JP2010188048A - 遊技台 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者が貯留皿にある遊技球の状態を容易に認識できるようにする。
【解決手段】貯留皿171の上方に、鏡面部を持つ反射部材181を設ける。反射部材181は下部で軸支されており、角度を調整することで、貯留皿171上にある遊技球を鏡面部に反射させて遊技者が視認可能なように構成されている。遊技者は、球貯留部を覗き込まずとも反射部材181に視線を移動することによって球貯留部の貯留状態を認識できるため、遊技に集中することができる。
【選択図】図12
【解決手段】貯留皿171の上方に、鏡面部を持つ反射部材181を設ける。反射部材181は下部で軸支されており、角度を調整することで、貯留皿171上にある遊技球を鏡面部に反射させて遊技者が視認可能なように構成されている。遊技者は、球貯留部を覗き込まずとも反射部材181に視線を移動することによって球貯留部の貯留状態を認識できるため、遊技に集中することができる。
【選択図】図12
Description
本発明は、パチンコ機やスロットマシン等に代表される遊技台に関する。
パチンコ機などの遊技台では、複数個の図柄を表示可能な図柄表示部を備え、図柄表示部の図柄が予め定めた特定図柄の組み合わせである特定態様になった場合に、遊技者に有利な遊技状態を発生させるようにしている。
このような遊技台には、遊技球を貯留する下受皿の内側の前後に相対する面に反射部を設け、反射部に映る遊技球によって下受皿に貯留されている遊技球数を実際の数よりも多く見せることができる遊技台がある。
しかしながら、上記従来の遊技台では、上受皿の下流部分が奥まっていて視認性が悪いため、上受皿に貯留されている遊技球が残り少なくなったときに現在貯留されている遊技球を認識するためには遊技者は上受皿を覗き込まなければならず、遊技者が上受皿の貯留状態を容易に認識できないといった問題があった。
上記目的を達成するため、本発明に係る遊技台は、次のように構成される。
本発明の第1の態様は、遊技球を貯留可能な球貯留部を有する球貯留皿と、前記球貯留部の貯留状態を報知する貯留状態報知手段とを備えたことを特徴とする。
上記態様の一例として、後述する実施例では、遊技球を貯留可能な貯留皿と、貯留された遊技球を遊技者が視認しやすいように、遊技者に貯留状態を報知する報知手段を設けた。
よって、報知手段による報知によって、遊技者は球貯留部の貯留状態を容易に認識することができる。また、球貯留部の貯留状態を認識するために球貯留部を覗き込む必要がないため、遊技者は遊技に集中することができる。さらに、球貯留部に貯留された遊技球が残り少なくなったことを認識できるため、遊技者は遊技球を球貯留部に最適なタイミングで追加することができる。
また本発明の別の態様では、更に、前記貯留状態報知手段は、前記球貯留部の鏡像を映し出す鏡面反射手段とを含むことを特徴とする。
上記態様の一例として、後述する実施例では、貯留皿の貯留部に、鏡或いは鏡面処理されたプラスチック部材などを埋め込み、貯留されている遊技球を鏡面部分に反射させて遊技者が視認することができるように構成した。
よって、遊技者は、鏡面反射手段を視認することによって球貯留部の貯留状態を容易に認識することができる。また、遊技者は、球貯留部を覗き込まずとも鏡面反射手段に視線を移動することによって球貯留部の貯留状態を認識できるため、遊技に集中することができる。
また本発明の別の態様では、更に、前記鏡面反射手段は、前記球貯留皿よりも上方に設けられることを特徴とする。
上記態様の一例として、後述する実施例では、貯留皿の上部に鏡面部分をもつ反射部材を設けた。
よって、貯留皿に対して目の位置が低い遊技者であっても、貯留皿よりも上方の鏡面反射手段に視線を移動することによって貯留部の貯留状態を容易に認識することができる。
また本発明の別の態様では、更に、前記鏡面反射手段を回動可能に遊技台に固定するヒンジ部とを備えたことを特徴とする。
上記態様の一例として、後述する実施例では、反射部材の下部に、遊技者が反射面の角度を調節可能なようなヒンジ部を設け、遊技者の視線位置に合わせて、反射角度を調整できるように構成した。
よって、遊技者は、角度を調整することによって鏡面反射手段が最適な状態で球貯留部の貯留状態を認識することができる。
また本発明の別の態様では、更に、前記球貯留部の底面部から立設する側壁部は、前記鏡面反射手段によって構成されることを特徴とする。
上記態様の一例として、後述する実施例では、貯留皿の遊技球整列部(球送り装置に1球ずつ遊技球を送るために遊技球を整列させる場所)に内側を鏡面処理したチャンネル状
の反射部材を設けた。
の反射部材を設けた。
よって、遊技者は球貯留部の側壁部を視認することによって球貯留部の貯留状態を容易に認識することができる。
また本発明の別の態様では、更に、前記球貯留部を撮影可能な撮影手段を前記貯留状態報知手段に含み、前記貯留状態報知手段は、前記撮影手段が撮影した撮影データに基づいて前記貯留状態を報知することを特徴とする。
上記態様の一例として、後述する実施例では、上扉上部に、撮影手段としてCCDカメラを設け、貯留皿を上部から撮影することで、貯留皿上の遊技球の状態を映像として把握できるように構成され、更には取得された映像データを解析することで、現在貯留皿上にある遊技球の状態を様々な報知手段でもって報知可能に構成した。
よって、貯留されている遊技球を直接見る他にも、撮影データに基づいた様々な報知情報が報知されるので、遊技者は、球貯留部の貯留状態を容易に認識することができる。
また本発明の別の態様では、更に、前記撮影手段は、前記球貯留部の底面部から立設する奥側壁部よりも前方且つ上方に設けられることを特徴とする遊技台。
上記態様の一例として、後述する実施例では、CCDカメラの取り付け位置を、貯留皿全体が撮影範囲に含まれるように、上扉上部の、前方に突き出したランプ収納部分に設けた。
よって、撮影手段が貯留部の奥側壁部よりも前方且つ上方に設けられているため、撮影手段が貯留部の全体を上から撮影することができる。すなわち、貯留部のどの範囲まで遊技球が貯留されているのかを撮影することができる。
また本発明の別の態様では、更に、前記撮影手段を制御する撮影制御手段と、を前記貯留状態報知手段に含み、前記撮影制御手段は、撮影した画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶した基準画像データと新たに撮影した画像データとを比較して両画像データに含まれる所定明度または所定色調の少なくとも何れかの分布の変化を抽出する画像処理手段と、前記画像処理手段が抽出した前記分布の変化に基づいて球貯留部の球貯留量を判定し、判定結果に応じた信号出力を行う判定手段と、を有し、前記貯留状態報知手段は、前記球貯留量が所定量よりも少ないと前記判定手段が判定したことに基づいて前記貯留状態を報知することを特徴とする。
上記態様の一例として、後述する実施例では、CCDカメラによって取得された映像データを2値化処理する演出制御部を設け、画像解析の結果、予め定めた貯留球数よりも少ないと判断された場合には、その旨を遊技者に報知する報知手段を設けた。
よって、球貯留量が所定量よりも少ない場合に貯留状態報知手段が貯留状態を報知するため、遊技者は遊技球を球貯留部に最適なタイミングで追加することができる。
また本発明の別の態様では、更に、前記貯留状態を表示可能な表示手段と、を前記貯留状態報知手段に含み、前記貯留状態報知手段は、前記撮影手段が撮影した撮影データに基づいて前記表示手段で前記貯留状態を表示することを特徴とする。
上記態様の一例として、後述する実施例では、液晶表示装置で構成される装飾図柄表示装置に、CCDカメラから取り込んだ画像を表示するように構成した。
よって、貯留状態を表示手段によって表示するため、遊技者は表示手段を視認することによって球貯留部の貯留状態を容易に認識することができる。また、遊技者は、球貯留部を覗き込まずとも表示手段に視線を移動することによって球貯留部の貯留状態を認識できるため、遊技に集中することができる。
本発明に係る遊技台によれば、球貯留皿の貯留状態を遊技者が容易に認識することができる。
まず、図1を用いて、本発明の実施例1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機100を正面(遊技者側)から見た状態を示す略示正面図である。
パチンコ機100は、遊技領域104を覆う閉状態および該遊技領域104を開放する開状態のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な上扉150と、この上扉150の奥側に視認可能に配設された遊技盤(盤面)102を備えている。この遊技盤102には、遊技球(以下、単に球と称する場合がある。)を遊技盤102の中央に位置する遊技領域104に案内するための外レール106と内レール108を配設している。
遊技領域104の中央やや上側には、横長の装飾図柄表示装置110を配設し、遊技領域104の右下には、普通図柄表示装置112と、特別図柄表示装置114と、普通図柄保留ランプ116と、特別図柄保留ランプ118とを配設している。なお、以下、普通図柄を普図、特別図柄を特図と称する場合がある。さらに、装飾図柄表示装置110の右下方には高確中ランプ120を配設し、装飾図柄表示装置110の左方から下方にかけては、ワープ装置121を配設している。
装飾図柄表示装置110は、装飾図柄(図2(b)参照)を表示するための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置によって構成する。この装飾図柄表示装置110は、左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの3つの表示領域に分割し、各々の表示領域110a、110b、110cに異なった装飾図柄を表示することを可能としている。
普図表示装置112は、普図(図2(c)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。特図表示装置114は、特図(図2(a)参照)の表示を行うための表示装置であり、本実施例では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ116は、保留している普図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施例では、普図変動遊技の開始を2つまで保留することを可能としている。
特図保留ランプ118は、保留している特図変動遊技の数を示すためのランプであり、本実施例では、特図変動遊技の開始を4つまで保留することを可能としている。
高確中ランプ120は、遊技状態が高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
ワープ装置121は、装飾図柄表示装置110の左方で左上方に向けて開口する入球口に入球した遊技球を後述する第1特図始動口126および第2特図始動口128の上方の排出口から排出するものである。従って、このワープ装置121を通過した遊技球は、第1特図始動口126または第2特図始動口128に高い確率で入球するようになっている。
また、これらの表示装置やランプ等の周囲には、一般入賞口122と、普図始動口124と、第1特図始動口126と、第2特図始動口128と、可変入賞口130を配設している。
一般入賞口122は、本実施例では左右に2つずつ配設しており、この一般入賞口122への入球を所定の球検出センサ(図示省略)が検出した場合(一般入賞口122に入賞した場合)、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では10個)の球を賞球として後述する貯留皿171に排出する。貯留皿171に排出した球は遊技者が自由に取り出すことが可能であり、これらの構成により、入賞に基づいて賞球を遊技者に払い出すようにしている。なお、一般入賞口122に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。本実施例では、入賞の対価として遊技者に払い出す球を賞球、遊技者に貸し出す球を貸球と区別して呼ぶ場合があり、賞球と貸球を総称して球(遊技球)と呼ぶ。
普図始動口124は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域104の所定の領域を球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施例では左右に1つずつ配設している。普図始動口124を通過した球は一般入賞口122に入球した球と違って、遊技島側に排出することはない。球が普図始動口124を通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置112による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口126は、本実施例では中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口126への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では3個)の球を賞球として後述する貯留皿171に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口126に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
第2特図始動口128は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施例では第1特図始動口126の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口128は、左右に開閉自在な羽根を備え、羽根の閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置112が当たり図柄を停止表示した場合に羽根が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口128への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では5個)の球を賞球として後述する貯留皿171に排出するとともに、特図表示装置114による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口128に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口130は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施例では遊技領域104の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口130は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選し、特図表示装置114が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材が所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口130への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置を駆動し、所定の個数(本実施例では15球)の球を賞球として後述する貯留皿171に排出する。なお、可変入賞口130に入球した球は、パチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材132や、遊技釘134を複数個、配設していると共に、内レール108の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出するためのアウト口136を設けている。
上扉150の下方には、上扉150同様に閉状態および開状態のうちの一方から他方に開閉状態を変化可能な下扉160を配設している。下扉160の後方(遊技盤102の下方)には、後述する発射モータによって回動する発射杆(図示省略)と、この発射杆の先端部に取り付けられて球を遊技領域104に向けて打ち出す発射槌(図示省略)と、この発射槌によって打ち出された球を外レール106に導くための発射レール(図示省略)と、この発射レールに発射槌によって打ち出す球を供給する球送り装置(図示省略)等が配設されている。
そして、下扉160には、球を一時的に貯留すると共に、貯留している球を順次、球送り装置に供給するための貯留皿171と、発射杆を制御して遊技領域104に向けて球の発射強度の操作を行うための操作ハンドル172と、遊技者が貸球の貸し出しを受ける場合に押下される球貸しボタン174と、貯留皿171に貯留できない球を別の容器に排出するための下部排出口175と、後述する払出通路から下部排出口175に繋がる通路を開閉するための球抜きレバー176と、遊技者による押下操作が可能であり、所定の時期にその操作を検出した場合に上述の装飾図柄表示装置110などによる演出表示を変化させるためのチャンスボタン180を配設している。
また、演出用のスピーカとして、上扉150の上部に2つの上部スピーカ150aを配設すると共に、下扉160の左側内部に1つの下部スピーカ160aを配設している。上部スピーカ150aは、直前の上部スピーカダクトに接続され、下部スピーカ160aは、操作ハンドル172の下方で前方に向けて開口する下部スピーカダクト160bに接続されている。
さらに、図示は省略するが、装飾用のランプとして、遊技盤102の所定箇所(例えば、内レール108の内周側に沿った箇所)に複数種類の盤ランプを配設すると共に、上扉150および下扉160の所定箇所に複数種類の枠ランプを配設している。
このパチンコ機100は、遊技者が貯留皿171に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドル172の操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆および発射槌によって外レール106、内レール108を通過させて遊技領域104に打ち出す。そして、遊技領域104の上部に到達した球は、打球方向変換部材132や遊技釘134などによって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口122、可変入賞口130)や始動口(第1特図始動口126、第2特図始動口128)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口124を通過するのみでアウト口136に到達する。
また遊技盤102の下方には、遊技者が貯留皿171に貯留している遊技球の貯留状態を視認可能なように、反射部材181が設けられている。詳細は後述する。
次に、図2(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の特図表示装置114、装飾図柄表示装置110、普図表示装置112が停止表示する特図および普図の種類について説明する。
図2(a)は特図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の特図の停止表示態様には、大当たり図柄である「特図1」と、外れ図柄である「特図2」の2種類がある。第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として特図変動遊技を開始した場合には、特図表示装置114は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図の変動表示」を行う。そして、特図の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、特図変動遊技の当選を報知する場合には「特図1」を停止表示し、特図変動遊技の外れを報知する場合には「特図2」を停止表示する。なお、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
図2(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施例の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾8」の8種類がある。第1特図始動口126または第2特図始動口128に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置110の左図柄表示領域110a、中図柄表示領域110b、右図柄表示領域110cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾7」→「装飾8」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、大当たりを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当たりに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の数字の装飾図柄の組合せ(例えば、「装飾2−装飾2−装飾2」))を停止表示し、特別大当たりを報知する場合には、特別大当たりに対応する図柄組合せ(本実施例では、同一の奇数番号数字の装飾図柄の組合せ(例えば、「装飾1−装飾1−装飾1」))を停止表示する。なお、大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、大当たり遊技、または特別大当たり遊技を開始し、特別大当たりに対応する図柄の組合せを停止表示した場合には、特別大当たり遊技を開始する。また、外れを報知する場合には、図柄表示領域110a〜110cに大当たりに対応する図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示した後で、保留している装飾図柄の変動表示があれば、その変動表示を開始する。
図2(c)は普図の停止表示態様の一例を示したものである。本実施例の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図1」と、外れ図柄である「普図2」の2種類がある。普図始動口124を球が通過したことを所定の球検出センサが検出したことを条件として普図表示遊技を開始した場合には、普図表示装置112は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図1」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図2」を停止表示する。
次に、図3を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主に演出の制御を行う演出制御部350と、主制御部300が送信するコマンドに応じて、主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部400と、遊技球の発射制御を行う発射制御部450と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源管理部500によって構成している。
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する演出制御部350についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発信器314が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発信器314が出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用しているカウンタ回路316(この回路には2つのカウンタを内蔵しているものとする)と、各始動口、入賞口の入り口および可変入賞口の内部に設けた球検出センサを含む各種センサ318が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果をカウンタ回路316および基本回路302に出力するためのセンサ回路320と、特図表示装置114の表示制御を行うための表示回路322と、普図表示装置112の表示制御を行うための表示回路324と、各種状態表示部326(普図保留ランプ116、特図保留ランプ118)の表示制御を行うための表示回路328と、各特図始動口や可変入賞口130等を開閉駆動する各種ソレノイド330を制御するためのソレノイド回路332を接続している。
なお、各特図始動口に球が入賞したことを球検出センサ318が検出した場合には、センサ回路320は球を検出したことを示す信号をカウンタ回路316に出力する。この信号を受信したカウンタ回路316は、各特図始動口に対応するカウンタのそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、特図始動口に対応する内蔵のカウンタ値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路324を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路324を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路550にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、演出制御部350にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、演出制御部350および払出制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と演出制御部350および払出制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は演出制御部350および払出制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、演出制御部350および払出制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
次に、パチンコ機100の演出制御部350について説明する。
演出制御部350は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて演出制御部350の全体を制御する基本回路352を備えており、この基本回路352には、CPU354と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM356と、一時的にデータを記憶するためのRAM358と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O360と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ362を搭載している。この基本回路352のCPU354は、水晶発信器364が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路352には、スピーカ366(およびアンプ)の制御を行うための音源IC368と、各種ランプ370の制御を行うための表示回路372と、装飾図柄表示装置(液晶表示装置)110の制御を行うための液晶制御回路374と、チャンスボタン176を検出するためのチャンスボタン検出回路364を接続している。
次に、パチンコ機100の払出制御部400、発射制御部450、電源制御部500について説明する。
払出制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号に基づいて払出装置402を制御すると共に、払出センサ404が出力する制御信号に基づいて賞球または貸球の払い出しが完了したか否かを検出すると共に、インタフェース部406を介して、パチンコ機100とは別体で設けられたカードユニット552との通信を行う。
発射制御部450は、払出制御部400が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、操作ハンドル172内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による操作ハンドル172の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆および発射槌を駆動する発射モータ452の制御や、貯留皿171から発射レールに球を供給する球送り装置の制御を行う。
電源制御部500は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、演出制御部350等の各制御部や払出装置402等の各装置に供給する。さらに、電源制御部500は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
次に、図4を用いて、パチンコ機100の主制御部300のROM306が記憶しているデータテーブルについて説明する。なお、同図(a)は大当たり判定テーブルの一例を、同図(b)は高確率状態移行判定テーブルの一例を、同図(c)はタイマ番号決定テーブルの一例を、それぞれ示した図である。
図4(a)に示す大当たり判定テーブルは、RAM308に設けた遊技状態格納領域に記憶している情報(以下、単に「遊技情報」と称する。)の種類と、各始動口に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に使用する抽選データを対応付けて記憶したデータテーブルである。主制御部300の基本回路302は、これらの情報を用いて特図変動遊技を当選(大当たり)とするか、不当選(外れ)とするかの決定、すなわち「大当たり判定」を行う。なお、「遊技情報」は、特図変動遊技を所定の低確率で当選と判定する低確率状態を示す情報、および低確率よりも高い高確率で特図変動遊技を当選と判定する高確率状態を示す情報等を含むが、以下、これらを単に「低確率状態」および「高確率状態」と称する。
特図始動口用抽選データは、各特図始動口に球が入賞したことを所定の球検出センサが検出した場合に開始する特図変動遊技の結果を決定するために使用する抽選データである。例えば、遊技状態が低確率状態の場合、取得した特図当選乱数値(乱数値については後述する)が10001〜10187であるときは、特図変動遊技の当選と判定する。一方、取得した特図当選乱数値が10001〜10187以外の数値である場合には、特図変動遊技の外れと判定する。なお、本実施例では、特図当選乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、低確率状態における特図始動口用抽選データが示す数値範囲は10001〜10187(数値範囲の大きさは187)であるから、低確率状態の特図始動口128への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は、約1/350.4(=187/65536)である。これに対して、高確率状態における特図始動口用抽選データが示す数値範囲は30001〜31310(数値範囲の大きさは1310)であるから、高確率状態の特図始動口128への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は約1/50.0(=1310/65536)であり、各特図始動口への球の入賞に基づく特図変動遊技の当選確率は、低確率状態よりも高確率状態の方が高くなるように設定している。
図4(b)に示す高確率状態移行判定テーブルは、現在の遊技状態から異なる遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う際に参照される抽選テーブルであり、例えば現在低確率状態である場合にこの抽選に当選すると、高確率状態に移行し、逆に、現在高確率状態である場合にこの抽選に当選すると、低確率状態に移行する。
図4(c)に示すタイマ番号決定テーブルは、特図表示装置114による特図の変動表示を開始してから停止表示をするまでの変動時間を示すタイマ番号を決定するための抽選に使用する抽選データを記憶したデータテーブルである。主制御部300の基本回路302は、これらの情報と、上記の大当たり判定結果および後述するタイマ乱数の値に基づいて、タイマ番号を決定する。なお、本実施例では、特図タイマ乱数値の取り得る数値範囲は0〜65535(数値範囲の大きさは65536)、上記の大当たり判定結果が不当選の場合は、タイマ1のタイマ乱数の範囲は0〜59736であるから、タイマ番号としてタイマ1(変動時間5秒、リーチなし)を選択する確率は59736/65536である。また、タイマ番号として、タイマ2(変動時間10秒、ノーマルリーチ)を選択する確率は4250/65536、タイマ3(変動時間20秒、ロングリーチ)を選択する確率は800/65536、タイマ4(変動時間30秒、リーチなし(スベリあり))を選択する確率は750/65536である。一方、大当たり判定結果が当選の場合は、タイマ2のタイマ乱数の範囲は0〜13536であるから、タイマ番号としてタイマ2(変動時間10秒、ノーマルリーチ)を選択する確率は13536/65536である。また、タイマ番号として、タイマ3(変動時間20秒、ロングリーチ、ノーマルリーチ(再変動))を選択する確率は9000/65536、タイマ5(変動時間40秒、マルチラインリーチ)を選択する確率は38000/65536、タイマ6(変動時間50秒、全回転リーチ)を選択する確率は3000/65536である。
次に、図5〜図8を用いて、パチンコ機100の演出制御部350のROM356が記憶しているデータテーブルについて説明する。
図5(a)は上記の大当たり判定の結果が不当選(後述する大当たりフラグがオフ)の場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものであり、同図(b)は上記の大当たり判定の結果が当選(大当たりフラグがオン)の場合に使用する変動番号選択テーブルの一例を示したものである。
同図(a)および(b)に示す変動番号選択テーブルは、装飾図柄表示装置110における演出表示態様を決定するためのデータテーブルであり、タイマ番号、上記の確変移行判定の結果(後述する確変フラグの値)、および後述する変動決定用乱数の値に基づいた変動番号の決定に使用する。なお、変動番号選択テーブルの「変動態様」の項目に対応する列には、変動番号に対応する変動態様を参考までに記載しており、例えば、変動番号の変動11を選択した場合には、後述する変動態様「ロングリーチ」で装飾図柄表示装置110の表示制御を行い、変動番号の変動21を選択した場合には、後述する変動態様「全回転リーチ」で装飾図柄表示装置110の表示制御を行うことを示している。
例えば、上記の大当たり判定の結果が不当選、タイマ番号がタイマ1、確変フラグがオン(またはオフ)の場合には、図5(a)に示す、大当たりフラグがオフの場合の変動番号選択テーブルを参照する。この場合、タイマ番号=タイマ1に対応する変動決定用乱数値の数値範囲は0〜127(数値範囲の大きさは128)であるから、変動番号として、100%(=128/128)の確率で、すなわち取得した変動決定用乱数値に関わらず変動1を選択し、RAM358に設けている変動番号記憶領域に、選択結果が変動1であることを示す情報を記憶する。また、大当たり判定の結果に当選し、タイマ番号がタイマ2、確変フラグがオフの場合には、図5(b)に示す、大当たりフラグがオンの場合の変動番号選択テーブルを参照する。この場合、タイマ番号=タイマ2、確変フラグ=オフに対応する変動決定用乱数値の数値範囲は0〜47(数値範囲の大きさは48)と48〜127(数値範囲の大きさは80)の2種類があるから、変動番号として、48/128の確率で変動7を選択し、80/128の確率で変動8を選択する。
図6〜図8は、図5を用いて決定した変動番号、及び図柄決定用乱数の値に基づいて装飾図柄表示装置110に仮停止させる仮停止図柄の組合せ、および停止表示させる停止図柄の組合せを決定するための図柄決定テーブルの一例を示した図であり、図6(a)は変動番号が変動1及び変動4である場合に使用し、仮停止および停止させる装飾図柄の組合せの種類を決定するための図柄決定テーブルの一例を、同図(b)は変動2、3、5、6に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(c)は変動7、11、14、16、17、21に対応する図柄決定テーブルの一例を示したものである。また、図7(a)は変動8に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(b)は変動10に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(c)は変動12、18、19、22に対応する図柄決定テーブルの一例を、図8(a)は変動9、15、20、23に対応する図柄決定テーブルの一例を、同図(b)は変動13に対応する図柄決定テーブルの一例を、それぞれ示したものである。なお、仮停止図柄の組合せは、図柄が停止図柄の組合せとなる前に一時的に停止する仮の停止図柄の組合せを示しており、停止図柄の組合せは、最終的に停止する停止図柄の組合せを示している。
演出制御部350は、例えば、変動番号が変動7である場合には、図6(c)に示す図柄決定テーブルを参照する。この場合、変動7に対応する図柄決定用乱数値(乱数値については後述する)の数値範囲は、0〜31(数値範囲の大きさは32)、32〜63(数値範囲の大きさは32)、64〜95(数値範囲の大きさは32)、96〜127(数値範囲の大きさは32)の4種類があるから、停止図柄の組合せとして、それぞれ1/4(=32/128)の確率で、「装飾2−装飾2−装飾2」、「装飾4−装飾4−装飾4」、「装飾6−装飾6−装飾6」、または、「装飾8−装飾8−装飾8」のいずれかを選択する。
次に、図9を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路を設けている。このリセット信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って処理を実行し、まず、S101で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定、各種変数の初期化、後述する主制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理等を行う。
S102では、復帰データ(前回、電源が遮断された時点における制御状態を復帰させるための情報を保存したデータ)をRAM308が記憶しているか否かを判断する。そして、復帰データをRAM308に記憶していた場合にはS103に進み、記憶していなかった場合にはS104に進む。
S103では、復帰データを用いて、電源の遮断前の状態に復帰する。例えば、電源の遮断前に行っていた処理が後述するS104における所定の乱数カウンタの更新を行う直前の処理の場合は、その所定の乱数カウンタの更新から開始する。
S104では、ソフトウェア乱数カウンタの更新を行う。ここでは、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、特図タイマ乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜20とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が21であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。主制御部300は、所定の周期ごとに開始する定期割り込み処理を行っている間を除いて、このS104の処理を繰り返し実行する。
次に、図10を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割り込みを発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割り込みを契機として主制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
S201では、I/O310の入力ポートの値を取得して、各種センサ318の状態を検出する。例えば、各特図始動口に球が入球していることを検出した場合にオン信号を出力する球検出センサからの信号を入力する。他の入賞口、ゲート等についてもそれぞれ対応する球検出センサを設けており、これら球検出センサからの信号を入力している。入力した結果は、RAM308に各種センサごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶しておく。
S202では、ソフトウェア乱数カウンタの更新を行う。ここでは、主制御部300で使用する普図当選乱数値および特図乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタと、上記の普図当選乱数値、および特図乱数値の初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタを更新する。例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上記の初期値記憶領域に記憶しておく。これらの処理の後でS104で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行う。なお、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上記の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。
S203では、上記S201で各種センサから入力した信号の状態に基づいて入賞検出を行う。この入賞検出では、入賞口(一般入賞口122、各特図始動口、および可変入賞口130)に入賞(入球)があった場合には、RAM308に設けた賞球数記憶領域の値に入賞口ごとに予め定めた賞球数を加算したり、各特図始動口に入賞があり、且つ、保留している特図変動遊技の数が4未満である場合には、カウンタ回路316のカウンタ値記憶用レジスタから値を特図当選乱数値として取得する。また、上記の特図乱数値生成用の乱数カウンタから値を特図乱数値として取得し、RAM308に設けた乱数値記憶領域に特図当選乱数値と共に記憶する。また、普図始動口124を球が通過したことを検出し、且つ、保留している普図変動遊技の数が2未満の場合には、そのタイミングにおける普図当選乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図当選乱数値として取得し、RAM308に設けた上記特図用とは別の乱数値記憶領域に記憶する。
S204では、特図変動遊技に関する処理(特図関連処理)を行う。この特図関連処理では、特図変動遊技および可変入賞口130の開閉制御を行っておらず、且つ、保留している特図変動遊技の数が1以上である場合に、上記図4(a)の大当たり判定テーブル、同図(b)の高確率状態移行判定テーブル、同図(c)のタイマ番号決定テーブル等を使用した各種抽選のうち、最初に大当たり判定を行う。具体的には、S203で乱数値記憶領域に記憶した特図当選乱数値が、図4(a)に示す大当たり判定テーブルの特図始動口用抽選データの数値範囲であるか否かを判定し、特図当選乱数値が特図始動口用抽選データの数値範囲である場合には、特図変動遊技の当選と判定してRAM308に設けた大当たりフラグの格納領域に大当たりとなることを示す情報を設定する(以下、大当たりの情報をRAM308に設定することを「大当たりフラグをオンに設定する」という)。一方、特図当選乱数値が特図始動口用抽選データの数値範囲以外である場合には、特図変動遊技の外れと判定してRAM308に設けた大当たりフラグの格納領域に外れとなることを示す情報を設定する(以下、外れの情報をRAM308に設定することを「大当たりフラグをオフに設定する」という)。
具体例としては、遊技状態が低確率状態であり、各特図始動口への球入賞の検出に基づいて取得した特図当選乱数値が10100の場合は大当たりフラグをオンに設定し、特図当選乱数値が10200の場合は大当たりフラグをオフに設定する。
大当たりフラグにオンを設定した場合には、次に確変移行判定を行う。具体的には、S203で乱数値記憶領域に記憶した特図乱数値が、図4(b)に示す移行判定乱数の数値範囲であるか否かを判定し、特図乱数値が抽選データの数値範囲である場合には、RAM308に設けた確変(確率変動)フラグの格納領域に、特別大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する。(以下、特別大当たり遊技開始の情報をRAM308に設定することを「確変フラグをオンに設定する」という)。一方、特図乱数値が抽選データの数値範囲以外である場合には、上記の確変フラグの格納領域に、大当たり遊技を開始することを示す情報を設定する(以下、大当たり遊技開始の情報をRAM308に設定することを「確変フラグをオフに設定する」という)。例えば、取得した特図乱数値が20の場合には確変フラグをオンに設定する。一方、取得した特図乱数値が80の場合には確変フラグをオフに設定する。
大当たり判定の結果に関わらず、次にタイマ番号を決定する処理を行う。具体的には、上記特図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を特図タイマ乱数値として取得する。大当たりフラグの値、および取得した特図タイマ乱数値を含む図4(c)に示すタイマ乱数の数値範囲に対応するタイマ番号を選択し、RAM308に設けた所定のタイマ番号格納領域に記憶する。さらに、そのタイマ番号に対応する変動時間をRAM308に設けた所定の変動時間格納領域に記憶して処理を終了する。
例えば、大当たりフラグがオフで、取得した特図タイマ乱数値が50000の場合には、タイマ番号決定テーブルのそれらの条件に対応する1行目に記憶しているタイマ番号を示すタイマ1、および変動時間を示す5を選択し、RAM308に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。一方、大当たりフラグがオンで、取得した特図タイマ乱数値が64000の場合には、特図タイマ乱数値は0〜15535の範囲ではないことからタイマ2は選択せず、15536〜24535ではないことからタイマ3は選択せず、24536〜62535ではないことからタイマ4は選択しないが、62536〜65535の範囲内であることから、タイマ5を選択し、RAM308に設けたそれぞれの記憶領域に記憶する。なお、割り込み処理の開始周期である2msを考慮して、選択した変動時間の値に2000を掛けた値を変動時間記憶領域にセットする。例えば、変動時間が5秒の場合には、変動時間記憶領域には10000の値を初期値としてセットし、後述するタイマ更新処理(S208)を実行する度に、この変動時間記憶領域の値を1だけ減算するようにすることで、割り込み処理の実行回数により時間の経過を計測できるようにしている。
その他、変動時間記憶領域の値が1から0になったタイミングで開始する特図変動関連処理で、大当たりフラグがオンの場合には特図表示装置114に図2(a)に示す特図1、大当たりフラグがオフの場合には、図2(a)に示す特図2を表示するように設定すると共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するように設定する。この設定により特図の停止表示を行い、特図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、大当たりフラグがオンの場合には、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当たりを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定する。大当たりフラグがオフの場合に、保留している特図変動遊技の数が1以上であれば、上記大当たり判定等特図変動遊技を開始する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口130に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を開放状態に保持する信号を出力ように設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口130の扉部材の開閉駆動用のソレノイド330に、扉部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するように設定する。
この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(例えば15ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図変動関連処理で、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置110による大当たりを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミングで開始する特図変動関連処理では、保留している特図変動遊技の数が1以上であれば、上記大当たり判定等特図変動遊技を開始する。なお、保留している特図変動遊技の数は、RAM308に設けた特図保留数記憶領域に記憶するようにしており、大当たり判定をするたびに、保留している特図変動遊技の数から1を減算した値を、この特図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。
S205では、普図変動遊技に関する処理(普図関連処理)を行う。この普図関連処理では、普図変動遊技および第2特図始動口128の開閉制御を行っておらず、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上記乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定を行い、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。
次に、上記普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置112に普図を変動表示する時間を1つ選択し、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶し、普図表示装置112による普図の変動表示の開始の設定を行い、処理を終了する。
普図を変動表示する時間が経過したタイミングにおける普図関連処理では、当りフラグがオンの場合には、図2(c)に示す普図1を普図表示装置112に表示する設定をし、当りフラグがオフの場合には、図2(c)に示す普図2を表示する設定をすると共に、その後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するように設定する。この設定により普図の停止表示を行い、普図変動遊技の結果を遊技者に報知するようにしている。
また、所定の停止表示期間が終了したタイミングで開始する普図変動関連処理では、当りフラグがオンの場合には、所定の開放期間(例えば2秒間)第2特図始動口128の羽根部材の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材を開放状態に保持する信号を出力ように設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミングで開始する普図変動関連処理では、第2特図始動口128の羽根部材の開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するように設定すると共に、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)開閉駆動用のソレノイド330に、羽根部材の閉鎖状態の保持するように設定する。
また、所定の閉鎖期間を経過したタイミングで開始する普図変動関連処理では、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上記当り判定処理等普図変動遊技を開始する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。
S206では、演出制御部350に対して制御コマンド(演出コマンド)を送信する。なお、この制御コマンドには、上記S204で大当たり判定を行った場合に送信する変動開始コマンド、上記変動時間記憶領域の値が1から0になったタイミングで送信する変動停止コマンド、上記所定の開放期間の開始の毎に送信するラウンド開始情報等があり、上記変動開始コマンドには、変動時間(例えば選択したタイマ番号)、確変フラグのオン/オフの情報、大当たりフラグのオン/オフの情報等を含み、ラウンド開始コマンドには大当たりを開始してから可変入賞口130を開放させた回数を示す情報(例えばラウンド数)等を含めるようにしている。また、払出制御部400に対して払出コマンドを送信する。なお、この払出コマンドには、上記賞球数記憶領域の値に基づく賞球数等を含めるようにしている。
S207では、各種ソレノイド330を駆動して第2特図始動口128や、可変入賞口130の開閉を制御したり、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路550に出力する。また、表示回路322、324、328を介して普図表示装置112、特図表示装置114、各種状態表示部326等に出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。
S208では、普通図柄表示装置112や特別図柄表示装置114に図柄を変動・停止表示する時間、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間等を計時するためのタイマ等を含む各種タイマを更新する。
S209では、電源制御部500から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路が、所定の値以下である場合に電圧が低下したことを示す電圧低下信号を出力しているか否か、すなわち電源の遮断を検知したか否かを監視し、電源の遮断を検知した場合には、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行う。
次に、図11(a)を用いて、演出制御部350のCPU354が実行する演出制御部メイン処理について説明する。なお、同図は演出制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
演出制御部350には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路を設けている。このリセット信号を入力した基本回路352のCPU354は、リセット割り込みによりリセットスタートしてROM356に予め記憶した制御プログラムに従って処理を実行し、まず、S301で各種の初期設定を行う。この初期設定では、入出力ポートの初期設定や、各種変数の初期化等を行う。
S302では、コマンド入力処理を行う。
S303では、I/O360の出力ポートを介して液晶制御回路374にコマンドを出力する。演出制御部350は、後述するストローブ処理または演出制御部タイマ割り込み処理による中断を除いて、以降、S302およびS303の処理を繰り返し実行する。
次に、図11(b)を用いて、上記演出制御部メイン処理におけるコマンド入力処理(S302)について説明する。同図はコマンド入力処理の流れを示すフローチャートである。
S401では、後述するコマンド記憶領域の内容を確認し、未処理のコマンドが残っているか否かを判断する。そして、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っている場合にはS402に進み、コマンド記憶領域に未処理のコマンドが残っていない場合には処理を終了して演出制御部メイン処理に復帰する。
図11(f)は変動パターン選択処理の流れを示すフローチャートであり、同図(g)は図柄停止処理の流れを示すフローチャートである。S402では、コマンド記憶領域に記憶している未処理コマンドのうちの次に処理するべき未処理コマンドの種類に基づいて、図11(f)に示す変動パターン選択処理(例えば未処理コマンドが上記変動開始コマンドに基づいて実行する)や、同図(g)に示す図柄停止処理等を行う。未処理コマンドに基づく処理は他にも備えている。例えば、大当たり中に可変入賞口130の開放制御を開始するたびに主制御部300が出力し、大当たり開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を含むラウンド開始コマンドが未処理コマンドである場合に行うラウンド開始処理等である。その他の処理は、ここでは割愛する。
変動パターン選択処理のS501では、未処理コマンドに含まれている上記大当たりフラグの値、確変フラグの値、およびタイマ番号を抽出し、RAM358のそれぞれの記憶領域に記憶する。また、上記図5(a)または(b)の変動番号選択テーブル、図6〜図8に示す図柄決定テーブル、を参照して演出データを選択し、これをRAM358に設けた記憶領域に記憶した後、処理を終了する。
具体的には、演出制御部350は、所定の乱数生成部により生成した0〜127の数値範囲のうちのいずれかの値を取る乱数値を変動決定用乱数値として取得し、RAM358に設けている変動決定用乱数値記憶領域に記憶する。そして、大当たりフラグに基づいて、図5(a)および(b)のいずれか一方の変動番号テーブルを参照すると共に、タイマ番号、確変フラグ、取得した変動決定用乱数値に基づいて、対応する変動番号を選択し、選択した変動番号をRAM358に設けている変動番号記憶領域に記憶する。例えば、大当たりフラグがオフ、タイマ番号がタイマ4、取得した変動決定用乱数値が100の場合には、図5(a)に示すテーブルを参照し、変動決定用乱数値が0〜95の数値範囲に無いことから変動4を選択せず、変動決定用乱数値が96〜127の数値範囲に含まれることから変動5を選択して変動番号記憶領域に記憶する。一方、大当たりフラグがオン、確変フラグがオン、タイマ番号がタイマ5、取得した変動決定用乱数値が100の場合には、図5(b)に示すテーブルを参照し、変動決定用乱数値が0〜79の数値範囲に無いことから変動18を選択せず、変動決定用乱数値が80〜127の数値範囲に含まれることから変動19を選択して変動番号記憶領域に記憶する。
次に、演出制御部350は、所定の乱数生成部により生成した0〜127の数値範囲のうちのいずれかの値を取る乱数値を図柄決定用乱数値として取得し、RAM358に設けている図柄決定用乱数値記憶領域に記憶する。そして、変動番号、取得した図柄決定用乱数値に基づいて仮停止図柄の組合せ、および停止図柄の組合せをRAM358に設けたそれぞれの図柄記憶領域に記憶する。例えば、変動番号記憶領域に記憶している変動番号が3で、取得した図柄決定用乱数値が50の場合には、図6(b)に示す図柄決定テーブルを参照し、図柄決定用乱数値が0〜21の範囲に無いことから「装飾1-装飾8-装飾1」を選択せず、図柄決定用乱数値が変動決定用乱数値が22〜31の範囲にも無いことから「装飾2-装飾1-装飾2」を選択せず、図柄決定用乱数値が変動決定用乱数値が32〜53の範囲に含まれることから「装飾3-装飾2-装飾3」を選択し、RAM358に設けている図柄記憶領域に記憶する。一方、変動番号記憶領域に記憶している変動番号が10で、取得した図柄決定用乱数値が30の場合には、図7(b)に示す図柄決定テーブルを参照し、図柄決定用乱数値が0〜15の範囲に無いことから仮停止図柄の組合せとして「装飾1-装飾8-装飾1」、停止図柄の組合せとして「装飾1-装飾1-装飾1」を選択せず、図柄決定用乱数値が変動決定用乱数値が16〜31の範囲に含まれることから仮停止図柄の組合せとして「装飾2-装飾1-装飾2」、停止図柄の組合せとして「装飾2-装飾2-装飾2」を選択し、選択した仮停止図柄の組合せ、および停止図柄の組合せをRAM358に設けている図柄記憶領域に記憶する。
図柄停止処理のS601では、上記図柄記憶領域に記憶している停止図柄の組合せを構成する3つの装飾図柄を装飾図柄表示装置110の左、中、右図柄表示領域110a〜110cの3つの表示領域に表示するように設定して処理を終了する。また、上記ラウンド開始処理では未処理コマンドに含まれている上記大当たり開始後の可変入賞口130の開放回数を示す情報を抽出し、RAM358の記憶領域に記憶する。
次に、図11(c)を用いて、演出制御部350のストローブ割り込み処理について説明する。なお、同図はストローブ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このストローブ割り込み処理は、演出制御部350が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。ストローブ割り込み処理のS701では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM358に設けた上記コマンド記憶領域に記憶する。
次に、図11(d)を用いて、演出制御部350のチャンスボタン割り込み処理について説明する。なお、同図はチャンスボタン割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
このチャンスボタン割り込み処理は、演出制御部350がチャンスボタン検出回路364によってチャンスボタン146の操作を検出した場合に実行する処理である。
チャンスボタン割り込み処理のS901では、RAM358の検知カウンタ記憶領域に記憶している、チャンスボタン146の押下回数を計測するための検知カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算してから元の検知カウンタ記憶領域に記憶する。
次に、図11(e)を用いて、演出制御部350のCPU354によって実行する演出制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は演出制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
演出制御部350は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割り込みを発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割り込みを契機として、演出制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で実行する。
S801では、演出データ更新処理を行う。この演出データ更新処理では、上記S501で記憶した変動番号、仮停止図柄の組合せ、停止図柄の組合せ、ステージ番号、地震予告の動作パターン、ステップアップ予告の動作パターン、および特殊変動の種別の更新を行うと共に、装飾図柄の変動表示を開始してからの経過時間に基づいて装飾図柄表示装置110、スピーカ366ならびに各種ランプ370による演出を制御するための動作制御データの更新を行う。
更に、決定された演出情報が示している態様で装飾図柄変動表示を行うように次回実行する上記S303の処理で液晶制御回路374に出力するコマンド(例えば左に装飾7を停止することを指示するコマンドをRAM358に設けた液晶コマンド格納領域に格納する等、後述するS802、S803、S804によるスピーカ366、各種ランプ370を制御する準備を行う。また、所定の条件が成立している場合には所定の演出を実行するか否か、例えばチャンスボタンを用いた演出を行うか否か等の抽選を行う。
S802では、音出力処理を行う。この音出力処理では、上記S801で取得したスピーカ制御用の情報に含まれるスピーカ366に出力する音声データをI/O360の出力ポートに設定し、スピーカ366の出力制御を音源IC368に行わせる。
S803では、ランプ制御処理を行う。このランプ制御処理では、上記S801で取得した各種ランプ制御用の情報に含まれる各種ランプ370に出力するランプの点灯・消灯を示すデータ等をI/O360の出力ポートに設定し、各種ランプ370の点灯や消灯の制御を表示回路372に行わせる。
S804では、ソレノイド制御処理を行う。このソレノイド制御処理では、演出用可動体を駆動するソレノイドを制御する。
S805では、後述する実施例3において、遊技球認識用に設けられたCCDカメラによる画像データに基づいて、貯留皿171に貯留されている遊技球の貯留状態を解析処理する画像認識処理を行う。詳細は後述する。
図12は、パチンコ機100の斜視図である。貯留皿171の上方には、貯留皿171上に貯留されている遊技球を認識できるように、角度調整可能に設けられた反射部材181が設けられている。反射部材181は、鏡や鏡面メッキなど、遊技球の状態を反射するような表面処理が施されている。
図13(a)〜(b)は、反射部材181の断面図、図13(c)は反射部材181に映る遊技球の状態の一例を示した図である。
図13(a)では、反射部材181の下方に角度調整用の蝶番からなる角度調整手段183が、回転可能に軸支されている。反射部材182は、図13(b)に示すように、角度調整手段の軸心を中心に遊技者側に傾斜する。反射部材182の表面は鏡面処理が施されており、貯留皿171上の遊技球184の状態が反射部材に反射し、図13(c)に示すように、整列した遊技球184が遊技者Aに視認される。
次に、図14及び図15を用いて、本発明の第2の実施例の説明を行う。
図14は、本発明の第2の実施例に係る反射部材181及び貯留皿171の斜視図である、本実施例では、反射部材181が貯留皿171の壁面に一体形成されているのが特徴である。
図15(a)は、貯留皿171の上面図である。貯留皿171の右側は、遊技球が一列に整列するように、貯留皿底面が右端に行くに従って次第に細くなるように構成されているが、その整列部分に、チャンネル形状の内部側が鏡面メッキ処理された反射部材181(斜線部分)が埋め込まれている。反射部材181は図15(b)に示すように、底面及び壁面に反射面がくるように(空いてる部分が上になるように)埋め込まれ、整列された遊技球を遊技者が視認可能なように構成されている。
具体的には、図15(c)に示すように、遊技球184は、遊技者側鏡面部181aに一旦反射され、その反射された映像が、パチンコ側鏡面部181bに反射され、図15(c)右側に示すように遊技者Aに視認される。
次に、図16、図17及び図19を用いて、本発明の第3の実施例の説明を行う。
図16は、本発明の第3の実施例に係る撮影手段であるCCDカメラの取付位置を示す斜視図である。上扉150上部には、貯留皿171を上部から撮影範囲に収める位置にCCDカメラ190が設けられている。上扉150の上部はカバー部材の内側にランプを内臓したランプ報知部となっており、上扉下部よりも遊技者側に突き出た位置にカバー部材が位置するように構成されているので、CCDカメラが丁度貯留部の中心に位置するような配置位置となっている。
図17(a)は、貯留皿171をCCDカメラ190の取付位置から見下ろした上面図である。貯留皿171は右側にかけて傾斜面が形成されており、賞球として払い出された遊技球184は右側から順に貯留されていく。CCDカメラ190は、貯留皿全体を撮影範囲としており、図19のブロック図に示すように、貯留皿171上の遊技球184の画像デ−タを画像認識回路381に送信する。
画像認識回路381は、送信されてきた画像データをデジタル化して、演出制御部350に送信する。
演出制御部350では、送信されてきた画像データを2値化処理する。画像の2値化は一般的に用いられているような、画像の各画素の輝度(明るさ)に対してある閾値を設け、その閾値以下ならば「0」、閾値より大きければ「1」として、画像をデジタルデータ化する方法で行う。
そして、2値化された画像データに基づいて、図17(b)に示すように、装飾図柄表示装置110の右図柄表示領域110cの下部に、図17(a)の画像として表示する。よって遊技者は、わざわざ貯留皿171を見なくても、遊技球184の残量を確認でき、遊技画面に集中することができる。
次に、図18及び図20を用いて、第3の実施例の変形例の説明を行う。
図18は、貯留皿171をCCDカメラ190の取付位置から見下ろした上面図である。貯留皿171上の遊技球184は、左側部においては雑多に貯留されているが、右側部にいくに従って、球送り装置に遊技球を1球ずつ送るために、横一直線に整列された状態となる。本実施例では右端から7つまでの整列された遊技球184についてCCDカメラ190を用いて映像を取り込み、その2値化された画像データを演出制御部350にて解析し、今現在、貯留皿171上の遊技球整列部(上述の7個分)にいくつ遊技球が存在するのかを把握する。そして、予め設定した残り球数(例えば6個)以下となった場合に、もうすぐ球切れであることを画像やランプ、音声などの報知手段によって遊技者に報知する。
図20は、上記画像解析を行う画像認識処理を示すフローチャートである。画像認識処理は、図11(e)の演出制御部タイマ割り込み処理にて実行される。S900では、画像認識回路381から送られてくる画像データを取得する。
S901では、送信されてきたデータを分割処理する。
S902では、分割処理した画像データを予め定めた閾値より明るいか暗いかを判別して、暗ければ「0」(黒)、明るければ「1」(白)として処理する。
S903では、予め記憶された基準画像データと比較する。
S904では、比較結果が、設定された基準個数(本実施例では6個)以内であるか否かを判別する。
判別が“Yes”であった場合は、S905で、遊技球が減少していることを遊技者に報知する。この報知は、映像、ドット画像、音声、振動、ランプなど遊技者が認識できる態様であれば種別は問わない。例えば音声で「残り球があと僅かです」などと報知する。本実施例では、図18(b)に示すように、装飾図柄表示装置110の右図柄表示領域110cの下部に画像を表示すると共に、スピーカ366から警報音を出力する。
なお、上記実施例においては、遊技台として、遊技球を遊技媒体としたパチンコ機の例を示したが、本発明に係る遊技台は、パチンコ機に限定されるものではなく、例えば、遊技球(例えばパチンコ球)またはメダル(コイン)を遊戯媒体としたスロットマシン(いわゆるパチロットやパチスロ等)にも適用可能である。
さらに、本発明は、前述のスロットマシンやパチンコ機等の実機の他、これら実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
100・・・パチンコ機
110・・・装飾図柄表示装置
181・・・反射部材
171・・・貯留皿
190・・・CCDカメラ
110・・・装飾図柄表示装置
181・・・反射部材
171・・・貯留皿
190・・・CCDカメラ
Claims (9)
- 遊技球を貯留可能な球貯留部を有する球貯留皿と、
前記球貯留部の貯留状態を報知する貯留状態報知手段と、を備えたことを特徴とする遊技台。 - 請求項1記載の遊技台であって、
前記球貯留部の鏡像を映し出す鏡面反射手段と、を前記貯留状態報知手段に含むことを特徴とする遊技台。 - 請求項2記載の遊技台であって、
前記鏡面反射手段は、前記球貯留皿よりも上方に設けられることを特徴とする遊技台。 - 請求項3記載の遊技台であって、
前記鏡面反射手段を回動可能に遊技台に固定するヒンジ部と、を備えたことを特徴とする遊技台。 - 請求項2記載の遊技台であって、
前記球貯留部の底面部から立設する側壁部は、前記鏡面反射手段によって構成されることを特徴とする遊技台。 - 請求項1記載の遊技台であって、
前記球貯留部を撮影可能な撮影手段と、を前記貯留状態報知手段に含み、
前記貯留状態報知手段は、前記撮影手段が撮影した撮影データに基づいて前記貯留状態を報知することを特徴とする遊技台。 - 請求項6記載の遊技台であって、
前記撮影手段は、前記球貯留部の底面部から立設する奥側壁部よりも前方且つ上方に設けられることを特徴とする遊技台。 - 請求項6又は請求項7記載の遊技台であって、
前記撮影手段を制御する撮影制御手段と、を前記貯留状態報知手段に含み、
前記撮影制御手段は、
撮影した画像データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶した基準画像データと新たに撮影した画像データとを比較して両画像データに含まれる所定明度または所定色調の少なくとも何れかの分布の変化を抽出する画像処理手段と、
前記画像処理手段が抽出した前記分布の変化に基づいて球貯留部の球貯留量を判定し、判定結果に応じた信号出力を行う判定手段と、を有し、
前記貯留状態報知手段は、前記球貯留量が所定量よりも少ないと前記判定手段が判定したことに基づいて前記貯留状態を報知することを特徴とする遊技台。 - 請求項6乃至請求項8の何れかに記載の遊技台であって、
前記貯留状態を表示可能な表示手段と、を前記貯留状態報知手段に含み、
前記貯留状態報知手段は、前記撮影手段が撮影した撮影データに基づいて前記表示手段で前記貯留状態を表示することを特徴とする遊技台。
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Cited By (4)
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2009
- 2009-02-20 JP JP2009037802A patent/JP2010188048A/ja active Pending
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