JP2005138241A - ピッキング用ツールおよび該ツールを備えたピッキング装置 - Google Patents

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英世 竹内
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大樹 閑戸
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文敬 中井
Hiroaki Okuma
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Abstract

【課題】 より汎用性に優れるとともに、ピッキング対象外ワークに干渉し難く、かつ、構造がより簡単化されたピッキング用ツールおよび当該ツールを備えるピッキング装置を提供する。
【解決手段】 本発明のピッキング用ツールX1は、ワークWを吸着するための吸着部30,31を有する吸着手段3と、吸着手段3と協働する当接部42、および、ワークWを挟持する挟持位置と退避位置とに亙って当接部42を駆動するための駆動手段40を有する挟持手段4とを備えており、挟持手段4は、吸着手段3の吸着部30,31と挟持手段4の当接部42との間でワークWを挟持する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ワークを順次取り出すためのピッキング装置に用いられるピッキング用ツールおよび当該ツールを備えたピッキング装置に関する。
一般的に、機械加工などが施される自動車用部品などのワークは、ワークボックス内に収容された状態で運搬や貯蔵が行われているため、ワークボックスからワークを順次取り出すには、ピッキング装置が使用されている。ピッキング装置には、ワークを把持するための把持機構が設けられており、この把持機構には、マグネットあるいはバキュームによりワークを吸着する吸着式や、複数のフィンガによりワークを挟持するフィンガ式がある。
吸着式の把持機構を備えるピッキング装置としては、例えば、ワークを吸着するための磁力ヘッドと、当該磁力ヘッドを昇降させるための昇降手段と、当該昇降手段の昇降速度を制御するための制御手段とを備えるピッキング装置が開発され、既に公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、磁力による吸着は、ワークに対して吸着面に垂直な方向からかかる負荷には比較的強いが、ワークに対して吸着面に平行な方向からかかる負荷には比較的弱い。そのため、特許文献1に開示されているピッキング装置においては、ハンドリング中にワークに対して吸着面に平行な方向の負荷がかかると、磁力ヘッドに吸着されているワークが当初の吸着位置から横滑りし、落下してしまう可能性がある。特に、ワークの表面に油分などが付着している場合は、より滑り易いので、落下可能性が高まる。そこで、上述のようなワークの横滑りを防止すべく、横滑り防止用ガイドをさらに備えたピッキング装置が開発されている。しかし、横滑り防止用ガイドは、ワークの種類(形状など)が変わると、それに応じた別のガイドを用意する必要があるため、ピッキング装置の汎用性が乏しくなる。
一方、フィンガ式のピッキング装置としては、例えば、ワークの有無を検出しながら移動し、ワークを検出したら当該ワークを挟持する挟持手段を備えるピッキング装置が開発され、既に公知となっている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、特許文献2に開示されているピッキング装置においては、ワークボックスに収容されたワークに対して、挟持手段を構成するフィンガが直接的にアプローチするため、当該フィンガなどがピッキング対象ワークの周囲にある別のワークに干渉し、ダメージを与える可能性がある。また、装置構成上、ワークボックスに段積みされているワークなどを挟持することは極めて困難である。
そこで、上述したような吸着式やフィンガ式の把持機構を備えるピッキング装置における不具合を解消する技術が開発されている。具体的には、ワークを吸着する吸引部を備える吸着手段と、当該吸着手段を昇降させることができる駆動部を備える昇降手段と、ワークの位置を計測するためのワーク計測手段と、当該ワーク計測手段により計測した情報によりワークを引き上げる引上げストローク量を演算・制御するストローク調整手段と、複数のフィンガを有する挟持手段とを有するピッキング用ツールを備えたピッキング装置が公知となっている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、特許文献3に開示されているピッキング用ツールを備えたピッキング装置においては、挟持手段における複数のフィンガがピッキング対象ワークの周囲にある別のワークに干渉するのを防ぐために、吸着手段を挟持手段とは別に昇降可能にするための昇降手段を設ける必要があるのに加え、当該昇降手段を設けることにより、吸着手段により吸着されたピッキング対象ワークを挟持手段により挟持できる位置に的確に移動させるためのワーク計測手段およびストローク調整手段もさらに設ける必要がある。したがって、特許文献3に開示されているピッキング装置のピッキング用ツールは、装置構成が非常に複雑となる。
特開2001−239489号公報 特開平11−123681号公報 特開2001−205584号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、より汎用性に優れるとともに、ピッキング対象外ワークに干渉し難く、かつ、構造がより簡単化されたピッキング用ツールおよび当該ツールを備えるピッキング装置を提供することを課題とする。
本発明の第1の側面によると、ピッキング用ツールが提供される。このピッキング用ツールは、ワークを吸着するための吸着部を有する吸着手段と、当該吸着手段と協働する当接部、および、上記ワークを挟持する挟持位置と退避位置とに亙って上記当接部を駆動するための駆動手段を有する挟持手段と、を備えており、上記挟持手段は、上記吸着手段の上記吸着部と上記挟持手段の上記当接部との間で上記ワークを挟持することを特徴としている。
このような構成によると、駆動手段により当接部を退避位置に退避させた状態で、吸着手段によりワークの一端部を吸着して持ち上げた後、駆動手段により当接部を挟持位置に駆動させてワークを吸着部と当接部との間で挟持することが可能となる。これにより、吸着手段と挟持手段との両方によってピッキングが行われるため、より確実にワークを把持することが可能となり、例えばハンドリング中にワークに対して吸着部の吸着面に平行な方向の負荷がかかっても、横滑りの発生を防ぐことが可能となる。したがって、ワークの種類ごとに形状の異なるズレ防止用ガイドなどを設けなくてすむため、汎用性が向上する。また、本発明にかかるピッキング用ツールを用いて、ワークのピッキングを行うと、挟持手段による挟持力によりワークを保持させることが可能となる。したがって、この状態では、吸着手段への電力供給あるいは真空供給を解除してもワークを保持し続けることができるばかりでなく、比較的重いワークでもピッキングすることが可能となり、より汎用性が向上する。
このような構成によると、吸着部および当接部によるワークの挟持状態を解除するのと同時的に、駆動手段によって当接部を退避位置に退避させることが可能となる。そのため、ピッキング対象ワークを吸着部に吸着させる際に、別途吸着部を当接部から離隔させるための操作を行わなくても、当接部がピッキング対象外ワークに干渉するのを防ぐことが可能となる。したがって、例えば吸着手段に吸着部を昇降させるための昇降手段などを設けなくても、吸着部へのワーク吸着時の当接部によるピッキング対象外ワークへの干渉を防ぐことが可能となるため、ツール構造をより簡単化することが可能となる。
好ましくは、上記挟持手段は、複数のフィンガを有するエアチャックである。このような構成によると、従来の吸着手段のみを備えるピッキング用ツールに対してエアチャックを複数のフィンガのうちの少なくとも1つを介して取付けるだけで本発明にかかるピッキング用ツールを得ることが可能となる。したがって、従来の吸着手段のみを備えるピッキング用ツールを有効利用することにより、製造コストの抑制を図ることが可能となる。
好ましくは、上記挟持位置で上記当接部をロックするためのロック機構をさらに備える。このような構成によると、ワークを把持するのに充分な挟持力を作用させることが可能な挟持位置で当接部をロックすることが可能となる。したがって、吸着手段の吸着力のみならず、挟持手段の挟持力を解除した状態でも重いワークを吸着部と当接部との間で保持し続けることが可能となり、汎用性が向上する。
好ましい実施の形態としては、上記ロック機構は、上記当接部に設けられた位置決めピンと、上記挟持位置で上記位置決めピンを係止するための係止手段とを含んで構成されており、より好ましい実施の形態としては、上記係止手段は、上記位置決めピンが嵌合可能な孔が設けられたフィンガを有するエアチャックである。
好ましくは、上記吸着手段は、上記吸着部をフローティングさせるためのフローティング機構をさらに備える。このような構成によると、吸着手段の吸着部にワークを吸着させる際や、挟持手段の当接部を駆動手段により挟持位置まで駆動させて吸着部との間でワークを挟持する際に、吸着部を介して吸着手段に加わる衝撃力を緩和することが可能となる。したがって、吸着手段の劣化を抑制することが可能となり、長寿命化を図ることが可能となる。なお、吸着部としては、電磁マグネットが好ましい。
本発明の第2の側面によると、ピッキング装置が提供される。このピッキング装置は、本発明の第1の側面に記載のピッキング用ツールを複数備えることを特徴としている。本発明の第2の側面においては、本発明の第1の側面において開示したピッキング用ツールを備えているので、本発明の第1の側面について説明したのと同様利点を享受することができる。
本発明のその他の利点および特徴については、以下に行う発明の実施形態の説明から、より明らかとなるであろう。
本発明の第1の実施形態に係るピッキング用ツールX1を備えるピッキング装置Yについて、図1〜図3を参照しつつ具体的に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかるピッキング用ツールX1を備えるピッキング装置Yの概略斜視図である。図2は、本発明に係るピッキング用ツールX1の拡大斜視図である。図3は、図2に示すピッキング用ツールX1の側面図である。
ピッキング装置Yは、図1に示すように、ロボットRと、ピッキング用ツールX1とによって構成されており、複数のワークWからピッキング対象となるワークWを順次取り出し、当該ワークWを所定の位置に供給するための装置である。
ロボットRは、アーム部1と、制御部2とを備えている。アーム部1は、一端部に後述するピッキング用ツールX1を連結するための連結部10を有しており、当該連結部10に連結されるピッキング用ツールX1を自在に移動させるためのものである。制御部2は、連結部10に装着されるピッキング用ツールX1により把持したワークWを所定の位置に供給するための作業プログラムを記憶した記憶部(図示せず)を有しており、この記憶部に記憶された作業プログラムに従ってアーム部1やピッキング用ツールX1を制御することができるように構成されている。
ピッキング用ツールX1は、吸着装置3と、挟持装置4と、撮像装置5と、回転ホルダ6とを備えている。
吸着装置3は、図2に示すように、第1および第2吸着部30,31と、第1および第2フローティング機構32,33と、受け駒34とにより構成されている。
第1および第2吸着部30,31は、ピッキング対象となるワークWを吸着するためのものであり、本実施形態においては、電磁マグネットである。第1および第2吸着部30,31は、ワークWを吸着により保持することが可能な構成を有していればよく、例えば、吸着パッドと、当該吸着パッドの内部の気体を吸引するための真空発生器とを備えるバキューム式吸着パッドなどでもよい。
第1および第2フローティング機構32,33は、第1および第2吸着部30,31にワークWを吸着させる際に当該第1および第2吸着部30,31に加わる衝撃を緩和するためのものである。第1および第2フローティング機構32,33は、同様の構成を有しているので、第1フローティング機構32についてのみ以下に説明する。第1フローティング機構32は、板状取付座320と、ロッド321と、L字型固定具322と、バネ323と、ナット324とにより構成されている。板状取付座320は、第1吸着部30とロッド321とを接続するためのものであり、一方の面には第1吸着部30が、また、他方の面にはロッド321が固定されている。ロッド321は、一端部において板状取付座320に固定されており、他端部にはネジ溝(図示せず)が設けられている。L字型固定具322は、第1フローティング機構32を介して回転ホルダ6に第1吸着部30を固定するためのものであり、ロッド321が挿通および摺動可能な貫通孔(図示せず)を有している。バネ323は、板状取付座320とL字型固定具322との間に介在している。ナット324は、ロッド321のネジ溝に係合可能な構成を有しており、バネ323が板状取付座320およびL字型固定具322に対して所定の付勢力を作用させる位置でロッド321のネジ溝に係合している。第1フローティング機構32は、板状取付座320に固定されている第1吸着部30が後述する受け駒34より先にピッキング対象となるワークWに当接することができる位置となるように構成されている。本実施形態においては、第1吸着部30におけるワークWの当接部が後述する受け駒34におけるワークWの当接部より下方に位置するように構成されている。
受け駒34は、吸着装置3の第1および第2吸着部30,31と後述する挟持装置4のクランプヘッド420との間にワークWを挟持する際のバネ323の圧縮量を規制するためのものである。これにより、吸着装置3と挟持装置4との間でワークWを挟持する際に、第1および第2フローティング機構32,33のバネ323,333にかかる負荷を軽減するとともに、保持されたワークWを位置決めする。
挟持装置4は、揺動開閉型エアチャック40と、接続具41と、当接部42とにより構成されている。
揺動開閉型エアチャック40は、本体部400と、第1フィンガ401と、第2フィンガ402と、エア供給用チューブ403とを有している。本体部400は、エアシリンダ機構(図示せず)と、当該エアシリンダ機構のピストンの駆動による動作を第1および第2フィンガ401,402の揺動開閉動作に変換するためのギア式変換機構(図示せず)とを含んで構成されている。第1および第2フィンガ401,402は、一端部において本体部400のギア式変換機構に連結されており、それぞれ90°揺動可能である。エア供給用チューブ403は、図示しないエア供給装置から本体部400のエアシリンダ機構にエアを供給するためのものである。なお、揺動開閉型エアチャック40としては、例えばSMC株式会社製のMHW2Seriesを使用することができる。
接続具41は、第1フィンガ401を介して回転ホルダ6に揺動開閉型エアチャック40を接続するためのものであり、一端部において第1フィンガ401に、他端部において回転ホルダ6に固定されている。
当接部42は、一端部にワークWを第1および第2吸着部30,31との間で挟持する際に当該ワークWに直接的に作用するクランプヘッド420を有しており、他端部において第2フィンガに固定されている。クランプヘッド420の材質としては、ウレタンなどが挙げられる。
撮像装置5は、図1に示すように、ピッキング対象であるワークWの位置や姿勢などを検知するものであり、例えばCCDカメラなどが挙げられる。撮像装置5の検知によって得られたデータは、制御部2に送られ、アーム部1やピッキング用ツールX1の制御をより的確に行うために利用される。
回転ホルダ6は、吸着装置3と、挟持装置4と、撮像装置5とを一体にして、連結部10に連結するためのものである。本実施形態においては、図1に示すように、吸着装置3および挟持装置4の対が3組と、1つの撮像装置5とが回転ホルダ6により一体とされているが、吸着装置3および挟持装置4の対の組数や撮像装置5の設置数は、これには限られない。ただし、吸着装置3および挟持装置4の対を回転ホルダ6に複数組取付ける場合は、図1に示すように、吸着装置3および挟持装置4の各対が互いに干渉しないように、それぞれ離隔して取付ける必要がある。
以上の構成を有するピッキング用ツールX1を備えるピッキング装置Yを用いたワークWのピッキング方法について、図2および図3を参照しつつ具体的に説明する。
まず、撮像装置5によりピッキング対象となるワークWの位置や姿勢などを検知して、その検知データを制御部2に送る。
次に、制御部2は、記憶部に記憶されている作業プログラムに従うとともに撮像装置5から送られた検知データに基づいて、アーム部1およびピッキング用ツールX1を制御し、第1および第2吸着部30,31によりピッキング対象となるワークWを吸着する(図3参照)。ワークWを第1および第2吸着部30,31に吸着させるまでの間、揺動開閉型エアチャック40は、図2(a)および図3の一点鎖線で示すように、第1および第2フィンガ401,402を180°開いた状態にしておく。
次に、第1および第2吸着部30,31にワークWを吸着させた状態で、制御部2の制御によりアーム部1を駆動させ、ピッキング対象のワークWの一端部をピッキング対象外のワークWが干渉しない位置まで持ち上げる。
次に、図2(b)に示すように、揺動開閉型エアチャック40の本体部400および第2フィンガ402を揺動させて、図3の実線で示すように、ワークWを第1および第2吸着部30,31とクランプヘッド420との間で挟持する。この際、クランプヘッド420がワークWに当接した後に第2フィンガ402を揺動し続けると、各吸着部30,31はバネ23の付勢力に抗して上昇し、最終的にワークWは受け駒34に当接し、この状態でワークWが位置決め固定されることになる。
本実施形態に係る構成を有するピッキング用ツールX1は、第1および第2フィンガ401,402を180°開いた状態で、第1および第2吸着部30,31によりワークWの一端部を吸着して持ち上げた後、揺動開閉型エアチャック40の本体部400および第2フィンガ402を揺動させてワークWを第1および第2吸着部30,31とクランプヘッド420との間で挟持することが可能となる。これにより、吸着装置3と挟持装置4との両方によってピッキングが行われるため、より確実にワークWを把持することが可能となり、例えばハンドリング中にワークWに対して第1および第2吸着部30,31の吸着面に平行な方向の負荷がかかっても、横滑りの発生を防ぐことが可能となる。したがって、ワークWの種類ごとに形状の異なるズレ防止用ガイドなどを設けなくてすむため、汎用性が向上する。また、本発明にかかるピッキング用ツールX1を用いて、ワークWのピッキングを行うと、挟持装置4による挟持力によりワークWを保持させることが可能となる。したがって、この状態では吸着装置3への電力供給を解除しても、ワークWを保持し続けることができるばかりでなく、比較的重いワークWでもピッキングすることが可能となり、より汎用性が向上する。
さらに、第1および第2吸着部30,31およびクランプヘッド420によるワークWの挟持状態を解除するのと同時的に、第1および第2フィンガ401,402を180°開いた状態にすることが可能となる。そのため、ピッキング対象ワークWを第1および第2吸着部30,31に吸着させる際に、別途第1および第2吸着部30,31を本体部400や第2フィンガ402から離隔させるための操作を行わなくても、本体部400や第2フィンガ402がピッキング対象外ワークに干渉するのを防ぐことが可能となる。したがって、例えば吸着装置3に第1および第2吸着部30,31を昇降させるための昇降装置などを設けなくても、第1および第2吸着部30,31へのワーク吸着時の本体部400や第2フィンガ402によるピッキング対象外ワークへの干渉を防ぐことが可能となるため、ピッキング用ツールX1の構造をより簡単化することが可能となる。
次に、本発明の第2に実施形態に係るピッキング用ツールX2を備えるピッキング装置Yについて、図4〜図5を参照しつつ具体的に説明する。図4は、本発明の第2の実施形態にかかるピッキング用ツールX2の拡大斜視図である。図5は、図4に示すピッキング用ツールX2の側面図である。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と実質的に同一の部材および部分には、同一の符号を付している。
ピッキング用ツールX2は、図4に示すように、ロック機構7を備えている。ロック機構7は、平行開閉型エアチャック70と、位置決めピン71,72とにより構成されている。
平行開閉型エアチャック70は、本体部700と、一対のフィンガ701,702と、係止部703,704と、エア供給用チューブ705とを有している。本体部700は、エアシリンダ機構(図示せず)を内蔵しており、当該エアシリンダ機構のピストンの駆動による動作を一対のフィンガ701,702の平行開閉動作に変換するための変換機構(図示せず)を備えている。一対のフィンガ701,702は、一端部において本体部700の変換機構に連結されている。係止部703,704は、一端部において一対のフィンガ701,702に固定されており、他端部には後述する位置決めピン71,72が嵌合可能な貫通孔703a,704aが設けられている。エア供給用チューブ705は、図示しないエア供給装置から本体部700のエアシリンダ機構にエアを供給するためのものである。
位置決めピン71,72は、本実施形態においては当接部42の所定位置に設けられている。所定位置とは、第1および第2吸着部30,31とクランプヘッド420との間にワークWを挟持した状態で平行開閉型エアチャック70の一対のフィンガ701,702を平行に閉じる方向に動作させる場合に、貫通孔703a,704aに嵌合することができる位置である。なお、位置決めピン71,72は、第2フィンガ402自体に設けてもよい。また、図面上、位置決めピン421は、その先端が尖った形状となっているが、これには限られず、貫通孔703a,704aに嵌合可能であればよい。
以上の構成を有するピッキング用ツールX2を備えるピッキング装置Yを用いたワークWのピッキング方法について、図4および図5を参照しつつ具体的に説明する。
まず、本発明の第1の実施形態において説明したのと同様の方法により、ワークWを第1および第2吸着部30,31とクランプヘッド420との間で挟持する。この際、図4(a)および図5の一点鎖線で示すように、平行開閉型エアチャック70の一対のフィンガ701,702は、平行に開いた状態である。
次に、図4(b)および図5の実線で示すように、ワークWを第1および第2吸着部30,31とクランプヘッド420との間に挟持した状態で、平行開閉型エアチャック70の一対のフィンガ701,702を平行に閉じる方向に駆動させ、位置決めピン71,72を貫通孔703a,704aに嵌合させる。これにより、揺動開閉型エアチャック40の当接部42および第2フィンガ402は、平行開閉型エアチャック70にロックされる状態となり、その揺動が規制される。
本実施形態に係る構成を有するピッキング用ツールX2は、ワークWを把持するのに充分な挟持力を作用させることが可能な挟持位置で当接部42および第2フィンガ402をロックすることが可能となる。したがって、吸着装置3の吸着力のみならず、挟持装置4の挟持力を解除した状態でも重いワークWを第1および第2吸着部30,31とクランプヘッド420との間で保持し続けることが可能となり、汎用性が向上する。
次に、本発明の第3に実施形態に係るピッキング用ツールX3を備えるピッキング装置Yについて、図6〜図7を参照しつつ具体的に説明する。図6は、本発明の第3の実施形態にかかるピッキング用ツールX3の側面図である。図7は、図6の線VII−VIIに沿った断面図である。なお、第3の実施形態において、第1および第2の実施形態と実質的に同一の部材および部分には、同一の符号を付している。
ピッキング用ツールX3は、図6に示すように、回転ホルダ6の一端部に吸着装置3と、挟持装置4とを各々2つ備えている。一方の吸着装置3および挟持装置4に対して他方の吸着装置3および挟持装置4は、図7に示すように、矢印AB方向にずらした状態で向かい合うように配されている。
各吸着装置3の第1および第2吸着部30,31は、矢印CD方向に所定量ずらして配されている。
以上の構成を有するピッキング用ツールX3を備えるピッキング装置Yを用いたワークWのピッキング方法は、第2の実施形態において示したのと同様である。ただし、ワークWの形状が2つの挟持装置4で挟持するのが困難なほど大きいものである場合は、吸着装置3によるワークWの吸着は2つで行うものの、第1および第2吸着部30,31とクランプヘッド420とによる挟持は一方だけでもよい。
本実施形態に係る構成を有するピッキング用ツールX3は、2つの吸着手段3および挟持手段4を備えており、これらによってワークWの両端を把持することが可能である。したがって、ワークWのピッキングをより安定して行うことが可能となる。また、図7によく表れているように、各吸着装置3の第1および第2吸着部30,31を矢印AB方向および矢印CD方向に所定量ずらして配したことにより、サイズの異なるワークW(例えば、図7に示すように、幅がw1のワークW1と、幅がw2のワークW2(幅w2))でも、ワークWの両端を第1および第2吸着部30,31とクランプヘッド420との間で挟持することが可能となる。したがって、ワークWの安定保持と汎用性との両立を図ることができる。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、吸着装置3が有する吸着部を1つにして、当該1つの吸着部を本発明にかかる第1の実施形態における受け駒34の場所に設置するようにしてもよい。これにより、ピッキング用ツールX1の構造をより簡単化することが可能となる。また、本発明にかかるピッキング用ツールX1が複数の挟持装置4を有している場合、挟持装置4の一部を揺動開閉式エアチャック40に代えて、トグルクランプやサーボクランプなどのより挟持力の強い装置にしてもよい。これにより、より重いワークWもピッキングすることが可能となり、汎用性が向上する。
本発明の第1の実施形態にかかるピッキング用ツールを備えるピッキング装置の概略斜視図である。 図1に示すピッキング用ツールの拡大斜視図であり、(a)は揺動開閉型エアチャックが開いた状態であり、(b)は揺動開閉型エアチャックが閉じた状態である。 図2に示すピッキング用ツールの側面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるピッキング用ツールの拡大斜視図であり、(a)は揺動開閉型エアチャックが開いた状態であり、(b)は揺動開閉型エアチャックが閉じた状態である。 図4に示すピッキング用ツールの側面図である。 本発明の第3の実施形態にかかるピッキング用ツールの拡大斜視図であり、(a)は揺動開閉型エアチャックが開いた状態であり、(b)は揺動開閉型エアチャックが閉じた状態である。 図6の線VII−VIIに沿った断面図である。
符号の説明
X1〜X3 ピッキング用ツール
Y ピッキング装置
R ロボット
W ワーク
1 アーム部
2 制御部
3 吸着装置(吸着手段)
4 挟持装置(挟持手段)
5 撮像装置
6 回転ホルダ
10 連結部
30 第1吸着部(吸着部)
31 第2吸着部(吸着部)
32 第1フローティング機構(フローティング機構)
33 第2フローティング機構(フローティング機構)
34 受け駒
40 揺動開閉型エアチャック(エアチャック)
41 接続具
42 当接部
70 平行開閉型エアチャック(係止手段)
71,72 位置決めピン
401 第1フィンガ(フィンガ)
402 第2フィンガ(フィンガ)
703,704 係止部
703a,704a 貫通孔(孔)

Claims (8)

  1. ワークを吸着するための吸着部を有する吸着手段と、
    当該吸着手段と協働する当接部、および、上記ワークを挟持する挟持位置と退避位置とに亙って上記当接部を駆動するための駆動手段を有する挟持手段と、を備えており、
    上記挟持手段は、上記吸着手段の上記吸着部と上記挟持手段の上記当接部との間で上記ワークを挟持することを特徴とする、ピッキング用ツール。
  2. 上記挟持手段は、複数のフィンガを有するエアチャックである、請求項1に記載のピッキング用ツール。
  3. 上記挟持位置で上記当接部をロックするためのロック機構をさらに備える、請求項1または2に記載のピッキング用ツール。
  4. 上記ロック機構は、上記当接部に設けられた位置決めピンと、上記挟持位置で上記位置決めピンを係止するための係止手段とを含んで構成されている、請求項3に記載のピッキング用ツール。
  5. 上記係止手段は、上記位置決めピンが嵌合可能な孔が設けられたフィンガを有するエアチャックである、請求項4に記載のピッキング用ツール。
  6. 上記吸着手段は、上記吸着部をフローティングさせるためのフローティング機構をさらに備える、請求項1から5のいずれか1つに記載のピッキング用ツール。
  7. 上記吸着部は、電磁マグネットである、請求項1から6のいずれか1つに記載のピッキング用ツール。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載のピッキング用ツールを複数備えることを特徴とする、ピッキング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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