JP2010179760A - 車両用ホーン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用ホーン100において、電磁コイル20を巻回するコイルボビン25と、電磁コイル20に電源を供給するターミナル30を収容するターミナルハウジング28とがベース部10に一体樹脂成形され、ベース部10には、ヨーク60、固定接点板40および発条接点板50に形成された装着爪を装着するための装着孔が形成され、ヨーク60の装着爪62は、ベース部10の装着孔を貫通すると共に、固定接点板40に形成された挿通孔46を貫通し、装着爪62の挿通孔46を貫通した部位において固定接点板40にカシメ固定され、ヨーク60と固定接点板40とによりベース部10が挟持されている。
【選択図】図2
Description
近年においては、車両の燃費を向上させるべく車両に搭載される部品は軽量化および低価格化の要求が厳しくなっている。このような車両用部品の軽量化や低価格化の要求は、保安部品である車両用ホーンであっても例外ではなく、軽量化および低価格化において優位とされている平型の車両用ホーンにおいても更なる軽量化および低価格化が望まれている。
そして、従来は別体であった複数の部品を一体に樹脂成形することにより、車両用ホーンの組立工程の数を削減することができるので、製造コストを低減することができ、安価で、品質のばらつきが少ない車両用ホーンを提供することができる。
また、部品材料としての鉄の使用量を削減することが可能になり車両用ホーンの軽量化が可能になる。
また、互いに鉄部品であるヨークと固定接点板が直接接触した状態で組み立てられているため、磁気回路における磁気のロスを大幅に削減することができ、小型であっても高出力の車両用ホーンを提供することができる。
本実施形態にかかる車両用ホーン100は、図1および図2に示すように、ベース部10に設けられた電磁コイル20による電磁力を用いて振動板2および共振板4を振動させることにより警告音を発生するものである。電磁コイル20により振動板2および共振板4を振動させるメカニズムについては公知であるため、ここでの説明は省略する。
また、本実施形態におけるベース部10は、図2および図3に示すように、ベース部10の背面側に、中央に形成された電磁コイル20と外周縁との間の領域に所要間隔をあけて(間欠的に)凹部16が設けられている。この凹部16によりベース部10の肉厚が減少し、ベース部10の軽量化が可能になる。
コイルボビン25は、導線D(図4、図5参照)を巻回するための巻回部22と巻回部22の軸線方向における両端に形成されたフランジ24a,24bからなる。コイルボビン25は、ベース部10の背面側に突出する配置で、ベース部10と一体成形されている。コイルボビン25の巻回部22は、巻回部22のベース部10背面側に形成されたフランジ24aと、ベース部10の背面側との間を橋渡しする配置に形成された支持部29によって固定されている。ベース部10の表面側に配設されたフランジ24bは、ベース部10の正面側表面とほぼ面一となる配置に形成されている。このように、巻回部22の軸線方向の長さの一部をベース部10の厚さ寸法の中に含ませることにより、薄型(小型)の車両用ホーン100であっても電磁コイル20の軸線長さを増やすことにより、所定の電磁力を得るために必要な導線Dの使用量を削減することが可能になる。これにより車両用ホーン100の製造コストの低減や軽量化において有利である。
ベース部10にはターミナル30、補助ヨークとなる固定設定板40、発条接点板50、ヨークとなるボデー60が装着される。ターミナル30、固定接点板40、発条接点板50、ボデー60はそれぞれ鉄等の導体によりなる。これらには、部品の外周縁の一部を適宜曲折することにより取り付け用の装着爪32,42,52,64が形成されている。また、発条接点板50は、板ばねと同様に作用できるよう、ばね材料に用いられる鉄材(鋼材)により形成されている。図2に示すようにベース部10には、装着爪32,42,52,64に対応する部位に装着孔13,15,17,19が形成されている。ターミナル30、固定接点板40、発条接点板50、ボデー60は、各々の装着爪32,42,52,64をベース部10の装着孔13,15,17,19に圧入することでベース部10に装着されている。このような装着形態を採用することにより、従来技術のようなリベットの使用を廃止することができ、車両用ホーン100の組み立て工程の簡略化によるコストダウンおよび軽量化ができる点において好都合である。
本実施形態においては、図2に示すとおり、ベース部10の背面側にボデー60が装着され、ベース部10の正面側にターミナル30、固定接点板40、発条接点板50が装着されている。
また、固定接点板40と発条接点板50にはそれぞれ接点48,58が取り付けられていて、発条接点板50が板ばねの動作をすることにより接点58が固定接点板40の接点48に対して接離動可能に設けられている。
本実施形態における特殊ナット90は、図1の背面図に示すように頭部分の正面視形状が円形に形成され、通常の工具では回転させることができないため、使用者による不正改造(シャフト6と鉄心80とのエアギャップ量の調整操作)を防止することができる点において好都合である。特殊ナット90は専用工具を用いれば簡単に調整を行うことができるのはもちろんである。
その点、本実施形態においては、通気孔70よりも上方となる位置に、通気孔70から離反させて接点48,58が配設されていることに加え、通気孔70と接点48,58との間に配設されている固定接点板40により接点48,58が隠された状態になっている。これにより、通気孔70から侵入した水が接点48,58に接触することがないから、接点48,58の異常磨耗が発生するおそれはなく、長期にわたって車両用ホーン100を良好な状態で使用することができる。
振動板2および共振板4には、正面側と背面側に貫通する貫通孔3,5が形成されている。振動板2および共振板4の貫通孔3,5にシャフト6を挿通させると、シャフト6の一端部に形成された拡径部の位置で共振板4と振動板2とが抜け止めされることになる。図2および図5に示すように、シャフト6と共振板4との間には座金7が配設されている。また、振動板2とベース部10との間には、リング状のインシュレータ8が配設されている。図6はインシュレータの斜視図である。図中に示されているインシュレータ8の上面側がベース部10側に向けられて配設される。このインシュレータ8は、ベース部10に向けられる面が、インシュレータ8の周方向において部材厚さが徐々に変化するスロープ面に形成されている。
このような構成を採用することにより、使用者によるインシュレータ8と発条接点板50との離間距離の変更(電磁コイルへの通電量の変更)が行われることがなくなり、不正改造による車両用ホーン100の不具合の発生を回避することができる。
例えば、本実施形態においては、車両用ホーンのうち、いわゆる平型ホーンについての説明を行っているが、図7に示すようないわゆるトランペット型ホーン100Aについても本願発明を適用することができる。トランペット型ホーン100Aの場合には、共振板の構成は不要である。また、渦巻音道9aが組み付けられた渦巻ユニット9を振動板2の正面側を覆う配置でベース部10に取り付けすればよい。この構成を採用することで、トランペット型ホーン100Aにおいても以上で説明した実施形態と同様の効果を得ることができる。
4 共振板
6 シャフト
8 インシュレータ
10 ベース部
16 凹部
20 電磁コイル
22 巻回部
25 コイルボビン
28 ターミナルハウジング
30 ターミナル
40 固定接点板
48,58 接点
50 発条接点板
60 ボデー
80 鉄心
82 ステー
90 特殊ナット
100 車両用ホーン
Claims (3)
- 振動板と、電磁コイルと、ヨークと、固定接点板と、発条接点板と、を有し、前記電磁コイルの電磁力により前記振動板を振動させる車両用ホーンにおいて、
前記電磁コイルに電源を供給するターミナルを収容するターミナルハウジングと、電磁コイルを巻回するコイルボビンと、がベース部と共に一体に樹脂成形され、
前記ベース部には、前記ヨーク、前記固定接点板および前記発条接点板にそれぞれ形成された装着爪を装着するための装着孔が形成され、
前記ベース部の一方面側に前記ヨークが装着され、
前記ベース部の他方面側に前記固定接点板および前記発条接点板が装着されていて、
前記ヨークの装着爪は、前記ベース部の装着孔を貫通すると共に、前記固定接点板に形成された挿通孔を貫通し、前記装着爪の前記挿通孔を貫通した部位において前記固定接点板にカシメ固定され、前記ヨークと前記固定接点板とにより前記ベース部が挟持されていることを特徴とする車両用ホーン。 - 前記コイルボビンには、前記電磁コイルが巻回される巻回部に、当該巻回部の両端部における周方向に沿って所要間隔をあけた配置でフランジが形成されていて、一方のフランジの外周縁と前記ベース部の表面との間に形成された支持部により前記ベース部と一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用ホーン。
- 前記巻回部の周面方向における同一位置において、
前記一方のフランジの形成位置および前記他方のフランジの非形成位置と、前記一方のフランジの非形成位置および前記他方のフランジの形成位置とがそれぞれ一致した配列であることを特徴とする請求項2記載の車両用ホーン。
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