JP2010195481A - 二種混合容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造の簡素化を図ることができる二種混合容器を提案する。
【解決手段】二種混合容器を、頂部において開口する口頚部1aを有し、その内側に主物の充填空間Mを形成する容器本体1と、この容器本体1の口頚部1aの内側に着脱自在に保持され、その内側に副物の装填空間Mを備えた注出栓2とを備えた物にて構成する。そして、前記注出栓2に、主物を副物の装填空間M1内に流入させる複数開孔4aを有する底壁部4と、副物の装填空間Mに流入させた主物を外界へ向けて排出する複数の開孔3aを備えた天井壁部3と、ヒンジhを介して揺動可能に保持され、前記天井壁部3及び注出口を覆い隠す蓋体5とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、使用直前に主物(例えば、容器本体側に充填される液体物)と副物(例えば、薬剤や茶葉等)を混合(主物を副物に接触させる場合を含むものとする)させて注出することができる二種混合容器に関するものである。
種類の異なる内容物を使用直前に混合して注出する二種混合容器は、毛染め剤等の薬剤のみならずお茶等の飲料分野へも適用される傾向にあり、その需要は今後益々増大していくと見込まれており、この点に関する先行技術としては、主筒からの離脱によるキャップ部材の抜取りによって、副物を入れた収納筒を容器体内へ落下させる構造の混合容器が知られている(特許文献1参照)。
特開2006−44693号公報
ところで、従来のこの種の混合容器は、構造の複雑化により部品点数が多くなるのが避けられないことから効率的な組み付けを実施するのが難しい不具合があり、未だ改良の余地が残されていた。
本発明の課題は、従来の混合容器において生じていた上記の不具合を解消できる新規な
二種混合容器を提案するところにある。
本発明は、頂部において開口する口頚部を有し、その内側に主物の充填空間を形成する容器本体と、この容器本体の口頚部の内側に着脱自在に保持され、その内側に副物の装填空間を備えた注出栓とを備え、
前記注出栓に、主物を副物の装填空間内に流入させる複数開孔を有する底壁部と、副物の装填空間に流入させた主物を外界へ向けて排出する複数の開孔を備えた天井壁部と、ヒンジを介して揺動可能に保持され、前記天井壁部及び注出口を覆い隠す蓋体とを設けたことを特徴とする二種混合容器である。
前記注出栓には、副物の装填空間を貫き、該主物を直接外界へ排出する経路を形成する中空体を設けることが可能であり、主物の出側端には複数の開孔を形成するのが好ましい。
前記注出栓は、容器本体の口頚部を入れ込む溝部を形成する内外二重の環状周壁から構成し、該環状周壁のうち、内側に位置する周壁の内壁面に、その周りに沿い間隔をおいて配置され、該周壁の下端部より嵌入させた底壁部の突端に当接してその位置決めを行う縦リブを設けることができる。
容器本体の口頚部に、副物を装填した注出栓を配置し、容器本体を傾けて主物を排出する際に副物に接触、混合させるようにしたので、混合容器の構造の簡素化可能となる。また、容器本体を傾倒させない限り主物と副物とが混合することがないので、常に、新鮮な混合物が得られる。注出栓には蓋体が連結しているため容器を開封した後においても再密封が可能となり残存している内容物の保存が行える。
注出栓を、容器本体の口頚部を入れ込む溝部を形成する内外二重の環状周壁から構成し、該環状周壁のうち、内側に位置する環状周壁の内壁面に、縦リブを設け、底壁部を環状周壁に嵌入させる際に、底壁部の突端を該縦リブの下端に当接させることにより該底壁部の環状周壁における確実な位置決めが可能となる(斜めに配置されることがない)。
本発明にしたがう二種混合容器の実施の形態を模式的に示した図である。 図1に装着された注出栓のみを取り出して示した図である。 本発明にしたがう二種混合容器の注出状況を示した図である。 注出栓を構成する内筒体と底壁部の変形例を示した図である。 本発明にしたがう二種混合容器の他の実施の形態を示した図である。 本発明にしたがう二種混合容器の他の実施の形態を示した図である。 本発明にしたがう二種混合容器のさらに他の実施の形態を示した図である。
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明にしたがう二種混合容器の実施の形態を模式的に示したものであり、図2は注出栓のみを取り出して示した図である。
図における1は主物(液体等の内容物)の充填空間Mを区画形成する容器本体である。容器本体1はその頂部において開口する筒状の口頚部1aを有している。
また、2はカートリッジタイプの注出栓である。この注出栓2は口頚部1aの先端部を入れ込む溝部を有し、該口頚部1aの外周面に形成されたねじ部に係合するねじ部を有する内外二重の環状周壁(2a、2a)にて形成されたべース2aと、このべース2aの上端壁部に一体成形され、注出口を形成する環状壁部2bと、べース2aの内側環状体2a2の内周面に嵌合保持される内筒体2cから構成されている。
また、3は環状壁2bの内側下端に一体的に設けられた天井壁部である。この天井壁部3には、複数の開孔3aが設けられている。4は内筒体2cの下端に一体的に設けられた底壁部である。この底壁部4には複数の開孔4aが設けられており、この底壁部4と内筒体2cと筒体2a、天井壁部3及び後述する中空体の外周面とによって副物(ビーズ状のもの等)の装填空間Mを形成する。
5は栓体2にヒンジhを介して揺動可能に保持される蓋体である。この蓋体5は天井壁部3及び環状壁部2bを覆い隠すものであって、該蓋体5の裏面には、環状壁部2bの内周面に適合して液密状態を保持するための環状凸部5aが設けられている。さらに、6は副物の装填空間Mを貫き、主物を直接外界へ排出する経路を形成する中空体である。この中空体6の入側端(図1における下側の端部)は底壁部4の内側縁部に当接しており、出側端(図1における上側の端部)は天井壁部3の内側縁部に一体連結している。
本発明にしたがう二種混合容器は、商品として流通している段階では注出栓2と容器本体1とは別個になっている。容器本体1内の内容物(主物)を排出するには、まず、容器を開封し注出栓2を容器本体1の口頚部1aに装着して図3に示すように口頚部1aが下を向くように容器本体1を傾倒させればよい。そうすると、容器本体1内に充填された内容物は、底壁部4の開孔4aを通って装填空間Mへと侵入して副物と接触、混合され、天井壁部3の開孔3aを通って外界へと排出される一方、中空体6を通って主物のみが外界へと排出されることになる。
上記の構成になる二種混合容器は、カートリッジタイプの簡単な構造からなっており、部品点数が少なくてすみ、容器本体1を傾倒させている時にのみ混合が行われるため必要に応じて装填空間M内の副物の混合が行える。
主物が残った場合には容器本体1を起立させておくだけで副物の接触が回避されるので蓋体5を栓体2に被せることにより内容物の保存が可能となる。
上記の注出栓2に副物を装填するには栓体2を反転させ、その内側に副物を装填し、次いで内筒体2cをべース2aの環状周壁2a2の内側に差し込んで嵌合させればよい。
底壁部4については、中空体6の出側端においても開孔が形成されるような図4に示すようなものを適用することができる。このような底壁部4を配置したものにあっては、中空体6の出側端を通した外界からの異物の侵入を回避するのに有利であり、また、主物の注出量を調整(混合濃度の調整)することもできる。
上記の実施の形態においては、副物の装填空間Mの内側に中空体6を設けた場合について示したが、該中空体6の設置部位に副物の装填空間Mを設け、その外側に主物の経路を形成してもよく、この点については限定されない。
また、本発明にしたがう二種混合容器は、図5に示すように中空体6の設置を省略するとともに内筒体2cの長さを容器本体1の肩部近傍域まで延長することができる。このような構造の注出栓2を設けた場合においては、装填空間M内の副物の残存量がより視認し易くなる。
図6は本発明にしたがう二剤混合容器の他の実施の形態を示した図である。底壁部4については、図6に示した如く、内側に位置する環状周壁2aを口頚部1aの付け根部付近まで延長しその末端開口部に、複数の開孔4aあるいはスリットを設けたアルミシート等の如きシール部材を接着あるいは融着により配置してもよい。
図7は本発明にしたがう二剤混合容器のさらに他の実施の形態を示した図である。この例は、環状周壁2a、2aのうち、内側に位置する周壁の内壁面2aの内壁面にその周りに沿い90°間隔で縦リブ7を4つ設け、底壁部4を環状周壁2aに嵌入(アンダーカットによる係合等)させる際に、底壁部4の突端(上端)を該縦リブ7の下端7′に当接させる構造のものである。かかる構造の二種混合容器にあっては、底壁部4の環状周壁2aにおける確実な位置決めが可能となる。なお、縦リブ7は、少なくとも一つ設けてあればよく、間隔をおいて3つ以上設けておくことで正確な位置決めがさらに容易に行える。
また、上掲図6、7に示すように、蓋体5と栓体2との相互間に、間隔をあけて配列された二つのヒンジhを設け(図6のA視図参照)、そのヒンジhの間に蓋体5と一体になるL字状の係止片5bを形成し、蓋体5を開放した時、係止片5bの自由端を栓体2の段差部2dに引っ掛けることで該蓋体5が開放された状態にあってもその姿勢を維持することができ、内容物を排出すべく、容器本体1を傾けても該蓋体5が揺動するのを回避し得る利点がある。
本発明にしたがう二種混合容器は、口頚部1aが白化されており、容器本体部分が透明又は半透明の場合、その寸法を短くすることで外側から見えなくすることができ、逆に長くすることで副物がどの程度残っているか容易に視認することできる。
また、構成部材の全てを透明又は半透明とすることで注出栓の長さにかかわりなく装填空間M内における副物を視認することができ、その残存量の把握が容易となる利点がある。
構造の比較的簡素化された二種混容器が提供できる。
1 容器本体
1a 口頚部
2 注出栓
2a べース
2b 環状壁部
2c 内筒体
2d 段差部
3 天井壁部
3a 開孔
4 底壁部
4a 開孔
5 蓋体
5a 環状凸部
5b 係止片
6 中空体
M 充填空間
装填空間

Claims (4)

  1. 頂部において開口する口頚部を有し、その内側に主物の充填空間を形成する容器本体と、この容器本体の口頚部の内側に着脱自在に保持され、その内側に副物の装填空間を備えた注出栓とを備え、
    前記注出栓に、主物を副物の装填空間内に流入させる複数の開孔を有する底壁部と、副物の装填空間に流入させた主物を外界へ向けて排出する複数の開孔を備えた天井壁部と、ヒンジを介して揺動可能に保持され、前記天井壁部及び注出口を覆い隠す蓋体とを設けたことを特徴とする二種混合容器。
  2. 前記注出栓は、副物の装填空間を貫き、該主物を直接外界へ排出する経路を形成する中空体を有する、請求項1記載の二種混合容器。
  3. 前記中空体は、主物の出側端に複数の開孔を有する請求項1又は2記載の二種混合容器。
  4. 前記注出栓は、容器本体の口頚部を入れ込む溝部を形成する内外二重の環状周壁からなり、該環状周壁のうち、内側に位置する環状周壁の内壁面に、その周りに沿い間隔をおいて配置され、下端部より嵌入させた底壁部の突端に当接してその位置決めを行う縦リブを有する、請求項1〜3の何れかに記載の二種混合容器。
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