JP2010185587A - 給湯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】湯の利用パターンの特徴を考慮して使用できる湯の供給量を増減し、湯切れを起こさずに高い効率が得られる給湯機を提供する。
【解決手段】貯湯槽1と、前記貯湯槽1の水を加熱する加熱手段2と、前記加熱手段2による沸き上げ熱量を決定する沸き上げ熱量決定手段3と、利用者による給湯利用熱量を測定する利用熱量測定手段(4、5、6)と、前記沸き上げ熱量決定手段3は、前記利用熱量測定手段で測定された前日までの利用熱量を予め設定された一定期間、所定の時間毎に記憶する利用熱量記憶手段7と、前記利用熱量記憶手段7の記憶内容に基づいて、一日単位の利用熱量の平均値と偏差値とから当日の沸き上げ熱量を演算する基本沸き上げ熱量演算手段8と、日毎の利用パターンのバラツキに基づいて前記基本沸き上げ熱量演算手段8による演算結果を補正する沸き上げ熱量補正手段9とから構成される給湯機。
【選択図】図1

Description

本発明は、沸き上げた湯を貯湯槽に貯えて使用する給湯機に関する。
従来、この種の給湯機は、例えば図3のようなものがある(例えば、特許文献1参照)。
図3は、特許文献1に記載された従来の給湯機を示すものである。図3に示すように、貯湯槽1と、この貯湯槽1の水を加熱する加熱手段2を設け、1日を複数の時間帯に分割して各々の時間帯の利用熱量を記憶し、各時間帯ごとに必要熱量が確保できるように前記加熱手段2を制御する沸き上げ熱量決定手段3を設けた構成としている。
特開2007−147246号公報
しかしながら、前記従来の構成では、該当する時間帯になる前に必要な湯量を沸き上げた状態にしておくによって湯切れを防ぐのであるが、利用パターンが毎日一定している場合は貯湯量と使用量が合致することになるものの、不規則性が高いと沸き上げなければならないところで沸き上げないで湯切れを起こしたり、逆に使わないのに沸き上げてしまって湯が余るという不具合が生じる。
これを回避するためにそれぞれの時間帯毎にある程度の余裕を見ておくことになると結果的に沸き上げ量が過大となり、無駄が多くなってしまうという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、湯の利用パターンの特徴を考慮して使用できる湯の供給量を増減し、湯切れを起こさずに高い効率が得られる給湯機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の給湯機は、貯湯槽と、前記貯湯槽の水を加熱する加熱手段と、前記加熱手段による沸き上げ熱量を決定する沸き上げ熱量決定手段と、利用者による給湯利用熱量を測定する利用熱量測定手段と、前記沸き上げ熱量決定手段は、前記利用熱量測定手段で測定された前日までの利用熱量を予め設定された一定期間、所定の時間毎に記憶する利用熱量記憶手段と、前記利用熱量記憶手段の記憶内容に基づいて、一日単位の利用熱量の平均値と偏差値とから当日の沸き上げ熱量を演算する基本沸き上げ熱量演算手段と、日毎の利用パターンのバラツキに基づいて前記基本沸き上げ熱量演算手段による演算結果を補正する沸き上げ熱量補正手段とを備えたことを特徴とするものである。
これにより、基本は一日に使用する湯の総量の平均値と偏差値に基づいて沸き上げる湯量を決定しておき、利用パターンの不規則度合いに応じてその湯量を増減することで、予測の困難な不規則性の高い場合には湯切れに対して安全側となるように増やし、不規則性が低い場合には減らすことによって効率向上に寄与するので、利用者の利用パターンに適応した使い勝手と省エネルギー性を両立できる運転制御が可能となる。
本発明によれば、湯の利用パターンの特徴を考慮して使用できる湯の供給量を増減し、
湯切れを起こさずに高い効率が得られる給湯機を提供できる。
第1の発明は、貯湯槽と、前記貯湯槽の水を加熱する加熱手段と、前記加熱手段による沸き上げ熱量を決定する沸き上げ熱量決定手段と、利用者による給湯利用熱量を測定する利用熱量測定手段と、前記沸き上げ熱量決定手段は、前記利用熱量測定手段で測定された前日までの利用熱量を予め設定された一定期間、所定の時間毎に記憶する利用熱量記憶手段と、前記利用熱量記憶手段の記憶内容に基づいて、一日単位の利用熱量の平均値と偏差値とから当日の沸き上げ熱量を演算する基本沸き上げ熱量演算手段と、日毎の利用パターンのバラツキに基づいて前記基本沸き上げ熱量演算手段による演算結果を補正する沸き上げ熱量補正手段とを備えたことを特徴とするものである。
これにより、予測の困難な不規則性の高い場合には湯切れに対して安全側となるように沸き上げ湯量を基本沸き上げ熱量に対して増やし、不規則性が低い場合には減らすことによって効率向上に寄与するので、利用者の利用パターンに適応した使い勝手と省エネルギー性を両立できる運転制御が可能となる。
第2の発明は、加熱手段をヒートポンプサイクルを用いた構成としたことを特徴とするもので、使用湯量の多いときだけ高温の沸き上げ温度として、できるだけ低い沸き上げ温度を適用できる結果、高効率の特性を最大限に引き出せる。
第3の発明は、ヒートポンプサイクルは、運転時、高サイド圧力が臨界圧力を超える超臨界冷媒回路であることを特徴とするもので、沸き上げ温度を高温にできるので、利用できる熱量の増大と湯切れ防止性を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における給湯機の構成を示す図である。
図1において、貯湯槽1と、この貯湯槽1の水を加熱する加熱手段としてのヒートポンプユニット2と、給湯時に貯湯槽1から出る湯温を検知する利用熱量測定手段としての貯湯槽湯温検知手段4と、同じく給湯時に貯湯槽1に流入する給水流量を検知する給水流量検知手段5と、給水温検知手段6と、これら利用熱量測定手段としての貯湯槽湯温検知手段4と給水流量検知手段5と給水温検知手段6とから利用熱量を求め、記憶された過去の一定期間の利用熱量実績に基づき、その日の沸き上げ熱量を決定する沸き上げ熱量決定手段3とからなる。
また、この沸き上げ熱量決定手段3は、前記利用熱量を記憶する利用熱量記憶手段7と、記憶された過去一週間の一日単位の利用熱量の平均値と偏差値に基づく沸き上げ熱量を求める基本沸き上げ熱量演算手段8と、一日を複数の時間帯に分け、各時間帯毎に過去一週間の平均値と偏差値とから利用パターンのバラツキ度合いを求めて、前記基本沸き上げ熱量演算手段8により求められた沸き上げ熱量を補正する沸き上げ熱量補正手段9とから構成される。
以上のように構成された給湯機について、以下その動作、作用を説明する。
基本的な動作としては、沸き上げ前は貯湯槽1に低温の水が多く満たされており、運転を開始すると、沸き上げ用循環ポンプ10によりヒートポンプ往き口11からヒートポン
プユニット2に送出され、そこで加熱されて高温の湯がヒートポンプ戻り口12から貯湯槽1に戻される。
これによって、貯湯槽1には上方から順次高温の湯が貯えられていく。沸き上げ後の給湯利用の際には、給湯口13から貯湯槽1の高温の湯が送られ、この湯が給水配管14からの給水と湯水混合弁15で設定された給湯温度に調節されて給湯栓16から供給される。また、給湯に使用された湯量相当の水が給水配管14を通じて貯湯槽1下部の給水口17から流入する。
ここで、本実施例の給湯機は、利用者の湯の使い方に応じて一日の適切な沸き上げ熱量を決定することによって、湯余りを小さくして省エネルギーに寄与するとともに、湯切れによる使い勝手の悪化を防ぐ機能を有する。
図2に利用熱量の記憶値と計算値の概念図を示す。
図2において、18は利用熱量記憶手段6に記憶された時間帯(1)〜(6)毎の一日前から七日前までの利用熱量である。これらの利用熱量の値は、貯湯槽湯温検知手段4と給水流量検知手段5と給水温検知手段6の出力から、貯湯槽温と給水温との差に給水流量を乗じて算出されたものである。
基本沸き上げ熱量演算手段8は、過去一週間の利用熱量を日毎に合計して日別合計値19を求め、これらの日別合計値19から日別平均値・標準偏差20を算出する。この日別平均値・偏差値20に基づいて、当日沸き上げる熱量として平均値と標準偏差を合計し、これを基本沸き上げ熱量とする。
さらに、沸き上げ熱量補正手段9は、時間帯(1)〜(6)毎に求めた時間帯別平均値・標準偏差21を用い、標準偏差を平均値で除して各々変動係数を算出し、これを平均して時間帯別平均変動係数22を求める。この値は利用パターンのバラツキを示すものとなり、大きいほど湯切れの危険が増す傾向がある。この値の大小により、基本沸き上げ熱量演算手段8で求めた基本沸き上げ熱量の補正をおこなう。
つまり、値が小さければ、その値に応じて基本沸き上げ熱量を小さく補正して、省エネルギー性を高め、逆に大きい場合は、基本沸き上げ熱量を大きく補正して湯切れのリスクを減少させる。
以上のように、一週間の日毎の利用熱量の平均値と標準偏差によって決定する沸き上げ湯量を、時間帯ごとに分割した利用熱量の平均値と標準偏差から求めた利用パターンの不規則度合いに応じ、予測の困難な不規則性の高い場合には湯切れに対して安全側となるように増やし、不規則性が低い場合には減らすことによって効率向上に寄与するので、利用パターンに適応した使い勝手と省エネルギー性を両立できる運転制御が可能となる。
なお、ヒートポンプユニット2の冷凍サイクルは冷媒として二酸化炭素を用い、臨界圧を越える圧力で運転することが好ましい。二酸化炭素を冷媒として用いることで沸き上げ温度を高温にできるので、利用できる熱量の増大と湯切れ防止性を向上することができる。
以上のように、本発明にかかる給湯機は、高い効率性と利便性を両立する制御方式を実現できるので、前記したような家庭用の給湯機の貯湯槽に適用できるほか、熱源と貯湯槽を有するシステムにおいて業務用などの規模の大きい用途にも適用し、設備の管理者等に
対して高い利便性を提供できる。
本発明の実施の形態1における給湯機の構成図 同利用熱量の記憶値と計算値の概念図 従来の給湯機の構成図
1 貯湯槽
2 加熱手段
3 沸き上げ熱量決定手段
4 貯湯槽湯温検知手段(利用熱量測定手段)
5 給水流量検知手段(利用熱量測定手段)
6 給水温検知手段(利用熱量測定手段)
7 利用熱量記憶手段
8 基本沸き上げ熱量演算手段
9 沸き上げ熱量補正手段

Claims (3)

  1. 貯湯槽と、前記貯湯槽の水を加熱する加熱手段と、前記加熱手段による沸き上げ熱量を決定する沸き上げ熱量決定手段と、利用者による給湯利用熱量を測定する利用熱量測定手段と、前記沸き上げ熱量決定手段は、前記利用熱量測定手段で測定された前日までの利用熱量を予め設定された一定期間、所定の時間毎に記憶する利用熱量記憶手段と、前記利用熱量記憶手段の記憶内容に基づいて、一日単位の利用熱量の平均値と偏差値とから当日の沸き上げ熱量を演算する基本沸き上げ熱量演算手段と、日毎の利用パターンのバラツキに基づいて前記基本沸き上げ熱量演算手段による演算結果を補正する沸き上げ熱量補正手段とを備えたことを特徴とする給湯機。
  2. 加熱手段は、ヒートポンプサイクルを用いた構成としたことを特徴とする請求項1に記載の給湯機。
  3. ヒートポンプサイクルは、運転時、高サイド圧力が臨界圧力を超える超臨界冷媒回路であることを特徴とする請求項2に記載の給湯機。
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