JP2010213181A - テレシネ映像信号検出装置、映像処理装置、テレシネ映像信号検出方法、およびコンピュータープログラム - Google Patents

テレシネ映像信号検出装置、映像処理装置、テレシネ映像信号検出方法、およびコンピュータープログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 テレシネ映像の一部に画面端からテロップが流れてくるような映像信号である場合に、検出遅れを解消する。
【解決手段】 現在のフィールド画像(F(t))と2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))との間における差分関係を、フィールドを複数に分割して得られたブロックBL毎に判定する。さらに、各フィールドの外周の少なくとも1辺に所定幅のフィールド縁取り部EGを定義し、フィールド縁取り部EGに相当する部位についての映像信号の判定結果を、前記ブロックBL毎の判定にかかわらず、非テレシネ映像信号となるように設定する。したがって、テレシネ変換されていないコンテンツが画面端に出現してフィールド縁取り部EGを通過している間も、非テレシネ映像信号であるとの判定がなされる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出する技術に関する。
一般に、24フレームのプログレッシブ(順次)方式による映像信号を60フィールドのインターレース(飛び越し)方式による映像信号に変換する場合に、例えば32プルダウン方式と呼ばれるテレシネ変換が行われる。このテレシネ変換によれば、毎秒24コマの映画フィルムを、毎秒60フィールドの速度のインターレース映像信号(テレシネ映像信号)に変換することができる。
図9は、32プルダウン方式を説明するための説明図である。図示するように、32プルダウン方式によれば、映画フィルムの2コマから5フィールドのインターレース映像信号が形成される。すなわち、映画フィルムの第1番目のコマである「A」からはテレビ信号の「Ao」フィールドと「Ae」フィールドと「Ao」フィールドとが生成され、映画フィルムの第2番目のコマである「B」からはテレビ信号の「Be」フィールドと「Bo」フィールドとが生成されている。
「A」コマにおいて、「Ao」フィールドが繰り返し挿入されているのは速度調整のためのものである。上記「o」の添字は、映画フィルムのコマの偶数番目の走査線を間引いた(奇数番目の走査線を残した)フィールドであることを示し、上記「e」の添字は、映画フィルムのコマの奇数番目の走査線を間引いた(偶数番目の走査線を残した)フィールドであることを示している。このようにして変換されたフィールドAo、Ae、Ao、Be、Boを順次記録したものがテレシネ映像信号である。以降、この変換が繰り返されるため、32プルダウン方式で変換されたテレシネ映像信号は5フィールドの周期性を有している。
上述したように、テレシネ映像信号は、5フィールドに1回の割合で同一フィールドが現れる。従来、この周期性を利用して、一つ飛んだフィールドとの間の差分の絶対値をフィールド毎に累積計算することにより、テレシネ映像信号を検出するテレシネ映像信号装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平10−65964号公報
映画などの映像入力には字幕が含まれる場合がある。画面全体は32プルダウン方式によるテレシネ変換が施されており、複数のフレームにわたり、字幕などの文字テロップが画面端から流れるように挿入される。こうした場合に、前記従来の技術では、フィールド全体でテレシネ映像信号であるか否かを判定することから、前記文字テロップの部分だけを非テレシネ映像信号であると判定することができなかった。
仮にフィールドを複数の領域に区分けして、領域毎にテレシネ映像信号であるか非テレシネ映像信号であるかを判定する構成とした場合、文字テロップの部分を非テレシネ映像信号であると判定することは可能であるが、先に説明したように5フィールドの周期性を利用して判定する必要があることから、文字テロップが画面端に出現してから実際に非テレシネ映像信号であると判定するまでに少なくとも上記5フィールド分の時間を要し、検出が遅れるという問題があった。
なお、このような問題は、32プルダウン処理に限らず、全ての方式のプルダウン処理に共通する問題であった。
本発明は、上述した従来の問題点を解決するためになされたものであり、テレシネ映像の一部に画面端からテロップが流れてくるような映像信号である場合に、検出遅れを解消することを課題とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1] 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するテレシネ映像信号検出装置であって、前記入力映像信号に含まれる第1フィールド画像と、前記第1フィールド画像の2フィールド前のフィールドである第2フィールド画像とを取り込むフィールド画像取込部と、前記各フィールド画像を複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1フィールド画像と前記第2フィールド画像との間で、同一位置のブロック同士の差分の有無をブロック毎に判定するフィールド間差分判定部と、前記フィールド間差分判定部により得られたブロック毎の差分の有無の判定結果に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを前記ブロック毎に判定する映像信号判定部と、前記各フィールド画像の外周の少なくとも1辺に所定幅の縁取り部を定義し、前記縁取り部に相当する部位についての前記入力映像信号を、前記映像信号判定部による前記ブロック毎の判定結果にかかわらず非テレシネ映像信号であると定める非テレシネ判定設定部とを備えるテレシネ映像信号検出装置。
適用例1に記載のテレシネ映像信号検出装置によれば、第1フィールド画像と、2フィールド前の第2フィールド画像との間の差分が、フィールド画像を複数に区分けしうるブロック毎に検出され、その検出されたブロック毎の差分に基づいて、ブロック毎に個別にテレシネ映像信号であるか否かが判定される。このために、1フィールド画像内にテロップ等のテレシネ変換されていないコンテンツが挿入された映像信号である場合に、そのコンテンツが重畳されたブロックだけを非テレシネ映像信号であると判定することができる。
さらに、各フィールド画像の縁取り部に相当する部位についての入力映像信号は非テレシネ映像信号であると定めるように構成されていることから、テレシネ変換されていないコンテンツが画面端に出現して前記縁取り部を通過している間も、非テレシネ映像信号であるとの判定がなされる。したがって、適用例1に記載のテレシネ映像信号検出装置によれば、前記テレシネ変換されていないコンテンツの検出が遅れることを防ぐことができ、検出精度を高めることができる。
[適用例2] 適用例1に記載のテレシネ映像信号検出装置であって、前記非テレシネ判定設定部は、前記縁取り部を、前記各フィールド画像の上下左右の各辺に定義する構成である、テレシネ映像信号検出装置。
適用例2に記載のテレシネ映像信号検出装置によれば、各フィールド画像の上下左右の全周にわたって縁取り部を定義することができる。したがって、テレシネ変換されていないコンテンツが上下左右のいずれの方向から入ってくるかが不明である入力映像に対しても、検出遅れを防止することができる。
[適用例3] 適用例1または2に記載のテレシネ映像信号検出装置であって、前記非テレシネ判定設定部は、前記縁取り部を、前記辺に接するブロックと一致するように定める構成である、テレシネ映像信号検出装置。
適用例3に記載のテレシネ映像信号検出装置によれば、フィールド画像間の差分をブロック毎に判定する際のフィールド画像の全周に位置するブロックを全て非テレシネ映像信号であると判定することができる。したがって、適用例3に記載のテレシネ映像信号検出装置と同様に、テレシネ変換されていないコンテンツの検出遅れを防止することができるとともに、制御構成を簡単に済ますことができる。
[適用例4] 適用例1ないし3のいずれかに記載のテレシネ映像信号検出装置であって、前記フィールド間差分判定部は、前記第1フィールド画像と前記第2フィールド画像との間で同一画素位置の階調値を減算して画素差分を求める画素差分演算部と、前記画素差分演算部により検出された1フィールド分の画素差分群を複数の前記ブロックに区分けし、各ブロックに含まれる画素差分をブロック毎に順に抽出するブロック内画素差分抽出部と、前記抽出されたブロック毎の画素差分に基づいて、前記ブロック毎の差分の有無の判定を行うブロック毎差分判定部とを備えるテレシネ映像信号検出装置。
適用例4に記載のテレシネ映像信号検出装置によれば、第1フィールド画像と第2フィールド画像との間の画素差分を求めた上で、各ブロックに含まれる画素差分をブロック毎に順に抽出する。したがって、ブロック毎のフィールド間の差分を容易に検出することができる。
[適用例5] テレシネ映像を含む映像を処理する映像処理装置であって、適用例1ないし4のいずれかに記載のテレシネ映像信号検出装置と、前記テレシネ映像信号検出装置により前記テレシネ映像信号であると判定された信号部分に対して、前記プルダウン処理に対応したIP変換を施すIP変換部とを備える映像処理装置。
従来の映像処理装置では、テレシネ映像の一部に画面端からテレシネ変換されていないコンテンツが流れてくるような映像信号であるときに、IP変換を施した場合、そのテレシネ変換されていないコンテンツの部分にコーミングが発生する。これに対して、適用例5に記載のテレシネ映像処理装置では、テレシネ変換されていないコンテンツの検出遅れを防止することができることから、そのコンテンツの部分にコーミングが発生することを防止することができる。したがって、高品質な映像を提供することができる。
[適用例6] 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するテレシネ映像信号検出方法であって、前記入力映像信号に含まれる第1フィールド画像と、前記第1フィールド画像の2フィールド前のフィールドである第2フィールド画像とを取り込み、前記各フィールド画像を複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1フィールド画像と前記第2フィールド画像との間で、同一位置のブロック同士の差分の有無をブロック毎に判定し、前記ブロック毎の差分の有無の判定結果に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを前記ブロック毎に判定し、前記各フィールド画像の外周の少なくとも1辺に所定幅の縁取り部を定義し、前記縁取り部に相当する部位についての前記入力映像信号を、前記ブロック毎の判定結果にかかわらず非テレシネ映像信号であると定めるテレシネ映像信号検出方法。
[適用例7] 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するためのコンピュータープログラムであって、前記入力映像信号に含まれる第1フィールド画像と、前記第1フィールド画像の2フィールド前のフィールドである第2フィールド画像とを取り込む第1の機能と、前記各フィールド画像を複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1フィールド画像と前記第2フィールド画像との間で、同一位置のブロック同士の差分の有無をブロック毎に判定する第2の機能と、前記第2の機能により得られたブロック毎の差分の有無の判定結果に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを前記ブロック毎に判定する第3の機能と、前記各フィールド画像の外周の少なくとも1辺に所定幅の縁取り部を定義し、前記縁取り部に相当する部位についての前記入力映像信号を、前記第3の機能による前記ブロック毎の判定結果にかかわらず非テレシネ映像信号であると定める第4の機能とをコンピューターに実現させるためのコンピュータープログラム。
適用例6に記載のテレシネ映像信号検出方法および適用例7に記載のコンピュータープログラムによれば、適用例1に記載のテレシネ映像信号検出装置と同様に、テレシネ映像の一部に画面端からテレシネ変換されていないコンテンツが流れてくるような映像信号である場合に、検出遅れを解消することができるという効果を奏する。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、前記テレシネ映像信号検出装置または前記画像表示装置の各部を実現するための方法、前記各部を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータープログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
本発明が適用される第1実施例としてのテレシネ映像信号検出装置100を備える映像処理装置1000を示すブロック図である。 1フィールド分の画素差分Dを複数のブロックへ分割する一例を示す説明図である。 差分用バッファ60の一例を示す説明図である。 32プルダウン処理に対応したIP変換を説明するための説明図である。 テレシネ映像信号検出装置100により実行されるテレシネ映像検出処理を示すフローチャートである。 フィールド縁取り部EGを示す説明図である。 本発明が適用される第2実施例としてのテレシネ映像信号検出装置により実行されるテレシネ映像検出処理を示すフローチャートである。 第2実施例におけるフィールド縁取り部EGXを示す説明図である。 32プルダウン方式を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ実施例に基づいて説明する。
1.第1実施例:
1−A.構成:
図1は、本発明が適用される一実施例としてのテレシネ映像信号検出装置100を備える映像処理装置1000を示すブロック図である。図示するように、映像処理装置1000は、テレシネ映像信号検出装置100とIP変換回路200とを備える。
テレシネ映像信号検出装置100は、3つのフィールドメモリー11〜13と、画素差分演算回路20と、ブロック内画素差分抽出回路30と、ヒストグラム回路41と、平均値演算回路42と、最大値演算回路43と、差分判定回路50と、差分用バッファ60と、32プルダウン判定回路70と、非テレシネ判定設定回路80とを備える。
3つのフィールドメモリー11〜13は、時間的に連続する3フィールド分の入力映像(F(t)、F(t−1)、F(t−2):tは時間)を各々記憶する。なお、外部から入力される映像信号(入力映像信号)V1は、32プルダウン処理により生成された60フィールドのインターレース映像(テレシネ映像)を示す信号である。
画素差分演算回路20は、現在のフィールド画像(F(t))と2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))とをフィールドメモリー11、13から読み出し、同一画素位置の階調値を減算して画素毎の差分(以下、「画素差分」と呼ぶ)Dを求める。画素差分演算回路20は、詳細には、フィールド画像内の全ての画素にわたって次式(1)の演算を行う。
Figure 2010213181
ここで、Rxyは横x、横yの位置にある画素についての赤色成分の階調値であり、Gxyは横x、縦yの位置にある画素についての緑色成分の階調値であり、Bxyは横x、縦yの位置にある画素についての青色成分の階調値である。Ftは現在のフィールド画像(F(t))についてのものであることを示し、Ft-2(Rxy)は2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))についてのものであることを示す。Absは絶対値を示すものである。
すなわち、式(1)によれば、下記の(イ)〜(ニ)の演算を行うことで、画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)を求める。
(イ)現在のフィールド画像(F(t))上の位置(x、y)にある画素の赤色成分階調値Ft-2(Rxy)から、2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))上の位置(x、y)にある画素の赤色成分階調値Ft-2(Rxy)を引いて、その答えの絶対値を求める。
(ロ)現在のフィールド画像(F(t))上の位置(x、y)にある画素の緑色成分階調値Ft-2(Gxy)から、2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))上の位置(x、y)にある画素の緑色成分階調値Ft-2(Gxy)を引いて、その答えの絶対値を求める。
(ハ)現在のフィールド画像(F(t))上の位置(x、y)にある画素の青色成分階調値Ft-2(Bxy)から、2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))上の位置(x、y)にある画素の青色成分階調値Ft-2(Bxy)を引いて、その答えの絶対値を求める。
(二)上記(イ)〜(ハ)により求めた色成分毎の絶対値の平均値を、画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)とする。
ブロック内画素差分抽出回路30は、画素差分演算回路20により検出された1フィールド分の画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)を複数のブロックに分割し、各ブロックに含まれる各画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)をブロック毎に順に抽出する。以下、画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)を、必要に応じて単に「画素差分D」と呼ぶ。
図2は、1フィールド分の画素差分Dを複数のブロックへ分割する一例を示す説明図である。図中、SFは、1フィールド分の画素差分Dの集合(画素差分群)である。この集合を「差分フィールドデータ」と呼ぶとすると、この差分フィールドデータSFを、等しい面積かつ等しい形状で複数のブロックBLに分割する。詳しくは、入力映像信号V1が、例えば640×240ピクセルのフィールド画像の大きさを備える場合、ブロックBLの大きさを、横方向が40ピクセル、縦方向が15ピクセルとなるように予め定めることで、差分フィールドデータSFを横方向に16個、縦方向に16個で合計256個に分割する。なお、ここで言う「分割する」とは、物理的にデータを分離することではなく、複数のブロックに区分けすることを意味する。
なお、上記ブロックBLは、差分フィールドデータSFを複数に区分けするものであるが、差分フィールドデータSFの生成の元になる各フィールドを複数に区分けしうるものということもできる。ブロックBLの大きさは、40×15ピクセルに限る必要はなく、320×120、160×60、80×30、8×3等の他の大きさとしてもよい。そうして、ブロック内画素差分抽出回路30は、各ブロックBLに含まれる画素差分D(Rxy,Gxy,Bxy)をブロックBL毎に順に抽出する。
ヒストグラム回路41、平均値演算回路42、および最大値演算回路43は、ブロック内画素差分抽出回路30で抽出された1ブロック分の画素差分Dを用いて、下記の通りの処理を行う。
ヒストグラム回路41は、各ブロックにおける画素差分Dの度数分布を求める。詳細には、画素差分演算回路20で求められたD(Rxy,Gxy,Bxy)が、第1ないし第5の差分範囲Th0、Th1、Th2、Th3、Th4のいずれに該当するかを判定する。そうして、1ブロック内において各差分範囲Th0〜Th4に該当する数をかぞえてブロック内における画素差分Dの大きさ分布を求める。
画素の階調値は、8ビットである場合には0〜255の値をとり、この場合には、画素差分Dも0〜255の値をとる。この場合に、第1ないし第5の差分範囲Th0〜Th4は、例えば下記の値をとる。
0≦Th0<4
4≦Th1<8
8≦Th2<12
12≦Th3<16
16≦Th4
すなわち、ヒストグラム回路41では、第1ないし第5の分布範囲Th0〜Th4のそれぞれに該当する画素差分Dの数を度数分布Hisとして出力する。
平均値演算回路42は、各ブロックに含まれる全画素についての画素差分Dの総和をブロック内の画素数で割った平均値Aveを求める。最大値演算回路43は、各ブロックに含まれる各画素の画素差分Dのうちの最大値Maxを求める。
差分判定回路50は、ヒストグラム回路41により検出されたブロック内の度数分布His、平均値演算回路42により検出されたブロック内の平均値Ave、および最大値演算回路により検出されたブロック内の最大値Maxに基づいて、現在のフィールド画像(F(t))と2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))とについての同一位置のブロックが、所定程度より大きい差分でもって変化する「差分あり」か、あるいは、所定程度より小さい差分である「差分なし」かを判定する。
上記判定は、画素の階調値が8ビットである場合に、平均値Aveが値10以上であること、最大値Maxが値80以上であること、度数分布HisにおけるTh3が値5以上であること、Th4が値2以上であること、のうちのいずれか1つでも満たしたときに、「差分あり」と判定し、上記以外を「差分なし」と判定する構成である。すなわち、平均値Aveが所定値以上大きい場合、最大値Maxが所定値以上大きい場合、あるいは度数分布Hisにおける階調値が大きい側の差分範囲で所定値以上の数が見つかるときに、「差分あり」であるとした。なお、上記判定条件は、あくまでも一例であり、数値や、数式そのものを別の条件に変えることができる。
差分判定回路50は、「差分なし」と判定された場合にS(Same)モードである旨の差分判定結果を、「差分あり」と判定された場合にD(Different)モードである旨の差分判定結果を差分用バッファ60に出力する処理を行う。
図3は、差分用バッファ60の一例を示す説明図である。差分用バッファ60には、現在を含めて時間軸で遡ること6世代にわたって差分判定結果が蓄積される。図示するように最新の差分判定結果が記録される毎に古いものから順に削除される。上記の結果、差分用バッファ60には、ブロック毎の差分判定結果が6世代に亘ってそれぞれ保存される。なお、図示の例は1つのブロック分であり、実際はブロックの数だけ6世代分の配列が記憶されている。
32プルダウン判定回路70は、差分用バッファ60に保存された内容に基づいて、入力映像信号は32プルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であるか否かをブロック毎に判定する。[背景技術]の欄で説明したように、テレシネ映像信号は5フィールドに1回の割合で同一フィールドが出現していることから、上記判定では、差分用バッファ60に保存された最新の差分判定結果と最も古い差分判定結果とがともにSモードであり、かつそれら以外の差分判定結果がDモードであるときに、テレシネ映像信号であると判定する。それ以外のときには、テレシネ映像信号でない、すなわち非テレシネ映像信号であると判定する。判定結果は、テレシネ映像信号/非テレシネ映像信号を識別しうる映像信号識別データVDとしてブロック毎に、テレシネ映像信号検出装置100の外部に出力される。
なお、上記テレシネ映像信号であるか否かの判定の条件は、前述したものに限る必要もなく、他の条件に換えることもできる。例えば、6世代の全てがSモードであるときは、静止画であるときであり、この場合にもテレシネ映像信号であると判定してもよい。
非テレシネ判定設定回路80は、32プルダウン判定回路50の判定結果の一部に対して強制的に変更を加えるものである。非テレシネ判定設定回路80は、前述した差分フィールドデータSFの外周に所定幅の縁取り部(以下、「フィールド縁取り部」と呼ぶ)を定義し、32プルダウン判定回路50に対して、フィールド縁取り部についての判定結果の出力を、非テレシネ映像信号である旨に強制的に変更させる。
上述したフィールドメモリー11、13が、本発明に備えられる「フィールド画像取込部」に対応している。画素差分演算回路20、ブロック内画素差分抽出回路30、ヒストグラム回路41、平均値演算回路42、最大値演算回路43、および差分判定回路50が、本発明に備えられる「フィールド間差分判定部」に対応している。32プルダウン判定回路70が、本発明に備えられる「映像信号判定部」に対応している。非テレシネ判定設定回路80が、本発明に備えられる「非テレシネ判定設定部」に対応している。上述したテレシネ映像信号検出装置100の構成により、入力映像信号V1が32プルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出することが可能となる。
IP変換回路200は、テレシネ映像信号検出装置100から出力した映像信号識別データVDを受信し、映像信号識別データVDに基づいて変換する処理を適宜選択し、インターレース映像信号である入力映像信号V1を60フィールドのプログレッシブ映像に変換する(IP変換)。
図4は、32プルダウン処理に対応したIP変換を説明するための説明図である。図示するIP変換は、図9に示した32プルダウン処理に対応したものである。すなわち、図9で示した32プルダウン処理を用いて、例えばシネマ映像をNTSC方式のTV信号として放送局から送出した場合に、図4に示すIP変換では、放送局から送出されたテレシネ映像信号を60フレームのプログレッシブ方式の表示装置に表示可能なようにIP変換を行っている。
詳細には、32プルダウン処理における図9に示した編集の態様に鑑みて、テレシネ映像信号における奇数番目の走査線を残したフィールドと偶数番目の走査線を残したフィールドとを組み合わせて、60フレームのプログレッシブ方式の映像信号を生成する。この結果、元画像の各フレームの1フレームおきに、2フレーム繰り返し、3フレーム繰り返しを行ったプログレッシブ映像が得られる。
図1に戻って、本実施例のIP変換回路200では、上述したように1フィールド全体を単位としてIP変換を行うのではなく、1フィールドに設定したブロック毎に個別にIP変換を行う。すなわち、IP変換回路200は、入力映像信号V1を入力し、ブロック内画素差分抽出回路30におけるブロック分割と等しい面積かつ等しい形状で上記入力映像信号の1フィールドを分割し、その分割した各ブロックがテレシネ映像信号であるか否かをテレシネ映像信号検出装置100から入力される映像信号識別データVDから判定し、テレシネ映像信号であると判定されたブロック内の映像信号に対しては上述した態様のIP変換を行う。一方、テレシネ映像信号でないと判定されたブロック内の映像信号に対しては、上述した32プルダウン処理に対応したIP変換は行なわず、例えばデインターレース(Deinterlace)処理を施す。
上記の結果、IP変換回路200により、入力映像信号V1は60フレームのプログレッシブ方式の映像信号V2に変換され、図示しない表示装置に出力される。
テレシネ映像信号検出装置100の全体の処理を次に説明する。図5は、テレシネ映像信号検出装置100により実行されるテレシネ映像検出処理を示すフローチャートである。このテレシネ映像検出処理は、入力映像信号V1の1フィールドの伝送間隔である1/60秒毎に繰り返し実行される。
図5に示すように、処理が開始されると、テレシネ映像信号検出装置100は、まず、画素差分演算回路20を駆動することにより、1フィールド分の入力映像信号V1を読み出して、その読み出したフィールド画像と、このテレシネ映像検出処理を2回前に実行した際に読み出した2フィールド前のフィールド画像との間の画素差分Dを算出する(ステップS110)。
次いで、テレシネ映像信号検出装置100は、ブロック内画素差分抽出回路30を駆動することにより、ステップS110で求められた1フィールド分の画素差分Dを複数のブロックBLに分割し(ステップS120)、複数のブロックBLの中から1ブロックを選択する処理を行う(ステップS125)。上記ブロックBLの大きさは、予め定められもので、例えば、上述したように横方向が40ピクセル、縦方向が15ピクセルである。なお、ステップS125で選択される1ブロックは、このステップS125の処理が繰り返し実行される毎に順次移行していく。その後、テレシネ映像信号検出装置100は、同じくブロック内画素差分抽出回路30を駆動することにより、その選択されたブロックに含まれる各画素差分Dを抽出する(ステップS130)。
次いで、テレシネ映像信号検出装置100は、ヒストグラム回路41、平均値演算回路42、および最大値演算回路43を駆動することにより、ステップS130で抽出の対象となったブロックBLにおける画素差分Dの度数分布His、平均値Ave、および最大値Maxを算出する(ステップS140)。
次いで、テレシネ映像信号検出装置100は、差分判定回路50を駆動することにより、ステップS140で算出した度数分布His、平均値Ave、および最大値Maxに基づいて、差分判定を行う(ステップS150)。この差分判定は、前述したとおりのもので、SモードもしくはDモードであるという差分判定結果が得られる。
ステップS150の実行後、テレシネ映像信号検出装置100は、ステップS150で得られた、SモードであるかDモードであるかを示す差分判定結果を、差分用バッファ60に書き込む(ステップS160)。この書込みは、図3を用いて前述したように最新の差分判定結果を記録する毎に、既に記録済のものは1世代だけより古いものに繰り下げられ、最も古いものは削除される。
ステップS160の実行後、テレシネ映像信号検出装置100は、32プルダウン判定回路70を駆動することにより、差分用バッファ60の内容に基づいて、ステップS125で選択されたブロックについての入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを判定する(ステップS170)。この判定により、選択ブロック全体がテレシネ映像信号、非テレシネ映像信号のいずれかに判定されることになる。
続くステップS172およびS174により、各フィールド画像の外周に所定幅の縁取り部(以下、「フィールド縁取り部」と呼ぶ)を定義し、そのフィールド縁取り部に相当する部位についての入力映像信号を、上記選択ブロック全体の判定結果にかかわらず、非テレシネ映像信号であると定める処理を行う。
図6は、フィールド縁取り部EGを示す説明図である。図中、SFは、1フィールド分の画素差分Dの集合である差分フィールドデータである。この差分フィールドデータSFの外周を構成する上下左右の各辺に対して所定幅tでもって定められる領域がフィールド縁取り部(図中、ハッチング部分)EGである。図中破線の矩形はブロックBLである。
上記所定幅tは、文字等のテロップが画面端に出現してから実際に非テレシネ映像信号であると判定するに要する時間内に上記テロップが移動する距離を勘案して予め定めたものである。詳しくは、入力映像の1フィールドの総画素数、フレーム周波数、表示装置の応答速度、人間の目で見ることができる(追随できる)限界の周波数等、種々のパラメータのうちのいくつかから上記テロップが移動する距離を予め計算し、その計算結果を上記所定幅tと定める。ここでは、所定幅tは、例えば10ピクセルであるとした。
図5に戻って、詳細には、ステップS172では、ステップS125で選択した選択ブロックが、差分フィールドデータSFの外周に位置するか否か、すなわち、差分フィールドデータSFの上下左右の各辺の少なくとも1つに接するか否かを判定する。ここで、選択ブロックが差分フィールドデータSFの外周に位置すると判定されたときに、処理をステップS174に移行して、選択ブロックのうちのフィールド縁取り部EGに該当する部位についての入力映像信号を、ステップS170による選択ブロック全体の判定結果にかかわらず、非テレシネ映像信号であると定める。
なお、選択ブロックのうちのフィールド縁取り部EGに該当しない部位についての入力映像信号は、該当するブロックに対するステップS170の判定結果がそのまま定められる。すなわち、該当するブロックに対するステップS170の判定結果がテレシネ映像信号であるなら、選択ブロックのうちのフィールド縁取り部EGに該当しない部位についての入力映像信号はテレシネ映像信号であると定められる。また、差分フィールドデータSFの外周に位置しないブロックについても、ステップS170の判定結果がそのまま定められる。
ステップS174の実行後、ステップS174までで得られた判定結果を映像信号識別データVDとして出力する(ステップS180)。この出力は、ブロックを構成する単位画素毎に判定結果が送られる。判定結果がテレシネ映像信号であるときには、映像信号識別データVDは例えば「ハイレベル」となって出力され、判定結果が非テレシネ映像信号であるときには、映像信号識別データVDは例えば「ロウレベル」となって出力される。
ステップS180の実行後、テレシネ映像信号であることの判定がなされたブロックが、ステップS110で読み出した1フィールド分に含まれる複数のブロックの中の最後のブロックであるか否かを判定し(ステップS190)、最後のブロックでないと判定された場合には、処理をステップS125に戻し、判定の対象を次のブロックに移行する。一方、ステップS190で最後のブロックであると判定された場合には、「リターン」に抜けて、このテレシネ映像信号検出処理を一旦終了する。
1−B.効果:
以上のように構成された第1実施例のテレシネ映像信号検出装置100によれば、現在のフィールド画像(F(t))と2フィールド前のフィールド画像(F(t−2))との間で「差分あり」か「差分なし」であるかが、フィールド画像を複数に分割して得られたブロックBL毎に判定される。このために、例えばテロップ(文字や図形等のテロップ)のような1フィールド画像内に32プルダウンされていないコンテンツが挿入された映像信号である場合に、そのコンテンツが重畳されたブロックだけを非テレシネ映像信号であると判定することができる。
さらに、フィールド縁取り部EGに相当する部位についての映像信号の判定結果が必ず非テレシネ映像信号となるように構成(いわば、フィールド縁取り部EGについてはテレシネ映像信号/非テレシネ映像信号の判定をぼかすように構成)されていることから、テレシネ変換されていないコンテンツが画面端に出現してフィールド縁取り部EGを通過している間も、非テレシネ映像信号であるとの判定がなされる。したがって、テレシネ映像信号検出装置100によれば、前記テレシネ変換されていないコンテンツの検出が遅れることを防ぐことができ、検出精度を高めることができる。
上記効果に伴い、上記テレシネ映像信号検出装置100を備える映像処理装置1000によれば、テレシネ映像の一部に画面端からテレシネ変換されていないコンテンツが流れてくるような映像信号であるときに、そのコンテンツの部分に32プルダウン補正を行うIP変換が施されることを防ぐことができる。したがって、上記コンテンツの部分にコーミングが発生することを防止することができる。したがって、高品質な映像を提供することができる。
なお、従来の技術でも、非テレシネ映像信号であることを検出するまで、未来に移す映像をある程度メモリにバッファリングして検出後に表示することも考えられるが、この場合には余分なメモリが必要であること、音声とのリップシンクをとること等の新たな問題が生じ、実用的ではない。これに対して、上記テレシネ映像信号検出装置100によれば、メモリ資源の増大等の問題を解消しつつ、検出遅れを防止することができる。
2.第2実施例:
図7は、本発明が適用される第2実施例としてのテレシネ映像信号検出装置により実行されるテレシネ映像検出処理を示すフローチャートである。このテレシネ映像検出処理は、第1実施例におけるテレシネ映像検出処理と比較して、ステップS226およびS227を備える点が相違し、その他のステップについては同一である。ハードウェア構成については、第1実施例で用いた図1に示す構成とほぼ同一であり、非テレシネ判定設定回路80の処理内容が第1実施例におけるものと相違するだけである。以下、第1実施例と同一の構成については同一の符号を用いて説明する。
図7に示すように、本実施例のテレシネ映像信号検出装置は、第1実施例と同様に、ステップS110ないしS125の処理を行い、その後、ステップS125で選択した選択ブロックは、差分フィールドデータSFの外周に位置するか否か、すなわち、差分フィールドデータSFの上下左右の各辺の少なくとも1つに接するか否かを判定する(ステップS226)。ここで、外周に位置しないと判定されたときには、第1実施例と同様に、ステップS130ないしS170の処理を実行し、選択ブロックがテレシネ映像信号であるか非テレシネ映像信号であるかの判定を行う。
一方、ステップS226で選択ブロックは差分フィールドデータSFの外周に位置すると判定された場合には、選択ブロックについての入力映像信号を非テレシネ映像信号であると設定する(ステップS227)。ステップS227の実行後、もしくはステップS170の実行後、第1実施例と同様にステップS180およびS190の処理を実行する。第1実施例と同様に、ステップS190で否定判定されたときには、ステップS125に処理を戻し、ステップS190で肯定判定されたときには、「リターン」に抜けて、このテレシネ映像信号検出処理を一旦終了する。
図8は、ステップS227により非テレシネ映像信号であると設定されるブロックを示す説明図である。図中、SFは、1フィールド分の画素差分Dの集合である差分フィールドデータである。この差分フィールドデータSFの外周の上下左右の各辺に接するブロック(図中、ハッチングされたブロック)が全てフィールド縁取り部EGXとして、非テレシネ映像信号であると設定されることになる。すなわち、フィールド縁取り部EGXは、上下左右の各辺に接するブロックと一致するように定められる。
以上のように構成された第2実施例のテレシネ映像信号検出装置200によれば、第1実施例と同様に、テレシネ映像の一部に画面端からテレシネ変換されていないコンテンツが流れてくるような映像信号であるときに、検出遅れを防止することができる。さらに、差分フィールドデータSFの外周の各辺に接するブロックをフィールド縁取り部EGXとしていることから、制御の構成を簡単に済ますことができる。
3.他の実施形態:
なお、この発明は上記の第1および第2実施例やその変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記各実施例では、差分フィールドデータの外周を構成する上下左右の各辺にフィールド縁取り部を定義する構成としたが、これに換えて、上下左右の各辺のいずれか一つにフィールド縁取り部を定義する構成としてもよい。また、上下左右の各辺のうちの2辺、もしくは3辺にフィールド縁取り部を定義する構成としてもよい。
(2)上記第1実施例におけるフィールド縁取り部は、上下左右の各辺に位置するいずれも、同じ所定幅tを備える構成としたが、これに換えて、左右方向に位置するフィールド縁取り部の幅を、上下方向に位置するフィールド縁取り部の幅よりも大きくなる構成としてもよい。また、各方向に位置するフィールド縁取り部をそれぞれ異なる構成としてもよい。
(3)上記第1実施例では、フィールド縁取り部EGは、差分フィールドデータSFの外周に位置するブロックよりも狭い領域であり、上記第2実施例では、フィールド縁取り部EGXは、差分フィールドデータSFの外周に位置するブロックと一致する構成であったが、これに換えて、フィールド縁取り部は、差分フィールドデータSFの外周に位置するブロックよりも広い領域とすることもできる。例えば、差分フィールドデータSFの外周に位置するブロックと、この外周のブロックの内側に接するブロックとの両方を、フィールド縁取り部とすることができる。
(4)上記各実施例では、非テレシネ判定設定部としての非テレシネ判定設定回路80は、32プルダウン判定回路70に接続され、32プルダウン判定回路70によるテレシネ映像信号であるか否かの判定結果に対して変更を加える構成であったが、これに換えて、非テレシネ判定設定部は、差分判定回路50に接続され、差分判定回路50による差分ありなしの判定結果に対して変更を加えることにより、結果として、フィールド縁取り部に相当する部位についての32プルダウン判定回路70からの映像信号判定部の判定結果を“非テレシネ映像信号”であると定める構成としてもよい。この構成によっても、上記各実施例と同様の効果を奏することができる。
(5)上記各実施例では、現在のフィールド画像と、2フィールド前のフィールド画像との間で画素差分を先に求めて、1フィールド分の画素差分の集合である差分フィールドデータをブロックに区分けする構成としていたが、これに換えて、現在のフィールド画像と、2フィールド前のフィールド画像とを複数のブロックにそれぞれ区分けし、現在のフィールド画像側のブロックと、2フィールド前のフィールド画像側のブロックの間で画素差分を求める構成としてもよい。この構成によっても各実施例と同一の効果を奏することができる。
(6)上記各実施例では、入力映像信号の画素の階調値を8ビット(256階調)として説明したが、それ以外のビット数(階調値)を有する入力映像信号であっても実施可能であり、同様の作用効果を奏する。
(7)上記第1および第2実施例の映像処理装置は、パーソナルコンピューターなどの情報機器や、液晶テレビなどの表示装置など、プログレッシブ方式の映像を表示できる機器に適用することができる。
(8)上記第1および第2実施例では、32プルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出する構成としたが、32プルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号に限る必要はなく、23プルダウン処理、22プルダウン処理等、他の方式のプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号を検出する構成としてもよい。
(9)また、上記第1および第2実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。すなわち、上記第1および第2実施例における各回路20〜50、70、80、200の機能をコンピューターに実現させるためのコンピュータープログラムを用いた実施例としてもよい。
11…フィールドメモリー
20…画素差分演算回路
30…ブロック内画素差分抽出回路
41…ヒストグラム回路
42…平均値演算回路
43…最大値演算回路
50…差分判定回路
60…差分用バッファ
70…32プルダウン判定回路
80…非テレシネ判定設定回路
100…テレシネ映像信号検出装置
200…IP変換回路
D…画素差分
V1…入力映像信号
V2…映像信号
VD…映像信号識別データ
SF…差分フィールドデータ
BL…ブロック
EG、EGX…フィールド縁取り部
Th0〜Th4…第1ないし第5の分布範囲
Max…最大値
Ave…平均値
His…度数分布

Claims (7)

  1. 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するテレシネ映像信号検出装置であって、
    前記入力映像信号に含まれる第1フィールド画像と、前記第1フィールド画像の2フィールド前のフィールドである第2フィールド画像とを取り込むフィールド画像取込部と、
    前記各フィールド画像を複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1フィールド画像と前記第2フィールド画像との間で、同一位置のブロック同士の差分の有無をブロック毎に判定するフィールド間差分判定部と、
    前記フィールド間差分判定部により得られたブロック毎の差分の有無の判定結果に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを前記ブロック毎に判定する映像信号判定部と、
    前記各フィールド画像の外周の少なくとも1辺に所定幅の縁取り部を定義し、前記縁取り部に相当する部位についての前記入力映像信号を、前記映像信号判定部による前記ブロック毎の判定結果にかかわらず非テレシネ映像信号であると定める非テレシネ判定設定部と
    を備えるテレシネ映像信号検出装置。
  2. 請求項1に記載のテレシネ映像信号検出装置であって、
    前記非テレシネ判定設定部は、
    前記縁取り部を、前記各フィールド画像の上下左右の各辺に定義する構成である、テレシネ映像信号検出装置。
  3. 請求項1または2に記載のテレシネ映像信号検出装置であって、
    前記非テレシネ判定設定部は、
    前記縁取り部を、前記辺に接するブロックと一致するように定める構成である、テレシネ映像信号検出装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のテレシネ映像信号検出装置であって、
    前記フィールド間差分判定部は、
    前記第1フィールド画像と前記第2フィールド画像との間で同一画素位置の階調値を減算して画素差分を求める画素差分演算部と、
    前記画素差分演算部により検出された1フィールド分の画素差分群を複数の前記ブロックに区分けし、各ブロックに含まれる画素差分をブロック毎に順に抽出するブロック内画素差分抽出部と、
    前記抽出されたブロック毎の画素差分に基づいて、前記ブロック毎の差分の有無の判定を行うブロック毎差分判定部と
    を備えるテレシネ映像信号検出装置。
  5. テレシネ映像を含む映像を処理する映像処理装置であって、
    請求項1ないし4のいずれかに記載のテレシネ映像信号検出装置と、
    前記テレシネ映像信号検出装置により前記テレシネ映像信号であると判定された信号部分に対して、前記プルダウン処理に対応したIP変換を施すIP変換部と
    を備える映像処理装置。
  6. 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するテレシネ映像信号検出方法であって、
    前記入力映像信号に含まれる第1フィールド画像と、前記第1フィールド画像の2フィールド前のフィールドである第2フィールド画像とを取り込み、
    前記各フィールド画像を複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1フィールド画像と前記第2フィールド画像との間で、同一位置のブロック同士の差分の有無をブロック毎に判定し、
    前記ブロック毎の差分の有無の判定結果に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを前記ブロック毎に判定し、
    前記各フィールド画像の外周の少なくとも1辺に所定幅の縁取り部を定義し、前記縁取り部に相当する部位についての前記入力映像信号を、前記ブロック毎の判定結果にかかわらず非テレシネ映像信号であると定めるテレシネ映像信号検出方法。
  7. 入力映像信号がプルダウン処理により生成されたテレシネ映像信号であることを検出するためのコンピュータープログラムであって、
    前記入力映像信号に含まれる第1フィールド画像と、前記第1フィールド画像の2フィールド前のフィールドである第2フィールド画像とを取り込む第1の機能と、
    前記各フィールド画像を複数に区分けしうるブロックを定義し、前記第1フィールド画像と前記第2フィールド画像との間で、同一位置のブロック同士の差分の有無をブロック毎に判定する第2の機能と、
    前記第2の機能により得られたブロック毎の差分の有無の判定結果に基づいて、前記入力映像信号がテレシネ映像信号であるか否かを前記ブロック毎に判定する第3の機能と、
    前記各フィールド画像の外周の少なくとも1辺に所定幅の縁取り部を定義し、前記縁取り部に相当する部位についての前記入力映像信号を、前記第3の機能による前記ブロック毎の判定結果にかかわらず非テレシネ映像信号であると定める第4の機能と
    をコンピューターに実現させるためのコンピュータープログラム。
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JP2012105024A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Canon Inc 画像処理装置及びその制御方法

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