JP2010184305A - マグネットチャック及び多関節ロボット、ワーク搬送装置 - Google Patents

マグネットチャック及び多関節ロボット、ワーク搬送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010184305A
JP2010184305A JP2009028877A JP2009028877A JP2010184305A JP 2010184305 A JP2010184305 A JP 2010184305A JP 2009028877 A JP2009028877 A JP 2009028877A JP 2009028877 A JP2009028877 A JP 2009028877A JP 2010184305 A JP2010184305 A JP 2010184305A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workpiece
magnet chuck
electromagnet
articulated robot
support member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009028877A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Otani
敏彦 大谷
Hidehiko Takeda
英彦 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Yutaka Electronics Ind Co Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Yutaka Electronics Ind Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd, Yutaka Electronics Ind Co Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP2009028877A priority Critical patent/JP2010184305A/ja
Publication of JP2010184305A publication Critical patent/JP2010184305A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】複数のワークの吸着搬送を簡単に可能とする。
【解決手段】マグネットチャック10は、回転機構11によって回転制御される回転軸12と、その回転軸12に放射方向へ連結される支持部材13,14と、を有し、各支持部材13,14の先端に、吸着面を放射方向外側へ向けて吸着及びその解除作業が単独で制御可能な電磁石15を夫々取り付けて、ワークWの吸着又はその解除動作を行うことにある。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁石を用いて多関節ロボットの先端のハンドに装着され、電磁石を備えてワークを吸着搬送するために用いられるマグネットチャックと、そのマグネットチャックを備えた多関節ロボット及びワーク搬送装置とに関するものである。
電磁石を用いてワークを吸着搬送するマグネットチャックとしては、ワークを複数の箇所で吸着・保持する保持装置が知られている(特許文献1)。また、特許文献2,3に開示されている、磁性物体を吸着して所定の位置に移動した後、励磁電流によって磁性物体の残留磁気を消磁することや(特許文献2)、消磁器を用いて加工後の帯磁したワークの消磁を行うことも知られている(特許文献3)。
実開平1−143325号公報 特開昭61−33838号公報 特開昭61−90407号公報
しかし、このようなマグネットチャックにおいては、複数の電磁石を用いて、ワークの複数の箇所を吸着・保持した場合、吸着面が多いことで安定して保持することは可能であるが、それぞれを個別に独立制御することができなかった。そのため、複数のワークの場合、受け渡し位置に対して一つずつ別のマグネットチャックの電磁石で受け渡し動作を行う必要があって効率が良くない。特に、ワークがいわゆるコンロッド(コネクティングロッド)の場合、加工ラインの途中で一方の穴部分が切断され、当該穴部分の半分となるキャップ部と、残りの半分にロッドを介して他方の穴部分が一体となる本体とに二分割される特殊な態様となるため、単一の電磁石を有するマグネットチャックでは吸着搬送が1つのマグネットチャックでは行えないといった問題があった。また、電磁石を用いて、ワークを吸着・保持する場合、ワークの残留磁気を消磁するため、加工後に消磁器を用いて消磁を行う必要があり、無駄な工程を設けなければならず、生産効率の低下といった問題も発生している。
そこで、本発明は、上記従来の問題点を解消し、キャップ部と本体とに二分割されるコンロッド等の複数のワークの吸着搬送を効率良く可能とするマグネットチャックと、そのマグネットチャックを備えた多関節ロボット及びワーク搬送装置とを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明の構成は、多関節ロボットの先端のアームに装着され、電磁石を備えてワークを吸着搬送するために用いられるマグネットチャックであって、支持部材を、前記アームの回転軸に対して軸方向に複数配置するとともに、前記各支持部材に、吸着及びその解除動作が単独で制御可能な電磁石を取り付けて、前記ワークの吸着又はその解除動作を行うことにある。
請求項2に記載の発明の構成は、請求項1の構成において、支持部材を、回転軸に対して突出方向が異なるように設けたことにある。
請求項3に記載の発明の構成は、請求項2の構成において、前記支持部材を、前記アームの回転軸から放射方向となるように設けたことにある。
請求項4に記載の発明の構成は、請求項1乃至3の何れかの構成において、前記支持部材及び電磁石の組を、前記回転軸に対して同位相で所定間隔をおいて夫々二組ずつ設けたことにある。
請求項5に記載の発明の構成は、請求項1乃至4の何れかの構成において、前記ワークの吸着搬送時に前記ワークの帯磁磁気を消磁する消磁手段を備えたことにある。
請求項6に記載の発明の構成は、請求項1乃至5の何れかの構成において、マグネットチャックを先端のアームに装着してなる多関節ロボットとしたことにある。
請求項7に記載の発明の構成は、請求項6に記載の多関節ロボットを、ワークを加工する複数の加工ステーション間に配置してなるワーク搬送装置としたことにある。
本発明によれば、キャップ部と本体とに二分割されるコンロッド等の複数のワークの吸着搬送が、複数の電磁石を独立して制御するので、分割したものを1つのマグネットチャックで吸着ができるため、マグネットチャックによる吸着搬送を何度も繰り返し行う必要がない。そのため、ワークの吸着搬送を短時間で行うことが可能となり、作業効率も上がる。また、単一のマグネットチャックが回転軸を中心に回転することでワークを同時に加工ステーションへと受け渡すため、複数のマグネットチャックでワークをそれぞれ加工ステーションへと受け渡すものに比べ、必要なスペースが小さくて済み、狭い加工空間でも支障なくワークの吸着搬送が行える。
さらに、請求項2に記載の発明によれば、単一のマグネットチャックが回転軸を中心に回転することでワークを同時に加工ステーションへと受け渡すため、複数のマグネットチャックでワークをそれぞれ加工ステーションへと受け渡すものに比べ、必要なスペースが小さくて済み、狭い加工空間でも支障なくワークの吸着搬送が行える。
特に、請求項3に記載の発明によれば、加工時にワークに付着したクーラントによって、電磁石等が濡れてしまうおそれが少ない。
また、請求項4に記載の発明によれば、吸着箇所が増えるため、複数組のコンロッドが吸着搬送可能となる等、ワークの吸着態様のバリエーションが増え、ワークの吸着搬送により好適となる。
他にも、請求項5に記載の発明によれば、消磁手段を備えたことで、ワークの滞留磁気による切粉等の付着が防止可能となる。
マグネットチャックを備えた多関節ロボットの説明図である。 マグネットチャックによるワークの受け渡し手順を示す説明図である。 多関節ロボットをワークの加工ラインに配置したワーク搬送装置の説明図である。 マグネットチャックを備えた多関節ロボットの変更例を示す説明図である。 マグネットチャックを示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、マグネットチャックを備えた多関節ロボットの一例を示す説明図である。図2は、マグネットチャックによるワークの受け渡し手順を示す説明図である。図3は、多関節ロボットをワークの加工ライン上に配設したワーク搬送装置の一例を示す説明図である。図4,5は、マグネットチャックを備えた多関節ロボットの変更例を示す説明図である。
図1に示す多関節ロボット1は、ベース2上に、回転軸12を有する複数のアーム3,3・・を備え、各軸に設けた図示しない駆動モータ及び減速機構によって各軸を所定角度旋回させることで、先端のアーム3に所定の運動をさせる周知の構造となっている。4は、ベース2が設置される走行テーブルで、図1の左右方向へのベース2の移動制御に加えて、加工ラインに沿った同図の紙面奥行き方向へのベース2の移動制御が可能となっている。
この多関節ロボット1の先端のアーム3に、マグネットチャック10が装着されている。このマグネットチャック10は、アーム3に備えたモータ等からなる回転機構11によって回転制御される回転軸12と、その回転軸12から放射方向へ連結される複数の支持部材13とを備え、支持部材13の先端に、吸着面を放射方向外側へ向けた電磁石15を取り付けた構成となっている。
なお、電磁石15は、多関節ロボット1に設けた図示しないコントローラによって通電制御されることで、磁性体のワークを吸着及び解除がなされる周知の構造で、特にここでは、残留磁気を消磁する消磁手段を備えたコントローラ(例えば株式会社フジタ製の電磁石コントローラ、FSDS−T型)が用いられている。
このマグネットチャック10の構成は、必ずしも図1に示す構成に限定する必要はなく、図3に示す加工ステーション21にワークWの吸着搬送が可能であれば、図4,5に示すように、アーム3の先端から固定軸17を下向きに突設し、その固定軸17にブラケット18をアーム3と平行に連結して、ブラケット18の先端に、アーム3の軸方向で二組ずつとなる支持部材13A,13B及び14A,14Bを連結する。この場合、回転軸11の軸方向から見て、最外に位置する支持部材13A,13B及び14A,14Bの放射方向である軸心間の角度が90°となるように連結し、各支持部材13A,13B及び14A,14Bの下端に、電磁石15A,15Bを夫々取り付け、受け渡し位置に対して同一方向で接離させてワークの吸着又はその解除動作を行う構造も考えられる。この場合、アーム3が自身の回転軸を中心に回転することで、各支持部材13A,13B及び14A,14Bをワークの受け渡し位置に向けて、上記形態と同様にワークの受け渡しを連続して行うことができる。
そして、ここでの支持部材13,14は、図2(A)に示すように、回転軸11の軸方向から見て、最外に位置する支持部材13,14の軸心間の角度θが90°以下となるように回転軸12に対して突出方向が異なり、夫々取り付けられている。また、各支持部材13,14は、図1に示すように、回転軸12に対して同位相(軸方向で前後に設けられた電磁石15,15において、ワークの吸着及び解除を同じタイミングで行うことを示す)で所定間隔(加工による分割前のワークW0やワークWの吸着搬送を可能にするとともに、ワークWが加工によって、キャップ部WAと本体WBとに二分割された場合には、キャップ部WAと本体WBとがお互いに接触することなく、電磁石15A,15Bでそれぞれ吸着搬送を行い、他方の電磁石から磁力の影響を受けることがない間隔を示す)をおいて一組設けられている。よって、以下支持部材13,14や電磁石15において独立して制御する場合、回転軸12の前方側を15A、後方側を15Bのように符号ABを付して説明する。
以上の如く構成された多関節ロボット1によるワークW0の吸着搬送は、例えば以下のように行われる。
図3に示す加工ライン20では、NC工作機械を備えた加工ステーション21a,21b・・を複数配設しており、フライス加工やボーリング加工等、ワークの加工に必要な工程を順番に行うようになっている。これらの加工ステーション21a,21b・・の配設方向に沿って、多関節ロボット1を備えた走行レール4を設置して、加工ステーション21a,21b・・に対する多関節ロボット1の出し入れと、ワークの表裏反転と、加工ステーション21a,21b・・間での多関節ロボット1の移動とを行うことで、ワーク搬送装置22を形成している。
まず、加工前のワークW0を供給ステーション23から受け取る。これは、図2(A)に示すマグネットチャック10を、一方の支持部材13を鉛直方向下向きにした状態で下降し、受け渡し台にセットされた加工前のワークW0を電磁石15で吸着することでなされる。このとき、軸方向で前後に設けられた電磁石15A,15Bにおいて、ワークの吸着及び解除を同じタイミングで行い、同位相の電磁石15A,15Bを同時に使用する。なお、ワークW0の重量が小さければ、電磁石15A,15Bの何れか一方を使用しても良い。
こうしてワークW0を受け取った後、図2(B)に示すように、マグネットチャック10を上昇させる。この時に、回転機構11によって回転軸12を90°回転させて、ワークW0が吸着されていない支持部材14を鉛直方向下向きに移動させる。
次に、多関節ロボット1が最初の加工ステーション21aの前に移動して、当該加工ステーション21aに進入し、図2(C)に示すように、マグネットチャック10を下降させて、治具上にある加工済みのワークWを支持部材14の電磁石15で吸着させる。そして、図2(D)に示すように、マグネットチャック10を上昇させると、ワークWの受け取りがなされる。この時、図2(E)に示すように、回転機構11によって回転軸12を90°逆回転させて、ワークW0が吸着されている支持部材13を鉛直方向下向きに移動させる。
次に、図2(F)に示すように、マグネットチャック10を下降させて、治具上にワークW0をセットして吸着を解除する。これにより、ワークW0の供給が完了する。この供給の際、マグネットチャック10を下降させて治具上へワークW0をセットするまでの間に、コントローラが帯磁したワークW0の消磁を行う。
その後、図2(G)に示すように、マグネットチャック10を上昇させた後、回転機構11によって回転軸12を90°回転させて、ワークWが吸着されている支持部材14を鉛直方向下向きに移動させる。そして、多関節ロボット1が次の加工ステーション21bの前に移動して、当該加工ステーション21bに進入し、図2(H)に示すように、マグネットチャック10を下降させて、加工ステーション21bの治具上にセットされたワークW2を電磁石15で吸着する。
その後、図2(I)に示すように、マグネットチャック10を上昇させた後、回転機構11によって回転軸12を90°回転させて、ワークW1を吸着する支持部材14を鉛直方向下向きに移動させる。さらに、図2(J)に示すように、マグネットチャック10を下降させた後、図2(K)に示すように、治具上にワークW2を治具上にセットして吸着を解除する。その後、図2(L)に示すように、マグネットチャック10が上昇することによってワークW2の供給が完了する。
次に、加工ステーション21bでのワークW1とW2との入れ替えは、以下のように行われる。まず初めに、支持部材13を鉛直方向下向きとし、図2(H)に示す状態でマグネットチャック10を下降させる。そして、治具上にセットされたワークW1を電磁石15で吸着した後、図2(I)に示すように、マグネットチャック10を上昇させた後、回転機構11によって回転軸12を90°回転させて、支持部材14を鉛直方向下向きに移動させる。さらに、図2(J)に示すように、マグネットチャック10を下降させる。その後、図2(K)に示すように、治具上にワークW2を治具上にセットして吸着を解除する。そして、図2(L)に示すように、マグネットチャック10が上昇することによってワークW2の供給が完了する。
この供給の際も上記と同様に、マグネットチャック10を下降させて治具上へワークW1をセットするまでの間に、コントローラが帯磁したワークW2の消磁を行う。
そして、図2(L)に示す状態から、ワークW2を加工ステーション21bから受け取り、吸着搬送を行うと共に、以降の各加工ステーション21c,21d・・・間でも同様に加工途中のワークWを順番に受け渡しさせる。
また、ワークWが加工によって、図1や図3の加工ステーション21d,21eに示すようにキャップ部WAと本体WBとに二分割された場合も、図2の(A)と同様に、多関節ロボット1は、加工ステーション21dに進入し、ワークWが吸着されていない支持部材15を鉛直方向下向きに移動させる。そして、マグネットチャック10を下降させて、治具上にある加工済みのワークWのうち、キャップ部WAを電磁石15Aで吸着し、本体WBは電磁石15Bで吸着する。この時に、キャップ部WAと本体WBとの治具上にセットする向きは、図3の加工ステーション21dに示すように、多関節ロボット1の移動方向に対し、垂直となる向きで上下に並べる。
こうしてキャップ部WAと本体WBとを受け取った後、図2(D)と同様に、マグネットチャック10を上昇させる。この時に、回転機構11によって回転軸12を90°逆回転させて、加工ステーション21cで分割前のワークWが吸着された支持部材14を鉛直方向下向きに移動させる。
次に、多関節ロボット1が次の加工ステーション21eの前に移動して、当該加工ステーション21eに進入し、図2(C)と同様に、マグネットチャック10を下降させて、治具上にある加工済みのキャップ部WAを支持部材14Aの電磁石15Aにより、本体WBを支持部材14Bの電磁石15Bにより吸着させる。そして、図2(D)と同様に、マグネットチャック10を上昇させると、キャップ部WAと本体WBとの受け取りがなされる。この時、図2(E)と同様に、回転機構11によって回転軸12を90°逆回転させて、支持部材13を鉛直方向下向きに移動させる。そして、図3の加工ステーション21eにおいては、多関節ロボット1の移動方向に対し、垂直となる向きで移動方向と平行となるように並べる。
そして、図2(F)と同様に、マグネットチャック10を下降させて、治具上にキャップ部WAをセットして吸着を解除する。次に、図2(G)と同様に、マグネットチャック10を上昇させた後、多関節ロボット1を右側に移動する。そして、先程の図2(F)と同様に、マグネットチャック10を下降させて、治具上に本体WBをセットして吸着を解除する。これにより、キャップ部WAと本体WBとの供給が完了する。この供給の際、マグネットチャック10を下降させて治具上へキャップ部WAと本体WBとをセットするまでの間に、コントローラが帯磁したキャップ部WAと本体WBとの消磁を行う。
その後、再度、図2(G)と同様に、マグネットチャック10を上昇させた後、回転機構11によって回転軸12を90°回転させて、キャップ部WAと本体WBとが吸着されている支持部材14を鉛直方向下向きに移動させる。そして、多関節ロボット1が次の加工ステーション21の前に移動して、当該加工ステーション21に進入し、図2(H)と同様に、マグネットチャック10を下降させて、治具上に支持部材14に吸着されているキャップ部WAと本体WBとをセットして吸着を解除する。これにより、キャップ部WAと本体WBとの供給が完了する。この供給の際も上記と同様に、マグネットチャック10を下降させて治具上へキャップ部WAと本体WBとをセットするまでの間に、コントローラが帯磁したキャップ部WAと本体WBとの消磁を行う。
次に、図2(I)と同様に、マグネットチャック10を上昇させた後、回転機構11によって回転軸12を90°逆回転させて、支持部材13を鉛直方向下向きに移動させる。そして、図2(J)と同様の状態から、加工前のキャップ部WAと本体WBとを加工ステーション21から受け取り、吸着搬送を行うと共に、各加工ステーション21間でも同様に加工途中のキャップ部WAと本体WBとを順番に受け渡しさせる。
そのため、単一のマグネットチャック10が回転軸12を中心に回転することでキャップ部WAと本体WBとを同時に加工ステーション21へと受け渡すため、複数のマグネットチャック10でキャップ部WAと本体WBとをそれぞれ加工ステーション21へと受け渡すものにくらべて必要なスペースが小さくて済み、狭い加工空間でも支障なくワークの吸着搬送が行える。
このように、多関節ロボット1による前段からのワークWの受け取りと後段へのワークWの供給とを各加工ステーション21a,21b・・・において行うことで、ワークWの加工ライン上での吸着搬送が可能となる。特に、ワークWが、加工ラインの途中で一方の穴部分が切断され、当該穴部分の半分となるキャップ部WAと、残りの半分にロッドを介して他方の穴部分が一体となる本体WBとに二分割されても、図1に示すように、先端側の電磁石15Aでキャップ部WAを、その後方側の電磁石15Bで本体WBを夫々吸着させることで、両者を同一ハンド上で吸着搬送することができ、同様にそれ以降の加工ステーション21d,21eにおいて、キャップ部WA及び本体WBの受け取りと供給とが可能となる。勿論これと逆の吸着も可能であるので、加工ステーション21に設けた治具を回転させることで、種々の向きでキャップ部WA及び本体WBを吸着して加工に適した姿勢で加工ステーション21に供給することができる。
また、ワークWの受け取りと供給とを行う際、回転軸12の回転によって支持部材13,14が揺動することになるが、両者の角度設定により、何れの支持部材が鉛直方向下向きにあっても、他方の支持部材は斜め下向きにあって、鋭角であるため、加工中にワークWに付着したクーラント等が電磁石15側に伝って電磁石15や支持部材13,14を濡らす可能性が少なくなる。
そして、支持部材13と支持部材14とを、アーム3の回転軸12から放射方向で、且つ軸心間の角度が鋭角となるように設けたことで、加工時にワークWに付着したクーラントによって、電磁石15等が濡れてしまうおそれが少ない。
加えて、支持部材の軸心間の角度は、回転軸の回転方向の反時計方向に約90°の状態に設けられているが、これに限らず、90°以内であれば当該角度を変更しても良い。更に、支持部材の数は、必ずしも二つである必要はなく、ワークの吸着搬送が可能であれば3つ以上に増やしても良いが、増やした場合も最外に位置する支持部材間の角度は90°以内に収める必要がある。
以上のように、上記形態のマグネットチャック10によれば、支持部材13を、アーム3の回転軸12に対して軸方向に複数配置するとともに、支持部材13に、吸着及びその解除動作が単独で制御可能な電磁石15を取り付けて、ワークWの吸着又はその解除動作を行うことにある。よって、マグネットチャックによる吸着搬送を何度も繰り返し行う必要がないため、ワークWの吸着搬送を短時間で行うことが可能となり、作業効率も上がる。他にも、マグネットチャック10が回転軸12を中心に回転することでワークWを同時に加工ステーション21へと受け渡すため、複数のマグネットチャック10でワークWをそれぞれ加工ステーション21へと受け渡すものに比べ、必要なスペースが小さくて済み、狭い加工空間でも支障なくワークWの吸着搬送が行える。当該効果はマグネットチャック10を備えた多関節ロボット1及びワーク搬送装置22においても同様に享受できる。
特にここでは、支持部材13,14及び電磁石15の組を、回転軸に対して同位相で所定間隔をおいて夫々二組ずつ設けるので、吸着箇所が増え、複数組のコンロッドが吸着搬送可能となる等、コンロッドの吸着態様のバリエーションが増え、コンロッドの吸着搬送により好適となる。
また、ワークWの吸着搬送時にワークWの帯磁磁気を消磁する消磁手段を備えたことで、ワークWの滞留磁気による切粉等の付着が防止可能となる。
なお、本発明のマグネットチャックの構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、電磁石や支持部材の形状、構造、配置等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更することができる。
例えば、支持部材及び電磁石の数は、回転軸の軸方向に二つ並設されているが、ワークの安定した吸着搬送やサイズ変更を考慮して、更に増やしても良いし、減らしても良い。また、電磁石の濡れや切粉の付着等を効果的に防止するために、プラスチックフィルム材料等のカバーによって電磁石を覆うことも考えられる。
また、本発明において、ワークWの載置する向きは、図3の加工ステーション21に示すように、ワークWを、走行テーブル4の長手方向である多関節ロボット1の移動方向に対し、垂直となる向きに載置するのみでなく、加工ステーション21cに示すように、ワークWを多関節ロボット1の移動方向と平行に載置するようにしても良く、加工に応じて適宜変更可能である。
さらに、キャップ部WA及び本体WBに分割された場合においても、加工ステーション21dに示すように、多関節ロボット1の移動方向に対し、垂直となる向きで上下に並べて載置する場合に加え、加工ステーション21eに示すように、多関節ロボット1の移動方向に対し、垂直となる向きで移動方向と平行となるように並べて載置しても良く、加工に応じて適宜変更可能である。
その他、多関節ロボットも、アームの数や回転軸の位置等が異なるものを使用しても良いし、ワーク搬送装置においても、走行テーブルを用いずに、複数の加工ステーション間に夫々多関節ロボットを設置して、隣接する加工ステーション間でのみワークの受け渡しを行うような形態とする等、適宜設計変更可能である。
1・・多関節ロボット、2・・ベース、3・・アーム、4・・走行テーブル、10・・マグネットチャック、11・・回転機構、12・・回転軸、13,14・・支持部材、15・・電磁石、17・・固定軸、18・・ブラケット、20・・加工ライン、21・・加工ステーション、22・・コンロッド搬送装置、23・・供給ステーション、W・・ワーク、WA・・キャップ部、WB・・本体。

Claims (7)

  1. 多関節ロボットの先端のアームに装着され、電磁石を備えてワークを吸着搬送するために用いられるマグネットチャックであって、
    支持部材を、前記アームの回転軸に対して軸方向に複数配置するとともに、前記各支持部材に、吸着及びその解除動作が単独で制御可能な電磁石を取り付けて、前記ワークの吸着又はその解除動作を行うことを特徴とするマグネットチャック。
  2. 前記支持部材を、前記回転軸に対して突出方向が異なるように設けたことを特徴とする請求項1に記載のマグネットチャック。
  3. 前記支持部材を、前記アームの回転軸から放射方向となるように設けたことを特徴とする請求項2に記載のマグネットチャック。
  4. 前記支持部材及び電磁石の組を、前記回転軸に対して同位相で所定間隔をおいて夫々二組ずつ設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のマグネットチャック。
  5. 前記ワークの吸着搬送時に前記ワークの帯磁磁気を消磁する消磁手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のマグネットチャック。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載のマグネットチャックを先端のアームに装着してなる多関節ロボット。
  7. 請求項6に記載の多関節ロボットを、ワークを加工する複数の加工ステーション間に配置してなるワーク搬送装置。
JP2009028877A 2009-02-10 2009-02-10 マグネットチャック及び多関節ロボット、ワーク搬送装置 Pending JP2010184305A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009028877A JP2010184305A (ja) 2009-02-10 2009-02-10 マグネットチャック及び多関節ロボット、ワーク搬送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009028877A JP2010184305A (ja) 2009-02-10 2009-02-10 マグネットチャック及び多関節ロボット、ワーク搬送装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010184305A true JP2010184305A (ja) 2010-08-26

Family

ID=42765275

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009028877A Pending JP2010184305A (ja) 2009-02-10 2009-02-10 マグネットチャック及び多関節ロボット、ワーク搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010184305A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108312133A (zh) * 2018-04-25 2018-07-24 贵州电网有限责任公司 一种机械臂挂取安全锁扣结构
CN111299580A (zh) * 2020-03-19 2020-06-19 四川天府珞埔三维科技有限公司 缸体底盘组件结构及缸体装置
KR20210045791A (ko) * 2019-10-17 2021-04-27 주식회사 서연이화 차량용 도어 검사장치
CN117086908A (zh) * 2023-10-17 2023-11-21 享刻智能技术(北京)有限公司 一种电磁自锁夹具以及机器人

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6133838A (ja) * 1984-07-25 1986-02-17 Kita Denshi:Kk マグネツトチヤツク
JPS61214989A (ja) * 1985-03-15 1986-09-24 三菱電機株式会社 産業用ロボツトのハンド装置
JP2005138241A (ja) * 2003-11-07 2005-06-02 Daihatsu Motor Co Ltd ピッキング用ツールおよび該ツールを備えたピッキング装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6133838A (ja) * 1984-07-25 1986-02-17 Kita Denshi:Kk マグネツトチヤツク
JPS61214989A (ja) * 1985-03-15 1986-09-24 三菱電機株式会社 産業用ロボツトのハンド装置
JP2005138241A (ja) * 2003-11-07 2005-06-02 Daihatsu Motor Co Ltd ピッキング用ツールおよび該ツールを備えたピッキング装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108312133A (zh) * 2018-04-25 2018-07-24 贵州电网有限责任公司 一种机械臂挂取安全锁扣结构
CN108312133B (zh) * 2018-04-25 2024-02-23 贵州电网有限责任公司 一种机械臂挂取安全锁扣结构
KR20210045791A (ko) * 2019-10-17 2021-04-27 주식회사 서연이화 차량용 도어 검사장치
KR102250425B1 (ko) * 2019-10-17 2021-05-11 주식회사 서연이화 차량용 도어 검사장치
CN111299580A (zh) * 2020-03-19 2020-06-19 四川天府珞埔三维科技有限公司 缸体底盘组件结构及缸体装置
CN117086908A (zh) * 2023-10-17 2023-11-21 享刻智能技术(北京)有限公司 一种电磁自锁夹具以及机器人
CN117086908B (zh) * 2023-10-17 2024-01-05 享刻智能技术(北京)有限公司 一种电磁自锁夹具以及机器人

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI718335B (zh) 機械手及搬送機器人
JP2005046966A (ja) 生産システム
JP2007210079A (ja) ワーク搬送装置及びワーク搬送方法
JP2010184305A (ja) マグネットチャック及び多関節ロボット、ワーク搬送装置
KR102402403B1 (ko) 절삭 장치
JP2012020380A (ja) 多面加工機
TWM441208U (en) Processing device for plate
JP2011125950A (ja) ワーク搬送装置
TW201446627A (zh) 送料裝置
JP2014220406A (ja) 被作業体保持具
JP2007281095A (ja) ワーク搬送装置
JP7348041B2 (ja) ワーク取出装置
JPH11288980A (ja) ダイボンダ
JP2012110997A (ja) 工作機械システムおよびそのワーク搬送方法
KR20170062377A (ko) 가공 장치
KR101877836B1 (ko) 자재 생산 설비 내에서의 자재 회전을 위한 컨베이어 장치
JP2008036785A (ja) 組立装置、及び組立製造方法、並びに組立ライン
JP2009091130A (ja) ワーク搬送装置
JP6469540B2 (ja) マシニングセンタ
CN210125734U (zh) 加工装置
JP2007229823A (ja) 搬送機能を備えた加工機械及びそれを用いた加工ライン
JP2009505410A (ja) 2つの面を持つサクションバーを備える運動装置
JP2005041155A (ja) 薄膜材料加工装置
JP5374780B2 (ja) ワーク搬送方法及びワーク搬送装置
JP2024051622A (ja) 切削装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130312

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130508

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130716