JP2010199751A - 通信システム、通信装置、及びパケット長の制御方法 - Google Patents

通信システム、通信装置、及びパケット長の制御方法 Download PDF

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    • H04L1/18Automatic repetition systems, e.g. Van Duuren systems

Abstract

【課題】通信状態に応じて適切にパケット長を制御することが可能な通信装置を提供すること。
【解決手段】受信したデジタル変調信号から軟判定データを検出する軟判定データ検出部と、前記軟判定データ検出部で検出された軟判定データのばらつき度合いを表す指標を算出する指標算出部と、前記指標算出部で算出された指標に応じてパケット長を制御するパケット長制御部と、を備える通信装置が提供される。
【選択図】図8

Description

本発明は、通信システム、通信装置、及びパケット長の制御方法に関する。
送信機と受信機との間でデータを送受信する際、通信チャネルの特性や通信経路の混雑状況等によりデータが正しく伝達できないことがある。このような場合、送信機は、データが受信機に正しく伝達されるまで繰り返しデータの再送処理を実行することがある。しかし、データのサイズが大きいと、再送処理を何度繰り返しても正しくデータが伝達できないことが多い。このような場合、送信機は、サイズの大きいデータをサイズの小さいデータに分割して伝送する。サイズの小さいデータは、サイズの大きいデータに比べ、正しく伝達される可能性が高い。そのため、サイズの小さいデータに分割して伝送することでデータを正しく伝達することが可能になる。
また、送信機は、複数の分割データを送信する際、各分割データについて個々にパケットを生成する。そして、送信機は、各パケットに所定の変調方式で変調を施して受信機に送信する。所定の変調方式としては、例えば、位相偏移変調方式や振幅変調方式等が用いられる。受信機は、送信機から送信された変調信号を受信し、所定の方法(例えば、下記の特許文献1を参照)で変調信号を復調して各パケットに含まれる分割データを抽出する。全ての分割データを受信し終えると、受信機は、分割データを結合して元のデータを復元する。このような方法を用いることで、通信環境が悪い場合等においても、比較的高い確率で送信機から受信機に正しくデータを伝達できるようになる。
特開2008−294730号公報
但し、個々のパケットには、通信に必要なヘッダ等の情報が付加される。また、各パケットを送信する前後に所定の処理時間が発生する。そのため、1つのパケットでサイズの大きなデータを送信する場合に比べ、複数のパケットでサイズの小さな複数の分割データを送信する方がデータ送信に長い時間を要することがある。しかし、サイズの大きなデータを何度も再送することを考えると、多くの場合、データを分割して送信する方が短い時間でデータを伝達することができる。もちろん、分割データのサイズが大きいと、データを分割しても短い時間でデータが伝達されないこともある。こうした理由から、1つのパケットを送信するのに要する時間や伝送誤り率のデータサイズ依存性等を考慮して適切なサイズにデータを分割する工夫が求められている。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、比較的処理負荷が小さい方法で伝送誤り率を考慮した適切な分割データサイズを決定することが可能な、新規かつ改良された通信システム、通信装置、及びパケット長の制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、受信したデジタル変調信号から軟判定データを検出する軟判定データ検出部と、前記軟判定データ検出部で検出された軟判定データのばらつき度合いを表す指標を算出する指標算出部と、前記指標算出部で算出された指標に応じてパケット長を制御するパケット長制御部と、を備える、通信装置が提供される。
また、前記指標算出部は、前記デジタル変調信号に含まれる各パケットの一部又は全部について前記軟判定データの標準偏差を算出する標準偏差算出部と、前記各パケットの一部又は全部について前記軟判定データの絶対値に対する平均値を算出する絶対値平均算出部と、を有していてもよい。この場合、前記標準偏差算出部で算出された標準偏差、及び前記絶対値平均算出部で算出された平均値に基づいて前記指標が算出される。
また、前記指標算出部は、前記標準偏差σ及び前記平均値Eに基づいて前記指標S=σ/(2*E)を算出するように構成されていてもよい。
また、前記パケット長制御部は、前記指標Sが大きい場合に前記パケット長を短くし、前記指標Sが小さい場合に前記パケット長を長くするように構成されていてもよい。
また、前記パケット長制御部は、所定のパケット長と前記指標Sとを対応付けるための所定のテーブルを参照し、前記指標算出部で算出された指標Sに応じて前記所定のパケット長を選択し、当該所定のパケット長でデータをパケット化するように構成されていてもよい。
また、前記パケット長制御部は、前記指標Sに対応する通信状態の場合にkビットのパケットに分けて送信されたnビット(n>k)のデータが全て送信されるまでに要する時間の期待値を推定するための所定の計算式を用いて当該期待値が最小となるパケット長kを算出するパケット長算出部と、前記指標算出部で算出された指標S及び送信データのビット数nに応じて前記パケット長算出部により算出されるパケット長kに基づいて送信データを分割し、当該分割後の送信データをパケット化するパケット化部と、を含んでいてもよい。
また、上記の通信装置は、前記指標算出部で算出された指標の情報を前記デジタル変調信号の送信元に送信する指標送信部をさらに備えていてもよい。
また、上記の通信装置は、前記指標算出部で算出された指標が所定の閾値を上回る場合にデータの送信処理を停止させ、前記指標が所定の閾値を下回る場合にデータの送信処理を再開させる通信制御部をさらに備えていてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、送信したデジタル変調信号の送信先で当該デジタル変調信号の軟判定データが検出され、当該軟判定データのばらつき合いを表す指標が算出されて自装置に送信された場合に当該指標を受信する指標受信部と、前記指標受信部で受信された指標に応じてパケット長を制御するパケット長制御部と、を備える、通信装置が提供される。
また、前記パケット長制御部は、前記指標が大きい場合に前記パケット長を短くし、前記指標が小さい場合に前記パケット長を長くするように構成されていてもよい。
また、前記パケット長制御部は、所定のパケット長と前記指標とを対応付けるための所定のテーブルを参照し、前記指標算出部で算出された指標に応じて前記所定のパケット長を選択し、当該所定のパケット長でデータをパケット化するように構成されていてもよい。
また、前記パケット長制御部は、前記指標Sに対応する通信状態の場合にkビットのパケットに分けて送信されたnビット(n>k)のデータが全て送信されるまでに要する時間の期待値を推定するための所定の計算式を用いて当該期待値が最小となるパケット長kを算出するパケット長算出部と、前記指標算出部で算出された指標S及び送信データのビット数nに応じて前記パケット長算出部により算出されるパケット長kに基づいて送信データを分割し、当該分割後の送信データをパケット化するパケット化部と、を含んでいてもよい。
また、上記の通信装置は、前記指標受信部で受信された指標が所定の閾値を上回る場合に所定のパケットを含むデジタル変調信号を送信させる通信制御部をさらに備えていてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、デジタル変調信号を第2通信機に送信する信号送信部と、前記第2通信機から送信された指標を受信する指標受信部と、前記指標受信部で受信された指標に応じて前記第2通信機に送信するパケットのパケット長を制御するパケット長制御部と、を有する、第1通信機と;前記第1通信機から送信されたデジタル変調信号を受信する信号受信部と、前記信号受信部で受信されたデジタル変調信号から軟判定データを検出する軟判定データ検出部と、前記軟判定データ検出部で検出された軟判定データのばらつき度合いを表す指標を算出する指標算出部と、前記指標算出部で算出された指標を前記第1通信機に送信する指標送信部と、を有する、前記第2通信機と;を含む、通信システムが提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、受信したデジタル変調信号から軟判定データを検出する軟判定データ検出ステップと、前記軟判定データ検出ステップで検出された軟判定データのばらつき度合いを表す指標を算出する指標算出ステップと、前記指標算出ステップで算出された指標に応じてパケット長を制御するパケット長制御ステップと、を含む、パケット長の制御方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、送信されたデジタル変調信号の送信先で当該デジタル変調信号の軟判定データが検出され、当該軟判定データのばらつき合いを表す指標が算出されて当該デジタル変調信号の送信元に送信された場合に当該指標を受信する指標受信ステップと、前記指標受信ステップで受信された指標に応じてパケット長を制御するパケット長制御ステップと、を含む、パケット長の制御方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、第1通信機により、デジタル変調信号を第2通信機に送信する信号送信ステップと、前記第2通信機により、前記第1通信機から送信されたデジタル変調信号を受信する信号受信ステップと、前記信号受信ステップで受信されたデジタル変調信号から軟判定データを検出する軟判定データ検出ステップと、前記軟判定データ検出ステップで検出された軟判定データのばらつき度合いを表す指標を算出する指標算出ステップと、前記指標算出ステップで算出された指標を前記第1通信機に送信する指標送信ステップと、前記第1通信機により、前記第2通信機から送信された指標を受信する指標受信ステップと、前記指標受信ステップで受信された指標に応じて前記第2通信機に送信するパケットのパケット長を制御するパケット長制御ステップと、を含む、パケット長の制御方法が提供される。
以上説明したように本発明によれば、比較的処理負荷が小さい方法で伝送誤り率を考慮した適切な分割データサイズを決定することが可能になる。
本発明の第1実施形態に係る通信システムの構成例を示す説明図である。 再送制御方法及びデータ分割送信方法の概要を示す説明図である。 デジタル変調信号の送信時における信号波形の一例を示す説明図である。 デジタル変調信号の受信時における信号波形の一例を示す説明図である。 受信信号から得られる軟判定データ(振幅値)の分布を示す説明図である。 受信信号から得られる軟判定データ(振幅値)のヒストグラムを示す説明図である。 同実施形態に係るパケット長変更方法を示す説明図である。 同実施形態に係る通信装置の機能構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る通信装置により算出される指標とビットエラーレートとの関係を示す説明図である。 同実施形態に係る通信装置により算出される指標とビットエラーレートとの関係、及び指標テーブルの構成例を示す説明図である。 同実施形態の一変形例に係るパケット長変更部の詳細な機能構成を示す説明図である。 同変形例に係るパケット長の決定方法を示す説明図である。 同変形例に係るパケット長決定方法に基づいて決定された指標テーブルの一例を示す説明図である。 同変形例に係るパケット長決定方法に基づいて決定されたパケット長と指標との関係を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係るパケット長変更方法を示す説明図である。 同実施形態に係る通信装置の機能構成例を示す説明図である。 同実施形態に係るパケット長変更部の機能構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る送信パケットの構成例を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る通信装置の機能構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る通信装置のハードウェア構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る通信装置のレジスタ構成を示す説明図である。 同実施形態に係る統計処理部の回路構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る演算処理部の構成例を示す説明図である。 同実施形態の一変形例に係る通信装置のハードウェア構成例を示す説明図である。 同変形例の通信装置による処理の流れを示す説明図である。 同変形例の通信装置による処理の流れを示す説明図である。 本発明の各実施形態に係る通信装置に含まれる軟判定データ生成部の回路構成例を示す説明図である。 本発明の各実施形態に係る通信装置に含まれる軟判定データ生成部の回路構成例を示す説明図である。 本発明の各実施形態に係る通信装置に含まれる軟判定データ生成部の回路構成例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[説明の流れについて]
ここで、以下に記載する本発明の実施形態に関する説明の流れについて簡単に述べる。
まず、図1を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る通信システム10の構成について簡単に説明する。次いで、図2を参照しながら、再送制御方法及びデータ分割送信方法について説明する。次いで、図3〜図6を参照しながら、同実施形態に係る伝送誤り率の推定方法について説明する。次いで、図7を参照しながら、同実施形態に係るパケット長変更方法について説明する。
次いで、図8を参照しながら、同実施形態に係る各通信装置の機能構成について説明する。この中で、図9、図10を参照しながら、伝送誤り率に相当する指標の決定方法について説明する。次いで、図11〜図14を参照しながら、伝送誤り率に相当する指標の算出方法について説明すると共に、当該算出方法を用いて算出した指標に基づいて適切にパケット長を変更する方法について説明する。
次いで、図15を参照しながら、本発明の第2実施形態に係るパケット長変更方法について説明する。次いで、図16、図17を参照しながら、同実施形態に係る各通信装置の機能構成について説明する。次いで、図18を参照しながら、同実施形態に係る送信パケットの構成及び指標送信方法について説明する。
次いで、図19を参照しながら、本発明の第3実施形態に係る各通信装置の機能構成について説明する。次いで、図20〜図23を参照しながら、同実施形態に係る各通信装置のハードウェア構成について説明する。次いで、図24を参照しながら、同実施形態の一変形例に係る各通信装置のハードウェア構成について説明する。次いで、図25を参照しながら、同実施形態に係るデータ読み書き処理の流れについて説明する。次いで、図26を参照しながら、同実施形態に係るパケットの送信方法について説明する。また、図27〜図29を参照しながら、軟判定データの検出方法について説明する。
(説明項目)
1:第1実施形態
1−1:システム構成
1−2:再送制御方法及びデータ分割送信方法
1−3:伝送誤り率の推定方法
1−4:パケット長変更方法
1−5:通信装置の機能構成
1−5−1:第1通信装置100の機能構成
1−5−2:第2通信装置200の機能構成
1−5−3:(変形例)パケット長の求め方
2:第2実施形態
2−1:パケット長変更方法
2−2:通信装置の機能構成
2−2−1:第1通信装置300の機能構成
2−2−2:第2通信装置400の機能構成
3:第3実施形態
3−1:通信装置の機能構成
3−1−1:第1通信装置500の機能構成
3−1−2:第2通信装置600の機能構成
3−2:各通信装置のハードウェア構成例
3−3:(変形例)各通信装置のハードウェア構成例
3−4:データ読み書き処理の流れ
3−5:動的なパケット長変更処理を含む送信方法
4:補遺
4−1:軟判定データの検出方法
4−1−1:サンプリングクロック生成部800の回路構成
4−1−2:軟判定ベースバンド信号生成部820の回路構成
4−1−3:データ生成部830の回路構成
<1:第1実施形態>
本発明に係る第1実施形態について説明する。本実施形態は、通信状態を評価するための指標を算出し、当該指標に基づいてパケット長を動的に変化させる方法に関する。
無線通信を行う場合においてデータを複数のブロックに分割して送信することがある。これは、大容量のデータほどデータ系列の中で誤りの生じる確率が増大するためである。データ系列中に誤りが生じた場合、正しいデータが取得されるまでデータの再送が繰り返され、最終的に正しいデータが取得される。しかし、通信路の状態が悪い場合、いくら再送しても正しいデータは得られない。その結果、通信時間が長くなり、利用者の利便性が損なわれてしまう。そこで、通信路の状態が悪くても正しいデータが取得できるようにデータを小さいサイズのブロックに分割して送信する方法が用いられる。
しかしながら、データをブロックに分割すると、あるブロックを送信してから次のブロックを送信する間にインターバルの時間が生じる。そのため、データを分割しすぎると、インターバルの時間が増大してしまう。その結果、インターバルの時間が増大した分だけ通信時間が長くなり、利用者の利便性が損なわれてしまう。そこで、通信時間を短くして利用者の利便性を高めるためには、通信路の状態を適切に評価し、データを通信路の状態に応じた適切な長さに分割して送信する必要がある。こうした要求に対し、本実施形態は、通信路の状態を適切に評価する方法、及びその評価結果に応じて適切な長さにデータを分割する方法を提供するものである。
[1−1:システム構成]
まず、図1を参照しながら、本実施形態に係る通信システム10のシステム構成について簡単に説明する。図1は、本実施形態に係る通信システム10の概略的なシステム構成を示す説明図である。なお、後述する通信システム20、30についてもシステムの基本的な構成自体は実質的に同じである。
図1に示すように、通信システム10は、第1通信装置100と、第2通信装置200とを含む。第1通信装置100は、第2通信装置に対してデータを送信することができる。さらに、第2通信装置200は、第1通信装置100に対してデータを送信することができる。また、第1通信装置100から第2通信装置200にデータが送信される場合のデータの伝送路を通信チャネルCH12と表記する。同様に、第2通信装置200から第1通信装置100にデータが送信される場合のデータの伝送路を通信チャネルCH21と表記する。
通常、通信チャネルCH12のチャネル特性と通信チャネルCH21のチャネル特性とは異なる。但し、第1通信装置100、及び第2通信装置200が見通しが良い位置に設置されている場合、通信チャネルCH12、CH21のチャネル特性が同じであるとみなせる場合もある。第1実施形態においては、通信チャネルCH12、CH21のチャネル特性が同じとみなせる状況を想定した場合について通信状態の評価方法、及びその評価結果に基づくデータの分割方法が説明される。もちろん、これらの方法は、通信チャネルCH12、CH21のチャネル特性が異なる場合にも拡張することができる。こうした拡張については、後述する第2及び第3実施形態において説明される。
[1−2:再送制御方法及びデータ分割送信方法]
ここで、図2を参照しながら、データの再送制御方法、及びデータ分割送信方法について簡単に説明する。図2は、データの再送制御方法、及びデータ分割送信方法を説明するための説明図である。なお、図2に示したパケット構成及び通信時間は一例である。
図2の(A)は、分割元のデータをそのまま送信する場合のパケット構成を示したものである。また、同図は、分割せずにデータを送信した場合に要する通信時間t0を示している。そして、図2の(B)は、データを分割せずに再送した場合に要する通信時間t1を示したものである。一方、図2の(C)は、データを2分割して送信する場合のパケット構成、及び分割ブロックの1つが再送される場合に要する通信時間t2を示したものである。同様に、図2の(D)は、データを4分割して送信する場合のパケット構成、及び分割ブロックの1つが再送される場合に要する通信時間t3を示したものである。
(A)に示すように、Nバイトのデータを送信する場合について考える。上記の通り、このデータを送信するには、データの送信時間にヘッダの送信時間及びインターバルの時間を加えてt0の通信時間が費やされる。仮に、ヘッダの直後に位置するデータの先頭部分に誤りが検出された場合、再送(B)、2分割して再送(C)、4分割して再送(D)を行うことが対策として考えられる。(B)に示すように、再送を行う場合、データを送るまでに要する時間t1は、再送を行わない場合の2倍(t1=2*t0)になる。
一方、2分割して再送する場合(C)、分割した前半のデータのみを再送すればよいため、データを送るのに要する時間t2は再送を行わない場合の1.5倍で済む。但し、ヘッダを送るのに要する時間やインターバルの時間は3倍になっている。しかし、ヘッダ及びデータを送るのに要する時間とインターバルの時間とを合わせた総時間t2は、そのまま再送する場合(A)よりも時間Δt12だけ短くなっている。
また、4分割して再送する場合(D)、分割した前半のデータのみを再送すればよいため、データを送るのに要する時間t3は再送を行わない場合の1.25倍で済む。但し、ヘッダを送るのに要する時間やインターバルの時間は4倍になっている。そのため、ヘッダ及びデータを送るのに要する時間とインターバルの時間とを合わせた総時間t3は、そのまま再送する場合(A)よりも長くなってしまう。これらの結果から、図2の例では、データを2分割にして送るのが通信にかかる総時間が最小であることが分かる。
このように、送信するデータの長さ、ヘッダやインターバルの長さ、データの分割数、再送回数等に応じて適切なデータ長が決定される。そのため、通信路の状況に応じて単純に再送を繰り返すのではなく、通信路の状況に応じて適切な長さにデータを分割して送信することで、総通信時間を短縮することが可能になる。そこで、以下では、通信路の状況を適切に評価する方法、及びその評価結果を用いて分割データの長さを決定する方法について順次説明する。なお、通信路の状況は、伝送誤り率を見積もることで評価することができる。そこで、比較的簡単な構成で伝送誤り率を見積もる方法について説明する。
[1−3:伝送誤り率の推定方法]
まず、図3を参照する。図3は、送信時におけるデジタル変調信号の信号波形を模式的に示したものである。送信時におけるデジタル変調信号は、通信チャネルCH12の影響を受けていない。そのため、デジタル変調信号の振幅値は振幅A又は振幅Bのいずれかである。仮に、通信チャネルCH12がノイズの全く存在しない理想的な伝送路である場合、受信時におけるデジタル変調信号の信号波形も図3のようになる。しかし、実際には通信チャネルCH12においてデジタル変調信号にノイズが付加されるため、受信時におけるデジタル変調信号の信号波形は図4のようになる。
図4は、受信時におけるデジタル変調信号の信号波形を模式的に示したものである。なお、図4に示した信号波形は、受信信号にアナログデジタル変換処理を施したり、或いは、所定の軟判定処理を施したりすることで得られる。つまり、図4は、受信時におけるデジタル変調信号の軟判定データ(以下、振幅値と呼ぶ場合がある。)で表現された信号波形の一例である。なお、横軸は、データクロックの周期を単位とする時間軸である。図4の信号波形は、図3の信号波形とは異なり、伝送路におけるノイズの影響を受けて振幅Aと振幅Bとの間にある値を多く含んでいる。
軟判定データの大きさは、各振幅値の符号を判定して得られる硬判定データの確からしさを表すものである。従って、図4のように振幅値の経時的な変化が大きい信号波形から正しく元のデータを復元することは難しい。例えば、軟判定データが0に近い場合、その軟判定データの符号から得られる硬判定データの正誤を容易に判定することはできない。しかし、軟判定データを統計的に解析することで、通信チャネルCH12における伝送誤りの発生度合いを推定することは可能である。例えば、図4に示す信号波形のタイムレンジを拡大すると、図5のような分布図が得られる。
図5の分布図から分かるように、受信したデジタル変調信号から得られる軟判定データには、2つの分布中心(分布中心A、分布中心B)が存在する。そして、各分布中心を基準にして2つの分布(分布A、分布B)が存在している。但し、分布Aに含まれる軟判定データの集合と分布Bに含まれる軟判定データの集合とは独立した集合ではない。従って、より正確に表現するならば、2つの分布中心A、Bを持つ1つの分布が存在する。この分布の特性を明確にするために、図6に軟判定データのヒストグラムを示した。図6において、縦軸は各軟判定データの検出頻度であり、横軸は軟判定データの値である。
図6に示すように、図5に示す分布図からは、分布中心Aに対応する振幅値、及び分布中心Bに対応する振幅値にピークを持つヒストグラムが得られる。なお、図6の鎖線及び斜線は、説明のために付加されたものである。既に述べた通り、硬判定データは、軟判定データの符号を判定することにより得られる。つまり、本来正の符号を持つべき軟判定データが負の符号を持つ場合、その軟判定データの符号に基づいて得られる硬判定データは誤りになる。図6のヒストグラムにおいては、分布中心Aを基準に分布する分布Aに含まれるべき軟判定データの点が分布中心Bを基準に分布する分布Bに含まれている場合、その軟判定データの点は誤りになる。
そこで、各分布中心を基準に分布する軟判定データの集合全体の中で上記の誤りに相当する軟判定データの集合が占める割合が算定できれば伝送誤り率を見積もることができる。軟判定データ全体の量は、ヒストグラムの面積により算出することができる。一方、誤りに相当する軟判定データの量を見積もるには少し工夫が必要である。ここで、再び図6のヒストグラムを参照する。図6のヒストグラムは、分布中心Aを中心とする正規分布(以下、正規分布A)と、分布中心Bを中心とする正規分布(以下、正規分布B)とを合わせた形状に近い形状である。また、図6のヒストグラムは、振幅値0を基準に鏡面対称な形状を有している。
そこで、分布中心Aを中心とする正規分布Aでヒストグラムを近似し、近似した正規分布Aが振幅値0より小さい範囲(分布中心B寄り)にはみ出す面積を算出することで、はみ出し面積から誤りに相当する軟判定データの量を見積もることができる。図6に示した斜線部分は、ヒストグラムにフィッティングした正規分布A(及び正規分布B)のはみ出し領域を示すものである。つまり、ヒストグラムで囲まれる面積と斜線で示された面積との比率を求めることで、伝送誤り率を推定することができる。逆に言えば、一方の分布中心を基準として正規分布で近似されるヒストグラムの一部から得られる軟判定データの分散値及び分布中心の位置(各分布の平均値)に基づいて伝送誤り率に相当する指標を算出することができる。
通常、受信信号の伝送誤り率を求めるためには、受信側において予め元のデータが分かっている必要がある。また、伝送誤り率を高い精度で求めるためには、ある程度のデータ量が必要になる。しかし、上記の平均値及び分散値は、元のデータが分からなくても算出可能である。さらに、これらの値は短い区間のデータを用いて簡単に求めることができる。こうした利点を踏まえ、本実施形態においては、上記の平均値及び分散値に基づいて決定される伝送路の通信品質を評価するための統計的な指標が利用される。以下、指標の算出に用いる信号の受信工程から分割データを含む信号の送信に致る処理の全体的な流れについて説明すると共に、各工程の処理を実現するための装置構成について順次説明する。
[1−4:パケット長変更方法]
まず、図7を参照しながら、本実施形態に係るパケット長の変更処理を含む全体的な処理工程について説明する。図7は、本実施形態に係るパケット長の変更処理を含む全体的な処理工程を示す説明図である。なお、図7に示す各ステップの処理は、通信システム10に含まれる第1通信装置100又は第2通信装置200により実行される。
図7に示すように、まず、第1通信装置100から第2通信装置200に向けてデータが送信される(S102)。なお、ステップS102で送信されるデータは任意のデータである。また、送信されるデータは、所定の変調方式で変調され、変調信号の形で第2通信装置200に送信される。次いで、第2通信装置200は、第1通信装置100から送信されたデータ(変調信号)を受信する(S104)。次いで、第2通信装置200は、受信した変調信号から軟判定データ列を生成する(S106)。なお、軟判定データ列は、例えば、アナログデジタルコンバータや後述する軟判定データの検出方法等を用いて検出することができる。
次いで、第2通信装置200は、ステップS106で生成された軟判定データ列を用いて所定の統計処理を実行し、通信チャネルCH12における通信状態を評価するための指標を算出する(S108)。この指標は、ステップS106で生成された軟判定データ列のばらつき度合いを表すものである。既に述べた通り、軟判定データのばらつき度合い(例えば、分散値)に基づいて伝送誤り率に相当する評価指標が算出できる。ステップS108では、こうした評価指標が算出される。例えば、通信チャネルCH12の通信状態が悪い場合に大きな値をとり、通信状態が良好な場合に小さな値をとる指標が算出される。
次いで、第2通信装置200は、ステップS108で算出された指標に基づいて送信するデータ系列のパケット長を変更する(S110)。例えば、第2通信装置200は、指標の値が大きい場合にパケット長を短く変更し、指標の値が小さい場合にパケット長を長く変更する。そして、第2通信装置200は、変更後のパケット長でデータを分割し、分割後の各データをパケット化して第1通信装置100に送信する(S112)。なお、各分割データのパケット(以下、分割パケット)は、所定の変調方式で変調され、変調信号の形で送信される。そして、第1通信装置100により分割パケットのデータが受信される(S114)。
全ての分割パケットを受信すると、第1通信装置100は、分割パケットを結合して元のデータを復元する。このような方法を用いることで、伝送路の状態に応じて送信系列のパケット長を動的に変更することが可能になる。その結果、通信チャネルCH12のチャネル特性が変化した場合においても適切なパケット長でデータを分割送信することが可能になり、通信時間が短縮される。その結果、利用者の利便性を向上させることができる。
以上、本実施形態に係るパケット長の変更方法に関し、全体的な処理の流れについて説明した。なお、上記の方法は、通信チャネルCH12、CH21のチャネル特性が同じとみなせる場合に適用されるものである。通信チャネルCH12、CH21のチャネル特性が異なる場合については後段の第2又は第3実施形態において詳述する。次に、上記の方法を実現するための各通信装置の機能構成について説明する。
[1−5:通信装置の機能構成]
以下、上記の方法を実現することが可能な通信システム10に含まれる第1通信装置100及び第2通信装置200の機能構成について詳細に説明する。なお、本実施形態の技術的特徴は、主に第2通信装置200の機能構成に含まれている。
(1−5−1:第1通信装置100の機能構成)
まず、図8を参照しながら、第1通信装置100の機能構成について説明する。図8には、本実施形態に係る第1通信装置100の機能構成例が示されている。
図8に示すように、第1通信装置100は、主に、変調部102と、信号送信部104と、信号受信部106と、復調部108とを有する。上記の通り、本実施形態における第1通信装置100の主な役割は、第2通信装置200に向けてデータを送信し、第2通信装置200から送信されるデータを受信することである。
まず、送信データが変調部102に入力される。変調部102では、所定の変調方式に基づいて送信データが変調され、変調信号が生成される。所定の変調方式としては、例えば、位相偏移変調方式や振幅変調方式等の方式が用いられる。変調部102で生成された変調信号は、信号送信部104に入力される。変調信号が入力されると、信号送信部104は、第2通信装置200に向けて変調信号を送信する。
上記の通り、第2通信装置200では、受信した変調信号に基づいて指標が算出され、その指標に基づいて変更されたパケット長で分割パケットが生成される。この分割パケットは、変調信号の形で第2通信装置200から第1通信装置100に送信される。第1通信装置100は、信号受信部106により分割パケットを含む変調信号を受信する。そして、信号受信部106で受信された変調信号は復調部108に入力される。復調部108では、各分割パケットに含まれる分割データが読み出され、全ての分割データが結合されて元のデータが復元される。
以上、第1通信装置100の機能構成について説明した。
(1−5−2:第2通信装置200の機能構成)
次に、図8を参照しながら、第2通信装置200の機能構成について説明する。図8には、本実施形態に係る第2通信装置200の機能構成例が示されている。
図8に示すように、第2通信装置200は、主に、信号受信部202と、軟判定データ生成部204と、指標計算部206と、通信制御部208と、パケット長変更部210と、変調部212と、信号送信部214とを有する。また、パケット長変更部210には、パケット長選択部232、及びパケット化部234が含まれる。
上記のように第1通信装置100から変調信号が送信されると、その変調信号は、信号受信部202により受信される。そして、信号受信部202で受信された変調信号は、軟判定データ生成部204に入力される。変調信号が入力されると、軟判定データ生成部204は、変調信号から軟判定データを生成する。軟判定データ生成部204は、例えば、アナログデジタル変換や後述する軟判定データの検出方法(図27、図28、図29を参照)を用いて各ビット値を2ビット以上の値(軟判定データ値)として検出する。例えば、軟判定データ生成部204は、図4に示した振幅値のような軟判定データ列を検出することができる。
軟判定データ生成部204で生成された軟判定データ列は、指標計算部206に入力される。軟判定データ列が入力されると、指標計算部206は、軟判定データ列に含まれるデータ値の数(以下、母数ERNUM)をカウントする。また、指標計算部206は、各軟判定データの絶対値を算出する。そして、指標計算部206は、各軟判定データの絶対値を加算して絶対値和(ERABS)を算出する。さらに、指標計算部206は、母数ERNUM及び絶対値和ERABSを用いて絶対値の平均(以下、絶対値平均AVE)を算出する。また、指標計算部206は、各軟判定データの二乗値を算出すると共に、当該二乗値の和(以下、二乗値和ERSQA)を算出する。
そして、指標計算部206は、上記の母数ERNUM、二乗値和ERSQA、絶対値和ERABSを用いて軟判定データ列に関する標準偏差(STDEV)を算出する。なお、絶対値平均AVE、及び標準偏差STDEVは、下記の式(1)及び式(2)に基づいて算出される。絶対値平均AVE、及び標準偏差STDEVを算出すると、指標計算部206は、下記の式(3)に基づいて指標(SDI)を算出する。
Figure 2010199751
図6を参照しながら既に説明したように、軟判定データ列の分布と伝送誤り率との間には相関がある。そのため、軟判定データ列のばらつき度合いに対応する標準偏差STDEV(又は分散値STDEV)に基づく指標SDIは、伝送路の通信状況を評価するための評価値として利用することができる。実際、指標SDIとビット誤り率(bER)との間には、図9に示すような関係がある。図9から指標SDIとビット誤り率bERとの間に一対一の関係が存在することが理解されるであろう。
ここで、指標SDIとビット誤り率bERとの関係について、より詳細に考察する。ビット誤り率bERが図6に示したヒストグラムの面積から見積もることができる点については既に説明した通りである。具体的には、軟判定データが正(又は負)の領域にある分布中心を基準とした正規分布(平均値E、分散σ)が負(又は正)の領域にはみ出している部分の面積比を求めることでビット誤り率bERの大きさを推定することができる。この点を考慮し、ビット誤り率bERの大きさを上記の指標SDIで表現すると、下記の式(4)のようになる。但し、erfc{…}は、累積誤差相補関数を表す。
Figure 2010199751
上記の式(4)からも指標SDIとビット誤り率bERとの間に一対一の関係が存在することを理解することができる。このようにして指標計算部206で算出された指標SDIは、通信制御部208、及びパケット長変更部210に入力される(図8を参照)。
指標SDIが入力されると、通信制御部208は、指標SDIの大きさに応じてデータの送信を停止させたり、停止したデータの送信を再開させたりする。例えば、指標SDIが所定値よりも大きい場合、通信制御部208は、通信環境が劣化したと判断し、信号送信部214に対してデータの送信を停止させるための制御信号を入力する。また、指標SDIが所定値を下回った場合、通信制御部208は、通信環境が改善したと判断し、信号送信部214に対してデータの送信を再開させるための制御信号を入力する。
なお、上記の所定値は、パケット長を変更してもデータを所定時間内に正しく送信することが難しいような通信状態に対応する指標SDIの値である。このような構成にすることで、通信環境が劣化している場合にはデータの送信を控え、ランダム又は所定の時間経過後、或いは、通信環境が改善した後にデータの送信を再開することができるようになる。同一チャネルを利用する多数の通信機が周囲に存在している場合、適切にデータの送信タイミングを調整することが求められる。こうした状況において、各通信機が上記指標SDIを算出し、その指標SDIに基づいて送信タイミングを制御することで、より効率的にデータの送信タイミングを調整することができるようになる。
さて、パケット長変更部210は、指標SDIが入力されると、指標SDIの大きさに応じてパケット長を変更し、変更後のパケット長で分割パケットを生成する。上記の通り、パケット長変更部210には、パケット長選択部232、及びパケット化部234が含まれている。パケット長選択部232は、入力された指標SDIに応じて適切なパケット長を選択する手段である。一方、パケット化部234は、パケット長選択部232で選択されたパケット長で送信データを分割し、分割後の送信データをパケット化して分割パケットを生成する手段である。
まず、パケット長選択部232に指標SDIが入力される。指標SDIが入力されると、パケット長選択部232は、指標SDIと所定のパケット長とが対応付けられた指標テーブル(図10を参照)を参照して適切なパケット長を選択する。ここで、図10を参照しながら、指標テーブルの構成について説明する。図10は、本実施形態に係る指標テーブルの構成例を示す説明図である。
上記の指標テーブルは、指標SDIとビット誤り率bERとの関係に基づいて設定される。既に述べた通り、指標SDIとビット誤り率bERとは一対一の関係を有する。また、ビット誤り率bERが決まると、下記の式(5)に基づいて所定サイズのパケットを伝送した際に発生するエラー発生率P(誤り訂正が無い場合)を見積もることができる。下記の式(5)において、pは、上記の式(4)で算出されるビット誤り率bERである。一方、エラー発生率Pは、パケット中のn個のデータの中でk(k>0)個のデータが誤りとなる確率の和である。また、項目欄に記載された値1024[Byte]〜64[Byte]は、送信データのパケット長を表す。
Figure 2010199751
表(A)のエラー発生率Pから表(B)の指標テーブルが設定されるが、エラー発生率Pをどれくらい許容するかはアプリーションや通信方法等に依存して決まる。そのため、エラー発生率Pの値が大きい場合にパケット長が短くなるよう、アプリケーションや通信方法等に応じて適宜調整された値に指標テーブルが設定される。例えば、表(B)のような値で指標テーブルが設定される。このように設定された指標テーブルを用いることで、大きなデータを通信する場合に要する総通信時間を短くすることが期待される。
再び図8を参照する。パケット長選択部232は、上記のような指標テーブルを参照し、指標計算部206で算出された指標SDIに対応するパケット長を選択する。そして、パケット長選択部232で選択されたパケット長の情報は、パケット化部234に入力される。さらに、パケット化部234には、第2通信装置200から第1通信装置100に送信される送信データが入力される。パケット長の情報及び送信データが入力されると、パケット化部234は、パケット長の情報に基づいて送信データを分割し、分割後の各送信データ(分割データ)をパケット化して分割パケットを生成する。パケット化部234で生成された分割パケットは、変調部212に入力される。
パケット長変更部210(パケット化部234)から分割パケットが入力されると、変調部212は、所定の変調方式に基づいて分割パケットを変調し、変調信号を生成する。そして、変調部212で生成された変調信号は、信号送信部214に入力される。変調信号が入力されると、信号送信部214は、入力された変調信号を第1通信装置100に送信する。なお、信号送信部214は、通信制御部208から入力された制御信号に応じて変調信号を送信停止したり、又は送信再開したりする。また、信号送信部214は、通信制御部208から送信停止の制御信号が入力された場合に、伝送路の通信状態を検査するための検査用パケットを第1通信装置100に送信するように構成されていてもよい。
以上、第2通信装置200の機能構成について説明した。上記の通り、本実施形態においては、受信した変調信号から得られる軟判定データ列の統計値に基づいて指標SDIを算出し、その指標SDIに応じてパケット長を変更する構成に技術的特徴がある。このような構成にすることで、伝送路の通信状態を適切に評価し、その評価結果に応じた適切なパケット長の分割パケットを生成することが可能になり、データ全体を送るのに要する総通信時間を短縮することができる。その結果、利用者の利便性が向上する。
(1−5−3:(変形例)パケット長の求め方)
これまで、指標SDIに応じたパケット長が所定の指標テーブルに基づいて選択されることを前提に説明が行われてきた。しかし、指標SDIが得られると、nビットのデータをkビットの分割パケットで送るのに要する総通信時間の期待値が計算できる。そのため、計算により得られる総通信時間の期待値から適切なパケット長を決定する方法も考えられる。そこで、この方法を本実施形態の一変形例として提案する。この方法を適用する場合、パケット長変更部210の機能構成は、図11のように変更される。図11は、本変形例に係るパケット長変更部210の機能構成例を示す説明図である。
図11に示すように、パケット長変更部210は、パケット長算出部236、及びパケット化部234を含む。つまり、パケット長選択部232がパケット長算出部236に置き換えられている。また、パケット化部234の機能構成は同じである。そこで、以下では、パケット長算出部236によるパケット長の算出方法について詳細に説明する。
まず、総通信時間を最短にするパケット長を決めるためには、ヘッダやインターバル等を考慮する必要がある。ヘッダやインターバル等の長さには、パケット長に比例する時間t0と、パケット長に関係無く一定の時間t1とがある。パケット長に比例する時間t0には、通信時間や内部メモリへのアクセス時間等が含まれる。例えば、パケット長1ビットを送る際に要する総時間をt0と定義する。一方、パケット長に関係無くパケット毎に発生する一定の時間t1には、例えば、ヘッダの長さ等が含まれる。
これらの時間t0、t1を考慮した場合、nビットのデータをkビットのパケットに分けて送る際に要する総時間の期待値は、下記の式(6)に基づいて算出される。但し、pは、ビット誤り率bERを表す。また、[…]は、…の整数部分を表す。
Figure 2010199751
ここで、パケット長に比例する時間t0=400[ns]、パケット毎に発生する時間t1=0.4[ms]、パケットの長さn=1024[Byte]とした場合に上記の式(6)を用いて算出される総通信時間の期待値を図12に示した。図12の縦軸は長さnのパケットを送るのに要する時間を表し、横軸はパケット長を表す。また、図12には、指標SDIの値を変化させて得られる5つのグラフ(A)〜(E)が記載されている。なお、図12においては、縦軸の値が小さくなればなるほど好ましい。従って、最適なパケット長は、各グラフの最小点に対応するパケット長である。
図12の例から、指標SDIが小さくなるにつれて((A)→(E))、最小点の位置がパケット長の短い方にシフトしていることが分かる。つまり、指標SDIが小さくなるにつれて最適なパケット長が短くなることが理解される。このような最小点の位置を決定するには、上記の式(6)で表現される総時間の期待値<T(k)>を変数kで微分し、微分値(下記の式(7))が0となるパケット長kを選択すればよい。その結果、最適なパケット長kは、下記の式(8)の演算式により決定されることになる。
Figure 2010199751
上記の式(8)に基づき、図12の例と同じ時間t0、t1の値を用いて算出した結果を表形式で図13に示した。また、図13の表をグラフ化して図14に示した。上記のようにして計算によりパケット長を算出することで、図13に例示したように、指標SDIの値に応じて細かな精度でパケット長が決定される。また、図14に示すように最適なパケット長が指標SDIの変化に対して滑らかに変化するため、この方法を用いると、急峻なパケット長の変更が少なくなる。このような構成は、例えば、パケット長算出部236に上記の式(8)で表現される演算式の情報を保持しておくことで実現される。
以上、変形例を含め、本発明の第1実施形態に係る通信システム10、第1通信装置100、第2通信装置200の構成について詳細に説明した。上記の構成を適用することにより、伝送路の通信状態を適切に評価し、その評価結果に応じて動的にパケット長を変更することが可能になる。
<2:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。上記の第1実施形態においては、通信チャネルCH12、CH21の通信状態が同じとみなせることが前提とされていた。そのため、第1通信装置100から第2通信装置200に送信された変調信号に基づいて指標SDIが算出され、その指標SDIが第2通信装置200から第1通信装置100に送信されるパケットのパケット長を決定する基準として用いられていた。しかし、この指標SDIは、通信チャネルCH12の通信状態を表したものである。そのため、通信チャネルCH12、CH21の通信状態が異なる場合、その指標SDIは適切な基準にならない。
そこで、本発明の第2実施形態においては、通信チャネルCH12、CH21の通信状態が互いに異なる状況において、適切に通信状態を評価し、その評価結果に応じてパケット長を変更する技術が提案される。
[2−1:パケット長変更方法]
まず、図15を参照しながら、本実施形態に係るパケット長の変更処理を含む全体的な処理工程について説明する。図15は、本実施形態に係るパケット長の変更処理を含む全体的な処理工程を示す説明図である。なお、図15に示す各ステップは、後述する通信システム20に含まれる第1通信装置300又は第2通信装置400により実現される。
図15に示すように、まず、第1通信装置300から第2通信装置400に向けてデータが送信される(S202)。なお、ステップS202で送信されるデータは任意のデータである。また、送信されるデータは、所定の変調方式で変調され、変調信号の形で第2通信装置400に送信される。次いで、第2通信装置400は、第1通信装置300から送信されたデータ(変調信号)を受信する(S204)。次いで、第2通信装置400は、受信した変調信号から軟判定データ列を生成する(S206)。なお、軟判定データ列は、例えば、アナログデジタルコンバータや後述する軟判定データの検出方法等を用いて検出することができる。
次いで、第2通信装置400は、ステップS206で生成された軟判定データ列を用いて所定の統計処理を実行し、通信チャネルCH12における通信状態を評価するための指標を算出する(S208)。この指標は、ステップS206で生成された軟判定データ列のばらつき度合いを表すものである。既に述べた通り、軟判定データのばらつき度合い(例えば、分散値)に基づいて伝送誤り率に相当する評価指標が算出できる。ステップS208では、こうした評価指標が算出される。例えば、通信チャネルCH12の通信状態が悪い場合に大きな値をとり、通信状態が良好な場合に小さな値をとる指標が算出される。
次いで、第2通信装置400は、ステップS208で算出された指標を第1通信装置300に送信する(S210)。次いで、第1通信装置300は、第2通信装置400から送信された指標を受信する(S212)。次いで、第1通信装置300は、ステップS212で受信した指標に基づいて送信するデータ系列のパケット長を変更する(S214)。例えば、第1通信装置300は、指標の値が大きい場合にパケット長を短く変更し、指標の値が小さい場合にパケット長を長く変更する。このとき、第1通信装置300がパケット長の変更に用いる指標は、第1通信装置300から第2通信装置400にデータを送信する際に経由する通信チャネルCH12の通信状態を評価したものである。
従って、通信チャネルCH12の通信状態を考慮して適切なパケット長が決定される。次いで、第1通信装置300は、変更後のパケット長でデータを分割し、分割後の各データをパケット化して第2通信装置400に送信する(S216)。なお、各分割データのパケット(以下、分割パケット)は、所定の変調方式で変調され、変調信号の形で送信される。次いで、第2通信装置400により分割パケットのデータが受信される(S218)。全ての分割パケットを受信すると、第2通信装置400は、分割パケットを結合して元のデータを復元する。
このような方法を用いることで、通信チャネルCH12、CH21の通信状態が異なる場合においても、伝送路の状態に応じて送信系列のパケット長を動的に変更することが可能になる。さらに、通信チャネルCH12のチャネル特性が変化した場合においても適切なパケット長でデータを分割送信することが可能になり、通信時間が短縮される。その結果、利用者の利便性を向上させることができる。
以上、本実施形態に係るパケット長の変更方法に関し、全体的な処理の流れについて説明した。このように、通信チャネルCH12、CH21のチャネル特性が異なる場合においても、上記の第1実施形態について説明した技術を容易に転用することができる。次に、上記の方法を実現するための各通信装置の機能構成について説明する。
[2−2:通信装置の機能構成]
以下、上記の方法を実現することが可能な通信システム20に含まれる第1通信装置300及び第2通信装置400の機能構成について詳細に説明する。なお、本実施形態の技術的特徴は、第1通信装置300及び第2通信装置400の双方に含まれている。
(2−2−1:第1通信装置300の機能構成)
まず、図16を参照しながら、第1通信装置300の機能構成について説明する。図16には、本実施形態に係る第1通信装置300の機能構成例が示されている。
図16に示すように、第1通信装置300は、主に、信号受信部302と、復調部304と、指標抽出部306と、通信制御部308と、パケット長変更部310と、変調部312と、信号送信部314とを有する。上記の通り、本実施形態における第1通信装置300の特徴的な機能は、第2通信装置400に向けて信号を送信し、その信号に基づいて算出される指標を第2通信装置400から受信してパケット長を変更する点にある。
まず、送信データのパケットがパケット長変更部310を介して変調部312に入力される。但し、ここで入力されるパケットは、分割パケットでも非分割パケットでもよい。パケットが入力されると、変調部312では、所定の変調方式に基づいてパケットが変調され、変調信号が生成される。所定の変調方式としては、例えば、位相偏移変調方式や振幅変調方式等の方式が用いられる。変調部312で生成された変調信号は、信号送信部314に入力される。変調信号が入力されると、信号送信部314は、第2通信装置400に向けて変調信号を送信する。
上記の通り、第2通信装置400では、受信した変調信号に基づいて指標が算出され、その指標が第1通信装置300に帰還される。第1通信装置300は、信号受信部302により指標を含む変調信号を受信する。そして、信号受信部302で受信された変調信号は復調部304に入力される。復調部304では、変調信号が復調され、当該変調信号に含まれるパケットのデータ部分が出力される。そして、復調部304から出力された受信データは、指標抽出部306に入力される。
受信データが入力されると、指標抽出部306は、受信データから指標を読み出す。そして、指標抽出部306により読み出された指標は、通信制御部308、及びパケット長変更部310に入力される。指標が入力されると、通信制御部308は、指標の大きさに応じてデータの送信を停止させたり、停止したデータの送信を再開させたりする。例えば、指標が所定値よりも大きい場合、通信制御部308は、通信環境が劣化したと判断し、信号送信部314に対してデータの送信を停止させるための制御信号を入力する。また、指標が所定値を下回った場合、通信制御部308は、通信環境が改善したと判断し、信号送信部314に対してデータの送信を再開させるための制御信号を入力する。
なお、上記の所定値は、パケット長を変更してもデータを所定時間内に正しく送信することが難しいような通信状態に対応する指標の値である。このような構成にすることで、通信環境が劣化している場合にはデータの送信を控え、ランダム又は所定の時間経過後、或いは、通信環境が改善した後にデータの送信を再開することができるようになる。同一チャネルを利用する多数の通信機が周囲に存在している場合、適切にデータの送信タイミングを調整することが求められる。こうした状況において、各通信機が上記指標を算出し、その指標に基づいて送信タイミングを制御することで、より効率的にデータの送信タイミングを調整することができるようになる。
さて、パケット長変更部310は、指標が入力されると、指標の大きさに応じてパケット長を変更し、変更後のパケット長で分割パケットを生成する。
例えば、パケット長変更部310には、図17の(A)に示すように、パケット長選択部332、及びパケット化部334が含まれる。パケット長選択部332は、入力された指標に応じて適切なパケット長を選択する手段である。パケット長選択部332は、入力された指標と所定のパケット長とが対応付けられた指標テーブル(図10を参照)を参照して適切なパケット長を選択する。そして、パケット長選択部332で選択されたパケット長の情報は、パケット化部334に入力される。パケット長の情報が入力されると、パケット化部334は、パケット長選択部332で選択されたパケット長で送信データを分割し、分割後の送信データをパケット化して分割パケットを生成する。
他の例として、パケット長変更部310には、図17の(B)に示すように、パケット長算出部336、及びパケット化部334が含まれる。パケット長算出部336は、入力された指標に応じて適切なパケット長を算出する手段である。例えば、パケット長算出部336は、上記の式(8)で表現される演算式の情報を保持しており、当該演算式を用いて指標に適合したパケット長を算出する。そして、パケット長算出部336で算出されたパケット長の情報は、パケット化部334に入力される。パケット長の情報が入力されると、パケット化部334は、パケット長算出部336で選択されたパケット長で送信データを分割し、分割後の送信データをパケット化して分割パケットを生成する。
このようにしてパケット長変更部310により生成された分割パケットは、変調部312に入力される。パケット長変更部310から分割パケットが入力されると、変調部312は、所定の変調方式に基づいて分割パケットを変調し、変調信号を生成する。そして、変調部312で生成された変調信号は、信号送信部314に入力される。変調信号が入力されると、信号送信部314は、入力された変調信号を第2通信装置400に送信する。なお、信号送信部314は、通信制御部308から入力された制御信号に応じて変調信号を送信停止したり、又は送信再開したりする。また、信号送信部314は、通信制御部308から送信停止の制御信号が入力された場合に、伝送路の通信状態を検査するための検査用パケットを第2通信装置400に送信するように構成されていてもよい。
以上、第1通信装置300の機能構成について説明した。
(2−2−2:第2通信装置400の機能構成)
次に、図16を参照しながら、第2通信装置400の機能構成について説明する。図16には、本実施形態に係る第2通信装置400の機能構成例が示されている。
図16に示すように、第2通信装置400は、主に、信号受信部402と、軟判定データ生成部404と、指標計算部406と、パケット化部408と、変調部410と、信号送信部412と、復調部414とを有する。
上記のように第1通信装置300から変調信号が送信されると、その変調信号は、信号受信部402により受信される。そして、信号受信部402で受信された変調信号は、軟判定データ生成部404に入力される。変調信号が入力されると、軟判定データ生成部404は、変調信号から軟判定データを生成する。軟判定データ生成部404は、例えば、アナログデジタル変換や後述する軟判定データの検出方法(図27、図28、図29を参照)を用いて各ビット値を2ビット以上の値(軟判定データ値)として検出する。例えば、軟判定データ生成部404は、図4に示した振幅値のような軟判定データ列を検出することができる。
軟判定データ生成部404で生成された軟判定データ列は、指標計算部406に入力される。軟判定データ列が入力されると、指標計算部406は、軟判定データ列に含まれるデータ値の数(母数ERNUM)をカウントする。また、指標計算部406は、各軟判定データの絶対値を算出する。そして、指標計算部406は、各軟判定データの絶対値を加算して絶対値和(ERABS)を算出する。さらに、指標計算部406は、母数ERNUM及び絶対値和ERABSを用いて絶対値の平均(絶対値平均AVE)を算出する。また、指標計算部406は、各軟判定データの二乗値を算出すると共に、当該二乗値の和(二乗値和ERSQA)を算出する。
そして、指標計算部406は、上記の母数ERNUM、二乗値和ERSQA、絶対値和ERABSを用いて軟判定データ列に関する標準偏差(STDEV)を算出する。なお、絶対値平均AVE、及び標準偏差STDEVは、上記の式(1)及び式(2)に基づいて算出される。絶対値平均AVE、及び標準偏差STDEVを算出すると、指標計算部406は、上記の式(3)に基づいて指標(SDI)を算出する。そして、指標計算部406により算出された指標SDIは、パケット化部408に入力される。なお、パケット化部408には、第1通信装置300に送信される送信データも入力される。
指標SDIが入力されると、パケット化部408は、送信データと共に指標SDIをパケット化して送信パケット(図18を参照)を生成する。ここで、パケット化部408により生成される送信パケットの構成について、図18を参照しながら簡単に説明する。図18は、指標SDIを含むパケット構成及び指標送信方法を示す説明図である。図18には、第1通信装置300から第2通信装置400に送信される送信パケット(以下、送信パケットP12)の構成、及び第2通信装置400から第1通信装置300に送信される送信パケット(以下、送信パケットP21)の構成が示されている。
まず、送信パケットP12の構成について説明する。送信パケットP12は、プリアンブル(preamble)、同期コード(sync)、レングス(length)、レングスチェック(Lcheck)、データ(data)、及び誤り検査(CRC)を含む。さらに、データdataには、図18の例のように、コマンド(command)を含んでいてもよい。このコマンドcommandには、例えば、第2通信装置400の動作を制御するための制御コマンドが含まれる。上記の通り、第2通信装置400は、送信パケットP12を受信すると、指標計算部406により指標SDIを算出する。このとき、指標計算部406は、同期コードsync以降のデータを用いて指標SDIを算出する。
一方、送信パケットP21は、プリアンブル(preamble)、同期コード(sync)、レングス(length)、レングスチェック(Lcheck)、データ(data)、及び誤り検査(CRC)を含む。但し、送信パケットP21のデータdataには、レスポンス(response)、指標(indicator;ERNUM、ERABS、ERSQA)、及びデータ(data)が含まれる。つまり、送信パケットP21には、データdataの部分に指標indicatorが挿入される。この挿入処理は、パケット化部408により実行される。なお、第1通信装置300では、指標抽出部306により、データdataに含まれる指標indicatorが抽出される。また、上記のレスポンスresponseは、コマンドcommandに対する応答データを表す。
このようにして指標SDIが挿入された送信パケットP21は、パケット化部408から変調部410に入力される。パケット化部408から送信パケットP21が入力されると、変調部410は、所定の変調方式に基づいて送信パケットP21を変調し、変調信号を生成する。そして、変調部410で生成された変調信号は、信号送信部412に入力される。変調信号が入力されると、信号送信部412は、入力された変調信号を第1通信装置300に送信する。上記の通り、第1通信装置300は、受信した変調信号から指標SDIを抽出し、指標SDIに基づいて適切なパケット長を決定する。そして、決定したパケット長でデータを分割し、分割パケットを第2通信装置400に送信する。
第2通信装置400は、信号受信部402により分割パケットを含む変調信号を受信する。信号受信部402により受信された各分割パケットに対応する変調信号は、復調部414に入力される。変調信号が入力されると、復調部414は、変調信号を復調し、各分割パケットから分割データを抽出する。そして、全ての分割データが抽出されると、復調部414は、分割データを結合して元のデータを復元する。このようにして復調部414により復元されたデータは、受信データとして出力される。なお、信号受信部402で受信された変調信号は、軟判定データ生成部404にも入力され、指標SDIの算出に用いられる。そして、指標SDIの送信、パケット長の変更等の処理が繰り返し実行される。
以上、第2通信装置400の機能構成について説明した。このような方法を用いることで、通信チャネルCH12、CH21の通信状態が異なる場合においても、伝送路の状態に応じて送信系列のパケット長を動的に変更することが可能になる。さらに、通信チャネルCH12のチャネル特性が変化した場合においても適切なパケット長でデータを分割送信することが可能になり、通信時間が短縮される。その結果、利用者の利便性を向上させることができる。
以上、本発明の第2実施形態に係る通信システム20、第1通信装置300、第2通信装置400の構成について、上記の第1実施形態の内容と対比しながら詳細に説明した。上記の構成を適用することにより、伝送路の通信状態を適切に評価し、その評価結果に応じて動的にパケット長を変更することが可能になる。
<3:第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。上記の第2実施形態では、一方の通信チャネルCH12を評価し、その評価結果に基づいてパケット長を変更する方法が示された。本実施形態は、通信チャネルCH12、CH21の双方を評価し、その評価結果を用いて双方向通信の環境改善を図るものである。但し、基本的な技術的思想については、上記の第2実施形態を承継している点に注意されたい。
[3−1:通信装置の機能構成]
まず、本実施形態に係る通信システム30に含まれる第1通信装置500及び第2通信装置600の機能構成について詳細に説明する。
(3−1−1:第1通信装置500の機能構成)
はじめに、図19を参照しながら、第1通信装置500の機能構成について説明する。図19には、本実施形態に係る第1通信装置500の機能構成例が示されている。
図19に示すように、第1通信装置500は、主に、信号受信部502と、軟判定データ生成部504と、指標計算部506と、復調部508と、指標抽出部510とを有する。さらに、第1通信装置500は、通信制御部512と、パケット長変更部514と、変調部516と、信号送信部518とを有する。
まず、送信データのパケットがパケット長変更部514を介して変調部516に入力される。但し、ここで入力されるパケットは、分割パケットでも非分割パケットでもよい。パケットが入力されると、変調部516では、所定の変調方式に基づいてパケットが変調され、変調信号が生成される。所定の変調方式としては、例えば、位相偏移変調方式や振幅変調方式等の方式が用いられる。変調部516で生成された変調信号は、信号送信部518に入力される。変調信号が入力されると、信号送信部518は、第2通信装置600に向けて変調信号を送信する。
第2通信装置600では、受信した変調信号に基づいて指標が算出され、その指標が第1通信装置500に帰還される。第1通信装置500は、信号受信部502により指標を含む変調信号を受信する。そして、信号受信部502で受信された変調信号は、軟判定データ生成部504、及び復調部508に入力される。変調信号が入力されると、軟判定データ生成部504は、変調信号から軟判定データを生成する。軟判定データ生成部504は、例えば、アナログデジタル変換や後述する軟判定データの検出方法(図27、図28、図29を参照)を用いて各ビット値を2ビット以上の値(軟判定データ値)として検出する。例えば、軟判定データ生成部504は、図4に示した振幅値のような軟判定データ列を検出することができる。
軟判定データ生成部504で生成された軟判定データ列は、指標計算部506に入力される。軟判定データ列が入力されると、指標計算部506は、軟判定データ列に含まれるデータ値の数(母数ERNUM)をカウントする。また、指標計算部506は、各軟判定データの絶対値を算出する。そして、指標計算部506は、各軟判定データの絶対値を加算して絶対値和(ERABS)を算出する。さらに、指標計算部506は、母数ERNUM及び絶対値和ERABSを用いて絶対値の平均(絶対値平均AVE)を算出する。また、指標計算部506は、各軟判定データの二乗値を算出すると共に、当該二乗値の和(二乗値和ERSQA)を算出する。
そして、指標計算部506は、上記の母数ERNUM、二乗値和ERSQA、絶対値和ERABSを用いて軟判定データ列に関する標準偏差(STDEV)を算出する。なお、絶対値平均AVE、及び標準偏差STDEVは、上記の式(1)及び式(2)に基づいて算出される。絶対値平均AVE、及び標準偏差STDEVを算出すると、指標計算部506は、上記の式(3)に基づいて指標(SDI)を算出する。そして、指標計算部506により算出された指標SDIは、パケット長変更部514に入力される。
一方、復調部508では、変調信号が復調され、当該変調信号に含まれるパケットのデータ部分が出力される。そして、復調部508から出力された受信データは、指標抽出部510に入力される。受信データが入力されると、指標抽出部510は、受信データから指標を読み出す。そして、指標抽出部510により読み出された指標は、通信制御部512、及びパケット長変更部514に入力される。
指標が入力されると、通信制御部512は、指標の大きさに応じてデータの送信を停止させたり、停止したデータの送信を再開させたりする。例えば、指標が所定値よりも大きい場合、通信制御部512は、通信環境が劣化したと判断し、信号送信部518に対してデータの送信を停止させるための制御信号を入力する。また、指標が所定値を下回った場合、通信制御部512は、通信環境が改善したと判断し、信号送信部518に対してデータの送信を再開させるための制御信号を入力する。
なお、上記の所定値は、パケット長を変更してもデータを所定時間内に正しく送信することが難しいような通信状態に対応する指標の値である。このような構成にすることで、通信環境が劣化している場合にはデータの送信を控え、ランダム又は所定の時間経過後、或いは、通信環境が改善した後にデータの送信を再開することができるようになる。同一チャネルを利用する多数の通信機が周囲に存在している場合、適切にデータの送信タイミングを調整することが求められる。こうした状況において、各通信機が上記指標を算出し、その指標に基づいて送信タイミングを制御することで、より効率的にデータの送信タイミングを調整することができるようになる。
さて、パケット長変更部514は、指標抽出部510から指標が入力されると、指標の大きさに応じてパケット長を変更し、変更後のパケット長で分割パケットを生成する。但し、パケット長変更部514は、図18の(B)に示すように、分割パケットのデータdata部分に指標計算部506で算出した指標SDIを挿入する。このようにしてパケット長変更部514により生成された分割パケットは、変調部516に入力される。
パケット長変更部514から分割パケットが入力されると、変調部516は、所定の変調方式に基づいて分割パケットを変調し、変調信号を生成する。そして、変調部516で生成された変調信号は、信号送信部518に入力される。変調信号が入力されると、信号送信部518は、入力された変調信号を第2通信装置600に送信する。なお、信号送信部518は、通信制御部512から入力された制御信号に応じて変調信号を送信停止したり、又は送信再開したりする。また、信号送信部518は、通信制御部512から送信停止の制御信号が入力された場合に、伝送路の通信状態を検査するための検査用パケットを第2通信装置600に送信するように構成されていてもよい。
以上、第1通信装置500の機能構成について説明した。
(3−1−2:第2通信装置600の機能構成)
次に、図19を参照しながら、第2通信装置600の機能構成について説明する。図19には、本実施形態に係る第2通信装置600の機能構成例が示されている。但し、第2通信装置600の構成は、実質的に第1通信装置500の構成と同じである。そのため、各構成要素の詳細な説明を省略し、各構成要素の対応関係のみを示す。
図19に示すように、第2通信装置600は、主に、信号受信部602と、軟判定データ生成部604と、指標計算部606と、復調部608と、指標抽出部610とを有する。これらの構成要素には、第1通信装置500が有する、信号受信部502と、軟判定データ生成部504と、指標計算部506と、復調部508と、指標抽出部510とがそれぞれ対応する。さらに、第2通信装置600は、通信制御部612と、パケット長変更部614と、変調部616と、信号送信部618とを有する。これらの構成要素には、第1通信装置500が有する、通信制御部512と、パケット長変更部514と、変調部516と、信号送信部518とがそれぞれ対応する。また、各構成要素の間で伝達されるデータや信号の流れも実質的に同じである。
以上、第2通信装置600の機能構成について説明した。
このような構成を適用することで、通信チャネルCH12、CH21の通信状態が異なる場合においても、伝送路の状態に応じて送信系列のパケット長を動的に変更することが可能になる。さらに、通信チャネルCH12、CH21のチャネル特性が変化した場合においても適切なパケット長で双方向にデータを分割送信することが可能になり、通信時間が短縮される。その結果、利用者の利便性を向上させることができる。
[3−2:各通信装置のハードウェア構成例]
次に、図20〜図23を参照しながら、第1通信装置500、及び第2通信装置600のハードウェア構成について説明する。なお、第1通信装置500と第2通信装置600とは実質的に同じ構成を有するため、第2通信装置600に関する説明を省略する。
まず、図20を参照する。図20に示すように、第1通信装置500の機能は、通信部H52、指標レジスタH54、演算処理部H56(CPU)、及びディスプレイ装置H58を備えることで実現される。なお、指標レジスタH54は、通信部H52と演算処理部H56との間で共有されている。また、第1通信装置500にはキーボードや各種のスイッチ類が追加的に設けられていてもよい。さらに、指標が表示されるディスプレイ装置H58は省略されていてもよい。なお、第2通信装置600についても同様である。
(レジスタ構成:通信部H52及び指標レジスタH54)
次に、図21を参照する。図21には、通信部H52に含まれるレジスタ群、及び指標レジスタH54が示されている。まず、送受信制御レジスタ710に受信処理の開始を示す情報が格納されると、受信制御部706は受信処理を開始する。受信処理が開始され、検波部702にアナログ受信信号が入力されると、検波部702で検波された結果が同期判定部704に入力される。同期判定部704ではアナログデジタルコンバータ等を用いてデータ検出が行われ、検波データとして軟判定データ列が生成される。
同期判定部704で生成された軟判定データ列から硬判定データが生成され、受信制御部706に入力される。受信制御部706は、入力された硬判定データを受信データレジスタ714に格納する。さらに、受信制御部706は、受信状態に応じて、受信データレジスタ714に受信状態を示す情報(OK、NG)を格納する。そして、受信制御部706は、受信処理の終了を示す情報を送受信制御レジスタ710に格納する。送受信制御レジスタ710に受信処理の終了を示す情報が格納されると、演算処理部H56は、当該情報を参照して受信処理の終了を認識する。
一方、同期判定部704から出力された軟判定データ列は、統計処理部708に入力される。後述するように、統計処理部708は、軟判定データ列から母数ERNUM、絶対値和ERABS、及び二乗値和ERSQAを算出する。統計処理部708で算出された母数ERNUM、絶対値和ERABS、及び二乗値和ERSQAは、指標レジスタH54に格納される。指標レジスタH54に格納された母数ERNUM、絶対値和ERABS、及び二乗値和ERSQAは、演算処理部H56により読み出され、指標SDIの算出に用いられる。
また、送受信制御レジスタ710に送信処理の開始を示す情報が格納されると、送信制御部718は送信処理を開始する。送信制御部718は、送信データレジスタ712に格納された送信データを読み出し、変調部720に入力する。変調部720に入力された送信データ系列は、所定の変調方式で変調されてアナログ送信信号として送信される。送信処理が終了すると、送信制御部718は、送信処理の終了を示す情報を送受信制御レジスタ710に格納する。演算処理部H56は、送受信制御レジスタ710に格納された当該情報を参照し、送信処理の終了を認識する。
以上説明したレジスタ構成により送受信処理が実現される。
(統計処理部708の詳細)
次に、図22を参照する。図22には、統計処理部708の回路構成が記載されている。統計処理部708は、母数NUMを求めるブロック、絶対値和AVEを求めるブロック、及び二乗値和VARを求めるブロックで構成される。
(母数NUMを求めるブロック)
母数NUMを求めるブロックは、加算器722、論理積回路724、Dフリップフロップ726、728により構成される。このブロックは、カウンタとして機能する。
まず、加算器722には、軟判定データが入力される度にビット値“1”が入力される。加算器722は、入力されたビット値“1”と、Dフリップフロップ726から入力された仮の母数NUM−tmpとを加算する。加算器722から出力された新たな仮の母数NUM−tmpは、論理積回路724に入力される。
論理積回路724には、リセット信号が入力される。論理積回路724は、リセット信号が入力されなかった場合、加算器722から入力された仮の母数NUM−tmpを示す値をDフリップフロップ726に入力する。また、論理積回路724は、リセット信号が入力された場合、そのリセット信号を反転して取得すると共に、ビット値“0”を仮の母数NUM−tmpとしてDフリップフロップ726に入力する。つまり、論理積回路724は、リセット信号が入力されるタイミングで仮の母数NUM−tmpを0に戻す。
Dフリップフロップ726は、入力されたデータクロックDClkが立ち上がるタイミングで論理積回路724から仮の母数NUM−tmpを示す値を取得する。そして、Dフリップフロップ726は、次にデータクロックDClkが立ち上がるまでの間、取得した値を保持する。また、Dフリップフロップ726は、データクロックDClkが立ち上がるタイミングで、保持している仮の母数NUM−tmpを加算器722及びDフリップフロップ728に入力する。つまり、Dフリップフロップ726は、データクロックDClkが立ち上がるタイミングで、保持している仮の母数NUM−tmpを更新する。
Dフリップフロップ728には、論理積回路724と同様にリセット信号が入力される。リセット信号が入力されると、Dフリップフロップ728は、Dフリップフロップ726から仮の母数NUM−tmpを取得し、その取得した値を最終的な母数NUMとして出力する。
(絶対値和AVEを求めるブロック)
絶対値和AVEを求めるブロックは、絶対値回路730、加算器732、論理積回路734、Dフリップフロップ736、738により構成される。
絶対値回路730は、入力された軟判定データの値の絶対値を計算する。そして、絶対値回路730から出力された計算結果は、加算器732に入力される。加算器732は、絶対値回路730から入力された軟判定データの絶対値と、Dフリップフロップ736から入力された仮の絶対値和AVE−tmpとを加算する。加算器732から出力された新たな仮の絶対値和AVE−tmpは、論理積回路734に入力される。
論理積回路734には、リセット信号が入力される。論理積回路734は、リセット信号が入力されなかった場合、加算器732から入力された仮の絶対値和AVE−tmpをDフリップフロップ736に入力する。また、論理積回路734は、リセット信号が入力された場合、そのリセット信号を反転して取得すると共に、ビット値“0”を仮の絶対値和AVE−tmpとしてDフリップフロップ736に入力する。つまり、論理積回路734は、リセット信号が入力されるタイミングで仮の絶対値和AVE−tmpを0に戻す。
Dフリップフロップ736は、入力されたデータクロックDClkが立ち上がるタイミングで論理積回路734から仮の絶対値和AVE−tmpを取得する。そして、Dフリップフロップ736は、次にデータクロックDClkが立ち上がるまでの間、取得した値を保持する。また、Dフリップフロップ736は、データクロックDClkが立ち上がるタイミングで、保持している仮の絶対値和AVE−tmpを加算器732及びDフリップフロップ738に入力する。つまり、Dフリップフロップ736は、データクロックDClkが立ち上がるタイミングで、保持している仮の絶対値和AVE−tmpを更新する。
Dフリップフロップ738には、論理積回路734と同様にリセット信号が入力される。リセット信号が入力されると、Dフリップフロップ738は、Dフリップフロップ736から仮の絶対値和AVE−tmpを示す値を取得し、その取得した値を最終的な絶対値和AVEを示す値として出力する。
(二乗値和VARを求めるブロック)
また、二乗値和VARを求めるブロックは、二乗値回路740、加算器742、論理積回路744、Dフリップフロップ746、748により構成される。
二乗値回路740は、加算器223から入力された軟判定データの値を二乗して二乗値を出力する。二乗値回路740から出力された二乗値は、加算器742に入力される。加算器742は、二乗値回路740から入力された軟判定データの二乗値と、Dフリップフロップ746から入力された仮の二乗値和VAR−tmpとを加算する。加算器742から出力された新たな仮の二乗値和VAR−tmpは、論理積回路744に入力される。
論理積回路744には、リセット信号が入力される。論理積回路744は、リセット信号が入力されなかった場合、加算器742から入力された仮の二乗値和VAR−tmpをDフリップフロップ746に入力する。また、論理積回路744は、リセット信号が入力された場合、そのリセット信号を反転して取得すると共に、ビット値“0”を仮の二乗値和VAR−tmpとしてDフリップフロップ746に入力する。つまり、論理積回路744は、リセット信号が入力されるタイミングで仮の二乗値和VAR−tmpを0に戻す。
Dフリップフロップ746は、入力されたデータクロックDClkが立ち上がるタイミングで、論理積回路744から仮の二乗値和VAR−tmpを取得する。そして、Dフリップフロップ746は、次にデータクロックDClkが立ち上がるまでの間、取得した値を保持する。また、Dフリップフロップ746は、データクロックDClkが立ち上がるタイミングで、保持している仮の二乗値和VAR−tmpを加算器742及びDフリップフロップ748に入力する。つまり、Dフリップフロップ746は、データクロックDClkが立ち上がるタイミングで、保持している仮の二乗値和VAR−tmpを更新する。
Dフリップフロップ748には、論理積回路744と同様にリセット信号が入力される。リセット信号が入力されると、Dフリップフロップ748は、Dフリップフロップ746から仮の二乗値和VAR−tmpを示す値を取得し、その取得した値を最終的な二乗値和VARとして出力する。なお、論理積回路724、734、744、及びDフリップフロップ728、738、748にリセット信号が入力されるタイミングは、仮の母数NUM−tmpが所定数となったときに設定される。また、このタイミングは、軟判定データの検波が終了したときに設定されてもよい。
例えば、リセット信号が軟判定データの検波の終了のタイミングで入力される場合、受信信号の受信開始と共に軟判定データの検波が開始されると、リセット信号のレベルがLow(値“0”)にセットされる。一方、受信信号の受信終了と共に軟判定データの検波が終了すると、リセット信号のレベルがHigh(値“1”)にセットされる。そして、Dフリップフロップ728は、リセット信号のレベルがHighとなるタイミングに合わせて母数NUMを出力する。なお、母数NUM、絶対値和AVE、および二乗値和VARは、仮の母数NUM−tmpに限らず、1パケット分の受信信号から得られる軟判定データが処理される度に更新されるように構成されていてもよい。
このように、統計処理部708では、リセット信号が入力される度に母数NUM(上記のERNUM)、絶対値和AVE(上記のERABS)、二乗値和VAR(上記のERSQA)が更新される。そして、更新された値は、指標レジスタH54に保持される。
(演算処理部H56の詳細)
次に、図23を参照する。図23には、演算処理部H56の構成例が記載されている。図23に示すように、演算処理部H56は、指標計算/パケット長選択部752、指標テーブル754、送信データ生成部756、及び送信データメモリ758を有する。
演算処理部H56は、通信部H52から受信終了の割り込み信号を受け取ると、通信部H52のレジスタ群に格納されている受信データや受信状態を示すフラグを読み取る。このとき、演算処理部H56は、指標レジスタH54に格納された母数(ERNUM)、絶対値和(ERABS)、二乗値和(ERSQA)も順次読み出す。指標レジスタH54から読み出された母数(ERNUM)、絶対値和(ERABS)、二乗値和(ERSQA)は、指標計算/パケット長選択部752に入力される。
指標計算/パケット長選択部752は、入力された母数(ERNUM)、絶対値和(ERABS)、二乗値和(ERSQA)を用いて指標SDIを算出する。さらに、指標計算/パケット長選択部752は、指標テーブル754(図10を参照)を参照し、算出した指標SDIに対応するパケット長を選択する。つまり、指標計算/パケット長選択部752は、上記の指標計算部506、パケット長変更部514に対応する。指標計算/パケット長選択部752で選択されたパケット長は、送信データ生成部756に通知される。
送信データ生成部756は、送信データメモリ758に格納されている送信データを読み出し、通知されたパケット長に適合するように送信データを分割して分割パケットを生成する。そして、送信データ生成部756は、分割パケットを送信データレジスタ712に格納すると共に、送受信制御レジスタ710に送信開始を示すフラグを格納する。つまり、送信データ生成部756は、パケット長変更部514の一部機能に対応する。
以上、第1通信装置500のハードウェア構成について説明した。上記のような構成により、図19に示すような第1通信装置500の機能構成が実現される。もちろん、第2通信装置600についても同様である。そのため、通信環境に応じて適切にパケット長を制御して総通信時間を短縮することが可能になり、利用者の利便性が大きく向上する。
[3−3:(変形例)各通信装置のハードウェア構成例]
次に、図24を参照しながら、上記ハードウェア構成の変形例について簡単に説明する。図24に示す第1通信装置530のように、別途コントローラ540を設け、ディスプレイ装置H58等の一部機能をコントローラ540に搭載する構成が考えられる。例えば、非接触ICカードの読み書き装置(所謂、リーダ/ライタ)は、実質的に第1通信装置530のような構成を有する。この場合、第1通信装置530は、演算処理部H56A、H56Bを介して情報を相互に伝達する。一方、第2通信装置630は、非接触ICカードや非接触ICチップを搭載した携帯電話等に相当する。本実施形態に係る技術は、こうした構成に対しても適用することが可能である。
[3−4:データ読み書き処理の流れ]
仮に、図24に示したようなハードウェア構成で通信システム30が構成されていた場合、パケット長の動的な変更処理を含むデータの読み書き処理は、図25のようになる。以下、当該読み書き処理について簡単に説明する。図25は、本実施形態に係るデータ読み書き処理の流れを示す説明図である。
図25に示すように、第1通信装置530からポーリングコマンドが送信される(S302)。このポーリングコマンドは、受信端末(第2通信装置630)の有無を確認するために送信される。例えば、ポーリングコマンドに対するレスポンスが受信された場合、第1通信装置530は、受信端末が存在するものと認識する。そのため、第1通信装置530は、送信したポーリングコマンドに対して受信端末から応答を受信したか否かを判断する(S304)。応答を受信した場合、第1通信装置530は、ステップS306の処理に進行する。応答を受信していない場合、第1通信装置530は、再びステップS302の処理に進行し、再度、ポーリングコマンドを送信する。
ステップS306において、第1通信装置530は、受信端末から受信した応答に応じて指標を算出し、当該指標に対応するパケット長を読み出し時に利用するパケット長に指定する(S306)。次いで、第1通信装置530は、ステップS306で決定したパケット長を指定して読み出しコマンドを受信端末に送信する(S308)。次いで、第1通信装置530は、読み出し処理を終了するか否かを判断する(S310)。読み出し処理を終了する場合、第1通信装置530は、ステップS312の処理に進行する。読み出し処理を継続する場合、第1通信装置530は、再びステップS306の処理に進行する。
ステップS312の処理に進行した場合、第1通信装置530は、受信端末から受け取った指標の情報に基づいて書き込み時に利用するパケット長を指定する(S310)。次いで、第1通信装置530は、指定したパケット長で書き込みデータを送信する(S314)。次いで、第1通信装置530は、書き込み処理を終了するか否かを判断する(S316)。書き込み処理を継続する場合、第1通信装置530は、再びステップS312の処理に進行し、終了する場合は一連の処理を終了する。また、第1通信装置530は、次の受信端末に対する処理に移行する。
以上、本実施形態に係るデータ読み書き処理について説明した。
[3−5:動的なパケット長変更処理を含む送信方法]
次に、図26を参照しながら、動的なパケット長変更処理を含む送信処理の流れについて簡単に纏める。図26に示すように、まず、任意のデータが送信されると(S402)、データの送信先で指標が算出され、指標が所定の条件を満たすか否かが判定される(S404)。指標が所定の条件を満たす場合、ステップS406の処理が実行される。一方、指標が所定の条件を満たさない場合、再びステップS402の処理に進行する、ステップS406の処理に進行した場合、指標に応じてパケット長が決定され、そのパケット長が送信に用いるパケット長に指定される(S406)。次いで、指定されたパケット長の分割パケットで送信データが送信される(S408)。次いで、全てのデータが送信されたか否かが判定される(S410)。全てのデータが送信された場合、一連の処理を終了し、未送信のデータが残っている場合、再びステップS406の処理に進行する。
以上の流れで処理が繰り返し実行されることにより、通信状態に応じて動的にパケット長を変更しつつ、データを送信することが可能になる。その結果、全てのデータを送るまでに要する総通信時間が短縮され、利用者の利便性が向上する。
<4:補遺>
以下、上記の各実施形態において適用可能な技術について簡単に説明する。
[4−1:軟判定データの検出方法]
軟判定データ生成部204は、サンプリングクロック生成部800、軟判定ベースバンド信号生成部820、及びデータ生成部830により構成することができる。以下、これら各構成要素の回路構成例について詳細に説明する。なお、軟判定データ生成部404、504、604についても同様である。
(4−1−1:サンプリングクロック生成部800の回路構成)
まず、サンプリングクロック生成部800について説明する。サンプリングクロック生成部800には、デジタル変調信号の搬送波と同程度の周波数を持つ駆動クロックが入力される。この駆動クロックは、デジタル回路を駆動するためのものであり、デジタル回路の動作タイミングを制御する際の基準となる。
サンプリングクロック生成部800は、入力された駆動クロックを当該駆動クロックの周期より短い時間だけ遅延させてサンプリングクロックを生成する。例えば、サンプリングクロック生成部800は、互いに位相の異なる複数のサンプリングクロックを生成する。サンプリングクロック生成部800で生成されたサンプリングクロックは、軟判定ベースバンド信号生成部820、及びデータ生成部830に入力される。
以下、図27を参照しながら、サンプリングクロック生成部800の具体的な回路構成について説明する。図27は、サンプリングクロック生成部800の具体的な回路構成の一例を示す説明図である。なお、図27に例示したサンプリングクロック生成部800は、駆動クロック(Clock)が入力された場合に、駆動クロックの8分の1周期の整数倍だけ位相がずれた8つのサンプリングクロックを発生させるものである。
図27に示すように、サンプリングクロック生成部800は、遅延部804、808、812、及びインバータ802、806、810、814を有する。遅延部804、808、812の機能は、例えば、プログラマブル遅延素子により実現される。また、インバータ802、806、810、814の機能は、例えば、駆動クロックの周期に比べて高速で動作するインバータ回路により実現される。
まず、駆動クロック(Clock)が入力される。入力された駆動クロックは、サンプリングクロックClk[0]として出力されると共に、遅延部804、808、812、及びインバータ802に入力される。サンプリングクロックClk[0]は、駆動クロックそのものであるので、駆動クロックと同じ位相を持つ。
また、インバータ802は、入力された駆動クロックを反転させる。そして、反転された駆動クロックは、サンプリングクロックClk[4]として出力される。サンプリングクロックClk[4]は、駆動クロックが反転されたものであるから、サンプリングクロックClk[0]に対して8分の4周期だけ遅延した位相を持つ。
遅延部804は、セレクタから入力された制御信号に応じて駆動クロックを8分の1周期だけ遅延させる。そして、遅延された駆動クロックは、サンプリングクロックClk[1]として出力されると共に、インバータ806に入力される。サンプリングクロックClk[1]は、駆動クロックが8分の1周期だけ遅延されたものであるから、サンプリングクロックClk[0]に対して8分の1周期だけ遅延した位相を持つ。
インバータ806は、8分の1周期だけ遅延された駆動クロック(サンプリングクロックClk[1]に対応)を反転させる。そして、反転された駆動クロックは、サンプリングクロックClk[5]として出力される。サンプリングクロックClk[5]は、8分の1周期だけ遅延された駆動クロックが反転されたものであるから、サンプリングクロックClk[0]に対して8分の5周期だけ遅延した位相を持つ。
遅延部808は、セレクタから入力された制御信号に応じて駆動クロックを8分の2周期だけ遅延させる。そして、遅延された駆動クロックは、サンプリングクロックClk[2]として出力されると共に、インバータ810に入力される。サンプリングクロックClk[2]は、駆動クロックが8分の2周期だけ遅延されたものであるから、サンプリングクロックClk[0]に対して8分の2周期だけ遅延した位相を持つ。
インバータ810は、8分の2周期だけ遅延された駆動クロック(サンプリングクロックClk[2]に対応)を反転させる。そして、反転された駆動クロックは、サンプリングクロックClk[6]として出力される。サンプリングクロックClk[6]は、8分の2周期だけ遅延された駆動クロックが反転されたものであるから、サンプリングクロックClk[0]に対して8分の6周期だけ遅延した位相を持つ。
遅延部812は、セレクタから入力された制御信号に応じて駆動クロックを8分の3周期だけ遅延させる。そして、遅延された駆動クロックは、サンプリングクロックClk[3]として出力されると共に、インバータ814に入力される。サンプリングクロックClk[3]は、駆動クロックが8分の3周期だけ遅延されたものであるから、サンプリングクロックClk[0]に対して8分の3周期だけ遅延した位相を持つ。
インバータ814は、8分の3周期だけ遅延された駆動クロック(サンプリングクロックClk[3]に対応)を反転させる。そして、反転された駆動クロックは、サンプリングクロックClk[7]として出力される。サンプリングクロックClk[7]は、8分の3周期だけ遅延された駆動クロックが反転されたものであるから、サンプリングクロックClk[0]に対して8分の7周期だけ遅延した位相を持つ。
このようにして互いに位相が異なる8種類のサンプリングクロックClk[0]〜Clk[7]が生成される。なお、図27の例では、遅延部804、808、812が並列に配置された構成とされているが、例えば、駆動クロックを8分の1周期だけ遅延させる3つの遅延回路が直列に並置される構成としてもよい。また、図27の例では、反転により位相がπだけ変化することを利用してサンプリングクロックを生成しているため、デューティー比が50%に近い信号を駆動クロックとして用いる方が好ましい。
このようにして生成されたサンプリングクロックClk[0]〜Clk[7]は、軟判定ベースバンド信号生成部820、及びデータ生成部830に入力される。
なお、上記の例においては、デジタル変調信号がマンチェスター符号や2相位相偏移変調信号である場合が想定されていた。このような信号に対しては、上記の例のように、搬送波の位相を8等分にし、異なる位相を持つ8種類のサンプリングクロックを用意する必要がある。例えば、サンプリングクロックが半分の4種類になると、位相が一つずれただけでデータ検出が難しくなる。そのため、マンチェスター符号や2相位相偏移変調信号である場合には、サンプリングクロックの種類を8種類程度にするのが適当である。また、4相位相偏移変調信号の場合、サンプリングクロックの種類は、16種類程度にするのが適当である。
(4−1−2:軟判定ベースバンド信号生成部820の回路構成)
次に、図28を参照しながら、軟判定ベースバンド信号生成部820について説明する。図28に示すように、軟判定ベースバンド信号生成部820は、複数のDフリップフロップ822、824、複数の乗算器826、及び加算器828を含む。
各Dフリップフロップ822には、受信されたデジタル変調信号(以下、受信信号)と共に、サンプリングクロック生成部800で生成されたサンプリングクロックClk[0]、…、Clk[7]が入力される。Dフリップフロップ822は、入力されたサンプリングクロックClk[k](k=0、…、7)が立ち上がるタイミングで受信信号を1ビットの精度でサンプリングしてサンプリングデータを生成する。さらに、Dフリップフロップ822は、次の立ち上がりタイミングまでサンプリングデータを保持する。
つまり、Dフリップフロップ822では、サンプリングクロックClk[k]の周期に同期してサンプリングデータが更新される。Dフリップフロップ822で得られたサンプリングデータは、次段のDフリップフロップ824に入力される。さらに、次段のDフリップフロップ824には、サンプリングクロックClk[0](駆動クロック)が入力される。Dフリップフロップ824は、前段のDフリップフロップ822で得られたサンプリングデータを駆動クロックに同期させるために設けられたものである。
まず、Dフリップフロップ824は、入力されたサンプリングクロックClk[0]が立ち上がるタイミングで前段のDフリップフロップ822に保持されているサンプリングデータを取得する。次いで、Dフリップフロップ824は、取得したサンプリングデータをサンプリングクロックClk[0]が次に立ち上がるタイミングまで保持する。つまり、Dフリップフロップ824は、前段のDフリップフロップ822から取得したサンプリングデータをサンプリングクロックClk[0]の一周期だけ保持する。
このようなDフリップフロップ824の処理により、前段のDフリップフロップ822においてサンプリングクロックClk[k](k≠0)に同期していたサンプリングデータがサンプリングクロックClk[0]に同期する。
なお、サンプリングデータをサンプリングクロックClk[0]に同期させるためには、Dフリップフロップ824がサンプリングデータを取得する時点で、Dフリップフロップ822によるサンプリングデータのセトリングが完了している必要がある。ところが、配線遅延などの理由により、サンプリングデータのセトリング時間が長くなると、Dフリップフロップ824がサンプリングデータを取得する時点でサンプリングデータのセトリングが完了していないことがある。
このような状況が想定される場合、Dフリップフロップ822とDフリップフロップ824との間に、適宜、必要な個数のDフリップフロップを設けることが好ましい。このような構成にしてサンプリングデータの同期タイミングを遅延させることにより、配線遅延等が発生しても各サンプリングデータをサンプリングクロックClk[0]に同期させることができる。さて、Dフリップフロップ824でサンプリングされたサンプリングデータは、乗算器826に入力される。なお、各乗算器826には、それぞれ所定の係数K0〜K7が保持されている。
まず、乗算器826は、Dフリップフロップ824からサンプリングデータを取得する。そして、乗算器826は、保持する係数Ki(i=0,…,7)を取得したサンプリングデータに乗算する。そして、乗算器826の出力値(以下、サンプリングデータ)は、加算器828に入力される。
なお、上記の係数Kiは、受信信号の搬送波に最も近い位相を持つサンプリングクロックClk[k]の情報に基づいて設定される。例えば、サンプリングクロックClk[0]の位相が搬送波の位相に最も近い場合について考える。受信信号がBPSK信号である場合、係数Kiの組み合わせは、例えば、(K0,K1,K2,K3,K4,K5,K6,K7)=(1,2,2,1,−1,−2,−2,−1)に設定される。また、他の例として、係数Kiの組み合わせは、(K0,K1,K2,K3,K4,K5,K6,K7)=(1,3,3,1,−1,−3,−3,−1)に設定されうる。
加算器828は、複数の乗算器826から入力されたサンプリングデータを加算して軟判定ベースバンド信号(RfData)を生成する。ここで言う軟判定ベースバンド信号とは、搬送波の1周期の期間の間にサンプリングして得られた8つのサンプリングデータに係数が乗算された値の和である。上記係数Kiの組み合わせを(1,2,2,1,−1,−2,−2,−1)に設定すると、この軟判定ベースバンド信号の値は、−6から6までの値になる。このようにして生成された軟判定ベースバンド信号は、データ生成部830に入力される。
なお、軟判定ベースバンド信号の符号は、元のデータのビット値を表す。例えば、軟判定ベースバンド信号の符号が正ならばビット値“1”、符号が負ならばビット値“0”を示す。また、軟判定ベースバンド信号の絶対値は、上記のビット値の確からしさを示す。そのため、搬送波の位相に最も近いサンプリングクロックの情報が得られていない場合、サンプリングクロック毎に係数K0〜K7を定めておき、これらの係数を用いてサンプリングクロック毎の軟判定ベースバンド信号を生成して絶対値を比較することにより、搬送波の位相に最も近いサンプリングクロックを決定することができる。
(4−1−3:データ生成部830の回路構成)
次に、図29を参照しながら、データ生成部830について説明する。データ生成部830には、後述するデータクロックDClk及びデータサンプリングクロックDClk[k](k=0,…,7)が入力されているものとする。
上記のデータクロックDClkは、受信信号の元のデータの周期と同じ周期を持ち、駆動クロックと同期した周期波である。例えば、受信信号のデータ周期は、搬送波周期の8倍に設定される。この例においては、データクロックDClkの周期が駆動クロックの周期の8倍に設定される。なお、ここで言うデータ周期とは、元のデータを符号化した符号系列において各データ値が割り当てられた区間の現れる周期のことである。また、受信信号のデータの周期は、搬送波周期の整数倍に設定される。そして、上記のデータクロックDClkは、駆動クロックを8分周することにより生成される。一方、データサンプリングクロックDClk[k](k=0,…,7)は、データクロックDClkの位相を遅延させて生成される。例えば、データサンプリングクロックDClk[k](k=0,…,7)は、データクロックDClkの位相を8分のk周期分だけ遅延させて生成される。
さて、データ生成部830は、図29に示すように、複数のDフリップフロップ832、834、複数の乗算器836、及び加算器838を含む。
各Dフリップフロップ832には、軟判定ベースバンド信号生成部820で生成された軟判定ベースバンド信号と共に、上記のデータサンプリングクロックDClk[0]、…、DClk[7]が入力される。Dフリップフロップ832は、入力されたデータサンプリングクロックDClk[k](k=0、…、7)が立ち上がるタイミングで軟判定ベースバンド信号を3ビットの精度でサンプリングしてサンプリングデータを生成する。さらに、Dフリップフロップ832は、次の立ち上がりタイミングまでサンプリングデータを保持する。
つまり、Dフリップフロップ832では、データサンプリングクロックDClk[k]の周期に同期してサンプリングデータが更新される。Dフリップフロップ832で得られたサンプリングデータは、次段のDフリップフロップ834に入力される。また、次段のDフリップフロップ834には、データクロックDClkが入力される。Dフリップフロップ834は、前段のDフリップフロップ832で得られたサンプリングデータをデータクロックDClkに同期させるために設けられたものである。
まず、Dフリップフロップ834は、入力されたデータサンプリングクロックDClk[0]が立ち上がるタイミングで前段のDフリップフロップ832に保持されているサンプリングデータを取得する。次いで、Dフリップフロップ834は、取得したサンプリングデータをデータサンプリングクロックDClk[0]が次に立ち上がるタイミングまで保持する。つまり、Dフリップフロップ834は、前段のDフリップフロップ832から取得したサンプリングデータをデータサンプリングクロックDClk[0]の一周期だけ保持する。
このようなDフリップフロップ834の処理により、前段のDフリップフロップ832においてデータサンプリングクロックDClk[k]に同期していたサンプリングデータがデータクロックDClkに同期する。なお、サンプリングデータをデータクロックDClkに同期させるためには、Dフリップフロップ834がサンプリングデータを取得する時点で、Dフリップフロップ832によるサンプリングデータのセトリングが完了している必要がある。ところが、配線遅延などの理由により、サンプリングデータのセトリング時間が長くなると、Dフリップフロップ834がサンプリングデータを取得する時点でサンプリングデータのセトリングが完了していないことがある。
このような状況が想定される場合、Dフリップフロップ832とDフリップフロップ834との間に、適宜、必要な個数のDフリップフロップを設けることが好ましい。このような構成にしてサンプリングデータの同期タイミングを遅延させることにより、配線遅延等が発生しても各サンプリングデータをデータクロックDClkに同期させることができる。さて、Dフリップフロップ834でサンプリングされたサンプリングデータは、乗算器836に入力される。なお、各乗算器836には、それぞれ所定の係数Q0〜Q7が保持されている。
まず、乗算器836は、Dフリップフロップ834からサンプリングデータを取得する。そして、乗算器836は、保持する係数Qi(i=0,…,7)を取得したサンプリングデータに乗算する。そして、乗算器836の出力値(以下、サンプリングデータ)は、加算器838に入力される。
なお、上記の係数Qiは、データクロックDClkの位相に最も近い位相を持つデータサンプリングクロックDClk[k]の情報に基づいて設定される。例えば、データサンプリングクロックDClk[0]の位相がデータクロックDClkの位相に最も近い場合について考える。この場合、係数Qiの組み合わせは、例えば、(Q0,Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6,Q7)=(1,1,1,1,−1,−1,−1,−1)に設定される。この場合、データ周期の前半に位置する半周期で軟判定ベースバンド信号をサンプリングして得られる値の和と、データ周期の後半に位置する半周期でサンプリングして得られる値の和との間の差分値が軟判定データ(加算器838の出力)になる。
加算器838は、複数の乗算器836から入力されたサンプリングデータを加算して軟判定データ(EQData)を生成する。例えば、上記のようにQiを設定すると、軟判定データの値は、−48から48までの値になる。このようにして得られた軟判定データは、軟判定データ生成部204による検出値として指標計算部206に入力される。
なお、軟判定データの符号は、元のデータのビット値を表す。例えば、軟判定データの符号が正ならばビット値“1”、符号が負ならばビット値“0”を示す。また、軟判定データの絶対値は、上記のビット値の確からしさを示す。そのため、データクロックDClkの位相に最も近いデータサンプリングクロックの情報が得られていない場合、データサンプリングクロック毎に係数Q0〜Q7を定めておき、これらの係数を用いてデータサンプリングクロック毎の軟判定データを生成して絶対値を比較することにより、データクロックDClkの位相に最も近いデータサンプリングクロックを決定することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
(備考)
上記の軟判定データ生成部204、404、504、604は、軟判定データ検出部の一例である。上記の指標計算部206、406、506、606は、指標算出部、標準偏差算出部、絶対値平均算出部の一例である。上記のパケット長変更部210、310、514、614は、パケット長制御部、パケット長算出部、パケット化部の一例である。上記の信号送信部412、518、618、パケット化部408、パケット長変更部514、614は、指標送信部の一例である。
10 通信システム
100 第1通信装置
102 変調部
104 信号送信部
106 信号受信部
108 復調部
200 第2通信装置
202 信号受信部
204 軟判定データ生成部
206 指標計算部
208 通信制御部
210 パケット長変更部
212 変調部
214 信号送信部
232 パケット長選択部
234 パケット化部
236 パケット長算出部
20 通信システム
300 第1通信装置
302 信号受信部
304 復調部
306 指標抽出部
308 通信制御部
310 パケット長変更部
312 変調部
314 信号送信部
332 パケット長選択部
334 パケット化部
336 パケット長算出部
400 第2通信装置
402 信号受信部
404 軟判定データ生成部
406 指標計算部
408 パケット化部
410 変調部
412 信号送信部
414 復調部
30 通信システム
500、530 第1通信装置
502 信号受信部
504 軟判定データ生成部
506 指標計算部
508 復調部
510 指標抽出部
512 通信制御部
514 パケット長変更部
516 変調部
518 信号送信部
540 コントローラ
600、630 第2通信装置
602 信号受信部
604 軟判定データ生成部
606 指標計算部
608 復調部
610 指標抽出部
612 通信制御部
614 パケット長変更部
616 変調部
618 信号送信部
H52、H62 通信部
H54、H64 指標レジスタ
H56、H66 演算処理部
H58、H68 ディスプレイ装置
702 検波部
704 同期判定部
706 受信制御部
708 統計処理部
710 送受信制御レジスタ
712 送信データレジスタ
714 受信データレジスタ
716 受信状態レジスタ
718 送信制御部
720 変調部
722、732、742 加算器
724、734、744 論理積回路
726、728、736、738、746、748 Dフリップフロップ
730 絶対値回路
740 二乗値回路
752 指標計算/パケット長選択部
754 指標テーブル
756 送信データ生成部
758 送信データメモリ
800 サンプリングクロック生成部
802、806、810、814 インバータ
804、808、812 遅延部
820 軟判定ベースバンド信号生成部
822、824 Dフリップフロップ
826 乗算器
828 加算器
830 データ生成部
832、834 Dフリップフロップ
836 乗算器
838 加算器
CH12、CH21 通信チャネル

Claims (17)

  1. 受信したデジタル変調信号から軟判定データを検出する軟判定データ検出部と、
    前記軟判定データ検出部で検出された軟判定データのばらつき度合いを表す指標を算出する指標算出部と、
    前記指標算出部で算出された指標に応じてパケット長を制御するパケット長制御部と、
    を備える、通信装置。
  2. 前記指標算出部は、
    前記デジタル変調信号に含まれる各パケットの一部又は全部について前記軟判定データの標準偏差を算出する標準偏差算出部と、
    前記各パケットの一部又は全部について前記軟判定データの絶対値に対する平均値を算出する絶対値平均算出部と、
    を有し、
    前記標準偏差算出部で算出された標準偏差、及び前記絶対値平均算出部で算出された平均値に基づいて前記指標を算出する、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記指標算出部は、前記標準偏差σ及び前記平均値Eに基づいて前記指標S=σ/(2*E)を算出する、請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記パケット長制御部は、前記指標Sが大きい場合に前記パケット長を短くし、前記指標Sが小さい場合に前記パケット長を長くする、請求項3に記載の通信装置。
  5. 前記パケット長制御部は、所定のパケット長と前記指標Sとを対応付けるための所定のテーブルを参照し、前記指標算出部で算出された指標Sに応じて前記所定のパケット長を選択し、当該所定のパケット長でデータをパケット化する、請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記パケット長制御部は、
    前記指標Sに対応する通信状態の場合にkビットのパケットに分けて送信されたnビット(n>k)のデータが全て送信されるまでに要する時間の期待値を推定するための所定の計算式を用いて当該期待値が最小となるパケット長kを算出するパケット長算出部と、
    前記指標算出部で算出された指標S及び送信データのビット数nに応じて前記パケット長算出部により算出されるパケット長kに基づいて送信データを分割し、当該分割後の送信データをパケット化するパケット化部と、
    を含む、請求項4に記載の通信装置。
  7. 前記指標算出部で算出された指標の情報を前記デジタル変調信号の送信元に送信する指標送信部をさらに備える、請求項1に記載の通信装置。
  8. 前記指標算出部で算出された指標が所定の閾値を上回る場合にデータの送信処理を停止させ、前記指標が所定の閾値を下回る場合にデータの送信処理を再開させる通信制御部をさらに備える、請求項4に記載の通信装置。
  9. 送信したデジタル変調信号の送信先で当該デジタル変調信号の軟判定データが検出され、当該軟判定データのばらつき合いを表す指標が算出されて自装置に送信された場合に当該指標を受信する指標受信部と、
    前記指標受信部で受信された指標に応じてパケット長を制御するパケット長制御部と、
    を備える、通信装置。
  10. 前記パケット長制御部は、前記指標が大きい場合に前記パケット長を短くし、前記指標が小さい場合に前記パケット長を長くする、請求項9に記載の通信装置。
  11. 前記パケット長制御部は、所定のパケット長と前記指標とを対応付けるための所定のテーブルを参照し、前記指標算出部で算出された指標に応じて前記所定のパケット長を選択し、当該所定のパケット長でデータをパケット化する、請求項10に記載の通信装置。
  12. 前記パケット長制御部は、
    前記指標Sに対応する通信状態の場合にkビットのパケットに分けて送信されたnビット(n>k)のデータが全て送信されるまでに要する時間の期待値を推定するための所定の計算式を用いて当該期待値が最小となるパケット長kを算出するパケット長算出部と、
    前記指標算出部で算出された指標S及び送信データのビット数nに応じて前記パケット長算出部により算出されるパケット長kに基づいて送信データを分割し、当該分割後の送信データをパケット化するパケット化部と、
    を含む、請求項11に記載の通信装置。
  13. 前記指標受信部で受信された指標が所定の閾値を上回る場合に所定のパケットを含むデジタル変調信号を送信させる通信制御部をさらに備える、請求項10に記載の通信装置。
  14. デジタル変調信号を第2通信機に送信する信号送信部と、
    前記第2通信機から送信された指標を受信する指標受信部と、
    前記指標受信部で受信された指標に応じて前記第2通信機に送信するパケットのパケット長を制御するパケット長制御部と、
    を有する、第1通信機と;
    前記第1通信機から送信されたデジタル変調信号を受信する信号受信部と、
    前記信号受信部で受信されたデジタル変調信号から軟判定データを検出する軟判定データ検出部と、
    前記軟判定データ検出部で検出された軟判定データのばらつき度合いを表す指標を算出する指標算出部と、
    前記指標算出部で算出された指標を前記第1通信機に送信する指標送信部と、
    を有する、前記第2通信機と;
    を含む、通信システム。
  15. 受信したデジタル変調信号から軟判定データを検出する軟判定データ検出ステップと、
    前記軟判定データ検出ステップで検出された軟判定データのばらつき度合いを表す指標を算出する指標算出ステップと、
    前記指標算出ステップで算出された指標に応じてパケット長を制御するパケット長制御ステップと、
    を含む、パケット長の制御方法。
  16. 送信されたデジタル変調信号の送信先で当該デジタル変調信号の軟判定データが検出され、当該軟判定データのばらつき合いを表す指標が算出されて当該デジタル変調信号の送信元に送信された場合に当該指標を受信する指標受信ステップと、
    前記指標受信ステップで受信された指標に応じてパケット長を制御するパケット長制御ステップと、
    を含む、パケット長の制御方法。
  17. 第1通信機により、
    デジタル変調信号を第2通信機に送信する信号送信ステップと、
    前記第2通信機により、
    前記第1通信機から送信されたデジタル変調信号を受信する信号受信ステップと、
    前記信号受信ステップで受信されたデジタル変調信号から軟判定データを検出する軟判定データ検出ステップと、
    前記軟判定データ検出ステップで検出された軟判定データのばらつき度合いを表す指標を算出する指標算出ステップと、
    前記指標算出ステップで算出された指標を前記第1通信機に送信する指標送信ステップと、
    前記第1通信機により、
    前記第2通信機から送信された指標を受信する指標受信ステップと、
    前記指標受信ステップで受信された指標に応じて前記第2通信機に送信するパケットのパケット長を制御するパケット長制御ステップと、
    を含む、パケット長の制御方法。
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