JP2010194849A - 液体噴射ヘッドの製造方法及び液体噴射装置の製造方法並びに液体噴射ヘッドの製造装置 - Google Patents

液体噴射ヘッドの製造方法及び液体噴射装置の製造方法並びに液体噴射ヘッドの製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体の吐出不良を防止することができる液体噴射ヘッドの製造方法及び液体噴射装置の製造方法並びに液体噴射ヘッドの製造装置を提供する。
【解決手段】液体供給路36を介して供給された液体を噴射するノズルを有するヘッド本体と、液体供給路36が設けられた供給部材本体31及び供給針32と、供給部材本体31と供給針32との間に液体供給路36を横断して設けられたフィルター33と、挟持領域39の外側に形成された樹脂からなる一体成型部とを備える液体噴射ヘッドの製造方法であって、供給部材本体31にフィルター33を静電気力で固定させ、フィルター33が固定された供給部材本体31と供給針32とでフィルター33を挟持し、供給部材本体31と供給針32とでフィルター33を挟持した状態で挟持領域39の外側に一体成型部を成型により形成することで供給部材本体31と供給針32とフィルター33とを一体化する。
【選択図】図7

Description

本発明は、液体を噴射する液体噴射ヘッドの製造方法及び液体噴射装置の製造方法並びに液体噴射ヘッドの製造装置に関し、特に液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドの製造方法及びインクジェット式記録装置の製造方法並びにインクジェット式記録ヘッドの製造装置に関する。
液体噴射ヘッドの代表例であるインクジェット式記録ヘッドでは、一般的に、インクが充填された液体貯留手段であるインクカートリッジから、このインクカートリッジに着脱可能に挿入されるインク供給体となるインク供給針及びインクカートリッジが保持されるカートリッジケース等の供給部材に形成されたインク流路を介してヘッド本体にインクが供給され、ヘッド本体に設けられた圧電素子等の圧力発生手段を駆動させることによりヘッド本体に供給されたインクがノズルから吐出される。
このようなインクジェット式記録ヘッドでは、インクカートリッジのインク内に存在する気泡、あるいはインクカートリッジを着脱する際にインク内に混入した気泡がヘッド本体に供給されてしまうと、この気泡によるドット抜け等の吐出不良が発生するという問題がある。このような問題を解決するために、インクカートリッジに挿入されるインク供給針と供給部材との間にインク内の気泡やゴミ等を除去するためのフィルターを設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−211130号公報
しかしながら、特許文献1のようなインクジェット式記録ヘッドでは、インク供給針と供給部材とでフィルターを挟持する際に、供給部材の所定位置からフィルターがずれてしまったり、フィルター自体に皺が寄ってしまう虞がある。そして、フィルターの位置ズレや皺の発生によって、気泡等がフィルターにより捕捉されずにノズルに達し、ドット抜け等の吐出不良が生じてしまうという問題がある。なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、液体の吐出不良を防止することができる液体噴射ヘッドの製造方法及び液体噴射装置の製造方法並びに液体噴射ヘッドの製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体供給路を介して供給された液体を噴射するノズルを有するヘッド本体と、前記液体供給路が設けられた第1供給部材及び第2供給部材と、前記第1供給部材と前記第2供給部材との間に前記液体供給路を横断して設けられたフィルターと、前記第1供給部材と前記第2供給部材との間で前記フィルターを挟持する挟持領域の外側に形成された樹脂からなる一体成型部とを備える液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記第1供給部材に前記フィルターを静電気力で固定する第1の工程と、前記フィルターが固定された前記第1供給部材と前記第2供給部材とで当該フィルターを挟持する第2の工程と、前記第1供給部材と前記第2供給部材とで前記フィルターを挟持した状態で前記挟持領域の外側に前記一体成型部を成型により形成することで前記第1供給部材と前記第2供給部材と前記フィルターとを一体化する第3の工程とを備えることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法にある。
かかる態様では、フィルターは、静電気力の作用により第1供給部材に固定される。このため、フィルターを第1供給部材と第2供給部材とで挟持する際に、液体供給路を横断して第1供給部材に載置された当初の位置からフィルターがズレたり、フィルターに皺が寄ることが防止される。これにより、液体供給路に導入されようとする気泡等がフィルターに確実に捕捉され、気泡等によるドット抜け等の吐出不良が防止される。
ここで、前記第1の工程では、前記第1供給部材及び前記フィルターの対向する各面を互いに逆極性に帯電させることにより発生する静電気力で、前記第1供給部材に前記フィルターを固定することが好ましい。これによれば、第1供給部材とフィルターとがそれぞれ逆極性に帯電するので、これらは、より強固に固定され、フィルターのズレや皺の発生をより確実に防止することができる。
また、前記第1の工程では、前記第1供給部材又は前記フィルターの対向する面の何れか一方の面を帯電させることにより発生する静電気力で、前記第1供給部材に前記フィルターを固定することが好ましい。これによれば、第1供給部材とフィルターとを固定するために、これらの何れか一方に帯電すればよいので、双方を帯電する場合よりも製造工程を簡略化することができる。
また、前記第1の工程では、前記第1供給部材に前記フィルターを配置した後、該フィルターを帯電させることが好ましい。これによれば、静電気力でフィルターを第1供給部材により確実に固定することができる。
また、前記第1の工程では、前記フィルターを帯電させた後、該フィルターを前記第1供給部材に配置することが好ましい。これによれば、フィルターを帯電する工程を、第1供給部材の配置に影響されずに任意の場所で実施することができる。
さらに本発明の他の態様は、上記態様に記載する製造方法の工程を備えることを特徴とする液体噴射装置の製造方法にある。かかる態様では、液体の吐出不良を防止して信頼性が向上した液体噴射装置を製造することができる。
さらに、本発明の他の態様は、液体供給路を介して供給された液体を噴射するノズルを有するヘッド本体と、前記液体供給路が設けられた第1供給部材及び第2供給部材と、前記第1供給部材と前記第2供給部材との間に前記液体供給路を横断して設けられたフィルターと、前記第1供給部材と前記第2供給部材との前記フィルターを挟持する挟持領域の外側に形成された樹脂からなる一体成型部とを備える液体噴射ヘッドの製造装置であって、前記フィルターを挟持した前記第1供給部材と前記第2供給部材とを保持すると共に、樹脂の注入により前記一体成型部が形成される空間部を有する型枠と、前記第1供給部材又は前記フィルターの少なくとも何れか一方を帯電させる帯電手段と、前記第1供給部材と前記第2供給部材とを保持した前記型枠の前記空間部に樹脂を注入して前記一体成型部を成型により形成する樹脂供給手段とを備えることを特徴とする液体噴射ヘッドの製造装置にある。
かかる態様では、フィルターの第1供給部材からのズレを防止し、また該フィルターに皺が寄ることを防止することができ、これにより気泡等を確実に捕捉してインクの吐出不良を防止した液体噴射ヘッドを製造できる製造装置が提供される。
ここで、前記フィルターを帯電させると共に、前記第1供給部材の前記液体供給路の開口縁部に当該フィルターを搬送する搬送手段を備えることが好ましい。これによれば、製造装置は、フィルターの帯電と搬送とをまとめて実施して合理的に液体噴射ヘッドを製造することができる。
本発明の実施形態1に係る記録装置の概略斜視図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る供給部材の上面図である。 本発明の実施形態1に係る供給部材の断面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッド本体を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係るヘッド本体を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの製造装置の概略構成図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略斜視図である。本発明のインクジェット式記録装置10は、図1に示すように、インク滴を吐出する液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドとも言う)11がキャリッジ12に固定され、この記録ヘッド11には、ブラック(B)、ライトブラック(LB)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)等の複数の異なる色のインクが貯留された液体貯留手段であるインクカートリッジ13がそれぞれ着脱可能に固定されている。
記録ヘッド11が搭載されたキャリッジ12は、装置本体14に取り付けられたキャリッジ軸15に軸方向移動自在に設けられている。そして、駆動モーター16の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト17を介してキャリッジ12に伝達されることで、キャリッジ12はキャリッジ軸15に沿って移動される。一方、装置本体14にはキャリッジ軸15に沿ってプラテン18が設けられており、図示しない給紙装置等により給紙された紙等の被記録媒体Sがプラテン18上を搬送されるようになっている。
また、キャリッジ12のホームポジションに対応する位置、すなわち、キャリッジ軸15の一方の端部近傍には、記録ヘッド11のノズル形成面を封止するキャップ部材19を有するキャッピング装置20が設けられている。このキャップ部材19によってノズル開口が形成されたノズル形成面を封止することにより、インクの乾燥を防止している。また、このキャップ部材19は、フラッシング動作時のインク受けとしても機能する。
ここで、本実施形態に係る記録ヘッド11について説明する。なお、図2は、本実施形態に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。
図2に示すように、記録ヘッド11は、液体貯留手段であるインクカートリッジ13が固定されるカートリッジケース等の供給部材30と、供給部材30のインクカートリッジ13とは反対側の面に固定されたヘッド本体220と、ヘッド本体220の液体噴射面側に設けられたカバーヘッド240とを具備する。
まず、供給部材30について詳細に説明する。なお、図3は、供給部材の上面図であり、図4は、図3のA−A′断面図である。
図3及び図4に示すように、供給部材30は、第1供給部材の一例である供給部材本体31と、供給部材本体31の一方面側に配置された第2供給部材の一例である供給針32と、供給部材本体31と供給針32とに挟持されたフィルター33と、これらの供給部材本体31、供給針32及びフィルター33を一体化する一体成型部34とを備えている。
供給部材30は、その一方面に上述したインクカートリッジ13がそれぞれ装着される供給体装着部35を有する。勿論、この供給体装着部35に直接インクカートリッジ13が装着される態様に限定されず、インクを貯留する液体貯留手段からチューブ等を介して供給体装着部35にインクが導かれる態様であってもよい。
供給部材本体31には、後述するフィルター33よりも下流側にあって、一端が供給部材本体31の供給針32が設けられる面(供給部材本体31の一方面)に開口し、他端がヘッド本体220側に開口して、インクカートリッジ13からのインクをヘッド本体220に供給するための液体供給路36が設けられている。なお、詳しくは後述するが、供給部材30には複数のヘッド本体220、本実施形態では5つのヘッド本体220が設けられており、液体供給路36は、一つのヘッド本体220につき2つ設けられ、この2つの液体供給路36には、一つのインクカートリッジ13からのインクがそれぞれ独立して導入されるようになっている。
また、供給部材本体31の表面には、突出した土手部38が形成されている。土手部38は、後述する挟持領域39に挟持されたフィルター33の外周を取り囲んでいる。さらに、供給部材本体31の供給針32が固定される一方面には、突出する壁部43が形成されている。壁部43の内側には、後述する製造工程で形成される一体成型部34が設けられている。
供給針32は、供給部材本体31の一方面に固定されるものであり、先端部46から底面側に向けて拡幅する裾部47を有している。供給針32は、先端部46に設けられたインク導入口51に連通する針側液体供給路40を有しており、針側液体供給路40は、フィルター33を介して供給部材本体31の液体供給路36に連通している。針側液体供給路40は、液体供給路36側に向けて内径が拡幅した空間、すなわち、幅広部であるフィルター室41が設けられている。フィルター室41のフィルター33側の開口を介してインクカートリッジ13から供給されたインクが液体供給路36に供給されるようになっている。
また、供給部材本体31及び供給針32は、フィルター33を挟持する領域である挟持領域39を有している。本実施形態では、挟持領域39は、供給部材本体31の一方面における液体供給路36の開口縁部であるフィルター挟持部37と、供給針32の供給部材本体31側の開口縁部である針側フィルター挟持部42とが互いに相対向する領域である。
フィルター33は、液体供給路36を横断して供給部材本体31に配設され、フィルター挟持部37と針側フィルター挟持部42とで挟持されている。
なお、フィルター33の形状や材質は特に限定されず、後述するように帯電しうる材質から形成されていればよい。本実施形態では、フィルター33は、金属からなり、該金属を細かく編むことで複数の微細孔が形成されたシート状のものであり、その形状は、液体供給路36の開口形状よりも大きく、土手部38の開口形状よりも小さくなっている。他にも、フィルター33は、微細孔を有する樹脂からなるシート状のものであってもよいし、不織布であってもよい。
一体成型部34は、フィルター33を挟持した供給部材本体31と供給針32とを接合している。この接合とは、供給部材本体31と供給針32との両方に接触するように一体成型部34を成型することにより供給部材本体31と供給針32とを接合することをいう。かかる接合により、供給部材本体31と供給針32とフィルター33とが一体化され、挟持領域39からインクが外部に流出することが防止されている。
このような一体成型部34は、挟持領域39の外側に供給針32の周方向に亘って設けられている。本実施形態では、一体成型部34は、挟持領域39の外側、すなわち土手部38から裾部47を覆い、さらに、一体成型部34は、壁部43の内側全体に亘って設けられている。一体成型部34は、このように全供給針32に共通して設けられていてもよいし、供給針32ごとに形成されていてもよい。
なお、供給部材本体にフィルターを熱溶着等で溶着し、さらに供給針を超音波溶着等で溶着する場合、供給部材本体に、フィルターを溶着するための領域を設け、さらに、該領域の外側に供給針を溶着するための領域が必要となるが、本発明に係る記録ヘッド11では一体成型部34により供給部材本体31と供給針32とを固定しているため、このような溶着のための領域は不要となる。これにより、隣り合う供給針32の間隔を短くすることができ、記録ヘッド11を小型化することができる。また、このような小型化が可能であることから、フィルターの面積を小さくしてヘッドの小型化を図ることが不要となる。フィルターの面積を過度に小さくすると、動圧が上がるため、圧電素子や発熱素子等の圧力発生手段を駆動する駆動電圧を上げなくてはならないが、本発明では、フィルターを縮小して記録ヘッドを小型化する必要がないので、動圧は上昇せず、駆動電圧を上げる必要がない。
また、供給針と供給部材本体とを溶着により固定すると、隙間が発生する虞があり、隙間からインクが漏出してしまうが、本発明では、供給部材本体31と供給針32とが一体成型部34により固定されているため、これらの間に隙間が生じることが防止され、隙間からインクが漏出することが防止される。また、仮に隙間ができたとしてもその隙間は一体成型部34で覆われるので、インクの漏出が防止される。
このような供給部材30の液体供給路36の他方側、すなわち、供給針32とは反対側にはヘッド本体220が設けられている。ここで、ヘッド本体220について説明する。なお、図5は、ヘッド本体の分解斜視図であり、図6は、ヘッド本体の断面図である。
図示するように、ヘッド本体220を構成する流路形成基板60は、本実施形態では、シリコン単結晶基板からなり、その一方面には二酸化シリコンからなる弾性膜50が形成されている。この流路形成基板60には、その他方面側から異方性エッチングすることにより、複数の隔壁によって区画された圧力発生室62が、幅方向に並設された列が2列形成されている。また、各列の圧力発生室62の長手方向外側には、後述するリザーバー形成基板80に設けられるリザーバー部81と連通し、各圧力発生室62の共通のインク室となるリザーバー100を構成する連通部63が形成されている。また、連通部63は、インク供給路64を介して各圧力発生室62の長手方向一端部とそれぞれ連通されている。すなわち、本実施形態では、流路形成基板60に形成された液体流路として、圧力発生室62、連通部63及びインク供給路64が設けられている。
また、流路形成基板60の開口面側には、ノズル開口71が形成されたノズルプレート70が接着剤400を介して固着されている。具体的には、複数のヘッド本体220に対応するように複数のノズルプレート70が設けられており、当該ノズルプレート70は後で詳述するカバーヘッド240の露出開口部241よりも若干広い面積を有してカバーヘッド240と重畳する領域で接着剤等によって固定されている。なお、ノズルプレート70のノズル開口71は、各圧力発生室62のインク供給路64とは反対側で連通する位置に穿設されている。本実施形態では、流路形成基板60に圧力発生室62が並設された列を2列設けたため、1つのヘッド本体220にノズル開口71の並設されたノズル列71Aが2列設けられている。そして、本実施形態では、このノズルプレート70のノズル開口71が開口する面が液体噴射面となっている。このようなノズルプレート70としては、例えば、シリコン単結晶基板やステンレス鋼(SUS)等の金属基板などが挙げられる。
一方、流路形成基板60の開口面とは反対側には、弾性膜50上に、金属からなる下電極膜と、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電材料からなる圧電体層と、金属からなる上電極膜とを順次積層することで形成された圧電素子300が形成されている。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板60上には、リザーバー100の少なくとも一部を構成するリザーバー部81を有するリザーバー形成基板80が接合されている。このリザーバー部81は、本実施形態では、リザーバー形成基板80を厚さ方向に貫通して圧力発生室62の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板60の連通部63と連通されて各圧力発生室62の共通のインク室となるリザーバー100を構成している。
また、リザーバー形成基板80の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部82が設けられている。
さらに、リザーバー形成基板80上には、各圧電素子300を駆動するための半導体集積回路(IC)等からなる駆動回路110が設けられている。この駆動回路110の各端子は、図示しないボンディングワイヤ等を介して各圧電素子300の個別電極から引き出された引き出し配線と接続されている。そして、駆動回路110の各端子には、フレキシブルプリント基板(FPC)等の外部配線111を介して外部と接続され、外部から外部配線111を介して印刷信号等の各種信号を受け取るようになっている。
また、このようなリザーバー形成基板80上には、コンプライアンス基板140が接合されている。コンプライアンス基板140のリザーバー100に対向する領域には、リザーバー100にインクを供給するためのインク導入口144が厚さ方向に貫通することで形成されている。また、コンプライアンス基板140のリザーバー100に対向する領域のインク導入口144以外の領域は、厚さ方向に薄く形成された可撓部143となっており、リザーバー100は、可撓部143により封止されている。この可撓部143により、リザーバー100内にコンプライアンスを与えている。
また、コンプライアンス基板140上には、ヘッドケース230が固定されている。
ヘッドケース230は、インク導入口144に連通すると共に供給部材30の液体供給路36に連通して、供給部材30からのインクをインク導入口144に供給するインク供給連通路231が設けられている。このヘッドケース230には、コンプライアンス基板140の可撓部143に対向する領域に溝部232が形成され、可撓部143の撓み変形が適宜行われるようになっている。また、ヘッドケース230には、リザーバー形成基板80上に設けられた駆動回路110に対向する領域に厚さ方向に貫通した駆動回路保持部233が設けられており、外部配線111は、駆動回路保持部233を挿通して駆動回路110と接続されている。
ヘッド本体220を構成する各部材には、組立時に各部材を位置決めするためのピンが挿入されるピン挿入孔234が角部の2箇所に設けられている。そして、ピン挿入孔234にピンを挿入して各部材の相対的な位置決めを行いながら部材同士を接合することで、ヘッド本体220が一体的に組み合わせられる。
また、ヘッドケース230を介して供給部材30に保持されたヘッド本体220は、図2に示すように、5つのヘッド本体220の液体噴射面側を覆うように箱形状を有するカバーヘッド240によって相対的に位置決めされて保持されている。カバーヘッド240は、ノズル開口71を露出する露出開口部241と、露出開口部241を画成すると共にヘッド本体220の液体噴射面の少なくともノズル列71Aの並設されたノズル開口71の両端部側に接合される接合部242とを具備する。
接合部242は、本実施形態では、複数のヘッド本体220に亘って液体噴射面の外周に沿って設けられた枠部243と、隣接するヘッド本体220の間に延設されて露出開口部241を分割する梁部244とで構成されており、枠部243及び梁部244がヘッド本体220の液体噴射面、すなわちノズルプレート70の表面に接合されている。
また、カバーヘッド240には、ヘッド本体220の液体噴射面の側面側に、液体噴射面の外周縁部に亘って屈曲するように延設された側壁部245が設けられている。
このようにカバーヘッド240は、接合部242をヘッド本体220の液体噴射面に接着するようにしたため、液体噴射面とカバーヘッド240との段差を減少させることができ、液体噴射面のワイピングや吸引動作などを行っても、液体噴射面にインクが残留するのを防止することができる。また、梁部244によって隣接するヘッド本体220の間が塞がれているため、隣接するヘッド本体220の間にインクが侵入することがなく、圧電素子300や駆動回路110などのインクによる劣化及び破壊を防止することができる。また、ヘッド本体220の液体噴射面とカバーヘッド240との間は、接着剤によって隙間なく接着されているため、隙間に被記録媒体Sが入り込むのを防止してカバーヘッド240の変形及び紙ジャムを防止することができる。さらに、側壁部245が、複数のヘッド本体220の外周縁部を覆うことで、ヘッド本体220の側面へのインクの回り込みを確実に防止することができる。また、カバーヘッド240に、ヘッド本体220の液体噴射面と接合される接合部242を設けるようにしたため、複数のヘッド本体220の各ノズル列71Aをカバーヘッド240に対して高精度に位置決めして接合することができる。
このようなカバーヘッド240としては、例えば、ステンレス鋼などの金属材料が挙げられ、金属板をプレス加工により形成してもよく、成形により形成するようにしてもよい。また、カバーヘッド240を導電性の金属材料とすることで、接地することができる。なお、カバーヘッド240とノズルプレート70との接合は、特に限定されず、例えば、熱硬化性のエポキシ系接着剤や、紫外線硬化型の接着剤による接着などが挙げられる。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッド11は、インクカートリッジ13からのインクを液体供給路36から取り込み、インク供給連通路231及びインク導入口144を介して、リザーバー100からノズル開口71に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路110からの記録信号に従い、各圧力発生室62に対応するそれぞれの圧電素子300に電圧を印加し、弾性膜50及び圧電素子300をたわみ変形させることにより、各圧力発生室62内の圧力が高まりノズル開口71からインク滴が吐出する。
ここで、このようなインクジェット式記録ヘッド11、特に供給部材30に係る製造方法について詳細に説明する。図7及び図8は、本実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの製造方法を説明する断面図である。
まず、図7(a)に示すように、供給部材本体31のフィルター挟持部37、及びフィルター33の対向する各面を互いに逆極性に帯電させる。具体的には、フィルター33のフィルター挟持部37側の面(対向面)が正極性(又は負極性)に帯電し、フィルター挟持部37のフィルター33側の面(対向面)が負極性(又は正極性)に帯電するように、供給部材本体31及びフィルター33に直流電圧を印加する。
次に、図7(b)に示すように、液体供給路36を横断するように、フィルター33を供給部材本体31のフィルター挟持部37に配置する。これにより、供給部材本体31のフィルター挟持部37及びフィルター33の対向面は、相互に作用する静電気力により密着することとなる。このようにして、フィルター33は静電気力による作用でフィルター挟持部37に固定される。
なお、上述のように、供給部材本体31及びフィルター33の双方を帯電させる必要はなく、供給部材本体31及びフィルター33の何れか一方の対向面を帯電させ、この帯電により生じる静電気力によりフィルター33を供給部材本体31のフィルター挟持部37に固定させてもよい。例えば、フィルター挟持部37の対向面を負極性に帯電させ、一方、フィルター33の対向面には静電気を付与しない場合、フィルター33をフィルター挟持部37に配置すると、フィルター33の対向面側には相対的に正極性の電荷が引き寄せられるように集中する。このため、当該正極性の電荷とフィルター挟持部37の対向面側の負極正の電荷とが互いに引き合い、フィルター挟持部37及びフィルター33は対向面側で密着することとなる。このようにして、フィルター33は静電気力による作用でフィルター挟持部37に固定される。
また、フィルター33をフィルター挟持部37に配置した後に、これらを帯電させてもよい。すなわち、フィルター33をフィルター挟持部37に配置した後に、フィルター33及びフィルター挟持部37の反対向面側より逆極性の電圧を印加して、各対向面を逆極性に帯電させてもよい。また、フィルター33をフィルター挟持部37に配置した後に、フィルター33又はフィルター挟持部37の何れか一方に、反対向面側より正極性又は負極性の電圧を印加して、当該一方の対向面を帯電させてもよい。
なお、静電気の帯電方法としては、上述のように電圧を直接印加することにより行ってもよいし、他に、コロナ放電により生成したイオンをフィルター33やフィルター挟持部37に付着させることでこれらを帯電させる方法を用いることができる。
次に、図7(c)に示すように、静電気力の作用によりフィルター33が固定された供給部材本体31と供給針32とでフィルター33を挟持する。具体的には、供給針32をフィルター33上に配置し、フィルター挟持部37と針側フィルター挟持部42とでフィルター33を挟持する。
次に、図8に示すように、型枠の一例である第1の金型510と第2の金型520とでフィルター33を挟持した供給部材本体31及び供給針32を保持する。
第1の金型510及び第2の金型520は、フィルター33を挟持した供給部材本体31と供給針32とを挟持すると共に、樹脂の注入により一体成型部34(図4参照)が形成される空間部600を有する。具体的には、第1の金型510には、供給部材本体31が嵌合される第1の凹部511が形成されている。また、第2の金型520には、空間部600の一部を構成する第2の凹部521が形成され、供給針32の先端部46が嵌合される針保持孔522が形成されている。さらに、第2の金型520には、樹脂注入孔523が設けられ、樹脂注入孔523の一端側の開口から樹脂が注入され、他端側の開口は第2の凹部521に連通している。
空間部600とは、樹脂が充填され、その樹脂からなる一体成型部34が形成される空間である。本実施形態では、第2の凹部521の底面521aと、壁部43の内面と、供給部材本体31の供給針32が配設される側の面とに囲まれた空間である。
このような第1の金型510の第1の凹部511に、供給針32とでフィルター33を挟持した供給部材本体31を嵌合する一方、第2の凹部521に供給針32と壁部43とが収容され、針保持孔522に供給針32の先端部46が嵌合するように第2の金型520を第1の金型510に接合する。この接合により、供給部材本体31と供給針32とはフィルター33を挟持した状態で保持され、且つ一体成型部34が形成される空間部600が形成される。
次に、樹脂注入孔523から空間部600に樹脂を注入する。これにより、挟持領域39の外側、すなわち空間部600全体に樹脂が充填され、図4に示す一体成型部34が形成される。一体成型部34が形成されることにより、供給部材本体31、供給針32及びフィルター33が一体化されて供給部材30が形成される。
なお、熱溶着により供給部材本体31、供給針32及びフィルター33を一体化すると、熱溶着により供給部材本体31や供給針32が変形し、特に高さ方向の寸法が変化してしまうが、本発明では、このような変形は無いので、予め寸法の変化を織り込んだ寸法で供給部材本体31や供給針32を形成する必要が無くなり、製造工程をより一層簡略化することができる。
以降、特に図示しないが、この供給部材30に、ヘッドケース230を介してヘッド本体220を設け、このヘッド本体220を覆うようにカバーヘッド240を取り付けることで記録ヘッド11が形成される(図2参照)。
以上に説明した記録ヘッド11の製造方法によれば、供給部材本体31及びフィルター33を帯電させることで生じた静電気力の作用により、これらは相互に引き合い、フィルター33は供給部材本体31のフィルター挟持部37に固定される。このため、フィルター33を供給部材本体31と供給針32とで挟持する際に、液体供給路36を横断してフィルター挟持部37に載置された当初の位置からフィルター33がズレたり、フィルター33に皺が寄ることが防止される。これにより、針側液体供給路40から液体供給路36側に導入されようとする気泡等がフィルター33に確実に捕捉され、気泡等によるドット抜け等の吐出不良が防止される。
また、フィルター33は、静電気力の作用により供給部材本体31に固定されているので、該供給部材本体31を、例えば第1の金型510に搬送する際において、フィルター33がフィルター挟持部37からズレてしまうことが防止される。さらに、本発明の記録ヘッドの製造方法は、第1の金型510と第2の金型520が、供給部材本体31と供給針32とを水平方向から挟持する場合にも適用することができる。すなわち、第1の凹部511の開口を水平方向に向けて第1の金型510を配設し、この第1の凹部511に供給部材本体31を保持させた場合である。この場合においても、供給部材本体31及びフィルター33を帯電させることで生じた静電気力の作用によりフィルター33がフィルター挟持部37に固定されるので、供給針32で挟持する際にフィルター33が落下したり、ズレたり、フィルター33に皺が寄ることを防止できる。
また、このようにフィルター33がズレたり、皺が寄ったりすることなく供給部材本体31と供給針32とに挟持されるので、供給部材本体31と供給針32とフィルター33とを一体成型部34で一体化した後において、フィルターに気泡等が捕捉されるか否かの検査、すなわち、フィルター33の取り付け状態を確認する検査を実施する頻度を低くできるか、当該検査を省略することができる。
なお、供給部材本体31と供給針32とでフィルター33を挟持する工程の後、これらを第1の金型510と第2の金型520とで保持する工程を行ったが、これらの工程を同時に行ってもよい。すなわち、第1の金型510の第1の凹部511に、静電気力の作用によりフィルター33が固定された供給部材本体31を保持する一方、第2の金型520の針保持孔522に供給針32の先端部46を嵌合させ、これらの第1の金型510と第2の金型520とを接合することで、フィルター33の挟持と、供給部材本体31と供給針32との保持を行うことができる。
また、コアバック等の技術を用いて、供給部材本体31及び供給針32を金型で同時に成型した後、この金型から供給部材本体31及び供給針32を取り外すことなく一体成型部34を成型してもよい。
なお、本発明に係る液体噴射装置は、記録ヘッド11を保持する保持部材に記録ヘッド11を固定することで製造することができる。本実施形態では、保持部材の一例であるキャリッジ12(図1参照)に記録ヘッド11を固定することでインクジェット式記録装置10を製造することができる。もちろん、記録ヘッド11をキャリッジ12に固定する場合に限らず、インクジェット式記録装置の構成に応じて、被記録媒体Sにインクを吐出できるように記録ヘッド11を保持部材に固定すればよい。
ここで、このようなインクジェット式記録ヘッド11、特に供給部材30に係る製造装置について詳細に説明する。図9は、本実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドの製造装置を説明する概略図である。
図9に示すように、本実施形態に係る製造装置500は、第1の金型510及び第2の金型520と、供給部材本体31及びフィルター33を帯電させる帯電手段530と、フィルター33を搬送する搬送手段540と、一体成型部34を形成するための樹脂を供給する樹脂供給手段550とを備えている。
また、製造装置500は、第1のガイド部材515及び第2のガイド部材525を有しており、該第1のガイド部材515には、複数のガイドレール560が立設されている。第2のガイド部材525はガイドレール560に取り付けられ、図示しない動力源からの動力によりガイドレール560に沿って上下動自在になっている。
第1の金型510及び第2の金型520は、第1の凹部511と第2の凹部521が対向するように、それぞれ第1のガイド部材515及び第2のガイド部材525に設けられている。
帯電手段530は、供給部材本体31及びフィルター33の少なくとも何れか一方を帯電させる帯電部531と、該帯電部531を所定位置に移動させるアーム機構532とから構成されている。アーム機構532は、基台部533に立設されたアーム用支柱534と、アーム用支柱534に取り付けられたアーム取付部535と、基端側にアーム取付部535が取り付けられ、先端側に帯電部531が取り付けられたアーム部536とから構成されている。アーム取付部535は、図示しない動力源からの動力によりアーム用支柱534に沿って上下動自在になっており、かつ、アーム部536を水平方向に移動させる機構が設けられている。これにより、アーム部536の先端に取り付けられた帯電部531を、上下方向・水平方向の任意の位置に移動させ、その位置で供給部材本体31やフィルター33を帯電させることが可能となっている。
搬送手段540は、フィルター33を挟んで保持するフィルター保持部541と、該フィルター保持部541を所定位置に移動させるアーム機構542とから構成されている。アーム機構542は、基台部543に立設されたアーム用支柱544と、アーム用支柱544に取り付けられたアーム取付部545と、基端側にアーム取付部545が取り付けられ、先端側にフィルター保持部541が取り付けられたアーム部546とから構成されている。アーム取付部545は、図示しない動力源からの動力によりアーム用支柱544に沿って上下動自在になっており、かつ、アーム部546を水平方向に移動させる機構が設けられている。これにより、アーム部546の先端に取り付けられたフィルター保持部541を、上下方向・水平方向の任意の位置に移動させ、その位置にフィルター33を搬送することが可能となっている。
樹脂供給手段550は、第2の金型520の樹脂注入孔523に接続されており、溶融した樹脂を樹脂注入孔523を介して空間部600に圧入するものである。
以上に説明した製造装置500は、帯電手段530で、フィルター挟持部37を正極性(又は負極性)に帯電させ、一方、搬送手段540により搬送されるフィルター33を負極性(又は正極性)に帯電させる。そして、搬送手段540はフィルター33を供給部材本体31のフィルター挟持部37に配置する。これにより、フィルター挟持部37の対向面とフィルター33の対向面とが静電気力の作用により密着して固定される。そして、製造装置500は、針保持孔522に供給針32が嵌合された第2の金型520を、第2のガイド部材525を下方に移動させることで、第1の金型510に接合する。これにより空間部600(図8参照)が形成され、樹脂供給手段550で空間部600に樹脂を注入することで一体成型部34が形成される。これにより、フィルター33のフィルター挟持部37からのズレを防止し、また該フィルター33に皺が寄ることを防止することができ、これにより気泡等を確実に捕捉してインクの吐出不良を防止した記録ヘッド11が形成される。
なお、上述した製造装置500では、帯電手段530は、供給部材本体31のフィルター挟持部37及びフィルター33の対向面を逆極性となるように帯電させたが、これに限らず、何れか一方の対向面のみを帯電させてもよい。さらに、製造装置500は、搬送手段540でフィルター33をフィルター挟持部37に配置した後、帯電手段530でフィルター33を帯電させて、該フィルター33を供給部材本体31のフィルター挟持部37に静電気力の作用により固定させてもよい。
また、上述した製造装置500では、搬送手段540を用いてフィルター33を搬送したが、搬送手段540を設けずに人手によりフィルター33をフィルター挟持部37に配置してもよい。さらに、搬送手段540は、フィルター33を帯電する機能を有していてもよい。これにより、帯電させたフィルター33を搬送することができ、搬送と帯電をまとめて実施することができる。また、供給針32は、第2の金型520の針保持孔522に嵌合されていたが、これに限らない。例えば、第1の金型510の第1の凹部511に保持され、静電気力の作用によりフィルター33が固定された供給部材本体31に供給針32を取り付けてフィルター33を挟持させた後、第2の金型520を下方に移動させて第1の金型510に接合してもよい。
〈他の実施形態〉
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
実施形態1では、第1供給部材を供給部材本体31とし、第2供給部材を供給針32としたが逆としてもよい。さらに、ヘッド本体220に接続する供給部材本体31全体を第1供給部材としたが、供給部材本体31をフィルター33側とヘッド本体220側とで分割し、フィルター33側の部材を第1供給部材として供給針32と一体化してもよい。なお、この場合には、一体化した部材にヘッド本体220側の供給部材本体を組み付けて供給部材30を構成することになる。また、供給部材本体31は、供給針32以外に弁機構を持つものであってもよい。
また、実施形態1では、空間部600は、第2の凹部521の底面521aと、壁部43の内面と、供給部材本体31の供給針32が配設される側の面とに囲まれた空間であったが、このような構成に限らない。例えば、壁部43が無い場合、空間部は第2の凹部521の内面と、供給部材本体31の供給針32が配設される側の面とから形成されていてもよい。また、第1の凹部511の内面の一部が空間部の一部を形成してもよい。
さらに、実施形態1では、液体貯留手段であるインクカートリッジ13を供給部材30に着脱自在となるように設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、液体貯留手段として、インクタンク等を記録ヘッド11とは異なる位置に設け、液体貯留手段と記録ヘッド11とをチューブなどの供給管を介して接続するようにしてもよい。すなわち、上述した実施形態1では、第2供給部材として針状の供給針32を例示したが、第2供給部材は、針状のものに限定されるものではない。
また、実施形態1では、2つの液体供給路36に対して1つのヘッド本体220が設けられた構成を例示したが、インクの色毎に複数のヘッド本体220を設けるようにしてもよい。このような場合には、各液体供給路36が、各ヘッド本体220に連通する。すなわち、各液体供給路36が、各ヘッド本体に設けられたノズル開口が並設されたノズル列毎に連通するように設けられていてもよい。もちろん、液体供給路36は、ノズル列毎に連通しなくてもよく、1つの液体供給路36が複数のノズル列に連通していてもよく、また、1列のノズル列を2つに分け、それぞれに液体供給路36が連通していてもよい。すなわち、液体供給路36は、複数のノズル開口からなるノズル開口群に連通していればよい。
さらに、上述の実施形態では、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド11を例示して本発明を説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものである。液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を挙げることができる。
10 インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 11 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 30 供給部材、 31 供給部材本体、 32 供給針、 33 フィルター、 34 一体成型部、 36 液体供給路、 39 挟持領域、 40 針側液体供給路、 500 製造装置、 510 第1の金型、 520 第2の金型、 530 帯電手段、 540 搬送手段、 550 樹脂供給手段、 600 空間部

Claims (8)

  1. 液体供給路を介して供給された液体を噴射するノズルを有するヘッド本体と、前記液体供給路が設けられた第1供給部材及び第2供給部材と、前記第1供給部材と前記第2供給部材との間に前記液体供給路を横断して設けられたフィルターと、前記第1供給部材と前記第2供給部材との間で前記フィルターを挟持する挟持領域の外側に形成された樹脂からなる一体成型部とを備える液体噴射ヘッドの製造方法であって、
    前記第1供給部材に前記フィルターを静電気力で固定する第1の工程と、
    前記フィルターが固定された前記第1供給部材と前記第2供給部材とで当該フィルターを挟持する第2の工程と、
    前記第1供給部材と前記第2供給部材とで前記フィルターを挟持した状態で前記挟持領域の外側に前記一体成型部を成型により形成することで前記第1供給部材と前記第2供給部材と前記フィルターとを一体化する第3の工程とを備える
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  2. 請求項1に記載する液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記第1の工程では、前記第1供給部材及び前記フィルターの対向する各面を互いに逆極性に帯電させることにより発生する静電気力で、前記第1供給部材に前記フィルターを固定する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  3. 請求項1に記載する液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記第1の工程では、前記第1供給部材又は前記フィルターの対向する面の何れか一方の面を帯電させることにより発生する静電気力で、前記第1供給部材に前記フィルターを固定する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載する液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記第1の工程では、前記第1供給部材に前記フィルターを配置した後、該フィルターを帯電させる
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  5. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載する液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記第1の工程では、前記フィルターを帯電させた後、該フィルターを前記第1供給部材に配置する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載する液体噴射ヘッドの製造方法の工程を備えることを特徴とする液体噴射装置の製造方法。
  7. 液体供給路を介して供給された液体を噴射するノズルを有するヘッド本体と、前記液体供給路が設けられた第1供給部材及び第2供給部材と、前記第1供給部材と前記第2供給部材との間に前記液体供給路を横断して設けられたフィルターと、前記第1供給部材と前記第2供給部材との前記フィルターを挟持する挟持領域の外側に形成された樹脂からなる一体成型部とを備える液体噴射ヘッドの製造装置であって、
    前記フィルターを挟持した前記第1供給部材と前記第2供給部材とを保持すると共に、樹脂の注入により前記一体成型部が形成される空間部を有する型枠と、
    前記第1供給部材又は前記フィルターの少なくとも何れか一方を帯電させる帯電手段と、
    前記第1供給部材と前記第2供給部材とを保持した前記型枠の前記空間部に樹脂を注入して前記一体成型部を成型により形成する樹脂供給手段とを備える
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造装置。
  8. 請求項7に記載する液体噴射ヘッドの製造装置において、
    前記フィルターを帯電させると共に、前記第1供給部材の前記液体供給路の開口縁部に当該フィルターを搬送する搬送手段を備える
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造装置。
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