JP2010167713A - 印刷機本体モニター装置及び印刷機制御装置ならびに印刷機 - Google Patents

印刷機本体モニター装置及び印刷機制御装置ならびに印刷機 Download PDF

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Abstract

【課題】オペレーターの手間を低減すること。
【解決手段】印刷機本体モニター装置100は、被記録媒体に印刷を施す印刷機本体900に少なくとも1つ設けられて印刷機本体900の各部を撮像するカメラと、カメラから取得した映像を表示する表示部120と、を含んで構成され、カメラが撮像した映像であって、印刷機本体900の状態に対応した映像を、強調して表示部120に表示する。これにより、オペレーターが自分で表示部120に表示する映像を切り替えなくても、印刷機本体モニター装置100は、表示部120に表示する映像を自動で強調して表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷機本体を監視する印刷機本体モニター装置及び、印刷機本体を制御する印刷機制御装置ならびに、前記印刷機制御装置を含んで構成される印刷機に関するものである。
従来、オペレーターが印刷機制御装置を操作して印刷機本体を制御するために必要な情報を表示する表示部を含んで構成される印刷機制御装置がある。例えば、特許文献1には、通常使用時用のモニターと、異常時用のモニターとが分けて設けられることで、通常使用時に見易く、異常時メンテナンスの容易なモニター装置が開示されている。
実開平5−16310号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、不具合の発生部位を特定することはできても、印刷機本体のいずれかの部位で不具合が生じた場合、印刷機のオペレーターは、不具合が生じた部位を目視するために、印刷機制御装置から離れる必要がある。
また、印刷機本体に不具合が生じていない場合であっても、例えば、印刷を開始する前に、オペレーターが印刷機本体の各部を目視して点検する必要がある場合もある。このような場合も、オペレーターは印刷機本体の各部位を目視するために、印刷機制御装置から離れる必要がある。このように、特許文献1の技術では、オペレーターの手間の低減が不十分であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、オペレーターの手間を低減することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、被記録媒体に印刷を施す印刷機本体に少なくとも1つ設けられて前記印刷機本体の各部を撮像するカメラと、前記カメラから取得した映像を表示する表示部と、が接続される印刷機本体モニター装置であって、前記印刷機本体モニター装置は、前記カメラが撮像した映像であって、前記印刷機本体の状態に対応した映像を、強調して前記表示部に表示することを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る印刷機制御装置は、被記録媒体に印刷を施す印刷機本体と接続されて前記印刷機本体の各部を制御する印刷機制御装置であって、前記印刷機本体に少なくとも1つ設けられて前記印刷機本体の前記各部を撮像するカメラと、前記カメラから取得した映像を表示する表示部と、が接続される印刷機制御装置であって、前記印刷機制御装置は、前記カメラが撮像した映像であって、前記印刷機本体の状態に対応した映像を、強調して前記表示部に表示することを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る印刷機は、被記録媒体に印刷を施す印刷部と、前記印刷部に前記被記録媒体を供給する給紙部と、前記被記録媒体の被記録面を反転させる反転部と、前記印刷部で印刷が施された前記被記録媒体を排出する排紙部と、前記印刷部と、前記給紙部と、前記反転部と、前記排紙部とのうち少なくとも1つに設けられて対象を撮像するカメラと、前記カメラから取得した映像を表示する表示部と、が接続される印刷機であって、前記印刷機は、前記カメラが撮像した映像であって、前記印刷機本体の状態に対応した映像を、強調して前記表示部に表示することを特徴とする。
ここで、前記印刷機本体の状態に対応した前記映像は、前記印刷機本体の現在の状態を示す信号、または、前記印刷機本体を制御するための信号の各種信号に対応した映像であることが望ましい。
また、前記カメラは、前記印刷機本体に複数設けられて、前記印刷機本体モニター装置は、前記カメラが撮像した複数の映像のうち、前記印刷機本体の状態に対応した映像を、他の映像よりも強調して前記表示部に表示することが望ましい。
上記構成により、本発明に係る印刷機本体モニター装置及び印刷機制御装置ならびに印刷機は、オペレーターが自分で表示部に表示する映像を切り替えなくても、表示部に表示する映像を自動で強調して表示する。これにより、本発明に係る印刷機本体モニター装置及び印刷機制御装置ならびに印刷機は、従来、オペレーターが表示部に表示されている映像を手動で切り替えていた手間を低減できる。
本発明の好ましい態様としては、複数の前記カメラのうちの少なくとも1つは、前記印刷機本体の給紙部に設けられて前記給紙部を撮像し、前記各種信号の一つであって、新しい印刷ジョブを開始するための印刷開始信号が入力されると、前記給紙部から前記印刷機本体の印刷部に前記被記録媒体が供給され始めるよりも前に、前記給紙部の映像を他の映像よりも強調して前記表示部に表示することが望ましい。
ここで仮に、前回の印刷時に、給紙部に不連続で被記録媒体が残っている状態で印刷が開始されると、印刷機本体は、停止して不具合発生モードとなる場合がある。仮に印刷機本体が不具合発生モードとなると、オペレーターは、印刷機本体の内部に残っていた被記録媒体を排出する作業や、印刷機本体の不具合発生モードを解除する作業を実行する必要がある。
しかしながら、上記構成により、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、給紙部から印刷部に被記録媒体が供給され始めるよりも前に、オペレーターに給紙部の映像を確認させることができる。これにより、オペレーターは、給紙部から印刷部に被記録媒体が供給され始めるよりも前に、給紙部に被記録媒体が残っているか否かを確認できる。
よって、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、前回の印刷時に、給紙部に不連続で被記録媒体が残っている状態で印刷が開始されるおそれを抑制できる。これにより、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、印刷機本体の内部に残っていた被記録媒体を排出する作業や、印刷機本体の不具合発生モードを解除する作業に要するオペレーターの手間を低減できる。
本発明の好ましい態様としては、前記印刷機本体の運転中に、前記各種信号の一つであって、前記給紙部に不具合が生じたことを判断するための給紙部不具合発生信号が入力されると、前記給紙部を撮像する前記カメラから取得した映像を他の映像よりも強調して前記表示部に表示することが望ましい。
ここで、印刷機本体の各部位の中で、最も不具合の発生を予測しておくべき部位は、給紙部である。本発明に係る印刷機本体モニター装置は、給紙部で不具合が発生した場合には、自動で給紙部の映像を表示部に表示する。これにより、オペレーターは、迅速に給紙部で不具合が発生したことを把握できると共に、映像を選択する操作をすることなく不具合が発生した給紙部の映像を確認できる。
本発明の好ましい態様としては、前記印刷機本体の運転中に、前記各種信号の一つであって、前記印刷機本体に不具合が生じたことを判断するための前記信号である不具合発生信号が入力されると、前記印刷機本体の部位のうち前記不具合が生じた部位に前記カメラが設けられている場合は、前記不具合が生じた部位を撮像する前記カメラから取得した映像を他の映像よりも強調して前記表示部に表示することが望ましい。
上記構成により、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、印刷機本体の運転中に不具合が発生した場合、不具合が発生した部位の映像を強調して表示部に自動で表示する。これにより、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、オペレーターが表示部に表示されている映像を手動で切り替える手間を低減できる。
また、不具合が生じた部位の映像が自動で表示部に表示されるため、オペレーターは、印刷機本体のどこの部分で不具合が生じたかを調べることなく、不具合が生じた部位を把握できる。さらに、オペレーターは、印刷機本体モニター装置から離れることなく、不具合が生じた部位の映像を確認できる。以上により、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、オペレーターの手間を低減できる。
本発明の好ましい態様としては、複数の前記カメラのうちの少なくとも1つは、前記被記録媒体の被記録面を反転させる反転部に設けられて前記反転部を撮像し、前記印刷機本体の運転中に、前記各種信号の一つであって、前記反転部に不具合が生じたことを判断するための反転部不具合発生信号が入力されると、前記反転部を撮像する前記カメラから取得した映像を他の映像よりも強調して前記表示部に表示することが望ましい。
上記構成により、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、反転部で不具合が発生した場合には、自動で反転部の映像を表示部に表示する。これにより、オペレーターは、迅速に反転部で不具合が発生したことを把握できると共に、映像を選択する操作をすることなく不具合が発生した反転部の映像を確認できる。
本発明の好ましい態様としては、複数の前記カメラのうちの少なくとも1つは、前記被記録媒体を排出する排紙部に設けられて前記排紙部を撮像し、前記印刷機本体の運転中に、前記各種信号の一つであって、前記排紙部に不具合が生じたことを判断するための排紙部不具合発生信号が入力されると、前記排紙部を撮像する前記カメラから取得した映像を他の映像よりも強調して前記表示部に表示することが望ましい。
上記構成により、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、排紙部で不具合が発生した場合には、自動で排紙部の映像を表示部に表示する。これにより、オペレーターは、迅速に排紙部で不具合が発生したことを把握できると共に、映像を選択する操作をすることなく不具合が発生した排紙部の映像を確認できる。
本発明の好ましい態様としては、前記各種信号に対応した映像を、前記他の映像よりも拡大して前記表示部に表示することで、前記各種信号に対応した映像を、前記他の映像よりも強調することが望ましい。
映像は、表示域の面積が大きいほど、他の映像よりも強調される傾向にある。よって、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、前記各種信号に対応した映像を、前記他の映像よりも強調できる。
本発明の好ましい態様としては、前記各種信号に対応した映像のみを前記表示部の表示域全体に拡大して表示することで、前記各種信号に対応した映像を、前記他の映像よりも強調することが望ましい。
一つの画面に強調すべき映像のみを表示することで、前記映像は他の映像よりもより強調される。よって、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、前記各種信号に対応した映像を、前記他の映像よりも強調できる。
本発明の好ましい態様としては、情報を記憶する記憶手段を備え、前記カメラが撮像した映像のうちの少なくとも一部を記憶手段に格納することが望ましい。
上記構成により、本発明に係る印刷機本体モニター装置は、印刷が終わった後であっても、印刷機本体の各部の映像を確認できる。
本発明の好ましい態様としては、前記カメラが撮像した映像のうちの少なくとも一部を、前記印刷機制御装置が接続される通信回線を介して前記印刷機本体モニター装置の外部に提供することが望ましい。
上記構成により、本発明に係る印刷機本体モニター装置を用いれば、印刷機が設けられている設備から離れた場所に配置される映像表示装置、例えば、パーソナルコンピュータからも、印刷機本体の各部の様子を確認できる。
本発明は、オペレーターの手間を低減できる。
図1は、印刷機の全体を示す外観図である。 図2は、紙送り装置を胴群の回転軸に直交する平面で切って示す断面図である。 図3は、4画面表示時の表示部を模式的に示す構成図である。 図4は、1画面表示時の表示部を模式的に示す構成図である。 図5は、ポップアップ表示時の表示部を模式的に示す構成図である。 図6は、強調枠が表示されている際の表示部を模式的に示す構成図である。 図7は、制御装置を模式的に示す構成図である。
以下に、本発明に係る印刷機本体モニター装置及び印刷機制御装置ならびに印刷機の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、印刷機の全体を示す外観図である。印刷機1は、印刷機本体900と、印刷機制御装置200とを含んで構成される。本実施形態では、印刷機本体900は、一例として枚葉印刷機であるものとして説明する。印刷機本体900は、給紙部910と、印刷部930と、反転部950と、排紙部960とを含んで構成される。
給紙部910は、紙積装置911と、紙送り装置920とを含んで構成される。紙積装置911は、印刷が施される被記録媒体としての紙Sが積み重ねられる。なお、被記録媒体には、紙S以外に、例えば、フィルムや表面にアルミでコーティングされているシートなども含まれる。紙送り装置920は、紙積装置911から導かれた紙Sを印刷部930に導く。印刷部930は、紙Sに印刷を施す。印刷部930で印刷が施された紙Sは、排紙部960に排出される。
印刷部930は、給紙部910から排紙部960に向かって順に、第1印刷ユニット931と、第2印刷ユニット932と、第3印刷ユニット933と、第4印刷ユニット934とが並んで配置されて構成される。第1印刷ユニット931から第4印刷ユニット934の各印刷ユニットは、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の単色を重ねて印刷する。
印刷部930は、印刷ユニット毎に、胴群940を有する。胴群940には、例えば、中間胴941と、版胴942と、ブランケット胴943と、圧胴944とが含まれる。胴群940は、円筒形状に形成され、各胴がそれぞれの中心軸を軸に回転できるように、フレームに設けられる。なお、本実施形態では、第3印刷ユニット933には、中間胴941は含まれない。
図2は、紙送り装置を胴群の回転軸に直交する平面で切って示す断面図である。紙送り装置920は、図1に示す印刷機本体900の紙積装置911と印刷部930との間に配置される。紙送り装置920は、図2に示すように、案内板921と、前当て922と、紙押さえ部材923と、スインググリッパー924とを含んで構成される。
案内板921は、給紙部910から印刷部930に向かう紙Sの走行方向に沿って設けられる。案内板921は、印刷部930側の端部が第1印刷ユニット931の中間胴941の側周部に対向して配置される。
前当て922は、案内板921の端部と中間胴941の側周部との間に設けられる。前当て922は、案内板921の面のうち、紙Sが走行する方の面から突出して設けられる。案内板921の面のうち、紙Sが走行する方の面を案内板921の走行面という。紙Sは、案内板921上を走行し、咥え側Stが前当て922に当たると咥え側Stの位置が整えられる。
紙押さえ部材923は、案内板921の走行面と対向する位置に設けられる。紙押さえ部材923は、例えば、案内板921に近づくほど、前当て922に向かって湾曲する板状の部材である。また、紙押さえ部材923は、紙Sの種類によっては、中間胴941の回転軸と平行な軸を回転軸とするローラーの場合もある。
紙押さえ部材923と案内板921との間には、隙間が形成され、紙Sはこの隙間を通って案内板921上を中間胴941に向かって走行する。この時、紙押さえ部材923は、前記隙間を通過する紙Sと接触することによって、前記紙Sを案内板921側にガイドする。これにより、紙押さえ部材923は、紙Sが案内板921から浮き上がるおそれを抑制する。
スインググリッパー924は、案内板921及び前当て922と、第1印刷ユニット931の中間胴941との間に配置される。スインググリッパー924は、前当て922によって位置決めされた紙Sを掴む。スインググリッパー924は、胴群940のそれぞれの回転軸と平行な回動軸924aを軸に回動することにより、グリッパー側爪924bが、案内板921の端部から中間胴941側に近づく方向に動いて、紙Sを中間胴941に受け渡す。
このようにして、紙送り装置920は、図1に示す給紙部910から導かれた紙Sの咥え側Stを、スインググリッパー924が中間胴941に導く。これにより、紙送り装置920は、紙Sを給紙部910から印刷部930に送る。
図1に示す反転部950は、第2印刷ユニット932と第3印刷ユニット933との間に配置される。具体的には、反転部950は、第2印刷ユニット932の圧胴944と、第3印刷ユニット933の圧胴944との間に配置される。
排紙部960は、給紙部910から排紙部960に向かって走行する紙Sの走行方向の順に、反転中間胴951と、反転倍胴952と、反転胴953とを含んで構成される。反転中間胴951と、反転倍胴952と、反転胴953とは、それぞれ円筒形状に形成され、各胴がそれぞれの中心軸を軸に回転できるように、フレームに設けられる。
反転部950は、紙Sの端部のうち、反転中間胴951及び反転倍胴952で咥えられる側の端部である咥え側Stとは反対側の端部である咥え尻側Sbを反転胴953が咥える。反転部950は、紙Sの端部のうち第1印刷ユニット931及び第2印刷ユニット932での咥え尻側Sbを、新たな咥え側Stとして反転胴953が第3印刷ユニット933の圧胴944に受け渡す。
また、反転部950は、紙Sの2つの面のうち、第2印刷ユニット932の圧胴944でブランケット胴943と接触する側の面を、圧胴944の側周部と接触する側に変更して紙Sを第3印刷ユニット933の圧胴944に受け渡す。このようにして、反転部950は、第2印刷ユニット932と第3印刷ユニット933との間で、紙Sの面のうち、印刷が施される側の面である被記録面を反転させる。
反転部950で被記録面が反転された紙Sは、第3印刷ユニット933及び第4印刷ユニット934で印刷が施されて、排紙部960に排出される。このようにして、印刷機本体900は、紙Sの両面に印刷を施す。
排紙部960は、排紙台961と、チェーン962と、排紙胴963と、従動軸964と、グリッパー965と、チャンバーガイド966とを含んで構成される。排紙台961は、印刷部930で印刷が施された紙Sが積載される台である。
チェーン962は、印刷部930側に配置される排紙胴963と、排紙台961側に配置される従動軸964とに巻き掛けられる。排紙胴963及び従動軸964は、胴群940の各胴の回転軸と平行な軸を回転軸として回転する。
グリッパー965は、チェーン962に取り付けられる。グリッパー965は、紙Sの一部を掴む。排紙部960は、グリッパー965が紙Sの一部を掴んだ状態で、排紙胴963及び従動軸964が回転することで、チェーン962が紙Sを排紙台961に向かって搬送する。
チャンバーガイド966は、チェーン962と対向して設けられる。チャンバーガイド966は、グリッパー965が紙Sの一部を掴んで排紙台961に向かう搬送ラインに沿って設けられる。チャンバーガイド966は、グリッパー965によって掴まれて搬送される紙Sを案内する。
印刷機制御装置200は、コンピューターを含んで構成されて印刷機本体900の各部を制御する。印刷機制御装置200は、例えば、給紙部910と、印刷部930と、反転部950と、排紙部960と電気的に接続される。印刷機制御装置200は、これにより、印刷機本体900の各部を制御する。
また、印刷機制御装置200は、印刷機本体モニター装置100を含んで構成される。なお、本実施形態では、印刷機本体モニター装置100は、印刷機制御装置200の一部として印刷機制御装置200に組み込まれて構成される。つまり、印刷機本体モニター装置100が備える構成は、印刷機制御装置200が備えている構成でもあり、印刷機本体モニター装置100が実行する手順は、印刷機制御装置200が実行する手順でもある。なお、印刷機本体モニター装置100は、印刷機制御装置200に組み込まれずに、印刷機制御装置200とは別個に設けられる構成であってもよい。
印刷機本体モニター装置100は、操作部110と、表示部120と、撮像部150とが接続されて構成される。操作部110は、印刷機1のオペレーターによって操作される部分である。操作部110は、例えば、キーボードやマウスである。なお、表示部120がタッチパネル式のモニターである場合は、操作部110は、表示部120に含まれる。
表示部120は、オペレーターが操作部110を操作して印刷機本体900を制御するために必要な情報を表示する部分である。表示部120は、例えば、CRT(Cathode−Ray Tube)モニターや、液晶モニターである。
撮像部150は、例えば、第1カメラ151と、第2カメラ152と、第3カメラ153と、第4カメラ154とを含んで構成される。なお、以下に、撮像部150の構成の一例を説明するが、撮像部150に含まれるカメラの個数や、カメラの設置部位は、以下に説明する構成に限定されない。
第1カメラ151は、給紙部910に取り付けられる。具体的には、第1カメラ151は、図2に示す紙送り装置920の案内板921の走行面と対向する位置に取り付けられる。これにより、第1カメラ151は、案内板921の走行面を撮像する。また、案内板921の走行面上を紙Sが走行する場合、第1カメラ151は、案内板921の走行面上を走行する紙Sを撮像する。
また、第1カメラ151は、案内板921の走行面のみではなく、紙押さえ部材923と案内板921との間の隙間も撮像できるように取り付けられる。これにより、第1カメラ151は、案内板921及び紙押さえ部材923と、前記隙間を通過する紙Sとを撮像する。
図1に示す第2カメラ152は、反転部950の反転中間胴951と、反転倍胴952と、反転胴953と対向する位置に取り付けられる。ここで、印刷機本体900には、各胴がオペレーターに露出しないように、カバー901に覆われて設けられている。これにより、オペレーターは、各胴を目視する場合、カバー901を開ける必要がある。
第2カメラ152は、各胴と対向する位置のうち、カバー901が設けられている側とは反対側のいわゆる裏側に配置される。つまり、第2カメラ152は、オペレーターがカバー901を開けても、オペレーターが目視しにくい部位に取り付けられる。
第3カメラ153及び第4カメラ154は、排紙部960に取り付けられる。第3カメラ153は、チャンバーガイド966と対向する位置に取り付けられる。これにより、第3カメラ153は、紙Sがグリッパー965によって掴まれて搬送される様子を撮像する。第4カメラ154は、排紙台961と対向して取り付けられる。これにより、第4カメラ154は、紙Sが排紙台961に導かれる様子を撮像する。
ここで、撮像部150の各カメラは、印刷機本体900のカバー901やケーシングに囲われた部分、いわゆる印刷機本体900の内部に配置される。印刷機本体900の内部は、紙Sの紙粉が飛散する場合があるため、撮像部150の各カメラのレンズが汚れるおそれがある。
そこで、撮像部150は、印刷機本体900の内部から各カメラが容易に取り外して清掃できるように構成されると好ましい。または、撮像部150は、各カメラの近傍のケーシングに開け閉めできる窓や扉が形成され、オペレーターが前記窓や扉から手を入れて、レンズを容易に清掃できるように構成されると好ましい。これにより、オペレーターは、仮に撮像部150の各カメラのレンズに紙粉が付着したとしても、容易に各カメラのレンズを清掃できる。
また、撮像部150は、各カメラの取り付け角度が、任意に変更できるように構成されると好ましい。撮像部150は、例えば、各カメラの取り付け部分に、角度調節のためのヒンジ部が設けられる。これにより、オペレーターは、撮像部150の各カメラの撮像対象を微調整できる。
撮像部150の各カメラは、印刷機本体モニター装置100に電気的に接続される。これにより、印刷機本体モニター装置100は、撮像部150の各カメラから、撮像対象の映像を取得して表示部120に表示する。
具体的には、印刷機本体モニター装置100は、第1カメラ151から取得した給紙部910の映像と、第2カメラ152から取得した反転部950の映像と、第3カメラ153及び第4カメラ154から取得した排紙部960の映像とを表示部120に表示する。
ここで、印刷機本体モニター装置100は、撮像部150から取得した各映像のうち、特定の映像を、他の映像よりも強調して表示部120に表示する点に特徴がある。以下に、印刷機本体モニター装置100が、どのようにして、特定の映像を他の映像よりも強調して表示部120に表示するのかを説明する。
図3は、4画面表示時の表示部を模式的に示す構成図である。図3に示すように、印刷機本体モニター装置100は、表示部120に、例えば、第1映像表示部131と、第2映像表示部132と、第3映像表示部133と、第4映像表示部134と、全体表示部135とを表示する。
印刷機本体モニター装置100は、第1映像表示部131に、例えば、図1に示す第1カメラ151が撮像した給紙部910の映像を表示する。また、印刷機本体モニター装置100は、第2映像表示部132に、例えば、図1に示す第2カメラ152が撮像した反転部950の映像を表示する。
また、印刷機本体モニター装置100は、第3映像表示部133に、例えば、図1に示す第3カメラ153が撮像した排紙部960の映像その1を表示する。また、印刷機本体モニター装置100は、第4映像表示部134に、例えば、図1に示す第4カメラ154が撮像した排紙部960の映像その2を表示する。
印刷機本体モニター装置100は、全体表示部135に印刷機本体900を模式的に表した全体図を表示すると共に、現在、表示部120に表示されている映像の撮像対象を、前記全体図の対応する部位に例えば丸印で示す。
例えば、図3では、表示部120に、第1映像表示部131から第4映像表示部134のすべての映像が表示されているため、印刷機本体モニター装置100は、全体表示部135に、排紙部の二箇所と、給紙部と、反転部と、のすべてに丸印が付加された印刷機本体900の全体図を表示する。
ここで、印刷機本体モニター装置100は、例えば、オペレーターが全体表示部135の丸印を選択したり、印刷機本体モニター装置100が所定の各種信号を取得したりすると、オペレーターが全体表示部135で選択した丸印に対応した映像や、印刷機本体モニター装置100が取得した各種信号に対応した映像を強調して表示する。
ここで、各種信号とは、印刷機本体900の現在の状態を示す信号、または、印刷機本体900を制御するための信号である。以下に、印刷機本体モニター装置100が映像を強調して表示部120に表示する例を説明する。
図4は、1画面表示時の表示部を模式的に示す構成図である。例えば、オペレーターが給紙部910の丸印を選択すると、図4に示すように、表示部120に拡大表示部136が表示される。拡大表示部136は、図3に示す第1映像表示部131から第4映像表示部134よりも面積が大きい表示部である。
また、この時、図4に示すように、印刷機本体モニター装置100は、表示部120に第1映像表示部131から第4映像表示部134は表示させずに、拡大表示部136を表示部120の表示域全体に拡大して表示する。
印刷機本体モニター装置100は、図3に示すように第1映像表示部131から第4映像表示部134が表示されている画面から、図4に示すように、拡大表示部136のみが表示されている画面に切り替える。そして、例えば、オペレーターが全体表示部135で給紙部910の丸印を選択した場合、印刷機本体モニター装置100は、拡大表示部136に第1カメラ151から取得した給紙部910の映像を表示する。このようにして、印刷機本体モニター装置100は、特定の映像を、拡大して表示部120に表示することによって、特定の映像を他の映像よりも強調できる。
図5は、ポップアップ表示時の表示部を模式的に示す構成図である。また、印刷機本体モニター装置100は、図3に示す第1映像表示部131から第4映像表示部134が表示されている画面上に、図5に示す拡大表示部136を重ねて表示してもよい。この時、拡大表示部136は、第1映像表示部131から第4映像表示部134よりも、オペレーター側に表示される。
つまり、この場合、印刷機本体モニター装置100は、図3に示す第1映像表示部131から第4映像表示部134が表示されている画面上に、拡大表示部136をポップアップ表示する。この場合であっても、印刷機本体モニター装置100は、特定の映像を、拡大して表示部120に表示することによって、特定の映像を他の映像よりも強調できる。
図6は、強調枠が表示されている際の表示部を模式的に示す構成図である。また、印刷機本体モニター装置100は、図3に示す第1映像表示部131から第4映像表示部134が表示されている画面に、図6に示す強調枠137を表示してもよい。強調枠137は、第1映像表示部131から第4映像表示部134のいずれかの表示部を囲うように画面上に表示される。
例えば、オペレーターが全体表示部135で給紙部910の丸印を選択した場合、印刷機本体モニター装置100は、第1映像表示部131を囲うように強調枠137を表示部120に表示する。この場合、第1映像表示部131の面積は、第2映像表示部132から第4映像表示部134の表示部の面積と同じであっても、印刷機本体モニター装置100は、オペレーターが所望する映像を強調できる。
また、印刷機本体モニター装置100は、強調枠137を表示する代わりに、第1映像表示部131を表示部120の表示域の中央に表示することによって、第1映像表示部131を第2映像表示部132から第4映像表示部134よりも強調して表示してもよい。
ここで、オペレーターが全体表示部135の丸印を選択した場合以外に、印刷機本体モニター装置100は、印刷機本体モニター装置100が所定の各種信号を取得した場合も、第1映像表示部131から第4映像表示部134に表示されているいずれかの映像を強調して表示する。以下に、前記所定の各種信号について説明する。
図3に示すように、印刷機本体モニター装置100は、表示部120に印刷開始ボタン141と、印刷停止ボタン142と、を表示する。オペレーターが、操作部110を操作して表示部120に表示されている印刷開始ボタン141を操作すると、印刷機本体モニター装置100は、印刷開始信号を印刷開始ボタン141から取得する。
なお、印刷開始ボタン141は、表示部120に表示される電子的なボタンであって、仮想の操作部である。よって、実際は、印刷開始ボタン141が印刷開始信号を発生させるのではなく、オペレーターが操作部110を操作して印刷開始ボタン141を操作する作業を印刷機制御装置200が検出すると、印刷機制御装置200が印刷開始信号を取得したと判断する。
なお、印刷開始ボタン141は、表示部120に表示されている電子式のボタンに限定されず、例えば、オペレーターが可動部分を押すことによって2つの接点が接触して信号を発生させる機械式の押しボタンも含まれる。この場合、印刷機本体モニター装置100は、押しボタンがオペレーターによって操作されると、前記押しボタンから印刷開始信号を取得する。
印刷開始信号を取得すると、印刷機本体モニター装置100は、図1に示す給紙部910から印刷部930に紙Sを供給させる前に、まず、図4から図6に示すようにして、給紙部910の映像を強調して表示部120に表示させる。具体的には、印刷機本体モニター装置100は、図2に示す案内板921と、前当て922と、紙押さえ部材923とが共に撮像されている映像を強調して表示部120に表示する。
これにより、オペレーターは、表示部120に表示される給紙部910の映像を確認することで、例えば、給紙部910に不具合が生じるおそれがある場合に、表示部120に表示されている印刷停止ボタン142を操作して印刷の開始を中止できる。給紙部910に不具合が生じるおそれがある場合とは、例えば、新しい印刷ジョブを開始する際に、図2に示す案内板921上に紙Sが不連続に残っている場合である。
新しい印刷ジョブを開始する際に、案内板921上に不連続に紙Sが残っている状態で紙Sが印刷部930に供給され始めると、案内板921に残っていた紙Sが印刷部930に供給された後に、新規の紙Sが印刷部930に供給されるまでの間に紙Sが供給されない時期が生じる。すると、印刷機本体900は、印刷機本体モニター装置100に給紙不具合発生信号を出力する。
印刷機本体モニター装置100は、給紙不具合発生信号を取得すると、印刷機本体900の運転を停止させて、印刷機本体900を不具合発生モードとする。なお、不具合発生モードとは、印刷機本体900に不具合が発生した場合に、警告音を発生させたり、警告灯を発光させたりして、オペレーターに不具合の発生を伝えるモードである。
つまり、例えば、オペレーターが案内板921に紙Sが不連続の状態で残っていることに気付かずに、印刷機本体900の運転を開始すると、印刷機本体900が停止する。よって、オペレーターは、印刷機本体900の内部に残っていた紙Sを排出する作業や、印刷機本体900の不具合発生モードを解除する作業をする必要がある。これらの作業によって、オペレーターの手間が増加するおそれがある。
しかしながら、印刷機本体モニター装置100は、印刷部930に紙Sを供給するよりも前に、図3に示すように、表示部120に給紙部910の映像を表示する。これにより、オペレーターは、印刷機本体モニター装置100から離れることなく、表示部120の第1映像表示部131を目視して、案内板921に紙Sが残っているか否かを確認できる。
そして、仮に、案内板921に紙Sが残っている状態でオペレーターが印刷開始ボタン141を操作したとしても、給紙部910から印刷部930に紙Sの供給が開始されるよりも前に、印刷機本体モニター装置100は、給紙部910の映像を図4から図6に示すようにして他の映像よりも強調して表示する。これにより、印刷機本体モニター装置100は、案内板921に紙Sが残っていることを強調して表示できる。
案内板921に紙Sが残っていることをオペレーターが確認した場合、オペレーターは、給紙部910から印刷部930に紙Sの供給が開始されるよりも前に、印刷停止ボタン142を操作して印刷機本体900が停止する前に印刷の開始を中止できる。
これにより、印刷機本体モニター装置100は、案内板921に紙Sが不連続に残っている状態で、新たな印刷が開始されるおそれを抑制できる。これにより、印刷機本体モニター装置100は、印刷機本体900が不具合発生モードとなることに起因する作業、具体的には、印刷機本体900の内部に残っていた紙Sを排出する作業や、印刷機本体900の不具合発生モードを解除する作業に要するオペレーターの手間を低減できる。
印刷機制御装置200は、オペレーターが印刷開始ボタン141を操作した後、所定の時間待機する。前記所定の時間内に印刷停止ボタン142が操作されない場合、印刷機制御装置200は、紙積装置911や紙送り装置920を制御して、給紙部910から印刷部930に紙Sを供給する。そして、印刷機制御装置200は、印刷部930を制御して、印刷部930の第1印刷ユニット931及び第2印刷ユニット932で紙Sの一方の面に印刷を施させる。
そして、印刷機制御装置200は、反転部950を制御して紙Sを反転させる。そして、印刷機制御装置200は、印刷部930を制御して、第3印刷ユニット933及び第4印刷ユニット934で紙Sの他方の面に印刷を施させる。そして、印刷機制御装置200は、排紙部960を制御して、印刷が施された紙Sを排出する。このようにして、印刷機制御装置200は、印刷機本体900を運転する。
ここで、印刷機本体900の運転中、印刷機本体900は、例えば、給紙部910で紙詰まりが発生する場合がある。具体的には、印刷機本体900は、図2に示す紙押さえ部材923と、案内板921との間に紙Sが詰まる場合がある。また、印刷機本体900は、紙Sの咥え側Stが前当て922に対して斜めに接触して、給紙ミスが発生する場合がある。このような場合、給紙部910は、印刷機本体モニター装置100に給紙不具合発生信号を出力する。
印刷機本体モニター装置100は、給紙不具合発生信号を取得すると、図3に示すように、第1映像表示部131から第4映像表示部134までを表示部120に表示させている画面から、図4から図6に示すように給紙部910の映像を強調して表示する画面に自動で切り替える。これにより、オペレーターは、全体表示部135を操作することなく、不具合が生じた部分の映像を確認できる。
また、印刷機本体900の運転中、印刷機本体900は、例えば、反転部950で紙Sが正しく反転胴953に巻き付けられない場合がある。この場合、印刷機本体900は、紙Sがしわになったり、紙Sに跡が残ったりして、紙Sにダメージを与えることがある。このような場合、反転部950は、印刷機本体モニター装置100に反転不具合発生信号を出力する。
印刷機本体モニター装置100は、反転不具合発生信号を取得すると、図3に示すように、第1映像表示部131から第4映像表示部134までを表示部120に表示させている画面から、図4及び図5に示す拡大表示部136に反転部950の映像を表示させる画面に切り替えて、反転部950の映像を強調して表示する。
または、印刷機本体モニター装置100は、図6に示す強調枠137で、反転部950の映像が表示されている第2映像表示部132を囲うことで、強調して表示する。これにより、オペレーターは、全体表示部135を操作することなく、不具合が生じた部分の映像を確認できる。
また、印刷機本体900の運転中、印刷機本体900は、例えば、排紙部960で正しく紙Sが排出されない場合がある。この場合、印刷機本体900は、紙Sがベルトから落下したり、紙Sにダメージを与えたりすることがある。このような場合、排紙部960は、印刷機本体モニター装置100に排紙不具合発生信号を出力する。
印刷機本体モニター装置100は、排紙不具合発生信号を取得すると、図3に示すように、第1映像表示部131から第4映像表示部134までを表示部120に表示させている画面から、図4及び図5に示す拡大表示部136に排紙部960の映像を表示させる画面に切り替えて、排紙部960の映像を強調して表示する。
ここで、排紙部960の映像は、第3カメラ153が撮像した映像と、第4カメラ154が撮像した映像の2つがある。印刷機本体モニター装置100は、第3カメラ153が撮像した映像と、第4カメラ154が撮像した映像との2つを拡大表示部136に表示してもよいし、どちらか一方を拡大表示部136に表示してもよい。
また、印刷機本体モニター装置100は、第3カメラ153が撮像した映像と、第4カメラ154が撮像した映像の2つから、拡大表示部136に表示する映像をオペレーターが選択できる構成でもよい。
つまり、印刷機本体モニター装置100は、排紙不具合発生信号を取得すると、第3カメラ153が撮像した映像と、第4カメラ154が撮像した映像とのうち少なくとも一方を、第1カメラ151が撮像した映像及び第2カメラ152が撮像した映像よりも強調して表示部120に表示すればよい。
または、印刷機本体モニター装置100は、図6に示す強調枠137で、排紙部960の映像が表示されている第3映像表示部133及び第4映像表示部134を囲うことで、強調して表示する。これにより、オペレーターは、全体表示部135を操作することなく、不具合が生じた部分の映像を確認できる。
ここで、一般的な制御装置は、印刷機本体に不具合が生じた際に、表示部に不具合が生じたことを表示するのみの構成が多い。よって、オペレーターは、不具合が生じた部位を、制御装置から離れて実際に印刷機本体の各部を目視して確認するか、または、制御装置を操作して表示部に表示されている映像を切り替える必要がある。
また、仮に不具合が生じた部位がどこであるかを表示する制御装置であっても、オペレーターは、制御装置から離れて実際に印刷機本体の各部を目視して確認するか、または、制御装置を操作して映像を切り替える必要がある。
しかしながら、印刷機本体モニター装置100は、仮に印刷機本体900に不具合が生じた場合、不具合が生じた部位の映像を自動で表示部120に強調して表示させる。これにより、オペレーターは、印刷機本体900のどこの部分で不具合が生じたかを調べることなく、不具合が生じた部位を把握できる。さらに、オペレーターは、全体表示部135を操作することなく、また、印刷機本体モニター装置100から離れることなく、不具合が生じた部位の映像を確認できる。
以上により、印刷機本体モニター装置100は、給紙部910から印刷部930への紙Sの供給が始まるよりも前に、給紙部910の映像を表示部120に自動で強調して表示する。これにより、オペレーターが自分で表示部120に表示されている映像を切り替える必要がなく、オペレーターは、給紙部910の映像を確認できる。これにより、印刷機本体モニター装置100は、オペレーターが表示部120に表示されている映像を手動で切り替える手間を低減できる。
さらに、給紙部910から印刷部930への紙Sの供給が始まるよりも前に、給紙部910の映像を強調して表示部120に表示することにより、印刷機本体モニター装置100は、印刷機本体900が停止して不具合発生モードとなることを抑制できる。これにより、印刷機本体モニター装置100は、印刷機本体900の内部に残っていた紙Sを排出する作業や、印刷機本体900の不具合発生モードを解除する作業に要するオペレーターの手間を低減できる。
また、印刷機本体モニター装置100は、オペレーターが印刷機本体モニター装置100から離れることなく、不具合が生じた部位を確認できる。このようにして、印刷機本体モニター装置100は、オペレーターの手間を低減できる。
なお、本実施形態では、撮像部150の各カメラは、給紙部910と、反転部950と、排紙部960とに取り付けられるものとして説明したが、撮像部150のカメラは、印刷機本体900の他の部位に取り付けられてもよい。
印刷機本体モニター装置100は、少なくとも1つの部位にカメラが取り付けられ、不具合が生じた際に、不具合が生じた部位にカメラが設けられている場合、不具合が生じた部位に設けられている前記カメラが撮像した映像を表示部120に自動で表示する構成であればよい。
例えば、給紙部910のみにカメラが1つ取り付けられる場合、印刷機本体モニター装置100は、給紙部910に不具合が生じた場合に、前記カメラが撮像した給紙部910の映像を表示部120に自動で表示する。このとき、印刷機本体モニター装置100は、給紙部910の映像を例えば拡大して表示部120に自動で表示する。
印刷機本体モニター装置100は、枚葉印刷機以外にも、例えば、輪転印刷機の各部の映像を表示部120に表示させてもよい。この場合、印刷機本体モニター装置100は、例えば、紙継ぎをするペースターユニットを撮像するカメラを備え、紙継ぎを開始する信号を取得すると、自動でペースターユニットの映像を強調して表示部120に表示させる。
この場合であっても、印刷機本体モニター装置100は、オペレーターが手動で映像を切り替える必要がないため、オペレーターの手間を低減できる。
なお、表示部120に表示される映像は、なめらかな動画に限定されず、静止画が連続して表示されるような、いわゆるコマ落ちした動画であってもよい。つまり、表示部120に表示される映像は、オペレーターが例えば拡大表示部137を見ることで、不具合の原因を把握できる程度の質が確保されていればよい。
また、印刷機本体モニター装置100は、印刷機本体900のオペレーターの手間以外にも、印刷機本体900を管理する管理者の手間や、印刷機本体900をメンテナンスする整備作業者の手間を低減する機能も実現できる。以下に、そのための印刷機本体モニター装置100の構成を説明する。
図7は、制御装置を模式的に示す構成図である。印刷機本体モニター装置100は、例えば、カメラサーバ160を含んで構成される。カメラサーバ160は、撮像部150の各カメラが電気的に接続される。これにより、カメラサーバ160は、印刷機本体900の各部位の映像を撮像部150から取得する。
カメラサーバ160は、記憶手段としての記憶装置161と、着脱可能記憶装置接続装置162と、通信回線接続装置163とを含んで構成される。記憶装置161は、例えば、ハードディスクである。記憶装置161は、撮像部150が撮像した映像を録画映像として格納する。
ここで、図3に示すように、表示部120には、録画開始ボタン143と、録画停止ボタン144と、再生ボタン145と、録画時間表示部138とが表示される。オペレーターが録画開始ボタン143を操作すると、カメラサーバ160は、記憶装置161に録画停止ボタン144が操作されるまでの間の印刷機本体900の映像を録画する。
ここで、録画する映像は、第1映像表示部131から第4映像表示部134に表示させる4つの映像のすべてでもよいし、4つの映像の中からオペレーターが選択した映像のみでもよい。また、印刷機本体モニター装置100は、表示部120に自動で強調して表示させる映像、具体的には、印刷開始ボタン141が操作された直後の給紙部910の映像や、不具合が生じた部位の映像を、自動的に録画して記憶装置161に格納する構成でもよい。
印刷機本体900の各部の映像を録画している最中、印刷機本体モニター装置100は、録画時間表示部138に録画時間を表示する。そして、録画停止ボタン144が操作されると、印刷機本体モニター装置100は、録画を終了すると共に、録画した映像を記憶装置161に格納する。
また、印刷機本体モニター装置100は、再生ボタン145が操作されると、例えば、記憶装置161に格納されている録画映像のリストを表示部120に表示する。オペレーターが前記リストの中から所望の録画映像を選択すると、印刷機本体モニター装置100は、表示部120に前記所望の録画映像を表示する。
着脱可能記憶装置接続装置162は、カメラサーバ160に着脱できる記憶媒体をカメラサーバ160に接続するための装置である。前記記憶媒体とは、例えば、記憶手段としてのシリコンディスクである。シリコンディスクには、記憶装置161に格納されている録画映像と同じ映像が格納される。
なお、シリコンディスクは、記憶装置161に比べて格納できる総容量の確保が難しい。そこで、印刷機本体モニター装置100は、不具合が生じる前後で所定期間、不具合が生じた部位の映像を録画し、この録画映像をシリコンディスクに保存する構成でもよい。
この場合、印刷機本体モニター装置100は、常に、印刷機本体900の各部の映像をすべて録画して記憶装置161に格納しておき、所定期間が過ぎた録画映像を記憶装置161から削除する。そして、仮に印刷機本体900に不具合が生じた場合には、不具合が生じた部位の映像を、不具合が生じた時期以前の録画映像と、不具合が生じた時期以降、所定期間録画した録画映像とをシリコンディスクに保存する。
このようにして、印刷機本体モニター装置100は、着脱可能記憶装置接続装置162に接続されるシリコンディスクに印刷機本体900の各部の録画映像を格納できる。これにより、例えば、印刷機本体900のメンテナンスをする整備作業者は、シリコンディスクを自社に持ち帰って印刷機本体900に不具合が生じた際の印刷機本体900の各部の録画映像を容易に確認できる。よって、印刷機本体モニター装置100は、印刷機本体900をメンテナンスする整備作業者の手間を低減できる。
通信回線接続装置163は、カメラサーバ160を通信回線に接続し、撮像部150から取得した映像を、通信回線を介して印刷機本体モニター装置100とは別の表示装置、例えば、パーソナルコンピュータ800から取得できるようにするための装置である。
これにより、カメラサーバ160が通信回線を介して外部の表示装置に印刷機本体900の映像を提供できる構成であれば、例えば遠隔地に設けられているパーソナルコンピュータ800も、通信回線を介して印刷機本体900の映像を取得できる。なお、通信回線とは、例えば、インターネットである。
これにより、印刷機本体900の管理者は、印刷機1が設置されている現場に出向くことなく、印刷機本体900の運転状態を確認できる。よって、印刷機本体モニター装置100は、印刷機本体900の管理者の手間を低減できる。
このように、印刷機制御装置は、複数のカメラで撮像した映像のうちの特定の映像を他の映像よりも強調して表示部に表示するものに有用であり、オペレーターの手間を低減することに適している。
1 印刷機
100 印刷機本体モニター装置
110 操作部
120 表示部
131 第1映像表示部
132 第2映像表示部
133 第3映像表示部
134 第4映像表示部
135 全体表示部
136 拡大表示部
137 強調枠
138 録画時間表示部
141 印刷開始ボタン
142 印刷停止ボタン
143 録画開始ボタン
144 録画停止ボタン
145 再生ボタン
150 撮像部
151 第1カメラ
152 第2カメラ
153 第3カメラ
154 第4カメラ
160 カメラサーバ
161 記憶装置
162 着脱可能記憶装置接続装置
163 通信回線接続装置
200 印刷機制御装置
800 パーソナルコンピュータ
900 印刷機本体
901 カバー
910 給紙部
911 紙積装置
920 紙送り装置
921 案内板
922 前当て
923 紙押さえ部材
924 スインググリッパー
924a 回動軸
924b グリッパー側爪
930 印刷部
931 第1印刷ユニット
932 第2印刷ユニット
933 第3印刷ユニット
934 第4印刷ユニット
940 胴群
941 中間胴
942 版胴
943 ブランケット胴
944 圧胴
950 反転部
951 反転中間胴
952 反転倍胴
953 反転胴
960 排紙部
S 紙
Sb 咥え尻側
St 咥え側

Claims (14)

  1. 被記録媒体に印刷を施す印刷機本体に少なくとも1つ設けられて前記印刷機本体の各部を撮像するカメラと、
    前記カメラから取得した映像を表示する表示部と、
    が接続される印刷機本体モニター装置であって、
    前記印刷機本体モニター装置は、
    前記カメラが撮像した映像であって、前記印刷機本体の状態に対応した映像を、強調して前記表示部に表示することを特徴とする印刷機本体モニター装置。
  2. 前記印刷機本体の状態に対応した前記映像は、
    前記印刷機本体の現在の状態を示す信号、または、前記印刷機本体を制御するための信号の各種信号に対応した映像であることを特徴とする請求項1に記載の印刷機本体モニター装置。
  3. 前記カメラは、前記印刷機本体に複数設けられて、
    前記印刷機本体モニター装置は、前記カメラが撮像した複数の映像のうち、前記印刷機本体の状態に対応した映像を、他の映像よりも強調して前記表示部に表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷機本体モニター装置。
  4. 複数の前記カメラのうちの少なくとも1つは、前記印刷機本体の給紙部に設けられて前記給紙部を撮像し、
    前記各種信号の一つであって、新しい印刷ジョブを開始するための印刷開始信号が入力されると、
    前記給紙部から前記印刷機本体の印刷部に前記被記録媒体が供給され始めるよりも前に、前記給紙部の映像を他の映像よりも強調して前記表示部に表示することを特徴とする請求項3に記載の印刷機本体モニター装置。
  5. 前記印刷機本体の運転中に、前記各種信号の一つであって、前記給紙部に不具合が生じたことを判断するための給紙部不具合発生信号が入力されると、
    前記給紙部を撮像する前記カメラから取得した映像を他の映像よりも強調して前記表示部に表示することを特徴とする請求項4に記載の印刷機本体モニター装置。
  6. 前記印刷機本体の運転中に、前記各種信号の一つであって、前記印刷機本体に不具合が生じたことを判断するための前記信号である不具合発生信号が入力されると、
    前記印刷機本体の部位のうち前記不具合が生じた部位に前記カメラが設けられている場合は、前記不具合が生じた部位を撮像する前記カメラから取得した映像を他の映像よりも強調して前記表示部に表示することを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の印刷機本体モニター装置。
  7. 複数の前記カメラのうちの少なくとも1つは、前記被記録媒体の被記録面を反転させる反転部に設けられて前記反転部を撮像し、
    前記印刷機本体の運転中に、前記各種信号の一つであって、前記反転部に不具合が生じたことを判断するための反転部不具合発生信号が入力されると、
    前記反転部を撮像する前記カメラから取得した映像を他の映像よりも強調して前記表示部に表示することを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の印刷機本体モニター装置。
  8. 複数の前記カメラのうちの少なくとも1つは、前記被記録媒体を排出する排紙部に設けられて前記排紙部を撮像し、
    前記印刷機本体の運転中に、前記各種信号の一つであって、前記排紙部に不具合が生じたことを判断するための排紙部不具合発生信号が入力されると、
    前記排紙部を撮像する前記カメラから取得した映像を他の映像よりも強調して前記表示部に表示することを特徴とする請求項3から請求項7のいずれか一項に記載の印刷機本体モニター装置。
  9. 前記各種信号に対応した映像を、前記他の映像よりも拡大して前記表示部に表示することで、前記各種信号に対応した映像を、前記他の映像よりも強調することを特徴とする請求項3から請求項8のいずれか一項に記載の印刷機本体モニター装置。
  10. 前記各種信号に対応した映像のみを前記表示部の表示域全体に拡大して表示することで、前記各種信号に対応した映像を、前記他の映像よりも強調することを特徴とする請求項3から請求項8のいずれか一項に記載の印刷機本体モニター装置。
  11. 情報を記憶する記憶手段を備え、
    前記カメラが撮像した映像のうちの少なくとも一部を記憶手段に格納することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の印刷機本体モニター装置。
  12. 前記カメラが撮像した映像のうちの少なくとも一部を、前記印刷機制御装置が接続される通信回線を介して前記印刷機本体モニター装置の外部に提供することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の印刷機本体モニター装置。
  13. 被記録媒体に印刷を施す印刷機本体と接続されて前記印刷機本体の各部を制御する印刷機制御装置であって、
    前記印刷機本体に少なくとも1つ設けられて前記印刷機本体の前記各部を撮像するカメラと、
    前記カメラから取得した映像を表示する表示部と、
    が接続される印刷機制御装置であって、
    前記印刷機制御装置は、
    前記カメラが撮像した映像であって、前記印刷機本体の状態に対応した映像を、強調して前記表示部に表示することを特徴とする印刷機制御装置。
  14. 被記録媒体に印刷を施す印刷部と、
    前記印刷部に前記被記録媒体を供給する給紙部と、
    前記被記録媒体の被記録面を反転させる反転部と、
    前記印刷部で印刷が施された前記被記録媒体を排出する排紙部と、
    前記印刷部と、前記給紙部と、前記反転部と、前記排紙部とのうち少なくとも1つに設けられて対象を撮像するカメラと、
    前記カメラから取得した映像を表示する表示部と、
    が接続される印刷機であって、
    前記印刷機は、
    前記カメラが撮像した映像であって、前記印刷機本体の状態に対応した映像を、強調して前記表示部に表示することを特徴とする印刷機。
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