JP2010187589A - ビタミンe生合成遺伝子の評価方法、パラゴムノキのビタミンe生合成促進方法、及びパラゴムノキの形質転換体 - Google Patents

ビタミンe生合成遺伝子の評価方法、パラゴムノキのビタミンe生合成促進方法、及びパラゴムノキの形質転換体 Download PDF

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Abstract

【課題】ある遺伝子が、パラゴムノキにおいてビタミンEの生合成に関与する遺伝子であるか否かを効率よく評価する方法、並びに、パラゴムノキにおけるビタミンE生合成を促進し、ビタミンE含有量の高いパラゴムノキを作製する方法の提供。
【解決手段】ある遺伝子が、パラゴムノキにおいてビタミンEの生合成に関与する遺伝子であるか否かを評価する方法であって、評価対象である遺伝子を導入したペリプロカの形質転換体を作製し、当該形質転換体のトコトリエノール含有量又はトコフェノール含有量が、遺伝子導入前のペリプロカに比べて増量している場合に、当該遺伝子がパラゴムノキのビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価するビタミンE生合成遺伝子の評価方法、及び前記記載の方法により、パラゴムノキのビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価された遺伝子を、パラゴムノキに導入するパラゴムノキのビタミンE生合成促進方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ある遺伝子が、パラゴムノキにおいてビタミンEの生合成に関与する遺伝子であるか否かを効率よく評価する方法、並びに、該方法によりビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価された遺伝子を用いてパラゴムノキのビタミンE生合成を促進する方法、及び当該遺伝子を導入したパラゴムノキの形質転換体に関する。
天然ゴムは、弾性を有する高分子であり、ゴム製品の主原料として様々な用途において幅広く、かつ大量に用いられている。天然ゴムは、ゴムノキ等のラテックス産生植物が分泌するラテックス(Latex、乳液)を採取し、これに所望の加工をすることにより製造される。このため、主にタイ・マレーシア・インドネシア等の熱帯諸国において、ラテックスを回収するためのゴムノキ、特にパラゴムノキ(Hevea brasiliensis)が、商業的に植樹されている。
近年の遺伝子工学の発展に伴い、天然の植物体に、好ましい外来遺伝子を導入することによって、形質を改変することができるようになった。天然ゴムの製造分野においても、ラテックス産生植物を遺伝学的に改良し、より高品質のラテックスを産生し得る植物体や、より大量のラテックスを産生し得る植物体等の所望の形質を有する植物体を作成する方法が研究されている。なかでも、好ましい手法として、遺伝子組み換えによる分子育種があるが、遺伝子組み換えの植物体を得るためには、遺伝子導入と再分化のプロセスを経る必要がある。
植物の遺伝子導入法としては、植物病原菌の1種であるアグロバクテリウム(Agrobacterium)属菌を植物細胞に感染させて遺伝子を導入する方法(アグロバクテリウム法)、遺伝子を担持させた金粒子をパーティクルガンにより植物細胞内に撃ち込む方法(パーティクルガン法)、が主として用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
アグロバクテリウム法により、パラゴムノキの形質転換体作成に成功している事例が幾つかある。例えば、パラゴムノキの葯由来カルスに、アグロバクテリウム属細菌のベクター系を用いて所望の遺伝子を導入し、この植物組織から植物を再生することにより、形質転換されたパラゴムノキを作成する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。また、パラゴムノキの珠皮由来カルスからアグロバクテリウム法により形質転換体が得られたという報告もある(例えば、非特許文献1参照。)。
一方で、ビタミンEは抗酸化作用を有する天然化合物であり、パラゴムノキから回収されるラテックス中にも含まれていることが確認されている。天然ゴムに十分量のビタミンEを含有させることは、天然ゴムの酸化抑制に有効である。そこで、パラゴムノキに、ビタミンE生合成活性を有する遺伝子を導入してビタミンE生合成を促進することにより、ビタミンE含有量の高いラテックスを採取することができるパラゴムノキの形質転換体を得ることができると期待される。
植物におけるビタミンEとして、主にトコトリエノールとトコフェノールとが挙げられる。これまでに判っている植物のビタミンEの生合成経路を図1に示す。この生合成経路は、例えば、Collakovaらの文献(非特許文献2参照。)や、Bowierらの総説(例えば、非特許文献3参照。)に記載されている。
プレフェン酸を基質として、プレフェン酸デヒドラターゼの作用により4−ヒドロキシフェニルピルビン酸が生成する。そして、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼの作用により、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸からホモゲンチジン酸が生成する。また、非メバロン酸経路も作用しており、ゲラニルゲラニル二リン酸から、ゲラニルゲラニルレダクターゼによりフィチル二リン酸が生成する。
これらの生成物から、ビタミンEの前駆体であるベンゾキノン誘導体やプラストキノン誘導体が生成する。すなわち、ゲラニルゲラニル二リン酸とホモゲンチジン酸から、ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼの作用により、2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンが生成する。また、フィチル二リン酸とホモゲンチジン酸から、ホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼの作用により、2−メチル−6−フィチルベンゾキノンが生成する。更に、2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンとS-アデノシル−L−メチオニンから、2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンメチルトランスフェラーゼの作用により、2,3−ジメチル−5−ゲラニルゲラニル1,4−ベンゾキノンが生成する。また、2−メチル−6−フィチルベンゾキノンとS−アデノシル−L−メチオニンから、2−メチル−6−フィチルベンゾキノンメチルトランスフェラーゼの作用により、2,3−ジメチル−5−フィチル1,4−ベンゾキノンが生成する。
それらを原料としてトコトリエノール類が生成する。すなわち、2,3−ジメチル−5−ゲラニルゲラニル1,4−ベンゾキノンから、トコフェロールサイクラーゼの作用により、γ−トコトリエノールが生成し、更にγ−トコトリエノールとS−アデノシル-L-メチオニンから、γ−トコトリエノールメチルトランスフェラーゼの作用により、α−トコトリエノールが生成する。また、2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンから、トコフェロールサイクラーゼの作用により、δ-トコトリエノールが生成し、更にδ−トコトリエノールとS−アデノシル−L−メチオニンから、γ−トコトリエノールメチルトランスフェラーゼの作用により、β−トコトリエノールが生成する。
更にトコフェノール類も生成する。すなわち、2−メチル−6−フィチルベンゾキノンから、トコフェロールサイクラーゼの作用によりδ−トコフェロールが生成し、更にδ−トコフェロールとS−アデノシル−L−メチオニンから、γ−トコフェロールメチルトランスフェラーゼの作用によりβ−トコフェロールが生成する。また、2,3−ジメチル−5−フィチル−1,4−ベンゾキノンから、トコフェロールサイクラーゼの作用によりδ−トコフェロールが生成し、更にδ−トコフェロールとS−アデノシル−L−メチオニンから、γ−トコフェロールメチルトランスフェラーゼの作用によりα−トコフェロールが生成する。
また、パラゴムノキのビタミンEについては、パラゴムノキから、ビタミンEの成分の一種であるトコトリエノールを単離、同定されたことが報告されている(例えば、非特許文献4又は5参照。)。
ビタミンEの生合成に関連する植物由来の酵素の遺伝子については、これまでシロイヌナズナ由来のゲラニルゲラニルリダクターゼを単離した例(例えば、非特許文献6参照。)、トコフェロールサイクラーゼ遺伝子の変異により前駆体の2,3−ジメチル−5−フィチル−1,4−ベンゾキノンが葉や種子中に蓄積された例(例えば、非特許文献7又は8参照。)、オオムギ由来のホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ遺伝子をシロイヌナズナやトウモロコシに導入しビタミンE含有量及び組成を制御することに成功した例(例えば、非特許文献9参照。)、シロイヌナズナ由来のガンマ−トコフェロールメチルトランスフェラーゼ遺伝子をシロイヌナズナに導入してビタミンE組成を制御することに成功した例(例えば、非特許文献10参照。)、シロイヌナズナ由来のガンマ−トコフェロールメチルトランスフェラーゼ遺伝子と2−メチル−6−フィチルベンゾキノンメチルトランスフェラーゼ遺伝子をダイズに導入してビタミンE含有量及び組成を制御することに成功した例(例えば、非特許文献11参照。)などが報告されている。またα−トコフェロ−ルの含有量が高められた形質転換ダイズも開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
パラゴムノキにおいても、他の植物と同様に、図1に示すような経路によりビタミンEが生合成されていると考えられるが、シロイヌナズナ等とは異なり、パラゴムノキの遺伝子は未だ十分に解析されてはいない。このため、パラゴムノキにおいてビタミンEの生合成を制御する遺伝子の情報がなく、パラゴムノキにおいてビタミンEの生合成を制御する手段はこれまでなかった。
最近、本発明者らによって、ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ、プレフェン酸デヒドラターゼ、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、ホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼ、ゲラニルゲラニルレダクターゼ、2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子のパラゴムノキのホモログ遺伝子が報告された(例えば特許文献4参照。)。
特開2005−130815号公報 特許第3289021号公報 特開2006−075106号公報 国際公開第08/117731号パンフレット
ブラン(Blanc)、外4名、プラント・セル・レポート(Plant cell Report)、2006年、第24巻、第724〜733ページ。 コラコバ(Collakova) 、外1名、プラント・フィジオロジー(Plant Physiology)、2003年、第133巻、第930〜940ページ。 ボウィエ(Bouvier)、外2名、プログレス・イン・リピッド・リサーチ(Progress in Lipid Research)、2005年、第44巻、第357〜429ページ。 ウィッテル(Whittle)、外2名、バイオケミカル・ジャーナル(Biochemical Journal)、1966年、第100巻、第138〜145ページ。 ダンフィ(Dunphy)、外3名、ネイチャー(Nature)、1965年、第207巻、第521〜522ページ。 ケラー(Keller)、外3名、ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・バイオケミストリー(European Journal of Biochemistry)、1998年、第251巻、第413〜417ページ。 サトラー(Sattler)、外3名、プラント・フィジオロジー(Plant Physiology)、2003年、第132巻、第2184〜2195ページ。 シュレッズ(Schledz)、外3名、フェブス・レター(FEBS letters)、2001年、第499巻、第15〜20ページ。 カホーン(Cahoon)、外5名、ネイチャー・バイオテクノロジー(Nature Biotechnology)、2003年、第21巻、第1082〜1087ページ。 シンタニ(Shintani)、外1名、サイエンス(Science)、1998年、第282巻、第2098〜2100ページ。 エネナーム(Eenennaam)、外13名、ザ・プラント・セル(The Plant Cell)、2003年、第15巻、第3007〜3019ページ。
ある遺伝子がビタミンEの生合成に関与しているかどうかは、実際にその遺伝子を対象植物に導入して形質転換体を作製し、この形質転換体中のビタミンE含有量を測定することにより、はじめて確認することができる。しかしながら、パラゴムノキでは、他の種類の植物と比較して、再分化や形質転換の効率が非常に低く、形質転換体の作製が困難であるという問題がある。
また、特許文献4には、ビタミンE生合成に関与する酵素をコードする遺伝子であることが他の植物において判明している遺伝子の、パラゴムノキのホモログ遺伝子の配列情報が記載されているが、これらの遺伝子をパラゴムノキに導入した場合に、実際に植物体のビタミンE含有量が増大するかどうかを確認してはいない。
本発明は、ある遺伝子が、パラゴムノキにおいてビタミンEの生合成に関与する遺伝子であるか否かを効率よく評価する方法、並びに、パラゴムノキにおけるビタミンE生合成を促進し、ビタミンE含有量の高いパラゴムノキを作製する方法に関する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、パラゴムノキの代わりに、形質転換体の作製効率の高いペリプロカ(Periploca)をモデル植物とし、評価対象である遺伝子を導入したペリプロカの形質転換体を作製し、この形質転換体中のビタミンE含有量を、遺伝子導入前の植物体と比較することによって、当該遺伝子が、パラゴムノキにおいてビタミンEの生合成に関与する遺伝子であるか否かを評価し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
(1) ある遺伝子が、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)においてビタミンEの生合成に関与する遺伝子であるか否かを評価する方法であって、
評価対象である遺伝子を導入したペリプロカ(Periploca)の形質転換体を作製し、当該形質転換体のトコトリエノール含有量又はトコフェノール含有量が、遺伝子導入前のペリプロカに比べて増量している場合に、当該遺伝子がパラゴムノキのビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価することを特徴とする、ビタミンE生合成遺伝子の評価方法、
(2) 前記遺伝子が、パラゴムノキ由来の遺伝子又はその変異遺伝子であることを特徴とする前記(1)記載のビタミンE生合成遺伝子の評価方法、
(3) 評価対象である遺伝子及び蛍光タンパク質をコードする遺伝子を組み込んだベクターを使用して、前記形質転換体を作製することを特徴とする前記(1)又は(2)記載のビタミンE生合成遺伝子の評価方法、
(4) 前記(1)〜(3)のいずれか記載のビタミンE生合成遺伝子の評価方法により、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)のビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価された遺伝子を、パラゴムノキに導入することを特徴とする、パラゴムノキのビタミンE生合成促進方法、
(5) 前記(1)〜(3)のいずれか記載のビタミンE生合成遺伝子の評価方法により、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)のビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価された遺伝子が導入されたことを特徴とするパラゴムノキの形質転換体、
(6) ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ、プレフェン酸デヒドラターゼ、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、及びホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼからなる群より選択される酵素をコードする遺伝子又はその変異遺伝子が導入されたことを特徴とするパラゴムノキの形質転換体、
を提供することを目的とする。
本発明のビタミンE生合成遺伝子の評価方法を用いることにより、評価対象である遺伝子を、パラゴムノキに直接導入した形質転換体を作製して評価する方法よりも、パラゴムノキのビタミンEの生合成に関与する遺伝子を、効率よく評価することができる。
このため、本発明のビタミンE生合成遺伝子の評価方法により、パラゴムノキのビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価された遺伝子をパラゴムノキに導入することにより、植物体中のビタミンE生合成が促進されたパラゴムノキの形質転換体を効率よく作製することができる。
図1は、植物のビタミンE生合成の経路を示した図である。 図2は、プレフェン酸デヒドラターゼの塩基配列を示す図である。 図3は、プレフェン酸デヒドラターゼのアミノ酸配列を示す図である。 図4は、他のクローンから得られたプレフェン酸デヒドラターゼの塩基配列を示す図である。 図5は、他のクローンから得られたプレフェン酸デヒドラターゼのアミノ酸配列を示す図である。 図6は、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼの塩基配列を示す図である。 図7は、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼのアミノ酸配列を示す図である。 図8は、ゲラニルゲラニルレダクターゼの塩基配列を示す図である。 図9は、ゲラニルゲラニルレダクターゼのアミノ酸配列を示す図である。 図10は、ホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼの塩基配列を示す図である。 図11は、ホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼのアミノ酸配列を示す図である。 図12は、2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンメチルトランスフェラーゼの塩基配列を示す図である。 図13は、2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンメチルトランスフェラーゼのアミノ酸配列を示す図である。 図14は、ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼの塩基配列を示す図である。 図15は、ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼのアミノ酸配列を示す図である。 図16は、HGGT遺伝子のGenomic PCRを行って得られたPCR産物を、電気泳動後核酸染色することにより得られた染色像である。 図17は、各個体のα−トコフェロール(TP−α)、γ−トコフェロール(TP−γ)、α−トコトリエノール(TT−α)、及びγ−トコトリエノール(TT−γ)の含有量を示した図である。
本発明及び本願明細書において、「ビタミンE生合成遺伝子」とは、ビタミンEの生合成経路において機能するタンパク質をコードする遺伝子を意味する。なお、ビタミンEには、複数の成分が存在しており、パラゴムノキを初めとする植物には、主にトコフェノールとトコトリエノールがある。すなわち、本発明におけるビタミンE生合成遺伝子は、植物体内、特にパラゴムノキ内に導入された遺伝子が発現することにより、遺伝子導入前の同種の植物体に比べて、トコトリエノール含有量又はトコフェノール含有量が変化する遺伝子を意味する。
なお、本発明においては、ビタミンE生合成遺伝子とは、ビタミンEの生合成経路において機能するタンパク質をコードするものであればよく、生物由来の天然の遺伝子に限られるものではなく、天然の遺伝子を改変した改変遺伝子や人工的に合成した遺伝子であってもよい。改変遺伝子としては、例えば、遺伝子を構成するDNAの一又は複数のヌクレオチドが欠損、置換又は付加された変異遺伝子、遺伝子を構成するDNAの一部分のみからなるDNAや、遺伝子を構成するDNAの一又は複数の領域が欠損、置換又は付加された塩基配列からなるDNA、複数の遺伝子を組み合わせたキメラ遺伝子等が挙げられる。
本発明のビタミンE生合成遺伝子の評価方法(以下、本発明の評価方法、ということがある。)は、ある遺伝子が、パラゴムノキにおいてビタミンEの生合成に関与する遺伝子であるか否かを評価する方法であって、評価対象である遺伝子を導入したペリプロカの形質転換体を作製し、当該形質転換体のトコトリエノール含有量又はトコフェノール含有量が、遺伝子導入前のペリプロカに比べて増量している場合に、当該遺伝子がパラゴムノキのビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価することを特徴とする。本発明においては、パラゴムノキのモデル植物として、形質転換体の作製が簡便なペリプロカを用いることにより、評価対象である遺伝子を直接パラゴムノキに導入した形質転換体を用いるよりも、簡便かつ短期間で当該遺伝子の機能を評価することができる。
ペリプロカとは、アフリカ、欧州、北米、アジアなどに自生するガガイモ科ペリプロカ属に属する蔓性の低木(半木本植物)である。乳管を有し、天然ゴムの原料となる乳液を生産する植物であり、植物体を傷つけることで乳液を出すものである。具体的には、ペリプロカ セピウム(Periploca sepium)、ペリプロカ グラエカ(Periploca graeca)、ペリプロカ ラエヴィガタ(Periploca laevigata)等が例示できる。
トウダイグサ科の木本植物であるパラゴムノキと、ペリプロカとは、分類学上は全く異なる。しかしながら、ペリプロカは、ゴムノキと同様のラテックスを生産する乳管構造を有している。さらに、本願発明者らが、ペリプロカから採取したラテックス中の成分を分析したところ、分子量が100000オーダーという、天然ゴムに匹敵する大きさのシス型ポリイソプレンを含有することが判明した。つまり、ペリプロカは、パラゴムノキと同様の乳管構造を有し、かつパラゴムノキと同様の成分を有するラテックスを産生する植物であり、ラテックス産生という点においては、パラゴムノキのモデル植物として有用である
このように、乳管等の器官構造とラテックスの成分とがともに近似していることから明らかであるように、少なくとも乳管におけるビタミンE生合成経路は、ペリプロカとパラゴムノキとでは非常に近似している。すなわち、ペリプロカに導入することにより、ペリプロカのトコトリエノール含有量又はトコフェノール含有量を増量させる、つまり、ペリプロカ中でビタミンE生合成を促進させることが評価された遺伝子であれば、パラゴムノキにおいてもビタミンE生合成促進に高い確率で寄与すると推定される。すなわち、当該遺伝子をパラゴムノキに導入して得られた形質転換体中においても、ペリプロカと同様に、当該遺伝子によってビタミンE生合成が促進される可能性が高い。
本発明において評価対象となる遺伝子は、生物由来の天然の遺伝子であってもよく、天然の遺伝子を改変した遺伝子や人工的に合成した遺伝子であってもよい。また、パラゴムノキ由来の遺伝子であってもよく、ペリプロカ由来の遺伝子であってもよく、その他のラテックス産生植物由来の遺伝子であってもよく、動物や微生物由来の遺伝子であってもよく、これらの遺伝子の改変遺伝子であってもよい。
なお、その他のラテックス産生植物としては、例えば、トウダイグサ科のセアラゴムノキ(Manihot glaziovii)、クワ科のインドゴムノキ(Ficus elastica)、パナゴムノキ(Castilloa elastica)、ラゴスゴムノキ(Ficus lutea Vahl)、マメ科のアラビアゴムノキ(Accacia senegal)、トラガントゴムノキ(Astragalus gummifer)、キョウチクトウ科のクワガタノキ(Dyera costulata)、ザンジバルツルゴム(Landolphia kirkii)、フンツミアエラスチカ(Funtumia elastica)、ウルセオラ(Urceola elastica)、キク科のグアユールゴムノキ(Parthenium argentatum)、ゴムタンポポ(Taraxacum kok−saghyz)、アカテツ科のガタパーチャノキ(palaguium gatta)、バラタゴムノキ(Mimusops balata)、サポジラ(Achras zapota)、ガガイモ科のオオバナアサガオ(Cryptostegia grandiflora)、トチュウ科のトチュウ(Eucommia ulmoides)等が挙げられる。
評価対象とする遺伝子は、パラゴムノキを含むラテックス産生植物由来の遺伝子又はその改変遺伝子であることが好ましく、パラゴムノキ由来の遺伝子又はその改変遺伝子であることがより好ましい。中でも、パラゴムノキ由来の遺伝子であって、ビタミンE生合成経路に関与している可能性の高い遺伝子又はその変異遺伝子であることがより好ましい。このような遺伝子として、例えば、図1に記載する遺伝子等が挙げられる。
図1に記載されている遺伝子の中には、パラゴムノキにおいて同定されていない遺伝子も多く存在する。このような場合には、パラゴムノキのEST(Expression Sequence Tags)解析により得た遺伝子断片情報と既知遺伝子データベースとの統合解析により、ビタミンEの生合成に関与する酵素の遺伝子群と思われる配列を特定し、全長cDNAクローニングにより、当該遺伝子ホモログを取得することができる(例えば、特許文献4参照。)。
本発明においては、パラゴムノキ由来のホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ、プレフェン酸デヒドラターゼ、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、ホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼ、ゲラニルゲラニルレダクターゼ、又は2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子又はその変異遺伝子であることが好ましく、ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ、プレフェン酸デヒドラターゼ、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、又はホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子又はその変異遺伝子であることがより好ましく、ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼをコードする遺伝子又はその変異遺伝子であることがさらに好ましい。
これらの酵素をコードするパラゴムノキ由来の遺伝子の、具体的な配列情報を以下に示す。なお、これらの遺伝子は、本発明者らによって、上述の方法で構築されたパラゴムノキESTデータベースにおいて、それぞれの酵素をコードすると推定されるEST配列を見出し、これらの配列について3’−RACE(Rapid Amplification of cDNA Ends)により3’末端側の配列を決定し、完全長のcDNAを取得したものである(例えば、特許文献4参照。)。
プレフェン酸デヒドラターゼをコードする遺伝子の塩基配列を、図2および配列表の配列番号1の塩基番号1から1677に示す。配列表の配列番号1の塩基配列において塩基番号160から1329に対応する部分がコーディング領域である。そしてそのコーディング領域の塩基配列から得たプレフェン酸デヒドラターゼの推定アミノ酸配列を、図3および配列表の配列番号2のアミノ酸番号1から390に示す。なお、プレフェン酸デヒドラターゼは、プレフェン酸を基質として4−ヒドロキシフェニルピルビン酸を生合成する反応を触媒する酵素である。
他のクローンから得られたプレフェン酸デヒドラターゼをコードする遺伝子の塩基配列を、図4および配列表の配列番号3の塩基番号1から1760に示す。配列表の配列番号3の塩基配列において塩基番号199から1485に対応する部分がコーディング領域である。そしてそのコーディング領域の塩基配列から得たプレフェン酸デヒドラターゼの推定アミノ酸配列を、図5および配列表の配列番号4のアミノ酸番号1から429に示す。なお、上記で述べたように、プレフェン酸デヒドラターゼは、プレフェン酸を基質として4−ヒドロキシフェニルピルビン酸を生合成する反応を触媒する酵素である。
4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼをコードする遺伝子の塩基配列を、図6および配列表の配列番号5の塩基番号1から1631および図6に示す。配列表の配列番号5の塩基配列において塩基番号47から1381に対応する部分がコーディング領域である。そしてそのコーディング領域の塩基配列から4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼの推定アミノ酸配列を、図7および配列表の配列番号6のアミノ酸番号1から445に示す。なお、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼは、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸を基質としてホモゲンチジン酸を生合成する反応を触媒する酵素である。
ゲラニルゲラニルレダクターゼをコードする遺伝子の塩基配列を、図8および配列表の配列番号7の塩基番号1から1793に示す。配列表の配列番号7の塩基配列において塩基番号12から1424に対応する部分がコーディング領域である。そしてそのコーディング領域の塩基配列から得たゲラニルゲラニルレダクターゼの推定アミノ酸配列を、図9および配列表の配列番号8のアミノ酸番号1から471に示す。なお、ゲラニルゲラニルレダクターゼは、ゲラニルゲラニル二リン酸を基質としてフィチル二リン酸を生合成する反応を触媒する酵素である。
ホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子の塩基配列を、図10および配列表の配列番号9の塩基番号1から1563に示す。配列表の配列番号9の塩基配列において塩基番号93から1334に対応する部分がコーディング領域である。そしてそのコーディング領域の塩基配列から得たホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼの推定アミノ酸配列を、図11および配列表の配列番号10のアミノ酸番号1から414に示す。なお、ホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼは、ホモゲンチジン酸とフィチル二リン酸を基質として2−メチル−6−フィチルベンゾキノンを生合成する反応を触媒する酵素である。
2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンメチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子の塩基配列を、図12および配列表の配列番号11の塩基番号1から1410に示す。配列表の配列番号11の塩基配列において塩基番号165から1187に対応する部分がコーディング領域である。そしてそのコーディング領域の塩基配列から得た2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンメチルトランスフェラーゼの推定アミノ酸配列を、図13および配列表の配列番号12のアミノ酸番号1から341に示す。なお、2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンメチルトランスフェラーゼは、2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンとS−アデノシル−L−メチオニンを基質として2,3−ジメチル−5−ゲラニルゲラニル−1,4−ベンゾキノンを生合成する反応を触媒する酵素である。
ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼをコードする遺伝子の塩基配列を、図14および配列表の配列番号13の塩基番号1から1837に示す。配列表の配列番号13の塩基配列において塩基番号82から1317に対応する部分がコーディング領域である。そしてそのコーディング領域の塩基配列から得たホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼの推定アミノ酸配列を、図15および配列表の配列番号14のアミノ酸番号1から411に示す。なお、ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼは、ゲラニルゲラニル二リン酸とホモゲンチジン酸を基質として2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンを生合成する反応を触媒する酵素である。
また、これらの酵素をコードする遺伝子としては、図2、4、6、8、10、12、及び14に示した塩基配列を有するものに加えて、これらの塩基配列の一部が欠失、置換又は付加された塩基配列を有する変異遺伝子であってもよい。ここで、塩基配列の一部が欠失、置換又は付加された塩基配列を有する変異遺伝子とは、各塩基配列中の20個以下、好ましくは10個以下、更に好ましくは5個以下の塩基が置換された遺伝子であって、元の遺伝子がコードする酵素の酵素活性を有するタンパク質をコードする遺伝子である。このような変異遺伝子の塩基配列は、元の遺伝子の塩基配列と95%以上、好ましくは97%以上、更に好ましくは99%以上の相同性を有する。
例えば、配列表の配列番号13に示す遺伝子(図14に示す塩基配列を有する遺伝子)の一部が欠失、置換若しくは付加された遺伝子とは、配列番号13に示す塩基配列において、20個以下、好ましくは10個以下、更に好ましくは5個以下の塩基が置換された遺伝子である。また、その様な遺伝子と配列番号13に示す塩基配列とは、95%以上、好ましくは97%以上、更に好ましくは99%以上の相同性を有する。その様な遺伝子も、ゲラニルゲラニル二リン酸とホモゲンチジン酸を基質として2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンを生合成する反応を触媒するホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼとしての機能を有する蛋白質をコードする限り、本発明において、「ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼをコードする遺伝子の変異遺伝子」に含まれる。
プレフェン酸デヒドラターゼ等の上述した他の酵素をコードする遺伝子においても、同様である。
評価対象である遺伝子を導入したペリプロカの形質転換体を作製する方法は、特に限定されるものではなく、植物の形質転換体を作製する場合に用いられる公知のいずれの手法を用いてもよい。例えば、評価対象である遺伝子を構成するDNAを組み込んだベクターを、アグロバクテリウム法、バーティクルガン法、電気穿孔法等の、本技術分野において公知の種々の方法を用いてプロペリカへ導入することによって、当該遺伝子が導入された形質転換体を作製することができる。
本発明においては、アグロバクテリウム法を用いて形質転換体を作製することが好ましい。プロペリカは、アグロバクテリウム菌による感染効率が高く、かつ、再分化効率が良好であり、アグロバクテリウム法による形質転換体の作製に好適であるためである。
アグロバクテリウム法は、植物体に導入する遺伝子を組み込んだ組み換えベクターを、アグロバクテリウム属菌に導入し、この遺伝子導入されたアグロバクテリウム属菌を、常法により培養し増殖させた後、カルス又は幼植物体に感染させることによって、植物体に遺伝子を導入する方法である。評価対象たる遺伝子を含むベクターを含有するアグロバクテリウム属菌は、従来公知の何れの手法を用いて作製してもよい。例えば、アグロバクテリウム属菌が有するTiプラスミドのT−DNA領域と相同組み換え可能なプラスミドに、評価対象たる遺伝子等を組み込んだ遺伝子組み換え中間ベクターを作製し、該遺伝子組み換え中間ベクターをアグロバクテリウム属菌に導入してもよい。また、アグロバクテリウム法において汎用されているバイナリーベクターに、評価対象とする遺伝子を組み込んだ組み換えバイナリーベクターをアグロバクテリウム属菌に導入してもよい。なお、感染に用いられるアグロバクテリウム属菌としては、含有するプラスミド等のベクターを植物細胞に導入させることができるアグロバクテリウム属菌であれば特に限定されるものではないが、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)であることが好ましい。感染効率が良好であり、アグロバクテリウム法において汎用されているためである。
評価対象とする遺伝子を組み込んだ組み換えベクターは、当該分野において公知のいずれの手法を用いて作製してもよい。一般的に、評価対象とする遺伝子を構成するDNAの前後にプロモーターやターミネーター等の転写や翻訳の制御領域を含む状態で、ベクターに組み込まれているが、これらの制御領域の遺伝子は、遺伝子が導入される植物中で機能し得るものであればよく、ペリプロカ由来の遺伝子やパラゴムノキ由来の遺伝子であってもよく、異種の生物由来の遺伝子であってもよいことは言うまでもない。このような異種プロモーターとしては、例えば、CaMV35S promoter、NOS promoter等の遺伝子組み換えに係る分野において汎用されているプロモーターを使用することができる。その他、乳管特異的プロモーターを用いることも好ましい。
評価対象とする遺伝子は、好適には、マーカー遺伝子とともにベクターに組み込まれることが好ましい。
選抜用マーカーとしては、カナマイシン耐性遺伝子(nptII)、ヒエグロマイシン耐性遺伝子(hptI)、ブレオマイシン耐性遺伝子等の薬剤耐性遺伝子を挙げることができる。また、蛍光タンパク質をコードする遺伝子を、選抜用マーカーとして用いることも好ましい。蛍光タンパク質は、緑色蛍光タンパク質(GFP)、黄色蛍光タンパク質(YFP)、赤色蛍光タンパク質(RFP)、ZsGreen1、DsRed等の、通常タンパク質発現ベクター等に組み込んで用いられる蛍光タンパク質の中から、適宜選択して用いることができる。
ペリプロカの形質転換体は、例えば、前記ベクターを含む感染液に、ペリプロカの根、茎、葉又は花等の組織、あるいはカルス等の細胞を接触させた後、組織培養することにより得られる。なお、選抜用マーカーとして薬剤耐性遺伝子を用いた場合には、さらに抗生物質を含有する選択培地で培養することにより、形質転換体を効率よく選抜することができる。
組織や細胞は、殺菌又は滅菌してから組織培養に供する。殺菌又は滅菌は、公知の殺菌剤・滅菌剤を使用して行えば良く、例えば、エタノール、塩酸ベンザコルニウム、次亜塩素酸ナトリウム水溶液等を使用するのが好ましい。
組織培養は、遮光条件下、好ましくは18〜30℃、より好ましくは23〜28℃で、好ましくは2〜4日程度、同じ組成の培地上で行えば良い。
選択培地での培養は、好ましくは10〜30日間、より好ましくは15〜20日間で行う。培養温度は、上記組織培養の場合と同様で良い。
作製した形質転換体は、再分化培地上で培養を継続することにより、シュートを伸長させることができる。伸長したシュートを発根させることにより、幼植物体を取得することができる。その後、この幼植物体を馴化用土に移植し、好ましくは18〜30℃、より好ましくは23〜28℃で、育成することにより、成体の形質転換体を得ることができる。
このようにして得られた形質転換体のトコトリエノール含有量又はトコフェノール含有量を測定し、当該遺伝子導入前のペリプロカ、例えば、当該遺伝子が導入されていないペリプロカと比較することにより、導入された遺伝子が、ビタミンEの生合成に関与する遺伝子であるか否かを評価することができる。すなわち、トコトリエノール含有量又はトコフェノール含有量の少なくともいずれか一方が増量していた場合には、導入された遺伝子は、ペリプロカにおいてビタミンEの生合成に関与する遺伝子であり、よって、パラゴムノキでも同様にビタミンEの生合成に関与すると評価することができる。
なお、導入する遺伝子の種類によって、形質転換体のトコトリエノール含有量とトコフェノール含有量の両方が増量する場合もあるが、いずれか一方が増量し、他方が減量する場合もある。例えば、ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を導入した場合には、形質転換体中のトコトリエノール含有量は増大するものの、トコフェロール含有量は低下する場合がある。
形質転換体のトコトリエノール含有量又はトコフェノール含有量の測定は、常法により行うことができる。例えば、ソクスレー抽出によりペリプロカのツルから得られた抽出物を、高速液体クロマトグラフィー(High Performance Liquid Chromatography;HPLC)等の分析機器を用いて、トコトリエノールやトコフェノールを分析することができる。また、トコトリエノールやトコフェノールの標準品を用いて検量線を作成することにより、トコトリエノール含有量やトコフェノール含有量を定量することができる。
本発明のパラゴムノキのビタミンE生合成促進方法(以下、本発明のビタミンE生合成促進方法、ということがある。)は、本発明の評価方法により、パラゴムノキのビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価された遺伝子を、パラゴムノキに導入することを特徴とする。
従来は、パラゴムノキにおいてある特定の機能を有する遺伝子であるか否かを調べるためには、当該遺伝子をパラゴムノキに直接導入し、形質転換体を得た後、この形質転換体を解析することにより、行われていた。つまり、ある遺伝子がパラゴムノキにおいてビタミンEの生合成に関与する遺伝子であるか否かを調べるためには、当該遺伝子を導入したパラゴムノキの形質転換体を取得し、この形質転換体のビタミンE含有量を測定しなければならなかった。
しかしながら、パラゴムノキは形質転換効率が非常に低く、このため、形質転換体自体を取得することが困難であるため、多数の候補遺伝子について解析を行うことは非常に困難である。
これに対して、本発明においては、多数の候補遺伝子を、まず、形質転換体を取得し易いペリプロカに導入し、少なくともペリプロカのビタミンEの生合成に関与する遺伝子であることが確認された遺伝子をパラゴムノキに導入するため、非常に高い確率で、パラゴムノキのビタミンE生合成を促進することができる。
言い換えれば、本発明の評価方法により、パラゴムノキのビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価された遺伝子を、パラゴムノキに導入することにより、非常に高い確率で、ビタミンE生合成が促進されたパラゴムノキの形質転換体を得ることができる。このようにして得られたパラゴムノキの形質転換体は、植物体中のビタミンE生合成が促進されているために、ビタミンE含有量が高いラテックスを産生する。よって、本発明のビタミンE生合成が促進されたパラゴムノキの形質転換体から、ビタミンEの抗酸化作用により、ゴムの老化防止効果が高められた高機能のラテックスを採取し得ることが期待できる。
パラゴムノキの形質転換体の作製は、前述のペリプロカと同様に、本技術分野において知られている通常の方法を用いる事ができる。例えば、ゴムノキにおいて外来遺伝子を導入して形質転換を行った例が、特開平8−116977号公報において開示されている。よって本技術分野の当業者は、例えば特開平8−116977号公報の記載を参考にして適宜工夫をすることにより、本発明の評価方法によってパラゴムノキのビタミンE生合成遺伝子であると評価された遺伝子を導入したパラゴムノキの形質転換体を作製することができる。
ビタミンE含有量の高いラテックスを産出する形質転換体を得るために、本発明の評価方法により、パラゴムノキのビタミンE生合成遺伝子であると評価された遺伝子を、乳管特異的プロモーターの下流に組み込んだ組み換えベクターを、アグロバクテリウム法、バーティクルガン法、電気穿孔法等の、本技術分野において公知の種々の方法を用いてパラゴムノキへ導入することも好ましい。
本発明においては、ビタミンE生合成が促進されたパラゴムノキの形質転換体として、特に、ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ、プレフェン酸デヒドラターゼ、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、及びホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼからなる群より選択される酵素をコードする遺伝子又はその変異遺伝子が導入された形質転換体であることが好ましい。これらの遺伝子は、パラゴムノキ以外の生物種由来の遺伝子であってもよいが、パラゴムノキ由来の遺伝子であることが好ましく、図2、4、6、10、及び14に示した塩基配列を有する遺伝子又はその改変遺伝子であることより好ましく、図2、4、6、10、及び14に示した塩基配列を有する遺伝子又はその変異遺伝子であることがさらに好ましい。
例えば、図14に示した塩基配列を有するホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を導入することにより得られるパラゴムノキの形質転換体は、ビタミンE生合成のうち、特にトコトリエノール生合成が促進される。よって、当該遺伝子が導入された形質転換体から採取されるラテックスは、当該遺伝子が導入されていないパラゴムノキに比べて、トコトリエノール含有量が高いことが期待できる。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ(homogentisate geranylgeranyl transferase;HGGT)をコードするパラゴムノキ由来の遺伝子であって、図14に示す塩基配列(配列番号13)を有するHGGT遺伝子が、ビタミンEの生合成に関与する遺伝子であるか否かを、本発明の評価方法により評価した。
なお、ペリプロカは、国立大学法人九州大学玉泉研究室においてクローン増殖したペリプロカの野生株を用いた。
<ペリプロカの形質転換体の作製>
まず、GFPをコードするGFP遺伝子のC末端にHGGTをコードするHGGT遺伝子を結合させたGFP−HGGTキメラ遺伝子と、ネオマイシン耐性遺伝子であるnptII遺伝子とを組み込んだGFP−HGGT遺伝子含有バイナリーベクターを作製し、これを、アグロバクテリウムにおいて汎用されているアグロバクテリウム・ツメファシエンスEHA105株に導入し、GFP−HGGT遺伝子導入アグロバクテリウムを作製した。
次いで、ペリプロカの無菌苗の胚軸部分を5mm程度に切断し、これをGFP−HGGT遺伝子導入アグロバクテリウムを含む感染液に接触させて感染させた後、これを培地で遮光条件下、25℃で3日間培養した。
感染により遺伝子を導入したペリプロカは、カナマイシン耐性選択培地で、さらに25℃、明期16時間の条件下で培養した。これらのペリプロカの胚軸の切り口部分に発生するカルスのうち、GFP蛍光を発するカルスを選抜し、培養を継続してシュートを伸長させた。
伸長したシュートを試験管内で発根させ、形質転換体の幼植物体を取得した。これらの幼植物体は、10cm程度に生長した時点で、馴化用土に移植し、隔離温室で馴化栽培を実施した。なお、隔離温室栽培は、日本植生株式会社(岡山県津山市)に依頼し、室温25℃、照度制御した隔離温室下で育成した。
得られた形質転換体に、実際にHGGT遺伝子が導入されているかどうかを、Genomic PCR分析により確認した。具体的には、GFP蛍光を発する再分化した幼植物体の葉からゲノムDNAを抽出し、Genomic PCRを行った後、得られたPCR産物をアガロース電気泳動により検出することによって、HGGT遺伝子及びGFP遺伝子の有無を確認した。
この結果、GFP蛍光を発する幼植物体の全てにおいてGFP遺伝子が導入されていることが確認された。一方で、HGGT遺伝子は、GFP蛍光を発する幼植物体の83%において導入が確認された。
図16は、HGGT遺伝子のGenomic PCRを行って得られたPCR産物を、電気泳動後核酸染色することにより得られた染色像である。PCR産物が、染色されたバンドとして検出されている。この結果、GFP蛍光を発する23個の形質転換体のうち、19個の形質転換体において、バンドが検出され、HGGT遺伝子の導入が確認された。
さらに、HGGT遺伝子が導入された個体のビタミンE含有量を測定した。具体的には、馴化後2ヶ月経過した時点で、伸長したツルを摘み取り、褐変した葉や損傷葉を除去したものを、分析用試料とした。これらの試料の湿重量を秤量した後、ソクスレー抽出した。HPLCにより、この抽出物中のトコフェロール及びトコトリエノールを分析した。α、β、γ、δ体それぞれのトコフェロール及びトコトリエノールの標準品を用いて検量線を作成し、各成分の定量を行った。また、対照として、ペリプロカの野生株から採取した葉に対しても、同様にビタミンEの各種成分の定量分析を行った。
図17は、各個体のα−トコフェロール(TP−α)、γ−トコフェロール(TP−γ)、α−トコトリエノール(TT−α)、及びγ−トコトリエノール(TT−γ)の含有量を示した図である。この結果、野生株においては、α−トコフェロールのみが存在していた。一方、個体No.21、25、26、83、及び85は、HGGT遺伝子導入が確認されなかった個体であり、それ以外のHGGT遺伝子が導入された形質転換体においては、90%の確率でα−トコトリエノールの存在が確認できた。また、一部の個体においては、微量のγ−トコトリエノールが存在することも明確となった。
これらの結果から、HGGT遺伝子の導入により、ゲラニルゲラニル二リン酸とホモゲンチジン酸から、2−メチル−6−ゲラニルゲラニルベンゾキノンを経由してα−及びγ−トコトリエノールを合成する反応が促進されたことが明らかであり、HGGT遺伝子が、ラゴムノキにおいてビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価された。
よって、HGGT遺伝子をパラゴムノキに導入することにより、トコトリエノール生合成を促進することができ、このHGGT遺伝子が導入されたパラゴムノキの形質転換体からは、トコトリエノール含有量の高いラテックスが採取できることが期待できる。
本発明のビタミンE生合成遺伝子の評価方法により、パラゴムノキのビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価された遺伝子をパラゴムノキに導入することにより、植物体中のビタミンE生合成が促進されたパラゴムノキの形質転換体を効率よく作製することができるため、特に天然ゴムの産生の分野で有用である。

Claims (6)

  1. ある遺伝子が、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)においてビタミンEの生合成に関与する遺伝子であるか否かを評価する方法であって、
    評価対象である遺伝子を導入したペリプロカ(Periploca)の形質転換体を作製し、当該形質転換体のトコトリエノール含有量又はトコフェノール含有量が、遺伝子導入前のペリプロカに比べて増量している場合に、当該遺伝子がパラゴムノキのビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価することを特徴とする、ビタミンE生合成遺伝子の評価方法。
  2. 前記遺伝子が、パラゴムノキ由来の遺伝子又はその変異遺伝子であることを特徴とする請求項1記載のビタミンE生合成遺伝子の評価方法。
  3. 評価対象である遺伝子及び蛍光タンパク質をコードする遺伝子を組み込んだベクターを使用して、前記形質転換体を作製することを特徴とする請求項1又は2記載のビタミンE生合成遺伝子の評価方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載のビタミンE生合成遺伝子の評価方法により、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)のビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価された遺伝子を、パラゴムノキに導入することを特徴とする、パラゴムノキのビタミンE生合成促進方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか記載のビタミンE生合成遺伝子の評価方法により、パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)のビタミンEの生合成に関与する遺伝子であると評価された遺伝子が導入されたことを特徴とするパラゴムノキの形質転換体。
  6. ホモゲンチジン酸ゲラニルゲラニルトランスフェラーゼ、プレフェン酸デヒドラターゼ、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、及びホモゲンチジン酸フィチルトランスフェラーゼからなる群より選択される酵素をコードする遺伝子又はその変異遺伝子が導入されたことを特徴とするパラゴムノキの形質転換体。
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