JP2010197946A - フォトマスク又はマスクブランクス及びこれを用いた転写方法 - Google Patents
フォトマスク又はマスクブランクス及びこれを用いた転写方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 ガソーダ石灰ガラスにより構成されたガラス基板上にCr系化合物により遮光部が形成されたフォトマスク又はマスクブランクスであって、ソーダ石灰ガラス中に酸化鉄を含有し、ガラス組成を重量%で表示した場合におけるFe濃度がFe2O3濃度換算にて0.1%を超えて、0.7%以下であることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
このような状況において、内部欠陥、表面欠陥及びフラット性を考慮したフォトマスク材料について特許文献1に提案されている。
本発明のフォトマスク又はマスクブランクスは、請求項1に記載の通り、ソーダ石灰ガラスにより構成されたガラス基板上にCr系化合物により遮光部が形成されたフォトマスク又はマスクブランクスであって、前記ソーダ石灰ガラスは酸化鉄を含有し、ガラス組成を重量%で表示した場合におけるFe濃度がFe2O3濃度換算にて0.1%を超えて、0.7%以下であることを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のフォトマスク又はマスクブランクスにおいて、前記ガラス基板の板厚を3〜5mmとした時の波長領域400〜500nmにおける、光透過部の透過率が50%以上85%未満であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のフォトマスク又はマスクブランクスにおいて、前記ガラス基板は、フロート法により板状に形成され、短辺の長さが500mm以上であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のフォトマスク又はマスクブランクスにおいて、前記ガラス基板に含まれる泡の粒径は、100μm以下であることを特徴とする。
また、本発明の転写方法は、請求項5に記載の通り、請求項1〜4の何れか1項に記載のフォトマスク又はマスクブランクスに露光して転写する方法であって、前記フォトマスク又はマスクブランクスに対する露光エネルギーを、板厚を3〜5mmとした時の波長領域400〜500nmにおける光透過部の透過率が85%以上の他のガラス基板よりも、5%〜40%高くして露光することを特徴とする。
このソーダ石灰ガラスの具体的な組成の一例として、SiO2を65〜75重量%、CaOを5〜15重量%、及びNa2Oを5〜20重量%含み、その他にAl2O3、MgO、等を含むものを挙げることができる。
上記内部欠陥は、ガラスを溶解、成形する際に、ガラスの原材料、窯の材料等に存在する金属異物(異物)、及びガラス材料の化学反応により形成された酸化性ガス(泡)、又は、化学変化により発生した、異なる屈折率を有した箇所(脈理)等が該当する。これらの内部欠陥を低減する手法としては、ガラス材料の溶解・成形プロセスにより低減する手法や材質を変化させる方法がある。
この場合の露光エネルギーの増加量としては、5%未満では露光エネルギーが十分でなく、良好なパターニング精度を得ることができず、また、多大な露光時間が必要になる等になり、工程時間が長くなるために好ましくなく、逆に40%以上に上昇させると、設定線幅や設定形状より大きく異なるため、5%以上40%未満とすることが好ましい。
フロート法により形成された、厚さ5mmのFe成分がFe2O3換算にて0.13%のソーダライムガラス板材から、813mm×1092mmのサイズとなるようにガラス基板を20枚切断して、各基板の泡の発生状況を確認した。その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板は12枚であった。また、この基板の透過率を測定した結果、波長405nmにおいて84%を示した。その中の一枚について表面を研磨した後に洗浄を行い、更に、Cr系化合物よりなる薄膜を形成しマスクブランクスを作製した。
その後、AZエレクトロニックマテリアルズ社製レジストAZP1350を、膜厚10000Åとなるように塗布した後に95℃にてベークし、更に、露光後、AZデベロッパーにて現像を行い、レジストのパターンを形成した。更に、硝酸セリウム第二アンモニウム液にてエッチングした後にレジストをアルカリ水溶液にて処理してフォトマスクを作製した。
このフォトマスクを用いて転写テストを行うに際し、Fe成分がFe2O3換算で0.05%含有されているソーダ石灰ガラス基板(以下の比較例1)と比較して5%高いエネルギー量にて露光し、パターニングを行った。その結果、所定の規格内の線幅(50μmに対して、1μmの線幅レンジ、以下の実施例の記載において同じ規格とした。)を示した。
厚さ5mmのFe成分がFe2O3換算にて0.05%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板は10枚であった。
厚さ5mmのFe成分がFe2O3換算にて0.19%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板の割合が13枚であった。また、この基板の透過率を測定した結果、405nmにおいて81%を示した。また、転写テストでは、比較例1と比較して8%高いエネルギー量にて露光し、パターニングを行った結果、所定の規格内の線幅を示した。
厚さ5mmのFe成分がFe2O3換算にて0.38%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板の割合が15枚であった。また、この基板の透過率を測定した結果、405nmにおいて75%を示した。また、転写テストでは、比較例1と比較して18%高いエネルギー量にて露光し、パターニングを行った結果、所定の規格内の線幅を示した。
厚さ5mmのFe成分がFe2O3換算にて0.53%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板の割合が19枚であった。また、この基板の透過率を測定した結果、405nmにおいて73%を示した。また、転写テストでは、比較例1と比較して25%高いエネルギー量にて露光し、パターニングを行った結果、所定の規格内の線幅を示した。
厚さ5mmのFe成分がFe2O3換算にて0.67%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
その結果、100μm以上の泡が観察されなかった基板の割合が20枚であった。また、この基板の透過率を測定した結果、405nmにおいて63%を示した。また、転写テストでは、比較例1と比較して33%高いエネルギー量にて露光し、パターニングを行った結果、所定の規格内の線幅を示した。
Fe成分がFe2O3換算にて0.81%のソーダライムガラス板材から、実施例1と同様にして、20枚のガラス基板の作製し、各基板の泡の発生状況の確認及び透過率の測定を行った後、その中の1枚の基板からマスクブランクス及びフォトマスクを作製して転写テストを行った。
100μm以上の泡が観察されなかった基板の割合が20枚であった。また、405nmにおける透過率値が48%と低い値を示した。また、転写テストでは、比較例1と比較して、42%高い露光エネルギー量にてパターニングを行い、所定の規格内の線幅を示した。
また、透過率においては、実施例1〜5のいずれも60%を超えており、特に、実施例1〜4は70%を超えていたため、所定の規格内の線幅を形成するために、転写時の露光エネルギーの増加量を5%〜25%増加すればよいことがわかった。一方、比較例2は、ガラス組成を重量%で表示した場合におけるFe濃度がFe2O3濃度換算にて0.7%を超えているため、ガラス基板の着色の度合いが高く、所定の規格内の線幅を形成するために、転写時の露光エネルギーが比較例1よりも42%も増加させる必要があることがわかった。
従って、本実施例1〜5、即ち、ガラス組成を重量%で表示した場合におけるFe濃度がFe2O3濃度換算にて0.1%を超えて、0.7%以下のものが泡の発生を抑えることができるフォトマスク又はマスクブランクスとして優れたものとなることがわかった。
更に、その中でも、Fe濃度が0.38%〜0.67%の範囲の実施例3〜5が泡の発生を特に低減でき、更に、これらの中でも、Fe濃度が0.38%〜0.53%の範囲の実施例3及び4は、透過率が70%を超えるものであるため露光エネルギーの増加量を抑えることができるため、特に、短辺の長さが500mm以上のフォトマスク又はマスクブランクスとして適していることがわかった。
Claims (5)
- ソーダ石灰ガラスにより構成されたガラス基板上にCr系化合物により遮光部が形成されたフォトマスク又はマスクブランクスであって、前記ソーダ石灰ガラスは酸化鉄を含有し、ガラス組成を重量%で表示した場合におけるFe濃度がFe2O3濃度換算にて0.1%を超えて、0.7%以下であることを特徴とするフォトマスク又はマスクブランクス。
- 前記ガラス基板の板厚を3〜5mmとした時の波長領域400〜500nmにおける、光透過部の透過率が50%以上85%未満であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク又はマスクブランクス。
- 前記ガラス基板は、フロート法により板状に形成され、短辺の長さが500mm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトマスク又はマスクブランクス。
- 前記ガラス基板に含まれる泡の粒径は、100μm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のフォトマスク又はマスクブランクス。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載のフォトマスク又はマスクブランクスに露光して転写する方法であって、前記フォトマスク又はマスクブランクスに対する露光エネルギーを、板厚を3〜5mmとした時の波長領域400〜500nmにおける光透過部の透過率が85%以上の他のガラス基板よりも、5%〜40%高くして露光することを特徴とする転写方法。
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