JP2010197946A - フォトマスク又はマスクブランクス及びこれを用いた転写方法 - Google Patents

フォトマスク又はマスクブランクス及びこれを用いた転写方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 プラズマディスプレイのような大型基板についてパターニングするに際し、必要とされる高品質な大型フォトマスクを、歩留を大きく向上させ、且つ、製造コストを低減させることが可能なフォトマスク、フォトマスク用のマスクブランク及びこれらを使用した転写方法を提供する。
【解決手段】 ガソーダ石灰ガラスにより構成されたガラス基板上にCr系化合物により遮光部が形成されたフォトマスク又はマスクブランクスであって、ソーダ石灰ガラス中に酸化鉄を含有し、ガラス組成を重量%で表示した場合におけるFe濃度がFe濃度換算にて0.1%を超えて、0.7%以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、プラズマディスプレイ用フォトマスク、マスクブランクス及びこのフォトマスクを用いてプラズマディスプレイ用のパターニングを行うための転写方法に関するものである。
プラズマディスプレイは、フラットディスプレイとして、ここ数年市場が拡大し、年々、画面サイズが大型化し、且つ、画像精度が高くなるとともに価格が非常に低下してきている。このプラズマディスプレイの電極等のパターニングには、プラズマディスプレイの大型化、高精彩化及び低コスト化の要求から、1枚のガラス基板から多面取りできるようにフォトマスク又はマスクブランクスの基板サイズが年々大型化してきている。また、一方で、高精細化の要求からガラス基板に要求される品質も高くなっている。
一般にプラズマディスプレイ用のフォトマスクに用いられるガラス基板材料には、低コスト化のためにソーダ石灰ガラスが使用され、遮光部には、Cr系化合物の薄膜が形成されている。昨今の高精細化の要求により、フォトマスク用ガラス基板に対する内部欠陥及び表面欠陥である、泡、異物、脈理は、低減させようとするほど、高コストとなり、プラズマディスプレイのコストを上昇させる要因となっている。
ソーダ石灰ガラスは一般に、溶融錫の上に溶融ガラスを流して引くフロート法により製造されているが、フロート法の構造上、上記内部欠陥は必ず発生する性質を有している。また、多面取りのためにガラス基板を大型化させる傾向となっているが、ガラス基板が大型化するほど、基板内に上記内部欠陥を有する確率が上昇し、フォトマスク用のガラス基板の歩留まりを大きく低減させるために、製造コストを大幅に上昇させている状況にある。
フロート法における内部欠陥を低減する手法としては、泡を低減するための清澄材(酸化砒素、酸化アンチモン)を使用する方法か、或いは、異物、脈理を低減するためにフロート法における温度制御や搬送スピード制御する等の方法があるが、清澄材については環境上の問題により使用することが困難であり、また、温度制御や搬送スピード制御でも完全に上記内部欠陥を低減するのは困難な状況である。
上記の如く、プラズマディスプレイの作製に用いられるフォトマスクを大型の基板から作製して、異物、泡、脈理等の内部欠陥を低減することは非常に困難な状況であるが、プラズマディスプレイの低コスト化のためには、内部欠陥の少ない大型のガラス基板から複数の基板を多面取りすることが要求される。
このような状況において、内部欠陥、表面欠陥及びフラット性を考慮したフォトマスク材料について特許文献1に提案されている。
特許文献1は、リードフレーム用及び液晶パネルの電極用のフォトマスクとして、ガラス基板の欠陥品質に対して開示されており、パターニングの際に高い品質で、且つ、低価格でフォトマスクを作製することが可能な点で優れている。
しかしながら、上記文献において提案されたものは、フォトマスク材料に必要なガラス基板の評価項目及び該評価項目についての規格値のみであり、フォトマスク材料に必要な規格を有したガラス材料を得る具体的手段については一切記載されておらず、その効果についても、フォトマスクに用いられるガラス材料の歩留を低減させる効果のみである。
また、更に、同文献のフォトマスク材料は、長方形状の基板の短辺の長さが500mm以下の比較的小さいサイズの基板であれば、内部欠陥の発生頻度が低い場合には有効である可能性があるが、短辺の長さが500mm以上の大きなサイズの基板では、ガラス材料の歩留が大きく低下してしまい、製造コストを大きく押し上げてしまうという問題もある。
特開平10−239829号公報
そこで、本発明は、プラズマディスプレイのような大型基板についてパターニングするに際し、必要とされる高品質な大型フォトマスクを、歩留を大きく向上させ、且つ、製造コストを低減させることが可能なフォトマスク、フォトマスク用のマスクブランク及びこれらを使用した転写方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討の結果、下記の通り解決手段を見いだした。
本発明のフォトマスク又はマスクブランクスは、請求項1に記載の通り、ソーダ石灰ガラスにより構成されたガラス基板上にCr系化合物により遮光部が形成されたフォトマスク又はマスクブランクスであって、前記ソーダ石灰ガラスは酸化鉄を含有し、ガラス組成を重量%で表示した場合におけるFe濃度がFe濃度換算にて0.1%を超えて、0.7%以下であることを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のフォトマスク又はマスクブランクスにおいて、前記ガラス基板の板厚を3〜5mmとした時の波長領域400〜500nmにおける、光透過部の透過率が50%以上85%未満であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のフォトマスク又はマスクブランクスにおいて、前記ガラス基板は、フロート法により板状に形成され、短辺の長さが500mm以上であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のフォトマスク又はマスクブランクスにおいて、前記ガラス基板に含まれる泡の粒径は、100μm以下であることを特徴とする。
また、本発明の転写方法は、請求項5に記載の通り、請求項1〜4の何れか1項に記載のフォトマスク又はマスクブランクスに露光して転写する方法であって、前記フォトマスク又はマスクブランクスに対する露光エネルギーを、板厚を3〜5mmとした時の波長領域400〜500nmにおける光透過部の透過率が85%以上の他のガラス基板よりも、5%〜40%高くして露光することを特徴とする。
本発明は、プラズマディスプレイに用いられる大型のフォトマスク及びフォトマスク用マスクブランクスにおいて、ガラス基板の内部欠陥である泡の発生を大幅に低減させることが可能となり、フォトマスクの製造コストを大幅に低減させることができる。その結果として、プラズマディスプレイの製造コストを大幅に低減させることが可能となる。
背景技術で説明した通り、プラズマディスプレイは、昨今、急激に大型化してきており、そのサイズも40インチから100インチサイズまで大型化してきている。また、それとともに市場におけるコストも急激に低下してきており、プラズマディスプレイのパターニングにおけるフォトマスクにおいても低コスト化のために、高品質でありながら、大型化が要求されるに至っている。
このため、フォトマスクにおいて線幅精度を高く保つ必要があり、その遮光部を形成するためには、エマルジョンを用いたタイプではなく、酸化クロム、窒化クロム、炭化クロム、酸化窒化クロム、窒化炭化クロム、酸化炭化クロム、酸化窒化炭化クロム等のCr系化合物の薄膜をフォトリソ法によりパターニングしたものが使用されることが必要となる。
このフォトマスク又はフォトマスクブランクス(以下、「フォトマスク等」とする。)を構成する材料としては、透過率が高く、しかも、安価であるという理由から、珪酸塩ガラス、硝酸塩ガラス、リン酸塩ガラスを用いることが可能であるが、この中でも珪酸塩ガラスの中のソーダ石灰ガラスが好ましい。このソーダ石灰ガラスはフロート法によって、大型の板状のものが安価に得られるからである。
このソーダ石灰ガラスの具体的な組成の一例として、SiOを65〜75重量%、CaOを5〜15重量%、及びNa2Oを5〜20重量%含み、その他にAl、MgO、等を含むものを挙げることができる。
前記ガラス基板をフォトマスク等として使用して高精度なパターニングを行うためには、内部欠陥を低減する必要がある。光透過部に内部欠陥が存在すると、その箇所にて乱反射を発生させて、光学系が変化し、フォトマスク等のパターニング形状を高い精度で転写させることが困難になってしまうからである。
上記内部欠陥は、ガラスを溶解、成形する際に、ガラスの原材料、窯の材料等に存在する金属異物(異物)、及びガラス材料の化学反応により形成された酸化性ガス(泡)、又は、化学変化により発生した、異なる屈折率を有した箇所(脈理)等が該当する。これらの内部欠陥を低減する手法としては、ガラス材料の溶解・成形プロセスにより低減する手法や材質を変化させる方法がある。
一般に、フロート法により得られるソーダ石灰ガラスの基板内部に生じる泡を低減させる手法としては、上記製造プロセスの他に溶解助剤を添加する方法がある。この溶解助剤(清澄剤)としては、酸化砒素、酸化アンチモン、硝酸塩、硫酸塩等を使用することができるが、酸化砒素、酸化アンチモンは、毒物があるため安全性の観点から使用しないことが望ましく、また、硝酸塩、硫酸塩はある量を用いることは可能であるが、安全性、製造安定性や性能等の観点から使用量が決定されてしまい、泡の対策として必要以上に用いることは難しい状況である。
このため、ガラス基板を構成するソーダ石灰ガラスは、酸化鉄を含有し、ガラス組成を重量%で表示した場合におけるFe濃度がFe濃度換算にて0.1%を超えて、0.7%以下とする。その化学反応により、溶融ガラス中の酸素を固定させ、泡の低減を図るこができるからである。また、0.1%以下では、泡低減の効果を発生せしめることが十分ではなく、0.7%を超えた場合では、逆に、転写時に使用する波長領域(例えば、300nm〜500nm)における透過率を大幅に低減させてしまうからである。更に、Fe濃度がFe濃度換算にて、0.2%以上0.7%以下とすることが好ましく、更に好ましくは、0.3%以上0.6%以下とする。
酸化鉄が泡低減の効果がある理由としては、溶融ガラスを高温領域にすると、価数が3価から2価に変化し、微細な酸素泡が発生する。この微細な酸素泡が溶融ガラス中に存在する泡に集まってきて泡粒径が大きくなり、浮力によって浮上して脱泡することができ、更に、高温領域から低温領域にすると、2価の酸化物が3価の酸化物に変更し、それとともに溶融ガラス中にある泡の酸素を吸収することにより、泡を大幅に低減させることが可能となるからである。また、酸化鉄以外にも、同様の効果を発生させる元素としては、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、Moの酸化物等があるが、いずれの場合も転写時に使用する波長領域における透過率を低下させてしまう問題があること、そして、ガラス基板が着色されてしまう等の問題があることから大量に添加することは好ましくない。
また、上記泡による問題は、ガラス基板のサイズが小さい場合には、泡等の内部欠陥が発生する頻度が少ないために不都合が生じることは比較的少ないが、フロート法により得られたガラス基板の短辺の長さが500mmより大きくなると、泡の発生頻度が高くなってくるために、本発明は特に有効なものとなる。
また、更に、フォトマスク等の光透過部は、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)、i線(波長365nm)等の混合波長の波長領域である、300〜500nm(特に400〜500nm)における露光領域において、ガラス基板の板厚を3〜5mmとした時の透過率を50%以上85%未満、より好ましくは60%以上85%未満、更に好ましくは70%以上85%未満となるように、酸化鉄の含有量の調整を行うことが好ましい。
上記説明したフォトマスク等によれば、泡の発生を大幅に低減させることができ、しかも、転写性能に影響を与える粒径100μm以上の泡の発生を抑えることができることになる。
また、前記ガラス基板を用いて転写によりプラズマディスプレイ用電極及びリブ等のパターニングを行う場合には、板厚3〜5mmとした時の波長領域400〜500nmにおける、光透過部の透過率が85%以上と高いガラス基板と比較して、露光エネルギーを高くしてパターニングを行うことが好ましい。露光エネルギーが従来ガラス基板と同様の量である場合には、ガラス基板の光透過部における透過率が低いことから、転写側への露光量が十分でなくなり、パターニング精度が低下するからである。
この場合の露光エネルギーの増加量としては、5%未満では露光エネルギーが十分でなく、良好なパターニング精度を得ることができず、また、多大な露光時間が必要になる等になり、工程時間が長くなるために好ましくなく、逆に40%以上に上昇させると、設定線幅や設定形状より大きく異なるため、5%以上40%未満とすることが好ましい。
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。尚、本発明は下記に記す実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
フロート法により形成された、厚さ5mmのFe成分がFe換算にて0.13%のソーダライムガラス板材から、813mm×1092mmのサイズとなるようにガラス基板を20枚切断して、各基板の泡の発生状況を確認した。その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板は12枚であった。また、この基板の透過率を測定した結果、波長405nmにおいて84%を示した。その中の一枚について表面を研磨した後に洗浄を行い、更に、Cr系化合物よりなる薄膜を形成しマスクブランクスを作製した。
その後、AZエレクトロニックマテリアルズ社製レジストAZP1350を、膜厚10000Åとなるように塗布した後に95℃にてベークし、更に、露光後、AZデベロッパーにて現像を行い、レジストのパターンを形成した。更に、硝酸セリウム第二アンモニウム液にてエッチングした後にレジストをアルカリ水溶液にて処理してフォトマスクを作製した。
このフォトマスクを用いて転写テストを行うに際し、Fe成分がFe換算で0.05%含有されているソーダ石灰ガラス基板(以下の比較例1)と比較して5%高いエネルギー量にて露光し、パターニングを行った。その結果、所定の規格内の線幅(50μmに対して、1μmの線幅レンジ、以下の実施例の記載において同じ規格とした。)を示した。
(比較例1)
厚さ5mmのFe成分がFe換算にて0.05%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板は10枚であった。
(実施例2)
厚さ5mmのFe成分がFe換算にて0.19%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板の割合が13枚であった。また、この基板の透過率を測定した結果、405nmにおいて81%を示した。また、転写テストでは、比較例1と比較して8%高いエネルギー量にて露光し、パターニングを行った結果、所定の規格内の線幅を示した。
(実施例3)
厚さ5mmのFe成分がFe換算にて0.38%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板の割合が15枚であった。また、この基板の透過率を測定した結果、405nmにおいて75%を示した。また、転写テストでは、比較例1と比較して18%高いエネルギー量にて露光し、パターニングを行った結果、所定の規格内の線幅を示した。
(実施例4)
厚さ5mmのFe成分がFe換算にて0.53%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板の割合が19枚であった。また、この基板の透過率を測定した結果、405nmにおいて73%を示した。また、転写テストでは、比較例1と比較して25%高いエネルギー量にて露光し、パターニングを行った結果、所定の規格内の線幅を示した。
(実施例5)
厚さ5mmのFe成分がFe換算にて0.67%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板の割合が20枚であった。また、この基板の透過率を測定した結果、405nmにおいて63%を示した。また、転写テストでは、比較例1と比較して33%高いエネルギー量にて露光し、パターニングを行った結果、所定の規格内の線幅を示した。
(比較例2)
Fe成分がFe換算にて0.81%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
100μm以上の泡が観察されなかった基板の割合が20枚であった。また、405nmにおける透過率値が48%と低い値を示した。また、転写テストでは、比較例1と比較して、42%高い露光エネルギー量にてパターニングを行い、所定の規格内の線幅を示した。
以下に、実施例1〜5及び比較例1、2の評価結果を表1に示す。
Figure 2010197946
表1から、実施例1〜5及び比較例2では、直径100μm以上の泡の発生率が40%以下(20枚中8枚以下)であることがわかった。また、実施例3〜5では、Fe濃度が0.38%〜0.67%の範囲であるため泡の発生率が25%以下(20枚中5枚以下)にまで抑えることができていた。
また、透過率においては、実施例1〜5のいずれも60%を超えており、特に、実施例1〜4は70%を超えていたため、所定の規格内の線幅を形成するために、転写時の露光エネルギーの増加量を5%〜25%増加すればよいことがわかった。一方、比較例2は、ガラス組成を重量%で表示した場合におけるFe濃度がFe濃度換算にて0.7%を超えているため、ガラス基板の着色の度合いが高く、所定の規格内の線幅を形成するために、転写時の露光エネルギーが比較例1よりも42%も増加させる必要があることがわかった。
従って、本実施例1〜5、即ち、ガラス組成を重量%で表示した場合におけるFe濃度がFe濃度換算にて0.1%を超えて、0.7%以下のものが泡の発生を抑えることができるフォトマスク又はマスクブランクスとして優れたものとなることがわかった。
更に、その中でも、Fe濃度が0.38%〜0.67%の範囲の実施例3〜5が泡の発生を特に低減でき、更に、これらの中でも、Fe濃度が0.38%〜0.53%の範囲の実施例3及び4は、透過率が70%を超えるものであるため露光エネルギーの増加量を抑えることができるため、特に、短辺の長さが500mm以上のフォトマスク又はマスクブランクスとして適していることがわかった。

Claims (5)

  1. ソーダ石灰ガラスにより構成されたガラス基板上にCr系化合物により遮光部が形成されたフォトマスク又はマスクブランクスであって、前記ソーダ石灰ガラスは酸化鉄を含有し、ガラス組成を重量%で表示した場合におけるFe濃度がFe濃度換算にて0.1%を超えて、0.7%以下であることを特徴とするフォトマスク又はマスクブランクス。
  2. 前記ガラス基板の板厚を3〜5mmとした時の波長領域400〜500nmにおける、光透過部の透過率が50%以上85%未満であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク又はマスクブランクス。
  3. 前記ガラス基板は、フロート法により板状に形成され、短辺の長さが500mm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトマスク又はマスクブランクス。
  4. 前記ガラス基板に含まれる泡の粒径は、100μm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のフォトマスク又はマスクブランクス。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のフォトマスク又はマスクブランクスに露光して転写する方法であって、前記フォトマスク又はマスクブランクスに対する露光エネルギーを、板厚を3〜5mmとした時の波長領域400〜500nmにおける光透過部の透過率が85%以上の他のガラス基板よりも、5%〜40%高くして露光することを特徴とする転写方法。
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