JP2010172702A - マルチピースソリッドゴルフボール - Google Patents

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Abstract

【解決手段】コアと、カバーと、これらの間に配置される少なくとも1層以上の中間層とを具備しボール表面に多数のディンプルを有するマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、上記コアの直径、特定荷重時の変形量、中心硬度、中心から特定距離の硬度、及び表面硬度を特定範囲に設定し、上記中間層の主材料が特定の樹脂混合組成物を加熱混合して得られたものであり、且つ上記中間層の厚さ、材料硬度、材料のメルトフローレート(MFR)及び上記ソリッドコア表面と上記中間層との硬度差を特定範囲内に設定すると共に、上記カバーが熱可塑性樹脂を主材として形成され、上記カバーの厚さ、硬度、材料のメルトフローレート(MFR)を特定範囲に設定し、更に、個数及びディンプル弾道体積TVTを特定範囲とするディンプルを具備するゴルフボールを提供する。
【効果】本発明のゴルフボールは、打感、コントロール性能及び飛び性能に優れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソリッドコア、中間層及びカバーを具備してなる3層以上のマルチピースソリッドゴルフボールであって、飛び性能、打感、コントロール性能等に優れるマルチピースソリッドゴルフボールに関する。
近年、ソリッドゴルフボールに対しては、ボール構造を従来のソリッドコア、カバーからなる2層構造ではなく、ソリッドコアとカバーとの間に更に中間層を設けて多層化し、各層ごとに最適化を図る取り組みが行われている。具体的には、コア単独の硬度分布とコア、中間層及びカバーを含めたボール全体の硬度分布を適正化することにより、良好な飛び性能を有し、耐久性、打感、コントロール性能に優れるスリーピースゴルフボールが種々提案されている。
例えば、特許第3505922号公報(これに対応する米国特許第5830085号明細書)には、コア,中間層,カバーを具備したスリーピースゴルフボールにおいて、コア中心硬度<表面硬度<中間層硬度<カバー硬度の関係を満たすゴルフボールが記載されている。しかしながら、このゴルフボールには反発性が低い課題があった。
また、特許第3772252号公報(これに対応する米国特許第6565455号明細書)には、中間層及び/又はカバー材として、その段落[0007]に記載された特定の樹脂混合物を用いることが提案されている。この中間層及び/又はカバー材を使用することによりゴルフボールに高い反発性が得られるものではあるが、耐久性改善についての課題があった。
米国特許第6409614号明細書、同第6277035号明細書及び同第7160211号明細書には、コアに内軟外硬の内側・外側カバーを具備し、外側カバーのショアD硬度が高いアイオノマーカバーを使用したマルチピースソリッドゴルフボールが記載されている。しかしながら、これらのゴルフボールでは、カバーが硬すぎるため、アプローチスピン性能が低いという課題があった。
また、米国特許第6561928号明細書のゴルフボールでは、コアに被覆するカバーの総厚が厚すぎてしまい、その結果、飛び性能が低下するという欠点がある。その他、従来技術としては、特開2004−49913号公報(これに対応する米国特許第6663507号明細書)に提案されたマルチピースソリッドゴルフボールなどがある。
したがって、上記多数の提案されたマルチピースソリッドゴルフボールでは、飛び性能、打感、コントロールスピン性能及び耐久性の全てにおいて満足するものではなく、更なる改良が望まれる。
特許第3505922号公報 米国特許第5830085号明細書 特許第3772252号公報 米国特許第6565455号明細書 米国特許第6409614号明細書 米国特許第6277035号明細書 米国特許第7160211号明細書 米国特許第6561928号明細書 特開2004−49913号公報 米国特許第6663507号明細書
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ソリッドコア、中間層及びカバーを具備してなる3層以上のマルチピースゴルフボールであって、打感、コントロール性能、飛び性能に優れるマルチピースゴルフボールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、コア、中間層及びカバーを具備したマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、コア硬度分布を適正化すると共に、中間層、カバーとコア表面硬度の関係を適正化することにより、ボールの打感、アプローチのスピン性能に優れ、かつフルショットにおいて低スピン化を実現させ、飛距離が向上することを知見した。また、中間層に高中和アイオノマーと商品名「ダイナロン」等のような熱可塑性ブロックポリマーをブレンドすることにより、ボールの反発性及び耐久性をより一層向上させ、両面において優れた性能を有することを知見した。さらに、カバー材料のメルトフローレート(MFR)を良好にすることにより、カバーが薄くても生産性良く成型することができることを知見した。
従って、本発明は、下記のマルチピースソリッドゴルフボールを提供する。
[1]ソリッドコアと、カバーと、これらの間に配置される少なくとも1層以上の中間層とを具備しボール表面に多数のディンプルを有するマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、上記ソリッドコアの直径が34〜38.7mmであり、初期荷重10kgfから終荷重130kgfまで負荷したときの変形量が3.5〜6.0mmであり、中心硬度のショアD硬度20〜38、中心から5mmの部分〜10mmの部分のショアD硬度23〜41、中心から15mmのショアD硬度28〜46、表面硬度のショアD硬度37〜62であり、上記中間層の主材料が、
(a)オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はその金属塩 95〜50質量%、
(b)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はその金属塩 0〜20質量%、
(c)ポリオレフィン結晶ブロック、ポリエチレン/ブチレンランダム共重合体を有する熱可塑性ブロックコポリマー 5〜50質量%、
の樹脂成分100質量部に対して、
(d)分子量280〜1,500の脂肪酸又はその誘導体 5〜100質量部、
(e)上記(a)、(b)、(d)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物 0.1〜10質量部
を加熱混合して得られたものであり、且つ上記中間層の厚さが1.5〜2.5mm、上記中間層の材料硬度がショアDで35〜55であり、上記中間層の材料のメルトフローレート(MFR)が9〜30g/10minであり、上記ソリッドコア表面と上記中間層との硬度差がショアDで±10以内であると共に、上記カバーが熱可塑性樹脂を主材として形成され、上記カバーの厚さが0.5〜1.5mm、上記カバーのショアD硬度が50〜59であり、カバー硬度より中間層硬度の方が小さく、その硬度差がショアD硬度で1〜15であり、上記カバーの材料のメルトフローレート(MFR)が2〜30g/10minであり、上記カバーと上記中間層との合計厚さが2〜3.5mmであり、ボール全体の初期荷重10kgfから終荷重130kgfまで負荷したときの変形量が2.9〜5.0mmであり、上記ディンプル数が250〜400個、ディンプル体積にディンプル直径の平方根を乗じることによって得られるディンプル弾道体積VTの総和(総ディンプル弾道体積TVT)が640〜800であることを特徴とするマルチピースソリッドゴルフボール。
[2]上記カバーの熱可塑性樹脂が熱可塑性アイオノマーである[1]記載のマルチピースソリッドゴルフボール。
本発明のマルチピースソリッドゴルフボールは、ソリッドコア硬度分布を適正化すると共に、中間層、カバーとコア表面硬度の関係を適正化すること、更には、中間層材料を特定の高中和アイオノマーに特定の熱可塑性ブロックコポリマーを使用することにより、ボールの打感、アプローチのスピン性能に優れ、かつフルショットにおいて低スピン化を実現させ、飛距離が向上し得る。また、ボールの反発性及び耐久性の精度をより一層向上させ、カバーを薄く形成しても生産性良く成型することができるものである。
本発明の一実施例に係るマルチピースソリッドゴルフボールを示す横断面図である。 実施例のゴルフボール表面(ディンプルI〜IV)の平面図である。 比較例のゴルフボール表面(ディンプルV)の平面図である。
以下、本発明につき、図面を参照して更に詳しく説明すると、本発明のマルチピースゴルフボールGは、ソリッドコア1と、該ソリッドコア1を覆う中間層2と、該中間層2を覆うカバー3とからなる少なくとも3層構造に形成され、カバー3の表面には多数のディンプルDが形成されている。ここで、図1はソリッドコア1、中間層2、カバー3を各一層ずつの構成としているが、2層以上に多層化してもよく、必要に応じてソリッドコア1、中間層2、カバー3をそれぞれ複数層構成にすることができる。なお、以下に説明するソリッドコア、中間層、カバーについて複数層構成にする場合には、複数層全体として、各要件を全体として満たすように構成されていればよい。
まず、上記ソリッドコアは、ポリブタジエンを基材ゴムとするゴム組成物の加熱成形物である。
ここで、上記のポリブタジエンは、シス1,4結合が60%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上有するものである。
また、上記のポリブタジエンは、そのムーニー粘度(ML1+4(100℃))が30以上、好ましくは35以上、更に好ましくは40以上、より更に好ましくは50以上、最も好ましくは52以上、上限として100以下、好ましくは80以下、更に好ましくは70以下、最も好ましくは60以下であることが推奨される。
なお、本発明でいうムーニー粘度とは、いずれも回転可塑度計の1種であるムーニー粘度計で測定される工業的な粘度の指標(JIS−K6300)であり、単位記号としてML1+4(100℃)を用いる。また、Mはムーニー粘度、Lは大ロータ(L型)、1+4は予備加熱時間1分間、ロータの回転時間4分間を示し、100℃の条件下にて測定したことを示す。
更に、上記ポリブタジエンの分子量分布Mw/Mn(Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)としては、2.0以上、好ましくは2.2以上、より好ましくは2.4以上、更に好ましくは2.6以上、上限として6.0以下、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.4以下である。Mw/Mnが小さすぎると作業性が低下し、大きすぎると反発性が低下する場合がある。
上記ポリブタジエンは、Ni,Co触媒を用いて合成したものでも希土類元素系触媒で合成したものでもよいが、特に、希土類元素系触媒で合成したものであることが好ましく、その希土類元素系触媒としては、公知のものを使用することができる。
例えば、ランタン系列希土類元素化合物、有機アルミニウム化合物、アルモキサン、ハロゲン含有化合物、更に、必要に応じルイス塩基の組合せよりなる触媒を挙げることができる。
本発明においては、特に、ランタン系列希土類元素化合物としてネオジウム化合物を用いたネオジウム系触媒の使用が、1,4−シス結合が高含量、1,2−ビニル結合が低含量のポリブタジエンゴムを優れた重合活性で得られるので好ましく、これらの希土類元素系触媒の具体例は、特開平11−35633号公報に記載されているものを好適に挙げることができる。
希土類元素系触媒の存在下でブタジエンを重合させる場合、溶媒を使用しても、溶媒を使用せずにバルク重合あるいは気相重合してもよく、重合温度は通常−30〜150℃、好ましくは10〜100℃とすることができる。
上記のポリブタジエンは、上記の希土類元素系触媒による重合に引き続き、ポリマーの活性末端に末端変性剤を反応させることにより得られるものであってもよい。
末端変性剤の具体例及び反応させる方法は、例えば、特開平11−35633号公報、特開平7−268132号公報、特開2002−293996号公報等に記載されているもの及び方法を挙げることができる。
上記ポリブタジエンは、ゴム基材中に、60質量%以上、好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、最も好ましくは90質量%以上、上限として100質量%以下、好ましくは98質量%以下、更に好ましくは95質量%以下配合されたものであることが必要である。配合量が足りないと、良好な反発性が付与されたゴルフボールを得ることが困難になる。
また、上記ポリブタジエン以外のゴムを本発明の目的を損なわない範囲で併用・配合することもできる。具体例として、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などを挙げることができる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記ソリッドコアである加熱成形物は、上記ゴム基材100質量部に対し、不飽和カルボン酸又はその金属塩、有機硫黄化合物、無機充填剤及び老化防止剤を必須成分として所定量配合したゴム組成物にて形成される。
ここで、不飽和カルボン酸として、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等を挙げることができ、特にアクリル酸、メタクリル酸であることが好ましい。
また、不飽和カルボン酸の金属塩としては、メタクリル酸亜鉛、アクリル酸亜鉛等の不飽和脂肪酸の亜鉛塩、マグネシウム塩等を配合し得るが、特にアクリル酸亜鉛を好適に使用し得る。
上記不飽和カルボン酸及び/又はその金属塩は、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは20質量部以上、より好ましくは22質量部以上、更に好ましくは24質量部以上、最も好ましくは26質量部以上、上限として、好ましくは45質量部以下、好ましくは40質量部以下、より好ましくは35質量部以下、最も好ましくは30質量部以下配合する。配合量が多すぎると硬くなりすぎてしまい、耐え難い打感となり、少なすぎると、反発性が低下してしまう。
必要に応じて有機硫黄化合物を配合することができる。この有機硫黄化合物は、優れた反発性を付与するために好ましく用いられる。具体的には、チオフェノール類、チオナフトール類、ハロゲン化チオフェノール類又はそれらの金属塩を配合することが推奨され、より具体的には、ペンタクロロチオフェノール、ペンタフルオロチオフェノール、ペンタブロモチオフェノール、パラクロロチオフェノール、ペンタクロロチオフェノール等の亜鉛塩、硫黄数が2〜4のジフェニルポリスルフィド、ジベンジルポリスルフィド、ジベンゾイルポリスルフィド、ジベンゾチアゾイルポリスルフィド、ジチオベンゾイルポリスルフィド等が挙げられるが、特に、ペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩、ジフェニルジスルフィドを好適に用いることができる。
有機硫黄化合物は、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは0質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.2質量部以上、特に好ましくは0.4質量部以上であり、上限として、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下、更に好ましくは3質量部以下、最も好ましくは2質量部以下配合する。配合量が多すぎると硬さが軟らかくなりすぎてしまい、少なすぎると、反発性の向上が見込めない。
無機充填剤としては、例えば、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等を挙げることができ、その配合量は、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは5質量部以上、より好ましくは6質量部以上、更に好ましくは7質量部以上、最も好ましくは8質量部以上、上限として、好ましくは80質量部以下、より好ましくは60質量部以下、更に好ましくは40質量部以下、最も好ましくは20質量部以下とする。配合量が多すぎたり、少なすぎたりすると適正な重さ、および好適な反発性を得ることができない。
有機過酸化物としては、市販品を挙げることができ、例えば、商品名「パークミルD」(日本油脂社製)、「パーヘキサ3M」(日本油脂社製)、「パーヘキサC」(日本油脂社製)、「Luperco 231XL」(アトケム社製)等が挙げられ、好ましくは、上記の「パーヘキサ3M」、「パーヘキサC」を用いることができる。
この有機過酸化物については、1種もしくは2種以上の異なるものを混合することができる。反発性をより一層向上させる点から、2種以上の異なるものを混合することが好適である。
有機過酸化物は、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上、更に好ましくは0.3質量部以上、上限として、好ましくは2質量部以下、より好ましくは1.5質量部以下、更に好ましくは1質量部以下配合することができる。配合量が多すぎたり、少なすぎたりすると好適な硬度分布すなわち打感、耐久性及び反発性を得ることができない。
本発明では、必要に応じて老化防止剤を配合することができる。この老化防止剤としては、例えば、市販品として「ノクラックNS−6」、「同NS−30」(大内新興化学工業社製)、「ヨシノックス425」(吉富製薬社製)等が挙げられる。
老化防止剤の配合量については、上記基材ゴム100質量部に対し、好ましくは0質量部以上、より好ましくは0.03質量部以上、更に好ましくは0.05質量部以上であり、上限としては、好ましくは0.4質量部以下、より好ましくは0.3質量部以下、更に好ましくは0.2質量部以下とすることが、好適な反発性、耐久性を得ることができる点から推奨される。
また、必要に応じて硫黄を配合することができる。具体的には、商品名「硫黄Z(ゼット)」(鶴見化学工業社製)などが例示される。硫黄の配合量は、上記基材ゴム100質量部に対して、好ましくは0質量部以上、より好ましくは0.005質量部以上、更に好ましくは0.01質量部以上であり、上限として好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.4質量部以下、更に好ましくは0.1質量部以下である。硫黄の添加によりコアの硬度分布を大きくすることができる。硫黄の配合量が多過ぎると、加熱成型の際、ゴム組成物が爆発するなどの不具合や反発性が大きく低下するおそれがある。
上記ソリッドコア(加熱成形物)については、後述する所定の硬度分布やたわみ変形量が得られるように、上述したゴム組成物を適宜選択し、公知のゴルフボール用ゴム組成物と同様の方法で加硫・硬化させることによって作成することができる。加硫条件については、例えば、加硫温度100〜200℃、加硫時間10〜40分にて実施することができる。この場合、本発明の所望のコア用ゴム架橋体を得る観点から、加硫温度は、150℃以上であることが好ましく、特に155℃以上が好ましく、上限としては、200℃以下、より好ましくは190℃以下、さらに好ましくは180℃以下、最も好ましくは170℃以下である。
本発明のソリッドコアは、直径が34〜38.7mmであることが必要であり、好ましくは34.5mm以上、より好ましくは35.0mm以上、更に好ましくは35.5mm以上、最も好ましくは36.0mm以上、上限として、好ましくは38.2mm以下、より好ましくは37.7mm以下、更に好ましくは37.0mm以下、最も好ましくは36.5mm以下であることが推奨される。直径が小さいと軟らかいコアが小さくなるので、ボール反発性が低下したり、打感が硬くなる場合があり、直径が大きいと必然的に中間層、カバーが薄くなり、耐久性が悪くなる場合がある。
ソリッドコアの中心硬度は、ショアD硬度で20以上、好ましくは25以上、より好ましくは30以上、更に好ましくは33以上であり、上限として、38以下、好ましくは37以下、更に好ましくは36以下、最も好ましくは35以下とするものである。
ソリッドコアの中心から5mmの部分〜10mmの部分の硬度については、ショアD硬度で23以上、好ましくは28以上、より好ましくは32以上、更に好ましくは35以上であり、上限として、41以下、好ましくは40以下、より好ましくは39以下、更に好ましくは38以下とするものである。
ソリッドコアの中心から15mmの部分の硬度については、ショアD硬度で28以上、好ましくは33以上、より好ましくは36以上、更に好ましくは39以上であり、上限として、46以下、好ましくは45以下、更に好ましくは44以下とするものである。
ソリッドコアの表面における硬度は、ショアD硬度で37以上、好ましくは39以上、より好ましくは41以上、更に好ましくは42以上であり、上限として、62以下、好ましくは57以下、より好ましくは52以下、更に好ましくは48以下とするものである。
ソリッドコアにおける表面と中心との硬度差は、特に制限はないが、好ましくはショアD硬度で5以上、より好ましくは6以上であり、上限としては、好ましくは30以下、より好ましくは25以下、更に好ましくは20以下とするものである。上記の硬度差が上記よりも小さいと、ドライバーのスピン量が増加してしまい、飛距離が低下するおそれがある。逆に、硬度差が上記よりも大きいと反発性,耐久性が低下するおそれがある。
また、上記ソリッドコアの初期荷重10kgfから終荷重130kgfまで負荷したときの変形量は3.5mm以上、好ましくは3.8mm以上、より好ましくは4.1mm以上である。上限としては、6.0mm以下、好ましくは5.5mm以下、より好ましくは5.0mm以下、更に好ましくは4.8mm以下である。このソリッドコアの変形量が少なすぎると、打感が悪くなると共に、特にドライバーなどを用いることよる、ボールに大変形が生じるロングショット時にスピンが増えすぎて飛ばなくなり、軟らかすぎると、打感が鈍くなると共に、反発が十分でなくなり飛ばなくなる上、繰り返し打撃による割れ耐久性が悪くなる場合がある。
次に、本発明では、中間層材料として、
(a)オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はその金属塩 95〜50質量%、
(b)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はその金属塩 0〜20質量%、及び
(c)ポリオレフィン結晶ブロック、ポリエチレン/ブチレンランダム共重合体を有する熱可塑性ブロックコポリマー 5〜50質量%、
の樹脂成分をベース樹脂とするものである。
(a)成分を構成するオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はその金属塩の重量平均分子量(Mw)については、好ましくは100,000以上、より好ましくは110,000以上、さらに好ましくは120,000以上であり、上限として、好ましくは200,000以下、より好ましくは190,000以下、さらに好ましくは170,000以下である。また、上記共重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比は3.0〜7.0であることが好ましい。
上記(a)成分はオレフィンを含む共重合体であり、(a)成分中のオレフィンとして、例えば、炭素数2以上、上限として8以下、特に6以下のものを挙げることができる。具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン等が挙げられ、特にエチレンであることが好ましい。
また、(a)成分中の不飽和カルボン酸として、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等を挙げることができ、特にアクリル酸、メタクリル酸であることが好ましい。
更に、(a)成分中の不飽和カルボン酸エステルとして、例えば、上述した不飽和カルボン酸の低級アルキルエステル等が挙げられ、具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等を挙げることができ、特にアクリル酸ブチル(n−アクリル酸ブチル、i−アクリル酸ブチル)が好ましい。
本発明の(a)成分のランダム共重合体は、上記成分を公知の方法に従ってランダム共重合させることにより得ることができる。ここで、ランダム共重合体中に含まれる不飽和カルボン酸の含量(酸含量)は、通常2質量%以上、好ましくは6質量%以上、更に好ましくは8質量%以上、上限としては25質量%以下、好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下であることが推奨される。酸含量が少ないと反発性が低下する可能性があり、多いと材料の加工性が低下する可能性がある。
(a)成分の共重合体がベース樹脂全体に占める割合は95〜50質量%であり、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上であり、上限値して、好ましくは92質量%以下、より好ましくは89質量%以下、さらに好ましくは86質量%以下である。
(a)成分の共重合体の金属塩は、上述した(a)成分のランダム共重合体中の酸基を部分的に金属イオンで中和することによって得ることができる。
ここで、酸基を中和する金属イオンとしては、例えば、Na+、K+、Li+、Zn++、Cu++、Mg++、Ca++、Co++、Ni++、Pb++等が挙げられるが、好ましくはNa+、Li+、Zn++、Mg++、Ca++等が好適に用いられ、更に好ましくはZn++であることが推奨される。これら金属イオンのランダム共重合体の中和度は、特に限定されるものではないが、通常5モル%以上、好ましくは10モル%以上、特に20モル%以上、上限として95モル%以下、好ましくは90モル%以下、特に80モル%以下である。中和度が95モル%を超えると、成形性が低下する場合があり、5モル%未満の場合、(c)成分の無機金属化合物の添加量を増やす必要があり、コスト的にデメリットとなる可能性がある。このような中和物は公知の方法で得ることができ、例えば、上記ランダム共重合体に対して、上記金属イオンのギ酸塩、酢酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物、水酸化物及びアルコキシド等の化合物を導入して得ることができる。
(a)成分を構成するオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体として具体的には、商品名「ニュクレルAN4318」、「同AN4319」、「同AN4311」(三井・デュポンポリケミカル社製)などが挙げられる。また、オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体の金属塩として具体的には、商品名「ハイミランAM7316」、「同AM7331」、「同1855」、「同1856」(三井・デュポンポリケミカル社製)や商品名「サーリン6320」、「同8120」(米国デュポン社製)などが挙げられる。
また、(b)成分を構成するオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はその金属塩の重量平均分子量(Mw)については、好ましくは100,000以上、より好ましくは110,000以上、さらに好ましくは120,000以上であり、上限値としては、好ましくは200,000以下、より好ましくは190,000以下、さらに好ましくは170,000以下である。また、上記共重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比は3.0〜7.0であることが好ましい。
(b)成分の共重合体がベース樹脂全体に占める割合は0〜20質量%であり、好ましくは1質量%以上であり、上限値して、好ましくは17質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは8質量%以下、特に好ましくは5質量%以下である。
(b)成分を構成するオレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の具体例としては、商品名「ニュクレル1560」、「同1525」、「同1035」など(三井・デュポンポリケミカル社製)が挙げられる。オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体の金属塩として、具体的には、商品名「ハイミラン1605」、「同1601」、「同1557」、「同1705」、「同1706」(三井・デュポンポリケミカル社製)や商品名「サーリン7930」、「同7920」(米国デュポン社製)などが挙げられる。
(c)成分として、ポリオレフィン結晶ブロック、ポリエチレン/ブチレンランダム共重合体を有する熱可塑性ブロックコポリマーとしては、例えば、ハードセグメントとして結晶ポリエチレンブロック(E)、かつソフトセグメントとしてエチレンとブチレンとの比較的ランダムな共重合体(EB)からなるブロックを有するものなどが挙げられ、分子構造としてハードセグメントが片末端又は両末端にあるE−EB系、E−EB−E系などの構造を有するブロックコポリマーが好ましく用いられる。
これらの(c)ポリオレフィン結晶ブロック、ポリエチレン/ブチレンランダム共重合体を有する熱可塑性ブロックコポリマーは、例えば、ポリブタジエンを水素添加することにより得ることができる。ここで、水素添加に用いるポリブタジエンとしては、そのブタジエン構造中の結合様式として特に1,4−結合が95〜100質量%の1,4−重合部をブロック的に持ち、ブタジエン構造全量中の1,4−結合が50〜100質量%、より好ましくは80〜100質量%であるポリブタジエンが好適に用いられる。即ち、1,4−結合が50〜100質量%、より好ましくは80〜100質量%を占めるポリブタジエンであって、1,4−結合部の95〜100質量%をブロック的に有するポリブタジエンが好適に用いられる。
前記E−EB−E系の熱可塑性ブロックコポリマーとしては、分子鎖両末端部が1,4−結合リッチな1,4−重合物で、中間部が1,4−結合と1,2−結合が混在するポリブタジエンを水素添加して得られるものが好適である。ここで、ポリブタジエンの水素添加物における水素添加量(ポリブタジエン中の二重結合の飽和結合への転嫁率)としては60〜100%であることが好ましく、より好ましくは90〜100%である。水素添加量が少なすぎるとアイオノマー樹脂等とのブレンド工程でゲル化等の劣化が生じる場合がある。また、ゴルフボールを形成した際に、中間層としての打撃耐久性に問題が生じる場合がある。
熱可塑性ブロックコポリマーとして好適に用いられる、分子構造としてハードセグメントが片末端又は両末端にあるE−EB系、E−EB−E系の構造を有するブロック共重合体において、ハードセグメント量としては10〜50質量%であることが好ましい。ハードセグメント量が多すぎると柔軟性に欠けて本発明の目的を有効に達成し得ない場合があり、ハードセグメント量が少なすぎるとブレンド物の成形性に問題が生じる場合がある。
上記熱可塑性ブロックコポリマーの230℃、試験荷重21.2Nにおけるメルトインデックスとしては0.01〜15g/10min、より好ましくは0.03〜10g/10minであることが好ましい。上記範囲を外れると、射出成形時にウェルド、ひけ、ショート等の問題が生じるおそれがある。また、熱可塑性ブロックコポリマーの表面硬度は10〜50であることが好ましい。表面硬度が小さすぎると、ゴルフボールの繰り返し打撃における耐久性が低下してしまう場合がある。一方、表面硬度が大きすぎると、アイオノマー樹脂とのブレンド物の反発性が低下してしまう場合がある。なお、熱可塑性ブロックコポリマーの数平均分子量は、3万〜80万であることが好ましい。
上記のようなポリオレフィン結晶ブロック、ポリエチレン/ブチレンランダム共重合体を有する熱可塑性ブロックコポリマーとしては市販品を用いることができ、例えば日本合成ゴム(株)製ダイナロン6100P、6200P、6201B等が挙げられる。特にダイナロン6100Pは、両末端に結晶性オレフィンブロックを有するブロックポリマーであり、本発明において好適に用いることができる。これらオレフィン系熱可塑性エラストマーは1種を単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。
(c)成分の共重合体がベース樹脂全体に占める割合は5〜50質量%であり、好ましくは8質量%以上、より好ましくは11質量%以上、さらに好ましくは14質量%以上であり、上限値して、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。
さらに、中間層材料については、上述した樹脂成分(a)〜(c)成分100質量部に対して、
(d)分子量280〜1,500の脂肪酸又はその誘導体 5〜100質量部、
(e)上記(a)、(b)、(d)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物 0.1〜10質量部
を混合することができる。
次に、(d)成分は、分子量280以上1,500以下の脂肪酸又はその誘導体であり、加熱混合物の流動性の向上に寄与する成分で、上記(a)〜(c)成分と比較して分子量が極めて小さく、混合物の溶融粘度の著しい低下に寄与するものである。また、(d)成分中の脂肪酸(誘導体)は、分子量が280以上1,500以下で高含量の酸基(誘導体)を含むため、添加による反発性の損失が少ないものである。
本発明で用いる(d)成分の脂肪酸又はその誘導体は、アルキル基中に二重結合又は三重結合を含む不飽和脂肪酸(誘導体)であっても、アルキル基中の結合が単結合のみにより構成される飽和脂肪酸(誘導体)であってもよいが、1分子中の炭素数は、通常18以上、上限として80以下、特に40以下であることが推奨される。炭素数が少ないと、耐熱性が劣り、酸基の含量が多すぎてベース樹脂中に含まれる酸基との相互作用により所望の流動性が得られなくなり、炭素数が多い場合には、分子量が大きくなるため流動性が低下する場合があり、材料として使用困難になるおそれがある。
(d)成分の脂肪酸として、具体的には、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、べヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、リグノセリン酸などが挙げられ、特に、ステアリン酸、アラキジン酸、べヘニン酸、リグノセリン酸を好適に用いることができる。
また、(d)成分の脂肪酸誘導体は、脂肪酸の酸基に含まれるプロトンを置換したものが挙げられ、このような脂肪酸誘導体としては、金属イオンにより置換した金属せっけんが例示できる。金属せっけんに用いられる金属イオンとしては、例えば、Li+、Ca++、Mg++、Zn++、Mn++、Al+++、Ni++、Fe++、Fe+++、Cu++、Sn++、Pb++、Co++等が挙げられ、特にCa++、Mg++、Zn++が好ましい。
(d)成分の脂肪酸誘導体として、具体的には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、12−ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸亜鉛、アラキジン酸マグネシウム、アラキジン酸カルシウム、アラキジン酸亜鉛、べヘニン酸マグネシウム、べヘニン酸カルシウム、べヘニン酸亜鉛、リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸カルシウム、リグノセリン酸亜鉛等が挙げられ、特にステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、アラキジン酸マグネシウム、アラキジン酸カルシウム、アラキジン酸亜鉛、べヘニン酸マグネシウム、べヘニン酸カルシウム、べヘニン酸亜鉛、リグノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸カルシウム、リグノセリン酸亜鉛を好適に使用することができる。
本発明の(d)成分は、上記ベース樹脂100質量部に対して、5質量部以上、好ましくは8質量部以上、より好ましくは20質量部以上、更に好ましくは40質量部以上であり、上限として100質量部以下、好ましくは90質量部以下、より好ましくは80質量部以下、更に好ましくは70質量部以下である。
なお、上述した(a)(b)成分の使用に際し、公知の金属せっけん変性アイオノマー(USP5312857,USP5306760,WO98/46671公報等)を使用することもできる。
(e)成分は、上記(a)(b)(d)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物である。従来例でも挙げたように、(a)(b)(d)成分のみ、特に金属変性アイオノマー樹脂のみ(例えば、上記特許公報に記載された金属せっけん変性アイオノマー樹脂のみ)を加熱混合すると、下記に示すように金属せっけんとアイオノマーに含まれる未中和の酸基との交換反応により脂肪酸が発生する。この発生した脂肪酸は熱的安定性が低く、成形時に容易に気化するため、成形不良の原因となるばかりでなく、発生した脂肪酸が成形物の表面に付着した場合、塗膜密着性が著しく低下する原因になる。(e)成分は、このような問題を解決するために配合する。
Figure 2010172702
本発明で使用する加熱混合物は、上述したように(e)成分として、上記(a)(b)(d)成分中に含まれる酸基を中和する塩基性無機金属化合物を必須成分として配合する。(e)成分の配合で、上記(a)(b)(d)成分中の酸基が中和され、これら各成分配合による相乗効果により、加熱混合物の熱安定性が高まると同時に、良好な成形性が付与され、ゴルフボールとしての反発性に寄与する。
本発明の(e)成分は、上記(a)(b)(d)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物であり、好ましくは一酸化物又は水酸化物であることが推奨され、アイオノマー樹脂との反応性が高く、反応副生成物に有機物を含まないため、熱安定性を損なうことなく、加熱混合物の中和度を上げることができるものである。
ここで、塩基性無機金属化合物に使われる金属イオンとしては、例えば、Li+、Na+、K+、Ca++、Mg++、Zn++、Al+++、Ni+、Fe++、Fe+++、Cu++、Mn++、Sn++、Pb++、Co++等が挙げられ、無機金属化合物としては、これら金属イオンを含む塩基性無機充填剤、具体的には、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、炭酸リチウム等が挙げられるが、上述したように一酸化物又は水酸化物が好適であり、好ましくはアイオノマー樹脂との反応性の高い酸化マグネシウムや水酸化カルシウムを好適に使用できる。
本発明の(e)成分は、上記ベース樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部であり、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは3質量部以上であり、上限として、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは2質量部以下である。
本発明で使用する加熱混合物は、上述したように(a)〜(e)成分を配合してなり、熱安定性、成形性、反発性の向上が図られるものであるが、本発明で使用する加熱混合物は、いずれも混合物中の酸基の70モル%以上、好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上が中和されていることが推奨され、高中和化により上述した(a)(b)成分と脂肪酸(誘導体)のみを使用した場合に問題となる交換反応をより確実に抑制し、脂肪酸の発生を防ぐことができ、熱的な安定性が著しく増大し、成形性が良好で、従来のアイオノマー樹脂と比較して反発性の著しく増大した材料になり得る。
ここで、本発明の加熱混合物の中和化は、高中和度と流動性をより確実に両立するために、上記加熱混合物の酸基が遷移金属イオンとアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属イオンとで中和されていることが推奨され、遷移金属イオンがアルカリ(土類)金属イオンと比較してイオン凝集力が弱いため、加熱混合物中の酸基の一部を中和し、流動性の著しい改良を図ることができる。
本発明において、上記加熱混合物に対して、更に必要に応じて種々の添加剤を添加することができ、例えば、顔料、分散剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などを加えることができる。また、打撃時のフィーリングを改善するために、上記必須成分に加え、種々の非アイオノマー熱可塑性エラストマーを配合することができ、このような非アイオノマー熱可塑性エラストマーとして、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー等が挙げられ、特にスチレン系熱可塑性エラストマーの使用が好ましい。
加熱混合物の調製方法としては、例えば、二軸押出機、バンバリー、ニーダー等のインターナルミキサーなどを用い、加熱混合条件として、例えば、150〜250℃に加熱しながら混合する。上記加熱混合物を使用して中間層を形成する方法としては、特に制限されるものではなく、例えば、射出成形やコンプレッション成形等で形成できる。射出成形法を採用する場合には、射出成形用金型の所定位置に予め作製したソリッドコアを配備した後、上記材料を該金型内に導入する方法が採用できる。また、コンプレッション成形法を採用する場合には、上記材料で一対のハーフカップを作り、このカップでコアを直接又は中間層を介してくるみ、金型内で加圧加熱する方法を採用できる。なお、加圧加熱成形する場合、成形条件としては、120〜170℃、1〜5分間の条件を採用することができる。
本発明の中間層の材料硬度は、ショアD硬度が35〜55の範囲内とするものであり、好ましくは40以上、より好ましくは43以上、更に好ましくは45以上、上限として好ましくは55以下、好ましくは53以下、より好ましくは51以下、更に好ましくは50以下である。ショアD硬度が軟らかいと、反発性が低下し、飛距離が低下することがある。
中間層の厚さは、下限値として1.5mm以上とするものであり、好ましくは1.7mm以上、より好ましくは1.8mm以上、更に好ましくは1.9mm以上、上限として、2.5mm以下、好ましくは2.3mm以下、より好ましくは2.2mm以下、更に好ましくは2.1mm以下になるように形成することが推奨される。中間層が厚すぎるとボールのフィーリング、飛距離性能を向上させることができない場合があり、薄すぎると飛距離性能、耐久性が悪くなる場合がある。
中間層材料のメルトフローレート(JIS−K6760(試験温度190℃、試験荷重21N(2.16kgf)にて測定))については9〜30g/10minとすることが必要であり、好ましくは10g/10min以上、より好ましくは11g/10min以上、さらに好ましくは12g/10min以上であり、上限値して、好ましくは25g/10min以下、より好ましくは21g/10min以下、さらに好ましくは18g/10min以下である。加熱混合物のメルトインデックスが少ないと加工性が著しく低下してしまう。
さらに、本発明では、中間層−ソリッドコア表面の硬度差がショアDで±10以内であることが必要であり、上限値としては、好ましくは8以下、より好ましくは7以下、さらに好ましくは6以下であり、下限値して、好ましくは−7以上、より好ましくは−4以上、さらに好ましくは−1以上である。この硬度差が10以上になると、中間層が硬く、コアが軟らかくなり過ぎ、ボールの打感,反発及び耐久性が低下してしまう。逆に、上記硬度差が−10より小さくなると、中間層が軟らかく、コアが硬くなり過ぎ、ボールの打感,反発が低下してしまう。
次に、本発明で用いるカバーについて説明する。
本発明では、カバー材として熱可塑性樹脂材料を用いるものである。この熱可塑性樹脂としては、特に制限はないが、熱可塑性アイオノマーであることが本発明の効果を総合的に発揮し得る点から好適である。熱可塑性アイオノマーについては、市販品のアイオノマーのほか、上記の中間層材料で説明した上記アイオノマー組成物を採用することもできる。
次に、本発明のカバーの厚さについては0.5〜1.5mmと比較的薄く形成する。カバー厚さの好ましくは範囲については、好ましくは0.7mm以上、より好ましくは0.9mm以上、更に好ましくは1.1mm以上、最も好ましくは1.2mm以上であり、上限として、好ましくは1.45mm以下、より好ましくは1.4mm以下、更に好ましくは1.35mm以下にする。カバーが上記範囲よりも薄すぎると、耐久性が劣化して耐擦過傷性が悪くなり、或いは、割れが発生しやすくなる。カバーが厚いと、打感が悪くなり、或いは、飛ばなくなる場合がある。
本発明のカバーの材料硬度は、ショアD硬度が50〜59の範囲内とするものであり、好ましくは52以上、より好ましくは54以上、更に好ましくは55以上、上限として好ましくは59以下、好ましくは58以下、より好ましくは57以下である。ショアD硬度が低いと反発性が低下し、飛距離が低下し、高すぎるとフィーリングが硬く感じられる。このように、カバーは、ショアD硬度が従来のものより低いものであってもよく、反発性を損なわず、コントロール性をより高めることができる。
また、カバー硬度よりも中間層硬度の方が小さく、その硬度差がショアD硬度で1〜15であり、好ましくは3以上、より好ましくは5以上、さらに好ましくは7以上であり、上限として、好ましくは13以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは11以下である。上記の硬度差の範囲を逸脱すると、割れ耐久性が悪くなり、或いは、打感が悪くなる場合がある。
上記カバーの材料のメルトフローレート(MFR)が2〜30g/10minとすることが必要であり、好ましくは3g/10min以上、より好ましくは4g/10min以上、さらに好ましくは5g/10min以上であり、上限値して、好ましくは30g/10min以下、より好ましくは25g/10min以下、さらに好ましくは20g/10min以下、最も好ましくは15g/10min以下である。加熱混合物のメルトインデックスが少ないと加工性が著しく低下してしまい、カバーが薄い場合に真球度を得ることができない可能性がある。
上記カバーと上記中間層との合計厚さは2〜3.5mmであることが必要である。この合計厚さが厚すぎると、打感の悪化及び飛びの低下につながり、逆に、薄すぎると、耐久性が低下してしまう。この合計厚さの好ましくは範囲については、好ましくは2.3mm以上、より好ましくは2.6mm以上、更に好ましくは2.9mm以上であり、上限として、好ましくは3.4mm以下、より好ましくは3.3mm以下にする。
ゴルフボールの直径としては、ゴルフボールの規格に対応するべく、42.67mm以上であることが好ましく、上限値としては、好ましくは44mm以下、より好ましくは43.8mm以下、さらに好ましくは43.5mm以下、最も好ましくは43mm以下である。また、上記ゴルフボールの直径の範囲において、ボール全体の初期荷重10kgfから終荷重130kgfまで負荷したときの変形量(別名、製品硬度とも呼ばれる。)は2.9〜5.0mmであることが必要である。この場合、製品硬度の好ましい範囲については、3.0mm以上が好ましく、より好ましくは3.1mm以上、さらに好ましくは3.2mm以上であり、上限として、好ましくは4.5mm以下、より好ましくは4.0mm以下、さらに好ましくは3.8mm以下である。
ボール表面に形成されるディンプルの個数については、空気力学的性能を高め飛距離を増大させるために、250〜400個であり、好ましくは270個以上、より好ましくは290個以上、さらに好ましくは300個以上であり、上限値として、好ましくは380個以下、より好ましくは360個以下、さらに好ましくは340個以下である。
また、ディンプル体積Vにディンプル直径Diの平方根を乗じることによって得られるディンプル弾道体積VTの総和(総ディンプル弾道体積TVT)が640〜800であることが必要とするものであり、好ましくは645以上、より好ましくは650以上、さらに好ましくは655以上であり、上限として、好ましくは770以下、より好ましくは740以下、さらに好ましくは710以下である。即ち、本発明におけるTVTは、各ディンプルのVT(=V×Di 0.5)の総和である。この場合、ディンプル体積Vとは、特に図示していないが、ディンプルのエッジに囲まれる凹部分の体積である。このTVTの値により、高ヘッドスピード、特に45〜55m/s程度でのおおよその弾道高さがわかる。通常、TVTが小さいと仰角が大きくなり、TVTが大きいと仰角が小さくなる。本発明は、上述したように、TVTを640〜800の範囲とするものであり、TVTが小さすぎると、高弾道になりすぎてランが十分出ず、トータル飛距離が低下する。また、TVTが大きすぎると、低弾道になりすぎてキャリー不足となり、同様に飛距離が低下する。更に、本発明のTVTの範囲外では、キャリーのバラツキが大きくなり、いずれも性能の安定性に欠けるものである。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜8、比較例1〜9]
表1,2に示すNo.1〜No.9のいずれかの配合によりコア組成物を調整した後、表中の加硫条件により加硫成形することによりソリッドコアを作成した。
Figure 2010172702
次いで、表3に示す樹脂材料をそれぞれ使用し、上記コアに、中間層、カバーの順に射出成形により形成した。
Figure 2010172702
※ 表中の配合数字は質量部で表される。
BR01: JSR製 Ni触媒
BR730: JSR製 Nd触媒
老化防止剤: 大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクラックNS−6」
アクリル酸亜鉛: 日本蒸溜工業社製
「パーヘキサC−40」: 日本油脂社製
「パークミルD」: 日本油脂社製
ディンプルについて
実施例及び比較例のゴルフボールには、多種類のディンプル種を組み合わせて用いた。即ち、ディンプル種I(336個),II(336個),III(336個),IV(336個)及びV(408個)を用い、それらの模様は、図2,3に示した。なお、ディンプルI〜IVの配列は同じであるがTVTが異なる。
Figure 2010172702
※ 表中の配合数字は質量部で表される。
ハイミラン: 三井・デュポンポリケミカル社製、アイオノマー樹脂
サーリン: デュポン社製、アイオノマー樹脂
得られたゴルフボールについて、下記のボール物性を調べた。また、下記方法で飛び試験を行い、またアプローチスピン量、フィーリング及び連続耐久性を評価した。結果を表4,5に示す。
10〜130kg荷重を負荷した時のたわみ量
インストロン・コーポレーション製 4204型を用いて、10mm/minの速度で圧縮し、10kgでの変形量と130kgでの変形量との差を測定した。
断面硬度
コアをファインカッターにてカットし、その断面の中心、中心から5mm、10mm、15mmの部分をショアD硬度で測定した。
表面硬度
コア表面および製品表面をショアD硬度で測定した。
断面・表面硬度は、N=5の各2箇所の条件で実施した。ショアD硬度は、ASTM D−2240に準じて、23℃に温調後の測定値である。
メルトフローレート(MFR)
JIS−K6760(試験温度190℃、試験荷重21N(2.16kgf)にて測定)した。
飛び性能
ゴルフ打撃ロボットにブリヂストンスポーツ社製の「Tour Stage X−Drive」(ロフト角10.5°)のドライバーでヘッドスピード(HS)45m/sで各ボールを10発ずつ打撃し、スピン量(rpm)及びトータル飛距離(m)を測定した。また、バラツキについては、トータルの左右ブレ、飛距離のブレを評価した。
アプローチスピン
ゴルフ打撃ロボットにブリヂストンスポーツ社製の「Tour Stage X−Wedge」(ロフト角58°)のサンドウェッジ(SW)クラブをセットし、ヘッドスピード(HS)20m/sで打撃した時のスピン量(rpm)を測定した。
フィーリング
トップアマチュアゴルファー3人がヘッドスピード(HS)40〜45m/sでドライバー(W#1)により打撃した時の打感、及びパター(#PT)により5〜10mの距離を打った時のそれぞれ打感を下記の基準に従って評価した。
○:良好な打感
△:やや硬い、やや軟らかい
×:硬すぎる、または軟らかすぎる
割れ耐久性
ボールを入射速度43m/sで鉄板製の壁に向かって発射し、それを繰り返し、そのボールが割れた時の回数のN=5の平均値を求めた。
真球度
1つのボールについて、15ヶ所で直径を測定し、その最大値と最小値の差を求める(単位: mm)。ボール10個について同様に測定し、その平均値を求めた。
Figure 2010172702
Figure 2010172702
比較例1では、ボール製品硬度が硬すぎてしまい、その結果、ボールの打感が硬く、スピンが多過ぎてしまい、飛距離が低下する。
比較例2では、中間層材料が高中和材料のみであり、その結果、ボールの耐久性が悪い。
比較例3では、中間層材料が通常のアイオノマーからなり、その結果、ボールの反発が低く、飛距離が低下する。
比較例4では、ボール弾道が低くなり、所望のキャリーが得られず、飛距離低下する。
比較例5では、ディンプル数が多く、抗力係数CDが高く、その結果、ボールの飛距離が低下する。
比較例6では、カバーが硬く、その結果として、ボールのスピンが少なく、コントロール性が悪い。また、ボールの打感が硬く、割れ耐久性が低下する。
比較例7では、カバーのメルトフローレート(MFR)が低く、カバーの真球度が悪く、飛びのバラツキも大きい。
比較例8では、中間層及びカバーが厚く、その結果として、ボールの反発性が低く、飛距離が悪化する。またボール打感も硬い。
比較例9では、中間層が硬く、その結果、アプローチのスピンが少なく、パターでの打感が硬い。
1 ソリッドコア
2 中間層
3 カバー
D ディンプル
G マルチピースソリッドゴルフボール

Claims (2)

  1. ソリッドコアと、カバーと、これらの間に配置される少なくとも1層以上の中間層とを具備しボール表面に多数のディンプルを有するマルチピースソリッドゴルフボールにおいて、上記ソリッドコアの直径が34〜38.7mmであり、初期荷重10kgfから終荷重130kgfまで負荷したときの変形量が3.5〜6.0mmであり、中心硬度のショアD硬度20〜38、中心から5mmの部分〜10mmの部分のショアD硬度23〜41、中心から15mmのショアD硬度28〜46、表面硬度のショアD硬度37〜62であり、上記中間層の主材料が、
    (a)オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル3元ランダム共重合体及び/又はその金属塩 95〜50質量%、
    (b)オレフィン−不飽和カルボン酸2元ランダム共重合体及び/又はその金属塩 0〜20質量%、
    (c)ポリオレフィン結晶ブロック、ポリエチレン/ブチレンランダム共重合体を有する熱可塑性ブロックコポリマー 5〜50質量%、
    の樹脂成分100質量部に対して、
    (d)分子量280〜1,500の脂肪酸又はその誘導体 5〜100質量部、
    (e)上記(a)、(b)、(d)成分中の酸基を中和することができる塩基性無機金属化合物 0.1〜10質量部
    を加熱混合して得られたものであり、且つ上記中間層の厚さが1.5〜2.5mm、上記中間層の材料硬度がショアDで35〜55であり、上記中間層の材料のメルトフローレート(MFR)が9〜30g/10minであり、上記ソリッドコア表面と上記中間層との硬度差がショアDで±10以内であると共に、上記カバーが熱可塑性樹脂を主材として形成され、上記カバーの厚さが0.5〜1.5mm、上記カバーのショアD硬度が50〜59であり、カバー硬度より中間層硬度の方が小さく、その硬度差がショアD硬度で1〜15であり、上記カバーの材料のメルトフローレート(MFR)が2〜30g/10minであり、上記カバーと上記中間層との合計厚さが2〜3.5mmであり、ボール全体の初期荷重10kgfから終荷重130kgfまで負荷したときの変形量が2.9〜5.0mmであり、上記ディンプル数が250〜400個、ディンプル体積にディンプル直径の平方根を乗じることによって得られるディンプル弾道体積VTの総和(総ディンプル弾道体積TVT)が640〜800であることを特徴とするマルチピースソリッドゴルフボール。
  2. 上記カバーの熱可塑性樹脂が熱可塑性アイオノマーである請求項1記載のマルチピースソリッドゴルフボール。
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