JP2010176970A - 燃料電池 - Google Patents

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博史 菅
Risa Aoki
里紗 青木
Asako Sato
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Toru Yajima
亨 矢嶋
Yuichi Yoshida
勇一 吉田
Mitsuru Udatsu
満 宇田津
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Abstract

【課題】小型化および性能の向上を同時に実現した燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料極113、空気極116、および前記燃料極113と前記空気極116とに挟持された電解質膜117を有する膜電極接合体と、前記燃料極113に燃料を供給する燃料収容部と、前記空気極116の外側に配置された保湿板3と、前記膜電極接合体と前記保湿板3とを固定し、上面に空気導入口40を有するカバープレート4と、を備える燃料電池であって、前記保湿板3の側面の一部が前記カバープレート4から露出していることを特徴とする燃料電池。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体燃料を用いた燃料電池に関する。
ノートパソコンや携帯電話などのモバイル機器の電源として、小型の燃料電池の使用が注目されている。従来の二次電池では、充電のために一定時間コンセントにつなぐ必要があるが、燃料電池であれば供給用の燃料を補充するだけで使用可能となるため、モバイル機器の電源として非常に適している。
このようなモバイル機器向けの燃料電池としては、特に直接メタノール型燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell:DMFC)が有望視されている。DMFCの液体燃料の供給方式としては、内部気化型等のパッシブ方式のほか、ポンプやバルブにより燃料を循環供給して制御するアクティブ方式が存在する。モバイル機器の電源として燃料電池を実用化する場合、小型化および性能の向上を同時に実現することが重要である。
燃料電池における発電反応の速度は、幾つかの要因によって制限される。特に、発熱による制限、酸素供給による制限および水供給による制限の3つの影響が大きい。発電の反応は発熱反応であるため、燃料電池の温度が上昇するほど反応性が高まることが予想される。また、DMFCでは発電反応のために酸素および水が消費されるため、効率のよい酸素および水の供給が必要となる。
特許文献1では、酸素を含む空気の取り入れのために、空気取り入れ層と、この空気取り入れ層に接する空気拡散層とを備えた燃料電池が開示されている。この燃料電池では、空気取り入れ層は空気拡散層の外側に設けられており、空気の取り込みは空気拡散層の上面のみから行われるよう設計されている。特許文献1による燃料電池では、空気取り入れ層が存在する分、燃料電池全体の薄型化が妨げられている。
従って、小型化および性能の向上を同時に実現した燃料電池の開発が必要である。
特開2007−87942号公報
本発明は、小型化および性能の向上を同時に実現した燃料電池の提供を目的とする。
本発明の一態様によると、燃料極、空気極、および前記燃料極と前記空気極とに挟持された電解質膜を有する膜電極接合体と、前記燃料極に燃料を供給する燃料供給部と、前記空気極の外側に配置された保湿板と、前記膜電極接合体と前記保湿板とを固定し、上面に空気導入口を有するカバープレートと、を備える燃料電池であって、前記保湿板の側面の一部が前記カバープレートから露出していることを特徴とする燃料電池が提供される。
本発明によると、小型化および性能の向上を同時に実現した燃料電池が提供される。
以下に、本発明による一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池を概略的に示す断面図である。図1による燃料電池は、発電部1、燃料収容部2、保湿板3、カバープレート4、箱状容器5および燃料流路6を有する。
本発明による燃料電池は、図1に示される構成に限定されない。例えば、本願発明による燃料電池は、燃料収容部2からポンプ等を用いて送液するセミパッシブ方式と称される型の燃料電池に本発明を適用することができる。セミパッシブ型の燃料電池は、燃料収容部から膜電極接合体に供給された燃料は発電反応に使用され、その後に循環して燃料収容部に戻されることはない。セミパッシブ型の燃料電池は、燃料を循環しないことから、従来のアクティブ方式とは異なるものであり、装置の小型化等を損なうものではない。従来の内部気化型のような純パッシブ方式とも異なる。このため、燃料電池は、上述したようにセミパッシブ方式と呼称される。また、従来の内部気化型といった純パッシブ方式の燃料電池とすることも可能である。
図1において、発電部1は、燃料電池セル11および燃料分配機構12を有する。燃料電池セル11は、アノード触媒層111とアノードガス拡散層112とを有するアノード(燃料極)113と、カソード触媒層114とカソードガス拡散層115とを有するカソード(空気極または酸化剤極)116と、アノード触媒層114とカソード触媒層115とで挟持されたプロトン(水素イオン)伝導性の電解質膜117とから構成される膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)を有する。
アノード触媒層111およびカソード触媒層114に含有される触媒としては、例えばPt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等白金族元素の単体、およびこれら白金族元素を含有する合金等が挙げられる。アノード触媒層111には、メタノールおよび一酸化炭素等に対して強い耐性を有するPt−Ru合金またはPt−Mo合金等を用いることが好ましい。カソード触媒層114には、PtまたはPt−Ni合金等を用いることが好ましい。しかしながら、アノード触媒層111およびカソード触媒層114としては、これらの触媒に限定されず、触媒活性を有する各種の物質を使用することができる。触媒は、炭素材料のような導電性担持体を使用した担持触媒、または無担持触媒を用いてもよい。
電解質膜117を構成するプロトン伝導性材料としては、例えばスルホン酸基を有するパーフルオロスルホン酸重合体といったフッ素系樹脂(商品名ナフィオン(デュポン社製)または商品名フレミオン(旭硝子社製)等)またはスルホン酸基を有する炭化水素系樹脂等の有機系材料、あるいはタングステン酸またはリンタングステン酸等の無機系材料が使用される。しかしながら、電解質膜117の材料は、これらに限定されるわけではない。
アノードガス拡散層112は、アノード触媒層111に燃料を均一に供給するとともに、アノード触媒層111の集電体としての役割を果たす。また、カソードガス拡散層115は、カソード触媒層114に酸化剤を均一に供給するとともに、カソード触媒層114の集電体としての役割を果たす。アノードガス拡散層112およびカソードガス拡散層115は多孔質基材で構成される。
必要に応じてアノードガス拡散層112およびカソードガス拡散層115に導電層が積層される(図1には図示せず)。この導電層としては、例えばAu、Niのような導電性金属材料から成る多孔質体(例えばメッシュ)、箔体、または薄膜、あるいはステンレス鋼(SUS)などの導電性金属材料に金などの良導電性金属を被覆した複合材等が用いられる。また、電解質膜117と燃料分配機構12との間、および保湿板3と電解質膜117との間には、それぞれゴム製のOリング119が挟持されており、これらが発電部1からの燃料漏れおよび酸化剤漏れを防止している。また、燃料漏れおよび酸化剤漏れを抑えることができれば、図2に示されるようにOリング119を含まない構成にすることもできる。
燃料供給部としての燃料分配機構12は、燃料電池セル11のアノード(燃料極)113側に設けられる。燃料分配機構12は、燃料流路6を介して燃料収容部2と接続されている。この燃料流路6を介して、燃料収容部2から液体燃料が燃料分配機構12に供給される。この燃料流路6は、燃料分配機構12と燃料収容部2とを積層して一体化する場合、これらを繋ぐ燃料流路6であってよく、また、燃料分配機構12が燃料流路6を介して燃料収容部2と接続されていれば、その他の構造をとることができる。
なお、図1においては、燃料分配機構12を含む発電部1を収容する箱状容器5も含めて本発明でいう燃料供給部と称している。
燃料分配機構12は、図1に示すように、液体燃料が流入する少なくとも1個の燃料注入口121と、液体燃料やその気化成分を燃料電池セル11に排出する複数個の燃料排出口122とを有する燃料分配板123を備えている。燃料分配板123の内部には、図1に示すように、燃料注入口121から導かれた液体燃料の通路となる細管124が設けられている。細管124は、例えば内径が0.05〜5mmの貫通孔であることが好ましい。複数の燃料排出口122は、燃料通路として機能する細管124にそれぞれ直接接続されている。燃料注入口121から燃料分配機構12に導入された液体燃料は細管124に入り、燃料通路として機能する細管124を介して複数の燃料排出口122にそれぞれ導かれる。複数の燃料排出口122には、例えば液体燃料の気化成分のみを透過し、液体成分は透過させない気体分離体(図示せず)を配置してもよい。これによって、燃料電池セル11のアノード(燃料極)113には液体燃料の気化成分のみが供給される。なお、気液分離体は燃料分配機構12とアノード113との間に気液分離膜等として設置してもよい。液体燃料の気化成分は複数の燃料排出口122からアノード113の複数箇所に向けて排出される。
さらに、燃料分配機構12とアノード(燃料極)113との間には、多孔体120を挿入することが有効である。多孔体120の構成材料としては各種樹脂が使用され、多孔質の樹脂フィルム等が多孔体120として用いられる。このような多孔体120を配置することにより、燃料極113に対する燃料供給をより平均化することができる。すなわち、燃料分配機構12の燃料排出口122から噴出した液体燃料は一旦多孔体120に吸収され、多孔体120の内部で面内方向に拡散する。この後、多孔体120から燃料極113に燃料が供給されるため、燃料供給をより平均化することができる。
燃料分配機構12から放出された燃料は、上述したように燃料電池セル11のアノード(燃料極)113に供給される。燃料電池セル11内において、燃料はアノードガス拡散層112にて拡散されアノード触媒層111に供給される。液体燃料としてメタノール燃料を用いた場合、アノード触媒層111で下記の式(1)に示されるメタノールの内部改質反応が生じる。
CHOH+HO → CO+6H+6e …(1)。
なお、純メタノールを使用した場合には、カソード触媒層114で生成される水および/または電解質膜117中の水をメタノールと反応させて式(1)の内部改質反応を生起させる。あるいは、水を必要としない他の反応機構により内部改質反応を生じさせる。
この反応で生成される電子(e)は集電体を経由して外部に導かれ、いわゆる電気として携帯用電子機器等を動作させた後、カソード(空気極)116に導かれる。また、式(1)の内部改質反応で生成したプロトン(H)は電解質膜117を経てカソード116に導かれる。カソード116には酸化剤として空気が供給される。カソード116に到達した電子(e)とプロトン(H)は、カソード触媒層114で空気中の酸素と下記の式(2)に従って反応し、この反応に伴って水が生成する。
6e+6H+(3/2)O → 3HO …(2)。
燃料収容部2は、燃料電池セル11に対応した液体燃料が収容されている。燃料収容部2は、タンクの形態であって、外部から液体燃料を補給できるものであってよく、または、カートリッジの形態であって、燃料供給部2自体を、燃料が既に充填されたものへと交換できるものであってよい。燃料供給部2は、公知のものを使用することができる。燃料収容部2の素材としては、耐メタノール性を有する素材を使用することが好ましい。例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、COC(シクロオレフィンコポリマー)または燃料への金属イオンの溶出を防止するために表面処理などで対策しておけば金属材料を素材として使用することができる。特に、PPSを用いることが好ましい。
液体燃料としては、上記のように各種濃度のメタノール水溶液または純メタノール等のメタノール燃料を使用できる。しかしながら、その他の燃料を使用することも可能であり、例えば、エタノール水溶液または純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液または純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液または純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、その他の燃料を使用することができる。いずれにしても、燃料収容部2には、燃料電池セル11に対応した液体燃料が収容される。
また、図1に示されていないものの、燃料流路6に、燃料収容部2の液体燃料を発電部1へ送るためのポンプ、さらには燃料の供給を遮断するための遮断バルブ等を設けることができる。なお、このセミパッシブ型の燃料電池では、燃料収容部2から発電部1への燃料供給が行われる構成であればポンプに代えて遮断バルブのみを配置する構成とすることも可能である。この場合には、燃料遮断バルブは、流路による液体燃料の供給を制御するために設けられるものである。
図1に示されるように、発電部1は、箱状容器5に収容され、保湿板3が積層され、その上からカバープレート4によって固定される。
図3等に示す(図1では図示せず)ように、カバープレート4は上面に空気導入口40が設けられ、その端部に爪部41および切欠部42を有しており、カシメ構造を形成することで箱状容器5に固定されている。ここでいうカシメ構造とは、爪部41が、箱状容器5のフランジ部51(図3)または箱状容器5の底面(図4)に向けて折り曲げられた構造のことをいう。図5は、本発明による燃料電池の1例の分解斜視図である。この図によれば、箱状容器5に発電部1(図示せず)が収められた後、保湿板3が上から置かれ、カバープレート4が被せられる。その後、爪部41がフランジ部51の下面に向けて折り曲げられ、発電部1および保湿板3とともに、カバープレート4が箱状容器5に固定される。カバープレート4は、ステンレス鋼(SUS)、またはアルミニウム合金等を素材としたものを使用することができ、特に、SUSを素材としたカバープレート4を使用することが好ましい。爪部41および切欠部42の構造は、好ましくはカバープレート4の向かい合う2つの端部に設けられるが、カバープレート4の4つ全ての端部に設けることも可能である。
保湿板3は、図1に示されるように、カソード116と接触する形で設けられている。保湿板3とは、カソード触媒層114で生成された水の一部が含浸されて、水の蒸散を抑制すると共に、カソード触媒層114への空気の均一拡散を促進するものである。本発明では、カソード116と接触する面を保湿板3の下面と呼び、下面と反対の面を上面と呼び、ならびに、下面および上面以外の4つのそれぞれの面を側面と呼ぶこととする。保湿板3は、発泡ポリエチレン、または発泡ポリオレフィン等を素材とするものを使用することが好ましく、特に発泡ポリエチレンを素材とするもの(サンマップLC、日東電工株式会社)が使用される。
本発明による燃料電池では、保湿板3の側面の一部が外部に露出している。具体的には、図3および図4に示されるように、保湿板3の側面のうちカバープレート4の爪部41に接する部分は露出しないが、切欠部42に対応する部分において外部に露出する。このとき、保湿板3の側面の露出面積が、保湿板3の上面および側面の両方を合わせた露出面積の10%以下となることが好ましい。また、保湿板3の側面の露出面積が、保湿板3の側面の全面積(露出部分および非露出部分の両方を合わせた面積)の10%以上90%以下となることが好ましく、さらには30%以上40%以下となることがより好ましい。本発明のように、側面の一部が露出する構成とすることにより、カソードへの空気(酸素)供給を向上できる。
側面における露出面積の調整は、保湿板3の厚さおよび/または切欠部42の広さを変更することで適宜調整することができる。保湿板3における吸気と保湿性との間のバランス、および、燃料電池全体の薄型化を考慮して、これらのサイズを設定することが好ましい。
本発明による燃料電池では、保湿板3の側面の一部が外部に露出しているので従来の燃料電池と比較して保湿板3への空気または酸素の供給量が増大する。そのため、従来の燃料電池よりも高い出力を実現できる。また、本発明の構成は、従来の燃料電池に新たな機構の層を付加することなく実現できるため、燃料電池全体の厚さを維持しつつ出力を向上させることが可能である。
以下に、実施例に基づいて本発明の効果を説明する。
本発明による燃料電池および従来の燃料電池を用意し、以下に記載する実験を行った。
[使用した燃料電池]
比較例1として、図6(a)に示すように保湿板の側面の露出が存在しない従来構造の燃料電池を用意した。保湿板は1.0mm厚のものを使用し、SUS製のカバープレートにて固定した。カバープレートは、従来のカシメ構造のものを用いた。
比較例2として、図6(a)に示すように保湿板の側面の露出が存在しない従来構造の燃料電池を用意した。保湿板を1.5mm厚のものを使用した以外は、比較例1と同様の構成とした。
実施例1として、図6(b)に示すように保湿板3の側面が切欠部42から外部に露出する本発明による燃料電池を用意した。保湿板は1.0mm厚のものを使用し、SUS製のカバープレートにて固定した。カバープレート4の切欠部42の高さAは1.0mm、幅Bは2.5mmおよび爪部41の幅Cは2.5mmであった。切欠部42から外部に露出する保湿板3の側面の露出面積は、保湿板3の側面の面積の37.5%であった。保湿板の側面の露出面積は保湿板の全ての露出面積の2.0%であった。
実施例2として、図6(b)に示すように保湿板3の側面が切欠部42から外部に露出する本発明による燃料電池を用意した。保湿板を1.5mm厚のものを使用し、SUS製のカバープレートにて固定した。カバープレート4の切欠部42の高さAは1.5mm、幅Bは2.5mmおよび爪部41の幅Cは2.5mmであった。切欠部42から外部に露出する保湿板3の側面の露出面積は、保湿板3の側面の面積の37.5%であった。保湿板の側面の露出面積は保湿板の全ての露出面積の4.0%であった。
これら4種の燃料電池において、カソード面の中央部分の温度を測定するため、カバープレートと保湿板との間に温度センサーを設けた。
[実験1]
上記4つの燃料電池を作動させ、その出力を比較した。カソード面の温度を55℃付近に維持し、60時間連続運転させたときの最後の2時間の平均出力(mW/cm)を測定した。
その結果を以下に示す。なお、以下の値は、それぞれの比較例を100とした場合の相対比(%)で表わしている。、
・比較例1(1.0mm):100%
・実施例1(1.0mm):125%
・比較例2(1.5mm):100%
・実施例2(1.5mm):113%
となった。
この結果から、従来の燃料電池に比べて、本発明による燃料電池においてより高い出力を得ることができることがわかった。また、この実験条件の下では、保湿板の厚さが厚いほうが高い出力を得られる傾向があった。
[実験2]
上記の4種の燃料電池を、様々なメタノール流量の下で作動させ、そのときのカソードの中央付近の温度を測定した。シリンジポンプを用いて、メタノール燃料を発電部に特定の量で供給した。横軸をメタノール流量、縦軸を中央温度として、測定値をグラフにプロットし、4種の燃料電池の温度応答性を検討した(図7)。
図7は、それぞれ2個の燃料電池において測定し、それらの測定値の中央値をプロットしたものである。また最小二乗法によって傾きを求めて直線を引いた。
何れの燃料電池においても、メタノール流量の増加とともに中央温度が上昇するものの、ある一定の量を超えると中央温度の上昇が止まる傾向があった。メタノール流量が飽和状態となったときの最高温度は、高い方から順に、実施例1、比較例1、実施例2、比較例2となった。また、メタノール流量が飽和状態となったときのメタノール流量も、高い方から順に、実施例1、比較例1、実施例2、比較例2となった。
最高温度が高いほど発電量が高いと考えられ、また、飽和時のメタノール流量が高いほど、その量に応じた酸素が供給され発電反応に使用されたことが予想される。従って、酸素供給量は、実施例1、比較例1、実施例2、比較例2の順に高いと考えられる。実施例2および比較例2は、その他と比較して酸素供給量が低いという結果となった。これは、実施例2および比較例2の燃料電池ではより厚い保湿板を使用しており、保湿性は高まる一方で、カソードへの酸素の到達量がより低かったと考えられる。
燃料電池全体の厚さも考慮すると、実施例1による燃料電池が最も優れていると考えられる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
また、膜電極接合体へ供給される液体燃料の蒸気においても、全て液体燃料の蒸気を供給してもよいが、一部が液体状態で供給される場合であっても本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態に係る、燃料電池の構成を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る、燃料電池の構成を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る、燃料電池の構成を示す断面斜視図。 本発明の一実施形態に係る、燃料電池の構成を示す断面斜視図。 本発明の一実施形態に係る、燃料電池の分解断面斜視図。 本発明の一実施形態に係る燃料電池および従来の燃料電池の側面図。 本発明の一実施形態に係る燃料電池の効果を示す図。
1…発電部、11…燃料電池セル、111…アノード触媒層、112…アノードガス拡散層、113…アノード(燃料極)、114…カソード触媒層、115…カソードガス拡散層、116…カソード(空気極または酸化剤極)、117…電解質膜、119…Oリング、120…多孔体、121…燃料注入口、122…燃料排出口、123…燃料分配板、124…細管、2…燃料収容部、3…保湿板、4…カバープレート、40…空気導入口、41…爪部、42…切欠部、5…箱状容器、51…フランジ部、6…燃料流路。

Claims (6)

  1. 燃料極、空気極、および前記燃料極と前記空気極とに挟持された電解質膜を有する膜電極接合体と、
    前記燃料極に燃料を供給する燃料供給部と、
    前記空気極の外側に配置された保湿板と、
    前記膜電極接合体と前記保湿板とを固定し、上面に空気導入口を有するカバープレートと、
    を備える燃料電池であって、
    前記保湿板の側面の一部が前記カバープレートから露出していることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記カバープレートは端部に爪部を有し、前記燃料供給部との間に前記保湿板を挟持した状態で前記膜電極接合体と前記保湿板の側面から前記爪部により前記燃料供給部にカシメ構造を形成することで、前記膜電極接合体と前記保湿板とを固定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記保湿板の側面の露出面積が、前記保湿板の全ての露出面積の10%以下となることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  4. 前記保湿板の側面の露出面積が、前記保湿板の側面の面積の10%以上90%以下となることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  5. 前記保湿板の側面の露出面積が、前記保湿板の側面の面積の30%以上40%以下となることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池。
  6. 前記燃料は、メタノールまたはメタノール水溶液であることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池。
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