JP2010190359A - 電動アクチュエータ及び変速機用電動アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】小型の電動モータを採用し、軸方向の寸法を減少させることでコンパクトな電動アクチュエータを提供する。
【解決手段】第1出力軸14と、第1出力軸の外周から径方向外方に突出している出力部材13と、第1出力軸に同軸に外挿され、出力部材を外方に突出させる係合穴15aを形成しており、この通過穴を介して出力部材に回転運動、或いは直線運動を伝達可能な第2出力軸15と、第1出力軸の外周に配置されて第1出力軸に回転運動を伝達する第1電動モータ16と、第2出力軸の外周に配置され、回転運動を直線運動に変換して第2出力軸に伝達する直動機構18と、この直動機構の外周に配置され、直動機構に回転運動を伝達する第2電動モータ17とを備えている。
【選択図】図3
【解決手段】第1出力軸14と、第1出力軸の外周から径方向外方に突出している出力部材13と、第1出力軸に同軸に外挿され、出力部材を外方に突出させる係合穴15aを形成しており、この通過穴を介して出力部材に回転運動、或いは直線運動を伝達可能な第2出力軸15と、第1出力軸の外周に配置されて第1出力軸に回転運動を伝達する第1電動モータ16と、第2出力軸の外周に配置され、回転運動を直線運動に変換して第2出力軸に伝達する直動機構18と、この直動機構の外周に配置され、直動機構に回転運動を伝達する第2電動モータ17とを備えている。
【選択図】図3
Description
本発明は、出力部材を軸方向、或いは回転方向に移動させる電動アクチュエータ及び変速機用電動アクチュエータに関する。
自動車用変速機として、シフトレバー及び変速機がコントロールロッド等のリンク機構によって機械的に連結され、運転者がシフトレバーのセレクト・シフト操作を行なうことで変速機の変速切り替えを行なうマニュアルトランスミッション(MT)があるが、このMTのシフトレバーを操作する力はある程度大きいので、運転者にとって大きな負担となっているのが現状である。
なお、シフトレバーのセレクト操作とは、一般的な手動式フロアシフト車では、変速機のハウジングから突出した切替えシャフトを第1方向(例えば車幅方向)に変位させて変速のためのギヤを選択する動作である。また、シフトレバーのシフト操作とは、切替えシャフトを第1方向に直交する第2方向(車両前後方向)に変位させて選択したギヤに対応するシンクロメッシュ機構を結合してギヤを動力伝達可能に噛合させる動作であり、変速機の切替えシャフトは第1及び第2方向の2軸方向に変位する。
ところで、前記MTの操作による運転者の負担を軽減するものとして、運転席に遠隔操作式のシフトレバーを設け、このシフトレバーの操作を電気信号で変速機用電動アクチュエータに指令し、この変速機用電動アクチュエータの駆動により変速機の切替えシャフトを前記2軸方向に変位させることで、自動的に変速比の切り替えを行なう自動式マニュアルトランスミッション(AMT)が開発されている。
このAMTを構成する変速機用電動アクチュエータは、例えば特許文献1に記載されているように、第1電動モータが出力軸に軸回りの回転運動を伝達し、第2電動モータがボールスクリュー機構を介して出力軸に軸方向の直線運動伝達する装置であり、出力軸の先端に設けた出力部材(特許文献1では出力クランク)が回転運動及び直線運動を行なうことで、この出力部材を介して変速機の切替えシャフトに2軸方向(車両前後方向及び車幅方向)の変位として伝達されるようになっている。
しかし、前述した特許文献1の変速機用電動アクチュエータは、出力軸の軸方向の逆側から突出するように直列に第2電動モータが配置されているので、軸方向の寸法が増大したアクチュエータとなり、小型化の面で問題がある。
また、出力軸に直線運動をさせるボールスクリュー機構の伝達効率が低く、出力軸を高速に直線運動させるには、大型で消費電力が嵩む第2電動モータを使用しなければならない。
また、出力軸に直線運動をさせるボールスクリュー機構の伝達効率が低く、出力軸を高速に直線運動させるには、大型で消費電力が嵩む第2電動モータを使用しなければならない。
さらに、小型化の面で問題がある特許文献1の変速機用電動アクチュエータは、車両への搭載性が良くない。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、小型の電動モータを採用し、軸方向の寸法を減少させることでコンパクトな電動アクチュエータを提供するとともに、車両搭載性に優れた変速機用電動アクチュエータを提供することを目的としている。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、小型の電動モータを採用し、軸方向の寸法を減少させることでコンパクトな電動アクチュエータを提供するとともに、車両搭載性に優れた変速機用電動アクチュエータを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本願発明の電動アクチュエータは、第1出力軸と、この第1出力軸の外周から径方向外方に突出している出力部材と、前記第1出力軸に同軸に外挿され、前記出力部材を外方に突出させる係合穴を形成し、当該通過穴を介して前記出力部材に回転運動、或いは直線運動を伝達可能な第2出力軸と、前記第1出力軸及び第2出力軸の一方の外周に配置され、前記一方に回転運動を伝達する第1電動モータと、前記第1出力軸及び第2出力軸の他方の外周に配置され、回転運動を直線運動に変換して伝達する直動機構と、この直動機構の外周に配置され、前記直動機構に回転運動を伝達する第2電動モータとを備え、前記第1及び第2電動モータを関連的に駆動することにより、前記第1出力軸及び第2出力軸に回転運動及び直線運動を伝達し、前記出力部材を軸方向、或いは回転方向の所定位置に変位させるようにした。
この発明によると、第1出力軸の外周に第1電動モータが配置され、第2出力軸の外周に第2電動モータが配置されているので、軸方向の寸法が減少したコンパクトなアクチュエータとなる。
また、本願発明の電動アクチュエータは、前記第1及び第2電動モータが、環状のステータと、このステータの内周側に配置したロータとを備えているが好ましい。
また、本願発明の電動アクチュエータは、前記第1及び第2電動モータが、環状のステータと、このステータの内周側に配置したロータとを備えているが好ましい。
また、本願発明の電動アクチュエータは、前記直動機構が、減速機能を備えていることが好ましい。この発明によると、第2電動モータの小型化を図りながら直線運動の推力を高めることができる。
また、本願発明の電動アクチュエータは、前記減速機構を、前記第1出力軸及び第2出力軸の他方の外周に形成した第1ねじ溝と、前記第2電動モータの内周部に形成した第2ねじ溝と、これら第1ねじ溝及び第2ねじ溝の間に転動自在に配置した複数の転動体とで構成することが好ましい。
また、本願発明の電動アクチュエータは、前記減速機構を、前記第1出力軸及び第2出力軸の他方の外周に形成した第1ねじ溝と、前記第2電動モータの内周部に形成した第2ねじ溝と、これら第1ねじ溝及び第2ねじ溝の間に転動自在に配置した複数の転動体とで構成することが好ましい。
また、本願発明の電動アクチュエータは、第1出力軸と、この第1出力軸の外周から径方向外方に突出している出力部材と、前記第1出力軸の外周に配置され、当該第1出力軸に回転運動を伝達する第1電動モータと、前記第1出力軸の外周に配置され、当該第1出力軸を走行子として直線運動を伝達するリニアモータとを備えていることが好ましい。
この発明によると、第1出力軸の外周に第1電動モータ及びリニアモータを配置しているので、軸方向の寸法が減少したコンパクトなアクチュエータとなる。
この発明によると、第1出力軸の外周に第1電動モータ及びリニアモータを配置しているので、軸方向の寸法が減少したコンパクトなアクチュエータとなる。
また、本願発明の電動アクチュエータは、前記第1電動モータは、環状のステータと、このステータの内周側に配置したロータとを備えていることが好ましい。
また、本願発明の電動アクチュエータは、前記第1電動モータ及び前記リニアモータを、前記第1出力軸の軸方向の略同一位置に配置し、前記第1電動モータの外周を覆うように前記リニアモータを配置し、前記第1電動モータ及び前記第1出力軸を、前記リニアモータの走行子とすることが好ましい。
また、本願発明の電動アクチュエータは、前記第1電動モータ及び前記リニアモータを、前記第1出力軸の軸方向の略同一位置に配置し、前記第1電動モータの外周を覆うように前記リニアモータを配置し、前記第1電動モータ及び前記第1出力軸を、前記リニアモータの走行子とすることが好ましい。
この発明によると、第1電動モータ及びリニアモータを、第1出力軸の軸方向の略同一位置に配置しているので、さらに軸方向の寸法が減少したコンパクトなアクチュエータとなる。
一方、本願発明の変速機用電動アクチュエータは、所定のギヤを選択するために変速機内のシンクロメッシュ機構をフリーとして前記変速機の外部に突出した切替えシャフトを直線方向に変位させるセレクト動作と、前記シンクロメッシュ機構を接続して選択したギヤを噛み合わせ状態とするために前記切替えシャフトを前記直線方向に直交する方向に回転変位させるシフト動作とを行なう装置であるが、前述した電動アクチュエータを使用し、前記出力部材及び前記切替えシャフトを連動可能に係合することが好ましい。
一方、本願発明の変速機用電動アクチュエータは、所定のギヤを選択するために変速機内のシンクロメッシュ機構をフリーとして前記変速機の外部に突出した切替えシャフトを直線方向に変位させるセレクト動作と、前記シンクロメッシュ機構を接続して選択したギヤを噛み合わせ状態とするために前記切替えシャフトを前記直線方向に直交する方向に回転変位させるシフト動作とを行なう装置であるが、前述した電動アクチュエータを使用し、前記出力部材及び前記切替えシャフトを連動可能に係合することが好ましい。
この発明によると、コンパクトな変速機用電動アクチュエータとなるので、車両搭載性が良好となる。
本発明に係る電動アクチュエータによると、電動モータの小型化を図り、軸方向の寸法が減少するので、コンパクトなアクチュエータを提供することができる。
また、本発明に係る変速機用電動アクチュエータによると、車両搭載性の良好なアクチュエータを提供することができる。
また、本発明に係る変速機用電動アクチュエータによると、車両搭載性の良好なアクチュエータを提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る変速機用電動アクチュエータを組み込んだ自動式マニュアルトランスミッション(AMT)システムを示している。
エンジン1のクランクシャフト2の回転は、クラッチ装置3を介して変速機ユニット4の入力軸5に伝達される。そして、変速機ユニット4の出力は、プロペラシャフト6を介して駆動輪7,7に伝達されるようになっている。ここで、クラッチ装置3は、一般の手動変速機と組み合わされる乾式単板クラッチであり、油圧式、或は電動式のクラッチ用アクチュエータ8により断接させる。
図1は、本発明に係る変速機用電動アクチュエータを組み込んだ自動式マニュアルトランスミッション(AMT)システムを示している。
エンジン1のクランクシャフト2の回転は、クラッチ装置3を介して変速機ユニット4の入力軸5に伝達される。そして、変速機ユニット4の出力は、プロペラシャフト6を介して駆動輪7,7に伝達されるようになっている。ここで、クラッチ装置3は、一般の手動変速機と組み合わされる乾式単板クラッチであり、油圧式、或は電動式のクラッチ用アクチュエータ8により断接させる。
本実施形態のシステムは、変速機用電動アクチュエータ(電動アクチュエータ)9と、トランスミッションECU10と、変速機用電動アクチュエータ9を動作させるアクチュエータ駆動回路11とを備えている。
運転席にはシフトレバー12が設けられており、図2に示すように、前進5段(1速〜5速)、後退1段(R)の6種類の変速状態を実現するようになっている。そして、シフトレバー12の近傍には、シフトレバー12の位置を検知するレバー位置センサ(不図示)が配置されており、このレバー位置センサからトランスミッションECU10に、シフトレバー12のセレクト動作、シフト動作を示すレバーポジション信号が出力される。
運転席にはシフトレバー12が設けられており、図2に示すように、前進5段(1速〜5速)、後退1段(R)の6種類の変速状態を実現するようになっている。そして、シフトレバー12の近傍には、シフトレバー12の位置を検知するレバー位置センサ(不図示)が配置されており、このレバー位置センサからトランスミッションECU10に、シフトレバー12のセレクト動作、シフト動作を示すレバーポジション信号が出力される。
ここで、シフトレバー12のセレクト動作とは、シフトレバー12が図2の符号X矢印方向のニュートラル状態(N)に移動して左右方向両端位置と左右方向中央位置との3種類の位置を選択する動作である。また、シフトレバー12のシフト動作とは、シフトレバー12がニュートラル状態(N)の位置から図2の符号Y矢印方向の上方及び下方の位置に移動して前進5段(1速〜5速)、後退1段(R)を選択する動作である。
なお、図2で示したシフトレバー12の変速状態は一例である。すなわち、車種によっては前進6段(1速〜6速)、後退1段(R)の7種類、或いは変速段の位置も図2と異なるものがあり、本発明の要旨が本実施形態のシフトレバー12に限るものではない。
図1に戻って、トランスミッションECU10は、レバーポジション信号に基づいてアクチュエータ駆動回路11に駆動信号を出力し、アクチュエータ駆動回路11が変速機用電動アクチュエータ9に動作信号を出力する。
図1に戻って、トランスミッションECU10は、レバーポジション信号に基づいてアクチュエータ駆動回路11に駆動信号を出力し、アクチュエータ駆動回路11が変速機用電動アクチュエータ9に動作信号を出力する。
変速機ユニット4には、ミッションケース(不図示)の外面から切換えシャフト4aが突出しており、この切替えシャフト4aに、変速機用電動アクチュエータ9の出力レバー13が連結している。
図3に示すように、変速機ユニット4は、切換えシャフト4aが符号L矢印で示す直線方向に移動するとシンクロメッシュ機構(不図示)をフリーとしてセレクト状態となり、切換えシャフト4aが、L方向に直交する符号Rの回転方向に移動すると、シンクロメッシュ機構を接続状態として、何れかの変速比とするシフト状態となる。
図3に示すように、変速機ユニット4は、切換えシャフト4aが符号L矢印で示す直線方向に移動するとシンクロメッシュ機構(不図示)をフリーとしてセレクト状態となり、切換えシャフト4aが、L方向に直交する符号Rの回転方向に移動すると、シンクロメッシュ機構を接続状態として、何れかの変速比とするシフト状態となる。
(第1実施形態)
図3は、第1実施形態の変速機用電動アクチュエータ9を示すものである。
本実施形態の変速機用電動アクチュエータ9は、第1出力軸14と、第1出力軸14の先端側外周に径方向外方に突出して設けた前述した出力レバー13と、第1出力軸14に同軸に外挿した第2出力軸15と、第1出力軸14に回転運動を伝達する第1電動モータ16と、第2出力軸15の外周側に配置した第2電動モータ17と、第2電動モータ17の回転運動を減速しながら第2出力軸15に直線運動として伝達するボール減速機構18と、これらの部材の外周全域を囲っているハウジング19とを備えている。そして、第2出力軸15には、出力レバー13を径方向外方に突出させる係合穴15aが形成されている。また、図3の符号20の部材は、第2出力軸15の軸方向にバネ付勢力を付与することで出力レバー13の初期位置を設定するとともに、切換えシャフト4aが所定のセレクト状態の位置まで移動するように出力レバー13の軸方向の移動を規制するバネ部材である。
図3は、第1実施形態の変速機用電動アクチュエータ9を示すものである。
本実施形態の変速機用電動アクチュエータ9は、第1出力軸14と、第1出力軸14の先端側外周に径方向外方に突出して設けた前述した出力レバー13と、第1出力軸14に同軸に外挿した第2出力軸15と、第1出力軸14に回転運動を伝達する第1電動モータ16と、第2出力軸15の外周側に配置した第2電動モータ17と、第2電動モータ17の回転運動を減速しながら第2出力軸15に直線運動として伝達するボール減速機構18と、これらの部材の外周全域を囲っているハウジング19とを備えている。そして、第2出力軸15には、出力レバー13を径方向外方に突出させる係合穴15aが形成されている。また、図3の符号20の部材は、第2出力軸15の軸方向にバネ付勢力を付与することで出力レバー13の初期位置を設定するとともに、切換えシャフト4aが所定のセレクト状態の位置まで移動するように出力レバー13の軸方向の移動を規制するバネ部材である。
なお、図3では、第1出力軸14、第2出力軸15の軸受部材、第1電動モータ16、第2電動モータ17及びボール減速機構18の軸受部材もハウジング19内に配置されているが、図3では省略している。
第1電動モータ16は、略円環状のステータ16aと、第1出力軸14の外周に固定されてステータ16aの内周に対向しているロータ16bとを備えている。
第1電動モータ16は、略円環状のステータ16aと、第1出力軸14の外周に固定されてステータ16aの内周に対向しているロータ16bとを備えている。
第2電動モータ17は、略円環状のステータ17aと、このステータ17aの内周及び第2出力軸15の外周の間に配置したロータ17bとを備えている。
ボール減速機構18は、第2出力軸15の外周に形成した第1ねじ溝18aと、ロータ17bの内周面に形成した第2ねじ溝18bと、これら第1ねじ溝18a及び第2ねじ溝18bの間に転動自在に配置した多数の転動体18cとで構成されている。
ボール減速機構18は、第2出力軸15の外周に形成した第1ねじ溝18aと、ロータ17bの内周面に形成した第2ねじ溝18bと、これら第1ねじ溝18a及び第2ねじ溝18bの間に転動自在に配置した多数の転動体18cとで構成されている。
そして、第1出力軸14の先端側外周で突出している出力レバー13は、変速機ユニット4の切換えシャフト4aが直線方向L及び回転方向Rに移動自在となるように係合している。
上記構成の変速機用電動アクチュエータ9を備えたAMTシステムは、シフトレバー12のセレクト動作を行うと、トランスミッションECU10に、シフトレバー12のセレクト動作を示すレバーポジション信号が出力され、アクチュエータ駆動回路11が、第1電動モータ16及び第2電動モータ17に駆動信号を出力する。駆動信号が入力した第1電動モータ16は、第1出力軸14に所定の回転運動を伝達して出力レバー13を所定の回転方向Rに回転させる。また、駆動信号が入力した第2電動モータ17は、ロータ17bが所定の回転運動を行い、このロータ17bの回転がボール減速機構18に伝達されることで、第2出力軸15に減速した軸方向の直線運動を伝達する。
上記構成の変速機用電動アクチュエータ9を備えたAMTシステムは、シフトレバー12のセレクト動作を行うと、トランスミッションECU10に、シフトレバー12のセレクト動作を示すレバーポジション信号が出力され、アクチュエータ駆動回路11が、第1電動モータ16及び第2電動モータ17に駆動信号を出力する。駆動信号が入力した第1電動モータ16は、第1出力軸14に所定の回転運動を伝達して出力レバー13を所定の回転方向Rに回転させる。また、駆動信号が入力した第2電動モータ17は、ロータ17bが所定の回転運動を行い、このロータ17bの回転がボール減速機構18に伝達されることで、第2出力軸15に減速した軸方向の直線運動を伝達する。
第2出力軸15に直線運動が伝達されると、第2出力軸15の係合穴15aの開口縁部に係合する出力レバー13が第1出力軸14とともに軸方向に移動する。これにより、この出力レバー13に係合している切換えシャフト4aを直線方向Lに移動させて変速機ユニット4のシンクロメッシュ機構をフリーとしてセレクト状態とする。
また、シフトレバー12のシフト動作を行うと、トランスミッションECU10に、シフトレバー12のシフト動作を示すレバーポジション信号が出力され、アクチュエータ駆動回路11は、第1電動モータ16に駆動信号を出力する。駆動信号が入力した第1電動モータ16は、第1出力軸14に回転運動を伝達して出力レバー13を所定の回転方向Rに回転させる。これにより、この出力レバー13に係合している切換えシャフト4aを回転方向Rに移動させて変速機ユニット4のシンクロメッシュ機構を接続状態として、何れかの変速比のシフト状態とする。
また、シフトレバー12のシフト動作を行うと、トランスミッションECU10に、シフトレバー12のシフト動作を示すレバーポジション信号が出力され、アクチュエータ駆動回路11は、第1電動モータ16に駆動信号を出力する。駆動信号が入力した第1電動モータ16は、第1出力軸14に回転運動を伝達して出力レバー13を所定の回転方向Rに回転させる。これにより、この出力レバー13に係合している切換えシャフト4aを回転方向Rに移動させて変速機ユニット4のシンクロメッシュ機構を接続状態として、何れかの変速比のシフト状態とする。
本実施形態の変速機用電動アクチュエータ9によると、第1出力軸14の外周に第1電動モータ16が配置され、第2出力軸15の外周に第2電動モータ17が配置されているので、軸方向の寸法が減少したアクチュエータとなる。
また、従来装置のように直線運動の伝達効率が低いボールスクリュー機構を設けておらず、大型で消費電力が嵩む第2電動モータ17とはならない。しかも、第2電動モータ17と第2出力軸15との間にボール減速機構18を介装しているので、小型の第2電動モータ17であっても第2出力軸15の直線運動の推力を高めることができる。
また、従来装置のように直線運動の伝達効率が低いボールスクリュー機構を設けておらず、大型で消費電力が嵩む第2電動モータ17とはならない。しかも、第2電動モータ17と第2出力軸15との間にボール減速機構18を介装しているので、小型の第2電動モータ17であっても第2出力軸15の直線運動の推力を高めることができる。
したがって、本実施形態は、小型で消費電力が少ない第2電動モータ17を使用しているとともに、軸方向の寸法を減少させることで、コンパクトで小電力の変速機用電動アクチュエータ9とすることができ、AMTシステムのアクチュエータとして車両搭載性を高めることができる。
なお、本実施形態では、第1出力軸14に第1電動モータ16を配置し、第2出力軸15に、第2電動モータ17及びボール減速機構18を配置したが、本発明の要旨がこれに限定されるものではなく、第1出力軸14に第2電動モータ17及びボール減速機構18を配置し、第2出力軸15に第1電動モータ16を配置しても同様の効果を奏することができる。
なお、本実施形態では、第1出力軸14に第1電動モータ16を配置し、第2出力軸15に、第2電動モータ17及びボール減速機構18を配置したが、本発明の要旨がこれに限定されるものではなく、第1出力軸14に第2電動モータ17及びボール減速機構18を配置し、第2出力軸15に第1電動モータ16を配置しても同様の効果を奏することができる。
(第2実施形態)
次に、図4は、第2実施形態の変速機用電動アクチュエータ9を示すものである。
本実施形態が第1実施形態と異なる構成は、第2出力軸15の両端開口部から突出するように第1出力軸14が第2出力軸15に同軸に外挿されているとともに、第2電動モータ17及びボール減速機構18が配置されている側の第1出力軸14の外周に、第1電動モータ16が配置されている点である。
本実施形態によると、第1実施形態と同一の効果を奏することができるとともに、第1電動モータ16及び第2電動モータ17を軸方向に近接させて配置しているので、ハウジング19の外径寸法が増大する位置が一端側に集約されており、AMTシステムのアクチュエータとして、さらに車両搭載性を高めることができる。
次に、図4は、第2実施形態の変速機用電動アクチュエータ9を示すものである。
本実施形態が第1実施形態と異なる構成は、第2出力軸15の両端開口部から突出するように第1出力軸14が第2出力軸15に同軸に外挿されているとともに、第2電動モータ17及びボール減速機構18が配置されている側の第1出力軸14の外周に、第1電動モータ16が配置されている点である。
本実施形態によると、第1実施形態と同一の効果を奏することができるとともに、第1電動モータ16及び第2電動モータ17を軸方向に近接させて配置しているので、ハウジング19の外径寸法が増大する位置が一端側に集約されており、AMTシステムのアクチュエータとして、さらに車両搭載性を高めることができる。
(第3実施形態)
次に、図5は、第3実施形態の変速機用電動アクチュエータ9を示すものである。
本実施形態の変速機用電動アクチュエータ9は、第1出力軸14と、第1出力軸14の先端側外周に径方向外方に突出して設けた前述した出力レバー13と、第1出力軸14に回転運動を伝達する第1電動モータ16と、この第1電動モータ16を配置した位置と異なる位置の第1出力軸の外周に配置され、第1出力軸14に直線運動を伝達するリニアモータ21と、これらの部材の外周全域を囲っているハウジング19とを備えている。なお、図4も、第1出力軸14、第1電動モータ16の軸受部材もハウジング19内に配置されているが、図では省略している。
次に、図5は、第3実施形態の変速機用電動アクチュエータ9を示すものである。
本実施形態の変速機用電動アクチュエータ9は、第1出力軸14と、第1出力軸14の先端側外周に径方向外方に突出して設けた前述した出力レバー13と、第1出力軸14に回転運動を伝達する第1電動モータ16と、この第1電動モータ16を配置した位置と異なる位置の第1出力軸の外周に配置され、第1出力軸14に直線運動を伝達するリニアモータ21と、これらの部材の外周全域を囲っているハウジング19とを備えている。なお、図4も、第1出力軸14、第1電動モータ16の軸受部材もハウジング19内に配置されているが、図では省略している。
第1電動モータ16は、略円環状のステータ16aと、第1出力軸14の外周に固定されてステータ16aの内周に対向しているロータ16bとを備えている。
リニアモータ21は、第1出力軸14の外周面に軸長方向に並設された複数の磁石からなる磁石部21aと、磁石部21aと僅かな隙間を設けて外周側で対向し、磁石部21aの磁石に対応する間隔に第1出力軸14の軸長方向に配設された複数のステータコイル21bとを備えており、第1出力軸14がリニアモータ21の走行子とされている。
リニアモータ21は、第1出力軸14の外周面に軸長方向に並設された複数の磁石からなる磁石部21aと、磁石部21aと僅かな隙間を設けて外周側で対向し、磁石部21aの磁石に対応する間隔に第1出力軸14の軸長方向に配設された複数のステータコイル21bとを備えており、第1出力軸14がリニアモータ21の走行子とされている。
上記構成の変速機用電動アクチュエータ9を備えたAMTシステムは、シフトレバー12のセレクト動作を行うと、トランスミッションECU10に、シフトレバー12のセレクト動作を示すレバーポジション信号が出力され、アクチュエータ駆動回路11が、第1電動モータ16及びリニアモータ21に駆動信号を出力する。駆動信号が入力した第1電動モータ16は、第1出力軸14に所定の回転運動を伝達して出力レバー13を所定の回転方向Rに回転させる。また、駆動信号が入力したリニアモータ21は、走行子としての第1出力軸14に軸方向の直線運動を伝達する。これにより、この出力レバー13に係合している切換えシャフト4aを直線方向Lに移動させて変速機ユニット4のシンクロメッシュ機構をフリーとしてセレクト状態とする。
また、シフトレバー12のシフト動作を行うと、トランスミッションECU10に、シフトレバー12のシフト動作を示すレバーポジション信号が出力され、アクチュエータ駆動回路11は、第1電動モータ16に駆動信号を出力する。駆動信号が入力した第1電動モータ16は、第1出力軸14に回転運動を伝達して出力レバー13を所定の回転方向Rに回転させる。これにより、この出力レバー13に係合している切換えシャフト4aを回転方向Rに移動させて変速機ユニット4のシンクロメッシュ機構を接続状態として、何れかの変速比のシフト状態とする。
本実施形態の変速機用電動アクチュエータ9によると、第1出力軸14の外周に第1電動モータ16及びリニアモータ21が配置されているので、軸方向の寸法が減少したアクチュエータとなる。
また、第1出力軸14に直線運動を伝達するアクチュエータとして小型のリニアモータ21を採用しているので、コンパクトで省電力の変速機用電動アクチュエータ9とすることができる。
また、第1出力軸14に直線運動を伝達するアクチュエータとして小型のリニアモータ21を採用しているので、コンパクトで省電力の変速機用電動アクチュエータ9とすることができる。
したがって、本実施形態も、軸方向の寸法を減少させ、コンパクトで小電力の変速機用電動アクチュエータ9とすることができ、AMTシステムのアクチュエータとして車両搭載性を高めることができる。
また、本実施形態は、他の実施形態と比較して第2出力軸15等の部材を使用せず、部品の減少を図っているので、変速機用電動アクチュエータ9の製造コストの低減化を図ることができる。
また、本実施形態は、他の実施形態と比較して第2出力軸15等の部材を使用せず、部品の減少を図っているので、変速機用電動アクチュエータ9の製造コストの低減化を図ることができる。
(第4実施形態)
さらに、図6は、第4実施形態の変速機用電動アクチュエータ9を示すものである。
本実施形態の変速機用電動アクチュエータ9は、第1電動モータ16及びリニアモータ21を第1出力軸14の軸方向の略同一位置に配置し、第1電動モータ16の外周を覆うようにリニアモータ21が配置されている。
すなわち、第1電動モータ16を構成する環状のステータ16aを保持するステータケース16cの外周に磁石部21aが設けられている。これにより、第1電動モータ16及び第1出力軸14が、リニアモータ21の走行子とされている。
さらに、図6は、第4実施形態の変速機用電動アクチュエータ9を示すものである。
本実施形態の変速機用電動アクチュエータ9は、第1電動モータ16及びリニアモータ21を第1出力軸14の軸方向の略同一位置に配置し、第1電動モータ16の外周を覆うようにリニアモータ21が配置されている。
すなわち、第1電動モータ16を構成する環状のステータ16aを保持するステータケース16cの外周に磁石部21aが設けられている。これにより、第1電動モータ16及び第1出力軸14が、リニアモータ21の走行子とされている。
上記構成の変速機用電動アクチュエータ9を備えたAMTシステムにおいて、シフトレバー12のセレクト動作を行うと、駆動信号が入力した第1電動モータ16は、第1出力軸14に所定の回転運動を伝達して出力レバー13を所定の回転方向Rに回転させる。また、駆動信号が入力したリニアモータ21は、走行子としての第1電動モータ16及び第1出力軸14に軸方向の直線運動を伝達する。これにより、この出力レバー13に係合している切換えシャフト4aを直線方向Lに移動させて変速機ユニット4のシンクロメッシュ機構をフリーとしてセレクト状態とする。
また、シフトレバー12のシフト動作を行うと、駆動信号が入力した第1電動モータ16が、第1出力軸14に回転運動を伝達して出力レバー13を所定の回転方向Rに回転させる。これにより、この出力レバー13に係合している切換えシャフト4aを回転方向Rに移動させて変速機ユニット4のシンクロメッシュ機構を接続状態として、何れかの変速比のシフト状態とする。
本実施形態の変速機用電動アクチュエータ9によると、第3実施形態と比較して、第1電動モータ16及びリニアモータ21を第1出力軸14の軸方向の略同一位置に配置しているので、第1出力軸14の軸方向の寸法がさらに減少したアクチュエータとなる。
したがって、本実施形態も、軸方向の寸法を減少させ、コンパクトで小電力の変速機用電動アクチュエータ9とすることができ、AMTシステムのアクチュエータとして車両搭載性を高めることができる。
したがって、本実施形態も、軸方向の寸法を減少させ、コンパクトで小電力の変速機用電動アクチュエータ9とすることができ、AMTシステムのアクチュエータとして車両搭載性を高めることができる。
1…エンジン、2…クランクシャフト、3…クラッチ装置、4…変速機ユニット(変速機)、4a…切替えシャフト、5…入力軸、6…プロペラシャフト、7…駆動輪、8…クラッチ用アクチュエータ、9…変速機用電動アクチュエータ(電動アクチュエータ)、11…アクチュエータ駆動回路、12…シフトレバー、13…出力レバー(出力部材)、14…第1出力軸、15…第2出力軸、15a…係合穴、16…第1電動モータ、16a…ステータ、16b…ロータ、16c…ステータケース、17…第2電動モータ、17a…ステータ、17b…ロータ、18…ボール減速機構(直動機構)、18a…第1ねじ溝、18b…第2ねじ溝、18c…転動体、19…ハウジング、20…バネ部材、21…リニアモータ、21a…磁石部、21b…ステータコイル、10…トランスミッションECU、L…直線方向、R…回転方向
Claims (8)
- 第1出力軸と、この第1出力軸の外周から径方向外方に突出している出力部材と、
前記第1出力軸に同軸に外挿され、前記出力部材を外方に突出させる係合穴を形成し、当該通過穴を介して前記出力部材に回転運動、或いは直線運動を伝達可能な第2出力軸と、
前記第1出力軸及び第2出力軸の一方の外周に配置され、前記一方に回転運動を伝達する第1電動モータと、
前記第1出力軸及び第2出力軸の他方の外周に配置され、回転運動を直線運動に変換して伝達する直動機構と、
この直動機構の外周に配置され、前記直動機構に回転運動を伝達する第2電動モータとを備え、
前記第1及び第2電動モータを関連的に駆動することにより、前記第1出力軸及び第2出力軸に回転運動及び直線運動を伝達し、前記出力部材を軸方向、或いは回転方向の所定位置に変位させることを特徴とする電動アクチュエータ。 - 前記第1及び第2電動モータは、環状のステータと、このステータの内周側に配置したロータとを備えていることを特徴とする請求項1記載の電動アクチュエータ。
- 前記直動機構は、減速機能を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の電動アクチュエータ。
- 前記減速機構は、前記第1出力軸及び第2出力軸の他方の外周に形成した第1ねじ溝と、前記第2電動モータの内周部に形成した第2ねじ溝と、これら第1ねじ溝及び第2ねじ溝の間に転動自在に配置した複数の転動体とで構成されていることを特徴とする請求項3記載の電動アクチュエータ。
- 第1出力軸と、この第1出力軸の外周から径方向外方に突出している出力部材と、
前記第1出力軸の外周に配置され、当該第1出力軸に回転運動を伝達する第1電動モータと、
前記第1出力軸の外周に配置され、当該第1出力軸を走行子として直線運動を伝達するリニアモータとを備えていることを特徴とする電動アクチュエータ。 - 前記第1電動モータは、環状のステータと、このステータの内周側に配置したロータとを備えていることを特徴とする請求項5記載の電動アクチュエータ。
- 前記第1電動モータ及び前記リニアモータを、前記第1出力軸の軸方向の略同一位置に配置し、
前記第1電動モータの外周を覆うように前記リニアモータを配置し、前記第1電動モータ及び前記第1出力軸を、前記リニアモータの走行子とすることを特徴とする請求項5又は6記載の電動アクチュエータ。 - 所定のギヤを選択するために変速機内のシンクロメッシュ機構をフリーとして前記変速機の外部に突出した切替えシャフトを直線方向に変位させるセレクト動作と、前記シンクロメッシュ機構を接続して選択したギヤを噛み合わせ状態とするために前記切替えシャフトを前記直線方向に直交する方向に回転変位させるシフト動作とを行なう変速機用電動アクチュエータとして、請求項1から請求項7の何れかに記載の電動アクチュエータを使用し、前記出力部材及び前記切替えシャフトを連動可能に係合してなることを特徴とする変速機用電動アクチュエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009036984A JP2010190359A (ja) | 2009-02-19 | 2009-02-19 | 電動アクチュエータ及び変速機用電動アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009036984A JP2010190359A (ja) | 2009-02-19 | 2009-02-19 | 電動アクチュエータ及び変速機用電動アクチュエータ |
Publications (1)
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JP2010190359A true JP2010190359A (ja) | 2010-09-02 |
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ID=42816613
Family Applications (1)
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JP2009036984A Pending JP2010190359A (ja) | 2009-02-19 | 2009-02-19 | 電動アクチュエータ及び変速機用電動アクチュエータ |
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JP (1) | JP2010190359A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101755904B1 (ko) | 2015-11-27 | 2017-07-10 | 현대자동차주식회사 | 차량의 변속장치 |
-
2009
- 2009-02-19 JP JP2009036984A patent/JP2010190359A/ja active Pending
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