JP2010185773A - レンズの透過率分布測定方法および装置 - Google Patents

レンズの透過率分布測定方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】透過率測定方法および装置において、被検レンズの透過率分布を迅速かつ高精度に測定することができるようにする。
【解決手段】レンズの透過率分布測定方法において、検査光Lを、被検レンズの被検査領域に対応する光束径を有する平行光束として発生させ、検査光Lの光量分布を測定し、検査光Lを、少なくとも1つの被検レンズ6を含むアフォーカル光学系4に入射させて、被検レンズ6の全被検査領域内を透過した平行光束からなる検出光Lを形成し、この検出光Lの光量分布をCCD8によって取得し、CCD8の複数の部分領域で取得された光量を、対応する検査光Lの光量で割って、複数の部分領域にそれぞれ対応するアフォーカル光学系4の部分領域ごとに透過率を算出し、アフォーカル光学系4の部分領域ごとの透過率に演算処理を施して、被検レンズ6の透過率分布を求める方法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズの透過率分布測定方法および装置に関する。
従来、例えば、顕微鏡の対物レンズや光ピックアップの対物レンズなどの半球状のレンズでは、レンズの中心部と周辺部とではレンズ光軸に対するレンズ面の傾斜角の差が大きいため、レンズ光軸に沿う方向を蒸着方向として蒸着を行うことで反射防止コートを施すと、レンズの中心部と周辺部とでコートの厚さが異なってしまう。
そこで、このようなレンズの反射防止コートでは、コート厚さがレンズ中心部と周辺部とで異なることを見込んだコート設計を行って、レンズ全体の透過率の向上を図っている。
このようなレンズのコートティングがうまくいっているかどうか判定するには、コート後のレンズにおける中心部から外周部に向かうレンズ径方向の透過率分布を正確に測定することが重要である。
このようなレンズの透過率分布を測定するための透過率分布測定装置として、例えば、特許文献1に記載の透過率測定装置が知られている。この透過率測定装置では、被検レンズに入射する光を走査する透過率分布測定方法を採用している。
この方法では、光源からの発散光をコリメータレンズで平行光にし、平行光束中に置かれたピンホールにより、被検レンズの一部に光を入射させる。被検レンズを透過した光は、後に置かれた光電変換素子により検出される。そして、ピンホールおよび光電変換素子を被検レンズの光軸に垂直な面内で平行に移動させることにより、被検レンズの透過率分布を求めることができる。
特開平7−243969号公報
しかしながら、上記のような従来のレンズの透過率分布測定方法および装置には、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術では、ピンホールを透過した光束を被検レンズに入射させて透過率を測定するため、ピンホールおよび光電変換素子を、被検レンズの光軸に垂直な面内で平行移動させて、被検レンズ全体を走査する必要がある。このため、測定時間が膨大となるという問題がある。
また、透過率分布の測定位置の分解能を高めようとすると、透過光の光束を細くする必要があるが、ピンホールの孔径が小さすぎると回折によって光束径が広がるため、被検レンズの透過領域が広がって、透過率の測定位置の分解能が低下してしまう。このため、高精度の透過率分布測定を行うことができないという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、被検レンズの透過率分布を迅速かつ高精度に測定することができる透過率測定方法および装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、レンズの透過率分布測定方法において、検査光を、被検レンズの被検査領域に対応する光束径を有する平行光束として発生させ、前記検査光の光量分布を測定し、前記検査光を、少なくとも1つの被検レンズを含むアフォーカル光学系に入射させて、前記被検レンズの全被検査領域内を透過した平行光束からなる検出光を形成し、該検出光の光量分布をエリアセンサによって取得し、該エリアセンサの複数の部分領域で取得された光量を、対応する前記検査光の光量で割って、前記複数の部分領域にそれぞれ対応する前記アフォーカル光学系の部分領域ごとに透過率を算出し、前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率に演算処理を施して、前記被検レンズの透過率分布を求める方法とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のレンズの透過率分布測定方法において、前記エリアセンサの複数の部分領域は、前記検出光の光軸を中心とする、1つの円領域およびその外周側の複数の輪帯領域からなる方法とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のレンズの透過分布測定方法において、前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率は、3つの被検レンズのうち2つの被検レンズを組み合わせて構成される3組の被検レンズ対による3組のアフォーカル光学系を用いて、前記2つの被検レンズの透過率の情報を含む3組の合成透過率を取得し、前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率に施す演算処理は、前記3組の合成透過率を、前記3つの被検レンズの各透過率に分離する演算処理である方法とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1または2に記載のレンズの透過分布測定方法において、前記アフォーカル光学系は、透過率分布が既知の基準レンズと、1つの被検レンズとの組合せからなり、前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率に施す演算処理は、前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率を、前記アフォーカル光学系の部分領域に対応する前記基準レンズの透過率で割る演算処理である構成とする。
請求項5に記載の発明では、レンズの透過率分布測定装置において、検査光を、被検レンズの被検査領域に対応する光束径を有する平行光束として発生させる光源部と、前記検査光の光軸に対してレンズ光軸が同軸となる位置に、少なくとも1つの被検レンズを含むアフォーカル光学系を着脱可能に保持するレンズ保持枠と、該レンズ保持枠から前記アフォーカル光学系が離脱されたときの前記検査光の光束径、および前記レンズ保持枠に前記アフォーカル光学系装着されたときに前記検査光が前記アフォーカル光学系を透過して形成される検出光の光束径よりも大きい受光面を有するエリアセンサと、前記エリアセンサの複数の部分領域で取得された前記検出光の光量を、前記エリアセンサで取得された、前記検出光に対応する前記検査光の光量で割って、前記複数の部分領域にそれぞれ対応する前記アフォーカル光学系の部分領域ごとに透過率を算出し、前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率から、前記被検レンズの透過率分布を求める演算処理を行う演算処理部とを備える構成とする。
本発明の透過率測定方法および装置は、平行光束からなる検査光、および検査光が少なくとも1つの被検レンズを含むアフォーカル光学系において被検レンズの全被検査領域内を透過した平行光束からなる検出光の光量分布を、エリアセンサで測定し、これらの光量分布を演算処理して透過率分布を求めるため、被検レンズの透過率分布を迅速かつ高精度に測定することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係るレンズの透過率分布測定装置の被検レンズ装着状態の構成を示す光軸を含む模式的な断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るレンズの透過率分布測定装置の被検レンズ離脱状態の様子を示す光軸を含む模式的な断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るレンズの透過率分布測定方法における被検レンズ装着状態および離脱状態の光路を説明する模式的な光路図である。 本発明の第1の実施形態に係るレンズの透過率分布測定方法における透過率分布の演算処理を説明するための原理説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るレンズの透過率分布測定方法のフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るレンズの透過率分布測定方法のフローチャートである。 本発明に用いることができる光源部の変形例を示す模式図である。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る透過率分布測定装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るレンズの透過率分布測定装置の被検レンズ装着状態の構成を示す光軸を含む模式的な断面図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係るレンズの透過率分布測定装置の被検レンズ離脱状態の様子を示す光軸を含む模式的な断面図である。図3(a)、(b)は、それぞれ本発明の第1の実施形態に係るレンズの透過率分布測定方法における被検レンズ装着状態および離脱状態の光路を説明する模式的な光路図である。
本実施形態の透過率分布測定装置50は、図1に示すように、同種の3つの被検レンズのうち、2つの被検レンズを組み合わせて3組の被検レンズ対によるアフォーカル光学系4を構成し、これら3組の被検レンズ対の合成透過率を測定して、各被検レンズの透過率分布を測定する装置である。
以下では、3つの被検レンズをそれぞれ被検レンズA、B、Cと称し、1組の測定に用いる被検レンズ対を、透過率分布測定装置50に配置された状態で光源側から順に、被検レンズ5、6と表すことにする。
すなわち、アフォーカル光学系4は、被検レンズ5、6にそれぞれ対応して、被検レンズA、Bからなる組と、被検レンズB、Cからなる組と、被検レンズC、Aからなる組との3組の組合せがある。
被検レンズ5、6はアフォーカル光学系4を構成できれば、どのようなレンズでもよいが、本実施形態では、一例として、位置決め用のフランジ部を側部に備え、ピックアップ用レンズ、例えば、ブルーレイディスク用の対物レンズの場合で説明する。
このようなピックアップ用レンズは、光源から平行光束を入射して、ディスク面上に微小スポットを形成し、ディスク面で反射された微小スポットの光を集光するため、全体として正の屈折率を有するレンズである。このようなレンズでは、集光側レンズ面5a(6a)と反対側の光源側レンズ面5b(6b)は、レンズ中心と外周部との高さの差が大きな凸面形状を有し、フランジ部から集光位置と反対側にドーム状に突出されている。このため、レンズの中心部と周辺部とでレンズ光軸に対するレンズ面の傾斜角の差が大きな形状となっている。
本実施形態のアフォーカル光学系4は、被検レンズ5の集光側レンズ面5aおよび被検レンズ6の集光側レンズ面6aが対向する位置関係に配置して構成する。
このように、被検レンズ5、6における集光側レンズ面5a、6a、光源側レンズ面5b、6bという名称は、被検レンズの実使用上の配置における位置関係に基づく名称であり、透過率分布測定装置50の配置における位置関係とは関係がない。
透過率分布測定装置50の概略構成は、光源部1、鏡枠10(レンズ保持枠)、第1レンズ台12、第2レンズ台14、CCDカメラ7、演算処理部20、およびモニタ21からなる。
光源部1は、検査光Lを、被検レンズの被検査領域に対応する光束径を有する平行光束として発生させるものであり、本実施形態では、レーザダイオード2と、レーザダイオード2の発光点に焦点位置を合わせて配置したコリメータレンズ3とからなる。
本実施形態のレーザダイオード2は、ブルーレイディスクの読み取り波長に対応して、波長405nmの青紫色レーザダイオードを採用している。
また、特に図示しないが、レーザダイオード2の背面側(鏡枠10の外周側)には、レーザダイオード2の温度を一定に制御するため、ヒートシンクおよびペルチェ素子が設けられている。
鏡枠10は、光源部1を固定するとともに、光源部1による検査光Lの光軸と同軸な位置関係に、被検レンズ5、6を位置決めして保持する保持部材である.鏡枠10の形状は、一方に底部を有し、底部と反対側が開口された有底円筒状の形状からなる。
鏡枠10の底部には、レーザダイオード2を、その光軸が、鏡枠10の中心軸と同軸となるように取り付けるレーザダイオード取付部10gが設けられている。
鏡枠10の鏡筒内周面10dには、コリメータレンズ3と第1レンズ台12とを鏡枠10の内部に固定するために、鏡筒内周面10dから径方向内側に突出された突起部からなるコリメータレンズ受け部10aと第1レンズ台位置決め部10bとが、鏡枠10の底部側から開口側に向かってこの順に設けられている。
コリメータレンズ受け部10aは、コリメータレンズ3を、その焦点位置がレーザダイオード取付部10gに取り付けられたレーザダイオード2の発光点に合致されるとともにレンズ光軸がレーザ光の光軸と同軸となるように保持するものである。
第1レンズ台位置決め部10bは、被検レンズ5を、コリメータレンズ3を透過した平行光束からなる検査光Lの光路上に配置する第1レンズ台12を、軸方向に位置決めして固定するものである。
第1レンズ台12は、鏡筒内周面10dに嵌合する略円環状の部材である。第1レンズ台12の軸方向の一方の端部の外周部には、第1レンズ台位置決め部10bに係止して固定可能な被取付部12bが設けられている。また、第1レンズ台12の軸方向の他方の端部の内周部には、被検レンズ5のフランジ部を嵌合させて、被検レンズ5のレンズ光軸に沿う方向およびレンズ光軸に直交する方向に位置決めして、被検レンズ5を着脱可能に取り付けるレンズ位置決め部12aが設けられている。
また、レンズ位置決め部12aと反対側の端部には、被検レンズ5に入射する検査光Lの光束径の大きさおよび光束通過位置を規制する開口絞り11が設けられている。
開口絞り11の開口11aは、被検レンズ5の全被検査領域に、検査光Lを入射させることができる大きさとされている。
本実施形態の被検レンズ5は、被検レンズ5の実使用状態と合わせて、平行光束である検査光Lが光源側レンズ面5bに入射するような向きに配置される。
鏡枠10の開口側の端部には、被検レンズ6を着脱可能に保持する第2レンズ台14を、軸方向および径方向に位置決めして着脱可能に固定するため、開口側の端面に設けられた穴部からなる第2レンズ台位置決め部10cが設けられている。
第2レンズ台位置決め部10cは、第2レンズ台14を位置決めした状態で、第2レンズ台14に保持された被検レンズ6が、第1レンズ台12に保持された被検レンズ5に対してレンズ光軸が同軸、かつ点Pにそれぞれの焦点位置が一致する位置関係に保持する。
鏡枠10の開口側の端面および端面近傍の鏡筒外周面10eは、後述するカメラ台15を着脱可能に固定するカメラ台位置決め部10fを構成している。
第2レンズ台14は、鏡筒内周面10dより大径で鏡筒外周面10eより小径の外径を有する略円環状の部材である。
第2レンズ台14の第1レンズ台12と対向する側と反対側の端部の内周部には、被検レンズ6のフランジ部を嵌合させて、被検レンズ6のレンズ光軸に沿う方向およびレンズ光軸に直交する方向に位置決めして、被検レンズ6を着脱可能に取り付けるレンズ位置決め部14aが設けられている。
本実施形態の被検レンズ6は、被検レンズ6の実使用状態と合わせて、被検レンズ5に入射して被検レンズ5の焦点である点Pに集光されてから発散する検査光Lが、集光側レンズ面6aに入射する向きに配置されている。
すなわち、第1レンズ台12、第2レンズ台14にそれぞれ配置された被検レンズ5、6は、集光側レンズ面5aに入射した平行光束を集光側レンズ面6aから平行光束として出射するアフォーカル光学系4を構成している。
また、第2レンズ台14の被検レンズ5に対向する側の端部の外周部には、外周が第2レンズ台位置決め部10cと内嵌し、軸方向の端面が第2レンズ台位置決め部10cの穴底部と当接して、それぞれ径方向および軸方向に位置決めされる被取付部14bが設けられている。
また、第2レンズ台14の被検レンズ5に対向する側の端部の内周部には、被検レンズ5、6の焦点位置にピンホール孔13aが設けられたピンホール板13が取り付けられている。
ピンホール板13は、被検レンズ5によって焦点位置に集光された検査光L以外の光を遮光し、光量測定の誤差の原因となる迷光成分を除去する絞り部材として設けられている。
CCDカメラ7は、エリアセンサであるCCD8を備え、被検レンズ5、6が離脱されたときの検査光L、または被検レンズ5、6が第1レンズ台12、第2レンズ台14を介して鏡枠10に固定されたときの検出光Lを撮像し、CCD8の画像信号を演算処理部20に送出するものである。
CCD8は、検査光Lおよび検出光Lの各光束径よりも大きな面積を有する撮像面8aを備えている。
CCDカメラ7は、外周部で略円環状のブロック部材からなるカメラ台15の一端側に固定されている。
カメラ台15の他端側には、鏡枠10のカメラ台位置決め部10fと外嵌可能に設けられた穴部からなる被取付部15bが設けられ、これにより、CCDカメラ7が、CCDカメラ7の撮像光軸に沿う方向、および撮像光軸に直交する方向に、鏡枠10と位置決めされた状態で、着脱可能に取り付けられるようになっている。
本実施形態では、CCDカメラ7の撮像光軸と直交する方向の位置は、検査光Lおよび検出光Lの光軸が、いずれも撮像面8aの中心に一致するように設定されている。
なお、CCDカメラ7の撮像光軸に沿う方向の位置は、検査光Lおよび検出光Lが平行光束であるため、被検レンズ6とCCD8との間に隙間があればよく、隙間寸法は適宜に設定することができる。
このような構成により、透過率分布測定装置50では、図1に示すように、第1レンズ台12および第2レンズ台14が、鏡枠10に装着され、第1レンズ台12および第2レンズ台14のレンズ位置決め部12aおよびレンズ位置決め部14aに、それぞれ被検レンズ5および被検レンズ6が装着された状態(以下、「被検レンズ装着状態」と称する)と、図2に示すように、被検レンズ5が第1レンズ台12から離脱され、被検レンズ6が第2レンズ台14とともに鏡枠10から離脱された状態(以下、「被検レンズ離脱状態」と称する)とを、切り換えることができるようになっている。
演算処理部20は、CCDカメラ7から送出される画像信号を、CCD8の画素ごとの輝度データに変換し、これらの輝度データの演算処理を行って、検査光Lおよび検出光Lの光量分布から、被検レンズ5、6の透過率分布を求めるものである。
演算処理部20には、モニタ21が接続され、CCDカメラ7から送出される画像信号や、演算処理によって求められた透過率分布などを、モニタ21の表示画面21aに表示できるようになっている。
演算処理部20の装置構成は、本実施形態では、適宜のハードウェアと、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータとで構成され、このコンピュータにより演算処理プログラムを実行することで以下に動作説明の中で説明する各種の演算処理機能を実現している。
また、特に図示しないが、演算処理部20は、測定者が測定の条件設定を行うため、例えば、キーボードやマウスなどの操作入力手段が接続されている。
次に、透過率分布測定装置50を用いた測定動作について、本発明の第1の実施形態に係る透過率分布測定方法とともに説明する。
図3(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態に係るレンズの透過率分布測定方法における被検レンズ装着状態および離脱状態の光路を説明する模式的な光路図である。図4は、本発明の第1の実施形態に係るレンズの透過率分布測定方法における透過率分布の演算処理を説明するための原理説明図である。図5は、本発明の第1の実施形態に係るレンズの透過率分布測定方法のフローチャートである。
まず、被検レンズ装着状態の光路について、図3(a)を参照して説明する。
レーザダイオード2から光軸Oを中心として放射されたレーザ光は、コリメータレンズ3によって、光軸Oに沿って進む平行光束とされ、検査光Lとして被検レンズ5に向けて出射される。
被検レンズ5に入射した検査光Lは、開口絞り11によって、検査光Lの光束径が被検レンズ5の全被検査領域内を通る大きさに規制される。
被検レンズ5に光源側レンズ面5b側から入射した検査光Lは、集光側レンズ面5aを透過して、被検レンズ5の焦点である点Pに集光され、ピンホール板13のピンホール孔13aを通過する。その後、被検レンズ6の集光側レンズ面6aに向けて発散しつつ進む。
点Pの位置は、被検レンズ6の焦点位置でもあるので、発散光が被検レンズ6の集光側レンズ面6aに入射すると、被検レンズ6によって、光軸Oに沿って進む平行光束とされ、検出光Lとして光源側レンズ面6bから出射される。
本実施形態では、被検レンズ5、6は、同種の2つの被検レンズなので、検出光Lの光束径は、検出光Lの光束径と同一である。
また、検査光Lの各光線の光路は、点Pに関して点対称である。
光源側レンズ面6bから出射された検出光Lは、CCD8の撮像面8aに到達する。CCD8は、入射光を光電変換し、画像信号として演算処理部20に送出する。
演算処理部20は、送出された画像信号を輝度データに変換し、モニタ21の表示画面21aに検出光Lの輝度分布を表示する。
これにより、図4(a)に示すように、表示画面21aには、検出光Lの光束径に対応する光束画像100が表示される。以下では、光束画像100の半径は、撮像面8a上でrであるとする。
検査光L、検出光Lは平行光束であるため、CCD8上の光束画像100上の各点は、被検レンズ5の光源側レンズ面6b上の光線透過領域の各点、および被検レンズ6の光源側レンズ面6b上の光線透過領域の各点と、それぞれ一対一に等倍に対応している。このため、光束画像100に対応する、光源側レンズ面5b、6b上の光線透過位置の特定が容易である。
このため、例えば、光源側レンズ面5b、または光源側レンズ面6b上に汚れやゴミ付着などの欠陥がある場合、光束画像100の輝度分布を観察するだけで、確認すべき位置が容易に特定できるため、欠陥の確認などの作業が効率化される。
次に、被検レンズ離脱状態の光路について、図3(b)を参照して説明する。
被検レンズ離脱状態は、図2に示すように、検査光Lの光路上から、被検レンズ5と、第2レンズ台14および被検レンズ6とが、それぞれ取り除かれた状態である。
そこで、レーザダイオード2から光軸Oを中心として放射されたレーザ光は、コリメータレンズ3によって、光軸Oに沿って進む平行光束とされ、検査光Lとして出射され、開口絞り11によって光束径が規制された後、CCD8の撮像面8aに到達する。CCD8は、入射光を光電変換し、画像信号として演算処理部20に送出する。
これにより、図4(b)に示すように、モニタ21の表示画面21aには、検査光Lの光束径に対応する光束画像101が表示される。光束画像101の半径は、光束画像100と同様に、撮像面8a上でrである。
次に、図5のフローチャートに基づいて、本実施形態の透過率分布測定方法について説明する。本実施形態では、被検レンズA、B、Cの各透過率分布を、光軸Oを中心とする、1つの円領域およびその外周側の複数の輪帯領域ごとの透過率から求める。なお、円領域は、内径が0の輪帯領域と見なすことができるので、以下では、誤解のおそれがない限り、1つの円領域も含めて単に輪帯領域と称することにする。
これらの輪帯領域の数や大きさ(帯幅)は、CCD8の画素数に対応した分解能の範囲で、任意の数、大きさに設定することができる。
ステップS1では、測定者は不図示の操作入力手段から、輪帯領域の数、大きさを設定し、演算処理部20に記憶させる。
以下では、図4(a)に示すように、一例として、輪帯領域が、1つ円領域aと、3つの輪帯領域b、c、dからなる場合の例で説明する。ここで、円領域aは半径rであり、輪帯領域bは内径r、外径r、輪帯領域cは内径r、外径r、輪帯領域dは、内径r、外径rである。ただし、0<r<r<r<rである。
次に、ステップS2では、測定者が透過率分布測定装置50を被検レンズ離脱状態に設定した後、光源部1を点灯し、CCD8で受光された検査光Lの光量分布測定を行う。
演算処理部20は、CCD8で光電変換された検査光Lの画像信号から輝度データを取得し記憶する。この輝度データは、一定時間の輝度データを平均化して、時間的な光量変動誤差を除去することが好ましい。
次に、演算処理部20は、このようにして記憶された検査光Lの輝度データを、各受光画素位置に対応する配列I(m,n)(m,nは受光画素の番地を表す整数、以下も同じ)に記憶する。
次に、ステップS3では、演算処理部20は、各アフォーカル光学系4の測定を行うためのカウンタiの初期値を0に設定する。
次に、ステップS4では、演算処理部20は、カウンタiを更新し、複数の輪帯領域をカウントするためのカウンタjの初期値を0に設定する。
次にステップS5では、測定者は、第i組の被検レンズ対を、第1レンズ台12、第2レンズ台14を介して、透過率分布測定装置50内の所定位置に配置し、被検レンズ装着状態を形成する。本実施形態では、被検レンズ5、6として、被検レンズA、B(i=1)、被検レンズB、C(i=2)、被検レンズC、A(i=3)をそれぞれ配置する。
次にステップS6では、光源部1を点灯し、CCD8で受光された検出光Lの光量分布測定を行う。
演算処理部20は、CCD8で光電変換された検出光Lの画像信号から受光画素ごとの輝度データを取得する。この輝度データも、一定時間の輝度データを平均化して、時間的な光量変動誤差を除去するようにしてもよい。
そして、演算処理部20は、このようにして得られた輝度データを、各受光画素位置に対応する配列I(m,n)に記憶する。
次にステップS7では、カウンタjを更新する。
次にステップS8では、演算処理部20は、検出光Lの輝度データから光軸Oを中心とする半径rの円領域の光量を取得する。
すなわち、配列I(m,n)において、光軸Oを中心として半径rの範囲内にある(m,n)のすべての組について、I(m,n)を加えることにより、半径rの円領域の光量Qijを算出する。
次にステップS9では、演算処理部20は、カウンタjがjmax以上かどうか判定する。
カウンタjがjmaxより小さい場合には、ステップS7に移行して、ステップS7〜S9を繰り返す。
カウンタjがjmax以上の場合には、ステップS10に移行する。
本実施形態では、jmaxは、ステップS1で入力された輪帯領域の数に対応して、jmax=4である。
ステップS10では、演算処理部20は、ステップS9で取得された光量Qに基づいて、各輪帯領域の光量qiK=QiK−Qi(K+1)を算出する。本実施形態では、K=1,2,3である。
これにより、輪帯領域b、c、dの光量が、それぞれqi3、qi2、qi1として求まる。円領域aの光量qi4は、Qi4に等しい。
次にステップS11では、各輪帯領域(円領域aを含む)における合成透過率Tik(ただし、k=1,…,jmax、以下のkも同様)を算出する。合成透過率という意味は、Tikは、アフォーカル光学系4の透過率であって、被検レンズ5、6のそれぞれの透過率を合成したものだからである。
すなわち、ステップS8と同様にして検査光Lの輝度データI(m,n)から、各輪帯領域に対応する検査光Lの光量qokを求め、合成透過率Tik=qik/q0kを算出する。
このとき、光量q0k、qikは、CCD8上の同一の受光画素群による測定値であるため、例えば、CCD8の画素の感度バラツキや光源部1の光量分布の偏りなどがあったとしても、光量q0k、qikの比である合成透過率Tikは、それら感度バラツキや光量分布の偏りなどはキャンセルされる。
次にステップS12では、演算処理部20は、カウンタiが3以上かどうか判定する。
カウンタiが3より小さい場合には、ステップS4に移行して、ステップS4〜S11を繰り返す。
カウンタiが3以上の場合には、ステップS13に移行する。
ステップS13では、演算処理部20は、3組の被検レンズ対を用いて測定、算出された各輪帯領域の合成透過率T1k、T2k、T3kを、3つの被検レンズA、B、Cの透過率Ta、Tb、Tcに分離する演算処理を行う。
この演算処理の原理について、簡単に説明する。
本実施形態では、例えば、被検レンズAは、i=1の測定では被検レンズ5として光源部1側に配置され、i=3の測定では被検レンズ6としてCCD8側に配置されるが、被検レンズ5、6の配置関係は、それぞれの焦点である点Pに関して点対称であり、検査光Lの各光線の光路も点Pに関して点対称である。そのため、いずれの測定でもCCD8上のk番目の輪帯領域に対応する被検レンズAの光線透過領域は、正確に同一領域となっている。
このため、合成透過率T1k、T2k、T3kにおいて、各被検レンズA、B、Cの透過率の寄与は、各輪帯領域の透過率Ta、Tb、Tcは、次式(1)〜(3)の関係を満足する。
1k=Ta・Tb ・・・(1)
2k=Tb・Tc ・・・(2)
3k=Tc・Ta ・・・(3)
これらの連立方程式から、透過率Ta、Tb、Tcを解くと、次式(4)〜(7)が得られる。
Ta=A/T2k ・・・(4)
Tb=A/T3k ・・・(5)
Tc=A/T1k ・・・(6)
A=√(T1k・T2k・T3k) ・・・(7)
以上で、各被検レンズA、B、Cの各輪帯領域の透過率Ta、Tb、Tcが求められる。この透過率は、各輪帯領域の透過率の平均値になっている。このため、各被検レンズA、B、Cのレンズ光軸を中心とする輪帯領域ごとの段階的な透過率分布が、全被検査領域にわたって測定されたことになる。
各輪帯領域の数や大きさは、CCD8の受光画素の大きさを最小測定単位として任意に設定できるので、輪帯領域の数を増やすことで、より詳細な透過率分布を測定することができる。
このように、本実施形態によれば、被検レンズ離脱状態における検査光Lによる光束画像101の光量分布と、被検レンズ装着状態で、3組のアフォーカル光学系4の全被検査領域を透過した検出光Lによる光束画像100の光量分布とを、CCD8でまとめて測定するのみで、光束画像100内の各輪帯領域に対応する3つの被検レンズA、B、Cの透過率分布を、CCD8の受光画素の大きさを最小測定単位として測定することができる。
このため、検査光として微小な光束を被検レンズ面内で走査することなく、迅速かつ高精度に被検レンズの透過率分布を測定することができる。
また、検出光Lの光量分布を測定する測定時間を短縮できるため、光源部1が光量変動しやすい場合でも、正確な透過率分布測定を行うことができる。
また、本実施形態では、透過率が未知の3つの被検レンズを用いるだけで、正確な透過率分布を測定できるため、透過率が既知のレンズを用いる必要がない。そのため、透過率が既知のレンズの校正や保守の手間を省くことができ、効率的な測定が行える。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る透過率分布測定方法について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係るレンズの透過率分布測定方法のフローチャートである。
本実施形態の透過率分布測定方法は、上記第1の実施形態の透過率分布測定装置50を用いて、被検レンズが1個の場合でも、透過率分布を測定できるようにした方法である。 本実施形態では、図1、図3(a)に示すように、上記第1の実施形態のアフォーカル光学系4の被検レンズ5に代えて、透過率分布が既知の基準レンズ5Aを備えるアフォーカル光学系4Aを用いる。
基準レンズ5Aは、被検レンズ6とともにアフォーカル光学系を構成することができれば、どのようなレンズでもよい。すなわち、被検レンズ5Aと被検レンズ6とは、レンズ有効径が異なり、検査光Lと検出光Lとの光束径が相違してもよい。
ただし、基準レンズ5Aが、被検レンズ6と同種のレンズである場合には、被検レンズ6の光線束の通過領域と、基準レンズ5Aの透過率分布との対応が簡単に分かるため、より好ましい。
以下では、被検レンズ6と同種のレンズを上記第1の実施形態の被検レンズ5と同様の位置関係に配置する場合の例で説明する。
このため、アフォーカル光学系4Aを用いる透過率分布測定装置50において、上記第1の実施形態と同様に、被検レンズ装着状態および被検レンズ離脱状態を定義することができる。また、この被検レンズ装着状態および被検レンズ離脱状態のそれぞれの光路は、上記第1の実施形態と同様である。
以下では、本実施形態のレンズの透過率分布測定方法を、図6に示すフローチャートに基づいて、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
ステップS21〜S23は、それぞれ、上記第1の実施形態のステップS1〜S3と同様の工程である。
ただし、ステップS22における検査光Lの輝度データを記憶する配列は、配列I’(m,n)とし、以下、上記第1の実施形態のI(m,n)を配列I’(m,n)に読み替える。
また、基準レンズ5Aの既知の透過率分布は、本実施形態では、各輪帯領域の平均透過率が、透過率tとして、演算処理部20に記憶されているものとする。
次にステップS24では、測定者は、基準レンズ5Aおよび被検レンズ6を、第1レンズ台12、第2レンズ台14を介して、透過率分布測定装置50内の所定位置に配置し、被検レンズ装着状態を形成する。
次にステップS25〜S30は、それぞれ、上記第1の実施形態のステップS7〜S11と同様の工程である。
ただし、ステップS25において、得られた輝度データを記憶する配列は、配列I’(m,n)とし、以下、上記第1の実施形態のI(m,n)を配列I’(m,n)に読み替える。
またステップS27において、半径rの円領域の光量は、光量Q’とし、以下、上記第1の実施形態のQijを光量Q’に読み替える。
またステップS29において、各輪帯領域の光量は、光量q’=Q’−Q(K+1)’とし、以下、上記第1の実施形態のqikを光量q’に読み替える。
またステップS30において、各輪帯領域に対応する検査光Lの光量は、光量q0k’、合成透過率は、合成透過率T’とし、以下、上記第1の実施形態の合成透過率Tikを合成透過率T’に読み替える。
ステップS31では、演算処理部20は、ステップS30において算出された各輪帯領域の合成透過率T’を基準レンズ5Aの透過率tで割って、被検レンズ6の透過率To’を次式(8)のように算出する。
To’=T’/t ・・・(8)
以上で、被検レンズ6の各輪帯領域の透過率To’が求められる。この透過率は、各輪帯領域の透過率の平均値になっている。このため、被検レンズ6のレンズ光軸を中心とする輪帯領域ごとの段階的な透過率分布が、全被検査領域にわたって測定されたことになる。
このように本実施形態に係るによれば、被検レンズ離脱状態における検査光Lによる光束画像101の光量分布と、被検レンズ装着状態で、アフォーカル光学系4Aの全被検査領域を透過した検出光Lによる光束画像100の光量分布とを、CCD8でまとめて測定するのみで、光束画像100内の各輪帯領域に対応する被検レンズ6の透過率分布を、CCD8の受光画素の大きさを最小測定単位として測定することができる。
このため、第1の実施形態と同様に、検査光として微小な光束を被検レンズ面内で走査することなく、迅速かつ高精度に透過率分布を測定することができる。
また、各輪帯領域の数や大きさは、上記第1の実施形態と同様に、CCD8の受光画素の大きさを最小測定単位として任意に設定できるので、輪帯領域の数を増やすことで、より詳細な透過率分布を測定することができる。
また、同種の他の被検レンズの透過率分布を測定する場合には、被検レンズ6として他の被検レンズを用いて、上記の各ステップを反復する。ただし、光源部1の光量分布および基準レンズ5Aの透過率分布が安定している場合には、上記ステップS21、S22は省略することができる。
このように、本実施形態によれば、被検レンズ6が1つしかない場合でも、透過率分布を測定することができる。また、アフォーカル光学系4Aを透過率分布が既知の基準レンズ5Aと、被検レンズ6とから構成するので、複数の被検レンズ6の透過率分布を測定する場合にも、被検レンズ6を交換して順次測定することができる。そのため、アフォーカル光学系4A全体を組み替えて交換する場合に比べて、効率的に測定を行うことができる。
また、検出光Lの光量分布を測定する測定時間を短縮できるため、光源部1が光量変動しやすい場合でも、正確な透過率分布測定を行うことができる。
なお、上記の説明では、光源部1にレーザダイオード2を用いる場合の例で説明したが、光源部に用いる光源はレーザダイオードに限定されるものではない。
図7に示すのは、上記第1および第2の実施形態の光源部1に代えて用いることができる光源部の変形例である。
本変形例の光源部1Aは、図7に示すように、ガスレーザ30、およびビームエキスパンダ31からなる。
ガスレーザ30は、適宜波長の平行光束からなるレーザビームLを発生する光源である。
ビームエキスパンダ31は、それぞれ正の屈折率を有し、焦点距離が異なる集光レンズ31a、31bをそれぞれの焦点位置が共通となるように配置したものである。これにより、レーザビームLの光束径を拡径した平行光束からなる検査光Lを生成することができるようになっている。
また上記の説明では、エリアセンサの複数の部分領域が、検出光の光軸を中心とする、1つの円領域およびその外周側の複数の輪帯領域からなる場合の例で説明したが、例えば反射防止コートの光軸に対する非対称なムラを測定する場合には、複数の部分領域を他の形状としてもよい。他の形状は、CCD8の受光画素単位、もしくは、受光画素を複数組み合わせて得られる適宜の形状を採用することができる。
この場合、被検レンズ6のレンズ周方向の配置位置を、被検レンズ5あるいは基準レンズ5Aに対して一定の位置関係に配置することで、個々の部分領域の透過率を正確に算出することができる。
例えば、第1の実施形態において、被検レンズAを、被検レンズ5、6として配置するときには、それぞれの位置関係を周方向に180°異なる位置に配置する。これにより、2回の透過率測定において、CCD8上の部分領域に対する被検レンズAの光線透過領域が一致することになる。
また、上記の説明では、エリアセンサがCCD8の場合の例で説明したが、他のエリアセンサを採用してもよい。例えば、CMOSセンサなどを好適に採用することができる。
また、上記第1の実施形態のステップS13の演算は、一例である。例えば、特開平7−92084号公報に記載された演算処理は、いずれも好適に採用することができる。
また、上記実施形態で説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせて実施することができる。
1 光源部
2 レーザダイオード
3 コリメータレンズ
4、4A アフォーカル光学系
5、6 被検レンズ
8 CCD(エリアセンサ)
8a 撮像面(受光面)
10 鏡枠(レンズ保持枠)
11 開口絞り
12 第1レンズ台
13 ピンホール板
14 第2レンズ台
15 カメラ台
20 演算処理部
21 モニタ
21a 表示画面
50 透過率分布測定装置
100、101 光束画像
a 円領域(部分領域)
b、c、d 輪帯領域(部分領域)
検査光
検出光
O 光軸
P 点(焦点位置)

Claims (5)

  1. 検査光を、被検レンズの被検査領域に対応する光束径を有する平行光束として発生させ、
    前記検査光の光量分布を測定し、
    前記検査光を、少なくとも1つの被検レンズを含むアフォーカル光学系に入射させて、前記被検レンズの全被検査領域内を透過した平行光束からなる検出光を形成し、
    該検出光の光量分布をエリアセンサによって取得し、
    該エリアセンサの複数の部分領域で取得された光量を、対応する前記検査光の光量で割って、前記複数の部分領域にそれぞれ対応する前記アフォーカル光学系の部分領域ごとに透過率を算出し、
    前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率に演算処理を施して、前記被検レンズの透過率分布を求めることを特徴とするレンズの透過率分布測定方法。
  2. 前記エリアセンサの複数の部分領域は、前記検出光の光軸を中心とする、1つの円領域およびその外周側の複数の輪帯領域からなることを特徴とする請求項1に記載のレンズの透過率分布測定方法。
  3. 前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率は、
    3つの被検レンズのうち2つの被検レンズを組み合わせて構成される3組の被検レンズ対による3組のアフォーカル光学系を用いて、前記2つの被検レンズの透過率の情報を含む3組の合成透過率を取得し、
    前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率に施す演算処理は、
    前記3組の合成透過率を、前記3つの被検レンズの各透過率に分離する演算処理であることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズの透過分布測定方法。
  4. 前記アフォーカル光学系は、
    透過率分布が既知の基準レンズと、1つの被検レンズとの組合せからなり、
    前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率に施す演算処理は、
    前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率を、前記アフォーカル光学系の部分領域に対応する前記基準レンズの透過率で割る演算処理であることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズの透過分布測定方法。
  5. 検査光を、被検レンズの被検査領域に対応する光束径を有する平行光束として発生させる光源部と、
    前記検査光の光軸に対してレンズ光軸が同軸となる位置に、少なくとも1つの被検レンズを含むアフォーカル光学系を着脱可能に保持するレンズ保持枠と、
    該レンズ保持枠から前記アフォーカル光学系が離脱されたときの前記検査光の光束径、および前記レンズ保持枠に前記アフォーカル光学系装着されたときに前記検査光が前記アフォーカル光学系を透過して形成される検出光の光束径よりも大きい受光面を有するエリアセンサと、
    前記エリアセンサの複数の部分領域で取得された前記検出光の光量を、前記エリアセンサで取得された、前記検出光に対応する前記検査光の光量で割って、前記複数の部分領域にそれぞれ対応する前記アフォーカル光学系の部分領域ごとに透過率を算出し、前記アフォーカル光学系の部分領域ごとの透過率から、前記被検レンズの透過率分布を求める演算処理を行う演算処理部とを備えることを特徴とするレンズの透過率分布測定装置。
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