JP2010196603A - 燃料流量計測装置、燃料流量計測方法、排気管内燃料直接噴射システム、排気管内燃料直接供給方法、排気ガス浄化システム、及び、排気ガス浄化方法 - Google Patents

燃料流量計測装置、燃料流量計測方法、排気管内燃料直接噴射システム、排気管内燃料直接供給方法、排気ガス浄化システム、及び、排気ガス浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】内比較的簡単な構成で燃料流量を計測できる燃料流量計測装置と燃料流量計測方法を提供する。
【解決手段】内燃機関2の燃料fが通過する燃料通路12に直列又は並列に設けて、燃料fの流量を計測する燃料流量計測装置20において、内部に設けた計測用燃料通路23を通過する燃料f1を加熱する電熱線24を設け、該電熱線24に供給する電力量Pmと、燃料温度T1と前記電熱線24の温度Tcとの温度差ΔTcとの関係に基づいて、計測された電力量Pm、若しくは、計測された燃料f1の温度T1と前記電熱線24の温度Tcとの温度差ΔTcから、該燃料流量計測装置20を通過する燃料流量Qfを算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車搭載のディーゼルエンジン等の内燃機関の燃料通路に直列又は並列に設けて、燃料通路を通過する燃料量を計測する燃料流量計測装置、燃料流量計測方法、排気管内燃料直接噴射システム、排気管内燃料直接供給方法、排気ガス浄化システム、及び、排気ガス浄化方法に関する。
軽油やガソリンを燃料とする自動車等に搭載された内燃機関の排気ガスを浄化するために、内燃機関の排気通路に排気ガス浄化装置(後処理装置)を設けて排気ガスを浄化している。この排気ガス浄化装置としては、三元触媒等の酸化触媒(DOC)、NOx吸蔵還元型触媒(LNT)、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)や触媒付きDPF(CSF)等が用いられている。
三元触媒等の酸化触媒は触媒作用により、未燃炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)や窒素酸化物(NOx)を酸化する。NOx吸蔵還元型触媒は、アルカリ又はアルカリ土類金属を貴金属と共に担持し、排気ガスの空燃比がリーン状態で一酸化窒素(NO)を二酸化窒素(NO)に酸化し、硝酸塩として触媒上に吸着してNOxを浄化し、排気ガスの空燃比がリッチ状態で吸着したNOxを放出すると共に放出されたNOxを還元する。
また、触媒付きDPFは、排気ガス温度や触媒温度がPM燃焼開始温度以下の場合にPMを捕集して排気ガスを浄化し、捕集したPMがある程度蓄積した段階で触媒付きDPFをPM燃焼開始温度以上に昇温して燃焼除去し、これにより排気ガスを浄化している。
このNOx吸蔵還元型触媒においては、NOx吸蔵能力が飽和に達する前に、排気ガスの空燃比をリーン状態からリッチ状態に切り替えて、NOx吸蔵還元型触媒からNOxを放出させると共に、放出されたNOxを還元浄化している。このNOx吸蔵能力を回復するための処理をNOx再生処理と呼んでいる。このNOx再生処理では、触媒に入る排気ガスのλ(空気過剰率)を1より小さい値に下げる処理を定期的に繰り返しながら、NOx吸蔵能力の回復を行っている。
また、NOx吸蔵還元型触媒においては、内燃機関の燃料中に硫黄成分が含まれており、この硫黄成分が硫酸塩として触媒上に吸着されてしまうために、NOx吸蔵材のNOx吸蔵能力が低下するという硫黄被毒の問題がある。この硫黄被毒からNOx吸蔵材を再生するために、触媒を700℃程度まで昇温させて、この温度に維持しながら排気ガスをリッチ状態にしてNOx吸蔵材の脱硫処理を行っている。
また、PMを捕集するDPF装置においても、酸化触媒やPM酸化触媒を担持して、DPFに捕集されたPMの燃焼開始温度を低下させる触媒付きDPFが用いられているが、この触媒付きDPFでも目詰まりによる排圧上昇を回避するために、捕集されたPMの量がある程度増加した段階で、排気ガスの昇温により触媒付きDPFを550℃程度まで昇温して捕集されたPMを燃焼除去するPM再生処理を行っている。
このNOx再生処理、脱硫処理、及び、PM再生処理において、触媒温度を短時間で上昇させたり、排気ガスを空燃比リッチ状態にしたりするために、気筒(シリンダ)内燃料噴射制御によるポスト噴射と排気管内へ燃料を直接噴射する排気管内燃料直接噴射が行われている。
この排気管内燃料直接噴射における燃料の供給では、燃料噴射弁(インジェクター)を用いて、排気ガスより高い圧力で燃料を噴射する。この燃料噴射弁では、内部の噴射機構を構成する部品の潤滑を燃料の潤滑作用を利用して行って、これらの部品の安定した動作を確保している。また、この潤滑作用を円滑にするために、水循環による冷却構造を設け燃料を冷却している。
しかしながら、断続的に噴射した燃料の一部が先端部に残留し、この残留した燃料が高温の排気ガスに曝されると、燃料中の炭素成分が固化し、噴射孔に付着し、噴射通路を小さくなり、円滑な燃料噴射が妨げられる。そのため、適正な燃料噴射量で燃料を排気管内に供給できなくなる。
この排気管内燃料直接噴射を行うNOx再生処理、脱硫処理、及び、PM再生処理において、排気管内に噴射される燃料量が不足すると、触媒温度の昇温のための時間が長くなったり、触媒温度を目標の温度にすることや、空燃比のリッチ度合いを示す空気過剰率λを制御目標値にすることが困難となったりする。そのため、それぞれの処理が不十分となり、NOx浄化性能やPM浄化性能が低下してしまう。従って、排気管内燃料直接噴射においては、燃料噴射量を精度良く計測しながら燃料噴射をする必要があるが、燃料噴射量を比較的簡単な機構で精度良く計測することは難しいという問題がある。
この燃料流量の計測に関して、燃料を所定の圧力に設定されるリリーフ弁と、フィルタと流量計とから燃料流量検出部を構成し、この流量計を複数のピストンとシリンダ及びクランク軸で構成して、各ピストンが各シリンダに対して燃料の充填と排出を交互に行い、このピストンの往復運動により回転するクランク軸に永久磁石を取り付けて、磁気カップリングされた回転検出器を駆動して、流量に対応したパルス信号を取り出す構成がある(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、このような構成の燃料流量の計測方法では、装置が大きくなる上に、微細な流量を精度よく測定することが難しい。
特開平07−128110号公報(段落〔0003〕〔0004〕)
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的簡単な構成で燃料流量を計測できる燃料流量計測装置と燃料流量計測方法を提供することにある。
また、更なる目的は、実際に噴射された量の計測量に基づいて、排気管内燃料直接噴射システムの噴射制御量を修正しながら、排気ガス浄化装置に燃料を供給できる排気管内燃料直接噴射システム及び排気管内燃料直接供給方法を提供することにある。
また、更なる目的は、NOx吸蔵還元型触媒等を加熱する際などの排気管内燃料直接噴射による空燃比制御において、触媒温度によるフィードバック制御に加えて、排気管内燃料直接噴射量の計測値に基づいて、空気過剰率λによるフィードバック制御を行うことができる排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の燃料流量計測装置は、内燃機関の燃料が通過する燃料通路に直列又は並列に設けて、燃料の流量を計測する燃料流量計測装置において、内部に設けた計測用燃料通路を通過する燃料を加熱する電熱線を設け、該電熱線に供給する電力量と、燃料温度と前記電熱線の温度との温度差との関係に基づいて、計測された電力量、若しくは、計測された燃料の温度と前記電熱線の温度との温度差から、該燃料流量計測装置を通過する燃料流量を算出するか、又は、前記電熱線に供給する電力量と、前記燃料流量計測装置若しくは前記計測用燃料通路若しくは前記燃料通路を通過する燃料の昇温量との関係に基づいて、計測された電力量若しくは計測された燃料の昇温量から、該燃料流量計測装置を通過する燃料流量を算出するように構成される。
燃料流量計測装置を通過する燃料の温度よりも予め設定した温度量だけ高く、電熱線の温度を維持するときの電力量から、又は、電熱線に予め設定した電力量を供給したときの燃料と電熱線の温度差から、又は、燃料流量計測装置若しくは計測用燃料通路を通過する燃料を予め設定した昇温量に昇温するのに要する電力量から、又は、電熱線に予め設定した電力量を供給したときの燃料の昇温量から、燃料流量計測装置を通過する燃料流量を算出し、この算出された流量から燃料通路を通過する燃料流量を検出する。この電熱線は例えば、計測用燃料通路の外周に密着させて巻きつけたヒータコイル等で形成することができる。
この構成によれば、電熱線から奪われる熱量は計測用燃料通路を通過する燃料の流量に関係するので、電熱線に供給する電力量と、燃料と電熱線の温度差との関係から、容易に、燃料流量を算出することができる。例えば、電熱線の温度を燃料流量計測装置に流入する燃料の温度よりも予め設定した温度量(例えば、1℃)だけ高く維持するときの電力量の変化(例えば、電圧一定時の電流の変化)から、燃料流量を算出できる。これにより、燃料の微小流量を検知できる。この場合は、電熱線の温度は、燃料を加熱するのに必要な熱量(=燃料流量×比熱)と放熱量に関係するので、この放熱量を考量して、燃料流量と電力量と温度差との関係を、予め求めておく。
例えば、一定の電圧を印加して、電熱線の温度が、燃料の温度に比べて予め設定した温度差だけ高くなるように、この温度差をパラメータとするフィードバック制御を行い、そのときに検出された電流量から燃料流量を算出する。
また、予め設定した電力量で燃料を加熱する場合には、一定の電圧で一定の電流量で電力を電熱線に供給して計測用燃料通路を通過する燃料を加熱し、そのときの電熱線の温度と、燃料流量計測装置若しくは計測燃料用通路若しくは燃料通路を通過した燃料の温度との温度差を検出し、その温度差から燃料流量を算出する。
また、燃料流量計測装置若しくは計測燃料用通路若しくは燃料通路を通過した燃料の流量に対する、燃料の昇温量と計測用燃料通路に設けた電熱線へ供給した電力量の関係から、電流計と温度計等の検出値を基に容易に燃料流量を算出できる。つまり、燃料を加熱する電力量と、燃料を昇温するのに必要な熱量と、燃料流量との関係から燃料流量を算出する。これにより、燃料の微小流量を検知できる。この場合は、燃料を昇温するのに必要な熱量は、燃料の熱容量(=燃料流量×比熱)と放熱量の和となるので、この放熱量を考量して、燃料流量と電力量と昇温量との関係を、予め求めておく。
例えば、予め設定した昇温量に燃料を加熱する場合には、一定の電圧を印加して燃料流量計測装置若しくは計測燃料用通路若しくは燃料通路を通過した燃料温度が、予め設定した昇温量になるように燃料温度をパラメータとするフィードバック制御を行い、そのときに検出された電流量から燃料流量を算出する。
また、予め設定した電力量で燃料を加熱する場合には、一定の電圧で一定の電流量で電力を電熱線に供給して、燃料流量計測装置若しくは計測燃料用通路若しくは燃料通路を通過する燃料を加熱し、そのときに、燃料流量計測装置若しくは計測燃料用通路若しくは燃料通路を通過した燃料の昇温量を検出し、その昇温量から燃料流量を算出する。
また、上記の燃料流量計測装置において、内部に前記燃料通路に接続する主燃料通路を設けると共に、この主燃料通路から分岐してこの主燃料通路若しくは前記燃料通路に合流するように前記計測用燃料通路を設けて構成する。この構成によれば、計測用燃料通路に流れる燃料流量を、燃料流量計測装置を通過する燃料流量よりも少なくすることができるので、少量の電力で、電熱線と計測用燃料通路を通過する燃料を大きく昇温できるようになり、比較的大きな燃料流量を計測できるようになる。
また、上記の燃料流量計測装置において、前記計測用燃料通路に、通過する燃料量を調整する流量調整弁を設けて構成する。この構成によれば、燃料流量に対して計測用燃料通路を流れる燃料流量と電熱線による加熱量とのバランスが悪いときに、この流量調整弁により計測用燃料通路を通過する燃料の流量を調節して、計測に適した流量にすることができる。
つまり、計測用燃料通路を流れる燃料の流量が多く、流速が早すぎて、電力値の変化の計測に不都合が生じる場合には、この流量調整弁で計測用燃料通路を流れる燃料量を調整して電力値の変化を測定し易い範囲にすることができる。
上記の目的を達成するための本発明の排気管内燃料直接噴射システムは、内燃機関の排気通路の排気ガス浄化装置に燃料を供給する排気管内燃料直接噴射において、上記の燃料流量計測装置を用いて計測した燃料流量に基づいて、前記排気ガス浄化装置に燃料を供給するように構成される。
この構成によれば、排気管内燃料直接噴射システムの燃料噴射弁(インジェクター)の個体差による排気管内への燃料噴射量のばらつきに対し、実際に噴射されて量を計測しながら噴射することができるので、この計測された噴射量により、噴射制御量を修正できるようになる。また、燃料噴射弁の詰まりによる噴射の停止や噴射量の低下等の不具合が生じた場合に、燃料流量計測装置で計測された燃料流量に基づいて、警告することができるようになる。
上記の目的を達成するための本発明の排気ガス浄化システムは、内燃機関の排気通路に排気ガス浄化装置を備え、該排気ガス浄化装置に排気管内燃料直接噴射で燃料を供給する排気ガス浄化システムにおいて、上記の排気管内燃料直接噴射システムを用いて構成される。この構成によれば、NOx吸蔵還元型触媒等を加熱する際に、触媒温度によるフィードバック制御に加えて、排気管内燃料直接噴射の噴射量の計測値に基づいて、空気過剰率λによるフィードバック制御を行うことができるようになる。
上記の目的を達成するための本発明の燃料流量計測方法は、内燃機関の燃料を通過する燃料通路に直列又は並列に設けて燃料の流量を計測する燃料流量計測装置を用いて燃料流量計測方法において、内部に設けた計測用燃料通路を通過する燃料を加熱する電熱線に供給する電力量と、前記燃料流量計測装置に流入する燃料の温度と前記電熱線の温度との温度差との関係に基づいて、計測された電力量、若しくは、計測された燃料の温度と前記電熱線の温度との温度差から、前記燃料通路を通過する燃料流量を算出するか、又は、前記電熱線に供給する電力量と、前記燃料流量計測装置若しくは前記計測用燃料通路若しくは前記燃料通路を通過する燃料の昇温量との関係に基づいて、計測された電力量若しくは計測された燃料の昇温量から、前記燃料通路を通過する燃料流量を算出することを特徴とする方法である。
この方法によれば、燃料通路の通過量に対する、燃料と電熱線の温度差と電熱線へ供給された電力量との関係に基づいて、又は、燃料通路の通過量に対する、燃料の昇温量と電熱線へ供給された電力量との関係に基づいて、電流計と温度計等の検出値から容易に燃料流量を算出できる。
また、上記の燃料流量計測方法において、前記計測用燃料通路には、前記燃料通路に接続する主燃料通路から分岐した燃料を通過させると共に、前記計測用燃料通路を通過する燃料量を流量調整弁で調整する。この方法によれば、計測用燃料通路に流れる燃料流量を、燃料通路を流れる燃料流量よりも少なくすることができるので、少量の電力で燃料を大きく昇温できるようになり、比較的大きな燃料流量を計測できるようになる。また、燃料流量に対して計測用燃料通路を流れる燃料流量と電熱線による加熱量とのバランスが悪いときに、この流量調整弁により燃料流量を調節して、計測用燃料通路を流れる燃料の流量を計測に適した燃料流量にすることができる。
上記の目的を達成するための本発明の排気管内燃料直接供給方法は、内燃機関の排気通路の排気ガス浄化装置に燃料を供給する排気管内燃料直接噴射方法において、上記の燃料流量計測方法を用いて計測した燃料流量に基づいて、前記排気ガス浄化装置に燃料を供給することを特徴とする方法である。
この方法によれば、排気管内燃料直接噴射システムの燃料噴射弁の個体差による排気管内への燃料噴射量のばらつきを、燃料流量の計測値に基づいて修正できる。また、燃料噴射弁の詰まりによる噴射の停止や噴射量の低下等の不具合に対して、燃料噴射量の計測に基づいて、警告することができるようになる。
上記の目的を達成するための本発明の排気ガス浄化方法は、内燃機関の排気通路に排気ガス浄化装置を備え、該排気ガス浄化装置に排気管内燃料直接噴射で燃料を供給する排気ガス浄化方法において、上記のの排気管内燃料直接供給方法を用いる方法である。この方法によれば、NOx吸蔵還元型触媒等を加熱する際に、触媒温度によるフィードバック制御に加えて、排気管内燃料直接噴射量の計測値に基づく、空気過剰率λによるフィードバック制御ができるようになる。
本発明に係る燃料流量計測装置及び燃料流量計測方法によれば、燃料通路の通過量に対する、計測用燃料通路に設けた電熱線への電力量と、燃料と電熱線との温度若しくは燃料の昇温量との関係に基づいて、電流計と温度計等の検出値から容易に燃料流量を算出でき、しかも、微小流量に対しても精度良く計測できる。
また、本発明に係る排気管内燃料直接噴射システム及び排気管内燃料直接供給方法によれば、排気管内に噴射される燃料流量を精度よく計測できるので、排気管内燃料直接噴射システムの燃料噴射弁(インジェクター)の個体差による排気管内への燃料噴射量のばらつきに対し、実際に噴射された量を計測しながら、この計測された噴射量により、噴射制御量を修正できるようになる。また、燃料噴射弁の詰まりによる排気管内燃料直接噴射の停止や噴射量の低下等の不具合に対して警告できるようになる。
また、本発明に係る排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法によれば、NOx吸蔵還元型触媒等を加熱する際などの排気管内燃料直接噴射による空燃比制御において、触媒温度によるフィードバック制御に加えて、排気管内燃料直接噴射量の計測値に基づく、空気過剰率λを目標値にするためのフィードバック制御が可能となる。
本発明の第1及び第2の実施の形態の燃料流量計測装置の構成を示した図である。 本発明の第3及び第4の実施の形態の燃料流量計測装置の構成を示した図である。 本発明の第3及び第4の実施の形態の他の燃料流量計測装置の構成を示した図である。 本発明の実施の形態の排気管内燃料直接噴射システム及び排気ガス浄化システムの構成を示した図である。
以下、本発明に係る実施の形態の燃料流量計測装置、燃料流量計測方法、排気管内燃料直接噴射システム、排気管内燃料直接供給方法、排気ガス浄化システム、及び、排気ガス浄化方法について、図面を参照しながら説明する。図1に本発明の実施の形態の燃料流量計測装置の構成を、図2に排気管内燃料直接噴射システム及び排気ガス浄化システムの構成を示す。
図1に示すように本発明の実施の形態の燃料流量計測装置20は、筐体(ケース)21に燃料入口部21aと燃料出口部21bを設けて構成し、この筐体21の内部に主燃料通路22を、一端側を燃料入口部21aに、他端側を燃料出口部21bにそれぞれ接続して設ける。この燃料入口部21aと燃料出口部21bがエンジン(内燃機関)の燃料通路に接続される。
この燃料流量計測装置20は通常は燃料通路に直列に接続されるが、燃料通路を流れる燃料量が多いときには、燃料通路を分岐したバイパス通路に燃料流量計測装置20を配置し、この燃料流量計測装置20を燃料通路と並列に設けて、この燃料流量計測装置20を流れる燃料量を適正な燃料量の範囲、即ち、精度良く計測できる範囲に収まるようにする。
筐体21の内部の主燃料通路22から分岐して、この主燃料通路22に合流するように計測用燃料通路23を設ける。この構成により、計測用燃料通路23に流れる燃料流量を、燃料流量計測装置20を流れる燃料流量よりも少なくすることができる。これにより、燃料流量計測装置20で、計測する燃料流量の範囲を広くすることができる。なお、計測用燃料通路23には、燃料通路を流れる燃料の一部が流れればよいので、計測用燃料通路23を流れた燃料は、主燃料通路22に戻してもよく、燃料流量計測装置20が接続される燃料通路に戻してもよい。
この計測用燃料通路23の外周に密着して巻き付けたヒータコイル等で、計測用燃料通路23を通過する燃料f1を加熱する燃料加熱用の電熱線24を設ける。この電熱線24は筐体21の外側の定電圧電源25に接続線26aで接続され、この接続線26aに設けられた電流計(又は抵抗)26bにより、接続線26aを通る電流値Im(Ic)を電圧値Vmに変換して、この電圧値Vmを制御装置30aに入力する。この電熱線24は、主燃料通路21から分岐する計測用燃料通路23に設けることにより、少量の電力で燃料f1を大きく昇温できるようになる。
更に、計測用燃料通路23に、通過する燃料f1の流量Qf1を調整する流量調整弁27を設ける。これにより、燃料流量計測装置20を通過する燃料fmの流量Qmと計測用燃料通路23を流れる燃料f1の流量Qf1との割合を変化させる。また、電熱線24からの放熱を少なくするために、筐体21の内部には空気又は保温剤を充填して、電熱線24で発生する熱が効率よく燃料f1の昇温に使用されるようにする。
第1及び第2の実施の形態の燃料流量計測装置20では、更に、図1に示すように、燃料流量計測装置20に流入し通過する燃料fmの温度T1を計測するための第1燃料温度計28aを主燃料通路22の計測用燃料通路23の分岐部位よりも上流側に設け、更に、電熱線24の温度Tcを計測するための電熱線用温度計29を設ける。なお、この第1燃料温度計28aは、電熱線24よりも上流側であれば、計測用燃料通路23に設けてもよい。
第1の実施の形態の燃料流量計測装置20においては、電熱線24に定電圧電源25から一定の電圧を印加して、電熱線24の温度が、燃料fmの温度に比べて予め設定した温度差ΔTcだけ高くなるように、この温度差ΔTcをパラメータとするフィードバック制御を行い、そのときに検出された電流量Imから燃料流量Qf1を算出する。
この方法によれば、電熱線24から奪われる熱量は計測用燃料通路23を通過する燃料f1の流量Qf1に関係するので、電熱線24に供給する電力量Pmと、燃料温度T1と電熱線24の温度Tcとの温度差ΔTcとの関係から、容易に、燃料流量Qf1を算出することができる。
つまり、燃料流量計測装置20に燃料fmが流入すると、流量調整弁27によって決められた割合で、燃料fmの一部f1が計測用燃料通路23を通過する。この燃料f1の通過により、電熱線24からの放熱が増加するので、電熱線24に流れる電流Imが増加される。この電流Imの変化を制御装置30aで検出し、通過する燃料fmの流量Qfmを算出する。
電熱線24の温度Tcは、電熱線24における電力消費で発熱する発熱量と、燃料f1に伝熱される熱量と、その他の放熱量に関係した温度となる。この放熱量を考量して、燃料流量f1と電力量Pmとの関係を、実験等で予め求めておく。なお、厳密には電熱線24で発生する熱量は主燃料通路22を通過する燃料にも電熱されるので、この量を含めて補正する必要があるが、実験的に燃料流量f1と電力量Pmとの関係を求めておけば、この補正も含まれた形となる。
なお、排気管内燃料直接噴射で噴射する燃料は約1cm3/s程度であるので、燃料流量計測装置20の計測用燃料通路23の流路直径を0.2cmφとすると、燃料の通過速度は32cm/sの流速になる。一方、燃料噴射時間は7s(秒)程度であるので、流量計測のためのヒータからの放熱に伴う電流変化等を十分に計測できることになる。また、温度差ΔTは、1℃〜5℃程度とする。
この計測用燃料通路23を流れる燃料f1の流量Qf1と、流量調整弁27の弁開度と、燃料流量計測装置20を流れる燃料fmの流量Qfmとの関係を予め実験等により設定し、制御装置30aにマップデータ等記憶しておくことにより、容易に、流量Qf1から流量Qfmを算出することができる。この流量Qfmが燃料流量計測装置20を流れる燃料fmの流量となる。
また、第2の実施の形態の燃料流量計測装置20においては、電熱線24に定電圧電源25から一定の電流Icで一定の電力量Pcを供給して、燃料fmの温度T1と電熱線24の温度Tcとの温度差ΔTcを検出する。この検出された温度差ΔTcから、電熱線24に供給する電力量Pcと、燃料温度T1と電熱線24の温度Tcとの温度差ΔTcとの関係に基づいて燃料流量Qf1を算出する。また、第1の実施の形態と同様に、流量Qf1と流量調整弁27の弁開度と流量Qfmとの関係に基づいて、流量Qf1から流量Qfmを算出する。
次に、第3及び第4の実施の形態の燃料流量計測装置20について説明する。この第3及び第4の実施の形態では、図2に示すように、燃料流量計測装置20に流入し通過する燃料fmの温度T1を計測するための第1燃料温度計28aを主燃料通路22の計測用燃料通路23の分岐部位よりも上流側に設ける。それと共に、計測用燃料通路23で電熱線24により加熱され昇温された燃料fmの温度T2を計測するための第2燃料温度計28bを主燃料通路22の計測用燃料通路23の合流部位よりも下流側に設ける。
第3の実施の形態の燃料流量計測装置20においては、電熱線24に定電圧電源25から一定の電圧を印加して、加熱後の燃料fmの温度T2が、加熱前の燃料fmの温度T1に比べて予め設定した温度差(例えば、5℃程度)ΔT1だけ高くなるように、この昇温差ΔT1をパラメータとするフィードバック制御を行い、そのときに検出された電流量Imから燃料流量Qfmを算出する。
この方法によれば、電熱線24から奪われる熱量は計測用燃料通路23を通過する燃料f1の流量Qf1の昇温量ΔTf1に関係し、更には、燃料流量計測装置20に流入し通過する燃料fmの昇温量ΔT1に関係するので、電熱線24に供給する電力量Pmと、昇温量ΔT1との関係から、容易に、燃料流量Qfmを算出することができる。
なお、図3に示すように、第1燃料温度計28aを計測用燃料通路23の上流側に設けると共に第2燃料温度計28bを計測用燃料通路23の下流側に設けて、計測用燃料通路23を通過する燃料f1の昇温量ΔTf1を計測して、この昇温量ΔTf1をパラメータとするフィードバック制御を行い、そのときに検出された電流量Imから燃料流量Qf1を算出し、この流量Qf1から、流量Qf1と流量調整弁27の弁開度と流量Qfmとの関係に基づいて、流量Qfmを算出するようにしてもよい。
この場合は、主燃料通路21から分岐する計測用燃料通路23を設けて、この少量の燃料が流れる計測用燃料通路23で電熱線24による燃料加熱を行うことにより、少量の電力で燃料f1を大きく昇温できるようになり、燃料f1の昇温量ΔTf1の方が燃料fmの昇温量Δt1よりも大きくなるので、精度良く、比較的大きな燃料流量Qfmを計測できるようになる。
また、第4の実施の形態の燃料流量計測装置20においては、電熱線24に定電圧電源25から一定の電圧Vcと一定の電流Icで一定の電力Pcを供給して、加熱後の燃料fmの温度T2と加熱前の燃料fmの温度T1との差である昇温量ΔT1を検出する。この昇温量ΔT1から、電熱線24に供給する電力量Pmと昇温量ΔT1との関係に基づいて、燃料流量Qfを算出する。
なお、図3に示すように、第1燃料温度計28aを計測用燃料通路23の上流側に設けると共に第2燃料温度計28bを計測用燃料通路23の下流側に設けて、計測用燃料通路23を通過する燃料f1の昇温量ΔTf1を計測して、この計測用燃料通路23を通過する燃料f1の流量Qf1を算出し、この流量Qf1から、流量Qf1と流量調整弁27の弁開度と流量Qfmとの関係に基づいて、流量Qfmを算出するようにしてもよい。
上記の構成の燃料流量計測装置20及び燃料流量計測方法によれば、燃料流量計測装置20を通過する燃料fmの流量Qfmに対する、燃料fmと電熱線24の温度差ΔTc又は燃料fmの昇温量ΔTfと、電熱線24への電力量Pmの関係から、電流計又は電圧計と温度計等の検出値Vm(Im)、T1、Tc、T2から容易に燃料流量Qfmを算出できる。
また、流量調整弁27により、燃料流量計測装置20に流入する燃料fmの流量Qfmに対して、計測用燃料通路23を流れる燃料f1の流量Qf1と電熱線23による加熱量とのバランスが悪いときに、この流量調整弁27により燃料f1の流量Qf1を調節して、計測用燃料通路23を流れる燃料f1の流量Qf1を計測に適した燃料流量にすることができる。
例えば、計測用燃料通路23を流れる燃料f1の流量Qf1が多く、流速が早すぎて、電力値Pmの変化の計測に不都合が生じる場合には、この流量調整弁27で計測用燃料通路23を流れる燃料f1の流量Qf1を調整して電力値Pmの変化を測定し易い範囲にすることができる。
次に、この燃料流量計測装置20を用いて、燃料通路を通過する燃料ftの流量Qftを計測する場合について説明する。この燃料流量計測装置20を燃料配管に直列接続する場合では、この燃料ftの全量が燃料流量計測装置20を流れるので、燃料流量計測装置20を流れる燃料fmの流量Qfmが燃料通路を流れる燃料ftの流量Qftと等しくなる。
一方、燃料流量計測装置20を燃料通路に並列接続する場合では、燃料流量計測装置20を流れる燃料fmの流量Qfmは燃料通路を流れる燃料ftの流量Qftの一部となるので、その割合(Qfm/Qft)をR1とすると、燃料通路を流れる燃料ftの流量Qftは、燃料流量計測装置20を流れる燃料fmの流量Qfmの(1/R1)倍となる。
次に、上記の燃料流量計測装置20及び燃料流量計測方法を用いた排気管内燃料直接噴射システムと排気管内燃料直接噴射方法、及び、排気ガス浄化システムと排気ガス浄化方法について説明する。最初に、本発明に係る実施の形態の排気管内燃料直接噴射システムと排気管内燃料直接噴射方法が用いられる排気ガス浄化システム1について説明する。
図4に示すように、この排気ガス浄化システム1は、エンジン(内燃機関)2の吸気マニホールド2aに接続される吸気通路3に上流側からエアクーリーナ(図示しない)、吸気流量センサ(MAFセンサ)(図示しない)、ターボチャージャ4のコンプレッサ4a、インタークーラ(図示しない)、吸気弁(インテークスロットル)(図示しない)が設けられ、新気Aをエンジン2の気筒(シリンダ)に供給できるように構成される。
また、排気マニホールド2bに接続する排気通路5に、上流側からターボチャージャ4のタービン4bと排気管内燃料直接噴射用の燃料噴射弁(インジェクター)11と排気ガス浄化装置6を備えて構成される。
この燃料噴射弁11は、上記の燃料流量計測装置20を備えた燃料供給配管12を経由して、燃料供給ポンプ13で昇圧された後の燃料fを供給される。この燃料供給ポンプ13は燃料供給配管14を経由して図示しない燃料タンクから燃料fを吸引して、コモンレール経由で気筒(シリンダ)に配置された燃料噴射弁(図示しない)と、排気管内燃料直接噴射用の燃料噴射弁11に燃料fを供給する。
これらの燃料噴射弁11、燃料流量計測装置20、燃料供給配管12、燃料供給ポンプ13、制御装置30a等により排気管内燃料直接噴射システム10が構成される。
排気ガス浄化装置6は、図4の構成では、酸化触媒装置(DOC)6a、NOx吸蔵還元型触媒装置(LNT)6b、触媒付きフィルタ装置(CSF)6cで構成されている。
酸化触媒装置6aは、多孔質のセラミックのハニカム構造の担持体に、白金等の酸化触媒を担持させて形成される。この酸化触媒は、排気ガス中のHCやCOを酸化して排気ガスを浄化する役割と、NOx吸蔵還元型触媒のNOx吸蔵能力を回復するためのNOx再生や、硫黄被毒からの回復のための脱硫処理の際や、触媒付きフィルタのPM再生処理の際に、排気通路5内に供給される燃料fの一部を酸化して排気ガスGの温度を昇温する役割とを持っている。
NOx吸蔵還元型触媒装置6bは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を貴金属と共に担持して形成され、酸素過剰な排気ガス中のNOを酸化して硝酸塩として触媒上に吸着させて、NOxを浄化する。このNOx吸蔵還元型触媒は、排気ガスがリーン空燃比では、NOxを吸蔵し、リッチ空燃比では、吸蔵したNOxを放出すると共に、この放出されたNOxを還元雰囲気中で還元して、NOxを低減する。このNOx放出のリッチ空燃比制御では、排気通路5内に燃料fを直接供給する。
また、NOx吸蔵還元型触媒においては、エンジン2の燃料中に硫黄成分が含まれており、この硫黄成分が硫酸塩として触媒上に吸着されてしまうために、NOx吸蔵材のNOx吸蔵能力が低下するという硫黄被毒の問題がある。この硫黄被毒からNOx吸蔵材を再生するために、排気通路5内に燃料fを噴射して、この燃料fを酸化触媒により酸化して排気ガスの温度を高めて、触媒を700℃程度まで昇温させて、この温度に維持しながら排気ガスをリッチ状態にしてNOx吸蔵材の脱硫処理を行う必要がある。
触媒付きフィルタ装置6cは、排気ガス中の粒子状物質(PM)を捕集するためのディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)を備えた触媒付きDPFで構成される。この触媒付きDPFは、多孔質のセラミックのハニカムのチャンネルの入口と出口を交互に目封じしたモノリスハニカム型ウォールフロータイプのフィルタ等で形成される。このフィルタの部分に白金や酸化セリウム等の触媒を担持する。
この触媒付きDPFにより、排気ガス中のPMは、多孔質のセラミックの壁で捕集される。このPMの捕集量が増加した場合には、排気通路5内に燃料fを噴射して、この燃料fを酸化触媒により酸化して排気ガスの温度を高めて、この高温の排気ガスにより触媒付きDPFをPMの燃焼開始温度まで上昇させて、捕集されたPMを強制的に燃焼除去して、触媒付きDPFのPM再生処理を行う。
更に、排気ガスGの温度Tgを測定するために、排気ガス浄化装置6の入口に排気ガス温度センサ7aが、また、排気ガス浄化装置6の触媒温度を測定するための触媒温度センサ7bと、排気ガス中の空気過剰率(λ)又は酸素濃度を測定するためのλ(空気過剰率)センサ7cが配設される。
これらのセンサ7a、7b、7c等の測定値とエンジン2の運転状態とエンジン2の運転制御に必要なデータを入力して排気ガス浄化システム1の排気ガス浄化制御や再生制御を行うエンジン制御装置30が設けられている。このエンジン制御装置30はECU(エンジンコントロールユニット)と呼ばれる制御装置である。排気管内燃料直接噴射システム10の制御装置30aはこのエンジン制御装置(ECU)30に含まれる形で設けられる。このエンジン制御装置30は、エンジン2からのデータと吸入空気量センサ(図示しない)等の検出値に基づいて、吸気弁(図示しない)、燃料供給ポンプ13、燃料噴射弁11、EGR通路8のEGR弁9等を制御する。
この排気ガス浄化システム1において、排気管内燃料噴射システム10を用いて、NOx再生処理、脱硫処理及びPM再生処理等において、燃料流量計測装置20で直接噴射する燃料流量を計測しながら、燃料供給ポンプ13で昇圧された燃料fを燃料噴射弁11から噴射して、排気管内燃料直接を行う。
この排気管内燃料直接噴射では、エンジン2の排気通路5の排気ガス浄化装置6に燃料fを供給する排気管内燃料直接噴射における燃料流量の計測に、上記の燃料流量計測装置20を用いているので、燃料噴射弁11の個体差による排気管内燃料噴射量のばらつきに対し、実噴射量計測による修正が可能となる。また、触媒加熱時の温度制御フィードバックに加え、排気管内燃料実噴射量による空気過剰率λのフィードバック制御が可能となる。更に、燃料噴射弁11の詰まりによる排気管内噴射の停止や噴射量の低下等の不良事象に対して、実噴射量の計測値に基づいて不良発生の警告をすることが可能となる。
また、排気管内燃料直接噴射方法では、エンジン回転数が予め設定したエンジン回転すよりも高くなったことを確認してから、排気管内直接噴射を行い、排気通路5への排気管内燃料直接噴射の燃料fの噴射量において指示量と計測とを比べて、指示量に比べて計測値が少ない場合には燃料噴射弁11における噴射時間を増やして燃料噴射量を増加し、逆に指示量に比べて計測値が多い場合には噴射を停止する。
これにより、排気管内に噴射する燃料量の指示量に対して、燃料噴射弁11の先端部の詰まり等により燃料fの流量が低下した場合には噴射時間を長めに修正することができるので必要燃料量の確保ができ、また、噴射の停止により実際の噴射量が指示量より多くなることを防止できる。
それと共に、この指示量と計測された噴射量との差を用いて、次回の排気管内燃料直接噴射のときの燃料噴射弁11への指示値の基になる噴射要求値の修正を行う。この噴射要求値の修正は、エンジン回転数と負荷(エンジンのシリンダへの燃料噴射量)に対しての排気管内燃料直接噴射の噴射量を示すマップデータを補正することにより行う。
上記の排気管内燃料直接噴射システムと排気管内燃料直接噴射方法によれば、排気管内に噴射される燃料fの流量を精度よく計測できるので、排気管内燃料直接噴射システム10の燃料噴射弁11の個体差による排気管内への燃料噴射量のばらつきに対し、実際に噴射された量を計測しながら、この計測された噴射量により、噴射制御量を修正できるようになる。また、燃料噴射弁の詰まりによる排気管内燃料直接噴射の停止や噴射量の低下等の不具合に対して警告できるようになる。
また、上記の排気ガス浄化システム1及び排気ガス浄化方法によれば、NOx吸蔵還元型触媒等を加熱する際などの排気管内燃料直接噴射による空燃比制御において、触媒温度によるフィードバック制御に加えて、排気管内燃料直接噴射量の計測値に基づく、空気過剰率λを目標値にするためのフィードバック制御ができるようになる。
本発明の燃料流量計測装置及び燃料流量計測方法は、燃料通路の通過量に対する、計測用燃料通路に設けた電熱線への電力量と、燃料と電熱線との温度若しくは燃料の昇温量との関係に基づいて、電流計と温度計等の検出値から容易に燃料流量を算出でき、また、微小流量に対しても精度良く計測できるので、内燃機関の排気管内燃料直接噴射などの燃料通路をはじめ、多くの燃料通路を通過する燃料の流量計測に利用できる。
また、本発明の排気管内燃料直接噴射システム及び排気管内燃料直接供給方法は、排気管内に噴射される燃料流量を精度よく計測できるので、排気管内燃料直接噴射システムの燃料噴射弁(インジェクター)の個体差による排気管内への燃料噴射量のばらつきに対し、実際に噴射された量を計測しながら、この計測された噴射量により、噴射制御量を修正でき、また、燃料噴射弁の詰まりによる排気管内燃料直接噴射の停止や噴射量の低下等の不具合に対して警告できるので、排気管内燃料直接噴射を行う排気ガス浄化システムや排気ガス浄化方法に用いることができる。
また、本発明の排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法は、NOx吸蔵還元型触媒等を加熱する際などの排気管内燃料直接噴射による空燃比制御において、触媒温度によるフィードバック制御に加えて、排気管内燃料直接噴射量の計測値に基づく、空気過剰率λを目標値にするためのフィードバック制御が可能となるので、自動車に搭載する内燃機関等の排気通路における排気ガス浄化システム及び排気ガス浄化方法として利用できる。
1 排気ガス浄化システム
2 エンジン(内燃機関)
5 排気通路
6 排気ガス浄化装置
6a 酸化触媒装置(DOC)
6b NOx吸蔵還元型触媒装置(LNT)
6c 触媒付きフィルタ装置(CSF)
10 排気管内燃料直接噴射システム
11 燃料噴射弁(インジェクター)
13 燃料供給ポンプ
20 燃料流量計測装置
21 筐体(ケース)
21a 燃料入口部
21b 燃料出口部
22 主燃料通路
23 計測用燃料通路
24 電熱線(ヒータコイル)
27 流量調整弁
28a 第1燃料温度計
28b 第2燃料温度計
29 電熱線用温度計
30 エンジン制御装置
30a 制御装置
f1、fm、ft 燃料
G 排気ガス
Ic、Im 電流値
Pc、Pm 電力値
Qf1、Qfm、Qft 燃料の流量
T1、Tf1 燃料の温度(加熱前)
T2、Tf2 燃料の温度(加熱後)
Vc、Vm 電圧値
ΔTc 温度差
ΔT1、ΔTf、ΔTf1 昇温差

Claims (9)

  1. 内燃機関の燃料が通過する燃料通路に直列又は並列に設けて、燃料の流量を計測する燃料流量計測装置において、内部に設けた計測用燃料通路を通過する燃料を加熱する電熱線を設け、該電熱線に供給する電力量と、燃料温度と前記電熱線の温度との温度差との関係に基づいて、計測された電力量、若しくは、計測された燃料の温度と前記電熱線の温度との温度差から、該燃料流量計測装置を通過する燃料流量を算出するか、又は、前記電熱線に供給する電力量と、前記燃料流量計測装置若しくは前記計測用燃料通路若しくは前記燃料通路を通過する燃料の昇温量との関係に基づいて、計測された電力量若しくは計測された燃料の昇温量から、該燃料流量計測装置を通過する燃料流量を算出することを特徴とする燃料流量計測装置。
  2. 内部に前記燃料通路に接続する主燃料通路を設けると共に、この主燃料通路から分岐してこの主燃料通路若しくは前記燃料通路に合流するように前記計測用燃料通路を設けたことを特徴とする請求項1記載の燃料流量計測装置。
  3. 前記計測用燃料通路に、通過する燃料量を調整する流量調整弁を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の燃料流量計測装置。
  4. 内燃機関の排気通路の排気ガス浄化装置に燃料を供給する排気管内燃料直接噴射において、請求項1,2又は3に記載の燃料流量計測装置を用いて計測した燃料流量に基づいて、前記排気ガス浄化装置に燃料を供給することを特徴とする排気管内燃料直接噴射システム。
  5. 内燃機関の排気通路に排気ガス浄化装置を備え、該排気ガス浄化装置に排気管内燃料直接噴射で燃料を供給する排気ガス浄化システムにおいて、請求項4に記載の排気管内燃料直接噴射システムを用いることを特徴とする排気ガス浄化システム。
  6. 内燃機関の燃料を通過する燃料通路に直列又は並列に設けて燃料の流量を計測する燃料流量計測装置を用いて燃料流量計測方法において、内部に設けた計測用燃料通路を通過する燃料を加熱する電熱線に供給する電力量と、前記燃料流量計測装置に流入する燃料の温度と前記電熱線の温度との温度差との関係に基づいて、計測された電力量、若しくは、計測された燃料の温度と前記電熱線の温度との温度差から、前記燃料通路を通過する燃料流量を算出するか、又は、前記電熱線に供給する電力量と、前記燃料流量計測装置若しくは前記計測用燃料通路若しくは前記燃料通路を通過する燃料の昇温量との関係に基づいて、計測された電力量若しくは計測された燃料の昇温量から、前記燃料通路を通過する燃料流量を算出することを特徴とする燃料流量計測方法。
  7. 前記計測用燃料通路には、前記燃料通路に接続する主燃料通路から分岐した燃料を通過させると共に、前記計測用燃料通路を通過する燃料量を流量調整弁で調整することを特徴とする請求項6記載の燃料流量計測方法。
  8. 内燃機関の排気通路の排気ガス浄化装置に燃料を供給する排気管内燃料直接噴射方法において、請求項5,6又は7に記載の燃料流量計測方法を用いて計測した燃料流量に基づいて、前記排気ガス浄化装置に燃料を供給することを特徴とする排気管内燃料直接供給方法。
  9. 内燃機関の排気通路に排気ガス浄化装置を備え、該排気ガス浄化装置に排気管内燃料直接噴射で燃料を供給する排気ガス浄化方法において、請求項8に記載の排気管内燃料直接供給方法を用いることを特徴とする排気ガス浄化方法。
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