JP2010174684A - 船舶推進機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でインジェクタに燃料を供給できる船外機を提供する。
【解決手段】エンジン26と、前記エンジン26に備えられるインジェクタ58と、船舶に備え付けられた主燃料タンク22に貯留する燃料を汲み上げて前記インジェクタ58に圧送する液密かつ気密な燃料圧送ポンプ74と、前記主燃料タンク22と前記燃料圧送ポンプ74との間を液密かつ気密に連結し、前記エンジン26の運転中には常に負圧状態である第1燃料供給経路と、前記燃料圧送ポンプ74と前記インジェクタ58との間を液密かつ気密に連結し、前記エンジン26の運転中には常に加圧状態である第2燃料供給経路と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は船舶推進機に関し、特に燃料噴射装置を備える船舶推進機に関する。
船外機では、レギュレーション上、船内に配置される燃料ホース内に船外機運転中において高圧を掛けられない。そのため、従来、インジェクタを備える船外機では、図20に示すように、外装カウル150内のエンジン126の側に副燃料タンク(ベーパセパレータ)144を備えており、低圧の一次ポンプ141により、船外機外の主燃料タンクから燃料がフィルタ140を介して副燃料タンク144に汲み上げられている。また、副燃料タンク144内には高圧の二次ポンプ174が収容されており、この二次ポンプ174により副燃料タンク144内に貯留される燃料がインジェクタ158側に圧送される(下記特許文献1参照)。
特開2007−309182号公報
しかしながら従来の船外機では、低圧の一次ポンプ141及び高圧の二次ポンプ174の2つが必要であり、構成が複雑化されてしまうという問題があった。また、副燃料タンク144には、一般的に燃料の供給過剰を防止するためのフロート175が設けられており、このフロート175の浮き沈みに連動する開閉栓177により主燃料タンクとの連通路が開閉される。
より具体的には、副燃料タンク144内の燃料が少ない状態では、フロート175が沈み開閉栓17が開状態となることで主燃料タンクと副燃料タンク144が連通し、低圧の一次ポンプ141にて燃料が主燃料タンクから副燃料タンク144内へ供給される。そして、副燃料タンク144内の燃料が満たされるとフロート175が上昇し、このフロート175の上昇に連動して開閉栓177が閉状態となることで主燃料タンクと副燃料タンク144との連通が遮断される。低圧の一次ポンプ141による燃料の吐出圧はフロート175による開閉栓177の閉方向への圧力よりも小さいため、開閉栓177により主燃料タンクと副燃料タンク144との連通が遮断されると燃料の供給が遮断される。このとき、フロート175を正しく動作させるためには副燃料タンク144内の圧力を一定に保つ必要があり、それ故、副燃料タンク144の内部空間は逆止弁143を介して大気開放されている。しかし、この開放口にはデッドソークなど蒸散ガス発生に対処するため、例えばキャニスターなどの処理装置に接続される必要がある。また、船外機内には、インジェクタ158に供給する燃圧を一定に保つためにプレッシャレギュレータ152及びプレッシャレギュレータ152から排出される戻り燃料を冷却するための冷却装置149も設けられる。こうした事情により、従来、船外機の小型化は困難であり、また整備や組立時において作業性が悪いという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡易な構成でインジェクタに燃料を供給できる船外機等の船舶推進機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る船舶推進機は、エンジンと、前記エンジンに備えられるインジェクタと、船舶に備え付けられた主燃料タンクに貯留する燃料を汲み上げて前記インジェクタに圧送する液密かつ気密な圧送ポンプと、前記主燃料タンクと前記圧送ポンプとの間を液密かつ気密に連結し、前記エンジンの運転中には常に負圧状態である第1燃料供給経路と、前記圧送ポンプと前記インジェクタとの間を液密かつ気密に連結し、前記エンジンの運転中には常に加圧状態である第2燃料供給経路と、を含む。
また、本発明の一態様によると、内部に燃料を収容する液密かつ気密な燃料収容領域を有する副燃料タンクをさらに備え、前記圧送ポンプは、前記副燃料タンク内に収容され、前記燃料収容領域を介して前記第1燃料供給経路と連結される。この態様において、前記圧送ポンプは、前記燃料収容領域に収容される燃料及び前記燃料収容領域に生じる気化された燃料を前記インジェクタに圧送してよい。また、前記第1燃料供給経路は、前記主燃料タンク側に液体状及び気体状の燃料が逆流することを防止する逆止弁を備えてよい。こうすれば、燃料の気化が抑制されると共に、主燃料タンクまでの燃料通路内の気化ガスの充満を防止し、気化による運転性能の悪化がより防止できる。
本発明の実施形態に係る船外機の側面図である。 副燃料タンクを示す斜視図である。 副燃料タンクの上部ブロックを示す平面図である。 図3におけるIV−IV線断面図である。 図3におけるV−V線断面図である。 図3におけるVI−VI線断面図である。 副燃料タンクの容器部を示す平面図である。 容器部の左側面図である。 容器部の右側面図である。 図7におけるX−X線断面図である。 図8におけるXI−XI線断面図である。 図8におけるXII−XII線断面図である。 変形例に係る副燃料タンクを示す縦断面図である。 変形例に係る容器部を示す平面図である。 図14におけるXV−XV線断面図である。 変形例に係る容器部の横断面図である。 変形例に係る容器部の横断面図である。 容器及び外周壁部材のシール構造の変形例を示す図である。 変形例に係る船外機の燃料系を示す図である。 従来の船外機の燃料系を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の船舶推進機の一実施形態に係る船外機を示す側面図である。同図に示すように、本実施形態に係る船外機10は、クランプブラケット19及びスイベルブラケット18を介して船体の船尾板20に取り付けられ、船尾板20に対して操舵自在且つチルト可能に支持されるアッパーケーシング12と、該アッパーケーシング12の下端部に接続されるロアケーシング14と、を備えている。アッパーケーシング12の上面にはエンジン26が搭載され、エンジン26はカウル16によりその周囲が覆われる。ここで、カウル16は、エンジン26の下部を覆うボトムカウル16b、及び該ボトムカウル16bに着脱可能に設けられるとともに、エンジン26の上部を覆うトップカウル16aを備えており、トップカウル16aを取り外すことにより、エンジン26のメンテナンスを行うことができる。
エンジン26により回転駆動されるドライブ軸28は船外機10内において上下方向に延びており、その下端部は前後進切替機構32を介してプロペラ軸30に連結されている。プロペラ軸30は後方に延びており、その先端部にはプロペラ24が取り付けられている。また、ドライブ軸28の中途部には該ドライブ軸28により駆動される冷却水ポンプ34が設けられており、冷却水ポンプ34はロアケーシング14に設けられた取水口36から冷却水を汲み上げ、これをエンジン26や副燃料タンク44に送る。
この船外機10では、エンジン26の各気筒にインジェクタ58が備えられており、また、例えばシリンダブロック(不図示)の近傍には副燃料タンク44が備えられている。副燃料タンク44内には燃料圧送ポンプ74が収容されており、この燃料圧送ポンプ74により、船体内に配置された主燃料タンク22内に貯留されている燃料が直接吸い上げられ、デリバリパイプ56に圧送される。燃料圧送ポンプ74は、例えばトロコイド型ポンプであり、液体状の燃料のみならず、気化した燃料も吸入して下流側に圧送することができるものである。デリバリパイプ56には等間隔にインジェクタ58が取り付けられており、これにより各インジェクタ58に燃料が供給される。
主燃料タンク22と船外機10とはゴムや樹脂により形成された燃料ホース38により連結されている。また、燃料ホース38は船外機10内においてフィルタ40に接続されており、該フィルタ40はゴムや樹脂により形成されたホース、或いは金属パイプにより逆止弁42に連結している。逆止弁42は、液体又は気体の状態の燃料が主燃料タンク22側から副燃料タンク44側に流れることのみを許容し、逆向きの流れを阻止する。逆止弁42と副燃料タンク44もゴムや樹脂により形成されたホース、或いは金属パイプにより連結されている。
副燃料タンク44の下流側には、インジェクタ58に供給する燃料の圧力を規定圧力に保つプレッシャレギュレータ52が設けられている。副燃料タンク44とプレッシャレギュレータ52との間には順方向燃料通路及び逆方向(リターン)燃料通路が設けられるが、いずれも液密且つ気密に外部と区画される。プレッシャレギュレータ52とデリバリパイプ56との間も、ゴムや樹脂により形成されたホース、或いは金属パイプにより連結されている。
こうして副燃料タンク44と主燃料タンク22の間の燃料流通経路、及び副燃料タンク44と各インジェクタ58との間の燃料流通経路は、すべて液密且つ気密に外部と区画され、大気に開放された箇所を有しないようになっている。このためエンジン26の動作中において燃料圧送ポンプ74が動作する場合には、副燃料タンク44と主燃料タンク22の間の燃料流通経路(第1燃料供給経路)が負圧となり、また、副燃料タンク44と各インジェクタ58との間の燃料流通経路(第2燃料供給経路)が正圧(加圧状態)となり、各インジェクタ58に燃料が圧送されることになる。
副燃料タンク44には、冷却水ポンプ34の吐出口に連結された冷却水導入ホース48が接続され、さらに該冷却水導入ホース48により導入される冷却水を排出する冷却水排出ホース46も接続されている。こうして、副燃料タンク44内の燃料が冷却水により冷却されるようになっている。
ここで、冷却機構を備えた副燃料タンクにおいて最も冷却効率が高く、構造が簡単な副燃料タンク44についてさらに詳しく説明する。図2は副燃料タンク44を示す斜視図、図3は副燃料タンク44の上部ブロック64の平面図、図4は図3におけるIV−IV線断面図(参考に副燃料タンク44の容器部79も併せて示される。)、図5は図3におけるV−V線断面図(参考に副燃料タンク44の容器部79も併せて示される。)、図6は図3におけるVI−VI線断面図である。また、図7は副燃料タンク44の容器部79を示す平面図、図8は容器部79の左側面図、図9は容器部79の右側面図、図10は図7におけるX−X線断面図である。また、図11は図8におけるXI−XI線断面図、図12は図8におけるXII−XII線断面図である。
これらの図に示すように、副燃料タンク44は、容器部79と該容器部の上部を覆う上部ブロック64とを備えている。容器部79は、無蓋有底の概略円筒状に形成された金属製又は樹脂製の容器81と、該容器81の外周を覆うように設けられる無蓋無底の円筒状に形成された樹脂製の外周壁部材72と、を備えている。外周壁部材72は例えば既存の管材を切断しても容易に作成できる円筒形で構成される。外周壁部材72は、十分な耐熱性及び断熱性を有する材料により形成されることが望ましい。容器81の上側外周縁には大径のフランジ部83が形成されており、フランジ部83の側面には全周にわたって延びる溝83aが形成されている。この溝83aには外周壁部材72との密着性を確保するためのシール部材(Oリング)92が嵌められる。同様に、容器81の下側外周縁にも大径のフランジ部86が形成されており、フランジ部86にも全周にわたって延びる溝86aが形成されている。この溝86aにも外周壁部材72との密着性を確保するためのシール部材(Oリング)80が嵌められる。さらに容器81の底部には平面視で略正方形の底板82が一体的に設けられている。
容器81におけるフランジ部83とフランジ部86の間の中間部81gの外径は、それらフランジ部83,86よりも小径となっており、このため、フランジ部83,86の外側面と略一致した内径を有する外周壁部材72で容器81の外周を覆う場合には、中間部81gと外周壁部材72との間に隙間ができる。この隙間が副燃料タンク44の容器81を冷却するための冷却空間90として用いられる。冷却空間90は、エンジンの動作中には冷却水が満たされ、エンジンの停止中は冷却水が排出されて空気が満たされる。
中間部81gの外側面の左側には、互いに一定間隔で離間して縦方向に平行に延びる冷却水案内壁81a,81bが立設されている。これら冷却水案内壁81a,81bの高さは、中間部81gの外側面と外周壁部材72の内側面との間隔と略一致している。冷却水案内壁81a,81bの各下端はフランジ部86の上面に連続しており、一方、各上端はフランジ部83の下面と離間している。中間部81gの周壁における冷却水案内壁81a,81bの間の最下部には横孔81cが開設されており、この横孔81cは奥部にて縦孔81dと繋がっている。縦孔81dにはノズル85が圧入されており、このノズル85には冷却水排出ホース46が取り付けられている。こうして、冷却水案内壁81a,81b、フランジ部86の上面、中間部81gの外周面、及び外周壁部材72により囲まれる領域は冷却水排出案内路73として区画される。
一方、中間部81gの外側面における横孔81cの反対側には横孔81eが開設されており、この横孔81eも奥部にて縦孔81fと繋がっている。縦孔81fにはノズル84が圧入されており、このノズル84には冷却水導入ホース48が取り付けられている。冷却水ポンプ34により汲み上げられた冷却水は、縦孔81f及び横孔81eを通って冷却空間90に流れ込む。そして、冷却空間90を満たした冷却水は上述の冷却水排出案内路73、横孔81c及び縦孔81dを通って外部に排出される。
本実施形態によると、図8及び図9に示すように、横孔81eの下端から裏面側の冷却水案内壁81a,81bに向けて徐々に上ってゆく傾斜面81h,81hがフランジ部86の上面に形成されている。上述のようにフランジ部86の外側面は外周壁部材72の内側面と接しており、エンジン停止時には、冷却空間90内の冷却水は傾斜面81h,81hに案内されて横孔81eから確実に排出される。これにより、副燃料タンク44の腐食が防止される。なお、エンジン停止中にチルトアップされた船外機の姿勢を考慮して、横孔81eがエンジン前方(船側)に位置する様に設定されると、より確実な冷却排出が行われる。
冷却水排出ホース46を流れる冷却水は、ボトムカウル16bの後端部にてパイロット水としてその一部が排出されるとともに、残りはプロペラ軸30の内部に形成された空間を通じて外部に排出される。エンジンの停止中は冷却水の水位はアッパーケーシング12の中途部かそれよりも下の位置まで少なくとも下がり、このため冷却空間90を満たしていた冷却水はすべて外部に排出され、代わりに冷却空間90は空気により満たされる。この場合、いわゆる魔法瓶効果によりデッドソークなどによりエンジン26から伝わる熱が遮断され、副燃料タンク44の内部が高温になることを防ぐ。
容器81の内部にはポンプ収容空間76が設けられ、ここに燃料圧送ポンプ74が収容される。燃料圧送ポンプ74は燃料吸口74aが容器81の底を向くようにしてポンプ収容空間76に収容される。容器81の底には周囲よりも盛り上がった厚肉部81j、81kが形成されており、厚肉部81jの内部に横孔81c及び縦孔81dが形成され、厚肉部81kの内部に横孔81e及び縦孔81fが形成されている。
次に、上部ブロック64は平面視において底板82と概略同一の矩形をなす厚肉の金属体又は樹脂体である。容器81のフランジ部83の上面には全周にわたって延びる溝83bが形成されており、この溝にはシール部材(Oリング)94が嵌められている。上部ブロック64の下面には円筒状に垂下する案内壁64aが形成されている。上部ブロック64を、平面視において底板82と重なり、且つ案内壁64aの中に燃料圧送ポンプ74の燃料出口74bの先端が位置するようにして、容器81の上面に被せてから、底板82の四隅に形成されたボルト孔82aに下方から貫通ボルトを通し、該貫通ボルトの先端を上部ブロック64の下面四隅に形成されたネジ穴に螺合させることにより、上部ブロック64の下面を容器81のフランジ部83の上面に圧接させることができる。
上部ブロック64の上面には4つの凹部が形成されており、それらの凹部には、図3に示すように、インジェクタ58への供給する燃料の圧力を一定に保つためのプレッシャレギュレータ52、主燃料タンク22から供給される燃料を濾過するためのフィルタ89、燃料圧送ポンプ74の電源コネクタ74cと接続するための電源カプラ67及びインジェクタ58へ供給する燃料を濾過するためのフィルタ62が、それぞれシール部材により液密且つ気密に嵌め込まれている。フィルタ62の上部にはデリバリパイプ58と連結されるノズル66が備えられている。また、上部ブロック64の側面にはフィルタ89が収容される凹部と連通する孔が開設されており、この孔に逆止弁42と連結されるノズル88が圧入されている。
フィルタ89が収容される凹部の底には、同凹部とポンプ収容空間76とを連通させる孔が形成されており、この孔により主燃料タンク22側から供給される燃料がポンプ収容空間76に流れ込む。プレッシャレギュレータ52が収容される凹部には、その底に上部ブロック64の底面側に貫通し、同凹部とポンプ収容空間76とを連通させる孔が形成されており、この孔が戻り燃料の通路となる。また、プレッシャレギュレータ52が収容される凹部の内側面には、フィルタ62が収容される凹部と連通させる孔が形成されており、この孔により剰余燃料がフィルタ62側からプレッシャレギュレータ52側に流れ込む。また、この孔の中途部は上述の案内壁64aの内側に貫通しており、これによりポンプ収容空間76とフィルタ62及びプレッシャレギュレータ52の収容空間は連通する。さらに、電源カプラ67が収容される凹部は上部ブロック64aの裏面側に貫通しており、図示しない電源コードが凹部を通って燃料圧送ポンプ74と接続される。
以上の構成を有する船外機10によると、インジェクタ58と主燃料タンク22との間は、エンジン26の運転中において、燃料供給経路により液密且つ気密に連結される。このため、その中途部に備わる燃料圧送ポンプ74により、主燃料タンク22に貯留する燃料を汲み上げてインジェクタ58に圧送することが可能となる。この結果、従来のように圧送及び汲み上げのために2つのポンプを設けることが不要になり、船外機10の構成を簡略化することができる。
また、燃料供給経路には副燃料タンク44がその中途部に設けられ、その内部に燃料圧送ポンプ74が収容される。このため、燃料圧送ポンプ74の下流側における余剰燃料を副燃料タンク44に戻すことができる。また、副燃料タンク44に貯留された燃料を用いてインジェクタ58に安定的に燃料を供給できる。
また、燃料圧送ポンプ74は、副燃料タンク44に貯留される燃料及び前記副燃料タンク44に生じる気化された燃料をインジェクタ58に圧送する機能を有している。このため、副燃料タンク44に気化燃料が生じても、それをインジェクタ58に圧送し、続いて再び液体の状態の燃料をインジェクタ58に圧送することができる。また、燃料供給経路は、燃料圧送ポンプ74と主燃料タンク22との間に、主燃料タンク22側に液体状及び気体状の燃料が逆流することを防止する逆止弁42を備える。こうして、気化燃料を燃料圧送ポンプ74に近い位置に留まらせることができる。このため、船外機10の始動時には、気体状態の燃料を速やかにインジェクタ58に圧送し、続いて液体の状態の燃料をインジェクタ58に圧送することができる。さらに、主燃料タンク22側に液体状及び気体状の燃料が逆流して、主燃料タンク22側の圧力が高まることを防止できる。
また船外機10では、燃料及び燃料圧送ポンプ74が収容される金属製の容器81が樹脂製の外周壁部材72により覆われるので、エンジン26からの熱の影響を低減できる。特に、外周壁部材72の内側面と容器81の外側面とは離間するとともに、それらの間の冷却空間90は外部と区画される。そして、エンジン26の運転中は該冷却空間90に冷却水が流通し、副燃料タンク44内の燃料が冷却される。また、エンジン26の停止中は冷却水が排出され、冷却空間90に空気が滞留する。このため、いわゆる魔法瓶効果により副燃料タンク44にエンジンから発せられる熱が伝わることを効果的に防止できる。
また、本実施形態においては、容器81は有底円筒状をなし、外周壁部材72は無底円筒状をなす。こうして、容器81の周囲に設けられる冷却空間90に円滑に冷却水を流すことができ、冷却効率を高めることができる。また、樹脂製パイプを使うなどして低廉なコストで外周壁部材72を得ることができる。
また、以上のように上部ブロック64には、高圧燃料吐出するノズル60、プレッシャレギュレータ52、燃料圧送ポンプ74の電源カプラ67及び主燃料タンク22側と接続されるノズル88が設けられるので、構造の簡略化及び整備性や作業性の向上を図ることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では上部ブロック64を介して主燃料タンク22からの燃料を容器81内に供給するようにしたが、容器81に直接燃料を供給するようにしてもよい。図13は、この変形例に係る副燃料タンク44aの縦断面図である。また、図14は、副燃料タンク44aの容器部79aの平面図、図15は、図14におけるXV−XV線断面図である。容器部79aの左側面及び右側面は、上述の容器部79の左側面(図8)及び右側面(図9)と同一に表されることから、ここでは図示を省略する。また、図16は、図8のXI−XI線の位置における、容器部79aの横断面図である。図17は、図8のXII−XII線の位置における、容器部79aの横断面図である。これらの図において、副燃料タンク44に対応する部分がある部分については、それらに同一符号を付し、以下では詳細説明を省略する。
容器部79aにおいては、容器81の内周面に、底面から縦方向に延びる燃料案内通路91を区画するための燃料案内壁81mが形成されている。燃料案内通路91の下端にはノズル88aが結合しており、このノズル88aはホース又はパイプにより逆止弁42と連結される。燃料案内通路91を通って導入される燃料はその上端から流出し、ポンプ収容空間76に溜められる。この変形例では、上部ブロック64aにフィルタ89及びノズル88は取り付けられない。急激なアクセル変化により燃料供給量が変化するときでもエア巻き込みを確実に防止するためは、容器81への燃料供給は燃料圧送ポンプ74の燃料吸口74aの上方から行われることが望ましい。上記変形例によれば、容器81の底面側から燃料を導入しつつも、燃料案内通路91により燃料吸口74aの上方から燃料をポンプ収容空間76に供給することができる。
また、図18は、冷却空間90を気密且つ液密に区画するための、外周壁部材と容器81のシール構造の変形例を示す図である。同図(a)は、外周壁部材72に代えて、下端面に内向きに傾斜するテーパ(面取り)が形成された外周壁部材72aを用いるとともに、該テーパ面、底板82の上面、フランジ部86の外側面により囲まれる空間にシール部材(Oリング)101を介在させる例である。同図(b)は、外周壁部材72の下端面と底板82の上面との間に、環状に切り取られたゴム又は樹脂製の板体であるシール部材102(ダンパ)102を介在させる例である。Oリングであるシール部材80によるシール構造の代わりに、これらのシール構造を用いてよい。また、それらのシール構造を適宜組み合わせて用いてもよい。
さらに、図1の例では、プレッシャレギュレータ52から上述した逆方向燃料通路を通って燃料が副燃料タンク44に直接戻されるようにしているが、図19に示すように、逆方向燃料通路の中途部に燃料冷却装置49を設けてもよい。燃料冷却装置49は、冷却水導入ホース48及び冷却水排出ホース46が接続されており、冷却水ポンプ34により汲み上げられる冷却水によりプレッシャレギュレータ52からの戻り燃料を冷却するものである。こうしても、燃料ポンプの数を削減して、システムの簡略化を図ることができる。ただし、図1の構成は、副燃料タンク44の外壁に冷却機能を持たせたものであり、図2の構成に比して、よりシステムの単純化が図れるという利点がある。
10 船外機、12 アッパーケーシング、14 ロアケーシング、16 カウル、16a トップカウル、16b ボトムカウル、18 スイベルブラケット、19 クランプブラケット、20 船尾板、22 主燃料タンク、24 プロペラ、26 エンジン、28 ドライブ軸、30 プロペラ軸、32 前後進切替機構、34 冷却水ポンプ、36 取水口、38 燃料ホース、40 フィルタ、42 逆止弁、44 副燃料タンク、46 冷却水排出ホース、48 冷却水導入ホース、52 プレッシャレギュレータ、56 デリバリパイプ、58 インジェクタ、60,84,85,88 ノズル、62,89 フィルタ、64 上部ブロック、80,92,94 シール部材、72 外周壁部材、74 燃料圧送ポンプ、74a 燃料吸口、74b 燃料出口、76 ポンプ収容空間、79 容器部、81 容器、81a,81b 冷却水案内壁、81c、81e 横孔、81d,81f 縦孔、81g 中間部、82 底板、82a ボルト孔、83,86 フランジ部、83a,83b,86a 溝、90 冷却空間。

Claims (4)

  1. エンジンと、
    前記エンジンに備えられるインジェクタと、
    船舶に備え付けられた主燃料タンクに貯留する燃料を汲み上げて前記インジェクタに圧送する液密かつ気密な圧送ポンプと、
    前記主燃料タンクと前記圧送ポンプとの間を液密かつ気密に連結し、前記エンジンの運転中には常に負圧状態である第1燃料供給経路と、
    前記圧送ポンプと前記インジェクタとの間を液密かつ気密に連結し、前記エンジンの運転中には常に加圧状態である第2燃料供給経路と、
    を含む船舶推進機。
  2. 内部に燃料を収容する液密かつ気密な燃料収容領域を有する副燃料タンクをさらに備え、
    前記圧送ポンプは、前記副燃料タンク内に収容され、前記燃料収容領域を介して前記第1燃料供給経路と連結されることを特徴とする請求項1記載の船舶推進機。
  3. 請求項2に記載の船舶推進機において、
    前記圧送ポンプは、前記燃料収容領域に収容される燃料及び前記燃料収容領域に生じる気化された燃料を前記インジェクタに圧送する、
    ことを特徴とする船舶推進機。
  4. 請求項3に記載の船舶推進機において、
    前記第1燃料供給経路は、前記主燃料タンク側に液体状及び気体状の燃料が逆流することを防止する逆止弁を備える、
    ことを特徴とする船舶推進機。
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