JP2010197170A - 測定装置 - Google Patents

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【課題】短時間で被測定光伝送媒体の特性を正確に測定可能とする。
【解決手段】被測定光伝送媒体から射出されるブリルアン散乱光に基づいて上記被測定光伝送媒体の特性を測定する測定装置であって、基準環境において上記被測定光伝送媒体に音響波の寿命以下のパルス間隔とされたマルチ光パルスを入射させて得られるブリルアン散乱光に基づいて狭窄ブリルアンスペクトル波形を基準波形として取得する基準波形取得手段13eと、測定環境において上記被測定光伝送媒体に上記マルチ光パルスを入射させて得られるブリルアン散乱光に基づいてブリルアン散乱光強度を取得し、該ブリルアン散乱光強度に基づいて上記基準波形を周波数軸上で移動してブリルアン周波数シフト量を算出する算出手段13gとを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、被測定光伝送媒体から射出されるブリルアン散乱光に基づいて上記被測定光伝送媒体の特性を測定する測定装置に関するものである。
被測定光伝送媒体の1つである被測定光ファイバ中に光パルスを入射することによって発生するブリルアン散乱光の周波数シフト量を測定することで、被測定光ファイバの長さ方向の歪み分布や温度分布を測定する方法がある。
このような測定方法の中には、いわゆるBOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometry)方式、BOTDA(Brillouin Optical Time Domain Analysis)方式、及びBOCDA(Brillouin Optical Correlation Domain Analysis)方式の3つの方式が知られている。
BOTDR方式の測定方法は、歪みや温度に依存して速度が変化する音響波によって散乱されたブリルアン散乱光の周波数シフト量(以下、ブリルアン周波数シフト量と称する)を測定する方法であり、被測定光ファイバの一端から光パルスを入射することによって得られるブリルアン散乱光を検出してブリルアン周波数シフト量を測定する方法である(特許文献1,2参照)。
一方、BOTDA方式の測定方法は、被測定光ファイバの一端から光パルスを入射し、被測定光ファイバの他端から連続光を入射し、両光の相互作用によって生じる誘導ブリルアン散乱現象による連続光の変化成分を測定する方法である(特許文献3参照)。
また、BOCDA方式の測定方法は、時間領域計測とは全く異なる原理にて、cmレベルの高空間分解能を実現可能な方式である。この方式は、被測定光ファイバの一端から入射する光パルスの中心周波数と他端から入射するポンプ光の中心周波数との差が被測定光ファイバのブリルアン周波数シフト量の近傍となるように設定し、その上で光パルスあるいはポンプ光の周波数を変調することで、両光の位相が同期する位置において選択的にポンプ光から光パルスへのパワーの移動が発生することに着目したものである(特許文献4)。
ところで、被測定光ファイバの長さ方向におけるある測定対象位置におけるブリルアン周波数シフト量を算出する場合には、上記測定対象位置において発生するブリルアン散乱光の強度を周波数軸上の複数箇所において測定し、これらの測定点を繋ぐ近似曲線を描く。そして、当該近似曲線からブリルアンスペクトルのピーク値すなわちブリルアン周波数を算出して最終的にブリルアン周波数シフト量を算出する。
ところが、精密な近似曲線を描くためには、上記測定点を多数必要とする。このため、被測定光ファイバの全長に亘って正確なブリルアン周波数シフト量を算出する場合には、測定時間が非常に長くなる。
そこで、特許文献5には、被測定光ファイバの長さ方向に位置が変化した場合であっても、上記近似曲線が周波数軸上を平行移動するのみであり、近似曲線のプロファイルが略同一であるとの知見に基づいて、基準環境において取得された基準波形を、測定環境で得られたブリルアン散乱光の強度に基づいて平行移動(フィッティング)させることによってブリルアン周波数シフト量を算出する方法が提案されている。
このような方法によれば、予め基準環境において正確な基準波形を得ていれば、測定環境(すなわち測定時)においては、少ない測定点のみで正確なブリルアン周波数シフト量を算出することができ、短時間で被測定光ファイバの特性を測定することが可能となる。
特許第2575794号公報 特許第3481494号公報 特許第2589345号公報 特許第3667132号公報 特許第3392368号公報
しかしながら、上記測定方法によって得られるブリルアンスペクトルは、形状がブロードであるがために被測定光ファイバの歪み分布が上記測定方法の距離分解能以下であったり、測定対象位置が歪みの変曲点であったり、光パルスのパルス幅が変動したりすると、これらの影響によってブリルアンスペクトルの形状が大きく影響される。
このため、上記影響によってブリルアンスペクトルの形状が変化する位置においては上記方法によるフィッティングが行えない。このため、上記方法では、被測定光ファイバの全長に亘るブリルアン周波数シフト量の信頼ある測定を実現できない。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、短時間で被測定光伝送媒体の特性を正確に測定可能とすることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、被測定光伝送媒体から射出されるブリルアン散乱光に基づいて上記被測定光伝送媒体の特性を測定する測定装置であって、基準環境において上記被測定光伝送媒体に音響波の寿命以下のパルス間隔とされたマルチ光パルスを入射させて得られるブリルアン散乱光に基づいて狭窄ブリルアンスペクトル波形を基準波形として取得する基準波形取得手段と、測定環境において上記被測定光伝送媒体に上記マルチ光パルスを入射させて得られるブリルアン散乱光に基づいてブリルアン散乱光強度を取得し、該ブリルアン散乱光強度に基づいて上記基準波形を周波数軸上で移動してブリルアン周波数シフト量を算出する算出手段とを備えるという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記狭窄ブリルアンスペクトル波形が、最大ピーク周波数を含む第1山部と上記最大ピーク周波数を含まない第2山部とを有する場合に、上記算出手段は、上記第1山部を周波数軸上で移動して得られた上記ブリルアン周波数シフト量を、上記第2山部を周波数軸上で移動して得られた上記ブリルアン周波数シフト量に基づいて補正するという構成を採用する。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記基準波形取得手段が、上記マルチ光パルスの各光パルスが同一音響波によって散乱されて得られる複数のブリルアン散乱光同士を干渉させて上記狭窄ブリルアンスペクトル波形を取得するという構成を採用する。
第4の発明は、上記第1または第2の発明において、上記基準波形取得手段が、上記マルチ光パルスの各光パルスによって誘起された音響波から得られるブリルアン散乱光の強度変化に基づいて上記狭窄ブリルアンスペクトル波形を取得するという構成を採用する。
なお、本発明において、狭窄ブリルアンスペクトル波形とは、被測定光伝送媒体にシングル光パルスを入射した際に得られるブリルアン散乱光に基づいて得られるブリルアンスペクトル波形よりも周波数軸上において狭い幅のブリルアンスペクトル波形を意味する。
また、本発明において、ブリルアン散乱光強度は、ブリルアン散乱光そのものの強度の他、ブリルアン散乱光同士を干渉させた場合の強度を含む意味である。
また、本発明において基準環境とは、被測定光伝送媒体の特性(例えば歪み分布や温度分布)が既知の環境を意味する。
また、本発明において測定環境とは、被測定光伝送媒体の特性が未知の環境を意味する。
本発明によれば、基準環境あるいは測定環境において、被測定光伝送媒体に音響波の寿命以下のパルス間隔とされたマルチ光パルスを入射させて得られるブリルアン散乱光に基づいて狭窄ブリルアンスペクトル波形あるいはブリルアン散乱光強度が得られる。
音響波の寿命以下のパルス間隔とされたマルチ光パルスを入射させて得られるブリルアン散乱光を用いることによって、被測定光伝送媒体の測定対象位置が歪みの変曲点であったり、光パルスのパルス幅が変動したりした場合であってもこれらに影響されない狭窄ブリルアンスペクトル波形あるいはブリルアン散乱光強度を得ることができる。そして、本発明においては、上記狭窄ブリルアンスペクトル波形及びブリルアン散乱光強度に基づいてブリルアン周波数シフト量を算出するため、被測定光伝送媒体の測定対象位置における歪みの状態や光パルスのパルス幅が変動に影響されずに、正確にブリルアン周波数シフト量を算出することができる。
また、音響波の寿命以下のパルス間隔とされたマルチ光パルスを入射させて得られるブリルアン散乱光を用いることによって、被測定光伝送媒体にシングル光パルスを入射した際に得られるブリルアン散乱光に基づいて得られるブリルアンスペクトル波形よりも周波数軸上において幅の狭い狭窄ブリルアンスペクトル波形が得られる。このため、被測定光伝送媒体の歪み分布が本発明における距離分解能以下となる虞を低減させることができる。このため、本発明によれば正確にブリルアン周波数シフト量を算出することができる。
また、本発明によれば、測定環境において、ブリルアン散乱光強度に基づいて基準波形を周波数軸上で移動することによってブリルアン周波数シフト量を算出する。このため、少ない測定点(ブリルアン散乱光強度)に基づいてブリルアン周波数シフト量を算出することができ、短時間でブリルアン周波数シフト量を算出することができる。
したがって、本発明によれば、短時間で被測定光伝送媒体の特性を正確に測定可能とすることが可能となる。
本発明の第1実施形態における光ファイバ特性測定装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態における光ファイバ特性測定装置が備える信号処理部の機能ブロック図である。 シングル光パルスのブリルアンスペクトル波形を示す図である。 狭窄ブリルアンスペクトル波形を示す図である。 本発明の第2実施形態における光ファイバ特性測定装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態における光ファイバ特性測定装置が備える信号処理部の機能ブロック図である。 パルス列の波形図である。 パルス列の周波数と連続光の周波数との差が、被測定光ファイバのブリルアン周波数シフト量に一致する場合の音響波の振幅変化を示す図である。 パルス列の周波数と連続光の周波数との差が、被測定光ファイバのブリルアン周波数シフト量から外れた場合の音響波の振幅変化を示す図である。 パルス列の周波数と連続光の周波数との差が、被測定光ファイバのブリルアン周波数シフト量に一致する場合の音響波によるブリルアン散乱光の強度を示す図である。 パルス列の周波数と連続光の周波数との差が、被測定光ファイバのブリルアン周波数シフト量から外れた場合の音響波によるブリルアン散乱光の強度を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る測定装置の一実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、被測定光伝送媒体の1つである被測定光ファイバの特性を測定する光ファイバ特性測定装置に本発明の測定装置を適用した形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本第1実施形態の光ファイバ特性測定装置SAの機能構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAは、光源1、分岐カプラ2、光パルス発生回路3、光増幅器4、光方向性結合器5、光コネクタ6、バランス受光回路7、第1増幅器8、信号発生部9、ミキサ10、ローパスフィルタ11、第2増幅器12、信号処理部13、表示部14及び制御部15を備えている。
光源1は、狭線幅のコヒーレント光Laを発光するものであり、例えば、1.55μm帯のMQW−DFB(多重量子井戸−分布帰還型)半導体レーザ等を用いることができる。なお、本実施形態において、光源1が発光するコヒーレント光Laの周波数は、周波数fとして表すものとする。
分岐カプラ2は、入射ポート1つと出射ポート2つを有する1×2の光分岐結合器であって、入射ポートに入射したコヒーレント光Laを2つの出射ポートに分割し、それぞれコヒーレント光Lb,Lcとして出射するものである。
光パルス発生回路3は、高速光スイッチ等であって、スイッチのオン/オフによってコヒーレント光Lbから、要求される空間分解能を達成しうるパルス幅数n秒程度の光パルスを生成して被測定光ファイバFに向けて出射するものである。そして、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいては、光パルス発生回路3によって、単一の光パルスではなく、パルス幅数n秒の光パルスが2つ連続されたパルス列Ld(マルチ光パルス)が生成される。
このパルス列Ldが有する2つの光パルスのうち、先に生成される第1光パルスと、後に生成される第2光パルスとの時間間隔は、被測定光ファイバF中の音響波の寿命以下の時間間隔とされ、好ましくは10n秒以下であることが望ましい。なお、ここで言う音響波の寿命とは、広義には、被測定光ファイバFの内部に発生する音響波の寿命であり、所定の音響波が発生してから消滅するまでの時間を含むものである。しかしながら、後述する基準波形をより確実に生成するためには、音響波のエネルギがピークパワーから該ピークパワーの5%以下になるまでの時間とすることが好ましい。例えば、音響波のエネルギが下式(1)に基づいて減衰するものとした場合には、ピークパワーが5%以下にまるまでの時間とは、(t>3Τa)となるまでの時間と示すことができる。ただし、式(1)においてΤaは音響波の減衰時間である。
exp[−t/Τa]……(1)
また、パルス列Ldの発生周期は、被測定光ファイバFの長さ(すなわち、距離レンジ)に依存しており、例えば10kmの距離レンジであれば、その発生周期は200μ秒程度であり、1kmの距離レンジであればその発生周期は20μ秒である。
光増幅器4は、Er(エルビウム)ドープファイバを用いた光ファイバ増幅器などであって、入射するパルス列Ldを所定のレベルにまで増幅して出射するものである。
光方向性結合器5は、光サーキュレータ等が用いられる。この光方向性結合器5は、入射ポートに入射したパルス列Ldを出射/入射ポートから出射するとともに、光コネクタ6を介して出射/入射ポートに入射される被測定光ファイバFからの戻り光Leを出射ポートから出射するものである。
光コネクタ6は、光方向性結合器5の出射/入射ポートと被測定光ファイバFの片側端部とを接続するものであり、光方向性結合器5から入射するパルス列Ldを被測定光ファイバFに向けて出射するとともに、被測定光ファイバFからの戻り光Leを光方向性結合器5に向けて出射する。
ここで、被測定光ファイバFからの戻り光Leに含まれる光信号のうち、自然ブリルアン散乱光(ブリルアン散乱光)は、被測定光ファイバFに入射されたパルス列Ldの周波数すなわちコヒーレント光Laの周波数fに対して約9〜12GHz周波数がシフトしている。つまり、周波数のシフト量(ブリルアン周波数シフト量)をfsとすれば、戻り光Leの周波数fbには“f±fs”が含まれることとなる。一方、戻り光Leに含まれる光信号のうち、レイリー散乱光やフレネル反射光に関しては周波数シフト量fsが“0”であることから、戻り光Leの周波数fbには、“f”が含まれることとなる。
なお、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいては、被測定光ファイバFに入射されるパルス列Ldは、時間間隔が音響波の寿命以下の時間間隔とされた第1光パルスと第2光パルスとを有している。このため、被測定光ファイバFからの戻り光Leには、第1光パルスが音響波によって散乱されたブリルアン散乱光と第2光パルスが同一音響波によって散乱されたブリルアン散乱光とが含まれている。
バランス受光回路7は、コヒーレント光Lcと戻り光Leとを合波することによって得られる光信号を電気信号に変換するものであり、合分岐カプラ71と光−電気変換回路72とを備える。
合分岐カプラ71は、上記分岐カプラ2から出射された周波数fのコヒーレント光Lcと光方向性結合器5を介して出射された周波数fb(=“f±fs”、 “f”)の戻り光Leとを合波することによって光信号Lfを得るものである。なお、光信号Lfの周波数成分は、 “f”と、“f±fs”との3つの周波数成分となる。
光−電気変換回路72は、光信号Lfを電気信号Saに変換して直流と“fs”を出力するものである。
ここで、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいては、上述のように、被測定光ファイバFからの戻り光Leには、第1光パルスが音響波によって散乱されたブリルアン散乱光と第2光パルスが同一音響波によって散乱されたブリルアン散乱光が含まれている。このため、合分岐カプラ71での合波によって生じる光信号Lf及びこの光信号Lfから変換される電気信号Saについても、第1光パルスが音響波によって散乱されたブリルアン散乱光の成分と、第2光パルスが同一音響波によって散乱されたブリルアン散乱光の成分とが含まれることとなる。そして、第1光パルスと第2光パルスとは、音響波の寿命以下の時間間隔を有しているため、バランス受光回路7から出力される電気信号Saには、第1光パルスが音響波によって散乱されたブリルアン散乱光の成分と、第2光パルスが同一音響波によって散乱されたブリルアン散乱光の成分とが、第1光パルスと第2光パルスとの時間間隔と同一の時間間隔に相当する遅延差をもって含まれている。
第1増幅器8は、ミキサ10(後述)が処理するのに適したレベルまで電気信号Saを増幅して出力するものである。
なお、電気信号Saに含まれる周波数成分のうち、直流成分は電気回路を交流結合等することによって除去するものとする。
信号発生部9は、正弦波のRF(無線周波数)信号10aを混合用信号として発生させる信号発生回路9aと、RF信号10aの周波数frを設定する制御回路9bとによって構成されている。なお、本実施形態において、周波数frは、ブリルアン周波数シフト量fsの近傍である約8〜12GHzの範囲で可変される。このように、信号発生部9において周波数frを可変することによって、電気信号Saのスペクトル(すなわちブリルアン散乱光のスペクトル)が測定可能となる。
ミキサ10は、バランス受光回路7から出力される電気信号Saと信号発生部9から出力されるRF信号10aを混合して、電気信号Saの周波数をRF信号10aの周波数frだけ低下させた電気信号Sb(ベースバンド信号)を出力する。ここで、RF信号10aの周波数frは戻り光の周波数シフト量fsの近傍に設定されているため、上述した2つの周波数成分のうち、周波数シフト量fsの値を周波数frだけ低減させた周波数成分が直流成分(ベースバンド)に近づくことになる。したがって、この周波数成分は、ミキサ10の後段に位置する電気回路(すなわち、ローパスフィルタ11、第2増幅器12、信号処理部13)で容易に処理可能な周波数領域となる。
ここで、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいては、バランス受光回路7から、第1光パルスが音響波によって散乱されたブリルアン散乱光の成分と、第2光パルスが同一音響波によって散乱されたブリルアン散乱光の成分とが、第1光パルスと第2光パルスとの時間間隔と同一の時間間隔に相当する遅延差をもって含まれた電気信号Saが出力される。このため、ミキサ10から出力される電気信号Sbにも、第1光パルスが音響波によって散乱されたブリルアン散乱光の成分と、第2光パルスが同一音響波によって散乱されたブリルアン散乱光の成分とが、第1光パルスと第2光パルスとの時間間隔と同一の時間間隔に相当する遅延差をもって含まれている。
ここでは、所望の電気信号Sbを得るためにミキサ11、信号発生部9を用いたが、合波に用いるコヒーレント光を光周波数変換して上記ブリルアン散乱光に略一致する光周波数を有するコヒーレント光を生成し、該コヒーレント光を合波することで同様な効果が得られる。あるいはパルス列Ldをブリルアン周波数シフト量に略一致する周波数だけシフトさせる光周波数変換器を用いても同様の効果が得られる。
ローパスフィルタ11は、ミキサ10から出力される電気信号Sbに含まれるノイズ等の高周波成分を除去してS/N比(信号/ノイズ比)を向上させるための回路である。
第2増幅器12は、ローパスフィルタ11から出力される電気信号Sbを信号処理部13に適したレベルまで増幅するものである。
信号処理部13は、ブリルアン散乱光の成分を含む電気信号Sbに基づいて基準波形を算出すると共に、ブリルアン散乱光成分を含む電気信号Sbに基づいてブリルアン周波数シフト量を算出して被測定光ファイバFの特性を算出するものである。
この信号処理部13は、図2の機能ブロック図に示すように、A/Dコンバータ13aと、遅延部13bと、加算部13cと、二乗検波処理部13dと、基準波形作成部13e(基準波形取得手段)と、基準波形記憶部13fと、ブリルアン周波数シフト量算出部13g(算出手段)と、特性算出部13hとを備えている。
A/Dコンバータ13aは、第2増幅器12から入力されるアナログの電気信号Sbをデジタル信号に変換して並列に出力する。遅延部13bは、A/Dコンバータ13aから出力されたデジタル信号の一方を第1光パルスと第2光パルスとの時間間隔分だけ遅延させる。加算部13cは、遅延部13bにおいて遅延されたデジタル信号と、遅延部13bに入力されずに遅延されていないデジタル信号との和をとることによって干渉信号を生成する。二乗検波処理部13dは、干渉信号を二乗検波処理するものである。
なお、アナログの電気信号Sbを分岐させ、各々を別のA/Dコンバータによってデジタル信号に変換しても良い。また、アナログの電気信号Sbを分岐させ、デジタル信号に変換する前に、上記遅延及び加算を行っても良い。また、二乗検波処理としてソフトウェアを用いた処理を想定しているため、いずれの構成も、A/Dコンバータを備えているが、二乗検波処理としてハードウェアを用いた処理を行う場合には、信号処理部13は、必ずしもA/Dコンバータを備える必要はない。
さて、ブリルアン散乱光は、被測定光ファイバF中の同一の音響波に光パルスが散乱することによって生成されたブリルアン散乱光同士が干渉し、異なる音響波に光パルスが散乱することによって生成されたブリルアン散乱光同士が干渉しないという特性を有している。また音響波は速度を有しているものの、光パルスの速度に対して極めて遅いため、同一の音響波に光パルスが散乱されることによって生成されたブリルアン散乱光同士は、被測定光ファイバF中の同一箇所にて生成されたものと考えることができる。すなわち、ブリルアン散乱光同士が、被測定光ファイバF中の同一箇所にて生成されたものであれば干渉するが、被測定光ファイバF中の異なる箇所にて生成されたものであれば干渉しない。
ここで、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいては、第1光パルスと第2光パルスとの時間間隔が、被測定光ファイバF中の音響波の寿命以下とされている。このため、被測定光ファイバF中の所定の音響波にて第1光パルスが散乱することによってブリルアン散乱光が生成されると、同一の音響波によって第2光パルスも散乱され、戻り光Leに干渉可能なブリルアン散乱光が含まれることとなる。よって、信号処理部13において両者を時間を合わせて和をとることにより干渉信号を生成することが可能となっている。つまり、この干渉信号は、パルス列Ldの各光パルスが同一音響波によって散乱されて得られるブリルアン散乱光同士を干渉させた成分を含んでいる。
基準波形作成部13eは、被測定光ファイバFの特性が把握された基準環境とされた状態で、RF信号10aの周波数frが周波数シフト量fsの近傍で可変されて上記処理が繰り返されることによって入力される複数の上記干渉信号に基づいて狭窄ブリルアンスペクトル波形(基準波形)を算出するものである。
なお、コヒーレント光Laが光源1から射出されてその戻り光Leに基づく干渉信号が信号処理部13に入力されるタイミングは、被測定光ファイバFの距離に依存する。このため、干渉信号の取得タイミングを変化させることによって被測定光ファイバFの長さ方向における全ての箇所(測定対象位置)からのブリルアン散乱光の成分を含む干渉信号を取得することができる。そして、基準波形作成部13eは、被測定光ファイバFの長さ方向の全長に亘って上記基準波形を算出する。
ここで、被測定光ファイバFのある一箇所からのブリルアン散乱光について考えると、パルス列Ldの第1光パルスが散乱することによって生成されたブリルアン散乱光に基づくブリルアンスペクトル波形は、従来測定方法のように、シングル光パルスのみを被測定光ファイバFに入射した場合と同様に、図3に示すようなブロードなものとなる。また、パルス列Ldの第2光パルスが散乱することによって生成されたブリルアン散乱光に基づくブリルアンスペクトル波形も、第1光パルスが散乱することによって生成されたブリルアン散乱光に基づくブリルアンスペクトル波形と同様に、ブロードなものとなる。一方、第1光パルスが散乱することによって生成されたブリルアン散乱光に基づくブリルアンスペクトル波形と、第2光パルスが散乱することによって生成されたブリルアン散乱光に基づくブリルアンスペクトル波形とを干渉させた場合には、図4に示すような狭窄化されて急峻となったブリルアンスペクトル波形が得られる。
つまり、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいて、電気信号Sbに含まれる第1光パルスが被測定光ファイバFのある一箇所で散乱されて生成されたブリルアン散乱光の成分と第2光パルスが被測定光ファイバFのある一箇所で散乱されて生成されたブリルアン散乱光の成分と干渉されて得られる干渉信号に基づくブリルアンスペクトル波形は、上述の図4に示すような狭窄化されたブリルアンスペクトル波形となる。このようなブリルアン散乱光同士を干渉させて得られる狭窄ブリルアンスペクトル波形は、干渉される前のブリルアンスペクトル波形の形状に影響されずに狭窄化される。そして、基準波形作成部13eは、この図4に示すような狭窄化されたブリルアンスペクトル波形を狭窄ブリルアンスペクトル波形として取得し、この狭窄ブリルアンスペクトル波形を基準波形とする。
なお、上述のように、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいて狭窄ブリルアンスペクトル波形とは、被測定光ファイバFにシングル光パルスを入射した際に得られるブリルアン散乱光に基づいて得られるブリルアンスペクトル波形よりも周波数軸上において狭い幅のブリルアンスペクトル波形を意味する。
また、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいて基準波形作成部13eは、基準波形を近似曲線化した関数として算出する。ここでは、基準波形作成部13eは、基準波形を下式(1)の関数にて示される2次曲線に近似する。なお、下式(1)においてPが信号レベル、νが波長、a,b,cが係数である。
P=aν+bν+c (1)
また、図4に示すように、狭窄ブリルアンスペクトル波形は、最大ピーク周波数νpを含む中央山部A(第1山部)と、最大ピーク周波数νpを含まない側山部B(第2山部)とを有している。そして、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいて基準波形作成部13eは、上式(1)を用いて中央山部Aを近似した下式(2)と、上式(1)を用いて2つの側山部Bを近似した下式(3),(4)を基準波形として算出する。
=aν+bν+c (2)
=aν+bν+c (3)
=aν+bν+c (4)
図2に戻り、基準波形記憶部13fは、上記基準波形作成部13eにおいて算出された基準波形、すなわち本実施形態においては上式(2)〜(4)を記憶する。
ブリルアン周波数シフト量算出部13gは、被測定光ファイバFの特性が把握された基準環境下において、入力される上記干渉信号の強度(ブリルアン散乱光強度)を取得し、この信号レベルと上記基準波形記憶部13fに記憶された基準波形とに基づいてブリルアン周波数シフト量を算出するものである。
そして、ブリルアン周波数シフト量算出部13gは、入力される干渉信号が示す被測定光ファイバF上の位置に相当する基準波形を基準波形記憶部13fから取得し、当該基準波形を上記干渉信号の信号レベルに基づいて周波数軸上において平行移動してブリルアン周波数シフト量を算出する。
具体的には、ブリルアン周波数シフト量算出部13gは、Δνを周波数変化量とする下式(5)、及び基準波形の最大ピーク周波数νpを記憶しており、上式(2)と下式(5)を用いてΔνを算出し、当該Δνに基づいて基準波形を平行移動する。そして、平行移動後の基準波形から、移動後の最大ピーク周波数を算出する。
P=a(ν+Δν)+b(ν+Δν)+c (5)
なお、Δνの解は、2つ算出される。つまり、基準波形の平行移動方向が、高周波数側に移動する場合と、低周波数側に移動される場合との2つのパターンが考えられる。このため、ブリルアン周波数シフト量算出部13gは、入力された干渉信号の周波数において干渉信号の強度と基準波形における強度とを比較して、Δνの最終解を決定する。
具体的には、干渉信号の周波数が基準波形における強度の増加領域である場合において、干渉信号の強度が基準波形の強度よりも大きいことは測定環境における狭窄ブリルアンスペクトル波形が基準波形よりも低周波数側に平行移動していることを示すため、基準波形を低周波数側に平行移動させてΔνの最終解を決定する。また、干渉信号の周波数が基準波形における強度の増加領域である場合において、干渉信号の強度が基準波形の強度よりも小さいことは測定環境における狭窄ブリルアンスペクトル波形が基準波形よりも高周波数側に平行移動していることを示すため、基準波形を高周波数側に平行移動させてΔνの最終解を決定する。
一方、干渉信号の周波数が基準波形における強度の減少領域である場合において、干渉信号の強度が基準波形の強度よりも大きいことは測定環境における狭窄ブリルアンスペクトル波形が基準波形よりも高周波数側に平行移動していることを示すため、基準波形を高周波数側に平行移動させてΔνの最終解を決定する。また、干渉信号の周波数が基準波形における強度の減少領域である場合において、干渉信号の強度が基準波形の強度よりも小さいことは測定環境における狭窄ブリルアンスペクトル波形が基準波形よりも低周波数側に平行移動していることを示すため、基準波形を低周波数側に平行移動させてΔνの最終解を決定する。
また、本実施形態においては、基準波形として、上式(2)の他、狭窄ブリルアンスペクトル波形の側山部Bを示す式(3),(4)が基準波形記憶部13fに記憶されている。そして、ブリルアン周波数シフト量算出部13gは、各々の側山部Bの周波数範囲に含まれる干渉信号を取得し、これらの干渉信号の信号レベルと上式(3),(4),(5)を用いて、側山部Bの周波数変化量を算出し、上述のように上式(2)と上式(5)を用いて算出した中央山部Aの周波数変化量Δνが正しいかを判定し、側山部Bの周波数変化量と中央山部Aの周波数変化量Δνが異なる場合には、必要に応じて中央山部Aの周波数変化量Δνの補正を行う。具体的には、例えば、側山部Bの周波数変化量と中央山部Aの周波数変化量Δνとを平均化した値を最終的な中央山部Aの周波数変化量Δνとする。
なお、狭窄ブリルアンスペクトル波形は、第1光パルスと第2光パルスの時間間隔に依存して中央山部Aと側山部Bとの間隔が変化するものの、被測定光ファイバFの特性変化によっては中央山部Aと側山部Bとの間隔が変化せず、周波数軸上を移動するのみである。つまり、狭窄ブリルアンスペクトル波形は、被測定光ファイバFの特性変化によって、周波数軸上を平行移動するのみである。また、狭窄ブリルアンスペクトル波形の周波数軸上の移動可能範囲は予め推測することができる。したがって、上記中央山部Aと側山部Bとの間隔及び狭窄ブリルアンスペクトル波形の周波数軸上の移動可能範囲に基づくことによって、中央山部A及び側山部Bの各々の周波数範囲に含まれる干渉信号を容易に取得することが可能となる。
本実施形態の被測定光ファイバ特性測定装置SAにおいては、中央山部A及び側山部Bの各々の周波数範囲に含まれる干渉信号を取得する場合には、RF信号10aの周波数frが可変される。しかしながら、例えば信号発生部9及びミキサ10を3つ並列に設置することによって、中央山部A及び側山部Bの各々の周波数範囲に含まれる干渉信号を一度に取得することもできる。
特性算出部13hは、ブリルアン周波数シフト量算出部13gによって算出されたブリルアン周波数シフト量に基づいて被測定光ファイバFの特性を算出するものである。この特性算出部13hは、例えば、ブリルアン周波数シフト量と、被測定光ファイバFの歪み量や温度とが関連付けられたテーブルを記憶している。
図1に戻り、表示部14は、特性算出部13hによって算出された被測定光ファイバFの特性を可視化して表示するものであり、ディスプレイ等を用いることができる。
制御部15は、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SA全体の制御を行うものである。そして、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいて制御部15は、信号処理部13と電気的に接続されており、信号処理部13に基準波形の算出や被測定光ファイバFの特性の算出を指示する。
次に、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAの動作について説明する。なお、以下の動作説明においては、第1光パルスと第2光パルスとが被測定光ファイバF中において同一の音響波に到達することを前提とする。
まず制御部15は、基準波形の取得を行う。具体的には、制御部15は、被測定光ファイバFの特性が把握された状態で、光源1からコヒーレント光Laを射出する。
光源1からコヒーレント光Laが出射されると、コヒーレント光Laは、分岐カプラ2に入射し、分岐カプラ2によって光パルス発生回路3へ出射されるコヒーレント光Lbと、バランス受光回路7へ出射されるコヒーレント光Lcとに分岐される。
コヒーレント光Lbが光パルス発生回路3に入射すると、光パルス発生回路3によって、コヒーレント光Lbから、被測定光ファイバF中の音響波の寿命以下の時間間隔とされる第1光パルスと第2光パルスとからなるパルス列Ldが生成される。
パルス列Ldは、光増幅器4によって増幅された後、光方向性結合器5の入射ポートに入射する。その後、パルス列Ldは、光方向性結合器5の出射/入射ポートから出射され、光コネクタ6を介して被測定光ファイバFの片側端部から入射する。
このように、被測定光ファイバFの片側端部からパルス列Ldが入射すると、被測定光ファイバF中において、第1光パルスと第2光パルスとが同一音響波に到達することによって、ブリルアン散乱光が発生する。このため、被測定光ファイバFからの戻り光Leには、第1光パルスが音響波によって散乱されて生成されたブリルアン散乱光の成分と第12光パルスが同一音響波によって散乱されて生成されたブリルアン散乱光の成分とが、第1光パルスと第2光パルスとの時間間隔を有して含まれている。
このような戻り光Leは光コネクタ6を介して光方向性結合器5の出射/入射ポートから入射された後、出射ポートから出射されてバランス受光回路7に入射する。
バランス受光回路7に入射した戻り光Leは、合分岐カプラ71によってコヒーレント光Lcと合波される。これによって光信号Lfが生成され、この光信号Lfが光−電気変換回路72によって電気信号Saに変換される。
電気信号Saは、第1増幅器8によって増幅され、この際、自らが含む周波数成分のうち直流成分が除去される。そして、増幅された電気信号Saは、ミキサ10に入力される。
一方、信号発生部9では、制御回路9bが信号発生回路9aを制御することによって、周波数シフト量fsの近傍に設定された周波数frのRF信号10aが生成される。そして、このRF信号10aもミキサ10に入力される。
この結果、電気信号SaとRF信号10aとが混合される。このように、電気信号SaとRF信号10aとを混合して電気信号Saの周波数を周波数frだけ低下させると、周者数シフト“fs”の周波数成分が直流成分の近くまで低減され、その結果、ベースバンド領域まで周波数ダウンした電気信号Sbが得られる。
そして電気信号Sbはローパスフィルタ11にて高周波成分を除去され、第2増幅器12で増幅された後に信号処理部13に入力する。
信号処理部13に入力した電気信号Sbは、A/Dコンバータ13aによってデジタル信号に変換されて並列に出力され、その一方が、第1光パルスと第2光パルスの時間間隔分だけ遅延部13bによって遅延された後、並列出力された各々が加算器において加算される。これによって干渉信号が生成され、当該干渉信号は二乗検波処理部13dによって処理された後、基準波形作成部13eに入力する。
そして、制御部15は、RF信号10aの周波数frを可変しながら、上記工程を繰り返し行う。これによって基準波形作成部13eに、周波数軸上に分散した複数の干渉信号が蓄積される。基準波形作成部13eは、このように蓄積された複数の干渉信号から、上述のように基準波形(上式(2)〜(4))を算出する。
なお、制御部15の制御の下、信号処理部13の電気信号Sbの入力タイミングが変化され、さらに上記工程が繰り返されることによって、基準波形作成部13eは、被測定光ファイバFの全長に亘って基準波形を算出する。
そして、このような基準波形が基準波形記憶部13fに記憶されることによって、基準波形の取得が完了する。
続いて、制御部15は、被測定光ファイバFの特性が把握されていない測定環境において、被測定光ファイバFの特性を算出する。具体的には、制御部15は、光源1からコヒーレント光Laを射出する。なお、干渉信号が生成されて二乗検波を行うまでの工程は、上述の基準波形を取得する工程と同一であるため、説明を省略する。
そして、生成された干渉信号は、ブリルアン周波数シフト量算出部13gに入力する。ブリルアン周波数シフト量算出部13gは、入力された干渉信号の強度に基づいて、基準波形記憶部13fに記憶された基準波形を周波数軸上において平行移動させることによって、ブリルアン周波数シフト量を算出する。
その後、特性算出部13hが、ブリルアン周波数シフト量算出部13gにおいて算出されたブリルアン周波数シフト量に基づいて被測定光ファイバFの特性を算出する。
最後に、表示部14において特性算出部13hで算出された被測定光ファイバFの特性が可視化される。
以上のような本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAによれば、基準環境あるいは測定環境において、被測定光ファイバFに音響波の寿命以下のパルス間隔とされたパルス列Ldを入射させて得られるブリルアン散乱光に基づいて狭窄ブリルアンスペクトル波形あるいは干渉信号の強度(ブリルアン散乱光強度)が得られる。
音響波の寿命以下のパルス間隔とされたパルス列Ldを入射させて得られるブリルアン散乱光同士を干渉させることによって、干渉される前のブリルアンスペクトル波形の形状に影響されずに、狭窄ブリルアンスペクトル波形や干渉信号の強度を得ることができる。つまり、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAによれば、被測定光ファイバFの測定対象位置が歪みの変曲点であったり、光パルスのパルス幅が変動したりした場合であってもこれらに影響されない狭窄ブリルアンスペクトル波形あるいは干渉信号の強度を得ることができる。そして、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいては、上記狭窄ブリルアンスペクトル波形及び干渉信号の強度に基づいてブリルアン周波数シフト量を算出するため、被測定光ファイバFの測定対象位置における歪みの状態や光パルスのパルス幅が変動に影響されずに、正確にブリルアン周波数シフト量を算出することができる。
また、音響波の寿命以下のパルス間隔とされたパルス列Ldを入射させて得られるブリルアン散乱光を用いることによって、被測定光ファイバFにシングル光パルスを入射した際に得られるブリルアン散乱光に基づいて得られるブリルアンスペクトル波形よりも周波数軸上において幅の狭い狭窄ブリルアンスペクトル波形が得られる。このため、被測定光ファイバFの歪み分布が本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおける距離分解能以下となる虞を低減させることができる。このため、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAによれば正確にブリルアン周波数シフト量を算出することができる。
また、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAによれば、測定環境において、ブリルアン散乱光強度に基づいて基準波形を周波数軸上で移動することによってブリルアン周波数シフト量を算出する。このため、周波数軸上の少ない測定点(原理的には1点)に基づいてブリルアン周波数シフト量を算出することができ、短時間でブリルアン周波数シフト量を算出することができる。
したがって、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAによれば、短時間で被測定光ファイバFの特性を正確に測定可能とすることが可能となる。
また、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいては、基準波形の中央山部Aのみならず、側山部Bを周波数軸上において平行移動させ、これによって得られたブリルアン周波数シフト量を用いて、中央山部Aを平行移動させて得られたブリルアン周波数シフト量を補正する構成を採用した。このため、より正確なブリルアン周波数シフト量を算出することが可能となる。
また、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAにおいては、パルス列Ldを構成する各光パルスが同一音響波によって散乱されて得られるブリルアン散乱光同士を干渉させて狭窄ブリルアンスペクトル波形を取得する構成を採用することにより、被測定光ファイバFの一端側のみに装置を集約することが可能となっている。このため、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SAは、被測定光ファイバFの両端側に装置を配置する場合と比較して装置構成を簡略化して小型化を図ることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図5は、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBの機能構成を示すブロック図である。この図に示すように、光ファイバ特性測定装置SBは、第1光源1、光パルス発生回路3、光増幅器4、光方向性結合器5、第1光コネクタ6、第2光源20、第2光コネクタ21、光周波数制御装置22、光検出器23、信号処理部13、表示部14及び制御部15を備えている。
なお、第1光源1と上記第1実施形態の光源1、及び、第1光コネクタ6と上記第1実施形態の光コネクタ6とは同一構成であるためその説明を省略する。また、光パルス発生回路3、光増幅器4、光方向性結合器5は、上記第1実施形態と同一構成であるためその説明を省略する。
第2光源20は、狭線幅のコヒーレント光を発光して連続光Lgとして射出するものであり、上記第1光源1と同様に、例えば、1.55μm帯のMQW−DFB(多重量子井戸−分布帰還型)半導体レーザ等を用いることができる。なお、本実施形態において、第2光源20が発光するコヒーレント光の周波数すなわち連続光Lgの周波数は、周波数ftとして表すものとする。
第2光コネクタ21は、第2光源と被測定光ファイバFの片側端部とを接続するものである。
光周波数制御装置22は、第1光源1を制御することによって第1光源1から射出されるコヒーレント光Laの周波数すなわちパルス列Ldの周波数を可変可能であるとともに、第2光源20を制御することによって第2光源20から射出されるコヒーレント光の周波数すなわち連続光Lgの周波数を可変可能なものである。なお、第1光源1あるいは第2光源20のいずれかが周波数可変可能でも良い。
そして、光周波数制御装置22は、第1光源1あるいは/及び第2光源20を制御することによって、パルス列Ldの周波数と連続光Lgの周波数との差が、被測定光ファイバFの有するブリルアン周波数シフト量fsを含むように可変する。
なお、光周波数制御装置22に代えて連続光Lgを強度変調するマイクロ波発生装置を設置しても良い。
このように、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBにおいては、第1光源1、光パルス発生回路3及び光周波数制御装置22によって、周波数fpのコヒーレント光Laから、第1光パルスのパルス幅中心と第2光パルスのパルス幅中心との時間間隔が被測定光ファイバF中の音響波の寿命以下の時間間隔とされたパルス列Ldが生成され、該パルス列Ldが被測定光ファイバFの一端から入射される。
また、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBにおいては、第2光源20及び光周波数制御装置22によって、周波数ftのコヒーレント光が連続光Lgとして被測定光ファイバFの他端から入射される。
光検出器23は、光方向性結合器5の出射ポートから射出された射出光Lhを検出して電気信号Scに変換して出力するものである。
信号処理部13は、光検出器23の検出結果すなわち電気信号Scに基づいて、被測定光ファイバFの特性を測定するものである。
図6は、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBの信号処理部13の機能ブロック図である。この図に示すように、本実施形態の信号処理部13は、A/Dコンバータ13a、二乗検波処理部13d、基準波形作成部13e、基準波形記憶部13f、ブリルアン周波数シフト量算出部13g及び特性算出部13hを備えている。
このように構成された本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBにおいては、制御部15の制御の下、第1光源1から周波数fpのコヒーレント光Laが射出されると、パルス列Ldが被測定光ファイバFの一端から入射する。一方で、第2光源から周波数ftのコヒーレント光が射出されると、該コヒーレント光は、第2光コネクタ21を介して、連続光Lgとして被測定光ファイバFの他端に入射する。
このように、パルス列Ldが被測定光ファイバFの一端から入射され、パルス列Ldに対し被測定光ファイバFのブリルアン周波数シフト量fsの周波数差をもつ連続光Lgが被測定光ファイバFの他端から入射されると、音響波が強く誘起され、強い散乱光が得られる。つまり、パルス列Ldと連続光Lgと間で強いエネルギの授受が行われる。
ここで、音響波と2つの光波(パルス列Ld及び連続光Lg)間の位相速度が不整合の場合、すなわちパルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差が、被測定光ファイバFのブリルアン周波数シフト量fsから外れた場合(fp−ft=fa≠fs)、時刻t=t1に誘起された音響波と時刻t=t2に誘起された音響波の間に位相差を生じる。
ここで、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBにおいては、パルス列Ldは、パルス幅中心間が被測定光ファイバF中の音響波の寿命以下の時間間隔とされる第1光パルスと第2光パルスとを有している。このため、第1光パルスにより誘起された音響波と第2光パルスにより誘起された音響波が干渉し、両者が重畳して成る音響波の振幅はパルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftの差に応じて変化する。すなわち、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBにおいては、先に第1光パルスによって誘起された音響波が次に第2光パルスによってさらに誘起されると考えられ、この結果得られた音響波の振幅は、パルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftの差に応じて変化する。
図8及び図9は、図7に示すような第1光パルスのパルス幅中心と第2光パルスのパルス幅中心との時間間隔が5nsecのパルス列により音響波が誘起された場合における音響波の振幅変化を示す図である。そして、図8が、パルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差が、被測定光ファイバFのブリルアン周波数シフト量fsに一致する場合の音響波の振幅変化を示す図であり、図9が、パルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差が、被測定光ファイバFのブリルアン周波数シフト量fsから外れた場合の音響波の振幅変化を示す図である。
図8に示すように、パルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差が、被測定光ファイバFのブリルアン周波数シフト量fsに一致する場合、すなわち、(fp−ft=fa=fs)で位相速度が整合する場合には、第1光パルスで誘起される音響波と第2光パルスで誘起される音響波とは同位相で加算される。つまり、第1光パルスによって誘起された振幅が、第2光パルスによってさらに大きくなる。
一方、図9に示すように、パルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差が、被測定光ファイバFのブリルアン周波数シフト量fsから外れる場合、すなわち、(fp−ft=fs+100MHz)で位相速度が不整合の場合には、第1光パルスで誘起される音響波と第2光パルスで誘起される音響波との位相差がπ(2π・100MHz・5nsec)となり、打ち消しあう。つまり、第1光パルスによって誘起された音響波が第2光パルスによって打ち消されて音響波の振幅が一旦零となり、その後再び立ち上がる。
なお、パルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差が、被測定光ファイバFのブリルアン周波数シフト量fsから外れる場合であっても、位相速度が整合する場合(位相差が2πの整数倍の場合)には、第1光パルスによって誘起された音響波と、第2光パルスによって誘起された音響波は同位相で加算される。
被測定光ファイバF中において生じるブリルアン散乱光の強度は、音響波の強度すなわち振幅の二乗に比例する。そして、その符号は、音響波振幅が増加傾向にある場合に正、減少傾向にある場合に負となる。ここで、符号が正とは、第2光パルスから連続光Lgにエネルギが移り、被測定光ファイバFの一端から射出される射出光Lhが増加することを意味し、符号が負とは、連続光Lgから第2光パルスにエネルギが移り、被測定光ファイバFの一端から射出される射出光Lhが減少することを意味する。
このため、例えば、パルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差が、被測定光ファイバFのブリルアン周波数シフト量fsに一致する等によって位相速度が整合する場合(fp−ft=fs,fp−ft=fs+200MHz,fp−ft=fs+400MHz)には、図10に示すように、被測定光ファイバFの一端から射出される射出光Lhに、第2光パルスのブリルアン散乱光が強く含まれる。
一方、パルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差が、被測定光ファイバFのブリルアン周波数シフト量fsから外れ、位相速度が不整合な場合(fp−ft=fs,fp−ft=fs+100MHz,fp−ft=fs+300MHz,fp−ft=fs+500MHz)には、図11に示すように、被測定光ファイバFの一端から射出される射出光Lhに、第2光パルスのブリルアン散乱光が弱く含まれることとなる。
このように、パルス列Ldに含まれる光パルスのうち、第1光パルスのブリルアン散乱光の強度は、パルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差にほとんど依存しないが、第2光パルスのブリルアン散乱光の強度は、パルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差に依存して周期的に増減する。
そして、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBにおいては、光周波数制御装置22によって、パルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差が、被測定光ファイバFの有するブリルアン周波数シフト量fsを含むように可変される。
このようにパルス列Ldの周波数fpと連続光Lgの周波数ftとの差が可変されることによって、被測定光ファイバFの一端からは、周波数差fp−ftに伴って変動する第2光パルスのブリルアン散乱光を含む射出光Lhが射出される。
このような射出光Lhが光検出器23において強度検波されることによって電気信号Scに変換され、電気信号Scが信号処理部13に入力される。そして、各々の周波数差における時間tの関数として射出光Lhの強度を測定することにより、狭窄ブリルアンスペクトル波形が得られる。
そして、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBにおいて基準波形作成部13eは、上記基準環境において、射出光Lh、すなわちパルス列Ldの第1パルス及び第2パルスによって誘起された音響波から得られるブリルアン散乱光の強度変化から基準波形を算出する。
また、ブリルアン周波数シフト量算出部13gは、測定環境において、射出光Lhからブリルアン散乱光強度を取得し、当該ブリルアン散乱光強度を用いて基準波形を平行移動させることによってブリルアン周波数シフト量を算出する。
以上のような本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBによれば、測定環境において、ブリルアン散乱光強度に基づいて狭窄ブリルアンスペクトル波形である基準波形を周波数軸上で移動することによってブリルアン周波数シフト量を算出する。このため、周波数軸上の少ない測定点(原理的には1点)に基づいてブリルアン周波数シフト量を算出することができ、短時間でかつ正確にブリルアン周波数シフト量を算出することができる。
したがって、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBによれば、短時間で被測定光ファイバFの特性を正確に測定可能とすることが可能となる。
また、本実施形態の光ファイバ特性測定装置SBによれば、すなわちパルス列Ldの第1パルス及び第2パルスによって誘起された音響波から得られるブリルアン散乱光の強度変化から基準波形を算出する構成を採用するにあたり、被測定光ファイバFの両端から光を入射させる構成を採用している。
このため、強度の強い射出光Lhからブリルアン散乱光強度を得ることができ、容易にブリルアン散乱光強度を得ることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、パルス列Ldが2つの光パルス(第1光パルス及び第2光パルス)を備える構成を採用した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、パルス列Ldがさらに複数の光パルスを備える構成を採用することもできる。
1……光源、第1光源、2……分岐カプラ、3……光パルス発生回路、4……光増幅器、5……光方向性結合器、6……光コネクタ、第1光コネクタ、7……バランス受光回路、8……第1増幅器、9……信号発生部、10……ミキサ、11……ローパスフィルタ、12……第2増幅器、13……信号処理部、14……表示部14、15……制御部、20……第2光源、21……第2光コネクタ、22……光周波数制御装置、23……光検出器、13e……基準波形作成部(基準波形取得手段)、13f……基準波形記憶部、13g……ブリルアン周波数シフト量算出部(算出手段)、13h……特性算出部、Ld……パルス列(マルチ光パルス)、Le……戻り光、Lg……射出光、F……被測定光ファイバ(被測定光伝送媒体)

Claims (4)

  1. 被測定光伝送媒体から射出されるブリルアン散乱光に基づいて前記被測定光伝送媒体の特性を測定する測定装置であって、
    基準環境において前記被測定光伝送媒体に音響波の寿命以下のパルス間隔とされたマルチ光パルスを入射させて得られるブリルアン散乱光に基づいて狭窄ブリルアンスペクトル波形を基準波形として取得する基準波形取得手段と、
    測定環境において前記被測定光伝送媒体に前記マルチ光パルスを入射させて得られるブリルアン散乱光に基づいてブリルアン散乱光強度を取得し、該ブリルアン散乱光強度に基づいて前記基準波形を周波数軸上で移動してブリルアン周波数シフト量を算出する算出手段と
    を備えることを特徴とする測定装置。
  2. 前記狭窄ブリルアンスペクトル波形が、最大ピーク周波数を含む第1山部と前記最大ピーク周波数を含まない第2山部とを有する場合に、前記算出手段は、前記第1山部を周波数軸上で移動して得られた前記ブリルアン周波数シフト量を、前記第2山部を周波数軸上で移動して得られた前記ブリルアン周波数シフト量に基づいて補正することを特徴とする請求項1記載の測定装置。
  3. 前記基準波形取得手段は、前記マルチ光パルスの各光パルスが同一音響波によって散乱されて得られる複数のブリルアン散乱光同士を干渉させて前記狭窄ブリルアンスペクトル波形を取得することを特徴とする請求項1または2記載の測定装置。
  4. 前記基準波形取得手段は、前記マルチ光パルスの各光パルスによって誘起された音響波から得られるブリルアン散乱光の強度変化に基づいて前記狭窄ブリルアンスペクトル波形を取得することを特徴とする請求項1または2記載の測定装置。
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