JP2010170488A - 車線認識装置、及び車線認識方法 - Google Patents

車線認識装置、及び車線認識方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車線認識の精度を向上させる。
【解決手段】走行路を撮像した画像内で、濃度変化が閾値以上となるエッジ点を検出し(ステップS5)、検出したエッジ点を生成した道路モデルと比較することで有効エッジ点を選別し(ステップS7)、選別した有効エッジ点に基づいて道路モデルを更新する(ステップS8)。有効エッジ点の選別は、先ずエッジ点を通り道路モデルに直交する直線を引き、エッジ点から道路モデルとの交点Pまでの距離dを求め、この距離dが座標用閾値Dthより小さいものを、有効エッジ点として選別する。又は、交点Pにおける道路モデルの接線ベクトルと、エッジ点のベクトルとのなす角度θdを求め、この角度θdが角度用閾値θthより小さいものを、有効エッジ点として選別する。
【選択図】図4

Description

本発明は、車線認識装置、及び車線認識方法に関する。
車線(レーンマーク)を含む画像における輝度変化部分をエッジ点として抽出し、抽出したエッジ点の方向角を算出して、この方向角の出願頻度が所定値以上である輝度変化部分を車線と推定する車線認識方法があった(特許文献1参照)。
特許第4016735号公報
ところで、路面には、二重に引かれた白線、タイヤのスリップ痕、水膜などが存在することがある。すなわち、画像データから抽出したエッジ点には、通行区分線(白線)以外のエッジ点が含まれる可能性があるので、誤って検出したエッジ点のみに基づいて車線を認識すると、車線認識の精度が低下することになる。
本発明の課題は、車線認識の精度を向上させることである。
本発明に係る車線認識装置は、走行路を撮像した画像内で、濃度変化が閾値以上となるエッジ点を検出すると共に、走行路の道路モデルを生成し、検出したエッジ点を生成した道路モデルと比較することで有効エッジ点を選別し、選別した有効エッジ点に基づいて前記道路モデルを更新する。有効エッジ点の選別は、エッジ点と道路モデルとの、座標偏差及び角度偏差の少なくとも一方に基づいて行う。
本発明に係る車線認識装置によれば、検出したエッジ点と道路モデルとの比較、つまりエッジ点と道路モデルとの、座標偏差及び角度偏差の少なくとも一方に基づいて有効エッジ点を選別し、選別した有効エッジ点に基づいて道路モデルを更新することで、車線認識の精度を向上させることができる。
車線認識装置の概略構成である。 カメラ位置を示す。 道路モデルである。 画像処理プログラムのフローチャートである。 エッジ点の検出に用いるSobelオペレータの係数を示す。 エッジ点の角度を示す。 スクリーン座標系、及び道路座標系である。 エッジフィルタリング処理の概略を示す。 第二実施形態を示す車線認識装置の概略構成である。 第二実施形態を示す画像処理プログラムのフローチャートである。 第三実施形態を示す車線認識装置の概略構成である。 第三実施形態を示す画像処理プログラムのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
《構成》
図1は、車線認識装置の概略構成である。
車線認識装置102は、車両に搭載したカメラ100により取得した車両前方の道路画像を格納する画像メモリ103と、舵角検出手段104および車速検出手段とに基づいて道路形状を表す道路モデル108のパラメータを更新する例えばマイクロプロセッサを使用したプロセッサ106と、を備える。
プロセッサ106は、画像メモリ103に格納された道路画像を処理して白線の濃淡エッジ点の座標と角度を検出するエッジ点座標・角度検出部109と、検出されたエッジ点の座標と角度を、車両進行方向を一軸とする道路上の座標系(道路座標系)に変換する座標変換部110と、座標変換された濃淡エッジ点の座標と角度を道路モデル108と比較することで有効な走行車線の車両区分線のエッジ点のみを選別するエッジフィルタリング部111と、選別された有効エッジ点に基づいて道路モデル108を更新する道路モデル更新部112と、を備える。さらに、舵角センサ104と車速センサ105から車線認識開始時に初期道路モデルを生成する道路モデル生成部107を備える。プロセッサ106は、上記の各部をプログラムにより実現している。
図2は、カメラ位置を示す。
車両200には、車両前方の路面を撮影するカメラ100と、舵角センサ104と、車速センサ105と、それらに基づいて車線を認識する車線認識装置102と、が設置される。カメラ100は、車両中央のできるだけ高い位置に設置されるのが望ましく、水平線および広い範囲の通行区分線を撮影できるように水平よりも若干下向きに設置される。
図3は、道路モデルである。
道路モデルは、車線形状を数式で表したものであり、そのパラメータとして少なくとも道路の曲率半径と、車線の幅と、車線中心線に対する車両のヨー角とを含み、例えば道路座標系においては円の方程式である。
車両200は、車線の中心線1201に対してYw軸周りにφだけ回転した方向を向いている。このとき、右側の通行区分線は、次式で表される。
Figure 2010170488
一方、左側の通行区分線は、次式で表される。
Figure 2010170488
ここで、Rは道路の曲率半径、φは車線延伸方向に対する車両のヨー角、Wは車線幅である。なお、上記の各式では、路面勾配が水平であると仮定し、Yw=0としている。
図4は、画像処理プログラムのフローチャートである。
先ずステップS1では、舵角を読込む。
続くステップS2では、車速を読込む。
続くステップS3では、車両がこれから走行する軌道を舵角及び車速に応じて算出することで、初期の道路モデルを生成する。
続くステップS4では、カメラ100で撮像された画像を画像メモリ103に読込む。
続くステップS5では、Sobelオペレータにより、撮像した画像内で濃度変化が閾値以上となるエッジ点を検出する。
図5は、エッジ点の検出に用いるSobelオペレータの係数を示す。
エッジ点の検出は、撮像した画像に対して、Sobelオペレータ400及び401によって水平および垂直方向の微分画像を得る。なお、Sobelオペレータでなくとも、水平および垂直方向の濃度変化を抽出できれば任意の処理に替えてもよい。
先ず注目する画素(x、y)における水平および垂直方向の微分値を夫々Gx、Gyとし、エッジ強度Gを下記の式に従って算出する。そして、エッジ強度Gが少なくとも0より大きい所定の閾値を越えているとき、その画素をエッジ点と判断する。
G=√(Gx2+Gy2
図6は、エッジ点の角度を示す。
通行区分線500は、路面501よりも輝度値が大きい白色等で記されており、エッジ点502の角度θは画像の下向きの軸を基準に反時計回りとし、その値域は0rad以上2πrad未満とする。エッジ点の角度θは、Gx及びGyの大きさに応じて、下記の式で定義される。なお、Gx=0且つGy=0のときはエッジ強度Gが閾値未満となり、エッジ点とは判断されないため、エッジの角度θは算出されない。
Gx>0のとき
θ=π−tan-1(Gy/Gx)
Gx<0、且つGy≧0のとき
θ=tan-1(−Gy/Gx)
Gx<0、且つGy<0のとき
θ=tan-1(−Gy/Gx)+2π
Gx=0、且つGy>0のとき
θ=π/2
Gx=0、且つGy<0のとき
θ=3π/2
このようにして算出されたエッジ点の角度は、図6に示されるように通行区分線の左右のエッジでは互いに向きが反対となる。
続くステップS6では、エッジ点の座標と角度を、道路座標系に変換する。
図7は、スクリーン座標系、及び道路座標系である。
スクリーン座標系は、図7(a)に示すように、撮像面600の右向きをXs軸、下向きをYs軸、撮像面の左上隅を原点とする。また、カメラの水平・垂直解像度を夫々Sx、Sv、カメラのレンズ中心を撮像面の中心(Sx/2、Sy/2)とする。道路座標系は、図7(b)に示すように、車両200に取り付けられたカメラ100のレンズ中心を原点、車両進行方向をZw軸、車両左方向をXw軸、鉛直方向をYw軸とする。路面が水平であると仮定すると、道路座標系におけるエッジ点のYw座標成分は常に0となる。したがって、下記の式に従ってスクリーン座標系におけるエッジ点の座標を道路座標系に変換することができる。
Figure 2010170488
ここで、α、β、γはカメラのピッチ角、ヨー角、ロール角であり、夫々、Xw軸、Yw軸、Zw軸周りの回転角である。tx、ty、tzは道路座標系におけるカメラのレンズ中心の座標である。fh、fvは透視変換のパラメータであり、カメラの特性によって決まる定数である。
続くステップS7では、道路座標系においてエッジ点の座標と角度を道路座標系において記述される道路モデルと比較することで、道路モデルから乖離したエッジ点を無効エッジ点として除外し、通行区分線のエッジ点のみを有効エッジ点として選別する。
図8は、エッジフィルタリング処理の概略を示す。
ここでは、エッジフィルタリングする二つの方法について説明する。
一つ目は、エッジ点700を通り道路モデル701に直交する直線を引き、エッジ点700から道路モデル701との交点Pまでの距離dを求め、この距離dが座標用閾値以上である場合には、このエッジ点700を無効エッジ点として除外するという方法である。そして、距離dが座標用閾値Dthより小さい場合には、このエッジ点700を有効エッジ点として選別する。
二つ目は、前述した交点Pにおける道路モデルの接線ベクトル703と、エッジ点700のベクトル702とのなす角度θdを求め、この角度θdが角度用閾値θth以上である場合には、このエッジ点700を無効エッジ点として除外するという方法である。そして、角度θdが角度用閾値より小さい場合には、このエッジ点700を有効エッジ点として選別する。
なお、ある幅を持つ通行区分線の左右のエッジのうち、車両が走行している車線側のエッジを抽出対象とするため、走行車線の左側の境界を表す道路モデルの接線ベクトル703は、Zw軸の負の向きにとり、走行車線の右側の境界を表す道路モデルの接線ベクトル704は、Zw軸の正の向きにとる。以上のエッジフィルタリング処理により、除外されずに残ったエッジ点が有効なエッジ点となる。
続くステップS8では、有効エッジ点群を、前述した円の方程式を最小二乗法によってフィッティングさせ、その方程式を新たな道路モデルとして更新する。
続くステップS9では、終了判定を行い、処理を続行する場合には前記ステップS4に戻り、処理を終了する場合には所定のメインプログラムに復帰する。
なお、前記ステップS4〜S9の処理は、カメラ100の撮像周期に合わせて繰り返し実行される。
《作用》
カメラ100で車両前方の走行路を撮像し、撮像した画像内で、濃度変化が閾値以上となるエッジ点を検出し(ステップS5)、これを道路モデルと比較することで、車線(通行区分線)を認識すると共に、この道路モデルを更新する(ステップS8)。
ところで、路面には、二重に引かれた白線、タイヤのスリップ痕、水膜などが存在することがある。すなわち、画像データから抽出したエッジ点には、通行区分線以外のエッジ点が含まれる可能性があるで、誤って検出したエッジ点に基づいて道路モデルを更新してしまうと、車線認識の精度が低下することになる。
本実施形態では、検出したエッジ点を道路モデルと比較する際に、有効エッジ点だけを選別し(ステップS7)、選別した有効エッジ点に基づいて道路モデルを更新する。これにより、車線認識の精度を向上させることができる。
有効エッジ点の選別は、検出したエッジ点と道路モデルとの、座標偏差及び角度偏差の何れか一方に基づいて行う(図8)。
先ず、エッジ点を通り道路モデルに直交する直線を引き、エッジ点から道路モデルとの交点Pまでの距離dを求め、この距離dが座標用閾値Dthより小さいものを、有効エッジ点として選別する。又は、交点Pにおける道路モデルの接線ベクトルと、エッジ点のベクトルとのなす角度θdを求め、この角度θdが角度用閾値θthより小さいものを、有効エッジ点として選別する。すなわち、道路モデルから乖離したエッジ点をノイズ(無効エッジ点)として除外することで、有効エッジ点のみを正確にフィルタリングすることができる。
一方、道路モデルの生成は、自車両の舵角及び車速に基づいて行う(ステップS3)。これにより、高精度な道路モデルを容易に生成することができる。
《応用例》
本実施形態では、エッジ点と道路モデルとの座標偏差及び角度偏差の何れか一方に基づいて有効エッジ点を選別しているが、これに限定されるものではなく、座標偏差及び角度偏差の双方に基づいてエッジフィルタリングを行ってもよい。
《効果》
以上より、カメラ100が「撮像手段」に対応し、エッジ座標・角度検出部109、及びステップS5の処理が「検出手段」に対応し、道路モデル生成部107、及びステップS1〜S3の処理が「生成手段」に対応し、エッジフィルタリング処理部111、及びステップS7の処理が「選別手段」に対応し、道路モデル更新部112、及びステップS8の処理が「更新手段」に対応する。
(1)走行路を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像した画像内で、濃度変化が閾値以上となるエッジ点を検出する検出手段と、走行路の道路モデルを生成する生成手段と、前記検出手段が検出したエッジ点を前記生成手段が生成した道路モデルと比較することで有効エッジ点を選別する選別手段と、該選別手段が選別した有効エッジ点に基づいて前記道路モデルを更新する更新手段と、を備え、前記選別手段は、前記検出手段が検出したエッジ点と前記生成手段が生成した道路モデルとの、座標偏差及び角度偏差の少なくとも一方に基づいて前記有効エッジ点を選別する。
このように、検出したエッジ点と道路モデルとの比較によって有効エッジ点を選別し、選別した有効エッジ点に基づいて道路モデルを更新することで、車線認識の精度を向上させることができる。また、有効エッジ点のみを正確にフィルタリングすることができる。
(2)前記選別手段は、前記エッジ点を通り且つ前記道路モデルに直交する直線を引き、当該直線と前記道路モデルとの交点から前記エッジ点までの距離が座標用の閾値より小さいときに、当該エッジ点を前記有効エッジ点として選別する。
これにより、道路モデルから乖離したエッジ点をノイズとして除外し、有効エッジ点のみを正確にフィルタリングすることができる。
(3)前記選別手段は、前記エッジ点を通り且つ前記道路モデルに直交する直線を引き、当該直線と前記道路モデルとの交点における接線角度、及び前記エッジ点におけるベクトル角度の角度偏差が角度用の閾値より小さいときに、当該エッジ点を前記有効エッジ点として選別する。
これにより、道路モデルから乖離したエッジ点をノイズとして除外し、有効エッジ点のみを正確にフィルタリングすることができる。
(4)前記生成手段は、自車両の舵角及び車速に基づいて前記道路モデルを生成する。
これにより、高精度な道路モデルを容易に生成することができる。
(5)走行路を撮像した画像内で、濃度変化が閾値以上となるエッジ点を検出すると共に、走行路の道路モデルを生成し、検出したエッジ点を生成した道路モデルと比較することで有効エッジ点を選別し、選別した有効エッジ点に基づいて前記道路モデルを更新する。
このように、検出したエッジ点と道路モデルとの比較によって有効エッジ点を選別し、選別した有効エッジ点に基づいて道路モデルを更新することで、車線認識の精度を向上させることができる。
《第二実施形態》
《構成》
第二実施形態は、自車両の現在位置及び道路地図情報に基づいて、初期の道路モデルを生成すると共に、カメラ100の分解能に応じて前述した座標用閾値や角度用閾値を設定するものである。
図9は、車線認識装置の概略構成である。
車線認識装置102は、舵角センサ104及び車速センサ105を省略する代わりに、現在位置を取得するGPS114と、道路形状を納めた道路地図情報115とを備える。道路モデル生成部807は、GPS114から得られる現在位置の前方の道路形状を、道路地図情報115から取得し、走行路の道路形状から初期の道路モデルを生成する。
図10は、画像処理プログラムのフローチャートである。
本実施形態では、前記ステップS1〜S3の代わりに新たなステップS21〜S23の処理を実行し、前記ステップS7の代わりに新たなステップS27の処理を実行することを除いては、前述した第一実施形態と同様の処理を実行する。
ステップS21では、GPS114より現時位置を取得する。
ステップS22では、現在位置の前方にある道路形状を道路地図情報115より取得する。
ステップS23では、道路形状に対して、前述した円の方程式を最小二乗法によってフィッティングさせ、その方程式を道路モデルとして生成する。
ステップS27では、カメラの分解能に応じて座標用閾値や角度用閾値を設定し、エッジ点のフィルタリングを行う。
遠方のエッジ点ほどカメラの分解能が不足し、座標値に誤差が生じる。この誤差は、車両から見たエッジ点の距離、つまり道路座標系のZw座標成分に比例する。したがって、画一的な閾値によってエッジ点のフィルタリングを行うと、フィルタリングの精度が低下してしまう。
そこで、道路座標系のZw座標成分に比例するように、下記の式に従って座標用閾値Dthを設定する。ここで、hは比例係数、D0は閾値Dthの最小値であり、事前に決定される定数である。
Dth=h×|Zw|+D0
同様に、下記の式に従って、角度用閾値θthを設定する。ここで、kは比例係数、θ0は角度用閾値θthの最小値であり、事前に決定される定数である。
θth=k×|Zw|+θ0
上記のように、座標用閾値Dthや角度用閾値θthを設定すること以外は、前記ステップS7と同様の処理を実行する。
《作用》
本実施形態では、GPS114で現在位置を検出し(ステップS21)、現在位置における車両前方の道路地図情報115を参照することで、走行路の道路形状を取得し(ステップS22)、これに基づいて道路モデルを生成する(ステップS23)。これにより、車線認識の初期から妥当な道路モデルを生成することができる。
また、遠方のエッジ点ほどカメラの分解能が不足し、座標値に誤差が生じる。この誤差は、車両から見たエッジ点の距離、つまり道路座標系のZw座標成分に比例する。したがって、画一的な閾値によってエッジ点のフィルタリングを行うと、フィルタリングの精度が低下してしまう。
そこで、道路座標系のZw座標成分に応じて、座標用閾値Dthや角度用閾値θthを設定する。すなわち、Zw座標成分が大きいほど、つまり遠方のエッジ点になるほど、座標用閾値Dthや角度用閾値θthを大きくする(ステップS27)。これにより、遠方のエッジ点になるほど、無効エッジ点として除外されにくくなるので、カメラ100の分解能に起因した誤ったエッジフィルタリングを防ぐことができる。
《効果》
以上より、ステップS21〜S23の処理が「生成手段」に対応し、ステップS27の処理が「選別手段」に対応する。
(1)前記選別手段は、前記撮像手段の分解能に応じて、前記閾値を設定する。
これにより、車線認識の初期から妥当な道路モデルを生成することができる。
(2)前記生成手段は、自車両の現在位置及び道路地図情報に基づいて前記道路モデルを生成する。
これにより、撮像手段の分解能に起因した誤った選別を防ぐことができる。
《第三実施形態》
《構成》
第三実施形態は、車両の姿勢変化に応じて座標用閾値や角度用閾値を設定すると共に、道路モデルが妥当であるか否かを判断し、適宜、道路モデルを更新するものである。
図11は、車線認識装置の概略構成である。
車線認識装置102は、車両の姿勢変化を検出する加速度センサ116と、現在の道路モデルが妥当であるか否かを判断する道路モデル検証部117と、を備える。
図12は、画像処理プログラムのフローチャートである。
本実施形態では、前記ステップS7の代わりに新たなステップS31、S32の処理を実行し、新たに追加したステップS33、S34の処理を実行することを除いては、前述した第一実施形態と同様の処理を実行する。
ステップS31では、加速度センサ116で検出した少なくとも鉛直方向(ピッチング方向やバウンド方向を含む)の加速度を読込む。
ステップS32では、加速度Gが所定値Gth以上である場合に、座標用閾値Dthや角度用閾値θthを所定量だけ大きく設定する。このように、座標用閾値Dthや角度用閾値θthを設定すること以外は、前記ステップS7と同様の処理を実行する。
続くステップS33では、有効エッジ点の数が所定値より少ないか否かを判定する。有効エッジ点の数が所定値より多いときには、現在の道路モデルが妥当であると判断して前記ステップS8に移行する。一方、有効エッジ点の数が所定値より少ないときには、現在の道路モデルが妥当ではないと判断してステップS34に移行する。
ステップS34では、現在の道路モデルを初期化してから前記ステップS4に戻る。
《作用》
本実施形態では、加速度センサ116で鉛直方向の加速度Gを検出し(ステップS31)、この加速度Gが所定値Gth以上であれば、車両の姿勢変化が大きいと判断して、座標用閾値Dthや角度用閾値θthを大きく設定する(ステップS32)。これにより、無効エッジ点として除外されにくくなるので、車両の姿勢変化に起因した誤ったエッジフィルタリングを防ぐことができる。
また、エッジフィルタリングの結果、大部分が無効エッジ点として除外された場合は、道路モデルが適切でない可能性がある。そこで、有効エッジ点の数をカウントし、その数量が所定値よりも少ないときには、道路モデルが妥当ではないと判断して、一旦、道路モデルを初期化(リセット)し、道路モデルの再構築を図る(ステップS33、S34)。これにより、車線認識の精度が低下することを防ぐことができる。
《効果》
以上より、ステップS31、S32の処理が「選別手段」に対応し、ステップS33、S34の処理が「更新手段」に対応する。
(1)前記選別手段は、車両の姿勢変化に応じて、前記閾値を設定する。
これにより、車両の姿勢変化に起因した誤った選別を防ぐことができる。
(2)前記更新手段は、前記選別手段が選別した有効エッジ点の数に応じて、前記道路モデルが妥当であるか否かを判断し、妥当ではないと判断したときに、当該道路モデルを初期化する。
これにより、車線認識の精度が低下することを防ぐことができる。
100 カメラ
104 舵角センサ
105 車速センサ
107 道路モデル生成部
109 エッジ座標・角度検出部
111 エッジフィルタリング処理部
112 道路モデル更新部

Claims (9)

  1. 走行路を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像した画像内で、濃度変化が閾値以上となるエッジ点を検出する検出手段と、走行路の道路モデルを生成する生成手段と、前記検出手段が検出したエッジ点を前記生成手段が生成した道路モデルと比較することで有効エッジ点を選別する選別手段と、該選別手段が選別した有効エッジ点に基づいて前記道路モデルを更新する更新手段と、を備え、
    前記選別手段は、前記検出手段が検出したエッジ点と前記生成手段が生成した道路モデルとの、座標偏差及び角度偏差の少なくとも一方に基づいて前記有効エッジ点を選別することを特徴とする車線認識装置。
  2. 前記選別手段は、前記エッジ点を通り且つ前記道路モデルに直交する直線を引き、当該直線と前記道路モデルとの交点から前記エッジ点までの距離が座標用の閾値より小さいときに、当該エッジ点を前記有効エッジ点として選別することを特徴とする請求項1に記載の車線認識装置。
  3. 前記選別手段は、前記エッジ点を通り且つ前記道路モデルに直交する直線を引き、当該直線と前記道路モデルとの交点における接線角度、及び前記エッジ点におけるベクトル角度の角度偏差が角度用の閾値より小さいときに、当該エッジ点を前記有効エッジ点として選別することを特徴とする請求項1又は2に記載の車線認識装置。
  4. 前記選別手段は、前記撮像手段の分解能に応じて、前記閾値を設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の車線認識装置。
  5. 前記選別手段は、車両の姿勢変化に応じて、前記閾値を設定することを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の車線認識装置。
  6. 前記生成手段は、自車両の舵角及び車速に基づいて前記道路モデルを生成することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の車線認識装置。
  7. 前記生成手段は、自車両の現在位置及び道路地図情報に基づいて前記道路モデルを生成することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の車線認識装置。
  8. 前記更新手段は、前記選別手段が選別した有効エッジ点の数に応じて、前記道路モデルが妥当であるか否かを判断し、妥当ではないと判断したときに、当該道路モデルを初期化することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の車線認識装置。
  9. 走行路を撮像した画像内で、濃度変化が閾値以上となるエッジ点を検出すると共に、走行路の道路モデルを生成し、検出したエッジ点を生成した道路モデルと比較することで有効エッジ点を選別し、選別した有効エッジ点に基づいて前記道路モデルを更新することを特徴とする車線認識方法。
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