JP2010182069A - 電圧制御装置及び電圧制御方法 - Google Patents

電圧制御装置及び電圧制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 三巻線変圧器の二つの二次巻線側に接続される各配線系に、高品質な電力(電圧)を提供することができる電圧制御装置を提供する。
【解決手段】 一次巻線側にタップ切替手段71を有する三巻線変圧器7の、二つの二次巻線側に接続される各配線系8,9の電圧値を制御すべく、各配線系8,9の電圧値を測定する電圧測定手段1と、タップ切替手段71にタップの切り替えを指示する制御手段3とを備える電圧制御装置において、各配線系8,9の電流値を測定する電流測定手段2を備え、制御手段3は、測定された電圧値及び電流値に基づき、各配線系8,9の電圧値を制御することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一次巻線側にタップ切替手段を有する三巻線変圧器の、二つの二次巻線側に接続される各配線系の電圧値を制御する電圧制御装置及び電圧制御方法に関する。
従来、一次巻線側にタップ切替手段を有する三巻線変圧器の電圧制御装置として、二つの二次巻線側に接続される各配線系の電圧値を制御する電圧制御装置が知られている(例えば、特許文献1〜3)。なお、三巻線変圧器における二つの二次巻線は、一般的には、巻線容量の大小に応じて「二次巻線」及び「三次巻線」と呼ばれるが、本願においては、二つの二次巻線の巻線容量が同一の場合も存在するため、「二つの二次巻線」と呼ぶ。
そして、電圧制御装置は、一方又は両配線系の電圧値を測定する電圧測定手段を備え、測定された電圧値に基づき、タップ切替手段にタップの切り替えを指示することにより、各配線系の電圧値を制御する。具体的には、電圧制御装置は、何れか一方の配線系の電圧値が所定の範囲内となるように、又は、両配線系の電圧値の平均値が所定の範囲内となるように制御する。
特開2002− 23864号公報 特開2001− 16774号公報 特開平10 −293614号公報
しかしながら、このような電圧制御装置においては、各配線系の負荷を考慮せずに、各配線系の電圧値を制御するため、高品質な電力(電圧)を提供することができない。例えば、何れか一方の配線系の電圧値で制御する場合には、他方の配線系の電圧値が全く制御されないため、他方の配線系に低品質な電力(電圧)を提供することもある。
また、両配線系の電圧値の平均値で制御する場合には、例えば、一方の配線系が無負荷状態においても、一方の配線系の電圧値を制御するため、他方の配線系に供給する電力(電圧)の品質の向上にも限界がある。さらに、例えば、電圧値だけで制御することにより、各配線系で発生する電圧降下を考慮することができないため、低品質な電力(電圧)を供給することもある。
よって、本発明は、かかる事情に鑑み、三巻線変圧器の二つの二次巻線側に接続される各配線系に、高品質な電力(電圧)を提供することができる電圧制御装置及び電圧制御方法を提供することを課題とする。
本発明に係る電圧制御装置は、一次巻線側にタップ切替手段を有する三巻線変圧器の、二つの二次巻線側に接続される各配線系の電圧値を制御すべく、各配線系の電圧値を測定する電圧測定手段と、タップ切替手段にタップの切り替えを指示する制御手段とを備える電圧制御装置において、各配線系の電流値を測定する電流測定手段を備え、制御手段は、測定された電圧値及び電流値に基づき、各配線系の電圧値を制御することを特徴とする。
本発明に係る電圧制御装置によれば、電圧測定手段が測定した各配線系の電圧値と、電流測定手段が測定した各配線系の電流値とに基づき、制御手段がタップ切替手段にタップの切り替えを指示する。これにより、各配線系の(電力)負荷を考慮して、各配線系の電圧値を制御することができる。
また、本発明に係る電圧制御装置においては、制御手段は、各配線系毎に設定された電圧値と測定された電圧値との偏差である各個別偏差がそれぞれ所定範囲内になると共に、測定した各電流値を考慮して各個別偏差を合成した合成偏差もまた所定範囲内になるように制御してもよい。
かかる構成の電圧制御装置によれば、制御手段により、各配線系毎に設定された電圧値と測定された各電圧値との偏差である各個別偏差がそれぞれ所定範囲内になると共に、測定した各電流値を考慮して各個別偏差を合成した合成偏差もまた所定範囲内になるように制御できる。したがって、各配線系の(電力)負荷に応じて、フレキシブルに対応することができる。
また、本発明に係る電圧制御装置においては、制御手段は、以下の式の条件を満たすべく、各配線系の電圧値を制御してもよい。
Figure 2010182069
なお、A1は、一方の配線系の測定された電流値であり、A2は、他方の配線系の測定された電流値であり、V1は、一方の配線系の測定された電圧値であり、Vn1は、一方の配線系の設定された電圧値であり、V2は、他方の配線系の測定された電圧値であり、Vn2は、他方の配線系の設定された電圧値であり、Xは、X>0となる設定値であり、Yは、Y>0となる設定値である。
また、本発明に係る電圧制御装置においては、制御手段は、以下の式の条件を満たすべく、各配線系の電圧値を制御してもよい。
Figure 2010182069
なお、A1は、一方の配線系の測定された電流値であり、V1は、一方の配線系の測定された電圧値であり、Vn1は、一方の配線系の設定された電圧値であり、A2は、他方の配線系の測定された電流値であり、V2は、他方の配線系の測定された電圧値であり、Vn2は、他方の配線系の設定された電圧値であり、Zは、Z>0となる設定値である。
また、本発明に係る電圧制御方法は、一次巻線側にタップ切替手段を有する三巻線変圧器の、二つの二次巻線側に接続される各配線系の電圧値を制御する電圧制御方法において、電圧測定手段が各配線系の電圧値を測定するステップと、電流測定手段が各配線系の電流値を測定するステップと、各配線系の電圧値を制御すべく、測定された電圧値及び電流値に基づき、制御手段がタップ切替手段にタップの切り替えを指示するステップとを備えることを特徴とする。
本発明に係る電圧制御方法によれば、電圧測定手段が測定した各配線系の電圧値と、電流測定手段が測定した各配線系の電流値とに基づき、制御手段がタップ切替手段にタップの切り替えを指示する。これにより、各配線系の(電力)負荷を考慮して、各配線系の電圧値を制御することができる。
以上の如く、本発明に係る電圧制御装置及び電圧制御方法によれば、各配線系の(電力)負荷を考慮して、各配線系の電圧を制御することができるため、三巻線変圧器の二つの二次巻線側に接続される各配線系に、高品質な電力(電圧)を提供することができるという優れた効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る電圧制御装置の全体概略図であって、単線結線図を示す。 同実施形態に係る電圧制御装置の制御方法の説明図であって、二次側の二つの配線系における電圧値偏差の相関図を示す。 同実施形態に係る電圧制御装置の制御方法の説明図であって、(a)〜(c)は、それぞれ二次側の二つの配線系における電圧値偏差の相関図を示す。 同実施形態に係る電圧制御装置の制御方法の説明図であって、(a)及び(b)は、それぞれ二次側の二つの配線系における電圧値偏差の相関図を示す。 同実施形態に係る電圧制御装置の制御方法の説明図であって、(a)〜(c)は、それぞれ二次側の二つの配線系における電圧値偏差の相関図を示す。 同実施形態に係る電圧制御装置の制御方法の説明図であって、フローチャートを示す。 同実施形態に係る電圧制御装置の制御方法の説明図であって、(a)及び(b)は、それぞれ二次側の二つの配線系における電圧値偏差の相関図を示す。 同実施形態に係る電圧制御装置の制御方法の説明図であって、(a)及び(b)は、それぞれ二次側の二つの配線系における電圧値偏差の相関図を示す。 本発明の他の実施形態に係る電圧制御装置の制御方法の説明図であって、二次側の二つの配線系における電圧値偏差の相関図を示す。 同実施形態に係る電圧制御装置の制御方法の説明図であって、(a)〜(c)は、それぞれ二次側の二つの配線系における電圧値偏差の相関図を示す。 同実施形態に係る電圧制御装置の制御方法の説明図であって、(a)及び(b)は、それぞれ二次側の二つの配線系における電圧値偏差の相関図を示す。 同実施形態に係る電圧制御装置の制御方法の説明図であって、(a)〜(c)は、それぞれ二次側の二つの配線系における電圧値偏差の相関図を示す。
以下、本発明に係る電圧制御装置における一実施形態について、図1〜図8を参酌して説明する。
本実施形態に係る電圧制御装置は、図1に示すように、一次巻線側にタップ切替手段71を有する三巻線変圧器7の、二つの二次巻線側に接続される各配線系8,9の電圧値を制御する。なお、各配線系8,9は、三巻線変圧器7の二次側母線81,91と、主遮断機82,92を介して、二次側母線81,91を分岐する複数の分岐配線系83,93,…とを備え、各分岐配線系83,93は、分岐遮断機84,94を備える。
電圧制御装置は、各配線系8,9の電圧値を測定する電圧測定手段1と、各配線系8,9の電流値を測定する電流測定手段2とを備える。また、電圧制御装置は、タップ切替手段71にタップの切り替えを指示する制御手段3を備える。
電圧測定手段1は、各配線系8,9の二次側母線81,91の電圧値を測定するための計器用変圧器(PT)11,11を備え、測定した電圧値(以下、「測定電圧値」ともいう)を制御手段3に送信する。また、電圧測定手段1は、測定電圧値を表示する電圧計12,12を備える。
電流測定手段2は、各配線系8,9の二次側母線81,91の電流値を測定するための変流器(CT)21,21を備え、測定した電流値(以下、「測定電流値」ともいう)を制御手段3に送信する。また、電流測定手段2は、測定電流値を表示する電流計22,22を備える。
本実施形態に係る電圧制御装置の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る電圧制御装置の制御方法について説明する。
制御手段3は、第1のステップとして、一方の配線系8の設定された電圧値(以下、「設定電圧値(基準電圧値、目標電圧値)」ともいう)と測定電圧値との偏差である個別偏差DV1(以下、「第1の個別偏差」ともいう)が所定の範囲内(不感帯域)となるように制御する。即ち、制御手段3は、一方の配線系8の測定電圧値をV1とし、一方の配線系8の設定電圧値をVn1とした場合に、第1の個別偏差DV1が以下の式(1)の条件を満たすように制御する。

│DV1│ = │(V1−Vn1)/Vn1│ < X …式(1)

なお、Xは、X>0となる設定値(許容値)である。
具体的には、制御手段3は、電圧測定手段1にて測定された測定電圧値V1から第1の個別偏差DV1を演算し、タップの切り替えが必要か否かを判断する。そして、制御手段3は、タップの切り替えが必要な場合(第1の個別偏差DV1が感帯域にある場合)には、第1の個別偏差DV1が所定の範囲内(不感帯域)となるように、タップ切替手段71にタップの切り替えを指示する。
そして、制御手段3は、第2のステップとして、他方の配線系9の設定された設定電圧値と測定電圧値との偏差である個別偏差DV2(以下、「第2の個別偏差」ともいう)が所定の範囲内(不感帯域)となるように制御する。即ち、制御手段3は、他方の配線系9の測定電圧値をV2とし、他方の配線系9の設定電圧値をVn2とした場合に、第2の個別偏差DV2が以下の式(2)の条件を満たすように制御する。

│DV2│ = │(V2−Vn2)/Vn2│ < Y …式(2)

なお、Yは、Y>0となる設定値(許容値)である。
具体的には、制御手段3は、電圧測定手段1にて測定された測定電圧値V2から第2の個別偏差DV2を演算し、タップの切り替えが必要か否かを判断する。そして、制御手段3は、タップの切り替えが必要な場合(第2の個別偏差DV2が感帯域にある場合)には、第2の個別偏差DV2が所定の範囲内(不感帯域)となるように、タップ切替手段71にタップの切り替えを指示する。
さらに、制御手段3は、第3のステップとして、測定電圧値と測定電流値とに基づき、各配線系8,9の電圧値を制御すべく、測定電流値を考慮して各個別偏差DV1,DV2を合成した合成偏差Dが所定の範囲内(不感帯域)となるように制御する。なお、図示していないが、第1電圧制御手段31,第2電圧制御手段32,第3電圧制御手段33にて、前記第1〜3のステップがそれぞれ行われている。ここで、合成偏差Dの不感帯域は、図2に示すように、横軸が第1の個別偏差DV1であり且つ縦軸が第2の個別偏差DV2である相関図において、4つの境界線で囲まれた菱形の領域である。
なお、4つの境界線は、各配線系8,9の測定電流値A1,A2(一方の配線系8の測定電流値をA1とし、他方の配線系9の測定電流値をA2とする)の比によって変化する。具体的には、4つの境界線は、第1の個別偏差DV1軸との交差角が以下の式(3)で表されるθであり、互いに平行となる境界線間の距離が以下の式(4)で表されるZの2倍の量である。

θ = 90°×A1/(A1+A2) …式(3)

Z = (X×A1+Y×A2)/(A1+A2) …式(4)
そして、4つの境界線は、第1の個別偏差DV1軸との交差角がθであり、第2の個別偏差DV2軸との交差座標が(DV1,DV2)=(0,±Z/cosθ)であるため、以下の式(5)で表される。

V2 = ±tanθ×DV1±Z/cosθ …式(5)
したがって、上記の式(5)を変換することにより、制御手段3は、合成偏差Dが以下の式(6)を満たすように制御することになる。

D = sinθ×│DV1│+cosθ×│DV2│ < Z …式(6)
そして、上記の式(6)を満たす合成偏差D(各個別偏差DV1,DV2)の範囲(不感帯域)は、図3及び図4に示すように、(DV1,DV2)=(±Z/sinθ,0),(0,±Z/cosθ)の四点を頂点として形成される菱形の領域であり、各配線系8,9の測定電流値A1,A2の比により変化する。なお、図3及び図4において、斜線部が感帯域を示し、無斜線部が不感帯域を示している。
以上より、制御手段3は、上記の式(1)、式(2)及び式(6)の条件を満たすべく、まず、図5(a)に示すように、第1の個別偏差DV1が所定の範囲(図5(a)における無斜線部)内、即ち、不感帯域となるように制御し、次に、図5(b)に示すように、第2の個別偏差DV2が所定の範囲(図5(b)における無斜線部)内、即ち、不感帯域となるように制御し、さらに、合成偏差D(各個別偏差DV1,DV2)が所定の範囲(図5(c)における無斜線部)内、即ち、不感帯域となるように制御する。
なお、制御手段3は、第1の個別偏差DV1(式(1))、第2の個別偏差DV2(式(2))及び合成偏差D(式(6))の全てを満たすことができない場合には、第1の個別偏差DV1、第2の個別偏差DV2、合成偏差Dの順番で優先的に不感帯域となるように制御する。例えば、制御手段3は、両個別偏差DV1,DV2が不感帯域となる(式(1)及び式(2)を満たす)タップと、第1の個別偏差DV1及び合成偏差Dが不感帯域となる(式(1)及び式(6)を満たす)タップとが存在する場合、前者のタップに切り替える。
次に、本実施形態に係る電圧制御装置の制御方法をさらに具体的に説明すべく、制御フローについて図6を参酌して説明する。
まず、ステップ100において、各配線系8,9の測定電流値A1,A2のうち何れか一方が0(A1×A2=0)であるか否かを判断する。そして、各測定電流値A1,A2が0で無い場合は、ステップ110に進み、A1=0又はA2=0の場合は、ステップ140へ進む。
ステップ110においては、式(1)の条件を満たすべく、第1の個別偏差DV1が不感帯域(│DV1│<X)であるか否かを判断する。そして、第1の個別偏差DV1が不感帯域である場合は、ステップ111に進みタップが維持され、その後ステップ120に進む一方、第1の個別偏差DV1が感帯域(│DV1│≧X)である場合は、タップを切り替えるべく、ステップ112に進みタップ切替指令が出力され、その後ステップ100に戻る。
ステップ120においては、式(2)の条件を満たすべく、第2の個別偏差DV2が不感帯域(│DV2│<Y)であるか否かを判断する。そして、第2の個別偏差DV2が不感帯域である場合は、ステップ121に進みタップが維持され、その後ステップ130に進む一方、第2の個別偏差DV2が感帯域(│DV2│≧Y)である場合は、タップを切り替えるべく、ステップ122に進む。
ステップ122においては、第2の個別偏差DV2を不感帯域とすべく、タップを切り替えた場合に、第1の個別偏差DV1が不感帯域(│DV1│<X)のままであるか否かを判断する。そして、タップを切り替えると第1の個別偏差DV1が感帯域(│DV1│≧X)になると予測される場合は、ステップ123に進みタップが維持され、その後ステップ100に戻る一方、タップを切り替えても第1の個別偏差DV1が不感帯域のままであると予測される場合は、ステップ124に進みタップ切替指令が出力され、その後ステップ120に戻る。
ステップ130においては、式(6)の条件を満たすべく、合成偏差Dが不感帯域(D<Z)であるか否かを判断する。そして、合成偏差Dが不感帯域である場合は、ステップ131に進む一方、合成偏差Dが感帯域(D≧Z)である場合は、タップを切り替えるべく、ステップ133に進む。
ステップ131においては、合成偏差Dが不感帯域であっても、タップを切り替えることにより、合成偏差Dが小さくなるか否かを判断する。そして、タップを切り替えると合成偏差Dが大きくなると予測される場合は、ステップ132に進みタップが維持され、その後ステップ100に戻る一方、タップを切り替えると合成偏差Dが小さくなると予測される場合は、タップを切り替えるべく、ステップ133に進む。
ステップ133においては、合成偏差Dを不感帯域とすべく(又は合成偏差Dを小さくすべく)、タップを切り替えた場合に、第1の個別偏差DV1が不感帯域(│DV1│<X)のままであるか否かを判断する。そして、タップを切り替えると第1の個別偏差DV1が感帯域(│DV1│≧X)になると予測される場合は、ステップ134に進みタップが維持され、その後ステップ100に戻る一方、タップを切り替えても第1の個別偏差DV1が不感帯域のままであると予測される場合は、タップを切り替えるべく、ステップ135に進む。
ステップ135においては、合成偏差Dを不感帯域とすべく(又は合成偏差Dを小さくすべく)、タップを切り替えた場合に、第2の個別偏差DV2が不感帯域(│DV2│<Y)のままであるか否かを判断する。そして、タップを切り替えると第2の個別偏差DV2が感帯域(│DV2│≧Y)になると予測される場合は、ステップ136に進みタップが維持され、その後ステップ100に戻る一方、タップを切り替えても第2の個別偏差DV2が不感帯域のままであると予測される場合は、ステップ137に進みタップ切替指令が出力され、その後ステップ130に戻る。
ところで、ステップ100にてA1=0又はA2=0の場合に進むステップ140においては、式(6)の条件を満たすべく、合成偏差Dが不感帯域(D<Z)であるか否かを判断する。なお、式(6)は、A1=0の場合、式(2)と同一となり、A2=0の場合、式(1)と同一になる。そして、合成偏差Dが不感帯域である場合は、ステップ141に進む一方、合成偏差Dが感帯域(D≧Z)である場合は、ステップ143に進みタップ切替指令が出力され、その後ステップ140に戻る。
ステップ141においては、合成偏差Dが不感帯域であっても、タップを切り替えることにより、合成偏差Dが小さくなるか否かを判断する。そして、タップを切り替えると合成偏差Dが大きくなると予測される場合は、ステップ142に進みタップが維持され、その後ステップ100に戻る一方、タップを切り替えると合成偏差Dが小さくなると予測される場合は、ステップ143に進みタップ切替指令が出力され、その後ステップ140に戻る。
ここで、上記の制御フローの一例を説明する。例えば、制御手段3がX=1.0%、Y=2.0%で制御する場合を説明する。なお、図7及び図8において、DV1軸及びDV2軸の一目盛りは、それぞれ1%を示す。
まず、図7(a)に示すように、DV1=−0.9%,DV2=1.4%で制御していた際に、A1=0(θ=0°,Z=2%)の状態に変化したとする。かかる場合、ステップ100においては、A1×A2=0で「Y」のため、ステップ140に進み、ステップ140においても、D=1.9%<Zであり「Y」のため、ステップ141に進む。
そして、ステップ141において、タップを一つ下げた場合、D=1.4(DV1=−1.4%,DV2=0.9%)、即ち、Dが小さくなると予測されるため「Y」となる。したがって、ステップ143に進んでタップを一つ下げるように、タップが切り替えられる。
同様に、タップをさらに二つ下げるまでは、Dが小さくなると予測されるため、タップをさらに二つ下げるように切り替えることにより、DV1=−2.4%,DV2=−0.1%,D=0.1%となるタップで維持される。かかる場合、D<Zであり、式(6)を満たしている。なお、A2=0のため、式(1)及び式(2)については、考慮されない。なお、図7(a)において、破線点は、さらにタップを切り替えた場合の各偏差DV1,DV2を示している(図7(b)及び図8も同様である)。
そして、その状態からA1:A2=3:1(θ=67.5°,Z=1.25%)の状態に変化すると、図7(b)に示すように、タップを四つ上げるように切り替えることにより、DV1=−0.4%,DV2=1.9%,D=1.10%となるタップで維持される。かかる場合、│DV1│<X、│DV2│<Y、│D│<Zとなり、式(1)、式(2)及び式(6)を満たしている。
また、その状態からA1:A2=1:3(θ=22.5°,Z=1.75%)の状態に変化すると、図8(a)に示すように、タップを一つ下げるように切り替えることにより、DV1=−0.9%,DV2=1.4%,D=1.64%となるタップで維持される。かかる場合、│DV1│<X、│DV2│<Y、│D│<Zとなり、式(1)、式(2)及び式(6)を満たしている。
さらに、その状態からA1=0(θ=90°,Z=1%)の状態に変化すると、図8(b)に示すように、タップを二つ上げるように切り替えることにより、DV1=0.1%,DV2=2.4%,D=0.1%となるタップで維持される。かかる場合、D<Zであり、式(6)を満たしている。なお、A1=0のため、式(1)及び式(2)については、考慮されない。
以上より、本実施形態に係る電圧制御装置は、電圧測定手段1が測定した各配線系8,9の測定電圧値と、電流測定手段2が測定した各配線系8,9の測定電流値に基づき、制御手段3がタップ切替手段71にタップの切り替えを指示する。これにより、各配線系8,9の(電力)負荷を考慮して、各配線系8,9の電圧値を制御することができるため、三巻線変圧器7の二つの二次巻線側に接続される各配線系8,9に、高品質な電力(電圧)を提供することができる
また、本実施形態に係る電圧制御装置は、制御手段3により、各配線系8,9毎に設定された設定電圧値Vn1,Vn2と測定された各測定電圧値V1,V2との偏差である各個別偏差DV1,DV2がそれぞれ所定範囲内になると共に、測定電流値A1,A2を考慮して各個別偏差DV1,DV2を合成した合成偏差Dもまた所定範囲内になるように制御できる。したがって、各配線系8,9の(電力)負荷に応じてフレキシブルに対応することができる。
なお、本発明に係る電圧制御装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態に係る電圧制御装置においては、配線系8,9の測定電流値を考慮した合成偏差D(各個別偏差DV1,DV2)が所定範囲内となるように制御する場合を説明したが、かかる場合に限られない。例えば、配線系8,9の測定電流値から各配線系8,9の電圧降下を演算し、配線系8,9の所定位置における電圧値が所定範囲内となるように制御する場合でもよい。
また、上記実施形態に係る電圧制御装置においては、各配線系8,9の二次側母線81,91の電圧値及び電流値を測定する場合を説明したが、かかる場合に限られない。例えば、各配線系8,9の所定の分岐配線系83,93における電圧値や電流値を測定する場合でもよい。
また、上記実施形態に係る電圧制御装置においては、電圧測定手段1に計器用変圧器11が設けられ、電流測定手段2に変流器12が設けられる場合を説明したが、かかる場合に限られない。例えば、計器用変圧器11及び変流器12に代えて、計器用変圧変流器(VCT)が設けられる場合でもよい。
また、本発明に係る電圧制御装置は、上記式(6)に代えて、以下の式(7)の条件を満たすように、制御手段3(第3電圧調整手段33)にて制御する場合でもよい。

D’ = (A1×│DV1│+A2×│DV2│)/(A1+A2) < Z’ …式(7)

なお、Z’は、Z>0となる設定値(許容値)である。
かかる構成における合成偏差D’の不感帯域は、図9に示すように、横軸が第1の個別偏差DV1であり且つ縦軸が第2の個別偏差DV2である相関図において、4つの境界線で囲まれた菱形の領域である。
そして、上記の式(7)を満たす合成偏差D’(各個別偏差DV1,DV2)の範囲(不感帯域)は、図9に示すように、(DV1,DV2)=(±Z×(A1+A2)/A1,0),(0,±Z×(A1+A2)/A2)である点P,点Q,点R,点Sの四点を頂点として形成される菱形の領域であり、図10及び図11に示すように、各配線系8,9の測定電流値A1,A2の比により変化する。なお、図10及び図11において、斜線部が感帯域を示し、無斜線部が不感帯域を示し、また、両軸ともに一目盛りがZである。
かかる場合、制御手段3は、式(1)、式(2)及び式(7)の条件を満たすべく、まず、図12(a)に示すように、第1の個別偏差DV1が所定の範囲(図12(a)における無斜線部)内、即ち、不感帯域となるように制御し、次に、図12(b)に示すように、第2の個別偏差DV2が所定の範囲(図12(b)における無斜線部)内、即ち、不感帯域となるように制御し、さらに、合成偏差D’(各個別偏差DV1,DV2)が所定の範囲(図12(c)における無斜線部)内、即ち、不感帯域となるように制御する。
また、本発明に係る電圧制御装置においては、上記式(6)に代えて、以下の式(8)の条件を満たすように制御する場合でもよい。

D” = K1×sinθ×│DV1│+K2×cosθ×│DV2│ < Z …式(8)

なお、K1、K2は、各配線系8,9の負荷内容を考慮した所定の係数(K1>0,K2>0)である。
上記式(8)においては、例えば、各配線系8,9に電圧調整を必要としない負荷が存在する場合に、所定の係数K1、K2を設定する。これにより、各配線系8,9の負荷に対して、さらにフレキシブルに電圧調整をすることができる。なお、式(7)においても、各配線系8,9の負荷内容を考慮した所定の係数K1、K2を設定してもよい。
1…電圧測定手段、2…電流測定手段、3…制御手段、7…三巻線変圧器、8…(一方の)配線系、9…(他方の)配線系、71…タップ切替手段

Claims (5)

  1. 一次巻線側にタップ切替手段を有する三巻線変圧器の、二つの二次巻線側に接続される各配線系の電圧値を制御すべく、各配線系の電圧値を測定する電圧測定手段と、タップ切替手段にタップの切り替えを指示する制御手段とを備える電圧制御装置において、
    各配線系の電流値を測定する電流測定手段を備え、制御手段は、測定された電圧値及び電流値に基づき、各配線系の電圧値を制御することを特徴とする電圧制御装置。
  2. 制御手段は、各配線系毎に設定された電圧値と測定された電圧値との偏差である各個別偏差がそれぞれ所定範囲内になると共に、測定した電流値を考慮して各個別偏差を合成した合成偏差もまた所定範囲内になるように制御する請求項1に記載の電圧制御装置。
  3. 制御手段は、以下の式の条件を満たすべく、各配線系の電圧値を制御する請求項1又は2に記載の電圧制御装置。
    Figure 2010182069
    なお、A1は、一方の配線系の測定された電流値であり、A2は、他方の配線系の測定された電流値であり、V1は、一方の配線系の測定された電圧値であり、Vn1は、一方の配線系の設定された電圧値であり、V2は、他方の配線系の測定された電圧値であり、Vn2は、他方の配線系の設定された電圧値であり、Xは、X>0となる設定値であり、Yは、Y>0となる設定値である。
  4. 制御手段は、以下の式の条件を満たすべく、各配線系の電圧値を制御する請求項1又は2に記載の電圧制御装置。
    Figure 2010182069
    なお、A1は、一方の配線系の測定された電流値であり、V1は、一方の配線系の測定された電圧値であり、Vn1は、一方の配線系の設定された電圧値であり、A2は、他方の配線系の測定された電流値であり、V2は、他方の配線系の測定された電圧値であり、Vn2は、他方の配線系の設定された電圧値であり、Zは、Z>0となる設定値である。
  5. 一次巻線側にタップ切替手段を有する三巻線変圧器の、二つの二次巻線側に接続される各配線系の電圧値を制御する電圧制御方法において、
    電圧測定手段が各配線系の電圧値を測定するステップと、電流測定手段が各配線系の電流値を測定するステップと、各配線系の電圧値を制御すべく、測定された電圧値及び電流値に基づき、制御手段がタップ切替手段にタップの切り替えを指示するステップとを備えることを特徴とする電圧制御方法。
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