JP2010174742A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】減筒運転による排気浄化装置の昇温効果を最大限に得られる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】マニホールド触媒5L,5Rの非活性状態で、第1バンク1Lの運転を休止する一方、第2バンク1Rの運転を、空燃比を理論空燃比よりもリッチ化させた上で継続させる。また、通路切替弁11で第1バンク1L側の排気ダクト3Lを遮蔽し、バイパス通路切替弁9で、第1バンク1Lから第2バンク1Rに向かう排気の流れが許容される第1バイパス通路7Lを開放する。更に、前記バイパス通路7に介装される排気制御弁10を、第2バンク1Rの排気バルブ106の開閉に応じて開閉動作させ、第2バンク1Rからの燃焼排気と第1バンク1Lを通過した空気とが、排気合流部12Rで良好に混合されるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、一部気筒の運転を休止させ、残りの気筒の運転を継続させる減筒運転が行われる内燃機関に適用される制御装置に関する。
特許文献1には、排気浄化装置が所定の浄化機能を発揮する温度に到達する前に、一部気筒の運転を休止させ、残りの気筒の運転を継続させる減筒運転を行わせ、かつ、運転を継続させる気筒の空燃比が理論空燃比よりもリッチになるように燃料供給量を制御することで、前記排気浄化装置の昇温を促進させることが開示されている。
特開2007−285150号公報
上記特許文献1のものは、休止気筒を通過する空気によって、運転気筒から排出される未燃燃料(HC)を排気通路内で燃焼させることで、排気浄化装置(触媒コンバータ)に流入する排気の温度を上げて、排気浄化装置を速やかに活性温度にまで昇温させるようにしたものである。
しかし、運転気筒からの未燃燃料の排出タイミングに対して、休止気筒からの空気の排出が時間的にずれて実行されると、排気通路内で未燃燃料と空気とが良好に混合されず、これによって、未燃燃料(HC)を排気通路内で充分に燃焼させることができずに、昇温効果を向上させることができないという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、減筒運転による排気浄化装置の昇温効果を向上させることを目的とする。
そのため、請求項に係る発明では、減筒運転時の休止気筒の排気ガスを流す排気通路であって下流側で運転気筒の排気ガスを流す排気通路に合流する排気通路に排気制御弁を設け、減筒運転中に、前記運転気筒の排気行程に応じて前記排気制御弁を周期的に開弁させるようにした。
上記発明によると、運転が継続される気筒の排気行程(排気バルブの開動作)に応じて排気制御弁を制御して、休止される気筒の排気ガスを排出させることで、運転継続される気筒から排出される未燃燃料と休止される気筒から排出される空気とを排気通路内又は排気浄化装置内で良好に混合させることができ、排気浄化装置の昇温効果を向上させることができる。
第1実施形態における車両用内燃機関の排気システムを示す図である。 図1の排気システムを制御する制御ユニットとして電子コントロールユニットの構成を示すブロック図である。 図1の内燃機関に備えられる可変リフト機構を示す斜視図である。 前記可変リフト機構の側面断面図である。 図1の内燃機関に備えられる可変バルブタイミング機構を示す図である。 前記第1実施形態における排気制御を示すフローチャートである。 前記第1実施形態における触媒温度の推定処理を示すブロック図である。 前記第1実施形態における触媒温度の推定処理を示すブロック図である。 図1の排気システムに触媒温度センサを付加した構成を示す図である。 2次空気量と排気温度との相関を空燃比毎に示す線図である。 吸気バルブの閉時期IVCと2次空気量との相関を示す線図である。 各気筒の行程と排気制御弁の開閉動作との相関を示すタイムチャートである。 機関始動直後の減筒運転期間、触媒温度、運転継続気筒の空燃比及び点火時期の相関を示すタイムチャートである。 第2実施形態における車両用内燃機関の排気システムを示す図である。 前記第2実施形態における排気制御を示すフローチャートである。 第3実施形態における車両用内燃機関の排気システムを示す図である。 前記第3実施形態における排気制御を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本願発明に係る制御装置が適用される内燃機関の第1実施形態を示す。
図1に示す内燃機関1は、第1バンク(第1気筒グループ)1L,第2バンク(第2気筒グループ)1Rを備える車両用のV型6気筒機関であり、両バンク1L,1Rは、それぞれ3つ気筒から構成される。
また、内燃機関1の各気筒には、吸気ポートを開閉する2つの吸気バルブ105及び排気ポートを開閉する2つの排気バルブ106が設けられており、各バンク1L,1Rそれぞれに設けられる吸気カムシャフト・排気カムシャフトによって前記吸気バルブ105及び排気バルブ106が開駆動されるようになっている。
尚、本実施形態では、第1バンク1Lが奇数番号の気筒(第1気筒、第3気筒、第5気筒)からなり、第2バンク1Rが偶数番号の気筒(第2気筒、第4気筒、第6気筒)からなり、図1において、左から右側に向けて内燃機関1の排気ガスが流れることに対応して、両バンク1L,1Rにおいて図1の左側から右側に向けて気筒番号が大きくなるように設定してある。
また、各気筒の点火順は、第1気筒−第2気筒−第3気筒−第4気筒−第5気筒−第6気筒の順であるものとする。
前記第1バンク1Lの排気ポートには第1排気マニホールド2Lが接続され、前記第2バンク1Rの排気ポートには第2排気マニホールド2Rが接続される。
そして、前記第1排気マニホールド2Lの集合部には、第1排気ダクト3Lの一端が接続され、前記第2排気マニホールド2Rの集合部には、第2排気ダクト3Rの一端が接続され、前記第1排気ダクト3Lの他端と前記第2排気ダクト3Rの他端とが合流して、メイン排気ダクト4の一端に接続されている。
前記第1排気ダクト3Lには、第1マニホールド触媒5Lが介装され、前記第2排気ダクト3Rには、第2マニホールド触媒5Rが介装され、前記メイン排気ダクト4には、メイン触媒(床下触媒)6が介装されている。
前記第1マニホールド触媒5L,第2マニホールド触媒5R及びメイン触媒(床下触媒)6は、排気ガス中の有害成分(NOx,CO,HC)を酸化・還元する三元触媒であり、本実施形態における排気浄化装置(触媒コンバータ)である。
また、前記第1排気マニホールド2Lの集合部(又は前記第1排気マニホールド2Lの集合部から前記第1マニホールド触媒5Lまでの間の第1排気ダクト3L)に一端が接続され、前記第2排気マニホールド2Rの集合部(又は前記第2排気マニホールド2Rの集合部から前記第2マニホールド触媒5Rまでの間の第2排気ダクト3R)に他端が接続されるバイパス通路7が設けられている。
前記バイパス通路7は、一端側から途中で2つに分岐して第1バイパス通路7Lと第2バイパス通路7Rとを構成し、これらの2つのバイパス通路7L,7Rが合流して他端に至るように形成されている。
前記第1バイパス通路7Lには、第1バンク1L側から第2バンク1R側への排気ガスの流れを許容し、逆の第2バンク1R側から第1バンク1L側への排気ガスの流れを遮断する一方向弁(逆止弁)8Lが介装されている。
また、前記第2バイパス通路7Rには、第2バンク1R側から第1バンク1L側への排気ガスの流れを許容し、逆の第1バンク1L側から第2バンク1R側への排気ガスの流れを遮断する一方向弁(逆止弁)8Rが介装されている。
前記一方向弁(逆止弁)8L,8Rは、前後差圧がスプリングによる閉弁付勢力を超えて大きくなった場合に開弁する機械式の弁装置である。
前記一方向弁(逆止弁)8L,8Rを設けることで、燃焼排気ガスが休止気筒側に流れることを抑制できる。
また、第1,第2バイパス通路7L,7Rの第1バンク1L側の分岐・合流部には、第1バイパス通路7Lと第2バイパス通路7Rとの一方を開放し、他方を遮蔽するバイパス通路切替弁9が介装されている。
前記バイパス通路切替弁9は、電磁石などのアクチュエータによって動作し、例えば、通電オフ状態では、スプリングによる付勢力によって第2バイパス通路7Rを遮蔽し、第1バイパス通路7Lを開放する位置(図1に示す状態)を保持し、通電オン状態では、前記スプリングによる付勢力に抗するトルクが発生し、第2バイパス通路7Rを開放し、第1バイパス通路7Lを遮蔽する位置に弁体を駆動する。
但し、通電のオン・オフに対する弁体位置を上記の特性に限定するものではなく、逆の特性であっても良い。
更に、前記バイパス通路切替弁9が、電動モータをアクチュエータとして用いる弁装置であっても良い。
また、第1,第2バイパス通路7L,7Rの第2バンク1R側の分岐・合流部から、前記第2排気マニホールド2Rの集合部までの間のバイパス通路7には、バイパス通路7(第1,第2バイパス通路7L,7R)におけるガス流通量を制御する排気制御弁10が設けられている。
前記排気制御弁10は、弁体がスプリングによって例えば全閉位置に向け付勢されており、電磁石などのアクチュエータによって前記スプリングの付勢力に抗するトルクを発生させ、かつ、該トルクの大きさを、前記アクチュエータの操作量を変化させることで変更し、全閉位置から全開位置までの間で開度を連続的に変化させることができるようにしてある。
尚、前記排気制御弁10が、電動モータをアクチュエータとして用いる弁装置であっても良い。
更に、前記第1排気ダクト3Lの他端と前記第2排気ダクト3Rの他端とが合流して、メイン排気ダクト4の一端に接続される部分には、前記第1排気ダクト3Lを遮蔽する位置と、第2排気ダクト3Rを遮蔽する位置と、第1排気ダクト3Lと第2排気ダクト3Rとの双方を開放する位置との3位置に弁体を移動させる通路切替弁11が設けられる。
即ち、前記通路切替弁11が第1排気ダクト3Lを遮蔽すると、第2排気ダクト3Rとメイン排気ダクト4とが連通し、前記通路切替弁11が第2排気ダクト3Rを遮蔽すると、第1排気ダクト3Lとメイン排気ダクト4とが連通し、前記通路切替弁11が第1排気ダクト3L及び第2排気ダクト3Rを共に開放すると、第1排気ダクト3L及び第2排気ダクト3Rがメイン排気ダクト4に接続されることになる。
ここで、前記通路切替弁11は、例えば電磁石などのアクチュエータで動作し、前記3位置のいずれかに切り替えられるが、アクチュエータのオフ状態で、第1排気ダクト3L及び第2排気ダクト3Rを共に開放する位置に保持されるようにすることが好ましい。
尚、前記通路切替弁11が、電動モータをアクチュエータとして用いる弁装置であっても良い。
そして、前記通路切替弁11で第1排気ダクト3Lを遮蔽し、前記バイパス通路切替弁9によって第2バイパス通路7Rを遮蔽する一方で第1バイパス通路7Lを開放させ(図1に示す状態)、更に、前記排気制御弁10を開くと、第1バンク1Lの排気ガスは、第1マニホールド触媒5Lを通過する経路を介してメイン排気ダクト4に流入することができず、バイパス通路7(第1バイパス通路7L)を介して、第2排気マニホールド2Rの集合部に至り、第2バンク1Rの排気ガスと同様に、第2排気ダクト3R及び第2マニホールド触媒5Rを介してメイン排気ダクト4に流入することになる。
一方、前記通路切替弁11で第2排気ダクト3Rを遮蔽し、前記バイパス通路切替弁9によって第1バイパス通路7Lを遮蔽する一方で第2バイパス通路7Rを開放させ、更に、前記排気制御弁10を開くと、第2バンク1Rの排気ガスは、第2マニホールド触媒5Rを通過する経路を介してメイン排気ダクト4に流入することができず、バイパス通路7(第2バイパス通路7R)を介して、第1排気マニホールド2Lの集合部に至り、第1バンク1Lの排気ガスと同様に、第1排気ダクト3L及び第1マニホールド触媒5Lを介してメイン排気ダクト4に流入することになる。
更に、前記通路切替弁11で第1排気ダクト3L及び第2排気ダクト3Rを共に開放し、前記排気制御弁10を閉じた状態では、第1バンク1Lの排気ガスは、第1排気ダクト3L及び第1マニホールド触媒5Lを介してメイン排気ダクト4に流入し、第2バンク1Rの排気ガスは、第2排気ダクト3R及び第2マニホールド触媒5Rを介してメイン排気ダクト4に流入することになる。
前記バイパス通路切替弁9,排気制御弁10及び通路切替弁11は、マイクロコンピュータを内蔵する電子コントロールユニット(ECU)21によって制御される。
図2は、前記電子コントロールユニット(制御ユニット)21を含む内燃機関1の制御システムを示すブロック図である。
前記電子コントロールユニット21は、CPU22、ROM23、RAM24、バックアップRAM25、及び、I/Oインターフェイス26がバスライン27を介して互いに接続されるマイクロコンピュータを中心として構成され、更に、前記I/Oインターフェイス26に接続される駆動回路28及びA/D変換器29などの周辺回路が内蔵されている。
前記I/Oインターフェイス46の入力ポートには、内燃機関1のクランクシャフトの回転に応じて出力信号POSを発生するクランク角センサ31、スタータモータへの通電をスイッチングするスタータスイッチ32、内燃機関1が搭載される車両の走行速度(車速)VSPを検出する車速センサ33、更に、後述する吸気カムシャフト150の回転に応じてカム信号CAMを出力するカムセンサ40などが接続されている。
更に、前記I/Oインターフェイス46の入力ポートには、上記A/D変換器29を介して、内燃機関1の吸入空気流量QAを検出するエアフローセンサ41、内燃機関1の冷却水温度TWを検出する水温センサ42、内燃機関1の外気温度TAを検出する外気温センサ43、車両の運転者が操作するアクセルペダルの開度ACCを検出するアクセルセンサ44、後述する可変リフト機構112の制御量CSを検出する角度センサ47、前記マニホールド触媒5L,5Rの上流側の排気温度TEを検出する排温センサ49、前記マニホールド触媒5L,5Rの温度TCを検出する触媒温度センサ50などが、上記A/D変換器29を介して接続されている。
尚、排温センサ49と触媒温度センサ50とのいずれか一方だけを備える構成、或いは、排温センサ49及び触媒温度センサ50の双方を備えない構成とすることができる。
一方、前記I/Oインターフェイス26の出力ポートには、前記バイパス通路切替弁9,排気制御弁10及び通路切替弁11、更に、内燃機関1の吸気バルブ105のバルブリフト量及びバルブ作動角を可変とする可変リフト機構112、前記吸気バルブ105のバルブ作動角の中心位相を可変とする可変バルブタイミング機構113、各気筒の吸気ポートそれぞれに設けられる燃料噴射弁45が、駆動回路28を介して接続されており、また、各気筒に設けられる点火プラグにそれぞれ直付けされるパワートランジスタ内蔵のイグニッションコイルを備えた点火モジュール46が接続されている。
尚、前記可変リフト機構112及び可変バルブタイミング機構113は、各バンク1L,1Rそれぞれに備えられており、従って、可変リフト機構112のアクチュエータは、第1バンク1L用のものと、第2バンク1R用のものとが個別に設けられ、可変バルブタイミング機構113のアクチュエータも、第1バンク1L用のものと、第2バンク1R用のものとが個別に設けられる。
前記CPU22では、ROM23に記憶されている制御プログラムに従って、I/Oインターフェイス26を介して入力されるセンサ・スイッチ類からの検出信号等を処理し、RAM24に格納される各種データ、及び、バックアップRAM25に格納されている各種学習値データ,ROM23に記憶されている固定データ等に基づき、燃料噴射量、点火時期、目標バルブリフト量、目標中心位相等を演算し、燃料噴射制御、点火時期制御、吸気バルブ105の開特性の制御を行うと共に、後で詳細に説明するように、減筒運転と、前記バイパス通路切替弁9,排気制御弁10及び通路切替弁11の制御とを組み合わせた排気システム制御(触媒昇温制御)を行う。
図3は、吸気バルブ105のバルブリフト量及びバルブ作動角を連続的に可変とする可変リフト機構112の構造を示す斜視図である。
尚、前述のように、図3に示す可変リフト機構112が各バンク1L,1Rそれぞれに設けられている。
この図3において、吸気バルブ105の上方に、図外のクランクシャフトによって回転駆動される吸気カムシャフト150が気筒列方向に沿って回転可能に支持されている。
前記吸気カムシャフト150には、吸気バルブ105のバルブリフタ105aに当接して吸気バルブ105を開閉駆動する揺動カム151が相対回転可能に外嵌されている。
前記吸気カムシャフト150と揺動カム151との間には、吸気バルブ105のバルブ作動角及びバルブリフト量を連続的に変更するための可変リフト機構112が設けられている。
また、前記吸気カムシャフト150の一端部には、図外のクランクシャフトに対する前記吸気カムシャフト150の回転位相を変化させることにより、吸気バルブ105のバルブ作動角の中心位相を連続的に変更する可変バルブタイミング機構113が配設されている。
前記可変リフト機構112は、図3及び図4に示すように、吸気カムシャフト150に偏心して固定的に設けられる円形の駆動カム152と、この駆動カム152に相対回転可能に外嵌するリング状リンク153と、吸気カムシャフト150と略平行に気筒列方向へ延びる制御軸154と、この制御軸154に偏心して固定的に設けられた円形の制御カム155と、この制御カム155に相対回転可能に外嵌すると共に、一端がリング状リンク153の先端に連結されたロッカアーム156と、このロッカアーム156の他端と揺動カム151とに連結されたロッド状リンク157と、を有している。
前記制御軸154は、モータ158等のアクチュエータによりギヤ列159を介して所定の制御範囲内で回転駆動される。
上記の構成により、クランクシャフトに連動して吸気カムシャフト150が回転すると、駆動カム152を介してリング状リンク153がほぼ並進移動すると共に、ロッカアーム156が制御カム155の軸心周りに揺動し、ロッド状リンク157を介して揺動カム151が揺動して吸気バルブ105が開閉駆動される。
また、前記モータ158を駆動制御して制御軸154の回転角度を変化させることにより、ロッカアーム156の揺動中心となる制御カム155の軸心位置が変化して揺動カム151の姿勢が変化する。
これにより、吸気バルブ105のバルブ作動角の中心位相が略一定のままで、吸気バルブ105のバルブ作動角及びバルブリフト量が連続的に増減変化する。
尚、バルブ作動角及びバルブリフト量が連続的に変化すると同時、バルブ作動角の中心位相が変化するように構成した可変リフト機構112であってもよい。
前記電子コントロールユニット21には、前記制御軸154の回転角を検出する角度センサ47からの検出信号が入力され、目標のリフト量に対応する目標角度位置に前記制御軸154を回動させるべく、前記角度センサ47の検出結果に基づいて前記モータ158の通電制御デューティをフィードバック制御する。
尚、前記制御軸154を回転駆動するアクチュエータとして、モータ158(電動アクチュエータ)に代えて、油圧アクチュエータなどを用いることができる。
図5は、吸気バルブ105のバルブ作動角の中心位相を可変とする前記可変バルブタイミング機構113の構造を示す。
前記可変バルブタイミング機構113は、図外のクランクシャフトによりタイミングチェーンを介して回転駆動されるカムスプロケット51(タイミングスプロケット)と、前記吸気カムシャフト150の端部に固定されてカムスプロケット51内に回転自在に収容された回転部材53と、該回転部材53をカムスプロケット51に対して相対的に回転させる油圧回路54と、カムスプロケット51と回転部材53との相対回転位置を所定位置で選択的にロックするロック機構60とを備えている。
前記カムスプロケット51は、外周にタイミングチェーン(又はタイミングベルト)が噛合する歯部を有する回転部(図示省略)と、該回転部の前方に配置されて前記回転部材53を回転自在に収容するハウジング56と、該ハウジング56の前後開口を閉塞するフロントカバー,リアカバー(図示省略)とから構成される。
前記ハウジング56は、前後両端が開口形成された円筒状を呈し、内周面には、横断面台形状を呈し、それぞれハウジング56の軸方向に沿って設けられる4つの隔壁部63が90°間隔で突設されている。
前記回転部材53は、吸気カムシャフト150の前端部に固定されており、円環状の基部77の外周面に90°間隔で4つのベーン78a,78b,78c,78dが設けられている。
前記第1〜第4ベーン78a〜78dは、それぞれ断面が略逆台形状を呈し、各隔壁部63間の凹部に配置され、前記凹部を回転方向の前後に隔成し、ベーン78a〜78dの両側と各隔壁部63の両側面との間に、進角側油圧室82と遅角側油圧室83を構成する。
前記ロック機構60は、ロックピン84が、回転部材53の初期位置において係合孔(図示省略)に係入するようになっている。
前記油圧回路54は、進角側油圧室82に対して油圧を給排する第1油圧通路91と、遅角側油圧室83に対して油圧を給排する第2油圧通路92との2系統の油圧通路を有し、この両油圧通路91,92には、供給通路93とドレン通路94a,94bとがそれぞれ通路切り換え用の電磁切換弁95を介して接続されている。
前記供給通路93には、オイルパン96内の油を圧送する機関駆動のオイルポンプ97が設けられている一方、ドレン通路94a,94bの下流端がオイルパン96に連通している。
前記第1油圧通路91は、回転部材53の基部77内に略放射状に形成されて各進角側油圧室82に連通する4本の分岐路91dに接続され、第2油圧通路92は、各遅角側油圧室83に開口する4つの油孔92dに接続される。
前記電磁切換弁95は、内部のスプール弁体が各油圧通路91,92と供給通路93及びドレン通路94a,94bとを相対的に切り換え制御するようになっている。
前記電子コントロールユニット21は、前記電磁切換弁95を駆動する電磁アクチュエータ99に対する通電量を、ディザ信号が重畳されたデューティ制御信号(操作量)に基づいて制御する。
可変バルブタイミング機構113においては、電磁アクチュエータ99にデューティ比(オン時間割合)0%の制御信号(OFF信号)を出力すると、オイルポンプ97から圧送された作動油は、第2油圧通路92を通って遅角側油圧室83に供給されると共に、進角側油圧室82内の作動油が、第1油圧通路91を通って第1ドレン通路94aからオイルパン96内に排出されるようにしてある。
従って、可変バルブタイミング機構113においては、電磁アクチュエータ99にデューティ比0%の制御信号(OFF信号)を出力すると、遅角側油圧室83の内圧が高くなる一方で、進角側油圧室82の内圧が低くなり、回転部材53は、ベーン78a〜78bを介して最大遅角側に回転し、この結果、吸気バルブ105の開期間(バルブ作動角の中心位相)がピストン位置に対して相対的に遅角変化する。
即ち、可変バルブタイミング機構113の電磁アクチュエータ99への通電を遮断すると、吸気バルブ105のバルブ作動角の中心位相は遅角変化し、最終的には、最遅角位置で停止する。
また、可変バルブタイミング機構113において、電磁アクチュエータ99にデューティ比100%の制御信号(ON信号)を出力すると、作動油は、第1油圧通路91を通って進角側油圧室82内に供給されると共に、遅角側油圧室83内の作動油が第2油圧通路92及び第2ドレン通路94bを通ってオイルパン96に排出され、遅角側油圧室83が低圧になる。
このため、可変バルブタイミング機構113において、デューティ比100%の制御信号(ON信号)を出力すると、回転部材53は、ベーン78a〜78dを介して進角側へ最大に回転し、これによって、吸気バルブ105の開期間(バルブ作動角の中心位相)がピストン位置に対して相対的に進角変化する。
前記電子コントロールユニット21は、前記クランク角センサ31及びカムセンサ40からの信号に基づいて、クランクシャフトに対する吸気カムシャフト150の回転位相を検出し、該検出結果と目標の回転位相とに基づいて、前記電磁アクチュエータ99への通電をフィードバック制御する。
尚、吸気バルブ105のバルブ作動角・バルブリフト量を連続的に可変とするための可変リフト機構112、吸気バルブ105のバルブ作動角の中心位相を連続的に可変とする可変バルブタイミング機構113、即ち、吸気バルブ105の開特性を可変とする機構は、上記の図3〜5に示したものに限定されない。
例えば、バルブ作動角の中心位相を連続的に可変とする可変バルブタイミング機構としては、上記のベーン式の他、歯車を用いてクランクシャフトに対し前記吸気カムシャフト150を相対回転させる機構などを用いることができ、更に、油圧アクチュエータの他、モータや電磁ブレーキをアクチュエータとして用いる機構を採用できる。
また、吸気バルブ105として、電磁力でバルブを直接的に開閉駆動する電磁駆動弁を用いることができる。
ところで、前記電子コントロールユニット21は、両バンク1L,1Rの一方の運転を休止させ、他方の運転を継続させる減筒運転を行わせ、また、低温始動直後などでマニホールド触媒5L,5Rが活性する前であるときには、前記減筒運転制御と前記バイパス通路切替弁9,排気制御弁10及び通路切替弁11の制御とを行うことで、触媒昇温を促進させる機能を有している。
即ち、前記電子コントロールユニット21は、減筒運転制御手段としての機能を、その入出力・演算機能によって実現する。
ここで、前記減筒運転及び触媒昇温のための排気システムの制御を、図6のフローチャートに従って詳細に説明する。
図6のフローチャートに示すルーチンは、微小時間毎に割り込み実行されるようになっている。
まず、ステップS201では、マニホールド触媒5L,5Rそれぞれについて温度推定又は検出を行う。
前記マニホールド触媒5L,5Rの温度推定は、内燃機関1の運転条件や環境条件に応じて温度を算出するものであり、例えば、図7に示すように、吸入空気流量QA、外気温TA、機関回転速度NE、基本燃料噴射量TP、冷却水温度TWなどの条件を、触媒温度推定手段161に入力させ、前記各種条件に基づいて触媒温度推定手段161でマニホールド触媒5L,5Rの温度を算出させる。
前記吸入空気流量QAはエアフローセンサ41の検出値であり、外気温TAは外気温度センサ43の検出値であり、冷却水温度TWは水温センサ42の検出値であり、機関回転速度NEは、クランク角センサ31からの出力信号POSに基づいて算出され、基本燃料噴射量TPは、燃料噴射弁45の燃料噴射量の制御において吸入空気流量QAと機関回転速度NEと定数Kとから算出される値である。
前記各種条件に基づく触媒温度の算出においては、前記各種条件を変数とする関数を用いることができ、また、変換テーブル又はマップを用いることができ、更に、関数と変換テーブル又はマップとを組み合わせることもできる。
更に、マニホールド触媒5L,5Rの上流側で排気温度を検出する排温センサ49を備える場合には、図8に示すように、前記排気温度センサ49で検出される排気温度TE、外気温TA、マニホールド触媒5L,5Rの温度の前回推定値から、現時点でのマニホールド触媒5L,5Rの温度を算出させることができる。
尚、マニホールド触媒5L,5Rの温度推定方法を上記のものに限定するものではなく、始動時の水温TWや始動からの経過時間などを用いて推定させることができ、更に、既述した条件を適宜組み合わせてマニホールド触媒5L,5Rの温度を推定させることができる。
また、図9に示すように、マニホールド触媒5L,5Rの温度を検出する触媒温度センサ50L,50Rを備える場合には、該触媒温度センサ50L,50Rの検出結果をそのまま用いて触媒温度を判定できる。
ステップS201でマニホールド触媒5L,5Rの温度の推定又は検出を行うと、次のステップS202では、内燃機関1の始動後(スタータスイッチ32のオン→オフ)からの経過時間が所定時間を超えているか否かを判断する。
前記所定時間は、内燃機関1が始動されてから運転が安定するまでに要する時間として予め記憶されており、始動後の経過時間が所定時間を超えている場合には、機関1の運転が安定していて触媒昇温制御や減筒運転制御を開始させることが可能であると判断して、ステップS203以降へ進む。
一方、始動後の経過時間が所定時間以下である場合には、機関1の運転が不安定で減筒運転などを実行することで、内燃機関1が停止してしまうなどの可能性があるので、本ルーチンをそのまま終了させる。
ステップS203では、マニホールド触媒5L,5Rの温度の少なくとも一方が活性化温度未満(非活性状態)であるか否かを判断する。
前記活性化温度とは、マニホールド触媒5L,5Rが所期の転換性能を発揮する温度領域の下限温度であり、例えば、300℃程度である。
ここで、マニホールド触媒5L,5Rの温度が活性化温度未満である場合には、早期にマニホールド触媒5L,5Rの温度を活性化温度以上にして、マニホールド触媒5L,5Rにおいて排気中の有害成分を浄化できるようにすることで、排気エミッションを改善できる。
そのため、マニホールド触媒5L,5Rそれぞれの温度の少なくとも一方が活性化温度未満(非活性状態)である場合には、まず、ステップS204では、減筒運転を許可できる運転条件であるか否かを判断する。
前記減筒運転では、一方のバンクの運転を休止し、他方のバンクの運転を継続させ、片バンクによる運転のみでトルクを発生させるから、高出力要求時には、減筒運転を行わせることができず、例えばアクセル開度ACCが閾値以下であって、かつ、機関回転速度NEが閾値以下である場合、即ち、内燃機関1の低負荷・低回転領域(アイドル運転時、低速一定走行時)で減筒運転を許可する。
また、極低温時には、エンストが発生し易いので、低負荷・低回転領域であっても減筒運転を禁止することが好ましい。
ステップS204で、減筒運転を許可できる運転条件が成立していると判断されると、ステップS205へ進んで、マニホールド触媒5L,5Rの昇温を活性化させるための減筒運転を実行させる。
ステップS205以降での制御を概略的に述べると、一方バンクの運転を休止させる一方、他方のバンクの運転を、空燃比を理論空燃比よりもリッチにして継続させ、休止されるバンクを通過する空気を、運転継続されるバンク側のマニホールド触媒5L,5Rの上流側の排気通路に流入させ、運転気筒から排出された未燃燃料(HC)を、前記休止気筒を通過した空気によって排気通路内で燃焼させ、この燃焼熱でマニホールド触媒5L,5Rを昇温させるものである。
まず、ステップS205では、休止させるバンクにおける燃料噴射及び点火を停止させることで、一方バンクを休止させ、他方のバンクの運転を継続させる減筒運転に移行させる。
ここで、マニホールド触媒5L,5Rが共に活性化温度未満であれば、予め定めた一方バンクを休止させるバンクとし、マニホールド触媒5L,5Rの一方が活性化温度以上になっているものの、他方が活性化温度未満であれば、活性化温度に達していない側のバンクを休止させるバンクとする。
尚、マニホールド触媒5L,5Rが共に活性化温度未満である場合に減筒運転で休止させるバンクを、減筒運転が行われる毎に切り替えたり、減筒運転中に時間又は点火回数などで判定される周期毎に順次切り替えたりすることができる。
次のステップS206では、第1排気ダクト3Lと第2排気ダクト3Rとのうちの休止バンク側の排気ダクトを、前記通路切替弁11で遮蔽するように制御し、かつ、前記排気制御弁10を全閉に制御し、更に、第1バイパス通路7Lと第2バイパス通路7Rとのうち休止バンク側から運転継続バンク側への排気ガスの流れが許容される側のバイパス通路7R,7Lが開放され、運転継続バンク側から休止バンク側への排気ガスの流れが許容される側のバイパス通路7R,7Lが遮蔽されるように、バイパス通路切替弁9を制御する。
尚、ステップS206における前記排気制御弁10の全閉制御は、前回以前に後述するステップS213〜ステップS215での制御で、排気制御弁10が開状態に切り換えられている場合には無効であり、ステップS205〜ステップS215での処理においては、排気制御弁10の閉状態を初期状態として、必要に応じて開制御することを意味するものとする。
ステップS207では、前回も減筒運転状態であったか否かを判定する。
そして、前回まで両バンクを運転させていて、今回片バンクの休止に移行した場合は、ステップS209へ進み、運転継続させるバンクの各気筒の目標空燃比を、両バンクを共に運転させる場合と同様の理論空燃比とする一方、運転継続させるバンクの点火時期を、両バンクを共に運転させる場合よりも遅角させて排気温度の上昇を図る。
尚、両バンクを共に運転させている場合の目標空燃比が理論空燃比よりもリッチである場合、ステップS209では、前記目標リッチ空燃比をそのまま継続させる。
一方、前回も減筒運転状態であった場合には、ステップS208へ進み、運転継続させるバンクの各気筒の目標空燃比を、両バンクを共に運転させている場合の目標である理論空燃比よりもリッチに設定し、かつ、運転継続させるバンクの点火時期を、両バンクを共に運転させている場合よりも遅角させて排気温度の上昇を図る。
上記ステップS208の処理が、本実施形態における電子コントロールユニット21の空燃比制御手段としての機能を示す。
尚、両バンクを共に運転させている場合の目標空燃比が理論空燃比よりもリッチである場合、ステップS208では、そのままの目標リッチ空燃比を設定するか、又は、よりリッチに設定する。
また、運転継続させるバンクにおける目標リッチ空燃比は、マニホールド触媒5L,5Rの温度が低いほどよりリッチに設定し、また、失火しない範囲内でなるべくリッチに設定することが好ましい。
今回、非減筒運転から減筒運転に移行した場合には、休止バンクからの空気の供給が間に合わないので、運転継続させるバンクにおける空燃比を理論空燃比よりもリッチにし、運転継続されるバンクの各気筒から排出される未燃燃料(HC)を意図的に多くしても、排気通路内で燃焼させることができず、かえって未燃燃料(HC)の排出量を増大させることになってしまう。
そこで、非減筒運転から減筒運転に移行した初回においては、運転継続される気筒の点火時期を遅角させることで排気温度の上昇を図るが、空燃比については、非減筒運転時の値を保持させ、継続的に減筒運転がなされている場合に、運転継続させるバンクにおける空燃比を理論空燃比よりもリッチに設定して、未燃燃料(HC)の排出量を増大させる。
ステップS210では、運転継続させるバンクからの排気に途中で混入させる空気(2次空気)の量、即ち、休止バンクの各気筒のシリンダ吸入空気量であり、休止バンクの各気筒から排出させる空気量の目標を算出する。
前記2次空気量は、運転を継続させるバンクにおける目標リッチ空燃比から設定する。
図10は、同一空燃比で燃焼させたときに、2次空気量を変化させた場合の排気温度の変化を示すものであり、目標リッチ空燃比毎に排気温度が最大となる2次空気量が異なる。
そこで、ステップS210では、予め目標リッチ空燃比毎に排気温度が最大となる2次空気量を記憶させておき、そのときの目標リッチ空燃比に見合う2次空気量を検索する。
上記のようにして2次空気量を設定すれば、目標リッチ空燃比による燃焼によって運転継続バンクから排出される未燃燃料を、排気中で燃焼させるために必要な酸素量を確保しつつ、温度が低い2次空気が休止バンク側から過剰に供給されることで、排気温度が低下してしまうことを抑制でき、空燃比のリッチ化による排気温度の上昇効果を向上させることが可能となる。
次のステップS211では、休止バンク側の各気筒を通過する空気量(休止バンクの各気筒の吸入空気量)が、前記2次空気量となるように、休止バンク側に設けられている可変リフト機構112及び/又は可変バルブタイミング機構113を制御して、休止バンク側の各気筒の吸気バルブ105の開弁特性を制御する。
ここで、可変リフト機構112及び/又は可変バルブタイミング機構113(可変動弁機構)が、吸気量調整手段に相当し、2次空気量の目標に応じて可変リフト機構112及び/又は可変バルブタイミング機構113を制御する機能が、本実施形態における電子コントロールユニット21の吸気量制御手段としての機能を示す。
即ち、運転継続されるバンクの可変リフト機構112及び可変バルブタイミング機構113と、休止されるバンクの可変リフト機構112及び可変バルブタイミング機構113とは、それぞれにアクチュエータを備えた相互に独立の機構であって、吸気バルブ105の開弁特性をバンク毎に異なる特性に設定できる。
また、休止されるバンクの吸入空気量は、機関出力に影響しないので、休止バンクの可変リフト機構112及び/又は可変バルブタイミング機構113については、要求の2次空気量を得るために、運転継続バンクとは個別に目標を設定して制御する。
例えば、休止バンクの吸気バルブ105の閉時期IVCを変化させることで、2次空気量を制御でき、図11に示すように、閉時期IVCを下死点BDCから上死点TDCに向けて進角するほど、2次空気量(吸入空気量)を少なくでき、前記閉時期IVCの制御は、可変バルブタイミング機構113単独で、又は、可変リフト機構112と可変バルブタイミング機構113との組み合わせによって行える。
また、吸気バルブ105として電磁駆動弁を用いる場合も、閉時期IVCを下死点BDCから進角させることで、2次空気量(吸入空気量)を制御できる。
更に、休止バンクの可変リフト機構112及び可変バルブタイミング機構113を、運転継続バンクと同じ目標に従って制御する一方(休止バンクの吸気バルブ105の開弁特性を運転継続バンクの開弁特性と同じに制御する一方)、排気制御弁10を開制御するときの開度(開口面積)を調整することで、2次空気量を調整することも可能であり、更に、吸気バルブ105の開弁特性の調整と、排気制御弁10の開度(開口面積)の調整との組み合わせによって、要求の2次空気量が得られるようにすることができる。
上記の排気制御弁10を開制御するときの開度(開口面積)を調整する処理が、本実施形態における電子コントロールユニット21の開度制御手段としての機能を示す。
また、各バンクそれぞれに独立のスロットルバルブ(吸気絞り弁)を備える場合には、休止バンク側のスロットルバルブの開度を、目標2次空気量に応じて制御させることができる。
ステップS212では、排気制御弁10の開弁タイミングになっているか否かを判断する。
尚、ステップS212〜215の処理が、本実施形態における電子コントロールユニット21の排気制御手段としての機能を示す。
前記排気制御弁10の開弁タイミングは、運転継続バンクの気筒の排気バルブ106の開時期EVOを基準に設定され、例えば、運転継続バンクの気筒の排気バルブ106の開時期EVOと同じ時期に設定することができる。
また、より好ましくは、運転継続バンクの排気バルブ106の開時期EVOから、排気ガスが、運転継続バンク側の排気通路に対するバイパス通路7の接続部(排気合流部12L,12R)に到達するタイミングと、排気制御弁10を開くことで2次空気(休止バンクの通過空気)が前記バイパス通路7を通って前記排気合流部12L,12Rに到達するタイミングとが略一致するように、前記排気制御弁10の開弁タイミングを設定する。
即ち、排気制御弁10の開弁タイミングを、運転継続バンクの排気バルブ106の開時期EVOからずらす場合には、前記排気制御弁10から前記排気合流部12L,12Rまでの2次空気の輸送時間と、運転継続バンクの気筒の排気バルブ106から前記排気合流部12L,12Rまでの排気ガスの輸送時間とのずれに基づいて、運転継続バンクの排気バルブ106の開時期EVOに対する排気制御弁10の開弁タイミングの時間差を決定する。
そして、排気制御弁10の開弁によって供給開始された2次空気が、前記バイパス通路7の下流端の排気合流部12L,12Rに到達するタイミングと、運転継続バンクの気筒での排気バルブ106の開弁動作に伴って排気ガスが前記バイパス通路7の下流端の排気合流部12L,12Rに達するタイミングとを略合わせるようにする。
これにより、前記バイパス通路7の下流端の排気合流部12L,12Rを、運転継続バンク側からの排気ガスが通過するようになってから遅れて、2次空気の供給が開始されたり、逆に、前記排気合流部12L,12Rを運転継続バンク側からの排気ガスが通過するようになる前から、前記排気合流部12L,12Rに対する2次空気の供給が開始されたりすることが抑止されるようにする。
ステップS212において、排気制御弁10の開弁タイミングであると判断されると、ステップS213へ進み、排気制御弁10をそれまでの全閉状態から開弁させる。
この排気制御弁10の開弁動作において、要求の2次空気量に応じて開度を可変に設定させることができる。
一方、排気制御弁10の開弁タイミングでなければ、ステップS213を迂回してステップS214へ進む。
ステップS214では、排気制御弁10の閉弁タイミングになっているか否かを判断し、排気制御弁10の閉弁タイミングになると、ステップS215へ進んで、排気制御弁10を全閉に閉じ、再度、ステップS213で開制御されるまで、全閉状態を保持するようにする。
一方、排気制御弁10の閉弁タイミングになっていない場合には、ステップS215を迂回して本ルーチンを終了させ、前回まで開状態であった場合にはそのまま開状態を維持し、前回まで閉状態であった場合にはそのまま閉状態を維持させる。
前記排気制御弁10の閉弁タイミングは、運転継続バンクの気筒の排気バルブ106の閉時期EVCと同じにすることができる。
また、運転継続バンクの気筒の排気バルブ106の閉時期EVCから前記排気合流部12L,12Rにおける排気ガスの通過が略無くなるタイミングに対して、排気制御弁10を閉じることで、2次空気(休止バンクの通過空気)が、前記排気合流部12L,12Rに供給されなくなるタイミングが略一致するように、前記排気制御弁10の閉弁タイミングを設定する。
即ち、開弁タイミングの設定と同様に、前記排気制御弁10から前記排気合流部12L,12Rまでの2次空気の輸送時間と、運転継続バンクの気筒の排気バルブ106から前記排気合流部12L,12Rまでの排気ガスの輸送時間とのずれに基づいて、前記排気制御弁10の閉弁タイミングと、運転継続バンクの気筒の排気バルブ106の閉時期EVCとのずれ角度を決定させるようにする。
例えば、運転継続バンクの気筒の排気バルブ106の開時期EVOに対して、排気制御弁10の開弁タイミングをより早いタイミングとする場合には、略同じ角度だけ、運転継続バンクの気筒の排気バルブ106の閉時期EVCに対して、排気制御弁10の閉弁タイミングを早めるようにする。
尚、排気バルブ106の開期間のうちの排気ガス量が閾値を超える期間を基準とし、該排気ガス量が閾値を超える期間の開始位置に基づいて排気制御弁10の開弁タイミングを設定し、排気ガス量が閾値を超える期間の終了位置に基づいて排気制御弁10の閉弁タイミングを設定することができ、排気バルブ106の開期間の角度よりも排気制御弁10の開期間の角度が短くても良い。
前記排気制御弁10を備えない場合、若しくは、減筒運転中に排気制御弁10を開状態に保持する場合には、前記排気合流部12L,12Rに休止バンク側からの2次空気が到達するタイミングは、休止バンクの排気バルブ106の開時期EVOによって決定されることになり、前記排気合流部12L,12Rに対する休止バンク側からの2次空気の供給が途絶えるタイミングは、休止バンクの排気バルブ106の閉時期EVCによって決定されることになる。
この場合、前記排気合流部12L,12Rを運転継続バンクの排気ガスが流れる期間と、前記排気合流部12L,12Rに2次空気が供給される期間とがずれ、前記排気合流部12L,12Rを運転継続バンクの排気ガスが殆ど流れていないのに2次空気が過剰に供給され、温度の低い2次空気が燃焼に供されることなくそのまま触媒に流入する期間と、前記排気合流部12L,12Rを運転継続バンクの排気ガスが流れているのに2次空気の供給が不十分で、運転継続バンクの排気ガスに含まれる未燃燃料を充分に燃焼させることができない期間とを生じさせることになってしまう。
そこで、前記排気合流部12L,12Rを運転継続バンクの排気ガスが流れる期間と、前記排気合流部12L,12Rに2次空気が供給される期間とが略重なり、運転継続バンクの排気ガスに対して2次空気が過不足なく混合させるように、前記排気合流部12L,12Rに2次空気を供給する期間(供給開始タイミング及び供給停止タイミング)を、前記排気制御弁10を、運転継続バンクの排気バルブ106の開閉時期に応じて周期的に開閉することで制御する。
従って、本実施形態によると、休止バンクからの温度の低い2次空気が、未燃燃料の燃焼に供されることなくそのまま触媒に流入することを抑制でき、また、運転継続バンクの排気ガスに含まれる未燃燃料を休止バンクからの2次空気によって効率良く燃焼させて、排気温度の上昇を図ることができる。
そして、運転継続バンクの排気温度を上昇させることができれば、運転継続バンクのマニホールド触媒5を早期に活性温度にまで昇温させて活性化でき、排気エミッションの低減を図ることができる。
また、本実施形態では、休止させるバンクと運転継続させるバンクとを入れ替える、換言すれば、2次空気を供給する側のバンクと、目標リッチ空燃比で燃焼させる側のバンクとを入れ替えることができるから、両バンク1L,1Rのマニホールド触媒5L,5Rそれぞれを、減筒運転によって早期に活性化させることができ、各バンク1L,1Rの排気ガスを、それぞれのマニホールド触媒5L,5Rで浄化できる状態に速やかに移行させることができる。
図12は、ステップS212〜ステップS215による排気制御弁10の開閉制御のタイミングと、各気筒の行程との相関を示すタイムチャートであり、本実施形態の6気筒機関では、点火順が前述のように、第1気筒−第2気筒−第3気筒−第4気筒−第5気筒−第6気筒の順であり、かつ、気筒間における行程位相差がクランク角で120degに設定され、第1気筒の圧縮TDCの120deg後に#2気筒の圧縮TDCになる。
更に、第1気筒,第3気筒,第5気筒が第1バンク1Lを構成し、第2気筒,第4気筒,第6気筒が第2バンク1Rを構成するから、第1バンク1Lを休止バンクとする場合には、第1気筒,第3気筒,第5気筒の排気行程で空気が排出されることになり、第2気筒,第4気筒,第6気筒の排気行程で燃焼排気が排出されることになる。
しかし、例えば、#4気筒の排気行程は、第3気筒の排気行程と第5気筒の排気行程とに跨っており、#4気筒の排気行程の途中で休止バンクの気筒のいずれからも空気が排出されない期間が生じ、この期間で、#4気筒の排気行程で排出される未燃燃料を排気通路内で良好に燃焼させることができなくなる可能性がある。
逆に、第5気筒の排気行程は、第4気筒の排気行程と第6気筒の排気行程とに跨っており、#5気筒の排気行程の途中で運転継続バンクのいずれからも燃焼排気が排出されない期間が生じ、この期間では、第5気筒から排出される空気が燃焼に供されることなく、そのままマニホールド触媒5に流入してしまう可能性がある。
そこで、本実施形態では、休止バンクの気筒を通過した空気を、運転継続バンクの排気ダクトに流入させるタイミングを排気制御弁10で制御し、運転継続バンクの燃焼排気が排気ダクトを流れる期間(排気行程)に合わせて、休止バンクの気筒を通過した空気を前記運転継続バンクの排気ダクトに流入させるようにした。
これにより、運転継続バンクの燃焼排気が排気ダクトを流れているのに2次空気が供給されない状態、及び、2次空気が運転継続バンクの排気ダクトに供給されているのに、燃焼させるべき未燃燃料が存在しない状態が発生することを抑制でき、温度が低い2次空気がマニホールド触媒5に流入してしまうこと、未燃燃料を充分に燃焼させることができなくなることを抑制できる。
前記ステップS204で、現時点の運転条件が、減筒運転を許可できる運転条件ではないと判断された場合には、ステップS216へ進み、前回まで減筒運転が行われていたか否かを判定する。
ステップS216で前回まで減筒運転が行われていたと判断した場合には、今回から休止バンクの各気筒の運転(燃料噴射・点火)を再開させるが、休止バンク側の排気ガス(2次空気)を流していたバイパス通路7には空気(酸素)が残っていて、これを利用して未燃燃料を排気通路内で燃焼させることが可能である。
そこで、ステップS216で前回まで減筒運転が行われていたと判断した場合には、ステップS217へ進み、前回まで減筒運転における運転継続バンクにおける目標空燃比を引き続き理論空燃比よりもリッチに設定し、かつ、点火時期を遅角補正する。
尚、前記減筒運転から両バンク運転に移行した直後における目標空燃比のリッチ化の継続は、目標リッチ空燃比で燃焼させた燃焼回数に基づいてその終期を判断させることができる。
次のステップS218では、前回まで減筒運転における休止バンクで燃料噴射及び点火を再開させて運転を再開させる。
一方、前回も減筒運転が行われていないと、ステップS216で判断された場合には、ステップS219へ進み、両バンク1L,1R(全気筒)の燃料噴射量(目標空燃比)及び点火時期を通常値、即ち、全気筒運転時の値に戻す。
上記のようにして、両バンク1L,1R(全気筒)での燃料噴射・点火を設定すると、ステップS220では、第1排気ダクト3Lと第2排気ダクト3Rとのうち、減筒運転(片バンク休止)の許可条件が成立すれば休止される側の排気ダクトを、前記通路切替弁11で遮蔽するように制御し、かつ、前記排気制御弁10を全開に制御し、更に、第1バイパス通路7Lと第2バイパス通路7Rとのうち休止バンク側から運転継続バンク側への排気ガスの流れが許容される側のバイパス通路7R,7Lが開放され、運転継続バンク側から休止バンク側への排気ガスの流れが許容される側のバイパス通路7R,7Lが遮蔽されるように、バイパス通路切替弁9を制御する。
次のステップS221では、両バンク1L,1R(全気筒)の吸気バルブ105の開弁特性(可変リフト機構112及び可変バルブタイミング機構113の目標)を、各バンクに共通の通常値、即ち、全気筒運転において機関運転状態に基づいて設定される目標値に設定する。換言すれば、休止バンクの通過空気量(2次空気量)を調整するための可変リフト機構112及び可変バルブタイミング機構113の制御をキャンセルする。
従って、マニホールド触媒5L,5Rの温度が活性化温度未満であって、本来であれば、減筒運転(一方バンクの休止による他方バンクの排気系への2次空気の供給)を行わせることが要求される場合であるものの、減筒運転を行わせることができない場合には、減筒運転(片バンク休止)の許可条件が成立すれば休止される側の燃焼排気ガスを、バイパス通路7を介して、減筒運転(片バンク休止)の許可条件成立時に運転継続されるバンク側の排気通路に流すことで、前記運転継続されることになる一方のバンクのマニホールド触媒5に両方のバンク1L,1Rの燃焼排気を流すようにする。
これにより、両バンク1L,1Rの排気ガスの熱エネルギーを、一方のマニホールド触媒5に集中的に与えて、一方のマニホールド触媒5の昇温(活性化)を早めることができ、減筒運転を行わせることができない場合でも、マニホールド触媒5の昇温を図ることができる。
また、減筒運転を行っていた状態から減筒運転を中止させる場合には、減筒運転でバイパス通路7に溜まった空気が排出されてから、運転再開される側のバンクからの燃焼排気がバイパス通路7を介して合流部12に到達することになる。
従って、休止バンクの運転再開直後は、運転が継続される側のバンクの目標空燃比を引き続き理論空燃比よりもリッチにして排気ガス中の未燃燃料の量を意図的に増やし、バイパス通路7に残っている空気を利用して、未燃燃料を燃焼させるようにする。
これによって、バイパス通路7に残っている温度の低い空気で排気温度が低下することを抑制し、かつ、未燃燃料の燃焼による排気温度の上昇を図り、減筒運転を中止させた後も、効率良くマニホールド触媒5が昇温されるようにする。
一方、マニホールド触媒5L,5Rの双方が活性化温度に達すると、ステップS203からステップS222へ進む。
ステップS222では、ステップS204と同様に、減筒運転を許可できる運転条件であるか否かを判断する。
ステップS222で減筒運転を許可できる運転条件であると判断された場合には、既に、マニホールド触媒5L,5Rの双方が活性化温度に達しているので、燃費性能の向上を目的として減筒運転を行わせるべく、ステップS223へ進む。
ステップS223では、両バンク1L,1Rのうち、休止させるバンクに含まれる気筒の燃料噴射及び点火を中止させ、運転を中止させる。
更に、ステップS223では、休止バンクに備えられている可変リフト機構112における目標バルブリフト量を零に設定する。
本実施形態の可変リフト機構112におけるバルブリフト量の可変範囲の最小値が、零に設定されており、ステップS223では、休止バンク側の吸気バルブ105が吸気行程になっても全閉を保持するように、可変リフト機構112を制御する。
上記のように、休止バンク側の吸気バルブ105のバルブリフト量を零に設定すれば、休止バンクの気筒の吸気行程で、温度の低い新気をシリンダ内に吸引して排出することが抑制され、休止バンク側のマニホールド触媒5の温度が低下することを防止できる。
また、吸気行程で吸気バルブ105が開かないとシリンダ内の負圧を発達させることになるが、前記負圧が圧縮行程においてピストンを上昇させる方向に働き、ポンピングロスを低減できる。
尚、排気バルブ106にも、可変リフト機構112を備える場合には、吸気バルブ105と共に排気バルブ106のバルブリフト量を零に設定して、ポンピングロスの低減を図ることができる。
また、ポンピングロスの低減を優先させる場合には、休止バンク側の吸気バルブ105(又は吸気バルブ105及び排気バルブ106)のバルブリフト量を、最大に設定することができる。
但し、ポンピングロスを低減させるためのバルブリフト量は、最大に限らず、ポンピングロス低減効果を発揮できる程度のリフト量に設定しても良い。
更に、バンク毎にスロットルバルブを備える場合には、休止バンク側のスロットルバルブを全閉にすることによっても、休止バンクがシリンダ内に温度の低い新気を吸引して排出することを抑制できる。
次のステップS224では、通路切替弁11を、第1排気ダクト3Lと第2排気ダクト3Rとの双方がメイン排気ダクト4に連通するように(第1排気ダクト3Lと第2排気ダクト3Rとの双方が開放されるように)制御し、かつ、排気制御弁10を全閉状態に制御する。
即ち、マニホールド触媒5L,5Rの双方が活性化温度に達した後の減筒運転においては、休止バンクを通過する空気を、バイパス通路7を介して運転継続されるバンクの排気系に供給する制御は行わない。また、運転継続バンクの排気温度を上昇させる必要がないので、目標空燃比のリッチ化及び点火時期の遅角補正は停止させる。
尚、ステップS224において、排気制御弁10でバイパス通路7を遮蔽するので、バイパス通路切替弁9は、第1バイパス通路7Lと第2バイパス通路7Rとのいずれを遮蔽する状態であっても良い。
一方、ステップS222で、減筒運転を許可できる運転条件ではないと判断された場合には、ステップS225へ進み、ステップS224と同様に、通路切替弁11を、第1排気ダクト3Lと第2排気ダクト3Rとの双方がメイン排気ダクト4に連通するように(第1排気ダクト3Lと第2排気ダクト3Rとの双方が開放されるように)制御し、かつ、排気制御弁10を全閉状態に制御する。
更に、次のステップS226では、両バンク1L,1R(全気筒)の燃料噴射・点火を、共通の燃料噴射量・点火時期に基づいて制御し、また、両バンク1L,1R(全気筒)の吸気バルブ105の開特性(可変リフト機構112及び可変バルブタイミング機構113の目標)を、各バンクに共通の通常値、即ち、全気筒運転において機関運転状態に基づいて設定される目標値に設定する。
図13は、内燃機関1の始動からの減筒運転、通路切替弁11、触媒温度、空燃比A/F、点火時期ADV、エンジン回転の変化を示すタイムチャートであり、減筒運転の許可条件が継続して成立している場合を示す。
まず、内燃機関1の始動直後の所定時間tsは減筒運転が行われず、前記所定時間ts経過後に減筒運転が開始され、減筒運転が開始されると、休止バンクの排気(2次空気)を運転継続されるバンク側の排気ダクトに供給するために、通路切替弁11が休止バンク側の排気ダクトを閉塞するように閉制御され、更に、運転継続バンクの目標空燃比A/Fがリッチ化され、かつ、運転継続バンクの点火時期ADVが遅角補正される。
上記減筒運転中は、排気制御弁10を運転継続バンクの排気バルブ106の開閉に応じて(同期して)周期的に開閉することで、運転継続されるバンクの排気と休止バンクからの2次空気が、前記排気合流部12で同期して合流するようにする。
そして、運転継続されるバンクの排気に含まれる未燃燃料が、休止バンクからの2次空気によって燃焼することで、排気温度が上昇し、マニホールド触媒5L,5Rの昇温が促進される。
マニホールド触媒5L,5Rが活性化温度に達すると、運転継続バンクでの空燃比A/Fのリッチ化及び点火時期ADVの遅角補正が不要になるので、空燃比A/Fのリッチ化及び点火時期ADVの遅角補正がキャンセルされ、また、休止バンクの排気を運転継続バンク側に供給する必要がなくなるので、通路切替弁11は開制御され、この状態で減筒運転が継続される。
図14は、第2実施形態における排気システムを示す図であり、第2実施形態では、休止バンクを第1バンク1Lに固定することで、バイパス通路7及びマニホールド触媒5の構成が簡略化されている。
図14に示す内燃機関1は、第1実施形態と同様に、第1バンク(第1気筒グループ)1L,第2バンク(第2気筒グループ)1Rを備えるV型6気筒機関であり、両バンク1L,1Rは、それぞれ3つ気筒から構成され、各気筒には、吸気ポートを開閉する2つの吸気バルブ105及び排気ポートを開閉する2つの排気バルブ106が設けられている。
前記第1バンク1Lの排気ポートには第1排気マニホールド2Lが接続され、前記第2バンク1Rの排気ポートには第2排気マニホールド2Rが接続される。
そして、前記第1排気マニホールド2Lの集合部には、第1排気ダクト3Lの一端が接続され、前記第2排気マニホールド2Rの集合部には、第2排気ダクト3Rの一端が接続され、前記第1排気ダクト3Lの他端と前記第2排気ダクト3Rの他端とが合流して、メイン排気ダクト4の一端に接続されている。
ここで、減筒運転時に休止される第1バンク1Lの第1排気ダクト3Lには、触媒コンバータが介装されないが、減筒運転時に運転が継続される第2バンク1Rの第2排気ダクト3Rには、マニホールド触媒5が介装され、前記メイン排気ダクト4には、メイン触媒(床下触媒)6が介装されている。
前記マニホールド触媒5及びメイン触媒(床下触媒)6は、排気ガス中の有害成分(NOx,CO,HC)を酸化・還元する三元触媒であり、本実施形態における排気浄化装置である。
また、前記第1排気ダクト3Lの途中に一端が接続され、前記第2排気マニホールド2Rの集合部(又は前記第2排気マニホールド2Rの集合部から前記マニホールド触媒5までの間の第2排気ダクト3R)に他端が接続されるバイパス通路7が設けられている。
前記バイパス通路7には、第1バンク1L側から第2バンク1R側への排気ガスの流れを許容し、逆の第2バンク1R側から第1バンク1L側への排気ガスの流れを阻止する一方向弁(逆止弁)8が介装されている。
前記一方向弁(逆止弁)8は、前後差圧がスプリングによる閉弁付勢力を超えて大きくなった場合に開弁する機械式の弁装置である。
また、第1排気ダクト3Lの前記バイパス通路7が接続される部分よりも下流側に、第1排気ダクト3Lを開閉する通路切替弁11が介装されている。
前記通路切替弁11は、電磁石などのアクチュエータによって動作し、例えば、通電オフ状態では、スプリングによる付勢力によって第1排気ダクト3Lを開放する位置を保持し、通電オン状態では、前記スプリングによる付勢力に抗するトルクが発生し、第1バイパス通路7Lを遮蔽する。
尚、通路切替弁11が、電動モータをアクチュエータとして用いる弁装置であっても良い。
また、一方向弁(逆止弁)8が介装される部分よりも下流側(第2排気ダクト3Rに近い側)のバイパス通路7には、バイパス通路7におけるガス流通量を制御する排気制御弁10が設けられている。
前記排気制御弁10は、弁体がスプリングによって全閉位置に向け付勢されており、電磁石などのアクチュエータによって前記スプリングの付勢力に抗するトルクを発生させ、かつ、該トルクの大きさを、前記アクチュエータの操作量を変化させることで変更し、全閉位置から全開位置までの間で開度を連続的に変化させることができるようにしてある。
尚、排気制御弁10が、電動モータをアクチュエータとして用いる弁装置であっても良い。
前記通路切替弁11を閉弁制御することで第1排気ダクト3Lを遮蔽し、また、前記排気制御弁10を開制御すると、第1バンク1Lの排気ガスは、第1排気ダクト3Lを通ってメイン排気ダクト4に流入することができずに、バイパス通路7を介して第2排気マニホールド2Rの集合部(マニホールド触媒5上流側の第2排気ダクト3R)に流入することになる。
一方、前記通路切替弁11を開弁制御して第1排気ダクト3Lを開放し、前記排気制御弁10を全閉に制御すると、第1バンク1Lの排気ガスは、バイパス通路7を通過することができず、第1排気ダクト3Lを通ってメイン排気ダクト4に流入するようになる。
前記排気制御弁10及び通路切替弁11は、マイクロコンピュータを内蔵する電子コントロールユニット21によって制御され、前記電子コントロールユニット21の構成は、バイパス通路切替弁9の制御系を備えない点を除き、前述の図2に示した通りである。
そして、減筒運転及び触媒昇温のための排気システムの制御は、図15のフローチャートに示すルーチンに従って行われる。
図15のフローチャートにおいて、マニホールド触媒5の温度が活性化温度に達するまで間における排気制御を示すステップS301〜ステップS315の処理は、前記図6のフローチャートにおけるステップS201〜ステップS215の処理に対して、休止バンクが固定され、また、休止バンクが固定されることで、バイパス通路の選択切り替えがない点のみが異なる。
従って、以下のステップS301〜ステップS315の処理の説明において、処理の詳細はステップS201〜ステップS215と略同等であり、詳細な説明は省略して概略的に説明する。
ステップS301では、第2バンク1Rの第2排気ダクト3Rに介装されるマニホールド触媒5の温度を推定又は検出し、ステップS302では、機関1の始動後からの経過時間が所定時間に達しているか否かを判断し、前記経過時間が所定時間に達していれば、ステップS303へ進む。
ステップS303では、マニホールド触媒5の温度が活性化温度に達しているか否か(活性化しているか否か)を判断する。
そして、活性化温度に達していない(活性化していない)場合には、ステップS304へ進み、減筒運転を許可できる運転条件であるか否かを判断する。
ステップS304で、減筒運転を許可できる運転条件であると判断されると、ステップS305へ進み、第1バンク1Lの各気筒における燃料噴射及び点火を中止させ、第1バンク1Lの各気筒の運転を休止させる。
次のステップS306では、通路切替弁11を閉じることで、第1バンク1Lの各気筒の排気ガスがバイパス通路7に流れるようにし、また、排気制御弁10を閉じることで、第1バンク1Lの各気筒の排気ガス(2次空気)を、バイパス通路7を介して第2バンク1Rの排気系に供給するタイミングまで待機させるようにする。
尚、ステップS206で説明したように、ステップS306での前記排気制御弁10の全閉制御は、前回以前に後述するステップS313〜ステップS315での制御で、排気制御弁10が開状態に切り換えられている場合には無効であり、ステップS305〜ステップS315での処理においては、排気制御弁10の閉状態を初期状態として、必要に応じて開制御することを意味するものとする。
ステップS307では、前回も第1バンク1Lを休止させる減筒運転を行っていたか否かを判断し、前回は両バンク1L,1Rを運転させていて、今回第1バンク1Lを休止させる減筒運転に移行した場合には、ステップS309へ進む。
ステップS309では、直ぐに2次空気を第2バンク1Rの排気通路に供給できる状態にないので、2次空気が供給される条件で未燃燃料を燃やすための空燃比のリッチ化は行わず、運転継続させる第2バンク1Lの目標空燃比を理論空燃比に設定する一方、運転継続させる第2バンク1Lの点火時期を遅角させて排気温度の上昇を図る。
一方、ステップS307で前回も第1バンク1Lを休止させる減筒運転を行っていたと判断された場合には、第1バンク1Lを通過する空気を、未燃燃料を燃やすため2次空気として利用できる状態であるため、ステップS308へ進み、運転継続させる第2バンク1Lの目標空燃比を理論空燃比よりもリッチにして排気ガス中の未燃燃料を意図的に増やす一方、運転継続させる第2バンク1Lの点火時期を遅角させて排気温度の上昇を図る。
ステップS310では、第2バンク1Rにおける目標リッチ空燃比に応じて、第1バンク1Lの各気筒から排出させる2次空気量を設定する。
ステップS311では、休止バンクである第1バンク1Lの各気筒を通過する空気量(第1バンク1Lの各気筒の吸入空気量)が、前記2次空気量となるように、第1バンク1L側に設けられている可変リフト機構112及び/又は可変バルブタイミング機構113を制御して、第1バンク1Lの各気筒の吸気バルブ105のバルブリフト量・バルブ作動角・バルブ作動角の中心位相を制御する。
ステップS312では、運転継続バンクである第2バンク1Rの排気バルブ106の開時期EVOを基準に設定される、排気制御弁10の開弁タイミングになっているか否かを判断する。
そして、開弁タイミングであれば、ステップS313へ進んで排気制御弁10を開き、それまで排気制御弁10の上流側のバイパス通路7に溜められていた空気(2次空気)を、第2排気マニホールド2Rの集合部(マニホールド触媒5よりも上流側の第2排気ダクト3R)に供給する。
尚、前記排気制御弁10の開度を制御することで、2次空気量を調整することができ、2次空気量の調整は、第1バンク1Lの吸気バルブ105の開特性制御と、排気制御弁10の開度制御との少なくとも一方で行わせることができ、更に、バンク毎にスロットルバルブを備える場合には、第1バンク1Lのスロットルバルブを制御することで、2次空気量を調整することができる。
一方、ステップS314では、第2バンク1Rの気筒の排気バルブ106の閉時期EVCを基準に設定される、排気制御弁10の閉弁タイミングになっているか否かを判断し、排気制御弁10の閉弁タイミングになると、ステップS315へ進んで排気制御弁10を閉じ、再度ステップS313で開制御されるまで、全閉状態を保持するようにする。
即ち、排気制御弁10を、第2バンク1Rの排気バルブ106の開時期EVOに合わせて開弁し、第2バンク1Rの排気バルブ106の閉時期EVCに合わせて閉弁し、第2バンク1Rから排気ガスが排気合流部12Rを通過する期間と、排気制御弁10から2次空気が排気合流部12Rに供給される期間とが略重なるようにし、第2バンク1Rから排気ガスと第1バンク1Lからの2次空気とが良好に混合されるようにする。
これにより、第1実施形態と同様に、休止バンクである第1バンク1Lからの温度の低い2次空気が、未燃燃料の燃焼に供されることなくそのままマニホールド触媒5に流入することを抑制でき、かつ、運転継続バンクである第2バンク1Rの排気ガスに含まれる未燃燃料を、休止バンクである第1バンク1Lを通過して供給される2次空気によって効率良く燃焼させて、排気温度の上昇を図ることができ、マニホールド触媒5を速やかに活性化温度にまで昇温させ、排気エミッションを低減できる。
一方、ステップS304で、減筒運転を許可できる運転条ではないと判断されると、ステップS316〜ステップS321の処理を行うが、ここでの処理は、第1実施形態におけるステップS216〜ステップS221の処理と略同様である。
まず、ステップS316では、前回まで減筒運転が行われていたか否かを判定する。
そして、前回まで減筒運転が行われていたと判断した場合には、今回から第1バンク1Lの各気筒の運転(燃料噴射・点火)を再開させるが、バイパス通路7には空気(酸素)が残っていて、これを利用して未燃燃料を排気通路内で燃焼させることが可能である。
そこで、ステップS316で前回まで減筒運転が行われていたと判断した場合には、ステップS317へ進み、第2バンク1Rにおける目標空燃比を引き続き理論空燃比よりもリッチに設定し、かつ、点火時期を遅角補正する。
次のステップS318では、第1バンク1Lにおける燃料噴射及び点火を再開させて運転を再開させる。ここでは、第1バンク1Lの各気筒における目標空燃比及び点火時期を通常値、即ち、全気筒運転時の値とする。
一方、前回も減筒運転が行われていないと、ステップS316で判断された場合には、ステップS319へ進み、両バンク1L,1R(全気筒)の燃料噴射量(目標空燃比)及び点火時期を通常値、即ち、全気筒運転時の値に戻す。
ステップS320では、前記通路切替弁11を閉じ、かつ、前記排気制御弁10を全開に制御することで、運転再開後の第1バンク1Lの排気ガスが、前記バイパス通路7を介して第2排気マニホールド2Rの集合部(マニホールド触媒5よりも上流側の第2排気ダクト3R)に供給されるようにする。
次のステップS321では、両バンク1L,1R(全気筒)の吸気バルブ105の開特性(可変リフト機構112及び可変バルブタイミング機構113の目標)を、各バンクに共通の通常値、即ち、全気筒運転において機関運転状態に基づいて設定される目標値に設定する。
従って、マニホールド触媒5L,5Rの温度が活性化温度未満であって、本来であれば、減筒運転(第1バンク1Lの休止による第2バンク1Rの排気系への2次空気の供給)を行わせることが望まれる場合であるものの、減筒運転を行わせることができない場合には、第1バンク1Lの排気ガスを、バイパス通路7を介して、第2バンク1Rの排気通路に流して、前記マニホールド触媒5に両方のバンク1L,1Rの排気を流すようにする。
これにより、両バンク1L,1Rの排気ガスの熱エネルギーを、マニホールド触媒5に与えて、マニホールド触媒5の昇温(活性化)を早めることができ、減筒運転を行わせることができない場合でも、マニホールド触媒5の昇温を図ることができる。
また、減筒運転を行っていた状態(第1バンク1Lを休止させた状態)から減筒運転を中止させる(第1バンク1Lの運転を再開させる)場合には、減筒運転でバイパス通路7に溜まった空気が排出されてから、運転再開された第1バンク1Lからの燃焼排気がバイパス通路7を介して第2バンク1Rの排気通路に供給されることになる。
従って、第1バンク1Lの運転再開直後は、第2バンク1Rの目標空燃比を引き続き理論空燃比よりもリッチにして排気ガス中の未燃燃料の量を意図的に増やし、バイパス通路7に残っている空気を利用して、未燃燃料を燃焼させるようにする。
これによって、バイパス通路7に残っている温度の低い空気で排気温度が低下することを抑制し、かつ、未燃燃料の燃焼による排気温度の上昇を図り、減筒運転を中止させた後も、効率良くマニホールド触媒5を昇温できる。
また、マニホールド触媒5が活性化温度に達すると、ステップS303からステップS322へ進む。
ステップS322では、減筒運転を許可できる運転条件であるか否かを判断し、減筒運転を許可できる運転条件であると判断された場合には、ステップS323へ進む。
ステップS323では、第1バンク1Lの各気筒の燃料噴射及び点火を中止させ、運転を中止させる。
更に、ステップS323では、第1バンク1Lに備えられている可変リフト機構112における目標バルブリフト量を零に設定する。
前述のように、本実施形態の可変リフト機構112におけるバルブリフト量の可変範囲の最小値が、零に設定されており、ステップS323では、第1バンク1L側の吸気バルブ105が吸気行程になっても全閉を保持するように、可変リフト機構112を制御する。
上記のように、第1バンク1Lの吸気バルブ105のバルブリフト量を零に設定すれば、第1バンク1Lの気筒の吸気行程で、温度の低い新気がシリンダ内に吸引して排出することが抑制され、第1バンク1Lからの温度の低い排気ガスが流入することで、メイン触媒(床下触媒)6の温度が低下することを防止できる。
また、吸気行程で吸気バルブ105が開かないとシリンダ内の負圧を発達させることになるが、前記負圧が圧縮行程においてピストンを上昇させる方向に働き、ポンピングロスを低減できる。
マニホールド触媒5が活性化温度に達していて、かつ、減筒運転を許可できる運転条件ではないと判断されると、ステップS322からステップS325へ進む。
ステップS325では、前記メイン触媒(床下触媒)6の温度を検出又は推定し、メイン触媒(床下触媒)6の温度が活性温度に達しているか否かを判断する。
尚、メイン触媒(床下触媒)6の温度推定は、マニホールド触媒5の温度推定と同様にして行える。
そして、メイン触媒(床下触媒)6の温度が活性温度に達している(活性状態である)場合には、ステップS326へ進み、通路切替弁11を開制御し、かつ、排気制御弁10を全閉状態に制御する。
次のステップS327では、両バンク1L,1R(全気筒)の燃料噴射・点火を、共通の燃料噴射量・点火時期に基づいて制御し、また、両バンク1L,1R(全気筒)の吸気バルブ105の開特性(可変リフト機構112及び可変バルブタイミング機構113の目標)を、各バンクに共通の通常値、即ち、全気筒運転において機関運転状態に基づいて設定される目標値に設定する。
これにより、第1バンク1Lの排気ガスは、バイパス通路7に流れることなく、第1排気ダクト3Lを介してメイン排気ダクト4に流れ、メイン触媒(床下触媒)6に流入し、メイン触媒(床下触媒)6において第1バンク1Lの排気が浄化される。
一方、メイン触媒(床下触媒)6の温度が活性温度に達していない(非活性状態である)場合には、ステップS319へ進み、両バンク1L,1R(全気筒)の燃料噴射・点火を、共通の燃料噴射量・点火時期に基づいて制御する設定を行った後、ステップS320へ進み、通路切替弁11を閉制御し、かつ、排気制御弁10を全開状態に制御する。
これにより、第1バンク1Lの排気ガスは、バイパス通路7を介して第2排気ダクト3Rに流入し、第2バンク1Rの排気バスと共に、マニホールド触媒5に流入する。
メイン触媒(床下触媒)6の温度が活性温度に達していない状態で、第1バンク1Lの排気ガスを、マニホールド触媒5を介することなくメイン触媒(床下触媒)6に流入させると、第1バンク1Lの排気ガスが充分に浄化(転換)されることなく排出されることになってしまい、排気エミッションが悪化する。
そこで、メイン触媒(床下触媒)6の温度が活性温度に達していない場合には、既に活性化しているマニホールド触媒5に、第1バンク1Lの排気ガスを流入させ、第1バンク1Lの排気ガスを、第2バンク1R側のマニホールド触媒5で浄化(転換)させることで、排気エミッションの低減を図る。
従って、第1バンク1L側にマニホールド触媒5を備えない簡易なシステムであっても、メイン触媒(床下触媒)6が活性化する前の状態での排気エミッションの悪化を少なくできる。
図16は、第3実施形態における排気システムを示す図であり、第3実施形態は、休止バンクを第1バンク1Lに固定し、かつ、両バンク1L,1Rにマニホールド触媒を備えず、第2実施形態に比して更に構成が簡略化されている。
図16に示す内燃機関1は、第1実施形態と同様に、第1バンク(第1気筒グループ)1L,第2バンク(第2気筒グループ)1Rを備えるV型6気筒機関であり、両バンク1L,1Rは、それぞれ3つ気筒から構成され、各気筒には、吸気ポートを開閉する2つの吸気バルブ105及び排気ポートを開閉する2つの排気バルブ106が設けられている。
前記第1バンク1Lの排気ポートには第1排気マニホールド2Lが接続され、前記第2バンク1Rの排気ポートには第2排気マニホールド2Rが接続される。
そして、前記第1排気マニホールド2Lの集合部には、第1排気ダクト3Lの一端が接続され、前記第2排気マニホールド2Rの集合部には、第2排気ダクト3Rの一端が接続され、前記第1排気ダクト3Lの他端と前記第2排気ダクト3Rの他端とが合流して、メイン排気ダクト4の一端に接続されている。
ここで、第1バンク1Lの第1排気ダクト3L及び第2バンク1Rの第2排気ダクト3Rには触媒が介装されず、前記メイン排気ダクト4にメイン触媒(床下触媒)6が介装されている。
前記メイン触媒(床下触媒)6は、排気ガス中の有害成分(NOx,CO,HC)を酸化・還元する三元触媒であり、本実施形態における排気浄化装置である。
また、第1排気ダクト3Lには、第1排気ダクト3Lを開閉する排気制御弁10が介装されている。
前記排気制御弁10は、弁体がスプリングによって開弁位置に向け付勢されており、電磁石などのアクチュエータによって前記スプリングの付勢力に抗するトルクを発生させ、かつ、該トルクの大きさを、前記アクチュエータの操作量を変化させることで変更し、全閉位置から全開位置までの間で開度を連続的に変化させることができるようにしてある。
尚、排気制御弁10が、電動モータをアクチュエータとして用いる弁装置であっても良い。
前記排気制御弁10は、マイクロコンピュータを内蔵する電子コントロールユニット21によって制御され、前記電子コントロールユニット21の構成は、バイパス通路切替弁9及びバイパス通路切替弁11の制御系を備えない点を除き、前述の図2に示した通りである。
そして、減筒運転及び触媒昇温のための排気システムの制御は、図17のフローチャートに示すルーチンに従って行われる。
尚、第3実施形態では、マニホールド触媒、バイパス通路、通路切替弁を備えないことから、制御も第1,第2実施形態に比べて簡易になるものの、基本的な処理の流れは第1,第2実施形態での制御に近似しており、第1,第2実施形態に共通する処理については簡易に説明する。
図17のフローチャートにおいて、ステップS401では、メイン触媒(床下触媒)6の温度を推定又は検出し、ステップS402では、機関1の始動後からの経過時間が所定時間に達しているか否かを判断し、前記経過時間が所定時間に達していれば、ステップS403へ進む。
ステップS403では、メイン触媒(床下触媒)6の温度が活性化温度に達しているか否か(メイン触媒6が活性化しているか否か)を判断する。
そして、活性化温度に達していない場合には、ステップS404へ進み、減筒運転を許可できる運転条件であるか否かを判断する。
ステップS404で、減筒運転を許可できる運転条件であると判断されると、ステップS405へ進み、第1バンク1Lの各気筒における燃料噴射及び点火を中止させ、第1バンク1Lの各気筒の運転を休止させる。
次のステップS406では、排気制御弁10を全閉に閉じることで、第1バンク1Lの各気筒の排気ガス(2次空気)を、第2バンク1Rの排気系に合流させるタイミングまで待機させるようにする。
尚、ステップS206で説明したように、ステップS406での前記排気制御弁10の全閉制御は、前回以前に後述するステップS413〜ステップS415での制御で、排気制御弁10が開状態に切り換えられている場合には無効であり、ステップS405〜ステップS415での処理においては、排気制御弁10の閉状態を初期状態として、必要に応じて開制御することを意味するものとする。
ステップS407では、前回も第1バンク1Lを休止させる減筒運転を行っていたか否かを判断し、前回は両バンク1L,1Rを運転させていて、今回第1バンク1Lを休止させる減筒運転に移行した場合には、ステップS409へ進む。
ステップS409では、第1排気ダクト3Lと第2排気ダクト3Rとが合流する排気合流部12に対して直ぐに2次空気を供給できる状態にないので、2次空気が供給される条件で未燃燃料を燃やすための空燃比のリッチ化は行わず、運転継続させる第2バンク1Lの目標空燃比を理論空燃比に設定する一方、第2バンク1Lの点火時期を遅角させて排気温度の上昇を図る。
一方、ステップS407で前回も第1バンク1Lを休止させる減筒運転を行っていたと判断された場合には、第1バンク1Lを通過する空気を、未燃燃料を燃やすため2次空気として利用できる状態であるため、ステップS408へ進み、運転継続させる第2バンク1Lの目標空燃比を理論空燃比よりもリッチにして排気ガス中の未燃燃料を意図的に増やす一方、第2バンク1Lの点火時期を遅角させて排気温度の上昇を図る。
ステップS410では、第2バンク1Rにおける目標リッチ空燃比に応じて、第1バンク1Lの各気筒から排出させる2次空気量を設定する。
ステップS411では、休止バンクである第1バンク1Lの各気筒を通過する空気量(第1バンク1Lの各気筒の吸入空気量)が、前記2次空気量となるように、第1バンク1L側に設けられている可変リフト機構112及び/又は可変バルブタイミング機構113を制御して、第1バンク1Lの各気筒の吸気バルブ105のバルブリフト量・バルブ作動角・バルブ作動角の中心位相(閉時期)を制御する。
ステップS412では、運転継続バンクである第2バンク1Rの排気バルブ106の開時期EVOを基準に設定される、排気制御弁10の開弁タイミングになっているか否かを判断する。
ここで、第1バンク1Lの運転を休止している状態で排気制御弁10を閉じていると、排気制御弁10の上流側に、第1バンク1Lの各気筒を通過した空気が滞留し、この滞留している2次空気を供給するタイミングが、排気制御弁10の開制御で決定されることになる。
第3実施形態では、第1排気ダクト3Lと第2排気ダクト3Rとが合流してメイン排気ダクト4に接続されており、第1排気ダクト3Lと第2排気ダクト3Rとが合流する排気合流部12で、第2バンク1Rの排気ガスに対して第1バン1Lを通過した空気(2次空気)が供給されることになる。
そして、前記第2バンク1Rの排気ガスが前記排気合流部12を通過するときに、排気制御弁10を介した2次空気が排気合流部12に供給されれば、第2バンク1Rの排気ガスに対して2次空気を良好に混合させて、第2バンク1Rの排気ガス中に含まれる未燃燃料を燃焼させることができ、また、合流部分19を第2バンク1Rの排気ガスが殆ど通過していない状態で2次空気の供給が行われることが抑制され、メイン触媒(床下触媒)6の昇温効果を向上させることができる。
一方、第2バンク1Rの排気バルブ106の開時期EVOから、当該排気行程での排気ガスが前記排気合流部12に到達する時期が予測され、この到達時期と略同時期に、排気制御弁10を通過した2次空気が前記排気合流部12に到達するように、開時期EVOと排気制御弁10の開弁タイミングとの相関を定めることができる。
具体的には、排気バルブ106の開時期EVOを、排気制御弁10の開弁タイミングとすることができ、また、第2バンク1Rの排気バルブ106の開時期EVOから前記排気合流部12までの排気ガスの輸送時間と、排気制御弁10の開弁から前記排気合流部12までの2次空気の輸送時間との差に応じて、前記開時期EVOからずれた位置を排気制御弁10の開弁タイミングとすることができる。
ステップS412で排気制御弁10の開弁タイミングであると判断されると、ステップS413へ進んで排気制御弁10を開き、それまで排気制御弁10の上流側に滞留していた空気(2次空気)を、前記排気合流部12に供給して、第2バンク1Rの燃焼排気に2次空気を混合させるようにする。
一方、ステップS414では、第2バンク1Rの排気バルブ106の閉時期EVCを基準に設定される、排気制御弁10の閉弁タイミングになっているか否かを判断し、排気制御弁10の閉弁タイミングになると、ステップS415へ進んで排気制御弁10を閉じ、再度、ステップS413で開制御されるまで、全閉状態を保持するようにする。
ここでは、排気バルブ106の閉時期EVCから、当該排気行程で排出される燃焼排気が、前記排気合流部12を通過する終期を判断し、該終期で2次空気の排気合流部12への供給が途絶えるように、閉時期EVCと排気制御弁10の閉弁タイミングとの相関を定める。
具体的には、排気バルブ106の閉時期EVCを、排気制御弁10の閉弁タイミングとすることができ、また、第2バンク1Rの排気バルブ106の閉時期EVCから前記排気合流部12までの排気ガスの輸送時間と、排気制御弁10の閉弁から前記排気合流部12までの2次空気の輸送時間との差に応じて、前記閉時期EVCからずれた位置を排気制御弁10の閉弁タイミングとすることができる。
上記にようにして、第2バンク1Rの排気バルブ106の開閉時期に応じて周期的に排気制御弁10を開閉させれば、前記排気合流部12において、第2バンク1Rから排気ガスが通過する期間と、排気制御弁10から2次空気が供給される期間とが略重なって、両者が良好に混合される。
これにより、第1,第2実施形態と同様に、第1バンク1Lからの温度の低い2次空気が、未燃燃料の燃焼に供されることなくそのままメイン触媒(床下触媒)6に流入することを抑制でき、かつ、第2バンク1Rの排気ガスに含まれる未燃燃料を、休止バンクである第1バンク1Lを通過して供給される2次空気によって効率良く燃焼させて、排気温度の上昇を図ることができ、メイン触媒(床下触媒)6を速やかに活性化温度にまで昇温させ、排気エミッションを低減できる。
一方、ステップS404で、減筒運転を許可できる運転条ではないと判断されると、ステップS416へ進み、前回まで減筒運転が行われていたか否かを判定する。
そして、前回まで減筒運転が行われていたと判断した場合には、今回から第1バンク1Lの各気筒の運転(燃料噴射・点火)を再開させるが、排気制御弁10の上流側には空気(酸素)が残っていて、これを利用して未燃燃料を排気通路内で燃焼させることが可能である。
そこで、ステップS416で前回まで減筒運転が行われていたと判断した場合には、ステップS417へ進み、第2バンク1Rにおける目標空燃比を引き続き理論空燃比よりもリッチに設定し、かつ、点火時期を遅角補正する。
次のステップS418では、第1バンク1Lにおける燃料噴射及び点火を再開させて運転を再開させる。
一方、前回も減筒運転が行われていないと、ステップS416で判断された場合には、ステップS419へ進み、両バンク1L,1R(全気筒)の燃料噴射量(目標空燃比)及び点火時期を通常値、即ち、全気筒運転時の値に戻す。
ステップS420では、前記排気制御弁10を全開に制御することで、運転再開後の第1バンク1Lの排気ガスが、第1排気ダクト3L及びメイン排気ダクト4を介してメイン触媒(床下触媒)6に供給されるようにする。
次のステップS421では、両バンク1L,1R(全気筒)の吸気バルブ105の開特性(可変リフト機構112及び可変バルブタイミング機構113の目標)を、各バンクに共通の通常値、即ち、全気筒運転において機関運転状態に基づいて設定される目標値に設定する。
従って、メイン触媒(床下触媒)6の温度が活性化温度未満であって、本来であれば、減筒運転(第1バンク1Lの休止による第2バンク1Rの排気系への2次空気の供給)を行わせることが望まれる場合であるものの、減筒運転を行わせることができない場合には、前記メイン触媒(床下触媒)6に両方のバンク1L,1Rの排気を流すようにする。
また、減筒運転を行っていた状態(第1バンク1Lを休止させた状態)から減筒運転を中止させる(第1バンク1Lの運転を再開させる)場合には、それまでの減筒運転で排気制御弁10の上流側に溜まった空気が消費されるまで、第2バンク1Rのリッチ化を継続させる。
従って、第1バンク1Lの運転再開直後は、排気制御弁10の上流側に残っている空気を利用して、未燃燃料を燃焼させる。
これによって、排気制御弁10の上流側に残っている温度の低い空気で排気温度が低下することを抑制し、かつ、未燃燃料の燃焼による排気温度の上昇を図り、減筒運転を中止させた後も、効率良くメイン触媒(床下触媒)6を昇温できる。
また、メイン触媒(床下触媒)6が活性化温度に達すると、ステップS403からステップS422へ進む。
ステップS422では、減筒運転を許可できる運転条件であるか否かを判断し、減筒運転を許可できる運転条件であると判断された場合には、ステップS423へ進む。
ステップS423では、第1バンク1Lの各気筒の燃料噴射及び点火を中止させ、運転を中止させる。
更に、ステップS423では、第1バンク1Lに備えられている可変リフト機構112における目標バルブリフト量を零に設定する。
前述のように、本実施形態の可変リフト機構112におけるバルブリフト量の可変範囲の最小値が、零に設定されており、ステップS423では、第1バンク1L側の吸気バルブ105が吸気行程になっても全閉を保持するように、可変リフト機構112を制御する。
上記のように、第1バンク1Lの吸気バルブ105のバルブリフト量を零に設定すれば、第1バンク1Lの気筒の吸気行程で、温度の低い新気を、吸気バルブ105を介してシリンダ内に吸引して排出することが抑制され、第1バンク1Lからの排気ガスが流入することで、メイン触媒(床下触媒)6の温度が低下することを防止できる。
また、吸気行程で吸気バルブ105が開かないとシリンダ内の負圧を発達させることになるが、前記負圧が圧縮行程においてピストンを上昇させる方向に働き、ポンピングロスを低減できる。
ステップS424では、前記排気制御弁10を全閉に制御する。
尚、ステップS423で、第1バンク1Lの吸気バルブ105のバルブリフト量を全気筒運転時と同様に制御させ、ステップS434で前記排気制御弁10を全閉に制御することができ、また、ステップS423で、第1バンク1Lの吸気バルブ105のバルブリフト量を零に制御させ、ステップS434では、前記排気制御弁10を全開に制御させることができる。
即ち、第1バンク1Lの各気筒が温度の低い新気を吸い込まないようにするか、第1バンク1Lを通過した空気のメイン触媒(床下触媒)6への流入を遮断するかの少なくとも一方を実行すればよい。
一方、ステップS422で減筒運転を許可できる運転条件ではないと判断されると、ステップS425へ進み、排気制御弁10を開制御し、次のステップS426では、両バンク1L,1R(全気筒)の燃料噴射・点火を、共通の燃料噴射量・点火時期に基づいて制御し、また、両バンク1L,1R(全気筒)の吸気バルブ105の開特性(可変リフト機構112及び可変バルブタイミング機構113の目標)を、各バンクに共通の通常値、即ち、全気筒運転において機関運転状態に基づいて設定される目標値に設定する。
尚、上記各実施形態では、触媒の上流側の比較的離れた位置で、運転継続バンクからの排気ガスと、休止バンクから供給される2次空気とを混合させるようにしたが、触媒の直前乃至触媒コンバータ内に2次空気を供給させることができる。
また、上記実施形態では、内燃機関1をV型6気筒としたが、気筒数を限定するものではなく、また、V型に限定されず、水平対向型や直列型、更には、クランクシャフト周りに3以上のバンクを備えてなる内燃機関であってもよく、更に、休止気筒を構成する気筒グループはバンク単位であってもよく、直列に配列された複数気筒のうちの一部を休止気筒とし、残りを運転継続気筒とすることができる。
更に、上記各実施形態では、触媒(排気浄化装置)が活性温度に達していない状態での減筒運転において、運転継続気筒(運転継続バンク)の排気行程(排気バルブの開閉)に応じて、休止バンクを通過した2次空気の供給・遮断(排気制御弁10の開閉)を制御したが、触媒活性化後の減筒運転において2次空気の供給・遮断(排気制御弁10の開閉)を、運転継続気筒(運転継続バンク)の排気行程(排気バルブの開閉)に応じて制御させることができる。
また、排気浄化装置を三元触媒に限定するものではなく、例えば、NOxを吸蔵する機能を備えた触媒装置であっても良い。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
(イ)請求項1又は3記載の内燃機関の制御装置において、
前記減筒運転中に前記運転気筒の空燃比を理論空燃比よりもリッチに制御する空燃比制御手段と、
前記空燃比制御手段によって制御される運転気筒の空燃比に応じて前記排気制御弁の開度を制御する開度制御手段と、
を設けたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
係る構成によると、運転気筒から排出された未燃燃料(HC)を、前記休止気筒を通過した空気によって排気通路内で燃焼させることができ、かつ、排気温度が最大となる空気量に制御できる。
(ロ)請求項2記載の内燃機関の制御装置において、
前記吸気量調整手段が、前記休止気筒の吸気バルブの開弁特性を可変とする可変動弁機構であることを特徴とする内燃機関の制御装置。
係る構成によると、可変動弁機構によって吸気バルブの開弁特性を可変とすることで、休止気筒の吸入空気量を制御できる。
(ハ)請求項2記載の内燃機関の制御装置において、
前記空燃比制御手段が、前記休止気筒の排気ガスと前記運転気筒の排気ガスとが合流して導入される排気浄化装置の温度又は前記排気浄化装置の上流側の排気通路内の温度に基づいて、前記減筒運転中における運転気筒の目標リッチ空燃比を設定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
係る構成によると、排気浄化装置の温度又は前記排気浄化装置の上流側の排気通路内の温度が低いほど目標リッチ空燃比をよりリッチに設定し、排気浄化装置の昇温を促進する。
(ニ)請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、
前記減筒運転制御手段が、前記休止気筒の排気ガスと前記運転気筒の排気ガスとが合流して導入される排気浄化装置の非活性状態で、減筒運転を実施することを特徴とする内燃機関の制御装置。
係る構成によると、減筒運転の実施によって、非活性状態である排気浄化装置を速やかに活性状態にまで昇温させることができる。
(ホ)請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、
前記内燃機関が複数のバンクからなり、
前記減筒運転制御手段が、前記複数のバンクのうちの一部のバンクを構成する気筒を休止気筒とし、残るバンクを構成する気筒を運転気筒として、減筒運転を行わせることを特徴とする内燃機関の制御装置。
係る構成によると、一方バンクの減筒運転によって排気浄化装置の昇温効果を向上させることができる。
(ヘ)請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、
前記内燃機関が、相互に独立した排気通路を備えた2つの気筒グループからなり、
前記減筒運転制御手段が、前記一方の気筒グループを休止させ、他方の気筒グループの運転を継続させ、
前記排気制御弁が、前記2つ気筒グループそれぞれの排気通路を途中で連通させるバイパス通路に設けられることを特徴とする内燃機関の制御装置。
係る構成によると、一方バンクの排気ガスを他方バンクの排気ガスに混入させて、排気浄化装置の昇温効果を向上させることができる。
(ト)第1気筒グループ及び第2気筒グループからなり、一方の気筒グループの運転を休止させ、他方の気筒グループの運転を継続させる減筒運転が行われる内燃機関に適用される排気システムであって、
前記第1気筒グループの排気通路に設けられた第1排気浄化装置と、
前記第2気筒グループの排気通路に設けられた第2排気浄化装置と、
前記第1排気浄化装置の上流側の排気通路と前記第2排気浄化装置の上流側の排気通路とを連通し、前記第1気筒グループの排気ガスが前記第2気筒グループの排気通路に向けて流れることを許容する一方向弁を備えた第1バイパス通路と、
前記第1排気浄化装置の上流側の排気通路と前記第2排気浄化装置の上流側の排気通路とを連通し、前記第2気筒グループの排気ガスが前記第1気筒グループの排気通路に向けて流れることを許容する一方向弁を備えた第2バイパス通路と、
前記第1気筒グループの排気ガスが前記第1排気浄化装置に流入し、かつ、前記第2気筒グループの排気ガスが前記第2バイパス通路に流入する状態と、前記第2気筒グループの排気ガスが前記第2排気浄化装置に流入し、かつ、前記第1気筒グループの排気ガスが前記第1バイパス通路に流入する状態と、前記第1気筒グループの排気ガスが前記第1排気浄化装置に流入し、かつ、前記第2気筒グループの排気ガスが前記第2排気浄化装置に流入する状態とのいずれかに切り替える通路切替弁と、
前記第1バイパス通路と前記第2バイパス通路とのいずれか一方を閉鎖するバイパス通路切替弁と、
前記第1バイパス通路及び前記第2バイパス通路におけるガス流通量を制御する排気制御弁と、
前記減筒運転中に、前記通路切替弁及び前記バイパス通路切替弁を制御することで、休止させた気筒グループの排気ガスが前記第1バイパス通路又は前記第2バイパス通路を介して運転継続される気筒グループの排気通路に向けて流れるようにし、かつ、前記排気制御弁を運転継続される気筒グループに含まれる気筒の排気行程に応じて周期的に開弁させる制御ユニットと、
を含むことを特徴とする内燃機関の排気システム。
係る構成によると、各気筒グループそれぞれに備えられる排気浄化装置を、休止させる気筒グループと運転させる気筒グループとを入れ替えることでそれぞれ昇温させることができ、更に、各気筒グループの排気浄化装置内若しくは排気浄化装置の上流側で、運転継続される気筒グループから排出される未燃燃料と休止される気筒グループから排出される空気とを良好に混合させて、各排気浄化装置における昇温効果を向上させることができる。
(チ)第1気筒グループ及び第2気筒グループからなり、前記第1気筒グループの運転を休止させ、前記第2気筒グループの運転を継続させる減筒運転が行われる内燃機関に適用される排気システムであって、
前記第1気筒グループの排気通路と前記第2気筒グループの排気通路との合流部よりも下流側の排気通路に備えられた第1排気浄化装置と、
前記合流部よりも上流側の前記第2気筒グループの排気通路に備えられた第2排気浄化装置と、
前記合流部よりも上流側の前記第1気筒グループの排気通路と、前記第2排気浄化装置よりも上流側の前記第2気筒グループの排気通路とを連通し、前記第1気筒グループの排気ガスが前記第2気筒グループの排気通路に向けて流れることを許容する一方向弁を備えたバイパス通路と、
前記第1気筒グループの排気ガスが、前記合流部に向けて流れる状態と、前記バイパス通路に流入する状態とに切り替える通路切替弁と、
前記バイパス通路におけるガス流通量を制御する排気制御弁と、
前記減筒運転中に、前記通路切替弁を制御することで、休止される前記第1気筒グループの排気ガスが前記バイパス通路を介して運転継続される前記第2気筒グループの排気通路に向けて流れるようにし、かつ、前記排気制御弁を運転継続される前記第2気筒グループに含まれる気筒の排気行程に応じて周期的に開弁させる制御ユニットと、
を含むことを特徴とする内燃機関の排気システム。
係る構成によると、両気筒グループに共通の排気浄化装置が活性化するまでの間(浄化機能を発揮する温度に達するまでの間)、第2気筒グループの排気通路に備えられた排気浄化装置に、運転継続される気筒グループから排出される未燃燃料と休止される気筒グループから排出される空気とを良好に混合して供給することで、第2気筒グループの排気通路に備えられた排気浄化装置の昇温を速やかに図ることができ、両気筒グループに共通の排気浄化装置が活性化するまでの間における排気エミッションを改善することができる。
(リ)複数の気筒グループからなり、一部の気筒グループの運転を休止させ、残りの気筒グループの運転を継続させる減筒運転が行われる内燃機関に適用される排気システムであって、
前記複数の気筒グループそれぞれの排気通路が合流する合流部よりも下流側の排気通路に備えられた排気浄化装置と、
前記減筒運転で休止される気筒グループの排気通路であって、前記合流部よりも上流側に配置された排気制御弁と、
前記減筒運転中に、前記排気制御弁を、運転が継続される気筒グループに含まれる気筒の排気行程に応じて周期的に開弁させる制御ユニットと、
を含むことを特徴とする内燃機関の排気システム。
係る構成によると、複数の気筒グループからなる内燃機関において、各気筒グループに共通の排気浄化装置内若しくは排気浄化装置の上流側で、運転継続される気筒グループから排出される未燃燃料と休止される気筒グループから排出される空気とを良好に混合させて、共通の排気浄化装置における昇温効果を向上させることができる。
1…内燃機関、1L…第1バンク(第1気筒グループ)、1R…第2バンク(第2気筒グループ)、2L,2R…排気マニホールド、3L,3R…排気ダクト、4…メイン排気ダクト、5L,5R…マニホールド触媒(排気浄化装置)、6…メイン触媒(排気浄化装置)、7…バイパス通路、8…一方向弁、9…バイパス通路切替弁、10…排気制御弁、11…通路切替弁、21…電子コントロールユニット(制御ユニット)

Claims (3)

  1. 内燃機関の一部気筒の運転を休止させ、残りの気筒の運転を継続させる減筒運転を行わせる減筒運転制御手段と、
    休止気筒の排気ガスを流す排気通路であって下流側で運転気筒の排気ガスを流す排気通路に合流する排気通路に設けられる排気制御弁と、を備えた内燃機関に適用され、
    前記減筒運転中に、前記運転気筒の排気行程に応じて前記排気制御弁を周期的に開弁させる排気制御手段を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 内燃機関の一部気筒の運転を休止させ、残りの気筒の運転を継続させる減筒運転を行わせる減筒運転制御手段と、
    休止気筒の排気ガスを流す排気通路であって下流側で運転気筒の排気ガスを流す排気通路に合流する排気通路に設けられる排気制御弁と、を備えた内燃機関に適用され、
    前記減筒運転中に、前記運転気筒の排気行程に応じて前記排気制御弁を周期的に開弁させる排気制御手段と、
    前記減筒運転中に前記運転気筒の空燃比を理論空燃比よりもリッチに制御する空燃比制御手段と、
    前記休止気筒の吸入空気量を、前記運転気筒の吸入空気量とは独立に調整する吸気量調整手段と、
    前記空燃比制御手段によって制御される運転気筒の空燃比に応じて前記吸気量調整手段を制御する吸気量制御手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 内燃機関の一部気筒の運転を休止させ、残りの気筒の運転を継続させる減筒運転を行わせる減筒運転制御手段と、
    休止気筒の排気ガスを流す排気通路であって下流側で運転気筒の排気ガスを流す排気通路に合流する排気通路に設けられる排気制御弁と、を備えた内燃機関に適用され、
    前記減筒運転中に、前記運転気筒の排気バルブの開時期及び閉時期に基づいて前記排気制御弁の動作タイミングを設定して、前記排気制御弁を周期的に開弁させる排気制御手段を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
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