JP2010179238A - 水平旋回流型ジェットミル - Google Patents

水平旋回流型ジェットミル Download PDF

Info

Publication number
JP2010179238A
JP2010179238A JP2009024762A JP2009024762A JP2010179238A JP 2010179238 A JP2010179238 A JP 2010179238A JP 2009024762 A JP2009024762 A JP 2009024762A JP 2009024762 A JP2009024762 A JP 2009024762A JP 2010179238 A JP2010179238 A JP 2010179238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cavity
jet mill
cylinder
discharge cylinder
mill
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009024762A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5474363B2 (ja
Inventor
Ichiro Takabayashi
一郎 高林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soda Co Ltd filed Critical Nippon Soda Co Ltd
Priority to JP2009024762A priority Critical patent/JP5474363B2/ja
Publication of JP2010179238A publication Critical patent/JP2010179238A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5474363B2 publication Critical patent/JP5474363B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Disintegrating Or Milling (AREA)

Abstract

【課題】飛び込み現象に起因する粗粒を抑え、且つ数μmの大きさに粉砕したとしても超微粒がほとんど含まれない、非常に狭い粒度分布を有する粉砕物を得ることができる水平旋回流型のジェットミルを提供する。
【解決手段】略円盤状の空洞を有するミル本体と、該空洞に砕料を導入するための供給管と、前記空洞から砕料を取り出すための排出筒と、前記空洞に流体を噴出させ旋回流動を生じさせるための噴射手段とを備え、前記排出筒は、前記空洞の上下を区画するミル本体の下壁の略中心に、該筒の上端が前記空洞の上下を区画するミル本体の上壁との間に隙間を保って縦に突設されており、且つ該筒の上端が狭窄孔を有するオリフィス状の板で塞がれており、砕料が該狭窄孔から筒の内腔を通って外部に排出されるようになっている、水平旋回流型ジェットミル。
【選択図】図4

Description

本発明は、高圧でノズルから噴出する流体に粉体を巻き込み、粒子相互の衝突等によって粉砕を行うジェットミルに関する。より詳細には、飛び込み現象に起因する粗粒を抑え、且つ数μmの大きさに粉砕したとしても超微粒がほとんど含まれない、非常に狭い粒度分布を有する粉砕物を得ることができる水平旋回流型のジェットミルに関する。
ジェットミルは、外壁に配置されたノズルから粉砕室の内部に供給される高速の空気流によって、粒径の粗い砕料を粉砕するとともに、旋回する空気流によって分級をも行うものとして良く知られている(例えば、特許文献1)。このジェットミルは、粉砕室の内部の構造が単純であって、粉砕室の上面と下面とを容易に分解・組み立てを行うことが可能であり、使用後の清掃が容易である。ところが、粉砕室の内部で砕料が空気流のみによって粉砕されるので、砕料を所定の粒度に粉砕したり、砕料の粒度のバラツキが小さくなるように管理することが困難である。このため、砕料を所定の粒度にし且つバラツキを小さくするための各種の改良が行われている。
例えば、特許文献2には、排出部が、空洞室を区画形成している上下壁部のうち、一方壁部に突設されて空洞室を縦方向に横切るよう他方壁部側へ延び、かつ該他方壁部に設けられて空洞室外へ突出している凹部内に排出補助経路及び二次分級用隙間を保って配置されている円筒部を有し、前記粉砕物が分級ゾーンから排出補助経路及び二次分級用隙間を通って該円筒部内に入るようにされたジェットミルが開示されている。
特許文献3には、ミル本体の内部に形成された円盤状の空洞を、複数のエアノズルから供給される高速の空気流によって被粉砕物を粉砕するリング状の粉砕ゾーンと、粉砕ゾーンの内側に配置され、出口の空間に連通し、粉砕ゾーンの内側に位置する、空気流によって被粉砕物を分級するリング状の分級ゾーンとに分割し、粉砕ゾーンと分級ゾーンとの間に、両者を分割するとともに連通するリング状の第1の狭隘路を設け、さらに、分級ゾーンとその内側の出口との間に、分級ゾーンと出口の空間とを分割するとともに連通するリング状の第2の狭隘路を設けたジェットミルが開示されている。
特許文献4および特許文献5には、旋回粉砕室の下面中央に配設されたセンターポールを備え、前記センターポールの頂点と、前記アウトレットの下端面が前記旋回粉砕室の高さ方向の中心線上にある構成を有するジェットミルが開示されている。このような構成とすることによって、旋回粉砕室内の分級ゾーンと粉砕ゾーンとを明確に分けることができ、所定サイズの微粒で且つ粒径分布の狭いものが旋回粉砕室上部のアウトレットから排出されるとともに、粗粒は高速ジェット流により生ずる遠心力によって外周に飛ばされ、高速ジェット流中の原料どうしの衝突依存度を向上させることができるという作用を有すると教示している。
特開昭52−44450号公報 特開2007−196147号公報 特開2005−131633号公報 特開2000−42441号公報 特開2007−275849号公報
これら従来のジェットミルでは、例えば、粉砕分級用の高圧旋回流が原料供給用の気流によって乱されることなどに起因し、原料の粉体が粉砕されないまま分級ゾーンに流れ込み、粉砕物と一緒に排出される、いわゆる飛込現象を完全に無くすことは困難であり、そのような飛込現象から粗粒の割合が多くなる。また、これらのジェットミルでは、樹脂や固状有機化合物などの比較的に軟らかい砕料を数μmの大きさに粉砕することは難しく、また数μmの大きさに粉砕できたとしても超微粒(0.45μm以下)の割合が多くなり粒度分布が広いものとなってしまう。
本発明は、飛び込み現象に起因する粗粒を抑え、且つ数μmの大きさに粉砕したとしても超微粒がほとんど含まれない、非常に狭い粒度分布を有する粉砕物を得ることができる水平旋回流型のジェットミルを提供することを目的としている。
本発明者は上記目的を達成するために鋭意検討した結果、略円盤状の空洞を有するミル本体と、該空洞に砕料を導入するための供給管と、前記空洞から砕料を取り出すための排出筒と、前記空洞に流体を噴出させ旋回流動を生じさせるための噴射手段とを備え、前記排出筒は、前記空洞の上下を区画するミル本体の下壁の略中心に、該筒の上端が前記空洞の上下を区画するミル本体の上壁との間に隙間を保って縦に突設されており、該筒の上端が狭窄孔を有するオリフィス状の板で塞がれており、且つ砕料が該狭窄孔から筒の内腔を通って外部に排出されるようになっている、水平旋回流型ジェットミルを発明するに至った。
本発明の水平旋回流型ジェットミルは、ミル本体の略中心に縦に設けた排出筒の上端を狭窄孔を有するオリフィス状の板で塞いだことによって、供給管から噴射導入される砕料が粉砕されないまま排出筒の上端の開口に流れ込んで粉砕物と一緒に排出される飛込現象をほぼ解消することができる。また、既に小さく粉砕された細粒が再び粉砕ゾーンに戻ることがほとんど無いので、数μmの平均粒度に粉砕したとしても、超微粒がほとんど発生しない。本発明の水平旋回流型ジェットミルは、分級精度が大幅に向上しており品質管理を簡易化できる。
また、前記ミル本体と前記排出筒とによって前記空洞から略円環状の空間が区画され、該空間内に砕料の粉砕を主に行うゾーンと砕料の分級を主に行うゾーンとが形成されると、粗粒は分級ゾーンから粉砕ゾーンに戻され、粒度分布をより狭くすることができる。さらに、高圧ガス室とラバールノズルとからなる噴射手段を備えるものは、粉砕効率が非常に高くなり、粉砕ゾーンから分級ゾーンに移る粗粒の割合が減るので、分級の速度および精度がともに高くなりやすい。
前記供給管の頭損失が前記排出筒の頭損失より大きくなっていると、供給管への砕料の逆流を防ぎ、砕料を空洞内に効率的に供給できるようになる。そして、前記供給管の出口を排出筒の上方から外れた空洞内に設けることによって、オリフィス状板の上方で乱れの無い旋回流が生じて、分級の速度および精度がともに高くなりやすく、飛び込み現象を減らしつつ砕料を空洞内に効率的に供給できるようになる。
本発明の好適な実施形態を図面を参照しながら示し、本発明をより詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨および範囲を逸脱しない変更、修正または追加が成されたものを含む。
〔実施形態1〕
図2は本発明の実施形態1に係るジェットミル(ミル本体の上壁を開いた状態)の一例を示す斜視図、図3は図2に示したジェットミルの横断面図(X方向に見た図)、図4は図2に示したジェットミルの縦断面図(Y方向に見た図)である。
(構造)
図2に示した本発明の水平旋回流型ジェットミルは、略円盤状の主空洞aを有するミル本体1と、該主空洞aに砕料を導入するための供給管30と、前記主空洞aから砕料を取り出すための排出筒2と、前記主空洞aに流体を噴出させ旋回流動を生じさせるための噴射手段とを備えている。
図2に示したジェットミルのミル本体は、背の低い二重円筒の両端を、丸盆状のプレート(上壁10および下壁11)でそれぞれ塞いだような形状をなしている。
二重円筒の内筒12と外筒13との間に副空洞b(高圧ガス室)、内筒12の内側に主空洞a(粉砕・分級室)が形成されている。主空洞aは略円盤状をなしており、副空洞bは略円環状をなしている。図2のミル本体は、高圧ガス室として円環状副空洞bを有しているが、高圧ガス室をミル本体とは別に設け、該別途の高圧ガス室からガス管をひいて主空洞aの側壁(内筒)にガス管を直接に繋ぎ、副空洞室を省略した構成とすることができる。
ミル本体の上壁10は、後述する排出筒の上方における旋回流を極力乱さない構造であればよく、図4に示すような丸盆状のプレートであってもよいし、図5または図6に示すような排出筒の上方に対応した部分が円筒状に凹んだ構造のものであってもよい。
ミル本体の下壁には後述する排出筒が貫通できるような貫通孔6が設けられている。貫通孔6に通された排出筒2と下壁11との隙間は旋回流がそこから外部に漏れないように封止されている。
前記排出筒2は、前記主空洞の上下を区画するミル本体の下壁11の略中心に下壁を貫通して縦に設けられている。
前記排出筒は、ミル本体の主空洞aを、排出筒2とミル本体内筒12との間の略円環状の空間と、排出筒内側の空間(内腔)とに区画している。すなわち、図4に示した水平旋回流型ジェットミルは、ミル本体と排出筒とによって三重円筒をなしていることになる。
該排出筒の上端は、前記主空洞の上下を区画するミル本体の上壁10との間に隙間が保たれている。排出筒の上端とミル本体の上壁との間隔は、特に限定されないが、排出筒2の上端は噴射手段のノズル40の高さよりも極端に低くならないことが好ましい。また、排出筒の上端とミル本体の上壁との間隔が短くなりすぎると、砕料が、該隙間に詰まって分級が困難になることがある。従って、例えば、上壁および下壁が図4に示すような丸盆状のプレートである場合において、噴射手段のノズル40がミル本体下壁からの距離h’と下壁から上壁までの距離Hとの比h’/Hにおいて0.5の位置(上壁および下壁から同距離)にある場合には、排出筒の上端は、ミル本体下壁からの距離hと下壁から上壁までの距離Hとの比h/Hが0.45未満でないことが良く、また詰まりを考慮して0.95を超えないことが良い。すなわち、排出筒は、ミル本体下壁から排出筒上端までの距離hと下壁から上壁までの距離Hとの比h/Hが0.45〜0.95であるのが好ましい。
該排出筒の上端は、狭窄孔51を有するオリフィス状の板5で塞がれており、砕料が該狭窄孔から筒の内部空間を通って外部に排出されるようになっている。
そして、噴射手段から噴出させたガスによって、排出筒2とミル本体内筒12との間の略円環状の空間内に、砕料の粉砕を主に行うゾーンと砕料の分級を主に行うゾーンとが形成される。オリフィス状板の上方でも旋回流が生じ、この旋回流によって、細粒はオリフィス状板の中心にある狭窄孔を通って排出筒の内腔に入り、粗粒はオリフィス状板の外周の外側にはじきだされる。はじき出された粗粒は上記の破砕ゾーンにて再び粉砕され細粒となり、分級ゾーンに戻ってくる。
オリフィス状の板5は、中心に狭窄孔51があれば、その厚さ、材質、形状は特に限定されない。図示したオリフィス板は、平らな円板の中心に狭窄孔を穿ったものであるが、これに限定されず、例えば、板の外周部が若干上に又は下に湾曲しているものであってもよい。該湾曲した板は、排出筒の上端に上に凸となるよう(傘状)に取り付けてもよいし、下に凸となるよう(漏斗状)に取り付けてもよい。
オリフィス状板の直径(すなわち排出筒の内腔直径)に対する、狭窄孔の大きさ(直径)は、分級精度と、排出量とのバランスを考慮して、適宜に選択することができる。例えば、オリフィス状板の直径(すなわち排出筒の内腔直径)に対する狭窄孔の大きさ(直径)の比を、好ましくは0.3〜0.85に、オリフィス状板の直径(すなわち排出筒の内腔直径)と狭窄孔の大きさ(直径)の差を、好ましくは30mm〜105mmとすることができる。
原料供給手段は、上壁部10又は内側壁12に対して所定位置及び角度に接続されている供給管30と、該供給管30に連結されたホッパ31と、ノズル32等によって構成されている。そして、砕料は、ホッパ31から供給管30に入ると、ノズル32から圧送される高圧流体とともに主空洞室aの粉砕ゾーンへ噴射供給される。なお、原料供給手段3は、これ以外にも、例えば、高圧流体供給管及び加速管を組み合わせたラバールノズル構成にしたり、原料粉末の物性や供給量等によって複数箇所に設けられる構成を含む。
供給管の頭損失は、排出筒の頭損失よりも大きくなるように設計することが好ましい。このような頭損失の関係に設計することで、砕料の供給管への逆流を防ぐことができる。また、供給管の出口は排出筒の上方から外れた空洞内に設けることが好ましい。
噴射手段4は、副空洞室bと、外部から副空洞室bに高圧流体を導入する給気管41と、内筒12に組み付けられて副空洞室b内の高圧流体を主空洞室aへ噴射するノズル40とにより構成されている。ノズル40は、内筒12の外周面に対し等分した箇所にそれぞれ付設されるとともに、内筒12の直径方向に対し所定角度傾斜した状態に設けられている。
噴射用ノズル40は、ラバールノズル(De Laval Nozzle)が好ましい。ラバールノズルは、断面積が収縮して広がった形状をしたノズルである。ノズルの入り口であるコンバージェント部ではガスは亜音速だが,断面積の小さいスロート部では圧力は若干下がりガス流は音速になる。ノズルの広がったディバージェント部では圧力は更に下がり,ガス流は超音速となって放出される。ラバールノズルを使用することにより,ガスをより高速に噴射することができる.
噴射手段4は、高圧流体をノズル40から噴射すると、該噴射による旋回流により主空洞室a内にあって、中心から離れる周囲側に粉砕ゾーンを形成し、中央側に分級ゾーンを形成することができる構成であればよく、例えば、副空洞室bを省略して高圧流体を各ノズル40へ直接供給するようにしたものでもよい。粉砕ゾーンでは、砕料が加速されて互いに衝突したり周囲壁面に衝突して粉砕されるが、その場合、特許第3087201号公報に示されているように粉砕ゾーンに粉砕促進用の衝突板や整流板を付設してもよい。分級ゾーンでは、粉砕ゾーンで粉砕された粉砕物のうち、所定粒径ないしは粒度に達したものが粉砕ゾーンから移行し分級された後、排出筒の内腔を通って外部へ排出される。
(作動)
以上のジェットミルにおいて、砕料は、原料供給手段3から主空洞室aに供給される。粗い粒の砕料は、複数のノズル40から噴射させている高圧流体の旋回流のうち、主空洞室aの外周囲側に形成される粉砕ゾーンで加速されて互いに衝突したり内筒12に衝突しながら粉砕される。粉砕された細かい粒の砕料は、主空洞室aの中央側に形成される分級ゾーンへ移動する。
分級ゾーンの旋回流によって排出筒の上方にてさらに分級され、目的の大きさにまで細かくなった砕料は、オリフィス状板の狭窄孔を通って排出筒の内腔に入り、外部に取り出される。目的の大きさにまでなっていない砕料は、旋回流の遠心力によって、主空洞室aの外周部(粉砕ゾーン)に戻され、再び粉砕される。
このジェットミルでは、オリフィス状板が、粉砕されないままの粗粒の排出筒への進入を阻止し、粉砕が確実に行われるようになる。また、十分に粉砕された細粒が排出筒に入らずに分級ゾーンから再び粉砕ゾーンに戻されにくいので、さらに細かな超微粒となってしまうことを阻止できる。
〔実施形態2〕
図5は実施形態2のジェットミルの縦断面図である。実施形態2の横断面図および斜視図は図3および図2と同様であるので省略している。
図5はミル本体を構成している上壁110をハット形状にした例である。すなわち、このミル本体では、上壁部110の中央部に貫通孔107を形成するとともに、該貫通孔107を逆凹状の外筒部材108で閉じた構成となっている。貫通孔107は下壁部111の貫通孔106より大径の孔である。外筒部材108は、貫通孔107及び排出筒102と同軸線上に位置するよう配置されることで、上壁部110に対し一体的に結合されている。この構造では、例えば、上壁部110と排出筒102およびオリフィス状板105との間に形成される分級ゾーンが外筒部材108の逆凹状により拡張され、それに起因して分級効率の向上が期待される。
〔実施形態3〕
図6は実施形態3のジェットミルの縦断面図である。実施形態3の横断面図および斜視図は図3および図2と同様であるので省略している。
図6は更に外筒部材208が深い逆凹状に形成されるとともに、排出筒202の全寸を長くし、該長くなった筒状延長部を外筒部材208の逆凹状内に突出した構成となっている。すなわち、この排出筒202は下壁部211に突設されて、空洞室2aを縦方向に横切るよう上壁部210側へ延び、かつ該上壁部210に付設されている外筒部材208の逆凹状内に隙間を保って配置されている。このため、粉砕ゾーンで粉砕された粉砕物のうち、空洞室2aの分級ゾーンに入った粉砕物を当該分級ゾーンで分級した後、該隙間を通ることにより精度よく分級して排出筒の延長部から排出可能にする。この構造は、分級ゾーンに入った粉砕物について、分級ゾーンでの一次分級に加え、隙間を通すことにより再度精度よく分級(二次分級)されるようにし、それにより従来構造に比べて装置の簡明化やコンパクト化を損なうことなく粒径又は粒度のバラツキを抑えて分級精度を向上したものである。
〔実施形態4〕
図7は実施形態4のジェットミルの横断面図、図8は実施形態4のジェットミルの縦断面図である。
この実施形態4は、図2のジェットミルに対し副空洞室bを省略して、主空洞室3aを区画している環状壁312(この環状壁は図2の内筒12に対応している)に噴射手段304を構成しているノズル装置340を周囲12等分した箇所にそれぞれ設けたものである。各ノズル装置340は、不図示の高圧流体供給部に配管などで接続されて高圧流体を図2のノズル40と同様に噴射する。オリフィス状板は、周囲部が下側や上側に湾曲した傘や皿状であってもよい。
〔実施例〕
本発明の実施形態1に係るジェットミルを用いて粉砕を行った実施例により本発明の有効性を明らかにする。
この実施例において使用したジェットミルは図2〜4に示す構造のものである。このジェットミルは、主空洞室(粉砕室)の内径が646mm、主空洞室の外周部の高さが180mm、排出筒の内径155mm、オリフィス板の狭窄孔の径が75mm、排出筒の高さ(ミル本体の下壁から排出筒の上端までの距離)が154mm、排出筒とミル本体の上壁との間隔が35mm、噴射用ノズルが12個、及び原料供給手段用ノズル(供給管)1個を備えたものである。粉砕条件は、粉砕圧7kg/cm、風量16〜18m/minの設定で行った。砕料としては、トップジンM原末(日本曹達社製、メディアン径44μmのもの)を用いた。
粉砕されたトップジンM原末の粒度分布はレーザー回折粒径測定装置SALD−2100(島津製作所社製)で測定した。その結果を図9に示す。
〔比較例〕
比較例では、図1に示すジェットミルを用いた。このジェットミルは、排出筒の上端が排出筒の内径と同じ大きさで開口している(オリフィス板で塞がれていない)点を除いて図2〜4に示したジェットミルと同じ構造のものである。実施例と同じ粉砕条件でトップジンM原末(日本曹達社製、メディアン径44μmのもの)を粉砕した。
粉砕されたトップジンM原末の粒度分布はレーザー回折粒径測定装置SALD−2100(島津製作所社製)で測定した。その結果を図10に示す。
実施例と比較例との対比より明らかなように、ジェットミルの排出筒の上端を狭窄孔を有するオリフィス状板で塞いだ実施例のジェットミルによって2パス粉砕されたものは、平均粒度が2μmを下回るものであるが、0.45μm以下の大きさを有する超微粒がほとんど無く、10μmを超える粗粒もほとんど無く、非常に狭い粒度分布のものである。
一方、オリフィス状板を備えていない比較例のジェットミルによって粉砕されたものは、平均粒度が約3.3μmのものであるが、0.45μm以下の大きさを有する超微粒を少なからず含んでおり、10μmを超える粗粒も多く、広い粒度分布のものである。
本発明の水平旋回流型ジェットミルは、比較的に柔らかな樹脂や固状有機化合物であっても、非常に細かな粒度にまで粉砕することができる。しかも、粉砕によって得られたものは、超微粒や粗粒をほとんど含まず、粒度分布が非常に狭いものである。
従来例のジェットミルの縦断面図 実施形態1のジェットミル(ミル本体の上壁を開いた状態)の斜視図 図2に示したジェットミルの横断面図 図2に示したジェットミルの縦断面図 実施形態2のジェットミルの縦断面図 実施形態3のジェットミルの縦断面図 実施形態4のジェットミルの横断面図 実施形態4のジェットミルの縦断面図 実施例のジェットミルによって粉砕された砕料の粒度分布を示す図 比較例のジェットミルによって粉砕された砕料の粒度分布を示す図
1:ミル本体(10と11は上・下壁部、12と13は内筒・外筒)
2、102、202、302、402:排出筒
30、330:供給管
31、331:ホッパ
32:原料供給用ノズル
40、140、240、340、440:噴射ノズル
41、141、241、341、441:給気管
5、105、205、305:オリフィス状板(51:狭窄孔)
51、151、251、351:狭窄孔
6、106、206、306、406:下壁貫通孔
107、207:上壁貫通孔
108、208:外筒部材
a、1a、2a、3a、4a…主空洞(粉砕・分級室)
b、1b、2b、4b:副空洞(高圧ガス室)
H:ミル本体の下壁からミル本体の上壁までの距離
h:排出筒の高さ(ミル本体の下壁から排出筒の上端までの距離)

Claims (5)

  1. 略円盤状の空洞を有するミル本体と、該空洞に砕料を導入するための供給管と、前記空洞から砕料を取り出すための排出筒と、前記空洞に流体を噴出させ旋回流動を生じさせるための噴射手段とを備え、
    前記排出筒は、前記空洞の上下を区画するミル本体の下壁の略中心に、該筒の上端が前記空洞の上下を区画するミル本体の上壁との間に隙間を保って縦に突設されており、
    該筒の上端が狭窄孔を有するオリフィス状の板で塞がれており、且つ
    砕料が該狭窄孔から筒の内腔を通って外部に排出されるようになっている、
    水平旋回流型ジェットミル。
  2. 前記ミル本体と前記排出筒とによって前記空洞から略円環状の空間が区画され、該円環状空間内に砕料の粉砕を主に行うゾーンと砕料の分級を主に行うゾーンとが形成される、請求項1に記載の水平旋回流型ジェットミル。
  3. 前記供給管の頭損失が前記排出筒の頭損失より大きい、請求項1または2に記載の水平旋回流型ジェットミル。
  4. 前記供給管の出口を排出筒の上方から外れた空洞内に設ける、請求項3に記載の水平旋回流型ジェットミル。
  5. 噴射手段は高圧ガス室とラバールノズルとからなるものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水平旋回流型ジェットミル。
JP2009024762A 2009-02-05 2009-02-05 水平旋回流型ジェットミル Active JP5474363B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009024762A JP5474363B2 (ja) 2009-02-05 2009-02-05 水平旋回流型ジェットミル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009024762A JP5474363B2 (ja) 2009-02-05 2009-02-05 水平旋回流型ジェットミル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010179238A true JP2010179238A (ja) 2010-08-19
JP5474363B2 JP5474363B2 (ja) 2014-04-16

Family

ID=42761195

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009024762A Active JP5474363B2 (ja) 2009-02-05 2009-02-05 水平旋回流型ジェットミル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5474363B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015514575A (ja) * 2012-04-17 2015-05-21 マイクロ−マチナツィオネ ソシエテ アノニムMicro−Macinazione S.A. 微粒子化すべき粉体材料を送り込み供給する新規のシステムを含む、粉体材料または一般的な粒子を含む材料を微粒子化するスパイラルジェットミル装置、および粉体生成物を微粒子化するための対応するプロセス
CN108114793A (zh) * 2017-12-13 2018-06-05 廊坊新龙立机械制造有限公司 一种卧式流化床气流粉碎机
KR102312837B1 (ko) * 2021-02-24 2021-10-13 유성운 수평형 초미분 분쇄장치용 토출구 구조물
KR102312836B1 (ko) * 2021-02-24 2021-10-13 유성운 수평형 초미분 분쇄장치용 냉각 구조물
KR102312835B1 (ko) * 2021-02-24 2021-10-13 유성운 수평형 초미분 분쇄장치
CN117680242A (zh) * 2024-02-01 2024-03-12 新乡市大北农农牧有限责任公司 一种多功能自动化饲料粉碎机

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2808630B1 (en) 2013-05-28 2019-08-21 LG Electronics Inc. -1- Airtight container for refrigerator and refrigerator including the same

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04210253A (ja) * 1990-12-14 1992-07-31 Fuji Xerox Co Ltd ジェットミルによる粉砕方法
JPH11179228A (ja) * 1997-12-25 1999-07-06 Nippon Pneumatic Mfg Co Ltd ジェット粉砕機
JP2007196147A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Nippon Soda Co Ltd ジェットミル
JP2008168291A (ja) * 2006-12-14 2008-07-24 Nippon Soda Co Ltd ジェットミル

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04210253A (ja) * 1990-12-14 1992-07-31 Fuji Xerox Co Ltd ジェットミルによる粉砕方法
JPH11179228A (ja) * 1997-12-25 1999-07-06 Nippon Pneumatic Mfg Co Ltd ジェット粉砕機
JP2007196147A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Nippon Soda Co Ltd ジェットミル
JP2008168291A (ja) * 2006-12-14 2008-07-24 Nippon Soda Co Ltd ジェットミル

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015514575A (ja) * 2012-04-17 2015-05-21 マイクロ−マチナツィオネ ソシエテ アノニムMicro−Macinazione S.A. 微粒子化すべき粉体材料を送り込み供給する新規のシステムを含む、粉体材料または一般的な粒子を含む材料を微粒子化するスパイラルジェットミル装置、および粉体生成物を微粒子化するための対応するプロセス
CN108114793A (zh) * 2017-12-13 2018-06-05 廊坊新龙立机械制造有限公司 一种卧式流化床气流粉碎机
CN108114793B (zh) * 2017-12-13 2023-08-29 廊坊新龙立机械制造有限公司 一种卧式流化床气流粉碎机
KR102312837B1 (ko) * 2021-02-24 2021-10-13 유성운 수평형 초미분 분쇄장치용 토출구 구조물
KR102312836B1 (ko) * 2021-02-24 2021-10-13 유성운 수평형 초미분 분쇄장치용 냉각 구조물
KR102312835B1 (ko) * 2021-02-24 2021-10-13 유성운 수평형 초미분 분쇄장치
CN117680242A (zh) * 2024-02-01 2024-03-12 新乡市大北农农牧有限责任公司 一种多功能自动化饲料粉碎机
CN117680242B (zh) * 2024-02-01 2024-05-24 新乡市大北农农牧有限责任公司 一种多功能自动化饲料粉碎机

Also Published As

Publication number Publication date
JP5474363B2 (ja) 2014-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5474363B2 (ja) 水平旋回流型ジェットミル
JP3831102B2 (ja) ジェット粉砕機
JP2007084924A (ja) 成膜装置および噴出ノズル
JP6255681B2 (ja) トナーの製造方法およびトナーの製造装置
JP2007275849A (ja) ジェットミルおよびジェット粉砕方法
JP2000042441A (ja) ジェットミル
JP5790042B2 (ja) 粉砕装置および筒状アダプター
JP4963548B2 (ja) ジェットミル
JP4452587B2 (ja) ジェットミル
JP2012161722A (ja) 粉砕装置
JP4739877B2 (ja) ジェットミル
JP5269404B2 (ja) ジェットミル
JP5090944B2 (ja) 分級機構を内蔵したジェットミル
JPS6018454B2 (ja) 対向式ジエツトミル
JP2018051474A (ja) 乾式粉砕装置
JP7232662B2 (ja) ジェットミルおよびジェットミルを用いた砕料の破砕方法
JP2006297305A (ja) 粉砕装置及び粉砕方法
JP2000140675A (ja) 粉砕装置
JPH07275732A (ja) 粉砕装置
JPH0667492B2 (ja) ジエツト気流式粉砕機
JP6660701B2 (ja) 粉砕装置
JPH0649512A (ja) ガス噴霧金属粉末製造装置
JP5267908B2 (ja) ジェットミル
KR20140121686A (ko) 제트밀
KR102312837B1 (ko) 수평형 초미분 분쇄장치용 토출구 구조물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130509

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5474363

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250