JP2010197095A - 放射線断層撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】断層画像における消滅放射線対の出射位置と、実際の出射位置とのズレを極力抑制して、ボケの少ない断層画像を取得できる放射線断層撮影装置を提供する。
【解決手段】本発明の放射線断層撮影装置は、ある単位検出器リング12pにて消滅放射線対を構成する放射線を同時計数で検出した場合、そのとき形成された検出データは、その単位検出器リング12pに属する所定の基準点に最も近接した仮想断面である最近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れられる。こうすることで、検出データと、これを組み入れる最近仮想断面との検出器リングのz方向におけるズレ幅は、極力抑制されたものとなる。したがって、被検体Mの断層画像はより鮮明なものとなる。しかも、最近仮想断面は、ダイレクト断面Ds1,Ds2,クロス断面Cs1を区別することなく選択される。
【選択図】図8

Description

この発明は、放射線をイメージングする放射線断層撮影装置に関し、特に検出器リングと被検体の相対的な位置を変更さながら放射線の検出を行う放射線断層撮影装置に関する。
医療分野において、被検体に投与されて関心部位に局在した放射性薬剤から放出された消滅放射線対(例えばγ線)を検出し、被検体の関心部位における放射性薬剤分布の断層画像を得る放射線断層撮影装置(ECT:Emission Computed Tomography)に使用されている。ECTには、主なものとして、PET(Positoron Emission Tomography)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置などが挙げられる。
PET装置を例にとって説明する。PET装置には、被検体の全身の画像を取得できるものがある。この様な全身用PET装置の構成について図面を参照しながら説明する。従来の全身用のPET装置51は、図14に示すように、被検体Mを載置する天板52と、ガントリ53と、ガントリ53の内部に設けられたリング状の検出器リング54とを有している。
検出器リング54は、図15に示すように、ブロック状の放射線検出器61が円環状に配列された単位検出器リング55を有している。そして、検出器リング54は、複数の単位検出器リング55で構成され、具体的には、単位検出器リング55の軸方向に複数の単位検出器リング55を積層することで構成される。
次に、PET装置51の動作について説明する。PET装置51で放射線のイメージングを行うには、まず、図14に示すように、放射性薬剤の投薬を終えた被検体Mが天板52に仰臥される。そして、天板52を摺動させ、被検体Mの頭部を検出器リング54の位置に合わせる。以降、消滅放射線対を計数しながら、連続的に被検体Mの脚部が検出器リング54に向かうように天板52をz方向に摺動させる。これによって得られた検出データは、画像形成部56に送出され、そこで被検体Mの体軸方向と直交する仮想上の仮想断面で被検体を断層した場合の断層画像を複数枚数、得ることができる。この断層画像には、被検体Mの内部から生じた消滅放射線対の発生強度がイメージングされている。
したがって、上述の仮想断面に応じた枚数の断層画像が取得できることになる。この仮想断面は、予め定められており、一般的には、被検体Mの体軸方向に沿って等間隔に離間して配列される。より具体的には、単位検出器リング55毎に少なくとも1つの仮想断面が設定されている。たとえば、単位検出器リング55の軸方向の中央に位置するダイレクト断面と、側端に位置するクロス断面との2つを有する。この様な構成は、例えば非特許文献1に記載されている。
北村圭司、外4名「3D―PET全身イメージング」、映像情報メディカル、2002年、第34巻、第15号、p1404−1409
しかしながら、従来の構成によれば、次のような問題点がある。
すなわち、従来の放射線断層撮影装置によれば、被検体Mと検出器リング54とが相対的に単位検出器リング55の幅分だけ移動する間は、同じ断面データであると認識されるので、体軸方向に少なくとも単位検出器リング55の幅分のボケが生じてしまう。すなわち、被検体Mを移動させながら検出データを取得すると、得られた検出データをどのダイレクト断面に繰り入れるかという問題が生じる。検査の開始時には、被検体Mの頚部は、図16(a)に示すように、D1位置にあり、第1単位検出器リング55aから取得される検出データは、それに対応する第1ダイレクト断面57aに振り分けられ、同位置の断層画像の形成に使用される。同様に、第1単位検出器リング55bから取得される検出データは、それに対応する第1ダイレクト断面57bに振り分けられる。しかし、被検体Mが検出器リング54に対して単位検出器リング55の1個分の距離であるΔDだけ移動すると、被検体Mの頚部は、図16(b)に示すように、第2検出器リング55bの位置(D2)まで移動している。被検体がΔDだけ移動する間、第2検出器リング55bから取得された検出データは断面57bに加算され続けるが、被検体Mの頚部がD2位置にあるとき(つまり、ΔD/2の位置からΔDの位置まで移動する間は)、第2検出器リング55bから取得された検出データは、第2ダイレクト断面57bではなく、むしろ、被検体Mの頚部に位置する第1ダイレクト断面57aに振り分けられるべきである。
つまり、各単位検出器リング55から取得される検出データは、被検体Mの移動に応じて、ダイレクト断面57への振り分けを変更させる構成となっており、具体的には、被検体MをΔD分だけ移動させる毎に、振り分けられるダイレクト断面57は、現在のダイレクト断面57から、単位検出器リング55の1個分だけ離間した隣のダイレクト断面57に変更される。
この様な構成となっていると、第1検出器リング55aから取得された検出データは、被検体Mの頚部がD1位置と、D2位置との中間に位置している期間中は、全て同一のダイレクト断面57に振り分けられる。結局、得られる断層画像は、ΔDの幅を持った円筒状の領域に包含される被検体Mの部分から発射される消滅放射線対の体軸方向における位置の相違は区別されずに、全て単一のダイレクト断面57にマッピングされる。そのため、断層画像における消滅放射線対の体軸方向における出射位置と、実際の出射位置とは、最大でΔDだけズレてしまう。このズレが、断層画像のボケを招来する。そこで、断層画像における消滅放射線対の出射位置と、実際の出射位置とのズレを極力抑制できるような構成が望まれるのである。
なお、鮮明な断層画像を得るには、消滅放射線対の計数の回数を可能な限り増加させる必要があるので、断層画像がボケるからといって、断層画像におけるマッピング位置と、実際の出射位置とがz方向についてズレた検出データを破棄する構成は望ましいとはいえない。
本発明は、この様な事情を鑑みてなされるものであって、断層画像における消滅放射線対の出射位置と、実際の出射位置とのズレを極力抑制して、ボケの少ない断層画像を取得できる放射線断層撮影装置を提供することにある。
本発明は、この様な目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち請求項1に記載の放射線断層撮影装置は、放射線検出器が仮想円に沿って一列に配列されて単位検出器リングを構成し、複数の単位検出器リングが厚さ方向に積層されて構成されるとともに消滅放射線対を検出する検出器リングと、検出器リングの貫通穴に挿入されるとともに、検出器リングに対する相対位置を厚さ方向に変更自在となっている天板とを備え、複数の互いに平行となっている仮想断面における被検体の断層画像を形成する放射線断層撮影装置において、単位検出器リングが消滅放射線対を検出したときに形成される検出データを基に断層画像を形成する画像形成手段と、断層画像を形成する際に検出データを仮想断面に組み入れる振り分け手段とを更に備え、仮想断面は、少なくとも検出器リングの数だけ、検出器リングのピッチとして配列された第1仮想断面と、互いに隣接した第1仮想断面の挟まれる位置の各々に設定された第2仮想断面とを備え、ある単位検出器リングにて消滅放射線対を検出した場合、振り分け手段は、そのとき形成された検出データをその単位検出器リングに属する所定の基準点に最も近接した仮想断面である最近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れ、振り分け手段は、検出データの組み入れの際に、第1仮想断面、第2仮想断面を区別することなく最近仮想断面を選択することを特徴とするものである。
[作用・効果]本発明は、所定のピッチで配列された第1仮想断面を備えている。したがって、本発明に係る放射線断層撮影装置は、この第1仮想断面で被検体を裁断したときの断層画像を取得することができる。そして、更に、互いに隣接した第1仮想断面の挟まれる位置の各々に設定された第2仮想断面とを備えている。これにより、被検体の裁断位置を増加させ、より詳細な被検体の診断が可能となる。この様な構成となっていると、例えば、第1仮想断面の配列のピッチを所定のものとすることで、第1仮想断面と単位検出器リングとを1対1で対応させて、単位検出器リングの厚さ分だけ第1仮想断面を離間ささせることができる。これにより、単位検出器リング毎に断層画像を取得すれば、第1仮想断面における断層画像が次々と取得されることから、第1仮想断面における断層画像の取得が容易となる。しかも、本発明は、天板に対する仮想断面の相対位置は、検出器リングに対する天板の相対移動に係らず不変となっている。これにより、被検体の特定の位置で裁断したときの断層画像を形成するための検出データを確実に取得することができる。
また、本発明は、ある単位検出器リングにて消滅放射線対を検出した場合、そのとき形成された検出データは、その単位検出器リングに属する所定の基準点に最も近接した仮想断面である最近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れられる。こうすることで、検出データと、これを組み入れる最近仮想断面との検出器リングの軸方向におけるズレ幅は、極力抑制されたものとなる。したがって、被検体の断層画像はより鮮明なものとなる。しかも、最近仮想断面は、第1仮想断面、第2仮想断面を区別することなく選択される。つまり、第1仮想断面は、単位検出器リング毎に設定されているので、ある単位検出器リングの第1仮想断面に対応する他の単位検出器リングの仮想断面は、他の単位検出器リングの第1仮想断面であることになってしまうが、本発明は、これに拘らず、第1仮想断面、第2仮想断面を区別することなく最近仮想断面を選択する。したがって、検出データと、これを組み入れる最近仮想断面との検出器リングの軸方向におけるズレ幅は、更に抑制されたものとなる。これにより、画像のボケが極力抑えられた断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置が提供できる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放射線断層撮影装置において、検出データに含まれる放射線の検出強度データに対して重み付けを行う重み付け手段を備え、ある単位検出器リングにて消滅放射線対を検出した場合、そのとき形成された検出データは、振り分け手段によって複製され、振り分け手段は、そのうちの一方を最近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れるとともに、他方を最近仮想断面に次いで基準点に近接した仮想断面である次近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れ、検出データに含まれる放射線の検出強度データ、および複製された検出データに含まれる放射線の検出強度データは、重み付け手段によって、基準点に対する最近仮想断面と、次近仮想断面との位置関係を基に重み付けが行われることを特徴とするものである。
[作用・効果]上記構成によれば、検出データを仮想断面に組み入れる際に、検出データは、複製され、そのうちの一方を最近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れられ、もう一方を次近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れられる。しかも、検出データに含まれる放射線の検出強度データ、および複製された検出データに含まれる放射線の検出強度データは、基準点に対する最近仮想断面と、次近仮想断面との位置関係を基に重み付けが行われる。つまり、検出強度データは、最近仮想断面と、次近仮想断面とに分配される。これにより、放射性薬剤の分布がより忠実にマッピングされ、画像のボケが極力抑えられた断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置が提供できる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の放射線断層撮影装置において、振り分け手段と、画像形成手段との間に設けられたデータ記憶手段を更に備えることを特徴とするものである。
[作用・効果]上述の構成によれば、より確実に検出データの受け渡しが可能となる。
本発明に係る放射線断層撮影装置は、所定のピッチで配列された第1仮想断面と、互いに隣接した第1仮想断面の挟まれる位置の各々に設定された第2仮想断面とを備えている。これにより、被検体の裁断位置を増加させ、より詳細な被検体の診断が可能となる。また、本発明は、ある単位検出器リングにて消滅放射線対を構成する放射線の一方を検出した場合、そのとき形成された検出データは、その単位検出器リングに属する所定の基準点に最も近接した仮想断面である最近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れられる。こうすることで、検出データが示す消滅放射線対の発生位置と、検出データを組み入れる最近仮想断面との検出器リングの軸方向におけるズレ幅は、極力抑制されたものとなる。したがって、被検体の断層画像はより鮮明なものとなる。しかも、最近仮想断面は、第1仮想断面、第2仮想断面を区別することなく選択される。つまり、第1仮想断面は、単位検出器リング毎に設定されているので、ある単位検出器リングの第1仮想断面に対応する他の単位検出器リングの仮想断面は、他の単位検出器リングの第1仮想断面であることになってしまうが、本発明は、これに拘らず、第1仮想断面、第2仮想断面を区別することなく最近仮想断面を選択する。したがって、検出データと、これを組み入れる最近仮想断面との検出器リングの軸方向におけるズレ幅は、更に抑制されたものとなる。これにより、画像のボケが極力抑えられた断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置が提供できる。
実施例1に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 実施例1に係る放射線検出器の構成を説明する斜視図である。 実施例1に係る検出器リングの構成を説明する平面図である。 実施例1に係る検出器リングの構成を説明する斜視図である。 実施例1に係る仮想断面を説明する断面図である。 実施例1に係る仮想断面を説明する断面図である。 実施例1に係る放射線断層撮影装置の動作を説明するフローチャートである。 実施例1に係る仮想断面の構成を説明する断面図である。 実施例1に係る最近仮想断面の決定方法を説明する模式図である。 実施例1の構成の効果を説明する実測結果である。 本発明の1変形例の構成について説明する断面図である。 本発明の1変形例の構成について説明する断面図である。 本発明の1変形例の構成について説明する断面図である。 従来構成に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する断面図である。 従来構成に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する断面図である。 従来構成に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する断面図である。
以下、本発明に係る放射線断層撮影装置の実施例を図面を参照しながら説明する。図1は、実施例1に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。実施例1に係る放射線断層撮影装置9は、図1に示すように、被検体Mを仰臥させる天板10と、被検体Mを包囲する貫通穴を有するガントリ11を有している。天板10は、ガントリ11の開口を貫通するように備えられているとともに、ガントリ11の開口の伸びる方向に沿って進退自在となっている。
ガントリ11の内部には、被検体Mから放射される消滅γ線対を検出する検出器リング12が備えられている。検出器リング12は、ブロック状の放射線検出器1がリング状に配列されて構成される。この放射線検出器1について簡単に説明する。図2は、実施例1に係る放射線検出器の構成を説明する斜視図である。放射線検出器1は、図2に示すように放射線を蛍光に変換するシンチレータ2と、蛍光を検出する光検出器3とを備えている。そして、シンチレータ2と光検出器3との介在する位置には、蛍光を授受するライトガイド4が備えられている。
シンチレータ2は、シンチレータ結晶が3次元的に配列されて構成されている。シンチレータ結晶は、Ceが拡散したLu2(1−X)2XSiO(以下、LYSOとよぶ)によって構成されている。そして、光検出器3は、どのシンチレータ結晶が蛍光を発したかという蛍光発生位置を特定することができるようになっているとともに、蛍光の強度や、蛍光の発生した時刻をも特定することができる。また、実施例1の構成のシンチレータ2は、採用しうる態様の例示にすぎない。したがって、本発明はこれに限られるものではない。
検出器リング12の構成について説明する。図3は、実施例1に係る検出器リングの構成を説明する平面図である。図3に示すように、放射線検出器1は、仮想円に沿って一列に並べられ、単位検出器リング12bが構成される。そして、図4に示すように、この単位検出器リング12bが連結されて検出器リング12が構成されるのである。単位検出器リング12bの各々には、貫通孔が設けられており、単位検出器リング12bの有する貫通孔が連結するように単位検出器リング12bが配列され、検出器リング12が構成される。なお、z方向は単位検出器リング12bの厚さ方向に相当する。
実施例1によれば、8個の放射線検出器配列によって貫通穴が形成されるため、z方向から貫通穴12aを見たとき、貫通穴12aは、正8角形となっている。すなわち、単位検出器リング12bは、各々の向きを統一して連結されており、貫通穴12aは、8角柱の形状となっている。なお実施例1では、放射線検出の配列は、8個の放射線検出器1からなるが、これをそれ以外の個数の検出器が配列されて貫通穴を形成していてもよい。たとえば100個前後の検出器が配列される場合、貫通穴の形状はほぼ円形となる。
なお、実施例1に係る放射線断層撮影装置9は、図1に示すように、被検体Mの断層画像を取得するための各部が更に設けられている。具体的には、放射線断層撮影装置9は、検出器リング12からのγ線の検出位置、検出強度、検出時間を表すγ線検出信号を受信し、消滅γ線対の同時計数を行う同時計数部21と、同時計数部21にて消滅γ線対であると判断された2つのγ線検出データから検出器リング12におけるγ線の入射位置を弁別する蛍光発生位置弁別部22と、検出データをどの仮想断面に振り分けるかを選択する振り分け部23と被検体Mの断層画像を形成する画像形成部24とを備えている。そして、実施例1の構成は、検出強度データの重み付けを行う重み付け部25と、検出データを記憶するデータ記憶部26とを有している。なお、画像形成部は、本発明の画像形成手段に相当し、振り分け部は、本発明の振り分け手段に相当する。そして、重み付け部は、本発明の重み付け手段に相当し、データ記憶部は、本発明のデータ記憶手段に相当する。
そしてさらに、実施例1に係る放射線断層撮影装置9は、各部を統括的に制御する主制御部35と、放射線断層画像を表示する表示部36とを備えている。この主制御部35は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することにより、同時計数部21,蛍光発生位置弁別部22,振り分け部23,および画像形成部24,重み付け部25とを実現している。
次に、仮想断面について説明する。放射線断層撮影装置9は、被検体Mを横断するコロナル断面で被検体Mを裁断したときの消滅放射線の発生の分布をマッピングできる。放射線断層撮影装置9で被検体Mを撮影すると、互いに平行な複数のコロナル断面における消滅放射線の発生の分布が取得できる。このコロナル断面は、被検体の断層画像を形成する時点で予め設定されたものであり、これが仮想断面である。この仮想断面は、図5に示すように検出器リング12の構成を考慮されて設定される。すなわち、検出器リング12は、複数(実施例1においては4個)の単位検出器リング12bを有しており、少なくとも、この単位検出器リング12bの1個に対して、仮想断面が1つ設定されている。この仮想断面は、図5に示すように、単位検出器リング12bの軸方向における中央に位置しており、この仮想断面をダイレクト断面Dsと呼ぶ。なお、天板10を移動させることで、ダイレクト断面Dsは、単位検出器リング12bのz方向における中央に位置しなくなってしまうが、上述の位置関係は、天板10が検査における初期状態にある場合の設定である。互いに隣接するダイレクト断面Dsは、単位検出器リング12bの厚さ分だけ離間している。したがって、初期状態においては、単位検出器リング12bの各々には、軸方向(z方向)における中央の各々にダイレクト断面Dsが位置することになる。放射線断層撮影装置9は、このダイレクト断面Dsを裁断面として被検体Mの断層画像を形成する。初期状態においては、ダイレクト断面Ds上においてマッピングされる消滅放射線は、そのダイレクト断面Dsが横切る単位検出器リング12bが検出したものである。つまり、消滅放射線対のいずれもがこの単位検出器リング12bで検出されたということである。ダイレクト断面は、本発明の第1仮想断面に相当する。
天板10は進退自在となっているので、検出器リング12に対する天板10の相対位置は、変化する。たとえば、天板10が単位検出器リング12bの厚さ分だけ移動すると、あるダイレクト断面Dsが横切る単位検出器リング12bは、初期状態におけるものでなく、初期状態の時、このダイレクト断面Dsからみて、単位検出器リング12bの厚さ分だけ離間した単位検出器リング12bである。この状態においては、このダイレクト断面Ds上においてマッピングされる消滅放射線は、この初期状態のとき、離間していた単位検出器リング12bである。したがって、ダイレクト断面Dsと単位検出器リング12bとの関連付けは、天板10の進退移動によって変化する。同様な理由から、天板10のうち、初期状態において検出器リング12に包囲されていない領域についても、ダイレクト断面Dsが用意されている。天板10の移動により、この領域も検出器リング12によって包囲されることになるからである。すなわち、ダイレクト断面Dsの数は、単位検出器リング12bの個数よりも多い。
ところで、ダイレクト断面Dsは、被検体Mにおける裁断位置を意味している。したがって、検査中に被検体Mに対して移動してはならず、たとえ、天板10が移動しても、被検体Mに対するダイレクト断面Dsの相対位置は、変わらない。言い換えれば、天板10に対するダイレクト断面Dsは、検出器リング12に対する天板10の相対移動に係らず不変となっている。
ダイレクト断面Dsは、単位検出器リング12bの厚さ分だけ離間しているものである。実施例1に係る放射線断層撮影装置9は、互いに隣接するダイレクト断面Dsの挟まれる位置に、ダイレクト断面Dsと平行なクロス断面Csを設けている。このクロス断面Csは、図6に示すように、初期状態において、互いに隣接する単位検出器リング12bの中間に位置している。初期状態においては、隣接する単位検出器リング12b間の同時計数によって得られたデータがクロス断面Cs上においてマッピングされる。具体的には、クロス断面Csからz方向の距離が、単位検出器リング12bの厚さ以下の位置に存するシンチレータ結晶対が検出したものである。つまり、消滅放射線対のいずれもがこの領域内で検出されたということである。そして、このクロス断面Csも初期状態において検出器リング12に包囲されていない領域においても用意されている。クロス断面は、本発明の第2仮想断面に相当する。
なお、実施例1の構成では、重み付け部25は、検出データに対して、作用しない。この重み付け部25の意義は、後述の変形例の説明に譲ることにする。
以下、この様な放射線断層撮影装置9の動作について説明する。実施例1に係る放射線断層撮影装置9にて被検体Mの断層画像の取得方法は、次のような各ステップを備えている。すなわち、図7に示すように、被検体Mを天板10に載置する載置ステップS1と、被検体Mから照射される消滅放射線対の検出を開始する検出ステップS2と、天板10の摺動を開始する摺動開始ステップS3と、被検体Mから照射される消滅放射線対をイメージングして被検体Mの断層画像を取得する断層画像取得ステップS4とを順次実行することにより断層画像が取得される。以下、これらの各ステップの詳細を順を追って説明する。
<載置ステップS1,および検出ステップS2>
まず、放射線薬剤が注射された被検体Mが天板10に載置される。そして、被検体Mから照射される消滅放射線対が検出器リング12にて検出されることになる。図8は、実施例1に係る仮想断面の構成を説明する断面図である。図8(a)は、天板10が初期位置にあるときの様子を示している。検出器リング12の有する4つの単位検出器リング12bのうち、天板10の中心部に面した単位検出器リング12pに注目すると、単位検出器リング12pの貫通穴の内側には領域RD1が設定されている。この領域RD1の内部から照射された消滅放射線対は、検出器リング12pにて検出され、検出器リング12pは、検出信号を出力する。これが、同時計数部21,蛍光発生位置弁別部22によって、検出データに変換される。
この検出データは、振り分け部23に送出され、いずれの仮想断面に組み入れられるかが決定される。より具体的には、単位検出器リング12pにて消滅放射線対を構成する放射線の一方を検出した場合、そのとき形成された検出データは、単位検出器リング12pに対して最も近い最近仮想断面に組み入れる。つまり、この検出データは、最近仮想断面における放射性薬剤のイメージングを行うのに使用される。なお、単位検出器リング12pに対する最近仮想断面は、ダイレクト断面Ds1となっている。
<摺動開始ステップS3,および断層画像取得ステップS4>
次に、天板10がz方向に摺動されて天板10の摺動が開始される。ダイレクト断面Ds,およびクロス断面の各々は、この天板10に追従して移動するのであるから、検出器リング12pとダイレクト断面Ds,およびクロス断面Csとの相対的な位置は、次第にズレていくことになる。実施例1に係る放射線断層撮影装置9においては、ダイレクト断面Ds,クロス断面Csを区別することなく、振り分け部23は、単位検出器リング12pに対する最近仮想断面を選択する。例えば、天板10が摺動され、ダイレクト断面Ds,およびクロス断面Csと検出器リング12pとの相対的な位置が図8(b)に示すような状態となったとき、検出器リング12pは、ダイレクト断面Ds1と、クロス断面Cs1との中間の位置に存するので、これらのうちのいずれかが最近仮想断面であることになる。図8(b)に示す状態では、最近仮想断面は、ダイレクト断面Ds1となっているので、領域RD1にて発生し、検出器リング12pで検出された消滅放射線対(以降、検出器リング12pに係る消滅放射線対と呼ぶ)は、ダイレクト断面Ds1における放射性薬剤のイメージングを行うのに使用される。
同様に、図8(c)に示すように、単位検出器リング12pに対する最近仮想断面は、クロス断面Cs1となっているので、検出器リング12pに係る消滅放射線対は、クロス断面Cs1における放射性薬剤のイメージングを行うのに使用される。さらには、図8(d)に示すように、単位検出器リング12pに対する最近仮想断面は、クロス断面Cs1となっているので、検出器リング12pに係る消滅放射線対は、クロス断面Cs1における放射性薬剤のイメージングを行うのに使用される。また、図8(e)に示すように、単位検出器リング12pに対する最近仮想断面は、ダイレクト断面D2となっているので、検出器リング12pに係る消滅放射線対は、ダイレクト断面D2における放射性薬剤のイメージングを行うのに使用される。
図8(a)〜図8(d)を比較すればわかるように、天板10が初期位置に存する場合、単位検出器リング12pに対応するダイレクト断面Ds1におけるイメージングは、領域RD1から得られた検出データを基に行われる。従来の装置においては、天板10が摺動していっても、領域RD1は、専らダイレクト断面を形成するために設定されたものであるので、領域RD1から得られた検出データは、ダイレクト断面Ds1か、これに隣接するダイレクト断面Ds2のいずれかに組み入れられる。しかし、実施例1の構成によれば、天板10が初期位置に存するとき、ダイレクト断面Ds1におけるイメージングが、領域RD1から得られた検出データを基に行われることに係らず領域RD1から得られた検出データは、最近仮想断面に組み入れることにしている。図8(c)を見ればわかるように、ダイレクト断面Ds1に最も隣接している仮想断面は、ダイレクト断面Ds2でなくクロス断面Cs1なのであるから、クロス断面Cs1も考慮に入れて検出データを振り分ければ、ズレ幅が、小さなものとなる。したがって、放射性薬剤について、より忠実なマッピングが可能となる。
次に、どのように最近仮想断面の決定方法について説明する。図9は、実施例1に係る
最近仮想断面の決定方法を説明する模式図である。単位検出器リング12bの軸方向(z方向)における中央部分に位置する一点を基準点Fとする。この様に、振り分け部23における検出データの振り分けは、消滅γ線対のうちの一方が検出された地点を参照点Dp21とし、参照点と、基準点との距離を比較して最近仮想断面を決定することによりなされる。振り分け部23は、この基準点Fを利用して最近仮想断面を決定する。具体的には、ダイレクト断面Ds21と、クロス断面Cs21とが単位検出器リング12bを横切るとする。そして、ダイレクト断面Ds21,および単位検出器リング12bの内表面に属する参照点Dp21を考える。この参照点Dp21と基準点Fとを結ぶ線分は、z方向に沿っている。また、クロス断面Cs21,および単位検出器リング12bの内表面に属する参照点Cp21を考える。この参照点Cp21と基準点Fとを結ぶ線分は、z方向に沿っている。
振り分け部23は、参照点Dp21と基準点Fとの離間距離であるα1と、参照点Cp21と基準点Fとの離間距離α2とを比較し、基準点Fから距離の短い仮想断面を単位検出器リング12bの最近仮想断面とする。したがって、天板10が摺動するにつれ、単位検出器リング12bの最近仮想断面は、変動する。振り分け部23によって編集された検出データは、重み付け部25を通じてデータ記憶部26に送出される。図9においては、クロス断面Cs21が単位検出器リング12bの最近仮想断面であることになる。
画像形成部24は、データ記憶部26が記憶している検出データを読み出す。振り分け部23が行った検出データの振り分けにしたがって、各仮想断面に指定された検出データを基に、各仮想断面に対応した被検体Mの断層画像を合成する。最後に、各仮想断面における被検体Mの断層画像が表示部36に表示されて検査は終了となる。
以上のように、実施例1の構成は、所定のピッチで配列されたダイレクト断面Dsを備えている。したがって、実施例1の構成に係る放射線断層撮影装置9は、このダイレクト断面Dsで被検体Mを裁断したときの断層画像を取得することができる。そして、更に、互いに隣接したダイレクト断面Dsの挟まれる位置の各々に設定されたクロス断面Csとを備えている。これにより、被検体Mの裁断位置を増加させ、より詳細な被検体Mの診断が可能となる。単位検出器リング12b毎に断層画像を取得すれば、ダイレクト断面Dsにおける断層画像が次々と取得されることから、ダイレクト断面Dsにおける断層画像の取得が容易となる。しかも、実施例1の構成は、天板10に対する仮想断面の相対位置は、検出器リング12に対する天板10の相対移動に係らず不変となっている。これにより、被検体Mの特定の位置で裁断したときの断層画像を形成するための検出データを確実に取得することができる。
次に、実施例1の構成の効果について説明する。図10は、実施例1の構成の効果を説明する実測結果である。図10(a)、図10(d)、図10(g)は、従来の構成でファントムをイメージングしたものであり、ダイレクト断面Dsとクロス断面Csとを区別して検出データを振り分ける構成となっている場合における断層画像である。また、図10(b)、図10(e)、図10(h)は、実施例1の構成で放射線対を発生するファントムをイメージングしたものであり、ダイレクト断面Dsとクロス断面Csとを区別しないで検出データを振り分ける構成となっている場合における断層画像である。そして、図10(c)、図10(f)、図10(i)は、コントロールであり、天板10を不動のものとしてファントムをイメージングしたものである。
また、図10(a)、図10(b)、図10(c)は、ファントムをz方向に直交する仮想断面で裁断したときの断層画像である。また、図10(d)、図10(e)、図10(f)は、複数の仮想断面で裁断した画像から合成した、ファントムを天板10に平行な面で裁断したときの断層画像である。図10(g)、図10(h)、図10(i)は、複数の仮想断面で裁断した画像から合成した、ファントムを仮想断面、および天板10に直交する面で裁断したときの断層画像である。実施例1に係る図10(b)、図10(e)、図10(h)の像は、図10(a)、図10(d)、図10(g)よりもむしろ、図10(c)、図10(f)、図10(i)の像に類似している。この様に、実施例1の構成では、ファントムは、ガントリに対して相対移動するにもかかわらず、像はボケることがない。
以上のように、実施例1の構成は、ある単位検出器リング12bにて消滅放射線対を構成する放射線の一方を検出した場合、そのとき形成された検出データは、その単位検出器リング12bに属する所定の基準点Fに最も近接した仮想断面である最近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れられる。こうすることで、検出データと、これを組み入れる最近仮想断面との検出器リング12のz方向におけるズレ幅は、極力抑制されたものとなる。したがって、被検体Mの断層画像はより鮮明なものとなる。しかも、最近仮想断面は、ダイレクト断面Ds,クロス断面Csを区別することなく選択される。つまり、ダイレクト断面Dsは、単位検出器リング12b毎に設定されているので、ある単位検出器リング12bのダイレクト断面Dsに対応する他の単位検出器リング12bの仮想断面は、他の単位検出器リング12bのダイレクト断面Dsであることになってしまうが、実施例1の構成は、これに拘らず、ダイレクト断面Ds,クロス断面Csを区別することなく最近仮想断面を選択する。したがって、検出データと、これを組み入れる最近仮想断面との検出器リング12のz方向におけるズレ幅は、更に抑制されたものとなる。これにより、画像のボケが極力抑えられた断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置9が提供できる。また、上述の実測結果を見ればわかるように、実施例1にかかる放射線断層撮影装置9は、微細な構造を鮮明化するのに適している。これにより、ガンの早期発見が期待できる。
この発明は、上記実施例に限られるものではなく、以下のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例において、検出データは、いずれかの仮想断面に振り分けられていたが、この構成を変更して、検出データを複製する構成とすることもできる。すなわち、図11に示すように、単位検出器リング12pにて消滅放射線対を検出した場合、そのとき、同時計数部21,および蛍光発生位置弁別部22で形成された検出データは複製され、振り分け部23は、そのうちの一方を、最近仮想断面に組み入れる。そして、他方を、最近仮想断面上に次いで準点に近接した仮想断面に組み入れる構成としてもよい。このときの最近仮想断面に次いで基準点Fに近接した仮想断面が次近仮想断面である。しかも、この様な構成となっていれば、複製された検出データに含まれる検出強度データに対し、基準点Fに対する最近仮想断面と、次近仮想断面との位置関係を基に線形的な重み付けを行うことができる。具体的には、検出強度データは、振り分け部23から重み付け部25に送出され、上述の重み付けがなされる。この重み付け部25の動作について説明する。検出データには、検出した蛍光の強度を示す検出強度データを含んでいる。そこで、重み付け部25は、基準点Fから最近仮想断面までの距離(図11においては、α2)と、基準点Fから次近仮想断面までの距離(図11においては、α1)との比を基に検出強度を分割し、これらを複製された検出データの各々に、検出強度として再設定する。こうすることで、放射性薬剤の分布がより忠実にマッピングされる。
(2)上述した実施例において、仮想断面は、z軸に直交していたが、本発明はこれに限らない。すなわち、仮想面がz軸に対して傾斜したデータ構成に対しても同様に作用する。この場合、消滅放射線対を構成する放射線の一方は、図12に示すように、単位検出器リング12bで検出され、もう一方は単位検出器リング12cで検出される。最近仮想断面の決定方法としては、実施例1の構成と同様である。すなわち、単位検出器リング12bにおける基準点Fbを基準として最近仮想断面を決定する。図13に示すように、仮想断面は、単位検出器リング12bのz軸における中央の点である基準点Fb,および単位検出器リング12bのz軸における中央の点である基準点Fcを結ぶ線分を含んだ平面に平行となっている、平面であり、例えば、ダイレクト断面D31,クロス断面C31,ダイレクト断面D32である。図13のα1,α2の長さを比較して最近仮想断面が決定される。最近仮想断面の決定は、単位検出器リング12cのz軸における中央の点である基準点Fcを基準としてもよい。なお、この構成は、上述の検出データを複製する構成と組み合わせて実施されることもできる。
(3)上述した実施例において、クロス断面Csは、互いに隣接するダイレクト断面Dsのちょうど中間に位置していたが、本発明はこれに限らない。例えば、互いに隣接するダイレクト断面に複数のクロス断面を設定することもできる。
(4)上述した実施例のいうシンチレータ結晶は、LYSOで構成されていたが、本発明においては、その代わりに、GSO(GdSiO)などのほかの材料でシンチレータ結晶を構成してもよい。本変形例によれば、より安価な放射線検出器が提供できる放射線検出器の製造方法が提供できる。
(5)上述した実施例において、シンチレータには、シンチレータ結晶層が4層設けられていたが、本発明はこれに限らない。例えば、1層のシンチレータ結晶層で構成されるシンチレータを本発明に適応してもよい。その他、放射線検出器の用途に合わせて、自在にシンチレータ結晶層の層数を調節することができる。
(6)上述した実施例において、蛍光検出器は、光電子増倍管で構成されていたが、本発明はこれに限らない。光電子増倍管に代わって、フォトダイオードやアバランシェフォトダイオードや半導体検出器などを用いていもよい。
(7)上述した実施例において、天板が摺動自在となっていたが、本発明はこれに限らず、たとえば、天板は固定であり、ガントリ11が摺動する構成としてもよい。
Cs クロス断面(第2仮想断面)
Ds ダイレクト断面(第1仮想断面)
F 基準点
10 天板
12 検出器リング
12b 単位検出器リング
23 振り分け部(振り分け手段)
24 画像形成部(画像形成手段)
25 重み付け部(重み付け手段)
26 データ記憶部(データ記憶手段)

Claims (3)

  1. 放射線検出器が仮想円に沿って一列に配列されて単位検出器リングを構成し、複数の前記単位検出器リングが前記厚さ方向に積層されて構成されるとともに消滅放射線対を検出する検出器リングと、前記検出器リングの貫通穴に挿入されるとともに、前記検出器リングに対する相対位置を前記厚さ方向に変更自在となっている天板とを備え、複数の互いに平行となっている仮想断面における被検体の断層画像を形成する放射線断層撮影装置において、
    前記単位検出器リングが前記消滅放射線対を検出したときに形成される検出データを基に断層画像を形成する画像形成手段と、
    断層画像を形成する際に前記検出データを前記仮想断面に組み入れる振り分け手段とを更に備え、
    前記仮想断面は、少なくとも前記検出器リングの数だけ、前記検出器リングのピッチとして配列された第1仮想断面と、互いに隣接した前記第1仮想断面の挟まれる位置の各々に設定された第2仮想断面とを備え、
    ある単位検出器リングにて前記消滅放射線対を検出した場合、前記振り分け手段は、そのとき形成された検出データをその単位検出器リングに属する所定の基準点に最も近接した仮想断面である最近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れ、
    前記振り分け手段は、前記検出データの組み入れの際に、前記第1仮想断面、前記第2仮想断面を区別することなく前記最近仮想断面を選択することを特徴とする放射線断層撮影装置。
  2. 請求項1に記載の放射線断層撮影装置において、
    前記検出データに含まれる放射線の検出強度データに対して重み付けを行う重み付け手段を備え、
    ある単位検出器リングにて前記消滅放射線対を検出した場合、そのとき形成された検出データは、前記振り分け手段によって複製され、
    振り分け手段は、そのうちの一方を前記最近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れるとともに、
    他方を前記最近仮想断面に次いで前記基準点に近接した前記仮想断面である次近仮想断面における断層画像を形成する際に組み入れ、
    前記検出データに含まれる放射線の検出強度データ、および複製された検出データに含まれる放射線の検出強度データは、前記重み付け手段によって、前記基準点に対する前記最近仮想断面と、前記次近仮想断面との位置関係を基に重み付けが行われることを特徴とする放射線断層撮影装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の放射線断層撮影装置において、
    前記振り分け手段と、前記画像形成手段との間に設けられたデータ記憶手段を更に備えることを特徴とする放射線断層撮影装置。
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