JP2010198743A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010198743A
JP2010198743A JP2009038810A JP2009038810A JP2010198743A JP 2010198743 A JP2010198743 A JP 2010198743A JP 2009038810 A JP2009038810 A JP 2009038810A JP 2009038810 A JP2009038810 A JP 2009038810A JP 2010198743 A JP2010198743 A JP 2010198743A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
gas
supplied
compressor
condensed water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009038810A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshikatsu Katagiri
敏勝 片桐
Takumoto Ikada
拓素 井加田
Yohei Hidaka
洋平 日高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2009038810A priority Critical patent/JP2010198743A/ja
Publication of JP2010198743A publication Critical patent/JP2010198743A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】燃料電池に供給する空気の加湿効率を高めることにより、燃料電池の適正な加湿量での運転と加湿器の小型化とを可能にする。
【解決手段】酸化剤ガスと燃料ガスとが供給されこれら酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により発電を行う燃料電池10と、燃料電池10から排出された酸化剤ガスに含まれる水分を燃料電池10に供給される酸化剤ガスに移す加湿器40と、加湿器40により加湿された酸化剤ガスを圧縮して燃料電池10に送り込むコンプレッサ30と、燃料電池10から排出される発電生成水を凝縮して貯留する凝縮手段60とを備えた燃料電池システムであって、凝縮手段60により貯留された凝縮水は、燃料電池10の上流側であって加湿器40とコンプレッサ30との間に供給される。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに係り、特に、燃料電池に供給する空気に対する加湿効率を向上させる技術に関する。
燃料電池としては、平板状の膜電極構造体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の両側にセパレータが積層された積層体が単位セルとされ、複数の単位セルが例えば数百層積層されて燃料電池スタックとして構成された燃料電池が知られている。膜電極構造体は、正極(空気極、カソード)および負極(燃料極、アノード)を構成する一対の電極の間にイオン交換樹脂等からなる電解質膜が挟まれた三層構造である。このような燃料電池によると、例えば、燃料極側のガス拡散電極に面するガス流路に燃料ガスを流し、空気極側のガス拡散電極に面するガス流路に酸化剤ガスを流すと電気化学反応が起こり、発電が生じる。
ここで、上記のような電気化学反応を安定させるためには、膜電極構造体が湿潤していることが望ましい。たとえば、特許文献1には、燃料ガス通路内で燃料ガスに発電生成水が水蒸気となって加わることにより、水蒸気分圧が上昇した使役後のアノード排出ガスを加湿ガスとし、未使役の燃料ガスを加湿する燃料電池システムが開示されている。
ところで、近年、燃料電池の高性能化に伴って膜電極構造体は薄くなる傾向にあり、電気化学反応で生成され空気極側に出てくる水が燃料極側へ移動するという現象が生じるようになってきた。このため、燃料ガスを加湿すると燃料極の湿潤状態が過剰となり、燃料と燃料極との接触が妨げられるフラッディングと呼ばれる現象が生じる。一方、空気極側は、湿潤の程度が過剰でも電気化学反応にはさほど差し障りがない場合のあることが知られている。したがって、最近では、燃料ガスを加湿するよりも酸化剤ガスを加湿する技術が重要視されてきている。
酸化剤ガスを加湿する従来の自動車用燃料電池システムとしては、たとえば、図3に示すものが知られている。この図に示す燃料電池システムAは、燃料電池の単位セルを多数積層した燃料電池スタック1と、加湿器2と、コンプレッサ3とを直列に接続して供給空気系を構成し、燃料電池スタック1と、エゼクタ4と、燃料タンク5とを直列に接続するとともに、凝縮手段6を燃料電池スタック1に接続して燃料ガス系を構成している。ここで、凝縮手段6は、燃料電池で生成される水とアノード排出ガスとを気液分離し、エゼクタ4は、燃料タンク5から燃料電池スタック1への燃料ガスの流れによって負圧を形成し、この負圧で凝縮手段6からガス分を吸い込んで所定の燃料ガス濃度にして燃料電池スタック1へ供給する。また、凝縮手段6において分離された凝縮水と、燃料電池の空気極および燃料極から排出された凝縮水は、開閉弁7を経てコンプレッサ3の上流側において空気に混合される。また、燃料電池から排出されるカソード排出ガスは、加湿器2に供給されて空気との水分交換に供される。なお、この燃料電池システムAには、ラジエータ8が接続され、ラジエータ8と、燃料電池スタック1およびコンプレッサ3との間において冷却媒体が循環するようになっている。
上記構成の燃料電池システムAでは、先ず空気に凝縮水が混合された後、コンプレッサ3に供給されて加圧される。次いで、空気は、加湿器4に供給されて加湿された後、燃料電池スタック1に供給される。一方、燃料電池スタック1には、燃料タンク5から水素などの燃料ガスが供給され、燃料ガスと空気とが電気化学反応を起こすことにより発電が生じる。そして、燃料電池において使役済みのカソード排出ガスは、加湿器4に供給され、カソード排出ガスに含まれる水蒸気が空気に水分交換され、空気が加湿される。
実開昭61−3671号公報
しかしながら、上記のような燃料電池システムでは、空気に混合された凝縮水がコンプレッサによる加熱に伴う温度上昇で水蒸気となり、空気中の水蒸気分圧が上昇する。このため、水蒸気分圧の高い空気に対して加湿器で水分交換しても、空気とカソード排出ガスとの水蒸気分圧差が小さいため、加湿効率が低い。
すなわち、図4(A)は、空気に凝縮水を混合しない場合の加湿器における空気に対する加湿量を示すグラフであり、図4(B)は図3に示す燃料電池システムにおける空気に対する加湿量を示すグラフである。図4(B)に示すように、図3に示す燃料電池システムでは、空気が加湿器に入る前に水蒸気分圧が上昇しているから、カソード排出ガスとの水蒸気分圧差が小さくなり、加湿器内での加湿量が少ない。このため、最終的な加湿量は、空気に凝縮水を混合しない図4(A)に示す場合と比較して僅かしか増加しない。このように、上記従来の燃料電池システムでは、加湿器での加湿効率が不充分なため、燃料電池の適正な加湿量での運転ができず、また、加湿器を小型化できないという問題があった。
したがって、本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたもので、燃料電池に供給する空気の加湿効率を高めることにより、燃料電池の適正な加湿量での運転と加湿器の小型化とを可能にする燃料電池システムを提供することを目的としている。
本発明は、酸化剤ガスと燃料ガスとが供給されこれら酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により発電を行う燃料電池と、前記燃料電池から排出された酸化剤ガスに含まれる水分を前記燃料電池に供給される酸化剤ガスに移す加湿手段と、前記加湿手段により加湿された前記酸化剤ガスを圧縮して前記燃料電池に送り込むコンプレッサと、 前記燃料電池から排出される発電生成水を凝縮して貯留する凝縮手段とを備えた燃料電池システムにおいて、前記凝縮手段により貯留された凝縮水は、前記燃料電池の上流側であって前記加湿手段と前記コンプレッサとの間に供給されることを特徴としている。
上記構成の燃料電池システムにあっては、水蒸気分圧が高められていない空気が加湿手段に供給されるので、加湿手段内では空気は燃料電池から排出された酸化剤ガスと比較して水蒸気分圧が低く、図4(A)に示す加湿効率が得られる。次いで、空気にはコンプレッサの手前で凝縮水が混合され、空気と凝縮水との混合物はコンプレッサに送られる。コンプレッサでは、空気が圧縮されて高温となるため、空気に含まれている凝縮水が水蒸気となり、空気の水蒸気分圧が上昇する。すなわち、図4(C)に示すように、最終的な加湿量は、図4(A)に示す加湿手段による加湿に凝縮水が水蒸気として加わる加湿量を加えたものとなる。このように、本発明では、燃料電池に供給する空気を充分に加湿することができるので、燃料電池の適正な加湿量での運転と加湿器の小型化とを可能にすることができる。
ここで、本発明の燃料電池システムには、コンプレッサから送出された酸化剤ガスの温度を測定する温度センサと、コンプレッサから送出された酸化剤ガスの流量を測定する流量センサと、凝縮水が供給される供給部と凝縮手段との間に設けられた弁と、温度センサおよび流量センサの測定結果に基づいて弁を制御する制御手段とを備えることができる。
上記のような態様では、コンプレッサから送出された空気の温度が低い場合には、供給される凝縮水の水分を空気が充分に吸収することができないので、制御手段が弁を制御して凝縮水の供給を行わない。一方、コンプレッサから送出された空気の温度が例えば燃料電池の作動温度である例えば80℃以上のときは、制御手段が弁を制御して凝縮水の供給を行う。また、制御手段は、コンプレッサから送出された空気の流量に応じて弁を制御し、供給する凝縮水の量を調整する。
凝縮手段は、重力による水滴の滴下により凝縮水を貯留するキャッチタンクであって、コンプレッサによる空気の吸引で生じる負圧により凝縮水を含むガスを吸い込むものであると好適である。このような態様では、例えば遠心分離機構を用いた気液分離手段のような動力が必要ではなく、省エネルギーである。
凝縮手段に、燃料電池から排出された燃料ガスを含むガスを希釈して燃料電池システムの外部に排出する希釈手段を備えると好適である。そのようなガスには水蒸気が含まれるから、希釈手段には凝縮水が貯留される。そして、この凝縮水と凝縮手段に貯留される凝縮水を、燃料電池から排出された酸化剤ガスが加湿手段に至る流路に供給する。このような態様の作用、効果は以下のとおりである。
すなわち、燃料電池の冷却水温度が高温になり過ぎると、カソード排出ガスの相対湿度が100%を下回るようになり、燃料電池において凝縮水が生成されなくなるか、生成されても量が不充分となる。ここで、凝縮水が生成されないと、加湿器内部で凝縮水が再び蒸発することにより吸収する蒸発潜熱がなくなり、加湿器内部のカソード排出ガスの温度上昇が抑えられなくなる。ここで、加湿手段が中空糸膜で構成されている場合には、中空糸膜に形成された細孔内の水蒸気が高温のカソード排出ガスによって消失させられ、水分の受け渡しが円滑に行われなくなって加湿効率が大幅に低下するようになる(ドライアップ)。そして、一旦ドライアップが生じると、中空糸膜が水分交換機能を取り戻すのに時間がかかり、その間は加湿手段として機能しなくなる。
この点、上記態様では、希釈手段と凝縮手段に貯留される凝縮水を、燃料電池から排出された酸化剤ガスが加湿手段に至る流路に供給するから、加湿手段には、凝縮水が蒸発することで潜熱が奪われて温度が低下するとともに水蒸気分圧が上昇したカソード排出ガスが供給されることとなり、ドライアップの発生を未然に防止することができる。
なお、本発明では、コンプレッサの下流側に熱交換手段を配置すると好適である。燃料電池の作動温度は例えば80℃程度であるので、コンプレッサから送出された空気が80℃を超える場合には、熱交換手段によって空気を冷却する必要がある。この場合、熱交換手段には、ラジエータで冷却した冷却媒体を循環させることができる。
本発明によれば、燃料電池に供給する空気の加湿効率が高められ、これにより、燃料電池の適正な加湿量での運転と加湿器の小型化とが可能になる等の効果が得られる。
本発明の実施形態の燃料電池システムを示す系統図である。 本発明の田の実施形態の燃料電池システムを示す系統図である。 従来の燃料電池システムを示す系統図である。 加湿器における被加湿ガスの流れ(時間)と加湿量との関係を示すグラフである。
以下、図1を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1において符号10は燃料電池スタックであり、燃料電池スタック10は、燃料電池の単位セルを多数積層して構成されている。燃料電池スタック10には、熱交換器20が接続され、熱交換器20には、コンプレッサ30が接続されている。また、コンプレッサ30には、加湿器(加湿手段)40が接続されている。これら燃料電池スタック10、熱交換器20、コンプレッサ30、および加湿器40は、第1配管21により接続され、空気が第1配管21から加湿器40に流入するようになっている。また、燃料電池スタック10と加湿器40とは第2配管22によって接続され、燃料電池から排出されるカソード排出ガスを加湿器40に供給するようになっている。
ここで、加湿器40は、ハウジング41に、水分交換のための中空糸膜を多数平行に束ねたものを内蔵して構成されている。中空糸膜は中空状の細い糸の膜であって、その膜は、ガスの浸透は阻止するが水分すなわち水分子の浸透は許容するという性質を有する。この場合、水分は水蒸気分圧の高い方向から低い方向に中空糸膜を介して浸透する。したがって、中空糸膜の内側に相対湿度の低いガスを流通させ、外側に相対湿度の高いガスを流通させると、水分は中空糸膜の外側から内部に浸透し、相対湿度の低いガス中に拡散してその湿度を上昇させる。なお、中空糸膜の内側に相対湿度の高いガスを流通させ、外側に相対湿度の低いガスを流通させても同じ作用を得ることができる。
この実施形態では、第1配管21が中空糸膜の内側に接続され、第2配管22が中空糸膜の外側に接続されている。したがって、中空糸膜の内側には加湿されていない相対湿度の低い空気が供給され、中空糸膜の外側には、相対湿度が100%またはそれに近いカソード排出ガスが供給され、中空糸膜においてカソード排出ガスに含まれる水分が燃料電池に供給される空気に移される。
熱交換器20には、エゼクタ45が接続され、エゼクタ45には水素などの燃料ガスが充填された燃料タンク50が接続されている。また、燃料電池スタック10には、凝縮手段60が接続されている。凝縮手段60は、燃料電池で生成される水分とガス分とを気液分離し、エゼクタ45は、燃料タンク50から燃料電池スタック10への燃料ガスの流れによって負圧を形成する。この負圧で凝縮手段60で凝縮水と分離されたガス分を吸い込み、燃料タンク50から供給される燃料ガスと混合して所定の燃料ガス濃度とし、これを燃料電池スタック10へ供給する。
凝縮手段60は、重力による水滴の滴下により凝縮水を貯留するキャッチタンクであり、コンプレッサ30による空気の吸引で生じる負圧により凝縮水を含むアノード排出ガスを吸い込む。凝縮手段60と、コンプレッサ30および加湿器40の中間の第1配管21とは、第3配管23により接続され、第3配管23には流量調整弁24が介装されている。
凝縮手段60においてアノード排出ガスから分離された凝縮水は、第3配管23を通り流量調整弁24を経てコンプレッサ30と加湿器40の中間において空気に混合される。なお、この燃料電池システムBには、図示しないラジエータが接続され、ラジエータと、燃料電池スタック10、熱交換器20およびコンプレッサ30との間において冷却媒体が循環するようになっている。
図1において符号70は制御部であり、本実施形態の燃料電池システムBの動作を制御する。熱交換器20とコンプレッサ30との中間の第1配管21には、コンプレッサ30から送出される空気の温度を測定する温度センサ71と、コンプレッサ30から送出される空気の流量を測定する流量センサ72とが設けられており、これら温度センサ71と流量センサ72の測定結果は、制御部70に出力される。制御部70は、温度センサ71と流量センサ72の測定結果に基づき、流量調整弁24の開度を調整する。
次に、上記構成の燃料電池システムBの動作を説明する。燃料電池システムBを作動させて発電する際には、空気は、加湿器40、コンプレッサ30、熱交換器20を順番に流通して燃料電池スタック10に供給される。一方、燃料電池スタック10には、燃料タンク50からエゼクタ45を経て燃料ガスが供給され、燃料ガスと空気とが電気化学反応を起こすことにより発電が生じる。そして、燃料電池において使役済みのカソード排出ガスは、加湿器40に供給される。
加湿器40では、中空糸膜の外側をカソード排出ガスが流通し、中空糸膜の内側を空気が流通する。そして、カソード排出ガスに含まれる水蒸気が中空糸膜を浸透して空気に吸収され、空気が加湿される。この場合において、空気は加湿を受けていない外気であるから、その水蒸気分圧とカソード排出ガスの水蒸気分圧との差が大きい。このため、カソード排出ガスに含まれる水蒸気は、中空糸膜を効率よく浸透して空気に移行する。
加湿器40で加湿された空気には、凝縮手段60に貯留されている凝縮水が混合され、この空気と凝縮水との混合物は、コンプレッサ30に供給されて加圧される。この加圧により空気は例えば180℃程度にまで昇温し、空気に混合された凝縮水は蒸発して空気の水蒸気分圧を上昇させる。次いで、空気は、熱交換器20に供給され、燃料電池の作動温度である例えば80℃まで降下させる。この場合において、制御部70は、温度センサ71から入力されるコンプレッサ30から送出された空気の温度データが所定値(例えば150℃)未満の場合には、供給される凝縮水の水分を空気が充分に吸収することができないので、流量調整弁24を閉じて凝縮水の供給を行わない。
一方、温度センサ71から入力されるコンプレッサ30から送出された空気の温度データが所定値以上のときは、流量調整弁24開けて凝縮水の供給を行う。また、制御部70は、流量センサ72から入力されるコンプレッサ30から送出された空気の流量データに基づき、流量調整弁24の開度を調整し、凝縮手段60から供給する凝縮水の量を調整する。そして、制御部70は、以上の制御により熱交換器20から送出された空気の相対湿度を90%程度とし、この空気は、燃料電池スタック10に供給され、そこで燃料タンク50からエゼクタ45を介して供給された燃料ガスと電気化学反応を起こして発電が生じる。
使役後の燃料ガスはアノード排出ガスとなって凝縮手段60に吸い込まれ、そこで気液分離される。凝縮手段60がアノード排出ガスを吸い込む動力は、コンプレッサ30による空気の吸引である。凝縮手段60において分離された燃料ガスを含むアノード排出ガスは、エゼクタ45に吸引され、燃料タンク50から供給される燃料ガスに混合されて燃料電池スタック10に供給される。また、凝縮手段60において分離された凝縮水は貯留され、第3配管23を通じてコンプレッサ30と加湿器40の中間の第1配管21に供給される。
上記構成の燃料電池システムBにあっては、水蒸気分圧が高められていない空気が加湿器40に供給されるので、加湿器40内では空気は燃料電池から排出されたカソード排出ガスと比較して水蒸気分圧が充分に低く、高い加湿効率が得られる。さらに、加湿器40から送出された空気には凝縮水が混合され、この凝縮水はコンプレッサ30内で蒸発して空気の水蒸気分圧を高めるので、燃料電池に供給する空気を充分に加湿することができる。したがって、燃料電池の適正な加湿量での運転と加湿器の小型化とを可能にすることができる。
次に、図2を参照して本発明の他の実施形態について説明する。なお、図2において図1と同じ構成要素には同符号を付してその説明を省略する。図2に示すように、凝縮手段40には、燃料電池から排出されたガス分を希釈して燃料電池システムCの外部に排出する希釈ボックス(希釈手段)61が開閉弁62を介して接続されている。
希釈ボックス61は第3配管23に接続され、第3配管23の途中には分流器24が介装されている。分流器24には、燃料電池スタック10から排出されるカソード排出ガスの凝縮水を供給するための第4配管25が接続されている。また、分流器24には、凝縮水を第2配管22に供給するための第5配管26が途中に開閉弁27を介装して接続されている。制御部70は、流量調整弁24の他に、開閉弁27,62も制御する。
凝縮手段60では、アノード排出ガスがガス分と凝縮水に気液分離されるが、そのガス分にも水蒸気が含まれている。希釈ボックス61では、ガス分に含まれる水蒸気が凝縮し、凝縮水として貯留される。この凝縮水は、凝縮手段60に貯留される凝縮水とともに第3配管23を通して分流器24に供給される。また、分流器24には、燃料電池スタック10から排出される凝縮水が第4配管25を通して供給される。そして、分流器24に集められた凝縮水は、コンプレッサ30と加湿器40の間の第1配管21と、カソード排出ガスを加湿器40に供給する第2配管22に供給される。
このように、上記実施形態では、燃料電池スタック10、凝縮手段60および希釈ボックス61から集められた凝縮水が、コンプレッサ30と加湿器40の間だけでなく加湿器40に供給されるカソード排出ガスにも供給されるので、加湿器40には、凝縮水が蒸発することで潜熱が奪われて温度が低下するとともに水蒸気分圧が充分上昇したカソード排出ガスが供給される。したがって、加湿器40内の中空糸膜が乾燥することに起因する前出のドライアップの発生を未然に防止することができる。
本発明では、燃料電池に供給する空気の加湿効率を高めることにより、燃料電池の適正な加湿量での運転と加湿器の小型化とが可能となるから、搭載サイズに制約の多い自動車に適用して極めて有望である。
10 燃料電池スタック
20 熱交換器
24 流量調整弁(弁)
30 コンプレッサ
40 加湿器(加湿手段)
45 エゼクタ
50 燃料タンク
60 凝縮手段
61 希釈ボックス(希釈手段)
70 制御部(制御手段)
71 温度センサ
72 流量センサ
B,C 燃料電池システム

Claims (4)

  1. 酸化剤ガスと燃料ガスとが供給されこれら酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池から排出された酸化剤ガスに含まれる水分を前記燃料電池に供給される酸化剤ガスに移す加湿手段と、
    前記加湿手段により加湿された前記酸化剤ガスを圧縮して前記燃料電池に送り込むコンプレッサと、
    前記燃料電池から排出される発電生成水を凝縮して貯留する凝縮手段と、
    を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記凝縮手段により貯留された凝縮水は、前記燃料電池の上流側であって前記加湿手段と前記コンプレッサとの間に供給されることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記コンプレッサから送出された酸化剤ガスの温度を測定する温度センサと、
    前記コンプレッサから送出された酸化剤ガスの流量を測定する流量センサと、
    前記凝縮水が供給される供給部と前記凝縮手段との間に設けられた弁と、
    前記温度センサおよび前記流量センサの測定結果に基づいて前記弁を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記凝縮手段は、重力による水滴の滴下により凝縮水を貯留するキャッチタンクであり、前記コンプレッサによる空気の吸引で生じる負圧により凝縮水を含むガスを吸い込むことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記凝縮手段に、前記燃料電池から排出された燃料ガスを含むガスを希釈して前記燃料電池システムの外部に排出する希釈手段を備え、該希釈手段に貯留された凝縮水および前記凝縮手段に貯留される凝縮水を、前記燃料電池から排出された酸化剤ガスが前記加湿手段に至る流路に供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池システム。
JP2009038810A 2009-02-23 2009-02-23 燃料電池システム Pending JP2010198743A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009038810A JP2010198743A (ja) 2009-02-23 2009-02-23 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009038810A JP2010198743A (ja) 2009-02-23 2009-02-23 燃料電池システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010198743A true JP2010198743A (ja) 2010-09-09

Family

ID=42823300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009038810A Pending JP2010198743A (ja) 2009-02-23 2009-02-23 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010198743A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103109407A (zh) * 2010-09-18 2013-05-15 戴姆勒股份公司 燃料电池系统
US20130252117A1 (en) * 2012-03-23 2013-09-26 Ford Global Technologies, Llc Apparatus and method for humidified fluid stream delivery to fuel cell stack
JP2018181688A (ja) * 2017-04-18 2018-11-15 株式会社デンソー 燃料電池システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103109407A (zh) * 2010-09-18 2013-05-15 戴姆勒股份公司 燃料电池系统
JP2013541144A (ja) * 2010-09-18 2013-11-07 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト 燃料電池システム
US20130252117A1 (en) * 2012-03-23 2013-09-26 Ford Global Technologies, Llc Apparatus and method for humidified fluid stream delivery to fuel cell stack
JP2018181688A (ja) * 2017-04-18 2018-11-15 株式会社デンソー 燃料電池システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6660472B2 (ja) 燃料電池システム用の一体型水分離器を備えた加湿器、それを備えた燃料電池システムおよび乗り物
JP3077618B2 (ja) 固体高分子電解質型燃料電池
KR101461874B1 (ko) 연료 전지 시스템 및 그 가습 및 냉각방법
JP2009200026A (ja) 蒸発冷却式の燃料電池システムとその冷却方法
KR20200055345A (ko) 연료전지 시스템 및 그 제어방법
JP5044676B2 (ja) 水噴射手段を備えた燃料電池システム
JP2012099394A (ja) 燃料電池システム
JP4806139B2 (ja) 燃料電池の加湿システム
JP2012134067A (ja) 燃料電池システム
JP2010198743A (ja) 燃料電池システム
JP2008108473A (ja) 燃料電池用加湿システム
JP2007157508A (ja) 気液分離装置および気液分離装置を備えた燃料電池発電システム
JP2010129482A (ja) 燃料電池用セパレータ、燃料電池スタック及び燃料電池システム
JP2004363027A (ja) 燃料電池の加湿方法および燃料電池システム
US10938041B2 (en) Air conditioner and fuel cell system including same
JP2014125644A (ja) 充放電システム
JP4970672B2 (ja) 燃料電池発電設備
US20220278342A1 (en) Humidifier, fuel cell device with humidifier and motor vehicle
JP5276135B2 (ja) 燃料電池システム
JP2010192292A (ja) 燃料電池システム及びその運転方法
JP2011009057A (ja) 燃料電池システム
JP5380107B2 (ja) 燃料電池システム
JP4789402B2 (ja) 燃料電池システム
JP2021044168A (ja) 燃料電池システム及びその制御方法
JP2004206951A (ja) 除加湿装置付き燃料電池