JP2010199774A - テレシネ映像信号検出装置、映像処理装置、テレシネ映像信号検出方法、およびコンピュータープログラム - Google Patents

テレシネ映像信号検出装置、映像処理装置、テレシネ映像信号検出方法、およびコンピュータープログラム Download PDF

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Abstract

【課題】テレシネ映像信号であることの判定を高精度に行う。
【解決手段】現在のフィールド画像(F(t))と2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))との間における差分関係を、差分判定回路50により、フィールドを複数に分割して得られたブロックBL毎に判定する。このために、ブロック毎に入力映像信号がテレシネ映像信号であることを判定することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出する技術に関する。
一般に、24フレームのプログレッシブ(順次)方式による映像信号を60フィールドのインターレース(飛び越し)方式による映像信号に変換する場合に、例えば32プルダウン方式と呼ばれるテレシネ変換が行われる。このテレシネ変換によれば、毎秒24コマの映画フィルムを、毎秒60フィールドの速度のインターレース映像信号(テレシネ映像信号)に変換することができる。
図10は、32プルダウン方式を説明するための説明図である。図示するように、32プルダウン方式によれば、映画フィルムの2コマから5フィールドのインターレース映像信号が形成される。すなわち、映画フィルムの第1番目のコマである「A」からはテレビ信号の「Ao」フィールドと「Ae」フィールドと「Ao」フィールドとが生成され、映画フィルムの第2番目のコマである「B」からはテレビ信号の「Be」フィールドと「Bo」フィールドとが生成されている。
「A」コマにおいて、「Ao」フィールドが繰り返し挿入されているのは速度調整のためのものである。上記「o」の添字は、映画フィルムのコマの偶数番目の走査線を間引いた(奇数番目の走査線を残した)フィールドであることを示し、上記「e」の添字は、映画フィルムのコマの奇数番目の走査線を間引いた(偶数番目の走査線を残した)フィールドであることを示している。このようにして変換されたフィールドAo、Ae、Ao、Be、Boを順次記録したものがテレシネ映像信号である。以降、この変換が繰り返されるため、32プルダウン方式で変換されたテレシネ映像信号は5フィールドの周期性を有している。
上述したように、テレシネ映像信号は、5フィールドに1回の割合で同一フィールドが現れる。従来、この周期性を利用して、一つ飛んだフィールドとの間の差分の絶対値をフィールド毎に累積計算することにより、テレシネ映像信号を検出するテレシネ映像信号装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平10−65964号公報
しかしながら、前記従来の技術では、テレシネ映像の一部に、例えば文字テロップのような32プルダウンされていないコンテンツが挿入された映像信号である場合に、そのコンテンツ部分だけをテレシネ映像信号でないと判定することはできず、テレシネ映像信号であることの検出精度が低いという問題があった。
なお、このような問題は、32プルダウン処理に限らず、全ての方式のプルダウン処理に共通する問題であった。
本発明は、上述した従来の問題点を解決するためになされたものであり、テレシネ映像の一部にテレシネ変換されていないコンテンツが挿入された映像信号である場合にも、高精度で検出を行いうることを課題とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するテレシネ映像信号検出装置であって、前記入力映像信号に含まれる第1フィールドと、前記第1フィールドの2フィールド前のフィールドである第2フィールドとの間で、差分の有無を判定するフィールド間差分判定部と、前記フィールド間差分判定部により判定された差分の有無に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを判定する映像信号判定部とを備え、前記フィールド間差分判定部は、前記各フィールドを複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1および第2フィールドについて同一位置のブロック同士の差分の有無を、ブロック毎に判定する構成であり、前記映像信号判定部は、前記フィールド間差分判定部により得られたブロック毎の差分の有無に基づいて、前記テレシネ映像信号であるか否かの判定を前記ブロック毎に行なう構成である、テレシネ映像信号検出装置。
適用例1に記載のテレシネ映像信号検出装置によれば、第1フィールドと、2フィールド前の第2フィールドとの間の差分が、フィールドを複数に区分けしうるブロック毎に検出され、その検出されたブロック毎の差分に基づいて、ブロック毎に個別にテレシネ映像信号であるか否かが判定される。このために、1フィールド内にテレシネ変換されていないコンテンツが挿入された映像信号である場合に、そのコンテンツが重畳されたブロックだけを非テレシネ映像信号であると判定することができる。したがって、適用例1に記載のテレシネ映像信号検出装置によれば、テレシネ映像信号の検出精度を高めることができるという効果を奏する。
[適用例2] 適用例1に記載のテレシネ映像信号検出装置であって、前記フィールド間差分判定部は、前記第1フィールドと前記第2フィールドとの間で同一画素位置の階調値を減算して画素差分を求める画素差分演算部と、前記画素差分演算部により検出された1フィールド分の画素差分群を複数の前記ブロックに区分けし、各ブロックに含まれる画素差分をブロック毎に順に抽出するブロック内画素差分抽出部と、前記抽出されたブロック毎の画素差分に基づいて、前記ブロック毎の差分の有無の判定を行うブロック毎差分判定部とを備えるテレシネ映像信号検出装置。
適用例2に記載のテレシネ映像信号検出装置によれば、第1フィールドと第2フィールドとの間の画素差分を求めた上で、各ブロックに含まれる画素差分をブロック毎に順に抽出する。したがって、ブロック毎のフィールド間の差分を容易に検出することができる。
[適用例3] 適用例1または2に記載のテレシネ映像信号検出装置であって、前記フィールド間差分判定部は、さらに、前記各ブロックを複数に区分けしうる小ブロックを定義し、前記判定により差分ありと判定されたブロックについて、当該ブロックに含まれる同一位置の小ブロック同士の差分の有無を、小ブロック毎に判定する小ブロック毎差分判定部を備え、前記映像信号判定部は、さらに、前記小ブロック毎差分判定部により得られた小ブロック毎の差分の有無に基づいて、前記テレシネ映像信号であるか否かの判定を前記小ブロック毎に行なう小ブロック毎映像信号判定部を備える、テレシネ映像信号検出装置。
適用例3に記載のテレシネ映像信号検出装置では、非テレシネ映像信号である可能性のある差分ありと判定されたブロックを、より細かい小ブロックに区分けして、小ブロック単位でテレシネ映像信号であるかの判定を再度行うことができる。したがって、テレシネ映像信号であることの判定をきめ細かに行うことができることから、テレシネ映像信号をより高精度に検出することができる。
[適用例4] 適用例1または2に記載のテレシネ映像信号検出装置であって、前記フィールド間差分判定部によるブロック毎の判定結果を、当該ブロック以外の複数のブロックについての前記フィールド間差分判定部による判定結果に基づいて補正する補正手段を備える、テレシネ映像信号検出装置。
適用例4に記載のテレシネ映像信号検出装置では、ブロック毎の判定結果を、当該ブロック以外の複数のブロックについての判定結果に基ついて補正することができることから、テレシネ映像信号をより高精度に検出することができる。
[適用例5] テレシネ映像を含む映像を処理する映像処理装置であって、適用例1ないし4のいずれかに記載のテレシネ映像信号検出装置と、前記映像信号判定部により前記テレシネ映像信号であると判定された信号部分に対して、前記プルダウン処理に対応したIP変換を施すIP変換部とを備える映像処理装置。
適用例5に記載のテレシネ映像処理装置では、例えば1フィールド内にテレシネ変換されていないコンテンツが挿入された映像信号である場合に、そのコンテンツを除いた部分にIP変換を行うことが容易にできる。したがって、高品質な映像を提供することができる。
[適用例6] 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するテレシネ映像信号検出方法であって、前記入力映像信号に含まれる第1フィールドと、前記第1フィールドの2フィールド前のフィールドである第2フィールドとの間で、差分の有無を判定する第1の工程と、前記第1の工程により判定された差分の有無に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを判定する第2の工程とを備え、前記第1の工程は、前記各フィールドを複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1および第2フィールドについて同一位置のブロック同士の差分の有無を、ブロック毎に判定する構成であり、前記第2の工程は、前記第1の工程により得られたブロック毎の差分の有無に基づいて、前記テレシネ映像信号であるか否かの判定を前記ブロック毎に行なう構成である、テレシネ映像信号検出方法。
[適用例7] 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するためのコンピュータープログラムであって、コンピューターに、前記入力映像信号に含まれる第1フィールドと、前記第1フィールドの2フィールド前のフィールドである第2フィールドとの間で、差分の有無を判定する第1の機能と、前記第1の機能により判定された差分の有無に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを判定する第2の機能とを実現させるとともに、前記第1の機能は、前記各フィールドを複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1および第2フィールドについて同一位置のブロック同士の差分の有無を、ブロック毎に判定する構成であり、前記第2の機能は、前記第1の機能により得られたブロック毎の差分の有無に基づいて、前記テレシネ映像信号であるか否かの判定を前記ブロック毎に行なう構成であるものとするためのコンピュータープログラム。
適用例6に記載のテレシネ映像信号検出方法および適用例7に記載のコンピュータープログラムによれば、適用例1に記載のテレシネ映像信号検出装置と同様に、テレシネ映像信号の検出精度を高めることができるという効果を奏する。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、前記テレシネ映像信号検出装置または前記画像表示装置の各部を実現するための方法、前記各部を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータープログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
本発明が適用される第1実施例としてのテレシネ映像信号検出装置100を備える映像処理装置1000を示すブロック図である。 1フィールド分の画素差分Dを複数のブロックへ分割する一例を示す説明図である。 差分用バッファ60の一例を示す説明図である。 32プルダウン処理に対応したIP変換を説明するための説明図である。 テレシネ映像信号検出装置100により実行されるテレシネ映像検出処理を示すフローチャートである。 本発明が適用される第2実施例としてのテレシネ映像信号検出装置200を備える映像処理装置2000を示すブロック図である。 テレシネ映像信号検出装置200により実行されるテレシネ映像検出処理を示すフローチャートである。 第2実施例のテレシネ映像検出処理によるブロックの細分割の様子を示す説明図である。 本発明が適用される第3実施例としてのテレシネ映像信号検出装置300を備える映像処理装置3000を示すブロック図である。 32プルダウン方式を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ実施例に基づいて説明する。
1.第1実施例:
1−A.構成:
図1は、本発明が適用される第1実施例としてのテレシネ映像信号検出装置100を備える映像処理装置1000を示すブロック図である。図示するように、映像処理装置1000は、テレシネ映像信号検出装置100とIP変換回路190とを備える。
テレシネ映像信号検出装置100は、3つのフィールドメモリー11〜13と、画素差分演算回路20と、ブロック内画素差分抽出回路30と、ヒストグラム回路41と、平均値演算回路42と、最大値演算回路43と、差分判定回路50と、差分用バッファ60と、32プルダウン判定回路70とを備える。
3つのフィールドメモリー11〜13は、時間的に連続する3フィールド分の入力映像(F(t)、F(t−1)、F(t−2):tは時間)を各々記憶する。なお、外部から入力される映像信号(入力映像信号)V1は、32プルダウン処理により生成された60フィールドのインターレース映像(テレシネ映像)を示す信号である。
画素差分演算回路20は、現在のフィールド画像(F(t))と2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))とをフィールドメモリー11、13から読み出し、同一画素位置の階調値を減算して画素毎の差分(以下、「画素差分」と呼ぶ)Dを求める。画素差分演算回路20は、詳細には、フィールド内の全ての画素にわたって次式(1)の演算を行う。
Figure 2010199774
ここで、Rxyは横x、横yの位置にある画素についての赤色成分の階調値であり、Gxyは横x、縦yの位置にある画素についての緑色成分の階調値であり、Bxyは横x、縦yの位置にある画素についての青色成分の階調値である。Ftは現在のフィールド画像(F(t))についてのものであることを示し、Ft-2(Rxy)は2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))についてのものであることを示す。Absは絶対値を示すものである。
すなわち、式(1)によれば、下記の(イ)〜(ニ)の演算を行うことで、画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)を求める。
(イ)現在のフィールド画像(F(t))上の位置(x、y)にある画素の赤色成分階調値Ft-2(Rxy)から、2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))上の位置(x、y)にある画素の赤色成分階調値Ft-2(Rxy)を引いて、その答えの絶対値を求める。
(ロ)現在のフィールド画像(F(t))上の位置(x、y)にある画素の緑色成分階調値Ft-2(Gxy)から、2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))上の位置(x、y)にある画素の緑色成分階調値Ft-2(Gxy)を引いて、その答えの絶対値を求める。
(ハ)現在のフィールド画像(F(t))上の位置(x、y)にある画素の青色成分階調値Ft-2(Bxy)から、2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))上の位置(x、y)にある画素の青色成分階調値Ft-2(Bxy)を引いて、その答えの絶対値を求める。
(二)上記(イ)〜(ハ)により求めた色成分毎の絶対値の平均値を、画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)とする。
ブロック内画素差分抽出回路30は、画素差分演算回路20により検出された1フィールド分の画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)を複数のブロックに分割し、各ブロックに含まれる各画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)をブロック毎に順に抽出する。以下、画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)を、必要に応じて単に「画素差分D」と呼ぶ。
図2は、1フィールド分の画素差分Dを複数のブロックへ分割する一例を示す説明図である。図中、SFは、1フィールド分の画素差分Dの集合(画素差分群)である。この集合を「差分フィールドデータ」と呼ぶとすると、この差分フィールドデータSFを、等しい面積かつ等しい形状で複数のブロックBLに分割する。詳しくは、入力映像信号V1が、例えば640×240ピクセルのフィールド画面の大きさを備える場合、ブロックBLの大きさを、横方向が160ピクセル、縦方向が60ピクセルとなるように予め定めることで、差分フィールドデータSFを横方向に4個、縦方向に4個で合計16個に分割する。なお、ここで言う「分割する」とは、物理的にデータを分離することではなく、複数のブロックに区分けすることを意味する。
なお、上記ブロックBLは、差分フィールドデータSFを複数に区分けするものであるが、差分フィールドデータSFの生成の元になる各フィールドを複数に区分けしうるものということもできる。ブロックBLの大きさは、160×60ピクセルに限る必要はなく、320×120、80×30、40×15等の他の大きさとしてもよい。そうして、ブロック内画素差分抽出回路30は、各ブロックBLに含まれる画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)をブロックBL毎に順に抽出する。
ヒストグラム回路41、平均値演算回路42、および最大値演算回路43は、ブロック内画素差分抽出回路30で抽出された1ブロック分の画素差分Dを用いて、下記の通りの処理を行う。
ヒストグラム回路41は、各ブロックにおける画素差分Dの度数分布を求める。詳細には、画素差分演算回路20で求められたD(Rxy,Gxy,Bxy)が、第1ないし第5の差分範囲Th0、Th1、Th2、Th3、Th4のいずれに該当するかを判定する。そうして、1ブロック内において各差分範囲Th0〜Th4に該当する数をかぞえてブロック内における画素差分Dの大きさ分布を求める。
画素の階調値は、8ビットである場合には0〜255の値をとり、この場合には、画素差分Dも0〜255の値をとる。この場合に、第1ないし第5の差分範囲Th0〜Th4は、例えば下記の値をとる。
0≦Th0<4
4≦Th1<8
8≦Th2<12
12≦Th3<16
16≦Th4
すなわち、ヒストグラム回路41では、第1ないし第5の分布範囲Th0〜Th4のそれぞれに該当する画素差分Dの数を度数分布Hisとして出力する。
平均値演算回路42は、各ブロックに含まれる全画素についての画素差分Dの総和をブロック内の画素数で割った平均値Aveを求める。最大値演算回路43は、各ブロックに含まれる各画素の画素差分Dのうちの最大値Maxを求める。
差分判定回路50は、ヒストグラム回路41により検出されたブロック内の度数分布His、平均値演算回路42により検出されたブロック内の平均値Ave、および最大値演算回路により検出されたブロック内の最大値Maxに基づいて、現在のフィールド画像(F(t))と2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))とについての同一位置のブロックが、所定程度より大きい差分でもって変化する「差分あり」か、あるいは、所定程度より小さい差分である「差分なし」かを判定する。
上記判定は、画素の階調値が8ビットである場合に、平均値Aveが値10以上であること、最大値Maxが値80以上であること、度数分布HisにおけるTh3が値5以上であること、Th4が値2以上であること、のうちのいずれか1つでも満たしたときに、「差分あり」と判定し、上記以外を「差分なし」と判定する構成である。すなわち、平均値Aveが所定値以上大きい場合、最大値Maxが所定値以上大きい場合、あるいは度数分布Hisにおける階調値が大きい側の差分範囲で所定値以上の数が見つかるときに、「差分あり」であるとした。なお、上記判定条件は、あくまでも一例であり、数値や、数式そのものを別の条件に変えることができる。
差分判定回路50は、「差分なし」と判定された場合にS(Same)モードである旨の差分判定結果を、「差分あり」と判定された場合にD(Different)モードである旨の差分判定結果を差分用バッファ60に出力する処理を行う。
図3は、差分用バッファ60の一例を示す説明図である。差分用バッファ60には、現在を含めて時間軸で遡ること6世代にわたって差分判定結果が蓄積される。図示するように最新の差分判定結果が記録される毎に古いものから順に削除される。上記の結果、差分用バッファ60には、ブロック毎の差分判定結果が6世代に亘ってそれぞれ保存される。なお、図示の例は1つのブロック分であり、実際はブロックの数だけ6世代分の配列が記憶されている。
32プルダウン判定回路70は、差分用バッファ60に保存された内容に基づいて、入力映像信号は32プルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であるか否かをブロック毎に判定する。[背景技術]の欄で説明したように、テレシネ映像信号は5フィールドに1回の割合で同一フィールドが出現していることから、上記判定では、差分用バッファ60に保存された最新の差分判定結果と最も古い差分判定結果とがともにSモードであり、かつそれら以外の差分判定結果がDモードであるときに、テレシネ映像信号であると判定する。それ以外のときには、テレシネ映像信号でないと判定する。判定結果は、テレシネ映像信号/非テレシネ映像信号を識別しうる映像信号識別データVDとしてブロック毎に、テレシネ映像信号検出装置100の外部に出力される。
なお、上記テレシネ映像信号であるか否かの判定の条件は、前述したものに限る必要もなく、他の条件に換えることもできる。例えば、6世代の全てがSモードであるときは、静止画であるときであり、この場合にもテレシネ映像信号であると判定してもよい。
上述したブロック内画素差分抽出回路30、ヒストグラム回路41、平均値演算回路42、最大値演算回路43、および差分判定回路50が、本発明に備えられる「フィールド間差分判定部」に対応している。32プルダウン判定回路70が、本発明に備えられる「映像信号判定部」に対応している。上述したテレシネ映像信号検出装置100の構成により、入力映像信号V1が32プルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出することが可能となる。
IP変換回路190は、テレシネ映像信号検出装置100から出力した映像信号識別データVDを受信し、映像信号識別データVDに基づいて変換する処理を適宜選択し、インターレース映像信号である入力映像信号V1を60フィールドのプログレッシブ映像に変換する(IP変換)。
図4は、32プルダウン処理に対応したIP変換を説明するための説明図である。図示するIP変換は、図10に示した32プルダウン処理に対応したものである。すなわち、図10で示した32プルダウン処理を用いて、例えばシネマ映像をNTSC方式のTV信号として放送局から送出した場合に、図4に示すIP変換では、放送局から送出されたテレシネ映像信号を60フレームのプログレッシブ方式の表示装置に表示可能なようにIP変換を行っている。
詳細には、32プルダウン処理における図10に示した編集の態様に鑑みて、テレシネ映像信号における奇数番目の走査線を残したフィールドと偶数番目の走査線を残したフィールドとを組み合わせて、60フレームのプログレッシブ方式の映像信号を生成する。この結果、元画像の各フレームの1フレームおきに、2フレーム繰り返し、3フレーム繰り返しを行ったプログレッシブ映像が得られる。
図1に戻って、本実施例のIP変換回路190では、上述したように1フィールド全体を単位としてIP変換を行うのではなく、1フィールドに設定したブロック毎に個別にIP変換を行う。すなわち、IP変換回路190は、入力映像信号V1を入力し、ブロック内画素差分抽出回路30におけるブロック分割と等しい面積かつ等しい形状で上記入力映像信号の1フィールドを分割し、その分割した各ブロックがテレシネ映像信号であるか否かをテレシネ映像信号検出装置100から入力される映像信号識別データVDから判定し、テレシネ映像信号であると判定されたブロック内の映像信号に対しては上述した態様のIP変換を行う。一方、テレシネ映像信号でないと判定されたブロック内の映像信号に対しては、上述した32プルダウン処理に対応したIP変換は行なわず、例えばデインターレース(Deinterlace)処理を施す。
上記の結果、IP変換回路190により、入力映像信号V1は60フレームのプログレッシブ方式の映像信号V2に変換され、図示しない表示装置に出力される。
テレシネ映像信号検出装置100の全体の処理を次に説明する。図5は、テレシネ映像信号検出装置100により実行されるテレシネ映像検出処理を示すフローチャートである。このテレシネ映像検出処理は、入力映像信号V1の1フィールドの伝送間隔である1/60秒毎に繰り返し実行される。
図5に示すように、処理が開始されると、テレシネ映像信号検出装置100は、まず、画素差分演算回路20を駆動することにより、1フィールド分の入力映像信号V1を読み出して、その読み出したフィールドと、このテレシネ映像検出処理を2回前に実行した際に読み出した2フィールド前のフィールドとの間の画素差分Dを算出する(ステップS110)。
次いで、テレシネ映像信号検出装置100は、ブロック内画素差分抽出回路30を駆動することにより、ステップS110で求められた1フィールド分の画素差分Dを複数のブロックBLに分割し(ステップS120)、複数のブロックBLの中から1ブロックを選択する処理を行う(ステップS125)。上記ブロックBLの大きさは、予め定められもので、例えば、横方向が160ピクセル、縦方向が60ピクセルである。なお、ステップS125で選択される1ブロックは、このステップS125の処理が繰り返し実行される毎に順次移行していく。その後、テレシネ映像信号検出装置100は、同じくブロック内画素差分抽出回路30を駆動することにより、その選択されたブロックに含まれる各画素差分Dを抽出する(ステップS130)。
次いで、テレシネ映像信号検出装置100は、ヒストグラム回路41、平均値演算回路42、および最大値演算回路43を駆動することにより、ステップS130で抽出の対象となったブロックBLにおける画素差分Dの度数分布His、平均値Ave、および最大値Maxを算出する(ステップS140)。
次いで、テレシネ映像信号検出装置100は、差分判定回路50を駆動することにより、ステップS140で算出した度数分布His、平均値Ave、および最大値Maxに基づいて、差分判定を行う(ステップS150)。この差分判定は、前述したとおりのもので、SモードもしくはDモードであるという差分判定結果が得られる。
ステップS150の実行後、テレシネ映像信号検出装置100は、ステップS150で得られた、SモードであるかDモードであるかを示す差分判定結果を、差分用バッファ60に書き込む(ステップS160)。この書込みは、図3を用いて前述したように最新の差分判定結果を記録する毎に、既に記録済のものは1世代だけより古いものに繰り下げられ、最も古いものは削除される。
ステップS160の実行後、テレシネ映像信号検出装置100は、32プルダウン判定回路70を駆動することにより、差分用バッファ60の内容に基づいて、入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを判定し(ステップS170)、判定結果を映像信号識別データVDとして出力する(ステップS180)。すなわち、判定結果がテレシネ映像信号であるときには、映像信号識別データVDは例えば「ハイレベル」となって出力され、判定結果が非テレシネ映像信号であるときには、映像信号識別データVDは例えば「ロウレベル」となって出力される。
ステップS180の実行後、テレシネ映像信号であることの判定がなされたブロックが、ステップS110で読み出した1フィールド分に含まれる複数のブロックの中の最後のブロックであるか否かを判定し(ステップS190)、最後のブロックでないと判定された場合には、処理をステップS125に戻し、判定の対象を次のブロックに移行する。一方、ステップS190で最後のブロックであると判定された場合には、「リターン」に抜けて、このテレシネ映像信号検出処理を一旦終了する。
1−B.効果:
以上のように構成された第1実施例のテレシネ映像信号検出装置100によれば、現在のフィールド画像(F(t))と2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))との間で「差分あり」か「差分なし」であるかが、フィールドを複数に分割して得られたブロックBL毎に判定される。このために、例えば文字テロップのような1フィールド内に32プルダウンされていないコンテンツが挿入された映像信号である場合に、そのコンテンツが重畳されたブロックだけを非テレシネ映像信号であると判定することができる。したがって、第1実施例のテレシネ映像信号検出装置100によれば、テレシネ映像信号の検出精度を高めることができるという効果を奏する。
上記効果に伴い、上記テレシネ映像信号検出装置100を備える映像処理装置1000によれば、例えば1フィールド内にテレシネ変換されていないコンテンツが挿入された映像信号である場合に、そのコンテンツを除いた部分にIP変換を行うことが容易にできる。したがって、高品質な映像を提供することができる。
2.第2実施例:
図6は、本発明が適用される第2実施例としてのテレシネ映像信号検出装置200を備える映像処理装置2000を示すブロック図である。図示するように、映像処理装置2000は、テレシネ映像信号検出装置200とIP変換回路190とを備える。IP変換回路190は第1実施例とほぼ同一のものである。
第2実施例のテレシネ映像信号検出装置200は、第1実施例のテレシネ映像信号検出装置100と比較して、ブロック細分割指令部210を備えることが相違し、その他の構成は、第1実施例と同一もしくはほぼ同一で、第1実施例と同一の符号を付けた。
ブロック細分割指令部210は、差分判定回路50とブロック内画素差分抽出回路30との間に電気的に接続されている。ブロック細分割指令部210は、差分判定回路50により「差分あり」と判定されたブロックBLを複数のブロックにさらに分割する細分割を行う旨をブロック内画素差分抽出回路30に指令する。なお、差分判定回路50は、「差分あり」との判定結果は差分用バッファ60への書込みを行うことなく、上記細分割の指令を発する。
ブロック内画素差分抽出回路30は、上記指令を受けたブロックBLを、縦方向に2分割、横方向に2分割することで合計4つのブロック(小ブロック)に分割し、各ブロックに含まれる各画素差分Dを小ブロック毎に順に抽出する。この結果、続くヒストグラム回路41、平均値演算回路42、最大値演算回路43、および差分判定回路50により、「差分あり」と一旦判定されたブロックBLについて、1/4に縮小された小ブロック毎に差分有無の判定がなされる。
図7は、第2実施例におけるテレシネ映像信号検出装置200により実行されるテレシネ映像検出処理を示すフローチャートである。このテレシネ映像検出処理は、第1実施例におけるテレシネ映像検出処理と同じステップS110ないしS190を備え、その上でステップS210ないしS230をさらに備えた構成となっている。
テレシネ映像信号検出装置100は、ステップS150の実行後、ステップS150により得られた差分判定の結果が「差分あり」、「差分なし」のいずれであるかを判定する(ステップS210)。ここで、「差分なし」と判定された場合には、ステップS160に処理を進める。
一方、ステップS210で、「差分あり」と判定された場合には、ステップS220に処理を進めて、ステップS150で判定されたブロックBLの大きさ(ブロックサイズ)が所定値S0以下であるか否かを判定する。ここでいうブロックサイズは、ブロックBLの縦、横いずれかの長さである。ブロックサイズが縦の長さである場合には、所定値S0は例えば15ピクセルとする。第1実施例で例示したブロックBLの大きさは縦方向が60ピクセルであることから、ここでは、所定値S0は、60ピクセルの4分の1の値とした。なお、この所定値S0は15ピクセルに限る必要はなく、最初に設定されたブロックBLの大きさの1/4以下の値であれば、いずれの数値とすることもできる。また、ブロックサイズが横の長さである場合には、所定値S0は同じく4分の1の40ピクセルとする。
ステップS220で、ブロックサイズが所定値S0以下でない、すなわちS0を上回ると判定された場合には、ステップS230に処理を進めて、ステップS150で判定を行ったブロックBLを、縦方向に2分割、横方向に2分割することで合計4つのブロック(小ブロック)に分割する旨の設定を行う。このステップS230の処理は、ブロック細分割指令部210とブロック内画素差分抽出回路30とを駆動することにより行なわれる。ステップS230の実行後、ステップS120に処理を戻し、ステップS230で分割された小ブロックのうちの一つを選択させる。ステップS120以後の処理の繰り返しにより、「差分あり」と一旦判定されたブロックBLから1/4に細分割された小ブロック毎に、差分有無の判定がなされることになる。
図8は、上記テレシネ映像検出処理によるブロックの細分割の様子を示す説明図である。左上隅から右に進め、最終列まで来たら行を1つ下に進めて、再度左隅から右に進めると数えて、8番目のブロックBL8が「差分あり」と判定されたブロックであるとすると、図示するように、ブロックBL8は、縦方向に2分割、横方向に2分割され、4つのブロックBL81、BL82、BL83、BL84に分割される(2回目の分割)。このときのブロックBL81〜BL84の縦方向の長さは30ピクセルである。
さらに、ブロック84が「差分あり」と判定されると、ブロックBL84は、さらに、縦方向に2分割、横方向に2分割され、4つのブロックBL841、BL842、BL843、BL844に分割される(3回目の分割)。このときのブロックBL841〜BL844の縦方向の長さは15ピクセルとなる。
ブロックの縦方向の長さが15ピクセルとなると、図7のステップS220で所定値S0以下であると判定されて、ステップS160に処理を進める。この結果、ブロックBL841〜BL844の判定結果は「差分あり」のままで、差分用バッファ60に記憶させる(ステップS160)。
なお、上記ステップS220では、ブロックサイズが所定値S0以下であるか否かを判定していたが、これに換えて、上記細分割を行なった回数が所定値以上であるか否かを判定する構成としてもよい。最初に分割したときのブロックサイズが予めわかっていることから、上記再分割を行った回数を判断することで小ブロックのサイズが判定可能であるためである。
第1実施例と同様に、ステップS160の実行後、テレシネ映像信号検出装置100は、差分用バッファ60の内容に基づいて、入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かをブロック毎に判定し(ステップS170)、判定結果を映像信号識別データVDとして出力する(ステップS180)。ステップS170における「ブロック毎」というのは、細分割された小ブロックを含むものであり、細分割された小ブロックに対しては小ブロック単位でテレシネ映像信号であるか否かの判定が行われる。
図6に戻り、IP変換回路190は第1実施例とほぼ同一のものであるが、小ブロックに対しては、小ブロック単位に判定結果に応じたIP変換を行うことが可能となっている。
以上のように構成された第2実施例のテレシネ映像信号検出装置200によれば、最1実施例と同様の効果を奏し、さらに、非テレシネ映像信号である可能性のある差分ありと判定されたブロックを、より細かい小ブロックに分割して、小ブロック単位でテレシネ映像信号であるかの判定を再度行うことができる。したがって、第2実施例のテレシネ映像信号検出装置200によれば、テレシネ映像信号であるか否かの判定をきめ細かに行うことができることから、テレシネ映像信号であることをより高精度に検出することができる。さらに、テレシネ映像信号に応じたIP変換を小ブロック単位で行うことも可能となり、より高品質な映像を提供することができる。
なお、上記第2実施例では、最初、差分フィールドデータSFを横方向に4個、縦方向に4個で合計16個に分割し、必要に応じて各ブロックを横方向に2個、縦方向に2個で合計4個に順に分割している構成としたが、ここでいう分割の数は適宜変更することができる。例えば、最初に4×4=16ブロックに分割する構成に換えて、2×2=4ブロックに分割する構成としてもよいし、細分割を2×2=4ブロックとする構成に換えて、3×3=9ブロックに分割する構成としてもよい。
3.第3実施例:
図9は、本発明が適用される第3実施例としてのテレシネ映像信号検出装置300を備える映像処理装置3000を示すブロック図である。図示するように、映像処理装置3000は、テレシネ映像信号検出装置300とIP変換回路190とを備える。IP変換回路190は第1実施例と同一のものである。
第3実施例のテレシネ映像信号検出装置300は、第1実施例のテレシネ映像信号検出装置100と比較して、補正回路310を備えることが相違し、その他の構成は、第1実施例と同一で、第1実施例と同一の符号を付けた。
補正回路310は、差分用バッファ60に電気的に接続されており、差分用バッファ60に記憶されたブロック毎の差分ありかなしかの判定結果を、必要に応じて補正するものである。詳細には、1フィールドに含まれるブロックを順に選択し、選択されたブロック(以下、「選択ブロック」と呼ぶ)が「差分あり」であるときに、選択ブロックを取り囲む8つのブロック、すなわち上、下、左、右、左上、右上、左下、および右下の各ブロック(いわゆる8近傍のブロック)が全て「差分なし」であるか否かを判定し、「差分なし」と判定された場合に、選択ブロックを「差分あり」と補正する。選択ブロックは、1フィールドに含まれる各ブロックに順に移行する。
以上のように構成された第3実施例のテレシネ映像信号検出装置300によれば、特定のブロックにノイズが乗って「差分あり」と判定されたときに、周囲8近傍のブロックについて「差分なし」である場合に、「差分あり」と補正することができる。したがって、ノイズの影響を取り除いて差分有無の判定を高精度に行うことができることから、テレシネ映像信号を高精度に検出することができる。
なお、第3実施例の変形例として、前記8近傍を見る構成に換えて、上、下、左、右の4近傍のブロックを見る構成とすることもできる。
さらには、第2の変形例として、選択ブロックが「差分あり」であるときに、1フィールドに含まれる他のブロックの判定結果の差分有無の比率を演算し、「差分なし」の比率が所定値以上大きいときに、選択ブロックを「差分あり」と補正する構成としてもよい。この構成によっても、ノイズの影響を取り除いて差分有無の判定を高精度に行うことができることから、テレシネ映像信号を高精度に検出することができる。
前述した補正処理では、「差分あり」のブロックを「差分なし」と補正するものであったが、これに換えて、「差分なし」のブロックを「差分あり」と補正するものとすることもできる。この場合には、一部に静止画が含まれるテレシネ映像信号であっても、テレシネ映像信号であることを高精度に検出することができる。
4.他の実施形態:
なお、この発明は上記の第1ないし第3実施例やその変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記各実施例では、現在のフィールド画像と、2フィールド前のフィールド画像との間で画素差分を先に求めて、1フィールド分の画素差分の集合である差分フィールドデータをブロックに区分けする構成としていたが、これに換えて、現在のフィールド画像と、2フィールド前のフィールド画像とを複数のブロックにそれぞれ区分けし、現在のフィールド画像側のブロックと、2フィールド前のフィールド画像側のブロックの間で画素差分を求める構成としてもよい。この構成によっても各実施例と同一の効果を奏することができる。
(2)上記各実施例では、入力映像信号の画素の階調値を8ビット(256階調)として説明したが、それ以外のビット数(階調値)を有する入力映像信号であっても実施可能であり、同様の作用効果を奏する。
(3)上記各実施例の映像処理装置は、パーソナルコンピューターなどの情報機器や、液晶テレビなどの表示装置など、プログレッシブ方式の映像を表示できる機器に適用することができる。
(4)上記各実施例では、32プルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出する構成としたが、32プルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号に限る必要はなく、23プルダウン処理、22プルダウン処理等、他の方式のプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号を検出する構成としてもよい。
(5)また、上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。すなわち、上記第1ないし第3実施例における各回路20〜50、70、190、210、310の機能をコンピューターに実現させるためのコンピュータープログラムを用いた実施例としてもよい。
11…フィールドメモリー
20…画素差分演算回路
30…ブロック内画素差分抽出回路
41…ヒストグラム回路
42…平均値演算回路
43…最大値演算回路
50…差分判定回路
60…差分用バッファ
70…32プルダウン判定回路
100…テレシネ映像信号検出装置
190…IP変換回路
1000…映像処理装置
200、300…テレシネ映像信号検出装置
2000、3000…映像処理装置
D…画素差分
V1…入力映像信号
V2…映像信号
VD…映像信号識別データ
SF…差分フィールドデータ
BL…ブロック
Th0〜Th4…第1ないし第5の分布範囲
Max…最大値
Ave…平均値
His…度数分布

Claims (7)

  1. 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するテレシネ映像信号検出装置であって、
    前記入力映像信号に含まれる第1フィールドと、前記第1フィールドの2フィールド前のフィールドである第2フィールドとの間で、差分の有無を判定するフィールド間差分判定部と、
    前記フィールド間差分判定部により判定された差分の有無に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを判定する映像信号判定部と
    を備え、
    前記フィールド間差分判定部は、
    前記各フィールドを複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1および第2フィールドについて同一位置のブロック同士の差分の有無を、ブロック毎に判定する構成であり、
    前記映像信号判定部は、
    前記フィールド間差分判定部により得られたブロック毎の差分の有無に基づいて、前記テレシネ映像信号であるか否かの判定を前記ブロック毎に行なう構成である、テレシネ映像信号検出装置。
  2. 請求項1に記載のテレシネ映像信号検出装置であって、
    前記フィールド間差分判定部は、
    前記第1フィールドと前記第2フィールドとの間で同一画素位置の階調値を減算して画素差分を求める画素差分演算部と、
    前記画素差分演算部により検出された1フィールド分の画素差分群を複数の前記ブロックに区分けし、各ブロックに含まれる画素差分をブロック毎に順に抽出するブロック内画素差分抽出部と、
    前記抽出されたブロック毎の画素差分に基づいて、前記ブロック毎の差分の有無の判定を行うブロック毎差分判定部と
    を備えるテレシネ映像信号検出装置。
  3. 請求項1または2に記載のテレシネ映像信号検出装置であって、
    前記フィールド間差分判定部は、さらに、
    前記各ブロックを複数に区分けしうる小ブロックを定義し、前記判定により差分ありと判定されたブロックについて、当該ブロックに含まれる同一位置の小ブロック同士の差分の有無を、小ブロック毎に判定する小ブロック毎差分判定部を備え、
    前記映像信号判定部は、さらに、
    前記小ブロック毎差分判定部により得られた小ブロック毎の差分の有無に基づいて、前記テレシネ映像信号であるか否かの判定を前記小ブロック毎に行なう小ブロック毎映像信号判定部を備える、テレシネ映像信号検出装置。
  4. 請求項1または2に記載のテレシネ映像信号検出装置であって、
    前記フィールド間差分判定部によるブロック毎の判定結果を、当該ブロック以外の複数のブロックについての前記フィールド間差分判定部による判定結果に基づいて補正する補正手段を備える、テレシネ映像信号検出装置。
  5. テレシネ映像を含む映像を処理する映像処理装置であって、
    請求項1ないし4のいずれかに記載のテレシネ映像信号検出装置と、
    前記映像信号判定部により前記テレシネ映像信号であると判定された信号部分に対して、前記プルダウン処理に対応したIP変換を施すIP変換部と
    を備える映像処理装置。
  6. 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するテレシネ映像信号検出方法であって、
    前記入力映像信号に含まれる第1フィールドと、前記第1フィールドの2フィールド前のフィールドである第2フィールドとの間で、差分の有無を判定する第1の工程と、
    前記第1の工程により判定された差分の有無に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを判定する第2の工程と
    を備え、
    前記第1の工程は、
    前記各フィールドを複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1および第2フィールドについて同一位置のブロック同士の差分の有無を、ブロック毎に判定する構成であり、
    前記第2の工程は、
    前記第1の工程により得られたブロック毎の差分の有無に基づいて、前記テレシネ映像信号であるか否かの判定を前記ブロック毎に行なう構成である、テレシネ映像信号検出方法。
  7. 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するためのコンピュータープログラムであって、
    コンピューターに、
    前記入力映像信号に含まれる第1フィールドと、前記第1フィールドの2フィールド前のフィールドである第2フィールドとの間で、差分の有無を判定する第1の機能と、
    前記第1の機能により判定された差分の有無に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを判定する第2の機能と
    を実現させるとともに、
    前記第1の機能は、
    前記各フィールドを複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1および第2フィールドについて同一位置のブロック同士の差分の有無を、ブロック毎に判定する構成であり、
    前記第2の機能は、
    前記第1の機能により得られたブロック毎の差分の有無に基づいて、前記テレシネ映像信号であるか否かの判定を前記ブロック毎に行なう構成であるものとするためのコンピュータープログラム。
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