Y2、Z2だけ変位させることができる。すなわち、NC工作機械50の主軸51の位置をX、Y、Zとすることにより、形状測定子9の位置をX+X2、Y+Y2、Z+Z2にできる。この第1の変形例においても、機上測定システム100は、ワークWの測定対象曲面WSの測定したい所望の箇所に応じた、後述する測定経路プログラムPを用いてNC工作機械50を移動させることによって形状測定子9を移動させ、形状測定子9によって指示したワークWの測定対象曲面WSの部位の位置情報を、多関節型アーム式測定器10を通じて取得できる。
図3は、第2の変形例に係る結合部22の構成を示す。第2の変形例に係る結合部22は、結合部20のホルダ60及びストッパ61、結合部21のスペーサ70とは異なる、先端部18の姿勢を調整するためのθX軸回転ユニット81、θY軸回転ユニット82及びθZ軸回転ユニット83を有している。これによって、先端部18に取り付けてある形状測定子9の指示する向きを調整するように構成してある。
θX軸回転ユニット81は、先端部18を主軸51に固定する役割を兼ねている。すなわち、主軸51にブラケット80を介して固定されたθX軸回転ユニット81にθY軸回転ユニット82が取り付けられ、このθY軸回転ユニット82にθZ軸回転ユニット83が設けられ、このθZ軸回転ユニット83が先端部18に取り付けられている。この第2の変形例によれば、機上測定システム100は、ワークWの測定対象曲面WSの測定したい所望の箇所に応じた、後述する測定経路プログラムPを用いてNC工作機械50を移動させることによって形状測定子9を移動させるとともに、形状測定子9の姿勢をθX、θY、θZにすることにより、形状測定子9によって指示したワークWの測定対象曲面WSの部位の位置情報を、多関節型アーム式測定器10を通じて取得できる。
また、本実施形態の結合部20における主軸51とホルダ60との間の接合部、第1の変形例の結合部21における主軸51とスペーサ70との間の接合部、及び第の変形例の結合部22における主軸51とブラケット80との間の接合部には、XYZ各方向に対する圧力検知機構が設けられており、制御部101(端末)は圧力検知機構からの信号に応じて、実行中の3次元測定の続行あるいは中断を判定する。さらに、これらの接合部は、先端部18に対して規定値以上の屈曲反力、またはワークWとの接触による反力が加われば脱落するよう設けてある。これにより、形状測定子9や多関節型アーム式測定器10の破損を極力防止するよう配慮してある。
図4に、測定経路プログラムPの作成フローチャートを示す。また、図5に制御部101(端末)のメモリ内に定義する仮想空間の模式図を示す。測定経路プログラムPとは、測定したい測定対象曲面WSに対応した形状測定子9の移動経路である。本発明では、この測定経路プログラムPに基づき、形状測定子9を実際の測定対象曲面WS上に移動させ、接触あるいは非接触にて測定対象曲面WSの表面形状の3次元座標点群を取得するものである。
また、図5では、模式図で示しているが、実際にはデータとしてメモリに記録されているものである。本図において、91はNC工作機械50、結合部20、21、22、及び形状測定子9を含む多関節型アーム式測定器10を構成する形状データ群(図1参照)、92は実際の測定対象物であるワークWに対応する3次元CADデータ、92Sは3次元CADデータ92内の測定対象面(測定対象曲面WSに対応)、94は仮想空間(装置全体を含む空間)、95は仮想空間94の原点をそれぞれ示す。
以下、本フローチャートを参照し、測定経路プログラムPの作成について説明する。
まず仮想空間94を定義する(ステップ41)。この仮想空間94は、測定経路プログラムPの作成や、3次元測定で取得した座標点群の格納のために、制御部101(端末)のメモリ内に定義するものである。仮想空間94は、実際の3次元測定における寸法の概念を有している。また、原点95は、ワークWの基準点WOに対応している。
次に、モデルデータとして形状データ群91を仮想空間94に入力する(ステップ42)。形状データ群91は、多関節型アーム式測定器の形状データ及び設置位置(原点95を基準とした位置)、NC工作機械等の形状データ、及び使用する結合部によるNC工作機械と多関節型アーム式測定器との間の位置関係に関するデータを含む。次に、3次元CADデータ92を同じく仮想空間94に入力する(ステップ43)。
制御部101(端末)は、入力された形状データ群91と、3次元CADデータ92及び実際のNC工作機械50のX軸、Y軸、Z軸の位置情報、各θ軸ユニットの角度情報を用いて、形状データ群91を実際の状態となるように、仮想空間94上に立体的に配置、移動させることが可能となっている。なお、形状データ群91は実物と同形状となるよう作成してあるため、実物との照合、確認が容易である。また、制御部101の性能に応じて、測定経路プログラムPの作成あるいは実際の3次元測定時に支障ない範囲で、簡略化あるいは複雑化することが可能である。
この仮想空間94に、3次元CADデータ92を入力する際、実際に機上測定される測定対象物であるワークWと、仮想空間94の該当箇所に配置する3次元CADデータ92とを等しい位置関係となるように位置合せする。具体的には、多関節型アーム式測定器10を実際の測定対象物であるワークWの近傍に設置した後に、測定対象物の特徴となる要素を抽出し、抽出した要素とそれに対応する3次元CADデータ92の要素との位置関係が一致するように3次元CADデータ92を位置合せする。抽出する要素は、実際の測定対象物の位置関係が把握可能な金型基準点WO、平面、その他特徴点等の組合せである。これらは、多関節型アーム式測定器10の形状測定子9によって自動あるいは手動で取得してよい。
把握可能となった位置関係に関する情報から原点を割り出し、仮想空間94と多関節型アーム式測定器10にフィードバックすることで、結果、機上測定システムと多関節型アーム式測定器10との座標系が一致する。更に、原点95をワークWの基準点WOに対応させる。
以下、前述図4の測定対象面抽出工程であるステップ44について説明する。本発明では、3次元CADデータ92に対応する測定対象物の3次元測定において、予め定義した測定したい面のみを3次元測定できる。測定したい面すなわち測定対象面は、サーフェスと呼ばれる3次元CADデータ92における面を構成する要素毎に、測定対象とするか否かを指定することにより特定できる。(ステップ44)。
図7に、仮想空間内の被測定物の1測定面(図5の92Sの面)を展開したときの模式図を示す。本図において、90aは中継ポイント情報の定義始点、91aは定義始点90aにおける形状データ群の中の形状測定子、90zは中継ポイント情報の定義終点、91zは定義終点90zにおける形状データ群の中の形状測定子、97は座標点群、96は走査方向、98は分割測定対象面、911は形状測定子が例えば非接触式の場合における仮想空間におけるラインレーザ光、912は仮想空間における投影ラインレーザ光、92Sは3次元CADデータの測定対象面をそれぞれ示す。なお、仮想空間におけるラインレーザ光911、仮想空間における投影ラインレーザ光912はそれぞれ実際の3次元測定のものと同等の作用を仮想空間94内に及ぼすものとする。以下、前述図4のステップ45、46について説明する。
まず測定経路プログラム作成面を指定する(ステップ45)。測定経路プログラムPは、形状測定子9が移動しつつ測定するための、複数の中継ポイント情報群からなる。次に指定された作成面に関して測定経路プログラムPを作成する(ステップ46)。各中継ポイント情報には、当該中継ポイントにおける先端部18(図1、2及び3参照)の位置情報と、次中継ポイントへの移動関連情報が格納してある。位置情報は、NC工作機械50のX軸、Y軸、Z軸それぞれの位置情報から構成される。位置情報は、θX軸回転ユニット81、θY軸回転ユニット82、θZ軸回転ユニット83それぞれの角度情報(以下、姿勢情報と称す)を含む位置姿勢情報であってもよい。
移動関連情報は主に、形状測定子9の移動順位、移動速度情報、測定動作信号から構成される。ここで、測定動作信号とは、次中継ポイントへの移動時に3次元計測を行う、あるいは行わない、のいずれかの情報を格納した信号である。
3次元測定中の形状測定子9の移動速度について、本発明では、中継ポイント間移動速度を一定で行う場合と、走査移動速度を一定で行う場合との、二通りの測定速度を、測定したい面に応じて使い分ける。特に、測定したい面が比較的起伏が激しく、各中継ポイントにおいて頻繁に前記位置姿勢情報を変更し、そのため実際の3次元測定において装置が著しく大きく動作する場面には、中継ポイント間移動速度を一定で行うようにする。また、測定したい面内においても、この二通りの測定速度を適宜適用しても良い。いずれの測定速度も、NC工作機械50の各軸もしくは各θ軸回転ユニットの最大駆動速度の範囲を超えないよう設定する。各中継ポイント情報は、測定対象面92Sを任意の分割測定対象面98に分割し、各分割測定対象面98に対して3次元測定可能な前記位置姿勢情報となるように作成する。
任意の分割測定対象面98に対して3次元測定可能な中継ポイント情報は、以下の如く作成する。まず、前記位置姿勢情報を「基準状態」にセットする。ここで「基準状態」とは、分割測定対象面98に対して、形状測定子9が例えば非接触式の場合、形状測定子9からのラインレーザ光が垂直をなし、かつ適切な距離を保つことが可能な形状測定子9の位置および姿勢である。仮想空間94において、形状測定子91dを「基準状態」にセットした後、それに対応させて形状データ群91を再構築し、3次元CADデータ92あるいは他の3次元CADデータ構成要素との接触判定を行う。ここで、接触すると判定した場合、形状データ群91と3次元CADデータ92と接触しない位置となるように、位置姿勢情報を探索する。このようにして、最終的に適正な位置姿勢情報を割り出す。位置姿勢情報を割り出した後、中継ポイントには移動順位を割り付ける。
図8(a)及び(b)に、測定経路プログラムP作成のためのテンプレートの模式図を示す。本図において、92Sは3次元CADデータの測定対象面、90aは中継ポイント情報の定義始点、90zは中継ポイント情報の定義終点、97は座標点群、96a、96b(実線矢印部)は走査方向、98a(点線矢印部)は送り方向をそれぞれ示す。
測定経路プログラムPは、事前に定義した測定経路プログラムPのパターン、いわゆるテンプレートを、測定対象面毎に適用して作成する。テンプレートは、中継ポイント情報の定義始点90aと、中継ポイント情報の定義終点90z、各走査方向,各送り方向がそれぞれ定義されている。各走査方向は、実際に3次元座標点群97を取得するための形状測定子9の動作を示し、各送り方向は、3次元座標点群97を取得しない形状測定子9の移動を示している。また、各送り方向の送り移動量は、各走査方向での3次元座標点群97取得幅と同じか、それよりも少なくして3次元座標点群97の端部が重複するようにするとよい。なお、テンプレートは図8(a)及び(b)に示すものに限定することはなく、より多くのテンプレートを準備し、適用してよい。
次に測定経路プログラムPの評価を実施する(ステップ47)。
同じ測定対象面92Sに対して、この複数のテンプレートに基づき各中継ポイントを定義する。規定のテンプレート数の測定経路プログラムPを定義した後、その中から選定基準に基づき、実際に3次元測定に適用する測定経路プログラムPを選定する。
テンプレートの選定基準は以下の通りである。すなわち、その面に対する測定が短時間で行うことが可能であること、形状測定子9の姿勢情報を頻繁に更新しないもの、極端に鋭角をなす姿勢情報がないもの、等である。ここで、複数のテンプレート内の測定経路プログラムPが相補的な測定結果となり得る場合、それらを組合せ、再構築した後、再度テンプレートの選出基準に基づき選出を行う。
上記動作を、3次元測定が必要な測定対象面について全て適用する(ステップ48)。全ての測定対象面について測定経路プログラムPが作成されると作成が終了される。
なお、実際の3次元測定において、機上測定システムは、作成された測定経路プログラムPの各中継ポイント情報の移動順位に従い、先端部18を移動させつつ、3次元座標点群97を取得する。
図6に、本実施形態に基づく機上測定システムの動作フローチャートを示す。本図を用いて以下、機上測定システムによる3次元測定プロセスについて説明する。
先ず、NC工作機械の初期設定を行う(ステップ31)。この初期設定は、3次元測定に備えた、NC工作機械50の各軸もしくは各θ軸回転ユニットの動作チェック、及びNC工作機械50の各軸および各θ軸ユニットのワークWの基準点WOに対する原点位置合せである。次に、多関節型アーム式測定器10の初期設定を行う(ステップ32)。この初期設定は、多関節型アーム式測定器10のエンコーダ動作チェック、形状測定子9のキャリブレーションがある。
次に、多関節型アーム式測定器10の設置位置指示を行う(ステップ33)。その後、このステップ33の設置位置指示に基づき、指示された箇所に多関節型アーム式測定器10を設置し、NC工作機械50と結合部により結合する(ステップ34)。その後、ワークWの形状データである3次元CADデータ92と、多関節型アーム式測定器10、及び用いる結合部を含む機上測定システム100を構成する形状データ群91とから、測定経路プログラムPを作成する(ステップ35)。なお、これによって、機上測定システム100が有する座標系と、多関節型アーム式測定器10の測定座標系が一致する。
続いて、作成した測定経路プログラムPに基づき3次元測定を行う(ステップ36)。上述のステップ35で定義した測定対象面を全て3次元測定した時点(ステップ37)で計測は終了である。
最後に、取得した座標点群97と、3次元CADデータ92Sとの比較評価を行う(ステップ38)。比較評価結果は、両者の差異を可視的なカラーコンター化や、数値的なヒストグラム化等、測定者が容易に把握可能な表示形態であるのが望ましい。
図9に、多関節型アーム式測定器の設置位置選定を行うフローチャートを示す。先ず、仮想空間94内で、ワークW近傍における複数の設置候補位置を設定する(ステップ131)。これらの設置候補位置は、それぞれ仮想空間94の原点95を基準とするX軸Y軸の数値で定義され、算出負荷を考慮して適宜その個数を選択できる。次に、それぞれの設置候補位置に対して、測定経路プログラムPを算出する(ステップ132)。ここでの測定経路プログラムPは、図4で示したステップ41からステップ48と同じであってよいが、ステップ133の最適設置位置の選定に支障ない範囲で簡略化してもよい。最後に、多関節型アーム式測定器の最適設置位置の選定を行う(ステップ133)。最適設置位置の選定基準は、上述のステップ35で定義した測定対象面を全て3次元測定できることに加えて、例えば、中継ポイント間の移動速度(図7記載)の累積値と、中継ポイント間の移動距離の累積値からそれぞれの設置候補位置における測定終了までの所要時間を割り出し、最短の設置候補位置を最適設置位置に選定するという基準であってよい。
以上説明した図9に示す多関節型アーム式測定器の設置位置選定は、上述のステップ33の多関節型アーム式測定器10の設置位置指示のタイミングで行うことも可能であるが、予め(例えば、NC工作機械50がワークWに加工を施している間に)行うことも可能である。ステップ33の設置位置指示は、その位置を制御部101に表示することで行うことが可能であるが、その位置を床面5に示すポインタによって行うことも可能である。ポインタは、例えば、図1に示すようにレーザーポインタ102をNC工作機械50の主軸51近傍に設置し、制御部101からの指示に基づきNC工作機械50を移動させ、取り付けられたレーザーポインタ102が光点で床面5を指し示すように構成できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
9 形状測定子
10 多関節型アーム式測定器
15a、15b、15c アーム部
16a、16b、16c 関節部
18 先端部
20、21、22 結合部
50 工作機械
51 主軸
94 仮想空間
100 機上測定システム
101 制御部
102 レーザーポインタ
P 測定経路プログラム
W ワーク(測定対象)

Claims (3)

  1. 工作機械上で、測定対象となるワークを自動測定する機上測定システムであって、
    前記工作機械は、3次元的にXYZ各軸方向に移動自在な主軸を備え、
    前記ワークの近傍に設置され、それ自体では動力を持たない複数の関節部と複数のアーム部を有するとともに、その先端部に非接触式、または接触式の形状測定子を設けられた多関節型アーム式測定器と、
    前記主軸に取り付けられ、前記形状測定子が前記ワークに臨むように前記先端部を前記主軸に取り付ける結合部と、
    前記結合部の形状が反映させ、測定しようとする前記ワークの所望の箇所に前記形状測定子を動かすように前記工作機械を移動させる測定経路プログラムを具備した制御部と、を備えた機上測定システム。
  2. 前記多関節型アーム式測定器の設置位置は、予め、前記測定経路プログラムを用いて選定され、前記制御部の有する仮想空間上で確認できる、請求項1に記載の機上測定システム。
  3. 前記工作機械の前記主軸の近傍に設けられたレーザーポインタを更に備え、前記レーザーポインタは前記多関節型アーム式測定器の設置位置を指示する、請求項1又は請求項2に記載の機上測定システム。
JP2009049699A 2009-03-03 2009-03-03 機上測定システム Expired - Fee Related JP5324260B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009049699A JP5324260B2 (ja) 2009-03-03 2009-03-03 機上測定システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009049699A JP5324260B2 (ja) 2009-03-03 2009-03-03 機上測定システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010201559A true JP2010201559A (ja) 2010-09-16
JP5324260B2 JP5324260B2 (ja) 2013-10-23

Family

ID=42963568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009049699A Expired - Fee Related JP5324260B2 (ja) 2009-03-03 2009-03-03 機上測定システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5324260B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102706307A (zh) * 2012-05-16 2012-10-03 中国商用飞机有限责任公司 一种对成型的模胎的实际刻线检测的方法
CN103009193A (zh) * 2012-12-10 2013-04-03 成都飞机工业(集团)有限责任公司 大型结构件非接触式三维在线测量系统
CN108088399A (zh) * 2017-11-03 2018-05-29 上海拓璞数控科技股份有限公司 加载状态下机床精度的检测装置及方法
JP7373422B2 (ja) 2020-02-03 2023-11-02 オークマ株式会社 計測装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07204990A (ja) * 1994-01-13 1995-08-08 Makino Milling Mach Co Ltd Nc工作機械を用いた測定システム
JP2007292474A (ja) * 2006-04-21 2007-11-08 Hitachi Plant Technologies Ltd 三次元形状測定装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07204990A (ja) * 1994-01-13 1995-08-08 Makino Milling Mach Co Ltd Nc工作機械を用いた測定システム
JP2007292474A (ja) * 2006-04-21 2007-11-08 Hitachi Plant Technologies Ltd 三次元形状測定装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102706307A (zh) * 2012-05-16 2012-10-03 中国商用飞机有限责任公司 一种对成型的模胎的实际刻线检测的方法
CN103009193A (zh) * 2012-12-10 2013-04-03 成都飞机工业(集团)有限责任公司 大型结构件非接触式三维在线测量系统
CN108088399A (zh) * 2017-11-03 2018-05-29 上海拓璞数控科技股份有限公司 加载状态下机床精度的检测装置及方法
CN108088399B (zh) * 2017-11-03 2020-02-18 上海拓璞数控科技股份有限公司 加载状态下机床精度的检测装置及方法
JP7373422B2 (ja) 2020-02-03 2023-11-02 オークマ株式会社 計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5324260B2 (ja) 2013-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1926969B1 (en) Method and apparatus for measuring wall thicknesses of objects
US7503125B2 (en) Coordinate measuring method and device
US8805570B2 (en) Workpiece measuring device, collision preventing device, and machine tool
JP4653824B2 (ja) 機上計測装置にて計測対象物の形状を計測する工作機械システム
Ibaraki et al. Indirect measurement of volumetric accuracy for three-axis and five-axis machine tools: a review
JP6199870B2 (ja) 測定方法
JP4727689B2 (ja) ワーク計測装置、衝突防止装置および工作機械
WO2009057229A1 (ja) エラーマップ作成方法及び装置並びにエラーマップ作成機能を有した数値制御工作機械
Chen et al. Identification and compensation of position-dependent geometric errors of rotary axes on five-axis machine tools by using a touch-trigger probe and three spheres
JP5324260B2 (ja) 機上測定システム
CN112775718A (zh) 机床的位置测量传感器的校正值测量方法和校正值测量系统
WO2003014847A2 (en) Method for automatically correcting the systematic errors in measurement and manufacturing machines and apparatus for implementing the method
JP2007292474A (ja) 三次元形状測定装置
JP4208357B2 (ja) ねじ形状測定方法
EP3101380B1 (en) Method for controlling shape measuring apparatus
JP3126327B2 (ja) 工作機械におけるワークの形状寸法測定方法及び装置
JP7266511B2 (ja) 工作機械における対象物の位置計測方法及び位置計測システム、位置計測プログラム
JP2015222196A (ja) 三次元測定機、及びこれを用いた形状測定方法
JP4545501B2 (ja) 工具芯出し方法および工具測定方法
KR102508280B1 (ko) 틸팅 헤드용 회전중심 보정장치
JP2019190941A (ja) 工作機械の計測能力評価方法及びプログラム
US20230211500A1 (en) Program generation device and program generation method
EP3189302A1 (en) Coordinate measuring method and apparatus for inspecting workpieces, comprising generating measurement correction values using a reference shape that is known not to deviate substantially from a perfect form
JP2019089148A (ja) 加工装置
JP5121292B2 (ja) 形状測定方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130416

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130605

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130625

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees