JP5831688B2 - 流路部材の製造方法、流路部材、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

流路部材の製造方法、流路部材、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、液体が流れる流路を有する流路部材の製造方法、流路部材、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドには、インクを貯留する液体貯留部に直接又はチューブ等を介して接続された流路部材と、流路部材からインクが供給されてノズル開口からインク滴を吐出するヘッド本体と、を備えたものがある。
そして、流路部材としては、第1流路部材(インク供給針)と第2流路部材(フィルターアセンブリ)とが、溶着及び接着剤による接着によって固定されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このように第1流路部材と第2流路部材とを溶着及び接着剤によって固定することで、溶着を行う超音波振動のエネルギーを弱くして、異物の発生を抑制すると共に第1流路部材と第2流路部材とを弱い溶着によっても接着剤を併用することで強固に固定することができ、インクの漏洩を抑制することができる。
特開2008−18625号公報
しかしながら、第1流路部材と第2流路部材とを接着する際に、接着剤を塗布するシリンジを第1流路部材と第2流路部材との境界に沿って移動させて接着剤を塗布すると、シリンジの移動が頻繁になることから、シリンジが第1流路部材又は第2流路部材に接触することで、余分な領域に接着剤が付着してしまう虞があるという問題がある。第1流路部材と第2流路部材との境界に接着剤を塗布した際に、接着剤の量を制御するのが困難で、接着剤が余分な領域に漏出してしまう虞があるという問題がある。
特に、第1流路部材及び第2流路部材の何れか一方の他方とは反対側の面に他の流路部材を設ける場合、余分な領域に付着した接着剤が邪魔をして、他の流路部材の位置決めが行えないといった問題や、隙間が生じてインク等の液体が予期せぬ領域から侵入するなどの不具合が発生する。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドに代表される液体噴射ヘッドに用いられる流路部材に限定されず、他のデバイスに用いられる流路部材においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、接着剤の余分な領域への付着や漏出を抑制することができる流路部材の製造方法、流路部材、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、第1流路を有する第1流路部材と、前記第1流路に連通する第2流路が設けられていると共に、前記第1流路部材が挿入されて固定される凹部が設けられた第2流路部材と、を具備する流路部材の製造方法であって、前記第2流路部材の前記凹部内に前記第1流路部材を挿入し、前記第1流路部材と前記第2流路部材とを前記第1流路と前記第2流路とが連通する領域の周方向に亘って溶着する工程と、前記第2流路部材に設けられ、前記凹部に連通し且つ当該凹部と同じ面側に開口する凹形状を有する注入部に接着剤を注入することで、前記溶着された領域の外側の周方向に亘って且つ前記第1流路部材と第2流路部材との境界に跨って接着剤を充填して、前記第1流路部材と前記第2流路部材とを接着する工程と、を具備し、前記注入部の前記凹形状が開口する間隔は、前記凹部の前記第1流路部材に相対向する壁面と、前記凹部内に挿入された前記第1流路部材の前記壁面に相対向する外周面との間隔よりも広い、ことを特徴とする流路部材の製造方法にある。
かかる態様では、第1流路部材と第2流路部材とを溶着及び接着によって固定することで、比較的弱い溶着によって異物の発生を抑制することができると共に、比較的弱い溶着であっても接着剤で接着することで両者を強固に固定することができる。
また、第1流路部材とは離れた注入部から接着剤を注入することで、第1流路部材と第2流路部材との境界に亘ってシリンジを移動させて接着剤を塗布する場合に比べて、シリンジの移動を低減して、シリンジが第2流路部材に接触して予期せぬ領域に接着剤が付着するのを抑制することができる。さらに、接着剤を凹形状の注入部及び凹部に充填することで、第2流路部材の第1流路部材とは反対面側への漏出を抑制することができる。
さらに、注入部の凹形状が開口する間隔を、凹部の第1流路部材に相対向する壁面と、凹部内に挿入された第1流路部材の壁面に相対向する外周面との間隔よりも広くすることで、注入部から接着剤を注入し易くして、接着剤が他の領域に付着するのを抑制することができる。
また、本発明の他の態様は、第1流路を有する第1流路部材と、該第1流路に連通する第2流路が設けられていると共に、前記第1流路部材が挿入されて固定される凹部が設けられた第2流路部材と、を具備し、前記第2流路部材には、前記凹部に連通し且つ当該凹部と同じ面側に開口する凹形状を有する注入部が設けられており、前記凹部内において、前記第1流路部材と前記第2流路部材とは前記第1流路及び第2流路が連通する領域の周方向に亘って溶着されていると共に溶着された領域の外側で接着剤を介して接着されており、前記注入部の前記凹形状が開口する間隔は、前記凹部の前記第1流路部材に相対向する壁面と、前記凹部内に挿入された前記第1流路部材の前記壁面に相対向する外周面との間隔よりも広い、ことを特徴とする流路部材にある。
かかる態様では、第1流路部材と第2流路部材とを溶着及び接着によって固定することで、比較的弱い溶着によって異物の発生を抑制することができると共に、比較的弱い溶着であっても接着剤で接着することで両者を強固に固定することができる。
また、第1流路部材とは離れた注入部から接着剤を注入することで、第1流路部材と第2流路部材との境界に亘ってシリンジを移動させて接着剤を塗布する場合に比べて、シリンジの移動を低減して、シリンジが第2流路部材に接触して予期せぬ領域に接着剤が付着するのを抑制することができる。さらに、接着剤を凹形状の注入部及び凹部に充填することで、第2流路部材の第1流路部材とは反対面側への漏出を抑制することができる。
さらに、注入部の凹形状が開口する間隔を、凹部の第1流路部材に相対向する壁面と、凹部内に挿入された第1流路部材の壁面に相対向する外周面との間隔よりも広くすることで、注入部から接着剤を注入し易くして、接着剤が他の領域に付着するのを抑制することができる。
ここで前記注入部の容積が、前記接着剤の容積よりも大きな容積を有することが好ましい。これによれば、注入部に接着剤を注入した際に、接着剤が注入部から溢れ出すのを抑制することができる。
また、前記注入部が、前記第1流路部材と前記第2流路部材とを溶着する領域を中心とした対称となる位置に設けられていることが好ましい。これによれば、溶着された領域の外側の周方向に亘って且つ第1流路部材と第2流路部材との境界に跨って接着剤を確実に充填することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の流路部材を具備することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、液体の漏出や流路部材内部への液体の侵入による不具合を抑制した液体噴射ヘッドを実現できる。
また、本発明の他の態様は、上記態様の流路部材を具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、液体の漏出や流路部材内部への液体の侵入による不具合を抑制した液体噴射装置を実現できる。
また、他の態様は、第1流路を有する第1流路部材と、前記第1流路に連通する第2流路が設けられていると共に、前記第1流路部材が挿入されて固定される凹部が設けられた第2流路部材と、を具備する流路部材の製造方法であって、前記第2流路部材の前記凹部内に前記第1流路部材を挿入し、前記第1流路部材と前記第2流路部材とを前記第1流路と前記第2流路とが連通する領域の周方向に亘って溶着する工程と、前記第2流路部材に、前記凹部の前記第1流路部材に相対向する壁面と、前記凹部内に挿入された前記第1流路部材の前記壁面に相対向する外周面との間隔よりも広い間隔で設けられて、前記凹部に連通し且つ当該凹部と同じ面側に開口する凹形状を有する注入部が各凹部に対して2以上設けられており、該注入部に接着剤を注入することで、前記溶着された領域の外側の周方向に亘って且つ前記第1流路部材と第2流路部材との境界に跨って接着剤を充填して、前記第1流路部材と前記第2流路部材とを接着する工程と、を具備することを特徴とする流路部材の製造方法にある。
かかる態様では、第1流路部材と第2流路部材とを溶着及び接着によって固定することで、比較的弱い溶着によって異物の発生を抑制することができると共に、比較的弱い溶着であっても接着剤で接着することで両者を強固に固定することができる。
また、第1流路部材とは離れた注入部から接着剤を注入することで、第1流路部材と第2流路部材との境界に亘ってシリンジを移動させて接着剤を塗布する場合に比べて、シリンジの移動を低減して、シリンジが第2流路部材に接触して予期せぬ領域に接着剤が付着するのを抑制することができる。さらに、接着剤を凹形状の注入部及び凹部に充填することで、第2流路部材の第1流路部材とは反対面側への漏出を抑制することができる。また、注入部を2カ所以上に設けることで、溶着された領域の外側の周方向に亘って且つ第1流路部材と第2流路部材との境界に跨って接着剤を確実に充填することができる。
また、本発明の他の態様は、第1流路を有する第1流路部材と、該第1流路に連通する第2流路が設けられていると共に、前記第1流路部材が挿入されて固定される凹部が設けられた第2流路部材と、を具備し、前記第2流路部材には、前記凹部の前記第1流路部材に相対向する壁面と、前記凹部内に挿入された前記第1流路部材の前記壁面に相対向する外周面との間隔よりも広い間隔で設けられて、前記凹部に連通し且つ当該凹部と同じ面側に開口する凹形状を有する注入部が1つの前記凹部に対して少なくとも2以上設けられており、前記凹部内において、前記第1流路部材と前記第2流路部材とは前記第1流路及び第2流路が連通する領域の周方向に亘って溶着されていると共に溶着された領域の外側で接着剤を介して接着されていることを特徴とする流路部材にある。
かかる態様では、第1流路部材と第2流路部材とを溶着及び接着によって固定することで、比較的弱い溶着によって異物の発生を抑制することができると共に、比較的弱い溶着であっても接着剤で接着することで両者を強固に固定することができ、両者の固定部分からの液体の漏出を抑制することができる。
また、第1流路部材とは離れた注入部から接着剤を注入することで、第1流路部材と第2流路部材との境界に亘ってシリンジを移動させて接着剤を塗布する場合に比べて、シリンジの移動を低減して、シリンジが第2流路部材に接触して予期せぬ領域に接着剤が付着するのを抑制することができる。さらに、接着剤を凹形状の注入部及び凹部に充填することで、第2流路部材の第1流路部材とは反対面側への漏出を抑制することができる。また、注入部を2カ所以上に設けることで、溶着された領域の外側の周方向に亘って且つ第1流路部材と第2流路部材との境界に跨って接着剤を確実に充填することができる。
ここで前記注入部の容積が、前記接着剤の容積よりも大きな容積を有することが好ましい。これによれば、注入部に接着剤を注入した際に、接着剤が注入部から溢れ出すのを抑制することができる。
また、前記注入部が、前記第1流路部材と前記第2流路部材とを溶着する領域を中心とした対称となる位置に設けられていることが好ましい。これによれば、溶着された領域の外側の周方向に亘って且つ第1流路部材と第2流路部材との境界に跨って接着剤を確実に充填することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の流路部材を具備することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、液体の漏出や流路部材内部への液体の侵入による不具合を抑制した液体噴射ヘッドを実現できる。
また、本発明の他の態様は、上記態様の流路部材を具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、液体の漏出や流路部材内部への液体の侵入による不具合を抑制した液体噴射装置を実現できる。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図及び流路部材の平面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図及び拡大断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造方法を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略斜視図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの平面図及び流路部材の平面図であり、図3は、図2のA−A′線断面図及びこれを拡大した断面図である。
図示するように、インクジェット式記録ヘッド1(以下、単にヘッド1とも言う)は、液体としてインク滴を吐出するヘッド本体10と、ヘッド本体10を保持すると共に内部に液体流路が設けられた流路部材20と、を具備する。
流路部材20は、第1ケース40及び第2ケース50を有するケース30と、ケース30の内部に保持された第2流路部材である流路部材本体60と、流路部材本体60の第1ケース40側の面に固定された第1流路部材であるインク供給針70と、ケース30の内部に流路部材本体60の第2ケース50側に保持された回路基板80と、を具備し、これら第1ケース40及び第2ケース50は、内部に流路部材本体60、インク供給針70の一部及び回路基板80を保持した状態で固定部材であるネジ等の締結部材90によって固定されている。
流路部材本体60は、上面視した際に長方形状を基準として、一対の対角となる角部を切り欠いた形状を有する。また、流路部材本体60には、一端が第1ケース40側に開口し、他端が第2ケース50側に開口する第2流路である液体供給路61が形成されている。
流路部材本体60の第1ケース40側の液体供給路61の開口部分には、凹部62が形成されている。すなわち、凹部62は、底面、すなわち第2ケース50側の面に液体供給路61が開口するように設けられている。また、凹部62は、インク供給針70の流路部材本体60側の一部が挿入される大きさで形成されている。すなわち、凹部62は、詳しくは後述するインク供給針70の裾部72よりも大きな開口面積で形成され、当該凹部62にインク供給針70の裾部72が挿入された際に、凹部62のインク供給針70に相対向する壁面62aとインク供給針70の凹部62内に挿入されて凹部62に相対向する外周面72aとに所定の間隔dが形成される大きさを有する。
さらに、凹部62の底面、すなわち、液体供給路61が開口する面には、この底面からインク供給針70側に突出して設けられた第1突起部63が、液体供給路61の周方向に亘って設けられている。
また、凹部62の第1突起部63の内部には、インク内の気泡や異物を除去するためのフィルター64が設けられている。このフィルター64の流路部材本体60に例えば熱溶着によって固定することができる。このようにフィルター64を流路部材本体60に熱溶着によって固定することで、接着剤による固定を行った際に接着剤がフィルター64の目詰まりを生じさせるのを抑制することができる。
そして、この液体供給路61の開口に第1流路部材であり液体受給部材であるインク供給針70が固定される。インク供給針70には、液体供給路61に連通する第1流路である貫通路71がそれぞれ内部に設けられている。そして、インク供給針70には、インクカートリッジ等の貯留手段(図示なし)が直接又はチューブ等を介して接続される。これにより、液体貯留手段からのインクは、インク供給針70の貫通路71を介して液体供給路61に供給される。
本実施形態では、液体供給路61を8個設け、各液体供給路61の開口部分にフィルター64とインク供給針70とを設けるようにした。すなわち、本実施形態のインク供給針70は8個設けられている。ここで、インク供給針70は、第1の方向Xに並設された2個のインク供給針70が1セットとなって、第1の方向Xに2セット並設されている。そして、第1の方向Xに並設された2セットのインク供給針70の列は、第1の方向Xに直交する第2の方向Yに2列設けられている。これら第2の方向Yに並設されたインク供給針70の2列は、第1の方向Xで同じ位置とならないように互いに第1の方向Xにずれた位置に配置されている。
ここで、インク供給針70の先端の形状は、尖頭形状、又は先端が尖っていない円筒形状が採用できる。しかしながら、インク供給針70の先端の形状は、これらの形状に限定されずに、貯留手段からの液体を供給できる形状であればよい。
このような第1流路部材であるインク供給針70と第2流路部材である流路部材本体60とは、流路部材本体60の第1ケース40側の面に設けられた凹部62内にインク供給針70の裾部72側を挿入し、流路部材本体60とインク供給針70とを溶着すると共にこれらを接着剤を介して接着することで固定されている。
具体的には、インク供給針70は、流路部材本体60側に向かって外径が徐々に広がった裾部72が形成されている。この裾部72の流路部材本体60側の面には、当該流路部材本体60側に突出して設けられた第2突起部73が貫通路71の周囲に亘って設けられている。
そして、流路部材本体60とインク供給針70とは、第1突起部63の先端部(インク供給針70側)と第2突起部73の先端部(流路部材本体60側)とが溶着されて固定されている。これにより、第1突起部63と第2突起部73との間に溶着層74が形成されている。
また、インク供給針70の裾部72の外径は、第1突起部63の外径よりも大きく、流路部材本体60とインク供給針70とを溶着した際に、インク供給針70の流路部材本体60側の外周は第1突起部63よりも外側(液体供給路61側を内側とした場合の外側)に突出する。そして、凹部62の底面とインク供給針70の第1突起部63から突出した裾部72との間には溶着層74の周囲に亘って凹状の溝部75が形成される。この溝部75内に接着剤で形成された接着層76が充填されている。すなわち、接着層76は、液体供給路61と貫通路71とが連通する周囲に亘って、溶着層74の外側にインク供給針70と流路部材本体60との境界に跨って設けられたものである。
これにより、第1流路部材であるインク供給針70と第2流路部材である流路部材本体60とは、第1流路である貫通路71と第2流路である液体供給路61とが連通する部分の周囲に亘って溶着された溶着層74と、溶着層の液体供給路61及び貫通路71が連通する領域の外側の周方向に亘って設けられた接着剤からなる接着層76とで固定されている。
このように、流路部材本体60とインク供給針70とを溶着した溶着層74と接着層76とで固定することで、流路部材本体60とインク供給針70とを外部から比較的低い刺激(低い出力の超音波)で溶着して溶着層74を形成したとしても、接着剤による接着層76によっても接着することで、接合強度を向上して、流路部材本体60とインク供給針70との接合不良や、隙間が生じることによるインクの漏出などを抑制することができる。ちなみに、インク供給針70には、直接又はチューブを介して貯留手段が接続されるが、インク供給針70に貯留手段が直接接続される場合には、貯留手段を交換する都度、インク供給針70に貯留手段が抜き差しされて、インク供給針70には強い応力が印加される。このため、インク供給針70と流路部材本体60との接合強度が低いと、インク供給針70が流路部材本体60から外れ又は接続部分に隙間が生じ、インクが漏出してしまう。もちろん、インク供給針70にチューブが接続された場合であっても、インクジェット式記録ヘッド1が主走査方向に移動する際にチューブの曲がり状態が変化して、インク供給針70に応力が印加される。 さらに、流路部材本体60には、凹部62に連通し、且つ凹部62と同じ第1ケース40側の面に開口する凹形状を有する注入部65が設けられている。
注入部65は、凹部62内に挿入されたインク供給針70に対して凹部62との間隔dよりも広い間隔dとなるように設けられている。すなわち、凹部62内にインク供給針70が固定された際に、凹部62の壁面62aと凹部62内のインク供給針70の外周面72aとの間隔dに比べて、凹部62内のインク供給針70の外周面72a(凹部62の壁面62aに相対向する外周面)と注入部65の壁面65aとの間隔dは広くなっている。
この注入部65は、詳しくは後述するが、接着剤をインク供給針70と流路部材本体60との境界の溝部75内に充填する際に接着剤を注入する部分であり、注入部65の内部には接着剤によって接着層76aが形成されている。この接着層76aは、溝部75に充填された接着層76に連続して設けられたものである。ただし、注入部65に充填された接着層76aは、溝部75よりも高い(第1ケース40側)位置まで充填されているものの、インク供給針70の第1ケース40側の面上に達することがない高さで充填されている。
また、このような注入部65は、本実施形態では、各凹部62毎に少なくとも2つ以上設けられている。本実施形態では、注入部65を凹部62を中心に挟んだ略対称となる位置、すなわち、凹部62の略対角となる位置に2つ設けるようにした。これにより、注入部65から接着剤を注入した際に、インク供給針70の周方向に溝部75に亘って接着剤を確実に充填することができる。もちろん、注入部65の数及び位置は特にこれに限定されず、注入部65を1つだけ設けてもよく、注入部65を3個以上設けるようにしてもよい。
また、注入部65の容積は、1つの溝部75内に設けられた接着層76の容積よりも大きい容積を有する。これにより、溝部75内に亘って充填することができる量の接着剤を注入部65に注入しても注入部65から接着剤があふれ出るのを抑制することができる。
このようなインク供給針70が一方面に固定された流路部材本体60のインク供給針70とは反対側の他方面側には、それぞれ液体供給路61が形成された管状の流路形成部66が穿設されており、流路形成部66と第2ケース50との間に回路基板80が保持される。
一方、第1ケース40は、第2ケース50側が開口する略箱形状を有し、インク供給針70が臨む領域にこのインク供給針70が露出される窓部41が設けられた板状の第1ベース部42と、第1ベース部42の周縁部に亘って第2ケース50側に突出して設けられた第1側壁43と、を具備する。
1つの窓部41は、第1の方向Xに並設された2つのインク供給針70のセット毎に設けられている。窓部41の大きさは、インク供給針70の先端が露出される程度の大きさであればよく、過度に大きくしてしまうと異物が侵入する虞があるため、必要最低限の大きさとなっている。
また、インク供給針70の流路部材本体60とは反対面側には、図示しないゴム等のシール部材を介して第1ケース40が当接している。このようなシール部材は、窓部41の周囲に亘って設けられており、窓部41から流路部材20の内部へのインクの侵入を抑制する。すなわち、窓部41の周囲に亘ってインク供給針70と第1ケース40との間を封止するシール部材を設けることで、インク供給針70にインクカートリッジやチューブを抜き差しした際に漏出したインクが流路部材20内に侵入するのを抑制することができる。
また、図1に示すように、第1ケース40の第1ベース部42には、内部に保持された回路基板80に設けられたコネクター81の差込口82に相対向する領域に、第1ベース部42を貫通して設けられた配線接続口44が設けられている。外部からの配線(外部配線)は、第1ケース40の配線接続口44を介して内部に保持された回路基板80のコネクター81に接続される。
回路基板80は、特に図示しないが、ヘッド本体10に設けられた圧力発生手段を駆動するための電子部品や各種配線が実装された板状部材からなる。また、図1に示すように、回路基板80には、厚さ方向に貫通した接続孔83が設けられている。そして、ヘッド本体10の駆動配線11は、この接続孔83内に挿通され、先端が回路基板80の表面に沿って折り曲げられて回路基板80の各種配線等と電気的に接続されている。
また、回路基板80は、上面視(第1ケース40側から視認)した際に長方形状を有し、一対の対角となる角部にはそれぞれコネクター81が設けられている。このコネクター81は、回路基板80に設けられた各種配線等と電気的に接続されたものであり、外部配線が接続される差込口82が第1ケース40側に開口するように固定されている。そして、流路部材本体60は、回路基板80のコネクター81の設けられた領域に相対向する領域(一対の対角となる角部)を切り欠いた形状とすることで、回路基板80のコネクター81の差込口82が、第1ケース40の配線接続口44内で露出されて、フレキシブルフラットケーブル(FFC)などの外部配線がコネクター81の差込口82に接続可能となっている。
このような回路基板80は、流路部材本体60と第2ケース50との間に保持される。また、回路基板80の大きさは、第1ケース40側から平面視した際に流路部材本体60の外周よりも小さい。
第2ケース50は、上面視(第1ケース40から視認)した際に長方形状を有する第2ベース部51と、第2ベース部51の上面視した際の長辺に設けられて、第2ベース部51から第1ケース40側に突出して設けられた第2側壁52と、を具備する。
第2ケース50の第2ベース部51には、第1ケース40とは反対側の面に複数のヘッド本体10が固定される。また、第2ケース50の第2ベース部51には、厚さ方向に貫通した挿通孔53が、各ヘッド本体10に対応して設けられている。第2ケース50に保持されたヘッド本体10の駆動配線11は、この挿通孔53に挿通されて、回路基板80に接続される。また、図1に示すように、第2ベース部51の挿通孔53の周囲には、一端側が流路部材本体60の液体供給路61に接続される供給連通路54が設けられている。そして、供給連通路54の他端がヘッド本体10の流路(図示なし)に接続されることで、液体供給路61からのインクは、供給連通路54を介してヘッド本体10に供給される。なお、供給連通路54は、実際には、流路部材本体60の液体供給路61に回路基板80に設けられた流路84を介して接続される。このとき、液体供給路61、流路84、供給連通路54及びヘッド本体10の流路(図示なし)等の互いに接続する部分には、ゴム等の弾性部材からなるシール部材を設けるようにすれば、各流路の接続部分でのインクの漏出を防止することができる。
このような流路部材20は、第2ケース50の一方面側に回路基板80を載置し、第2ケース50の他方面側にヘッド本体10を固定する。そして、ヘッド本体10の駆動配線11と回路基板80とを電気的に接続する。その後、第1ケース40をインク供給針70が固定された流路部材本体60にインク供給針70側から重ね合わせ、流路部材本体60と第2ケース50との間に回路基板80を挟んだ状態で、第1ケース40と第2ケース50とを締結部材90によって固定する。これにより、第1ケース40と第2ケース50とが一体化されてケース30が形成されると共に、ケース30の内部にインク供給針70が固定された流路部材本体60及び回路基板80が保持されて一体化された流路部材20が形成される。
このとき、第1ケース40の第1側壁43と第2ケース50の第2側壁52とは、ケース30の外壁を構成する。ここで、第1側壁43と第2側壁52とは、図3(a)に示すように、相対向する先端面の間に所定の隙間が形成された状態で位置決めされる。この第1側壁43と第2側壁52との間の隙間は、第1側壁43と第2側壁52との間からインクが侵入しようとした際に、当該インクによって隙間にメニスカスを形成し、インクがその隙間から内部に侵入することを抑制するためのものである。もちろん、第1側壁43と第2側壁52との先端面同士を当接させてもよく、また、第1側壁43の先端面と第2側壁52の先端面との間にゴム等の弾性部材(シール部材)を挟持させてインクの侵入を抑制するようにしてもよい。さらに、第1側壁43と第2側壁52との境界を樹脂等でシールするようにしてもよい。
なお、本実施形態の流路部材20には、上述のように複数のヘッド本体10が固定されている。ヘッド本体10には、例えば、ノズル開口(図示なし)が第1の方向Xに並設され、複数のヘッド本体10は、ノズル開口の並設方向である第1の方向Xに向かって千鳥状に配置されることで、ノズル開口の並設方向である第1の方向Xに同一ピッチで長尺化したノズル列を形成することができる。なお、ここで言う、ヘッド本体10が千鳥状に配置されているとは、図1に示すように、複数のヘッド本体10がノズル開口の並設方向である第1の方向Xに向かって並設されており、第1の方向Xに並設された複数のヘッド本体10で構成される列は、第1の方向Xとは交差する第2の方向Yに並んで設けられている。これら第2の方向Yに並設されたヘッド本体10の2列は、互いに第1の方向Xに向かって第1の方向Xに並設されたヘッド本体10のピッチの半ピッチ分ずらした位置に配置されている。そして、2列のヘッド本体10の列において、隣り合うヘッド本体10は、一方の列のヘッド本体10のノズル列の端部側のノズル開口と、他方の列のヘッド本体10のノズル列の端部側のノズル開口とが、ノズル開口の第1の方向Xで同一位置となるように設けられている。これにより、複数のヘッド本体10によって、第1の方向Xに沿って同一ピッチでノズル開口を複数のヘッド本体10の分だけ並設してノズル列を連続させることができ、連続するノズル列の幅で広い面積に亘って広い被記録媒体へのインクの吐出を行うことができる。
ここで、このようなインクジェット式記録ヘッド1に用いられる流路部材20の製造方法について説明する。なお、図4は、流路部材の製造方法を示す断面図である。
図4(a)に示すように、流路部材本体60の凹部62内にインク供給針70を挿入する。本実施形態では、流路部材本体60の第1突起部63と、インク供給針70の第2突起部73とを当接させる。
次に、図4(b)に示すように、流路部材本体60とインク供給針70とを溶着する。具体的には、インク供給針70の裾部72の上(流路部材本体60とは反対面側)に超音波溶着用のホーンを当て、ホーンから超音波振動を与える。これにより第1突起部63と第2突起部73との一部が溶融して溶着層74が形成される。この溶着層74によって流路部材本体60とインク供給針70とが溶着される。この溶着を行う超音波振動は、流路部材本体60とインク供給針70とを溶着のみで固定する際の超音波振動に比べて低い出力で行われる。
このように比較的低い出力の超音波振動によって流路部材本体60とインク供給針70とを溶着することで、比較的高い出力の超音波溶着によって発生する異物の量を低減することができる。すなわち、超音波振動が高い出力で行われると、エネルギーが高い分だけ振動による異物が発生し、フィルター64の目詰まりや、異物がヘッド本体10側に流れ出し、ノズル開口の目詰まりなどが発生する虞がある。本実施形態では、超音波溶着を比較的低い出力で行うことで、異物の発生を抑制してフィルター64の目詰まりやノズル開口の目詰まりが発生するのを抑制することができる。
次に、図4(c)に示すように、接着剤176を注入するシリンジ100を注入部65に挿入し、シリンジ100から注入部65内に接着剤176を注入する。これにより、溝部75に付着した接着剤176は、毛細管現象によって溝部75に亘って充填される。そして、注入及び充填された接着剤176が硬化することで、接着層76(76a)が形成され、流路部材本体60とインク供給針70とが接着される。また、接着剤176は、溶着層74の隙間にも毛細管現象によって充填されて溶着層74を封止するシールとしても機能する。
このように、注入部65にシリンジ100を挿入して溝部75内に接着剤176を充填することで、シリンジ100を凹部62の周方向に亘って移動させて接着剤176を塗布する方法に比べて、シリンジ100がインク供給針70の第1ケース40側の表面に接触して、接着剤176がインク供給針70の第1ケース40側の表面に付着するのを抑制することができる。すなわち、シリンジ100を凹部62の周方向に亘って移動させて接着剤176を塗布する場合、シリンジ100を移動させるため、不注意や操作ミスなどによってシリンジ100が不意のタイミングでインク供給針70に付着する可能性が高くなってしまう。そして、接着剤176がインク供給針70の第1ケース40側の表面に付着すると、インク供給針70に貯留手段やチューブが接続できなくなる虞があると共に、第1ケース40が付着した接着剤176によって所望の高さで固定できなくなり、第1ケース40とインク供給針70との間からインクが侵入することや、ケース30の外壁の隙間からインクが侵入するなどの不具合が発生する。本実施形態では、シリンジ100を凹部62から離れた位置の注入部65に挿入して接着剤176を充填するため、シリンジ100がインク供給針70に不意のタイミングで接触するのを抑制して、インク供給針70の第1ケース40側に接着剤176が付着するのを抑制することができる。この結果、付着した接着剤176によってインク供給針70に貯留手段やチューブが接続できなくなるのを抑制することができると共に、第1ケース40とインク供給針70との間からインクが侵入することや、ケース30の外壁の隙間からインクが侵入するなどの不具合を抑制することができる。なお、流路部材20の内部に流路以外からインクが侵入すると、流路部材20内には回路基板80が保持されているため、侵入したインクによって電子部品が破壊されるなどの不具合が発生する。
また、本実施形態では、注入部65にシリンジ100を挿入して溝部75内に接着剤176を充填することで、シリンジ100を凹部62の周方向に亘って移動させて接着剤176を塗布する方法に比べて、接着剤176を塗布する工程を簡略化して作業時間を短縮することができる。
さらに、本実施形態では、流路部材本体60とインク供給針70とを溶着及び接着によって固定するようにしたため、比較的弱い溶着によっても接合強度を向上して、流路部材本体60とインク供給針70との境界からのインクの漏出を抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1では、内部に回路基板80が保持された流路部材20を有するヘッド1を例示したが、特にこれに限定されず、流路部材20の内部に回路基板80が保持されていなくてもよい。流路部材20に回路基板80が保持されていない場合、流路部材20の内部にインクが侵入すると、予期せぬタイミングで被記録媒体上にインクが落下して被記録媒体を汚してしまうなどの問題が発生するが、上述したように第1側壁43と第2側壁52とで外壁を形成することで、剛性を向上してケース30内部へのインクの侵入を抑制することができ、被記録媒体を汚すのを抑制することができる。もちろん、流路部材20の内部には、流路の下流側の圧力を一定に保つ弁体を設けるようにしてもよく、また、その他の部材や機能を保持させるようにしてもよい。
また、上述した各実施形態のヘッド1は、図5に示すように、複数個が固定部材に固定されて(本実施形態では例として4個)液体噴射ヘッドモジュールの一例であるインクジェット式記録ヘッドモジュール200(以下、ヘッドモジュール200とも言う)を構成する。このようなヘッドモジュール200は、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置に搭載される。ここで、本実施形態のインクジェット式記録装置について説明する。なお、図5は、本発明の実施形態1に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置を示す概略斜視図である。
図5に示すように、本実施形態のインクジェット式記録装置は、ヘッドモジュール200が固定されて、被噴射媒体である紙などの記録シートSを搬送することで印刷を行う、所謂ライン式記録装置である。
具体的には、インクジェット式記録装置Iは、装置本体2と、装置本体2に固定されたヘッドモジュール200と、被記録媒体である記録シートSを搬送する搬送手段3と、記録シートSのヘッドモジュール200に相対向する印刷面とは反対の裏面側を支持するプラテン4とを具備する。
搬送手段3は、ヘッドモジュール200に対して記録シートSの搬送方向の両側に設けられた第1の搬送手段5と、第2の搬送手段6とを具備する。
第1の搬送手段5は、駆動ローラー5aと、従動ローラー5bと、これら駆動ローラー5a及び従動ローラー5bに巻回された搬送ベルト5cとで構成されている。また、第2の搬送手段6は、第1の搬送手段5と同様に駆動ローラー6a、従動ローラー6b及び搬送ベルト6cで構成されている。
これらの第1の搬送手段5及び第2の搬送手段6のそれぞれの駆動ローラー5a、6aには、図示しない駆動モーター等の駆動手段が接続されており、駆動手段の駆動力によって搬送ベルト5c、6cが回転駆動することで、記録シートSをヘッドモジュール200の上流及び下流側へ搬送する。
なお、本実施形態では、駆動ローラー5a、6a、従動ローラー5b、6b及び搬送ベルト5c、6cで構成される第1の搬送手段5及び第2の搬送手段6を例示したが、記録シートSを搬送ベルト5c、6c上に保持させる保持手段をさらに設けてもよい。保持手段としては、例えば、記録シートSの外周面を帯電させる帯電手段を設け、この帯電手段によって帯電した記録シートSを誘電分極の作用により搬送ベルト5c、6c上に吸着させるようにしてもよい。また、保持手段として、搬送ベルト5c、6c上に押えローラーを設け、押えローラーと搬送ベルト5c、6cとの間で記録シートSを挟持させるようにしてもよい。
プラテン4は、第1の搬送手段5と第2の搬送手段6との間に、ヘッドモジュール200に相対向して設けられた断面が矩形状を有する金属又は樹脂等からなる。プラテン4は、第1の搬送手段5及び第2の搬送手段6によって搬送された記録シートSを、ヘッドモジュール200に相対向する位置で支持する。
なお、プラテン4には、搬送された記録シートSをプラテン4上で吸着する吸着手段が設けられていてもよい。吸着手段としては、例えば、記録シートSを吸引することで吸引吸着するものや、静電気力で記録シートSを静電吸着するもの等が挙げられる。
また、ヘッドモジュール200には、図示していないが、インクが貯留されたインクタンクやインクカートリッジなどの貯留手段がインクを供給可能に接続されている。貯留手段は、例えば、ヘッドモジュール200上に保持されていても、また、装置本体2内のヘッドモジュール200とは異なる位置に保持されてチューブ等を介して各ヘッド1のインク供給針に接続されていてもよい。さらに、ヘッドモジュール200の各ヘッド1には、図示しない外部配線が接続されている。
このようなインクジェット式記録装置Iでは、搬送手段3によって記録シートSが搬送され、ヘッドモジュール200によってプラテン4上で支持された記録シートSに印刷が実行される。印刷された記録シートSは、搬送手段3によって搬送される。
なお、図5に示す例では、ヘッド1(ヘッドモジュール200)が装置本体2に固定されて、記録シートSを搬送するだけで印刷を行う、所謂ライン式のインクジェット式記録装置Iを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、ヘッド1(ヘッドモジュール200)を記録シートSの搬送方向と交差する主走査方向に移動するキャリッジに搭載して、ヘッド1(ヘッドモジュール200)を主走査方向に移動しながら印刷を行う、所謂シリアル型記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した流路部材20に相当するものをインクジェット式記録装置Iのヘッド本体10とは別の場所に設けても良い。すなわち、上述した流路部材20は、ヘッド本体10と共に用いられてインクジェット式記録ヘッド1を構成するものに限定されず、インクジェット式記録装置Iのインクタンクとヘッド本体10とを接続する途中などの他の領域に設けられていてもよい。
なお、上記実施の形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッドを対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
また、上述した実施の形態では、インクジェット式記録ヘッド1に代表される液体噴射ヘッドに用いられる流路部材について説明したが、本発明の流路部材は、液体噴射ヘッドや液体噴射装置に限定されず、他のデバイスに用いられる流路部材についても適用できるものである。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 1 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 2 装置本体、 3 搬送手段、 4 プラテン、 10 ヘッド本体、 11 駆動配線、 20 流路部材、 30 ケース、 40 第1ケース、 50 第2ケース、 60 流路部材本体(第1流路部材)、 61 液体供給路(第2流路)、 62 凹部、 65 注入部、 70 インク供給針(第1流路部材)、 71 貫通路(第1流路)、 72 裾部、 74 溶着層、 75 溝部、 76 接着層、 80 回路基板、 90 締結部材、 100 シリンジ

Claims (6)

  1. 第1流路を有する第1流路部材と、
    前記第1流路に連通する第2流路が設けられていると共に、前記第1流路部材が挿入されて固定される凹部が設けられた第2流路部材と、を具備する流路部材の製造方法であって、
    前記第2流路部材の前記凹部内に前記第1流路部材を挿入し、前記第1流路部材と前記第2流路部材とを前記第1流路と前記第2流路とが連通する領域の周方向に亘って溶着する工程と、
    前記第2流路部材に設けられ、前記凹部に連通し且つ当該凹部と同じ面側に開口する凹形状を有する注入部接着剤を注入することで、前記溶着された領域の外側の周方向に亘って且つ前記第1流路部材と第2流路部材との境界に跨って接着剤を充填して、前記第1流路部材と前記第2流路部材とを接着する工程と、を具備し、
    前記注入部の前記凹形状が開口する間隔は、前記凹部の前記第1流路部材に相対向する壁面と、前記凹部内に挿入された前記第1流路部材の前記壁面に相対向する外周面との間隔よりも広い、ことを特徴とする流路部材の製造方法。
  2. 第1流路を有する第1流路部材と、
    該第1流路に連通する第2流路が設けられていると共に、前記第1流路部材が挿入されて固定される凹部が設けられた第2流路部材と、を具備し、
    前記第2流路部材には、記凹部に連通し且つ当該凹部と同じ面側に開口する凹形状を有する注入部設けられており、
    前記凹部内において、前記第1流路部材と前記第2流路部材とは前記第1流路及び第2流路が連通する領域の周方向に亘って溶着されていると共に溶着された領域の外側で接着剤を介して接着されており、
    前記注入部の前記凹形状が開口する間隔は、前記凹部の前記第1流路部材に相対向する壁面と、前記凹部内に挿入された前記第1流路部材の前記壁面に相対向する外周面との間隔よりも広い、ことを特徴とする流路部材。
  3. 前記注入部の容積が、前記接着剤の容積よりも大きな容積を有することを特徴とする請求項2記載の流路部材。
  4. 前記注入部が、前記第1流路部材と前記第2流路部材とを溶着する領域を中心とした対称となる位置に設けられていることを特徴とする請求項2又は3記載の流路部材。
  5. 請求項2〜4の何れか一項に記載の流路部材を具備することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  6. 請求項2〜4の何れか一項に記載の流路部材を具備することを特徴とする液体噴射装置。
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