JP2010174811A - ターボチャージャの軸受構造 - Google Patents

ターボチャージャの軸受構造 Download PDF

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Abstract

【課題】ホワール音等を生じる自励振動を有効に抑制できるターボチャージャの軸受構造を提供する。
【解決手段】タービンホイールおよびコンプレッサホイールを一体的に連結するタービンシャフト11が軸受ブッシュを介してターボ本体10に回転自在に支持されるターボチャージャの軸受構造において、浮動ブッシュ軸受21とターボ本体10の間に位置する制振材31と、浮動ブッシュ軸受21を取り囲むとともに、浮動ブッシュ軸受21がセンターハウジング14に対し振動するとき浮動ブッシュ軸受21とは逆の位相で振動するよう制振材31に遊嵌状態で保持された環状の慣性質量体32と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターボチャージャの軸受構造、特に車両用エンジン等に装備され、いわゆるホワール音等を生じる自励振動を抑制するようにしたターボチャージャの軸受構造に関する。
車両用エンジン等に装備されるターボチャージャにおいては、タービンホイールとコンプレッサホイールをシャフトで連結したロータが、過酷な環境下で高速回転するため、滑り軸受の一種である浮動ブッシュを介してハウジングに支持されるようになっていることが多い。このようなターボチャージャの軸受構造では、潤滑油の供給によってブッシュとシャフトの間に油膜が形成されるとともに、浮動ブッシュが内外の油膜に支持される浮動状態あるいは半浮動状態となった状態で、シャフトが高速回転する。したがって、シャフトの回転抵抗が抑えられる。しかし、シャフトの高速回転状態下で、前記油膜が不安定になったり油膜の性質が変化したりすることで、車両の緩加速時等に運転者に特定の異音(ホワール音)として感じられ易い自励振動(以下、ホワール振動ともいう)が生じたり、ジャーナルの自励的な振れ回り(オイルウィップ)が生じたりすることが知られている。
従来のこの種のターボチャージャの軸受構造としては、例えばシャフトの両端側に位置するフローティングメタルを減衰性のある材料からなる油孔付の軸受スリーブの高精度の軸受保持孔部に保持させて、この軸受スリーブをハウジングに支持させるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、多用途の防振構造として、振動部に対し独立して振動できるように切り離した防振部材を設けて、振動部と防振部材を異なる位相で振動させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−295655号公報 特表2002−540463号公報
しかしながら、上記従来のターボチャージャの軸受構造にあっては、減衰性のある軸受スリーブによって高周波振動をある程度抑制できるものの、比較的低い周波数域で突発することがあり、車両、特にディーゼル車両の運転者に特定の異音(ホワール音)と感じられ易いホワール振動を有効に抑制することができなかった。
また、このホワール振動がシャフトの回転方向に旋回することから、単に振動部に慣性質量を保持させ、直線的に運動させる程度の防振構造を付加しても、ホワール振動を確実に抑制することが困難であった。
そこで、本発明は、ホワール音等を生じる自励振動を有効に抑制できるターボチャージャの軸受構造を提供することを目的とする。
本発明に係るターボチャージャの軸受構造は、上記目的達成のため、タービンホイールおよびコンプレッサホイールを一体的に連結するシャフトが軸受ブッシュを介してハウジングに回転自在に支持されるターボチャージャの軸受構造において、前記軸受ブッシュと前記ハウジングの間に位置する制振材と、前記軸受ブッシュを取り囲むとともに、前記軸受ブッシュが前記ハウジングに対し振動するときに前記軸受ブッシュとは逆の位相で振動するよう前記制振材に遊嵌状態で保持された環状の慣性質量体と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、シャフトおよび軸受ブッシュが油膜の状態により振動したりその振動が旋回したりする自励振動が生じても、環状の慣性質量体が、制振材に衝突しながらシャフトおよび軸受ブッシュとは逆の位相でかつ任意の方向に振動することで、そのような自励振動が有効に抑制されることになる。また、質量体をバネ要素を介して振動部に結合するダイナミックダンパのように振動抑制効果が特定の振動周波数に制限されないので、ホワール振動が確実に抑制できる。
なお、制振材は、減衰性または弾性を有するとともに、環状の慣性質量体を収納する環状の内部空間を有しているのがよく、遊嵌状態の慣性質量体の制振材との隙間は、ホワール振動等の自励振動の抑制に有効な隙間の範囲として実験的に得られる特定の微小隙間の範囲内に設定される。
本発明によれば、シャフトおよび軸受ブッシュに自励振動が生じても、環状の慣性質量体を逆の位相で振動させるようにしているので、自励振動を有効に抑制することができ、ホワール振動等の自励振動を有効に防止することができるターボチャージャの軸受構造を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るターボチャージャの軸受構造を採用する部位を説明するとともにターボホワール音の発生メカニズムを示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るターボチャージャの軸受構造における軸受の配置図である。 本発明の一実施形態に係るターボチャージャの軸受構造の要部断面図である。 図3のIV−IV断面図である。 本発明の一実施形態に係るターボチャージャの全体構成を示す断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図5は、本発明の一実施形態に係るターボチャージャを示す図である。なお、本実施形態は、本発明を車両用の内燃機関、例えばディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)に装備されるターボチャージャの軸受構造に適用するものである。
まず、図2および図5を用いて、一実施形態のターボチャージャの全体構成について説明する。
図2および図5に示すように、ターボチャージャ1は、タービンシャフト11(ロータシャフト)と、タービンシャフト11の一端側(両図中の左端側)に一体に連結され図示しないエンジンの排気により回転駆動される公知のタービンホイール12と、タービンシャフト11の他端側に一体に連結され回転により遠心圧縮作用をなす公知のコンプレッサホイール13と、タービンシャフト11を回転自在に支持するセンターハウジング14と、センターハウジング14に連結されてタービンホイール12を収納するとともに、ノズル型の排気通路15を形成するタービンハウジング16と、センターハウジング14に連結されてコンプレッサホイール13を収納するとともにコンプレッサホイール13からの空気を減速するディフューザ型の吸気通路17を形成するコンプレッサハウジング18と、を備えている。
ここで、センターハウジング14、タービンハウジング16およびコンプレッサハウジング18は、ターボチャージャ1のハウジングであるターボ本体10を構成している。
タービンシャフト11は、排気通路15からの排気エネルギによってタービンホイール12が回転駆動されるとき、タービンホイール12と一体に回転するようになっており、このタービンシャフト11の回転によって、コンプレッサホイール13を回転させ、エンジンの吸気通路内に空気を過給するようになっている。また、コンプレッサホイール13の背面側には軸穴封止用のシール部材19が装着されており、シール部材19とセンターハウジング14の間にラビリンスシールが構成されている。
図5に示すように、ノズル型の排気通路15は、その上流側の排気通路部分15aで排気マニホールド内の排気通路に連通しており、排気マニホールドからの排気ガスが流入する。また、この排気通路15は、上流側の排気通路部分15aからタービンホイール12に向かって放射内方へと湾曲させられたノズル通路部分15bを有しており、そのノズル通路部分15bを通り加速された排気ガスによって、タービンホイール12が駆動されるようになっている。タービンホイール12より下流側の排気通路部分15cは、公知の排気浄化装置が装着された排気管内に連通している。
一方、吸気通路17は、その上流側の吸気通路部分17aで図示しないエアクリーナに接続されており、エアクリーナを通して空気を吸入できるようになっている。また、この吸気通路17は、上流側の吸気通路部分17aの下流側でコンプレッサホイール13によって中心部から放射外方へと湾曲させられており、その下流のディフューザ通路部分17bがコンプレッサホイール13の周りを取り囲むとともにタービンシャフト11とほぼ直交する円環状の板状通路となっている。コンプレッサホイール13より下流側の吸気通路部分17cは、ディフューザ通路部分17bの外周部に接続された渦巻状の下流端で、図外のインタークーラを介してスロットルバルブ等が配置されたエンジンの吸気ポート側の吸気通路に接続されている。
また、タービンシャフト11が貫通するセンターハウジング14の中心部には、タービンシャフト11を回転自在に支持するための複数の軸受、例えば一対の浮動ブッシュ軸受21、22(軸受ブッシュ)と、タービンシャフト11を軸方向で位置決めする位置決め手段(符号なし)等が装着されている。
さらに、センターハウジング14には、一対の浮動ブッシュ軸受21、22に加圧された潤滑油を供給する油路25が形成されている。
図2〜図4に示すように、浮動ブッシュ軸受21、22は、放射方向に貫通する少なくとも1つの油孔21a、22aを有し、それぞれタービンシャフト11とセンターハウジング14との間に介装されている。また、浮動ブッシュ軸受21、22は、タービンシャフト11およびセンターハウジング14との間にそれぞれ予め設定された微小クリアランスを持つように寸法設定されている。
これら浮動ブッシュ軸受21、22は、油路25を通して油孔21a、22a内に潤滑油が加圧・供給されるとき、その内周面側および外周面側に、タービンシャフト11とセンターハウジング14の間に位置する2重の油膜を形成することで、これら内外の油膜に支持される浮動状態あるいは半浮動状態となった状態で、タービンシャフト11を高速回転可能に支持することができるようになっている。
浮動ブッシュ軸受21、22のうち少なくとも一方、例えば両浮動ブッシュ軸受21、22とセンターハウジング14の間には、図1〜図3に示すように、中空の環状、例えば円環状の制振材31と、浮動ブッシュ軸受21または22を取り囲むように制振材31の内部に遊嵌状態で保持された環状、例えば円環状の慣性質量体32とが、それぞれ設けられている。なお、以下の構成の説明では、タービンホイール12側の浮動ブッシュ軸受21を取り囲む環状の制振材31および円環状の慣性質量体32の構成を主に説明するが、コンプレッサホイール13側の浮動ブッシュ軸受22を取り囲む環状の制振材31および円環状の慣性質量体32についても、同様である。
環状の制振材31は、ゴムのような弾性を有する任意の材料あるいは可撓性のある発泡金属等のような減衰性のある材料からなる弾性体であり、浮動ブッシュ軸受21(または22)を介してタービンシャフト11側からの径方向の力(側圧)を受けるときにはその力に応じて弾性変形できるように構成されている。この制振材31は図3に示すようにその周方向各位置の断面31sの外周形状が方形、例えば正方形になっており、その断面31sの中心付近の中空孔31aの断面形状は、直径d1の円形となっている。すなわち、制振材31は、減衰性または弾性を有するとともに、環状の慣性質量体32を収納する環状の内部空間としての中空孔31aを有している。
この制振材31の中空孔31aは、環状の慣性質量体32の円形の断面32sの直径d2より大きくなっており、一方、制振材31の環状の中空孔31aの中心軸線(円)の直径Dは、環状の慣性質量体32の中心径Dと同一に設定されている。
また、環状の制振材31の中空孔31aの断面の直径d1と環状の慣性質量体32の円形の断面32sの直径d2との差異はわずかであり、中空孔31a内における環状の慣性質量体32の遊び代はその直径d2に対して十分に小さくなっている。すなわち、環状の慣性質量体32は、制振材31の内部に、制振材31の中空内壁面との間に微小なクリアランス(d1−d2)を持つ遊嵌状態で保持されている。この遊嵌状態の慣性質量体32の制振材31との隙間(d1−d2)は、ホワール振動等の自励振動の抑制に有効な隙間の範囲として、予め実験的に得られる特定の微小隙間の範囲内に設定されており、例えばタービンシャフト11と浮動ブッシュ軸受21の間の設定隙間g1(図4参照)や制振材31の内周面31bと浮動ブッシュ軸受21との間の設定隙間g2と同程度の隙間が形成される。
環状の慣性質量体32は、ホワール振動を生じる浮動ブッシュ軸受21の質量に対し、一定比以上の質量を有しており、例えば金属製のリングで構成されている。そして、不安定な油膜を挟む浮動ブッシュ軸受21およびタービンシャフト11がホワール振動等の自励振動を生じるとき、この環状の慣性質量体32は、その慣性質量によって中空孔31a内で制振材31に衝突しながら、浮動ブッシュ軸受21とは逆の位相で、かつ、前記微小クリアランスに近い振幅で振動し、その自励振動に対する制振作用を生じるようになっている。
ところで、図1に示すように、タービンシャフト11および浮動ブッシュ軸受21側からターボ本体10に対して何らかの振動が伝達されるとき、その振動は、ターボ本体の放射音特性に応じて放射音を生じさせ、車両の音響感度に応じて車内音として車室内に伝播される。また、ターボ本体10の振動は、排気系をその振動特性に応じて振動させ、その振動がサポートゴムの剛性等の特性に応じて車両側に伝達され、車両の音圧感度に応じた車内音としても車室内に伝播される。したがって、従来の軸受構造であれば、ターボ本体10に対してホワール振動が有効に抑制されないまま伝達されてしまい、ターボ放射音が生じるとともに、排気系にもホワール振動が伝わり、車室内の運転者等に異音と感じられるホワール音が生じてしまうことになる。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態のターボチャージャの軸受構造においては、タービンシャフト11が回転すると、浮動ブッシュ軸受21、22が、タービンシャフト11およびセンターハウジング14との間の隙間内で、専らタービンシャフト11側の油膜から回転トルクを受けるとともに、センターハウジング14側の油膜からは制動トルクを受けるといった状態で浮動することになる。
このような状態において、浮動ブッシュ軸受21、22のうち少なくとも一方の油膜の不安定化に起因して、タービンシャフト11および浮動ブッシュ軸受21、22が振動したりその振動が旋回したりする自励振動が生じると、制振材31の内周部にその振動が径方向に加わる力の大きさおよび方向の変化を伴って伝達される。
そして、その振動により制振材31の内周部が弾性変形すると、環状の慣性質量体32が、その慣性により制振材31に衝突しながら制振材31とは逆の位相で制振材31の振動方向(双方向)に対応する任意の方向に振動することになる。したがって、タービンシャフト11および浮動ブッシュ軸受21、22の自励振動が、有効に抑制されることになる。
また、制振材31および環状の慣性質量体32は、質量体をバネ要素を介して振動部に結合するダイナミックダンパのように振動抑制効果が特定の振動周波数に制限されない制振手段となるので、ホワール振動等の自励振動の振動周波数がばらついても、その自励振動を確実に抑制できることになる。
このように、本実施形態においては、タービンシャフト11および浮動ブッシュ軸受21、22に自励振動が生じても、環状の慣性質量体32がこれらのどの方向の振動に対しても逆の位相で振動できるようになっているので、自励振動を有効に抑制することができ、ホワール振動等の自励振動を有効に防止することができるターボチャージャの軸受構造を提供することができる。
なお、上述の実施形態においては、制振材31は中空孔31aを有する環状のものとしたが、制振材31は、外周側に開口や溝を有していてもよいし、外周が多角形でもよい。すなわち、制振材31は、内周面が実質的に円筒支持面であればよく、また、タービンシャフト11側からの径方向の力に応じて変形可能であり、かつ、環状の慣性質量体を微小クリアランスの遊嵌状態で保持できるものであれば、完全に閉じた中空の環状体である必要はない。制振材31の内周部に図4に示すような軸方向の溝31cを形成し、円筒内周面を分割してもよい。
また、環状の慣性質量体32は、金属製のリングで構成されるものとしたが、必要な慣性質量を狭い設置スペース内で持ち得るものであれば、金属程度に比重の大きい金属以外の材料からなるものであってもよい。
さらに、環状の慣性質量体32は、同一の円周上に位置する複数の部材に分割された状態で制振材の複数の対応する孔の内部に遊嵌状体で保持されるようにしてもよい。すなわち、ここにいう環状の慣性質量体は、全体としては重心がタービンシャフト11の回転中心軸線上に位置し、ホワール振動時にタービンシャフト11とは逆の位相で振動でき、かつ、任意の径方向の振動入力に対し全体として1つの環状慣性質量体と同等に機能し得るものであれば、複数の部分に分割され得る。
以上説明したように、本発明に係るターボチャージャの軸受構造は、シャフトおよび軸受ブッシュに自励振動が生じても、環状の慣性質量体を逆の位相で振動させるようにしているので、自励振動を有効に抑制することができ、ホワール振動等の自励振動を有効に防止することができるターボチャージャの軸受構造を提供することができるという効果を奏するものであり、ターボチャージャの軸受構造、特に車両用エンジン等に装備され、ホワール音等を生じる自励振動を抑制するようにしたターボチャージャの軸受構造全般に有用である。
1 ターボチャージャ
10 ターボ本体(ハウジング)
11 タービンシャフト(ロータシャフト)
12 タービンホイール
13 コンプレッサホイール
14 センターハウジング
15 排気通路
15a 上流側の排気通路部分
15b ノズル通路部分
15c 下流側の排気通路部分
16 タービンハウジング
17 吸気通路
17a 上流側の吸気通路部分
17b ディフューザ通路部分
17c 下流側の吸気通路部分
18 コンプレッサハウジング
19 シール部材
21、22 浮動ブッシュ軸受(軸受ブッシュ)
21a、22a 油孔
25 油路
31 制振材
31a 中空孔
31s 断面
32 慣性質量体
32s 断面

Claims (1)

  1. タービンホイールおよびコンプレッサホイールを一体的に連結するロータシャフトが軸受ブッシュを介してハウジングに回転自在に支持されるターボチャージャの軸受構造において、
    前記軸受ブッシュと前記ハウジングの間に位置する制振材と、
    前記軸受ブッシュを取り囲むとともに、前記軸受ブッシュが前記ハウジングに対し振動するときに前記軸受ブッシュとは逆の位相で振動するよう前記制振材に遊嵌状態で保持された環状の慣性質量体と、を備えたことを特徴とするターボチャージャの軸受構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9726189B2 (en) 2011-03-29 2017-08-08 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Turbocharger and method of manufacturing floating bush
JP2019527316A (ja) * 2016-07-26 2019-09-26 フロリダ タービン テクノロジーズ インコーポレイテッドFlorida Turbine Technologies, Inc. オイルフリー静圧軸受を備えたターボチャージャ
US10934887B2 (en) 2016-03-30 2021-03-02 Mitsubishi Heavy Industries Engine & Turbocharger, Ltd. Rotary machine

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