JP2010182507A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な出力を安定して得ることを可能にした燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】アノードとカソードとの間に電解質膜を挟持した構成の多角形状の膜電極接合体と、膜電極接合体のアノード側に配置されアノードに向けて供給する燃料を導入するための燃料導入口を少なくとも一辺に有する多角形状の燃料供給機構と、膜電極接合体のカソード側に配置されたカバープレートと、燃料導入口を有する辺とは異なる辺において引き出された電気端子T1及び電気端子T2と、を備えたことを特徴とする燃料電池。
【選択図】 図1

Description

この発明は、液体燃料を用いた燃料電池の技術に関する。
近年、ノートパソコンや携帯電話等の各種携帯用電子機器を長時間充電なしで使用可能とするために、これら携帯用電子機器の電源に燃料電池を用いる試みがなされている。燃料電池は燃料と空気(特に酸素)を供給するだけで発電することができ、燃料を補給することにより連続して長時間発電することが可能であるという特徴を有している。このため、燃料電池は、小型化により携帯用電子機器の電源として極めて有利なシステムとなりえる。
特に、メタノールを燃料として用いた直接メタノール型燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell:DMFC)は小型化が可能であり、さらに燃料の取り扱いも容易であるため、携帯用電子機器の電源として有望視されている。
例えば、特許文献1によれば、燃料収容部のフランジ部に膜電極接合体を重ね、膜電極接合体の空気極側から金属製のカバープレートを取り付けるとともにカバープレートの周縁部を膜電極接合体の外周、フランジ部の外周及び背面周縁部に沿って折り曲げ、膜電極接合体及びフランジ部をカバープレートの周縁部で挟みつけることにより、燃料収容部を膜電極接合体に対して固定する構造が提案されている。
燃料収容部とカバープレートとを締結する締結部を全周にわたって均等に設置することが困難な場合には、膜電極接合体を全体にわたって均一且つ適度な力で挟持することが困難となる。このため、DMFC構成部品の相互の密着度が低下して十分な出力が得られなくなるおそれがある。
国際公開第2006/120966号パンフレット
この発明の目的は、十分な出力を安定して得ることを可能にした燃料電池を提供することにある。
この発明の一態様によれば、
アノードとカソードとの間に電解質膜を挟持した構成の多角形状の膜電極接合体と、
前記膜電極接合体のアノード側に配置され、前記アノードに向けて供給する燃料を導入するための燃料導入口を少なくとも一辺に有する多角形状の燃料供給機構と、
前記膜電極接合体のカソード側に配置されたカバープレートと、
前記燃料導入口を有する辺とは異なる辺において引き出された電気端子と、
を備えたことを特徴とする燃料電池が提供される。
この発明によれば、十分な出力を安定して得ることを可能にした燃料電池を提供することができる。
図1は、この発明の一実施の形態に係る燃料電池のカソード側の外観を示す平面図である。 図2は、図1に示した燃料電池を第1方向に沿って切断した断面構造を概略的に示す図である。 図3は、図1に示した燃料電池を第2方向に沿って切断した断面構造を概略的に示す図である。 図4は、図1に示した燃料電池に適用可能な燃料供給部を構成する容器の外観を示す斜視図である。 図5は、図1に示した燃料電池に適用可能な集電体の構成を概略的に示す平面図である。 図6は、実施例の燃料電池をカソード側から見た平面図である。 図7は、比較例の燃料電池をカソード側から見た平面図である。 図8は、実施例及び比較例に適用される膜電極接合体の概略平面図である。 図9は、実施例及び比較例に適用される膜電極接合体の各単セルの相対出力の測定結果を示す図である。 図10は、実施例及び比較例の燃料電池の時間の経過に伴う出力の変化の測定結果を示す図である。
以下、この発明の一実施の形態に係る燃料電池について図面を参照して説明する。
図1は、この実施の形態に係る燃料電池(DMFC)1のカソード側の外観を示す平面図である。
この燃料電池1は、矩形平板状に形成されている。図1に示す平面図では、燃料電池1は、長方形状であり、第1方向Xに沿って延びた一対の長辺L1及び長辺L2と、第1方向Xに直交する第2方向Yに沿って延びた一対の短辺S1及び短辺S2と、を有している。
また、燃料電池1のカソード側の表面には、カバープレート21が配置されている。カバープレート21は、外観が略矩形状のものであり、例えばステンレス鋼(SUS)によって形成されている。このカバープレート21には、主として酸化剤である空気の取り込みを可能とする複数の開口部21Aが形成されている。
図2は、図1に示した燃料電池1を第1方向Xに沿って切断した断面を示す図であり、図3は、図1に示した燃料電池1を第2方向Yに沿って切断した断面を示す図である。
燃料電池1は、起電部を構成する膜電極接合体(MEA)2、及び、膜電極接合体2に燃料を供給する燃料供給機構3を備えている。
すなわち、膜電極接合体2は、アノード触媒層11とアノードガス拡散層12とが積層されたアノード(燃料極)13と、カソード触媒層14とカソードガス拡散層15とが積層されたカソード(空気極/酸化剤極)16と、アノード13のアノード触媒層11とカソード16のカソード触媒層14とで挟持されたプロトン(水素イオン)伝導性の電解質膜17と、を備えて構成されている。このような膜電極接合体2は、集電体18によって挟持されている。
この実施の形態においては、図3に示すように、膜電極接合体2は、単一の電解質膜17における一方の面17Aの上に間隔をおいて配置された複数のアノード13と、電解質膜17における他方の面17Bの上においてアノード13のそれぞれと間隔をおいて配置された複数のカソード16とを有している。
これらのアノード13とカソード16との各組み合わせは、それぞれ電解質膜17を挟持し、単セルを構成している。ここでは、単セルのそれぞれは、同一平面上において、第1方向Xに沿って延在し、第2方向Yに間隔をおいて並んで配置されている。なお、膜電極接合体2の構造は、この例に限らず他の構造であっても良い。
ここに示した例では、膜電極接合体2は、単一の電解質膜17の一方の面17Aの上に配置された4個のアノード131〜134と、電解質膜17の他方の面17Bに配置された4個のカソード161〜164と、を有している。アノード131とカソード161とがそれぞれ対向するように配置されており、1組の単セルを構成している。同様に、アノード132とカソード162とがそれぞれ対向するように配置され、アノード133とカソード163とがそれぞれ対向するように配置され、アノード134とカソード164とがそれぞれ対向するように配置されており、4組の単セルが同一平面上に配列されている。各単セルは、集電体18によって電気的に直列に接続されている。
このように、膜電極接合体2は多角形状(ここで示した例では矩形状)を有している。
集電体18のアノード集電体A1はアノード131のアノードガス拡散層12に積層され、同様に、アノード集電体A2はアノード132のアノードガス拡散層12に積層され、アノード集電体A3はアノード133のアノードガス拡散層12に積層され、アノード集電体A4はアノード134のアノードガス拡散層12に積層されている。
集電体18のカソード集電体Cはカソード161のカソードガス拡散層15に積層され、同様に、カソード集電体C2はカソード162のカソードガス拡散層15に積層され、カソード集電体C3はカソード163のカソードガス拡散層15に積層され、カソード集電体C4はカソード164のカソードガス拡散層15に積層されている。
膜電極接合体2は、電解質膜17のアノード側及びカソード側にそれぞれ配置されたゴム製のOリング等のシール部材19によってシールされている。これにより、膜電極接合体2からの燃料漏れや酸化剤漏れが防止されている。
膜電極接合体2のカソード16側には、絶縁材料によって形成された板状体20が配置されている。この板状体20は、主に保湿層として機能する。すなわち、この板状体20は、カソード触媒層14で生成された水の一部が含浸されて水の蒸散を抑制するとともに、カソード触媒層14への空気の取入れ量を調整し且つ空気の均一拡散を促進するものである。
上述した膜電極接合体2のアノード13側には、燃料供給機構3が配置されている。つまり、膜電極接合体2は、アノード側に配置された燃料供給機構3とカソード側に配置されたカバープレート21との間に配置されている。
燃料供給機構3は、膜電極接合体2のアノード13に対して燃料を供給するように構成されているが、特に、特定の構成に限定されるものではない。以下に、燃料供給機構3の一例について説明する。
燃料供給機構3は、向かい合う膜電極接合体2のアノード13の面方向に燃料を分散並びに拡散させつつ供給する燃料供給部3Xを備えている。この燃料供給部3Xは、箱状に形成された容器30及び容器30の底面35に配置された燃料分配板31を備えている。このような燃料供給機構3は、液体燃料を収容する燃料収容部4と流路5を介して接続されている。
容器30については、後に詳細に説明するが、燃料を導入するための燃料導入口30Aが多角形状(ここで示した例では矩形状)の容器の側壁36Aの一辺に形成されている。この燃料導入口30Aは、燃料収容部4に繋がる流路5に接続されている。
燃料分配板31は、1つの燃料注入口32と、複数の燃料排出口33とを有しており、細管34のような燃料通路を介して燃料注入口32と各燃料排出口33とを接続した構成である。燃料注入口32は、燃料導入口30Aと直接接続されているが、他の燃料通路を介して接続されていても良い。の燃料排出口33は、膜電極接合体2のアノード13に対向している。
燃料収容部4には、膜電極接合体2に応じた液体燃料が収容されている。液体燃料としては、各種濃度のメタノール水溶液や純メタノール等のメタノール燃料が挙げられる。なお、液体燃料は、必ずしもメタノール燃料に限られるものではない。液体燃料は、例えば、エタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、その他の液体燃料であってもよい。いずれにしても、燃料収容部4には、膜電極接合体2に応じた液体燃料が収容される。
さらに、燃料供給機構3において、燃料収容部4に繋がる流路5、あるいは、燃料導入口30Aと燃料注入口32との間の燃料通路には、ポンプ6が介在していても良い。ポンプ6は、燃料を循環させる循環ポンプではなく、あくまでも燃料収容部4から燃料供給部3Xに液体燃料を送液する燃料供給ポンプである。燃料供給部3Xから膜電極接合体2に供給された燃料は、発電反応に使用され、その後に循環して燃料収容部4に戻されることはない。
ポンプ6の種類は、特に限定されるものではないが、少量の液体燃料を制御性よく送液することができ、さらに小型軽量化が可能なものが好ましい。
この実施の形態の燃料電池1は、燃料を循環しないことから、従来のアクティブ方式とは異なるものであり、装置の小型化等を損なうものではない。また、液体燃料の供給にポンプ6を使用しており、従来の内部気化型のような純パッシブ方式とも異なる。図1に示す燃料電池1は、例えばセミパッシブ型と呼称される方式を適用したものである。
また、燃料供給機構3において、ポンプ6と直列に燃料遮断バルブを配置してもよい。また、燃料収容部4や流路5には、燃料収容部4内の圧力を外気とバランスさせるバランスバルブを装着してもよい。
上述したように、燃料供給部3Xから排出された燃料は、膜電極接合体2のアノード13に供給される。膜電極接合体2内において、燃料は、アノードガス拡散層12を拡散してアノード触媒層11に供給される。液体燃料としてメタノール燃料を用いた場合、アノード触媒層11で下記の(1)式に示すメタノールの内部改質反応が生じる。なお、メタノール燃料として純メタノールを使用した場合には、カソード触媒層14で生成した水や電解質膜17中の水をメタノールと反応させて(1)式の内部改質反応を生起させる。あるいは、水を必要としない他の反応機構により内部改質反応を生じさせる。
CH3OH+H2O → CO2+6H++6e- …(1)
この反応で生成した電子(e-)は、集電体18を経由して外部に導かれ、いわゆる電気として携帯用電子機器等を動作させた後、集電体18を経由してカソード16に導かれる。(1)式の内部改質反応で生成したプロトン(H+)は、電解質膜17を経てカソード16に導かれる。カソード16には、酸化剤として空気が供給される。カソード16に到達した電子(e-)とプロトン(H+)は、カソード触媒層14で空気中の酸素と下記の(2)式にしたがって反応し、この反応に伴って水が生成する。
6e-+6H++(3/2)O2 → 3H2O …(2)
上述した燃料電池1の発電反応において、発電する電力を増大させるためには触媒反応を円滑に行わせるとともに、膜電極接合体2の電極全体に均一に燃料を供給し、電極全体をより有効に発電に寄与させることが重要となる。
図4は、燃料供給部3Xを構成する容器30の外観を示す斜視図である。容器30は、第1方向Xに長い長方形状の底面35と、この底面35の四方から立ち上がった側壁36A乃至36Dと、を有している。より具体的には、側壁36Aは、燃料電池1の短辺S1に沿って延在している。側壁36Bは、燃料電池1の短辺S2に沿って延在している。側壁36Cは、燃料電池1の長辺L1に沿って延在している。側壁36Dは、燃料電池1の長辺L2に沿って延在している。これらの側壁36A乃至36Dの高さは、実質的に同一である。
側壁36Aの側面には、燃料導入口30Aが形成されている。また、側壁36Aには、高さ方向に貫通した複数の貫通孔H1が形成されている。これらの貫通孔H1は、燃料導入口30Aを避けて形成されている。図4に示した例では、燃料導入口30Aは、側壁36Aの側面のほぼ中央(つまり、短辺S1の中点付近)に形成されている。また、この側壁36Aには、6個の貫通孔H1が形成されている。燃料導入口30Aには、図1などに示したように、燃料収容部に繋がる流路5が接続される。
側壁36Aに向かい合う側壁36Bには、凹部37が形成されている。この凹部37は、カバープレート21などが重なる側壁36Bの上面から側壁の高さ方向に窪んでいる。また、側壁36Bには、高さ方向に貫通した複数の貫通孔H2が形成されている。これらの貫通孔H2は、凹部37を避けて形成されている。
図4に示した例では、凹部37は、側壁36Bの両端部付近の2箇所に形成されている。また、この側壁36Bには、6個の貫通孔H2が形成されている。これらの凹部37からは、図1に示したように、容器30に収容した膜電極接合体2あるいは膜電極接合体2を挟持する集電体18などから種々の電気端子T1及び電気端子T2を引き出すことが可能である。
側壁36C及び側壁36Dは、側壁36A及び側壁36Bよりも小さな幅に形成され、貫通孔は形成されていない。
このような容器30は、例えば樹脂材料を用いて成型することによって形成されている。
上述したような容器30を備えた燃料供給機構3は、先に説明したカバープレート21との間に膜電極接合体2を保持した状態でカバープレート21と締結される。このとき、電気端子T1及び電気端子T2は、燃料導入口30Aを有する短辺S1と対向する短辺S2において燃料供給機構3とカバープレート21との間から引き出されている。
より具体的には、カバープレート21は、容器30の各側壁36A乃至36Dの上に載置され、容器30の側壁36Bにおいては、凹部37とカバープレート21との間に隙間が形成され、電気端子T1及び電気端子T2を引き出すことが可能となる。
このように、燃料導入口30Aと電気端子T1及び電気端子T2とは、燃料電池1の同一辺ではなく、互いに異なる辺に分離して設置されている。これにより、燃料電池1の各辺において、燃料供給機構3とカバープレート21とを締結するための十分なスペースを確保することができる。また、燃料電池1の各辺において、燃料供給機構3とカバープレート21とを締結する締結部のレイアウトに余裕が生じ、締結部を均等に設置することができ、また、締結部の数を増やすことも可能となる。
したがって、締結部の最適配置が可能となる。このように、締結部をバランス良く配置することにより、燃料電池1を構成する部材に対してX−Y面内で均等に且つ適度に加圧することが可能となり、発電出力の高出力化及び安定化が可能となる。また、締結部の配置の適正化により、強度の向上が可能となるとともに、締結後の寸法の安定化が可能となる。さらに、組み立て性が向上し、また、製造歩留まりを向上できる。
上述した例のように、電気端子T1及び電気端子T2が引き出された辺は、燃料導入口30Aを有する辺と向かい合う場合に締結部分の配置を含めてバランス的に最も優れており、好ましい。しかしながら、このような例に限らず、電気端子T1及び電気端子T2は、燃料導入口30Aを有する短辺S1とは異なる辺(つまり、短辺S2以外に長辺L1や長辺L2)から引き出されていれば良い。このような配置についても同様の効果が得られる。
カバープレート21は、燃料供給機構3との間に膜電極接合体2を保持した状態で容器30に対してカシメ、ネジ止め、リベット継手などの手法により締結されている。
燃料導入口30Aを有する短辺S1、及び、電気端子T1及び電気端子T2が引き出された短辺S2では、それぞれ燃料供給機構3とカバープレート21とが締結されている。上述した例では、短辺S1に沿った容器30の側壁36Aには貫通孔H1が形成され、また、短辺S2に沿った側壁36Bには貫通孔H2が形成されている。このような例では、燃料供給機構3とカバープレート21とは、短辺S1及び短辺S2において貫通孔H1及びH2を利用して、ネジ止めまたはリベット継手により締結されている。
また、カバープレート21は、上述した2辺のみならず、4辺で締結されている。すなわち、燃料電池1の長辺L1及び長辺L2では、燃料供給機構3とカバープレート21とは、カシメにより締結されている。つまり、燃料供給機構3の上に膜電極接合体2を重ね、膜電極接合体2のカソード側に取り付けたカバープレート21の周縁部を膜電極接合体2の外周、容器30の第3側壁36C及び第4側壁36Dに沿って折り曲げ、さらに、容器30の背面側に折り曲げる。これにより、膜電極接合体2は、燃料供給機構3とカバープレート21とで挟持されている。
このように、燃料電池1の短辺ではネジ止めまたはリベット継手により締結し、燃料電池1の長辺ではカシメにより締結することにより、カバープレート21の膜電極接合体2から離間する方向への浮きが抑制され、また、ネジなどの別部材の部品点数低減、組立作業の効率改善が可能となる。
なお、燃料供給機構3とカバープレート21とは、短辺S1及び短辺S2においてカシメにより締結されても良いし、また、長辺L1及び長辺L2においてネジ止めまたはリベット継手により締結されても良い。
燃料電池1の短辺S1及び短辺S2における締結部の数は、同一であることが望ましい。図1に示した例では、図中の「+」で示した部分が締結部に相当する。短辺S1及び短辺S2における締結部の数はともに6個である。これにより、膜電極接合体2を加圧する力の分布を面内で均等にすることが可能となる。
さらに、燃料電池1の短辺S1及び短辺S2における締結部の位置は、対称であることが望ましい。つまり、図1に示した例において、燃料電池1の第1方向Xの中点で直交する第2方向Yに沿った中心線Oに対して、短辺S1における締結部が短辺S2における締結部と略線対称な位置であることが望ましい。これにより、締結のバランスが向上し、より均等な圧力で膜電極接合体2を加圧することが可能となる。
上述した電気端子T1及び電気端子T2は、膜電極接合体2の温度を検出するセンサの端子、各単セルの出力をモニタする出力端子などであるが、ここでは、集電体18に接続された電気端子の例についてより具体的に説明する。
図5は、集電体18の形状を説明するための平面図である。集電体18は、膜電極接合体2の外形寸法の概ね2倍の面積を有しており、膜電極接合体2における単セルの並び方向(つまり第2方向Y)とは直交する第1方向Xに延出している。このような集電体18は、図中の位置(折り曲げ線)Bに沿って2つに折り曲げられ、膜電極接合体2を挟持する。
アノード集電体Aは、膜電極接合体2のアノード13と同数個備えられている。また、カソード集電体Cは、膜電極接合体2のカソード16と同数個備えられている。図5に示した例では、集電体18は、4個のアノード集電体A1乃至A4及び4個のカソード集電体C1乃至C4を備えている。
アノード集電体A1乃至A4は、それぞれ第1方向Xに沿って延出し、また、アノード131乃至134に接触するようにアノードと同等の間隔で配置されている。カソード集電体C1乃至C4は、それぞれ第1方向Xに沿って延出し、また、カソード161乃至164に接触するようにカソードと同等の間隔で配置されている。
このようなアノード集電体A及びカソード集電体Cは、複数の貫通孔Hを有している。アノード集電体Aでは、貫通孔Hを介して燃料供給機構3から供給された燃料をアノード触媒層11に供給することが可能となる。また、カソード集電体Cでは、貫通孔Hを介してカソード触媒層14に酸素や水蒸気を供給するが可能となるとともに外部に二酸化炭素や過剰な水蒸気などの気体を排出することが可能となる。
集電体18には、電気端子T1としてのアノード端子TA及び電気端子T2としてのカソード端子TCが接続されている。アノード端子TAは、アノード集電体A1に接続されている。カソード端子TCは、カソード集電体C4に接続されている。これらのアノード端子TA及びカソード端子TCは、それぞれ集電した電子を外部に取り出す出力端子として機能する。
アノード端子TA及びカソード端子TCに接続されていないアノード集電体A及びカソード集電体Cは、それぞれ接続体Jによって電気的に接続されている。図5に示した例では、アノード集電体A2及びカソード集電体C1は、接続体J1によって接続されている。同様に、アノード集電体A3及びカソード集電体C2は、接続体J2によって接続され、アノード集電体A4及びカソード集電体C3は、接続体J3によって接続されている。
このような集電体18に接続されたアノード端子TA及びカソード端子TCは、例えば図4に示したように、2箇所の凹部37からそれぞれ引き出される。
(実施例)
実施例として、図6に示すように、燃料電池1の短辺S1に沿った側壁36Aの中央付近に燃料導入口30Aを形成するとともに短辺S2に沿った側壁36Bの2箇所に凹部37を形成した容器30を用意する。この容器30の中に膜電極接合体を収容し、さらに、容器30の各側壁36の上にカバープレート21を配置する。
このとき、容器30のそれぞれの凹部37とカバープレート21との間の2箇所の隙間からそれぞれ電気端子T1及び電気端子T2を引き出した。カバープレート21と容器30とは、短辺S1及び短辺S2に沿って図中の「+」で示した6箇所についてネジによってそれぞれ締結した。また、カバープレート21と容器30とは、長辺L1及び長辺L2に沿ってカシメによって締結した。
比較例として、図7に示すように、燃料電池1の短辺S1に沿った側壁36Aの中央付近に燃料導入口30Aを形成するとともに、この燃料導入口30Aを挟んだ両側に凹部37を形成した容器30を用意する。この容器30の中に膜電極接合体を収容し、さらに、容器30の各側壁36の上にカバープレートを配置する。
このとき、容器30のそれぞれの凹部37とカバープレート21との間の2箇所の隙間からそれぞれ電気端子T1及び電気端子T2を引き出した。カバープレート21と容器30とは、短辺S1に沿って図中の「+」で示した4箇所についてネジによって締結し、また、短辺S2に沿って図中の「+」で示した6箇所についてネジによって締結した。また、カバープレート21と容器30とは、長辺L1及び長辺L2に沿ってカシメによって締結した。
上述した実施例及び比較例の燃料電池1について、それぞれの容器30に収容される膜電極接合体2は、図8に示すように、単一の電解質膜17に4つの単セルcell1、cell2、cell3、及び、cell4を配置した構成である。この膜電極接合体2は、図3などに示したように、集電体18によって挟持され、4つの単セルが電気的に直列に接続されている。
これらの実施例及び比較例の燃料電池1について、それぞれ燃料としてメタノールを供給して発電させた。実施例と比較例とで各単セルの出力を比較したところ、図9に示すような結果が得られた。ここでは、比較例の膜電極接合体において単セルcell1の出力を100としたとき、比較例の他の3つの単セル及び実施例の4つの単セルの相対出力を示している。
比較例においては、膜電極接合体2の両サイドの単セルcell1及びcell4についてはともに相対出力が100であったが、これらの間の単セルcell2の相対出力は90であり、また、単セルcell3の相対出力は75であった。この結果から、比較例の構成においては、膜電極接合体の中央部の2つの単セルの出力が両サイドの単セルの出力と比較して低下する傾向が確認された。
一方、実施例においては、単セルcell1の相対出力は105であり、単セルcell2の相対出力は115であり、単セルcell3の相対出力は110であり、単セルcell4の相対出力は110であった。特に、実施例においては、短辺S1及びS2での締結力が向上したため、膜電極接合体の全ての単セルについて出力が向上し、しかも、4つの単セル間での出力のバラツキを低減できることが確認された。
これらの実施例及び比較例の燃料電池1について、連続して運転し、時間の経過に伴う燃料電池1の出力の変化を測定したところ、図10に示すような結果が得られた。比較例の燃料電池1においては、単セル間の出力バラツキが大きいため、時間の経過にともなって出力が大きく低下する結果となった。これに対して、実施例の燃料電池1においては、比較例よりも出力低下の割合が小さく、長時間に亘って安定した出力が得られた。
以上説明したように、この実施の形態によれば、十分な出力を安定して得ることを可能にした燃料電池を提供できる。
上述した実施形態の燃料電池1は、各種の液体燃料を使用した場合に効果を発揮し、液体燃料の種類や濃度は限定されるものではない。ただし、燃料を面方向に分散させつつ供給する燃料供給部3Xは、特に燃料濃度が濃い場合に有効である。このため、実施形態の燃料電池1は、濃度が80wt%以上のメタノールを液体燃料として用いた場合に、その性能や効果を特に発揮することができる。したがって、実施形態は、メタノール濃度が80wt%以上のメタノール水溶液や純メタノールを液体燃料として用いた燃料電池1に好適である。
さらに、上述した実施形態は、本発明をセミパッシブ型の燃料電池1に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、内部気化型の純パッシブ型の燃料電池に対しても適用可能である。
なお、本発明は液体燃料を使用した各種の燃料電池に適用することができる。また、燃料電池の具体的な構成や燃料の供給状態等も特に限定されるものではなく、MEAに供給される燃料の全てが液体燃料の蒸気、全てが液体燃料、または一部が液体状態で供給される液体燃料の蒸気等、種々形態に本発明を適用することができる。実施段階では本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。さらに、上記実施形態に示される複数の構成要素を適宜に組み合わせたり、また実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除したりする等、種々の変形が可能である。本発明の実施形態は本発明の技術的思想の範囲内で拡張もしくは変更することができ、この拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1…燃料電池
2…膜電極接合体
3…燃料供給機構 3X…燃料供給部
13…アノード 16…カソード 17…電解質膜
18…集電体 A…アノード集電体 C…カソード集電体
T1…電気端子 T2…電気端子
TA…アノード端子 CA…カソード端子
21…カバープレート
30…容器 30A…燃料導入口
36A乃至36D…側壁 37…凹部

Claims (9)

  1. アノードとカソードとの間に電解質膜を挟持した構成の多角形状の膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体のアノード側に配置され、前記アノードに向けて供給する燃料を導入するための燃料導入口を少なくとも一辺に有する多角形状の燃料供給機構と、
    前記膜電極接合体のカソード側に配置されたカバープレートと、
    前記燃料導入口を有する辺とは異なる辺において引き出された電気端子と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池。
  2. さらに、前記膜電極接合体を挟持するとともに、前記アノードに接触するアノード集電体及び前記カソードに接触するカソード集電体を有する集電体を備え、
    前記電気端子は、前記アノード集電体及び前記カソード集電体にそれぞれ接続されたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記電気端子が引き出された第1辺は、前記燃料導入口を有する第2辺と向かい合っていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  4. 前記燃料供給機構と前記カバープレートとは、前記第1辺と、前記第2辺とでそれぞれ締結されたことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池。
  5. 前記電気端子は、前記燃料供給機構と前記カバープレートとの間から引き出されていることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池。
  6. 前記燃料供給機構と前記カバープレートとを締結する締結部の数は、前記第1辺に沿った数と、前記第2辺に沿った数とが同一であることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池。
  7. 前記第1辺における締結部の位置は、前記第2辺における締結部の位置と対称であることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池。
  8. 前記燃料供給機構は、箱状に形成された容器を備え、
    前記燃料導入口は、前記容器の第1短辺に沿った第1側壁に形成され、
    前記第1短辺に向かい合う第2短辺に沿った第2側壁には、前記電気端子を引き出すための凹部が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  9. 前記カバープレートは、前記容器に対して、ネジ止め、リベット継手、カシメのいずれかの手法によって締結されたことを特徴とする請求項8に記載の燃料電池。
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