JP2010180221A - 揮発性金属β−ケトイミナート及び金属β−ジイミナート錯体 - Google Patents

揮発性金属β−ケトイミナート及び金属β−ジイミナート錯体 Download PDF

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Abstract

【課題】銅、銀、金、コバルト、ルテニウム、ロジウム、白金、パラジウム、ニッケル、オスミウム又はインジウムを含有する金属ケトイミナート又はジイミナート錯体と、その製造及び使用方法の提供。
【解決手段】Cu(I)ケトイミナート錯体、例えばCu(MeC(O)CHC(NCH2CH2OSiMe2(C2H3))Me)の合成は、1種以上の塩基を用いて、アミンとβ−ジケトン化合物との反応由来のβ−ケトイミン中間生成物を脱プロトン化するか、又はβ−ケトイミン中間生成物とアミンもしくはアンモニアとの反応由来のβ−ジイミン中間生成物を脱プロトン化して、その後Cu(I)に対しキレート化してそれぞれβ−ケトイミン又はβ−ジイミン錯体のいずれかを生じさせることによって、Cu(I)錯体を調製することで得られる。
【選択図】図1

Description

半導体業界は、例えば最新のマイクロプロセッサといったような電子デバイスにおいて銅(Cu)などのような金属含有配線を使用している。埋込み型の微細な金属線であることができる金属含有配線は、マイクロプロセッサの心臓部にある何百万ものトランジスタが通信し複雑な計算を実行することのできる3次元格子を形成する。これらの及びその他の利用分野において、銅は優れた導電体でありかくしてより大きな電流搬送能力をもつより高速の相互接続を提供することから、例えばアルミニウムといったようなその他の金属ではなく銅又はその合金が選択される可能性がある。
電子デバイス内部の配線経路は一般的にダマシンプロセスによって作製され、これによれば誘電絶縁体内のフォトリソグラフィによりパターン化されエッチングされたトレンチ及びビアが、拡散バリア材料のコンフォーマル薄膜でコーティングされる。拡散バリア層は、金属又は銅層と集積回路のその他の部分との相互作用又は拡散によりひき起こされる有害な影響を防止するため、一般的に金属又は銅層とともに使用される。バリア材料の例としては、チタン、タンタル、タングステン、クロム、モリブデン、ジルコニウム、ルテニウム、バナジウム及び/又は白金並びにこれらの物質の炭化物、窒化物、炭窒化物、ケイ素炭化物、ケイ素窒化物及びケイ素炭窒化物、また上記物質を含む合金が挙げられるが、ただしこれらに制限されるわけではない。例えば配線が銅を含む場合といったような、特定のプロセスでは、純銅で表面凹凸を完全に埋める前に銅の薄い「シード」又は「ストライク」層で拡散バリア層をコーティングすることがある。更にその他の場合では、銅シード層の代わりに類似のコバルト又は同様の導電性薄膜「グルー」層を用い、あるいはそれに加えて銅シード層を用いることがある。このとき余剰の銅を、化学機械研磨プロセスによって除去してもよい。埋めるべき最小の表面凹凸は、幅0.2ミクロン未満で深さ1ミクロン超になることがあるので、銅シード層、銅グルー層及び/又は拡散バリア層を、完成した製品で電気的不具合の原因となりかねないボイドを少しも残さずにこれらの表面凹凸を均等に充填することができるメタライゼーション技術を用いて被着させることが好ましい。
イオン化金属プラズマ(IMP)、物理気相成長(PVD)、化学気相成長(CVD)、原子層堆積(ALD)、プラズマ補助化学気相成長(PACVD)、プラズマ化学気相成長(PECVD)、電気メッキ及び無電解メッキといったような数多くの方法が、メタライゼーション、拡散バリア及び/又はその他の層といったような金属含有層を被着させるために使用されてきた。そのなかで、1種以上の有機金属前駆物質を用いたCVD及びALD方法は、高アスペクト比構造及び良好なビア充填特性のための優れたステップカバレッジを提供することから、最も将来性の高い方法であろう。一般的なCVDプロセスにおいては、所望の金属を含有する揮発性有機金属前駆物質の蒸気を基材表面に導き、すると化合物として又は純粋元素としての金属を含有する薄膜を基材上に被着させる化学反応が起こる。金属は一般的に揮発性前駆物質として蒸気形態で送給されることから、それは垂直及び水平の両表面にアクセスして均等に分布した薄膜を提供することができる。一般的なALDプロセスでは、基材上に前駆物質/反応物の交互の自己制限的単分子層が被着されて、これらの単分子層が一緒に反応して金属膜又は金属含有膜を形成し、この膜がその後金属に還元されるか又は被着された状態で使用されるように、揮発性有機金属前駆物質は反応物ガスと交互に反応装置内にパルス送りされる。例えば、銅の有機金属前駆物質をALDプロセスで適切な酸化剤と反応させた場合、結果として得られる酸化第一銅又は酸化第二銅の単分子層又は多分子層を半導体用途のために使用するか、又は還元して金属銅にすることができる。
銅薄膜のためには、CVD及びその他の被着に適した同じ前駆物質の一部がALD前駆物質としても適切であり得る。特定の用途では、前駆物質は極めて揮発性であり、実質的に純粋である(すなわち、約95%又は約99%以上の銅という純度をもつ)銅フィルムを被着させ、及び/又は反応チャンバ内又は拡散バリア又はその他の下地表面上への潜在的に汚染性の種の導入を最小限におさえることが好ましいことがある。更に、これらの用途は、銅フィルムが拡散バリア層に対し優れた密着性を示すことが好ましいことがあり、これは、密着力が弱い場合、特に化学機械研磨中に銅フィルムが層間剥離する可能性があるからである。
上述のプロセス、特にCVD又はALDプロセスにより、低電気抵抗率の銅フィルムを被着させるために、いくつかの有機金属前駆物質が開発されてきた。幅広く研究されてきた銅有機金属前駆物質の多用される群のうちの2つは、Cu(I)前駆物質とCu(II)前駆物質である。広く使用されている1つのCu(I)前駆物質は、式Cu(I)(hfac)(W)をもつ前駆物質であり、この式において「hfac」は1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオナートアニオンを表わし、(W)は例えばオレフィン、アルキン又はトリアルキルホスフィンといったような中性の安定化配位子を表わす。上記の式をもつCu(I)前駆物質の特定の1つの例は、本出願の譲受人であるペンシルバニア州Allentownのエア・プロダクツ・アンド・ケミカルズ・インコーポレイテッドによりCUPRASELECTTMの商標で販売されている1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタンジオナート−銅(I)トリメチルビニルシラン(以下Cu(hfac)(tmvs))である。これらのCu(I)前駆物質は、該前駆物質の2つの分子が加熱された基材表面上で反応して金属銅、遊離配位子(W)の2つの分子、及び揮発性副生物のCu(+2)(hfac)2をもたらす不均化反応によりフィルムを被着することができる。式(1)が不均化反応の一例を提示する。
Figure 2010180221
CVDでの被着では、式(1)に例示されている不均化反応は、一般的に200℃前後の温度で行われる。しかしながら、被着プロセスに応じてその他の温度も使用可能である。式(1)が例示しているように、Cu(+2)(hfac)2は反応の副生物を構成し、反応チャンバから除去することが必要になることがある。
更にもう1つのタイプのCu(I)前駆物質は、式(Y)Cu(Z)を有する前駆物質である。これらの特定のCu(I)前駆物質において、Yは有機アニオンであり、Zは中性安定化配位子、例えばトリアルキルホスフィンなどである。かかる前駆物質の一例はCpCuPEt3であり、この式のCpはシクロペンタジエニルであり、PEt3はトリエチルホスフィンである。一般的なCVD条件下で、これらの前駆物質分子のうちの2つがウエハ表面上で反応可能であり、かくして2つの安定化トリアルキルホスフィンZ配位子は銅の中心から解離した状態となり、2つの(Y)配位子はともに結合した状態となり、そして銅(I)の中心は金属銅へと還元される。全体的反応は以下の式(2)で示される。
Figure 2010180221
ただし、場合によっては、このタイプの化学反応は、脱離したトリアルキルホスフィン配位子が反応チャンバを汚染し望ましくないN型シリコンドーパントとして作用することがあることから、問題を提起する可能性がある。
前述のとおり、銅含有フィルムを被着させるために用いられる更にもう1つのタイプの前駆物質はCu(II)前駆物質である。Cu(I)前駆物質とは異なり、Cu(II)前駆物質は、概ね不純物を含まない銅フィルムを被着させるため水素又はアルコールといったような外部還元剤を使用することを必要とする。一般的なCu(II)前駆物質の一例は化学式Cu(II)(Y)2を有し、この式の(Y)は有機アニオンである。このタイプの前駆物質の例としては、Cu(II)ビス(β−ジケトナート)、Cu(II)ビス(β−ジイミン)及びCu(II)ビス(β−ケトイミン)化合物が挙げられが、これらに限定されるわけではない。式(3)は、還元剤として水素を使用する被着反応の例を提示している。
Figure 2010180221
Cu(II)前駆物質は一般的に固体であり、フィルムの被着に必要とされる温度は一般的には200℃を上回る。
銅前駆物質は配線として広く用いられているものの、電子デバイスの薄膜としてはその他の金属又は合金が使用されている。かかる金属の例として、銀(Ag)、金(Au)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、オスミウム(Os)、インジウム(In)、及びそれらの合金が挙げられる。
ここには、金属錯体、及びその製造方法と、それを例えば被着プロセスにおける前駆物質として使用する方法が記載される。1つの側面において、次の式(I)
Figure 2010180221
で表わされる金属錯体が提供され、この式中、
Mは、Cu、Au、Ag、Co、Ru、Rh、Pt、In、Pd、Ni及びOsから選択される金属であり、
Xは、酸素及びNR5から選択され、
1、R2、R3及びR5は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、式NO2を有するニトロ基、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有し、R6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール基、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して1〜20個の炭素原子を含むアルキル又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、
4は、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有しR6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しm及びnが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基又は6〜12個の炭素原子を含むアリール基であるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、そしてR4は、水素、原子又は基を取り去られることによってLと結びつき、
Lは、2〜20個の炭素原子を含むアルキルニトリル、式(R83SiCNを有しR8が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるシリルニトリル、1〜20個の炭素原子を含むアルキン、式(R93SiCCR10を有し、R9が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであり、R10が水素、あるいは1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド、又はアルコキシであるシリルアルキン、式(R113SiCCSi(R113を有し、R11が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであるシリルアルキン、1〜20個の炭素原子を含むアルケン、ジエン又はトリエン、式(R123SiCR13C(R132を有し、R12が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアミド、ビニル、アリール、アルキル、アルコキシであり、R13が各々独立して、水素、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキル、又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルアルケン、式(R143SiCR13CR13Si(R143を有し、R14が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであり、R13が各々独立して、水素原子、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるビス(シリル)アルケン、3〜20個の炭素を含むアレン、式(R152CCC(R152を有し、R15が各々独立して、水素原子、又は式(R163Si(この式中のR16は各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシである)を有するアルキルシランであるアレン、式R17NCを有しR17が1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるアルキルイソシアニド、式(R183SiNCを有しR18が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるシリルイソシアニド、及び6〜12個の炭素原子を含むアリール基から選択される配位子であり、そしてLは、水素、原子又は基を取り去られることによってR4と結びつき、
MとLの間の有機金属結合は2つの単結合及び1つの単結合から選択される。
もう1つの側面においては、基材を上記の式(I)を有する金属錯体と接触させることを含み、この接触を錯体が反応してフィルムを形成するのに充分な条件下で行う、基材上に金属を含むフィルムを被着させるための方法が提供される。
更なる側面においては、上記の式(I)を有する金属錯体を用いてフィルムを被着させる、金属を含むフィルムを含む電子デバイスが提供される。
更にもう1つの側面においては、上記の式(I)を有しXが酸素である金属錯体の製造方法であって、式H2NR4L(この式中のR4とLは上述のとおりである)を有する一級アミンを調製すること、この一級アミンを式R1C(O)CHR2C(O)R3を有するβ−ジケトンと縮合させて、式R1C(O)CHR2CNR4LR3(この式中のR1、R2、R3、R4及びLは上述のとおりである)を有するβ−ケトイミン中間生成物を生成させること、及び金属供給源の存在下で塩基を用いてこのβ−ケトイミン中間生成物を脱プロトン化して金属錯体を生成させること、を含む、金属錯体の製造方法が提供される。
更なる側面においては、上記の式(I)を有しXが酸素である金属錯体の製造方法であって、式R1C(O)CHR2C(O)R3を有するβ−ジケトンと式H2NR4を有するアミンを縮合させて式R1C(O)CHR2CN(R4)R3(この式中のR1、R2、R3及びR4は上述のとおりである)を有する第1のβ−ケトイミン中間生成物を作ること、この第1のβ−ケトイミン中間生成物のR4に配位子(L)を結合させて、式R1C(O)CHR2CNR4LR3(この式中のR1、R2、R3、R4及びLは上述のとおりである)を有する第2のβ−ケトイミン中間生成物を提供すること、金属供給源の存在下で塩基を用いてこの第2のβ−ケトンイミン中間生成物を脱プロトン化して金属錯体を生成させること、を含む、金属錯体の調製方法が提供される。
ここに記載される金属錯体の1つ、すなわちCu(MeC(O)CHC(NCH2CH2OSiMe2(C23))Me)錯体の典型的な構造を提示する図である。 ここに記載される金属錯体のもう1つの態様、すなわちCu(MeC(O)CHC(NCH2CH2NMeSiOMe2(C23))Me)の典型的な構造を提示する図である。
ここには、金属錯体、特に銅(I)錯体、及びその製造方法と使用方法が記載される。金属錯体は、例えば、CVD又はALDプロセスを含めた様々な被着プロセスにより金属フィルム又は金属含有フィルムを被着させるための前駆物質として、使用可能である。
ここに記載される金属錯体は、その独特の構造のために、1つ以上の有利な特性を提供する。ここに記載される金属錯体が、その他の有機金属前駆物質に比べて示す、比較的高い熱安定性と比較的高い化学反応性の組合せは、CVD及びALD、特にALD前駆物質にとって望ましいものであり得る。CVDシステムにとっては、前駆物質の反応が蒸気の送給中に及び/又は処理チャンバ内においてではなく、加熱された基材表面上でのみ起こることが望ましい。ALDシステムについては、金属前駆物質が、蒸気の送給中及び/又は処理チャンバ内で不所望の熱劣化をこうむらずに、特定の部位で反応することが望ましい。ここに記載される金属錯体は、比較的高い熱安定性を有し、そしてこれがそれらをCVD又はALD反応装置内に安定した蒸気として送給するのを可能にする。これに関連して、配位子Lはケトイミン又はジイミン配位子に直接結合するので、それは遊離分子として金属の中心(M)から容易に解離することができず、配位子Lを完全に解離するのに一般的に充分である低い圧力及び熱の条件下で配位子Lを金属の中心に配位されたままに保つ傾向がある、と考えられる。このことは、Lが金属の中心のみに結合している類似の錯体とは好対照をなしている。別の態様においては、ケトイミン又はジイミン配位子を配位子Lと結びつかせる置換基R4を、適正なプロセス条件下でこの結びつきを破壊又は解離させて配位子Lを効果的に解放することができるように、化学的に設計することができる。ここで使用する「結びつける」という用語は、ケトイミン又はジイミン配位子を配位子Lと連結させることを意味し、そしてこれには化学的結合(例えば共有結合、水素結合など)、静電気引力、ルイス酸−ルイス塩基相互作用、及び/又はその他の手段を含めることができるが、ただしこれらに限定されるわけではない。これらの態様において、且つ配位子Lを解放するのに充分な特定の処理条件下で、それは例えば錯体が不均化して金属フィルム又は金属含有フィルムを提供するのを可能にすることができる。更に、R4が配位子Lと解離するのは、前駆物質を小さくして、例えばCVD又はALD反応装置内での処理中により容易に脱着されるより低分子量の単位にすることができる。例えば、前駆物質が水と充分に反応させられた場合には、解離の結果として酸化銅の成長と共に、加水分解された分子量の小さい揮発性配位子フラグメントが放出されよう。例えば、金属錯体Cu(Me(C(O)CHC(NCH2CH2NMeSiMe2(C23))Me)(この錯体中のC23基はビニル基を表わす)は水と反応して、固体の酸化第一銅、MeC(O)CH2C(NCH2CH2NMeH)Me、及びC23Me2SiOHを生成し、そのうち後者は結合してテトラメチルジビニルジルシロキサンを提供する。
これらの錯体のもう1つの類のない特長は、前駆物質の1つの面により立体的に露出される金属の中心を提供できることである。一般的なβ−ケトイミン又はβ−ジケトンオレフィン化合物は、配位するジケトナート又はケトイミナートアニオン、金属中心、及びオレフィンが全て同じ平面内に位置する平坦な分子である。これとは対照的に、ここに記載される錯体は、錯体の配位平面が凸状に反って金属中心を錯体の下側に向かって押すことができるようにし、かくしてそれを一層露出させて表面及び反応物分子に近づきやすくさせることができる。例えば、典型的な金属錯体例Cu(Me(C(O)CHC(NCH2CH2OSiMe2(C23))Me)においては、β−ケトイミナートキレート環が銅オレフィン配位三角形から約7度離れるように傾いて、かくして分子の下側で銅を更に露出させる。この露出、ひいてはより大きな立体的アクセスは、中に含まれた銅原子が基材表面上に吸着するのを助けることができるため、一部のALD及びCVDタイプのプロセスにとって重要となり得る。更に、R4の配位子Lへの結びつきの性質と長さを制御することにより、露出された金属中心を提供するべくその配座に比較的ひずみのある金属前駆物質を開発することができる。R4と配位子Lとの連結を化学的に破断又は解離させることによってこのひずみを解除すると、比較的高い反応性が可能になる。換言すると、これらの前駆物質の構造を調整することによって、高い表面反応性及び金属被着のための立体的に露出された金属中心を同時に提供しながら、R4の連結を破断して小さな揮発性有機単位への分子の分解を推進することにより開放することができる内部ひずみを持った錯体を形成することが可能になるはずである。
ここに記載される金属錯体は、次の式(I)、すなわち
Figure 2010180221
を有する。式(I)において、MはCu、Au、Ag、Co、Ru、Rh、Pt、In、Pd、Ni及びOsから選択される金属である。一部の態様では、金属原子Mは銅である。式(I)において、Xは酸素であってそれによりケトイミナート錯体を形成することができ、あるいはまた、XはNR5であってそれによりジイミナート錯体を形成することができる。式(I)において、置換基R1、R2、R3及びR5は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、式NO2を有するニトロ基、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有し、R6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール基、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して1〜20個の炭素原子を含むアルキル又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択される。式(I)において、置換基R4は、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有しR6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しm及びnが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、そしてR4は、水素、原子又は基を取り去られてLと結びつく。更に、式(I)において、Lは、2〜20個の炭素原子を含むアルキルニトリル、式(R83SiCNを有しR8が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるシリルニトリル、1〜20個の炭素原子を含むアルキン、式(R93SiCCR10を有し、R9が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであり、R10が水素、あるいは1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド、又はアルコキシであるシリルアルキン、式(R113SiCCSi(R113を有し、R11が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであるシリルアルキン、1〜20個の炭素原子を含むアルケン、ジエン又はトリエン、式(R123SiCR13C(R132を有し、R12が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアミド、アリール、ビニル、アルキル、アルコキシであり、R13が各々独立して、水素、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるシリルアルケン、式(R143SiCR13CR13Si(R143を有し、R14が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであり、R13が各々独立して、水素原子、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるビス(シリル)アルケン、3〜20個の炭素を含むアレン、式(R152CCC(R152を有し、R15が各々独立して、水素原子、式(R163Si(この式中のR16は各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシである)を有するアルキルシランであるアレン、式R17NCを有しR17が1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるアルキルイソシアニド、式(R183SiNCを有しR18が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであるシリルイソシアニド、及び6〜12個の炭素原子を含むアリール基から選択される配位子であり、そしてLは、水素、原子又は基を取り去られてR4と結びつく。
ここで使用される「アルキル」という用語は、1〜20個又は1〜10個の炭素原子を含む直鎖、分岐鎖、又は環状アルキル基を包含する。代表的なアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、tert−アミル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられる。「アルキル」という用語は、同様に、例えばフルオロアルキル、ハロアルキル、アルキルアリール又はアリールアルキルといったようなその他の基に含まれたアルキル部分にも適用される。ここで使用される「アリール」という用語は、芳香族の特性をもつ6〜12員の炭素環を含む。代表的なアリール基としては、フェニル及びナフチル基が挙げられる。「アルキル置換アリール」という用語は、アルキルで置換されているアリール部分に適用される。代表的なアルキル置換アリール基としては、トリル及びキシリル基が挙げられる。「ハロ」及び「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を包含する。「フルオロアルキル」という用語は、水素原子のうちの1つ以上がフッ素ハロゲン原子で交換されているアルキル部分に適用され、部分的に又は完全にフッ素化されていてよく、そして1〜20個又は1〜10個の炭素原子を含む直鎖、分岐鎖又は環状フッ素化アルキル基を包含する。代表的なフルオロアルキル基としては、−CF3、−CF2CF3、−CH2CF3、−CF2CFH2、又は−CH2CF2CF3が挙げられる。一部の態様では、ここで検討される基のうちの一部を1以上のその他の元素で、例えばハロゲン原子又はその他のヘテロ原子、例としてO、N、Si又はSなどで、置換することができる。
式(I)において、置換基R4はそれが配位子Lと結びつくことができるように選択される。更に、配位子Lは、R4と結びつくことができるように選択される。配位子L及び置換基R4は両方とも、水素、原子又は基が取り去られて、R4とLが結びつきそれにより錯体のケトイミン又はジイミン配位子を配位子Lと結合するのを可能にするものと考えられている。これと関連して、Lがシリルアルケンである場合、その結合の1つをR4との結びつきのために利用することができる。1つの代表的な態様、すなわちCu(MeC(O)CHC(NCH2CH2OSiMe2(C23))Me)を、図1に示す。この態様では、Xは酸素であり、Lは式H2C=CHSiMe2を有し、R4はOCH2CH2であり、R3は水素であり、そしてR1及びR2は両方ともメチル基である。XがNR5であるもう1つの態様では、R5とLが結びつくことができる。この態様においては、配位子Lと置換基R5の両方が、水素、原子又は基が取り去られて、R4とLが結びつくのと同じようにして結びつくのを可能にする。
一部の態様においては、置換基R4は置換基R1、R2及び/又はR3に連結されてもよい。これらの態様において、置換基R4は、置換基R1、R2及び/又はR3が水素原子、ハロゲン原子又はニトロ基NO2のいずれでもない場合に、R1、R2及び/又はR3と連結できるだけである。
ここに記載される錯体の一部の態様では、XはNR5であり、そしてR5はR1、R2又はR3について上述の基又は原子のいずれかであることができる。これらの態様において、配位子(L)、あるいはその代わりに、上述の基又は原子のいずれかであることができる追加の配位子(L)は、置換基R5にも置換基R4にも結合することができる。これらの態様においては、少なくとも1つの配位子Lは、例えば、R5と結びつくのに利用可能な価数を有し、それにより錯体のジイミン配位子を配位子Lと連結させるものと考えられる。この態様又はその他の態様において、置換基R5は置換基R1、R2、R3及び/又はR4のいずれか1つ又は全てに連結されて環状構造を形成することもできる。後者の態様においては、置換基R5は、置換基R1、R2及び/又はR3が水素原子でも、ハロゲン原子でも、ニトロ基NO2でもない場合にのみ、あるいはその代わりにR5が水素原子である場合にのみ、R1、R2及び/又はR3と連結する。
一部の態様においては、置換基R4、及び/又は随意的に、XがNR5である場合に置換基R5を、配位子Lが自らの金属中心ではなく隣接する錯体の金属中心に配位するように調節してもよい。これらの態様では、2量体、3量体及び4量体の錯体といったような(ただしこれらに限定されるわけではない)、その他の錯体を形成することができる。
一部の態様においては、置換基R1、R2及びR3のいずれか1つ又は全てが独立して連結されて環状構造を形成することができる。一部の態様においては、R1とR2及び/又はR2とR3を独立して連結させて環状構造を形成することができる。
一部の態様では、ここに記載される金属錯体はフッ素を含有することができる。これらの態様では、置換基R1、R2、R3、R4及びR5のいずれか1つ又は全てが、例えばフルオロアルキル、フルオロアルキル置換アリール、フルオロアリール、アルキル置換フルオロアルキル、又はフルオロアルキル置換フルオロアリール基などのように、フッ素を含有することができる。それとは別の態様においては、ここに記載される金属錯体はフッ素を含有しない。
1つの態様においては、式(I)中の配位子Lは、CH2CN又はMe2CH2CCNといった(ただしこれらに限定されるわけではない)アルキルニトリルであることができる。Lについてのこの態様及び前述の態様において、配位子Lについて定義された基は、R4との結びつきを可能にするべく水素が除去されている。それに代わる態様においては、式(I)中の配位子Lは、Me2CH2SiCNといったような(ただしこれに限定されるわけではない)シリルニトリルであることができる。更なる態様においては、式(I)中の配位子Lは、CH2CCMe又はCH2CCHといったような(ただしこれらに限定されるわけではない)アルキンであることができる。もう1つの態様においては、式(I)中の配位子Lは、Me3CCHCH2又はMe(CH22CHCH2といったような(ただしこれらに限定されるわけではない)アルケンであることができる。更にもう1つの態様においては、式(I)中の配位子Lは、式(R93SiCCR10又は(R113SiCCSi(R113を有するシリルアルキン、例えばMe3SiCHCH、Me2CH2SiCHCHSiMe3、(MeO)2CH2SiCHCH2、又は(EtO)2CH2SiCHCH2といったもの(ただしこれらに限定されるわけではない)であることができる。更にもう1つの態様においては、式(I)中の配位子Lは、CHCCCH2又はMeCCCMe2といったような(ただしこれらに限定されるわけではない)アレンであることができる。もう1つの態様においては、式(I)中の配位子Lは、Me2CH2CNCといった(ただしこれに限定されるわけではない)アルキルイソシアニドであることができる。上記の式において及び本明細書全体を通して、Meなる表現はメチル基を表し、Etはエチル基を表し、i−Prはイソプロピル基を表す。
上記の式(I)では、金属中心と配位子(L)との間の有機金属結合は、2つの単結合か又は1つの単結合のいずれかである。
1つの態様においては、Xが酸素であるここに記載した金属ケトイミナート錯体は、L基で機能化されたアミンをβ−ジケトン化合物と反応させてβ−ケトイミン中間生成物を生成することにより合成することができる。アミンは、例えば、式H2NR4L(この式中のR4とLは上述の基又は原子のいずれか1つでよい)を有する一級アミンでよい。上記の式を有する一級アミンの非限定の例として、H2NCH2CH2OSiMe2(C23)が挙げられる。β−ジケトンは、式R1C(O)CHR2C(O)R3(この式中のR1、R2及びR3は各々独立に、上述の基又は原子のいずれか1つであることができる)を有する化合物でよい。上記の式をもつβ−ジケトン化合物の非限定の例は、2,4−ペンタンジオン、1,1,1−トリフルオロ−2,4−ペンタンジオン、2,4−ヘキサンジオン、及び3,5−ヘプタンジオンである。1つの例は、アミンH2NCH2CH2OSiMe2(C23)と2,4−ペンタンジオンを反応させてβ−ケトイミン中間体MeC(O)CH2C(NCH2CH2OSiMe2(C23))Meを生成することである。β−ケトイミン中間生成物を調製したならば、それを脱プロトン化し(すなわち酸性プロトンを除去する)、そして次に塩基の存在下で金属供給源と錯化させて上記の式(I)をもつ錯体を提供する。
もう1つの態様においては、Xが上述のとおりのNR5であるここに記載した金属ジイミナート錯体は、最初に上述のとおりにβ−ケトイミン中間生成物を調製し、次にこれをテトラフルオロホウ酸トリエチルオキソニウム又は硫酸ジメチルといったようなアルキル化剤で処理し、次いでその結果得た化合物をR5NH2(この式中のR5は上述のとおりである)と反応させて第2の中間生成物としてのβ−ジイミン塩[R1C(R5NH)CHR2C(NR4L)R3+[V]-を生成することによって合成することができ、この式中のVはアルキル化剤の共役塩基である(例えば、Vは、テトラフルオロホウ酸トリエチルオキソニウムが使用される場合はテトラフルオロホウ酸塩アニオンである)。基R5には、基Lが結合していてもいなくてもよい。結果として得られたβ−ジイミン塩配位子は、2回脱プロトン化され、次に金属供給源で錯化されて上記の式(I)をもつ錯体を提供する。
アミンとβ−ジケトン化合物との反応は、溶媒の存在下で行うことができる。適切な溶媒としては、エーテル(例えばジエチルエーテル(Et2O)、テトラヒドロフラン(THF)、ジ−n−ブチルエーテル、1,4−ジオキサン、又はエチレングリコールジメチルエーテル)、ニトリル(例えばCH3CN)、又は芳香族化合物(例えばトルエン)が、単独で又はその混合物でもって、挙げられるが、これらに限定されるわけではない。一部の態様においては、溶媒はTHFである。反応温度は−78℃から溶媒の沸点に至る範囲内でよい。反応時間は、約0時間つまり瞬間的から約48時間まで、又は約4時間から約12時間までの範囲内でよい。一部の態様においては、中間生成物を、蒸留、昇華クロマトグラフィ、再結晶化、及び/又は粉砕といったような標準的な手段によって精製してもよい。しかしながら、場合によっては、特に結果として得られたβ−ケトイミン中間生成物が液体である場合には、アミンとβ−ジケトン化合物との反応は溶媒の不存在下で実施してもよい。
一部の態様において、最終的な金属錯体になるべきβ−ケトイミン又はβ−ジイミン中間生成物は、下記の式(II)、(III)又は(IV)をもつ3つの互変異性体のうちの1種以上であることができる。
Figure 2010180221
上記の式中、可変置換基R1、R2、R3、R4、X及び配位子(L)は各々独立に、ここに記載されている原子又は基のうちのいずれかであることができる。
β−ケトイミン中間生成物は、アミン又はアンモニアと反応してβ−ジイミンを生じさせる前に、活性化させることが必要なことがある。例えば、β−ケトイミン中間生成物をまず最初にテトラフルオロホウ酸トリエチルオキソニウム又はジメチルスルファートによりアルキル化することが必要なことがある。
式(IV)は、ここに記載された金属又はCu(I)ケトイミナート錯体の調製の1つの態様の例を示している。この態様では、1種以上の塩基を用いて、アミンとβ−ジケトン化合物との反応由来のβ−ケトイミン中間生成物を脱プロトン化するか、又はβ−ケトイミン中間生成物とアミンもしくはアンモニアとの反応由来のβ−ジイミン中間生成物を脱プロトン化して、その後Cu(I)に対しキレート化してそれぞれβ−ケトイミン又はβ−ジイミン錯体のいずれかを生じさせることによって、Cu(I)錯体を調製する。この反応の非限定の例を、β−ケトイミンCu(I)錯体の調製を示す下記の式(4)でもって例示する。
Figure 2010180221
式(4)では、式(VI)の化合物であるβ−ケトイミン中間生成物を、水素化ナトリウムである塩基、塩化銅である銅(I)源と反応させて、式(I)を有するCu(I)錯体及び塩化ナトリウムを生成させる。上記の反応において使用可能なその他の塩基としては、水素化リチウム、n−ブチルリチウム、水素化カリウム、ナトリウムビス(トリメチルシリルアミド)、リチウムジイソプロピルアミド、カリウムt−ブトキシドなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。上記の反応で使用可能なその他の銅(I)源としては、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)、トリフルオロ酢酸銅(I)、トリフルオロメチルスルホン酸銅(I)ベンキセン(benxene)付加物、銅(I)アルコキシド、銅(I)アミド、酢酸銅(I)、銅(I)フェノキシド、銅(I)アセトアミド、及び銅(I)アルコキシドが挙げられが、これらに限定されるわけではない。その他の金属又は混合金属錯体を調製する態様においては、金属供給源は所望の金属Mを含有する1種以上の金属塩である。金属又はCu(I)錯体の予想収量は、理論上の収量の約5%〜約95%の範囲内であることができる。一部の態様では、最終生成物、つまり例えばCu(I)錯体といったような金属錯体を、蒸留、昇華、クロマトグラフィ、再結晶化及び/又は粉砕といったような標準的手段によって精製してもよい。
あるいはまた、ここに開示の金属錯体は、最初にその類縁の金属ビス(ケトイミン)及び金属ビス(ジイミン)化合物を合成し、次にそれらを金属供給源と反応させるか又は還元することによって調製することができる。下記に提示する例における非限定の事例によって説明されるように、これらの前駆物質を合成する別の代替法が可能である。
別の態様においては、β−ケトイミン中間生成物を銅(I)アリール(例えば銅メシチレン)又は銅アルコキシド(例えば[CuOt−Bu]4)といったような金属供給源と直接反応させて、金属又はCu(I)錯体を生成させることができる。更に別の態様においては、金属錯体をその構成部分、すなわちβ−ケトイミン中間生成物及び金属原子から、適切な電気化学プロセスでもって調製することができる。これらの同じ合成法を用いて、金属ジイミナート錯体を合成することができる。
このアプローチの更にもう1つの例は、エタノールアミン(H2NCH2CH2OH)と2,4−ペンタンジオンとの反応で第1のβ−ケトイミン中間生成物MeC(O)CH2C(NCH2CH2OH)Meを得るものである。この第1のβ−ケトイミン中間生成物MeC(O)CH2C(NCH2CH2OH)Meをクロロジメチルビニルシランと反応させて、第2のβ−ケトイミン中間生成物MeC(O)CH2C(NCH2CH2OSiMe2(C23))Meが得られる。この第2のβ−ケトイミン中間生成物を脱プロトン化し、銅と錯化させて、錯体Cu(MeC(O)CHC(NCH2CH2OSiMe2(C23)Me)が得られる。
前述のとおり、ここに記載されている金属錯体は、基材上に銅を含むフィルムを被着させるための前駆物質として使用可能である。適切な基材の例としては、ガリウム砒素(GaAs)、窒化ホウ素(BN)、シリコン、及びケイ素を含む組成物、例えば結晶性ケイ素、ポリシリコン、アモルファスシリコン、エピタキシャルシリコン、二酸化ケイ素(SiO2)、炭化ケイ素(SiC)、酸炭化ケイ素(SiOC)、窒化ケイ素(SiN)、炭窒化ケイ素(SiCN)、有機ケイ酸塩ガラス(OSG)、有機フッ化ケイ酸塩ガラス(OFSG)、フッ化ケイ酸塩ガラス(FSG)など、といった半導体材料、及びその他の適切な基材又はそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるわけではない。基材は更に、例えば反射防止コーティング、フォトレジスト、有機ポリマー、多孔質の有機及び無機材料、銅やアルミニウムといった金属、又は拡散バリア層などのような、フィルムが適用される種々の層を含むことができる。金属錯体は、ここに記載されているか又は当該技術分野において既知の技術のいずれかを使用して被着させることができる。被着技術の例としては、化学蒸着(CVD)、原子層堆積(ALD)、プラズマ補助化学蒸着(PACVD)、及びプラズマ強化化学蒸着(PECVD)が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
一部の態様においては、錯体を使用して、適切な反応物と反応させることによりCVD又はALDによって金属又はその合金の薄膜を成長させることができる。それとは別の態様においては、金属錯体は不均化反応を介して反応して、金属フィルム又は金属含有フィルムを提供することができる。更なる態様においては、金属錯体を還元剤の存在下で反応させて、金属フィルム又は金属含有フィルムを提供することができる。例えば1つの態様では、ハロゲン供給源反応物との反応で金属ハロゲン化物の薄膜を形成することができ、それに対しもう1つの態様においては、水蒸気といったような適切な酸化剤との反応で金属酸化物フィルムを提供することができる。更にもう1つの態様においては、酸化剤との、そしてそれに続く水素といったような還元剤との反応で、金属フィルム又は金属/金属酸化物混合フィルムを形成することができる。あるいはまた、銅前駆物質を、遠隔のプラズマ供給源から直接の又は下流でのプラズマによって活性化された反応物ガスと反応させることができる。ここに開示されている金属錯体はまた、特定の組み合わせでもってその他の金属前駆物質と混合して、金属フィルム、金属含有フィルム、及び/又は金属合金フィルムを形成することもできる。これらのフィルムは、被着されたままの状態で使用可能であり、あるいはまた適切な還元剤を用いて所望の金属に還元することもできる。
一部の態様では、金属錯体をCVD又はALD技術を用いて基材上に被着させる。Cu(I)錯体の被着は、400℃以下、又は200℃以下、又は100℃以下の温度で実施可能である。一般的なCVD被着プロセスにおいては、真空チャンバといったような反応チャンバ内に、式(I)を有する金属錯体が導入される。一部の態様においては、金属錯体のほかに、その他の化学反応物を、金属錯体の導入の前、間、及び/又は後に導入することができる。例えば熱、プラズマ又はその他の供給源といったエネルギー源が、金属錯体及び任意の化学反応物にエネルギーを与え、かくして基材の少なくとも一部分の上にフィルムを形成する。
前述のとおり、一部の態様においては、反応チャンバへの金属錯体の導入の前、間、及び/又は後に化学反応物を導入することができる。化学反応物の選択は、結果として得られる所望のフィルムの組成によって左右され得る。例えば、1つの態様では、ハロゲン含有化学反応物との反応で金属ハロゲン化物のフィルムを形成することができ、それに対しもう1つの態様では、酸化剤化学反応物との反応から金属酸化物フィルムが得られる。代表的な化学反応物としては、酸化剤(すなわちO2、NO、NO2、O3、CO、CO2など)、水、ハロゲン化物、ハロゲン含有シランや、アルキルクロロシラン、アルキルブロモシラン、又はアルキルヨードシランや、四塩化シラン、四臭化シラン又は四ヨウ化シランといったハロゲン化ケイ素化合物や、アルキルクロロスタナン、アルキルブロモスタナン又はアルキルヨードスタナンといったハロゲン化スズ化合物や、アルキルクロロゲルマン、アルキルブロモゲルマン又はアルキルヨードゲルマンといったゲルマン化合物や、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素又は三ヨウ化ホウ素といった三ハロゲン化ホウ素化合物や、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム又はヨウ化アルミニウムといったハロゲン化アルミニウム化合物や、ハロゲン化アルキルアルミニウムや、三塩化ガリウム、三臭化ガリウム又は三ヨウ化ガリウムといったハロゲン化ガリウム化合物や、あるいはそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。上述の化合物の誘導体もやはり使用可能であるということも想定される。化学反応物は、反応チャンバへガスとして直接送給してもよく、気化した液体、昇華した固体として送給してもよく、及び/又は不活性キャリヤガスにより反応チャンバへ移送してもよい。不活性キャリヤガスの例としては、窒素、水素、アルゴン、キセノンなどが挙げられる。
一部の態様においては、下記の式5で示されるCu(I)錯体について表されたもののような不均化反応により、金属フィルムを基材表面上に形成することができる。
Figure 2010180221
もう1つの態様においては、例えばフィルムを金属に還元するため、還元剤の存在下で基材の表面上に金属フィルムを被着させることができる。式(I)を有する金属錯体を、還元剤とともにCVD又はALD反応装置内に導入することが可能である。還元剤は一般的に気体形態で導入される。適切な還元剤の例としては、水素ガス、アルコール、水素プラズマ、遠隔水素プラズマ、シラン(すなわち、ジエチルシラン、エチルシラン、ジメチルシラン、フェニルシラン、シラン、ジシラン、アミノシラン)、ボラン(すなわち、ボラン、ジボラン)、アラン、ゲルマン、ヒドラジン、アンモニア、又はそれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されるわけではない。
一部の態様においては、ALD被着プロセスにより式(I)のCu(I)錯体から金属フィルムを被着させる。一般的なALDプロセスの際には、基材を収容した処理チャンバ内へ、1種以上の気体の又は気化した前駆物質を1の処理サイクル中に交番パルスでもって導入する。好ましくは、各プロセスサイクルで、吸着により、好ましくは化学吸着により、材料のわずかにほぼ1つだけの単分子層を形成する。層を成長させるのに用いられるプロセスサイクルの数は、所望の厚みに依存するが、一般には1000サイクルを超えることができる。半導体デバイスの場合は、プロセスサイクルはデュアルダマシン構造内のバリア又はシード層がその所望の機能を果たすのに充分な厚みになるまで反復される。
ALDでの処理の間、基材は、化学吸着を促進する温度範囲、すなわち、吸着された種と下地基材との完全な結合を維持するのに充分低いが、前駆物質の凝縮を回避しそして各プロセスサイクルにおける所望の表面反応に充分な活性化エネルギーを提供するのに充分高い温度範囲に保たれる。プロセスチャンバ温度は0℃〜400℃、又は0℃〜300℃、又は0℃〜275℃の範囲でよい。ALDで処理中のプロセスチャンバ内の圧力は、0.1〜1000Torr、0.1〜15Torr、又は0.1〜10Torrの範囲内でよい。ただし、いずれかの特定のALDプロセスのための温度及び圧力は、関係する1以上の前駆物質に応じていろいろになり得る。
ここに記載される上述のフィルム形成方法のいずれか、そしてまた当該技術分野において既知のその他のフィルム形成方法を、単独にあるいは組合せて使用可能である。例えば、1つの態様においては、酸化銅フィルムとそれに続いて金属銅フィルムを順次被着させ、次に多重層を還元して純銅フィルムを提供することによって、混合組成の銅含有フィルムを形成することができる。
一部の態様では、ここに記載している金属錯体を、アミン(例えばトリエチルアミン)、エーテル(例えばTHF)、芳香族(例えばトルエン)、又はここに開示しているその他の任意の溶媒といったような適切な溶媒に溶解させて、溶液を作ることが可能である。結果として得られた溶液は、ALD又はCVD反応チャンバへの蒸気の送給のため直接液体注入(DLI)システムでフラッシュ蒸発させることができる。その他の態様では、ここに記載される錯体を、DLIシステムへの導入に先立ちオレフィン又はアルキンといったような安定化液体に溶解させることができる。
以下の例においては、各例のためのG.C.M.S.スペクトル分析を、Hewlett Packard 5890シリーズ11G.C.、及びHP−5MSを備えた5972シリーズの質量選択検出器で行った。各例のためのNMR分析は、500MHzで動作するBruker AMX 500分光計で行った。化学シフトは、C66に基づいて、1Hで7.16ppm、そして13Cで128.39ppmに設定した。X線分析は、APEX CCD検出器とKryoflexの低温保持装置を装備したBrukerD8プラットフォーム回折計で行なった。
〔例1〕H2NCH2CH2OSiMe2(C23)の合成
80.0ml(0.57モル)のクロロジメチルビニルシランと79.0ml(0.57モル)のトリエチルアミンを2.0リットルの乾燥したヘキサンと一緒に混合し、室温の窒素雰囲気下で勢いよく攪拌した。35.0mlのエタノールアミン(0.57モル)を1時間にわたってゆっくりと添加し、結果として濃厚な白色スラリーを得た。窒素下で固体の塩酸トリエチルアミンをろ過して除去し、更に1.0リットルの乾燥ヘキサンで洗浄した。その後、生成物からヘキサンを大気圧で蒸留により除去し、58.0g(70%)の収量を得た。該生成物についてのNMRの結果は次のとおり、すなわち、1H NMR:(500MHz、C66): δ=0.15(d,6H)、δ=2.8(q,2H)、δ=3.5(t,2H)、δ=5.75(dd,1H)、δ=5.94(dq,1H)、δ=6.17(dq,1H)、であった。
〔例2〕MeC(O)CH2C(NCH2CH2OSiMe2(C23))Meの合成
58.3g(0.40モル)のH2NCH2CH2OSiMe2(C23)を、250mlのTHF中で攪拌している40g(0.40モル)の2,4−ペンタンジオンに、過剰の硫酸ナトリウムの存在下で室温にて一滴ずつゆっくりと添加した。混合物を4時間攪拌し、次に真空下でTHFをストリッピングして除去した。次いで、残留油を120℃/20mTorrで蒸留して35gの最終生成物を得た(収率43%)。この生成物についてのNMR結果は次のとおり、すなわち、1H NMR:(500MHz,C66): δ=0.15(s,6H)、δ=1.40(s,3H)、δ=2.0(s,3H)、δ=2.8(q,2H)、δ=3.27(q,2H)、δ=4.9(s,1H)、δ=5.75(m,1H)、δ=5.95(m,1H)、δ=6.1(m,1H)、であった。
〔例3〕Cu(MeC(O)CHC(NCH2CH2OSiMe2(C23))Me)の合成
17.0g(0.075モル)のMeC(O)CH2C(NCH2CH2OSiMe2(C23))Meを10.0mlの乾燥テトラヒドロフラン(THF)溶媒に溶解させ、そして窒素雰囲気下で100mlの乾燥THF中で攪拌している2.5g(1.04モルで40%過剰)の水素化ナトリウムに対し1時間かけて添加し、室温で一晩攪拌したままにした。この混合物を窒素下でろ過し、次に、1時間にわたり窒素雰囲気下で0℃で10mlの乾燥THF中で攪拌している7.5g(0.075モル)の塩化銅(I)にゆっくりと添加して、その後混合物を室温まで温まらせ、一晩撹拌したままにした。次いで、THFを真空下でストリッピングし、500mlの脱酸素した乾燥ヘキサンを10分間攪拌しながら加えてからろ過を行った。真空下でヘキサンをストリッピングで除去後、粗生成物を薄い青色の結晶質のかたまりとして、収量15.8g(73%)で得た。20mTorr、70℃での昇華により、72.5℃の融点をもつほぼ無色の結晶性昇華物を得た。昇華した結晶をX線分析に付した。結果として得られた構造の図を図1に提示する。この生成物についてのNMRの結果は次のとおり、すなわち、1H NMR:(500MHz,C66): δ=0.10(d,6H)、δ=1.53(s,3H)、δ=2.14(s,3H)、δ=3.1(bs,1H)、δ=3.35(bs,1H)、δ=3.55(bs,1H)、δ=3.65(dd,1H)、δ=3.72(bs,1H)、δ=3.83(dd,1H)、δ=4.1(dd,1H)、δ=4.96(s,1H)、13C NMR:(500MHz,C66): δ=−2.8(s,1C)、δ=0.3(s,1C)、δ22.5(s,1C)、δ=27.9(s,1C)、δ=57.1(s,1C)、δ=65.3(s,1C)、δ=79.8(s,1C)、δ=83.2(s,1C)、δ=98.3(s,1C)、δ=169.2(s,1C)、δ=181.4(s,1C)、であった。
〔例4〕Cu(MeC(O)CHC(NCH2CH2OSiMe2(C23))Me)の別法の合成
この合成は次に2つの部分でもって実施した。
部分(a) MeC(O)CH2C(NCH2CH2OH)Meの合成
100gの硫酸ナトリウム乾燥剤を含有する600mlの勢いよく攪拌されているヘキサン中の61.0g(1モル)のエタノールアミンに対し、ゆっくりと、100.0g(1.0モル)の2,4−ペンタンジエンを添加した。混合物は最終的に固塊となり、ヘキサン層をデカンテーションにより除去した。その後600mlのTHFを添加し、硫酸ナトリウム以外の全ての固体が溶解するまで混合物を攪拌しながらゆっくりと温めた。次にTHF層をデカンテーションにより除去し、一晩ゆっくりと冷却して結晶化させた。その後液体層をデカンテーションにより除去し、固体を流動ガスにより乾燥させた。収量は87グラム、つまり61%であった。NMRの結果は次のとおり中間生成物であり、すなわち、1H NMR(500MHz,C66): δ=1.14(s,3H)、δ=2.0(s,3H)、δ=2.76(q,2H)、δ=3.33(t,2H)、δ=4.83(s,1H)、δ=11.15(bs,1H)、であった。
部分(b) Cu(MeC(O)CHC(NCH2CH2OSiMe2(C23)Me)の合成
窒素雰囲気下で500mlの乾燥THF中に40g(0.28モル)のMeC(O)CH2C(NCH2CH2OH)Meを溶解させ、250mlのTHF中で攪拌されている水素化ナトリウム6.7g(0.28モル)に対し1時間にわたりゆっくりと添加した。水素ガスが発生するのが見られ、混合物は濃い白色スラリーとなった。これに、1時間にわたり112mlの2.5M n−ブチルリチウム(0.28モル)を添加し、その時点で250mlの追加のTHFを添加してよりよく混合できるようにした。結果として得た薄黄色の懸濁液を更に2時間攪拌し、その後30分にわたり33.6g(0.28モル)のクロロジメチルビニルシランを添加し、この混合物を更に2時間攪拌した。この濃い懸濁液を次に、窒素雰囲気下で0℃の50mlの乾燥THF中で攪拌している塩化銅(I)29g(0.28モル)に対して1時間にわたって滴下により添加した。その後混合物を一晩攪拌しながら室温まで温まらせた。その後THFを真空下でストリッピングして除去し、500mlの乾燥ヘキサンを窒素下で添加し、混合物を10分間撹拌し、次にヘキサンを固体からろ過によって除去した。固体に対し更に500mlのヘキサンを添加し、45分間攪拌しながら45℃まで温めてから、ろ過して最初のヘキサン抽出物と一緒にした。ヘキサンを真空下でストリッピングによって除去して52.0gの薄青色の粗製結晶質生成物を得、収率は64%であった。次に粗製生成物を70℃、20mTorrでの昇華により精製した。
〔例5〕MeC(O)CH2C(NCH2CH2NMeH)Meの合成
36gの硫酸ナトリウム乾燥剤と共に攪拌されている200mlのTHF中の14.8g(0.2モル)のN−メチルエチレンジアミンに対し、30分間にわたり滴下により20.0g(0.2モル)の2,4−ペンタンジオンを添加した。混合物は黄色となり、これを2日間室温で撹拌した。次いでTHFをデカンテーションにより除去し、乾燥した2Aモレキュラーシーブ上で一晩保管してから、真空下でTHFをストリッピングして除去して金褐色の油を得た。収量は25.5g、つまり82%であった。この生成物についてのNMRの結果は次のとおり、すなわち、1H NMR(500MHz,C66): δ=1.45(s,3H)、δ=2.03(s,3H)、δ=2.05(s,3H)、δ=2.25(t,2H)、δ=2.74(q,2H)、δ=4.88(s,1H)、δ=11.1(bs,1H)、であった。
〔例6〕MeC(O)CH2C(NCH2CH2NMeSiMe2(C23))Meの合成
窒素雰囲気下で1リットルの乾燥THF中で攪拌された水素化カリウム13.1g(0.327モル)に対し、1時間にわたり51.0g(0.327モル)のMeC(O)CH2C(NCH2CH2NMeH)を添加した。これに、30分間にわたり45ml(0.327モル)のクロロジメチルビニルシランを加え、次いで混合物を更に2時間撹拌した。その後THFを真空下でストリッピングにより除去し、10分間撹拌しながら1リットルの乾燥ヘキサンを添加した。この懸濁液を次にろ過し、固体を更なる50mlのヘキサンで3回洗浄した。全てのヘキサン洗浄液を一緒にし、次にストリッピングして62.3グラムつまり80%の収量の金褐色の油を得、これをその後120℃、20mTorrで蒸留した。この生成物についてのNMR結果は次のとおり、すなわち、1H NMR(500MHz,C66): δ=0.18(s,6H)、δ=1.44(s,3H)、δ=2.04(s,3H)、δ=2.24(s,3H)、δ=2.57(t,2H)、δ=2.71(q,2H)、δ=4.9(s,1H)、δ=5.7(dd,1H)、δ=5.94(dd,1H)、δ=6.2(dd,1H)、δ=11.1(bs,1H)、であった。
〔例7〕Cu(MeC(O)CHC(NCH2CH2NMeSiMe2(C23))Me)の合成
窒素雰囲気下に175mlの乾燥THF中で攪拌されている水素化カリウム1.02g(0.025モル)に対し30分にわたり、6.1g(0.025モル)のMeC(O)CH2C(NCH2CH2NMeSiMe2(C23))Meを添加し、2時間撹拌した。その後、かすかに濁った溶液をろ過し、窒素雰囲気下で0℃の10mlの乾燥THF中で撹拌される2.5g(0.025モル)の塩化銅(I)に対し3時間にわたって一滴ずつ添加した。その後混合物を一晩、室温まで温まらせた。次いで、真空下でTHFをストリッピングし、次に200mlの乾燥ヘキサンを窒素下で加え、混合物を5分間撹拌し、その後ろ過した。ヘキサンをストリッピングにより除去すると、6.3g、つまり83%の収量の、明るいひすい色の結晶質粗製生成物が得られ、これを75℃、20mTorrで昇華により精製した。生成物の融点は86℃であった。昇華した結晶をX線分析に付し、図2が得られた。この生成物についてのNMR結果は次のとおり、すなわち、1H NMR:(500MHz,C66): δ=0.05(bs,6H)、δ=1.65(s,3H)、δ=2.16(s,3H)、δ=2.27(s,3H)、δ=2.47(bs,1H)、δ=2.76(bs,1H)、δ=3.11(bs,1H)、δ=3.21(bs、1H)、δ=3.78(dd,1H)、δ=4.0(dd,1H)、δ=4.21(dd,1H)、δ=5.01(s,1H)、及び13C NMR:(500MHz,C66): δ=−0.05(bs,1C)、δ=−2.5(bs,1C)、δ=23.4(s,1C)、δ=27.9(s,1C)、δ=34.9(s,1C)、δ=51.6(s,1C)、δ=53.0(s,1C)、δ=81.2(s,1C)、δ=84.1(s,1C)、δ=170.1(s,1C)、δ=180.8(s,1C)、であった。
〔例8〕Cu(MeC(O)CHC(NCH2CH2NMeSiMe2(C23))Me)の別法の合成
窒素雰囲気下に100mlの乾燥THF中で撹拌された0.417g(0.0104モル)の水素化カリウムに対し、30分間にわたり1.625g(0.0104モル)のMeC(O)CH2C(NCH2CH2NMeH)Meを添加して、濃い白色ペーストを得た。これに、5分間にわたり4.2mlの2.5M n−ブチルリチウム(0.0104モル)を加え、透明な黄色/オレンジ色溶液を得た。これに、1.4mlのクロロジメチルビニルシラン(0.01モル)を加えた。混合物はすぐに濁り、これを更に20分間攪拌した。次にこのスラリーを、窒素下で0℃の50mlの乾燥THF中で撹拌された1.04g(0.0104モル)の塩化銅(I)に対して一滴ずつ30分間にわたって添加し、その後室温まで温まらせ一晩撹拌した。THFを真空下でストリッピングにより除去し、100mlの乾燥ヘキサンを窒素下で添加した。混合物をろ過し、次にヘキサンをストリッピングして粗製生成物、すなわちCu(MeC(O)CHC(NCH2CH2NMeSiMe2(C23))Me)を得、これをGCMSにより同定した。

Claims (18)

  1. 式(I)、すなわち、
    Figure 2010180221
    (式中、
    Mは、Cu、Au、Ag、Co、Ru、Rh、Pt、In、Pd、Ni及びOsから選択される金属であり、
    Xは、酸素及びNR5から選択され、
    1、R2、R3及びR5は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、式NO2を有するニトロ基、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有し、R6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール基、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して1〜20個の炭素原子を含むアルキル又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、
    4は、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有しR6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基又は6〜12個の炭素原子を含むアリール基であるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、そしてR4は、水素、原子又は基を取り去られることによってLと結びつき、
    Lは、2〜20個の炭素原子を含むアルキルニトリル、式(R83SiCNを有しR8が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるシリルニトリル、1〜20個の炭素原子を含むアルキン、式(R93SiCCR10を有し、R9が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであり、R10が水素、あるいは1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、アミド、又はアルキルであるシリルアルキン、式(R113SiCCSi(R113を有し、R11が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであるシリルアルキン、1〜20個の炭素原子を含むアルケン、ジエン又はトリエン、式(R123SiCR13C(R132を有し、R12が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアミド、アリール、アルキル、アルコキシ、ビニルであり、R13が各々独立して、水素、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキル、又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルアルケン、式(R143SiCR13CR13Si(R143を有し、R14が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであり、R13が各々独立して、水素原子、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるビス(シリル)アルケン、3〜20個の炭素を含むアレン、式(R152CCC(R152を有し、R15が各々独立して、水素原子、又は式(R163Si(この式中のR16は各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシである)を有するアルキルシランであるアレン、式R17NCを有しR17が1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるアルキルイソシアニド、式(R183SiNCを有しR18が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるシリルイソシアニド、及び6〜12個の炭素原子を含むアリール基から選択される配位子であり、そしてLは、水素、原子又は基を取り去られることによってR4と結びつき、
    MとLの間の有機金属結合は2つの単結合及び1つの単結合から選択される)
    で表わされる金属錯体。
  2. MがCuである、請求項1に記載の錯体。
  3. XがOである、請求項1に記載の錯体。
  4. 置換基R1、R2及び/又はR3のうちの少なくとも1つが、R1、R2及び/又はR3が水素原子、ハロゲン原子、又は式NO2を有するニトロ基でないことを条件として、R4と連結する、請求項3に記載の錯体。
  5. 置換基R1、R2及び/又はR3のうちの少なくとも1つがR4と連結して環状構造を形成する、請求項1に記載の錯体。
  6. XがNR5である、請求項1に記載の錯体。
  7. 5が配位子Lと結びつき、水素、原子又は基が取り去られている、請求項6に記載の錯体。
  8. 5と結びついた追加の配位子Lを有する、請求項7に記載の錯体。
  9. 置換基R1、R2、R3及び/又はR5のうちの少なくとも1つが、R1、R2、R3及び/又はR5が水素原子、ハロゲン原子、又は式NO2を有するニトロ基でないことを条件として、R5と連結する、請求項6に記載の錯体。
  10. 置換基R1、R2、及び/又はR3のうちの少なくとも1つがR5と連結して環状構造を形成する、請求項1に記載の錯体。
  11. 基材上に金属を含むフィルムを被着させる方法であって、基材を下記の式(I)を有する金属錯体と接触させることを含み、当該接触を当該錯体が反応しフィルムを形成するのに充分な条件で行う、フィルムの被着方法。
    Figure 2010180221
    (式中、
    Mは、Cu、Au、Ag、Co、Ru、Rh、Pt、In、Pd、Ni及びOsから選択される金属であり、
    Xは、酸素及びNR5から選択され、
    1、R2、R3及びR5は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、式NO2を有するニトロ基、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有し、R6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール基、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して1〜20個の炭素原子を含むアルキル又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、
    4は、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有しR6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基又は6〜12個の炭素原子を含むアリール基であるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、そしてR4は、水素、原子又は基を取り去られることによってLと結びつき、
    Lは、2〜20個の炭素原子を含むアルキルニトリル、式(R83SiCNを有しR8が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるシリルニトリル、1〜20個の炭素原子を含むアルキン、式(R93SiCCR10を有し、R9が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであり、R10が水素、あるいは1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、アミド、又はアルキルであるシリルアルキン、式(R113SiCCSi(R113を有し、R11が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであるシリルアルキン、1〜20個の炭素原子を含むアルケン、ジエン又はトリエン、式(R123SiCR13C(R132を有し、R12が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアミド、アリール、アルキル、アルコキシ、ビニルであり、R13が各々独立して、水素、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキル、又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルアルケン、式(R143SiCR13CR13Si(R143を有し、R14が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであり、R13が各々独立して、水素原子、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるビス(シリル)アルケン、3〜20個の炭素を含むアレン、式(R152CCC(R152を有し、R15が各々独立して、水素原子、又は式(R163Si(この式中のR16は各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシである)を有するアルキルシランであるアレン、式R17NCを有しR17が1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるアルキルイソシアニド、式(R183SiNCを有しR18が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるシリルイソシアニド、及び6〜12個の炭素原子を含むアリール基から選択される配位子であり、そしてLは、水素、原子又は基を取り去られることによってR4と結びつき、
    MとLの間の有機金属結合は2つの単結合及び1つの単結合から選択される)
  12. 銅を含むフィルムを含む電子デバイスであって、当該フイルムが下記の式(I)を有する金属錯体を含む前駆物質混合物から被着されている電子デバイス。
    Figure 2010180221
    (式中、
    Mは、Cu、Au、Ag、Co、Ru、Rh、Pt、In、Pd、Ni及びOsから選択される金属であり、
    Xは、酸素及びNR5から選択され、
    1、R2、R3及びR5は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、式NO2を有するニトロ基、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有し、R6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール基、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して1〜20個の炭素原子を含むアルキル又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、
    4は、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有しR6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基又は6〜12個の炭素原子を含むアリール基であるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、そしてR4は、水素、原子又は基を取り去られることによってLと結びつき、
    Lは、2〜20個の炭素原子を含むアルキルニトリル、式(R83SiCNを有しR8が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるシリルニトリル、1〜20個の炭素原子を含むアルキン、式(R93SiCCR10を有し、R9が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであり、R10が水素、あるいは1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、アミド、又はアルキルであるシリルアルキン、式(R113SiCCSi(R113を有し、R11が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであるシリルアルキン、1〜20個の炭素原子を含むアルケン、ジエン又はトリエン、式(R123SiCR13C(R132を有し、R12が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアミド、アリール、アルキル、アルコキシ、ビニルであり、R13が各々独立して、水素、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキル、又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルアルケン、式(R143SiCR13CR13Si(R143を有し、R14が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであり、R13が各々独立して、水素原子、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるビス(シリル)アルケン、3〜20個の炭素を含むアレン、式(R152CCC(R152を有し、R15が各々独立して、水素原子、又は式(R163Si(この式中のR16は各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシである)を有するアルキルシランであるアレン、式R17NCを有しR17が1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるアルキルイソシアニド、式(R183SiNCを有しR18が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるシリルイソシアニド、及び6〜12個の炭素原子を含むアリール基から選択される配位子であり、そしてLは、水素、原子又は基を取り去られることによってR4と結びつき、
    MとLの間の有機金属結合は2つの単結合及び1つの単結合から選択される)
  13. 式(I)、すなわち、
    Figure 2010180221
    (式中、
    Mは、Cu、Au、Ag、Co、Ru、Rh、Pt、In、Pd、Ni及びOsから選択される金属であり、
    Xは酸素であり、
    1、R2及びR3は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、式NO2を有するニトロ基、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有し、R6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール基、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して1〜20個の炭素原子を含むアルキル又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、
    4は、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有しR6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基又は6〜12個の炭素原子を含むアリール基であるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、そしてR4は、水素、原子又は基を取り去られることによってLと結びつき、
    Lは、2〜20個の炭素原子を含むアルキルニトリル、式(R83SiCNを有しR8が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるシリルニトリル、1〜20個の炭素原子を含むアルキン、式(R93SiCCR10を有し、R9が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであり、R10が水素、あるいは1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、アミド、又はアルキルであるシリルアルキン、式(R113SiCCSi(R113を有し、R11が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであるシリルアルキン、1〜20個の炭素原子を含むアルケン、ジエン又はトリエン、式(R123SiCR13C(R132を有し、R12が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアミド、アリール、アルキル、アルコキシ、ビニルであり、R13が各々独立して、水素、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキル、又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルアルケン、式(R143SiCR13CR13Si(R143を有し、R14が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであり、R13が各々独立して、水素原子、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるビス(シリル)アルケン、3〜20個の炭素を含むアレン、式(R152CCC(R152を有し、R15が各々独立して、水素原子、又は式(R163Si(この式中のR16は各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシである)を有するアルキルシランであるアレン、式R17NCを有しR17が1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるアルキルイソシアニド、式(R183SiNCを有しR18が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるシリルイソシアニド、及び6〜12個の炭素原子を含むアリール基から選択される配位子であり、そしてLは、水素、原子又は基を取り去られることによってR4と結びつき、
    MとLの間の有機金属結合は2つの単結合及び1つの単結合から選択される)
    を有する金属錯体を製造する方法であって、
    式H2NR4Lを有する一級アミンを供給すること、
    当該一級アミンを式R1C(O)CHR2C(O)R3を有するβ−ジケトン化合物と縮合させて、式R1C(O)CHR2CNR4LR3を有するβ−ケトイミン中間生成物を提供すること、及び
    金属供給源の存在下で塩基を用いて当該β−ケトイミン中間生成物を脱プロトン化して当該金属錯体を生成させること、
    を含む金属錯体製造方法。
  14. 式(I)、すなわち、
    Figure 2010180221
    (式中、
    Mは、Cu、Au、Ag、Co、Ru、Rh、Pt、In、Pd、Ni及びOsから選択される金属であり、
    XはNR5であり、
    1、R2、R3及びR5は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、式NO2を有するニトロ基、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有し、R6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール基、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して1〜20個の炭素原子を含むアルキル又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、
    4は、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有しR6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基又は6〜12個の炭素原子を含むアリール基であるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、そしてR4は、水素、原子又は基を取り去られることによってLと結びつき、
    Lは、2〜20個の炭素原子を含むアルキルニトリル、式(R83SiCNを有しR8が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるシリルニトリル、1〜20個の炭素原子を含むアルキン、式(R93SiCCR10を有し、R9が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであり、R10が水素、あるいは1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、アミド、又はアルキルであるシリルアルキン、式(R113SiCCSi(R113を有し、R11が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであるシリルアルキン、1〜20個の炭素原子を含むアルケン、ジエン又はトリエン、式(R123SiCR13C(R132を有し、R12が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアミド、アリール、アルキル、アルコキシ、ビニルであり、R13が各々独立して、水素、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキル、又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルアルケン、式(R143SiCR13CR13Si(R143を有し、R14が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであり、R13が各々独立して、水素原子、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるビス(シリル)アルケン、3〜20個の炭素を含むアレン、式(R152CCC(R152を有し、R15が各々独立して、水素原子、又は式(R163Si(この式中のR16は各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシである)を有するアルキルシランであるアレン、式R17NCを有しR17が1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるアルキルイソシアニド、式(R183SiNCを有しR18が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるシリルイソシアニド、及び6〜12個の炭素原子を含むアリール基から選択される配位子であり、そしてLは、水素、原子又は基を取り去られることによってR4と結びつき、
    MとLの間の有機金属結合は2つの単結合及び1つの単結合から選択される)
    を有する金属錯体を製造する方法であって、
    式H2NR4Lを有する一級アミンを供給すること、
    当該一級アミンを式R1C(O)CHR2C(O)R3を有するβ−ジケトン化合物と反応させて、式R1C(O)CHR2CN(R4)(L)R3を有するβ−ケトイミン中間生成物を提供すること、
    当該β−ケトイミン中間生成物をアルキル化剤中で処理しR5NH2と反応させて、式R1C(R5NH)CHR2C(NR4L)R3+[V]-(この式中のVは当該アルキル化剤の共役塩基である)を提供すること、及び
    金属供給源の存在下で塩基を用いて当該β−ケトイミン中間生成物を複数回脱プロトン化して当該金属錯体を生成させること、
    を含む金属錯体製造方法。
  15. 式(I)、すなわち、
    Figure 2010180221
    (式中、
    Mは、Cu、Au、Ag、Co、Ru、Rh、Pt、In、Pd、Ni及びOsから選択される金属であり、
    Xは酸素であり、
    1、R2及びR3は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、式NO2を有するニトロ基、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有し、R6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール基、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して1〜20個の炭素原子を含むアルキル又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、
    4は、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有しR6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基又は6〜12個の炭素原子を含むアリール基であるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、そしてR4は、水素、原子又は基を取り去られることによってLと結びつき、
    Lは、2〜20個の炭素原子を含むアルキルニトリル、式(R83SiCNを有しR8が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるシリルニトリル、1〜20個の炭素原子を含むアルキン、式(R93SiCCR10を有し、R9が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであり、R10が水素、あるいは1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、アミド、又はアルキルであるシリルアルキン、式(R113SiCCSi(R113を有し、R11が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであるシリルアルキン、1〜20個の炭素原子を含むアルケン、ジエン又はトリエン、式(R123SiCR13C(R132を有し、R12が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアミド、アリール、アルキル、アルコキシ、ビニルであり、R13が各々独立して、水素、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキル、又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルアルケン、式(R143SiCR13CR13Si(R143を有し、R14が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであり、R13が各々独立して、水素原子、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるビス(シリル)アルケン、3〜20個の炭素を含むアレン、式(R152CCC(R152を有し、R15が各々独立して、水素原子、又は式(R163Si(この式中のR16は各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシである)を有するアルキルシランであるアレン、式R17NCを有しR17が1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるアルキルイソシアニド、式(R183SiNCを有しR18が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるシリルイソシアニド、及び6〜12個の炭素原子を含むアリール基から選択される配位子であり、そしてLは、水素、原子又は基を取り去られることによってR4と結びつき、
    MとLの間の有機金属結合は2つの単結合及び1つの単結合から選択される)
    を有する金属錯体を製造する方法であって、
    式H2NR4を有する一級アミンを供給すること、
    当該一級アミンを式R1C(O)CHR2C(O)R3を有するβ−ジケトン化合物と縮合させて、式R1C(O)CHR2CN(R4)R3を有する第1のβ−ケトイミン中間生成物を提供すること、
    当該第1のβ−ケトイミン中間生成物に配位子(L)を結合させて、式R1C(O)CHR2CN(R4)LR3を有する第2の中間生成物を提供すること、及び
    金属供給源の存在下で塩基を用いて当該第2のβ−ケトイミン中間生成物を脱プロトン化して当該金属錯体を生成させること、
    を含む金属錯体製造方法。
  16. Cu(MeC(O)CHC(NCH2CH2OSiMe2(C23))Me)。
  17. Cu(MeC(O)CHC(NCH2CH2NSiMe2(C23))Me)。
  18. 次の式(I)、
    Figure 2010180221
    (式中、
    Xは、酸素及びNR5から選択され、
    1、R2、R3及びR5は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、式NO2を有するニトロ基、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有し、R6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール基、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して1〜20個の炭素原子を含むアルキル又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、
    4は、式Cn2n+1を有しnが1〜20の範囲内の数であるアルキル、式Cnxyを有し、(x+y)の積が(2n+1)の積と等しくnが1〜20の範囲内の数であるフルオロアルキル、式(R63Siを有しR6が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるアルキルシラン、6〜12個の炭素原子を含むアリール、6〜12個の炭素原子を含むアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアルキル置換アリール、6〜12個の炭素原子を含むフルオロアリール、式(CH2nO(Cm2m+1)を有しn及びmが独立して1〜20の範囲内の数であるエーテル、式(Cnxy)O(Cmwz)を有し、(x+y)=2n、(w+z)=(2m+1)であり、nとmが各々独立して1〜20の範囲内の数であるフルオロエーテル、式(R73SiOを有し、R7が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基又は6〜12個の炭素原子を含むアリール基であるシリルエーテル、1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、及び1〜20個の炭素原子を含むアミド、から選択され、そしてR4は、水素、原子又は基を取り去られることによってLと結びつき、
    Lは、2〜20個の炭素原子を含むアルキルニトリル、式(R83SiCNを有しR8が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであるシリルニトリル、1〜20個の炭素原子を含むアルキン、式(R93SiCCR10を有し、R9が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであり、R10が水素、あるいは1〜20個の炭素原子を含むアルコキシ、アミド、又はアルキルであるシリルアルキン、式(R113SiCCSi(R113を有し、R11が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシであるシリルアルキン、1〜20個の炭素原子を含むアルケン、ジエン又はトリエン、式(R123SiCR13C(R132を有し、R12が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアミド、アリール、アルキル、アルコキシ、ビニルであり、R13が各々独立して、水素、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキル、又は6〜12個の炭素原子を含むアリールであるシリルアルケン、式(R143SiCR13CR13Si(R143を有し、R14が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アルコキシ又はアミドであり、R13が各々独立して、水素原子、又は1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるビス(シリル)アルケン、3〜20個の炭素を含むアレン、式(R152CCC(R152を有し、R15が各々独立して、水素原子、又は式(R163Si(この式中のR16は各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキル、アミド又はアルコキシである)を有するアルキルシランであるアレン、式R17NCを有しR17が1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるアルキルイソシアニド、式(R183SiNCを有しR18が各々独立して、1〜20個の炭素原子を含むアルキルであるシリルイソシアニド、及び6〜12個の炭素原子を含むアリール基から選択される配位子であり、そしてLは、水素、原子又は基を取り去られることによってR4と結びつき、
    MとLの間の有機金属結合は2つの単結合及び1つの単結合から選択される)
    で表わされる金属錯体。
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