JP2010199157A - 固体撮像装置とその製造方法、並びに電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】CCD固体撮像装置における小信号時の水平転送レジスタの転送効率の向上を図る。
【解決手段】複数の受光センサ部と、垂直転送チャネル領域及び複数の垂直転送電極を有した複数の垂直転送レジスタを有する。さらに、転送チャネル領域の同一垂直転送電極下に対応するチャネル領域部内の転送方向の前段部分に、両側の不純物濃度変調領域に挟まれて形成された細状チャネル部を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、固体撮像装置とその製造方法、並びにこの固体撮像装置を備えた電子機器に関する。
固体撮像装置として、電荷結合素子(CCD)による固体撮像装置が知られている。このCCD型の固体撮像装置(以下、CCD固体撮像装置という)は、受光量に応じて信号電荷を生成、蓄積する光電変換素子である例えばフォトダイオードにより受光センサ部が構成され、複数の受光センサ部が2次元マトリックス状に配列されて成る。この複数の受光センサ部のフォトダイオードに入射する被写体の光信号に基いて信号電荷が発生し、蓄積される。この信号電荷は、受光センサ部の列毎に配置したCCD構造の垂直転送レジスタにより垂直方向に転送されると共に、CCD構造の垂直転送レジスタによって水平方向に転送される。そして、水平方向に転送された信号電荷は、電荷―電圧変換部を有する出力部から被写体の画像情報として出力される。
CCD固体撮像装置では、例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどに広く用いられている。また、CCD固体撮像装置は、カメラ付き携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などのモバイル機器に搭載される固体撮像装置として用いられている。
近年、CCD固体撮像装置では、多画素、高解像度化のために画素の微細化が進んでいる。画素の微細化を実現するためには、垂直転送レジスタにおける垂直転送チャネルの微細化が必須である。垂直転送チャネルの微細化には、次の対策が必要である。すなわち、垂直転送チャネル領域と、その周辺のチャネルストプ領域、電荷読み出し領域等の反対導電型領域との容量結合が増えることによる転送電界の劣化等、転送効率の低下に対する対策が必要になる。
図23〜図25に、従来の転送効率の向上を目的とした垂直転送チャネル構造を有するCCD固体撮像装置の一例を示す。図23は撮像領域の要部の平面図、図24は図23のA−A線上の断面図、図25は図23のB−B線上の断面図である。このCCD固体撮像装置101は、図23に示すように、複数の受光センサ部となるフォトダイオード(PD)102が2次元マトリックス状に配列され、受光センサ部の列毎にCCD構造の垂直転送レジスタ103が配置された撮像領域104を有して構成される。なお、図示しないが、垂直転送レジスタ103の端部に接続されたCCD構造の水平転送レジスタ、及び水平転送レジスタの終段に接続された電荷―電圧変換部を有する出力部が配置される。
垂直転送レジスタ103は、垂直方向に延びる埋め込み型のn型の垂直転送チャネル104と、その上にゲート絶縁膜を介して転送方向に繰り返し配列した複数の垂直転送電極105、106及び107とを有して構成される。垂直転送電極105〜107は、本例では単層のポリシリコン膜で形成される。各垂直転送レジスタ103のそれぞれ対応する垂直転送電極105同士は、水平方向に延びる接続線105aを介して接続され、垂直転送電極107同士は、垂直方向に延びる接続線107aを介して接続される。また、図示しないが、島状の垂直転送電極106同士は、接続線105a上、107a上に絶縁膜を介して配置された接続配線から延長する延長部に接続される。3つの垂直転送電極105〜107は、1つの受光センサ部102に対応して形成される。
一方、垂直転送チャネル104に接するように水平方向の画素を分離するためのp型のチャネルストップ領域108aと、垂直方向の画素を分離するためのp型のチャネルストップ領域108bが形成される。チャネルストップ領域108aは垂直方向に垂直チャネル領域104に沿って帯状に形成され、チャネルストップ領域108bは接続線104a及び107a直下に対応して水平方向に沿って形成される。垂直チャネル領域104とフォトダイオード102との間にはp型の電荷読み出し領域109が形成され、垂直転送電極106が電荷読み出し電極を兼ねるように電荷読み出し領域109上にゲート絶縁膜を介して延長形成される。
そして、本例では、特に、n型垂直転送チャネル領域104の各垂直転送電極105〜107下に対応する各チャネル領域部において、各転送方向の前段部分にp型不純物を少量イオン注入して不純物濃度変調領域111を形成している。この不純物濃度変調領域111により、各チャネル領域部では転送方向にn型不純物の濃度差が形成される。なお、不純物濃度変調領域111は、各部の垂直転送チャネル領域104の垂直方向の後段部分よりポテンシャルが浅い、ポテンシャルバリア領域となる。
CCD固体撮像装置101の半導体断面構造を、図24及び図25に示す。本例では、n型の半導体基板113にp型の第1半導体ウェル領域114が形成され、第1半導体ウェル領域114にフォトダイオード102、埋め込み型のn型の垂直転送チャネル領域104が形成される。フォトダイオード102は、n型半導体領域116とその表面のp型半導体領域117で構成される。垂直転送チャネル領域104の直下にはp型の第2半導体ウェル領域115が形成される。また、p型のチャネルストップ領域108a及び108b、p型の電荷読み出し領域109が形成される。垂直転送電極105から107は、ゲート絶縁膜118を介して形成される。
このCCD固体撮像装置101では、上記各n型のチャネル領域部において、不純物濃度変調領域111によりn型不純物の濃度差が形成されるので、垂直転送電極105〜107の直下の電界強度が高まり、信号電荷eの転送効率が向上する。すなわち、図22及び図23のポテンシャル図に示すように、1つの垂直転送電極の直下において、転送方向に向かってポテンシャルが深くなるポテンシャル勾配が形成され、電荷の転送効率の向上が図られている。
ここで、図26は、垂直転送チャネル領域104の転送方向のポテンシャルを示す。実線A1は垂直転送電極に高レベル電圧が印加したときのポテンシャル、破線B1は垂直転送電極に低レベル電圧が印加したときのポテンシャルを示す。図27は、1つの垂直転送電極の直下の垂直転送チャネル領域104における転送方向と直交する方向のポテンシャを示す。a1は、垂直転送チャネル領域104の転送方向の後段部分のポテンシャルレベル、b1は、転送方向の前段部分の不純物濃度変調領域111のポテンシャルレベルを示す。
一方、特許文献1には、垂直転送チャネル領域において、同一転送電極下に転送方向にポテンシャルが深くなる複数の領域を有し、複数の領域間の境界が斜め形状、あるいはV字形状に形成し、転送効率の改善を図ったCCD固体撮像装置が開示されている。
また、特許文献2には、n型の垂直転送チャネル領域の水平方向の両端に、不純物濃度の薄いn不純物領域を形成し、信号電荷の水平方向の移動を制限して転送効率を高めるようにしたCCD固体撮像装置が開示されている。
さらに、特許文献3には、垂直転送チャネル領域のチャネル幅方向の中央に、垂直方向に延びる高不純物濃度領域によるポテンシャルの深いチャネルを形成し、小信号に対応した微小電荷の転送を確実にしたCCD固体撮像装置が開示されている。
特許第3301176号公報 特開平4−196169号公報 特開平9−232560号公報
ところで、図23のCCD固体撮像装置101では、垂直転送チャネル領域104の転送方向に対する電界が向上するものの、小信号の信号電荷の転送において次のような不都合が生じる。信号電荷(電子)eは、ある距離移動すると結晶にぶつかり、これを繰り返しながら垂直方向に転送される。上記の垂直チャネル領域104では、転送方向と直交する水平方向、あるいは斜め方向など信号電荷(電子)eが自由に移動できる状態にある。このため、図28の模式図で示すように、同じ距離Sだけ電子eが移動したとすると、斜め方向に移動したときの垂直方向への実効移動距離はSyとなり、垂直方向に移動したときに比べて短くなる。このように、図23のCCD固体撮像装置101では、転送方向に対する信号電荷(電子)eの実効的な移動距離が十分に得られておらず、転送方向に対する実効的な転送効率が悪くなる。
また、垂直チャネル領域104には、一定の確率でトラップ準位とか、ポテンシャルのディップ(窪み)が存在する。このトラップ準位やポテンシャルディップに信号電荷の電子が捕獲される確率が高くなる結果、小信号時では信号電荷量が減り転送効率が悪くなる。
また、特許文献1に開示された垂直転送チャネル構造では、十分なフリンジング電界が得られていない場合、信号電荷が水平方向にも移動し易くなるため、転送方向に対する実効的な転送効率が得られない。
特許文献2に開示された垂直転送チャネル構造では、n型の垂直転送チャネル領域の水平方向の全両端に、不純物濃度の薄いn不純物領域が形成されている。このため、信号電荷の水平方向の移動を制限して転送効率を高められる一方、受光センサ部からの画素信号読み出しが起こりにくくなるため、結果的に受光センサ部に残った電荷が残像を引き起こす可能性が高い。
本発明は、上述の点に鑑み、画素が微細化されても、特に垂直転送レジスタにおける小信号時の信号電荷の転送効率の向上を図った固体撮像装置とその製造方法、並びにこの固体撮像装置を備えた電子機器を提供するものである。
本発明に係る固体撮像装置は、複数の受光センサ部と、転送チャネル領域及び複数の転送電極を有した複数の転送レジスタを有する。さらに、本発明は、転送チャネル領域のうち、少なくとも受光センサ部からの信号電荷を読み出す電極に対応する転送チャネル領域部内の転送方向の一部に、両側の不純物濃度変調領域に挟まれて形成された細状チャネル部を有する。
本発明の固体撮像装置では、少なくとも信号電荷を読み出す電極に対応する転送チャネル領域部内の一部に不純物濃度変調領域を有するので、転送方向に不純物濃度差が形成され、フリンジング電界が向上する。しかも、不純物濃度変調領域に挟まれた細状チャネル部を有するので、信号電荷はこの細状チャネル部に集められ、かつ信号電荷の移動方向が制限される。また、信号電荷がトラップ準位やポテンシャルディップに捕獲される確率が低減する。
本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、受光センサ部から読み出された信号電荷を転送するための垂直転送チャネル領域を形成する工程を有する。更に、本発明は、転送チャネル領域のうち、少なくとも受光センサ部からの信号電荷を読み出す電極に対応する転送チャネル領域部内の転送方向の一部に、不純物濃度変調領域と、両側が不純物濃度変調領域で挟まれた細状チャネル部とを形成する工程を有する。
本発明の固体撮像装置の製造方法では、少なくとも受光センサ部からの信号電荷を読み出す電極に対応する転送チャネル領域部内の転送方向の一部に、不純物濃度変調領域と細状チャネル部を形成している。この工程により、転送方向に十分なフリンジング電界を形成し、信号電荷を集中させると共に、信号電荷の移動方向を制限する好適なチャネル部が形成される。
本発明に係る電子機器は、光学レンズと、固体撮像装置と、固体撮像装置の出力信号を処理する信号処理回路を備える。固体撮像装置は、複数の受光センサ部と、転送チャネル領域及び複数の転送電極を有した複数の垂直転送レジスタを有する。さらに、固体撮像装置は、転送チャネル領域のうち、少なくとも前記受光センサ部からの信号電荷を読み出す電極に対応する転送チャネル領域部内の転送方向の一部に、両側の不純物濃度変調領域に挟まれて形成された細状チャネル部を有する。
本発明の電子機器では、上記の固体撮像装置を備えるので、垂直転送レジスタにおける信号電荷の転送効率が向上する。
本発明に係る固体撮像装置によれば、画素が微細化されても、垂直転送レジスタにおける小信号時の信号電荷の転送効率を向上することができる。
本発明に係る固体撮像装置の製造方法によれば、画素が微細化されても、垂直転送レジスタにおける小信号時の信号電荷の転送効率が向上する固体撮像装置を製造することができる。
本発明に係る電子機器によれば、画素が微細化されても、垂直転送レジスタにおける小信号時の信号電荷の転送効率を向上する固体撮像装置を備えることにより、多画素、小型化した高品質の電子機器を提供することができる。
本発明に適用されるインターライン転送(IT)方式のCCD固体撮像装置の概略構成請求項図である。 本発明に適用されるフレームインターライン転送(FIT)方式のCCD固体撮像装置の概略構成請求項図である。 本発明の第1実施の形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面図である。 図3のA−A線上の断面図である。 図3のB−B線上の断面図である。 図3のC−C線上の断面図である。 単層ポリシリコン膜による垂直転送電極のレイアウト図である。 第1実施の形態に係る固体撮像装置の垂直転送レジスタの転送方向のポテンシャル図である。 第1実施の形態に係る固体撮像装置の垂直転送レジスタの転送方向と直交する水平方向のポテンシャル図である。 本発明の第2実施の形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面図である。 本発明の第3実施の形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面図である。 本発明の第4実施の形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面図である。 図12のA−A線上の断面図である。 図12のB−B線上の断面図である。 図12のC−C線上の断面図である。 第4実施の形態に係る固体撮像装置の垂直転送レジスタの転送方向のポテンシャル図である。 第4実施の形態に係る固体撮像装置の垂直転送レジスタの転送方向と直交する水平方向のポテンシャル図である。 本発明の第5実施の形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面図である。 本発明の第6実施の形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面図である。 本発明の第7実施の形態に係る固体撮像装置の要部の概略平面図である。 第7実施の形態の垂直転送レジスタの断面図である。 本発明の第9実施の形態に係る電子機器の実施の形態を示す概略構成図である。 従来のCCD固体撮像装置の例を示す要部の概略平面図である。 図23のA−A線上の断面図である。 図23のB−B線上の断面図である。 図23の従来の固体撮像装置の垂直転送レジスタの転送方向のポテンシャル図である。 図23の従来の固体撮像装置の垂直転送レジスタの転送方向と直交する水平方向のポテンシャル図である。 従来の固体撮像装置の問題点の説明に供する説明図である。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は医科の順序で行う。
1.IT方式のCCD固体撮像装置の概略構成例
2.FIT方式のCCD固体撮像装置の概略構成例
3.第1実施の形態(固体撮像装置の構成例)
4.第2実施の形態(固体撮像装置の構成例)
5.第3実施の形態(固体撮像装置の構成例)
6.第4実施の形態(固体撮像装置の構成例)
7.第5実施の形態(固体撮像装置の構成例)
8.第6実施の形態(固体撮像装置の構成例)
9.第7実施の形態(固体撮像装置の構成例)
10.第8実施の形態(固体撮像装置(リニアセンサの構成例)
11.第9実施の形態(電子機器の構成例)
<1.インターライン転送方式のCCD固体撮像装置の概略構成例>
図1に、本発明の固体撮像装置に適用されるインターライン転送(以下、ITと略称する)方式のCCD固体撮像装置の概略構成を示す。
IT方式のCCD固体撮像装置1は、図1に示すように、複数の受光センサ部2が2次元マトリックス状に配列され、各受光センサ部列に対応してCCD構造の垂直転送レジスタ3が配列された成る撮像領域4と、CCD構造の水平転送レジスタ5とを備える。さらに水平転送レジスタ5の終段に電荷―電圧変換部を含む出力部6が接続される。出力部6は、例えば、フローティングディフージョン(FD)とソースフォロワ・アンプとから成る、いわゆるフローティングディフージョン型アンプで構成される。その他、出力部6としては、いわゆるフローティングゲート型アンプで構成することもできる。
IT方式のCCD固体撮像装置1では、受光センサ部2において、受光量に応じた信号電荷が生成され、蓄積される。この受光センサ部2の信号電荷は、読み出しゲート部7に読み出しゲート電圧VTが印加さされることにより、垂直転送レジスタ3に読み出される。垂直転送レジスタ3に読み出された後、垂直転送電極に印加される垂直駆動パルスにより、信号電荷は一ライン毎に垂直転送レジスタ3内を順次水平転送レジスタ5へ向けて転送される。垂直転送レジスタ3から、一ライン毎の信号電荷が水平転送レジスタ5へ転送された後、水平転送電極に印加される水平駆動パルスにより、信号電荷は順次水平転送レジスタ5内を転送し、出力6を通して画素信号として出力される。
<2.フレームインターライン転送方式のCCD固体撮像装置の概略構成例>
図2に、本発明の固体撮像装置に適用されるフレームインターライン転送(以下、FITと略称する)方式のCCD固体撮像装置の概略構成を示す。FIT方式のCCD固体撮像装置11は、複数の受光センサ部2が2次元マトリックス状に配列され、各受光センサ部列に対応して垂直転送レジスタ3が配列された成る撮像領域4と、蓄積領域12と、水平転送レジスタ5とを備える。垂直転送レジスタ3及び水平転送レジスタ5は、CCD構造を有して構成される。蓄積領域12は、撮像領域4の垂直転送レジスタ3に対応した複数のCCD構造の垂直転送レジスタ13のみを有して構成される。さらに、水平転送レジスタ5の終段に、上記と同様の電荷―電圧変換部を含む出力部6が接続される。
FIT方式のCCD固体撮像装置11では、受光センサ部2において、受光量に応じた信号電荷が生成され、蓄積される。この受光センサ部2の信号電荷は、読み出しゲート部7に読み出しゲート電圧VTが印加さされることにより、垂直転送レジスタ3に読み出される。垂直転送レジスタ3に読み出された後、撮像領域4の垂直転送レジスタ3の垂直転送電極と、蓄積領域12の垂直転送レジスタ13の垂直転送電極とに、高速転送の垂直駆動パルスが印加される。これにより、撮像領域4の垂直転送レジスタ3に読み出された信号電荷は、高速転送されて蓄積領域12の垂直転送レジスタ13に蓄積される。その後、蓄積領域12の垂直転送レジスタ13に定速の垂直駆動パルスが印加されることにより、信号電荷は1ライン毎に垂直転送レジスタ13内を順次水平転送レジスタ5へ向けて転送される。垂直転送レジスタ13から、1ライン毎の信号電荷が水平転送レジスタ5へ転送された後、水平転送電極に印加される水平駆動パルスにより、信号電荷は順次水平転送レジスタ5内を転送し、出力部6を通して画素信号として出力される。
なお、上述のIT方式、FIT方式の固体撮像装置においては、垂直転送レジスタを、例えば4相駆動パルスにより駆動することができる。また、インターレースで読み出すことができる。インターレースでは、垂直方向の一方の隣合う2画素の信号を加算して奇数フィール読み出し、垂直方向の他方の隣合う2画素の信号を加算して偶数フィール読み出しとすることができる。水平転送レジスタは、例えば2相駆動パルスで駆動することができる。
以下の各実施の形態に係るCCD固体撮像装置は、図1のIT方式の固体撮像装置1、図2のFIT方式のCCD固体撮像装置11のいずれにも適用できるものである。
<3.第1実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図3〜図7に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCCD固体撮像装置の第1実施の形態を示す。図3は撮像領域の要部の概略平面図、図4、図5及び図6は、図3のA−A線上、B−B線上及びC−C線上の断面図である。図7は垂直転送電極のパターンレイアウト図である。
第1実施の形態に係る固体撮像装置21は、図3に示すように、複数の受光センサ部22となるフォトダイオード(PD)が2次元マトリクッス状に配列され、受光センサ部22の列毎にCCD構造の垂直転送レジスタ23が配列された撮像領域24を有して成る。受光センサ部22とこれに対応する部分の垂直転送レジスタ23とにより単位画素が形成される。
垂直転送レジスタ23と各受光センサ部22との間には、受光センサ部22の信号電荷を垂直転送レジスタ23へ読み出すための電荷読み出し部27が形成される。垂直転送レジスタ23の後述する垂直転送チャネルに接して、水平方向に隣合う画素を分離するための垂直方向に延びるチャネルストップ領域26aが形成される。また、このチャネルストップ領域26aに連続して垂直方向に隣合う画素を分離するための水平方向に延びるチャネルストップ領域26bが形成される。チャネルストップ領域26bの一部は、電荷読み出し部27を除いて受光センサ部22と垂直転送レジスタ23との間に延長して形成される。チャネルストップ領域26a及び6bは、第2導電型、本例ではp型半導体領域で形成される。
垂直転送レジスタ23は、垂直方向に延びる埋め込み型の垂直転送チャネル領域28と、その上にゲート絶縁膜を介して転送方向に繰り返して配列した複数の垂直転送電極29、30及び31とを有して構成される。垂直転送チャネル領域8は、第1導電型、本例ではn型の半導体領域で形成される。複数の垂直転送電極29、30及び31は、本例では単層のポリシリコン膜で形成される。各垂直転送レジスタ23のそれぞれ対応する垂直転送電極9同士は、水平方向のチャネルストップ領域26b上に沿う接続線29aを介して接続される。同様に、垂直転送レジスタ23のそれぞれ対応する垂直転送電極31同士は、水平方向のチャネルストップ領域26b上に沿う接続線31aを介して接続される。垂直転送電30は、各垂直転送レジスタ23において、島状に独立して形成される。この島状に独立した垂直転送電極30は、いわゆる浮島電極とも呼ばれる。本例では、垂直転送電極30が電荷読み出し部27の読み出し電極を兼ねている。
各垂直転送レジスタ23の水平方向にそれぞれ対応する独立した島状の垂直転送電極30は、図7に示すように、接続配線32により共通接続される。接続配線32は、垂直方向に隣合う画素間に形成された垂直転送電極29の接続線29a上に絶縁膜を介して形成した水平配線部32Aと各垂直転送電極30上に延長する延長部32Bとを有して形成される。これら接続配線32の延長部32Bが絶縁膜のコンタクトホールを通して各島状の垂直転送電極30に接続される。33はコンタク部を示す。これによって、各水平ラインの垂直転送電極30同士は、共通接続される。
本実施の形態は、特に、少なくとも受光センサ部22からの信号電荷を読み出す転送電極30に対応する転送チャネル領域部28A内の転送方向の一部に、両側を不純物濃度変調領域35で挟まれた細状チャネル部28Bが形成される。転送チャネル領域部28A内の転送方向の一部とは、転送方向とは反対側の領域を指す。この転送方向とは反対側の領域を、以後、転送方向の前段部分という。
本実施の形態では、垂直転送チャネル領域28において、各同一垂直転送電極29、30、31のそれぞれの直下に対応するチャネル領域部28A内の転送方向の前段部分に、両側を不純物濃度変調領域35で挟まれた細状チャネル部28Bが形成される。不純物濃度変調領域35は、n型の垂直チャネル領域28に対してp型不純物、例えばボロン(B)を少量イオン注入して、例えば当初の垂直転送チャネル領域28の濃度より低濃度のn型領域で形成される。p型不純物は細状チャネル部28Bを除いてイオン注入される。これにより、n型のチャネル領域部28Aの転送方向の後段部分とn型の細状チャネル部28Bとは同じ不純物濃度で形成されることになる。細状チャネル部28Bは、転送方向に同じチャネル幅で形成される。
上記p型不純物のイオン注入は、n型の垂直転送チャネル領域28と、その両側のp型領域にわたって行うのが好ましい。すなわち、上記p型不純物の少量イオン注入が、チャネルストップ領域26a及び26bから電荷読み出し領域(後述)の一部にわたって行われる。これにより、垂直転送チャネル領域28と両側の領域との境界に隙間を生じさせることなく、つまり合わせずれを起こすことなく、垂直転送チャネル28に確実に不純物濃度変調領域35が形成される。
不純物濃度変調領域35は、細状チャネル部28Bのポテンシャルより浅いポテンシャルを有し、いわゆる細状チャネル部28Bに対して、ポテンシャルバリア領域として作用する。換言すれば、細状チャネル部28Bは、不純物濃度変調領域35のポテンシャルより深いポテンシャルを有する。細状チャネル部28Bは、不純物濃度変調領域3の水平方向に関して中央に形成することが望ましい。また、不純物濃度変調領域35及び細状チャネル部2Bは、転送方向の長さが電荷読み出し電極を兼ねる垂直転送電極30の長さの1/2となるように形成するのが好ましい。
図4〜図6に、第1実施の形態に係る固体撮像装置1の半導体断面構造を示す。本実施の形態では、第1導電型であるn型の半導体基板41に第2導電型であるp型の第1半導体ウェル領域42が形成され、p型第1半導体ウェル領域42に受光センサ部22のフォトダイオード(PD)、埋め込み型のn型垂直転送チャネル領域28が形成される。フォトダイオード(PD)は、n型半導体領域43とその表面のp型半導体領域44で構成される。垂直転送チャネル領域2の直下には、p型の第2半導体ウェル領域45が形成される。また、p型第1半導体ウェル領域42には、p型のチャネルストップ領域26a及び26bが形成され、フォトダイオード(PD)と垂直転送チャネル領域28との間にp型の電荷読み出し領域40が形成される。
垂直転送チャネル領域28上には、ゲート絶縁膜26を介して転送方向に単層のポリシリコン膜による複数の垂直転送電極29、30及び31が形成される。垂直転送電極29、31は、接続線29a、31aと共に形成される。さらに、絶縁膜を介して垂直転送電極30にコンタク部33で接続される接続配線32が形成される。
一方、垂直転送チャネル領域8の同一垂直転送電極である各垂直転送電極29、30及び31直下に対応する各チャネル領域部28A内において、その転送方向の前段部分に、細状チャネル部28Aを除いて不純物濃度変調領域35が形成される。すなわち、図6に示すように、本例では中央の細状チャネル部28Bを除いて不純物濃度変調領域35が形成される。チャネル領域部28Aの転送方向の前段部分と細状チャネル部28Bは、同じ不純物濃度のn型領域で形成される。不純物濃度変調領域35は、n型垂直転送チャネル領域28にp型不純物を少量イオン注入で打ち返して形成されるので、細状チャネル部28Bの不純物濃度よりも低濃度のn領域となる。
次に、第1実施の形態の固体撮像装置21の製造方法、特に、垂直転送チャネル領域8の製造方法の実施の形態について説明する。図示しないが、先ず、シリコンによるn型半導体基板41のp型第1半導体ウェル領域42に埋め込み型のn型垂直転送チャネル領域28を形成する。なお、p型第1半導体ウェル領域42には、フォトダイオード(PD)、p型第2版ウェル領域45、p型電荷読み出し領域40、n型p型チャネルストップ領域26a及び26bも形成される。
次に、各垂直転送電極29、30,31の直下に対応するn型のチャネル領域部8Aの転送方向の前段部分において、レジストマスクを介してp型不純物を少量イオン注入してnの不純物濃度変調領域35を選択的に形成する。この不純物濃度変調領域35の形成工程では、中央の細状チャネル部28Bとなる領域上にもレジストマスクが形成されて行われるので、細状チャネル部28Bを挟んで両側に不純物濃度変調領域が形成される。すなわち、不純物濃度変調領域35は、細状チャネル部28Bを残して選択的に形成する。また、不純物濃度変調領域35を形成するためのp型不純物のイオン注入では、垂直チャネル領域28の両側のp型領域であるチャネルストップ領域26a、26b、電荷読み出し領域40の一部にわたって行われる。
次に、ゲート絶縁膜46を介して複数の垂直転送電極29〜31を形成する。このとき、垂直転送電極29、31と連続する接続線29a、31aも同時に形成される。次いで、絶縁膜を成膜し、絶縁膜の垂直転送電極30とのコンタクト部33に開口を形成した後、接続配線32を形成する。垂直転送チャネル領域28と複数の垂直転送電極29〜31とにより、垂直転送レジスタ23が形成される。また、電荷読み出し領域40と電荷読み出し電極を兼ねる垂直転送電極30とにより、電荷読み出し部27が形成される。
垂直転送レジスタ23の形成工程で、同時に水平転送レジスタも形成される。
これ以降は、通常のように、フォトダイオード(PD)による受光センサ部22を除いて、遮光膜を形成し、平坦化膜を介してオンチップカラーフィルタ及びオンチップレンズを形成して目的の固体撮像装置21を得る。
上述の第1実施の形態に係る固体撮像装置21によれば、各垂直転送電極29、30、31直下のチャネル領域部28Aの転送方向の前段部分に、細状チャネル部28Bと不純物濃度変調領域35が形成される。細状チャネル部28Bは垂直転送チャネル領域28の水平方向の中央に形成され、不純物濃度変調領域35は細状チャネル部28Bを挟む両側に形成される。
このように、同一垂直転送電極下のチャネル領域部28A内の前段部分に不純物濃度変調領域35が形成されるので、垂直転送チャネル領域28の転送方向において、n型不純物の濃度差が形成される。この濃度差により転送方向のフリンジング電界が向上し、図8に示すように、チャネル領域部28Aでは、転送方向に向かって後段部分のポテンシャルが前段部分より深くなるポテンシャル勾配が形成される。細状チャネル部28B内においても、転送方向にポテンシャル勾配が形成される。なお、細状チャネル部28Bでは、両側の不純物濃度領域35による狭チャネル効果で、ポテンシャルが後段部分のチャネル領域部28Aのポテンシャルよりも浅くなる。図8において、実線A2は垂直転送電極に高レベル電圧が印加したときのポテンシャル、破線B2は垂直転送電極に低レベル電圧が印加したときのポテンシャルを示す。比較のために、前述の従来の垂直転送電極に高レベル電圧が印加したときのポテンンシャルA1(実細線)及び従来の垂直転送電極に低レベル電圧が印加したときのポテンシャルB1(破線)も示す。
また、チャネル領域部28Aの不純物濃度変調領域35の中央に細状チャネル部28Bが形成されるので、水平方向に対してもn型不純物の濃度差が形成される。これにより、図9に示すように、両側がポテンシャルバリアとなり、中央に幅狭でかつ深いポテンシャルb2が形成される。a2はチャネル領域部28Aの後段部分のポテンシャルを示す。なお、比較のために、前述の従来の不純物濃度変調領域が形成された前段部分のポテンシャルb1も示す。
この中央部の細状チャネル部28Bに、小信号転送時の信号電荷が転送される。このとき、細状チャネル部28Bのチャネル幅が狭いので、信号電荷の水平方向、斜め方向への移動を制限し、信号電荷の移動を垂直方向に向かわせることができる。同時に、信号電荷は細状チャネル部28Bに集めることができる。一方、小信号時の信号電荷の転送が細状チャネル部28Bに制限されるため、転送不良の原因となるチャネル領域内のポテンシャルのディップやトラップ準位に電荷が捕捉される確率が低減する。このように、両者の効果が相俟って、小信号時の信号電荷の転送効率を向上することができる。
また、細状チャネル部28B及び不純物濃度変調領域35の転送方向の長さを、チャネル領域部28Aの転送方向の長さの1/2程度とすることにより、大信号時の飽和電荷量を維持することができる。
因みに、細状チャネル部28B及び不純物濃度変調領域35の転送方向の長さを、チャネル領域部28Aの転送方向の長さの1/2より長くした場合には、小信号時の転送効率がより向上するものの、大信号時の飽和電荷量が低減する。また、逆に、1/2より短くした場合には、大信号時の飽和電荷量が大きくなるも、ポテンシャル勾配の長さが少なくなり、小信号時の転送効率の向上効果が低減する。
細状チャネル部28Bを水平方向の中央に形成するときは、受光センサ部22からの信号電荷の読み出しを良好にし、かつ細状チャネル部28Bからチャネルストップ領域への電荷のリークを抑制できる。
因みに、細状チャネル部28Bを中央よりフォトダイオード(PD)側に寄って形成するときは、受光センサ部22からの信号電荷を読み出し易くするが、チャネルストップ領域26aへ電荷がリークし易くなる。また、細状チャネル部28Bを中央よりチャネルストップ領域26a側に寄って形成するときは、チャネルストップ領域26aへ電荷がリークし難くなるが、受光センサ部22からの電荷読み出しがし難くなる。
第1実施の形態では、p型不純物を所要領域に選択的に少量イオン注入し、細状チャネル部28Bを残して両側に不純物濃度変調領域35を選択的に形成している。このように、水平方向の不純物濃度差を1回のp型不純物のイオン注入工程で形成することができるため、前述の図19の従来構造に比べて工程数が増加することがない。
さらに、本実施の形態に係る固体撮像装置21においては、受光センサ部22から垂直転送レジスタ23への信号電荷(いわゆる画素信号)の読み出しに際し、従来例に比べて、低消費電力で読み出し駆動が可能になる。すなわち、信号電荷の読み出しでは、図8にフィールド読み出しの一例を示すように、読み出し電極30に高レベル電圧の読み出しパルスを印加し、受光センサ部22から垂直転送チャネル領域28に信号電荷を読み出す。このとき、高レベル電圧(例えば12V〜15V)ではあるが、そのなかでも比較的低い電圧(例えば12V)の読み出しパルスの印加により、画素信号を読み出すことができる。これは、垂直転送チャネル領域28のうち、薄い濃度の不純物濃度変調領域(n領域)35が形成されていない、これより濃い濃度のチャネル領域部(n領域)28Aに信号電荷が読み出されるためであり、これによって、低消費電力で読み出し駆動が可能となる。
これに対し、図22の従来例では、読み出し電極106に高レベル電圧の読み出しパルスを印加し、受光センサ部102から垂直転送チャネル領域104に信号電荷を読み出す。このとき、高レベル電圧(例えば12V〜15V)のうち、比較的高い電圧(例えば15V)の読み出しパルスの印加により、垂直転送チャネル部(全体がn型領域)のある一部へ信号電荷を読み出さなければならず、図8に比べ、消費電力が高くなる。
<4.第2実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図10に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCCD固体撮像装置の第2実施の形態を示す。第2実施の形態に係る固体撮像装置51は、垂直転送チャネル領域28において、各垂直転送電極29〜31に対応するチャネル領域部28A内の転送方向の前段部分に、一様に低濃度領域52が形成される。この低濃度領域52は、n型の垂直転送チャネル領域28に対して、p型不純物例えばボロン(B)を少量イオン注入して当初のチャネル領域部28Aの濃度より低濃度のn型領域で形成される。この低濃度領域52は、前述の図19の不純物濃度調整領域111に対応する。
次いで、本実施の形態では、上記チャネル領域部28Aの前段部分の低濃度領域52に、両側を不純物濃度調整領域35で挟まれた細状チャネル部28Fが形成される。この不純物濃度調整領域35は、第1実施の形態で説明した不純物濃度調整領域35に対応する。不純物調整領域35は、低濃度のn型の低濃度領域52に対して、p型不純物例えばボロン(B)を少量イオン注入して低濃度領域52の濃度より低濃度のn型領域で形成される。
その他の構成は、第1実施の形態で説明したと同様であるので、図3と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
第2実施の形態に係る固体撮像装置51によれば、各垂直転送電極29〜31下のチャネル領域部28Aにおいて、その前段部分の細状チャネル部28Fと後段部分のチャネル部とが濃度差を有することになる。したがって、所要の1つの垂直転送電極に転送パルスが印加されると、転送方向に向かってポテンシャルが深くなる。このポテンシャルと、上述したと同様の細状チャネル部28Fで形成されるポテンシャとが相俟って、ポテンシャル勾配が形成され、さらに信号電荷の垂直転送を転送残りなく行い、転送効率を向上することができる。
そして、本実施の形態では、細状チャネル部28Fを有することで、前述したように、小信号時の信号電荷の転送効率を向上することができる等、第1実施の形態で説明したと同様の効果を奏する。
<5.第3実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図11に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCCD固体撮像装置の第3実施の形態を示す。第3実施の形態に係る固体撮像装置54は、垂直転送チャネル領域28において、第1実施の形態で示すと同様の不純物濃度変調領域35で挟まれた細状チャネル部28G内に、さらに濃度差を形成する低濃度領域55を有して構成される。この低濃度領域55は、n型の細状チャネル部28G内の転送方向の前段部分にp型不純物を少量イオン注入して低濃度のn型領域で形成される。低濃度領域55は、両側の不純物濃度調整領域35の濃度よりは高い濃度を有する。
その他の構成は、第1実施の形態で説明したと同様であるので、図3と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
第3実施の形態に係る固体撮像装置54によれば、細状チャネル部28G内においても、濃度差を有するので、転送方向に向かってポテンシャルが深くなる。このポテンシャルと、上述したと同様の細状チャネル部28Fで形成されるポテンシャとが相俟って、ポテンシャル勾配が形成され、さらに信号電荷の垂直転送を転送残りなく行い、転送効率を向上することができる。
そして、本実施の形態では、細状チャネル部28Fを有することで、前述したように、小信号時の信号電荷の転送効率を向上することができる等、第1実施の形態で説明したと同様の効果を奏する。
<6.第4実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図12〜図15に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCCD固体撮像装置の第2実施の形態を示す。図12は撮像領域の要部の概略平面図、図13、図14及び図15は、図12のA−A線上、B−B線上及びC−C線上の断面図である。
第4実施の形態に係る固体撮像装置57は、特に、図12に示すように、垂直転送チャネル領域28において、不純物濃度変調領域35に挟まれた細状チャネル部28Cを、そのチャネル幅が転送方向に向かって漸次広がるように形成して構成される。細状チャネル部28Cの形状は、上記以外に、転送方向に向かってチャネル幅が段階的に広くなる形状等、転送方向に向かってチャネル幅が広くなる形状とすることもできる。
その他の構成は、第1実施の形態で説明したと同様であるので、図3〜図6と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
また、第4実施の形態の固体撮像装置57の製造方法は、不純物濃度変調領域35を形成する際のp型不純物のイオン注入の平面パターンを変更するのみで、実質的に第1実施の形態の固体撮像装置の製造方法と同じである。
第4実施の形態に係る固体撮像装置57によれば、チャネル領域部28Aの前段部分における不純物濃度変調領域35で挟まれた細状チャネル部28Cが、転送方向に向かってチャネル幅を広くした形状を有する。細状チャネル部28Cが転送方向に向かって広がる形状を有することにより、信号電荷(電子)の移動方向の制約は第1実施の形態に比べて緩和されるが、転送方向に対する電界の変化を連続的にすることができる。すなわち、狭チャネル効果で、幅の狭い領域では浅いポテンシャルが形成され、幅が広くなるにつれて漸次ポテンシャルが深くなる。この電界の変化が連続的になりポテンシャル勾配が形成されることは、転送効率の向上に寄与する。
図16に垂直転送チャネル領域28の転送方向のポテンシャルを示し、図17に垂直転送チャネル領域28の水平方向のポテンシャルを示す。図16において、実線A3は垂直転送電極に高レベル電圧が印加したときのポテンシャル、破線B3は垂直転送電極に低レベル電圧が印加したときのポテンシャルを示す。比較のために、前述の従来のポテンンシャルA1(実細線)も示す。図17において、a3はチャネル領域部28Aの後段部分のポテンシャル、b3は細状チャネル部28Cのポテンシャルをそれぞれ示す。なお、比較のために、前述の従来の不純物濃度変調領域が形成された前段部分のポテンシャルb1も示す。
第4実施の形態においても、第1実施の形態で説明したと同様に、不純物濃度変調領域35を有することで、転送方向のフリンジング電界が向上する。また、細状チャネル部28Bを有することで、信号電荷をここに集め、且つ信号電荷の移動を制限し、ポテンシャルディップやトラップ準位に信号電荷が捕獲される確率を低減することができる。従って、小信号時の信号電荷の転送効率を向上することができる。また、製造方法においても、第1実施の形態で説明したように、前述の図19の従来構造に比べて工程数が増加することはない。
図16、図17では分かり難いが、第4実施の形態では、上述した狭チャネル効果により、転送方向とは逆側の転送電極下のn型領域のポテンシャルが図8、図9より浅く、転送方向側の転送電極下のn型領域のポテンシャルが図8、図9より深くなる。これにより、本実施の形態は、第1実施の形態に比べ、転送方向に向かって転送電荷が転送し易くなる。
第4実施の形態の固体撮像装置57では、その他、第1実施の形態で説明したと同様の効果を奏する。
<7.第5実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図18に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCCD固体撮像装置の第5実施の形態を示す。第5実施の形態に係る固体撮像装置61は、垂直転送チャネル領域28の各転送電極の直下のn型のチャネル領域部28A内に、p型不純物イオン注入による不純物濃度変調領域35と、n型不純物イオン注入による細状チャネル部28Dとを形成して構成される。この構成では、n型のチャネル領域部28A内の転送方向の前段部分に、チャネル幅全域にp型不純物を少量イオン注入して不純物濃度変調領域35が形成される。さらに、この不純物濃度変調領域35の水平方向の所要部分にn型不純物を少量イオン注入して細状チャネル部28Dが形成される。細状チャネル部28Dは、不純物濃度変調領域35の水平方向の中央に形成するのが好ましい。細状チャネル部28Dは、転送方向に同じチャネル幅で形成される。
不純物濃度変調領域35は、n型のチャネル領域部28Aより低濃度のn領域で形成される。細状チャネル部28Dは、チャネル領域部28Aと同じ濃度のn領域で形成することができる。もしくは細状チャネル部28Dは、チャネル領域部28Aよりも低濃度でかつ不純物濃度変調領域35より高濃度のn領域で形成することができる。細状チャネル部28Dは、不純物濃度変調領域35よりポテンシャルが深くなる。
その他の構成は、第1実施の形態で説明したと同様であるので、図3と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
次に、第5実施の形態に係る固体撮像装置57の製造方法、特に垂直転送チャネル領域8の製造方法の実施の形態について説明する。図示しないが、先ず、シリコンによるn型半導体基板41のp型第1半導体ウェル領域42に埋め込み型のn型垂直転送チャネル領域28を形成する。なお、p型第1半導体ウェル領域42には、フォトダイオード(PD)、p型第2版ウェル領域45、p型電荷読み出し領域40、n型p型チャネルストップ領域26a及び26bも形成される。
次に、各垂直転送電極29、30,31の直下に対応するn型のチャネル領域部28Aの転送方向の前段部分において、レジストマスクを介してチャネル幅全域にわたりp型不純物を少量イオン注入してnの不純物濃度変調領域35を形成する。不純物濃度変調領域35のp型不純物のイオン注入では、前述と同様に、p型のチャネルストップ領域26a、26b、電荷読み出し領域40の一部にわたって行われる。
次に、レジストマスクを介して、不純物濃度変調領域35の水平方向の所要部分、例えば中央にn型不純物、例えば砒素(As)を少量イオン注入してn領域による細状チャネル部28Dを選択的に形成する。同じゲート電圧に対して、細状チャネル部28Dは、不純物濃度変調領域35のポテンシャルよりポテンシャルが深い領域となる。
次に、ゲート絶縁膜46を介して複数の垂直転送電極29〜31を形成する。このとき、垂直転送電極29、31と連続する接続線29a、31aも同時に形成される。次いで、絶縁膜を成膜し、絶縁膜の垂直転送電極30とのコンタクト部33に開口を形成した後、接続配線32を形成する。垂直転送チャネル領域28と複数の垂直転送電極29〜31とにより、垂直転送レジスタ23が形成される。また、電荷読み出し領域40と電荷読み出し電極を兼ねる垂直転送電極30とにより、電荷読み出し部27が形成される。
垂直転送レジスタ23の形成工程で、同時に水平転送レジスタも形成される。
これ以降は、通常のように、フォトダイオード(PD)による「受光センサ部22を除いて、遮光膜を形成し、平坦化膜を介してオンチップカラーフィルタ及びオンチップレンズを形成して目的の固体撮像装置61を得る。
第5実施の形態に係る固体撮像装置61によれば、p型不純物をイオン注入して形成した不純物濃度変調領域35に対してn型不純物をイオン注入により打ち返して細状チャネル領域28Dを形成している。本実施の形態においても、垂直転送チャネル領域28の各垂直転送電極下のチャネル領域部28Aにおいて、不純物濃度変調領域35を有するので、転送方向に対して不純物濃度差が形成され、転送方向のフリンジング電界を向上することができる。
また、不純物濃度変調領域35に挟まれた細状チャネル部28Dを有するので、水平方向に対して不純物濃度差が形成され、ポテンシャルの深い細状チャネル部28Dに信号電荷を集中することができる。また、全幅にわたりp型不純物をイオン注入してn−領域の不純物濃度調整領域35を形成下の後、選択的にn型不純物をイオン注入して細状チャネル部28Dを形成している。この構成により、細状チャネル部28Dの濃度は第4実施の形態の狭チャネル効果による細状チャネル部28Cのポテンシャルより予め深く設定することができる。従って、水平方向に対して信号電荷(電子)の移動方向を転送方向に制限することができる。さらに、ポテンシャルディップやトラップ準位で信号電荷が捕獲される確立を低減することができる。これらの効果が相俟って、小信号時の信号電荷の実効的な転送効率を向上することができる。
製造方法では、不純物濃度変調領域35に、選択的にn型不純物をイオン注入して細状チャネル部28Dを形成している。工程数は、第1実施の形態に比べて増加するが、極微細なチャネル幅の細状チャネル部28Dの形成ができる。極微細な小信号用の細状チャネル領域28Dを形成するには、熱拡散の小さいn型不純物を用いる方が有利である。本実施の形態ではp型不純物のイオン注入の後に、最終的にn型不純物をイオン注入して細状チャネル部28Dを形成するので、極微細な小信号用の細状チャネル領域28Dを精度よく形成することができる。
第5実施の形態の固体撮像装置では、その他、第1実施の形態で説明したと同様の効果を奏する。
<8.第6実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図19に、本発明に係る固体撮像装置、すなわちCCD固体撮像装置の第6実施の形態を示す。第6実施の形態に係る固体撮像装置63は、第5実施の形態の変形例に相当する。第6実施の形態の固体撮像装置63は、特に、垂直転送チャネル領域28において、不純物濃度変調領域35に挟まれた細状チャネル部28Eを、そのチャネル幅が転送方向に向かって漸次広がるように形成して構成される。細状チャネル領域28Eの形状は、上記以外に、転送方向に向かってチャネル幅が段階的に広くなる形状等、転送方向に向かってチャネル幅が広くなる形状とすることもできる。
その他の構成は、第5実施の形態で説明したと同様であるので、図18と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
また、第6実施の形態の固体撮像装置63の製造方法は、細状チャネル部28Eを形成する際のn型不純物のイオン注入の平面パターンを変更するのみで、実質的に第5実施の形態の固体撮像装置の製造方法と同じである。
第6実施の形態に係る固体撮像装置63によれば、チャネル領域部28Aの前段部分における不純物濃度変調領域35で挟まれた細状チャネル部28Eが、転送方向に向かってチャネル幅を広くした形状を有する。細状チャネル部28Eが転送方向に向かって広がる形状を有することにより、信号電荷(電子)の移動方向の制約は第3実施の形態に比べて緩和されるが、転送方向に対する電界の変化を連続的にすることができる。この電界の変化が連続的であることは、転送効率の向上に寄与する。
第6実施の形態においても、不純物濃度変調領域35を有することで、転送方向のフリンジング電界が向上する。また、細状チャネル部28Eを有することで、信号電荷をここに集め、且つ信号電荷の移動を制限し、ポテンシャルディップやトラップ準位で信号電荷が捕獲される確率を低減することができる。従って、小信号時の信号電荷の実効的な転送効率を向上することができる。
製造方法では、不純物濃度変調領域35に、選択的にn型不純物をイオン注入して細状チャネル部28Eを形成している。工程数は、第1実施の形態に比べて増加するが、極微細なチャネル幅の細状チャネル部28Eの形成ができる。前述したように、極微細な小信号用の細状チャネル領域28Eを形成するには、熱拡散の小さいn型不純物を用いる方が有利である。本実施の形態ではp型不純物のイオン注入の後に、最終的にn型不純物をイオン注入して細状チャネル部28Eを形成するので、極微細な小信号用の細状チャネル領域28Dを精度よく形成することができる。
第6実施の形態の固体撮像装置では、その他、第1実施の形態で説明したと同様の効果を奏する。
上述の第2実施の形態におけるチャネル領域部28Aの前段部分に一様に形成した低濃度領域52は、第2実施の形態〜第6実施の形態にも適用できる。また、上述の第3実施の形態における細状チャネル部28G内で濃度差を設けた構成は、第2実施の形態〜第6実施の形態にも適用できる。
不純物濃度変調領域35、低濃度領域52、55は、転送チャネル領域28の全厚さにわたって形成することもでき、あるいは転送チャネル28の表面側に形成することもできる。
<9.第7実施の形態>
[固体撮像装置の構成例]
図20及び図21に、本発明に係る固体撮像装置、すなわち2層ポリシリコン膜で垂直転送電極を形成したCCD固体撮像装置の第7実施の形態を示す。図20は固体撮像装置の撮像領域の要部の平面図、図21は垂直転送レジスタの断面図を示す。
第7実施の形態に係る固体撮像装置65は、図20に示すように、複数の受光センサ部22が2次元マトリックス状に配列され、受光センサ部22の列毎にCCD構造の垂直転送レジスタ23が配列されて成る。24は撮像領域を示す。垂直転送レジスタ23を挟んで電荷読み出し部27の読み出し領域66と、チャネルストップ領域26とが形成される。チャネルストップ領域26は、例えば高濃度のp型半導体領域からなり、電荷読み出し部27を除いて受光センサ部22を取り囲むように延長して形成される。
垂直転送レジスタ23は、垂直方向に延びる埋め込みがたの垂直転送チャネル28と、その上にゲート絶縁膜を介して転送方向に繰り返し配列した2層ポリシリコン膜からなる複数の垂直転送電極67、68とを有して構成される。転送チャネル領域28は、例えばこの垂直転送レジスタは、例えば4相の転送クロックφV1〜φV4で駆動するように構成される。各垂直転送電極67,68は、垂直方向に交互に配列され、1層目の転送電極27に対して絶縁膜を「介して2層目の転送電極28が一部重なるように形成される。
各垂直転送電極67,68は、それぞれ各列の対応する垂直転送電極67,68同士が接続されるように、垂直方向に隣合う受光センサ部22間に形成された転送電極67,68と同じ層のポリシリコン膜による接続線67a、68aと一体に接続される。
垂直転送レジスタ23では、1層目の垂直転送電極67に転送クロックφV2が印加され、他の1層目の垂直転送電極67に転送クロックφV4が印加される。また、2層目の垂直転送電極68に転送クロックφV1が印加され、他の2層目の垂直転送電極68に転送クロックφV3が印加される。このように4相の転送クロックが印加される4つの垂直転送電極(67,68,67,68)を一組として、撮像領域24の全面で垂直転送電極が繰り返し配置されている。
図20の垂直転送レジスタ23では、4相の転送パルスφV1〜φV4で駆動する構成としたが、その他、転送パルスφV1とφV3、転送パルスφV2とφV4をそれぞれ共有化した2相駆動の構成とすることもできる。
CCD固体撮像装置の垂直転送レジスタ23及び水平転送レジスタ(図示せず)には、一般にn型の埋込み転送チャンネル領域28を有する構成が用いられる。
図21に、垂直転送レジスタ23の断面構造を示す。垂直転送レジスタ23は、第1導電型例えばn型の半導体基板71に第2導電型例えばp型の半導体ウェル領域72を形成し、このp型半導体ウェル領域72に形成される。すなわち、p型半導体ウェル領域72の表面側に埋め込み型のn型垂直転送チャネル領域28が形成される。この垂直転送チャネル領域28上に、ゲート絶縁膜73を介して2層ポリシリコン膜からなる垂直転送電極67、68が転送方向Aに沿って複数繰り返し配列形成されて、垂直転送レジスタ23が構成される。ゲート絶縁膜73は、例えばシリコン酸化膜で形成することができる。
n型半導体基板71には、所定のプラスのバイアス電圧(Vsub)が印加され、p型半導体ウェル領域72は接地レベルにされる。各垂直転送電極67,68には、例えば、0Vと−9Vとの間でレベル変化する4相転送パルスφV1〜φV4が印加される。
p型半導体ウェル領域72と転送チャンネル領域28間のpn接合による空乏層と、転送チャネル領域28、ゲート絶縁膜73及び垂直転送電極67,68からなるMOSダイオードによる空乏層とに挟まれたところがチャネルとなる。すなわち、多数キャリアである電子による信号電荷が通るチャンネルとなる。
本実施の形態においては、前述の実施の形態と同様に、垂直転送チャネル領域28において、各同一垂直転送電極67,68直下のチャネル領域部28A内の転送方向の前段部分に、不純物濃度変調領域35で挟まれた細状チャネル部28Hが形成される。不純物濃度変調領域35は、n型の垂直チャネル領域28に対してp型不純物、例えばボロン(B)を少量イオン注入して、例えば当初の垂直転送チャネル領域28の濃度より低濃度のn型領域で形成される。
第7実施の形態における細状チャネル部28H、不純物濃度変調領域35を含むチャネル領域部28Aの前段部分の構成は、上述の第1実施の形態〜第6実施の形態及びその変形例の構成を適用できる。
第7実施の形態に係る固体撮像装置65においても、上述の実施の形態と同様に、画素が微細化されても、垂直転送レジスタにおける小信号時の信号電荷の転送効率の向上することができる。
上述の各実施の形態に係る固体撮像装置によれば、細状チャネル部とこれを挟む不純物濃度変調領域を形成し、垂直転送チャネル領域内の信号電荷(電子)の移動方向を制限することで、転送効率を向上することができる。また、垂直転送レジスタの細線化を図ることができる。
垂直転送チャネルの細線化により、スミア信号混入を抑制すること、受光センサ部のセンサ開口領域を拡大し集光特性を向上すること、等が期待できる。画素の微細化が可能となるため、多画素化、ディバイスの小型化が実現できる。
第1、第4実施の形態では、小信号転送用の細状チャネル部及び不純物濃度変調領域を、工程数を増加させることなく形成することができる。
<10.第8実施の形態>
[固体撮像装置(リニアセンサ)の構成例]
本発明に係る固体撮像装置としては、2次元的に受光センサ部を配列する固体撮像装置のみならず、いわゆるCCDリニアセンサのように1次元的に受光センサ部を有する固体撮像装置にも適用可能である。第8実施の形態に係る固体撮像装置、すなわちCCDリニアセンサに適用する固体撮像装置は、複数の受光センサ部が1次元配列された画素部と、この画素部に隣接して配置されたCCD構造の転送レジスタとを有して成る。本実施の形態では、1つリニアセンサ構造、あるいはカラーリニアセンサの様に複数のリニアセンサ構造を有する構成とすることができる。本実施の形態における転送レジスタの転送チャネル領域に上述した実施の形態の構成が適用される。
第8実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法は、前述した実施の形態の製造方法を適用することができる。
第8実施の形態の固体撮像装置においても、前述の実施の形態で説明したと同様の効果を奏する。
上述の各実施の形態に係る固体撮像装置は、電子を信号電荷としたもので、第1導電型をn型、第2導電型をp型としているが、本発明は正孔を信号電荷とする固体撮像装置にも適用できる。この場合には、第1導電型をp型とし、第2導電型をn型として、前述の各半導体領域を逆の導電型の半導体領域で構成することができる。
<11.第9実施の形態>
[電子機器の構成例]
上述の本発明に係る固体撮像装置は、例えばデジタルカメラやビデオカメラ等のカメラシステムや、撮像機能を有する携帯電話、あるいは作蔵機能を備えた他の機器、などの電子機器に適用することができる。
図22に、本発明に係る電子機器の一例としてカメラに適用した第9実施の形態を示す。本実施形態例に係るカメラは、静止画像又は動画撮影可能なビデオカメラを例としたものである。本実施形態例のカメラ81は、固体撮像装置82と、固体撮像装置82の受光センサ部に入射光を導く光学系83と、シャッタ装置84と、固体撮像装置82を駆動する駆動回路85と、固体撮像装置82の出力信号を処理する信号処理回路86とを有する。
固体撮像装置82は、上述した各実施の形態の固体撮像装置のいずれかが適用される。光学系(光学レンズ)83は、被写体からの像光(入射光)を固体撮像装置82の撮像面上に結像させる。これにより、固体撮像装置82内に、一定期間信号電荷が蓄積される。光学系83は、複数の光学レンズから構成された光学レンズ系としてもよい。シャッタ装置84は、固体撮像装置72への光照射期間及び遮光期間を制御する。駆動回路85は、固体撮像装置82の85から供給される駆動信号(タイミング信号)により、固体撮像装置82の信号転送を行う。信号処理回路86は、各種の信号処理を行う。信号処理が行われた映像信号は、メモリなどの記憶媒体に記憶され、或いは、モニタに出力される。
第9実施の形態に係る電子機器によれば、画素が微細化されても、垂直転送レジスタに電荷転送効率、特に小信号時の転送効率が向上するので、高品質の電子機器を提供することがでる。例えば、多画素、小型化されたカメラなどを提供することができる。
1・・インターライン転送(IT)方式のCCD固体撮像装置、2・・受光センサ部、3・・垂直転送レジスタ、4・・撮像領域、5・・水平転送レジスタ、6・・出力部、11・・フレームインターライン(FIT)方式のCCD固体撮像装置、12・・蓄積領域、13・・垂直転送レジスタ、21、57、61、63・・固体撮像装置、22・・受光センサ部、23・・垂直転送レジスタ、24・・撮像領域、26a、26b・・チャネルストップ領域、28・・垂直転送チャネル領域、28A・・チャネル領域部、28B、28C、28D、28E・・細状チャネル部、29〜31・・垂直転送電極、35・・不純物濃度変調領域

Claims (13)

  1. 複数の受光センサ部と、
    転送チャネル領域及び複数の転送電極を有した複数の転送レジスタと、
    前記転送チャネル領域のうち、少なくとも前記受光センサ部からの信号電荷を読み出す電極に対応する転送チャネル領域部内の転送方向の一部に、両側の不純物濃度変調領域に挟まれて形成された細状チャネル部と
    を有する固体撮像装置。
  2. 前記転送電極は浮島電極を含む単層ポリシリコン電極からなる
    請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記読み出す電極に対応する転送チャネル領域以外の他の転送電極に対応する転送チャネル領域にも両側の不純物濃度変調領域に挟まれて形成された細状チャネル部を有する
    請求項1記載の固体撮像装置。
  4. 前記細状チャネル領域が転送方向に向かってポテンシャルが深くなるポテンシャル勾配を有している
    請求項1記載の固体撮像装置。
  5. 前記細状チャネル部が、転送方向に向かってチャネル幅を広くした形状を有している
    請求項1記載の固体撮像装置。
  6. 前記垂直転送チャネル領域内の不純物濃度変調領域の中央に、前記垂直転送チャネル領域と同導電型の不純物を導入して形成したポテンシャルの深い前記細状チャネル部を有する
    請求項1記載の固体撮像装置。
  7. 受光センサ部から読み出された信号電荷を転送するための転送チャネル領域を形成する工程と、
    前記転送チャネル領域のうち、少なくとも前記受光センサ部からの信号電荷を読み出す電極に対応する転送チャネル領域部内の転送方向の一部に、不純物濃度変調領域と、両側が前記不純物濃度変調領域で挟まれた細状チャネル部とを形成する工程と
    を有する固体撮像装置の製造方法。
  8. 第1導電型の前記チャネル領域内の転送方向の一部に、前記細状チャネル部を残して第2導電型不純物を選択的にイオン注入し、前記細状チャネルの両側に該細状チャネル部よりポテンシャルの浅い前記不純物濃度変調領域を選択的に形成する
    請求項7記載の固体撮像装置の製造方法。
  9. 第1導電型の前記チャネル領域内の転送方向の一部に、第2導電型不純物をイオン注入して不純物濃度変調領域を形成し、
    前記不純物濃度変調領域の所要部分に第1導電型不純物を選択的にイオン注入して前記不純物濃度変調領域よりポテンシャルの深い前記細状チャネル部を選択的に形成する
    請求項7記載の固体撮像装置の製造方法。
  10. 前記細状チャネル部を転送方向に向かって漸次チャネル幅を広くした形状に形成する
    請求項7記載の固体撮像装置の製造方法。
  11. 光学レンズと、
    固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置の出力信号を処理する信号処理回路を備え、
    前記固体撮像装置は、
    複数の受光センサ部と、
    転送チャネル領域及び複数の転送電極を有した複数の垂直転送レジスタと、
    前記転送チャネル領域のうち、少なくとも前記受光センサ部からの信号電荷を読み出す電極に対応する転送チャネル領域部内の転送方向の一部に、両側の不純物濃度変調領域に挟まれて形成された細状チャネル部とを有する
    電子機器。
  12. 前記固体撮像装置において、前記細状チャネル領域が転送方向に向かってポテンシャルが深くなるポテンシャル勾配を有している
    請求項11記載の電子機器。
  13. 前記固体撮像装置において、前記細状チャネル部が転送方向に向かってチャネル幅を広くした形状を有している
    請求項11記載の電子機器。
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