JP2010194720A - 金型用入れ子、金型用入れ子の製造方法及び樹脂成形用金型 - Google Patents

金型用入れ子、金型用入れ子の製造方法及び樹脂成形用金型 Download PDF

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久男 山崎
Takuya Yamazaki
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Abstract

【課題】信頼性が高く冷却性能に優れる金型用入れ子、金型用入れ子の製造方法及び樹脂成形用金型を提供する。
【解決手段】入れ子15は、入れ子本体24の内部に、入れ子本体24と一体的に形成さスパイラル状の冷却路25を有する。このような入れ子15は、冷却路25のスライスデータに基づき、複数の金属板にそれぞれ冷却路を形成する溝を加工し、溝加工された金属板を所定の順番に積層し、積層した金属板を拡散接合し、拡散接合により得られた金属ブロックを形状加工することで得ることができる。このとき金属板の厚さを、溝加工の一部として金属板に対し直交する貫通孔を穿設可能な厚さとすることで、段差のない滑らかなスパイラル状の冷却路25とすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、金型用入れ子に関し、特に内部に冷却路が設けられた金型用入れ子、金型用入れ子の製造方法及び樹脂成形用金型に関する。
樹脂成形用の金型、例えば射出成形用金型において、複雑な成形面を形成するために入れ子が使用されていることは周知のところである。金型を用いて樹脂成形品を製造する場合、生産性向上の点からサイクルタイムを短縮することは重要なテーマであり、入れ子を備える樹脂成形用金型と入れ子を有しない樹脂成形用金型とで変わるところはない。サイクルタイムの短縮方法としては、例えば金型のキャビティ空間に溶融樹脂を充填し、冷却後に型開きを行ない、樹脂成形品を製造する射出成形等においては、樹脂が充填されるキャビティ空間を形成する金型の成形面近傍に冷却水路を設け、冷却速度を高める方法がある。この冷却水路は、キャビティ空間を形成する金型の成形面近傍に設けることが効果的であり、これまでに多くの技術が提案されている。
入れ子の内部に冷却水路を備える金型も提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載の冷却水路は比較的単純な形状である。また樹脂成形用金型の入れ子ではなく、ダイカスト用の入れ子において、凹凸面を有する入れ子においても表面を適切に冷却可能な水路を備える入れ子が提案されている(例えば特許文献2参照)。特許文献2に記載の入れ子は、入れ子を内装入れ子と外装入れ子とで形成し、内装入れ子と外装入れ子との間に冷却路を設け、さらにこの冷却路を分割し複数個の冷却路とする。
サイクルタイムを短縮するためには、冷却水路をキャビティ空間を形成する金型の成形面近傍に設けること以外に、冷却面積を増加させ、冷却水路内を流れる冷却水の流速を速め冷却性能を高めることが効果的である。このような冷却水路の一つとしてスパイラル形状の冷却路があり、コアの内部やキャビティ入れ子の外周部にスパイラル形状の冷却路を設けた例が開示されている(例えば非特許文献1参照)。
特開2007−223168号公報 特開2008−264809号公報
福島有一,よくわかるプラスチック射出成形金型設計,日刊工業新聞社,2005,p102
非特許文献1の記載によればスパイラル形状の冷却路は、成形面近傍に設けることも可能であり、さらに冷却面積が大きく優れた冷却路の一つと言える。このようなスパイラル形状の冷却路を有するコアの製造方法として、コアを、内部に位置するコア本体とコア本体に嵌め込む外筒とで構成し、コア本体の外周にスパイラル状の溝を加工した後、外筒を嵌め込む方法が考えられる。このような方法でコアを製造すると、内部のコア本体と外筒とが接合されていないため、コア本体及び外筒を精度よく加工し、コア本体と外筒との間に隙間が生じないようにしなければ、内部のコア本体と外筒との隙間を冷却水が流れ、スパイラル状の溝を流れる冷却水が不十分となる恐れがある。コアの形状が複雑な場合は、上記製造要領でスパイラル形状の冷却路を備えるコアを製造することは容易ではない。これはコアに限ったものではなく、キャビティ入れ子でも同じである。
本発明の目的は、信頼性が高く冷却性能に優れる金型用入れ子、金型用入れ子の製造方法及び樹脂成形用金型を提供することである。
請求項1に記載の本発明は、スパイラル状の冷却路が入れ子本体の内部に、入れ子本体と一体的に形成されていることを特徴とする金型用入れ子である。
請求項2に記載の本発明は、スパイラル状の冷却路が入れ子本体の内部に、入れ子本体と一体的に形成されている金型用入れ子の製造方法であって、冷却路のスライスデータに基づき、複数の金属板にそれぞれ冷却路を形成する溝を加工する溝加工工程と、前記溝加工工程で得られる金属板を所定の順番に積層する積層工程と、前記積層工程で得られる金属板を拡散接合し、金属ブロックを得る接合工程と、前記接合工程で得られる金属ブロックを加工し、入れ子を得る形状加工工程と、を含み、前記金属板の厚さTは、式(1)を満足する厚さであることを特徴とする金型用入れ子の製造方法である。
T<L/cosθ・・・(1)
ここで、L:冷却路の直径(mm) θ:冷却路の傾斜角度(°)
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の金型用入れ子の製造方法において、前記溝加工工程において、金属板の表面及び裏面の両面から溝加工を行うことを特徴とする。
請求項4に記載に記載の本発明は、請求項2又は3に記載の金型用入れ子の製造方法において、複数個の金型用入れ子を製造する金型用入れ子の製造方法であって、前記溝加工工程において、一枚の金属板に複数個の入れ子の溝を加工し、前記接合工程後、形状加工前に、接合工程で得られた金属ブロックを複数個のブロックに切断し、得られたブロックを各々形状加工し、複数個の入れ子を製造することを特徴とする。
請求項5に記載の本発明は、固定型及び/又は可動型に請求項1の金型用入れ子を有することを特徴とする樹脂成形用金型である。
本発明に係る金型用入れ子は、スパイラル状の冷却路が入れ子本体の内部に、入れ子本体と一体的に形成されているので、冷却路を流れる冷却媒体と入れ子本体を形成する部材とが直接接触するため、伝熱係数が高く、冷却性能に優れる。また、スパイラル状の冷却路が入れ子本体の内部に、入れ子本体と一体的に形成されているので、冷却路を流れる冷却媒体が漏洩することはない。
本発明に係る金型用入れ子の製造方法は、複数枚の金属板に冷却路を形成する溝を加工した後、これらを積層、拡散接合し、最後に形状加工するので、スパイラル状の冷却路が入れ子本体の内部に、入れ子本体と一体的に形成された金型用入れ子を得ることができる。特に拡散接合時の各金属板は、部分的に溝は加工されているものの、大略的には、平らな金属板であるので、拡散接合で得られる金属ブロックの接合強度を十分に高めることができる。これにより水漏れ、ショートパスのないスパイラル状の冷却路を確実に形成することができる。また、金属板は、所定の厚さを有するので、溝加工が容易であり、段差のないスムーズなスパイラル状の冷却路を得ることができる。
また本発明によれば、金属板は所定の厚さを有するので、溝加工工程において、溝加工の一部として金属板に対し直交する貫通孔を穿設可能であり、金属板の表面及び裏面の両面から溝加工を行うことができるので、比較的厚い金属板も使用可能であり、この場合であっても段差のないスムーズなスパイラル状の冷却路を得ることができる。
また本発明によれば、同時に複数個の金型用入れ子を得ることができるので、効率的であると同時に製造コストを下げることができる。
また本発明に係る樹脂成形用金型は、固定型及び/又は可動型に、スパイラル状の冷却路が入れ子本体の内部に入れ子本体と一体的に形成された金型用入れ子を有するので冷却性能に優れ、サイクルタイムを短縮することができる。
本発明の第1実施形態としての入れ子15を備える射出成形金型1の概略的構成を示す図である。 図1の入れ子15の製造手順を示すフローチャートである。 図1の入れ子15の冷却路25の製造要領を説明するための図である。 図3中の金属板31eの平面図である。 図3中の金属板31eの斜視図である。 図6(a)は、図4中の一点鎖線で切断した平面図、図6(b)は、図4中の一点鎖線で切断した斜視図である。 図1の入れ子15の冷却路25のスパイラル形状部27aを平面展開した図であり、金属板31の厚さと貫通孔との関係を説明するための図である。 本発明の入れ子15を同時に4個製造する要領を説明するための図であって、一枚の金属板37に4個の入れ子15a〜15dの冷却路25のスパイラル形状部27の一部を形成する溝35a〜35d、36a〜36dを加工した状態を示す図である。
図1は、本発明の第1実施形態としての入れ子15を備える射出成形金型1の概略的構成を示す図である。
射出成形金型1は、可動型3と固定型5とを含み構成され、可動型3のパーティング面7と固定型5のパーティング面9とを合わせることで、成形品の形状に対応するキャビティ空間11が形成される。可動型3は、可動側型板13と可動側型板13に固定された入れ子15と可動側取付板17を含み、固定型5は、固定側型板19と固定側取付板21を含む。凸状の入れ子15と、入れ子15に対応するように、固定側型板19に設けられた凹部23とでキャビティ空間11を形成する。このキャビティ空間11には、固定型5の中央部に取付けられたスプルーブッシュ22に接続するノズル(図示を省略)から溶融樹脂が射出される。
入れ子15の内部には、入れ子本体24と一体的に形成された冷却路25が設けられている。冷却路25は、冷却媒体を導入する導入部26、導入部26に接続するスパイラル形状部27、スパイラル形状部27に接続し冷却媒体を排出する排出部28からなる。可動側型板13には冷却路25の導入部26と接続する冷却媒体供給路29、冷却路25の排出部28と接続する冷却媒体排出路30が設けられている。スパイラル形状部27は、2重のスパイラル構造を有し、導入部26から供給される冷却媒体は、一方のスパイラル形状部27aを上昇し、上部で反転し、反対側に位置するスパイラル形状部27bを下降し排出部28から排出される。冷却路25内に冷却媒体を流通させることで入れ子本体24及び成形品を強制的に冷却させることができる。
図2は、図1の入れ子15の製造手順を示すフローチャートである。図3から図6は、図1の入れ子15に設けられた冷却路25の製造要領を示す説明するための図であり、図3は、冷却路25を形成する溝加工が施された複数の金属板31を積層した状態を模式的に示す図である。また、図4及び図5は、溝加工が施された一枚の金属板31eの平面図、斜視図である。図6は、図4中の一点鎖線で切断した(a)平面図及び(b)斜視図である。
入れ子15は、大略的には入れ子15のスライスデータを作成し(ステップS1)、これに基づき複数の金属板にそれぞれ冷却路25を形成する溝を加工し(ステップS2)、溝を加工した金属板31の表裏面を研磨し(ステップS3)、所定の順番に積層し(ステップS4)、積層した金属板31を拡散接合し(ステップS5)、拡散接合後の金属ブロックを形状加工し(ステップS6)製造する。以下各手順を詳細に説明する。
まずステップS1では、入れ子15の外形形状、冷却路25の形状の3次元CADデータを基にスライスデータの作成を行う。スライスデータの作成は予めスライスデータを作成するためのプログラムをインストールしたコンピュータを用いて行う。コンピュータはインストールされたプログラムに従い、入力された3次元CADデータから金属体31の厚さを決定し、各金属体31毎のスライスデータを作成する。スライスデータは、入れ子15の外形形状、冷却路25及び金属板31を積層するときの位置決め用の基準穴(図示を省略)などである。なお、後述のステップS5の拡散接合において、金属板31の厚さが減少することが予想されるときは、この点を予め考慮し、各金属板31毎のスライスデータを作成することが好ましい。
金属板31(31a〜31u)の厚さは、冷却路25の形状に基づき決定する。基本的に冷却路25の形状が単純で、複数の金属板に分割して加工する必要のない部分に該当する金属板は厚さを厚くし、冷却路25の形状が単純ではない部分に該当する金属板は、形状を正確に形成するため比較的厚さの薄い金属板を使用する。導入部26及び排出部28は直線状の形状であるので、この部分は一枚の金属板31uとする。これにより加工時間が短縮される。但し、金属板の規格、入手の容易性、価格を考慮し、複数枚の金属板としてもよい。
一方、スパイラル形状部27は形状が曲線的であり、単純形状ではないので、比較的薄い金属板31a〜31tを使用する。これにより段差のない滑らかなスパイラル水路を形成することができる。このとき、次の点に注意して板厚を決定する必要がある。金属板31は次工程で、冷却路25を形成する溝33、34が加工される。スパイラル形状部27を形成する溝33、34を段差なく滑らかに形成するためには、一枚の金属板31毎に表と裏から加工する必要がある。このとき金属板31に直交する貫通孔を穿設できないと、機械加工で溝を加工することができない。このため金属板31は、溝加工のために必要な、金属板31に直交する貫通孔を穿設できる厚さである必要がある。
図7は、スパイラル形状部27aを平面展開した図であり、金属板31の厚さと貫通孔との関係を説明するための図である。図7の横軸は、スパイラル形状部27aの円周方向の長さ、縦軸はスパイラル形状部27aの高さを表す。図7では、3種類の金属板を選択する例である。ここでスパイラル形状部27aの管路の直径(内径)をL、スパイラル形状部27aを平面展開したときの傾斜角度をθとする。
厚さt1の金属板を選択すると、a1b1c1d1で囲まれた領域を機械加工で切削する必要ある。この金属板を平面視すると、b1b2d1d2に囲まれた孔が見える。同様に厚さt2の金属板を選択するとe1f1g1h1で囲まれた領域を機械加工で切削する必要ある。この金属板を平面視すると、f1f2h1h2に囲まれた孔が見える。一方、厚さt3の金属板を選択するとi1j1k1l1で囲まれた領域を機械加工で切削する必要ある。この金属板を平面視しても貫通する孔は見えない。このような関係は、金属板の厚さをTとしたとき、式(1)で表される。
T<L/cosθ・・・(1)
ここで、L:冷却路の直径(mm) θ:冷却路の傾斜角度(°)
式(1)を満足する金属板ならば、溝加工のための貫通孔を穿設可能であり、このような厚さの金属板を選定し、金属板の規格、入手の容易性、価格、加工精度、加工時間を考慮し板厚さを決定すればよい。板厚さが薄いほど加工精度が高くなるけれども、加工枚数が増えるので加工時間が長くなる。
使用する金属板31には、SK材、SKS材、SKD材、工具鋼、ステンレス鋼など金型の製造に使用される金属材料を使用することができる。これらは要求される強度等に応じて適宜選択すればよい。
ステップS2では、各金属板31に冷却路25を形成する溝加工及び積層のための位置決め用の基準穴(図示省略)の加工を行う。加工は、ステップS1で得られたスライスデータに基づき、公知のCAD/CAMとマシニングセンタ、NC工作機械又はCNC工作機械を使用することで容易に行うことができる。なお、ステップS2では、入れ子15の形状の加工は行わない。
ステップS3では、ステップS2で得られる溝加工等の終了した各金属板31の接合面、具体的には各金属板31の表面と裏面の両方を研磨する。この研磨は、後工程である各金属板31を拡散接合するときの接合強度の向上等を目的に行なうものであり、公知の研磨装置、研磨方法により行うことができる。研磨の程度としては、中心線平均粗さRaが1.0μm以下となることが金属板31同士の密着度、接合強度の向上の点から好ましい。
次にステップS4で金属板31を所定の順番に積層する。金属板31には、位置決め用の基準穴(図示省略)が穿設されているので、基準ピン(図示省略)を使用することで正確な位置決めを行うことができる。
積層が終了した金属板31は、ステップS5で接合を行う。接合は拡散接合で行なう。拡散接合要領は次の通りである。金属板31間の結合力が弱いと、冷却路25から冷却媒体が漏洩するので、金属板31の接合には、接合力の強い拡散接合を用いる。拡散接合は、金属板31同士を密着させ接合面に生じる原子の拡散を利用して接合する方法であり、常法に従い、積層した金属板31の積層体を加熱炉内に設置し、積層体に荷重を加え、さらに積層体を加熱することで行なうことができる。
一般的に拡散接合を行なうに際し、接合面の材質が異なる場合、接合強度を高めるために接合面間にインサート材を挿入し拡散接合を行う場合がある。インサート材は接合面間の接合強度を高めるためには効果的であるが、本実施形態のように冷却路25を形成する溝33、34がある場合、溝33、34にインサート材が入り込み、流路を塞ぐ恐れがある。このため特に小さい冷却路25を有する金属板31の接合には、同じ材質の金属板31を用い、インサート材を使用しないで拡散接合することが好ましい。
拡散接合時に、積層した金属板31の外壁面全体を囲むように、金属板31の外壁面と所定の隙間を有した状態で、別の金属板を配置し、これらを加熱炉内に設置し、加熱炉内を真空とし、加熱しながらプレス装置を用いて積層した金属板31にのみ鉛直方向(積層方向)に荷重を加え、積層した金属板31を加圧することが好ましい。このように金属板31の外周全体を拘束した状態で拡散接合を行なうことで、加圧圧力も低く抑えることが可能で、かつ積層した金属板31の水平方向の変形量が拘束されているので拡散接合時の積層した金属板31の変形を抑制することができる。この結果、拡散接合後の金属ブロック中の冷却路25等の位置が接合前の状態と殆ど変わらず、これらを形状加工した後の入れ子15において冷却路25を所定の位置に高精度に配置することができる。
次工程ではステップS5で得られた金属ブロックを形状加工し入れ子15として仕上げる(ステップS6)。形状加工は、一般的な樹脂成形用金型と同様に、公知のCAD/CAMとマシニングセンタ、NC工作機械又はCNC工作機械を使用することで容易にかつ精度よく加工することができる。
上記の通り、本実施形態に示す入れ子15は、冷却路25が直接、入れ子本体24に設けられているので伝熱係数が高く、冷却性能に優れる。また冷却路25がスパイラル状に形成されているので、伝熱面積も大きく冷却性能に優れ、さらに圧力損失が小さい。またスパイラル状の冷却路25は、デッドスペースがなく水垢が溜まりにくい。さらに冷却路25を形成する溝を加工した金属板31を拡散接合し、冷却路25を形成するので、水漏れ、ショートパスのないスパイラル状の冷却路25を確実に形成することができる。
また上記入れ子15の製法要領において、同時に複数個の入れ子15を製造することができる。図8は、同時に4個の入れ子15a〜15dを製造する要領を説明するための図であって、一枚の金属板37に4個の入れ子15a〜15dの冷却路25のスパイラル形状部27の一部を形成する溝35a〜35d、36a〜36dを加工した状態を示す平面図である。1個の入れ子15を製造する場合と同様に、複数枚の金属板に4個の入れ子15a〜15dの冷却路25の一部を形成する溝を加工した後、積層、拡散接合し金属ブロックを得る。その後、その金属ブロックをワイヤーカット放電加工にて4個に分割し、4個のブロックを得る。各ブロックを形状加工し入れ子15a〜15dを得る。これにより複数個の入れ子15a〜15dを簡単かつ効率的に製造することができる。
1 射出成形金型
3 可動型
5 固定型
15 入れ子
24 入れ子本体
25 冷却路
27 スパイラル形状部
31 金属板
33 溝
34 溝
35 溝
36 溝
37 金属板

Claims (5)

  1. スパイラル状の冷却路が入れ子本体の内部に、入れ子本体と一体的に形成されていることを特徴とする金型用入れ子。
  2. スパイラル状の冷却路が入れ子本体の内部に、入れ子本体と一体的に形成されている金型用入れ子の製造方法であって、
    冷却路のスライスデータに基づき、複数の金属板にそれぞれ冷却路を形成する溝を加工する溝加工工程と、
    前記溝加工工程で得られる金属板を所定の順番に積層する積層工程と、
    前記積層工程で得られる金属板を拡散接合し、金属ブロックを得る接合工程と、
    前記接合工程で得られる金属ブロックを加工し、入れ子を得る形状加工工程と、を含み、
    前記金属板の厚さTは、式(1)を満足する厚さであることを特徴とする金型用入れ子の製造方法。
    T<L/cosθ・・・(1)
    ここで、L:冷却路の直径(mm) θ:冷却路の傾斜角度(°)
  3. 前記溝加工工程において、金属板の表面及び裏面の両面から溝加工を行うことを特徴とする請求項2に記載の金型用入れ子の製造方法。
  4. 複数個の金型用入れ子を製造する金型用入れ子の製造方法であって、
    前記溝加工工程において、一枚の金属板に複数個の入れ子の溝を加工し、
    前記接合工程後、形状加工前に、接合工程で得られた金属ブロックを複数個のブロックに切断し、
    得られたブロックを各々形状加工し、複数個の入れ子を製造することを特徴とする請求項2又は3に記載の金型用入れ子の製造方法。
  5. 固定型及び/又は可動型に請求項1の金型用入れ子を有することを特徴とする樹脂成形用金型。
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