本発明の一実施形態について、図1〜図19を参照して以下に説明する。
(情報端末装置1の概要)
まず、本実施形態に係る情報端末装置1の概要について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る情報端末装置1の構成を示すブロック図である。図1に示す情報端末装置1は、デジタルデータによって表される所定のコンテンツを、所定のディスプレイにおける所定の表示領域に表示する。たとえば、電子書籍またはウェブページを、液晶ディスプレイにおける1つのウインドウ内に表示する。この例では、電子書籍またはウェブページがコンテンツに相当する。また、液晶ディスプレイが所定のディスプレイに相当する。また、1つのウインドウがディスプレイにおける所定の表示領域に相当する。
情報端末装置1がディスプレイに表示するコンテンツは、複数のオブジェクトを含んでいる。たとえば、複数のオブジェクトとして、画像およびテキストを含んでいる。この画像は、静止画像および動画像のいずれでもよい。このコンテンツでは、これら複数のオブジェクトをディスプレイに表示するときに適用される表示レイアウトが、あらかじめ定義されている。この表示レイアウトは、たとえば、画像およびテキストをディスプレイにおいて行列に表示することを定義している。オブジェクトの表示レイアウトを表すレイアウトデータは、コンテンツを表すコンテンツデータに、あらかじめ含まれている。
情報端末装置1は、オブジェクトに定義されている表示レイアウトに基づき、複数のオブジェクトをディスプレイにおける所定の表示領域に表示する。情報端末装置1は、あらかじめ定義されている表示レイアウトを、ディスプレイの表示能力に応じて、最適な表示レイアウトに再定義する。具体的には、情報端末装置1は、コンテンツをディスプレイに表示する前に、ディスプレイのディスプレイの解像度、および、ディスプレイにおける所定の表示領域のサイズを取得する。情報端末装置1は、取得した解像度および表示領域のサイズを、あらかじめ定められた基準値と比較する。このとき、ディスプレイの解像度、および表示領域のサイズの少なくともいずれかが、あらかじめ定められた基準値と異なるとき、情報端末装置1は、あらかじめ定められた表示レイアウトを、複数のオブジェクトをディスプレイに最適に表示できるものに再定義する。
情報端末装置1は、より複雑な表示レイアウトをより単純な表示レイアウトに再定義できる。たとえば、行列によって複数のオブジェクトを表示するように定義されている表示レイアウトを、1つの行によって表示する表示レイアウトに再定義できる。このとき情報端末装置1は、再定義した表示レイアウトに基づき、コンテンツに含まれている複数のオブジェクトを、ディスプレイにおける所定の表示領域に表示する。たとえば、行列によって表示するように定義されていた複数のオブジェクトを、1つの行によってディスプレイに表示する。
ディスプレイの解像度、およびディスプレイの所定の表示領域のサイズは、ディスプレイに表示できる情報の量を反映した所定のディスプレイ特性である、すなわち情報端末装置1は、このようなディスプレイ特性に基づき、複数のオブジェクトをディスプレイに表示するときに適用する表示レイアウトを再定義する。これにより、情報端末装置1は、ディスプレイの情報表示能力に対応した、最適な表示レイアウトのコンテンツを表示できる。
(情報端末装置1の詳細)
情報端末装置1の詳細について、図1を参照して以下に説明する。この図によれば、情報端末装置1は、操作部2、コンテンツ取得部3、コンテンツデータベース4、データ読出部5、レイアウト再定義部6、表示部7、内蔵ディスプレイ8、投影部9、プロジェクタスクリーン10、ディスプレイ情報取得部11、および距離測定部12を備えている。
(操作部2)
操作部2は、ユーザによる情報端末装置1の操作を受け付ける。操作部2は、ユーザが実行した操作を反映した指示をデータ読出部5およびレイアウト再定義部6に出力する。たとえば操作部2は、ユーザの指示内容を表す信号を生成し、データ読出部5およびレイアウト再定義部6に出力する。
(コンテンツ取得部3)
コンテンツ取得部3は、情報端末装置1がディスプレイに表示する所定のコンテンツを、インターネットなどの通信ネットワーク50を通じて取得する。たとえば、ウェブサイトにアクセスすることによって、コンテンツデータとしてウェブページを取得する。さらに、電子書籍を提供する所定のサーバにアクセスすることによって、コンテンツとして電子書籍を取得する。
なお、コンテンツ取得部は、実際には、コンテンツを表すコンテンツデータを、通信ネットワーク50を通じて取得し、コンテンツデータベース4に記憶する。このコンテンツデータベース4は、ウェブページ、デジタル放送番組、および電子書籍などのコンテンツを表すコンテンツデータを格納している。このコンテンツデータベース4は、情報端末装置1において、図示しないメモリに形成されている。
(データ読出部5)
データ読出部5は、コンテンツを表すコンテンツデータを、コンテンツデータベース4から読み出し、レイアウト再定義部6に出力する。このとき、データ読出部5は、たとえばユーザが操作部2を通じて指定したコンテンツを表すコンテンツデータを読み出す。
(レイアウト再定義部6)
レイアウト再定義部6は、情報端末装置1がコンテンツを表示する所定のディスプレイの解像度、およびこのディスプレイにおける所定の表示領域のサイズの少なくともいずれかが、あらかじめ定められた基準値と異なるとき、コンテンツにあらかじめ定義されている表示レイアウトを、異なる表示レイアウトに再定義する。ここでいう「解像度」とは、ディスプレイにオブジェクトをどれだけ細かく表示できるかを表す指標である。たとえば、1024×768ドットなどの数値によって定義される。一方、「ディスプレイの表示領域のサイズ」とは、当該表示領域の面積を表す1つの指標である。このサイズは、たとえば、ディスプレイに表示されているウインドウのサイズである。また、コンテンツをディスプレイに全画面表示する場合は、ディスプレイのサイズそのものが「ディスプレイの表示領域のサイズ」に相当する。たとえば、対角40インチや、200mm×100mmなどの数値によって定義される。
後述するように、情報端末装置1は、2つのディスプレイとして、内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10を備えている。したがって、たとえば、内蔵ディスプレイ8の解像度および、内蔵ディスプレイ8の表示領域のサイズの少なくともいずれかが、あらかじめ定められた基準値と異なるとき、表示レイアウトを再定義する。さらに、プロジェクタスクリーン10の解像度および、プロジェクタスクリーン10の表示領域のサイズの少なくともいずれかが、あらかじめ定められた基準値と異なるとき、表示レイアウトを再定義する。
情報端末装置1では、内蔵ディスプレイ8の解像度は、あらかじめ定められた基準値よりも小さい。さらに、内蔵ディスプレイ8の表示領域のサイズも、あらかじめ定められた基準値よりも小さい。これにより、レイアウト再定義部6は、内蔵ディスプレイ8に表示されているコンテンツの表示レイアウトを、再定義する。なお、これらのあらかじめ定められた基準値は、情報端末装置1において、図示しないメモリにあらかじめ記憶されている。さらに、情報端末装置1は、ユーザの指示に応じて、あらかじめ定められた基準値を適宜他の値に変更できる。
レイアウト再定義部6は、再定義した表示レイアウトを表すレイアウトデータを生成し、入力されるコンテンツデータに関連付ける。これによりレイアウト再定義部6は、コンテンツをディスプレイに表示するときの表示レイアウトを、あらかじめ定められた表示レイアウトとは異なるものに再定義する。レイアウト再定義部6は、入力されるコンテンツデータを表示部7および投影部9に出力する。本実施形態では、レイアウト再定義部6は、再定義した表示レイアウトを表すレイアウトデータを含んでいるコンテンツデータを、表示部7に表示する。さらに、そのままのコンテンツデータ、すなわち、元の表示レイアウトを表すレイアウトデータを含んでいるコンテンツデータを、投影部9に出力する。
(表示部7および内蔵ディスプレイ8)
表示部7は、入力されたコンテンツデータが表すコンテンツを、内蔵ディスプレイ8に表示する。内蔵ディスプレイ8は、たとえば、情報端末装置1に内蔵されている液晶ディスプレイである。情報端末装置1では、内蔵ディスプレイ8の解像度は、プロジェクタスクリーン10の解像度よりも小さい。一方、内蔵ディスプレイ8における表示領域のサイズは、プロジェクタスクリーン10における表示領域よりも多くの場合、小さい。すなわち、内蔵ディスプレイ8が表示できる情報の量は、プロジェクタスクリーン10が表示している情報の量よりも、基本的に少ない。
(投影部9およびプロジェクタスクリーン10)
投影部9は、入力されたコンテンツデータが表すコンテンツをプロジェクタスクリーン10に表示する。すなわち、このコンテンツをプロジェクタスクリーン10に投影する。プロジェクタスクリーン10は、投影部9が、情報端末装置1の外部に存在する所定の面に光を投影することによって生ずるスクリーンである。情報端末装置1では、プロジェクタスクリーン10の解像度は、内蔵ディスプレイ8の解像度よりも大きい。一方、プロジェクタスクリーン10における表示領域のサイズは、光が投影される面と、情報端末装置1との距離に応じて変化する。したがって、このサイズは、内蔵ディスプレイ8における表示領域よりも基本的には大きいが、条件次第では、より小さくなる。すなわち、情報端末装置1では、プロジェクタスクリーン10が表示できる情報の量は、内蔵ディスプレイ8が表示できる情報の量よりも、基本的に多いが、条件次第ではより少なくなる。
なお、以下では、説明の便宜のため、プロジェクタスクリーン10における表示領域のサイズは、内蔵ディスプレイ8における表示領域のサイズよりも常に大きいものとする。
(ディスプレイ情報取得部11および距離測定部12)
ディスプレイ情報取得部11は、内蔵ディスプレイ8に関する情報を取得する。たとえば、内蔵ディスプレイ8の解像度、および内蔵ディスプレイ8における所定の表示領域のサイズを取得する。ディスプレイ情報取得部11は、取得したこれらの情報をレイアウト再定義部6に出力する。これらの情報は、レイアウト再定義部6において、内蔵ディスプレイ8に表示されるコンテンツの表示レイアウトを再定義するときに使用される。
ディスプレイ情報取得部11は、さらに、プロジェクタスクリーン10に関する情報を取得する。たとえば、プロジェクタスクリーン10の解像度、およびサイズを取得する。なお、プロジェクタスクリーン10のサイズは、情報端末装置1と、プロジェクタスクリーン10との位置に応じて決定される。そこで情報端末装置1では、距離測定部12が、情報端末装置1とプロジェクタスクリーン10との距離を測定する。この距離と、投影部9が投影するときの光の平面的広がりに基づき、プロジェクタスクリーン10のサイズを算出する。距離測定部12は、算出したサイズをレイアウト再定義部6に出力する。ディスプレイ情報取得部11は、このようにして取得する、プロジェクタスクリーン10に関する情報を、いずれもレイアウト再定義部6に出力する。
(2つのディスプレイ)
上述したように、情報端末装置1は2つのディスプレイを備えている。すなわち、内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10である。この点につき、図2を参照して以下に説明する。図2は、情報端末装置1が内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10を備えていることを表す図である。
この図によれば、情報端末装置1は、内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10に、コンテンツを連動して同時に表示できる。すなわち、内蔵ディスプレイ8にはより単純な表示レイアウトの画面を表示し、プロジェクタスクリーン10ではより複雑な表示レイアウトの画面を表示する。情報端末装置1は、さらに、操作部2の一部として、アップキー21およびダウンキー22を備えている。ユーザは、これらのアップキー21およびダウンキー22を使用することによって、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面を、上下方向にスクロールする操作を実行する。これにより表示部7は、内蔵ディスプレイ8に表示している画面をスクロールして表示する。
内蔵ディスプレイ8は、プロジェクタスクリーン10よりも、少なくとも解像度およびサイズのいずれかが小さい。すなわち、情報端末装置1は、表示できる情報の量が互いに異なる2つのディスプレイを備えている。ここで、情報端末装置1は、コンテンツにあらかじめ定義されているより複雑な表示レイアウトに基づき、このコンテンツをプロジェクタスクリーン10に表示する。一方、再定義したより単純な表示レイアウトに基づき、内蔵ディスプレイ8にコンテンツを表示する。このとき、情報端末装置1は、プロジェクタスクリーン10に表示されている複数のオブジェクトによって構成される画面の少なくとも少なくとも一部を、内蔵ディスプレイ8に表示する。すなわち、内蔵ディスプレイ8に表示されているより単純な表示レイアウトの画面を、そのまま、プロジェクタスクリーン10に表示しない。これにより、情報端末装置1は、内蔵ディスプレイ8に表示される、より単純な表示レイアウトの画面が、プロジェクタスクリーン10にそのまま表示されることを防止できる。
(コンテンツをプロジェクタスクリーン10に表示する処理)
情報端末装置1がコンテンツをプロジェクタスクリーン10に表示するときの処理の流れの例について、図3を参照して以下に説明する。図3は、コンテンツとしてウェブページを取得し、表示レイアウトを再定義せずに、取得したウェブページをプロジェクタスクリーン10に表示するときの処理の流れを示すフローチャートである。
この図によれば、情報端末装置1では、コンテンツ取得部3が、通信ネットワーク50を通じてウェブサイトにアクセスする(ステップS31)。これによりコンテンツ取得部3は、アクセスしたウェブサイトから、所定のウェブページをコンテンツとして取得する(ステップS32)。コンテンツ取得部3は、取得したウェブページをコンテンツデータベース4に格納する。このウェブページは、データ読出部5によって読み出され、レイアウト再定義部6に出力される。
つぎに、ディスプレイ情報取得部11が、プロジェクタスクリーン10の解像度を取得する(ステップS33)。レイアウト再定義部6は、ディスプレイ情報取得部11が取得したプロジェクタスクリーン10の解像度を、あらかじめ定められた基準値と比較する。このあらかじめ定められた基準値は、情報端末装置1における図示しないメモリにあらかじめ格納されている。
本実施形態に係る情報端末装置1では、プロジェクタスクリーン10の解像度は、あらかじめ定められた基準値よりも大きい。このことからレイアウト再定義部6は、プロジェクタスクリーン10の解像度が、あらかじめ定められた基準値よりも大きいことを確認する(ステップS34)。すなわち、ウェブページの表示レイアウトを再定義しないことを決定する。その代わりに、元の表示レイアウトを使用することによってウェブページをプロジェクタスクリーン10に表示することを決定する(ステップS35)。これによりレイアウト再定義部6は、入力されるウェブページを投影部9にそのまま出力する。投影部9は、入力されたウェブページにあらかじめ定義されている表示レイアウトに基づき、ウェブページに含んでいる複数のオブジェクトをプロジェクタスクリーン10に表示する(ステップS36)。
(コンテンツを内蔵ディスプレイ8に表示する処理)
情報端末装置1がコンテンツを内蔵ディスプレイ8に表示するときの処理の流れについて、図4を参照して以下に説明する。図4は、コンテンツとしてウェブページを取得し、このウェブページの表示レイアウトを単純な表示レイアウトに再定義して、再定義された表示レイアウトに基づきコンテンツを内蔵ディスプレイ8に表示するときの処理の詳細を示すフローチャートである。
この図によれば、情報端末装置1では、コンテンツ取得部3が、通信ネットワーク50を通じてウェブサイトにアクセスする(ステップS41)。これによりコンテンツ取得部3は、アクセスしたウェブサイトから、所定のウェブページをコンテンツとして取得する(ステップS42)。コンテンツ取得部3は、取得したウェブページをコンテンツデータベース4に格納する。このウェブページは、データ読出部5によって読み出され、レイアウト再定義部6に出力される。
つぎに、ディスプレイ情報取得部11が、内蔵ディスプレイ8の解像度を取得する(ステップS43)。レイアウト再定義部6は、この解像度を、あらかじめ定められた基準値と比較する。このあらかじめ定められた基準値は、情報端末装置1における図示しないメモリにあらかじめ格納されている。
本実施形態に係る情報端末装置1では、内蔵ディスプレイ8の解像度は、あらかじめ定められた基準値よりも大きい。このことから、レイアウト再定義部6は、内蔵ディスプレイ8の解像度が、あらかじめ定められた基準値よりも小さいことを、確認する(ステップS44)。すなわち、ウェブページの表示レイアウトを再定義することを決定する。その代わりに、レイアウト再定義部6は、再定義した表示レイアウトを使用することによってウェブページを内蔵ディスプレイ8に表示することを決定する(ステップS45)。これによりレイアウト再定義部6は、入力されるコンテンツの表示レイアウトを、より単純な表示レイアウトに再定義する。したがって表示部7は、ウェブページに含んでいる複数のオブジェクトを、より単純な表示レイアウトによって内蔵ディスプレイ8に表示する(ステップS46)。
(ウェブページの表示例)
情報端末装置1が内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10に表示するウェブページの画面の例について、図5を参照して以下に説明する。図5は、情報端末装置1がディスプレイに表示する画面の例を示す図である、(a)は元の表示レイアウトに基づきプロジェクタスクリーン10に表示するウェブページの例を示す図であり、(b)は、再定義された表示レイアウトに基づき内蔵ディスプレイ8に表示するウェブページの例を示す図である。
この図によれば、投影部9は、ウェブページに含まれている4つのオブジェクトとして、商品1の画像、商品1の説明文、商品2の画像、および商品2の説明文を、プロジェクタスクリーン10にそれぞれ表示している。投影部9は、これらのオブジェクトを、図5(a)に示すように、2行2列の表示レイアウトに基づき表示している。
一方、表示部7は、商品1の画像、商品1の説明文、商品2の画像、および商品2の説明文を、この順に、1行の表示レイアウトによってそれぞれ内蔵ディスプレイ8に表示している。すなわち表示部7は、プロジェクタスクリーン10に表示されているウェブページの表示レイアウトより単純な表示レイアウトに従い、同一のウェブページを異なる表示レイアウトによって内蔵ディスプレイ8に表示している。このときユーザは、アップキー21またはダウンキー22を使用することによって、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面をスクロールできる。
このように情報端末装置1は、コンテンツを表示するディスプレイの解像度、およびディスプレイの表示領域のサイズが、あらかじめ定められた基準値よりも小さいとき、コンテンツにおいてあらかじめ定義されている表示レイアウトを、より単純な表示レイアウトに再定義する。すなわち情報端末装置1は、コンテンツに含まれている複数のオブジェクトを、より単純に表示するように表示レイアウトを再定義する。これにより情報端末装置1は、再定義した表示レイアウトに基づき、複数のオブジェクトを、元の表示レイアウトよりも単純な表示レイアウトによって表示する。
このように情報端末装置1は、表示できる情報の量がより小さいディスプレイに、より単純な表示レイアウトの画面を表示する。すなわち情報端末装置1は、情報表示能力がより少ないディスプレイに過剰な情報を表示されることを防止できる効果を奏する。
(デジタル放送番組の表示例)
情報端末装置1は、コンテンツとして、ウェブページに限らず、たとえばデジタル放送番組もディスプレイに表示できる。この例について、図6を参照して以下に説明する。図6は、情報端末装置1が内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10にそれぞれ表示しているデジタル放送番組の画面の例を示す図であり、(a)は、元の表示レイアウトに基づきプロジェクタスクリーン10に表示しているデジタル放送番組の画面の例を示し、(b)は、再定義された表示レイアウトに基づき内蔵ディスプレイ8に表示しているデジタル放送番組の画面の例を示す図である。
図6の例では、コンテンツ取得部3は、通信ネットワーク50を通じてデジタル放送番組を取得する。これにより投影部9は、図6(a)に示すように、デジタル放送番組に含まれている3つのオブジェクトとして、テレビの放送映像、テレビのデータ放送、および字幕を、プロジェクタスクリーン10に表示する。このとき投影部9は、テレビの放送映像、および字幕を、画面における左側の列に表示している。さらに、テレビのデータ放送を、画面における右側の列に表示している。
一方、表示部7は、同一のデジタル放送番組を内蔵ディスプレイ8に表示するとき、テレビの放送映像、テレビのデータ放送、および字幕を、1つの列に表示する。すなわち表示部7は、デジタル放送番組にあらかじめ定義されている表示レイアウトをより単純な表示レイアウトに再定義することによって、より単純な表示レイアウトの画面を内蔵ディスプレイ8に表示する。このとき表示部7は、図6(b)のG62に示すように、データ放送の表示領域にスクロールボタンを表示している。このスクロールボタンをユーザが押下することによって、表示部7は、テレビの放送映像、および字幕を固定して表示したまま、データ放送のみをスクロールして表示する。これにより内蔵ディスプレイ8では、データ放送がスクロールされるときに、テレビの放送および字幕が画面から消えてしまうことがない。
(まとめ)
以上のように、情報端末装置1は、ウェブページを表示する場合でも、デジタル放送番組を表示する場合でも、プロジェクタスクリーン10と内蔵ディスプレイ8とで、表示するコンテンツの表示レイアウトを変更する。すなわちプロジェクタスクリーン10には、元の表示レイアウトに基づき、コンテンツに含まれている複数のオブジェクトを、より複雑な表示レイアウトの画面として表示する。これにより、プロジェクタスクリーン10が有している、より大きい表示能力を、最大限に活用できる。一方、内蔵ディスプレイ8には、複数のオブジェクトを、再定義した表示レイアウト、すなわち、より単純な表示レイアウトに基づき表示する。これにより、プロジェクタスクリーン10よりも表示能力が小さい内蔵ディスプレイ8に、過剰な情報が表示されることを防止できる。すなわち情報端末装置1は、コンテンツを表示するディスプレイの表示能力に応じて、最適な表示レイアウトの画面を表示できる。
(電子書籍のデータ構造の例)
情報端末装置1は、コンテンツとして、ウェブページおよびデジタル放送番組に限らず、電子書籍もディスプレイに表示できる。そこで、情報端末装置1が内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10に表示する電子書籍を表すコンテンツデータのデータ構造について、図7を参照して以下に説明する。図7は、レイアウト再定義部6が処理する電子書籍のデータ構造の例を示す図である。
図7に示すコンテンツデータは、さらに、「本文」タグを含んでいる。このタグは、「あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねの」というテキストオブジェクトを表示することを定義している。さらに、画像タグとして、「<画像、幅=2列>画像1.jpg</画像>」を含んでいる。このタグは、画像1を2列の幅で表示することを定義している。
この図によれば、電子書籍を表すコンテンツデータは、複数のタグによって構成されている。このコンテンツデータは、HTMLにおける表の表現と、ほぼ同様のフォーマットに従っている。各タグは、オブジェクトを表示するときの表示レイアウト情報を定義している。たとえば、図7に示すコンテンツデータは、最初の行に、「<ページ、行=2行、列=3列>」というタグを含んでいる。このタグは、複数のオブジェクトを、1ページかつ2行3列の表によって表示することを定義している。
このように、図7に示すコンテンツデータは、複数のオブジェクトと、これらのオブジェクトの表示レイアウトを定義するレイアウトデータとを含んでいる。この表示レイアウトは、図7に示すように、複数のオブジェクトを行列に表示することを定義している。
(プロジェクタスクリーン10に表示される電子書籍の画面)
図7に示す形成するコンテンツデータに基づき、情報端末装置1がプロジェクタスクリーン10に表示する画面について、図8を参照して以下に説明する。図8は、あらかじめ定義されている表示レイアウトに基づき、情報端末装置1がプロジェクタスクリーン10に表示している電子書籍の画面を示す図である。
この図によれば、投影部9は、プロジェクタスクリーン10の画面に、複数のオブジェクトを行列に表示する。このとき、このテーブルにおける最初の行に、2つのオブジェクトを表示する。すなわち、テキスト「あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねの」を最初の行における左の列に、画像1をその右の列に、それぞれ表示する。投影部9はさらに、次の行に3つのオブジェクトを表示する。すなわち、画像2をこの行における一番左の列に、テキスト「abcdefghijklmnopqrstuvwxyz012345679」を真ん中の列に、テキスト「ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ」を一番右の列に、それぞれ表示する。このように投影部9は、電子書籍においてあらかじめ定義されている元の表示レイアウト、すなわち、複数のオブジェクトをより複雑に表示するように定義している表示レイアウトに基づき、電子書籍をプロジェクタスクリーン10に表示する。
(表示レイアウトの再定義処理)
情報端末装置1は、図7に示すコンテンツデータによって表される電子書籍を、内蔵ディスプレイ8に表示するとき、あらかじめ定義されている元の表示レイアウトを、より単純な表示レイアウトに再定義する。これにより、情報端末装置1は、同一の電子書籍を表示する場合であっても、内蔵ディスプレイ8に表示するときは、再定義されたより単純な表示レイアウトに基づき表示する。そこで、情報端末装置1が図7に示すコンテンツデータを使用することによって、表示レイアウトを再定義するときの処理の流れについて、図9を参照して以下に説明する。
図9は、表示レイアウトを再定義するときに情報端末装置1が実行するデータ処理の流れを示すフローチャートである。この図によれば、レイアウト再定義部6は、図7に示すコンテンツデータから、1行のタグを読み出す(ステップS91)。このとき、読み出したタグが、本文タグであるか否かを判定する(ステップS92)。ステップS92における判定結果が「真」であるとき(Yes)、レイアウト再定義部6は、このタグを一時メモリに書き込む(ステップS94)。一方、ステップS92における判定結果が「偽」であるとき(No)、レイアウト再定義部6は、読み出したタグが、画像タグであるか否かを判定する(ステップS93)。ステップS93における判定結果が「真」であるとき(Yes)、レイアウト再定義部6は、このタグを一時メモリに書き込む(ステップS94)一方、ステップS93における判定結果が「偽」であるとき(No)、レイアウト再定義部6は、読み出したタグを、一時メモリに書き込まない。
このように、レイアウト再定義部6は、コンテンツデータから読み出したタグが、本文タグまたは画像タグであるとき、このタグを一時メモリに書き込む(ステップS94)。一方、読み出したタグが、本文タグおよび画像タグのいずれでもない、たとえばページタグであるとき、このタグを一時メモリに書き込まない。すなわち、タグを一時メモリに書き込む処理をスキップする。
読み出したタグを処理したあと、レイアウト再定義部6は、現在読み出している行が、コンテンツデータにおいて最後の行であるか否かを判定する(ステップS95)。ステップS95において判定結果が「真」であるとき(Yes)、レイアウト再定義部6は処理を終了する。一方、ステップS95判定結果が「偽」であるとき(No)、レイアウト再定義部6は、次の行を読み出し、ステップS91からステップS95までの処理を繰り返す。
(表示レイアウトが再定義されたコンテンツデータ)
図9に示す処理によって、レイアウト再定義部6は、本文タグおよび画像タグによって構成されるコンテンツデータを一時メモリにおいて生成する。このコンテンツデータの構成について、図10を参照して以下に説明する。図10は、再定義された表示レイアウトを表すレイアウトデータを含んでいるコンテンツのデータ構造の例を示す図である。
この図によれば、レイアウト再定義部6は、図7に示すコンテンツデータから、4つの本文タグおよび3つの画像タグを含んでいるコンテンツデータを生成する。このコンテンツデータは、タグとして、本文タグおよび画像タグのみを含んでいる。すなわち、画面におけるオブジェクトの表示位置を定義するタグを、含んでいない。その代わりに、図10のコンテンツデータによって表されるコンテンツに定義されている表示レイアウトは、図7のコンテンツデータによって表されるコンテンツに定義されている表示レイアウトよりも、単純である。このように、レイアウト再定義部6は、図7のコンテンツデータから図10のコンテンツデータを生成することによって、元の表示レイアウトすなわちより複雑な表示レイアウトを、より単純な表示レイアウトに再定義する。
(内蔵ディスプレイ8に表示する電子書籍の画面)
レイアウト再定義部6は、本文タグおよび画像タグのみからなるコンテンツデータを生成し、表示部7に出力する。表示部7は、入力されるコンテンツデータに基づき、より単純な表示レイアウトの電子書籍を内蔵ディスプレイ8に表示する。このとき内蔵ディスプレイ8に表示される電子書籍の画面について、図11を参照して以下に説明する。図11は、再定義された表示レイアウトに基づき情報端末装置1が内蔵ディスプレイ8に表示している電子書籍の画面の例を示す図である。
この図によれば、表示部7は、電子書籍に含まれている複数のオブジェクトを、1つの列に表示する。すなわち、まず、最初のオブジェクトとして、テキスト「あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねの」を表示する。表示部7は、次の行として画像1を表示する。さらに、その次の行として画像2を表示する。さらに、その次の行としてテキスト「abcdefghijklmnopqrstuvwxyz0」を表示する。
このように表示部7は、図10に示すコンテンツデータに基づき、より単純な表示レイアウトの電子書籍を内蔵ディスプレイ8に表示する。このときユーザがアップキー21またはダウンキー22を押下することによって、表示部7は、内蔵ディスプレイ8の電子書籍画面を適宜、スクロールする。
表示部7が内蔵ディスプレイ8に表示する電子書籍の画面の表示レイアウトは、投影部9がプロジェクタスクリーン10に表示する電子書籍の画面よりも単純である。すなわち、投影部9は、プロジェクタスクリーン10の同じ画面に、各オブジェクトを同時に表示する。一方、表示部7は、内蔵ディスプレイ8の同じ画面に、複数のオブジェクトのうち少なくとも一部を表示する。
なお、図11に示す例では、画像1.jpgというテキストと、画像2.jpgというテキストとを、ともに示している。しかし実際には、表示部7は、内蔵ディスプレイ8にこれらのテキストでなく、画像1および画像2を、それぞれ縮小される形状によって表示している。これにより表示部7は、サイズおよび解像度がより小さい内蔵ディスプレイ8に、より多くの情報が表示されることを防止する。
(オブジェクトの背景色を変更する)
以上のように、図11に示す例では、表示部7は、電子書籍を1つの列にして、内蔵ディスプレイ8に表示する。内蔵ディスプレイ8に表示されている画面が、複数のオブジェクトを一列に表示したものとなるため、ユーザは、たとえば図11に示す画面を、単調に感じおそれがある。そこで、表示部7は、電子書籍を内蔵ディスプレイ8に表示するとき、各オブジェクトの背景色を、連続して表示される他のオブジェクトの背景色とは異なるものにしてもよい。この例について、図12を参照して以下に説明する。図12は、背景色が互いに異なる複数のオブジェクトを情報端末装置1が内蔵ディスプレイ8に表示している画面の例を示す図である。
この図によれば、表示部7は、内蔵ディスプレイ8に電子書籍を表示するとき、各オブジェクトの背景色を異らせて表示する。まず、先頭に表示するテキスト「あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねの」の背景色を、水色に表示する。次に表示する画像1の背景色を、薄桃色に表示する。次に表示する画像2の背景色を、水色に表示する。次に表示するテキスト「abcdefghijklmnopqrstuvwxyz0」の背景色を、薄桃色に表示する。
このように表示部7は、連続して表示する複数のオブジェクトの背景色を、互いに異らせて表示する。これにより、複数のオブジェクトの表示にメリハリがつき、連続して表示されている複数のオブジェクトをユーザが単調に感じることを防止できる。
また、図12に示す例では、表示部7は、あらかじめ定められた表示レイアウトにおいて、同一の行に表示するように定義されているオブジェクトの背景色を、再定義した表示レイアウトに基づき表示するとき、同一色にして表示する。これにより、ユーザは、内蔵ディスプレイ8に表示されている各オブジェクトの背景色を確認することによって、元の表示レイアウトを容易に確認できる。
(下線を施す)
以上のように、情報端末装置1は、内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10に、同一のコンテンツを表示する。このとき、より複雑な表示レイアウトのプロジェクタスクリーン10にコンテンツを表示する一方、より単純な表示レイアウトのコンテンツを内蔵ディスプレイ8に表示する。これによりユーザは、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面を見つつ、プロジェクタスクリーン10に表示されている画面も見ることができる。
表示部7は、プロジェクタスクリーン10に表示されている画面のうち、少なくとも一部を、内蔵ディスプレイ8に表示してもよい。このとき投影部9は、プロジェクタスクリーン10に表示されている画面のうち、内蔵ディスプレイ8に表示されている少なくとも一部を、通常と異なる状態に表示してもよい。この例について、図13を参照して以下に説明する。
図13は、情報端末装置1が、プロジェクタスクリーン10に表示されている画面のうち、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面に対応する箇所を、通常と異なる状態に表示する例を示す図である。この図によれば、投影部9は、プロジェクタスクリーン10に表示する画面のうち、図11に示す画面に表示されている対応する箇所に下線を施す。具体的には、投影部9は、テキスト「あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねの」のすべて、画像1、画像2、およびテキスト「abcdefghijklmnopqrstuvwxyz0」のそれぞれに、下線を施す。このとき、内蔵ディスプレイ8において、図11に示す画面を見ているユーザは、図13に示す、下線を施されている箇所を見ることによって、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面が、プロジェクタスクリーン10に表示されている画面のどこに対応しているかを、容易に確認できる。これにより投影部9は、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面が、プロジェクタスクリーン10においてどこに表示されているかを、ユーザに容易に確認させることができる。
(内蔵ディスプレイ8の画面に対応する箇所の枠に枠線を表示する)
図13に示す例では、投影部9は、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面に対応する箇所に、下線を施している。しかし、投影部9が対応する箇所を通常と異なる状態に表示やり方は、下線を施すことに限定されない。そこで、情報端末装置1が対応する箇所を通常と異なる状態に表示する他の例について、図14を参照して以下に説明する。図14は、情報端末装置1が、プロジェクタスクリーン10に表示されている画面のうち、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面に対応する箇所の枠に、枠線を表示する例を示す図である。
この図によれば、表示装置は、プロジェクタスクリーン10に表示する画面のうち、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面に対応する箇所の枠に、枠線を表示している。ユーザは、図14に示す画面を見ることによって、枠線によって囲まれている箇所が、内蔵ディスプレイ8に現在表示されていることを、容易に確認できる。投影部9はさらに、内蔵ディスプレイ8において表示されている先頭の文字に対応する箇所に、下線を施している。図14の例では、投影部9は、文字「あ」に下線に施している。投影部9はさらに、内蔵ディスプレイ8において表示されている末尾の文字に対応する箇所にも、下線を施している。図14の例では、投影部9は、文字「0」に下線に施している。
以上のように情報端末装置1は、プロジェクタスクリーン10にコンテンツを表示する。さらに、表示部7は、プロジェクタスクリーン10に表示されている画面の少なくとも一部を、内蔵ディスプレイ8に表示する。このとき、投影部9は、プロジェクタスクリーン10に表示する画面のうち、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面に対応する箇所を、通常と異なる状態に表示する。たとえば、この対応する箇所の枠に、枠線を表示する。または、この対応する箇所に含まれているオブジェクトに、下線を表示する。これにより情報端末装置1は、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面が、プロジェクタスクリーン10に表示されている画面のどこにあるのかを、ユーザに容易に確認させることができる。
(スクロール処理の流れ)
上述したように、表示部7は、ユーザの指示に基づき、内蔵ディスプレイ8に表示している画面をスクロールできる。このとき情報端末装置1において、投影部9が、内蔵ディスプレイ8の画面に対応する箇所の表示位置を、スクロールされた分だけ変更する。これらの処理の流れについて、図15を参照して以下に説明する。
図15は、ユーザの指示に基づき、情報端末装置1が、内蔵ディスプレイ8の画面およびプロジェクタスクリーン10の画面をそれぞれ変更するときの処理の流れを表す図である。この図によれば、ユーザは、アップキー21またはダウンキー22を押下することによって、情報端末装置1にスクロールの指示を入力する(ステップS151)。これにより表示部7は、内蔵ディスプレイ8の画面を、たとえば1行、スクロールする(ステップS152)。つぎに表示部7は、スクロールしたあとに内蔵ディスプレイ8に表示されている画面の最上部位置を取得する(ステップS153)。表示部7は、取得した最上部位置に関する情報を投影部9に通知する。投影部9は、この最上部位置が、プロジェクタスクリーン10に現在表示されているか否かを判定する(ステップS154)。ステップS154において判定結果が「真」であるとき(Yes)、投影部9は、プロジェクタスクリーン10において、内蔵ディスプレイ8の画面に対応する箇所の表示位置を変更する(ステップS155)。具体的には、投影部9は、プロジェクタスクリーン10に表示されている画面のうち、内蔵ディスプレイ8に表示されている対応する箇所を、内蔵ディスプレイ8に現在表示されている画面に対応させて表示する。
一方、ステップS154における判定結果が「偽」であるとき(No)、投影部9は、現在表示されているコンテンツの次のページをプロジェクタスクリーン10に表示する(ステップS156)。これにより、投影部9は、プロジェクタスクリーン10に現在表示されている画面すなわち次のページのうち、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面に対応する箇所を変更する。
(内蔵ディスプレイ8の画面をスクロールする例)
ユーザがスクロール指示を入力することによって、表示部7が、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面をスクロールされる例について、図16を参照して以下に説明する。
図16は、情報端末装置1が、内蔵ディスプレイ8に表示している画面をスクロールする例を示す図であり、(a)は、スクロールされる前に内蔵ディスプレイ8に表示されている画面を示す図であり、(b)は、スクロールされた後に内蔵ディスプレイ8に表示される画面を示す図である。この図によれば、ユーザがスクロール指示を入力する前、表示部7は、図16(a)に示す画面を内蔵ディスプレイ8に表示している。具体的には、表示部7は、画像1を画面の先頭に表示し、テキスト「TUVWXYZ」を最後に表示している。
このときユーザは、アップキー21を押下することによって、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面を1行上にスクロールすることを、情報端末装置1に指示する。この指示に基づき、表示部7は、表示部7は、図16(a)に示す画面を1行上にスクロールし、図16(b)に示す画面を表示する。
このように表示部7は、図16(a)の画面を、図16(b)に示すように、1行上にスクロールする。これにより、表示部7は、画面をスクロールする前に表示していた画像1を、スクロールした後の画面には表示しない。一方、スクロールした前の画面には表示されていないテキスト「アイウエオカキク」を、スクロールした後の画面には表示する。
(プロジェクタスクリーン10の画面を変更する例)
図16に示す、内蔵ディスプレイ8における画面のスクロールにあわせて、投影部9は、プロジェクタスクリーン10の画面の表示状態を変更する。この例について、図17および図18を参照して以下に説明する。
図17は、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面をスクロールする前において、情報端末装置1がプロジェクタスクリーン10に表示している画面の例を示す図である。図18は、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面をスクロールした後において、情報端末装置1がプロジェクタスクリーン10に表示している画面の例を示す図である。
表示部7が内蔵ディスプレイ8の画面をスクロールする前において、投影部9は、図17に示す電子書籍をプロジェクタスクリーン10に表示している。このとき投影部9は、図17に示す画面のうち、図16に示す、内蔵ディスプレイ8に表示されている対応する箇所の枠に枠線を施している。
ユーザのスクロール指示に基づき、表示部7は、図16(a)に示す画面を、図16(b)に示す画面にスクロールする。このとき投影部9は、プロジェクタスクリーン10の表示状態を、図17に示す画面から、図18に示す画面に変更する。具体的には、投影部9は、図18に示す画面のうち、図16(b)に示す、内蔵ディスプレイ8に表示されている画面に対応する箇所の枠に、改めて枠線を施す。これによりユーザは、内蔵ディスプレイ8において、図16(a)に示す画面から図16(b)に示す画面に表示をスクロールしたあと、図18の画面を確認することによって、内蔵ディスプレイ8に現在表示されている画面が、プロジェクタスクリーン10のどこに表示されているかを容易に確認できる。
(コンテンツデータの他の例)
内蔵ディスプレイ8の画面をスクロールし、それにあわせてプロジェクタスクリーン10の表示状態を変更する他の例について、図19を参照して以下に説明する。図19は、内蔵ディスプレイ8に現在表示されているオブジェクトの番号を含んでいるタグの例を示す図である。
情報端末装置1は、図19に示すコンテンツデータを使用することによっても、コンテンツを内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10に表示できる。図19のコンテンツデータは、図10に示すコンテンツデータと異なり、プロジェクタスクリーン10および内蔵ディスプレイ8に表示される各オブジェクトのタグに、オブジェクトを識別する番号を含んでいる。表示部7は、この番号に基づき、各オブジェクトを識別する。
以下では、画面をスクロールする前において、表示部7が図11に示す画面を内蔵ディスプレイ8に表示し、投影部9が図13に示す画面をプロジェクタスクリーン10に表示している例を説明する。図13に示すように、投影部9は、プロジェクタスクリーン10において、内蔵ディスプレイ8の画面に対応する箇所として、最初の「あ」から最後の「0」までに、下線を施している。
このとき投影部9は、現在のプロジェクタスクリーン10に表示されている、内蔵ディスプレイ8の画面に対応する箇所のうち、先頭の文字の位置と、末尾の文字の位置とに確認する情報を、所定の一時メモリに記憶している。図11および図13に示す例では、投影部9は、内蔵ディスプレイ8画面に表示されている先頭の文字の位置として、図19のコンテンツデータに含まれている1番目のオブジェクトの先頭の文字の位置の情報を、一時メモリに記憶している。さらに、末尾の文字の位置として、コンテンツデータに含まれている4番目のオブジェクトの27番目の文字の位置に関する情報を、記憶している。このとき投影部9は、対応する箇所の先頭の文字の位置および末尾の文字の位置に関する情報を、それぞれ、所定のテーブルに基づき管理している。
ユーザはアップキー21を押下することによって、図11に示す、内蔵ディスプレイ8の画面を、1行上にスクロールすることを情報端末装置1に指示する。これにより表示部7は、図11に示す画面を、1行上にスクロールして表示する。このとき表示部7は、1行上にスクロールしたあと、内蔵ディスプレイ8の画面に先頭の文字として「け」を表示する。このとき表示部7は、内蔵ディスプレイ8に現在表示されている先頭の文字である「け」の位置が、それまで先頭であった「あ」の位置から9番目であることを、投影部9に通知する。。
この通知を受けた投影部9は、内蔵ディスプレイ8の画面がスクロールされる前にプロジェクタスクリーン10において表示していた「あ」の位置から、「あ」の9番目に相当する文字である「け」の位置まで施していた下線を、全て削除する。これによりプロジェクタスクリーン10の画面では、下線が「け」から始まることになる。投影部9はさらに、プロジェクタスクリーン10において、内蔵ディスプレイ8がスクロールされる前において末尾の文字であった「0」の位置から、「0」の9番目に相当する文字である「9」の位置まで、新たに下線を施す。これにより投影部9は、プロジェクタスクリーン10の表示状態を、スクロールされている内蔵ディスプレイ8の画面にあわせて変更できる。
(タグのさらに別の例)
情報端末装置1は、オブジェクトの表示に関する指示を含んでいるタグからなるコンテンツデータを使用することによっても、コンテンツを内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10に表示できる。ここでいう「オブジェクトの表示に関する指示」とは、たとえば、オブジェクトを特定のディスプレイに表示しないことを表す指示である。このとき情報端末装置1が使用するコンテンツデータの例について、図20を参照して以下に説明する。
図20は、オブジェクトの表示に関する指示を含んでいるタグの例を表す図である。図20に示すコンテンツデータは、オブジェクトの表示に関する指示を含んでいる本文タグおよび画像タグを含んでいる。本文タグは、オブジェクトをプロジェクタスクリーン10に表示しないことを表す指示を、「投影画面非表示」というテキストとして含んでいる。本実施形態では、この投影画面はプロジェクタスクリーン10を意味する。画像タグは、オブジェクトを内蔵ディスプレイ8に表示しないことを表す指示を、「携帯画面非表示」というテキストとして含んでいる。本実施形態では、この携帯画面は内蔵ディスプレイ8を意味する。
このコンテンツデータに基づきコンテンツを表示する投影部9は、テキスト「あいう・・・ねの」をプロジェクタスクリーン10に表示しない。一方、画像1は表示する。
表示部7も、このコンテンツデータに基づきコンテンツを内蔵ディスプレイ8に表示する。このとき、表示部7はテキスト「あいう・・・ねの」を内蔵ディスプレイ8に表示する。一方、画像1を表示しない。
このように、情報端末装置1は、各タグに含んでいる、オブジェクトの表示に関する指示に基づき、各オブジェクトを表示するかしないかを、容易に決定できる。なお、表示部7は、オブジェクトの表示または非表示を決定するとき、タグにあらかじめ定義されている「表示」または「非表示」の属性だけではなく、タグの種類に応じて決定してもよい。たとえば、「画像」タグが定義されているとき、画像を表示せず、「本文」タグが定義されているとき、テキストを表示することもできる。
以上のように、情報端末装置1は、ディスプレイの解像度、および表示領域のサイズが、あらかじめ定められた基準値よりも小さいとき、表示レイアウトを再定義する。このとき、情報端末装置1は、コンテンツに含まれている複数のオブジェクトを、より単純に表示するように表示レイアウトを再定義する。これにより、情報端末装置1は、再定義した表示レイアウトに基づき、複数のオブジェクトを、元の表示レイアウトよりも単純な表示レイアウトによって表示する。このように、情報端末装置1は、より多くの情報を表示できるディスプレイに、より単純な表示レイアウトの画面を表示できる。すなわち、情報端末装置1は、情報表示能力がより小さいディスプレイに、過剰な情報を表示されることを防止できる。
(表示レイアウトをより複雑な表示レイアウトに再定義する)
なお、情報端末装置1は、ディスプレイの解像度、および表示領域のサイズが、あらかじめ定められた基準値よりも大きいとき、表示レイアウトを再定義してもよい。このとき、情報端末装置1は、コンテンツに含まれている複数のオブジェクトを、より複雑に表示するように表示レイアウトを再定義する。これにより、情報端末装置1は、再定義した表示レイアウトに基づき、複数のオブジェクトを、元の表示レイアウトよりも複雑な表示レイアウトによって表示する。このように、情報端末装置1は、より多くの情報を表示できるディスプレイに、より複雑な表示レイアウトの画面を表示できる。
投影部9は、プロジェクタスクリーン10の画面のうち、内蔵ディスプレイ8の画面に対応する箇所を、通常と異なる状態に表示する。このとき投影部9は、対応する箇所のうち、内蔵ディスプレイ8に表示されている先頭の文字のみを、通常と異なる状態に表示してもよい。たとえば、この先頭の文字の背景色および文字色を、それぞれ、反転させて表示してもよい。投影部9はさらに、対応する箇所のうち、内蔵ディスプレイ8に表示されている末尾の文字のみを、通常と異なる状態に表示してもよい。このとき、この末尾の文字の背景色および文字色を、それぞれ、反転させて表示してもよい。
情報端末装置1は、解像度およびサイズの少なくともいずれかが互いに異なる2つのディスプレイを有している。すなわち、情報端末装置1は、内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10を備えている。このような2つのディスプレイを備えることによって、情報端末装置1は、2つのディスプレイのそれぞれに、異なる情報を表示できる。
(表示する情報の例)
たとえば、情報端末装置1は、表示しないことがあらかじめ決定されているオブジェクトを、内蔵ディスプレイ8に表示してもよい。このとき、このオブジェクトをプロジェクタスクリーン10には表示しない。
このオブジェクトは、たとえば、自分以外の人から見られないことが好ましいものである。情報端末装置1は、より多くの情報を表示できるディスプレイに、このオブジェクトを表示しない。これにより、たとえば、ユーザが内蔵ディスプレイ8を見て、ユーザ以外の人がプロジェクタスクリーン10を見ているとき、このオブジェクトをユーザは確認できる一方、ユーザ以外の人がこのオブジェクトを見ることを防止できる。
たとえば、情報端末装置1は、表示しないことがあらかじめ決定されているテキストを、内蔵ディスプレイ8に表示しなくてもよい。一方、このテキストを、プロジェクタスクリーン10には表示する。
このテキストは、たとえば、自分以外の人から見られないことが好ましいものである。すなわち、情報端末装置1は、より多くの情報を表示できるディスプレイに、このテキストを表示しない。これにより、たとえば、ユーザが内蔵ディスプレイ8を見て、ユーザ以外がプロジェクタスクリーン10を見ているとき、このテキストをユーザは確認できる一方、ユーザ以外の人がこのテキストを見ることを防止できる。
たとえば、情報端末装置1は、コンテンツにオブジェクトとして含まれている画像を、プロジェクタスクリーン10に表示し、この画像を内蔵ディスプレイ8には表示しないようにしてもよい。すなわち、表示できる情報がより少ないディスプレイには、画像を表示しない。これにより情報端末装置1は、過剰な情報が内蔵ディスプレイ8に表示されることを防止できる。一方、ユーザは、この画像をプロジェクタスクリーン10において確実に確認できる。
たとえば、情報端末装置1は、コンテンツに含まれている画像を説明する説明文を、内蔵ディスプレイ8に表示してもよい。これにより、たとえば、ユーザは、内蔵ディスプレイ8に表示されている説明文を見ることができる。一方、プロジェクタスクリーン10を見ている人は、内蔵ディスプレイ8に表示されているテキストを見ることができない。その代わりに、プロジェクタスクリーン10に表示されている、このテキストによって説明される画像を見ることができる。これにより、たとえば、ユーザは情報端末装置1をプレゼンテーションのツールとして使用できる。
(無条件でレイアウトを再定義する例)
また、情報端末装置1では、投影部9がプロジェクタスクリーン10にコンテンツを表示するとき、レイアウト再定義部6は、ディスプレイのサイズや解像度に関する情報を用いることなく、無条件で、表示レイアウトを再定義することができる。すなわち、プロジェクタスクリーン10は表示サイズを変更できるディスプレイではあるが、もともと、内蔵ディスプレイ8よりも大きく表示することを目的としたディスプレイである。したがってレイアウト再定義部6は、プロジェクタスクリーン10のような、特定のディスプレイに対しては、ユーザの利用目的を反映させた形で、無条件で表示レイアウトを再定義すればよい。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
たとえば、情報端末装置1は、上述した内蔵ディスプレイ8またはプロジェクタスクリーン10以外にも、情報端末装置1が備えていないディスプレイに、コンテンツを表示することもできる。たとえば、情報端末装置1に有線または無線によって通信接続されているディスプレイに、コンテンツを表示することもできる。さらに、1つの筐体に、解像度および表示領域の少なくともいずれかが異なる2つのディスプレイを備えている構成であってもよい。また、情報端末装置1が備えているディスプレイは、たとえば回転動作によって筐体における配置状態が異なるものであるとき、第1の状態と第2の状態とで、解像度が自動的に切り替わるものであってもよい。また、ディスプレイは、ユーザが手動で解像度を切り替えることができるものであってもよい。
さらに、表示部7および投影部9は、入力されたコンテンツデータを一時メモリにキャッシュし、繰り返し使用してもよい。または、表示部7は、コンテンツデータに新たに含まれた、再定義された表示レイアウトを表すレイアウトデータを、使用しなくてもよい。このとき表示部7および投影部9は、コンテンツデータに元々含まれている、再定義前のレイアウトデータを使用する。たとえば表示部7は、コンテンツデータから読み出したタグに、オブジェクトの表示レイアウトを定義する指示が含まれていても、それを無視する。これにより、表示レイアウトを再定義することなく、より単純な表示レイアウトのオブジェクトを表示する。
上述したように、レイアウト再定義部6は、解像度およびサイズの少なくともいずれかが、あらかじめ定められた基準値よりも小さいとき、オブジェクトをより単純に表示するように表示レイアウトを再定義すればよい。たとえば、複数のオブジェクトをより少ない列によって表示するように表示レイアウトを再定義してもよい。また、複数のオブジェクトをより少ない行によって表示するように表示レイアウトを再定義してもよい。さらに、複数のオブジェクトを1つの列によって表示するように表示レイアウトを再定義してもよい。さらに、複数のオブジェクトを1つの行によって表示するように表示レイアウトを再定義してもよい。
レイアウト再定義部6は、コンテンツを内蔵ディスプレイ8に1行に表示するように、表示レイアウトを再定義してもよい。このとき表示部7は、内蔵ディスプレイ8の画面を横方向にスクロールできる。またユーザがアップキー21またはダウンキー22を押下したとき、表示部7は、電子書籍の次の章やページを、内蔵ディスプレイ8に表示してもよい。
表示部7は、内蔵ディスプレイ8にコンテンツを表示するとき、テキストオブジェクトの要約を表示してもよい。すなわち、コンテンツデータに含まれているテキストオブジェクトを要約し、その一部のみを内蔵ディスプレイ8に表示すれば。または、表示部7は、テキストオブジェクトの先頭の一部のみを抽出し、これを当該テキストの全文に対するリンクとして表示してもよい。
ディスプレイのサイズを直接測定
なお、情報端末装置1は、プロジェクタスクリーン10に表示されている特定の情報(文字や画像)のサイズを測定し、そのサイズに基づき、プロジェクタスクリーン10のサイズを特定することもできる。このとき表示部7は、同じフォントサイズが定義されているフォントを、内蔵ディスプレイ8とプロジェクタスクリーン10とに表示する。これにより、情報端末装置1は、図示しないカメラによって、プロジェクタスクリーン10に表示されている特定サイズのフォントを撮影し、そのフォントを画像認識によって抽出する。この結果と、距離測定部12が測定した距離の情報に基づき、特定フォントのサイズを決定する。このフォントのサイズを、内蔵ディスプレイ8に表示されている、同じフォントサイズが定義されているフォントの大きさと比較する。この比較結果に基づき、内蔵ディスプレイ8とプロジェクタスクリーン10とのうち、現在のサイズがどちらが大きいのかを決定する。また、このような処理を、特定フォントに限らず、表示サイズの定義が等しい特定の表示対象を対象して行うことができる。
(他の構成の情報端末装置1)
また、本発明に係る情報端末装置1は、図21に示す構成としても実現できる。そこで、以下に、図21に示す構成の情報端末装置1について、説明する。
図21は、レイアウト選択部13およびレイアウトデータベースを備えている情報端末装置1の構成を示すブロック図である。この図に示す情報端末装置1は、上述したレイアウト再定義部6ではなく、レイアウト選択部13を備えている。レイアウト選択部13は、内蔵ディスプレイ8またはプロジェクタスクリーン10に表示されるコンテンツに適用する表示レイアウトを、レイアウトデータベース14から選択する。レイアウトデータベース14は、情報端末装置1がコンテンツを表示する各種ディスプレイの解像度およびサイズの少なくともいずれかに対応した、最適な表示が可能な表示レイアウトを表すデータをあらかじめ格納している。
以下では、情報端末装置1が、コンテンツデータとして、レイアウトデータを含んでいないプレーンテキストデータを、内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10に表示する例を説明する。この例では、レイアウトデータベース14に、図7の示すレイアウトデータの改良例として、<本文>タグと</本文>タグの間に何のテキストも挿入されていなく、かつ、<画像>タグが定義されていないレイアウトデータがあらかじめ格納されている。データ読出部5は、コンテンツデータベース4からプレーンテキストデータを読み出し、レイアウト選択部13に出力する。レイアウト選択部13は、ディスプレイ情報取得部11が取得した内蔵ディスプレイ8およびプロジェクタスクリーン10の解像度やサイズなどに関する情報に基づき、このプレーンテキストデータに適用する表示レイアウトを表すレイアウトデータベースから選択する。
レイアウト選択部13は、内蔵ディスプレイ8に表示するプレーンテキストに対し、レイアウトデータベース14に格納されているデータのうち、より単純な表示レイアウトを表すデータを選択する。たとえば、コンテンツをそのまま表示するもっとも単純な表示レイアウトのデータを選択する。これにより、選択したレイアウトデータをプレーンテキストデータに含めて、表示部7に出力する。表示部7は、入力されたレイアウトデータが表す表示レイアウトのコンテンツを、内蔵ディスプレイ8に表示する。すなわち、プレーンテキストを、内蔵ディスプレイ8にそのまま表示する。したがって、解像度やサイズがより小さいディスプレイである内蔵ディスプレイ8に、より単純な表示レイアウトのコンテンツが表示される。
レイアウト選択部13は、一方で、プロジェクタスクリーン10に表示するコンテンツには、レイアウトデータベース14に格納されているデータのうち、より複雑な表示レイアウトを表すデータを選択する。たとえば、上述した、<本文>タグが定義されているレイアウトデータを選択する。これにより、選択したレイアウトデータをプレーンテキストデータに含めて、投影部9に出力する。投影部9は、入力されたレイアウトデータが表す表示レイアウトのコンテンツを、プロジェクタスクリーン10に投影する。すなわち、<本文>タグと</本文>タグとの間に、プレーンテキストの先頭から所定の文字数を挿入して、投影する。したがって、解像度やサイズがより大きいディスプレイであるプロジェクタスクリーン10に、より複雑な表示レイアウトのコンテンツが表示される。
なお、情報端末装置1は、上述したレイアウト再定義部6およびレイアウト選択部13を両方とも備えていてもよい。この場合、レイアウト再定義部6が再定義した表示レイアウトを、コンテンツに適用する表示レイアウトとして、レイアウト選択部13が選択することになる。
(プログラムおよび記録媒体)
最後に、情報端末装置1に含まれている各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成すればよい。または、次のように、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、情報端末装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、この制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記制御プログラムを実行可能な形式に展開するRAM(Random Access Memory)、および、上記制御プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)を備えている。
この構成により、本発明の目的は、所定の記録媒体によっても、達成できる。この記録媒体は、上述した機能を実現するソフトウェアである情報端末装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録していればよい。情報端末装置1はに、この記録媒体を供給する。これにより、コンピュータとしての情報端末装置1(またはCPUやMPU)が、供給された記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し、実行すればよい。
プログラムコードを情報端末装置1に供給する記録媒体は、特定の構造または種類のものに限定されない。すなわち、この記録媒体は、たとえば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
また、情報端末装置1を、通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介して情報端末装置1に供給する。この通信ネットワークは、情報端末装置1にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類または形態に限定されない。たとえば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。たとえば、IEEE1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
(その他の構成)
本発明に係る表示装置は、上記の課題を解決するために、
コンテンツを所定のディスプレイにおける所定の表示領域に表示する表示装置であって、
上記ディスプレイの解像度および上記表示領域のサイズの少なくともいずれかに対応した特定の表示レイアウトを選択するレイアウト選択手段と、
上記レイアウト選択手段によって選択された上記特定の表示レイアウトに従い、上記コンテンツを上記ディスプレイに表示する表示手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、表示装置は、コンテンツをディスプレイの表示領域に表示する。たとえば、電子書籍またはウェブページを、液晶ディスプレイにおける1つのウインドウ内に表示する。この例では、電子書籍またはウェブページがコンテンツに相当する。また、液晶ディスプレイが所定のディスプレイに相当する。また、1つのウインドウがディスプレイにおける所定の表示領域に相当する。
表示装置では、レイアウト選択手段が、ディスプレイの解像度、および、表示領域のサイズの少なくともいずれかに対応した、コンテンツの特定の表示レイアウトを選択する。この表示レイアウトは、たとえば、画像およびテキストを行列に表示することを定義している。ここでいう画像は、静止画像および動画像のどちらでもよい。
レイアウト選択手段は、たとえば、解像度の小さい内部ディスプレイに対しては、一段組みの単純な表示レイアウトを選択する。一方、解像度が大きく、表示領域も大きい外部スクリーンに対しては、複数段組の複雑な表示レイアウトを選択する。このとき、表示手段は、レイアウト選択手段が選択した表示レイアウトに従い、コンテンツをディスプレイに表示する。したがって、レイアウト選択手段が選択した表示レイアウトが単純なものであれば、表示手段は、単純な表示レイアウトのコンテンツを表示する。一方、レイアウト選択手段が選択した表示レイアウトが複雑なものであれば、複雑な表示レイアウトのコンテンツを表示する。
ディスプレイの解像度、およびディスプレイの所定の表示領域のサイズは、ディスプレイに表示できる情報の量を反映した所定のディスプレイ特性である。すなわち表示装置は、このようなディスプレイ特性に基づき、コンテンツをディスプレイに表示するときに適用する表示レイアウトを選択する。したがって表示装置は、ディスプレイの表示能力に対応した最適な表示レイアウトの画面を表示できる効果を奏する。
本発明に係るコンテンツ表示方法は、上記の課題を解決するために、
コンテンツを所定のディスプレイにおける所定の表示領域に表示する表示装置が実行するコンテンツ表示方法であって、
上記ディスプレイの解像度および上記表示領域のサイズの少なくともいずれかに対応した特定の表示レイアウトを選択するレイアウト選択ステップと、
上記レイアウト選択手段によって選択された上記表示レイアウトに従い、上記コンテンツを上記ディスプレイに表示する表示ステップとを含んでいることを特徴としている。
上記のコンテンツ表示方法によれば、上記の表示装置と同様の作用効果を奏する。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記レイアウト選択手段は、
上記解像度および上記サイズの少なくともいずれかがより大きいほど、より複雑な表示レイアウトを選択することが好ましい。
上記の構成によれば、レイアウト選択手段は、ディスプレイの解像度、および表示領域のサイズの少なくともいずれかがより大きいほど、より複雑な表示レイアウトを選択する。これにより表示装置は、より多くの情報を表示できるディスプレイに、より複雑な表示レイアウトの画面を表示できる効果を奏する。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記レイアウト選択手段は、
上記解像度および上記サイズの少なくともいずれかがより小さいほど、より単純な表示レイアウトを選択することが好ましい。
上記の構成によれば、レイアウト選択手段は、ディスプレイの解像度、および表示領域のサイズの少なくともいずれかがより小さいほど、
より単純な表示レイアウトを選択する。これにより表示装置は、表示できる情報がより少ないディスプレイに、より単純な表示レイアウトの画面を表示できる効果を奏する。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記コンテンツには、表示レイアウトがあらかじめ定義されており、
上記表示レイアウトを、上記解像度および上記サイズの少なくともいずれかに対応した表示レイアウトに再定義するレイアウト再定義手段をさらに備え、
上記レイアウト選択手段は、上記再定義された表示レイアウトを選択することが好ましい。
上記の構成によれば、コンテンツには、表示レイアウトがあらかじめ定義されている。この表示レイアウトは、たとえば、画像およびテキストなど、コンテンツに含まれているオブジェクトを、ディスプレイにおいて行列に表示することを定義している。
このとき、レイアウト再定義手段が、あらかじめ定義されている表示レイアウトを、ディスプレイの表示能力に応じて、最適な表示レイアウトに再定義する。具体的には、コンテンツをディスプレイに表示する前に、ディスプレイのディスプレイの解像度、および、ディスプレイにおける所定の表示領域のサイズを取得する。これによりレイアウト再定義手段は、コンテンツにあらかじめ定義されている表示レイアウトを、ディスプレイの解像度、および表示領域のサイズの少なくともいずれかに対応した、最適な表示レイアウトに再定義する。
このときレイアウト選択手段は、レイアウト再定義手段によって再定義された表示レイアウトを選択する。したがって表示手段は、再定義された表示レイアウトのコンテンツを、ディスプレイに表示する。
これにより表示装置は、あらかじめ表示レイアウトが定義されているコンテンツであっても、ディスプレイの表示能力に応じた最適な画面をディスプレイに表示できる効果を奏する。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記レイアウト再定義手段は、
上記解像度および上記サイズの少なくともいずれかが、あらかじめ定められた基準値より大きいとき、上記表示レイアウトをより複雑な表示レイアウトに再定義することが好ましい。
上記の構成によれば、レイアウト再定義手段は、ディスプレイの解像度、および表示領域のサイズの少なくともいずれかが、あらかじめ定められた基準値より大きいとき、上記表示レイアウトをより複雑な表示レイアウトに再定義する。このときレイアウト選択手段は、レイアウト再定義手段が再定義した表示レイアウトを選択するため、表示手段は、より複雑な表示レイアウトのコンテンツをディスプレイに表示する。
これにより表示装置は、より多くの情報を表示できるディスプレイに、より複雑な表示レイアウトの画面を表示できる効果を奏する。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記レイアウト再定義手段は、
上記解像度および上記サイズの少なくともいずれかが、あらかじめ定められた基準値より小さいとき、上記表示レイアウトをより単純な表示レイアウトに再定義することが好ましい。
上記の構成によれば、レイアウト再定義手段は、ディスプレイの解像度、および表示領域のサイズの少なくともいずれかが、あらかじめ定められた基準値より小さいとき、上記表示レイアウトをより単純な表示レイアウトに再定義する。このときレイアウト選択手段は、レイアウト再定義手段が再定義した表示レイアウトを選択するため、表示手段は、より単純な表示レイアウトのコンテンツをディスプレイに表示する。
これにより表示装置は、表示できる情報がより少ないディスプレイに、より単純な表示レイアウトの画面を表示できる効果を奏する。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記表示手段は、
上記コンテンツにあらかじめ定義されている上記表示レイアウトにおいて、同一の行に表示するように定義されている複数のオブジェクトの背景色を、それぞれ同一色に表示することが好ましい。
上記の構成によれば、コンテンツの表示レイアウトは、複数のオブジェクトを同一の行に表示することを定義している。本構成の表示装置はあらかじめ定められた表示レイアウトを、より単純な表示レイアウトに再定義し、当該再定義した表示レイアウトに基づき、複数のオブジェクトをディスプレイに表示する。ここで表示手段は、再定義された表示レイアウトに基づき表示するこれらのオブジェクトの背景色を、それぞれ同一色に表示する。たとえば、1列に表示するオブジェクトのうち、元の表示レイアウトでは同一の行に表示するように定義されている同一色の背景色を、それぞれ、同じ水色に表示する。これにより、ユーザは、ディスプレイに表示されている各オブジェクトの背景色を確認することによって、元の表示レイアウトを容易に確認できる効果を奏する。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記表示手段は、
上記コンテンツに含まれている、連続して表示する複数のオブジェクトの背景色を、互いに変更させて表示することが好ましい。
上記の構成によれば、表示手段は、ディスプレイに連続して表示する複数のオブジェクトの背景色を、互いに異らせて表示する。これにより、より単純な表示レイアウトによって表示されている複数のオブジェクトの表示にメリハリがつき、連続して表示されている複数のオブジェクトをユーザが単調に感じることを防止できる効果を奏する。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記表示手段は、
上記レイアウト選択手段が選択した、より単純な上記表示レイアウトに基づき、第1ディスプレイに上記コンテンツを表示する一方、
レイアウト選択手段が選択した、より複雑な上記表示レイアウトに基づき、上記第1ディスプレイよりも解像度およびサイズの少なくともいずれかが大きい第2ディスプレイに、上記コンテンツを表示することが好ましい。
上記の構成によれば、表示手段は、第1ディスプレイおよび第2ディスプレイに、コンテンツを表示する。この第2ディスプレイは、第1ディスプレイよりも、少なくとも解像度およびサイズのいずれかが大きい。すなわち表示手段は、表示できる情報の量が異なる2つのディスプレイに、同じコンテンツをそれぞれ表示する。ここで表示手段は、より単純な表示レイアウトのコンテンツを、第1ディスプレイを表示する。一方、より複雑な表示レイアウトのコンテンツを、第2ディスプレイに表示する。
これにより表示装置は、第1ディスプレイに表示される、より単純な表示レイアウトの画面が、より高い表示能力を有する第2ディスプレイに表示されることを防止できる効果を奏する。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記表示手段は、
上記第2ディスプレイに表示する画面のうち、上記第1ディスプレイに表示する画面に対応する箇所を、通常と異なる状態に表示することが好ましい。
上記の構成によれば、表示装置は、第2ディスプレイに表示されている画面のうち、第1ディスプレイに表示する画面に対応する箇所を、通常と異なる状態によって表示する。たとえばこの対応する箇所の枠に、枠線を表示する。または、この対応する箇所に含まれているオブジェクトに、下線を表示する。これにより表示装置は、第1ディスプレイに表示されている画面が、第2ディスプレイに表示されている画面のどこにあるのかを、ユーザに容易に確認させることができる効果を奏する。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記表示手段は、
上記コンテンツのうち、上記第2ディスプレイに表示しないことがあらかじめ決定されている部分を、上記第1ディスプレイに表示する一方、上記第2ディスプレイには表示しないことが好ましい。
上記の構成によれば、表示装置は、コンテンツのうち、第2ディスプレイに表示しないことがあらかじめ決定されている部分を、第1ディスプレイには表示する。一方、このオブジェクトを第2ディスプレイには表示しない。上述したように、第2ディスプレイの表示能力は、第1ディスプレイの表示能力よりも大きい。したがって表示手段は、より多くの情報を表示できるディスプレイに、表示しないことがあらかじめ決定されているオブジェクトを表示しない。
表示しないことがあらかじめ決定されているオブジェクトには、たとえば、自分以外の人から見られないことが好ましいものがある。これにより表示装置では、ユーザが第1ディスプレイを見つつ、ユーザ以外の人が第2ディスプレイを見ているとき、このオブジェクトをユーザは確認できる一方、ユーザ以外の人がこのオブジェクトを見ることを防止できる効果を奏する。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記表示手段は、
上記第2ディスプレイに表示しないことがあらかじめ決定されている、上記コンテンツに含まれている所定のテキストを、上記第1ディスプレイに表示する一方、上記第2ディスプレイに表示しないことが好ましい。
上記の構成によれば、表示装置は、第2ディスプレイに表示しないことがあらかじめ決定されているテキストを、第2ディスプレイに表示しない。一方、このテキストを、第1ディスプレイには表示する。このテキストは、たとえば、自分以外の人から見られないことが好ましいものである。すなわち表示装置は、より多くの情報を表示できるディスプレイに、このテキストを表示しない。これにより、たとえば、ユーザが第1ディスプレイを見て、ユーザ以外が第2ディスプレイを見ているとき、このテキストをユーザは確認できる一方、ユーザ以外の人がこのテキストを見ることを防止できる。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記表示手段は、
上記コンテンツに含まれている特定の画像を、上記第1ディスプレイに表示せず、上記第2ディスプレイに表示することが好ましい。
上記の構成によれば、表示装置は、コンテンツに含まれている特定の画像を、第2ディスプレイに表示する。しかし、この画像を、第1ディスプレイには表示しない。すなわち、表示できる情報がより少ないディスプレイには、画像を表示しない。これにより表示装置は、第1ディスプレイに過剰な情報が表示されることを防止できる。一方、ユーザは、この画像を第2ディスプレイにおいて確実に確認できる。
また、本発明に係る表示装置では、さらに、
上記表示手段は、
上記第1ディスプレイに表示しない上記特定の画像を説明する説明文を、上記第1ディスプレイに表示することが好ましい。
上記の構成によれば、表示装置は、第1ディスプレイに表示しない特定の画像を説明する説明文を、第1ディスプレイに表示する。これにより、たとえば、ユーザは、第1ディスプレイに表示されている説明文を見ることができる。一方、第2ディスプレイを見ている人は、第1ディスプレイに表示されている説明文を見ることができない。その代わりに、第2ディスプレイに表示されている、この説明文によって説明される画像を見ることができる。これにより、たとえば、ユーザが表示装置をプレゼンテーションのツールとして使用できる効果を奏する。
なお、上記表示装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記表示装置をコンピュータにおいて実現するコンテンツ表示プログラム、およびそのコンテンツ表示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。