JP2010188560A - 流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法 - Google Patents

流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 内部を流れる流体に含まれる腐食性ガス等により、プラスチック層や金属補強層に劣化や腐食を生じることがなく、長期間の海水への浸漬によっても、外部からの海水の吸水に伴う金属補強層の腐食等が生じることがない流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法を提供する
【解決手段】 インターロック管3の外周には、必要に応じて座床層5aが設けられる。座床層5aの外周には、遮蔽層7が設けられる。遮蔽層7は、インターロック管3内を流れる流体からの腐食性ガスや超臨界状態の物質等を遮蔽する。遮蔽層7は、積層フィルムによって形成される。積層フィルム17は、樹脂フィルム19a、19bおよび金属フィルム21等により構成される。金属フィルム21は、樹脂フィルム19a、19bに挟み込まれる。
【選択図】図1

Description

本発明は、海底油ガス田等から産出した油やガスを輸送するための流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法に関するものである。
従来、海底油ガス田から算出する高圧の油やガスは、流体輸送用可撓管によって浮遊式石油生産設備まで輸送される。可撓管には、耐内圧特性や液密性、防水性等が要求されている。
このような流体輸送用可撓管としては、例えば、最内層に、可撓性に優れ、耐外圧および敷設時の耐側圧補強に優れるステンレス製のインターロック管を用い、その外周部に、耐油ガス性に優れ、液密性に優れるプラスチック内管が設けられ、さらにその外周に耐内圧補強としての金属製内圧補強層および軸方向補強としての金属製軸力補強層が設けられ、最外層に防水層としてのプラスチックシースが設けられ、軸力補強層には等価比重1.0以下の軽量平型材を介在させ、平型補強層の炭素含有率を規定した可撓性流体輸送管がある(特許文献1)。
特開平7−156285号公報
しかし、通常、海底から汲み上げる油ガス成分には、腐食性ガスである硫化水素や二酸化炭素或いは超臨界二酸化炭素等が含まれる場合がある。特許文献1のような可撓性流体輸送管では、このような腐食性ガス等によってプラスチック層が劣化し、また、プラスチック層を透過した腐食性ガス等によって、金属補強層に腐食が生じるおそれがある。
また、長期間の海水への浸漬に伴い、最外層のプラスチックシースからの吸水によって、金属補強層の腐食が生じる恐れがある。このように、従来の可撓性流体輸送管は、長期耐久性に対して問題がある場合がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、内部を流れる流体に含まれる腐食性ガス等により、プラスチック層や金属補強層に劣化や腐食を生じることがなく、長期間の海水への浸漬によっても、外部からの海水の吸水に伴う金属補強層の腐食等が生じることがない流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、第1の発明は、可撓性を有する管体と、前記管体の外周部に設けられた遮蔽層と、前記遮蔽層の外周部に設けられた樹脂層と、前記樹脂層の外周部に設けられた補強層と、前記補強層の外周部に設けられた保護層と、を具備し、前記遮蔽層は、金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ第1の積層フィルムにより形成ことを特徴とする流体輸送用可撓管である。
前記補強層と前記防水層との間に遮水層が更に設けられ、前記遮水層は、金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ第2の積層フィルムにより形成されてもよい。
前記第1のおよび/または前記第2の積層フィルムを構成する前記樹脂フィルムは、前記樹脂層および/または前記防水層と相溶性を有し、前記樹脂層および/または前記防水層よりも低融点の樹脂製であることが望ましい。
前記第1のおよび/または前記第2に用いられる積層フィルムを構成する前記樹脂フィルムは、ポリアミド系合成樹脂またはポリエチレンであり、前記金属フィルムは、アルミニウム、ステンレスまたはクラッド鋼のいずれかであってもよい。
第1の発明によれば、管体と樹脂層との間に遮蔽層が設けられ、遮蔽層が金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ積層フィルムで構成されるため、内管側からの腐食性ガス等が金属フィルムによって確実に遮蔽され、樹脂層等が劣化することがない。また、金属フィルムが樹脂フィルムに挟み込まれているため、遮蔽層構築時に金属フィルムが破れたり折れ曲がったりすることがなく、確実に遮蔽層を構築することができる。さらに、金属フィルムによって、内部の管体を傷つけることがない。
また、補強層と防水層との間に遮水層が設けられ、遮水層が金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ積層フィルムで構成されれば、防水層が吸水した海水等が、遮水層の金属フィルムによって確実に遮水され、内部の補強層が腐食することがない。また、遮蔽層と同様に、遮水層構築時に金属フィルムが破れたり折れ曲がったりすることがなく、確実に遮蔽層を構築することができ、さらに内部の補強層を傷つけることもない。
また、遮蔽層を構築する樹脂フィルムが、樹脂層と相溶性を有し、樹脂層よりも融点の低い材質が用いられれば、樹脂層を押出し被覆する際に、樹脂層と当該樹脂フィルムとが熱融着により一体化され、曲げ等の機械履歴に対してもズレ等の心配がない。同様に、遮水層を構築する樹脂フィルムが、保護層と相溶性を有し、保護層よりも融点の低い材質が用いられれば、保護層を押出し被覆する際に、保護層と当該樹脂フィルムとが熱融着により一体化され、曲げ等の機械履歴に対してもズレ等の心配がない。
なお、金属フィルムは十分に薄いため、曲げ等の変形には追従可能であり、また、金属フィルムはステンレス、アルミニウム、クラッド鋼など表面耐食性に優れる材質を用いることで、高い長期耐久性を得ることができる。
第2の発明は、可撓性を有する管体と樹脂層との間に第1の積層フィルムによる遮蔽層が形成される流体輸送用可撓管の製造方法であって、前記第1の積層フィルムは、金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ構造であり、前記樹脂フィルムは、前記樹脂層と相溶性を有し、前記樹脂層よりも低融点の樹脂製であり、前記管体を管軸方向に送る工程(a)と、前記管体に対して前記第1の積層フィルムを前記管体の長手方向に送りこみ、前記第1の積層フィルムで前記管体を覆い、遮蔽層を形成する工程(b)と、前記第1の積層フィルムの上から樹脂を押し出し被覆して前記遮蔽層上に樹脂層を構築する工程(c)と、前記樹脂層の外周部に補強層を設ける工程(d)と、最外周部に樹脂を押し出し被覆して保護層を設ける工程(e)と、を具備し、前記第1の積層フィルムの樹脂フィルムが前記樹脂層と熱融着により一体化されることを特徴とする流体輸送用可撓管の製造方法である。
前記工程(d)の後、前記補強層が設けられた前記管体に対して第2の積層フィルムを前記管体の長手方向に送りこみ、前記積層フィルムで前記補強層を覆い、遮水層を形成する工程(f)をさらに具備し、前記第2の積層フィルムは、金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ構造であり、前記第2の積層フィルムの前記樹脂フィルムは、前記保護層と相溶性を有し、前記保護層よりも低融点の樹脂製であり、前記第2の積層フィルムの樹脂フィルムが前記保護層と熱融着により一体化されることが望ましい。
第2の発明によれば、管体と樹脂層の間に金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ積層フィルムを送り、遮蔽層が設けられ、遮蔽層を構成する樹脂フィルムが樹脂層と相溶性を有し、かつ、樹脂層よりも融点が低いため、確実に樹脂層と樹脂フィルムとを一体化することができる。また、金属フィルムは樹脂フィルムに挟まれるため、遮蔽層を構築する際に金属フィルムが傷ついたり折れ曲がったりすることがない。さらに、金属フィルムによって内管が傷つくことがない。
また、補強層と防水層の間に金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ積層フィルムを送れば、遮蔽層と同様に確実に遮水層を設けることができる。
本発明によれば、内部を流れる流体に含まれる腐食性ガス等により、プラスチック層や金属補強層に劣化や腐食を生じることがなく、長期間の海水への浸漬によっても、外部からの海水の吸水に伴う金属補強層の腐食等が生じることがない流体輸送用可撓管および流体輸送用可撓管の製造方法を提供することができる。
可撓管1を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図。 積層フィルム17の構成を示す図。 可撓管製造装置23を示す図。 遮蔽層7を構築する方法を示す図。 遮蔽層7の機能を示す概念図。 可撓管40を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図。 遮水層41の機能を示す概念図。
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、可撓管1を示す図であり、図1(a)は斜視図、図1(b)は断面図である。可撓管1は、主に管体であるインターロック管3、座床層5a、5b、遮蔽層7、樹脂層9、周方向補強層11、軸方向補強層13、外部保護層15等から構成される。
インターロック管3は、可撓管1の最内層に位置し、外圧に対する座屈強度に優れ、耐食性も良好なステンレス製である。インターロック管3はテープを断面S字形状に成形させてS字部分で互いに噛み合わせて連結されて構成され、可撓性を有する。なお、インターロック管3に代えて、同様の可撓性を有し、座屈強度等に優れる管体であれば、他の態様の管体を使用することも可能である。
インターロック管3の外周には、必要に応じて座床層5aが設けられる。座床層5aは、インターロック管3の外周の凹凸形状を略平らにならすための層であり、インターロック管3の可撓性に追従して変形可能である。すなわち、座床層5aは、例えば不織布等のようにある程度の厚みを有し、インターロック管3外周の凹凸のクッションとしての役割を有する。
座床層5aの外周には、遮蔽層7が設けられる。遮蔽層7は、インターロック管3内を流れる流体からの腐食性ガスや超臨界状態の物質等を遮蔽する。遮蔽層7は、後述する積層フィルムによって形成される。なお、遮蔽層7の構成については、詳細を後述する。
遮蔽層7の外周には樹脂層9が設けられる。樹脂層9は、インターロック管3内を流れる流体が、外周に設けられる周方向補強層11および軸方向補強層13へ流出することを防止する。樹脂層9は例えばポリアミド系合成樹脂等であればよい。
樹脂層9の外周には、周方向補強層11が設けられる。周方向補強層11は、主にインターロック管3内を流れる流体の内圧等に対する補強層である。周方向補強層11は、例えば断面C形状または断面Z形状等の金属製のテープ等を互いに向かい合うように、かつ、互いに軸方向に重なり合うように短ピッチで巻きつけられて形成される。なお、周方向補強層11は、上述のように金属テープが所定ピッチで巻きつけられた構成であり、インターロック管3の曲げ変形等に追従可能である。
周方向補強層11の外周には、軸方向補強層13が設けられる。軸方向補強層13は、主にインターロック管3が可撓管1の軸方向へ変形する(伸びる)ことを抑えるための補強層である。軸方向補強層13は、例えば平型断面形状の金属製補強材をロングピッチで2層交互巻きして形成される。軸方向補強層13は、インターロック3の可撓性に追従して変形可能である。
なお、周方向補強層11と軸方向補強層13との間にポリエチレン製等の樹脂テープを巻き付けてもよい。金属補強部材同士が可撓管1の変形に追従する際に擦れて、摩耗することを防止するためである。同様に、軸方向補強層13の2層巻きの層間に樹脂テープを巻き付けてもよい。なお、以後、特に説明がない場合には、周方向補強層11および軸方向補強層13を総称して補強層と称する。
周方向補強層13の外周には、必要に応じて座床層5bが設けられる。座床層5bは、周方向補強層13の外周の凹凸形状を略平らにならすための層であり、インターロック管3の可撓性に追従して変形可能である。なお、座床層5bは座床層5aと同様の構成であるため、説明を省略する。
座床層5bの外周には、外部保護層15が設けられる。外部保護層15は、例えば海水等が補強層へ浸入することを防止するための層である。外部保護層は、例えばポリエチレン製やポリアミド系合成樹脂製等が使用できる。以上のように、可撓管1を構成する各層は、それぞれ可撓管1の曲げ変形等に追従し、可撓性を有する。
次に、遮蔽層7を構成する積層フィルム17について説明する。図2は積層フィルム17を示す図である。積層フィルム17は、樹脂フィルム19a、19bおよび金属フィルム21等により構成される。金属フィルム21は、樹脂フィルム19a、19bに挟み込まれる。
金属フィルム21は、フィルム上に薄く加工が容易であるものであり、耐食性に優れるものであれば良い。たとえば、ステンレス、アルミニウム、外面に耐食性の良い材質でクラッドしたクラッド鋼等が使用できる。なお、金属フィルムは例えば0.05mm程度の厚さであり、積層フィルム17全体としては、例えば0.2〜0.3mm程度であればよい。
樹脂フィルム19a、19bは、樹脂製のフィルムであるが、遮水層7の構築時に、金属フィルム21の折れ曲がりや破れ、しわなどの発生を防止できる。なお、金属フィルム21と樹脂フィルム19a、19bは接着や圧着など公知の技術が使用できる。樹脂フィルム19a、19bの材質については、後述する。
つぎに、可撓管1の製造方法について説明する。図3は可撓管1を製造する可撓管製造装置23の一部を示す。
あらかじめ製造されたインターロック管3が可撓管製造装置23へ送り込まれる。インターロック管3が座床テープ巻き機25を通過する際に、座床テープが巻きつけられ、座床層5a(図1)が形成される。座床層5aが形成されたインターロック管3には、さらに積層フィルム供給機27から、あらかじめ製造された積層フィルム17(図2)が供給される。なお、積層フィルム17は、積層フィルム17の長手方向がインターロック管3の軸方向と略同方向になるように供給される。積層フィルム17は、遮断層フォーミング機29内でフォーミングされ、座床層5a上に巻きつけられ、遮蔽層7が形成される。
図4は、積層フィルム17を座床層5aが巻きつけられたインターロック管3に巻きつける際のフォーミング工程を示す図である。図4(a)に示すように、積層フィルム17は、積層フィルム17の長手方向が、インターロック管3の軸方向に略同一の方向になるようにインターロック管3へ送られる。この際、積層フィルム17の両側は、インターロック管3全体を包むようにU字状に曲げられる。
さらに、積層フィルム17によってインターロック管3が包みこまれる。すなわち、積層フィルム17の両側端部同士をインターロック管3の外周部でラップさせ、積層フィルム17でインターロック管3を包みこむ。すなわち、ラップ部33がインターロック管3の軸方向に沿って形成される。以上のようにして、積層フィルム17がインターロック管3に巻きつけられ、遮蔽層7が形成される。
次に、図3に示すように、積層フィルム17が巻きつけられたインターロック管3は押出機31に送られ、押出機31によって、外周部に樹脂が押し出され、樹脂層9が形成される。ここで、インターロック管3に巻きつけられた積層フィルム17の外周側に来る樹脂フィルムは、樹脂層9を構成する樹脂と接触する。たとえば、図4において、積層フィルム17の外周側に来るのが樹脂フィルム19aである場合、樹脂フィルム19aと樹脂層9とが接触する。
この場合において、遮蔽層7をより安定して機能させるためには、樹脂フィルム19aと樹脂層9を形成する樹脂とが相溶性を有することが望ましい。また、さらに樹脂フィルム19aの融点が、樹脂層9を形成する樹脂の融点よりも低いことが望ましい。樹脂フィルム19aと樹脂層9とが相溶性を有し、樹脂フィルム19aの融点が低ければ、樹脂を押し出した際に、樹脂層9と樹脂フィルム19aとが互いに一体化しやすい。このため、樹脂層9が形成された際、遮蔽層7と樹脂層9との間でずれ等が起こることがなく、可撓管1の曲げ変形の際に、遮蔽層7の一部が破損することがない。
このような関係を有する材質としては、樹脂フィルム19aを例えばナイロン12とし、樹脂層9をナイロン11とすればよい。なお、樹脂フィルム19a、19bは同じ材質であることが望ましい。
以上のようにして樹脂層9が形成されたインターロック管3は、さらに図示を省略した補強テープ巻き機等により補強層が形成され、さらに最外周部に押出機によって外部保護層15が形成され、所定長さに巻き取られる。以上により、可撓管1が製造される。
次に、遮蔽層7の機能について説明する。図5は、可撓管1の断面を示す図である。インターロック管3内には、油やガス等の流体が流れている。前述の通り、油やガス等には、腐食性ガスである硫化水素や二酸化炭素或いは超臨界状態の二酸化炭素等が含まれている場合がある。
また、インターロック管3は、液密性・気密性を有しないため、通常インターロック管3の外周部に設けられる樹脂層9が、流体と接する。しかし、本願発明にかかる可撓管1は、樹脂層9の内周面に遮蔽層7が設けられる。したがって、樹脂層9は、流体と接することがない。また、遮蔽層7は、内部の金属フィルムが流体に含まれる腐食性ガス等も確実に遮蔽する。すなわち、インターロック管3内からの腐食性ガス等の周方向への流れ(図中矢印A方向)は、遮蔽層7で遮蔽される。したがって、樹脂層9が腐食性ガス等によって劣化することがなく、さらに腐食性ガス等が樹脂層9を透過して補強層を腐食させることがない。
以上説明したように、第1の実施形態にかかる可撓管1によれば、樹脂層9の内周に遮蔽層7が設けられるため、内部を流れる流体によって樹脂層9等が劣化することがない流体輸送用可撓管を得ることができる。また、遮蔽層7が金属フィルム21を樹脂フィルム19a、19bで挟み込んだ積層フィルム17で構成されるため、インターロック管3側からの腐食性ガス等の管体周方向の流れが、金属フィルム21によって確実に遮蔽され、樹脂層9が劣化することがない。
また、金属フィルム21が樹脂フィルム19a、19bに挟み込まれているため、遮蔽層7の構築時に金属フィルム21が破れたり折れ曲がったりすることがなく、確実に遮蔽層7を構築することができる。さらに、金属フィルム21が直接インターロック管3等に接触しないため、製造時にインターロック管3等を傷つけることがない。
また、遮蔽層7を構築する樹脂フィルム19a、19bが、樹脂層9と相溶性を有し、樹脂層9よりも融点の低い材質が用いられるため、樹脂層9を押出し被覆する際に、樹脂層9と当該樹脂フィルム19a等とが熱融着により一体化される。このため、可撓管1の曲げ等の機械履歴に対しても、遮蔽層7と樹脂層9との間にズレ等の発生の心配がない。
また、積層フィルム17の長手方向をインターロック管3の軸方向に沿って送り込むことで、効率的に積層フィルム17をインターロック管3に巻きつけることができ、樹脂層9の押出し被覆によって、確実に遮蔽層7を形成することができる。
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態において、図1〜図5に示す可撓管1等と同一の機能を果たす構成要素には、図1〜図5と同一番号を付し、重複した説明を避ける。
図6は、第2の実施の形態にかかる可撓管40を示す図であり、図6(a)は斜視図、図6(b)は断面図である。可撓管40は、可撓管1に対して更に遮水層41を有する点で異なる。可撓管40は、外部保護層15の内周面に遮水層41が設けられる。
遮水層41は、遮蔽層7と同様の構成である。すなわち、積層フィルム17(図2)が座床層5bの外周部に図4に示すのと同様の方法で巻きつけられ、その外周部に外部保護層15が押出し被覆される。図3を例として説明すると、図3におけるインターロック管3を、軸方向補強層13まで形成された管体とすると、座床テープ巻き機25によって座床層5bが形成され、積層フィルム供給機27によって積層フィルム17を座床層5b上に巻き付け、その上から、押出機31によって外部保護層15が形成される。
遮水層41をより安定して機能させるためには、遮水層41の外周側に位置する、例えば樹脂フィルム19bと外部保護層15を形成する樹脂とが相溶性を有することが望ましい。また、さらに樹脂フィルム19bの融点が、外部保護層15を形成する樹脂の融点よりも低いことが望ましい。
樹脂フィルム19bと外部保護層15とが相溶性を有し、樹脂フィルム19bの融点が低ければ、樹脂を押し出した際に、外部保護層15と樹脂フィルム19bとが互いに一体化しやすい。このため、外部保護層15が形成された際、遮水層41と外部保護層15との間でずれ等が起こることがなく、遮水層41の一部が破損することがない。
このような関係を有する材質としては、樹脂フィルム19bを例えばナイロン12とし、外部保護層15をナイロン11とすればよい。或いは樹脂フィルム19bを低密度ポリエチレン(LDPE)、外部保護層15を高密度ポリエチレン(HDPE)とすればよい。なお、樹脂フィルム19a、19bは同じ材質であることが望ましい。
次に、遮水層41の機能について説明する。図7は、可撓管40の断面を示す図である。可撓管40は通常海中に沈めて、または浮かべて使用される。したがって、外部保護層15は常に海水と接触する。外部保護層15は樹脂製であるため、ある程度の防水性は有しているが、樹脂自体がわずかながらの吸水性を有する。このため、外部防水層15内にも、海水成分がわずかながら浸透する(図中矢印B方向)。特に、海底においては高い水圧が付与され、長時間の使用に際しては、外部防水層15内への海水成分の浸透の恐れが大きい。
海水成分は、通常金属の腐食を進行させる。したがって、外部保護層15内周部に金属製の補強層が位置すると、補強層が腐食等により劣化し、可撓管自体の破損の恐れがある。しかし、本願発明にかかる可撓管40は、外部保護層15の内周面に遮水層41が設けられる。したがって、遮水層41内部の補強層へ、海水成分等が到達することを防止することができる。すなわち、遮水層41によって、補強層が海水成分によって劣化することがない。
第2の実施の形態にかかる可撓管40によれば、可撓管1と同様の効果を得ることができる。また、外部から海水等が外部保護層15に吸水しても遮水層41によって、海水成分が補強層へ浸入することを確実に防止することができる。
また、遮水層7を構築する樹脂フィルム19b等が、外部保護層15と相溶性を有し、外部保護層15よりも融点の低い材質を用いれば、外部保護層15を押出し被覆する際に、外部保護層15と当該樹脂フィルム19b等とが熱融着により一体化され、曲げ等の機械履歴に対してもズレ等の心配がない。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、40………可撓管
3………インターロック管
5a、5b………座床層
7………遮蔽層
9………樹脂層
11………周方向補強層
13………軸方向補強層
15………外部保護層
17………積層フィルム
19a、19b、19c………樹脂フィルム
21………金属フィルム
23………可撓管製造装置
25………座床テープ巻き機
27………積層フィルム供給機
29………遮蔽層フォーミング機
31………押出機
33………ラップ部
41………遮水層

Claims (6)

  1. 可撓性を有する管体と、
    前記管体の外周部に設けられた遮蔽層と、
    前記遮蔽層の外周部に設けられた樹脂層と、
    前記樹脂層の外周部に設けられた補強層と、
    前記補強層の外周部に設けられた保護層と、
    を具備し、
    前記遮蔽層は、金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ第1の積層フィルムにより形成ことを特徴とする流体輸送用可撓管。
  2. 前記補強層と前記防水層との間に遮水層が更に設けられ、前記遮水層は、金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ第2の積層フィルムにより形成されることを特徴とする請求項1記載の流体輸送用可撓管。
  3. 前記第1のおよび/または前記第2の積層フィルムを構成する前記樹脂フィルムは、前記樹脂層および/または前記防水層と相溶性を有し、前記樹脂層および/または前記防水層よりも低融点の樹脂製であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流体輸送用可撓管。
  4. 前記第1のおよび/または前記第2に用いられる積層フィルムを構成する前記樹脂フィルムは、ポリアミド系合成樹脂またはポリエチレンであり、であり、前記金属フィルムは、アルミニウム、ステンレスまたはクラッド鋼のいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の流体輸送用可撓管の製造方法。
  5. 可撓性を有する管体と樹脂層との間に第1の積層フィルムによる遮蔽層が形成される流体輸送用可撓管の製造方法であって、
    前記第1の積層フィルムは、金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ構造であり、前記樹脂フィルムは、前記樹脂層と相溶性を有し、前記樹脂層よりも低融点の樹脂製であり、
    前記管体を管軸方向に送る工程(a)と、
    前記管体に対して前記第1の積層フィルムを前記管体の長手方向に送りこみ、前記第1の積層フィルムで前記管体を覆い、遮蔽層を形成する工程(b)と、
    前記第1の積層フィルムの上から樹脂を押し出し被覆して前記遮蔽層上に樹脂層を構築する工程(c)と、
    前記樹脂層の外周部に補強層を設ける工程(d)と、
    最外周部に樹脂を押し出し被覆して保護層を設ける工程(e)と、を具備し、
    前記第1の積層フィルムの樹脂フィルムが前記樹脂層と熱融着により一体化されることを特徴とする流体輸送用可撓管の製造方法。
  6. 前記工程(d)の後、前記補強層が設けられた前記管体に対して第2の積層フィルムを前記管体の長手方向に送りこみ、前記積層フィルムで前記補強層を覆い、遮水層を形成する工程(f)をさらに具備し、
    前記第2の積層フィルムは、金属フィルムを樹脂フィルムで挟み込んだ構造であり、前記第2の積層フィルムの前記樹脂フィルムは、前記保護層と相溶性を有し、前記保護層よりも低融点の樹脂製であり、前記第2の積層フィルムの樹脂フィルムが前記保護層と熱融着により一体化されることを特徴とする請求項5記載の流体輸送用可撓管の製造方法。
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