以下、本発明の実施形態に係る後処理装置を、図面を参照にしつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
画像形成装置1は、シートの給紙処理、印字処理(画像形成処理)および定着処理などを行う画像形成ユニット2と、原稿画像の読取処理などを行う画像読取ユニット3と、画像形成ユニット2から排紙されたシートに対して綴じ処理や穴あけ処理等の後処理を行う後処理装置4とで構成されている。以下、各ユニットの構成について説明する。
画像形成ユニット2は、外装ケーシング5内に給紙部6、印字部7、定着部8および排紙部9がそれぞれ組み込まれて構成される。給紙部6は、シートが収納される給紙カセット10および給紙カセット10内のシートを順次1枚ずつ分離して給送する給紙ローラ(図示せず)で構成される。図1においては、複数の給紙カセット10を有し、各給紙カセット10内に収納されるシートを選択的に給送可能な場合について示している。給紙カセット10から給送されたシートは、外装ケーシング5の上方に向けて形成された給紙経路11を搬送される。給紙経路11を搬送されるシートの搬送先にレジストローラ12が配設されている。レジストローラ12によるシートの搬送先に、印字部7が設けられている。
印字部7は、静電印刷、インクジェット印刷、シルクスクリーン印刷など種々の印刷機構で構成することが可能であるが、図1においては静電印刷機構を示している。印字部7は、静電ドラム13、印字ヘッド14、現像器15、転写チャージャ16およびクリーニングヘッド17で構成される。例えば、画像読取ユニット3から読み込んだ画像データが順次印字ヘッド14に送られる。印字ヘッド14は、画像データに応じてレーザ光などの光を静電ドラム13に照射することで潜像を形成する。現像器15が静電ドラム13に形成した潜像に対してトナーを付着させ、転写チャージャ16が静電ドラム13上のトナーを搬送されるシートに転写することでシート上に画像が形成される。なお、シートの先端を転写領域に送り込むタイミングはレジストローラ12により制御される。クリーニングヘッド17は、転写後に静電ドラム13に残存するトナーを除去する。
印字部7からのシートの送り先に定着部8が設けられている。定着部8は、一対の定着ローラ18を備え、この定着ローラ18でシート上に形成された画像を加熱定着する。定着ローラ18は、例えば、150℃〜200℃の熱をシート上の画像に付加してトナーを凝固する。定着部8で定着処理が施されたシートは、排紙部9に送り込まれる。排紙部9は、後処理装置4に向けて形成された排紙口19にシートを案内する排紙経路20と、この排紙経路20上に設けられた一対の排紙ローラ21とで構成される。排紙部9に送り込まれたシートは、排紙経路20を搬送され、排紙ローラ21により排紙口19から後処理装置4に排紙される。
画像読取ユニット3は、画像形成ユニット2の上部に配置され、画像を読み取るいわゆるスキャナとして広く知られている。画像読取ユニット3は、上面に原稿載置台22が形成されたケーシング23を有している。ケーシング23の内部には、ガラスなどで形成したプラテンが設けられ、このプラテンの下部に光源ランプ、結像レンズなどの光学機構および光電変換素子が設けられている。一方、プラテンの上方には原稿載置台22上の原稿をプラテンに順次搬送するフィーダが設けられている。フィーダでプラテン上に搬送した原稿に対して光源ランプで光を照射し、その反射光をミラー、レンズなどの結像光学機構でラインセンサその他の光電変換素子に結像することで画像を電気的に読み取るようになっている。
後処理装置4は、画像形成ユニット2と画像読取ユニット3との間に配置され、画像形成ユニット2から引出し可能に組み込まれている。
図2は、本発明の第1実施形態に係る後処理装置が画像形成ユニットから引き出された状態を示す図である。
後処理装置4は、画像形成ユニット2から送り込まれたシートを搬送する搬送経路が形成されたシート搬送部41と、シート搬送部41により搬送されたシートを一時的に載置する処理トレイ42と、処理トレイ42上に載置されたシートに綴じ処理や穴あけ処理等の後処理を施す処理部43と、後処理が施された後のシートが排出される集積トレイ44とを備える。後処理装置4が画像形成ユニット2に押し込まれた状態において、シート搬送部41に形成される搬送経路は、画像形成ユニット2の排紙口19に連結されるように構成されている。
図3は、本発明の第1実施形態に係る後処理装置の構成を示す図である。
シート搬送部41には、画像形成ユニット2から送り込まれたシートを水平方向に搬送する搬送経路45が形成されている。この搬送経路45上に搬送ローラ46,47が、ローラの一部を搬送経路45上に露出するように取り付けられている。搬送ローラ46よりも僅かにシートの搬送方向下流側に、搬送されるシートの先端および後端を検出する入口センサS1が設けられている。
搬送ローラ47は、搬送経路45の終端部近傍に取り付けられ、シートを処理トレイ42に排出する。搬送ローラ47には、位置決め部材55にシートを移送するとともに、処理トレイ42上のシートを集積トレイ44側に送り出すキャタピラベルト48が取り付けられている。キャタピラベルト48の他端は、搬送ローラ47のローラ軸47Aに揺動自在に軸承した支持アーム49に取り付けたプーリ50に取り付けられている。ローラ軸47Aを中心にキャタピラベルト48は揺動自在に支持され、その先端は処理トレイ42に載置されたシート上に当接し、ローラ軸47Aによって回転駆動される。
搬送ローラ47から一定距離離れた位置に排紙ローラ51A,51Bが取り付けられている。排紙ローラ51A,51Bは、処理トレイ42に載置されたシートを集積トレイ44に排出する際に用いられる。排紙ローラ51Aは、一定距離離れた位置に設けられた駆動ローラ52のローラ軸53を支点として上下方向に揺動可能に構成されたシート排紙機構54の先端部に取り付けられている。シート排紙機構54は、処理トレイ42上のシートを集積トレイ44に排出する際、排紙ローラ51Aを当該シート位置まで下降させる。なお、排紙ローラ51Aおよび駆動ローラ52には、伝達ベルト(図示せず)が巻回され、駆動ローラ52の回転駆動力が排紙ローラ51Aに伝達されるようになっている。
シート排紙機構54の下方側に処理トレイ42が配置されている。処理トレイ42は、図示左方側が上方に傾斜した状態で取り付けられている。処理トレイ42に排出されたシートは、自重およびキャタピラベルト48の駆動力により図示右方側の下端部まで移動する。処理トレイ42の下端部には、シート幅方向に沿って複数の位置決め部材55が取り付けられている。位置決め部材55は、処理トレイ42の上端部側に向けて開口する断面略コ字型の形状を有する。位置決め部材55にシートの先端が当接することで、処理トレイ42上のシートの位置が決定される。なお、図3においては、位置決め部材55により位置決めされたシートの例を二点鎖線で示している。
処理トレイ42の下端部の先に、処理部43が配置されている。処理部43は、処理トレイ42の下端部を収容する収容部43Aを有し、処理トレイ42上のシートの所定位置に対して後処理を施す。本実施形態では、後処理として綴じ処理のみを行う処理部について説明するものとする。
図4は、本発明の第1実施形態に係る後処理装置の構成を示す図である。
図4に示すように、3つの位置決め部材55が、図示矢印Aで示すシートの搬送方向と直交する方向(図示矢印B,Cで示す方向)に沿って処理トレイ42の下端部に取り付けられている。処理部43は、収容部43Aで位置決め部材55により位置決めされたシートの先端部を収容することとなる。
ここで、処理部43の構成について説明する。処理部43は、そのハウジング内にステープル機構を備えている。ステープル機構は、ヘッド部およびアンビル部から構成される。ヘッド部は、針状のステープルをコ字状に折り曲げて打ち出し、処理トレイ42上のシートに圧入する。アンビル部は、ヘッド部から打ち出されたステープル針の先端を受けて折り曲げる。これにより、処理トレイ42上のシートに対して綴じ処理が施されるように構成されている。
処理トレイ42の下方側に、図示矢印B,Cで示す方向に沿って処理部43の移動用シャフト56が配設されている。移動用シャフト56は、その端部において後処理装置4のユニットフレームに固定され、処理部43の側面部に固定されたシャフト保持部57に形成された嵌合穴57Aを貫通している。移動用シャフト56よりも上側に、移動用シャフト56と略平行にタイミングベルト58が取り付けられている。タイミングベルト58は、ユニットフレームの端部近傍に設けられたプーリ59A,59B(59Bは図示せず)に架橋され、その所定位置で処理部43に固定されている。プーリ59Aには、伝達ギアを介してユニット移動モータ60からの回転駆動力が伝達される。このユニット移動モータ60を正転/逆転駆動することで、処理部43が図示矢印B,C方向に沿って移動可能に構成されている。
処理トレイ42におけるシート搬送経路上に、断面L字状の整合板61A,61Bが取り付けられている。処理トレイ42にはシート搬送方向と直交する方向にスリット溝62が形成され、このスリット溝62に整合板61A,61Bが図示矢印B,Cに沿って摺動可能に取り付けられている。整合板61A,61Bは、シートの側縁部を幅寄せしてシートを処理トレイ42上の所定位置に移動させる。
また、後処理装置4は、処理トレイ42の側端部に固定される側板63を有している。側板63は、処理トレイ42上を搬送されるシートが処理トレイ42上から外れて搬送されるのを防止するために設けられている。
図5は、本発明の第1実施形態に係る後処理装置の制御部を示すブロック図である。
後処理装置4は、制御部としてのCPU100を備える。CPU100は、後処理装置4の各部と接続し、各部を総括的に制御する。ここでは、CPU100と接続する各部のうち主要な構成のみを示す。
CPU100は、後処理装置4の制御を実行する際、ROM151に格納された制御プログラムを読み出すとともに、RAM152を作業領域として使用する。
湿度センサ140は、環境湿度を測定し、その情報をCPU100に伝達する。入口センサS1は、図3で説明したように、搬送ローラ46よりも僅かにシートの搬送方向下流側に設けられ、搬送されるシートの先端および後端を検出する。
モータドライバ161は、整合板61Aを駆動するためのモータと接続し、モータドライバ162は、整合板61Bを駆動するためのモータと接続する。CPU100は、モータドライバ161,162を介して整合板61A,61Bの整合タイミングを制御する。
未整合シートカウンタ170は、処理トレイ42に搬入されたシートのうち、整合板61A,61Bによって整合処理が施されていないシートの枚数をカウントする。具体的には、搬送経路45を搬送されたシートが入口センサS1によって検出されると、その検出信号を受け取ったCPU100は、未整合シートカウンタ170のカウント値をインクリメントする。そして、CPU100がモータドライバ161,162を介して整合板61A,61Bによってシートの整合処理を施すと、CPU100は、未整合シートカウンタ170のカウント値をリセットする。
積載枚数カウンタ130は、処理トレイ42に搬入されて積載されたシートの枚数をカウントする。具体的には、搬送経路45を搬送されたシートが入口センサS1によって検出されると、その検出信号を受け取ったCPU100は、積載枚数カウンタ130のカウント値をインクリメントする。そして、CPU100が処理トレイ42上のシート束を集積トレイ44に送り出すと、CPU100は、積載枚数カウンタ130のカウント値をリセットする。
CPU100は、画像形成ユニット2とも接続している。CPU100は、画像形成ユニット2から、印刷ジョブが開始されたことを示す印刷ジョブ信号112、シートを印刷する際の印刷モード(本実施形態では、厚紙モード、普通紙モードおよび薄紙モード)を示すシート種類信号110および印刷するシートのサイズ(第2実施形態では、A4横、A4縦およびB5縦)を示すシートサイズ信号120を受け取り、本実施形態の制御を行う。
図6は、本発明の第1実施形態に係る後処理装置における制御部の制御内容を示すフローチャートである。
処理トレイ42上のシートを整合処理する際には、図3に示すようにキャタピラベルト48が自重によってシート上に接触しているため、シートとキャタピラベルトとの間に生じる摩擦によってシートの整合性が悪くなることがある。また、シートの厚みが小さいほどシートの腰が弱くなるため、シートの整合性はシートの厚みが小さいほど悪くなる。そこで、本実施形態では、CPU100が処理トレイ42上におけるシートの条件に基づいて、すなわちCPU100が処理トレイ42に搬入されるシートの厚みが小さいほど整合板61A,61Bが一度に整合するシートの枚数を増加させる制御を行う例を示す。ここでは、CPU100の整合処理に関するフローのみを示す。
CPU100は、画像形成ユニット2から印刷ジョブ信号112を受け取るまで待機する(S10のN)。CPU100は、画像形成ユニット2から印刷ジョブ信号112を受け取ると(S10のY)、同時に受け取ったシート種類信号110が厚紙モードを示す信号であるかどうかを判断する(S20)。CPU100は、S20で厚紙モードであると判断すると(S20のY)、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S30のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S30のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S40)。その後、CPU100は、印刷ジョブ信号112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S50)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S50のY)、S20の判断に戻る。CPU100は、S50においてシートが搬入されてこないと判断すると(S50のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S60)。CPU100は、S60で未整合のシートがあると判断すると(S60のN)、未整合のシートを整合処理する(S40)(本実施形態では、S20でYのときにはこの経路には行かない)。CPU100は、S60で処理トレイ42上のシートが全て整合済であると判断すると(S60のY)、本実施形態の制御を終了する。
CPU100は、S20で厚紙モードではないと判断すると(S20のN)、シート種類信号110が普通紙モードを示す信号であるかどうかを判断する(S70)。CPU100は、S70で普通紙モードであると判断すると(S70のY)、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S80のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S80のY)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚あるかどうかを判断する(S90)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚あると判断すると(S90のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S40)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚ない(つまり1枚しかない)と判断すると(S90のN)、印刷ジョブ情報112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S50)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S50のY)、S20の判断に戻る。CPU100は、S50においてシートが搬入されてこないと判断すると(S50のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S60)。CPU100は、S60で未整合のシートがあると判断すると(S60のN)、未整合のシートを整合処理する(S40)。CPU100は、S60で処理トレイ上のシートが全て整合済であると判断すると(S60のY)、本実施形態の制御を終了する。
CPU100は、S70で普通紙モードではないと判断すると(S70のN)、シート種類信号110が薄紙モードを示す信号であると判断し、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S100のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S100のY)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚あるかどうかを判断する(S110)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚あると判断すると(S110のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S40)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚ない(つまり1枚または2枚しかない)と判断すると(S110のN)、印刷ジョブ情報112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S50)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S50のY)、S20の判断に戻る。CPU100は、S50においてシートが搬入されてこないと判断すると(S50のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S60)。CPU100は、S60で未整合のシートがあると判断すると(S60のN)、未整合のシートを整合処理する(S40)。CPU100は、S60で処理トレイ上のシートが全て整合済であると判断すると(S60のY)、本実施形態の制御を終了する。
上述のように、処理トレイ42に搬入されるシートの厚みが小さいほど整合板61A,61Bが一度に整合するシートの枚数を増加させる制御をCPU100が行うことにより、シートの厚みに関係なく良好な整合性を得ることができる。
なお、一度に整合するシートの枚数をそれぞれ1枚、2枚、3枚としたが、この値は適宜変更可能である。
図7は、本発明の第2実施形態に係る後処理装置の処理トレイにおけるシートの搬入位置を示す図である。図8は、本発明の第2実施形態に係る後処理装置における制御部の制御内容を示すフローチャートである。
図7に示すように、処理トレイ42に搬入されるシートは、ほぼ処理トレイ42のセンター位置に到達する。ここでは、A4横シート171、A4縦シート172およびB5縦シート173を示す。それぞれのシート171,172,173は、整合処理後において各シートの図示右端がライン174の位置まで移動する。ここでわかるように、シートの搬入方向に直交する方向におけるサイズが小さいほどシートの整合の際の移動量が大きい。移動量が大きければ、それだけシートとキャタピラベルト48との間に生じる摩擦によって整合性が悪くなりやすい。そこで、本実施形態では、CPU100が処理トレイ42上におけるシートの条件に基づいて、すなわちCPU100が処理トレイ42に搬入されるシートの搬入方向に直交する方向におけるサイズが小さいほど整合板61A,61Bが一度に整合するシートの枚数を増加させる制御を行う例を示す。ここでは、CPU100の整合処理に関するフローのみを示す。
CPU100は、画像形成ユニット2から印刷ジョブ信号112を受け取るまで待機する(S210のN)。CPU100は、画像形成ユニット2から印刷ジョブ信号112を受け取ると(S210のY)、同時に受け取ったシートサイズ信号120がA4横を示す信号であるかどうかを判断する(S220)。CPU100は、S220でシートサイズがA4横であると判断すると(S220のY)、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S230のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S230のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S240)。その後、CPU100は、印刷ジョブ信号112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S250)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S250のY)、S220の判断に戻る。CPU100は、S250においてシートが搬入されてこないと判断すると(S250のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S260)。CPU100は、S260で未整合のシートがあると判断すると(S260のN)、未整合のシートを整合処理する(S240)(本実施形態では、S220でYのときにはこの経路には行かない)。CPU100は、S260で処理トレイ42上のシートが全て整合済であると判断すると(S260のY)、本実施形態の制御を終了する。
CPU100は、S220でシートサイズがA4横ではないと判断すると(S220のN)、シートサイズ信号120がA4縦を示す信号であるかどうかを判断する(S270)。CPU100は、S270でシートサイズがA4縦であると判断すると(S270のY)、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S280のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S280のY)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚あるかどうかを判断する(S290)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚あると判断すると(S290のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S240)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚ない(つまり1枚しかない)と判断すると(S290のN)、印刷ジョブ情報112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S250)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S250のY)、S220の判断に戻る。CPU100は、S250においてシートが搬入されてこないと判断すると(S250のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S260)。CPU100は、S260で未整合のシートがあると判断すると(S260のN)、未整合のシートを整合処理する(S240)。CPU100は、S260で処理トレイ上のシートが全て整合済であると判断すると(S260のY)、本実施形態の制御を終了する。
CPU100は、S270で普通紙モードではないと判断すると(S270のN)、シートサイズ信号120がB5縦を示す信号であると判断し、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S300のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S300のY)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚あるかどうかを判断する(S310)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚あると判断すると(S310のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S240)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚ない(つまり1枚または2枚しかない)と判断すると(S310のN)、印刷ジョブ情報112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S250)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S250のY)、S220の判断に戻る。CPU100は、S250においてシートが搬入されてこないと判断すると(S250のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S260)。CPU100は、S260で未整合のシートがあると判断すると(S260のN)、未整合のシートを整合処理する(S240)。CPU100は、S260で処理トレイ上のシートが全て整合済であると判断すると(S260のY)、本実施形態の制御を終了する。
上述のように、処理トレイ42に搬入されるシートの搬入方向に直交する方向におけるサイズが小さいほど整合板61A,61Bが一度に整合するシートの枚数を増加させる制御をCPU100が行うことにより、シートのサイズに関係なく良好な整合性を得ることができる。
なお、本実施形態では一例としてA4横、A4縦、B5縦のシートについて記載したが、他のサイズについても適用可能である。また、一度に整合するシートの枚数をそれぞれ1枚、2枚、3枚としたが、この値は適宜変更可能である。
図9は、本発明の第3実施形態に係る後処理装置のシートとキャタピラベルトとの接触領域を示す図である。図10は、本発明の第3実施形態に係る後処理装置における制御部の制御内容を示すフローチャートである。
図9に示すように、キャタピラベルト48は、処理トレイ42上のシートの積載量によってシートとの接触領域が変化する。シートの積載量が少ないときは、キャタピラベルト48のうちプーリ50に近い領域のみがシートと接触するため、接触領域は小さい(図示領域180)。シートの積載量が多いときは、キャタピラベルト48のうち領域180よりも搬送ローラ47に近い領域が接触するため、領域180に比べて接触領域が大きい(図示領域182)。ここでわかるように、処理トレイ42上のシートの積載量が大きければ、シートとキャタピラベルト48との間に生じる摩擦が大きくなるため、シートの整合の際に前記摩擦によって整合性が悪くなりやすい。そこで、本実施形態では、CPU100が処理トレイ42上におけるシートの条件に基づいて、すなわちCPU100が処理トレイ42に載置されているシートの枚数が多いほど整合板61A,61Bが一度に整合するシートの枚数を増加させる制御を行う例を示す。ここでは、CPU100の整合処理に関するフローのみを示す。
CPU100は、画像形成ユニット2から印刷ジョブ信号112を受け取るまで待機する(S410のN)。CPU100は、画像形成ユニット2から印刷ジョブ信号112を受け取ると(S410のY)、積載枚数カウンタ130が10枚以下を示すかどうかを判断する(S420)。CPU100は、S420で処理トレイ42上のシートの積載枚数が10枚以下であると判断すると(S420のY)、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S430のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S430のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S440)。その後、CPU100は、印刷ジョブ信号112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S450)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S450のY)、S420の判断に戻る。CPU100は、S450においてシートが搬入されてこないと判断すると(S450のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S460)。CPU100は、S460で未整合のシートがあると判断すると(S460のN)、未整合のシートを整合処理する(S440)(本実施形態では、S420でYのときにはこの経路には行かない)。CPU100は、S460で処理トレイ42上のシートが全て整合済であると判断すると(S460のY)、本実施形態の制御を終了する。
CPU100は、S420で処理トレイ42上のシートの積載枚数が10枚以下ではないと判断すると(S420のN)、積載枚数カウンタ130が20枚以下を示すかどうかを判断する(S470)。CPU100は、S470で処理トレイ42上のシートの積載枚数が20枚以下であると判断すると(S470のY)、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S480のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S480のY)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚あるかどうかを判断する(S490)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚あると判断すると(S490のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S440)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚ない(つまり1枚しかない)と判断すると(S490のN)、印刷ジョブ情報112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S450)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S450のY)、S420の判断に戻る。CPU100は、S450においてシートが搬入されてこないと判断すると(S450のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S460)。CPU100は、S460で未整合のシートがあると判断すると(S460のN)、未整合のシートを整合処理する(S440)。CPU100は、S460で処理トレイ上のシートが全て整合済であると判断すると(S460のY)、本実施形態の制御を終了する。
CPU100は、S470で処理トレイ42上のシートの積載枚数が20枚以下ではないと判断すると(S470のN)、積載枚数カウンタ130が21枚以上を示すと判断し、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S500のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S500のY)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚あるかどうかを判断する(S510)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚あると判断すると(S510のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S440)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚ない(つまり1枚または2枚しかない)と判断すると(S510のN)、印刷ジョブ情報112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S450)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S450のY)、S420の判断に戻る。CPU100は、S450においてシートが搬入されてこないと判断すると(S450のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S460)。CPU100は、S460で未整合のシートがあると判断すると(S460のN)、未整合のシートを整合処理する(S440)。CPU100は、S460で処理トレイ上のシートが全て整合済であると判断すると(S460のY)、本実施形態の制御を終了する。
上述のように、処理トレイ42に載置されているシートの枚数が多いほど整合板61A,61Bが一度に整合するシートの枚数を増加させる制御をCPU100が行うことにより、処理トレイ42上のシートの積載枚数に関係なく良好な整合性を得ることができる。
なお、本実施形態では一例として積載枚数が10枚以下、20枚以下、21枚以上の場合について記載したが、この積載枚数は適宜変更可能である。また、一度に整合するシートの枚数をそれぞれ1枚、2枚、3枚としたが、この値も適宜変更可能である。
図11は、本発明の第4実施形態に係る後処理装置における制御部の制御内容を示すフローチャートである。
処理トレイ42上のシートを整合処理する際には、図3に示すようにキャタピラベルト48が自重によってシート上に接触しているため、シートとキャタピラベルトとの間に生じる摩擦によってシートの整合性が悪くなることがある。環境湿度が高いとその分シートが吸湿して腰が弱くなるため、シートの整合性は環境湿度が高いほど悪くなる。そこで、本実施形態では、CPU100が環境条件に基づいて、すなわちCPU100が湿度が高いほど整合板61A,61Bが一度に整合するシートの枚数を増加させる制御を行う例を示す。ここでは、CPU100の整合処理に関するフローのみを示す。
CPU100は、画像形成ユニット2から印刷ジョブ信号112を受け取るまで待機する(S610のN)。CPU100は、画像形成ユニット2から印刷ジョブ信号112を受け取ると(S610のY)、湿度センサ140が湿度30%以下を示すかどうかを判断する(S620)。CPU100は、S620で湿度が30%以下であると判断すると(S620のY)、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S630のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S630のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S640)。その後、CPU100は、印刷ジョブ信号112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S650)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S650のY)、S620の判断に戻る。CPU100は、S650においてシートが搬入されてこないと判断すると(S650のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S660)。CPU100は、S660で未整合のシートがあると判断すると(S660のN)、未整合のシートを整合処理する(S640)(本実施形態では、S620でYのときにはこの経路には行かない)。CPU100は、S660で処理トレイ42上のシートが全て整合済であると判断すると(S660のY)、本実施形態の制御を終了する。
CPU100は、S620で湿度が30%以下ではないと判断すると(S620のN)、湿度センサ140が60%以下を示すかどうかを判断する(S670)。CPU100は、S670で湿度が60%以下であると判断すると(S670のY)、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S680のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S680のY)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚あるかどうかを判断する(S690)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚あると判断すると(S690のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S640)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが2枚ない(つまり1枚しかない)と判断すると(S690のN)、印刷ジョブ情報112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S650)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S650のY)、S620の判断に戻る。CPU100は、S650においてシートが搬入されてこないと判断すると(S650のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S660)。CPU100は、S660で未整合のシートがあると判断すると(S660のN)、未整合のシートを整合処理する(S640)。CPU100は、S660で処理トレイ上のシートが全て整合済であると判断すると(S660のY)、本実施形態の制御を終了する。
CPU100は、S670で湿度が60%以下ではないと判断すると(S670のN)、湿度センサ140が60%を超える値を示すと判断し、処理トレイ42にシートが搬入されるまで待機する(S700のN)。CPU100は、処理トレイ42にシートが搬入されると(S700のY)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚あるかどうかを判断する(S710)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚あると判断すると(S710のY)、整合板61A,61Bを動作させてシートの整合処理を行う(S640)。CPU100は、処理トレイ42上に未整合のシートが3枚ない(つまり1枚または2枚しかない)と判断すると(S710のN)、印刷ジョブ情報112に基づいてさらに処理トレイ42にシートが搬入されてくるかどうかを判断する(S650)。CPU100は、さらに処理トレイ42にシートが搬入されてくると判断すると(S650のY)、S620の判断に戻る。CPU100は、S650においてシートが搬入されてこないと判断すると(S650のN)、未整合シートカウンタ170のカウント値を参照し、処理トレイ42上のシートが全て整合済であるかどうかを判断する(S660)。CPU100は、S660で未整合のシートがあると判断すると(S660のN)、未整合のシートを整合処理する(S640)。CPU100は、S660で処理トレイ上のシートが全て整合済であると判断すると(S660のY)、本実施形態の制御を終了する。
上述のように、湿度が高いほど整合板61A,61Bが一度に整合するシートの枚数を増加させる制御をCPU100が行うことにより、湿度に関係なく良好な整合性を得ることができる。
なお、本実施形態では一例として湿度が30%以下、60%以下、60%を超える値について記載したが、この値は適宜変更可能である。また、一度に整合するシートの枚数をそれぞれ1枚、2枚、3枚としたが、この値も適宜変更可能である。
本発明の実施形態として第1実施形態から第4実施形態に分けて記載したが、各実施形態を任意に組み合わせても本発明の効果を奏することができる。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。