まず、本発明である遊技機、具体的にはスロットマシンについて説明する。なお、図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は開閉センサ27の拡大図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、図3及び図5に示すように、木製で板状に形成された天板11a、底板11b、背板11c、左側板11d及び右側板11eからなり、隣接する各板11a〜11eが接着等の固定手段によって固定されることにより、全体として前面を開放した箱状に形成されている。なお、各板11a〜11eは木製のパネルによって構成する以外に、合成樹脂製パネル又は金属製パネルによって構成してもよいし、合成樹脂材料又は金属材料によって一体の箱状に形成することによって構成してもよい。以上のように構成された筐体11は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面開閉扉としての前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11の左側板11dには、図5に示すように、上下一対の支軸25a、25bが設けられている。支軸25a、25bは上方に向けて突出された先細り形状の軸部を備えている。一方、前面扉12には、各支軸25a、25bに対応して当該支軸25a、25bの軸部が挿入される挿入孔を備えた支持金具が設けられている(図示せず)。そして、各支軸25a、25bの上方に支持金具を配置させた上で前面扉12を降下させることにより、支持金具の挿入孔に支軸25a、25bの軸部が挿入された状態とされる。これにより、前面扉12は筐体11に対して両支軸25a、25bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、その回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるように構成されている。
前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置によって開放不能な施錠状態とされる。また、図1に示すように、前面扉12の右端側中央部には解錠操作部であるキーシリンダ20が設けられている。キーシリンダ20は施錠装置と一体化されており、キーシリンダ20に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。そこで、施錠装置を含むロック機構について概略を説明する。
前面扉12の右端側、すなわち前面扉12の開閉軸の反対側には、その裏面に施錠装置が設けられている。施錠装置は、図1及び図3に示すように、上下方向に延び前面扉12に固定された基枠と、基枠の中央部から前面扉12の前方に延びるように設けられたキーシリンダ20と、基枠に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杆21とを備えている。そして、施錠装置のうちキーシリンダ20だけが前面扉12の前方に突出した状態で設けられている。キーシリンダ20が設けられる位置は中央部とされているが、このような態様に限定されるわけではない。なお、本実施の形態では、キーシリンダ20として、不正解錠防止機能の高いオムロック(登録商標)が用いられている。連動杆21は、キーシリンダ20に差し込んだキーを時計回りに操作することで上方へ移動される。連動杆21には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具22が設けられており、筐体11に対して前面扉12を閉鎖した際には、鉤金具22が筐体11側の支持金具23に係止される施錠位置となるようにされている。
なお、鉤金具22には施錠状態を維持する側へ付勢するコイルバネ等の付勢部材が設けられている。キーシリンダ20に対してキーが時計回りに操作されると、連動杆21が上方に移動し、前記付勢部材の付勢力に抗して鉤金具22が移動されることにより当該鉤金具22と支持金具23との係止状態が解除される位置となり、筐体11に対する前面扉12の施錠状態が解除される。一方、キーシリンダ20に対して時計回りに操作されたキーを反時計回りに操作することで、連動杆21が下方に移動し、鉤金具22が支持金具23に係止状態となる位置とすることができる。
ここで、本実施形態においては、図4に示すように、連動杆21の下部側に板状の遮蔽部材26が設けられている。遮蔽部材26は、連動杆21の変位方向に対して垂直方向に突出するように設けられている。そして、前面扉12には、連動杆21の遮蔽部材26の上方に開閉センサ27が設けられている。
開閉センサ27は、キーシリンダ20に差し込んだキーを時計回りに操作することで上方へ移動させられた連動杆21の遮蔽部材26が、開閉センサ27の下方に形成されているスリット28に入り込む位置に設けられている。
開閉センサ27には、下方から上方に向かってスリット28が形成されており、このスリット28の内側の一方の側に発光部材、他方の側に受光部材が形成されており、発光部材から放射された光を受光部材で検知することができるようにされている。そして、受光部材で検知している光が遮られることにより、スリット28の間に遮蔽物が差し込まれたことを検出し、さらに、遮られていた光を受光部材で再び検知することにより、差し込まれた遮蔽物が取り除かれたこと、を検出することができるようにされている。
このような開閉センサ27を設けることで、鉤金具22が支持金具23に対して解除位置及び係止位置となる変位を検知することできるようにされている。
なお、以上に記載した遮蔽部材26を設ける位置等については、このような態様に限定されず連動杆21の任意の位置に設けることが可能である。
また、本実施形態においては、鉤金具22と支持金具23との間の解除位置又は係止位置の変位を検知する開閉センサ27として、発光部材と受光部材とを備えるフォトセンサを使用しているが、このような態様に限定されず、例えば、開閉センサ27を接触センサで形成し、上方へ移動させられた連動杆21の遮蔽部材26が接触することを検知するようにしてもよく、また、開閉センサ27を磁気センサで形成し、遮蔽部材26を磁性部材で形成し、上方へ移動された連動杆21の遮蔽部材26からの磁気を検知するようにしてもよい。
さらに、本実施形態においては、鉤金具22と支持金具23との間の解除位置又は係止位置の変位を検知することで、前面扉12の開閉を検知するようにしているが、このような態様に限定されず、前面扉12の開状態及び閉状態を検知することができるセンサを設けることも可能である。例えば、前面扉12に遮蔽部材を設け、筐体11に開閉センサを設けておき、前面扉12が閉状態の場合には、遮蔽部材により開閉センサに設けられている発光部材と受光部材との間を遮るようにすることで、前面扉12の開状態及び閉状態を検知することができる。
以上のような開閉センサ27において、鉤金具22と支持金具23との間の係止位置又は当該係止の解除位置の変位を検知した場合には、鉤金具22が支持金具23に対して係止位置にあることを示すON信号、または、鉤金具22が支持金具23に対して解除位置にあることを示すOFF信号、を検知信号として生成し、主制御装置150及びサブ制御装置111で確認することができる。なお、ON信号は特定の電圧の信号で、OFF信号は他の電圧の信号となるようにすることで、これらの間を識別することができるようになる。
このように、鉤金具22と支持金具23との間の変位を検知することにより、前面扉12が実際に開閉されたか否かにかかわらず検知を行うことができ、電源を切った状態で前面扉12が不正に開状態にされ、主制御装置150等に不正行為が行われて、電源を入れた状態で前面扉12を閉じた際でも検知が可能となり、主制御装置150に不正が行われたことを検知することができるようになる。
前面扉12の中央部上寄りには、図1及び図2に示すように、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル30が設けられている。遊技パネル30には、縦長の3つの表示窓31L、31M、31Rが横並びとなるように形成されている。表示窓31L、31M、31Rは透明又は半透明な材質により構成されており、各表示窓31L、31M、31Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓31L、31M、31Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板40によりその内部が上下2分割されており、仕切り板40の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット41が取り付けられている。リールユニット41は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール42L、中リール42M、右リール42Rを備えている。なお、各リール42L、42M、42Rは少なくとも無端状ベルトとして構成されていればよく、円筒状(円環状)に限定されるものではない。各リール42L、42M、42Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール42L、42M、42Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール42L、42M、42Rが各表示窓31L、31M、31Rと1対1で対応している。従って、各リール42L、42M、42Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓31L、31M、31Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール42L、42M、42Rが正回転すると、各表示窓31L、31M、31Rを通じてリール42L、42M、42Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
これら各リール42L、42M、42Rは、図6に示すように、それぞれがステッピングモータ61L、61M、61Rに連結されており、各ステッピングモータ61L、61M、61Rの駆動により各リール42L、42M、42Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。なお、これら各リール42L、42M、42Rは同様の構成をしているため、図6では左リール42Lを各リールの代表として描いている。
左リール42Lは、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材50と、その外周面において無端状に巻かれた帯状のベルトとを備えている。そして、その巻かれた状態を維持するように、ベルトの長辺両側に沿って形成された一対のシール部を介して円筒骨格部材50に貼付されている。前記ベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている。
左リール用ステッピングモータ61Lは、図6に示すように、リールユニット41(図3参照)内において起立状態に配置されたモータプレート53の側面にネジ54で固定されている。モータプレート53には、発光素子55aと受光素子55bとが所定間隔をおいて保持されたリールインデックスセンサ(回転位置検出センサ)55が設置されている。一方、左リール42Lと一体化されたボス補強板52には、半径方向に延びるセンサカットバン56の基端部56bがねじ57で固定されている。このセンサカットバン56の先端部56aは、略直角に屈曲されてリールインデックスセンサ55の両素子55a、55bの間を通過できるように位置合わせがなされている。そして、左リール42Lが1回転するごとにセンサカットバン56の先端部56aの通過をリールインデックスセンサ55が検出し、その検出の都度、後述する主制御装置150に検出信号を出力する。従って、主制御装置150はこの検出信号に基づいて左リール42Lの角度位置を1回転ごとに確認し補正できる。
ステッピングモータ61Lは、例えば504パルスの駆動信号(励磁信号あるいは励磁パルスとも言う。以下同じ)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータ61Lの回転位置、すなわち左リール42Lの回転位置が制御される。
各リール42L、42M、42Rの各ベルト上には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の図柄が描かれている。従って、所定の位置においてある図柄から次の図柄へ切り替えるには24パルス(=504パルス÷21図柄)を要する。そして、リールインデックスセンサ55の検出信号が出力された時点からのパルス数により、どの図柄が表示窓31Lから視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の図柄を表示窓31Lから視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
各リール42L、42M、42Rに付された図柄のうち、表示窓31L、31M、31Rを介して全体を視認可能な図柄数は、主として表示窓31L、31M、31Rの上下方向の長さによって決定される所定数に限られている。本実施形態では各リール3個ずつとされている。このため、各リール42L、42M、42Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が遊技者に視認可能な状態となる。
ここで、各リール42L、42M、42Rに付される図柄について説明する。図7には、左リール42L、中リール42M、右リール42Rのそれぞれに巻かれるベルトに描かれた図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール42L、42M、42Rにはそれぞれ21個の図柄が一列に設けられている。各リール42L、42M、42Rに対応して番号が1〜21まで付されているが、これは説明の便宜上付したものであり、リール42L、42M、42Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、ビッグボーナスゲームに移行するための第1特別図柄としての「7」図柄(例えば、左ベルト第20番目)と「青年」図柄(例えば、左ベルト19番目)とがある。また、レギュラーボーナスゲームに移行するための第2特別図柄としての「BAR」図柄(例えば、左ベルト第14番目)がある。また、リプレイゲームに移行するための第3特別図柄としての「リプレイ」図柄(例えば、左ベルト第11番目)がある。また、小役の払出が行われる小役図柄としての「スイカ」図柄(例えば、左ベルト第9番目)、「ベル」図柄(例えば、左ベルト第8番目)、「チェリー」図柄(例えば、左ベルト第4番目)がある。そして、各リール42L、42M、42Rに巻かれるベルトにおいて、各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
なお、リールユニット41の各リール42L、42M、42Rは識別情報を可変表示する可変表示手段の一例であり、主表示部を構成する。但し、可変表示手段はこれ以外の構成であってもよい。例えば、ベルトを自転させるのではなく周回させるタイプ等の他の機械的なリール構成としてもよく、また、機械的なリール構成に代えて、或いはこれに加えて、液晶表示器、ドットマトリックス表示器等の電気的表示により識別情報を可変表示させるものを設けてもよく、この場合は表示形態に豊富なバリエーションをもたせることが可能となる。
また、各リール42L、42M、42Rの内側には、各リール42L、42M、42Rのベルトを内側から照らすバックライト装置100L、100M、100Rが配置されている。
これらバックライト装置100L、100M、100Rは、図8(a)に示すように、各リール42L、42M、42Rと1対1に対応させて取り付けられており、左バックライト装置100L、中バックライト装置100M及び右バックライト装置100Rから構成される。各バックライト装置100L、100M、100Rは、リールユニット41内において、前述したように、各リール42L、42M、42Rに対応させて配置された各モータプレート53L、53M、53Rの側面の遊技パネル30側に取り付けられている。そして、各バックライト装置100L、100M、100Rは、上下方向にみて同じ位置に配置されている。なお、図8(a)は、各リール42L、42M、42Rを取り除いた状態におけるリールユニット41周辺を拡大して示す斜視図である。また、以下の説明で用いる図8(b)は左バックライト装置100Lの正面図である。この図8(b)では、各バックライト装置100L、100M、100Rがいずれも同一構造であるため、左バックライト装置100Lを代表として描いている。
図8(b)に示すように、左バックライト装置100Lは、前方側が開放された箱形状であって上下方向の長さ及び左右方向の長さが表示窓31L(図1)とほぼ同じ長さであるベース101Lを備えている。ベース101Lは、その開口領域を区切る隔壁が等間隔に上下に2個形成されていることにより、第1開口領域102L、第2開口領域103L及び第3開口領域104Lが、それぞれ上段、中段及び下段に並ぶ構成となっている。そして、前面扉12を閉じた状態においては、各開口領域102L、103L、104Lは、表示窓31Lの上段、中段及び下段のそれぞれに対応した位置の後方に配置される。具体的には、第1開口領域102Lは表示窓31Lの上段付近の後方に配置し、第2開口領域103Lは表示窓31Lの中段付近の後方に配置し、第3開口領域104Lは表示窓31Lの下段付近の後方に配置する。また、第1開口領域102Lの開口前面は若干上方を向いており、第3開口領域104Lの開口前面は若干下方を向いている。従って、ベース101Lの側面は遊技パネル30側に向けて膨らんだ円弧状となっている。
これら各開口領域102L、103L、104Lには、発光ダイオードからなる4個ずつのバックライト105が前方に向けて起立するように配設されている。そして、各開口領域102L、103L、104Lにおけるバックライト105は、所定間隔を隔てて上下2列に分けて2個ずつ配置されており、各列のバックライト105は所定間隔を隔てて水平となるように並んでいる。即ち、左バックライト装置100Lには、第1開口領域102Lの上の列である第1ラインL1及び下の列である第2ラインL2並びに第2開口領域103Lの上の列である第3ラインL3及び下の列である第4ラインL4並びに第3開口領域104Lの上の列である第5ラインL5及び下の列である第6ラインL6というように、隔壁を挟んで上下方向に合計6列のバックライト105のラインが存在することとなる。そして、中バックライト装置100M及び右バックライト装置100Rにも合計6列のバックライト105のラインが存在しており、上述したように、各バックライト装置100L、100M、100Rは、上下方向にみて同じ位置に配置されているので、各バックライト装置100L、100M、100Rの各ラインL1〜L6は、それぞれ同一ライン上に位置することとなる。即ち、ラインL1は、各バックライト装置100L、100M、100Rの第1開口領域102L、102M、102Rの上の列に配設された合計6個のバックライト105を水平に結んだラインということになる。他の各ラインL2〜L6についても同様である。また、各バックライト105は、各々のラインL1〜L6毎に制御される。従って、各々のラインL1〜L6毎にバックライト105の点灯及び消灯が行われる。
各ラインL1〜L6上のバックライト105が点灯することにより、各リール42L、42M、42Rのベルトのそれぞれ異なる位置が後方から照らされることとなる。なお、上述したように、各ベース101L、101M、101Rが隔壁により3つの開口領域102〜104に区分されている。従って、第1ラインL1及び第2ラインL2上のバックライト105が点灯した場合には、表示窓31L、31M、31Rの上段に対応した位置付近のベルトの内側面のみが照らされ、表示窓31L、31M、31Rの中段及び下段に対応した位置付近のベルトの内側面は照らされない。これは他のラインL3〜L6上のバックライト105が点灯した場合も同様である。上述したように、ベルトは照射された光をある程度透過することができる材質の材料により形成されているので、バックライト105によってベルトが後方から照らされると、ベルトを透過した光が表示窓31L、31M、31Rを介して遊技者に視認される。また、各リール42L、42M、42Rが回転しているときは、点灯しているバックライト105の前方を通過するベルトに付された図柄が強調されることとなる。
遊技パネル30には、図1に示すように、各表示窓31L、31M、31Rを結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが付されている。勿論、最大組合せライン数を6以上としてもよく、5未満としてもよく、所定条件に応じて最大組合せライン数を変更するようにしてもよい。これら各組合せラインに対応して、表示窓31L、31M、31R群の正面から見て左側には有効ライン表示部32、33、34が設けられている。第1有効ライン表示部32は組合せラインのうち中央の横ライン(中央ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第2有効ライン表示部33は組合せラインのうち上下の横ライン(上ライン及び下ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第3有効ライン表示部34は組合せラインのうち一対の斜めライン(右下がりライン及び右上がりライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合に入賞となり、予め定められたメダル払出処理や特定遊技への移行処理などが実行される。
ここで、入賞となった場合の各図柄に関する払出枚数について説明する。小役図柄に関し、「スイカ」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、「ベル」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には8枚のメダル払出、左リール42Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には2枚のメダル払出が行われる。即ち、中リール42M及び右リール42Rの「チェリー」図柄はメダル払出と無関係である。また、「チェリー」図柄に限っては、他の図柄との組合せとは無関係にメダル払出が行われるため、左リール42Lの複数の有効ラインが重なる位置(具体的には上段又は下段)に「チェリー」図柄が停止した場合には、その重なった有効ラインの数を乗算した分だけのメダル払出が行われることとなり、結果として本実施の形態では4枚のメダル払出が行われる。
また、その他の図柄に関しては、第1特別図柄(ビッグボーナス図柄)の組合せである「7」図柄又は「青年」図柄が同一図柄にて有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、第2特別図柄(レギュラーボーナス図柄)の組合せである「BAR」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にも15枚のメダル払出が行われる。なお、本実施形態においては、例えば「7」図柄と「チェリー」図柄とが同時に成立する場合が生じ得るが、かかる場合におけるメダル払出は15枚である。これは、1回のメダル払出における上限枚数が15枚に設定されているためである。
更に、第3特別図柄の組合せである「リプレイ」図柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にはメダル払出は行われない。その他の場合、即ち有効ライン上に左リール42Lの「チェリー」図柄が停止せず、また有効ライン上に左・中・右と同一図柄が揃わない場合には、一切メダル払出は行われない。
遊技パネル30の下方左側には、図1に示すように、各リール42L、42M、42Rを一斉(同時である必要はない)に回転開始させるために操作されるスタートレバー71が設けられている。スタートレバー71はリール42L、42M、42Rを回転開始、すなわち可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。スタートレバー71は、遊技者がゲームを開始するときに手で押し操作するレバーであり、手が離れたあと元の位置に自動復帰する。メダルが投入されているときにこのスタートレバー52が操作されると、各リール42L、42M、42Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー71の右側には、回転している各リール42L、42M、42Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ72、73、74が設けられている。各ストップスイッチ72、73、74は停止対象となるリール42L、42M、42Rに対応する表示窓31L、31M、31Rの下方にそれぞれ配置されている。ストップスイッチ72、73、74はリール42L、42M、42Rの回転に基づく可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。各ストップスイッチ72、73、74は、各リール42L、42M、42Rが定速回転となると停止させることが可能な状態となり、このような状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、回転が停止すると消灯されるようになっている。
表示窓31L、31M、31Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入器75が設けられている。メダル投入器75は投資価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入器75が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、投資価値を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
メダル投入器75から投入されたメダルは、図3に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ84によって貯留用通路81か排出用通路82のいずれかへ導かれる。
図9は、セレクタ84の内部構造を示す図である。なお、図中の2点鎖線は、理解を容易なものとするためにメダルの通過経路を示したものである。セレクタ84には、メダル投入器75から投入されたメダルを貯留用通路81へ導くための案内通路85が形成されている。案内通路85は、メダルが1列で通行可能なようにして、図の上端部から右下部にかけて弧を描くような曲線状に形成されている。より詳しくは、セレクタ84を構成するセレクタボディには、図の手前側に突出する突条85aが設けられており、その突条85aに沿って案内通路85が形成されている。これにより、案内通路85に到達したメダルは、突条85a上を転がるようにして下流方向へ流れることとなる。
メダル通路切替部材83は、案内通路85の上流部に設けられ該案内通路85に対して出没可能な通路切替片83aと、この通路切替片83aを動作させるためのソレノイド(図示略)とを有している。ソレノイドの非励磁時には案内通路85内に通路切替片83aが突出し、貯留用通路81へのメダルの流れが阻害される。これにより、メダルは前記突条85aを乗り越えるようにして下方に落下し、排出用通路82に導かれる。また、ソレノイドの励磁時には案内通路85外に通路切替片83aが没する。これにより、メダルは案内通路85に沿って流れ、貯留用通路81に導かれる。
通路切替片83aの下流側には、メダルの通過を検出する第1投入メダル検出センサ86と、第2投入メダル検出センサ87とが案内通路85の上流下流に並ぶようにして近接配置されている(少なくとも1時期において同一メダルを同時に検出する状態が生じる程度の近接状態とする)。メダル通路切替部材83のソレノイド非励磁時には、メダルは案内通路84の途中から下方に落下するため、各投入メダル検出センサ86,87によりメダルの通過が検出されることがない。一方、メダル通路切替部材83のソレノイド励磁時には、各投入メダル検出センサ86、87によりメダルの通過が順次検出される。
そして、貯留用通路81に導かれたメダルは、筐体11の内部に収容されたホッパ装置91へと導かれる。一方、排出用通路82に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口17からメダル受け皿18へと導かれ、遊技者に返還される。
メダルを遊技者に付与する払出手段としてのホッパ装置91は、図3及び図5に示すように、メダルを貯留する貯留タンク92と、メダルを遊技者に払い出す払出装置93とより構成されている。払出装置93は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路82の中央右部に設けられた開口94へメダルを排出し、排出用通路82を介してメダル受け皿18へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置91の右方には、貯留タンク92内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク95が設けられている。ホッパ装置91の貯留タンク92内部には、この貯留タンク92から予備タンク95へとメダルを排出する誘導プレート96が設けられている。したがって、誘導プレート96が設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合には、誘導プレート96を介してメダルが予備タンク95に貯留されることとなる。
メダル投入器75の下方には、ボタン状の返却スイッチ76(図1)が設けられている。返却スイッチ76は、メダル投入器75に投入されたメダルがセレクタ84内に詰まった際に押されるスイッチであり、このスイッチが押されることによりセレクタ84が機械的に連動して動作され、当該セレクタ84内に詰まったメダルがメダル排出口17より返却されるようになっている。
表示窓31L、31M、31Rの下方左側には、図1に示すように、投資価値としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するためのボタン状の第1クレジット投入スイッチ77が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ77の左方には当該スイッチ77よりも小さなボタン状のスイッチとして、第2クレジット投入スイッチ78及び第3クレジット投入スイッチ79が設けられている。第2クレジット投入スイッチ78はクレジットされた仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ79は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ77〜79は前記メダル投入器75とともに投資価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入器75が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し各クレジット投入スイッチ77〜79は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、投資価値を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
なお、第1クレジット投入スイッチ77は、1ゲームにつき投入できるメダル最大数(3枚)に達していないことを報知するため、図示しない発光部材としてのランプが内蔵されている。当該ランプは、第1クレジット投入スイッチ77のスイッチ操作が有効である状況時において点灯されて当該スイッチ77の操作を促すが、クレジットされた仮想メダルが存在しない場合や既に3枚のメダル投入がなされている状況下では消灯される。ここで、上記点灯に代えて、点滅させてメダル投入の促しを遊技者に一層分かり易くしてもよい。
スタートレバー71の左側には、ボタン状の切換スイッチ80が設けられている。切換スイッチ80は、1度押されるとオン状態になり、もう1度押されるとオフ状態になり、その後押下操作が行われるごとにオンオフが切り替わるトグル式に構成されている。切換スイッチ80は、メダル投入器75に必要量より多く投入された投入メダルや、所定の遊技の結果遊技者に返還される獲得メダルの取扱形式を変更するために操作される。
切換スイッチ80がオン状態のときには、所定の最大値(例えばメダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルがクレジットメダルとして貯留記憶されるように設定された「クレジットモード」となる。切換スイッチ80がオフ状態のときには、余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルを現実のメダルとして払い出すように設定された「ダイレクトモード」となる。なお、クレジットモードからダイレクトモードに切り換えられた際にクレジットメダルがある場合には、その分のクレジットメダルが現実のメダルとして払い出される。このように、遊技者はクレジットモードとダイレクトモードとを切り換えることにより自身の好みに応じた形式で遊技を実行することができる。かかる切換スイッチ80は投入価値及び遊技価値の取扱形式を切り換える切換操作手段を構成する。また、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、切換スイッチ80は貯留記憶された遊技価値を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。なお、切換スイッチ80の操作により「クレジットモード」と「ダイレクトモード」とを切り換えるように構成する他、常に「クレジットモード」としておき切換スイッチ80が操作されると貯留記憶された仮想メダルを払い出すだけの精算スイッチとして機能させてもよい。
遊技パネル30の表示窓31L、31M、31Rの下方には、クレジットモード時に有効化されて貯留記憶されたメダル数を表示する残数表示部35と、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別遊技状態の際に例えば残りのゲーム数等を表示するゲーム数表示部36と、獲得メダルの枚数を表示する獲得枚数表示部37と、がそれぞれ設けられている。これら表示部35〜37は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
ここで、メダルがベットされる手順について説明する。ダイレクトモード、クレジットモードのいずれのモードにおいても、遊技の開始時にメダル投入器75からメダルが投入されるとベットされた状態となる。
すなわち、1枚目のメダルがメダル投入器75に投入されると、第1有効ライン表示部32が点灯し、そしてこれに対応する中央ラインが有効ラインとなり、2枚目のメダルがメダル投入器75に投入されると、更に第2有効ライン表示部33が点灯すると共に、これに対応する上ライン及び下ラインを含む合計3本の組合せラインがそれぞれ有効ラインとなり、3枚目のメダルがメダル投入器75に投入されると、更に第3有効ライン表示部34が点灯し、そしてこれに対応する一対の斜めラインを含む合計5本の組合せライン全てが有効ラインとなる。
また、4枚以上のメダルがメダル投入器75に投入されると、3枚を超える余剰メダルは、そのときのモードがダイレクトモードであればセレクタ84により排出用通路82への切替がなされてメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。一方、クレジットモードであればスロットマシン内部に貯蓄されると共に残数表示部35に貯蓄枚数が表示される。この貯留枚数には上限枚数が決められており(例えば50枚)、それを越える枚数のメダルが投入されたときにはメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。
また、クレジットモードにて遊技が行われ且つ残数表示部35に貯留枚数が表示されている場合には、第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79のいずれかが押された際にも仮想メダルが投入されたこととなりベットされた状態となる。
第3クレジット投入スイッチ79が押された際には、仮想メダルが1枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が1つディクリメントされ、第1有効ライン表示部32が点灯して中央ラインが有効ラインとなる。第2クレジット投入スイッチ78が押された際には、仮想メダルが2枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が2つディクリメントされ、第1有効ライン表示部32および第2有効ライン表示部33が点灯して合計3本の組合せラインが有効ラインとなる。第1クレジット投入スイッチ77が押された際には、仮想メダルが3枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が3つディクリメントされ、全ての有効ライン表示部32〜34が点灯して合計5本の組合せラインが有効ラインとなる。
なお、第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79のいずれかが押された際に投入されるべき仮想メダルが貯留されていない場合、例えば残数表示部35の表示が2のときに第1クレジット投入スイッチ77が押された場合等には、残数表示部35の数値が全てディクリメントされて0となり、投入可能な仮想メダル分だけベットされる。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ13と、遊技者に各種情報を与える補助表示部15とが設けられている。補助表示部15は、本実施形態では表示内容の多様化及び表示演出の重厚化を意図して液晶表示器によって構成されているが、ドットマトリックス表示器等の他の表示器を使用してもよい。補助表示部15は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール42L、42M、42Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部15と称している。また、前面扉12の下部には、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ14が設けられている。補助表示部15の背面には上部ランプ13やスピーカ14、補助表示部15、バックライト105、電動モータ223aを駆動させるためのサブ制御装置111が設けられている。なお、上部ランプ13及びスピーカ14の位置や数は、特に以上で説明したものに限られない。
メダル受け皿18の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段プレート16が装着されている。また、メダル受け皿18の左方には、手前側下方に反転可能な灰皿19が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置91の左方には、図3又は図5に示されているように、電源ボックス121が設けられている。電源ボックス121は、電源スイッチ122やリセットスイッチ123や設定キー挿入孔124などを備えている。電源スイッチ122は、主制御装置150を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。
リセットスイッチ123は、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのスイッチである。本スロットマシン10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセットスイッチ123を押しながら電源スイッチ122をオンすると、バックアップデータがリセットされるようになっている。また、電源スイッチ122がオンされている状態でリセットスイッチ123を押した場合には、エラー状態がリセットされる。
設定キー挿入孔124は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔124へ挿入して操作することにより、スロットマシン10の設定状態(当選確率設定処理)を「設定1」から「設定6」まで変更できるようになっている。
リールユニット41の上方には、図5に示すように、主制御装置150が筐体11の背板11cに取り付けられている。主制御装置150は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを一時的に記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロック回路等を含む主基板を具備している。
なお、主制御装置150の構成及び筐体11への取り付け方の詳細については、後述する。
次に、スロットマシン10の電気的構成について、図10のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置150には、演算処理手段であるCPU151を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU151には、電源ボックス121の内部に設けられた電源装置161の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路154や、入出力ポート155などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置150は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置150の入力側には、スタートレバー71の操作を検出するスタート検出センサ71a、各ストップスイッチ72、73、74の操作を個別に検出するストップ検出センサ72a、73a、74a、メダル投入器75から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ75a、各クレジット投入スイッチ77、78、79の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ77a、78a、79a、切換スイッチ80の操作を検出する切換検出センサ80a、各リール42の回転位置(原点位置)を個別に検出するリールインデックスセンサ55、ホッパ装置91から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ91a、リセットスイッチ123の操作を検出するリセット検出センサ123a、設定キー挿入孔124に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ124a、鉤金具22と支持金具23との間の解除又は係止を検知する開閉センサ27等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート155を介してCPU151へ出力されるようになっている。
なお、投入メダル検出センサ75aは実際には複数個のセンサより構成されている。主制御装置150は第1センサと第2センサとがオン/オフされる順序を監視し、第1及び第2センサが共にオフ、第1センサのみオン、第1及び第2センサが共にオン、第2センサのみオン、第1及び第2センサが共にオフという順序通りになった場合で、かつ各オン/オフ切換に移行する時間が所定時間内である場合にのみメダルが正常に取り込まれたと判断し、それ以外の場合はエラーとする。このようにするのは、メダルを投入メダル検出センサ75a付近で往復動させてメダル投入と誤認させる不正を防止するためである。
また、主制御装置150の入力側には、入出力ポート155を介して電源装置161に設けられた停電監視回路161bが接続されている。電源基板161には、主制御装置150を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部161aや、上述した停電監視回路161bなどが搭載されている。
停電監視回路161bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ122による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路161bは、電源部161aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU151と入出力ポート155のそれぞれに供給され、CPU151ではこの停電信号を認識することにより後述する停電時処理が実行される。
電源部161aからは出力電圧が22ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置150などの制御系における駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されており、この安定化電圧が出力されている時間としては、主制御装置150による停電時処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置150の出力側には、各有効ライン表示部32、33、34、残数表示部35、ゲーム数表示部36、獲得枚数表示部37、各リール42L、42M、42Rを回転させるための各ステッピングモータ61(61L、61M、61R)、セレクタ84に設けられたメダル通路切替部材83、ホッパ装置91、サブ制御装置111、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板171等が入出力ポート155を介して接続されている。
サブ制御装置111は、上部ランプ13やスピーカ14、補助表示部15、バックライト105を駆動させるための制御装置である。そして、例えば、図11に示すように、これらの上部ランプ13、スピーカ14、補助表示部15、バックライト105を駆動させるため、および、本実施形態における開閉検知処理を行うためのCPU112、ROM113、RAM114、クロック回路115,入出力ポート116等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置150からの信号を受け取った上で、サブ制御装置111が独自に上部ランプ13、スピーカ14及び補助表示部15を駆動制御する。従って、サブ制御装置111は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置150との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。なお、各種表示部32〜37をサブ制御装置111が制御する構成としてもよい。
また、本実施形態においては、開閉センサ27が設けられており、開閉センサ27は、サブ制御装置111に接続されている。なお、本実施形態における開閉検知処理については後述する。
上述したCPU151には、このCPU151によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM152と、このROM152内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM153のほかに、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM152とRAM153によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図16〜図26に示される各種のフローチャートに示される処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM152に記憶されている。
RAM153は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM153には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリアが設けられている。なお、このような電源装置161に限られず、例えば、コンデンサ等の蓄電装置を主制御装置150に接続しておくようにすることも可能である。
バックアップエリアは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ122の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ122の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電時処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、CPU151のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路161bからの停電信号が入力されるように構成されており、停電等の発生に伴う停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
なお、本実施形態においては、サブ制御装置111のRAM114についても、電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっているが、このような態様に限定されず、例えば、サブ制御装置111にコンデンサ等の蓄電装置を接続しておくことも可能である。
次に、本実施形態における開閉検知処理を説明する。
図12は、本実施形態における開閉検知処理を行うための主制御装置150の機能ブロック図である。
図示するように主制御装置150は、制御部131と、記憶部132と、を備えている。
制御部131は、センサ検知部131aと、センサコマンド生成部131bと、を備えている。
センサ検知部131aは、入出力ポート155を介して開閉センサ27における検知信号の状態を取得し、取得した検知信号がON信号であるか、OFF信号であるか、を特定し、後述するセンサ状態記憶領域132aにON信号又はOFF信号の別を識別可能に記憶する。なお、本実施形態においては、検知信号の状態を、前回取得した状態と、今回取得した状態と、を特定して、センサ状態記憶領域132aに記憶する。
ここで、本実施形態においては、センサ検知部131aは、周期的(本実施形態では10ms毎)に開閉センサ27における信号の状態を取得するようにしている。
そして、センサ検知部131aは、取得した検知信号がON信号からOFF信号に切り替わったと判断した場合には、後述するセンサコマンド生成部131bにサブ制御装置111へのセンサコマンドの生成を指示する。
センサコマンド生成部131bは、センサ検知部131aからセンサコマンドの生成指示を受けて、後述するパラメータ記憶領域132bからパラメータを読み込み、読み込んだパラメータに「1」をインクリメントする。そして、このようにしてインクリメントしたパラメータをセンサコマンドであることを識別する識別情報に添付してセンサコマンドを生成し、入出力ポート155を介してサブ制御装置111に出力する。
例えば、コマンドの先頭の1バイト目にセンサコマンドであることを識別するための識別情報を格納し、コマンドの先頭から2バイト目以降にパラメータを格納することによりセンサコマンドを生成する。
また、センサコマンド生成部131bは、このようにしてインクリメントしたパラメータをパラメータ記憶領域132bに記憶する。
記憶部132は、センサ状態記憶領域132aと、パラメータ記憶領域132bと、を備えている。
センサ状態記憶領域132aには、開閉センサ27より取得した検知信号が、ON信号であるか、または、OFF信号であるか、を特定する情報が格納される。ここで、本実施形態においては、開閉センサ27より検知信号を取得する毎に、前回取得した状態と、今回取得した状態と、を保持するようにされている。
パラメータ記憶領域132bには、サブ制御装置111に出力したパラメータを特定する情報を記憶する。本実施形態においては、センサコマンド生成部131bから送られてきたパラメータを記憶する。なお、パラメータ記憶部132bに記憶されているパラメータの初期値は「0」に設定しておき、センサコマンド生成部131bからパラメータが送られてくる毎に、いわゆる上書きして記憶する。
以上のように構成される主制御装置150での機能については、例えば、図10に示すCPU151、ROM152及びRAM153により実現される。具体的には、制御部131については、ROM152に記憶されている所定のプログラムをRAM153に読み出し、CPU151で実行することにより実現され、また、記憶部132は、RAM153に所定のデータを記憶することにより実現される。
なお、本実施形態においては、少なくともパラメータ記憶領域132bに記憶したパラメータについては、電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されて、スロットマシン10の電源が落とされた場合でもデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。
図13は、本実施形態における開閉検知処理を行うためのサブ制御装置111の機能ブロック図である。
図示するようにサブ制御装置111は、制御部141と、記憶部142と、を備えている。
制御部141は、センサ検知部141aと、センサコマンド処理部141bと、を備えている。
センサ検知部141aは、入出力ポート116を介して開閉センサ27より検知信号を取得すると、取得した検知信号がON信号であるか、OFF信号であるか、を特定し、後述するセンサ状態記憶領域142aにON信号又はOFF信号の別を識別可能に記憶する。
そして、センサ検知部141aは、取得した検知信号によりON信号からOFF信号に切り替わったことを検知した場合には、後述するセンサコマンド処理部141bにセンサコマンドの処理を指示する。
なお、本実施形態においては、センサ検知部141aは、周期的(本実施形態では10ms毎)に開閉センサ27における信号の状態を取得するようにしている。
センサコマンド処理部141bは、センサ検知部141aからセンサコマンドの処理指示を受けて、主制御装置150からのセンサコマンドを受信しているか否かを確認する。
本実施形態においては、センサコマンド処理部141bは、センサ検知部141aからセンサコマンドの処理指示を受けてから予め定められた期間(ここでは、10ms)の経過後に、入出力ポート116を介して主制御装置150よりセンサコマンドを受信しているか否かを確認する。そして、このようなセンサコマンドを受信していない場合には、後述するエラー報知設定処理を行う。
一方、入出力ポート116を介してセンサコマンドを受信している場合には、センサコマンド処理部141bは、センサコマンドの2バイト目以降に格納されているパラメータと、パラメータ記憶領域142cに記憶されているパラメータに「1」をインクリメントしたものと、を比較し、これらが一致しない場合にも、後述するエラー報知設定処理を行う。
なお、受信したパラメータについてはパラメータ記憶領域142cに記憶される。これは、一度エラーが出てしまうと、次回の検知でもエラーが出てしまうからである。
記憶部142は、センサ状態記憶領域142aと、受信フラグ記憶領域142bと、パラメータ記憶領域142cと、を備えている。
センサ状態記憶領域142aには、開閉センサ27より取得した検知信号が、ON信号であるか、または、OFF信号であるか、を特定する情報が格納される。ここで、本実施形態においては、開閉センサ27から検知信号を取得する毎に、ON信号又はOFF信号の別を特定する情報が記憶される。
受信フラグ記憶領域142bには、主制御装置150からのセンサコマンドを受信したか否かを特定する情報が記憶される。ここでは、センサコマンドを受信すると、受信フラグ記憶領域142bに所定の情報(「ON」情報又は「OFF」情報)が記憶されるようになっている。
パラメータ記憶領域142cには、主制御装置150から受信したセンサコマンドに含まれるパラメータを特定する情報を記憶する。本実施形態においては、センサコマンド処理部141bから送られてきたパラメータを記憶する。なお、パラメータ記憶部142cに記憶されているパラメータの初期値は「0」に設定しておき、センサコマンド処理部141bからパラメータが送られてくる毎に、いわゆる上書きして記憶する。
なお、パラメータ記憶領域142cに記憶されるパラメータについては、主制御装置150からの設定変更操作やRAMクリア操作により変更又は消去を行うことができないようにすることが望ましい。このようにすることで、不正な主制御装置150が取り付けられ、当該主制御装置150によってサブ制御装置111の設定が変更されてエラーを検知することができなくなってしまうことを防止することができる。
センサコマンド処理部141bで行うエラー報知設定処理は、入出力ポート116を介して、上部ランプ13、スピーカ14及び補助表示部15を制御して、予め定められた時間、上部ランプ13を点滅させ、スピーカ14から特定のエラー通知音を鳴らし、補助表示部15に特定の表示を表示する処理である。なお、これらの処理については、予め定められた時間を経過するまでは、主制御装置150からのリセットや設定変更等によるエラー解除によっても停止することができないようにしておくことで、確実に報知することができるようになる。
以上のように構成されるサブ制御装置111での機能については、例えば、図11に示すCPU112、ROM113及びRAM114により実現される。具体的には、制御部141については、ROM113に記憶されている所定のプログラムをRAM1114に読み出し、CPU112で実行することにより実現され、また、記憶部142については、RAM114に所定のデータを記憶することにより実現される。
なお、本実施形態においては、少なくともパラメータ記憶領域142cに記憶したパラメータについては、電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されて、スロットマシン10の電源が落とされた場合でもデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。このようにすることで、電源を切ることで、パラメータがリセットされてしまうことがなくなり、電源が切られているときに不正な主制御装置150が取り付けられたとしても、電源を入れて前面扉12を閉じる際に、不正な主制御装置150が取り付けられたことを確実に検知することができるようになる。
図14及び図15は、本実施形態における開閉検知処理を説明するためのシーケンス図である。ここで、図14は、サブ制御装置111において主制御装置150からのセンサコマンドを受信なかった場合の処理であり、図15は、サブ制御装置111において主制御装置150からのセンサコマンドを受信した場合の処理である。
まず、図14において、開閉検出センサ27は、鉤金具22と支持金具23との間の解除又は係止を検知すると(S1001)、ON信号又はOFF信号の切換を行う(S1002)。ここで、本実施形態では、ON信号とOFF信号とは、異なる電圧の信号により識別することができるようにしており、本シーケンスでは、ON信号からOFF信号に切り替わったものとする。
そして、サブ制御装置111のセンサ検知部141aは、特定の周期(本実施形態では、10ms)で開閉センサ27における検知信号を確認している(S1003)。
そして、サブ制御装置111のセンサ検知部141aは、ON信号からOFF信号に切り替わったことを検出すると(S1004)、センサ検知部141aは、センサコマンド処理部141bにセンサコマンド処理を指示し、センサコマンド処理部141bでは、予め定められた期間(ここでは、10ms)の経過を待ち、センサコマンドの受信確認を行う(S1005)。
そして、センサコマンド処理部141bは、主制御装置150からのセンサコマンドを受信しない場合には、エラー報知設定処理を行う(S1006)。
次に、図15において、開閉検出センサ27は、鉤金具22と支持金具23との間の解除又は係止を検知すると(S1101)、ON信号又はOFF信号の切換を行う(S1002)。ここで、本実施形態では、ON信号とOFF信号とは、異なる電圧の信号により識別することができるようにしており、本シーケンスでは、ON信号からOFF信号に切り替わったものとする。
そして、主制御装置150のセンサ検知部131aは、特定の周期(本実施形態では、10ms)で開閉センサ27における検知信号を確認している(S1003)。
そして、主制御装置150のセンサ検知部131aは、ON信号からOFF信号に切り替わったことを検出すると(S1005)、センサ検知部131aは、センサコマンド生成部131bにセンサコマンドの生成を指示し、センサコマンド生成部131bでは、パラメータ記憶領域132bからパラメータを読み込み、読み込んだパラメータに「1」をインクリメントしたものを添付したセンサコマンドを生成して(S1106)、サブ制御措置111に出力する(S1107)。
また、サブ制御装置111のセンサ検知部141aも、特定の周期(本実施形態では、10ms)で開閉センサ27における検知信号を確認している(S1004)。
そして、サブ制御装置111のセンサ検知部141aは、ON信号からOFF信号に切り替わったことを検出すると(S1008)、センサ検知部141aは、センサコマンド処理部141bにセンサコマンド処理を指示し、センサコマンド処理部141bでは、予め定められた期間(ここでは、10ms)の経過を待ち、センサコマンドの受信確認を行う(S1009)。
ここで、本シーケンスでは、主制御装置150からセンサコマンドを受信しているため、サブ制御装置111のセンサコマンド処理部141bは、センサコマンドから抽出したパラメータと、パラメータ記憶領域142cに記憶されているパラメータに「1」をインクリメントしたものと、を比較する(S1110)。
そして、これらが一致しない場合には、サブ制御装置111のセンサコマンド処理部141bは、エラー報知設定処理を行う(S1111)。
次に、図16〜図20に示すフローチャートを参照して、主制御装置150で行われる各処理について説明する。主制御装置150で行われる処理として、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的(本実施の形態では、1.49ms周期)に起動されるタイマ割込処理と、NMI端子への停電信号の入力により起動されるNMI割込処理が設定されている。以下の説明では、便宜上、NMI割込処理とタイマ割込処理について説明し、その後にメイン処理について説明する。
図16は、NMI割込処理を示すフローチャートである。停電の発生等により電源が遮断されると、停電監視回路161bから停電信号が出力されて主制御装置150のCPU151に対して出力される。NMI端子を介して停電信号を受信したCPU151によりNMI割込処理が即座に実行される。なお、上述したように主制御装置150においてNMI端子に代えてINT端子を設ける構成とした場合には、停電監視回路161bの停電信号はINT端子に入力される。
NMI割込処理では、まずステップS101において、CPU151内に設けられた使用レジスタのデータをRAM153内に設けられたスタックエリアへ退避する。次に、ステップS102では、停電フラグをRAM153内に設けられた所定のワークエリアにセットする。その後、ステップS103にてスタックエリアへ退避させたデータを再びCPU151に搭載の使用レジスタに復帰させて本ルーチンの処理を終了する。なお、使用レジスタのデータを破壊せずに停電フラグをセット処理可能な場合には、スタックエリアへの退避及び復帰処理を省略することも可能である。
図17は、主制御装置150で定期的(本実施の形態では1.49ms毎)に実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理では、例えば、切換スイッチ80、スタートレバー71、ストップスイッチ72〜74等の操作状態読み込み処理、ホッパ装置91の払出検出センサ91a、セレクタ84の投入メダル検出センサ86、87等の各種センサの監視処理、入賞抽選結果コマンド等のコマンド送信処理等が行われる。
まず、ステップS201に示すレジスタ退避処理では、通常遊技処理(図20参照)で使用している全レジスタの値をスタックエリアへ退避させる。
ステップS202では、停電フラグがオンされているか否かを確認し、停電フラグがオンされている場合(ステップS202においてYes)、図16のNMI割込処理で説明した通り停電の発生であるので、ステップS203に進み停電時の処理を実行する。
本実施の形態において、ステップS203の停電時の処理は、タイマ割込処理のうち特にレジスタ退避処理(ステップS201)の直後に行われることから、他の割込処理を中断することなく実行可能である。従って、例えば各種のコマンドの送信処理中やスイッチの状態(オン又はオフ)の読み込み処理中等のように、各々の処理に割り込んで停電時処理が実行されることはないことから、このようなタイミングで停電時処理が実行されることを考慮した停電時処理のプログラムを作成する必要がない。これにより、停電時処理のプログラムを簡略化して、プログラム容量を削減可能となる。
一方、停電フラグがオンされていなければ(ステップS202においてNo)、停電は発生していないので、ステップS204以降の処理が行われる。
ステップS204では、誤動作の発生を監視するウォッチドッグタイマの値を初期化するウォッチドッグタイマクリア処理を行う。
そして、ステップS205では、CPU151自身に対して割込許可を出す割込終了宣言処理を行う。
ステップS206では、筐体11に収納された各リール42L、42M、42Rのステッピングモータ61L、61M、61Rを回転駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS207では、各種スイッチのオン/オフ状態を読み込むスイッチ状態読み込み処理を行う。
ステップS208では、各種センサの状態を読み込んで、読み込み結果が正常であるか否かを監視するセンサ監視処理を行う。
ここで、ステップS208のセンサ監視処理に含まれる開閉センサ27の監視処理については、図18のフローチャートを用いて説明する。
ステップS209では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ減算処理を行う。
ステップS210では、IN/OUTカウンタ処理を行う。
ステップS211では、サブ制御装置111へコマンドを送信するコマンド出力処理を行う。なお、ステップS208で開閉センサ27における検知が行われた際に生成されるセンサコマンドについてもステップS211で出力される。
ステップS212において、残数表示部35、ゲーム数表示部36及び獲得枚数表示部37にそれぞれ表示されているセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行ってから、ステップS213において、セグメントデータを各表示部35〜37にそれぞれ供給して数字、記号等を表示するセグメントデータ表示処理を行う。
ステップS214では、入出力ポート155から出力データを出力するポート出力処理を行う。
そして、これらの処理の実行後には、ステップS215において、スタックエリアへ退避させた各レジスタの値をそれぞれの対応のレジスタへ復帰させ、ステップS216にて次回のタイマ割込の発生を許容する割込許可処理を行って、タイマ割込処理を終了する。
図18は、開閉センサ監視処理のフローチャートである。
まず、ステップS221において、主制御装置150のCPU151は、取得した検知信号が、ON信号であるか、または、OFF信号であるか、をセンサ状態情報としてRAM153に記憶する。この際、前回のセンサ状態情報と、今回のセンサ状態情報と、を識別可能に記憶する。
そして、ステップS222において、主制御装置150のCPU151は、RAM153に記憶されているセンサ状態情報から、前回取得した検知信号がON信号であるか否か、を判断する。前回取得した検知信号がON信号ではない場合(ステップS222においてNoの場合)には、開閉センサ監視処理を終了し、前回取得した検知信号がON信号である場合(ステップS222においてYesの場合)には、ステップS223に進む。
ステップS223において、主制御装置150のCPU151は、今回取得した検知信号がON信号であるか否か、を判断する。今回取得した検知信号がON信号である場合(ステップS223においてYesの場合)には、開閉センサ監視処理を終了し、今回取得した検知信号がON信号ではない場合(ステップS223においてNoの場合)には、ステップS224に進む。
次に、ステップS224において、主制御装置150のCPU151は、RAM153に記憶されているパラメータを取得して、ステップS225に進む。
ステップS225において、ステップS224で取得したパラメータに「1」をインクリメントする。
そして、ステップS226において、主制御装置150のCPU151は、このようにしてインクリメントしたパラメータをセンサコマンドであることを識別する識別情報に添付してセンサコマンドを生成する。
また、ステップS227において、主制御装置150のCPU151は、インクリメントしたパラメータをRAM153に記憶する。
図19は、電源投入時に主制御装置150で実行される起動処理のフローチャートである。電源スイッチ122がオン操作されてスロットマシン10の電源が投入されると(停電からの復旧による電源入を含む)、この処理が実行される。
まず、初期化処理として、スタックポインタの値を設定し(ステップS301)、割込モードを設定し(ステップS302)、そしてCTC/内蔵レジスタの設定処理を行う(ステップS303)。
初期化処理が終了すると、ステップS304では、設定キーが設定キー挿入孔124に挿入されているか否かを判定する。設定キーが設定キー挿入孔124に挿入されている場合(ステップS304においてYes)、ステップS305に進み、強制的RAMクリア処理を実行して、RAM153の内容をクリアする。但し、本実施形態においては、少なくともRAM153に記憶されているパラメータについてはクリアされずに保持される。
その後、ステップS306で6段階確率設定処理を実行する。6段階確率設定処理では、遊技の当選確率が6段階に切り替えられ、後述する遊技に関わる主要な制御を行う通常処理(図20参照)に移行する。
一方、ステップS304において設定キーが設定キー挿入孔124に挿入されていない場合(ステップS304においてNo)、ステップS307に進み、6段階確率設定値の設定値が正常かどうかを判定する。具体的には、「1」〜「6」の範囲の正常な設定値であり、「0」又は「7」以上でないかどうかを判定する。設定値が正常である場合(ステップS307においてYes)、ステップS308に進み、復電フラグがセットされているかどうかを確認する。復電フラグを確認した場合(ステップS308においてYes)、ステップS309に進み、RAM判定値が正常であるかを確認する。具体的には、RAM153のチェックサム値を調べ、RAM判定値を加味したチェックサムの値が正常の「0」であるかどうかを確認する。RAM判定値を加味したチェックサムの値が「0」である場合(ステップS309においてYes)、RAM153のデータは正常であると判定する。
ステップS309においてRAM判定値が正常であると判定した場合、ステップS310に進み、バックアップエリアに保存されたスタックポインタの値をCPU151のスタックポインタに書き込み、スタックの状態を電源断の前の状態に復帰させる。
次に、ステップS311において、復電処理の実行を伝える復電コマンドを設定する。
その後、ステップS312にて遊技状態として打ち止め及び自動精算設定処理を行い、続いてステップS313にて切換スイッチ80等のスイッチ状態の初期化を行う。
以上の処理の終了後、ステップS314において停電フラグをリセットし、電源断前の番地に戻る。具体的には、タイマ割込処理に復帰し、ウォッチドッグタイマクリア処理(ステップS204)が実行される。
一方、ステップS307〜ステップS309のいずれかのステップにおいてNoであった場合、RAM153のデータが破壊されている等の異常が発生しているので、ステップS315以降の処理に進み、動作禁止処理を行う。具体的には、ステップS315において、次回のタイマ割込処理を禁止し、その後、ステップS316において、入出力ポート155内の全ての出力ポートをクリアして、入出力ポート155に接続された全てのアクチュエータをオフ状態に制御する。そして、ステップS317に進んで、エラー表示を行ってバックアッブエラーの発生を報知して、無限ループに入る。
図20は、図19に示すフローチャートに基づき電源投入後のメイン処理が行われた後に主制御装置150のCPU151により行われる通常処理のフローチャートである。本ルーチンは、主制御装置150のCPU151により繰り返し行われるスロットマシン10の主要な制御処理であり、電源投入後に設定キーが設定キー挿入孔124に挿入されていない場合(ステップS304においてNo)、前回の電源断時の番地に復帰する。一方、電源の投入後に設定キーが設定キー挿入孔124に挿入されている場合(ステップS304においてYes)、図19に示す強制的RAMクリア処理(ステップS305)及び6段階確率設定処理(ステップS306)が行われてから本ルーチンのステップS401に移行する。
まず、ステップS401では、初期化処理として本ルーチンにおいて割込を許可する割込許可の設定が行われて、ステップS402において遊技状態として打ち止め及び自動精算設定処理が行われ、例えば電源ボックス121に設けられた打ち止め有無スイッチ、自動精算有無スイッチ(それぞれ図示せず)の状態をRAM153の所定領域に格納してから、以下に説明する繰り返しルーチンに移行する。
ステップS403ではRAM初期化処理が行われ、RAM153において1回の遊技で使用される領域(RAM153の1回遊技用領域)をクリアする処理が行われる。本ステップでは、例えば、発生したエラーに関する情報、入賞図柄(ハズレを含む)、入賞ライン、入賞獲得メダル数等の入賞に関する情報、遊技で用いた乱数、リール42L、42M、42Rの回転に関する情報等がクリアされる。
RAM153の初期化処理が行われると、ステップS404に進み、スタートレバー71の操作が行われたことを判定する始動装置ON待ち処理が行われる。本ステップでは、スタートレバー71が操作されていない場合、CPU151による制御処理を行うことなく本ルーチンは待機する。ステップS404の処理では、スタートレバー71の操作が行われるまでルーチンが待機しているので、種々の処理が行われる。
例えば、上述のようにスタートレバー71が操作されないことにより所定の時間にわたって遊技が行われなかった場合、補助表示部15上で行われるデモに移行するためのタイマ設定処理を行う。また、当該遊技が再遊技である場合、メダルの自動投入処理を行う(残数表示部35に表示されている数値は変わらない)。一方、再遊技でない場合には、ホッパ装置91の横に設けられた満杯センサ(図示せず)からの検出信号に基づきメダルの満杯を判定する処理を行う。
このような処理の後、タイマ割込処理の中でセンサ監視処理が行われており(ステップS208)、上述したようにホッパ装置91の払出検出センサ91a、スタートレバー71の押し上げ操作又は押し下げ操作を検出するスタート検出センサ71a、ストップスイッチ72〜74の操作を検出するストップ検出センサ72a〜74a、セレクタ84の第一の投入メダル検出センサ86と第二の投入メダル検出センサ87、予備タンク95の予備タンクセンサ等を監視していることから、これらのセンサで異常が発生した場合には、エラー報知を行うためのセンサエラー報知設定処理を行う。
センサエラーが発生していないか、又は所定のセンサエラー報知設定処理を行った後、切換スイッチ80が操作されたのかどうかの判断がなされる。切換スイッチ80が操作されたものと判定した場合、メダルの排出開始にかかる精算排出開始コマンドを生成し、貯留メダルの排出を行うべく貯留メダル排出処理に移行する。
CPU151により行われる貯留メダル排出処理では、例えばRAM153のメダル数記憶エリアに電子的に記憶されているメダル数を読み出し、読み出した数値をホッパ装置91の払出検出センサ91aの検出信号に基づいて1ずつ減算していく。そして、メダル数記憶エリアのメダル数が1ずつ減算する毎にメダル排出コマンドをサブ制御装置111に送信できるようにRAM153のリングバッファに格納する。そして、読み出されたメダル数記憶エリアの数値がゼロとなったときに、ホッパ装置91から排出が終了したものと認識する。このとき、メダルの精算終了にかかる精算排出終了コマンドを生成してRAM153に格納する。
あるいは、CPU151によりメダル数記憶エリアのメダル数が読み出されたときに、CPU151はホッパ装置91から排出させるメダルの枚数を認識できるので、読み出した値をRAM153のリングバッファにそのまま格納して、メダル排出コマンドとしてサブ制御装置111に送信し、メダルが1枚ずつ減算する毎のコマンドを中止するようにしても良い。或いは、CPU151は、精算排出開始コマンドだけをサブ制御装置111側に送信し、精算排出開始コマンドを受けた後の時間の管理をサブ制御装置111側で行う制御手法としても良い。
そして、メダル投入器75からメダルの投入があった場合には、投入枚数の判定処理がなされる。例えば、セレクタ84の第一の投入メダル検出センサ86と第二の投入メダル検出センサ87の検出信号に基づき適正な検出信号であれば、1枚のメダルとして認識する。また、この段階で、メダル排出報知等の所定の報知演出が行われている場合、CPU151はメダルを認識すると、所定の報知演出を強制的に終了させるコマンド(例えば、メダル排出報知強制終了コマンド)を生成する。
そして、例えば、メダル投入器75から1枚〜3枚のメダルが投入されて、投入されたメダルの枚数が規定数に到達した後、スタートレバー71の操作がなされたものと判定した場合には、スタートレバー71が操作された旨の信号がRAM153のリングバッファに格納される。
スタートレバー71が操作された旨の信号は、主制御装置150側において1回の遊技で必ず生成されて、所定のタイミング(ステップS211)でサブ制御装置111側に送信される信号であることから、本発明の遊技数カウント用コマンドを形成する。本発明の遊技数カウント用コマンドは、1回の遊技でサブ制御装置111側に必ず送信されればどのような信号であっても良く、例えばストップスイッチ72〜74が操作された旨の信号も本発明の遊技数カウント用コマンドとするようにしても良い。
また、スタートレバー71の操作がなされたものと判定した場合には、メダルの受け入れを禁止する処理が行われる。例えば、セレクタ84の通路切替片83aを案内通路85に突出させて、メダル受入禁止中に投入されたメダルをメダル排出用通路82に誘導し、前面扉12のメダル排出口17からメダル受け皿18に排出させる処理が行われる。或いは、この段階でも未だにスタートレバー71の操作がなされていない場合には、上述のセンサエラー処理から繰り返して行う。
このようにして、エラーが発生するか、メダルの精算排出が開始されるか、セレクタ84の通路切替片83aの出没処理が行われるか、または、メダルの投入等が行われると、サブ制御装置111にコマンドを送信するために各々の処理で生成されたコマンドがRAM153のリングバッファに格納される。
ステップS404でスタートレバー71が操作されると、ステップS405に進み、乱数作成処理が行われる。具体的には、ステップS404でスタートレバー71の操作がCPU151により認識されると、主制御装置150に搭載された発振器の所定周期に基づきカウントするフリーランニングカウンタ(図示せず)のカウント数をハードウエア的にラッチし、所定のタイミングでCPU151が乱数値として読み出すことによって作成される。このようにしてCPU151に読み出された乱数値はRAM153に格納される。
乱数作成処理が行われると、ステップS406に進んで6段階確率設定処理(ステップS306)で設定された設定値に応じて決められた当選確率に基づき内部抽選処理が行われる。内部抽選処理とは、ステップS405においてRAM153に格納された乱数値に基づいて、ROM152に予め設定されている入賞テーブルの数値範囲との対比によって入賞しているのか否かを決定する処理である。
内部抽選処理で使用される入賞テーブルには、メダルの払い出しが比較的多いビッグボーナス(以下、BBと称する)、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)等の特別役、これらの入賞役と対称的に、メダルの払い出しが比較的少ないチェリー等の一般役(通常、複数種類の入賞役が設定され「小役」と称されている)、このような入賞役に該当せずメダルの払い出しが行われないハズレ、そしてメダルの払い出し自体は行われないが、メダルを投入することなく次の遊技を一回に限り行うことができる再遊技役等の複数種類の入賞役が設定されている。各々の入賞役に対して、その入賞役に当選する割合が、ブリーランニングカウンタにより生成される所定の範囲の乱数に所定の数値範囲にて設定されている。各々の入賞役は、6段階確率設定処理(ステップS306)において設定された当選確率(「設定1」〜「設定6」)に基づいて数値範囲を変えて設定されている。例えば、当選確率の設定値の数字が小さくなるほど、ハズレ以外の入賞役の数値範囲が狭くなるように設定されている。そして、現在設定されている設定値と、内部抽選によって得られた結果を入賞役抽選コマンドとしてRAM153の所定のワークエリアに格納する。そして、入賞役抽選コマンドについても1回の遊技でサブ制御装置111側に必ず送信される信号であることから、本発明の遊技数カウント用コマンドとしても良い。
CPU151において内部抽選処理が行われると、ステップS407に進んで回胴回転初期化処理が行われる。回胴回転初期化処理では、ステップS406の内部抽選結果に基づきリール42L、42M、42Rの回転制御で用いられるドラム制御テーブルの中からテーブル番号を決定する。
そして、ステップS408において前回のリール42L、42M、42Rの回転開始から4.1秒が経過したかどうかの4.1秒経過待ち処理が行われ、具体的には、設定された4.1秒タイマの数値がゼロとなっているかどうかの確認がなされる。本ステップで4.1秒が経過していない場合には、現在の遊技状態を表す状態コマンド(以下、単に「状態コマンド」と称する。)をRAM153に格納し、上部ランプ13等を通じてウエイト処理(即ち、4.1秒待ち)を報知する。
一方、4.1秒経過している場合には、次回の4.1秒経過待ち処理のために4.1秒タイマを設定すると共に、状態コマンドをRAM153に格納し、タイマ割込制御処理の中で投入メダルの枚数を出力できるように(ステップS210)所定の設定を行う。
その後、リール42L、42M、42Rのモータ制御初期化処理が行われ、リール42L、42M、42Rの回転に関するRAMの所定領域を回転開始用に設定する処理が行われる。このような設定が行われると、ステップS206のステッピングモータ制御処理に基づきステッピングモータ61L、61M、61Rの加速処理が実際に開始され、リール42L、42M、42Rの回転が開始される。
リール42L、42M、42Rが実際に回転開始すると、ステップS409に進み回胴回転処理が行われる。本ステップでは、回胴回転処理で用いるRAMの所定領域を初期化し(上述のステップS408)、回胴回転情報コマンドと状態コマンドを格納し、上述のステッピングモータの加速処理に基づきリール42L、42M、42Rが正常回転となるまで待機する。リール42L、42M、42Rの回転が正常回転か否かの判断は、ステッピングモータ制御処理(ステップS206)に基づき加速処理が終了した時点でのインデックス検出によって行われる。インデックス検出に基づきリール42L、42M、42Rの回転が正常回転になったものと判定された場合、スロットマシン10の設定状態が後述する所定の停止操作によりリール42L、42M、42Rの回転を停止させることができる状態であると判定し、回転停止可能である旨の報知を行う。
リール42L、42M、42Rの回転が停止可能状態にある旨の報知は、ストップスイッチ72〜74に内蔵されたランプの発光手法を変化させることにより行われる。例えば、ストップスイッチ72〜74のランプの発光させる色を変更したり、消灯状態であったランプを点灯状態にしたりすることにより報知が行われる。なお、このような報知は、操作が有効となったストップスイッチ72〜74のみにおいて行われる。
そして、有効となったストップスイッチ72〜74が実際に操作されると、ステップS406の内部抽選処理で決定された停止図柄の組み合わせをステップS407で設定したテーブル番号に基づきリール42L、42M、42Rを停止させる処理を行う。本ステップにおいてリール42L、42M、42Rを、テーブル番号で設定されているとおりに停止させることは必ずしも必要なく、例えば、ストップスイッチ72〜74の停止順序や停止位置に応じてテーブル番号を変更し、または、強制的にリール42L、42M、42Rを引き込むような処理を行うようにリール42L、42M、42Rのステッピングモータの駆動制御を行う。リール42L、42M、42Rが停止すると、停止したリール42L、42M、42Rに対応したストップスイッチ72〜74の操作許可が無効となる。
このようなリール42L、42M、42Rの停止処理は、全てのリール42L、42M、42Rが停止するまで行い、リール42L、42M、42Rの回転が停止する毎に対応するストップスイッチ72〜74の操作許可を無効にして、全てのストップスイッチ72〜74の操作許可が無効となった時点で本ステップを終了する。
ステップS409では、リール42L、42M、42Rのいずれかのドラムが停止する毎に、回胴回転情報コマンド、停止図柄コマンドをRAM153に格納する。
全てのリール42L、42M、42Rが停止すると、ステップS410に進んで入賞図柄判定処理が行われ、表示窓31L、31M、31Rを通じて認識可能なリール42L、42M、42Rの図柄がどのような組み合わせにて停止しているのかを判定する。
本ステップでは、まず遊技状態に応じて有効ラインを判断する。具体的には、5本ある有効ラインのうちのどのラインが有効なのか遊技状態に基づき判断する。例えば、遊技状態が通常遊技である場合、ベット数に応じて有効ラインが1ライン〜5ラインまでとなり、例えばベット数が3枚であると5ラインの全てが有効ラインとなる。また、遊技状態が役物遊技である場合、ベツト数は1枚で1ラインのみが有効となる。
有効ラインの本数を認識すると、表示窓31L、31M、31Rを通じて認識可能な図柄(9マス分)が有効ライン上でどのような組み合わせにて停止しているのかを各有効ライン毎に判定する。表示窓31L、31M、31Rにおける絵柄は、各リールの各々の絵柄に付されている図柄番号に基づいて認識される。
各有効ライン毎の図柄の組み合わせを認識し、図柄が所定の入賞図柄にて揃っている場合には、入賞図柄として設定し、その入賞図柄に対応した払出枚数をホッパ装置91から払い出すことができるように所定の設定を行う。このとき、有効ライン上に複数の入賞図柄が揃っている場合には、各々の入賞図柄に対応した払出枚数を順次加算していく処理が行われるが、スロットマシン1は1回の払出枚数として規定数(通常15枚)のメダルだけを払い出すように構成されているので、払出枚数を加算して規定数を超過したときには払出枚数を規定数に変更する処理が行われる。また、ステップS406の内部抽選処理により決定した入賞図柄以外の図柄が有効ライン上に停止した場合には、エラーとして認識する。
ステップS410において、認識した入賞図柄、入賞図柄が揃っていた有効ライン及びエラーが発生した場合にはエラーをそれぞれ入賞図柄コマンド、入賞ラインコマンド及びエラーコマンドとしてRAM153に格納する。
次いで、ステップS411に進み、ステップS410において設定された払出枚数に基づき獲得したメダルの払い出しが行われる。ステップS410において払出枚数が0枚である場合、ステップS411は行われることなく次のステップにスキップされる。
そして、ステップS412に進んでステップS410の入賞図柄判定処理にて設定した入賞図柄について再遊技にかかる入賞図柄であるのかどうかを判定する。入賞図柄が再遊技でない場合には本ステップが行われることなくスキップされる。一方、入賞図柄として再遊技が設定されている場合、内部状態を再遊技に設定する等の必要な設定を行い、遊技状態が再遊技である状態コマンドをRAM153に格納する。
現在の内部状態がBB又はRB中である場合、ステップS413に進んで役物作動中の処理を行う。BB中である場合、BB中の獲得することができるメダルの上限の枚数等のチェックを行い、RB中である場合、RBの回数等のチェックを行う。これらのチェックを行うと、内部状態の変更、外部集中端子板171の出力情報の変更等を行う。
そして、本ステップがBB中であり、このBB終了と判断した場合には、特別遊技制御終了コマンドをRAM153に格納にした後、終了ディレイの処理、外部集中端子板171の出力情報クリア処理、打ち止め/自動精算処理(後述するBB自動精算)を行い、B
B用に使用されたRAM153の領域をクリアして本ステップを終了する。
ステップS410の入賞判定処理で設定した入賞図柄がBB又はRBである場合には、ステップS414に進んで役物作動判定処理を行う。本ステップにおいて、入賞図柄がBBである場合、BB開始時のウエイト処理、RAM153の初期化処理、BB中に獲得できるメダルの枚数の設定処理、外部集中端子板171の出力情報の変更処理、RB開始処理等のBBを開始するに当たり必要な処理を行う。一方、RBである場合、RB最大ゲーム数コマンド、RBゲーム数コマンドをRAM153に格納する。
そして、内部状態がBB中やRB中の場合には、ステップS415に進んでゲーム数表示設定処理を行う。具体的には、BB中に獲得できるメダルの枚数を獲得枚数表示部37に表示させる所定の処理を行う。なお、内部状態がBB又はRB以外のときには、獲得枚数表示部37の表示がクリアされる。そして、遊技終了後に、内部状態が変化している(BB中又はRB中での変化等)場合には、状態コマンドをRAM153に格納する。
以上説明したルーチンを終了すると、再びステップS403に戻って本ルーチンが繰り返し行われる。
次に、図21〜図26に示すフローチャートを用いて、サブ制御装置111で行われる各処理について説明する。サブ制御装置111で行われる処理として、所定周期毎に行われるタイマ割込処理と、主制御装置150から送信されてきたコマンドデータを1回の処理で1バイトずつ受信する処理を行うコマンド割込処理と、停電処理と、サブ制御装置111で主として行われるメイン処理と、開閉センサチェック処理と、が設定されている。以下の説明において、便宜上、タイマ割込処理、コマンド割込処理及び停電処理について説明し、その後にメイン処理及び開閉センサチェック処理について説明する。
図21は、サブ制御装置111のCPU112により定期的(本実施の形態においては1.0ms毎)に行われるタイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込処理は、サブ制御装置111において周期的に実行することによりRAM114に割込回数を蓄積して、CPU112により実行されるメイン処理でのタイマ処理(1msタイマ処理)に用いている(図24参照)。
タイマ割込処理が開始されると、まずステップS501において、割込フラグの読み込みを行う。この処理は、本ルーチンの最後に読み込んだ割込フラグをクリアするために行われるものである。
ステップS501において割込フラグが読み込まれると、ステップS502に進み、読み込まれた割込フラグが有効なフラグであるかどうかの確認がなされる。割込フラグが有効でない場合(ステップS502においてNo)、以下に説明する処理が行われることなく本ルーチンは終了する。
一方、割込フラグが有効である場合(ステップS502においてYes)、ステップS503に進んで、割込タイマカウンタに「1」が加算されて、カウンタの値が更新される。
割込タイマカウンタの値が更新されると、ステップS504に進み、次回の割込が行えるように割込フラグがクリアされて、タイマ割込処理を終了する。本ルーチンでは、1.0ms毎に割込があると、割込タイマカウンタのカウント数を単に「1」ずつ加算していき、減算されない限り割込タイマカウンタの更新値はクリアされないように構成されている。
図22は、主制御装置150からコマンドが送信されてきた場合に行われるコマンド割込処理を示すフローチャートである。上述のように、サブ制御装置111は、主制御装置150から送信されてくるコマンドに基づき上部ランプ13、スピーカ14等を制御するように構成され、主制御装置150に対して所定のコマンドを送信できないことから、主制御装置150からのコマンドを確実に受信する必要がある。このような理由から、本ルーチンは、サブ制御装置111において主制御装置150から送信されてきたコマンドを確実に受信するために設けられた制御処理であり、サブ制御装置111において行われる制御処理の中でも優先順位が高く設定されている。
まずステップS601において、受信したストローブが正常であるかどうかのチェックが行われる。本実施の形態において主制御装置150から送信される一のコマンドは少なくとも2バイトで構成されていることから、1のコマンドの先の1バイト目が送信されてきたのかを確認する。これにより、例えば切換スイッチ80等の操作時に発生するチャタリング等のノイズに基づいて本ルーチンによる処理が行われるのを防止することができる。
受信したストローブが正常である場合(ステップS601においてYes)、ステップS602において、送信されてきたコマンドの先頭の1バイトを取得する。そして、ステップS603に進んで、取得したコマンドデータが正常であるかどうかを判断する。
取得したコマンドデータが正常である場合(ステップS603においてYes)、ステップS604に進んで、取得したコマンドデータについて実際にコマンドを受信するコマンド受信処理が行われる。具体的には、コマンド割込処理は、1バイトごとの受信を行うため、ステップS602で取得したコマンドデータが1バイト目なのか又は2バイト目以降なのかを判断してからRAM114の所定のエリアに格納する。上述のように、主制御装置150から送信されてきたコマンドデータを確実に受信する必要があるので、コマンドデータが正常であると判定されたときには、確実に取り込み保持してCPU112により行われるメインの処理(図24参照)でコマンドデータの解析を行うことができるようにする。
ステップS604においてコマンド受信処理が終了すると、ステップS605に進んで、リトライカウンタにリトライ最大数を設定する。ステップS604において本ルーチンの目的である主制御装置150のコマンドデータを受信してサブ制御装置111のRAM114に格納したので、リトライの最大数をリトライカウンタに設定する。
一方、ストローブが正常でない場合(ステップS601においてNo)、上述のようにノイズ等に起因する信号である可能性が高いのでコマンドデータの取得処理を行わずに、ステップS606に進んでステップS605と同様にリトライカウンタにリトライ最大数をセットする。
また、コマンドデータの取得時にコマンドデータが異常であると判定した場合(ステップS603においてNo)、ステップS607に進んで、リトライカウンタに「1」を加算して更新する。
ステップS605〜ステップS607の各々のステップでリトライカウンタの処理を行うと、ステップS608においてリトライカウンタの値が最大値であるかどうかを判定する。上述のように、ステップS605及びステップS606においては、リトライカウンタにリトライ最大数がセットされることから、以下に説明する処理に移行する。一方、ステップS607を経由して移行してきた場合には、リトライカウンタにリトライ最大数(最大値)がセットされていない場合もあるので、リトライカウンタの値を読み出すことによって最大値まで到達しているかどうかを判定する。
リトライカウンタの値が最大値である場合(ステップS608においてYes)、ステップS609に進み、割込フラグ読み込み処理により割込クリアのための読み込みを行い、次いでステップS610に進んで、リトライカウンタの値をクリアし、最後にステップS611で割込フラグをクリアする。
一方、リトライカウンタの値が最大値に到達していない場合(ステップS608においてNo)、ステップS609〜ステップS611までの処理を行うことなく本ルーチンを終了する。リトライカウンタの値が最大値でないことから、最大値となるまで本ルーチンを繰り返すことにより、主制御装置150からコマンドデータの取得を継続して行う。
図22に示したフローチャートに基づきコマンド割込処理を行うと、ステップS604におけるコマンドデータの受信処理に先立って、ステップS601の処理とステップS603の処理の2回にわたってコマンドデータのチェックを行うことにより、ノイズを排除することができ、主制御装置150から送信されたコマンドデータを確実に受けることができる。また、ステップS602において、一度でコマンドデータを取得できなくても、リトライカウンタの値が最大値となるまで本ルーチンを繰り返すことによりコマンドデータの確実な受信を可能にしている。
図23は、図16に示したNMI割込処理により停電処理が開始されるのに同期してサブ制御装置111において行われる停電処理を示すフローチャートである。
まずステップS701において、外部RAM書き込み処理が行われると、ステップS702に進んで、電圧が復帰しているかどうかを判定する。上述したように、停電監視回路161bは電源装置161の電圧を監視しており、所定の電圧(例えば、22ボルト〉未満となった場合に停電監視回路161bからサブ制御装置111のNMI端子(図示せず)に停電信号が送信されるので、所定の電圧以上に電圧が復帰したのかどうかを監視している。電圧が復帰しない場合(ステップS702においてNo)、電圧が復帰するまで待機する。なお、停電信号はNMI端子に代えて、INT端子に送信されるようにしても良い。
一方、電圧が復帰した場合(ステップS702においてYes)、ステップS703に進んで、30ms待機して、更にステップS704に進み電圧が復帰したのかどうかを判定する。なお、本ステップの待機時間は、30msに限らずに種々の時間を設定可能である。
ステップS704では、ステップS702での処理と同様に電圧が所定の電圧に復帰したのかどうかを判定している。電圧が所定の電圧に復帰していない場合(ステップS704においてNo)、ステップS702と同様に電圧が復帰するまで待機する。
一方、電圧が所定の電圧に復帰した場合(ステップS704においてYes)、ステップS705に進み、起動処理を行って、以下に説明するメイン処理に移行する。
図24は、サブ制御装置111のCPU112により行われるメイン処理を示すフローチャートである。本ルーチンは、サブ制御装置111のCPU112により繰り返し行われる主要な制御処理であり、主制御装置150から送信されてきたコマンドを解析し、解析結果に基づいて上部ランプ13、スピーカ14等を制御するのに必要な処理を行う。
まずステップS801において、CPU112により初期化処理が行われる。例えば、CPU112から入出力ポート116を介して上部ランプ13の点灯にかかる信号が出力されたり、補助表示部15に特定の表示をさせる信号が出力されたりする。そして、ステップS802に進み、本ルーチンの主要な処理に先立ってスロットマシン10のシステム状態が電圧低下状態にあるのかどうかを判定する。
システム状態が電圧低下状態にある場合(ステップS802においてYes)、例えば電源スイッチ122のオフ操作に基づきスロットマシン10が電源断となるべく処理が進行していると判断し、以下に説明するルーチンを行わず、図23のフローチャートで示した停電処理に移行する。
一方、システム状態が電圧低下状態でない場合(ステップS802においてNo)、ステップS803に進んで、割込タイマカウンタにカウント数が加算されているかどうかを判定する。図21に示したタイマ割込処理で説明したように、タイマ割込処理では1.0ms毎の周期で起動することによって割込タイマカウンタにカウント数が順次加算されていることから、割込タイマカウンタのカウント数を読み出すことによって割込タイマカウンタが更新されているのかどうかを判定する。
割込タイマカウンタのカウント数が更新されている場合(ステップS803においてYes)、ステップS804に進んで、割込タイマカウンタのカウント数から「1」を減算することによって、カウント数を更新する。そして、ステップS805において割込タイマカウンタから減算した1回分の1msの処理を1msタイマ処理として実行する。
ここで、1msタイマ処理について説明する。図25は、メイン処理の過程で行われる1msタイマ処理を示すフローチャートである。
まずステップS901では、起動時コマンドチェック処理が行われる。例えば、電源スイッチ122のオン操作によりスロットマシン10が起動された後にRAM153のデータが破壊されている等によってエラー表示がなされた場合(図19のステップS317)、主制御装置150のCPU151自身はエラー状態をサブ制御装置111に送信できず、また、サブ制御装置111側でも、主制御装置150からコマンドデータの送信がない旨のコマンドを主制御装置150に出力できない。従って、ステップS901では、所定時間、例えば2秒以内に主制御装置150からのコマンドを受信しない場合、サブ制御装置111のCPU112は、補助表示部15にエラー表示を行ったり、外部集中端子板171を通じて遊技場のホールコンピュータにエラーの発生にかかる信号を送信したりする等して、エラーの発生を周囲に対して報知する制御を行う。
ステップS901において、起動時コマンドチェック処理により正常にコマンドの受信を認識すると、ステップS902に進んで、デバイス制御処理が行われる。具体的には、前回の1msタイマ処理において上部ランプ13の発光データ、報知音データ等の報知演出データの変更処理が行われた場合(後述のステップS907)、報知演出データに基づいて報知等が行えるように上部ランプ13、左右のスピーカ14等に報知演出データをセットする。例えば、CPU112によりROM113の報知音テーブルから音量を一段階大きくした内容の報知音データが読み出されて、スピーカ14の報知音出カコントローラ(図示せず)にセットされる。
ステップS902のデバイス制御処理が行われると、ステップS903に進み、システム状態変更処理が行われる。システム状態には、例えば、電圧低下状態、初期化状態(補助表示部15の初期化待ち状態を含む)等が含まれ、システム状態が変更されたことによりサブ制御装置111上で必要な設定処理が行われる。
次いで、ステップS904に進み、貯留メダル精算処理が行われる。
そして、ステップS905に進み、電圧低下チェック処理によりスロットマシン10の電圧状態のチェックが行われると、ステップS906に進み、10msタイマ処理が行われる。ここでは、10ms毎にタイマ処理を行うようにしているが、より長い周期毎に処理を行ってもよい。
ステップS906の10msタイマ処理が終了すると、ステップS907に進み、演出データ変更処理が行われる。
次に、ステップS908において開閉センサチェック処理を行う。ここでの処理は、図26を用いて後述するが、開閉センサ27からの検知信号でON信号からOFF信号への切り替わりを検知してから所定の時間(ここでは10msとするが、この時間に限定されるわけではない)内に主制御装置150からセンサコマンドを受信するか否かをチェックする。
このようにしてステップS901〜ステップS908までの一連の処理が行われると、本ルーチンは終了する。
図24のメイン処理の説明に戻り、ステップS805の1msタイマ処理が終了すると、ステップS806に進み、システム状態が電圧低下状態であるかどうかの判定がなされる。
システム状態が電圧低下状態である場合(ステップS806においてYes)、ステップS802においてシステム状態が電圧低下状態であると判定したときと同様に停電処理に移行する。
一方、割込タイマカウンタにカウント数が加算されていない場合(ステップS803においてNo)及びシステム状態が電圧低下状態でない場合(ステップS806においてNo)には、ステップS807に進んで、受信コマンドの有無を判定する。
受信コマンドがない場合(ステップS807においてNo)、ステップS809に進んで乱数ベース値を加算することによって更新して、ステップS802に戻る。
一方、受信コマンドがある場合(ステップS807においてYes)、ステップS808に進み、受信コマンドチェック処理が行われ、主制御装置150から送信されてきたコマンドの解析が行われる。
本ルーチンの受信コマンドチェック処理によるコマンドの解析では、最初に受信コマンド別の処理が行われ、受信したコマンドの種別を認識する。上述のように、主制御装置150から送信されてきたコマンドは、サブ制御装置111のCPU112によるコマンド割込処理によってRAM114の所定のワークエリアに格納されていることから(図22参照)、RAM114のワークエリアからコマンドの先頭の1バイト目を読み出し、コマンドの種別を認識する。ここで、本ルーチンにおいてコマンドの種別がセンサコマンドである場合には、図27に示すセンサコマンド処理に進む。
ステップS808の受信コマンドチェック処理により、受信したコマンドの解析が終了すると、ステップS809で乱数ベース値の更新が行われて、ステップS802に戻る。
図26は、開閉センサチェック処理を示すフローチャートである。開閉センサチェック処理は、サブ制御装置111が開閉センサ27からの検知信号を取得した際に行われる。
まず、ステップS911において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているタイマ(カウンタ)の値が「0」となっているか否かを判断する。そして、タイマの値が「0」の場合(ステップS911においてYes)には、ステップS916に進み、タイマの値が「0」ではない場合(ステップS911においてNo)には、ステップS912に進む。
次に、ステップS912において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているタイマの値から「1」を減算する。
そして、ステップS913において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているタイマの値が「0」となっているか否かを判断する。そして、タイマの値が「0」ではない場合(ステップS913においてNo)には、ステップS916に進み、タイマの値が「0」の場合(ステップS913においてYes)には、ステップS914に進む。
ステップS914において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているセンサコマンド受信フラグが「ON」になっているか否かを判断し、「ON」になっていない場合(ステップS914においてNo)には、ステップS915に進み、エラー報知設定処理を行う。一方、「ON」になっている場合(ステップS914においてYes)には、ステップS916に進む。
ステップS916において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているセンサコマンド受信フラグを「OFF」に設定する。
ステップS917において、サブ制御装置111のCPU112は、取得した検知信号がON信号であるか、または、OFF信号であるか、を、センサ状態情報としてRAM114に記憶する。
ステップS918において、サブ制御装置111のCPU112は、センサ状態情報から、前回取得した検知信号がON信号であるか否か、を判断する。前回取得した検知信号がON信号である場合(ステップS918においてYes)には、処理を終了し、前回取得した検知信号がON信号ではない場合(ステップS918においてNo)には、ステップS919に進む。
ステップS919において、サブ制御装置111のCPU112は、今回取得した検知信号がON信号であるか否か、を判断する。今回取得した検知信号がON信号ではない場合(ステップS919においてNo)には処理を終了し、今回取得した検知信号がON信号である場合(ステップS919においてYes)には、ステップS920に進む。
ステップS920において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114にタイマ(カウンタ)10msをセットして、処理を終了する。
図27は、センサコマンド処理を示すフローチャートである。センサコマンド処理は、図24(メイン処理)のステップS808における受信コマンドチェック処理において、センサコマンドの受信を検知した場合に行われる。
まず、ステップS921において、センサコマンドの受信フラグをONにする。
次に、ステップS922において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているセンサコマンドの2バイト目以降に格納されているパラメータを抽出する。
次に、ステップS923において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているパラメータを読み込み、読み込んだパラメータに「1」をインクリメントする。
ステップS924において、サブ制御装置111のCPU112は、ステップS922で抽出したパラメータと、ステップS923でインクリメントしたパラメータと、を比較して、これらが一致するか否かを判断する。そして、これらが一致する場合(ステップS924においてYes)には、ステップS925に進み、これらが一致しない場合(ステップS924においてNo)には、ステップS926に進む。
ステップS925において、サブ制御装置111のCPU112は、ステップS922で抽出したパラメータをRAM114に記憶して、処理を終了する。
ステップS926において、サブ制御装置111のCPU112は、エラー報知設定処理を行う。ここで、本実施形態においては、エラー報知として、予め定められた時間、上部ランプ13を点滅させ、スピーカ14から特定のエラー通知音を鳴らし、補助表示部15に特定の表示を表示するようにしているため、これらの設定をCPU112が行う。
以上のように、本実施形態によれば、主制御装置150の取り替えが不正に行われた際に、確実に報知することができるようになる。
また、不正な主制御装置150が取り付けられ、電源を入れて前面扉12を閉じて遊技を行うような場合にも不正が行われたことを確実に報知することができる。
以上のように、本実施形態を構成したので、主制御装置150が不正に取り替えられた場合には、主制御装置150からサブ制御装置111にセンサコマンドが出力されないため、前面扉12を閉じた際にエラー報知が行われるようになる。
また、不正に取り替えられた主制御装置150からセンサコマンドが出力されるようになっていても、センサコマンドに添付されているパラメータと、サブ制御装置111に記憶されているパラメータと、を一致させるのは非常に困難であるため、前面扉12を閉じた際にエラー報知が行われるようになる。
さらに、本実施形態においては、エラー報知を予め定められた時間が経過するまでは、たとえリセットスイッチ123によっても止めることができないようにされているため、確実に不正行為を報知することができる。
加えて、本実施形態においては、不正な主制御装置150が取り付け遊技を行う際には、電源を入れざるを得ないため、不正な主制御装置150が取り付けられていることを確実に報知することができる。
以上に記載した実施形態においては、開閉センサ27よりON信号が取得された場合に、主制御装置150においてセンサコマンドを生成して、サブ制御装置111に送信し、サブ制御装置111において、主制御装置150からのセンサコマンドの受信の有無をチェックし、受信したセンサコマンドに格納されているパラメータを検証するようにしているが、このような態様に限定されず、例えば、開閉センサ27よりOFF信号が取得された場合にこれらの処理を行うようにしてもよい。このような処理をする場合には、図18に記載された開閉センサ監視処理を、図28に記載された開閉センサ監視処理に替え、図26に記載された開閉センサチェック処理を、図29に記載された開閉センサチェック処理に替えればよい。以下これらの処理について説明する。
図28は、開閉センサ監視処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS231において、主制御装置150のCPU151は、取得した検知信号が、ON信号であるか、または、OFF信号であるか、をセンサ状態情報としてRAM153に記憶する。
そして、ステップS232において、主制御装置150のCPU151は、RAM153に記憶されているセンサ状態情報から、前回取得した検知信号がON信号であるか否か、を判断する。前回取得した検知信号がON信号である場合(ステップS232においてYes)には、開閉センサ監視処理を終了し、前回取得した検知信号がON信号ではない場合(ステップS232においてNo)には、ステップS233に進む。
ステップS233において、主制御装置150のCPU151は、今回取得した検知信号がON信号であるか否か、を判断する。今回取得した検知信号がON信号ではない場合(ステップS233においてNo)には、開閉センサ監視処理を終了し、今回取得した検知信号がON信号である場合(ステップS233においてYES)には、ステップS234に進む。
次に、ステップS234において、主制御装置150のCPU151は、RAM153に記憶されているパラメータを取得して、ステップS235に進む。
ステップS235において、ステップS234で取得したパラメータに「1」をインクリメントする。
そして、ステップS236において、主制御装置150のCPU151は、このようにしてインクリメントしたパラメータをセンサコマンドであることを識別する識別情報に添付してセンサコマンドを生成する。
また、ステップS237において、主制御装置150のCPU151は、インクリメントしたパラメータをRAM153に記憶する。
図29は、開閉センサチェック処理を示すフローチャートである。開閉センサチェック処理は、サブ制御装置111において開閉センサ27からの検知信号を取得した際に行われる。
まず、ステップS931において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているタイマ(カウンタ)の値が「0」となっているか否かを判断する。そして、タイマの値が「0」の場合(ステップS931においてYes)には、ステップS936に進み、タイマの値が「0」ではない場合(ステップS931においてNo)には、ステップS932に進む。
次に、ステップS932において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているタイマの値から「1」を減算する。
そして、ステップS933において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているタイマの値が「0」となっているか否かを判断する。そして、タイマの値が「0」ではない場合(ステップS933においてNo)には、ステップS936に進み、タイマの値が「0」の場合(ステップS933においてYes)には、ステップS934に進む。
ステップS934において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているセンサコマンド受信フラグが「ON」になっているか否かを判断し、「ON」になっていない場合(ステップS934においてNo)には、ステップS935に進み、エラー報知設定処理を行う。一方、「ON」になっている場合(ステップS934においてYes)には、ステップS936に進む。
ステップS936において、サブ制御装置111のCPU112は、取得した検知信号がON信号であるか、または、OFF信号であるか、を、センサ状態情報としてRAM114に記憶する。このとき、前回取得したセンサ状態情報と、今回取得したセンサ状態情報と、を識別可能に記憶しておく。
ステップS937において、サブ制御装置111のCPU112は、センサ状態情報から、前回取得した検知信号がON信号であるか否か、を判断する。前回取得した検知信号がON信号ではない場合(ステップS937においてNo)には、処理を終了し、前回取得した検知信号がON信号である場合(ステップS937においてYes)には、ステップS938に進む。
ステップS938において、サブ制御装置111のCPU112は、今回取得した検知信号がON信号であるか否か、を判断する。今回取得した検知信号がON信号である場合(ステップS938においてYes)には処理を終了し、今回取得した検知信号がON信号ではない場合(ステップS938においてNo)には、ステップS939に進む。
ステップS939において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114にタイマ(カウンタ)10msをセットする。
ステップS940において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されている受信フラグを「OFF」に設定して、処理を終了する。
また、以上に記載した実施形態においては、開閉センサ27からON信号が取得された場合に、主制御装置150において、センサコマンドを生成して、サブ制御装置111に送信し、サブ制御装置111において、主制御装置150からのセンサコマンドの受信の有無をチェックし、受信したセンサコマンドに格納されているパラメータを検証するようにしているが、このような態様に限定されず、例えば、開閉センサ27からON信号が出力された場合に、主制御装置150においてセンサコマンドを生成して、開閉センサ27からOFF信号が出力された場合に、サブ制御装置111において、主制御装置150からのセンサコマンドの受信の有無をチェックし、受信したセンサコマンドに格納されているパラメータを検証するようにこれらの処理を行うようにしてもよい。このような処理をする場合には、図26に記載された開閉センサチェック処理を、図30に記載された開閉センサチェック処理に替えればよい。以下この処理について説明する。
図30は、開閉センサチェック処理を示すフローチャートである。開閉センサチェック処理は、サブ制御装置111において開閉センサ27からの検知信号を取得した際に行われる。
まず、ステップS951において、サブ制御装置111のCPU112は、取得した検知信号がON信号であるか、または、OFF信号であるか、を、センサ状態情報としてRAM114に記憶する。この際、前回のセンサ状態情報と、今回のセンサ状態情報と、をROM114に記憶する。
ステップS952において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されている前回取得した検知信号がON信号であるか否かを判断し、ON信号である場合(ステップS952においてNo)には、ステップS953に進み、一方、ON信号ではない場合(ステップS952においてYes)には、ステップS956に進む。
ステップS953において、サブ制御装置111のCPU112は、今回取得した検知信号がON信号であるか否か、を判断する。今回取得した検知信号がON信号である場合(ステップS953においてYes)にはステップS954に進み、今回取得した検知信号がON信号ではない場合(ステップS953においてNo)には、処理を終了する。
ステップS954において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているセンサコマンド受信フラグが「ON」になっているか否かを判断し、「ON」になっていない場合(ステップS954においてNo)には、ステップS955に進み、エラー報知設定処理を行う。一方、「ON」になっている場合(ステップS954においてYes)には、処理を終了する。
また、ステップS956において、サブ制御装置111のCPU112は、今回取得した検知信号がON信号であるか否か、を判断する。今回取得した検知信号がON信号である場合(ステップS956においてYes)には処理を終了し、今回取得した検知信号がON信号ではない場合(ステップS956においてNo)には、ステップS957に進む。
ステップS957において、サブ制御装置111のCPU112は、RAM114に記憶されているセンサコマンド受信フラグを「OFF」に設定して、処理を終了する。
また、以上に記載した実施形態においては、主制御装置150及びサブ制御装置111に記憶されているパラメータの初期値を「0」に設定しているが、このような態様に限定されず、主制御装置150及びサブ制御装置111において同じ初期値であれば、任意の数値を採用することが可能である。なお、この初期値を各々のスロットマシン10毎に異なる値を使用することも可能であり、例えば、各スロットマシン10において乱数を生成して、生成した乱数を初期値として使用することも可能である。
また、以上に記載した実施形態においては、開閉センサ27においてON信号が取得される毎にパラメータを「1」ずつインクリメントしていくようにしているが、このような態様に限定されず、例えば、ゲーム毎に作成される抽選値(乱数値)を主制御装置150のパラメータ記憶領域132b及びサブ制御装置110のパラメータ記憶領域142cに記憶しておき、開閉センサ27においてON信号が取得される毎に、これらのパラメータが一致するか否かを検証するようにすることも可能である。
例えば、図20のステップS405で生成した乱数値を主制御装置150のパラメータ記憶領域132bに記憶すると共に、図17のステップS211で入賞抽選結果コマンドに当該乱数値をパラメータとして付加してサブ制御装置111へ送信し、サブ制御装置111では、受信した入賞抽選結果コマンドからパラメータを抽出してパラメータ記憶領域142cを記憶しておく。そして、開閉センサ27においてON信号が取得される毎に主制御装置150はパラメータ記憶領域132bからパラメータを抽出してセンサコマンドを生成し、サブ制御装置111に送信し、サブ制御装置111では主制御装置150から送信されてきたパラメータと、パラメータ記憶領域142cに記憶されているパラメータと、を比較し、これらが一致しない場合には、エラー報知設定処理を行う。
なお、このような場合には、図18のステップS225に記載されているように、パラメータに「1」をインクリメントしても、このようなステップを省略することも可能であり、このようなステップを省略した場合には、図27のステップS923での処理も省略する。
なお、この場合においても、パラメータの初期値は、「0」等の予め定めたものを用いて、主制御装置150のパラメータ記憶領域132b及びサブ制御装置111のパラメータ記憶領域142cに記憶すればよい。
このような乱数値をパラメータとすることで、主制御装置150が不正なものに取り替えられた際に、パラメータの値を推測することが困難となり、電源を入れて前面扉12を閉じた際に確実に不正を検知することが可能となる。
また、以上に記載した実施形態においては、開閉センサ27においてON信号が取得される毎にパラメータを「1」ずつインクリメントしていくようにしているが、このような態様に限定されず、例えば、ゲーム毎にパラメータを「1」ずつインクリメントしていくようにすることも可能である。
例えば、図20のステップS405で乱数値が生成される毎に、主制御装置150のパラメータ記憶領域132bに記憶されているパラメータに「1」をインクリメントすると共に、図17のステップS211で入賞抽選結果コマンドに当該パラメータを付加してサブ制御装置111へ送信し、サブ制御装置111では、受信した入賞抽選結果コマンドからパラメータを抽出してパラメータ記憶領域142cを記憶しておく。そして、開閉センサ27においてON信号が取得される毎に主制御装置150はパラメータ記憶領域132bからパラメータを抽出してセンサコマンドを生成し、サブ制御装置111に送信し、サブ制御装置111では主制御装置150から送信されてきたパラメータと、パラメータ記憶領域142cに記憶されているパラメータと、を比較し、これらが一致しない場合には、エラー報知設定処理を行う。
なお、このような場合には、図18のステップS225に記載されているように、パラメータに「1」をインクリメントしても、このようなステップを省略することも可能であり、このようなステップを省略した場合には、図27のステップS923での処理も省略する。
なお、この場合においても、パラメータの初期値は、「0」等の予め定めたものを用いて、主制御装置150のパラメータ記憶領域132b及びサブ制御装置111のパラメータ記憶領域142cに記憶すればよい。
このようなゲーム数をパラメータとすることで、主制御装置150が不正なものに取り替えられた際に、パラメータの値を推測することが困難となり、電源を入れて前面扉12を閉じた際に確実に不正を検知することが可能となる。
このようなゲーム数ではなく、特定の役が当選する毎にパラメータを「1」ずつインクリメントしていくようにすることも可能である。
例えば、図20のステップS406で特定の役に当選したと判定された場合に、主制御装置150のパラメータ記憶領域132bに記憶されているパラメータに「1」をインクリメントすると共に、図17のステップS211で入賞抽選結果コマンドに当該パラメータを付加してサブ制御装置111へ送信し、サブ制御装置111では、受信した入賞抽選結果コマンドからパラメータを抽出してパラメータ記憶領域142cを記憶しておく。そして、開閉センサ27においてON信号が取得される毎に主制御装置150はパラメータ記憶領域132bからパラメータを抽出してセンサコマンドを生成し、サブ制御装置111に送信し、サブ制御装置111では主制御装置150から送信されてきたパラメータと、パラメータ記憶領域142cに記憶されているパラメータと、を比較し、これらが一致しない場合には、エラー報知設定処理を行う。
なお、このような場合には、図18のステップS225に記載されているように、パラメータに「1」をインクリメントしても、このようなステップを省略することも可能であり、このようなステップを省略した場合には、図27のステップS923での処理も省略する。
なお、この場合においても、パラメータの初期値は、「0」等の予め定めたものを用いて、主制御装置150のパラメータ記憶領域132b及びサブ制御装置111のパラメータ記憶領域142cに記憶すればよい。
このような特定の役の当選回数をパラメータとすることで、主制御装置150が不正なものに取り替えられた際に、パラメータの値を推測することが困難となり、電源を入れて前面扉12を閉じた際に確実に不正を検知することが可能となる。
なお、特定の役に当選した場合ばかりでなく、例えば、ハズレになった場合に、パラメータをインクリメントするようにしてもよい。
また、以上に記載した実施形態においては、開閉センサ27においてON信号が取得される毎にパラメータを「1」ずつインクリメントしていくようにしているが、このような態様に限定されず、例えば、セレクタに投入されたコイン数をパラメータとすることも可能である。
例えば、主制御装置150のRAM153のメダル数記憶エリアに記憶されているメダル数をパラメータ記憶領域132bに記憶すると共に、図17のステップS211でパラメータコマンドとして当該メダル数を含めてサブ制御装置111へ送信し、サブ制御装置111では、受信したパラメータコマンドからパラメータを抽出してパラメータ記憶領域142cを記憶しておく。そして、開閉センサ27においてON信号が取得される毎に主制御装置150はパラメータ記憶領域132bからパラメータを抽出してセンサコマンドを生成し、サブ制御装置111に送信し、サブ制御装置111では主制御装置150から送信されてきたパラメータと、パラメータ記憶領域142cに記憶されているパラメータと、を比較し、これらが一致しない場合には、エラー報知設定処理を行う。
なお、このような場合には、図18のステップS225に記載されているように、パラメータに「1」をインクリメントしても、このようなステップを省略することも可能であり、このようなステップを省略した場合には、図27のステップS923での処理も省略する。
なお、この場合においても、パラメータの初期値は、「0」等の予め定めたものを用いて、主制御装置150のパラメータ記憶領域132b及びサブ制御装置111のパラメータ記憶領域142cに記憶すればよい。
このようなメダルの投入数をパラメータとすることで、主制御装置150が不正なものに取り替えられた際に、パラメータの値を推測することが困難となり、電源を入れて前面扉12を閉じた際に確実に不正を検知することが可能となる。
また、このようなセレクタへのメダルの投入数ではなく、例えば、図20のステップS411で払い出したメダルの数をパラメータとすることも可能であり、また、セレクタへのメダルの投入数から図20のステップS411で払い出したメダルの数を差し引いたものをパラメータとすることもできる。これらの場合には、上述のように、これらのパラメータをパラメータコマンドとしてサブ制御装置111に送信すればよい。
また、以上に記載した実施形態においては、開閉センサ27においてON信号が取得される毎にパラメータを「1」ずつインクリメントしていくようにしているが、このような態様に限定されず、例えば、スタートレバー71が押されてからストップスイッチ72が押されるまでの時間をパラメータとすることも可能である。
例えば、主制御装置150のCPU151は、図17のステップS208においてスタートレバー71が押されてからストップスイッチ72が押されるまでの秒数を計測し、ストップスイッチ72が押された際に、計測した秒数をパラメータ記憶領域132bに記憶すると共に、図17のステップS211でパラメータコマンドとして当該秒数を含めてサブ制御装置111へ送信し、サブ制御装置111では、受信したパラメータコマンドからパラメータを抽出してパラメータ記憶領域142cを記憶しておく。そして、開閉センサ27においてON信号が取得される毎に主制御装置150はパラメータ記憶領域132bからパラメータを抽出してセンサコマンドを生成し、サブ制御装置111に送信し、サブ制御装置111では主制御装置150から送信されてきたパラメータと、パラメータ記憶領域142cに記憶されているパラメータと、を比較し、これらが一致しない場合には、エラー報知設定処理を行う。
なお、このような場合には、図18のステップS225に記載されているように、パラメータに「1」をインクリメントしても、このようなステップを省略することも可能であり、このようなステップを省略した場合には、図27のステップS923での処理も省略する。
なお、この場合においても、パラメータの初期値は、「0」等の予め定めたものを用いて、主制御装置150のパラメータ記憶領域132b及びサブ制御装置111のパラメータ記憶領域142cに記憶すればよい。
このようなスイッチが押された秒数をパラメータとすることで、主制御装置150が不正なものに取り替えられた際に、パラメータの値を推測することが困難となり、電源を入れて前面扉12を閉じた際に確実に不正を検知することが可能となる。
なお、スイッチが押された秒数については、このような態様に限定されず、例えば、スタートスイッチ71、スイッチ72〜74、クレジット投入スイッチ77〜79、切換スイッチ80等の任意のスイッチの押圧間隔を計測するようにすることも可能である。
また、電源投入からスタートスイッチ71が押圧されるまでの時間を計測して、この時間をパラメータとすることも可能である。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。ここで、第二の実施形態は、第一の実施形態と比較して、主制御装置150からサブ制御装置111に送信するセンサコマンドに添付するパラメータが異なっている。以下、この異なっている点に関連する事項について説明する。
図31は、本発明の第二の実施形態における主制御装置150の機能ブロック図である。
図示するように主制御装置150は、制御部231と、記憶部232と、を備えている。
制御部231は、センサ検出部131aと、センサコマンド生成部231bと、を備えている。
センサ検知部131aについては、第一の実施形態と同様の処理を行うため説明を省略する。
本実施形態におけるセンサコマンド生成部231bは、センサ検知部131aからセンサコマンドの生成指示を受けると、乱数生成部231cに乱数の生成を指示する。そして、乱数生成部231cで生成された乱数を取得する。
また、センサコマンド生成部231bは、センサ検知部131aからセンサコマンドの生成指示を受けると、パラメータ記憶領域232bからパラメータを読み込む。
そして、センサコマンド生成部231bは、乱数生成部231cで生成した乱数と、パラメータ記憶領域232bから読み込んだパラメータと、をセンサコマンドであることを識別する識別情報に添付して、入出力ポート155を介してサブ制御装置111に出力する。
さらに、センサコマンド生成部231bは、乱数生成部231cから取得した乱数をパラメータとしてパラメータ記憶領域232bに記憶する。
記憶部232は、センサ状態記憶領域132aと、パラメータ記憶領域232bと、を備えている。
センサ状態記憶領域132aには、第一の実施形態と同様に、開閉センサ27から取得した検知信号が、ON信号であるか、または、OFF信号であるか、を特定する情報が格納される。
パラメータ記憶領域232bには、センサコマンド生成部231bから送られてきたパラメータを特定する情報を記憶する。なお、パラメータ記憶領域232bに記憶されているパラメータの初期値は「0」に設定しておき、センサコマンド生成部231bからパラメータが送られてくる毎に、いわゆる上書きして記憶する。
以上のように構成される主制御装置150での機能については、例えば、図10に示すCPU151、ROM152及びRAM153により実現される。具体的には、制御部231については、ROM152に記憶されている所定のプログラムをRAM153に読み出し、CPU151で実行することにより実現され、また、記憶部132は、RAM153に所定のデータを記憶することにより実現される。
なお、本実施形態においても、少なくともパラメータ記憶領域232bに記憶したパラメータについては、電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されて、スロットマシン10の電源が落とされた場合でもデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。
図32は、本実施形態における開閉検知処理を行うためのサブ制御装置111の機能ブロック図である。
図示するようにサブ制御装置111は、制御部241と、記憶部242と、を備えている。
制御部241は、センサ検知部141aと、センサコマンド処理部241bと、を備えている。
センサ検知部141aでの処理は、第一の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
センサコマンド処理部241bは、センサ検知部141aからセンサコマンドの処理指示を受けて、主制御装置150からのセンサコマンドの受信タイミングを計測する。そして、センサコマンド処理部141bは、計測を開始してから予め定められた期間内(本実施形態においては10msであるがこのような期間に限定されるわけではない)に、入出力ポート116を介してセンサコマンドを受信しない場合には、エラー報知設定処理を行う。
一方、計測を開始してから予め定められた期間内に、入出力ポート116を介してセンサコマンドを受信した場合には、センサコマンド処理部241bは、センサコマンドの2バイト目以降に格納されているパラメータと、パラメータ記憶領域242cに記憶されているパラメータと、を比較し、これらが一致しない場合にも、後述するエラー報知設定処理を行う。なお、これらが一致する場合には、受信したセンサコマンドに含まれている乱数をパラメータとしてパラメータ記憶領域242cに記憶する。
なお、センサコマンド処理部241bは、センサコマンドを受信したか否かを受信フラグ記憶領域142bに所定の情報(「ON」情報)が記憶されているか否かにより判断し、センサコマンド処理部241bは、センサコマンドを受信すると、受信フラグ記憶領域142bに記憶されている所定の情報(「OFF」情報)を「ON」に切り替える。
記憶部242は、センサ状態記憶領域142aと、受信フラグ記憶領域142bと、パラメータ記憶領域242cと、を備えている。
センサ状態記憶領域142aには、第一の実施形態と同様に、開閉センサ27から取得した検知信号が、ON信号であるか、または、OFF信号であるか、を特定する情報が格納される。ここでは、前回取得した検知信号と、今回取得した検知信号と、を特定する情報が格納される。
受信フラグ記憶領域142bには、第一の実施形態と同様に、主制御装置150からのセンサコマンドを受信したか否かを特定する情報が記憶される。
パラメータ記憶領域242cには、主制御装置150から受信したセンサコマンドに含まれる乱数をパラメータとして記憶する。なお、パラメータ記憶部242cに記憶されているパラメータの初期値は「0」に設定しておき、センサコマンド処理部241bからパラメータが送られてくる毎に、いわゆる上書きして記憶する。
以上のように構成されるサブ制御装置111での機能については、例えば、図11に示すCPU112、ROM113及びRAM114により実現される。具体的には、制御部241については、ROM113に記憶されている所定のプログラムをRAM1114に読み出し、CPU112で実行することにより実現され、また、記憶部242については、RAM114に所定のデータを記憶することにより実現される。
なお、本実施形態においては、少なくともパラメータ記憶領域242cに記憶したパラメータについては、電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されて、スロットマシン10の電源が落とされた場合でもデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。
以上のように第二の実施形態を構成することにより、センサコマンドの検証を行う数値が乱数で特定されるため、予想することが困難となり、不正に主制御装置150を取り替える行為を確実に発見することができる。
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。ここで、第三の実施形態は、第一の実施形態と比較して、主制御装置150からサブ制御装置111に送信するセンサコマンドに添付するパラメータが異なっている。以下、この異なっている点に関連する事項について説明する。
図32は、本発明の第三の実施形態における主制御装置150の機能ブロック図である。
図示するように主制御装置150は、制御部331と、記憶部332と、を備えている。
制御部331は、センサ検出部131aと、センサコマンド生成部331bと、を備えている。
センサ検知部131aについては、第一の実施形態と同様の処理を行うため説明を省略する。
本実施形態におけるセンサコマンド生成部331bは、パラメータ記憶領域232bからパラメータを読み込み、当該パラメータを予め定められた関数に入力することで第一パラメータを算出する。
この関数としては、パラメータを一つ入力することで出力値を算出することのできるものを任意に選択して使用することができるが、例えば、Y=aXといった一次関数を使用することができる。ここで、Yが第一パラメータであり、Xが入力値としてのパラメータであり、aは任意の係数であり予め定めておく。なお、a=1とすると第一の実施形態と同様になる。
そして、センサコマンド生成部331bは、算出した第一パラメータをセンサコマンドであることを識別する識別情報に添付して、入出力ポート155を介してサブ制御装置111に出力する。
さらに、センサコマンド生成部331bは、読み込んだパラメータに「1」をインクリメントして、パラメータ記憶領域132bに記憶する。
記憶部232は、センサ状態記憶領域132aと、パラメータ記憶領域132bと、を備えており、これらに記憶する情報については第一の実施形態と同様であるため説明を省略する。
以上のように構成される主制御装置150での機能については、例えば、図10に示すCPU151、ROM152及びRAM153により実現される。具体的には、制御部331については、ROM152に記憶されている所定のプログラムをRAM153に読み出し、CPU151で実行することにより実現され、また、記憶部132は、RAM153に所定のデータを記憶することにより実現される。
なお、本実施形態においても、少なくともパラメータ記憶領域132bに記憶したパラメータについては、電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されて、スロットマシン10の電源が落とされた場合でもデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。
図33は、本実施形態における開閉検知処理を行うためのサブ制御装置111の機能ブロック図である。
図示するようにサブ制御装置111は、制御部341と、記憶部142と、を備えている。
制御部341は、センサ検知部141aと、センサコマンド処理部341bと、を備えている。
センサ検知部141aでの処理は、第一の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
センサコマンド処理部341bは、センサ検知部141aからセンサコマンドの処理指示を受けて、主制御装置150からのセンサコマンドの受信タイミングを計測する。そして、センサコマンド処理部141bは、計測を開始してから予め定められた期間内(本実施形態においては10msであるがこのような期間に限定されるわけではない)に、入出力ポート116を介してセンサコマンドを受信しない場合には、後述するエラー報知設定処理を行う。
一方、計測を開始してから予め定められた期間内に、入出力ポート116を介してセンサコマンドを受信した場合には、パラメータ記憶領域に記憶されているパラメータに「1」をインクリメントしたものを入力値として、前述のセンサコマンド生成部331bで使用した関数と同様の関数により第二パラメータを算出する。
そして、センサコマンド処理部341bは、センサコマンドの2バイト目以降に格納されている第一パラメータと、第二パラメータと、を比較し、これらが一致しない場合にも、エラー報知設定処理を行う。なお、これらが一致する場合には、パラメータ記憶領域142cから取得したパラメータに「1」をインクリメントしてパラメータ記憶領域142cに記憶する。
なお、センサコマンド処理部341bは、センサコマンドを受信したか否かを後述する受信フラグ記憶領域142bに所定の情報(「ON」情報)が記憶されているか否かにより判断し、センサコマンド処理部241bは、センサコマンドを受信すると、受信フラグ記憶領域142bに記憶されている所定の情報(「OFF」情報)を「ON」情報に切り替える。
記憶部142は、センサ状態記憶領域142aと、受信フラグ記憶領域142bと、パラメータ記憶領域142cと、を備えており、これらに記憶されている情報は第一の実施形態と同様であるため説明を省略する。
以上のように構成されるサブ制御装置111での機能については、例えば、図11に示すCPU112、ROM113及びRAM114により実現される。具体的には、制御部341については、ROM113に記憶されている所定のプログラムをRAM1114に読み出し、CPU112で実行することにより実現され、また、記憶部142については、RAM114に所定のデータを記憶することにより実現される。
なお、本実施形態においても、少なくともパラメータ記憶領域142cに記憶したパラメータについては、電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されて、スロットマシン10の電源が落とされた場合でもデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。
以上のように第三の実施形態を構成することにより、たとえパラメータの値が不正を行うものに漏洩したとしても、主制御装置150及びサブ制御装置111で使用する関数が特定されない限り、不正に主制御装置150を取り替える行為を確実に発見することができる。
以上に記載した実施形態においては、開閉センサ27から主制御装置150及びサブ制御装置111に検知信号を出力するように構成されているが、このような態様に限定されず、例えば、所定のタイミングで主制御装置150及びサブ制御装置111から開閉センサ27の状態をチェックするようにしてもよい。
また、以上に記載した実施形態においては、センサ27において、ON信号又はOFF信号のいずれか一方が検出された場合に、開閉検知処理を行うようにしているが、このような態様に限定されず、ON信号とOFF信号が検出された両方の場合に、上記に記載した処理を行うようにしてもよい。