JP2010190096A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、燃料の良好な噴霧を点火プラグの周辺に形成し、排気エミッションを向上させることを目的とする。
【解決手段】直噴型の内燃機関10は、シリンダ12内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁30と、吸気バルブ34の開閉タイミング及びリフト量を可変に設定する可変動弁機構38とを備える。吸気閉弁タイミング制御では、噴射燃料が吸気バルブ34の位置に到達したときに吸気バルブ34が閉弁動作中となるように、吸気バルブ34の閉弁タイミングを制御する。これにより、燃料の噴霧を、閉弁方向への動作速度をもつ吸気バルブ34によって反射することができ、噴霧の方向を点火プラグ32側に大きく変化させることができる。この結果、噴射燃料が排気バルブ36の周辺に偏るのを回避し、吸気バルブ34や点火プラグ32の近傍に滞留する燃料を増加させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、シリンダ内に燃料を直接噴射する構成とした内燃機関の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開平11−294208号公報)に開示されているように、シリンダ内に燃料を直接噴射する構成とした内燃機関の制御装置が知られている。この従来技術では、吸気バルブが最大リフト位置まで開弁したときに、噴射燃料を吸気バルブの傘の裏側に衝突させる構成としている。これにより、従来技術では、燃料の噴霧を吸気バルブとの衝突によって拡散させ、シリンダの壁面に付着する噴射燃料を減少させるようにしている。
また、他の従来技術として、特許文献2(特開2007−177739号公報)においても、最大リフト位置に達した吸気バルブに対して噴射燃料を衝突させることにより、シリンダ壁面への燃料付着を抑える構成としている。
特開平11−294208号公報 特開2007−177739号公報
ところで、上述した従来技術では、最大リフト位置に達した吸気バルブの傘の裏側に噴射燃料を衝突させ、噴射燃料を拡散する構成としている。しかしながら、この構成によれば、燃料の噴霧の一部は、シリンダ内に大きく突き出した吸気バルブの裏側に沿って緩やかに向きを変えることになる。そして、このように向きを変えた燃料の噴霧は、点火プラグの位置を通過し、排気バルブの周辺に到達する傾向がある。
このため、従来技術では、排気行程において、噴射燃料の一部が排気系に流出し易くなり、これによって排気エミッションが悪化したり、排気ガス中の粒子状物質(PM)が増加するという問題がある。特に、冷間運転時には、このような問題が生じ易い。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、閉弁動作中の吸気バルブに対して噴射燃料を衝突させることにより、燃料の良好な噴霧を点火プラグの周辺に形成し、排気エミッションを向上させることが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、吸気バルブと排気バルブとの間に点火プラグが配置され、前記点火プラグを中心として前記吸気バルブの外側に燃料噴射弁が配置されたシリンダと、
前記吸気バルブの開閉タイミングを可変に設定する可変動弁機構と、
前記燃料噴射弁から噴射された燃料が前記吸気バルブの位置に到達したときに当該吸気バルブが閉弁動作中となるように、前記可変動弁機構によって前記吸気バルブの開閉タイミングを制御するバルブタイミング制御手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明によると、燃料中のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段と、
前記燃料中のアルコール濃度が高くなるにつれて、前記吸気バルブの閉弁速度を遅くするアルコール対応閉弁速度制御手段と、
を備える構成としている。
第3の発明によると、前記燃料噴射弁により噴射された燃料の圧力を検出する燃圧検出手段と、
前記燃料の圧力が高くなるにつれて、前記吸気バルブの閉弁速度を早くする燃圧対応閉弁速度制御手段と、
を備える構成としている。
第1の発明によれば、燃料噴射弁から噴射された燃料の噴霧を、閉弁方向への動作速度をもつ吸気バルブによって反射することができ、従来技術と比べて噴霧の方向を点火プラグ側に大きく変化させることができる。この結果、噴射燃料が排気バルブの周辺に偏るのを回避し、吸気バルブや点火プラグの近傍に滞留する燃料を増加させることができる。これにより、吸入空気と燃料とを効率よく混合させることができ、また燃料の蒸発を促進することができる。このため、点火プラグの近傍に良質な混合気を安定的に形成することができ、混合気の燃焼状態や着火性を向上させることができる。また、排気バルブ周辺の燃料がそのまま排気系に流出するのを抑制することができる。よって、排気ガス中のPM粒子数を低減し、排気エミッションを改善することができる。
第2の発明によれば、燃料中のアルコール濃度に応じて燃料の噴射時間が延びたとしても、その分だけ吸気バルブをゆっくりと閉弁させることができる。つまり、燃料の噴霧が吸気バルブに衝突し続ける時間を長くすることができ、燃料の衝突時間を十分に確保することができる。これにより、例えば噴射時間の後半に噴射された燃料であっても、吸気バルブとの衝突により噴霧の方向を点火プラグ側へと確実に変化させることができる。従って、アルコール濃度が高い燃料を用いた場合でも、噴射燃料を吸気バルブや点火プラグの近傍に安定的に集めることができる。
第3の発明によれば、噴射燃料が吸気バルブに到達するまでの時間が燃料の圧力に応じて短くなったとしても、その分だけ吸気バルブを速やかに閉弁させることができる。つまり、燃料の噴霧が吸気バルブの位置を通過する時間が短くなっても、高速で閉弁する吸気バルブにより噴霧を効率よく反射させることができる。従って、燃料の圧力が変化する場合でも、噴射燃料を吸気バルブや点火プラグの近傍に安定的に集めることができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 従来技術における燃料噴射と吸気バルブの閉弁動作との関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態1において、吸気閉弁タイミング制御を実行したときの燃料噴射と吸気バルブの閉弁動作との関係を示す説明図である。 燃料の中のアルコール濃度と燃料の要求噴射量との関係を示す特性線図である。 燃料の中のアルコール濃度と燃料の噴射時間との関係を示す特性線図である。 燃料中のアルコール濃度と吸気バルブの閉弁速度との関係を示す特性線図である。 吸気バルブの閉弁速度が燃料中のアルコール濃度に応じて変化する状態を示すタイミングチャートである。 燃圧と噴射率の関係を示す特性線図である。 燃料の噴射時間及び噴霧の飛行速度が燃圧(噴射率)に応じて変化する状態を示す特性線図である。 燃圧(噴射率)と閉弁速度との関係を示す特性線図である。 吸気バルブの閉弁速度が燃圧(噴射率)に応じて変化する状態を示すタイミングチャートである。 閉弁時期遅延制御を実行した場合の吸気バルブのリフト量を示す動作説明図である。 リフト量増大制御を実行した場合の吸気バルブのリフト量を示す動作説明図である。 吸気バルブを再び開弁させるときに、開弁速度を最大化する状態を示すタイミングチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図14を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、例えば直噴型のエンジンからなる内燃機関10を備えている。そして、内燃機関10のシリンダ12には、ピストン14の往復動作により拡大,縮小する燃焼室16が設けられている。ピストン14は、内燃機関10の出力軸であるクランク軸18に連結されている。
また、内燃機関10は、シリンダ12に吸入空気を吸込む吸気通路20と、シリンダ12から排気ガスを排出する排気通路22とを備えている。吸気通路20には、吸入空気量を検出するエアフローメータ24と、電子制御式のスロットルバルブ26とが設けられている。スロットルバルブ26は、アクセル開度等に基いてスロットルモータ28により駆動され、吸入空気量を増減させる。また、内燃機関のシリンダ12には、燃焼室16内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁30と、燃焼室16内の混合気に点火する点火プラグ32と、吸気通路20を燃焼室16に対して開,閉する吸気バルブ34と、排気通路22を燃焼室16に対して開,閉する排気バルブ36とが設けられている。
ここで、図1は、シリンダ12をその中心軸線に沿って破断した断面図であり、この破断位置からみた場合において、点火プラグ32は、吸気バルブ34と排気バルブ36との間に配置されている。また、燃料噴射弁30は、点火プラグ32を中心として吸気バルブ34の外側に配置されており、この位置から吸気バルブ34側に向けて燃料を噴射するように構成されている。
また、内燃機関10は、吸気バルブ34の開閉タイミング(作用角)及びリフト量を可変に設定する可変動弁機構38を備えている。この可変動弁機構38としては、一般的に公知な技術である電磁駆動式の可変動弁機構(例えばソレノイドにより発生した磁力を用いて吸気バルブ34を開,閉させる可変動弁機構)を用いてもよい。可変動弁機構38は、後述のECU50から入力される制御信号に応じて、吸気バルブ34の開閉タイミングやリフト量を所望の状態に変化させることができる。
さらに、本実施の形態のシステムは、クランク角センサ40、水温センサ42、燃圧センサ44、アルコール濃度センサ46等を含むセンサ系統と、内燃機関10の運転状態を制御するためのECU(Electronic Control Unit)50とを備えている。クランク角センサ40は、クランク軸18の回転に同期した信号を出力するもので、ECU50は、この出力に基いて機関回転数を検出する。また、水温センサ42は、内燃機関の冷却水温を検出する。燃圧センサ44は、燃料噴射弁30から噴射される燃料の圧力(燃圧)を検出するもので、本実施の形態の燃圧検出手段を構成している。また、本実施の形態は、アルコール燃料が使用可能な内燃機関10を対象としており、アルコール濃度センサ46は、燃料中のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段を構成している。
センサ系統には、前述したエアフローメータ24とセンサ40〜46の他に、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ、排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ等が含まれており、これらはECU50の入力側に接続されている。また、ECU50の出力側には、スロットルモータ28、燃料噴射弁30、点火プラグ32、可変動弁機構38等を含む各種のアクチュエータが接続されている。
そして、ECU50は、内燃機関の運転状態をセンサ系統により検出しつつ、各アクチュエータを駆動する。具体的には、センサ系統の出力に基いて、燃料の噴射量及び噴射時期、点火時期、吸気バルブ34の開閉タイミング及びリフト量等が設定され、これらの設定内容に応じてアクチュエータが駆動される。また、ECU50による運転制御には、以下に述べる吸気閉弁タイミング制御、アルコール対応閉弁速度制御、燃圧対応閉弁速度制御、閉弁時期遅延制御、及びリフト量増大制御が含まれている。
(吸気閉弁タイミング制御)
まず最初に、図2を参照して、従来技術の問題点について説明する。図2は、従来技術における燃料噴射と吸気バルブの閉弁動作との関係を示す説明図である。なお、図2において、本実施の形態と同一の構成要素には、その符号に「′」を付している。また、図2(A)は燃料噴射を開始した状態、図2(B)は燃料の噴霧が形成される途中の状態、図2(C)は燃料の噴霧が吸気バルブに到達した状態、図2(D)は噴霧の一部が吸気バルブと衝突して向きを変えた状態、をそれぞれ示している。
直噴型の内燃機関では、燃料噴射弁30′から燃焼室内に燃料を直接噴射するので、燃料がシリンダの壁面に付着し易い。このため、従来技術では、図2(C)に示す如く、吸気バルブ34′が最大リフト位置まで開弁したときに、吸気バルブ34′の傘の裏側に燃料の噴霧が衝突するように、バルブの開閉タイミングが制御される。しかしながら、この制御によれば、図2(D)に示すように、噴霧の一部a′は、シリンダ内に大きく突き出した吸気バルブ34′の裏側に沿って緩やかに向きを変えることにより、点火プラグ32′の位置を通過し、排気バルブ側に到達するという問題がある。
そこで、本実施の形態では、噴射燃料が吸気バルブ34の位置に到達したときに、当該吸気バルブ34が閉弁動作中となるように、吸気閉弁タイミング制御を実行する。具体例を述べると、吸気閉弁タイミング制御では、まず、燃料噴射制御により設定された燃料の噴射時期及び噴射量(噴射パルス幅)と、噴射燃料が吸気バルブ34に到達するまでの時間値(この時間値は、ECU50に予め記憶されている)とに基いて、吸気バルブ34の閉弁動作を開始するタイミングを決定する。そして、このタイミングで閉弁動作が開始されるように、可変動弁機構38によって吸気バルブ34の開閉タイミングを制御する。
図3は、本発明の実施の形態1において、吸気閉弁タイミング制御を実行したときの燃料噴射と吸気バルブの閉弁動作との関係を示す説明図である。なお、図3(A)〜(D)は、それぞれ図2(A)〜(D)と同様の状態を示している。吸気閉弁タイミング制御では、図3(C)に示すように、吸気バルブ34が最大リフト位置から閉弁方向に変位しているときに、燃料の噴霧が吸気バルブ34の傘の裏側に衝突する。
このため、噴霧の一部は、図3(D)に示すように、閉弁方向への動作速度をもつ吸気バルブ34によって反射されることにより、従来技術と比べて噴霧の方向が点火プラグ32側に大きく変化する。このように方向が変化した燃料の噴霧aは、吸気バルブ34や点火プラグ32の近傍に到達して滞留するようになり、排気バルブ側には到達し難くなる。
従って、吸気閉弁タイミング制御によれば、噴射燃料が排気バルブ36の周辺に偏るのを回避し、吸気バルブ34や点火プラグ32の近傍に滞留する燃料を増加させることができる。これにより、吸入空気と燃料とを効率よく混合させることができ、また燃料の蒸発を促進することができる。このため、点火プラグ32の近傍に良質な混合気を安定的に形成することができ、混合気の燃焼状態や着火性を向上させることができる。また、排気バルブ周辺の燃料がそのまま排気系に流出するのを抑制することができる。
よって、本実施の形態によれば、排気ガス中のPM粒子数を低減し、排気エミッションを改善することができる。しかも、本実施の形態では、燃料の噴霧を吸気バルブ34の裏側に衝突させるから、燃料の噴霧を拡散し、シリンダ12の壁面に付着する燃料を減少させることができ、従来技術と同様の作用効果も得ることができる。
また、内燃機関の低温運転時には、特に噴射燃料の揮発性を高め、点火プラグ32の近傍に高い濃度の混合気を形成したいという要求がある。このため、本実施の形態において、吸気閉弁タイミング制御は、水温センサ42により検出した水温が所定の基準値以下の低水温であるときに実行し、それ以外の場合には、従来技術と同様の吸気バルブ制御を行う構成としてもよい。これにより、低温始動時等には、吸気閉弁タイミング制御の効果を顕著に発揮することができる。なお、水温に関係なく、吸気閉弁タイミング制御を常に実行する構成としてもよいのは勿論である。
(アルコール対応閉弁速度制御)
アルコール燃料が使用可能な内燃機関10においては、上述した吸気閉弁タイミング制御と並行して、燃料中のアルコール濃度に対応した制御も実施するのが好ましい。図4は、燃料中のアルコール濃度と燃料の要求噴射量との関係を示す特性線図である。また、図5は、燃料中のアルコール濃度と燃料の噴射時間との関係を示す特性線図である。これらの図に示すように、燃料噴射制御では、燃料中のアルコール濃度が高くなるにつれて、燃料の噴射量(即ち、燃料の噴射時間)が長くなる。このため、燃料中のアルコール濃度が高いにも拘らず、吸気バルブ34を早く閉じ過ぎると、例えば噴射時間の後半に噴射された燃料がバルブの位置に到達する前に、吸気バルブ34が閉弁する事態となり、燃料の噴霧がバルブに衝突しない虞れがある。
そこで、アルコール対応閉弁速度制御では、図6及び図7に示すように、燃料中のアルコール濃度が高くなるにつれて、吸気バルブ34が閉弁するときの動作速度(閉弁速度)を遅くする構成としている。図6は、燃料中のアルコール濃度と吸気バルブの閉弁速度との関係を示す特性線図である。この特性線図のデータは、ECU50に予め記憶されている。また、図7は、吸気バルブの閉弁速度が燃料中のアルコール濃度に応じて変化する状態を示すタイミングチャートである。なお、本実施の形態において、可変動弁機構38は、前述したように電磁駆動式の機構により構成されている。このため、アルコール対応閉弁速度制御では、例えばソレノイドに供給する電圧または電流の大きさを変化させることにより、吸気バルブ34の動作速度を制御することができる。
本制御によれば、燃料中のアルコール濃度に応じて燃料の噴射時間が延びたとしても、その分だけ吸気バルブ34をゆっくりと閉弁させることができる。つまり、燃料の噴霧が吸気バルブ34に衝突し続ける時間を長くすることができ、燃料の衝突時間を十分に確保することができる。これにより、例えば噴射時間の後半に噴射された燃料であっても、吸気バルブ34との衝突により噴霧の方向を点火プラグ32側へと確実に変化させることができる。従って、アルコール濃度が高い燃料を用いた場合でも、噴射燃料を吸気バルブ34や点火プラグ32の近傍に安定的に集めることができる。
(燃圧対応閉弁速度制御)
噴射燃料が吸気バルブ34に到達するまでの時間は、燃料の圧力や噴射率によっても影響を受ける。ここで、噴射率とは、単位時間当りの燃料噴射量として定義されるもので、燃圧が高くなるにつれて噴射率も比例的に増大する。図8は、燃圧と噴射率の関係を示す特性線図である。また、図9は、燃料の噴射時間及び噴霧の飛行速度が、燃圧(噴射率)に応じて変化する状態を示す特性線図である。この図に示すように、燃圧や噴射率が高くなると、噴射燃料の飛行速度が速くなるから、その分だけ噴射燃料が吸気バルブ34に到達するまでの時間が短くなる。つまり、噴射燃料の到達タイミングに合わせて吸気バルブ34を閉弁させるためには、燃圧または噴射率も考慮することが好ましい。
そこで、燃圧対応閉弁速度制御では、図10及び図11に示すように、燃圧(または噴射率)が高くなるにつれて、吸気バルブ34の閉弁速度を早くする構成としている。ここで、図10は、燃圧(噴射率)と閉弁速度との関係を示す特性線図である。この特性線図のデータは、ECU50に予め記憶されている。また、図11は、吸気バルブの閉弁速度が燃圧(噴射率)に応じて変化する状態を示すタイミングチャートである。
本制御によれば、噴射燃料が吸気バルブ34に到達するまでの時間が燃圧(噴射率)に応じて短くなったとしても、その分だけ吸気バルブ34を速やかに閉弁させることができる。つまり、燃料の噴霧が吸気バルブ34の位置を通過する時間が短くなっても、高速で閉弁する吸気バルブ34により噴霧を効率よく反射させることができる。従って、燃圧(噴射率)が変化する場合でも、噴射燃料を吸気バルブ34や点火プラグ32の近傍に安定的に集めることができる。
ところで、前述した吸気閉弁タイミング制御では、従来技術と比べて吸気バルブ34が早期に閉弁動作を開始することになるから、その分だけシリンダ12の吸入空気量が減少する。従って、この場合には、以下に述べる閉弁時期遅延制御とリフト量増大制御のうち、何れか一方または両方を実行することにより、吸入空気量の減少分を補償する。これらの制御では、吸気バルブ34の閉弁タイミングやリフト量を制御するが、電磁駆動式の可変動弁機構38によれば、例えばソレノイドに供給する電圧または電流の供給時間や供給タイミングを変化させることにより、当該制御を実現することができる。
(閉弁時期遅延制御)
図12は、閉弁時期遅延制御を実行した場合の吸気バルブのリフト量を示す動作説明図である。前述した吸気閉弁タイミング制御では、図12中の動作Aに示すように、噴射燃料が吸気バルブ34に到達するタイミングに合わせて、一旦閉弁動作を実行する。しかし、例えば多量の吸入空気量が必要となる運転領域では、吸気バルブ34を完全に閉弁せず、動作Bに示すように、吸気閉弁タイミング制御の効果が得られた時点で吸気バルブ34を再び開弁させる。
このとき、シリンダ12の吸入空気量は、動作A,Bの間にリフト量が小さくなった分だけ減少する。よって、閉弁時期遅延制御では、動作Cに示すように、吸入空気の減少量に応じたクランク角分だけ、吸気バルブ34の閉弁タイミングを遅らせる。本制御によれば、吸気閉弁タイミング制御により減少した吸入空気量を補償することができ、運転に必要なトルクを確保することができる。
(リフト量増大制御)
図13は、リフト量増大制御を実行した場合の吸気バルブのリフト量を示す動作説明図である。図13中に示す動作A,Bでは、図12の場合と同様に、吸気閉弁タイミング制御を実行する。そして、リフト量増大制御では、動作Dに示すように、動作A,Bの間に減少した吸入空気量に応じて、吸気バルブ34のリフト量を増大させる。本制御でも、前述した閉弁時期遅延制御とほぼ同様の作用効果を得ることができ、吸気閉弁タイミング制御により減少した吸入空気量を補償することができる。
(その他)
また、図12及び図13中の動作Bに示すように、噴射燃料の到達タイミングに合わせて一旦閉弁した吸気バルブ34を再び開弁させるときには、実現可能な最高の速度で開弁動作を実行する。図14は、吸気バルブを再び開弁させるときに、開弁速度を最大化する状態を示すタイミングチャートである。この制御によれば、一時的な閉弁動作により減少した吸入空気量を可能な限り増大させることができる。また、シリンダ12内での空気流動を大きくすることができるので、噴射燃料の拡散や霧化を促進して良好な混合気を形成することができる。
なお、前記実施の形態1では、図3がバルブタイミング制御手段の具体例を示している。また、図6及び図7はアルコール対応閉弁速度制御手段の具体例を示し、図10及び図11は燃圧対応閉弁速度制御手段の具体例を示している。
また、実施の形態では、吸気閉弁タイミング制御と並行して、アルコール対応閉弁速度制御と燃圧対応閉弁速度制御の両方を実行する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、吸気閉弁タイミング制御だけを実行する構成としてもよい。また、吸気閉弁タイミング制御と並行して、アルコール対応閉弁速度制御と燃圧対応閉弁速度制御の何れか一方のみを行う構成としてもよい。
10 内燃機関
12 シリンダ
14 ピストン
16 燃焼室
18 クランク軸
20 吸気通路
22 排気通路
24 エアフローメータ
26 スロットルバルブ
28 スロットルモータ
30 燃料噴射弁
32 点火プラグ
34 吸気バルブ
36 排気バルブ
38 可変動弁機構
40 クランク角センサ
42 水温センサ
44 燃圧センサ(燃圧検出手段)
46 アルコール濃度センサ(アルコール濃度検出手段)
50 ECU

Claims (3)

  1. 吸気バルブと排気バルブとの間に点火プラグが配置され、前記点火プラグを中心として前記吸気バルブの外側に燃料噴射弁が配置されたシリンダと、
    前記吸気バルブの開閉タイミングを可変に設定する可変動弁機構と、
    前記燃料噴射弁から噴射された燃料が前記吸気バルブの位置に到達したときに当該吸気バルブが閉弁動作中となるように、前記可変動弁機構によって前記吸気バルブの開閉タイミングを制御するバルブタイミング制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 燃料中のアルコール濃度を検出するアルコール濃度検出手段と、
    前記燃料中のアルコール濃度が高くなるにつれて、前記吸気バルブの閉弁速度を遅くするアルコール対応閉弁速度制御手段と、
    を備えてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記燃料噴射弁により噴射された燃料の圧力を検出する燃圧検出手段と、
    前記燃料の圧力が高くなるにつれて、前記吸気バルブの閉弁速度を早くする燃圧対応閉弁速度制御手段と、
    を備えてなる請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
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