JP2010201363A - ハニカム構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディーゼルパティキュレートフィルタに用いられるハニカム構造体であって、使用初期のPMの捕集漏れを低減することができると共に、微小なPMであっても高効率で捕集することができるハニカム構造体を提供する。
【解決手段】ハニカム構造体は、多孔質セラミックスで構成され単一の方向に延びて列設された複数の隔壁により区画された複数のセルを備え、レーザ顕微鏡を用いた非接触式の測定による隔壁表面の算術平均粗さRaが5μm〜10μmとされている。
【選択図】なし

Description

本発明は、ハニカム構造体に関するものであり、特に、ディーゼルエンジンの排気から粒子状物質を除去するディーゼルパティキュレートフィルタに用いられるハニカム構造体に関するものである。
ディーゼエンジンから排出されるガスには、粒子状物質(Particulate Matter。以下、「PM」と称する)が含まれるため、ディーゼルエンジンからの排気経路にはPMを除去するためのディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、「DPF」と称することがある)が取り付けられる。ここで、ディーゼルエンジンからの排気中のPM濃度については、法律によって規制値が定められているが、近年この規制値はより厳しいものとなってきている。例えば、2008年から欧州で実施されているEuro5、2009年から日本で実施されているポスト新長期規制では、PM濃度の規制値は0.005g/kmという厳しいものであり、DPFには極めて高レベルのPM捕集性能が求められるようになってきている。
一般的なDPFは、セラミックス多孔体の隔壁により区画された複数のセルが列設されたハニカム構造体を備えており、セルは一端が封止されたものと他端が封止されたものとが交互に配設されている。かかる構成により、ディーゼルエンジンからの排気は一方向に開口したセルから流入し、多孔質セラミックスの隔壁を通過してから、他方向に開口したセルから流出する。そして、排気が隔壁を通過する際に、隔壁の表面及び気孔内に排気中のPMが捕集される。
その際、セラミックス多孔体の気孔径が大きすぎると、捕集されずに隔壁を通過してしまうPMが増加し、捕集効率が低下する。一方、セラミックス多孔体の気孔径が小さすぎる場合は、ガスの通過に対する抵抗により圧力損失が上昇し、エンジンに負荷がかかる。そのため、この相反する作用の調和を図るために、気孔径及びその分布が高度に制御されたハニカム構造体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、セルの表面を粗くすることにより、PMを捕集可能な表面積を増加させたハニカム構造体も提案されている(例えば、特許文献2参照)これは、セルの隔壁表面の表面粗さを十点平均粗さ(Rz)で30μm、好ましくは40〜300μmとしたものである。
しかしながら、現時点で実施されているDPFでは、使用開始後の初期において若干のPM捕集漏れがあり、上記のように法規制がより厳しさを増す中で、更なる改善が強く望まれている。特に、初期の捕集漏れは、極めて軽く浮遊し易い微小なPM(Suspendid Particulate Matter。以下、「SPM」と称する)について生じ易く、気管支や肺胞への付着によりぜんそく等の原因となることが懸念されている。
また、特許文献2のハニカム構造体では、セルの隔壁の表面積を大きくすることによりPMの捕集量を増大させることができ、DPFの使用期間全体としてPMの捕集効率を高めることができる利点はあるが、初期の捕集漏れを低減することはできなかった。特に、表面を粗くすることに伴ってセルの隔壁表面に開口する気孔径が大きくなっているため、SPMの捕集漏れが多いという問題があった。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、ディーゼルパティキュレートフィルタに用いられるハニカム構造体であって、使用初期のPMの捕集漏れを低減することができると共に、微小なPMであっても高効率で捕集することができるハニカム構造体の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかるハニカム構造体は、「多孔質セラミックスで構成され単一の方向に延びて列設された複数の隔壁により区画された複数のセルを備えたハニカム構造体であって、レーザ顕微鏡を用いた非接触式の測定による前記隔壁表面の算術平均粗さRaが5μm〜10μmである」ものである。
「セラミックス」は特に限定されず、炭化珪素、窒化珪素、コージェライト、アルミナ、ムライト等を使用することができる。
「レーザ顕微鏡を用いた非接触式」の表面粗さの測定は、次のようにして行われる。観察視野内でX−Y軸方向にスキャンしながら試料にレーザ光を照射し、反射光を受光素子によって検出する。この動作を、正確な焦点位置を検出できるレンズをZ軸方向に所定間隔で移動させながら繰り返し、Z軸方向の所定間隔ごとの高さ情報を取得する。このようにして得られた高さ情報に、それぞれの焦点位置での画像を重ね合わせることにより、試料表面の立体的な形状を合成することができる。そして、この立体的な表面形状から粗さ曲線を求めることにより、算術平均粗さRaを算出することができる。ここで、「算術平均粗さRa」は、JIS B0601の定義による。
本発明者らは、従来のDPFにおいて初期にPMの捕集漏れがあっても、時間の経過に伴ってPMの捕集率が増加することから、先に捕集されセラミックス多孔体の開気孔に付着したPM自体が、後に流入するPMに対してフィルタリング作用を発揮していることに着目した。そして、DPFの使用初期におけるPMの捕集漏れを低減するためには、それ自身がフィルタとなるPMの層を、いかに早期に形成するかが重要であると考えた。
PM粒子がハニカム構造体の開気孔に流入した際、開気孔が曲がっていたり分岐していたりすると、PM粒子はハニカム構造体の基体であるセラミックスの粒子に衝突し易いため、開気孔の径がPMの粒子径より大きくても開気孔の内壁にトラップされ易い。これに対し、開気孔がストレートに近く伸びていると、PM粒子は捕集されることなく開気孔をすり抜けてしまい易い。そこで、本発明者らは、捕集されたPMの層(以下、「PM layer」と称する)を早期に形成するためには、開気孔の開口径が大きすぎないこと、及び、開気孔が浅い位置で曲がっていたり分岐していたりすることにより、開気孔の開口部から流入したPMが最初に衝突するまでの距離が短いことが必要であると考えた。
従来、隔壁における気孔の状態を知るパラメータとしては、水銀圧入法により求めた気孔径や気孔率、或いは、顕微鏡による観察像の画像処理によって求められた気孔径が用いられるのが一般的であった。ここで、水銀圧入法は、圧力をかけて水銀を開気孔に浸入させ、圧力値とそのときに浸入した水銀の体積とを用いて、円柱状と仮定した気孔の径をWashburnの式から算出する方法である。従って、ストレートな開気孔であろうと曲がりくねった開気孔であろうと、容積が同程度であれば、気孔径として同程度の値が算出されてしまう。そのため、水銀圧入法により求めた気孔径は、開気孔の開口部から流入したPMが最初に衝突するまでの距離が短いか否かを把握するには不向きである。また、気孔率も、開気孔の総体積の情報は得られるが、開気孔の構造に関する情報を得ることはできない。
また、顕微鏡による観察像の画像処理によって求めた気孔径も、試料表面についてのみ得られる情報であるため、開気孔が深さ方向でどのような構造となっているかを知ることはできない。
これに対し、本発明では、セルの隔壁の表面状態を表面粗さとして把握することにより、開気孔の開口部の径と、開気孔の開口部から流入したPMが最初に衝突するまでの距離とを同時に把握し、且つ、制御することが可能となる。そして、後述のように、レーザ顕微鏡を用いた非接触式測定による算術平均粗さRaを5〜10μmとすることにより、隔壁の表層に早期にPM layerを形成させることができる。これにより、従来のDPFで問題となっていた初期のPMの捕集漏れを低減することが可能となる。
加えて、PM layerはハニカム構造体の基体であるセラミックス多孔体の気孔に比べて、より目の細かなフィルタとして作用するため、SPMなど微細なPMを有効に捕集することができる。
また、DPFによるフィルタリング作用は、表層ろ過(surface filtration)と深層ろ過(depth filtration)に大別されるが、従来はPMの捕集効率を高めるためには深層ろ過の作用が重要であると考えられていた。そのため、深層ろ過の作用を十分発揮させるために、隔壁の厚さが必要であると考えられていた。しかしながら、隔壁が厚ければ、それだけPMが隔壁を通過する際の抵抗が増すため、圧力損失が増大してエンジンに負荷がかかってしまう。これに対し、本発明では、隔壁の表層に早期にPM layerが形成し、表層ろ過の作用によりPMを高効率で捕集することができるため、深層ろ過に頼る必要がなく、PMの捕集性能を損なうことなく隔壁を薄くし、圧力損失の小さいDPFを実現することも可能となる。
本発明にかかるハニカム構造体は、「前記多孔質セラミックスは、炭化珪素である」ものとすることができる。
上記構成の本発明によれば、多孔質セラミックスとして、高強度で耐熱性に優れる炭化珪素を用いることにより、隔壁が列設された空隙の多い構造であり、高温の環境下で使用されるハニカム構造体として、より適したものとなる。また、優れた耐熱性を有することにより、PMを燃焼させる再生時の加熱によっても、変形や溶損の生じ難いハニカム構造体とすることができる。加えて、炭化珪素は、シャープな気孔径分布曲線が得られるセラミックスであるため、表面粗さによって開気孔の開口径と開口部から流入したPMが最初に衝突するまでの距離とを同時に制御する、本発明のハニカム構造体の基体として適している。
以上のように、本発明の効果として、ディーゼルパティキュレートフィルタに用いられるハニカム構造体であって、使用初期のPMの捕集漏れを低減することができると共に、微小なPMであっても高効率で捕集することができるハニカム構造体を提供することができる。
本発明の一実施形態のハニカム構造体の構成を模式的に示す側断面図である。 ハニカム構造体A,B,Cについて、PMを捕集させる前のセルの隔壁表面を走査型電子顕微鏡で観察した写真である。 ハニカム構造体A,B,Cをそれぞれ用いたDPFからの排気中のPMの粒子個数の時間経過に伴う変化を示すグラフである。 ハニカム構造体A,B,Cをそれぞれ用いたDPFについて、DPFを取り付けない場合の排気中のPMの粒子個数を基準とし、DPFの設置によって捕集除去することができたPMの個数割合の時間経過に伴う変化を示すグラフである。 ハニカム構造体A,B,Cを用いたDPFからの排気中のPMの粒度分布の時間経過に伴う変化を示すグラフである。 PMの捕集を行った後に走査型電子顕微鏡で観察を行った範囲を、ハニカム構造体の長軸方向に交叉する方向から示した図である。 PMの捕集を行った後にハニカム構造体A,B,Cの隔壁の破断面を走査型電子顕微鏡で観察した写真である。 PMの捕集を行った後にハニカム構造体A,B,Cの隔壁の表面を走査型電子顕微鏡で観察した写真である。 ハニカム構造体G,Hを用いたDPFからの排気中のPMの粒度分布の時間経過に伴う変化を示すグラフである。 ハニカム構造体G,Hをそれぞれ用いたDPFからの排気中のPMの粒子個数の時間経過に伴う変化を、異なる粒子径範囲について示したグラフである。 隔壁の厚さが相違するハニカム構造体をそれぞれ用いたDPFについて、排気中のPMの粒子個数の時間経過に伴う変化を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態であるハニカム構造体について、図1乃至図11に基づいて説明する。
本実施形態のハニカム構造体10は、図1に示すように、多孔質セラミックスで構成され単一の方向に延びて列設された複数の隔壁2により区画された複数のセル3を備えたハニカム構造体であって、レーザ顕微鏡を用いた非接触式の測定による隔壁2の表面の算術平均粗さRaが5μm〜10μmとされている。
より詳細に説明すると、本実施形態の多孔質セラミックスは炭化珪素であり、列設された複数のセル3は、一方向に開放したセル3aと他方向に開放したセル3bとが交互となるように、それぞれのセル3の一端が封止部6によって封止されている。
かかる構成のハニカム構造体10では、PMを含むディーゼルエンジンからの排気をセル3aの開端から導入すると、ガスは多孔質の隔壁2を通過してから、他方向に開口したセル3bの開端から流出する。そして、ガスが隔壁2を通過する際に、隔壁2の表面及び気孔内にPMが捕集される。なお、図2では、ガスの流れを一点鎖線で示している。
以下に、本実施形態のハニカム構造体を上記構成とした根拠、すなわち表面粗さRaを上記範囲とした根拠について説明する。検討には、三種類のハニカム構造体A,B,C及びそれぞれハニカム構造体A,B,Cを用いたDPFを使用し、ハニカム構造体A,B,Cは、それぞれ表1に示す平均粒子直径の炭化珪素、窒化珪素、及び、カーボンの粉末を表記の割合(重量%)で配合した混合粉末を原料として、次のように作製した。
まず、原料の混合粉末を有機バインダーとしてのメチルセルロース、水、及び界面活性剤と混合・混練し、所定の粘度の混練物とした。次いで、混練物を押出成形によりハニカム構造の角柱状に成形し、乾燥した後、上記と同組成の混練物で封止部を形成した。この成形体を2300℃の非酸化性雰囲気下で焼成した。なお、セル密度は200セル/平方インチ、隔壁の厚さは0.4mmとした。
そして、焼成体から次のようにDPFを作製した。得られた角柱状の焼成体の複数を接着剤を用いて接合し、乾燥後に研削機を用いて円筒状に加工した。更に、外周面に外周材を塗布し、約850℃で熱処理をした。なお、接着剤としては、アルミナ・シリカファイバーを1mm以下に粉砕したものに、平均粒子径約20μmのSiC粗粒粉末と平均粒子径1μmのSiC微粒粉末を加え、バインダーとしての1.26重量%カルボキシメチルセルロース溶液、カチオン系分散剤及び結合剤としてのコロイダルシリカを適量添加し混合したものを用いた。また、外周材としては、平均粒子径約20μmのSiC粉末に平均粒子径1μmの球状シリカ粉末を加え、バインダーとしての1.26重量%カルボキシメチルセルロース溶液、カチオン系分散剤及び結合剤としてのコロイダルシリカを適量添加し混合したものを用いた。
ハニカム構造体のサイズは、それぞれ直径5.66インチ×長さ6.00インチとし、それぞれのハニカム構造体を、セラミックファイバーからなるマット材で外周面を被覆した状態でケーシング内に圧入した後、マット材の有機成分を除去するために約850℃で加熱処理した。
ハニカム構造体A,B,Cについて、以下の測定を行った。
<セルの隔壁表面の算術平均粗さRa> フィルタ面として機能するセルの隔壁表面について、レーザ顕微鏡(キーエンス製,VK−8500)を用い、非接触式で表面の算術平均粗さRaを測定した。詳細には、正確な焦点位置を検出できるレンズをZ軸方向へ0.02μmずつ移動させ、0.02μmごとの高さ情報を取得した。得られた高さ情報に、それぞれの焦点位置における画像を重ね合わせて立体形状を合成し、この立体形状から粗さ曲線を求め、算術平均粗さRaを算出した。
試験条件 雰囲気 :大気中
温度 :35℃
湿度 :27%
測定視野:298μm×224μm
<電子顕微鏡観察> 走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製,JXA−840型)を使用し、後述するように、PM捕集前のセルの隔壁表面、PM捕集後のセルの隔壁表面及び破断面の観察を行った。
また、ハニカム構造体A,B,Cを用いたDPFについて、以下の測定を行った。
<DPFからの排気中のPMの粒子個数及び粒度分布計測> ディーゼルエンジン(日産自動車製QD32型,排気量3153L)を稼動させることにより、PMを発生させた。ディーゼルエンジンの運転条件は渦電流式動力計で負荷をかけることにより調整し、定常運転条件はエンジン回転数1400rpm,トルク200Nmとした。ディーゼルエンジンからの排気経路にハニカム構造体A,B,Cを用いたDPFをそれぞれ取り付け、DPFの下流に希釈装置を介して粒子計数装置(東京ダイレック製,EEPS3090型)を配設した。かかる構成により、ディーゼルエンジンからの排気は、希釈装置によって350℃に加熱された空気で120倍に希釈されてから、粒子計数装置に導入される。粒子計数装置では、PMの粒子が帯電させられて電気移動度によって分級され、エレクトロメータによって粒子の個数が計測される。なお、比較のために、DPFを取り付けない場合についてもPMの粒子個数を計測した。この場合は、DPFを取り付けたときと同様の圧力負荷を与えて同様の排気濃度とするために、所定直径のオリフィスをDPFに代替して排気経路に取り付けた。
以下、上記の測定に基づく検討結果を示す。まず、ハニカム構造体A,B,Cそれぞれについて、セルの隔壁表面の算術平均粗さRaを表2に示す。隔壁表面の算術平均粗さRaはハニカム構造体Cが最も小さく、C,B,Aの順に大きい値となっている。
ハニカム構造体A,B,Cについて、PMを捕集させる前のセルの隔壁表面の走査型電子顕微鏡による観察像(以下、「SEM像」と称する)をそれぞれ図2(a),図2(b),図2(c)に示す。これらの図から明らかなように、SEM像は算術平均粗さRaの測定結果とよく対応していた。すなわち、SEM像においては、セルの隔壁表面に近い粒子ほど白っぽく、深い部分にある粒子ほど濃色に見えているが、最も算術平均粗さRaが小さいハニカム構造体C(図2(c))では、ほとんどの開気孔の奥に粒子が見え、浅い位置で開気孔が分岐或いは曲がっていることがうかがえる。また、ハニカム構造体B(図2(b))では、ほとんど黒色に見える部分がハニカム構造体Cより多く、これは深さ方向に奥まで続いている開気孔であると考えられる。そして、ハニカム構造体A(図2(a))では、ほとんど黒色に見える部分が更に多く、開気孔の多くが奥深い位置まで続いていると考えられた。
ハニカム構造体A,B,Cをそれぞれ用いたDPFからの排気中のPMの粒子個数の時間経過に伴う測定結果を図3に示す。この図から、ハニカム構造体Aはハニカム構造体B,Cに比べて、DPFによって捕集されなかったPMの個数が多く、特にDPFの使用開始後60秒間程度の初期において、捕集されずに漏れたPMの個数が非常に多いことが分かる。また、ハニカム構造体Bはハニカム構造体Cに比べてPMの捕集漏れ個数が多少多いが、ハニカム構造体Cとの差はさほど大きいものではないことが分かる。
図4に、DPFを取り付けずにオリフィスを介して排出された排気中のPMの粒子個数を基準とし、DPFの設置によって捕集除去することができたPMの個数割合を示す。この図から、ハニカム構造体Aでは使用開始直後のPM捕集率は60%程度であり、初期の捕集漏れが多いことが分かる。また、ハニカム構造体Aは、95%以上の捕集率に達するまで60秒以上を要している。これに対し、ハニカム構造体B,Cでは使用開始直後でも約75%以上の高い捕集率を示し、20〜30秒程度で95%以上の捕集率に達している。
ハニカム構造体A,B,Cを用いたDPFからの排気中のPMの粒度分布の時間経過に伴う測定結果を、それぞれ図5(a),図5(b),図5(c)に示す。何れのハニカム構造体においても、粒度分布曲線におけるピーク位置の粒子径は70nm〜80nmであり、捕集されずに漏れるPMの大きさは数十nmのものが多いことが分かる。また、何れのハニカム構造体についても、時間の経過に伴う粒度分布曲線の変化は、山の形状が大きく変化することなくそのまま低くなるように変化している。このことから、ハニカム構造体A,B,Cは何れも、粒子径範囲が30〜200nmのPMを満遍なく捕集するフィルタであることが分かる。これは、後述のように、セルの隔壁表面に薄いPM layerが早期に形成されることによるものと考えられた。
なお、図5に示す粒度分布曲線は、ピーク高さがハニカム構造体C,B,Aの順に低く、粒度分布曲線がほとんど平坦になるまでの所要時間もハニカム構造体C,B,Aの順に短いことは、上記の図3及び図4の結果と対応している。
次に、DPFでPMの捕集を2分間行った後に、セル隔壁の断面及び表面について観察したSEM像を示す。観察に用いた試料は、DPFを排気経路から取り外し、捕集されたPMが脱落しないようなるべく振動を与えずに電動ノコギリでハニカム構造体を切断することにより、図6において一点鎖線で囲んだ範囲でセルの隔壁を長軸方向に沿って取り出し、長軸方向の中途で折り取ったものである。従って、観察面はノコギリによる切断面ではなく破断面である。
ハニカム構造体A,B,Cのセル隔壁の破断面のSEM像をそれぞれ図7(a),図7(b),図7(c)に示す。なお、図6及び図7における「a−side」及び「b−side」は、列設されるセルに交互に封止部が設けられていることにより、排気は「a−side」から流入し、隔壁2を通過した後に「b−side」から流出することを示している。また、ハニカム構造体A,B,Cの図7と同一の試料について、セル隔壁の表面側(a−side)から観察したSEM像を、それぞれ図8(a),図8(b),図8(c)に示す。
図7から明らかなように、使用開始後2分間という短い時間でありながら、何れのハニカム構造体でも、隔壁表面にPM layerが形成されている。そして、ハニカム構造体B,Cでは、PMはほとんど隔壁の表層近くで捕集されており、深層にはPMはほとんど到達していないことが観察される。一方、ハニカム構造体Aでは、a−sideからb−sideに向かって少し深く入った位置にPMが付着していることが観察される。このことから、隔壁表面の算術平均粗さRaが10μm以下であるハニカム構造体B,Cでは、隔壁表面にPM layerが早期に形成されることにより、PMのフィルタリング作用は表層ろ過が支配的であると考えられた。
また、図8を図2と対比すると明らかなように、何れのハニカム構造体においても隔壁の表面にPMが付着しているが、特に、算術平均粗さRaが10μm以下であるニカム構造体B,Cでは、2分間という短い捕集時間にも関わらず、既に捕集されたPMによって表面全体に薄いPM layerが形成されつつあり、奥深くまで続く開気孔の開口部が狭くなっていることが観察される。このことから、図3〜図5を用いて上述したように、ハニカム構造体B,Cが初期において高いPM捕集率を示したのは、隔壁表面にいち早く捕集されたPMが、より目の細かなフィルタとなって、次に流入するPMを捕集する作用を奏したためと考えられた。
これに対し、図8(a)に示すように、算術平均粗さRaが10μmより大きいハニカム構造体Aでは、図2で観察される奥深くまで続く開気孔のほとんどが開口したままであることが観察される。このことから、図3〜図5を用いて上述したように、ハニカム構造体Aにおいて初期のPM捕集漏れが多かったのは、奥深くまで続く開気孔をPMがすり抜けてしまい、PM layerが形成されにくいため、先に捕集されたPMによる捕集作用が発揮されないためと考えられた。
以上のように、セルの隔壁表面の算術平均粗さRaが10μ以下である本実施形態のハニカム構造体B,Cは、算術平均粗さRaがそれ以上であるハニカム構造体Aに比べ、使用初期のPMの捕集漏れが大きく低減されていると共に、粒子径が数十nmという微小なPMであっても高効率で捕集することができた。そして、これは、算術平均粗さRaが10μ以下の隔壁表面では、開気孔が浅い位置で分岐或いは曲がっていることにより、PMがセラミックス粒子に衝突する「さえぎり効果」によって表層近くで捕集されやすいこと、そして、その結果として隔壁表層で先に捕集されたPMによって形成された薄いPM layerが、より目の細かなフィルタとなって後から流入するPMを捕集する作用を奏しているためと考えられた。
なお、隔壁表面の算術平均粗さRaが10μm以下であっても、ゼロに近いほど小さい場合は、表面が平滑となりPMが捕集されにくくなると考えられるが、少なくともハニカム構造体Cの算術平均粗さRaである5μmまでは、上記の作用効果を十分に奏する。
次に、表面粗さをパラメータとすることにより、平均気孔径や見掛け気孔率では評価できない気孔の構造を評価することができると共に、平均気孔径や見掛け気孔率では十分に制御できないDPFの捕集性能を表面粗さによって有効に制御可能であることを示す。
上記のハニカム構造体Cと同組成の原料を使用し、押出成形の条件を調整することにより、表3に示すように、平均気孔直径及び見掛け気孔率はほぼ等しく、表面の算術平均粗さRaが異なるハニカム構造体G,Hを作製した。ハニカム構造体G,Hの表面の算術平均粗さRaは何れも5〜10μmの範囲内にあるが、ハニカム構造体Hの方がハニカム構造体Gより表面粗さが小さい。
ここで、平均気孔直径及び見掛け気孔率は、以下のように測定した。
<平均気孔直径> 水銀ポロシメータ(micromeritics社製,オートポアIV9500)を使用し、水銀圧入法により測定した気孔径分布から、体積基準メディアン径として求めた。
<見掛け気孔率> 水銀圧入法による平均気孔径の測定に際し、試料に圧入された水銀体積と試料体積とから算出した。
このハニカム構造体G,Hから上述と同様にDPFを作製し、DPFをディーゼルエンジンの排気経路に装着した場合のDPFからの排気中のPMの粒子個数及び粒度分布について、上述と同様の方法で測定した。
ハニカム構造体G,Hを用いたDPFからの排気中のPMの粒度分布の時間経過に伴う変化を、それぞれ図9(a),図9(b)に示す。これらの図から明らかなように、DPFの使用開始直後(0秒)のPM漏れは、ハニカム構造体G,Hで同程度である。そして、ハニカム構造体Gでは粒度分布の山の高さは徐々に低下し、換言すれば捕集されずに漏れたPMの個数は時間の経過に伴って徐々に減少しているが、120秒経過後にも分布曲線の山はまだ平坦にはなっていない。これに対し、表面粗さRaがより小さいハニカム構造体Hでは、捕集されずに漏れたPMの個数は時間の経過に伴って速やかに減少し、分布曲線の山は60秒でほぼ平坦になっている。このことから、表面粗さRaがより小さいハニカム構造体Hでは、捕集されたPMによって極めて早期にPM layerが形成され、これによって後から流入するPMが有効に捕集されていることと考えられる。
また、捕集されずに漏れたPMの粒子個数の時間経過に伴う変化を、PMの粒子径に着目してグラフ化したものを図10に示す。ここで、図10(a),(b),(c)はそれぞれPMの粒子直径が50〜100nm,30〜50nm,20〜30nmの場合である。これらの図から、表面粗さRaがより小さいハニカム構造体Hでは、特に20〜30nmという極めて微小なPMはほとんど漏れずに捕集されている点で、ハニカム構造体Gと相違していることが分かる。従って、表面粗さRaを小さく制御することにより、浮遊しやすく健康被害が懸念されている微小なSPMを、より効果的に捕集できると考えられた。
以上のように、表面の算術平均粗さRaをパラメータとすることにより、平均気孔径や見掛け気孔率では十分に把握できないハニカム構造体の気孔構造を把握することが可能であり、平均気孔径や見掛け気孔率では十分に制御できないDPFの捕集性能を、表面粗さRaによって制御することが可能であると考えられた。
なお、本実施形態のハニカム構造体では、ほとんどのPMが隔壁の表層で捕集されるため、従来のハニカム構造体とは異なり深層ろ過作用が不要であり、セルの隔壁を厚くする必要がない。そのため、本実施形態のハニカム構造体では、次に示すように、隔壁を薄いものとして圧力損失を大きく低減することが可能である。
上記のハニカム構造体Cと同組成の原料を使用し、表面粗さRaが約8μmと同程度であり、隔壁の厚さ(図1におけるd)がそれぞれ0.4mm、0.3mm、0.25mmと相違する三種類のハニカム構造体を作製した。これらのハニカム構造体を用いたDPFのそれぞれについて、DPFからの排気中のPMの粒度分布の時間経過に伴う変化を、図11に示す。この図から明らかなように、本実施形態のハニカム構造体では表層ろ過が支配的であるため、隔壁の厚さはPMの捕集性能にほとんど影響していない。従って、隔壁の厚さを0.25〜0.30mmとすることにより、捕集性能を低下させることなく、且つ、実用的な強度を損なうことなく、圧力損失の小さいDPFを製造することが可能であると考えられた。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、ハニカム構造体の基体であるセラミックス多孔体に、白金、パラジウム、及びロジウム等の貴金属の触媒、あるいは、アルカリ金属やアルカリ土類金属を含む触媒を担持させることができる。これにより、PMに含まれる有機化合物(SOF)が除去され易くなると共に、PMの燃焼によるDPFの再生を行い易いものとなる。
2 隔壁
3,3a,3b セル
6 封止部
10 ハニカム構造体
特許第4130216号公報 特開平10−52618号公報

Claims (2)

  1. 多孔質セラミックスで構成され単一の方向に延びて列設された複数の隔壁により区画された複数のセルを備えたハニカム構造体であって、
    レーザ顕微鏡を用いた非接触式の測定による前記隔壁表面の算術平均粗さRaが5μm〜10μmであることを特徴とするハニカム構造体。
  2. 前記多孔質セラミックスは、炭化珪素であることを特徴とする請求項1に記載のハニカム構造体。
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