JP2010169339A - 床暖房システム - Google Patents
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Abstract
【課題】フロートスイッチや検知センサを別途設けることなく、既存の構成部品のみを用いて循環液の補給時期を報知可能な床暖房システムを提供する。
【解決手段】床暖房システムは、床温調パネルに循環液を循環させるための循環回路と、循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、循環回路内の循環液の温度を検知する温度検知部47と、循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量と、循環回路内の循環液の温度との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部Mと、温度検知部47により検知された温度と、データ記憶部Mに記憶されたデータとに基づいて、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する循環液量検知部51と、循環液量検知部51により循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことが検知された場合に、循環液の補給を促すアラームを報知するアラーム報知部52とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】床暖房システムは、床温調パネルに循環液を循環させるための循環回路と、循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、循環回路内の循環液の温度を検知する温度検知部47と、循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量と、循環回路内の循環液の温度との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部Mと、温度検知部47により検知された温度と、データ記憶部Mに記憶されたデータとに基づいて、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する循環液量検知部51と、循環液量検知部51により循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことが検知された場合に、循環液の補給を促すアラームを報知するアラーム報知部52とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、床暖房を行う床暖房システムに関する。
近年、室内環境を良好に保つための設備として、空気調和装置だけでなく、床暖房を行う床暖房システムが普及しつつある。このような床暖房システムは、家屋の床に敷設された床暖房パネルと、経路内を循環する循環液を加熱するための水熱交換器と、経路内の循環液が温度差によって膨張する体積分を吸収するための貯蔵タンクと、経路内の循環液を循環させる循環ポンプを有している。そして、床暖房パネルに設けられた配管に加熱した循環液を循環させることによって床暖房が行われ、この循環の繰り返しによって暖房運転が続行される。
ところが、暖房運転の続行によって、経路内の循環液は次第に蒸発し、当初は適量であった循環液も徐々に減少する。そして、循環液が不足した状態で、暖房運転を続行した場合、ヒートポンプ経路内の圧力が高くなり、床暖房システムを構成する各部品の寿命が短命化するという問題がある。
そこで、このような問題を解決する床暖房システムとして、貯蔵タンク内の水位が給水を必要とする状態になったことを検知するフロートスイッチや検知センサを備え、この状態をユーザに報知可能な床暖房システムが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、このような従来の床暖房システムでは、循環液の補給を報知するために、フロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がある。このため、床暖房システムの部品点数及び組立工数が増加し、床暖房システムの製造コストが増加するという問題があった。
本発明の目的は、フロートスイッチや検知センサを別途設けることなく、既存の構成部品のみを用いて循環液の補給時期を報知可能な床暖房システムを提供することである。
第1の発明に係る床暖房システムは、床温調パネルに循環液を循環させるための循環回路と、循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、循環回路内の循環液の温度を検知する温度検知部と、循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量と、循環回路内の循環液の温度との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、温度検知部により検知された温度と、データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する循環液量検知部と、循環液量検知部により循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことが検知された場合に、循環液の補給を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備える。
この床暖房システムでは、循環回路内の循環液の温度を監視することによって、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。つまり、既存の構成部品(温度検知部やデータ記憶部)を用いて循環液の補給時期を報知できる。このため、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。この結果、従来の床暖房システムに比して、床暖房システムの部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システムの製造コストを削減できる。
第2の発明に係る床暖房システムは、第1の発明に係る床暖房システムにおいて、循環回路は、循環液を貯蔵する貯蔵タンクと、貯蔵タンクと床温調パネルとの間に介装された往き配管及び戻り配管とを有しており、温度検知部は、往き配管及び戻り配管のうちの少なくとも一方の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知する。
この床暖房システムでは、既存の構成部品である往き配管及び戻り配管内の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知できるので、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを精度良く検知できる。
第3の発明に係る床暖房システムは、第2の発明に係る床暖房システムにおいて、前記データ記憶部は、床温調パネル、往き配管及び戻り配管の種類の設定に応じて、循環回路内の循環液の温度に対応する循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量を補正するための補正値を記憶しており、温度検知部により検知された温度に基づいて循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量を補正する減少量補正部を備え、循環液量検知部は、温度検知部により検知された温度と、減少量補正部により補正された循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量とに基づいて、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する。
この床暖房システムでは、床温調パネル、往き配管及び戻り配管の種類を考慮して循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。したがって、循環液の補給を促すアラームを高精度に報知できる。
第4の発明に係る床暖房システムは、床温調パネルに循環液を循環させるための循環回路と、圧縮機を有しており、循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、圧縮機の運転時間を検出する時間検出部と、循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量と、圧縮機の運転時間との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、時間検出部により検出された運転時間と、データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する循環液量検知部と、循環液量検知部により循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことが検知された場合に、循環液の補給を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備える。
この床暖房システムでは、圧縮機の運転時間を監視することによって、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。したがって、循環液の温度を常時監視する必要がなくなり、循環液の温度を検知する温度センサを有さないシステムであっても、圧縮機の運転時間を検出するだけで簡易的に循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。
第5の発明に係る床暖房システムは、第4の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、圧縮機の運転時における循環液の単位時間当たりの第1減少量を記憶しており、循環量検知部は、時間検出部により検出された運転時間と、データ記憶部に記憶された第1減少量とに基づいて、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する。
この床暖房システムでは、圧縮機の運転時における循環液の第1減少量と圧縮機の運転時間とから循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを容易に検知できる。例えば、第1減少量と運転時間を乗算するだけの簡単な演算で循環液量の減少量を算出でき、検知に要する処理時間を短縮できる。
第6の発明に係る床暖房システムは、第5の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、床温調パネルの種類の設定に応じて、第1減少量を補正するための第1補正値を記憶しており、第1補正値を用いて第1減少量を補正する第1減少量補正部を備える。
この床暖房システムでは、床温調パネルの種類を考慮して循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。したがって、循環液の補給を促すアラームを高精度に報知できる。
第7の発明に係る床暖房システムは、第5または第6の発明に係る床暖房システムにおいて、圧縮機の停止時間を検出する停止時間検出部を備え、データ記憶部は、圧縮機の運転停止時における循環液の単位時間当たりの第2減少量を記憶しており、循環量検知部は、時間検出部により検出された運転時間と、停止時間検出部により検出された停止時間と、データ記憶部に記憶された第1及び第2減少量とに基づいて、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する。
この床暖房システムでは、圧縮機が停止中における循環液の減少量を考慮して循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。したがって、循環液の補給を促すアラームを高精度に報知できる。
第8の発明に係る床暖房システムは、第7の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、床温調パネルの種類の設定に応じて、第2減少量を補正するための第2補正値を記憶しており、第2補正値を用いて第2減少量を補正する第2減少量補正部を備える。
この床暖房システムでは、床温調パネルの種類を考慮して循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。したがって、循環液の補給を促すアラームを高精度に報知できる。
第9の発明に係る床暖房システムは、床温調パネルに循環液を循環させるための循環回路と、圧縮機を有しており、循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、循環回路内の循環液の温度を検知する温度検知部と、圧縮機の運転時間を検出する時間検出部と、循環回路内の循環液量と、循環回路内の循環液の温度及び圧縮機の運転時間との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、温度検知部により検知された温度と、時間検出部により検出された運転時間と、データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する循環液量検知部と、循環液量検知部により循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことが検知された場合に、循環液の補給を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備えている。
この床暖房システムでは、循環回路内の循環液の温度と、圧縮機の運転時間とを監視することによって、既存の構成部品のみを用いて循環液の補給時期を報知できる。したがって、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。このため、従来の床暖房システムに比して、床暖房システムの部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システムの製造コストを削減できる。
第10の発明に係る床暖房システムは、第9の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、循環回路内の循環液が所定温度である場合における、循環回路内の循環液量が所定量まで減少した状態に対応した圧縮機の運転時間の判定値と、温度検知部により検知された温度と所定温度との差に基づいて圧縮機の運転時間を補正するための第1補正値とを記憶しており、温度検知部により検知された温度に基づいて時間検出部により検出された運転時間を第1補正値を用いて補正する運転時間補正部と、運転時間補正部により補正された運転時間を積算する運転時間積算部とを備え、循環液量検知部は、運転時間積算部の積算結果が判定値に達した場合に、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する。
この床暖房システムでは、循環回路内の循環液の温度に応じて圧縮機の運転時間を補正できるので、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを高精度に検知できる。
第11の発明に係る床暖房システムは、第10の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、圧縮機が停止している状態での循環回路内の循環液量の減少に関して、圧縮機の停止時間を圧縮機の運転時間に補正するための第2補正値を記憶しており、圧縮機の停止時間を検出する停止時間検出部と、停止時間検出部により検出された圧縮機の停止時間を第2補正値を用いて圧縮機の運転時間に補正する停止時間補正部とを備え、運転時間積算部は、停止時間補正部により補正された運転時間を積算し、循環液量検知部は、運転時間積算部の積算結果が判定値に達した場合に、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する。
この床暖房システムでは、圧縮機の停止時間を考慮して圧縮機の運転時間を積算できるので、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことをより高精度に検知できる。
第12の発明に係る床暖房システムでは、第10または第11の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、循環回路内の循環液、床温調パネル及び配管の種類の設定に応じて判定値を補正するための第3補正値を記憶しており、循環回路内の循環液、床温調パネル及び配管の種類の設定に基づいてデータ記憶部に記憶された判定値を第3補正値を用いて補正する判定値補正部を備え、循環液量検知部は、運転時間積算部の積算結果が判定値補正部で補正された判定値に達した場合に、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する。
この床暖房システムでは、循環回路内の循環液、床温調パネル及び配管の種類を考慮して、圧縮機の運転時間の判定値を補正できる。循環液としては一般的に、水道水やプロピレングリコールやエチレングリコールからなる水溶液に防錆剤や殺菌剤を配合したものを使用することが多い。このような循環液は、その成分や濃度によって蒸気圧が異なり、その蒸発量も異なるので、循環液の種類に応じて判定値を補正することは特に有効である。例えば、温水配管や床温調パネルが、銅やアルミなどの金属管(金属被覆管)で構成される場合は、これらの部分からの、水分の蒸発量は考慮しなくてよいが、架橋ポリエチレン管やポリプロピレン管等の樹脂管は、水分の透過性があるため蒸発量を考慮する必要がある。また、その蒸発量は配管長さに比例する。また単位長さ当たりの蒸発量は微量であるが、配管長さは通常数100mに達するため無視できない量になり補正は有効である。また、熱源内部の温水経路の材質によっても蒸発量は変化し、貯蔵タンクの種類に応じて密閉式、半密閉式、開放式の順に蒸発量は多くなるため、配管の種類に応じて判定値を補正することは有効である。
第13の発明に係る床暖房システムでは、第9〜第12の発明のいずれかに係る床暖房システムにおいて、循環回路は、循環液を貯蔵する貯蔵タンクと、貯蔵タンクと床温調パネルとの間に介装された往き配管及び戻り配管とを有しており、温度検知部は、往き配管及び戻り配管のうちの少なくとも一方の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知する。
この床暖房システムでは、既存の構成部品である往き配管及び戻り配管内の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知できるので、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを精度良く検知できる。
第14の発明に係る床暖房システムでは、床温調パネルに不凍液である循環液を循環させるための循環回路と、循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、循環回路内の循環液の温度を検知する温度検知部と、循環回路内の循環液の単位時間当たりの劣化度と、循環回路内の循環液の温度との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、温度検知部により検知された温度と、データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知する循環液劣化度検知部と、循環液劣化度検知部により循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことが検知された場合に、循環液の交換を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備える。
この床暖房システムでは、循環回路内の循環液の温度を監視することによって、循環回路内の循環液量が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。つまり、既存の構成部品(温度検知部やデータ記憶部)を用いて循環液の交換を報知できる。このため、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。この結果、従来の床暖房システムに比して、床暖房システムの部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システムの製造コストを削減できる。
第15の発明に係る床暖房システムでは、第14の発明に係る床暖房システムにおいて、循環回路は、循環液を貯蔵する貯蔵タンクと、貯蔵タンクと床温調パネルとの間に介装された往き配管及び戻り配管とを有しており、温度検知部は、往き配管及び戻り配管のうちの少なくとも一方の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知する。
この床暖房システムでは、既存の構成部品である往き配管及び戻り配管内の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知できるので、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを精度良く検知できる。
第16の発明に係る床暖房システムでは、第15の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、床温調パネル、往き配管及び戻り配管の種類の設定に応じて、循環回路内の循環液の温度に対応する循環回路内の循環液の単位時間当たりの劣化度を補正するための補正値を記憶しており、温度検知部により検知された温度に基づいて循環回路内の循環液の単位時間当たりの劣化度を補正する劣化度補正部を備え、循環液劣化度検知部は、温度検知部により検知された温度と、劣化度補正部により補正された循環回路内の循環液の単位時間当たりの劣化度とに基づいて、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知する。
この床暖房システムでは、床温調パネル、往き配管及び戻り配管の種類を考慮して循環回路内の循環液量が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。したがって、循環液の交換を促すアラームを高精度に報知できる。
第17の発明に係る床暖房システムでは、床温調パネルに不凍液である循環液を循環させるための循環回路と、圧縮機を有しており、循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、圧縮機の運転時間を検出する時間検出部と、循環回路内の循環液の単位時間当たりの劣化度と、圧縮機の運転時間との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、時間検出部により検出された運転時間と、データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知する循環液劣化度検知部と、循環液劣化度検知部により循環回路内の循環液量が所定劣化度まで劣化したことが検知された場合に、循環液の交換を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備える。
この床暖房システムでは、圧縮機の運転時間を監視することによって、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。したがって、循環液の温度を常時監視する必要がなくなり、循環液の温度を検知する温度センサを有さないシステムであっても、圧縮機の運転時間を検出するだけで簡易的に循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。
第18の発明に係る床暖房システムでは、第17の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、圧縮機の運転時における前記循環液の単位時間当たりの第1劣化度を記憶しており、循環液劣化度検知部は、時間検出部により検出された運転時間と、データ記憶部に記憶された第1劣化度とに基づいて、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知する。
この床暖房システムでは、圧縮機の運転時における循環液の第1劣化度と圧縮機の運転時間とから循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを容易に検知できる。例えば、第1劣化度と運転時間を乗算するだけの簡単な演算で循環液の劣化度を算出でき、検知に要する処理時間を短縮できる。
第19の発明に係る床暖房システムでは、第18の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、床温調パネルの種類の設定に応じて、第1劣化度を補正するための第1補正値を記憶しており、第1補正値を用いて第1劣化度を補正する第1劣化度補正部を備える。
この床暖房システムでは、床温調パネルの種類を考慮して循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。したがって、循環液の交換を促すアラームを高精度に報知できる。
第20の発明に係る床暖房システムでは、第18または第19の発明に係る床暖房システムにおいて、圧縮機の停止時間を検出する停止時間検出部を備え、データ記憶部は、圧縮機の運転停止時における循環液の単位時間当たりの第2劣化度を記憶しており、循環液劣化度検知部は、時間検出部により検出された運転時間と、停止時間検出部により検出された停止時間と、データ記憶部に記憶された第1及び第2劣化度とに基づいて、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知する。
この床暖房システムでは、圧縮機が停止中における循環液の劣化度を考慮して循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。したがって、循環液の交換を促すアラームを高精度に報知できる。
第21の発明に係る床暖房システムでは、第20の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、床温調パネルの種類の設定に応じて、第2劣化度を補正するための第2補正値を記憶しており、第2補正値を用いて第2劣化度を補正する第2劣化度補正部を備える。
この床暖房システムでは、床温調パネルの種類を考慮して循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。したがって、循環液の交換を促すアラームを高精度に報知できる。
第22の発明に係る床暖房システムでは、床温調パネルに不凍液である循環液を循環させるための循環回路と、圧縮機を有しており、循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、循環回路内の循環液の温度を検知する温度検知部と、圧縮機の運転時間を検出する時間検出部と、循環回路内の循環液の劣化度と、循環回路内の循環液の温度及び圧縮機の運転時間との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、温度検知部により検知された温度と、時間検出部により検出された運転時間と、データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知する循環液劣化度検知部と、循環液劣化度検知部により循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことが検知された場合に、循環液の交換を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備えている。
この床暖房システムでは、循環回路内の循環液の温度と、圧縮機の運転時間とを監視することによって、既存の構成部品のみを用いて循環液の交換時期を報知できる。したがって、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。このため、従来の床暖房システムに比して、床暖房システムの部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システムの製造コストを削減できる。
第23の発明に係る床暖房システムでは、第22の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、循環回路内の循環液が所定温度である場合における、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化した状態に対応した圧縮機の運転時間の判定値と、温度検知部により検知された温度と所定温度との差に基づいて圧縮機の運転時間を補正するための第1補正値とを記憶しており、温度検知部により検知された温度と所定温度との差に基づいて時間検出部により検出された運転時間を第1補正値を用いて補正する運転時間補正部と、運転時間補正部により補正された運転時間を積算する運転時間積算部とを備え、循環液劣化度検知部は、運転時間積算部の積算結果が判定値に達した場合に、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知する。
この床暖房システムでは、循環回路内の循環液の温度に応じて圧縮機の運転時間を補正できるので、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを精度良く検知できる。
第24の発明に係る床暖房システムでは、第23の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、圧縮機が停止している状態での循環回路内の循環液の劣化に関して、圧縮機の停止時間を圧縮機の運転時間に補正するための第2補正値を記憶しており、圧縮機の停止時間を検出する停止時間検出部と、停止時間検出部により検出された圧縮機の停止時を第2補正値を用いて圧縮機の運転時間に補正する停止運転時間補正部とを備え、運転時間積算部は、停止時間補正部により補正された運転時間を積算し、循環液量検知部は、運転時間積算部の積算結果が判定値に達した場合に、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する。
この床暖房システムでは、圧縮機の停止時間を考慮して圧縮機の運転時間を積算できるので、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことをより高精度に検知できる。
第25の発明に係る床暖房システムでは、第23または第24の発明に係る床暖房システムにおいて、データ記憶部は、循環回路内の循環液の種類の設定に応じて判定値を補正するための第3補正値を記憶しており、循環回路内の循環液の種類の設定に基づいてデータ記憶部に記憶された判定値を第3補正値を用いて補正する判定値補正部を備え、循環液劣化度検知部は、運転時間積算部の積算結果が判定値補正部で補正された判定値に達した場合に、循環回路内の循環液量が所定劣化度まで劣化したことを検知する。
この床暖房システムでは、循環回路内の循環液の種類を考慮して、圧縮機の運転時間の判定値を補正できる。循環液は、一般的に、水道水やプロピレングリコールやエチレングリコールからなる水溶液に防錆剤や殺菌剤を配合したものを使用することが多い。このような循環液は、その成分や濃度によって劣化速度が異なるため、循環液によって判定値を補正することは特に有効である。また、循環液は一般的に、温度と時間や酸素の介在で劣化が促進される。たとえば、温水配管や床暖房パネルが、銅やアルミなどの金属管(金属被覆管)で構成される場合、この部分から循環液への酸素の浸入は考慮しなくてよいが、架橋ポリエチレン管やポリプロピレン等の樹脂管は、酸素の透過性があるので、循環液に酸素が浸入して、循環液の劣化が早くなるため補正は有効である。同様に、熱源内部の温水の経路の材質によっても酸素の浸入量は変化し、貯蔵タンクは大きく、密閉式、半密閉式及び開放式に分かれるが、密閉式はこの部分からの酸素の浸入は無く、半密閉式、開放式の順に酸素の浸入量は多くなる。
第26の発明に係る床暖房システムでは、第22〜第25の発明のいずれかに係る床暖房システムにおいて、循環回路は、循環液を貯蔵する貯蔵タンクと、貯蔵タンクと床温調パネルとの間に介装された往き配管及び戻り配管とを有しており、温度検知部は、往き配管及び戻り配管のうちの少なくとも一方の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知する。
この床暖房システムでは、既存の構成部品である往き配管及び戻り配管内の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知できるので、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを精度良く検知できる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、循環回路内の循環液の温度を監視することによって、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。つまり、既存の構成部品(温度検知部やデータ記憶部)を用いて循環液の補給時期を報知できる。このため、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。この結果、従来の床暖房システムに比して、床暖房システムの部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システムの製造コストを削減できる。
また、第2の発明では、既存の構成部品である往き配管及び戻り配管内の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知できるので、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを精度良く検知できる。
また、第3の発明では、床温調パネル、往き配管及び戻り配管の種類を考慮して循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。したがって、循環液の補給を促すアラームを高精度に報知できる。
また、第4の発明では、圧縮機の運転時間を監視することによって、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。したがって、循環液の温度を常時監視する必要がなくなり、循環液の温度を検知する温度センサを有さないシステムであっても、圧縮機の運転時間を検出するだけで簡易的に循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。
また、第5の発明では、圧縮機の運転時における循環液の第1減少量と圧縮機の運転時間とから循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを容易に検知できる。例えば、第1減少量と運転時間を乗算するだけの簡単な演算で循環液量の減少量を算出でき、検知に要する処理時間を短縮できる。
また、第6の発明では、床温調パネルの種類を考慮して循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。したがって、循環液の補給を促すアラームを高精度に報知できる。
また、第7の発明では、圧縮機が停止中における循環液の減少量を考慮して循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。したがって、循環液の補給を促すアラームを高精度に報知できる。
また、第8の発明では、床温調パネルの種類を考慮して循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知できる。したがって、循環液の補給を促すアラームを高精度に報知できる。
また、第9の発明では、循環回路内の循環液の温度と、圧縮機の運転時間とを監視することによって、既存の構成部品のみを用いて循環液の補給時期を報知できる。したがって、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。このため、従来の床暖房システムに比して、床暖房システムの部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システムの製造コストを削減できる。
また、第10の発明では、循環回路内の循環液の温度に応じて圧縮機の運転時間を補正できるので、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを高精度に検知できる。
また、第11の発明では、圧縮機の停止時間を考慮して圧縮機の運転時間を積算できるので、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことをより高精度に検知できる。
また、第12の発明では、循環回路内の循環液、床温調パネル及び配管の種類を考慮して、圧縮機の運転時間の判定値を補正できる。循環液としては一般的に、水道水やプロピレングリコールやエチレングリコールからなる水溶液に防錆剤や殺菌剤を配合したものを使用することが多い。このような循環液は、その成分や濃度によって蒸気圧が異なり、その蒸発量も異なるので、循環液の種類に応じて判定値を補正することは特に有効である。例えば、温水配管や床温調パネルが、銅やアルミなどの金属管(金属被覆管)で構成される場合は、これらの部分からの、水分の蒸発量は考慮しなくてよいが、架橋ポリエチレン管やポリプロピレン管等の樹脂管は、水分の透過性があるため蒸発量を考慮する必要がある。また、その蒸発量は配管長さに比例する。また単位長さ当たりの蒸発量は微量であるが、配管長さは通常数100mに達するため無視できない量になり補正は有効である。また、熱源内部の温水経路の材質によっても蒸発量は変化し、貯蔵タンクの種類に応じて密閉式、半密閉式、開放式の順に蒸発量は多くなるため、配管の種類に応じて判定値を補正することは有効である。
また、第13の発明では、既存の構成部品である往き配管及び戻り配管内の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知できるので、循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを精度良く検知できる。
また、第14の発明では、循環回路内の循環液の温度を監視することによって、循環回路内の循環液量が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。つまり、既存の構成部品(温度検知部やデータ記憶部)を用いて循環液の交換を報知できる。このため、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。この結果、従来の床暖房システムに比して、床暖房システムの部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システムの製造コストを削減できる。
また、第15の発明では、既存の構成部品である往き配管及び戻り配管内の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知できるので、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを精度良く検知できる。
また、第16の発明では、床温調パネル、往き配管及び戻り配管の種類を考慮して循環回路内の循環液量が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。したがって、循環液の交換を促すアラームを高精度に報知できる。
また、第17の発明では、圧縮機の運転時間から循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。したがって、循環液の温度を常時監視する必要がなくなり、循環液の温度を検知する温度センサを有さないシステムであっても、圧縮機の運転時間を検出するだけで簡易的に循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。
また、第18の発明では、圧縮機の運転時における循環液の第1劣化度と圧縮機の運転時間とから循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを容易に検知できる。例えば、第1劣化度と運転時間を乗算するだけの簡単な演算で循環液の劣化度を算出でき、検知に要する処理時間を短縮できる。
また、第19の発明では、床温調パネルの種類を考慮して循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。したがって、循環液の交換を促すアラームを高精度に報知できる。
また、第20の発明では、圧縮機が停止中における循環液の劣化度を考慮して循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。したがって、循環液の交換を促すアラームを高精度に報知できる。
また、第21の発明では、床温調パネルの種類を考慮して循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知できる。したがって、循環液の交換を促すアラームを高精度に報知できる。
また、第22の発明では、循環回路内の循環液の温度と、圧縮機の運転時間とを監視することによって、既存の構成部品のみを用いて循環液の交換時期を報知できる。したがって、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。このため、従来の床暖房システムに比して、床暖房システムの部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システムの製造コストを削減できる。
また、第23の発明では、循環回路内の循環液の温度に応じて圧縮機の運転時間を補正できるので、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを精度良く検知できる。
また、第24の発明では、圧縮機の停止時間を考慮して圧縮機の運転時間を補正できるので、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを高精度に検知できる。
また、第25の発明では、循環回路内の循環液の種類を考慮して、圧縮機の運転時間の判定値を補正できる。循環液は、一般的に、水道水やプロピレングリコールやエチレングリコールからなる水溶液に防錆剤や殺菌剤を配合したものを使用することが多い。このような循環液は、その成分や濃度によって劣化速度が異なるため、循環液によって判定値を補正することは特に有効である。また、循環液は一般的に、温度と時間や酸素の介在で劣化が促進される。たとえば、温水配管や床暖房パネルが、銅やアルミなどの金属管(金属被覆管)で構成される場合、この部分から循環液への酸素の浸入は考慮しなくてよいが、架橋ポリエチレン管やポリプロピレン等の樹脂管は、酸素の透過性があるので、循環液に酸素が浸入して、循環液の劣化が早くなるため補正は有効である。同様に、熱源内部の温水の経路の材質によっても酸素の浸入量は変化し、貯蔵タンクは大きく、密閉式、半密閉式及び開放式に分かれるが、密閉式はこの部分からの酸素の浸入は無く、半密閉式、開放式の順に酸素の浸入量は多くなる。
また、第26の発明では、既存の構成部品である往き配管及び戻り配管内の循環液の温度に基づいて、循環回路内の循環液の温度を検知できるので、循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを精度良く検知できる。
(第1実施形態)
以下、図面に基づいて、本発明の床暖房システムの第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る床暖房システムの水系統及び冷媒系統を示す回路図である。
以下、図面に基づいて、本発明の床暖房システムの第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る床暖房システムの水系統及び冷媒系統を示す回路図である。
<床暖房システムの水系統>
まず、図1における回路図の床暖房システムの水系統について説明する。床暖房システム100は、家屋の床面に配置された床温調パネル2や、室内ユニット18及び室外ユニット101を有している。室外ユニット101は、並列に接続された温調水ユニット1及び空気調和ユニット17を有している。
まず、図1における回路図の床暖房システムの水系統について説明する。床暖房システム100は、家屋の床面に配置された床温調パネル2や、室内ユニット18及び室外ユニット101を有している。室外ユニット101は、並列に接続された温調水ユニット1及び空気調和ユニット17を有している。
温調水ユニット1及び床温調パネル2は、温調水配管3(往き配管3a及び戻り配管3b)によって接続される。温調水配管3を通して、温調水ユニット1と床温調パネル2との間に、循環液8を循環及び供給するための水循環経路(循環回路)が形成される。
温調水ユニット1は、機械室1a及びヘッダ室1bを有している。機械室1aは、簡易密閉型の貯蔵タンク7、循環ポンプ9、水熱交換器16及びマイクロコンピュータ33を有している。水熱交換器16は、機械室1aの内壁に沿って長円ドーナツ形状に巻回しされる。ヘッダ室1bは、往きヘッダ4、戻りヘッダ6を有している。詳細に説明すると、機械室1aにおける貯蔵タンク7の底部には往き管10が接続されており、その先端が循環ポンプ9を介してヘッダ室1bの往きヘッダ4に接続されている。
往きヘッダ4は、ヘッダ本体4aと、そのヘッダ本体4aの長手方向の一端部に形成される主管接続部4bと、ヘッダ本体4aの外周面において長手方向に沿って並設される複数の分岐管接続部4cを有している。主管接続部4bには、往き管10が接続され、各分岐管接続部4cに床温調パネル2へと通じる往き配管3aの一端が接続される。
一方、往き配管3aの他端は、床温調パネル2に形成された蛇行形状の温調水循環パイプ11一端の接続部11aに接続されている。従って、貯蔵タンク7内の循環液8は、循環ポンプ9の作動によって往き管10に供給され、さらに往きヘッダ4で複数本の往き配管3aに分流されて、各床温調パネル2へと供給される。
そして、ヘッダ本体4aの内部には、各分岐管接続部4cに対応して複数の熱動弁15が設けられており、各分岐管接続部4cに流れ込む循環液8の流路を開放または遮断している。なお、図1では、図面の簡略化のために、熱動弁15を往きヘッダ4の外部に記載している。
一方、床温調パネル2に形成された温調水循環パイプ11の他端の接続部11aには、戻り配管3bが接続されており、その先端には戻りヘッダ6が接続されている。戻りヘッダ6は、往きヘッダ4と同様に、ヘッダ本体6aと、そのヘッダ本体6aの長手方向の一端部に形成される主管接続部6bと、そのヘッダ本体の外周面において長手方向に並設される複数の分岐管接続部6cとから成り、各分岐管接続部6cに戻り配管3bが接続されると共に、主管接続部6bに戻り管12が接続される。
また、戻り管12と貯蔵タンク7とは熱交換路13によって接続されているが、この熱交換路13は、以下に述べる冷媒回路の凝縮器又は蒸発器として機能する水熱交換器16と熱交換可能に設けられている。これにより、水熱交換器16において、戻り管12から返流される循環液8が加熱又は冷却される。そして、この熱交換路13の先端が貯蔵タンク7の底部に接続されている。
これにより、床温調パネル2の温調水循環パイプ11を流通した循環液8は、戻り配管3bを通って戻りヘッダ6に流入し、この戻りヘッダ6によって各戻り配管3bを流通する循環液8が合流されて戻り管12に供給され、さらに熱交換路13で加熱された後、貯蔵タンク7に供給される。また、往き管10には、往き温度検知サーミスタ35aが、戻り管12には、戻り温度検知サーミスタ35bが、水熱交換器16には、水熱交温度検知サーミスタ36が取り付けられている。
<床暖房システムの冷媒系統>
次に、図1を参照して、冷媒系統について説明する。なお、以下においては、暖房運転時を例にしてその説明を行っている。本実施形態では、循環液8の加熱に水熱交換器16を使用し、この水熱交換器16と、マルチ型ヒートポンプシステムの空気調和ユニット17の室外熱交換器19との間で冷媒温調回路を構成して、熱交換路13を流れる循環液8を加熱するようにしている。また、図1に示すように、このヒートポンプシステムの空気調和ユニット17に接続された1台の室内ユニット18を備えており、空気調和ユニット17と室内ユニット18とによって空気調和機を構成している。
次に、図1を参照して、冷媒系統について説明する。なお、以下においては、暖房運転時を例にしてその説明を行っている。本実施形態では、循環液8の加熱に水熱交換器16を使用し、この水熱交換器16と、マルチ型ヒートポンプシステムの空気調和ユニット17の室外熱交換器19との間で冷媒温調回路を構成して、熱交換路13を流れる循環液8を加熱するようにしている。また、図1に示すように、このヒートポンプシステムの空気調和ユニット17に接続された1台の室内ユニット18を備えており、空気調和ユニット17と室内ユニット18とによって空気調和機を構成している。
この空気調和機では、冷媒が循環する順序で、圧縮機21、室内ファン20aを付設した室内熱交換器20、減圧機構22、室外ファン19aを付設した室外熱交換器19を接続して冷媒温調回路を構成している。より詳しく説明すると、圧縮機21の吐出管21aと吸入管21bとが四路切換弁23の1次ポートに接続されており、吸込管21bにアキュムレータ31が介設される一方、吐出管21aには、吐出管温度検知サーミスタ38が付設されている。
また、四路切換弁23の一対の2次ポート間には、第1ガス管24a、室内熱交換器20、第1液管24b、減圧機構22、第2液管24c、室外熱交換器19及び第2ガス管24dが、順番に環状に接続されている。このとき、室内熱交換器20と室外熱交換器19には、それぞれ室内熱交温度検知サーミスタ43と室外熱交温度検知サーミスタ41とが付設されており、空気調和ユニット17及び室内ユニット18には、外気温度検知サーミスタ42及び室内温度検知サーミスタ44がそれぞれ取り付けられている。
また、第1液管24bには、ヘッダ26が介設されており、このヘッダ26と室内熱交換器20とを結ぶ間の部分が連絡配管25の液管25aとなる。同様に第1ガス管24aにも、ヘッダ27が介設されており、このヘッダ27と室内熱交換器20とを結ぶ間の部分が連絡配管25のガス管25bとなる。
そして、ヘッダ26に接続されたもう1つの連絡配管28である液管28aが、温調水ユニット1の水熱交換器16の一端に接続され、またヘッダ27に接続されたもう1つの連絡配管28であるガス管28bが、水熱交換器16の他端に接続されている。これによって、四路切換弁23には室外熱交換器19、減圧機構22、温調水ユニット1の水熱交換器16が環状に接続されることになる。
また、連絡配管25、28の各液管25a、28aはそれぞれ電動膨張弁29、30を介してヘッダ26に接続されており、この電動膨張弁29、30の開閉を適宜制御することによって、室内ユニット18及び温調水ユニット1の両方に供給する冷媒量を制御できるように成っている。ここで、液管温度検知サーミスタ37、39は、液管28aの温調水ユニット1側と、液管25aの室内ユニット18側とに、それぞれ付設されている。ガス管温度検知サーミスタ40a、40bは、ガス管25b、28bの空気調和ユニット17側とに、それぞれ付設されている。
なお、空気調和ユニット17に設けたマイクロコンピュータ32には、電源から例えば200V、20Aの電力が供給され、空気調和ユニット17内の電気的制御が行われる。また、床暖房システム100には、室内の冷暖房運転の開始や停止等の操作を行うための操作スイッチや液晶表示部などで構成されるワイヤレスリモコン45と、床の冷暖房に対して同様の操作を行うためのワイヤードリモコン46とがそれぞれ設けられている。
ワイヤレスリモコン45及びワイヤードリモコン46によって、利用者が希望する室温や床温等の設定も行われる。また、空気調和ユニット17のマイクロコンピュータ32と室内ユニット18に設けたマイクロコンピュータ34、及び空気調和ユニット17のマイクロコンピュータ32と温調水ユニット1に設けたマイクロコンピュータ33とは、それぞれ信号または電源線で接続されている。
図2は、図1に示したマイクロコンピュータ33の構成を示している。図3は、循環液8の温度Th(℃)と、循環液8の単位時間当たりの蒸発量Δeとの関係を示している
<マイクロコンピュータの構成>
図2に示すように、マイクロコンピュータ33は、温度検知部47、データ記憶部M、所定時間を計時するタイマ48、蒸発量算出部49(減少量補正部)、蒸発量積算部50、蒸発量判定部51(循環液量検知部)及びアラーム報知部52を有している。
図2に示すように、マイクロコンピュータ33は、温度検知部47、データ記憶部M、所定時間を計時するタイマ48、蒸発量算出部49(減少量補正部)、蒸発量積算部50、蒸発量判定部51(循環液量検知部)及びアラーム報知部52を有している。
温度検知部47は、往き温度検知サーミスタ35a及び戻り温度検知サーミスタ35bによって検知された往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて、循環液8の温度Thを検知する。例えば、この循環液8の温度Thは、往き管10及び戻り管12の各温度の平均値として検出可能である。
データ記憶部Mには、循環液8の温度Th(℃)と、循環液8の単位時間当たりの蒸発量Δeとの関係を示すデータ(図3参照)が格納される。また、このデータ記憶部Mには、床温調パネル2や温調水配管3の種類に応じて、蒸発量Δeを補正するための補正値Cが格納されている。蒸発量算出部49は、タイマ48で計時された時間tと、データ記憶部Mに格納された蒸発量Δe及び補正値Cに基づいて、循環液8の蒸発量eを算出する。そして、蒸発量算出部49は、算出した蒸発量eを蒸発量積算部50に出力する。
蒸発量積算部50は、蒸発量算出部49から受け取った蒸発量eを積算し、積算値Eを算出する。蒸発量判定部51は、蒸発量積算部50により算出された積算値Eと、循環液8の補給を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値Eaとを比較し、その比較結果をアラーム報知部52に出力する。アラーム報知部52は、蒸発量判定部51から受け取った比較結果に基づいて、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の補給を促すアラームを報知する。
<貯蔵タンクの水位変化>
図4は、貯蔵タンク7の水位変化の一例を示している。図4の横軸は、循環液8の蒸発量の積算値Eを、図4の縦軸は、貯蔵タンク7の水位をそれぞれ示している。また、縦軸のLmax及びLminは、貯蔵タンク7の上限値及び下限値(異常停止水位)をそれぞれ示し、WLは貯蔵タンク7に循環液8の補給が必要な警報水位を示している。また、横軸のEaは、循環液8の補給を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値を、Emaxは、貯蔵タンク7の水位が下限値Lminに下がるまでの積算値Eを示している。
図4は、貯蔵タンク7の水位変化の一例を示している。図4の横軸は、循環液8の蒸発量の積算値Eを、図4の縦軸は、貯蔵タンク7の水位をそれぞれ示している。また、縦軸のLmax及びLminは、貯蔵タンク7の上限値及び下限値(異常停止水位)をそれぞれ示し、WLは貯蔵タンク7に循環液8の補給が必要な警報水位を示している。また、横軸のEaは、循環液8の補給を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値を、Emaxは、貯蔵タンク7の水位が下限値Lminに下がるまでの積算値Eを示している。
<警告画面の表示動作>
図5は、本発明の床暖房システムの第1実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図6は、ワイヤードリモコン46の液晶表示部に表示される警告画面の一例であり、循環液8が補給を必要とする状態になったことをユーザに報知する警告画面を示している。
図5は、本発明の床暖房システムの第1実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図6は、ワイヤードリモコン46の液晶表示部に表示される警告画面の一例であり、循環液8が補給を必要とする状態になったことをユーザに報知する警告画面を示している。
図5に示す動作は、マイクロコンピュータ33が、内蔵されたROMに格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、この例では、初期状態において、循環液8の蒸発量の積算値E0がデータ記憶部Mに予め格納される。
まず、ステップS100において、マイクロコンピュータ33は、床暖房システム100の据付を待つ。据付が完了した場合、処理はステップS102に移行する。一方、据付が未完了の場合、処理はステップS100を繰り返す。
ステップS102において、マイクロコンピュータ33(温度検知部47)は、往き温度検知サーミスタ35a及び戻り温度検知サーミスタ35bによって検知された往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて、循環液8の温度Thを検知する。そして、処理はステップS104に移行する。
ステップS104において、マイクロコンピュータ33(タイマ48)による計時が開始される。そして、処理はステップS106に移行する。
ステップS106において、マイクロコンピュータ33(蒸発量算出部49)は、データ記憶部Mに格納された循環液8の温度Thに対応する蒸発量ΔeThと、この蒸発量ΔeThを床温調パネル2や温調水配管3の種類に合わせて補正するための補正値Cと、タイマ48で計時された計測時間tとに基づいて、蒸発量e(=ΔeTh×t×C)を算出し、算出した蒸発量eを蒸発量積算部50に出力する。循環液8の温度が60℃の場合、この蒸発量eは、Δe60×t×Cとして算出可能である。そして、処理はステップS108に移行する。
ステップS108において、マイクロコンピュータ33(蒸発量積算部50)は、蒸発量算出部49から受け取った蒸発量eと、データ記憶部Mに予め格納された積算値E0とに基づいて、積算値E(=E0+e)を算出する。そして、処理はステップS110に移行する。
ステップS110において、マイクロコンピュータ33(蒸発量積算部50)は、算出した積算値Eを元の積算値E0と置き換えてデータ記憶部Mに格納する。そして、処理はステップS112に移行する。
ステップS112において、マイクロコンピュータ33(蒸発量判定部51)は、データ記憶部Mに格納された積算値E0と、循環液8の補給を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値Ea(図4参照)とを比較する。積算値E0が判定値Ea以下の場合、処理はステップS114に移行する。一方、積算値E0が判定値Eaより大きい場合、循環液8の補給を促すために処理はステップS116に移行する。
ステップS112で積算値E0が判定値Ea以下であると判定された場合、ステップS114において、マイクロコンピュータ33は、タイマ48で計時された計測時間tを0にリセットする。そして、処理は再びステップS102を繰り返す。
一方、ステップS112で積算値E0が判定値Eaより大きいと判定された場合、ステップS116において、マイクロコンピュータ33(アラーム報知部52)は、図6に示すように、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の補給を促すアラームを報知する。そして、処理はステップS118に移行する。
ステップS118において、マイクロコンピュータ33は、データ記憶部Mに格納された積算値E0を0にリセットする。そして、処理はステップS120に移行する。
ステップS120において、マイクロコンピュータ33は、警告画面の表示を終了する。そして、本発明の床暖房システムの第1実施形態における警告画面の表示動作が完了する。
以上、第1実施形態では、循環液8の温度Thを監視することによって、循環液8の補給を報知できる。このため、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。この結果、従来の床暖房システムに比して、床暖房システム100の部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システム100の製造コストを削減できる。
さらに、既存の構成部品である往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて、循環液8の温度Thを検知できるので、精度良く循環液8の補給を促すことができる。
さらに、床温調パネル2や温調水配管3の種類に応じて循環液8の単位時間当たりの蒸発量Δeを補正するための補正値Cをデータ記憶部Mに格納することで、床温調パネル2や温調水配管3の種類を考慮して高精度に循環液8の補給を促すことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態で説明した要素と同一の要素については、詳細な説明を省略する。図7は、本発明の第2実施形態に係るマイクロコンピュータ133の構成を示すブロック図である。図8は、循環液8の単位時間当たりの蒸発量Δeと圧縮機21の動作との関係の一例を示している。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態で説明した要素と同一の要素については、詳細な説明を省略する。図7は、本発明の第2実施形態に係るマイクロコンピュータ133の構成を示すブロック図である。図8は、循環液8の単位時間当たりの蒸発量Δeと圧縮機21の動作との関係の一例を示している。
<マイクロコンピュータの構成>
図7に示すように、マイクロコンピュータ133は、タイマ53(停止時間検出部)と、タイマ54(時間検出部)と、データ記憶部Mと、蒸発量算出部55(第1及び第2減少量補正部)と、蒸発量積算部56と、蒸発量判定部57(循環液量検知部)と、アラーム報知部58とを有している。
図7に示すように、マイクロコンピュータ133は、タイマ53(停止時間検出部)と、タイマ54(時間検出部)と、データ記憶部Mと、蒸発量算出部55(第1及び第2減少量補正部)と、蒸発量積算部56と、蒸発量判定部57(循環液量検知部)と、アラーム報知部58とを有している。
タイマ53は、圧縮機21の停止時間Stを計時し、計時した停止時間Stを蒸発量算出部55に出力する。タイマ54は、圧縮機21の運転時間Otを計時し、計時した運転時間Otを蒸発量算出部55に出力する。データ記憶部Mには、圧縮機21が運転中における循環液8の単位時間当たりの蒸発量Δe60(第1減少量)と、圧縮機21が運転停止中における循環液8の単位時間当たりの蒸発量Δe20(第2減少量)が格納される。
蒸発量Δe60は、循環液8の温度が60℃における循環液8の単位時間当たりの蒸発量である。この蒸発量Δe60は、図8に示すように、圧縮機21が運転中における循環液8の単位時間当たりの蒸発量Δeが、概ね蒸発量Δe40(循環液8の温度が40℃における単位時間当たりの蒸発量)〜蒸発量Δe55(循環液8の温度が55℃における単位時間当たりの蒸発量)の間を変動することに起因して決定され、蒸発量Δe40〜Δe55より若干高く設定される。
一方、蒸発量Δe20は、循環液8の温度が20℃における循環液8の単位時間当たりの蒸発量である。この蒸発量Δe20は、図8に示すように、圧縮機21が停止中であっても循環液8は少量ではあるが蒸発し減少することに起因して決定される。
また、データ記憶部Mには、床温調パネル2や温調水配管3の種類に応じて、蒸発量Δe60を補正するための第1補正値C1と、蒸発量Δe20を補正するための第2補正値C2とが格納されている。
蒸発量算出部55は、タイマ53、54からそれぞれ受け取った停止時間Stや運転時間Otと、データ記憶部Mに格納された蒸発量Δe60や蒸発量Δe20と、第1補正値C1及び第2補正値C2に基づいて蒸発量eを算出する。そして、蒸発量算出部55は、算出した蒸発量eを蒸発量積算部56に出力する。
蒸発量積算部56は、蒸発量算出部55から受け取った蒸発量eを積算し、積算値Eを算出する。蒸発量判定部57は、蒸発量積算部56により算出された積算値Eと、循環液8の補給を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値Ea(図4参照)とを比較し、その比較結果をアラーム報知部58に出力する。そして、アラーム報知部58は、蒸発量判定部57から受け取った比較結果に基づいて、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の補給を促すアラームを報知する。
<圧縮機の動作と循環液の温度変化>
図9は、参考例として、各季節における圧縮機21の動作と循環液8の温度変化との関係を示している。図9の横軸は時間tを、図9の縦軸は、循環液8の温度Thをそれぞれ示している。この例では、圧縮機21が運転中の循環液8の温度は季節によって上下し、概ね40℃〜55℃の間を変動する。一方、圧縮機21が運転停止中における循環液8の温度Thは、概略外気温度の変化に応じて変動する。
図9は、参考例として、各季節における圧縮機21の動作と循環液8の温度変化との関係を示している。図9の横軸は時間tを、図9の縦軸は、循環液8の温度Thをそれぞれ示している。この例では、圧縮機21が運転中の循環液8の温度は季節によって上下し、概ね40℃〜55℃の間を変動する。一方、圧縮機21が運転停止中における循環液8の温度Thは、概略外気温度の変化に応じて変動する。
<警告画面の表示動作>
図10は、本発明の床暖房システムの第2実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図10に示す動作は、マイクロコンピュータ133が、内蔵されたROMに格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、この例では、初期状態において、循環液8の蒸発量の積算値E0がデータ記憶部Mに予め格納される。
図10は、本発明の床暖房システムの第2実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図10に示す動作は、マイクロコンピュータ133が、内蔵されたROMに格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、この例では、初期状態において、循環液8の蒸発量の積算値E0がデータ記憶部Mに予め格納される。
まず、ステップS200において、マイクロコンピュータ133は、床暖房システム100の据付を待つ。据付が完了した場合、処理はステップS202に移行する。一方、据付が未完了の場合、処理はステップS200を繰り返す。
ステップS202において、マイクロコンピュータ133は、圧縮機21が運転中か否かを検出する。圧縮機21が運転停止中の場合、処理はステップS204に移行する。一方、圧縮機21が運転中の場合、処理はステップS222に移行する。
ステップS202で圧縮機21が運転停止中であると判断された場合、ステップS204において、マイクロコンピュータ133(タイマ53)は、圧縮機21の停止時間Stの計時を開始すると共に、計時した停止時間Stを蒸発量算出部55に出力する。この後、処理はステップS206に移行する。
ステップS206において、マイクロコンピュータ133(蒸発量算出部55)は、データ記憶部Mに格納された、圧縮機21が停止中における循環液8の単位時間当たりの蒸発量Δe20と、この蒸発量Δe20を床温調パネル2や温調水配管3の種類に合わせて補正するための第2補正値C2と、タイマ53から受け取った停止時間Stとに基づいて、蒸発量e(=Δe20×St×C2)を算出し、算出した蒸発量eを蒸発量積算部56に出力する。そして、処理はステップS208に移行する。
ステップS208において、マイクロコンピュータ133(蒸発量積算部56)は、蒸発量算出部55から受け取った蒸発量eと、データ記憶部Mに予め格納された積算値E0とに基づいて、積算値E(=E0+e)を算出する。そして、処理はステップS210に移行する。
ステップS210において、マイクロコンピュータ133(蒸発量積算部56)は、算出した新たな積算値Eを元の積算値E0と置き換えてデータ記憶部Mに格納する。そして、処理はステップS212に移行する。
ステップS212において、マイクロコンピュータ133(蒸発量判定部57)は、データ記憶部Mに格納された積算値E0と、循環液8の補給を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値Eaとを比較する。積算値E0が判定値Ea以下の場合、処理はステップS214に移行する。一方、積算値E0が判定値Eaよりも大きい場合、処理はステップS216に移行する。
ステップS212で積算値E0が判定値Ea以下であると判断された場合、ステップS214において、タイマ53によって計時された停止時間Stを0にリセットした後、処理は再びステップS202を繰り返す。
一方、ステップS212で積算値E0が判定値Eaよりも大きいと判断された場合、ステップS216において、マイクロコンピュータ133(アラーム報知部58)は、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の補給を促すアラームを報知する。そして、処理はステップS218に移行する。
ステップS218において、マイクロコンピュータ133は、データ記憶部Mに格納された積算値E0を0にリセットする。そして、処理はステップS220に移行する。
ステップS220において、マイクロコンピュータ133(アラーム報知部58)は、警告画面の表示を終了する。そして、本発明の床暖房システムの第2実施形態における警告画面の表示動作が完了する。
一方、ステップS202で圧縮機21が運転中であると判断された場合、ステップS222おいて、マイクロコンピュータ133(タイマ54)は、圧縮機21の運転時間Otの計時を開始すると共に、計時した運転時間Otを蒸発量算出部55に出力する。この後、処理はステップS224に移行する。
ステップS224において、マイクロコンピュータ133(蒸発量算出部55)は、データ記憶部Mに格納された圧縮機21が運転中における循環液8の単位時間当たりの蒸発量Δe60と、この蒸発量Δe60を床温調パネル2や温調水配管3の種類に合わせて補正するための第1補正値C1と、タイマ54から受け取った運転時間Otとに基づいて、蒸発量e(=Δe60×Ot×C1)を算出し、算出した蒸発量eを蒸発量積算部56に出力する。そして、処理はステップS226に移行する。
ステップS226において、マイクロコンピュータ133(蒸発量積算部56)は、蒸発量算出部55から受け取った蒸発量eと、データ記憶部Mに格納された積算値E0とに基づいて、積算値E(=E0+e)を算出する。そして、処理はステップS228に移行する。
ステップS228において、マイクロコンピュータ133(蒸発量積算部56)は、算出した新たな積算値Eを元の積算値E0と置き換えてデータ記憶部Mに格納する。そして、処理はステップS230に移行する。
ステップS230において、マイクロコンピュータ133(蒸発量判定部57)は、データ記憶部Mに格納された積算値E0と、循環液8の補給を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値Eaとを比較する。積算値E0が判定値Ea以下の場合、処理はステップS232に移行する。一方、積算値E0が判定値Eaよりも大きい場合、処理はステップS234に移行する。
ステップS230で積算値E0が判定値Ea以下であると判断された場合、ステップS232において、タイマ54によって計時された運転時間Otを0にリセットした後、処理は再びステップS202を繰り返す。
一方、ステップS230で積算値E0が判定値Eaよりも大きいと判断された場合、ステップS234において、マイクロコンピュータ133(アラーム報知部58)は、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の補給を促すアラームを報知する。そして、処理はステップS236に移行する。
ステップS236において、マイクロコンピュータ133は、データ記憶部Mに格納された積算値E0を0にリセットする。そして、処理はステップS238に移行する。
ステップS238において、マイクロコンピュータ133(アラーム報知部58)は、警告画面の表示を終了する。そして、本発明の床暖房システムの第2実施形態における警告画面の表示動作が完了する。
以上、第2実施形態では、圧縮機21の停止時間Stまたは運転時間Otを監視することによって、循環液8の補給を報知できる。このため、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。この結果、従来の床暖房システムに比して、床暖房システム100の部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システム100の製造コストを削減できる。
さらに、循環液8の温度Thを監視する必要がないため、簡易的に循環液8の補給を促すことができる。
さらに、床温調パネル2や温調水配管3の種類に合わせて蒸発量Δe60、Δe20を補正するための補正値C1、C2をデータ記憶部Mにそれぞれ格納することで、床温調パネル2や温調水配管3の種類を考慮して高精度に循環液8の補給を促すことができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第1及び第2実施形態で説明した要素と同一の要素については、詳細な説明を省略する。図11は、本発明の第3実施形態に係るマイクロコンピュータ233の構成を示すブロック図である。図12は、圧縮機21の運転時間Otを温度検知部62により検知された温度Thに応じて補正するための第1補正値C1を示している。図13は、横軸を圧縮機21の運転時間Ot、縦軸を貯蔵タンク7の水位とした場合における、貯蔵タンク7の水位変化の一例を示している。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第1及び第2実施形態で説明した要素と同一の要素については、詳細な説明を省略する。図11は、本発明の第3実施形態に係るマイクロコンピュータ233の構成を示すブロック図である。図12は、圧縮機21の運転時間Otを温度検知部62により検知された温度Thに応じて補正するための第1補正値C1を示している。図13は、横軸を圧縮機21の運転時間Ot、縦軸を貯蔵タンク7の水位とした場合における、貯蔵タンク7の水位変化の一例を示している。
<マイクロコンピュータの構成>
図11に示すように、マイクロコンピュータ233は、タイマ60a(停止時間検出部)と、タイマ60b(時間検出部)と、データ記憶部Mと、温度検知部62と、時間補正部63(運転時間補正部及び停止時間補正部)と、時間積算部64(運転時間積算部)と、判定値補正部67と、循環液量検知部68と、アラーム報知部69とを有している。
図11に示すように、マイクロコンピュータ233は、タイマ60a(停止時間検出部)と、タイマ60b(時間検出部)と、データ記憶部Mと、温度検知部62と、時間補正部63(運転時間補正部及び停止時間補正部)と、時間積算部64(運転時間積算部)と、判定値補正部67と、循環液量検知部68と、アラーム報知部69とを有している。
タイマ60a、60bは、圧縮機21の停止時間St及び運転時間Otをそれぞれ計時し、計時した停止時間St及び運転時間Otを時間補正部63に出力する。データ記憶部Mは、第1補正値記憶部61と、第2補正値記憶部65と、第3補正値記憶部66とを有している。
第1係数記憶部61には、第1補正値C1が格納される。この第1補正値C1は、図12に示すように、循環液8の各温度Th(20℃〜70℃)に対応付けられた値であり、温度検知部62により検知された温度Thと所定温度(例えば、60℃)との温度差に基づいて圧縮機21の運転時間Otを補正するために使用される。
第2補正値記憶部65には、第2補正値C2が格納される。この第2補正値C2は、停止時間Stを運転時間Otに補正するために使用する値であり、圧縮機21の停止時間Stを考慮した上で、ユーザに対して循環液8の補給を促すために使用される。
第3補正値記憶部66には、第3補正値C3が格納される。この第3補正値C3は、床温調パネル2や、温調水配管3の種類(循環液の蒸発量の大きさ又はパネル面積の大きさ等)や、循環液8の種類(水道水又は専用不凍液等)に応じて、デフォルト期間Ta(判定値)を補正するために使用する値である。このデフォルト期間Taは、循環液8の温度Thを所定温度(例えば60℃)に維持して圧縮機21の運転を継続したと仮定した場合に貯蔵タンク7の水位が警報水位に達するまでの期間を意味する。なお、貯蔵タンク7の水位変化の詳細については後述する。
温度検知部62は、往き温度検知サーミスタ35a及び戻り温度検知サーミスタ35bによって検知された往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて、循環液8の温度Thを検出する。なお、この循環液8の温度Thは、往き管10及び戻り管12の各温度の平均値として検出可能である。
時間補正部63は、タイマ60aで計時された圧縮機21の停止時間Stに、第2補正値C2(例えば、0.1)を乗算して、擬似的な圧縮機21の運転時間Otを算出する。また、時間補正部63は、算出した擬似的な圧縮機21の運転時間Otや、タイマ60bで計時された圧縮機21の運転時間Otに対して、温度検知部62により検知された循環液8の温度Thに対応する第1補正値C1を乗算して、補正後の運転時間ctを算出し、算出した運転時間ctを時間積算部64に出力する。
時間積算部64は、時間補正部63から受け取った運転時間ctを積算し、ユーザに対して循環液8の補給を促すか否かの判定に使用する積算期間Tを算出し、算出した積算期間Tを循環液量検知部68に出力する。
判定値補正部67は、デフォルト期間Taに第3補正値C3を乗算し、ユーザに対して循環液8の補給を促すか否かの判定に使用する判定期間Ta’を算出し、算出した判定期間Ta’を循環液量検知部68に出力する。
循環液量検知部68は、時間積算部64から受け取った積算期間Tと、判定値補正部67から受け取った判定期間Ta’とを比較し、その比較結果をアラーム報知部69に出力する。アラーム報知部69は、積算期間Tが判定期間Ta’を超える場合、循環液8の補給を報知する。この報知は、ワイヤードリモコン46の液晶表示部に警告画面を表示することによって行われる。したがって、ユーザは、この表示を視認することで貯蔵タンク7に循環液8を補給可能である。
<貯蔵タンクの水位変化>
図13中の直線S1、S2、S3は、循環液8の温度Thが60℃、50℃、40℃の場合の水位変化(単位時間当たりの循環液8の減少率)をそれぞれ示している。また、図13中の点線S4は、比較例として、圧縮機21の運転停止時の水位変化(単位時間当たりの循環液8の減少率)を示している。
図13中の直線S1、S2、S3は、循環液8の温度Thが60℃、50℃、40℃の場合の水位変化(単位時間当たりの循環液8の減少率)をそれぞれ示している。また、図13中の点線S4は、比較例として、圧縮機21の運転停止時の水位変化(単位時間当たりの循環液8の減少率)を示している。
また、図13中の点線S5は、貯蔵タンク7に循環液8の補給が必要な警報水位WLを示している。また、図13中の直線S6は、水位の下限値Lmin(異常停止水位)を示している。また、点線S5と直線S1との交点Taは、ユーザに対して循環液8の補給を促すか否かの判定に使用する判定期間Ta’を算出するためのデフォルト期間(例えば、1.5年)を示している。図13に示すように、単位時間当たりの循環液8の減少率は、循環液8の温度Thが高いほど大きい。
<警告画面の表示動作>
図14は、本発明の床暖房システムの第3実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図15は、ワイヤードリモコン46の液晶表示部に表示される設定画面の一例である。以下では、図14及び図15を参照しつつ、本発明の床暖房システムの第3実施形態における警告画面の表示動作について説明する。図14に示す動作は、マイクロコンピュータ233が、内蔵されたROMに格納されたプログラムを実行することによって実現される。
図14は、本発明の床暖房システムの第3実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図15は、ワイヤードリモコン46の液晶表示部に表示される設定画面の一例である。以下では、図14及び図15を参照しつつ、本発明の床暖房システムの第3実施形態における警告画面の表示動作について説明する。図14に示す動作は、マイクロコンピュータ233が、内蔵されたROMに格納されたプログラムを実行することによって実現される。
まず、ステップS300において、マイクロコンピュータ233は、ユーザによる床温調パネル2や温調水配管3または循環液8の種類の初期設定を待つ。この初期設定は、ワイヤードリモコン46の液晶表示部に表示される設定画面に従って行われる(図15(a)〜(d)参照)。図15(a)は、床温調パネル2や温調水配管3の種類を設定するための設定画面を、図15(b)は、床温調パネル2のパネル広さを設定するための設定画面を、図15(c)は、循環液8の種類を設定するための設定画面を、図15(d)は、温水回路を設定するための設定画面を、それぞれ示している。
このような初期設定が完了した場合、処理はステップS302に移行する。また、この例では、初期状態において、ユーザに対して循環液8の補給を促すか否かの判定に使用する積算期間T0がデータ記憶部Mに予め格納される。
ステップS302において、マイクロコンピュータ233(判定値補正部67)は、初期設定された床温調パネル2や温調水配管3の種類や、循環液8の種類に対応する第3補正値C3を、デフォルト期間Ta(例えば、1.5年)に乗算し、ユーザに対して循環液8の補給を促すか否かの判定に使用する判定期間Ta’を算出する。この後、処理はステップS304に移行する。
ステップS304において、マイクロコンピュータ233は、圧縮機21が運転中か否かを検出する。圧縮機21が運転停止中の場合、処理はステップS306に移行する。一方、圧縮機21が運転中の場合、処理はステップS326に移行する。
ステップS304で圧縮機21が運転停止中であると判断された場合、ステップS306において、マイクロコンピュータ233(タイマ60a)は、圧縮機21の停止時間Stの計時を開始する。そして、処理はステップS308に移行する。
ステップS308において、マイクロコンピュータ233(時間補正部63)は、タイマ60aで計時された圧縮機21の停止時間Stに、第2補正値C2(例えば、0.1)を乗算して、擬似的な圧縮機21の運転時間Otを算出する。そして、処理はステップS310に移行する。
ステップS310において、マイクロコンピュータ233(温度検知部62及び時間補正部63)は、往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて循環液8の温度Th(例えば、60℃)を検出し、検出した温度Thに対応する第1補正値C1(例えば、1)を、擬似的な圧縮機21の運転時間Otに乗算して補正後の運転時間ctを算出する。そして、処理はステップS312に移行する。
ステップS312において、マイクロコンピュータ233(時間積算部64)は、補正後の運転時間ctを積算し、ユーザに対して循環液8の補給を促すか否かの判定に使用する積算期間Tを算出する。そして、処理はステップS314に移行する。
ステップS314において、マイクロコンピュータ233(時間積算部64)は、算出した新たな積算期間Tを元の積算期間T0と置き換えてデータ記憶部Mに格納する。そして、処理はステップS316に移行する。
ステップS316において、マイクロコンピュータ233(循環液量検知部68)は、積算期間T0と判定期間Ta’とを比較する。積算期間T0が判定期間Ta’以下の場合、処理はステップS318に移行する。一方、積算期間T0が判定期間Ta’よりも大きい場合、処理はステップS320に移行する。
ステップS316で積算期間T0が判定期間Ta’以下であると判断された場合、ステップS318において、タイマ60aによって計時された停止時間Stを0にリセットした後、処理は再びステップS304を繰り返す。
一方、ステップS316で積算期間T0が判定期間Ta’よりも大きいと判断された場合、ステップS320において、マイクロコンピュータ233(アラーム報知部69)は、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の補給を促すアラームを報知する。そして、処理はステップS322に移行する。
ステップS322において、マイクロコンピュータ233は、データ記憶部Mに格納された積算期間T0を0にリセットする。そして、処理はステップS324に移行する。
ステップS324において、マイクロコンピュータ233(アラーム報知部69)は、警告画面の表示を終了する。そして、本発明の床暖房システムの第3実施形態における警告画面の表示動作が完了する。
一方、ステップS304で圧縮機21が運転中であると判断された場合、ステップS326おいて、マイクロコンピュータ233(タイマ60b)は、圧縮機21の運転時間Otの計時を開始する。そして、処理はステップS328に移行する。
ステップS328において、マイクロコンピュータ233(温度検知部62及び時間補正部63)は、往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて循環液8の温度Th(例えば、60℃)を検出し、検出した温度Thに対応する第1補正値C1(例えば、1)を圧縮機21の運転時間Otに乗算して補正後の運転時間ctを算出する。そして、処理はステップS330に移行する。
ステップS330において、マイクロコンピュータ233(時間積算部64)は、運転時間ctを積算し、ユーザに対して循環液8の補給を促すか否かの判定に使用する積算期間Tを算出する。そして、処理はステップS332に移行する。
ステップS332において、マイクロコンピュータ233(時間積算部64)は、算出した新たな積算期間Tを元の積算期間T0と置き換えてデータ記憶部Mに格納する。そして、処理はステップS334に移行する。
ステップS334において、マイクロコンピュータ233(循環液量検知部68)は、積算期間T0と判定期間Ta’とを比較する。積算期間T0が判定期間Ta’以下の場合、処理はステップS336に移行する。一方、積算期間T0が判定期間Ta’よりも大きい場合、処理はステップS338に移行する。
ステップS334で積算期間T0が判定期間Ta’以下であると判断された場合、ステップS336において、タイマ60bによって計時された運転時間Otを0にリセットした後、処理は再びステップS304を繰り返す。
一方、ステップS334で積算期間T0が判定期間Ta’よりも大きいと判断された場合、ステップS338において、マイクロコンピュータ233(アラーム報知部69)は、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の補給を促すアラームを報知する。そして、処理はステップS340に移行する。
ステップS340において、マイクロコンピュータ233は、データ記憶部Mに格納された積算期間T0を0にリセットする。そして、処理はステップS342に移行する。
ステップS342において、マイクロコンピュータ233(アラーム報知部69)は、警告画面の表示を終了する。そして、本発明の床暖房システムの第3実施形態における警告画面の表示動作が完了する。
以上、第3実施形態では、循環液8の温度Thと、圧縮機21の運転時間Otまたは停止時間Stとを監視することによって、循環液8の補給を報知できる。このため、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。
また、床温調パネル2や循環液8の種類に応じて、循環液8の補給を促すか否かの判定に用いる判定期間Ta’を決定できるため、循環液8の補給を高精度に報知できる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第1〜第3実施形態で説明した要素と同一の要素については、詳細な説明を省略する。図16は、本発明の第4実施形態に係るマイクロコンピュータ333の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第1〜第3実施形態で説明した要素と同一の要素については、詳細な説明を省略する。図16は、本発明の第4実施形態に係るマイクロコンピュータ333の構成を示すブロック図である。
<マイクロコンピュータの構成>
図16に示すように、マイクロコンピュータ333は、温度検知部70と、データ記憶部Mと、所定時間を計時するタイマ71と、劣化度算出部72(劣化度補正部)と、劣化度積算部73と、劣化度判定部74(循環液劣化度検知部)と、アラーム報知部75とを有している。
図16に示すように、マイクロコンピュータ333は、温度検知部70と、データ記憶部Mと、所定時間を計時するタイマ71と、劣化度算出部72(劣化度補正部)と、劣化度積算部73と、劣化度判定部74(循環液劣化度検知部)と、アラーム報知部75とを有している。
温度検知部70は、往き温度検知サーミスタ35a及び戻り温度検知サーミスタ35bによって検知された往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて、循環液8の温度Thを検知する。例えば、この循環液8の温度Thは、往き管10及び戻り管12の各温度の平均値として検出可能である。
データ記憶部Mには、循環液8の温度Th(℃)と、循環液8の単位時間当たりの劣化度Δiとの関係を示すデータが格納される。一般的に、循環液8としては、水道水やプロピレングリコールやエチレングリコールからなる水溶液に防錆剤や殺菌剤を配合したものを使用することが多い。よって、本発明における劣化度Δiは、循環液8に含まれる、水道水、プロピレングリコール及びエチレングリコールの減少量であると仮定する。
また、このデータ記憶部Mには、床温調パネル2や温調水配管3の種類に応じて、劣化度Δiを補正するための補正値Cが格納されている。劣化度算出部72は、タイマ71で計時された時間tと、データ記憶部Mに格納された劣化度Δi及び補正値Cに基づいて、循環液8の劣化度iを算出する。そして、劣化度算出部72は、算出した劣化度iを劣化度積算部73に出力する。
劣化度積算部73は、劣化度算出部72から受け取った劣化度iを積算し、積算値Iを算出する。劣化度判定部74は、劣化度積算部73により算出された積算値Iと、循環液8の交換を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値Iaとを比較し、その比較結果をアラーム報知部75に出力する。アラーム報知部75は、劣化度判定部74から受け取った比較結果に基づいて、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の交換を促すアラームを報知する。
<警告画面の表示動作>
図17は、本発明の床暖房システムの第4実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図18は、ワイヤードリモコン46の液晶表示部に表示される警告画面の一例であり、循環液8が交換を必要とする状態になったことをユーザに報知する警告画面を示している。
図17は、本発明の床暖房システムの第4実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図18は、ワイヤードリモコン46の液晶表示部に表示される警告画面の一例であり、循環液8が交換を必要とする状態になったことをユーザに報知する警告画面を示している。
図17に示す動作は、マイクロコンピュータ333が、内蔵されたROMに格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、この例では、初期状態において、循環液8の劣化度の積算値I0がデータ記憶部Mに予め格納される。
まず、ステップS400において、マイクロコンピュータ333は、床暖房システム100の据付を待つ。据付が完了した場合、処理はステップS402に移行する。一方、据付が未完了の場合、処理はステップS400を繰り返す。
ステップS402において、マイクロコンピュータ333(温度検知部70)は、往き温度検知サーミスタ35a及び戻り温度検知サーミスタ35bによって検知された往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて、循環液8の温度Thとして例えば60℃を検知する。そして、処理はステップS404に移行する。
ステップS404において、マイクロコンピュータ333(タイマ71)による計時が開始される。そして、処理はステップS406に移行する。
ステップS406において、マイクロコンピュータ333(劣化度算出部72)は、データ記憶部Mに格納された循環液8の温度Thに対応する劣化度ΔiThと、この劣化度ΔiThを床温調パネル2や温調水配管3の種類に合わせて補正するための補正値Cと、タイマ71で計時された計測時間tとに基づいて、劣化度i(=ΔiTh×t×C)を算出し、算出した劣化度iを劣化度積算部73に出力する。循環液8の温度が60℃の場合、この劣化度iは、Δi60×t×Cとして算出可能である。そして、処理はステップS408に移行する。
ステップS408において、マイクロコンピュータ333(劣化度積算部73)は、劣化度算出部72から受け取った劣化度iと、データ記憶部Mに予め格納された積算値I0とに基づいて、積算値I(=I0+i)を算出する。そして、処理はステップS410に移行する。
ステップS410において、マイクロコンピュータ333(劣化度積算部73)は、算出した積算値Iを元の積算値I0と置き換えてデータ記憶部Mに格納する。そして、処理はステップS412に移行する。
ステップS412において、マイクロコンピュータ333(劣化度判定部74)は、データ記憶部Mに格納された積算値I0と、循環液8の交換を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値Iaとを比較する。積算値I0が判定値Ia以下の場合、処理はステップS414に移行する。一方、積算値I0が判定値Iaより大きい場合、循環液8の交換を促すために処理はステップS416に移行する。
ステップS412で積算値I0が判定値Ia以下であると判定された場合、ステップS414において、マイクロコンピュータ333は、タイマ71で計時された計測時間tを0にリセットする。そして、処理は再びステップS402を繰り返す。
一方、ステップS412で積算値I0が判定値Iaより大きいと判定された場合、ステップS416において、マイクロコンピュータ333(アラーム報知部75)は、図18に示すように、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の交換を促すアラームを報知する。そして、処理はステップS418に移行する。
ステップS418において、マイクロコンピュータ333は、データ記憶部Mに格納された積算値I0を0にリセットする。そして、処理はステップS420に移行する。
ステップS420において、マイクロコンピュータ333は、警告画面の表示を終了する。そして、本発明の床暖房システムの第4実施形態における警告画面の表示動作が完了する。
以上、第4実施形態では、循環液8の温度Thを監視することによって、循環液8の補給を報知できる。このため、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。この結果、従来の床暖房システムに比して、床暖房システム100の部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システム100の製造コストを削減できる。
さらに、既存の構成部品である往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて、循環液8の温度Thを容易に検知できる。
さらに、床温調パネル2や温調水配管3の種類に応じて循環液8の単位時間当たりの劣化度Δiを補正するための補正値Cをデータ記憶部Mに格納することで、床温調パネル2や温調水配管3の種類を考慮して高精度に循環液8の交換を促すことができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。第1〜第4実施形態で説明した要素と同一の要素については、詳細な説明を省略する。図19は、本発明の第5実施形態に係るマイクロコンピュータ433の構成を示すブロック図である。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。第1〜第4実施形態で説明した要素と同一の要素については、詳細な説明を省略する。図19は、本発明の第5実施形態に係るマイクロコンピュータ433の構成を示すブロック図である。
<マイクロコンピュータの構成>
図19に示すように、マイクロコンピュータ433は、タイマ80(停止時間検出部)と、タイマ81(時間検出部)と、データ記憶部Mと、劣化度算出部82(第1及び第2劣化度補正部)と、劣化度積算部83と、劣化度判定部84(循環液劣化度検知部)と、アラーム報知部85とを有している。
図19に示すように、マイクロコンピュータ433は、タイマ80(停止時間検出部)と、タイマ81(時間検出部)と、データ記憶部Mと、劣化度算出部82(第1及び第2劣化度補正部)と、劣化度積算部83と、劣化度判定部84(循環液劣化度検知部)と、アラーム報知部85とを有している。
タイマ80は、圧縮機21の停止時間Stを計時し、計時した停止時間Stを劣化度算出部82に出力する。タイマ81は、圧縮機21の運転時間Otを計時し、計時した運転時間Otを劣化度算出部82に出力する。
データ記憶部Mには、圧縮機21が運転中における循環液8の単位時間当たりの劣化度Δi60(第1劣化度)と、圧縮機21が運転停止中における循環液8の単位時間当たりの劣化度Δi20(第2劣化度)が格納される。また、このデータ記憶部Mには、床温調パネル2や温調水配管3の種類に応じて、劣化度Δi60を補正するための第1補正値C1と、劣化度Δi20を補正するための第2補正値C2とが格納されている。
劣化度算出部82は、タイマ80、81からそれぞれ受け取った停止時間Stや運転時間Otと、データ記憶部Mに格納された劣化度Δi60や劣化度Δi20と、第1補正値C1及び第2補正値C2に基づいて劣化度iを算出する。そして、劣化度算出部82は、算出した劣化度iを劣化度積算部83に出力する。
劣化度積算部83は、劣化度算出部82から受け取った劣化度iを積算し、積算値Iを算出する。劣化度判定部84は、劣化度積算部83により算出された積算値Iと、循環液8の交換を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値Iaとを比較し、その比較結果をアラーム報知部85に出力する。そして、アラーム報知部85は、劣化度判定部84から受け取った比較結果に基づいて、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の交換を促すアラームを報知する。
<警告画面の表示動作>
図20は、本発明の床暖房システムの第5実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図20に示す動作は、マイクロコンピュータ433が、内蔵されたROMに格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、この例では、初期状態において、循環液8の劣化度の積算値I0がデータ記憶部Mに予め格納される。
図20は、本発明の床暖房システムの第5実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図20に示す動作は、マイクロコンピュータ433が、内蔵されたROMに格納されたプログラムを実行することによって実現される。なお、この例では、初期状態において、循環液8の劣化度の積算値I0がデータ記憶部Mに予め格納される。
まず、ステップS500において、マイクロコンピュータ433は、床暖房システム100の据付を待つ。据付が完了した場合、処理はステップS502に移行する。一方、据付が未完了の場合、処理はステップS500を繰り返す。
ステップS502において、マイクロコンピュータ433は、圧縮機21が運転中か否かを検出する。圧縮機21が運転停止中の場合、処理はステップS504に移行する。一方、圧縮機21が運転中の場合、処理はステップS522に移行する。
ステップS502で圧縮機21が運転停止中であると判断された場合、ステップS504において、マイクロコンピュータ433(タイマ80)は、圧縮機21の停止時間Stの計時を開始すると共に、計時した停止時間Stを劣化度算出部82に出力する。この後、処理はステップS506に移行する。
ステップS506において、マイクロコンピュータ433(劣化度算出部82)は、データ記憶部Mに格納された、圧縮機21が停止中における循環液8の単位時間当たりの劣化度Δi20と、この劣化度Δi20を床温調パネル2や温調水配管3の種類に合わせて補正するための第2補正値C2と、タイマ80から受け取った停止時間Stとに基づいて、劣化度i(=Δi20×St×C2)を算出し、算出した劣化度iを劣化度積算部83に出力する。そして、処理はステップS508に移行する。
ステップS508において、マイクロコンピュータ433(劣化度積算部83)は、劣化度算出部82から受け取った劣化度iと、データ記憶部Mに予め格納された積算値I0とに基づいて、積算値I(=I0+i)を算出する。そして、処理はステップS510に移行する。
ステップS510において、マイクロコンピュータ433(劣化度積算部83)は、算出した新たな積算値Iを元の積算値I0と置き換えてデータ記憶部Mに格納する。そして、処理はステップS512に移行する。
ステップS512において、マイクロコンピュータ433(劣化度判定部84)は、データ記憶部Mに格納された積算値I0と、循環液8の交換を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値Iaとを比較する。積算値I0が判定値Ia以下の場合、処理はステップS514に移行する。一方、積算値I0が判定値Iaよりも大きい場合、処理はステップS516に移行する。
ステップS512で積算値I0が判定値Ia以下であると判断された場合、ステップS514において、タイマ80によって計時された停止時間Stを0にリセットした後、処理は再びステップS502を繰り返す。
一方、ステップS512で積算値I0が判定値Iaよりも大きいと判断された場合、ステップS516において、マイクロコンピュータ433(アラーム報知部85)は、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の交換を促すアラームを報知する。そして、処理はステップS518に移行する。
ステップS518において、マイクロコンピュータ433は、データ記憶部Mに格納された積算値I0を0にリセットする。そして、処理はステップS520に移行する。
ステップS520において、マイクロコンピュータ433(アラーム報知部85)は、警告画面の表示を終了する。そして、本発明の床暖房システムの第5実施形態における警告画面の表示動作が完了する。
一方、ステップS502で圧縮機21が運転中であると判断された場合、ステップS522おいて、マイクロコンピュータ433(タイマ81)は、圧縮機21の運転時間Otの計時を開始すると共に、計時した運転時間Otを劣化度算出部82に出力する。この後、処理はステップS524に移行する。
ステップS524において、マイクロコンピュータ433(劣化度算出部82)は、データ記憶部Mに格納された圧縮機21が運転中における循環液8の単位時間当たりの劣化度Δi60と、この劣化度Δi60を床温調パネル2や温調水配管3の種類に合わせて補正するための第1補正値C1と、タイマ81から受け取った運転時間Otとに基づいて、劣化度i(=Δi60×Ot×C1)を算出し、算出した劣化度iを劣化度積算部83に出力する。そして、処理はステップS526に移行する。
ステップS526において、マイクロコンピュータ433(劣化度積算部83)は、劣化度算出部82から受け取った劣化度iと、データ記憶部Mに格納された積算値I0とに基づいて、積算値I(=I0+i)を算出する。そして、処理はステップS528に移行する。
ステップS528において、マイクロコンピュータ433(劣化度積算部83)は、算出した新たな積算値Iを元の積算値I0と置き換えてデータ記憶部Mに格納する。そして、処理はステップS530に移行する。
ステップS530において、マイクロコンピュータ433(劣化度判定部84)は、データ記憶部Mに格納された積算値I0と、循環液8の交換を促すアラームを報知するか否かの判定に用いる判定値Iaとを比較する。積算値I0が判定値Ia以下の場合、処理はステップS532に移行する。一方、積算値I0が判定値Iaよりも大きい場合、処理はステップS534に移行する。
ステップS530で積算値I0が判定値Ia以下であると判断された場合、ステップS532において、タイマ81によって計時された運転時間Otを0にリセットした後、処理は再びステップS502を繰り返す。
一方、ステップS530で積算値I0が判定値Iaよりも大きいと判断された場合、ステップS534において、マイクロコンピュータ433(アラーム報知部85)は、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の交換を促すアラームを報知する。そして、処理はステップS536に移行する。
ステップS536において、マイクロコンピュータ433は、データ記憶部Mに格納された積算値I0を0にリセットする。そして、処理はステップS538に移行する。
ステップS538において、マイクロコンピュータ433(アラーム報知部85)は、警告画面の表示を終了する。そして、本発明の床暖房システムの第5実施形態における警告画面の表示動作が完了する。
以上、第5実施形態では、圧縮機21の停止時間Stまたは運転時間Otを監視することによって、循環液8の交換を報知できる。このため、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。この結果、従来の床暖房システムに比して、床暖房システム100の部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システム100の製造コストを削減できる。
さらに、循環液8の温度Thを監視する必要がないため、圧縮機21の運転時間Otや停止時間Stを検出するだけで簡易的に循環液8の交換を促すことができる。
さらに、床温調パネル2や温調水配管3の種類に合わせて劣化度Δi60、Δi20を補正するための補正値C1、C2をデータ記憶部Mにそれぞれ格納することで、床温調パネル2や温調水配管3の種類を考慮して高精度に循環液8の交換を促すことができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。第1〜第5実施形態で説明した要素と同一の要素については、詳細な説明を省略する。図21は、本発明の第6実施形態に係るマイクロコンピュータ533の構成を示すブロック図である。図22は、横軸を圧縮機21の運転時間Ot、縦軸を循環液8に含まれる防錆剤の残存率とした場合における、防錆剤の残存率変化の一例を示している。
次に、本発明の第6実施形態について説明する。第1〜第5実施形態で説明した要素と同一の要素については、詳細な説明を省略する。図21は、本発明の第6実施形態に係るマイクロコンピュータ533の構成を示すブロック図である。図22は、横軸を圧縮機21の運転時間Ot、縦軸を循環液8に含まれる防錆剤の残存率とした場合における、防錆剤の残存率変化の一例を示している。
<マイクロコンピュータの構成>
図21に示すように、マイクロコンピュータ533は、タイマ90a(停止時間検出部)と、タイマ90b(時間検出部)と、データ記憶部Mと、温度検知部92と、時間補正部93(運転時間補正部及び停止時間補正部)と、時間積算部94(運転時間積算部)と、判定値補正部97と、循環液劣化度検知部98と、アラーム報知部99とを有している。このデータ記憶部Mは、第1補正値記憶部91と、第2補正値記憶部95と、第3補正値記憶部96とを有している。
図21に示すように、マイクロコンピュータ533は、タイマ90a(停止時間検出部)と、タイマ90b(時間検出部)と、データ記憶部Mと、温度検知部92と、時間補正部93(運転時間補正部及び停止時間補正部)と、時間積算部94(運転時間積算部)と、判定値補正部97と、循環液劣化度検知部98と、アラーム報知部99とを有している。このデータ記憶部Mは、第1補正値記憶部91と、第2補正値記憶部95と、第3補正値記憶部96とを有している。
タイマ90a、90bは、圧縮機21の停止時間St及び運転時間Otをそれぞれ検出し、検出した停止時間St及び運転時間Otを時間補正部93に出力する。データ記憶部Mは、第1補正値記憶部91と、第2補正値記憶部95と、第3補正値記憶部96とを有している。
第1係数記憶部91には、第1補正値C1が格納される。この第1補正値C1は、循環液8の各温度Th(20℃〜70℃)に対応付けられた値であり、温度検知部92により検知された温度Thと所定温度(例えば、60℃)との温度差に基づいて圧縮機21の運転時間Otを補正するために使用される。
第2補正値記憶部95には、第2補正値C2が格納される。この第2補正値C2は、停止時間Stを運転時間Otに補正するために使用する値であり、圧縮機21の停止時間Stを考慮した上で、ユーザに対して循環液8の交換を促すために使用される。
第3補正値記憶部96には、第3補正値C3が格納される。この第3補正値C3は、循環液8の種類の設定に応じて、デフォルト期間Ta(判定値)を補正するために使用する値である。なお、このデフォルト期間Taは、循環液8の温度Thを所定温度(例えば60℃)に維持して圧縮機21の運転を継続したと仮定した場合に、循環液8に含まれる防錆剤の残存率が残存率WR(図22参照)に達するまでの期間を意味する。なお、循環液8に含まれる防錆剤の残存率変化の詳細については後述する。
温度検知部92は、往き温度検知サーミスタ35a及び戻り温度検知サーミスタ35bによって検知された往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて、循環液8の温度Thを検出する。なお、この循環液8の温度Thは、往き管10及び戻り管12の各温度の平均値として検出可能である。
時間補正部93は、タイマ90aで計時された圧縮機21の停止時間Stに、第2補正値C2(例えば、0.1)を乗算して、擬似的な圧縮機21の運転時間Otを算出する。時間補正部93は、算出した擬似的な圧縮機21の運転時間Otや、タイマ90bで計時された圧縮機21の運転時間Otに対して、温度検知部92により検知された循環液8の温度Thに対応する第1補正値C1を乗算して、補正後の運転時間ctを算出し、算出した運転時間ctを時間積算部94に出力する。
時間積算部94は、時間補正部93から受け取った運転時間ctを積算し、ユーザに対して循環液8の交換を促すか否かの判定に使用する積算期間Tを算出し、算出した積算期間Tを循環液劣化度検知部98に出力する。
判定値補正部97は、デフォルト期間Taに第3補正値C3を乗算し、ユーザに対して循環液8の交換を促すか否かの判定に使用する判定期間Ta’を算出し、算出した判定期間Ta’を循環液劣化度検知部98に出力する。
循環液劣化度検知部98は、時間積算部94から受け取った積算期間Tと、判定値補正部97から受け取った判定期間Ta’とを比較し、その比較結果をアラーム報知部99に出力する。アラーム報知部99は、積算期間Tが判定期間Ta’を超える場合、循環液8の交換を報知する。この報知は、ワイヤードリモコン46の液晶表示部に警告画面を表示することによって行われる。したがって、ユーザは、この表示を視認することで循環液8を交換可能である。
<循環液に含まれる防錆剤の残存率変化>
図22中の直線C1、C2、C3は、循環液8の温度Thが60℃、50℃、40℃である場合における、循環液8に含まれる防錆剤の残存率変化をそれぞれ示している。また、図22中の点線S1は、循環液8の交換が必要な残存率WR(例えば50%)を示している。また、図22中の点線S2は、防錆剤の残存率の上限値WRmax(100%)を示している。また、点線S1と曲線C1との交点Taは、ユーザに対して循環液8の交換を促すか否かの判定に使用する判定期間Ta’を算出するためのデフォルト期間(例えば、2年)を示している。図22に示すように、循環液8に含まれる防錆剤の単位時間当たりの減少率は、循環液8の温度Thが高いほど大きい。
図22中の直線C1、C2、C3は、循環液8の温度Thが60℃、50℃、40℃である場合における、循環液8に含まれる防錆剤の残存率変化をそれぞれ示している。また、図22中の点線S1は、循環液8の交換が必要な残存率WR(例えば50%)を示している。また、図22中の点線S2は、防錆剤の残存率の上限値WRmax(100%)を示している。また、点線S1と曲線C1との交点Taは、ユーザに対して循環液8の交換を促すか否かの判定に使用する判定期間Ta’を算出するためのデフォルト期間(例えば、2年)を示している。図22に示すように、循環液8に含まれる防錆剤の単位時間当たりの減少率は、循環液8の温度Thが高いほど大きい。
<警告画面の表示動作>
図23は、本発明の床暖房システムの第6実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図23に示す動作は、マイクロコンピュータ533が、内蔵されたROMに格納されたプログラムを実行することによって実現される。
図23は、本発明の床暖房システムの第6実施形態における警告画面の表示動作のフローチャートを示している。図23に示す動作は、マイクロコンピュータ533が、内蔵されたROMに格納されたプログラムを実行することによって実現される。
まず、ステップS600において、マイクロコンピュータ533は、ユーザによる循環液8の種類の初期設定を待つ。この初期設定は、ワイヤードリモコン46の液晶表示部に表示される設定画面に従って行われる。このような初期設定が完了した場合、処理はステップS602に移行する。また、この例では、初期状態において、ユーザに対して循環液8の交換を促すか否かの判定に使用する積算期間T0がデータ記憶部Mに予め格納される。
ステップS602において、マイクロコンピュータ533(判定値補正部97)は、初期設定された循環液8の種類に対応する第3補正値C3を、デフォルト期間Ta(例えば、2年)に乗算し、ユーザに対して循環液8の交換を促すか否かの判定に使用する判定期間Ta’を算出する。この後、処理はステップS604に移行する。
ステップS604において、マイクロコンピュータ533は、圧縮機21が運転中か否かを検出する。圧縮機21が運転停止中の場合、処理はステップS606に移行する。一方、圧縮機21が運転中の場合、処理はステップS626に移行する。
ステップS604で圧縮機21が運転停止中であると判断された場合、ステップS606において、マイクロコンピュータ533(タイマ90a)は、圧縮機21の停止時間Stの計時を開始する。そして、処理はステップS608に移行する。
ステップS608において、マイクロコンピュータ533(時間補正部93)は、タイマ90aで計時された圧縮機21の停止時間Stに、第2補正値C2(例えば、0.1)を乗算して、擬似的な圧縮機21の運転時間Otを算出する。そして、処理はステップS610に移行する。
ステップS610において、マイクロコンピュータ533(温度検知部92及び時間補正部93)は、往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて循環液8の温度Th(例えば、60℃)を検出し、検出した温度Thに対応する第1補正値C1(例えば、1)を、擬似的な圧縮機21の運転時間Otに対して乗算して補正後の運転時間ctを算出する。そして、処理はステップS612に移行する。
ステップS612において、マイクロコンピュータ533(時間積算部94)は、補正後の運転時間ctを積算し、ユーザに対して循環液8の交換を促すか否かの判定に使用する積算期間Tを算出する。そして、処理はステップS614に移行する。
ステップS614において、マイクロコンピュータ533(時間積算部94)は、算出した新たな積算期間Tを元の積算期間T0と置き換えてデータ記憶部Mに格納する。そして、処理はステップS616に移行する。
ステップS616において、マイクロコンピュータ533(循環液劣化度検知部98)は、積算期間T0と判定期間Ta’とを比較する。積算期間T0が判定期間Ta’以下の場合、処理はステップS618に移行する。一方、積算期間T0が判定期間Ta’よりも大きい場合、処理はステップS620に移行する。
ステップS616で積算期間T0が判定期間Ta’以下であると判断された場合、ステップS618において、タイマ90aによって計時された停止時間Stを0にリセットした後、処理は再びステップS604を繰り返す。
一方、ステップS616で積算期間T0が判定期間Ta’よりも大きいと判断された場合、ステップS620において、マイクロコンピュータ533(アラーム報知部99)は、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の交換を促すアラームを報知する。そして、処理はステップS622に移行する。
ステップS622において、マイクロコンピュータ533は、データ記憶部Mに格納された積算期間T0を0にリセットする。そして、処理はステップS624に移行する。
ステップS624において、マイクロコンピュータ533(アラーム報知部99)は、警告画面の表示を終了する。そして、本発明の床暖房システムの第6実施形態における警告画面の表示動作が完了する。
一方、ステップS604で圧縮機21が運転中であると判断された場合、ステップS626おいて、マイクロコンピュータ533(タイマ90b)は、圧縮機21の運転時間Otの計時を開始する。そして、処理はステップS628に移行する。
ステップS628において、マイクロコンピュータ533(温度検知部92及び時間補正部93)は、往き管10及び戻り管12の各温度に基づいて循環液8の温度Th(例えば、60℃)を検出し、検出した温度Thに対応する第1補正値C1(例えば、1)を圧縮機21の運転時間Otに乗算して補正後の運転時間ctを算出する。そして、処理はステップS630に移行する。
ステップS630において、マイクロコンピュータ533(時間積算部94)は、運転時間ctを積算し、ユーザに対して循環液8の交換を促すか否かの判定に使用する積算期間Tを算出する。そして、処理はステップS632に移行する。
ステップS632において、マイクロコンピュータ533(時間積算部94)は、算出した新たな積算期間Tを元の積算期間T0と置き換えてデータ記憶部Mに格納する。そして、処理はステップS634に移行する。
ステップS634において、マイクロコンピュータ533(循環液劣化度検知部98)は、積算期間T0と判定期間Ta’とを比較する。積算期間T0が判定期間Ta’以下の場合、処理はステップS636に移行する。一方、積算期間T0が判定期間Ta’よりも大きい場合、処理はステップS638に移行する。
ステップS634で積算期間T0が判定期間Ta’以下であると判断された場合、ステップS636において、タイマ90bによって計時された運転時間Otを0にリセットした後、処理は再びステップS604を繰り返す。
一方、ステップS634で積算期間T0が判定期間Ta’よりも大きいと判断された場合、ステップS638において、マイクロコンピュータ533(アラーム報知部99)は、ワイヤードリモコン46の表示画面に対して循環液8の交換を促すアラームを報知する。そして、処理はステップS640に移行する。
ステップS640において、マイクロコンピュータ533は、データ記憶部Mに格納された積算期間T0を0にリセットする。そして、処理はステップS642に移行する。
ステップS642において、マイクロコンピュータ533(アラーム報知部99)は、警告画面の表示を終了する。そして、本発明の床暖房システムの第6実施形態における警告画面の表示動作が完了する。
以上、第6実施形態では、循環液8の温度Thと、圧縮機21の運転時間Otまたは停止時間Stとを監視することによって、循環液8の交換を報知できる。このため、従来の床暖房システムのようにフロートスイッチや検知センサを別途設ける必要がない。この結果、従来の床暖房システムに比して、床暖房システム100の部品点数及び組立工数を削減でき、床暖房システム100の製造コストを削減できる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
なお、上述した第3実施形態では、圧縮機21の運転時間Otを積算した積算期間Tと判定期間Ta’とを比較して、循環液8の補給時期を報知する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、圧縮機21の運転時間Ot及び循環液8の温度Thに対応する貯蔵タンク7の水位と、警報水位WL(図13参照)との比較によって、循環液8の補給時期を報知してもよい。
なお、上述した第4及び第5実施形態では、循環液8の劣化度Δiを、循環液8に含まれる、水道水、プロピレングリコールやエチレングリコールの減少量であると仮定して、循環液8の交換時期を判断する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、循環液8の劣化度Δiを、水道水やプロピレングリコールやエチレングリコールからなる水溶液に配合される防錆剤や殺菌剤の減少量であると仮定して、循環液8の交換時期を判断してもよい。
なお、上述した第6実施形態では、圧縮機21の運転時間Otを積算した積算期間Tと判定期間Ta’とを比較して、循環液8の交換時期を報知する例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、圧縮機21の運転時間Ot及び循環液8の温度Thに対応する、循環液8に含まれる防錆剤の残存率と、残存率WR(図22参照)との比較によって、循環液8の交換時期を報知してもよい。
本発明を利用すれば、フロートスイッチや検知センサを別途設けることなく、既存の構成部品のみを用いて循環水の補給時期を報知可能な床暖房システムを得ることができる。
1 温調水ユニット
2 床温調パネル
3 循環水配管
7 貯蔵タンク
21 圧縮機
33、133、233、333、433、533 マイクロコンピュータ
46 ワイヤードリモコン
47 温度検知部
48 タイマ
49 蒸発量算出部(減少量補正部)
50 蒸発量積算部
51 蒸発量判定部(循環液量検知部)
52 アラーム報知部
100 床暖房システム
M データ記憶部
2 床温調パネル
3 循環水配管
7 貯蔵タンク
21 圧縮機
33、133、233、333、433、533 マイクロコンピュータ
46 ワイヤードリモコン
47 温度検知部
48 タイマ
49 蒸発量算出部(減少量補正部)
50 蒸発量積算部
51 蒸発量判定部(循環液量検知部)
52 アラーム報知部
100 床暖房システム
M データ記憶部
Claims (26)
- 床温調パネルに循環液を循環させるための循環回路と、
前記循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、
前記循環回路内の循環液の温度を検知する温度検知部と、
前記循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量と、前記循環回路内の循環液の温度との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、
前記温度検知部により検知された温度と、前記データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する循環液量検知部と、
前記循環液量検知部により前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことが検知された場合に、前記循環液の補給を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備えることを特徴とする床暖房システム。 - 前記循環回路は、前記循環液を貯蔵する貯蔵タンクと、前記貯蔵タンクと床温調パネルとの間に介装された往き配管及び戻り配管とを有しており、
前記温度検知部は、前記往き配管及び前記戻り配管のうちの少なくとも一方の循環液の温度に基づいて、前記循環回路内の循環液の温度を検知することを特徴とする請求項1に記載の床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記床温調パネル、前記往き配管及び前記戻り配管の種類の設定に応じて、前記循環回路内の循環液の温度に対応する前記循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量を補正するための補正値を記憶しており、
前記温度検知部により検知された温度に基づいて前記循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量を前記補正値を用いて補正する減少量補正部を備え、
前記循環液量検知部は、前記温度検知部により検知された温度と、前記減少量補正部により補正された前記循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量とに基づいて、前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知することを特徴とする請求項2に記載の床暖房システム。 - 床温調パネルに循環液を循環させるための循環回路と、
圧縮機を有しており、前記循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、
前記圧縮機の運転時間を検出する時間検出部と、
前記循環回路内の循環液の単位時間当たりの減少量と、前記圧縮機の運転時間との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、
前記時間検出部により検出された運転時間と、前記データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する循環液量検知部と、
前記循環液量検知部により前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことが検知された場合に、前記循環液の補給を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備えることを特徴とする床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記圧縮機の運転時における前記循環液の単位時間当たりの第1減少量を記憶しており、
前記循環量検知部は、
前記時間検出部により検出された運転時間と、前記データ記憶部に記憶された前記第1減少量とに基づいて、前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知することを特徴とする請求項4に記載の床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記床温調パネルの種類の設定に応じて、前記第1減少量を補正するための第1補正値を記憶しており、
前記第1補正値を用いて前記第1減少量を補正する第1減少量補正部を備えることを特徴とする請求項5に記載の床暖房システム。 - 前記圧縮機の停止時間を検出する停止時間検出部を備え、
前記データ記憶部は、
前記圧縮機の運転停止時における前記循環液の単位時間当たりの第2減少量を記憶しており、
前記循環量検知部は、
前記時間検出部により検出された運転時間と、前記停止時間検出部により検出された停止時間と、前記データ記憶部に記憶された第1及び第2減少量とに基づいて、前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知することを特徴とする請求項5または6に記載の床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記床温調パネルの種類の設定に応じて、前記第2減少量を補正するための第2補正値を記憶しており、
前記第2補正値を用いて前記第2減少量を補正する第2減少量補正部を備えることを特徴とする請求項7に記載の床暖房システム。 - 床温調パネルに循環液を循環させるための循環回路と、
圧縮機を有しており、前記循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、
前記循環回路内の循環液の温度を検知する温度検知部と、
前記圧縮機の運転時間を検出する時間検出部と、
前記循環回路内の循環液量と、前記循環回路内の循環液の温度及び前記圧縮機の運転時間との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、
前記温度検知部により検知された温度と、前記時間検出部により検出された運転時間と、前記データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知する循環液量検知部と、
前記循環液量検知部により前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことが検知された場合に、前記循環液の補給を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備えることを特徴とする床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記循環回路内の循環液が所定温度である場合における、前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少した状態に対応した前記圧縮機の運転時間の判定値と、
前記温度検知部により検知された温度と前記所定温度との差に基づいて前記圧縮機の運転時間を補正するための第1補正値とを記憶しており、
前記温度検知部により検知された温度に基づいて前記時間検出部により検出された運転時間を前記第1補正値を用いて補正する運転時間補正部と、
前記運転時間補正部により補正された運転時間を積算する運転時間積算部とを備え、
前記循環液量検知部は、前記運転時間積算部の積算結果が前記判定値に達した場合に、前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知することを特徴とする請求項9に記載の床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記圧縮機が停止している状態での前記循環回路内の循環液量の減少に関して、前記圧縮機の停止時間を前記圧縮機の運転時間に補正するための第2補正値を記憶しており、
前記圧縮機の停止時間を検出する停止時間検出部と、
前記停止時間検出部により検出された前記圧縮機の停止時間を前記第2補正値を用いて前記圧縮機の運転時間に補正する停止時間補正部とを備え、
前記運転時間積算部は、前記停止時間補正部により補正された運転時間を積算し、
前記循環液量検知部は、前記運転時間積算部の積算結果が前記判定値に達した場合に、前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知することを特徴とする請求項10に記載の床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記循環回路内の循環液、前記床温調パネル及び前記配管の種類の設定に応じて前記判定値を補正するための第3補正値を記憶しており、
前記循環回路内の循環液、前記床温調パネル及び前記配管の種類の設定に基づいて前記データ記憶部に記憶された前記判定値を前記第3補正値を用いて補正する判定値補正部を備え、
前記循環液量検知部は、前記運転時間積算部の積算結果が前記判定値補正部で補正された判定値に達した場合に、前記循環回路内の循環液量が所定量まで減少したことを検知することを特徴とする請求項10または11に記載の床暖房システム。 - 前記循環回路は、前記循環液を貯蔵する貯蔵タンクと、前記貯蔵タンクと床温調パネルとの間に介装された往き配管及び戻り配管とを有しており、
前記温度検知部は、前記往き配管及び前記戻り配管のうちの少なくとも一方の循環液の温度に基づいて、前記循環回路内の循環液の温度を検知することを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の床暖房システム。 - 床温調パネルに不凍液である循環液を循環させるための循環回路と、
前記循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、
前記循環回路内の循環液の温度を検知する温度検知部と、
前記循環回路内の循環液の単位時間当たりの劣化度と、前記循環回路内の循環液の温度との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、
前記温度検知部により検知された温度と、前記データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、前記循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知する循環液劣化度検知部と、
前記循環液劣化度検知部により前記循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことが検知された場合に、前記循環液の交換を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備えることを特徴とする床暖房システム。 - 前記循環回路は、前記循環液を貯蔵する貯蔵タンクと、前記貯蔵タンクと床温調パネルとの間に介装された往き配管及び戻り配管とを有しており、
前記温度検知部は、前記往き配管及び前記戻り配管のうちの少なくとも一方の循環液の温度に基づいて、前記循環回路内の循環液の温度を検知することを特徴とする請求項14に記載の床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記床温調パネル、前記往き配管及び前記戻り配管の種類の設定に応じて、前記循環回路内の循環液の温度に対応する前記循環回路内の循環液の単位時間当たりの劣化度を補正するための補正値を記憶しており、
前記温度検知部により検知された温度に基づいて前記循環回路内の循環液の単位時間当たりの劣化度を前記補正値を用いて補正する劣化度補正部を備え、
前記循環液劣化度検知部は、前記温度検知部により検知された温度と、前記劣化度補正部により補正された前記循環回路内の循環液の単位時間当たりの劣化度とに基づいて、前記循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知することを特徴とする請求項15に記載の床暖房システム。 - 床温調パネルに不凍液である循環液を循環させるための循環回路と、
圧縮機を有しており、前記循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、
前記圧縮機の運転時間を検出する時間検出部と、
前記循環回路内の循環液の単位時間当たりの劣化度と、前記圧縮機の運転時間との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、
前記時間検出部により検出された運転時間と、前記データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、前記循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知する循環液劣化度検知部と、
前記循環液劣化度検知部により前記循環回路内の循環液量が所定劣化度まで劣化したことが検知された場合に、前記循環液の交換を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備えることを特徴とする床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記圧縮機の運転時における前記循環液の単位時間当たりの第1劣化度を記憶しており、
前記循環液劣化度検知部は、
前記時間検出部により検出された運転時間と、前記データ記憶部に記憶された前記第1劣化度とに基づいて、前記循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知することを特徴とする請求項17に記載の床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記床温調パネルの種類の設定に応じて、前記第1劣化度を補正するための第1補正値を記憶しており、
前記第1補正値を用いて前記第1劣化度を補正する第1劣化度補正部を備えることを特徴とする請求項18に記載の床暖房システム。 - 前記圧縮機の停止時間を検出する停止時間検出部を備え、
前記データ記憶部は、
前記圧縮機の運転停止時における前記循環液の単位時間当たりの第2劣化度を記憶しており、
前記循環液劣化度検知部は、
前記時間検出部により検出された運転時間と、前記停止時間検出部により検出された停止時間と、前記データ記憶部に記憶された第1及び第2劣化度とに基づいて、前記循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知することを特徴とする請求項18または19に記載の床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記床温調パネルの種類の設定に応じて、前記第2劣化度を補正するための第2補正値を記憶しており、
前記第2補正値を用いて前記第2劣化度を補正する第2劣化度補正部を備えることを特徴とする請求項20に記載の床暖房システム。 - 床温調パネルに不凍液である循環液を循環させるための循環回路と、
圧縮機を有しており、前記循環回路内の循環液を温調するためのヒートポンプシステムと、
前記循環回路内の循環液の温度を検知する温度検知部と、
前記圧縮機の運転時間を検出する時間検出部と、
前記循環回路内の循環液の劣化度と、前記循環回路内の循環液の温度及び前記圧縮機の運転時間との関係を示すデータを記憶するデータ記憶部と、
前記温度検知部により検知された温度と、前記時間検出部により検出された運転時間と、前記データ記憶部に記憶されたデータとに基づいて、前記循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知する循環液劣化度検知部と、
前記循環液劣化度検知部により前記循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことが検知された場合に、前記循環液の交換を促すアラームを報知するアラーム報知部とを備えることを特徴とする床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記循環回路内の循環液が所定温度である場合における、前記循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化した状態に対応した前記圧縮機の運転時間の判定値と、
前記温度検知部により検知された温度と前記所定温度との差に基づいて前記圧縮機の運転時間を補正するための第1補正値とを記憶しており、
前記温度検知部により検知された温度と前記所定温度との差に基づいて前記時間検出部により検出された運転時間を前記第1補正値を用いて補正する運転時間補正部と、
前記運転時間補正部により補正された運転時間を積算する運転時間積算部とを備え、
前記循環液劣化度検知部は、前記運転時間積算部の積算結果が前記判定値に達した場合に、前記循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知することを特徴とする請求項22に記載の床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記圧縮機が停止している状態での前記循環回路内の循環液の劣化に関して、前記圧縮機の停止時間を前記圧縮機の運転時間に補正するための第2補正値を記憶しており、
前記圧縮機の停止時間を検出する停止時間検出部と、
前記停止時間検出部により検出された前記圧縮機の停止時間を前記第2補正値を用いて前記圧縮機の運転時間に補正する停止時間補正部とを備え、
前記運転時間積算部は、前記停止時間補正部により補正された運転時間を積算し、
前記循環液量検知部は、前記運転時間積算部の積算結果が前記判定値に達した場合に、前記循環回路内の循環液が所定劣化度まで劣化したことを検知することを特徴とする請求項23に記載の床暖房システム。 - 前記データ記憶部は、
前記循環回路内の循環液の種類の設定に応じて前記判定値を補正するための第3補正値を記憶しており、
前記循環回路内の循環液の種類の設定に基づいて前記データ記憶部に記憶された前記判定値を前記第3補正値を用いて補正する判定値補正部を備え、
前記循環液劣化度検知部は、前記運転時間積算部の積算結果が前記判定値補正部で補正された判定値に達した場合に、前記循環回路内の循環液量が所定劣化度まで劣化したことを検知することを特徴とする請求項23または24に記載の床暖房システム。 - 前記循環回路は、前記循環液を貯蔵する貯蔵タンクと、前記貯蔵タンクと床温調パネルとの間に介装された往き配管及び戻り配管とを有しており、
前記温度検知部は、前記往き配管及び前記戻り配管のうちの少なくとも一方の循環液の温度に基づいて、前記循環回路内の循環液の温度を検知することを特徴とする請求項22〜25のいずれか1項に記載の床暖房システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009013531A JP2010169339A (ja) | 2009-01-23 | 2009-01-23 | 床暖房システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009013531A JP2010169339A (ja) | 2009-01-23 | 2009-01-23 | 床暖房システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010169339A true JP2010169339A (ja) | 2010-08-05 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009013531A Pending JP2010169339A (ja) | 2009-01-23 | 2009-01-23 | 床暖房システム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2010169339A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104964338A (zh) * | 2015-07-13 | 2015-10-07 | 顺德职业技术学院 | 定频热泵热水器地板辐射采暖系统的节能控制方法 |
CN108131806A (zh) * | 2017-12-21 | 2018-06-08 | 海信(山东)空调有限公司 | 温度控制方法和线控器 |
-
2009
- 2009-01-23 JP JP2009013531A patent/JP2010169339A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104964338A (zh) * | 2015-07-13 | 2015-10-07 | 顺德职业技术学院 | 定频热泵热水器地板辐射采暖系统的节能控制方法 |
CN108131806A (zh) * | 2017-12-21 | 2018-06-08 | 海信(山东)空调有限公司 | 温度控制方法和线控器 |
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