JP2010193189A - 分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法 - Google Patents

分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
従来、複数の基地局のアンテナから出力する無線信号の指向性を制御するための送信ウエイト行列を求める際の演算処理が大きいという問題があった。
【解決手段】
本発明では、複数のクラスタに分割し、隣接するクラスタと端末局との間に形成されるMIMOチャネルのブロック伝搬路行列Hi,jと、他のクラスタからの干渉がない場合の第0次の部分送信ウエイトW (0)と、全体の第0次の送信ウエイトをW(0)と、他のクラスタからの第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jと、第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを非対角行列に配置した第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と、単位行列Eとを用いて、第1次の送信ウエイトW(1)をW(0){E−W (1)}により算出することを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、広範囲の基地局に分散して設置された複数アンテナを集中的に制御する分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法に関連し、基地局の各アンテナと端末局のアンテナ間でMIMO(Multiple Input Multiple Output)チャネルを形成して空間分割多元接続を行う無線通信システムに用いられる。特に、基地局から端末局へのダウンリンクにおける端末局間の相互干渉除去技術および送信指向性制御技術に関する。
近年の光アクセス網の普及に伴って有線通信回線の高速化が進んでおり、無線通信回線においても伝送速度の向上が求められている。一般に占有する周波数帯域と伝送速度とは比例するため、周波数帯域を拡大することで伝送速度の向上を図ることができるが、周波数資源は有限であるため周波数帯域の拡大には限界がある。
一方、周波数帯域を拡大せずに伝送速度を向上する方法として、1シンボル(変調の単位)当たりに割り当てるビット数(変調多値数)を増やす方法がある。例えば1シンボル当たり2ビット割り当てるQPSKから1シンボル当たり6ビットを割り当てる64QAMのように変調多値数の大きい変調方式にすることにより、伝送速度を3倍にすることができる。ところが、変調多値数の増加に伴い信号点間の距離が短くなるのでノイズによる誤りやハードウエアの特性による誤りなどが発生し易くなり、良好な通信を維持するためには高い信号対雑音比が必要になる。
そこで、さらに周波数利用効率を上げて伝送速度を向上することができる空間分割多元接続が注目されている。空間分割多元接続では、例えば図9に示すような分散アンテナシステム(900)が用いられる。図9において、アンテナ部(901〜904)は空間的に広範囲に分散して配置され、各アンテナ部と集中制御局(905)との間は有線回線で接続されている。尚、アンテナ部(901〜904)は無線信号を送受信するための単純な無線モジュールを含んでおり、アンテナ部(901〜904)を制御する信号処理の殆どは集中制御局(905)で行われる。この集中制御局(905)側で送受信先となる端末局(911〜913)を選択し、アンテナ部(901〜904)から選択された端末局へのダウンリンク通信の場合、アンテナ部(901〜904)から放射される他の端末局への送信信号が選択された端末局側で相互干渉しないように、アンテナ部(901〜904)の送信指向性を制御する。尚、送信指向性の制御は、所定のアルゴリズムで各アンテナ毎の送信ウエイトを求め、各アンテナ部から放射される送信信号に求めた送信ウエイトを乗算することにより行われる。これにより、各アンテナ部から放射される各端末局への送信信号を空間的に分離することができるので、複数端末局と基地局との同一時刻の通信に同一周波数を使用することが可能になる。
このような送信指向性の制御は、各アンテナ部から放射される送信信号に位相・振幅の重み付け(送信ウェイトの乗算)を行って合成する信号処理を行うことにより実現される。尚、上記の例は基地局から端末局へのダウンリンクなので、アンテナ部の送信指向性を制御する信号処理は送信側で行うが、端末局から基地局へのアップリンクの場合は基地局の受信側で各アンテナ部の受信指向性を制御する信号処理行う。例えば各アンテナ部で受信される受信信号に受信ウエイトを乗算することにより送信側と同様の動作が可能である。
このような空間分割多元接続を行った場合、各アンテナ部で送受信される合計の伝送速度は、空間分割多元接続を行わない場合の伝送速度に比較して大幅に増加させることができる。ここで、空間分割多元接続を利用する分散アンテナシステムの基本的な考え方であるマルチユーザMIMO技術について図10を用いて説明する。尚、マルチユーザMIMO技術は、例えば非特許文献1などに詳しく紹介されている。
図10に示したマルチユーザMIMOにおける分散アンテナシステム(920)は、1つの基地局(BS)(921)と、3つの端末局(MS1(922),MS2(923),MS3(924))とで構成される。尚、説明が分かり易いように、各図面毎に描かれたn個の端末局に対してMS1〜MSn(nは自然数)と記載しているが、他の図面のMS1〜MSnと区別するために(922),(923)および(924)という符号をMSnの後に付与してある。また以降の図面に出現するBS1,BS2,・・・BSnなどに対しても同様に符号を付与するものとする。但し、複数の局とまとめて記述する場合は、例えば端末局(922〜924)のようにMSnなどを省略して記載する。
図10において、実際には1つのBS(921)はMS1(922)〜MS3(924)の3つの端末局だけではなく多数の端末局を収容するが、その中の数局を選び出して各端末局とそれぞれ通信を行う。図10の場合では、BS(921)はMS1(922),MS2(923)およびMS3(924)と通信する。尚、一般的に各端末局の送受信アンテナ数は基地局に比較して少なく、図10の場合は、BS(921)は9本のアンテナ(921a〜921i)を有し、MS1(922)は3本のアンテナ(922a〜922c),MS2(923)は3本のアンテナ(923a〜923c)およびMS3(924)は3本のアンテナ(924a〜924c)を有している。
ここで、基地局から端末局へのダウンリンク通信を行う場合について説明する。BS(921)は多数のアンテナ(図10では9本のアンテナ(921a〜921i))を用いて、複数の指向性ビームを形成する。例えば、各端末局MS1(922)〜MS3(924)に対してそれぞれ3つのMIMOチャネルを割り当て、全体としては9系統の信号系列を送信する場合について説明する。図10において、端末局MS1(922)への送信信号の指向性特性は端末局MS2(923)および端末局MS3(924)の両方向の指向性利得が極端に低くなるように調整され、端末局MS2(923)および端末局MS3(924)への送信信号に対する干渉を抑制する。同様に、端末局MS2(923)に対する送信信号は、端末局MS1(922)および端末局MS3(924)の両方向への指向性利得が極端に低くなるように調整される。同様の処理を端末局MS3(924)に対しても行う。
このように基地局側のアンテナで指向性制御を行う理由は、例えば端末局MS1(922)においては、端末局MS2(923)および端末局MS3(924)で受信した信号の情報を知る術がないため、3つの端末間で協調的な受信処理を行って信号分離することが難しく、特に少ないアンテナ(図10では3本)しか持たない端末局MS1(922)側の受信処理のみで9系統全ての信号系列を分離することは非常に難しい。そこで、各端末局には他の端末局に向けた送信信号が受信されないように、基地局側のアンテナから信号を送信する際に端末局間の干渉分離を行うようになっている。このために基地局側は、端末局間の干渉分離を行うために、各端末局の位置に応じてアンテナの指向性ビームの形成する。
次に、マルチユーザMIMOシステムにおけるアンテナの指向性ビームの形成方法について図10を用いて説明する。ここで、端末局MS1(922)の3つのアンテナを第1受信アンテナ(922a),第2受信アンテナ(922b)および第3受信アンテナ(922c)とする。また、基地局BS(921)の9つのアンテナを第1アンテナ(921a)から第9アンテナ(921i)とする。そして、端末局MS1(922)の3つのアンテナの第1受信アンテナ(922a)と基地局(921)の第jアンテナ(jは1から9の自然数で、922aから922iまでの9つのアンテナにそれぞれ対応する)との間の伝達関数をh1jと表記する。
この場合、BS(921)のj=1〜9の9つのアンテナに関する伝達関数は、行ベクトルh=(h11,h12,h13,・・・,h18,h19)と表記できる。同様に、端末局MS1(922)の第2受信アンテナ(922b)および第3受信アンテナ(922c)と基地局(921)の9つのアンテナとの伝達関数は、行ベクトルh=(h21,h22,h23,・・・,h28,h29)および行ベクトルh=(h31,h32,h33,・・・,h38,h39)となる。また、端末局MS2(923)、端末局MS3(924)のそれぞれの3つの受信アンテナについても同様に表記し、行ベクトルh〜hを(h41,h42,h43,・・・,h48,h49)〜(h91,h92,h93,・・・,h98,h99)とする。
さらに、基地局BS(921)が送信する9系統の信号をt〜tと表記し、これを成分とする列ベクトルをT [all]=(t,t,t,・・・,t,tと表記する。ここで、右肩のの文字は転置行列を表す。
同様に、端末局MS1(922)〜MS3(924)の合計9本のアンテナの受信信号をそれぞれr〜rと表記し、これを成分とする列ベクトルをR [all]=(r,r,r,・・・,r,rと表記する。
以上をまとめると、行ベクトルh〜hを第1行から第9行の各成分とするアンテナ全体の伝達関数行列H[all]は(式1)のように表記できる。
Figure 2010193189
また、(式1)を用いてシステム全体の関係式は(式2)が成立する。
Figure 2010193189
尚、(式2)において、nはノイズを表す列ベクトルである。
さらに、送信指向性制御を行うために、9行9列の送信ウエイト行列Wを用いると、(式3)が成立する。
Figure 2010193189
尚、送信ウエイト行列Wを求める代表的な計算方法として、特許文献1および非特許文献1に紹介されているZero Forcing方法、特許文献2に紹介されているMaximum Likelihood Detection方法、非特許文献3に紹介されているMinimum Mean Square Error方法などが知られている。
さらに、送信ウエイト行列Wを列ベクトルw〜wに分解して、W=(w,w,w,・・・,w,w)と表記すると、(式4)のように表せる。
Figure 2010193189
ここで、例えば6つの行ベクトルh〜hと3つの列ベクトルw〜wの乗算(各成分を乗算したものの総和(但し、複素ベクトルの場合は内積とは異なる))が全てゼロになるように、w〜wを選ぶようにする。同様に、行ベクトルh〜hおよびh〜hと列ベクトルw〜wの積、行ベクトルh〜hと列ベクトルw〜wの積の全てがゼロになるように、w〜wおよびw〜wを選ぶようにする。この結果、(式4)に示す9行9列の行列は、3行3列の9個の部分行列を用いて(式5)のように表記することができる。
Figure 2010193189
ここで、(式5)の中の部分行列H[1],H[2]およびH[3]は3行3列の行列であり、”0”も成分が全てゼロの3行3列の行列である。このような条件を満たす変換行列Wを選択することで、(式5)は以下の3つの関係式に分解できる。
Figure 2010193189
Figure 2010193189
Figure 2010193189
ここで、T [1]=(t,t,t、T [2]=(t,t,t、T [3]=(t,t,t、R [1]=(r,r,r、R [2]=(r,r,r、R [3]=(r,r,rとする。このようにして、3つの1対1のMIMO通信とみなすことができるようになる。
以上、マルチユーザMIMOの基本技術について説明したが、実際の分散アンテナシステムでは図10の基本モデルを図11、図12に示すように拡張して運用する。図10の分散アンテナシステム(920)で説明したように、基地局(921)に備えられたアンテナは空間的に分散して配置されている。これに対して図11の分散アンテナシステム(930)の場合は、基地局BS1(935a)と、基地局BS2(935b)と、基地局BS3(935c)の3つの基地局を有し、それぞれの基地局は空間的に分散して配置されている。尚、図11の端末局の構成は図10の場合と同じ3つの端末局MS1(922),MS2(923)およびMS3(924)で、それぞれ3本のアンテナを有している。
また、図12の分散アンテナシステム(940)の場合は、基地局BS1(946a)と、基地局BS2(946b)と、基地局BS3(946c)と、基地局BS4(946d)と、基地局BS5(946e)と、基地局BS6(946f)との6つの基地局を有し、それぞれの基地局は空間的に分散して配置されている。図11の端末局の構成は、図10や図11の場合と異なり、4つの端末局MS1(942),MS2(943),MS2(944)およびMS3(945)で構成され、それぞれ1本のアンテナを有している。
そして、図11の場合は、基地局BS1(935a)と、基地局BS2(935b)と、基地局BS3(935c)の3つの基地局は、集中制御局(CC)(931)にそれぞれ有線回線を介して接続されている。同様に、図12の場合は、分散して配置された基地局BS1(946a)と、基地局BS2(946b)と、基地局BS3(946c)と、基地局BS4(946d)と、基地局BS5(946e)と、基地局BS6(946f)との6つの基地局は集中制御局(CC)(941)とそれぞれ有線回線を介して接続されている。
これにより、図11の3つの基地局BS1(935a)〜BS3(935c)および図12の6つの基地局BS1(946a)〜BS6(946f)は、全体として図10の1つの基地局BS(921)と見なせるように、集中制御局(931)および集中制御局(941)は各基地局のアンテナから出力する送信信号を制御する。ここで、図11と図12の違いは、各基地局が備えるアンテナが1本であるか複数本であるかの違いと、端末局が備えるアンテナが1本であるか複数本であるかの違いだけである。従って、基本的には(式2)〜(式8)を用いて説明したように、基地局側の各アンテナ毎に送信ウエイトを求め、各端末局への送信信号に求めた送信ウェイトを乗算して合成した信号を各基地局の個々のアンテナから送信することにより、端末局間の信号分離を行うことができ、他の端末局向けの信号による相互干渉を抑圧した良好な通信を行うことができる。
特開2002−374224号
Q.H.Spencer,et al,"An introduction to the multi−user MIMO downlink,"IEEECommun.Mag.,Oct.2004. R.van Nee,et al,"Maximum likelihood decoding in a space division multiplexing system,"Proc.IEEE VTC 2000,pp.6−10,May 2000. A.Benjebbour,et al,"A Semi−Adaptive MMSE Weights Generation Approach for Ordered Successive Detection in MIMO Systems,"IEICE Trans.Commun.,Vol.E87−B,No.2,Feb.2004.
以上説明したように、従来の分散アンテナシステムは、基地局側で制御するアンテナ数が増加するため、これらのアンテナを用いて空間分割多元接続を行う場合、処理しなければならない行列のサイズが大きくなってしまうという問題がある。例えば先に説明した図11の場合では、3つの基地局BS1(935a)〜BS3(935c)に合計9本のアンテナ(936a〜936i)が配置されているので、送信ウエイト行列を求める演算は9行9列(9×9)の行列演算を行う必要がある。この行列演算は、行列の積および加算に加え、逆行列演算や行列式の演算、特異値分解やQR分解といった非常に複雑な数学的処理である。一般に、例えば逆行列を演算するのに必要な演算量は行列サイズの3乗以上に比例すると言われており、行列サイズが大きくなるに従って膨大な演算量になり、処理時間を短くするためには高速な演算装置が必要となり、コスト的な問題や消費電力の問題も生じる。
上記課題に鑑み、本発明の目的はMIMOチャネルを形成する複数の基地局のアンテナから出力する無線信号の指向性を制御するための送信ウエイト行列を求める際に、行列の加算・減算・乗算処理および逆行列演算またはこれらの組合せなどの演算処理を大幅に削減することができる分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法を提供することである。
本発明の請求項1に係る分散アンテナシステムは、サービスエリア全体をN個(Nは2以上の整数)のクラスタに分割し、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線信号を空間分割多重して通信を行う無線通信システムに用いられ、前記クラスタ毎に少なくとも1本のアンテナ部を備えた複数の基地局と、前記複数の基地局のアンテナ部にそれぞれ送信信号を与え通信先の端末局との間でMIMOチャネルを形成する集中制御局とで構成される分散アンテナシステムにおいて、前記通信先の端末局の位置に応じて前記複数の基地局のアンテナ部から出力する無線信号の指向性を形成するための送信ウエイトを算出する算出手段と、前記通信先の端末局の数に応じた少なくとも1つの送信信号を入力する入力手段と、前記入力手段から入力する送信信号に前記算出手段が算出した前記送信ウエイトを乗算して合成する合成手段と、前記合成手段が合成した合成信号の少なくとも一部を前記複数の基地局のアンテナ部から送信する送信手段とを前記基地局または前記集中制御局に設け、前記算出手段は、第iクラスタ(iは1からNまでの整数)と、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線通信を行う第jクラスタ(jは1からNまでの整数でj≠i)に属する端末局との間に形成されるMIMOチャネルのブロック伝搬路行列Hi,jを取得するステップと、前記第iクラスタ以外のクラスタからの干渉がない場合に第iクラスタ内で通信を行うための前記送信ウエイトとして第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を取得するステップと、前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を対角項に配置して得られる全体の第0次の送信ウエイトをW(0)を取得するステップと、前記第jクラスタから前記第iクラスタへの干渉信号のレプリカを生成するための第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを算出するステップと、前記第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを非対角行列に配置し合成して得られる全体の第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)を算出するステップと、前記第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と同一サイズの単位行列Eと、第0次の送信ウエイトをW(0)と、第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)とを用いて、前記通信先の端末局への送信信号ベクトルTに対する第1次の送信ウエイトW(1)を(式15)により算出するステップと
(0){E−W (1)}…(式15)
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る分散アンテナシステムは、請求項1に記載の分散アンテナシステムにおいて、前記算出部は、前記クラスタ間の相互干渉として新たに生成される残留干渉信号のレプリカ信号を生成するための第2次の干渉レプリカ生成ウエイトW (2)を算出するステップを更に設け、前記第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と同一サイズの単位行列Eと、第0次の送信ウエイトをW(0)と、第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と、前記第2次の干渉レプリカ生成ウエイトW (2)とを用いて、前記通信先の端末局への送信信号ベクトルTに対する第2次の送信ウエイトW(2)を(式18)により算出するステップと
(0){E−W (1)−W (2)}…(式18)
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る分散アンテナシステムは、請求項1に記載の分散アンテナシステムにおいて、前記算出部は、i=jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jを対角項に配置して得られる全体の希望信号行列をH'と表記し、i≠jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jを非対角項に配置して得られる全体の干渉信号行列をH''と表記する場合、第k次の全体の送信ウエイトW(k)を(式19)により算出するステップと
Figure 2010193189
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る分散アンテナシステムは、サービスエリア全体をN個(Nは2以上の整数)のクラスタに分割し、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線信号を空間分割多重して通信を行う無線通信システムに用いられ、前記クラスタ毎に少なくとも1本のアンテナ部を備えた複数の基地局と、前記複数の基地局のアンテナ部にそれぞれ送信信号を与え通信先の端末局との間でMIMOチャネルを形成する集中制御局とで構成される分散アンテナシステムにおいて、前記通信先の端末局の位置に応じて前記複数の基地局のアンテナ部から出力する無線信号の指向性を形成するための送信ウエイトを算出する算出手段と、前記通信先の端末局の数に応じた少なくとも1つの送信信号を入力する入力手段と、前記入力手段から入力する送信信号に前記算出手段が算出した前記送信ウエイトを乗算して合成する合成手段と、前記合成手段が合成した合成信号の少なくとも一部を前記複数の基地局のアンテナ部から送信する送信手段とを前記基地局または前記集中制御局に設け、前記算出手段は、第iクラスタ(iは1からNまでの整数)と、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線通信を行う第jクラスタ(jは1からNまでの整数でj≠i)に属する端末局との間に形成されるMIMOチャネルのブロック伝搬路行列Hi,jを取得するステップと、前記第iクラスタ以外のクラスタからの干渉がない場合に第iクラスタ内で通信を行うための前記送信ウエイトとして第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を取得するステップと、前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を対角項に配置して得られる全体の第0次の送信ウエイトをW(0)を取得するステップと、前記第jクラスタから前記第iクラスタへの干渉信号のレプリカを生成するための第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを算出するステップとを備え、前記合成手段は、第iクラスタの部分送信信号ベクトルTと、前記第iクラスタとの干渉を考慮すべき前記第jクラスタの部分送信信号ベクトルTと、前記第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jと、前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)とを用いて新たな第iクラスタの部分送信信号ベクトルT’を(式23)により算出するステップ
Figure 2010193189
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る分散アンテナシステムは、請求項1から3のいずれか一項に記載の分散アンテナシステムにおいて、前記算出手段は、i=jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jの中の少なくともひとつの部分ブロック伝搬路行列の通信先となる端末局が2局以上ある場合、前記部分ブロック伝搬路行列に対する前記第0次の部分送信ウエイトW (0)を用いて、当該端末局間での相互干渉が少なくなるような送信ウエイトを算出するステップを備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る分散アンテナシステムは、請求項1から5のいずれか一項に記載の分散アンテナシステムにおいて、前記基地局と前記端末局との間で、周波数分割多重または周波数分割多元接続による通信方式を用いて通信する場合、前記算出手段は、前記OFDMまたは前記OFDMAのサブキャリア信号に対する前記送信ウエイトを算出することを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る分散アンテナシステムは、請求項1から6のいずれか一項に記載の分散アンテナシステムにおいて、前記複数の基地局のうち少なくとも一部の基地局は複数の周波数チャネルを固定的に使用し、前記集中制御局は同一周波数チャネルを用いる前記少なくとも一部の基地局を1つのグループとして管理を行い、そのグループ毎に前記送信ウエイトを算出することを特徴とする。
また、本発明の請求項8に係る分散アンテナシステムは、請求項4に記載の分散アンテナシステムにおいて、前記複数の基地局のうち少なくとも一部の基地局は複数の周波数チャネルを固定的に使用し、前記集中制御局は前記第iクラスタの送信信号を算出する際に、前記第iクラスタとの干渉を考慮すべき前記第jクラスタ(j≠i)として前記第iクラスタから所定距離以内のクラスタの少なくとも一部を設定することを特徴とする。
また、本発明の請求項9に係る分散アンテナシステムは、請求項1から6のいずれか一項に記載の分散アンテナシステムにおいて、前記算出部は、前記複数の基地局のうち少なくとも一部の同一周波数チャネルを用いる基地局を1つのグループとして構成し、前記基地局のグループ毎に一つのブロック伝搬路行列Hi,jを算出する場合に、前記基地局のグループ間のサービスエリアが相互にオーバーラップしないようにブロック伝搬路行列Hi,jを算出することを特徴とする。
また、本発明の請求項10に係る分散アンテナシステムは、サービスエリア全体をN個(Nは2以上の整数)のクラスタに分割し、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線信号を空間分割多重して通信を行う無線通信システムに用いられ、前記クラスタ毎に少なくとも1本のアンテナ部を備えた複数の基地局と、前記複数の基地局のアンテナ部にそれぞれ送信信号を与え通信先の端末局との間でMIMOチャネルを形成する集中制御局とで構成される分散アンテナシステムで用いられる分散アンテナ制御方法において、前記通信先の端末局の数に応じて入力する少なくとも1つの送信信号に、前記通信先の端末局の位置に応じて前記複数の基地局のアンテナ部から出力する無線信号の指向性を形成するための送信ウエイトを乗算して合成した合成信号の少なくとも一部を前記複数の基地局のアンテナ部から送信する送信ウエイトを求める場合に、第iクラスタ(iは1からNまでの整数)と、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線通信を行う第jクラスタ(jは1からNまでの整数でj≠i)に属する端末局との間に形成されるMIMOチャネルのブロック伝搬路行列Hi,jを取得するステップと、前記第iクラスタ以外のクラスタからの干渉がない場合に第iクラスタ内で通信を行うための前記送信ウエイトとして第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を取得するステップと、前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を対角項に配置して得られる全体の第0次の送信ウエイトをW(0)を取得するステップと、前記第jクラスタから前記第iクラスタへの干渉信号のレプリカを生成するための第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを算出するステップと、前記第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを非対角行列に配置し合成して得られる全体の第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)を算出するステップと、前記第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と同一サイズの単位行列Eと、第0次の送信ウエイトをW(0)と、第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)とを用いて、前記通信先の端末局への送信信号ベクトルTに対する第1次の送信ウエイトW(1)を(式15)により算出するステップと
(0){E−W (1)}…(式15)
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項11に係る分散アンテナシステムは、請求項10に記載の分散アンテナ制御方法において、前記クラスタ間の相互干渉として新たに生成される残留干渉信号のレプリカ信号を生成するための第2次の干渉レプリカ生成ウエイトW (2)を算出するステップを更に設け、前記第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と同一サイズの単位行列Eと、第0次の送信ウエイトをW(0)と、第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と、前記第2次の干渉レプリカ生成ウエイトW (2)とを用いて、前記通信先の端末局への送信信号ベクトルTに対する第2次の送信ウエイトW(2)を(式18)により算出するステップと
(0){E−W (1)−W (2)}…(式18)
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項12に係る分散アンテナシステムは、請求項10に記載の分散アンテナ制御方法において、i=jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jを対角項に配置して得られる全体の希望信号行列をH'と表記し、i≠jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jを非対角項に配置して得られる全体の干渉信号行列をH''と表記する場合、第k次の全体の送信ウエイトW(k)を(式19)により算出するステップと
Figure 2010193189
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項13に係る分散アンテナシステムは、サービスエリア全体をN個(Nは2以上の整数)のクラスタに分割し、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線信号を空間分割多重して通信を行う無線通信システムに用いられ、前記クラスタ毎に少なくとも1本のアンテナ部を備えた複数の基地局と、前記複数の基地局のアンテナ部にそれぞれ送信信号を与え通信先の端末局との間でMIMOチャネルを形成する集中制御局とで構成される分散アンテナシステムで用いられる分散アンテナ制御方法において、前記通信先の端末局の数に応じて入力する少なくとも1つの送信信号に、前記通信先の端末局の位置に応じて前記複数の基地局のアンテナ部から出力する無線信号の指向性を形成するための送信ウエイトを乗算して合成した合成信号の少なくとも一部を前記複数の基地局のアンテナ部から送信する送信ウエイトを求める場合に、第iクラスタ(iは1からNまでの整数)と、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線通信を行う第jクラスタ(jは1からNまでの整数でj≠i)に属する端末局との間に形成されるMIMOチャネルのブロック伝搬路行列Hi,jを取得するステップと、前記第iクラスタ以外のクラスタからの干渉がない場合に第iクラスタ内で通信を行うための前記送信ウエイトとして第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を取得するステップと、前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を対角項に配置して得られる全体の第0次の送信ウエイトをW(0)を取得するステップと、前記第jクラスタから前記第iクラスタへの干渉信号のレプリカを生成するための第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを算出するステップと、第iクラスタの部分送信信号ベクトルTと、前記第iクラスタとの干渉を考慮すべき前記第jクラスタの部分送信信号ベクトルTと、前記第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jと、前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)とを用いて新たな第iクラスタの部分送信信号ベクトルT’を(式23)により算出するステップと
Figure 2010193189
を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項14に係る分散アンテナシステムは、請求項10から12のいずれか一項に記載の分散アンテナ制御方法において、i=jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jの中の少なくともひとつの部分ブロック伝搬路行列の通信先となる端末局が2局以上ある場合、前記部分ブロック伝搬路行列に対する前記第0次の部分送信ウエイトW (0)を用いて、当該端末局間での相互干渉が少なくなるような送信ウエイトを算出するステップを備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項15に係る分散アンテナシステムは、請求項10から14のいずれか一項に記載の分散アンテナ制御方法において、前記基地局と前記端末局との間で、周波数分割多重または周波数分割多元接続による通信方式を用いて通信する場合、前記OFDMまたは前記OFDMAのサブキャリア信号に対する前記送信ウエイトを算出することを特徴とする。
また、本発明の請求項16に係る分散アンテナシステムは、請求項10から15のいずれか一項に記載の分散アンテナ制御方法において、前記複数の基地局のうち少なくとも一部の基地局は複数の周波数チャネルを固定的に使用し、前記集中制御局は同一周波数チャネルを用いる前記少なくとも一部の基地局を1つのグループとして管理を行い、そのグループ毎に前記送信ウエイトを算出することを特徴とする。
また、本発明の請求項17に係る分散アンテナシステムは、請求項13に記載の分散アンテナ制御方法において、前記複数の基地局のうち少なくとも一部の基地局は複数の周波数チャネルを固定的に使用し、前記集中制御局は前記第iクラスタの送信信号を算出する際に、前記第iクラスタとの干渉を考慮すべき前記第jクラスタ(j≠i)として前記第iクラスタから所定距離以内のクラスタの少なくとも一部を設定することを特徴とする。
また、本発明の請求項18に係る分散アンテナシステムは、請求項10から15のいずれか一項に記載の分散アンテナ制御方法において、前記複数の基地局のうち少なくとも一部の同一周波数チャネルを用いる基地局を1つのグループとして構成し、前記基地局のグループ毎に一つのブロック伝搬路行列Hi,jを算出する場合に、前記基地局のグループ間のサービスエリアが相互にオーバーラップしないようにブロック伝搬路行列Hi,jを算出することを特徴とする。
本発明に係る分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法の請求項1および請求項10は、MIMOチャネルを形成する複数の基地局のアンテナから出力する無線信号の指向性を制御するための送信ウエイト行列を求める際に、行列の加算・減算・乗算処理および逆行列演算またはこれらの組合せなどの演算処理を小規模行列に分割して行うので、演算量を大幅に削減することができる。
また、請求項2,請求項3,請求項11および請求項12においては、請求項1および請求項10では除去し切れなかった残留干渉を更に抑圧することが可能となる。
また、請求項4および請求項13においては、面的に連続する全てのクラスタを一括した行列として処理する代わりに、局所的に近接するクラスタ間の信号処理のみを行って着目するクラスタに対する信号処理を完結させるので、送信ウェイト行列を算出するための演算量を大幅に削減することが可能となる。
また、請求項5および請求項14においては、各クラスタ毎または小規模行列の対象となる基地局と端末局間でマルチユーザMIMOチャネルによる通信が可能になるので、周波数利用効率を高めることができ、効果的な無線通信システムの運用を行うことが可能になる。
また、請求項6および請求項15においては、OFDMおよびOFDMAの通信方式を用いた広帯域伝送システムに特化して請求項1から5の分散アンテナシステムを適用することができる。
また、請求項7および請求項16においては、本発明を適用する具体的な構成を与えるものであり、限られた少ない周波数チャネルで面的なサービス展開を行なう場合に、繰り返し周波数が不足する場合でも隣接エリア間の十分な干渉抑圧(与干渉・被干渉)を効果的に行うことができ、周波数資源を有効利用することが可能となる。
また、請求項8および請求項17においては、面的に連続する全てのクラスタを一括した行列として処理する代わりに、局所的に近接するクラスタ間の信号処理のみを行って着目するクラスタに対する信号処理を完結させるので、送信ウェイト行列を算出するための演算量を大幅に削減することが可能となる。
また、請求項9および請求項18においては、単一周波数チャネルを用いて面的にサービス展開を行なう場合に、各サービスエリア間での干渉抑圧(与干渉・被干渉)を効果的に行うことができ、周波数資源を有効利用することが可能となる。
本発明に係る第1の実施形態の分散アンテナシステムの構成例を示す説明図である。 本発明に係る第1の実施形態における集中制御局およびアンテナ部の構成例を示す説明図である。 本発明に係る第1の実施形態の適用例1を示す説明図である。 本発明に係る第1の実施形態の適用例2を示す説明図である。 本発明に係る第1の実施形態の適用例3を示す説明図である。 本発明に係る第1の実施形態における第1次の送信ウエイト算出の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る第2の実施形態における処理を示すフローチャートである。 本発明に係る第2の実施形態における集中制御局およびアンテナ部の構成例を示す説明図である。 分散アンテナシステムの例を示す説明図である。 マルチユーザMIMOの分散アンテナシステムの構成例を示す説明図である。 分散アンテナシステムの構成例1を示す説明図である。 分散アンテナシステムの構成例2を示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明に係る分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法の実施形態について詳しく説明する。
[第1の実施形態]
図1は本実施形態に係る分散アンテナシステムの構成例を示している。図1に示した分散アンテナシステム(100)は、従来の技術で説明した図12の分散アンテナシステム(940)と基本的な構成は同じで、基地局の数と端末の数およびそれぞれのアンテナの数は同じである。但し、図1の場合は、基地局(107a〜107c)と端末局(108a〜108b)はそれぞれの電波がお互いに良好に伝搬できる共通のクラスタ(109a)内に位置しているものとする。同様に、基地局(107d〜107f)と端末局(108c〜108d)はそれぞれの電波がお互いに良好に伝搬できる共通のクラスタ(109b)内に位置しているものとする。さらに、クラスタ(109a)とクラスタ(109b)間は相互干渉を及ぼし合う隣接した位置関係にあるものとする。そして、集中制御局(CC)(108)は、クラスタ(109a)の基地局(107a〜107c)とクラスタ(109b)の基地局(107d〜107f)の各アンテナは、全体として図10の1つの基地局BS(921)として見なせるように、集中制御局(108)は各基地局のアンテナから出力する送信信号を制御する。
次に、図2を用いて、図1の集中制御局(108)と基地局(107a〜107f)および各アンテナで構成される送信側の分散アンテナシステム(200)について詳しく説明する。
図2において、分散アンテナシステム(200)は、データ部(201a〜201c)と、通信相手選択部(202)と、信号処理部(204a〜204b)と、無線部(209a〜209b)と、アンテナ部(210a〜210b)と、重み計算部(211)と、伝搬路情報推定部(212)とで構成される。また、信号処理部(204a〜204b)は、変調部(213a〜213b)と、重み乗算部(206a〜206b)とでそれぞれ構成される。尚、図2において、信号処理部は信号処理部(204a)および(204b)の2つのブロック、無線部は無線部(209a)および(209b)の2つのブロック、アンテナ部はアンテナ部(210a)および(210b)の2つのブロックしか描かれていないが、例えば図1の場合は信号処理部と無線部とアンテナ部とはそれぞれ6つの同じブロックが必要である。
ここで、図2のブロックの中で図1の集中制御局108は、例えばデータ部(201a〜201c)と通信相手選択部(202)と信号処理部(204a〜204b)と重み計算部(211)と伝搬路情報推定部(212)とで構成され、図1の基地局BS1(107a)は無線部(209a)のみで構成される。尚、例えば無線部(209a)は信号処理部(204a〜204b)の複数の信号処理部から出力される各信号系列の送信信号を合成してアンテナ部(210a)から出力する。
尚、図2では各基地局のアンテナ部(210a〜210b)は1本のアンテナとして描いてあるが、同じ基地局に複数本のアンテナが配置されていても構わない。この場合は、それぞれのアンテナ毎に無線部が必要で、1つの基地局に複数の無線部が配置される。また、図2の分散アンテナシステム(200)には、通信先の端末局として2つの端末局(220a〜220b)と、端末アンテナ部(221a〜221b)とを示してあるが、2局以上の多くの端末が存在しても構わない。
また、本実施形態のポイントとなる送信ウエイトの算出は重み計算部(211)において実施されるため、図2の分散アンテナシステム(200)の構成自体は、従来の分散アンテナシステムと同じ構成である。
図2において、基地局側から端末局側に送信するダウンリンクの場合、ネットワークに接続された集中制御局(108)のデータ部(201a〜201c)には各端末局(220a〜220b)から要求のあったダウンリンクのデータがそれぞれの端末局向けに入力される。入力されたデータは個別バッファ等に一時的に保持される。尚、実際のハードウェアでは物理的なバッファは同じであっても構わず、論理的に個別に管理されていればよい。データ部(201a〜201c)は通信先の端末局毎のデータを個別に管理し、通信相手選択部(202)は、伝搬路情報推定部(212)から得られる伝搬路情報に基づいて、通信先の端末局毎に相互干渉などを考慮し、良好な環境で通信できる基地局のアンテナ部と通信先の端末局との組み合わせを選択する。具体的には、(式1)で説明したH[all]を参照し、各基地局のアンテナ部と各端末局が通信を行う場合の全ての組み合わせについて、端末局の受信電力や信号対干渉波電力比(CIR)等を算出し、これらの値を評価指標として割り当てを行う。ここで、アンテナjから端末局iへ通信を行った場合の受信電力をPijとすると、(式24)のように表記することができる。
Figure 2010193189
また、アンテナjから端末局iへ通信を行った場合、端末局iが他のアンテナから受ける干渉を考慮した信号対干渉波電力比をCijとすると、(式25)のように表記することができる。
Figure 2010193189
これらの値を参照しながら、所望の評価基準を満たすようにアンテナと端末局との組み合わせを選択する。例えば、通信相手先選択部(202)は、(式24)から得られるPijや(式25)から得られるCijの値が大きい順に第jアンテナと第i端末局の組み合わせを選択する。そして、通信相手先選択部(202)は、このようにして選択された組み合わせに対応する送信データをデータ部(201a〜201c)から取り出して送信データに対応する信号処理部(204a〜204b)の変調部(213a〜213d)に出力し、変調部(213a〜213d)で変調されて重み乗算部(206a〜206b)に出力される。そして、例えば特定の通信先端末局向けの送信信号を変調部213aで変調する場合、重み乗算部(206a)で変調部213aで変調された信号を送信信号ベクトルTxとして特定の通信先端末局の位置に応じた送信ウエイト行列Wを乗算する。そして、乗算結果の信号は各基地局のアンテナ部毎に無線部(209a〜209b)に出力され、無線部(209a〜209b)で所定の無線周波数に周波数変換されて、信号増幅などの処理が行われた後、アンテナ部(210a〜210b)から各端末局に向けて送信される。ここで、重み乗算部(206a〜206b)で乗算に用いる送信ウエイト行列Wは、重み計算部(211)において、伝搬路情報推定部(212)から得られる伝搬路情報に基づいて算出される。尚、送信ウエイト行列Wの求め方については後で詳しく説明する。また、伝搬路情報推定部(212)は、図示していないが、別途備える受信部側の受信信号処理部にて端末局側からの受信信号に基づいて伝搬路情報を推定し、その推定結果をメモリなどに記憶しておく。そして、必要に応じてその伝搬路情報を読み出して通信相手選択部(202)や重み計算部(211)に対して、伝搬路情報の提供を行う。尚、端末局からの受信信号に基づいて伝搬路情報を推定する方法については、通信の確立時に行うトレーニング信号やパイロット信号などを利用する一般的な方法により行うことができるので本実施形態では詳細な説明は省略する。
一方、基地局側から送信されてきた信号を受信する端末局(220a〜220b)は、それぞれ少数の端末アンテナ(221a〜221b)しか備えていないので、従来の通信システムでは干渉信号による混信の恐れがあるが、本実施形態に係る分散アンテナシステムでは、重み乗算部(206a〜206b)で送信信号に重み付けを行って同一周波数チャネルで同一時刻に基地局側から送信される他の端末局向けの送信信号による干渉を抑圧するので、各端末局(220a〜220b)はあたかも自局宛の信号しか存在しなかったような単純な受信処理だけで干渉の影響を受けずに正常に受信することができる。
次に、図1に示した分散アンテナシステム(100)のクラスタ(109a)とクラスタ(109b)のように、相互干渉を及ぼし合う隣接した位置関係にある無線通信システムの例について、図3および図4を用いて説明する。
相互干渉を及ぼし合う位置関係の例として、例えば図3に示すように、周波数が異なる3つの周波数チャネル(F1〜F3)を繰り返し利用して面的なサービスエリアを展開する場合が考えられる。図3において、同一の周波数チャネルF1のエリア(119a)およびエリア(119b)の間には、周波数チャネルF2のエリア(110b)と、周波数チャネルF3のエリア(110a)が配置されているが、3つの周波数チャネル(F1〜F3)だけでは同一周波数チャネルのエリア同士のの十分な繰り返し周期が確保できず、隣接する同一周波数チャネルF1のエリア(119a)とエリア(119b)との間で相互干渉が起きる可能性が高い。
相互干渉を及ぼし合う位置関係のその他の例として、例えば図4に示すように、同一周波数チャネルで複数の基地局に配置されたアンテナ部(111a〜111h)が互いにオーバーラップする通信エリアを有して面的なサービスエリアを展開している場合が考えられる。図4において、動的に複数のエリアを組み合わせて複数のクラスタを構成する場合、例えばエリア(111a)とエリア(111b)とを組み合わせてクラスタ(109a)を構成し、エリア(111f)とエリア(111g)とを組み合わせてクラスタ(109b)を構成する場合、それぞれのクラスタ間(クラスタ(109a)とクラスタ(109b))での相互干渉は弱まっているが、完全に無視できるレベルまでは減衰しきっていないという状況で、同一周波数チャネルで同一時刻に通信を行う場合に相互干渉が起きる可能性が高い。
そこで、本実施形態に係る分散アンテナシステムは、複数の基地局のうち少なくとも一部の基地局は複数の周波数チャネルを固定的に使用する場合に、集中制御局は同一周波数チャネルを用いる少なくとも一部の基地局を1つのグループ(クラスタ)として管理を行い、そのグループ毎に送信ウエイトを算出するようになっている。そして、基地局のグループ毎に一つのブロック伝搬路行列Hi,jを算出する場合に、基地局のグループ間のサービスエリアがオーバーラップして相互干渉を及ぼさないようにブロック伝搬路行列Hi,jを算出する。
尚、図3および図4に示したそれぞれの無線通信システムにおいて、必ずしも1つのクラスタ内のアンテナは同一の設備(基地局など)に設置されている必要はなく、また空間的に分散されて別の設備に設置されている必要もない。例えば図3の無線通信システムの場合、エリア(119a)の中に物理的に離れた位置にある複数の基地局が存在し、それらの複数の基地局が互いに協調して動作する設備でも構わないし、単一の設備においてアンテナ間の相関がある程度低減可能な距離(例えば周波数F1の波長λの数分の1程度の距離)以上を離してアンテナが設置されている場合でも構わない。いずれの場合でも、1つの同じクラスタ内では相互干渉が起きないように比較的良好な関係で協調的に制御することが可能であるが、異なるクラスタ間での相互干渉は無視できないレベルにあるという通信状況において、本実施形態に係る分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法は効果的である。
次に、上記のような相互干渉が起こる可能性がある無線通信システムで用いられる分散アンテナシステムにおいて、各アンテナから出力する送信信号に乗算する送信ウエイトの算出原理について説明する。まず、通信先の端末局と通信するための全ての基地局のアンテナと、通信先の端末局のアンテナとで構成されるMIMOチャネルの伝搬路行列をHとし、この行列を先に述べたクラスタ単位でN個の小ブロック行列に分けて表記する(式9)。
Figure 2010193189
ここで、Hi,jは第jクラスタから第iクラスタへの伝搬路行列になる。つまり、i=jの時は同一クラスタ内の希望信号に対する伝搬路行列になる。一般的には、端末局数をm、アンテナ数をnとすると、各小ブロック行列はm×nの行列となるが、厳密にはmおよびnは必ずしも2以上である必要はなく、m=1またはn=1であっても構わない。但し、単一のクラスタ内でm系統(m≧1)の信号系列を伝送する場合は、マルチユーザMIMOにおけるアンテナの指向性制御の自由度を考慮すると、端末局数mよりもアンテナ数nの方が多くなるようにn≧mである必要がある。
次に、(式9)の伝搬路行列Hを対角ブロック行列H’と非対角ブロック行列H''に分離して、希望信号行列H’を(式10)として、干渉信号行列H''を(式11)としてそれぞれ定義する。
Figure 2010193189
Figure 2010193189
さらに、クラスタ単位の信号(例えば第iクラスタ内の信号)を考慮した場合の部分送信ウエイト行列をW (0)とすると、これを合成してシステム全体での送信ウエイト行列の0次解(第0次の送信ウエイトW(0))は(式12)のように表記できる。
Figure 2010193189
ここで、W (0)を求める方法として、例えば従来の技術で述べたZero Forcing方法、Maximum Likelihood Detection方法、Minimum Mean Square Error方法などを用いても構わない。
ところが、(式12)で求めた第0次の送信ウエイトW(0)でシステム全体の送信信号ベクトルTxを送信した場合、各端末局は(H’W(0)Tx)の行列演算で求められる希望信号を受信することができるが、(H''W(0)Tx)の行列演算で求められる干渉信号も各端末局で受信されてしまうという問題が生じる。このため、自クラスタではない外部クラスタから自クラスタ内に漏れ込んでくる干渉信号を自クラスタ内でキャンセルする必要がある。そこで本実施形態では、外部クラスタから自クラスタ内に漏れ込んでくる干渉信号のレプリカを生成するための第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)を計算する。ここで、第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)は、次のようにして求めることができる。
干渉信号(H''W(0)Tx)は希望信号(H’W(0)Tx)に第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)を掛けたものであるから、(式13)が成立する。
Figure 2010193189
そして、(式13)から第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)は(式14)のように求めることができる。
Figure 2010193189
この結果、第0次の送信ウエイトW(0)だけでは除去できなかった干渉信号を除去できる第1次の送信ウエイトW(1)は(式15)のように求めることができる。
Figure 2010193189
尚、(式14)および(式15)において、(H’W(0)−1の項はブロックが対角化されているので非対角ブロックの要素はゼロとなり、行列全体を小ブロック行列の積とその逆行列とを用いて演算処理することができる。
また、W(0)もブロックが対角化された行列なので、(H’W(0)−1H''W(0)は、それぞれ伝搬路行列H内の各クラスタ単位の小ブロック行列とW(0)の小ブロック行列との積および逆行列の演算処理のみで求めることができる。例えば、小ブロック行列が2行2列で、全部で5つのクラスタが存在している場合、2×2の行列の演算の組合せのみで全ての処理が完了し、小ブロックで演算処理しない場合のように10×10の行列演算を行う必要がなくなる。
次に、上記の考え方を一般化して、送信ウエイトの第k次の解を求める場合について説明する。先ず、上記で説明した第1次の送信ウエイトW(1)を拡張して第2次の送信ウエイトW(2)を算出する場合について説明し、その結果を第k次の一般解に展開する。
第1次の送信ウエイトW(1)は、送信信号ベクトルTxが送信された場合の干渉成分から求めたが、実際の送信信号ベクトルは(Tx−W (1)Tx)を計算することになる。つまり、第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と同一サイズの単位行列Eを用いて、{E−W (1)}Txで表すことができる。ここで、−W (1)Tx分のズレが生じるので、このズレをキャンセルするための第2次の干渉レプリカ生成ウエイトW (2)を求める。第2次の干渉レプリカ生成ウエイトW (2)は、先に説明した第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)の(式13)の場合と同様に、(式16)が成立する。
Figure 2010193189
そして、(式16)から第2次の干渉レプリカ生成ウエイトW (2)は(式17)のように求めることができる。
Figure 2010193189
この結果、第2次の送信ウエイトW(2)は(式18)のように求めることができる。
Figure 2010193189
ここで、(式18)を第3次,第4次,・・・,第k次へと展開すると、第k次の送信ウエイトW(k)は(式19)のように求めることができる。
Figure 2010193189
尚、(式19)においても、(式15)の場合と同様にクラスタ単位の小ブロック行列同士の演算処理のみで済むので、高次の行列演算を行うよりも大幅に少ない演算量で処理することができる。但し、{(H’W(0)−1H''W(0)の項の演算量はkに応じて増加するため、所望の干渉対信号比率(CIR)に合わせてkを低次の送信ウエイトに留めて運用するのが好ましい。
上記の説明では、処理が分かり易いように、全体の伝搬路行列Hをベースに全体のクラスタを含めて説明したが、先に述べたように小ブロック行列に分割して同様の処理を行うことができる。具体的には、送信信号ベクトルTxもクラスタ単位に分割し、第iクラスタに対応する送信信号ベクトルをTiと表記し、第k次の送信ウエイトW(k) と表記する。
ここで、第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)を(i,j)クラスタ毎の小ブロック行列に分離して、W (1) i,jと表記する。これを用いると、第iクラスタにおける受信信号ベクトルRは(式20)のように表すことができる。
Figure 2010193189
これを先に説明した(式13)に対応させると、干渉信号のレプリカに関する式は(式21)のようになる。
Figure 2010193189
さらに、これを先に説明した(式14)に対応させると(式22)のように表すことができる。
Figure 2010193189
この結果、第iクラスタにおける送信信号ベクトルTはi≠jなる他のクラスタからの干渉信号を除去するレプリカ信号のズレの和を減算した送信信号ベクトルTは(式23)のように表すことができる。尚、(式23)において矢印の右辺のTは矢印の左辺のTとは異なり、置き換えられることを意味する。このように、第iクラスタの第0次の送信ウエイトW (0)を用いて、クラスタ単位に分割して処理を行うことができる。
Figure 2010193189
ここで(式23)において、Tに関するΣの項は、実際には被干渉として考慮すべきクラスタjを選定して、その選定したクラスタjに対する干渉信号に限定して干渉レプリカ生成ウエイトを乗算したものの総和を取ればよい。
従って、面的に広範囲のサービスエリアを有し、システム全体の行列形式で信号処理することが困難な場合であっても、無視できない被干渉が残るクラスタを選定し、そのクラスタとの間の伝搬路情報から干渉レプリカ生成ウエイトを算出し、被干渉が残る各クラスタの送信信号ベクトルに干渉レプリカ生成ウエイトを乗算して作成した干渉キャンセル信号を希望信号に加算して送信すればよい。
具体的な例を図5を用いて説明する。図5は、図3と同様に3つの周波数チャネル(F1〜F3)が連続して繰り返されており、例えば周波数チャネルF1のクラスタ(112)に着目すると、その周りには周波数チャネルF2とF3の6つのクラスタ(113a〜113f)が存在し、さらにその周りに周波数チャネルF1のクラスタ(114a〜114f)が存在している。尚、図5においては、図3で説明した各エリアが1つのクラスタを構成するものとし、図5ではエリアではなくクラスタと称する。
図5において、同一チャネル間の干渉のみを考える場合、例えばクラスタ(112)と同じ周波数チャネルF1のクラスタ(114a〜114f)からの干渉のみを考慮して(式23)を実施すればよい。尚、実際の基地局配置設計では、クラスタの配置は必ずしも図5のような等方的な配置にはならず、複雑な歪な形状になることが多い。さらに、物理的な距離が近い場合でも間に山や建物等の遮蔽物が存在する場合には、十分な減衰量が得られて干渉を無視できる場合もある。従って、現実的には、着目するクラスタ(112)から所定距離にある同一周波数チャネルを用いたクラスタを選定して、その中で遮蔽物や地理的な条件から干渉を考慮する必要がないクラスタが存在する場合には、そのクラスタを除外して前述の信号処理を行えばよい。
このように、複数の基地局のうち少なくとも一部の基地局が複数の周波数チャネルを固定的に使用する場合に、集中制御局は、第iクラスタの送信信号を算出する際に、第iクラスタとの干渉を考慮すべき所定距離以内の第jクラスタ(j≠i)を選定することにより、クラスタ間の相互干渉が面的に連続して広範囲にある場合でも、全クラスタを考慮した信号処理を一括して行う必要がなく、クラスタ単位で独立して信号処理を行うことができる。
特に、従来のマルチユーザMIMOの場合、希望信号の系列数と干渉信号の系列数との合計数のアンテナ素子が干渉抑圧のために必要となるが、本実施形態では各クラスタ間の距離が離れていることを利用し、干渉信号の系列数が膨大な数になった場合でも、1つのクラスタ内の基地局つまりアンテナ部のアンテナ数は希望信号の系列数以上あればよい。
以上、本実施形態における干渉信号の除去方法について説明してきたが、本実施形態に係る分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法のポイントは、第k次の干渉レプリカ生成ウエイトW(k)にH''のk乗の項が含まれていることである。H''を構成する小ブロック行列は、クラスタ間での相互干渉を扱うので、各成分は小さな値に抑えられており、干渉レプリカをキャンセルするために付加される信号のレベルはk乗に比例して小さな値に抑圧される。この干渉成分が別のクラスタに到達して干渉を与えるためには、さらにH''が乗算されるため、H''の(k+1)乗まで干渉が抑圧されることになる。つまり、等価的には、異なるクラスタ間の相互干渉がある距離のある値までしか減衰できなかったとしても、本実施形態の信号処理を行うことによって、その距離を(k+1)倍に引き離したのと等価な程度にまで干渉を抑圧することができることを意味する。
次に、上記で説明した分散アンテナシステムの動作の流れについて、第1次の送信ウエイトを算出する場合のフローチャートを図6を用いて説明する。
(ステップS101)送信ウエイトの算出処理を開始する。
(ステップS102)クラスタ化された伝搬路行列Hを取得する(式9)。
(ステップS103)ステップS102で求めた伝搬路行列Hを希望信号行列H’ (式10)と干渉信号行列H''(式11)とに分割する。
(ステップS104)希望信号行列H’をもとに、空間分割多元接続のための送信ウエイトを計算し、それらを対角要素として連結した第0次の送信ウエイト行列W(0)を生成する(式12)。
(ステップS105)ステップS103で求めた希望信号行列H’と干渉信号行列H''とステップS104で求めた第0次の送信ウエイト行列W(0)とを用いて、各クラスタ間の相互干渉を打ち消すような第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)を算出する(式14)。
(ステップS106)第1次の送信ウエイト行列W(1)を算出する(式24)。
(ステップS107)送信ウエイトの算出処理を終了する。
このように、本実施形態に係る分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法は、MIMOチャネルを形成する複数の基地局のアンテナから出力する無線信号の指向性を制御するための送信ウエイト行列を求める際に、行列の加算・減算・乗算処理および逆行列演算またはこれらの組合せなどの演算処理を小規模行列に分割して行うことにより、大幅に演算量を削減することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明に係る分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法の第2の実施形態について図7のフローチャートを用いて説明する。第1の実施形態では、特に変調方式については限定せず、例えばシングルキャリアによる通信を含めて説明した。本実施形態では、直交周波数分割多重(OFDM)方式または直交周波数分割多元接続(OFDMA)方式などマルチキャリアによる通信方式に適用する場合について説明する。尚、本実施形態においても第1の実施形態で説明した基本原理は同じである。
これらのマルチキャリア変調方式は、送信データを互いに直交する多数のサブキャリアに乗せる変調方式である。そこで、本実施形態では、第1の実施形態で説明した送信ウエイトの演算などをサブキャリア毎に行う。つまり、サブキャリア毎に重み付けした送信信号に対して通常のマルチキャリア変調方式と同様にIFFT(逆フーリエ変換)演算し、ガードインターバル(GI)付加などの処理を行ってマルチキャリア変調信号を生成する。特に、OFDMA方式の場合には、サブキャリア毎に通信先の端末局が異なるので、通信先の端末局単位でサブキャリアを組み合わせてクラスタを形成して処理を行うようにしても構わない。
次に、第2の実施形態における送信ウエイト算出処理の流れについて図7を用いて詳しく説明する。
(ステップS201)マルチキャリア変調方式の場合の送信ウエイト算出処理を開始する。
(ステップS202)サブキャリア番号をカウントするカウンタkを1にリセットする。
(ステップS203)第kサブキャリアにおける送信相手局(通信先の端末局)を選択する。例えば、第1の実施形態で説明した図3の場合では、クラスタ毎の分割は固定されているため、OFDM方式の場合は全てのサブキャリアで同一の送信相手局が選択され、OFDMA方式の場合はサブキャリア毎に同一クラスタ内の異なる送信相手局を選択することになる。つまり、同一クラスタ内の送信相手局は1つの端末局であっても構わないし、複数の端末局に対してマルチユーザMIMO伝送を行う場合であっても構わない。
(ステップS204)各サブキャリア毎に送信相手局に対する伝搬路情報を取得する。伝搬路情報は、第1の実施形態で説明した伝搬路行列Hの各成分に相当する。また、伝搬路情報は各端末局に接続する際に受信部から取得することができる。
(ステップS205)第1の実施形態で説明した図6の処理をサブキャリア毎に実施してサブキャリア毎の送信ウエイトを算出する。
(ステップS206)マルチキャリア変調方式の場合は、すべてのサブキャリアに対して送信ウエイトを算出する必要があるので、送信ウエイトの算出が未処理のサブキャリアが残されているか否かを判断する。そして、未実施のサブキャリアがある場合はステップS207に進み、すべてのサブキャリアに対して送信ウエイトを算出した場合はステップS208に進む。
(ステップS207)サブキャリア番号をカウントするカウンタkを1つ加算して再びステップS203に戻って同様の処理を繰り返す。
(ステップS208)マルチキャリア変調方式の場合の送信ウエイト算出処理を終了する。
次に、第2の実施形態における集中制御局,基地局およびアンテナ部の構成例を図8に示す。尚、図8は第1の実施形態で説明した図2に対応する図で、図2と同じ符号のブロックは同じものを示している。
図8において、分散アンテナシステム(250)は、データ部(201a〜201c)と、通信相手選択部(202)と、SC別データ分配部(203)と、SC別信号処理部(254a〜254b)と、IFFT演算部(207a〜207b)と、GI付加部(208a〜208b)と、無線部(209a〜209b)と、アンテナ部(210a〜210b)と、重み計算部(211)と、伝搬路情報推定部(212)とで構成される。
ここで、SC別信号処理部(254a〜254b)は、SC(サブキャリア)変調部(205a〜205d)と、重み乗算部(256a〜256b)とでそれぞれ構成される。尚、図8において、信号処理部はSC別信号処理部(254a)および(254b)の2つのブロック、無線部は無線部(209a)および(209b)の2つのブロック、アンテナ部はアンテナ部(210a)および(210b)の2つのブロックしか描かれていないが、サブキャリア数と同じ数のブロックが必要である。
ここで、図8のブロックの中で例えば図1の集中制御局108に対応するブロックは、例えばデータ部(201a〜201c)と通信相手選択部(202)とSC別データ分配部(203)とSC別信号処理部(254a〜254b)とIFFT演算部(207a〜207b)とGI付加部(208a〜208b)と重み計算部(211)と伝搬路情報推定部(212)とで構成され、図1の基地局BS1(107a)は無線部(209a)のみで構成される。尚、図2の無線部(209a)は信号処理部(204a〜204b)の複数の信号処理部から出力される各信号系列の送信信号を合成する機能を含んでいたが、図8の場合はIFFT演算部(207a〜207b)が各サブキャリア信号を合成する機能を含んでいる。
尚、図8では各基地局の無線部(209a〜209b)のアンテナ部(210a〜210b)は1本のアンテナとして描いてあるが、同じ基地局に複数本のアンテナが配置されていても構わない。この場合は、それぞれのアンテナ毎に無線部が必要で、1つの基地局に複数の無線部が配置される。また、図8の分散アンテナシステム(250)には、通信先の端末局として2つの端末局(220a〜220b)と、端末アンテナ部(221a〜221b)とを示してあるが、2局以上の多くの端末が存在しても構わない。
ここで図8は、OFDM方式またはOFDMA方式などのマルチキャリア変調方式を想定した説明になっているが、サブキャリア毎の処理やIFFT処理、GI付加処理などを除けば、図2で説明したシングルキャリアの場合と同様に処理を行う。例えば、基地局側から端末局側に送信するダウンリンクの場合、ネットワークに接続された集中制御局(108)のデータ部(201a〜201c)には各端末局(220a〜220b)から要求のあったダウンリンクのデータがそれぞれの端末局向けに入力される。入力されたデータは個別バッファ等に一時的に保持される。尚、実際のハードウェアでは物理的なバッファは同じであっても構わず、論理的に個別に管理されていればよい。データ部(201a〜201c)は通信先の端末局毎のデータを個別に管理し、通信相手選択部(202)は、伝搬路情報推定部(212)から得られる伝搬路情報に基づいて、通信先の端末局毎に相互干渉などを考慮し、良好な環境で通信できる基地局のアンテナ部と通信先の端末局との組み合わせを選択する。具体的には、(式1)で説明したH[all]を参照し、各基地局のアンテナ部と各端末局が通信を行う場合の全ての組み合わせについて、端末局の受信電力や信号対干渉波電力比(CIR)等を算出し、これらの値を評価指標として割り当てを行う。ここで、アンテナjから端末局iへ通信を行った場合の受信電力をPijとすると、(式24)のように表記することができる。
Figure 2010193189
また、アンテナjから端末局iへ通信を行った場合、端末局iが他のアンテナから受ける干渉を考慮した信号対干渉波電力比をCijとすると、(式25)のように表記することができる。
Figure 2010193189
これらの値を参照しながら、所望の評価基準を満たすようにアンテナと端末局との組み合わせを選択する。例えば、通信相手先選択部(202)は、(式24)から得られるPijや(式25)から得られるCijの値が大きい順に第jアンテナと第i端末局の組み合わせを選択する。そして、通信相手先選択部(202)は、このようにして選択された組み合わせに対応する送信データをデータ部(201a〜201c)から取り出してサブキャリア別データ分配部(203)に出力する。そして、サブキャリア別データ分配部(203)は、送信データに対応するSC別信号処理部(254a〜254b)のSC変調部(205a〜205d)に出力し、SC変調部(205a〜205d)でサブキャリア変調信号に変調されて重み乗算部(256a〜256b)に出力される。
尚、OFDM方式の場合は、送信データの一連の送信ビット列はサブキャリア毎に一様に分配され、OFDMA方式の場合は、通信先の端末毎に該当するサブキャリアに分配され、それぞれのデータをSC別信号処理部(254a〜254b)のSC変調部(205a〜205d)に出力する。例えば図1の場合は、基地局(107a〜107f)への全ての信号を並列に各サブキャリア単位でSC変調部(205a〜205d)に出力される。例えば、あるサブキャリア信号は重み乗算部(256a)で、そのサブキャリア信号を送信信号ベクトルTxとして送信ウエイト行列Wを乗算する。そして、乗算結果の信号は各基地局のアンテナ部毎に他のサブキャリア信号を含めてIFFT演算部(207a〜207b)で逆フーリエ変換処理されてマルチキャリア変調信号が生成され、GI付加部(208a〜208b)でガードインターバルが付加される。さらに、無線部(209a〜209b)で所定の無線周波数に周波数変換され、信号増幅などの処理が行われて、アンテナ部(210a〜210b)から端末局に向けて送信される。尚、重み乗算部(256a〜256b)で乗算に用いる送信ウエイト行列Wは、重み計算部(211)において、伝搬路情報推定部(212)から得られる伝搬路情報に基づいて、図6または図7等で説明した処理で算出される。また、伝搬路情報推定部(212)は、図示していないが、別途備える受信部側の受信信号処理部にて端末局側からの受信信号に基づいて伝搬路情報を推定し、その推定結果をメモリなどに記憶しておく。そして、必要に応じてその伝搬路情報を読み出して通信相手選択部(202)や重み計算部(211)に対して、伝搬路情報の提供を行う。尚、端末局からの受信信号に基づいて伝搬路情報を推定する方法については、通信の確立時に行うトレーニング信号やパイロット信号などを利用する一般的な方法により行うことができるので本実施形態では詳細な説明は省略する。
一方、基地局側から送信されてきた信号を受信する端末局(220a〜220b)は、それぞれ少数の端末アンテナ(221a〜221b)しか備えていないので、従来の通信システムでは干渉信号による混信の恐れがあるが、本実施形態に係る分散アンテナシステムでは、重み乗算部(256a〜256b)で送信信号に重み付けを行って同一周波数チャネルで同一時刻に基地局側から送信される他の端末局向けの送信信号による干渉を抑圧するので、各端末局(220a〜220b)はあたかも自局宛の信号しか存在しなかったような単純な受信処理だけで干渉の影響を受けずに正常に受信することができる。
以上、第1の実施形態の図2および第2の実施形態の図8を用いて、本発明に係る分散アンテナシステムの機能構成を主体に説明を行ってきたが、図1の集中制御局(108)とアンテナ部を含む基地局(107a〜107f)との機能配分については柔軟に行うことができる。例えば、図8に点線で示したように、データ部(201a〜20lc)からGI付加部(208a〜208b)までの処理と、重み計算部(211)と、伝搬路情報推定部(212)の処理とを集中制御局(108)に搭載して実施し、アンテナ部(210a〜210b)を備える基地局(107a〜107b)は無線部(209a〜209b)のみを搭載する構成が考えられる。但し、この場合は、送信信号のサンプリングデータを直接、基地局(107a〜107b)に送る必要があるので、デジタルで信号伝送する場合は送信情報量が多くなる。この送信情報量を減らすためには、例えば集中制御局(108)側においてデータ部(201a〜201c)と、通信相手先選択部202と、SC別データ分配部(203)と、重み計算部(211)と、伝搬路情報推定部(212)との処理を行うようにし、基地局(107a〜107b)側においては、SC別信号処理部(254a〜254b)と、IFFT演算部(207a〜207b)と、GI付加部(208a〜208b)と、無線部(209a〜209b)との処理を行うようにしても構わない。但し、この場合は、SC別信号処理部(254a〜254b)は各基地局に重複して設ける必要がある。またこの場合、重み乗算部(256a〜256b)は、自局(当該基地局)が扱う送信信号以外のデータを算出する必要はないので、送信ウエイト行列Wの中の自局に関連した部分行列や部分的な行ベクトルのみを集中制御局(108)から受信するだけでよく、自局に関連する行列や部分的な行ベクトルと送信信号ベクトルとを乗算処理するだけでよい。従って、各基地局に重複して設ける必要があるSC別信号処理部(254a〜254b)の規模はそれほど大きくはならない。
尚、SC別信号処理部(254a〜254b)からの出力は各基地局が備えるアンテナ部のアンテナ本数分が必要となり、アンテナ系統毎にIFFT処理とGI付加処理、無線部での処理を実施する必要がある。また、図2および図8に示した分散アンテナシステムの機能をどのように図1の集中制御局(108)とアンテナ部を含む基地局(107a〜107f)とに配分するかについては、上記の二つの機能配分の例の中間的な構成も考えることができるが、図2および図8に示した分散アンテナシステムの機能構成であれば、第1の実施形態および第2の実施形態で説明した例と同様の効果が得られる。
さらに、以上の説明では各端末局宛の送信信号の伝送レートや送信信号電力配分などについては特に言及しなかったが、一般的なマルチユーザMIMO方式や適応変調、電力制御の技術に基づいて、適宜必要な処理を追加して行うようにしても構わない。例えば、(式15),(式18),(式19),(式22)および(式23)で示した送信ウエイト行列Wは、第0次の送信ウエイト行列W(0)の右側から補正用の行列が乗算されており、各式の説明で述べたように第0次の送信ウエイト行列W(0)の各クラスタの送信電力に対してズレ補正が行われ、微小な増減が加えられている。そこで、このような送信電力の増減によって、無線部の送信アンプで発生する歪を回避するために、(式15),(式18),(式19),(式22)および(式23)で示した送信ウエイト行列Wの各項の左側の第0次の送信ウエイト行列W(0)を除いた行列式を算出したり、行列ノルムの逆数に比例する係数を算出して、これらをズレ補正前の送信ウエイト行列に乗算したものを補正後の送信ウエイト行列としても構わない。
このように、本発明に係る分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法は、MIMOチャネルを形成する複数の基地局のアンテナから出力する無線信号の指向性を制御するための送信ウエイト行列を求める際に、行列の加算・減算・乗算処理および逆行列演算またはこれらの組合せなどの演算処理を小規模行列に分割して行うので、演算量を大幅に削減することができる。
さらに、クラスタ間の相互干渉として新たに生成される残留干渉信号のレプリカ信号を生成して、通信先の端末局への送信信号ベクトルTから減算するので、除去し切れなかった残留干渉を更に抑圧することが可能となる。
また、面的に連続して存在する全てのクラスタを一括した行列として処理する代わりに、局所的に近接するクラスタ間で信号処理を完結させるので、送信ウェイト行列を算出するための演算量を大幅に削減することが可能となる。
特に、各クラスタ毎または小規模行列の対象となる基地局と端末局間でマルチユーザMIMOチャネルによる通信が可能になるので、周波数利用効率を高めることができ、効果的な無線通信システムの運用を行うことが可能になる。
また、OFDMおよびOFDMAの通信方式を用いた広帯域伝送システムに特化した場合でもサブキャリア単位で重み付けを行うことにより、シングルキャリア方式の場合と同様に本発明に係る分散アンテナシステムを適用することができる。
また、複数の基地局のうち少なくとも一部の基地局は複数の周波数チャネルを固定的に使用し、集中制御局は同一周波数チャネルを用いる少なくとも一部の基地局を1つのグループとして管理を行い、そのグループ毎に送信ウエイトを算出するので、限られた少ない周波数チャネルで面的なサービス展開を行なう場合に、繰り返し周波数が不足する場合でも隣接エリア間の十分な干渉抑圧を行うことができ、周波数資源を有効利用することが可能となる。
また、複数の基地局のうち少なくとも一部の同一周波数チャネルを用いる基地局を1つのグループとして構成し、基地局のグループ毎に一つのブロック伝搬路行列Hi,jを算出する場合に、基地局のグループ間のサービスエリアが相互にオーバーラップしないようにブロック伝搬路行列Hi,jを算出するので、単一周波数チャネルを用いて面的にサービス展開を行なう場合に、各サービスエリア間での干渉抑圧を行うことができ、周波数資源を有効利用することが可能となる
以上、本発明に係る分散アンテナシステムおよび分散アンテナ制御方法の実施形態について説明してきたが、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の多様な形で実施することができる。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。
100,200,250,900,920,930,940・・・分散アンテナシステム
107a〜107f,921,935a〜935c,946a〜946f・・・基地局
108a〜108d,220a〜220b,911〜913,922〜924,942〜945・・・端末局
111a〜111h,210a〜210b,901〜904・・・アンテナ部
221a〜221b・・・端末アンテナ部
921a〜921i,922a〜922c,923a〜923c,924a〜924c,936a〜936i・・・アンテナ
108,905,931,941・・・集中制御局
201a〜201c・・・データ部
202・・・通信相手選択部
204a〜204b・・・信号処理部
209a〜209b・・・無線部
211・・・重み計算部
212・・・伝搬路情報推定部
213a〜213b・・・変調部
206a〜206b,256a〜256b・・・重み乗算部
203・・・SC別データ分配部
254a〜254b・・・SC別信号処理部
207a〜207b・・・IFFT演算部
208a〜208b・・・GI付加部
205a〜205d・・・SC変調部
110a〜111b,111a〜111h,119a〜119b・・・エリア
109a〜109b,112,113a〜113f,114a〜114f・・・クラスタ

Claims (18)

  1. サービスエリア全体をN個(Nは2以上の整数)のクラスタに分割し、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線信号を空間分割多重して通信を行う無線通信システムに用いられ、前記クラスタ毎に少なくとも1本のアンテナ部を備えた複数の基地局と、前記複数の基地局のアンテナ部にそれぞれ送信信号を与え通信先の端末局との間でMIMOチャネルを形成する集中制御局とで構成される分散アンテナシステムにおいて、
    前記通信先の端末局の位置に応じて前記複数の基地局のアンテナ部から出力する無線信号の指向性を形成するための送信ウエイトを算出する算出手段と、
    前記通信先の端末局の数に応じた少なくとも1つの送信信号を入力する入力手段と、
    前記入力手段から入力する送信信号に前記算出手段が算出した前記送信ウエイトを乗算して合成する合成手段と、
    前記合成手段が合成した合成信号の少なくとも一部を前記複数の基地局のアンテナ部から送信する送信手段と
    を前記基地局または前記集中制御局に設け、
    前記算出手段は、
    第iクラスタ(iは1からNまでの整数)と、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線通信を行う第jクラスタ(jは1からNまでの整数でj≠i)に属する端末局との間に形成されるMIMOチャネルのブロック伝搬路行列Hi,jを取得するステップと、
    前記第iクラスタ以外のクラスタからの干渉がない場合に第iクラスタ内で通信を行うための前記送信ウエイトとして第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を取得するステップと、
    前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を対角項に配置して得られる全体の第0次の送信ウエイトをW(0)を取得するステップと、
    前記第jクラスタから前記第iクラスタへの干渉信号のレプリカを生成するための第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを算出するステップと、
    前記第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを非対角行列に配置し合成して得られる全体の第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)を算出するステップと、
    前記第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と同一サイズの単位行列Eと、第0次の送信ウエイトをW(0)と、第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)とを用いて、前記通信先の端末局への送信信号ベクトルTに対する第1次の送信ウエイトW(1)を(式15)により算出するステップと
    (0){E−W (1)}…(式15)
    を備えることを特徴とする分散アンテナシステム。
  2. 請求項1に記載の分散アンテナシステムにおいて、
    前記算出部は、
    前記クラスタ間の相互干渉として新たに生成される残留干渉信号のレプリカ信号を生成するための第2次の干渉レプリカ生成ウエイトW (2)を算出するステップを更に設け、
    前記第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と同一サイズの単位行列Eと、第0次の送信ウエイトをW(0)と、第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と、前記第2次の干渉レプリカ生成ウエイトW (2)とを用いて、前記通信先の端末局への送信信号ベクトルTに対する第2次の送信ウエイトW(2)を(式18)により算出するステップと
    (0){E−W (1)−W (2)}…(式18)
    を備えることを特徴とする分散アンテナシステム。
  3. 請求項1に記載の分散アンテナシステムにおいて、
    前記算出部は、
    i=jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jを対角項に配置して得られる全体の希望信号行列をH'と表記し、i≠jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jを非対角項に配置して得られる全体の干渉信号行列をH''と表記する場合、第k次の全体の送信ウエイトW(k)を(式19)により算出するステップと
    Figure 2010193189
    を備えることを特徴とする分散アンテナシステム。
  4. サービスエリア全体をN個(Nは2以上の整数)のクラスタに分割し、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線信号を空間分割多重して通信を行う無線通信システムに用いられ、前記クラスタ毎に少なくとも1本のアンテナ部を備えた複数の基地局と、前記複数の基地局のアンテナ部にそれぞれ送信信号を与え通信先の端末局との間でMIMOチャネルを形成する集中制御局とで構成される分散アンテナシステムにおいて、
    前記通信先の端末局の位置に応じて前記複数の基地局のアンテナ部から出力する無線信号の指向性を形成するための送信ウエイトを算出する算出手段と、
    前記通信先の端末局の数に応じた少なくとも1つの送信信号を入力する入力手段と、
    前記入力手段から入力する送信信号に前記算出手段が算出した前記送信ウエイトを乗算して合成する合成手段と、
    前記合成手段が合成した合成信号の少なくとも一部を前記複数の基地局のアンテナ部から送信する送信手段と
    を前記基地局または前記集中制御局に設け、
    前記算出手段は、
    第iクラスタ(iは1からNまでの整数)と、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線通信を行う第jクラスタ(jは1からNまでの整数でj≠i)に属する端末局との間に形成されるMIMOチャネルのブロック伝搬路行列Hi,jを取得するステップと、
    前記第iクラスタ以外のクラスタからの干渉がない場合に第iクラスタ内で通信を行うための前記送信ウエイトとして第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を取得するステップと、
    前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を対角項に配置して得られる全体の第0次の送信ウエイトをW(0)を取得するステップと、
    前記第jクラスタから前記第iクラスタへの干渉信号のレプリカを生成するための第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを算出するステップと
    を備え、
    前記合成手段は、
    第iクラスタの部分送信信号ベクトルTと、前記第iクラスタとの干渉を考慮すべき前記第jクラスタの部分送信信号ベクトルTと、前記第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jと、前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)とを用いて新たな第iクラスタの部分送信信号ベクトルT’を(式23)により算出するステップ
    Figure 2010193189
    を備えることを特徴とする分散アンテナシステム。
  5. 請求項1から3のいずれか一項に記載の分散アンテナシステムにおいて、
    前記算出手段は、
    i=jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jの中の少なくともひとつの部分ブロック伝搬路行列の通信先となる端末局が2局以上ある場合、前記部分ブロック伝搬路行列に対する前記第0次の部分送信ウエイトW (0)を用いて、当該端末局間での相互干渉が少なくなるような送信ウエイトを算出するステップを備えることを特徴とする分散アンテナシステム。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の分散アンテナシステムにおいて、
    前記基地局と前記端末局との間で、周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)または周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)による通信方式を用いて通信する場合、
    前記算出手段は、前記OFDMまたは前記OFDMAのサブキャリア信号に対する前記送信ウエイトを算出することを特徴とする分散アンテナシステム。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の分散アンテナシステムにおいて、
    前記複数の基地局のうち少なくとも一部の基地局は複数の周波数チャネルを固定的に使用し、前記集中制御局は同一周波数チャネルを用いる前記少なくとも一部の基地局を1つのグループとして管理を行い、そのグループ毎に前記送信ウエイトを算出することを特徴とする分散アンテナシステム。
  8. 請求項4に記載の分散アンテナシステムにおいて、
    前記複数の基地局のうち少なくとも一部の基地局は複数の周波数チャネルを固定的に使用し、前記集中制御局は前記第iクラスタの送信信号を算出する際に、前記第iクラスタとの干渉を考慮すべき前記第jクラスタ(j≠i)として前記第iクラスタから所定距離以内のクラスタの少なくとも一部を設定することを特徴とする分散アンテナシステム。
  9. 請求項1から6のいずれか一項に記載の分散アンテナシステムにおいて、
    前記算出部は、
    前記複数の基地局のうち少なくとも一部の同一周波数チャネルを用いる基地局を1つのグループとして構成し、前記基地局のグループ毎に一つのブロック伝搬路行列Hi,jを算出する場合に、前記基地局のグループ間のサービスエリアが相互にオーバーラップしないようにブロック伝搬路行列Hi,jを算出することを特徴とする分散アンテナシステム。
  10. サービスエリア全体をN個(Nは2以上の整数)のクラスタに分割し、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線信号を空間分割多重して通信を行う無線通信システムに用いられ、前記クラスタ毎に少なくとも1本のアンテナ部を備えた複数の基地局と、前記複数の基地局のアンテナ部にそれぞれ送信信号を与え通信先の端末局との間でMIMOチャネルを形成する集中制御局とで構成される分散アンテナシステムで用いられる分散アンテナ制御方法において、
    前記通信先の端末局の数に応じて入力する少なくとも1つの送信信号に、前記通信先の端末局の位置に応じて前記複数の基地局のアンテナ部から出力する無線信号の指向性を形成するための送信ウエイトを乗算して合成した合成信号の少なくとも一部を前記複数の基地局のアンテナ部から送信する送信ウエイトを求める場合に、
    第iクラスタ(iは1からNまでの整数)と、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線通信を行う第jクラスタ(jは1からNまでの整数でj≠i)に属する端末局との間に形成されるMIMOチャネルのブロック伝搬路行列Hi,jを取得するステップと、
    前記第iクラスタ以外のクラスタからの干渉がない場合に第iクラスタ内で通信を行うための前記送信ウエイトとして第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を取得するステップと、
    前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を対角項に配置して得られる全体の第0次の送信ウエイトをW(0)を取得するステップと、
    前記第jクラスタから前記第iクラスタへの干渉信号のレプリカを生成するための第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを算出するステップと、
    前記第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを非対角行列に配置し合成して得られる全体の第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)を算出するステップと、
    前記第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と同一サイズの単位行列Eと、第0次の送信ウエイトをW(0)と、第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)とを用いて、前記通信先の端末局への送信信号ベクトルTに対する第1次の送信ウエイトW(1)を(式15)により算出するステップと
    (0){E−W (1)}…(式15)
    を備えることを特徴とする分散アンテナ制御方法。
  11. 請求項10に記載の分散アンテナ制御方法において、
    前記クラスタ間の相互干渉として新たに生成される残留干渉信号のレプリカ信号を生成するための第2次の干渉レプリカ生成ウエイトW (2)を算出するステップを更に設け、
    前記第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と同一サイズの単位行列Eと、第0次の送信ウエイトをW(0)と、第1次の干渉レプリカ生成ウエイトW (1)と、前記第2次の干渉レプリカ生成ウエイトW (2)とを用いて、前記通信先の端末局への送信信号ベクトルTに対する第2次の送信ウエイトW(2)を(式18)により算出するステップと
    (0){E−W (1)−W (2)}…(式18)
    を備えることを特徴とする分散アンテナ制御方法。
  12. 請求項10に記載の分散アンテナ制御方法において、
    i=jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jを対角項に配置して得られる全体の希望信号行列をH'と表記し、i≠jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jを非対角項に配置して得られる全体の干渉信号行列をH''と表記する場合、第k次の全体の送信ウエイトW(k)を(式19)により算出するステップと
    Figure 2010193189
    を備えることを特徴とする分散アンテナ制御方法。
  13. サービスエリア全体をN個(Nは2以上の整数)のクラスタに分割し、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線信号を空間分割多重して通信を行う無線通信システムに用いられ、前記クラスタ毎に少なくとも1本のアンテナ部を備えた複数の基地局と、前記複数の基地局のアンテナ部にそれぞれ送信信号を与え通信先の端末局との間でMIMOチャネルを形成する集中制御局とで構成される分散アンテナシステムで用いられる分散アンテナ制御方法において、
    前記通信先の端末局の数に応じて入力する少なくとも1つの送信信号に、前記通信先の端末局の位置に応じて前記複数の基地局のアンテナ部から出力する無線信号の指向性を形成するための送信ウエイトを乗算して合成した合成信号の少なくとも一部を前記複数の基地局のアンテナ部から送信する送信ウエイトを求める場合に、
    第iクラスタ(iは1からNまでの整数)と、同一周波数チャネルで同一時刻に異なる信号系列の無線通信を行う第jクラスタ(jは1からNまでの整数でj≠i)に属する端末局との間に形成されるMIMOチャネルのブロック伝搬路行列Hi,jを取得するステップと、
    前記第iクラスタ以外のクラスタからの干渉がない場合に第iクラスタ内で通信を行うための前記送信ウエイトとして第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を取得するステップと、
    前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)を対角項に配置して得られる全体の第0次の送信ウエイトをW(0)を取得するステップと、
    前記第jクラスタから前記第iクラスタへの干渉信号のレプリカを生成するための第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jを算出するステップと、
    第iクラスタの部分送信信号ベクトルTと、前記第iクラスタとの干渉を考慮すべき前記第jクラスタの部分送信信号ベクトルTと、前記第1次の部分干渉レプリカ生成ウエイトW (1) i,jと、前記第iクラスタの第0次の部分送信ウエイトW (0)とを用いて新たな第iクラスタの部分送信信号ベクトルT’を(式19)により算出するステップと
    Figure 2010193189
    を備えることを特徴とする分散アンテナ制御方法。
  14. 請求項10から12のいずれか一項に記載の分散アンテナ制御方法において、
    i=jなる前記ブロック伝搬路行列Hi,jの中の少なくともひとつの部分ブロック伝搬路行列の通信先となる端末局が2局以上ある場合、前記部分ブロック伝搬路行列に対する前記第0次の部分送信ウエイトW (0)を用いて、当該端末局間での相互干渉が少なくなるような送信ウエイトを算出するステップを備えることを特徴とする分散アンテナ制御方法。
  15. 請求項10から14のいずれか一項に記載の分散アンテナ制御方法において、
    前記基地局と前記端末局との間で、周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)または周波数分割多元接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)による通信方式を用いて通信する場合、
    前記OFDMまたは前記OFDMAのサブキャリア信号に対する前記送信ウエイトを算出することを特徴とする分散アンテナ制御方法。
  16. 請求項10から15のいずれか一項に記載の分散アンテナ制御方法において、
    前記複数の基地局のうち少なくとも一部の基地局は複数の周波数チャネルを固定的に使用し、前記集中制御局は同一周波数チャネルを用いる前記少なくとも一部の基地局を1つのグループとして管理を行い、そのグループ毎に前記送信ウエイトを算出することを特徴とする分散アンテナ制御方法。
  17. 請求項13に記載の分散アンテナ制御方法において、
    前記複数の基地局のうち少なくとも一部の基地局は複数の周波数チャネルを固定的に使用し、前記集中制御局は前記第iクラスタの送信信号を算出する際に、前記第iクラスタとの干渉を考慮すべき前記第jクラスタ(j≠i)として前記第iクラスタから所定距離以内のクラスタの少なくとも一部を設定することを特徴とする分散アンテナ制御方法。
  18. 請求項10から15のいずれか一項に記載の分散アンテナ制御方法において、
    前記複数の基地局のうち少なくとも一部の同一周波数チャネルを用いる基地局を1つのグループとして構成し、前記基地局のグループ毎に一つのブロック伝搬路行列Hi,jを算出する場合に、前記基地局のグループ間のサービスエリアが相互にオーバーラップしないようにブロック伝搬路行列Hi,jを算出することを特徴とする分散アンテナ制御方法。
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