JP5638861B2 - 可撓管の端末構造 - Google Patents

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Description

本発明は、海底油ガス田等から産出した油やガスを輸送するための流体輸送用可撓管の端末構造等に関するものである。
従来、海底油ガス田から算出する高圧の油やガスは、流体輸送用可撓管によって浮遊式石油精製設備まで輸送される。可撓管には、耐内圧特性や液密性、防水性等が要求されている。
図7は、このような石油生産システム100の概要を示す図である。石油生産システム100は、海上に浮遊し、図示を省略した係留索により係留された浮遊式石油精製設備101と、海底の石油の生産井105とが流体輸送用可撓管103により接続されたものである。
石油生産システム100では、海底の生産井105より導出される原油を流体輸送用可撓管103によって、海上の浮遊式石油精製設備101に輸送し、浮遊式石油精製設備101で精製された石油が、タンカ等によって各地へ輸送される。
このような用途で使用される流体輸送用可撓管103としては、最内層に、可撓性に優れ、耐外圧および敷設時の耐側圧補強に優れるステンレス製のインターロック管を用い、その外周部に、耐油ガス性に優れ、液密性に優れるプラスチック内管が設けられ、さらにその外周に耐内圧補強としての金属製内圧補強層および軸方向補強としての金属製軸力補強層が設けられ、最外層に防水層としてのプラスチックシースが設けられるものが一般的である。
一方、このような、輸送管の端末構造には、高い液密性と、高い軸力方向の力に耐えうる強度が要求される。すなわち、可撓管の端末構造を構成する各部材の強度が要求されるとともに、軸力補強層を構成する補強条の端末構造への固定方法が重要となる。特に近年、より深海における石油生産が計画されており、より高い軸力を有する可撓管および可撓管の端末構造が要求される。
従来の端末構造としては、例えば、補強条の端部を折り返して固定可能なワイヤホルダを用い、補強条をワイヤホルダに沿って折り返し、傾斜面に溶接を行う方法がある(特許文献1)。
また、補強条を複数に縦割りに分割可能として補強条の端部を複数の補強条部分へ分割されて広げた状態でコンパウンド内に埋め込む方法がある(特許文献2)。
特開平7−293769号公報 特開平6−241355号公報
しかしながら、特許文献1のような可撓性流体輸送管は、従来よりも高い軸力を得るためには以下のような課題を有する。図8は、従来から使用されている流体輸送管の端末構造110を示す断面図である。端末構造110は、主に、固定部材117、端末部材119、ホルダ121、外部ケース123、補強条ホルダ125、シール保持部材127a、127b、127c、シール部材129等を有する。
流体輸送管の保護層の一部が剥離され、内部の耐内圧補強層が固定部材117によって固定される。固定部材117は、端末部材119と接続される。保護層はホルダ121によって保持される。また、ホルダ121の後方では、シール部材129をシール保持部材127a、127b、127cで保持し、流体輸送管の外周のシールを行っている。シール保持部材127aは、外部ケース123により端末部材119と接続される。外部ケース123は、端末構造の内部を覆うものである。
軸力補強層111を構成する補強条113は、補強条ホルダ125に溶接される。補強条ホルダ125は、端末部材119方向に傾斜面を有する。補強条113は、補強条ホルダ125の傾斜面に沿って折り返されて、傾斜面に溶接される。補強条が折り返されて補強条ホルダ125に固定されるため、補強条113が軸力を受けても端末構造で抜けることがなく、確実に軸力を受けることができる。
しかし、補強条113を折り返した状態で溶接を行うため、補強条の固定部近傍においては、補強条にとって極めて強度的に不利な状態となる。すなわち、補強条113を所定の曲率で曲げる必要があるため、曲げ加工が必要であるとともに、溶接による熱の影響も受けることとなる。特に、より高い軸力を得るための補強条は、強度が高いため、曲げ加工等の作業性が悪い。また、大きな曲率で曲げる必要があるため、曲げ加工部が強度的にウィークポイントとなる恐れがある。また、補強条113の強度を高くすると、補強条113を折り返した際に、折り返した補強条113と補強条ホルダ125を密着させることが困難であるという問題があった。たとえば、従来の補強条は、引張強度1000MPa程度の鋼材が用いられてきたが、大水深化の要求から、引張強度が2000MPa以上の鋼材が用いられ、このため、曲げ加工性が悪く、補強条ホルダに折り返して溶接することが困難となり、接合強度が著しく低下する恐れがある。
しかしながら、特許文献2のような特殊な補強条を用いたのでは、製造性の悪化やコスト増を招く恐れがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、作業性にも優れ、特殊な補強条を用いることなく、より高強度な補強条を過度に曲げずに確実に補強条の軸力を受けることができる可撓管の端末構造を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために発明は、可撓性を有するインターロック管と、前記インターロック管の外周部に設けられた樹脂層と、前記樹脂層の外周部に設けられた耐内圧補強層と、前記耐内圧補強層の外周部に設けられた軸力補強層と、前記軸力補強層の外周部に設けられた保護層と、を有する流体輸送用の可撓管の、端末構造であって、前記可撓管の端部近傍の前記保護層が除去された部位に設けられ、前記耐内圧補強層を外周から固定する固定部材と、前記インターロック管の端部近傍に設けられ、前記固定部材と接合される端末部材と、前記保護層を保持するホルダと、前記保護層の外周に設けられるシール部材を保持するシール保持部材と、前記シール保持部材と前記端末部材とを接続し、前記可撓管の端部を覆う外部ケースと、を具備し、前記軸力補強層を構成する補強条の端部が、前記固定部材の外周に接合され、前記固定部材に接合された部位を含む前記補強条の外周には、前記補強条を外周から押さえるための線材が巻きつけられ、前記線材は、前記補強条の外周に略隙間なく巻きつけられ、かつ、前記線材は、前記補強条が前記固定部材の外周部に位置する部位から、前記補強条が前記耐内圧補強層の外周部に位置する部位まで連続して巻きつけられることを特徴とする可撓管の端末構造である。また、可撓性を有するインターロック管と、前記インターロック管の外周部に設けられた樹脂層と、前記樹脂層の外周部に設けられた耐内圧補強層と、前記耐内圧補強層の外周部に設けられた軸力補強層と、前記軸力補強層の外周部に設けられた保護層と、を有する流体輸送用の可撓管の、端末構造であって、前記可撓管の端部近傍の前記保護層が除去された部位に設けられ、前記耐内圧補強層を外周から固定する固定部材と、前記インターロック管の端部近傍に設けられ、前記固定部材と接合される端末部材と、前記保護層を保持するホルダと、前記保護層の外周に設けられるシール部材を保持するシール保持部材と、前記シール保持部材と前記端末部材とを接続し、前記可撓管の端部を覆う外部ケースと、を具備し、前記軸力補強層を構成する補強条の端部が、前記固定部材の外周に接合され、前記固定部材に接合された部位を含む前記補強条の外周には、前記補強条を外周から押さえるための線材が巻きつけられ、前記線材の外周には、前記補強条の外周に巻きつけられた前記線材により形成される外形に対応する形状を有し、前記線材を外周から保持する線材保持部材がさらに設けられることを特徴とする可撓管の端末構造である。
巻きつけられた状態の前記線材同士は、半田で接合されることが望ましい。
前記軸力補強層は、前記補強条が内周側および外周側の2層に巻きつけられて形成され、内周側の前記補強条よりも外周側の前記補強条の長さが長く、内周側の前記補強条の端部が前記固定部材に溶接され、外周側の前記補強条の端部が、内周側の前記補強条の溶接部よりもさらに先端側で前記固定部材と溶接されてもよい。
第1の発明によれば、補強条が耐内圧補強条を保持する固定部材の外周に接合されるため、補強条を固定するための他の部材が不要であるとともに、補強条を過度に曲げる必要がなく、このため、補強条の曲げに伴う強度低下による破断等の問題がない。また、補強条の外周には、補強条を外周から押さえるための線材が巻きつけられるため、補強条と固定部材との接合部の破断を防止できるとともに、線材であるため、補強条の一部に局所的な応力等が生じることがなく、補強条の所定範囲に対して、全体を押さえることができる。
また、線材が略隙間なく巻きつけられれば、線材のずれを防止することができる。また、線材を、補強条が固定部材に接続される範囲から、補強条が耐内圧補強層の外周に位置する範囲まで連続的に巻きつけられれば、より確実に補強条を押さえることができる。
また、巻きつけられた線材同士が半田で接合されれば、線材のずれを確実に防止することができる。また、線材の外周に、線材を押さえるための線材保持部を設けることで、線材をさらに確実に保持することができる。このため、補強条を確実に固定することができる。
また、2層にそれぞれ逆方向に巻きつけられた補強条により軸力補強層が構成され、内周側の補強条が外周側の補強条よりも短く、外周側の補強条は、内周側の補強条と固定部材との接合部よりも先端側で固定部材と接合されることにより、内周側および外周側のそれぞれの補強条を直接固定部材に対して接合することができる。したがって、補強条と固定部材とを確実に接合することができる。
本発明によれば、作業性にも優れ、特殊な補強条を用いることなく、補強条を過度に曲げずに確実に補強条の軸力を受けることができる可撓管の端末構造を提供することができる。
可撓管1を示す断面斜視図。 可撓管1を示す断面図。 可撓管1の端末構造20を示す図で、(a)は全体図、(b)は部分拡大断面図。 補強条と固定部材27との接合方法を示す図。 線材33近傍の拡大図。 線材保持部材39を設けた端末構造20aを示す図。 石油生産システム100を示す図。 従来の端末構造110を示す図。
以下、本発明の実施の形態にかかる可撓管1について説明する。図1は、可撓管1を示す斜視断面図であり、図2は可撓管1の断面図である。可撓管1は、主に管体であるインターロック管3、樹脂層5、耐内圧補強層9、軸力補強層11、保護層13等から構成される。
インターロック管3は、可撓管1の最内層に位置し、外圧に対する座屈強度に優れ、耐食性も良好なステンレス製である。インターロック管3はテープを断面S字形状に成形させてS字部分で互いに噛み合わせて連結されて構成され、可撓性を有する。なお、インターロック管3に代えて、同様の可撓性を有し、座屈強度等に優れる管体であれば、他の態様の管体を使用することも可能である。
インターロック管3の外周部には、樹脂層5が設けられる。樹脂層5は、インターロック管3内を流れる流体を遮蔽する。樹脂層5は、例えばナイロン等の樹脂製である。なお、インターロック管3と樹脂層5との間に座床層15aを設けてもよい。座床層15aは、必要に応じて設けられ、インターロック管3の外周の凹凸形状を略平らにならすための層であり、インターロック管3の可撓性に追従して変形可能である。すなわち、座床層15aは、例えば不織布等のようにある程度の厚みを有し、インターロック管3外周の凹凸のクッションとしての役割を有する。
なお、インターロック管3の外周部に樹脂層5が設けられるとは、必ずしもインターロック管3と樹脂層5とが接触していることを要せず、例えば、座床層15aのような他層が間に挟まれて設けられたとしても、樹脂層5は、インターロック管3の「外周部に」設けられていると称する。以下の説明においては、同様にして「外周部」(または単に「外周」)なる用語を用いる。
樹脂層5の外周部には、耐内圧補強層9が設けられる。耐内圧補強層9は、主にインターロック管3内を流れる流体の内圧等に対する補強層である。耐内圧補強層9は、例えば断面C形状または断面Z形状等の金属製のテープ等を互いに向かい合うように、かつ、互いに軸方向に重なり合うように短ピッチ(金属製のテープの幅と巻きつけピッチが略同じ)で巻きつけられて形成される。なお、耐内圧補強層9は、上述のように金属テープが所定ピッチで巻きつけられた構成であり、インターロック管3の曲げ変形等に追従可能である。
耐内圧補強層9の外周には、軸力補強層11が設けられる。軸力補強層11は、主にインターロック管3が可撓管1の軸方向へ変形する(伸びる)ことを抑えるための補強層である。軸力補強層11は、平型断面形状の補強条17をロングピッチで(補強条の幅に対して巻きつけピッチが十分に長くなるように)2層交互巻きして形成される。補強条17は耐内圧補強層の外周において、周方向に複数配置され、ロングピッチで巻きつけられる。軸力補強層11は、インターロック管3の可撓性に追従して変形可能である。
なお、必要に応じて、耐内圧補強層9と軸力補強層11の間にポリエチレン製等の樹脂テープである座床層15bを設けてもよく、また、逆向きに螺旋状に巻きつけられる2層の補強条17の間に、座床層15cを設けてもよい。座床層15b、15cは、補強部材同士が可撓管1の変形に追従する際に擦れて、摩耗することを防止するためである。この場合でも、座床層の有無を問わず、耐内圧補強層9の外周部に軸力補強層11が設けられると称する。
軸力補強層11の外周部には、保護層13が設けられる。保護層13は、例えば海水等が補強層へ浸入することを防止するための層である。保護層13は、例えばポリエチレン製やポリアミド系合成樹脂製等が使用できる。なお、軸力補強層11の外周には、必要に応じて座床層15dが設けられる。座床層15dは、軸力補強層11の外周の凹凸形状を略平らにならすための層であり、インターロック管3の可撓性に追従して変形可能である。以上のように、可撓管1を構成する各層は、それぞれ可撓管1の曲げ変形等に追従し、可撓性を有する。
次に、可撓管1の端末構造20について説明する。図3は端末構造20を示す図で、図3(a)は、端末構造20の全体図、図3(b)は、端末構造20の部分拡大断面図である。端末構造20は、可撓管1の端部に設けられ、先端部には、接続に用いられるフランジ部が形成される。端末構造20は、他の接続対象と接続されると、内部と外部との間が水密に保たれる。
図3(b)に示すように、端末構造20は、主に、ホルダ21、シール保持部材23a、23b、23c、シール部材25、固定部材27、端末部材29、外部ケース31、線材33等から構成される。なお、端末構造20を構成する各部材は、特に記載がない限り、例えば鋼製である。端末構造20においては、可撓管1の端部の保護層13が剥離される。すなわち、軸力補強層11が露出する。保護層13の端部近傍は、ホルダ21で固定される。すなわち、ホルダ21は、保護層13の外周から保護層を押さえて保持する部材である。ホルダ21は、複数に分割されており、組み合わせることでリング状となり、保護層13を保持することができる。
保護層13が剥離された部位において、耐内圧補強層9は、固定部材27により固定される。すなわち、耐内圧補強層9の外周部に固定部材27が設けられ、固定部材27と耐内圧補強層9とが接合される。固定部材27は、後方(図中右側であって、端末部材29とは逆側)に向かって、外周面に傾斜面が形成される。すなわち、固定部材27の外径は、後方に向かって縮径するように形成される。
固定部材27の外周面(傾斜面)には、補強条17が接合される。すなわち、固定部材27は、耐内圧補強層9と軸力補強層11の間に設けられ、内周側には耐内圧補強層9が接合され、外周側には補強条17が接合される。
図4は、補強条17と固定部材27の外周面(傾斜面)との接合状態を示す図である。まず、図4(a)に示すように、可撓管1の内周側に巻きつけられる内周側補強条17aが、所定長さに切断されて、固定部材27に接合される。
なお、固定部材27の外周面(傾斜面)の内周側補強条17aとの接合部に、内周側補強条17aの厚みに応じた段差18(肉薄部)を形成してもよい。すなわち、内周側補強条17aは、固定部材27の外周面の肉薄部に接合されてもよい。このようにすることで、内周側補強条17aが固定部材27の外周面(傾斜面)に接合された状態で、内周側補強条17aと固定部材27の外周面(内周側補強条17aとの接合部以外)が略なだらかに連続させることができる。
次に、図4(b)に示すように、可撓管1の外周側の外周側補強条17bが固定部材27の外周面に接合される。この際、外周側補強条17bは、内周側補強条17aよりも長くなるように切断される。したがって、外周側補強条17bは、内周側補強条17aを前方(図3(b)の左側であって、端末部材29側)において、固定部材27の外周面と直接接合される。したがって、内周側補強条17a、外周側補強条17bともに直接固定部材27と接合することができる。
なお、前述した通り、固定部材27の外周に段差18を形成し、内周側補強条17aを段差18の手前側(薄肉部)に接合することで、外周側補強条17bは、内周側補強条17aの外面と固定部材27の外周面との間で段差等を形成することがない。すなわち、外周側補強条17bは局部的に曲げられることがなく、なだらかなに固定部材27の接合部に配置することができる。
また、補強条17と固定部材27との接合は、溶接で行うことが望ましい。この場合、通常のTIG(Tungsten Inert Gas)溶接を採用することができる。TIG溶接は、タングステンを電極とするトーチを用い、アルゴン等の不活性ガスを流しながら、溶接部に導入される溶接棒(溶加棒)を溶かしながら溶接する方法である。溶接棒としては、JIS(Japanese Industrial Standard)Z 3211で規定され、鋼材溶接に最も一般的なイルミナイト系溶接棒(D4301)を使用できる。
固定部材27に接合された補強条17の外周には、線材33が巻きつけられる。図5は、線材33近傍の拡大図である。線材33は、例えばピアノ線である。ピアノ線の線径は、たとえば1.0〜2.0mmであり、引張強度は1500〜2500MPa程度であればよい。補強条17を外周から押さえるための線材33は、補強条17の固定部材27との接合部から、耐内圧補強層9上に至る位置までの間に連続して巻きつけられる。この際。線材33同士の隙間がないように、巻きつけられることが望ましい。
また、線材33が巻きつけられた状態で、半田37によって線材33表層に厚さ2〜3mm程度の半田層を設けることが望ましい。すなわち、巻きつけられた線材33の全表面に半田37を設け、線材33間を一体化することが望ましい。半田27によって、巻きつけられた線材33が一体化されることで、線材33の浮き上がりやずれを防止することができる。したがって、確実に補強条17を押さえることができる。なお、半田37としては、例えば、電気配線用に用いられる錫50%、鉛50%合金等を用いることができる。
固定部材27は、端末部材29と接続される。端末部材29は、可撓管1の端部近傍の外周との間でシールされて固定される。端末構造20の後方には、シール保持部材23a、23b、23cとでシール部材25が保持される。すなわち、シール保持部材23aと可撓管1(保護層13)の外周面との間にシール部材25が設けられる。シール保持部材23bはシール保持部材23aと接続され、シール保持部材23cを軸方向に移動させるボルトを有する。ボルトを締めこむことで、シール部材25がシール保持部材23aと可撓管1の外周面に押し付けられて、止水性を得ることができる。なお、シール部材25は、例えばゴム製である。また、シール保持部材23a、23b間には、Oリング等のパッキンが設けられる。
シール保持部材23a、23bの外周には、外部ケース31が接続される。また、外部ケースの他端には端末部材29が接続される。すなわち、シール保持部材23a、23bと端末部材29とが外部ケース31によって連結される。外部ケース31は、端末構造20の可撓管1との接続部(固定部材27、ホルダ21等)を覆うように形成される。なお、外部ケース31と各シール保持部材および端末部材29との間は、Oリング等で止水性が保たれる。なお、シール保持部材23a等と外部ケース31とは、一体であってもよく、または、別体で構成され、ねじ等により接合されてもよい。
外部ケース31には、図示を省略した孔が形成されており、孔から内部に硬化性の樹脂35が充填される。樹脂35は、例えばエポキシ樹脂である。以上により端末構造20は構成される。
次に、端末構造20の製造方法について説明する。まず、可撓管1の端部の保護層13を所定範囲剥離する。次いで、シール保持部材23a、23b、23c、シール部材25、外部ケース31を可撓管1に挿入し、可撓管1の長手方向に退避させておく。剥離された保護層13の端部には、ホルダ21が設けられる。ホルダ21により保護層13が外周から押さえ込まれて固定される。
次に、固定部材27の内周面を、耐内圧補強層9に溶接して固定する。次いで、端末部材29をインターロック管3に溶接するとともに、固定部材27と端末部材29とをボルトで接合する。次に、内周側補強条17a、外周側補強条17bを、それぞれの所定長さに切断して、固定部材27の外周面に溶接する。溶接された補強条17の外周には、線材33を隙間なく巻きつける。さらに巻きつけた線材の全周面に半田37を設ける。
次に、外部ケース31を端末部材29およびシール保持部23a、23bと接合し、シール部材25をシール保持部材23cにより締めこむ。最後に、外部ケース31にあらかじめ設けられた孔(図示せず)より、ケース31内部に樹脂35を流し込み、硬化させる。以上により、端末構造20が完成する。
以上、本実施の形態によれば、補強条17が、耐内圧補強層9を固定する固定部材に接合されるため、補強条17を固定する他の部材が不要となる。また、補強条17は、過度に曲げられることがなく、曲げ加工が容易であり、曲げ加工に伴う強度低下が生じることがない。また、補強条17の外周には線材33が巻きつけられるため、補強条17が浮き上がったりずれたりすることがない。この際、線材を用いることで、線材33を補強条17の外周面全周に接触させることができ、補強条17に局所的な力が生じることもない。
また、外周側補強条17bを内周側補強条17aよりも長くすることで、内外の補強条を直接固定部材27に接合することができる。この際、固定部材27に段差を形成し、内周側補強条17aによる段差の形成を押さえることで、外周側補強条17bを固定部材27に接合する際に、内周側補強条17aの端部で折曲げられたり、固定部材との間に隙間が生じたりすることがない。
また、線材33が、補強条17の固定部材との固定部から耐内圧補強層9上に至る位置まで連続して巻きつけられるため、補強条17を確実に押さえることができる。また、線材33同士が半田37で一体化されることで、線材33のずれ等を確実に防止することができる。
次に、第2の実施の形態にかかる端末構造20aについて説明する。図6は、端末構造20aを示す図である。なお、以下の実施の形態においては、端末構造20と同様の機能を奏する構成については、図3(b)等と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。端末構造20aは、端末構造20と略同様の構成であるが、線材保持部材39が設けられる点で異なる。線材保持部材39は、例えば鋼製である。
線材保持部材39は、線材33の外周に設けられる。線材保持部材39としては、例えば複数割の部材であり、組み合わせることで環状となる部材である。線材保持部材39の内面側の形状は、補強条17の外周に巻きつけられた線材33の外形(隣り合う線材33同士の頂部を可撓管の軸方向につなげることで形成される外形)に対応する。すなわち、線材保持部材39は、線材33の外周に設けられて、線材33と接触することにより、線材33を外周側から保持する。
第2の実施の形態によれば、線材保持部材39が設けられるため、より確実に線材33を保持することができる。したがって、補強条17を確実に固定することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
たとえば、線材33の断面形状は、円形であってもよく、その他形状であってもよい。
1………可撓管
3………インターロック管
5………樹脂層
9………耐内圧補強層
11………軸力補強層
13………保護層
15a、15b、15c、15d………座床層
17………補強条
17a………内周側補強条
17b………外周側補強条
18………段差
20、20a………端末構造
21………ホルダ
23a、23b、23c………シール保持部材
25………シール部材
27………固定部材
29………端末部材
31………外部ケース
33………線材
35………樹脂
37………半田
39………線材保持部材
100………石油生産システム
101………浮遊式石油精製設備
103………流体輸送用可撓管
105………生産井
110………端末構造
111………軸力補強層
113………補強条
115………耐内圧補強層
117………固定部材
119………端末部材
121………ホルダ
123………外部ケース
125………補強条ホルダ
127a、127b、127c………シール保持部材
129………シール部材

Claims (4)

  1. 可撓性を有するインターロック管と、前記インターロック管の外周部に設けられた樹脂層と、前記樹脂層の外周部に設けられた耐内圧補強層と、前記耐内圧補強層の外周部に設けられた軸力補強層と、前記軸力補強層の外周部に設けられた保護層と、を有する流体輸送用の可撓管の、端末構造であって、
    前記可撓管の端部近傍の前記保護層が除去された部位に設けられ、前記耐内圧補強層を外周から固定する固定部材と、
    前記インターロック管の端部近傍に設けられ、前記固定部材と接合される端末部材と、
    前記保護層を保持するホルダと、
    前記保護層の外周に設けられるシール部材を保持するシール保持部材と、
    前記シール保持部材と前記端末部材とを接続し、前記可撓管の端部を覆う外部ケースと、を具備し、
    前記軸力補強層を構成する補強条の端部が、前記固定部材の外周に接合され、
    前記固定部材に接合された部位を含む前記補強条の外周には、前記補強条を外周から押さえるための線材が巻きつけられ、
    前記線材は、前記補強条の外周に略隙間なく巻きつけられ、かつ、
    前記線材は、前記補強条が前記固定部材の外周部に位置する部位から、前記補強条が前記耐内圧補強層の外周部に位置する部位まで連続して巻きつけられることを特徴とする可撓管の端末構造。
  2. 可撓性を有するインターロック管と、前記インターロック管の外周部に設けられた樹脂層と、前記樹脂層の外周部に設けられた耐内圧補強層と、前記耐内圧補強層の外周部に設けられた軸力補強層と、前記軸力補強層の外周部に設けられた保護層と、を有する流体輸送用の可撓管の、端末構造であって、
    前記可撓管の端部近傍の前記保護層が除去された部位に設けられ、前記耐内圧補強層を外周から固定する固定部材と、
    前記インターロック管の端部近傍に設けられ、前記固定部材と接合される端末部材と、
    前記保護層を保持するホルダと、
    前記保護層の外周に設けられるシール部材を保持するシール保持部材と、
    前記シール保持部材と前記端末部材とを接続し、前記可撓管の端部を覆う外部ケースと、を具備し、
    前記軸力補強層を構成する補強条の端部が、前記固定部材の外周に接合され、
    前記固定部材に接合された部位を含む前記補強条の外周には、前記補強条を外周から押さえるための線材が巻きつけられ、
    前記線材の外周には、前記補強条の外周に巻きつけられた前記線材により形成される外形に対応する形状を有し、前記線材を外周から保持する線材保持部材がさらに設けられることを特徴とする可撓管の端末構造。
  3. 巻きつけられた状態の前記線材同士は、半田で接合されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の可撓管の端末構造。
  4. 前記軸力補強層は、前記補強条が内周側および外周側の2層に巻きつけられて形成され、
    内周側の前記補強条よりも外周側の前記補強条の長さが長く、内周側の前記補強条の端部が前記固定部材に溶接され、外周側の前記補強条の端部が、内周側の前記補強条の溶接部よりもさらに先端側で前記固定部材と溶接されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の可撓管の端末構造。
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